説明

繊維積層体、並びに繊維積層体を用いた服飾用芯地、合紙、及び梱包用資材

【課題】繊維が一方向に配列した繊維配列層を繊維の縦方向が互いに直交するように複数枚重ね合わせた繊維積層体に伸度や嵩高さを付与する。
【解決手段】繊維積層体1は、繊維3A〜3Dが一方向に配列した繊維配列層2A〜2Dを複数枚積層して形成された繊維積層体であって、一部の繊維配列層2A,2Cと他の繊維配列層2B,2Dは、繊維の延伸方向が互いに直交するように積層されている。本繊維積層体には、一部の繊維配列層2A,2Cの繊維の延伸方向5A,5C,S1または他の繊維配列層2B,2Dの繊維の延伸方向5B,5D,S2のいずれかと平行に延びる複数のスリット4が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維積層体、並びにこの繊維積層体を用いた服飾用芯地、合紙、及び梱包用資材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、繊維(フィラメント)が一方向に配列した繊維配列層が知られている(特許文献1,2,3)。この繊維配列層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂を溶融状態で紡糸ノズルから糸状に押出し、一方向に走行するベルト(コンベア)上に堆積させることによって製造することができる。本明細書では、繊維がベルト上を延びる方向を縦方向という。ベルト上に堆積した繊維を縦方向に延伸することによって、繊維の向きを縦方向にさらに揃えることができる。このようにして製造された繊維配列層は縦方向に大きな比強度を持ち、縦方向の耐変形性も大きいが、横方向(繊維配列層内の縦方向と直交する方向)には変形しやすい。そこで、このような繊維配列層を繊維の縦方向が互いに直交するように複数枚重ね合わせることによって、どの方向にも高い比強度と耐変形性を持った繊維積層体を得ることができる。
【特許文献1】特開平11−302961号公報
【特許文献2】特開2001−98455号公報
【特許文献3】特開2001−140159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような繊維積層体は耐久性、軽量、高強度といった特質を備えているため、住宅、自動車シート、フィルター、製袋等の様々な用途に用いられている。しかし、伸度に乏しく、また嵩高さがないため、用途が限定されていた。本発明は、繊維が一方向に配列した繊維配列層を繊維の縦方向が互いに直交するように複数枚重ね合わせた上述の繊維積層体であって、伸度や嵩高さを備えた繊維積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の繊維積層体は、繊維が一方向に配列した繊維配列層を複数枚積層して形成された繊維積層体であって、一部の繊維配列層と他の繊維配列層は、繊維の延伸方向が互いに直交するように積層されている。本繊維積層体には、一部の繊維配列層の繊維の延伸方向または他の繊維配列層の繊維の延伸方向のいずれかと平行に延びる複数のスリットが設けられている。
【0005】
繊維積層体にスリットの延びる方向と直交する方向に引張り力を加えると、スリットは引張り力の方向に開口するので、繊維配列層の伸度が改善される。このとき、スリットは涙形状に開口するため、スリットの延びる方向の各位置でスリットの開口幅が変わり、従って繊維積層体の伸び量もスリットの延びる方向の各位置で変わろうとする。しかし、繊維積層体の平面的な伸び量がスリットの延びる方向の位置に拘らず一定となるように変形させると、伸び量の大きい部位はその大きな伸び量を吸収するために、繊維積層体の主面に対して傾斜するように変形する。この結果、繊維積層体の嵩高さが増す。このように、スリットを設けることで、耐久性、軽量、高強度等の特性を維持しつつ、繊維積層体に伸度及び嵩高さを付与することが可能となる。
【0006】
スリットは、スリットの延びる方向と直交する任意の断面をいずれかのスリットが通るように配置されていることが望ましい。
【0007】
繊維積層体は、スリットの延びる方向と直交する方向に延びる複数の溝部が形成されていることが望ましい。
【0008】
本発明の服飾用芯地、合紙、及び梱包用資材は上述した繊維積層体を用いて製造することができる。
【発明の効果】
【0009】
このように、本発明によれば繊維が一方向に配列した繊維配列層を繊維の縦方向が互いに直交するように複数枚重ね合わせた上述の繊維積層体であって、伸度や嵩高さを備えた繊維積層体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の繊維積層体について説明する。図1は、本発明の繊維積層体の分解斜視図である。繊維積層体1は、繊維が一方向に配列した繊維配列層が複数枚積層されて形成されている。図では4枚の繊維配列層2A,2B,2C,2Dを示しているが、積層する枚数は用途に応じて適宜定めることができる。繊維配列層2A,2B,2C,2Dは互いに熱圧着されて、全体として一つの繊維積層体1を形成している。
【0011】
図2は、繊維配列層の一部を拡大して示す部分斜視図である。同図には繊維配列層2A,2Bだけが示されているが、他の繊維配列層も同様の構成となっている。図示するように、繊維配列層2Aは、互いに平行にかつ直線状に延びる多数の繊維3Aの集合体である。同様に、繊維配列層2Bは、互いに平行にかつ直線状に延びる多数の繊維3Bの集合体である。繊維3A,3Bは途中で折り畳まれたり、2層以上積層されたりしている場合もある。繊維配列層2Aは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂およびこれらの変性樹脂から作成することができる。ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂等の湿式または乾式の紡糸手段による樹脂も使用することができる。繊維配列層2Bも同様である。各繊維3A,3Bの直径は例えば10μm程度である。繊維配列層2A,2Bは、繊維配列層2Aの繊維3Aの延伸方向5Aと繊維配列層2Bの繊維3Bの延伸方向5Bとが互いに直交するように積層されている。繊維配列層2Cの繊維3Cの延伸方向5Cは繊維配列層2Bの繊維3Bの延伸方向5Bと直交している。同様に、繊維配列層2Dの繊維3Dの延伸方向5Dは繊維配列層2Cの繊維3Cの延伸方向5Cと直交している。繊維配列層の繊維の向きは隣接する繊維配列層同士で互いに直交している必要はなく、同じ延伸方向を持つ2枚またはそれ以上の繊維配列層が連続して設けられていてもよい。
【0012】
各繊維配列層2A,2B,2C,2Dの繊維3A,3B,3C,3Dは延伸方向5A,5B,5C,5D以外の向きに屈曲したり、ランダムな方向を向いていたりすることがなく、極めて高い直線性と方向性を備えている。従って、繊維の延伸方向に引張り力が加わっても繊維の伸びはほとんど生じない。これに対して、繊維の延伸方向と直交する方向の引張り力に対してはほとんど抵抗力が生じないため、各繊維配列層2A,2B,2C,2Dが単独で設けられている場合には、これらの繊維配列層は自由に変形する。例えば、繊維配列層2Aが単独で設けられている場合、延伸方向5Aの引張り力に対してはほとんど変形しないが、延伸方向5Aと直交する方向の引張り力に対しては自由に変形する。本実施形態では、繊維配列層2A,2B,2C,2Dが積層して設けられ、繊維配列層2A,2Cの繊維3A,3Cは各々延伸方向5A、5C(以下、総称して第1の方向S1という。)を向いて延び、繊維配列層2B,2Dの繊維3B,3Dは各々延伸方向5B,5D(以下、総称して第2の方向S2という。第2の方向S2は第1の方向S1と直交している。)を向いて延びている。このように繊維配列層を繊維の延伸方向が互いに直交するように積層することによって、どの方向からの引張り力に対しても大きな強度と変形に対する拘束力が生じる。
【0013】
図3は、繊維積層体の上面図である。繊維積層体1には多数のスリット4が設けられている。スリット4は繊維積層体1を貫通して設けられている。スリット4は千鳥状に配置され、スリット4を第1の方向S1から見たときに、列R1に属するスリット4は、隣接する列R2に属するスリット4と重なり合っている(図中x)。スリット4の配置は千鳥状に限られないが、スリット4は、スリット4の延びる方向と直交する任意の断面をいずれかのスリット4が通るように配置されていることが好ましい。図3では、この条件は重なり合い部xによって実現されている。この重なり合いのために、繊維積層体1に伸度が付与されやすくなる。スリット4は第2の方向S2と平行に延びているが、第1の方向S1と平行に延びていてもよい。
【0014】
図4は、引張り力を受けたスリットが変形する状態を示す模式図である。図4(a)の上面図に示すように、第1の方向S1に引張り力を加えるとスリット4は第1の方向S1に開口する。平面的に見ると、スリット4は中央部で最も広くなるように、略涙形状に開口する。このため、スリット4の中央部を通る位置P1とスリット4の端部を通る位置P2とでは、第1の方向S1における繊維積層体1の伸び量が変わってくる。しかし、繊維積層体1が第1の方向S1に均等に伸びるように力を掛けた場合には、繊維積層体1の平面的な伸び量は第2の方向S2のどの位置でも同じでなければならない。このため、スリット4の中央部における余分な伸び量を吸収するため、図4(b)(図4(a)のb−b線に沿った断面図)に示すように、スリット4の中央部の近傍では繊維積層体1は繊維配列層の主面8に対して斜めに変形する。変形の状況は実際の繊維積層体の変形を示す図4(c)にも示されている。この結果、繊維積層体1の嵩高さHが増加する。嵩高さHはスリット4の大きさ、配列ピッチ等を変えることによって適宜に調整することができる。
【0015】
図5は、図3の5−5線から見た繊維積層体の断面図である。図3を合わせて参照すると、繊維積層体1は第1の方向S1に延びる溝部6を備えるようにクレープ加工されている。第2の方向S2に引張り力が加えられると、溝部6が直線状の形状になるように変形するため、伸度が付与される。伸度の程度は溝部6の深さ、ピッチ等を変えることによって調整することができる。また、溝部6を備えることにより繊維積層体1の嵩高さが増加する。スリット4の変形による嵩高さの増加はスリット4が変形しない状態では期待できないが、その場合でも溝部6によって一定の嵩高さを確保することができる。
【0016】
このように、本実施形態の繊維積層体は、第1の方向S2及び第2の方向S2に対する伸度と大きな嵩高さとを備えている。しかも、上述した耐久性、軽量、高強度といった特質はそのまま維持されるので、新たな適用範囲が広がる。
【0017】
例えば、服飾用芯地では、服としての着心地を確保するために、全ての方向に若干の伸度があることが望ましい。本実施形態の繊維積層体は、このような要求を満たすと共に、寸法安定性が高く、軽量で、通気性もあるので服飾用芯地に好適である。服飾用芯地に適用する場合大きな嵩高さは好ましくないが、上述のとおり、嵩高さはスリット配置や、クレープ加工で形成される溝部の形状等を調整することによって制御できる。服飾用芯地に適用する場合はクレープ加工をしないことも考えられる。
【0018】
本実施形態の繊維積層体は、互いに接触して傷つきやすい製品間に配置される工程内合紙としても好適に用いることができる。このような工程内合紙はある程度の嵩高さを必要とするが、本実施形態の繊維積層体では、スリット加工とクレープ加工を施すことで適切な嵩高さを付与することができる。しかも、本実施形態の繊維積層体は通気性があり、さらにスリット加工によってより大きな通気性を付与することもできるので、密着を嫌う製品間、通気を確保することが好ましい製品間に特に好適に用いることができる。
【0019】
本実施形態の繊維積層体は、梱包用資材としても好適に用いることができる。大きめのスリットを形成して変形能力を高めれば、対象物の形状に追随して変形させることができ、これと同時に、変形時にスリット部が開口することによって繊維積層体の嵩高さが増す。これによって対象物を嵩高く包んで保護することができ、梱包用資材として好適に用いることができる。クレープ加工しなければ嵩高さが抑えられるので、輸送時など梱包用資材をまとめて扱う際の効率が向上する。ソフトな梱包が必要な場合には、さらに嵩高さを与えるためにクレープ加工をしてもよい。この梱包用資材は、例えば傷つきやすい割れ物、果物、精密機器などの梱包に使用することができる。
【0020】
次に、以上説明した繊維積層体の製造方法について説明する。図6は、繊維配列層の作成に用いられる製造装置の概略図を示す。繊維配列層製造装置21は、主にメルトブローンダイス24とコンベア25とで構成される紡糸ユニット22と、延伸シリンダ26a,26b、引取ニップローラ27a,27b等で構成される延伸ユニット23と、を有している。メルトブローンダイス24は、先端(下端)に、紙面に対して垂直な方向に並べられた多数のノズル28を有している(図では1つのみ表示している。)。ギアポンプ(図示せず)から送入された溶融樹脂30がノズル28から押出されることで、多数の繊維31が形成される。各ノズル28の両側にはそれぞれエアー溜32a,32bが設けられている。樹脂の融点以上に加熱された高圧加熱エアーは、これらエアー溜32a,32bに送入され、エアー溜32a,32bと連通してメルトブローンダイス24の先端に開口するスリット33a,33bから噴出される。これにより、ノズル28から押出される繊維31の押出し方向とほぼ平行な高速気流が生じる。この高速気流により、ノズル28から押出された繊維31はドラフト可能な溶融状態に維持され、高速気流の摩擦力により繊維31にドラフトが与えられ、繊維31が細径化される。高速気流の温度は、繊維31の紡糸温度よりも80℃以上、望ましくは120℃以上高くする。メルトブローンダイス24を用いて繊維31を形成する方法では、高速気流の温度を高くすることにより、ノズル28から押出された直後の繊維31の温度を繊維31の融点よりも十分に高くすることができるため、繊維31の分子配向を小さくすることができる。
【0021】
メルトブローンダイス24の下方にはコンベア25が配置されている。コンベア25は、駆動源(図示せず)により回転されるコンベアローラ29やその他のローラに掛け回されており、コンベアローラ13の回転によりコンベア25を駆動することで、ノズル28から押出された繊維31は図示右方向へ搬送される。
【0022】
繊維31は、ノズル28の両側のスリット33a,33bから噴出された高圧加熱エアーが合流した流れである高速気流に沿って流れる。高速気流は、スリット33a,33bから噴出された高圧加熱エアーが合流して、コンベア25の搬送面とほぼ垂直な方向に流れる。
【0023】
メルトブローンダイス24とコンベア25との間には、スプレーノズル35が設けられている。スプレーノズル35は、高速気流中へ霧状の水を噴霧するもので、これにより繊維31が冷却され、急速に凝固される。スプレーノズル35bは実際には複数個設置されるが、図6では1個のみを示している。スプレーノズル35から噴射される流体は、繊維31を冷却することができるものであれば必ずしも水分等を含む必要はなく、冷エアーであってもよい。
【0024】
メルトブローンダイス24の近傍の、スリット33a,33bによる高速気流が発生している領域には、楕円柱状の気流振動機構34が設けられている。気流振動機構34は、コンベア25上での繊維31の搬送方向Dとほぼ直交した、すなわち製造すべき繊維配列層の幅方向とほぼ平行に配置された軸34aの周りを、矢印A方向に回転させられる。一般に、気体や液体の高速噴流近傍に壁が存在しているとき、噴流は壁面に沿った方向の近くを流れる傾向があり、これはコアンダ効果といわれる。気流振動機構34は、このコアンダ効果を利用して繊維31の流れの向きを変える。図6の場合、気流振動機構34の楕円形の長軸が高速気流の向き(図面の上下方向)に一致するとき、繊維31はコンベア25に向けてほぼ鉛直に落下する。気流振動機構34が軸34aの周りを90度回転し、気流振動機構34の楕円形の長軸が高速気流の向きと直交するとき、繊維31はコンベア25の搬送方向D(図中右側)に偏位し、偏位量はこのときが最大となる。さらに気流振動機構34が軸34aの周りを回転すると、繊維31のコンベア25への落下位置は搬送方向Dに対して前後方向に周期運動する。すなわち、凝固した繊維31は、縦方向に振られながらコンベア25上に集積し、縦方向に部分的に折り畳まれて連続的に捕集される。
【0025】
コンベア25上に捕集された繊維31は、コンベア25により搬送方向Dに搬送され、延伸温度に加熱された延伸シリンダ26aと押えローラ36とにニップされ、延伸シリンダ26bに移される。その後、繊維31は、延伸シリンダ26bと押えゴムローラ37とにニップされて延伸シリンダ26bに移され、2つの延伸シリンダ26a,26bに密着される。このように繊維31が延伸シリンダ26a,26bに密着しながら送られることで、繊維31は、縦方向に部分的に折り畳まれた状態のまま、隣接する繊維31同士が融着したウェブとなる。
【0026】
延伸シリンダ26a,26bに密着して送られることにより得られたウェブは、さらに、引取ニップローラ27a,27b(後段の引取ニップローラ27bはゴム製)で引き取られる。引取ニップローラ27a,27bの周速は延伸シリンダ26a,26bの周速よりも大きく、これによりウェブは縦方向に延伸され、縦延伸繊維配列層38となる。このように、紡糸したウェブを縦方向に延伸することにより、フィラメントの配列性をさらに向上することができる。繊維31が十分に急冷されることによって、延伸応力が小さく伸度が大きい繊維31が形成される。これは、上述したようにスプレーノズル35から霧状の水を噴霧し、高速気流に霧状の液体を含ませることによって実現される。以上述べた方法で形成された繊維配列層は、繊維の向きが一方向に揃えられている。
【0027】
このようにして製造した繊維配列層を、繊維の方向が互いに直交するように順次積層し熱圧着する。さらにスリットを形成し、クレープ加工を施すことによって上述した繊維配列積層体が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の繊維積層体の分解斜視図である。
【図2】繊維配列層の一部を拡大して示す部分斜視図である。
【図3】繊維積層体の上面図である。
【図4】引張り力を受けたスリットが変形する状態を示す模式図である。
【図5】図3の5−5線から見た繊維積層体の断面図である。
【図6】繊維配列層の作成に用いられる製造装置の概略図である。
【符号の説明】
【0029】
1 繊維積層体
2A,2B,2C,2D 繊維配列層
3A、3B、3C,3D 繊維
4 スリット
5A,5B,5C、5D 延伸方向
6 溝部
S1 第1の方向
S2 第2の方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維が一方向に配列した繊維配列層を複数枚積層して形成された繊維積層体であって、
一部の前記繊維配列層と他の前記繊維配列層は、前記繊維の延伸方向が互いに直交するように積層され、
前記一部の繊維配列層の前記繊維の延伸方向または前記他の繊維配列層の前記繊維の延伸方向のいずれかと平行に延びる複数のスリットが設けられている、繊維積層体。
【請求項2】
前記スリットは、該スリットの延びる方向と直交する任意の断面をいずれかのスリットが通るように配置されている、請求項1に記載の繊維積層体。
【請求項3】
前記スリットの延びる方向と直交する方向に延びる複数の溝部が形成されている、請求項1に記載の繊維積層体。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維積層体を用いた服飾用芯地。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維積層体を用いた合紙。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維積層体を用いた梱包用資材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−34897(P2009−34897A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200943(P2007−200943)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(000004444)新日本石油株式会社 (1,898)
【出願人】(000143488)株式会社高分子加工研究所 (12)
【Fターム(参考)】