繊維糸の製造方法
【課題】 本発明は和紙に加工する和紙原料の繊維やその他の繊維を切断することなく、和紙原料やその他の糸原料から直接、繊維糸に加工できる、製造が容易で、肌触りや風合いが良好で、かつ多種多彩な繊維糸を製造することが可能な繊維糸の製造方法を得るにある。
【解決手段】 回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、このベルト上に供給された帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に交互に上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【解決手段】 回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、このベルト上に供給された帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に交互に上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は手漉き和紙の技法を用いた繊維糸の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の和紙糸は、和紙を細い帯状に切断した後、糸に加工している。
このため、糸に加工するための工程が多く、専門技術が必要であるという欠点があるとともに、和紙を細い帯状に切断する時に繊維が切断されてしまい、糸形状も細いか太いの単一形状にしか加工することができず、和紙から糸に加工すると糸が硬くなり、風合いが低下するという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、和紙に加工する和紙原料の繊維やその他の繊維を切断することなく、和紙原料やその他の繊維の糸原料から直接、繊維糸に加工できる、製造が容易で、肌触りや風合いが良好で、かつ多種多彩な繊維糸を製造することが可能な繊維糸の製造方法を提供することを目的としている。
【0004】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【0006】
本発明はほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に水に繊維が混合された糸原料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【0007】
本発明は回転駆動している編み目テープのベルト上に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に、水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0009】
(1)回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とからなるので、水に繊維が混合された糸原料から直接、繊維糸を製造することができる。
したがって、従来のように和紙に加工した後、和紙を細い帯状に切断して和紙糸を形成するものに比べ、糸原料の繊維を切断することなく、十分な強度と肌触りや風合いの向上を図ることができる。
【0010】
(2)前記(1)によって、回転駆動している編み目テープのベルト上に線状あるいは帯状に糸原料を供給して水分除去や繊維をからめて細い糸に加工するので、連続的に効率よく繊維糸を製造することができる。
【0011】
(3)前記(1)によって、糸原料の供給工程で、糸原料の供給を常時一定状態で行なうことにより、一定の太さの繊維糸を形成することができるとともに、供給量を変化させることにより、太い部分、細い部分というような変化に富んだ繊維糸を製造することができる。
【0012】
(4)前記(1)によって、糸原料の供給工程、水分除去工程、繊維のからめ工程、糸撚り工程および乾燥工程でよいので、特殊技術が不要で、容易に製造することができる。
【0013】
(5)請求項2、3、4、5も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0015】
図1ないし図9に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は手漉き和紙の技法を用いた本発明の繊維糸の製造方法で、この繊維糸の製造方法1は回転駆動している編み目テープのベルト2上に、和紙に加工する和紙原料を用いた糸原料3を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程4と、前記編み目テープのベルト2上に供給された線状あるいは帯状の糸原料3から水分を除去する水分除去工程5と、この水分除去工程5後に水分が除去された糸原料3Aが位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルト2の両端部が交互に上方に位置するように曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸6に加工する繊維のからめ工程7と、この繊維のからめ工程7を経て、前記編み目テープのベルト2より離れた細い糸6に撚りを加える糸撚り工程8と、この糸撚り工程8の前後の何れがで乾燥させる乾燥工程9と、この乾燥工程9で完成された繊維糸10をリール11等に巻き取る巻き取り工程12とで構成されている。
【0016】
前記糸原料の供給工程4は図4および図5に示すように、編み目テープ2aをほぼV字状に曲げたベルト2を回転駆動させるベルトコンベア13を用いるとともに、該ベルトコンベア13の上流側の上部に配置された一定量撹拌されながら和紙に加工される糸原料3を収納する撹拌装置14を備える原料タンク15、この原料タンク15の糸原料3を前記ベルトコンベア13の編み目テープのベルト2上へ線状あるいは帯状となるように落下供給する、内径が10mm前後の開閉弁16を備える供給パイプ17、前記原料タンク15へ糸原料3を常時一定量となるように供給する撹拌装置18および供給パイプ19を備える貯蔵タンク20、前記原料タンク15内に設置された、該原料タンク15内の糸原料3を一定量に保つように、前記供給パイプ17を開閉するフロート弁21とからなる糸原料の供給装置22が使用される。
また、糸原料3は和紙を作る場合と同様に、水に繊維と植物糊を混合したものを使用している。
【0017】
前記水分除去工程5は図6に示すように、前記糸原料の供給装置22の供給パイプ17で編み目テープのベルト2上に落下供給される部位のベルト2の下部より吸引ポンプ23で吸引して除去する。
【0018】
前記繊維のからめ工程7は図7に示すように、ほぼV字状に曲げた編み目テープのベルト2の両端部を交互に上下方向に、手動あるいは所定間隔で交互に配置されたベルト2の両端部を上方へ移動させるように駆動装置24、24で回転される複数個のローラ25、25の回転で、編み目テープのベルト2上に残った繊維と植物糊とがからまれて、該ベルト2上で細い糸6状になるように加工する。
【0019】
前記糸撚り工程8は図8に示すように、ベルト2で移送されてきた水分を含んでいる細い糸6状のものを送りながら回転させて撚る、従来から一般に使用されている糸撚り装置26を用いて行なう。
【0020】
前記乾燥工程9は図9に示すように、温風乾燥炉27を通過させて乾燥を行ない、繊維糸10にする。
【0021】
上記のような各工程を用いて製造される繊維糸10は、和紙に加工する和紙原料を糸原料として和紙に加工することなく、直接、繊維糸10に加工するため、繊維が切断されることがないとともに、水分を含んだ状態で糸撚り工程8を行なうので、肌触りや風合いが向上する繊維糸10に加工することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0022】
次に、図10ないし図32に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0023】
図10ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2の一側部、他側部および下部に交互に振動を付与して繊維をからめて細い糸6に加工する一側部振動付与装置28、他側部振動付与装置29および下部振動付与装置30を用いた繊維のからめ工程7Aを行なった点で、このような繊維のからめ工程7Aを用いた繊維糸の製造方法1Aを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0024】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2に供給される糸原料3が多い所と少ない所とができるように、供給パイプ17から落下される量を調整する開閉弁16の開放状態を調整する調整機構31を使用した糸原料の供給工程4Aを用いた点で、このような糸原料の供給工程4Aを用いて繊維糸の製造方法1Bを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、太い部分と細い部分を有する繊維糸10Aを製造することができる。
なお、このような繊維糸10Aはベルトコンベア13の移動速度を可変にすることによっても同様に製造することができる。
【0025】
図17ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2の凹部2b内にシルク、ウール、コットン、その他の混合糸等のいずれかを芯糸32として供給し、該芯糸32上に糸原料3を供給する糸原料の供給工程4Bを用いるとともに、水分除去工程5A、繊維からめ工程7B、糸撚り工程8A、乾燥工程9Aとを行なった点で、このような繊維糸の製造方法1Cで製造された繊維糸10Bは芯糸32に和紙が付着した混合糸に加工でき、芯糸32によって種々の繊維糸に加工できる。
【0026】
図21ないし図25に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、貯蔵タンク20Aより高い位置に原料タンク15Aを配置し、この原料タンク15Aからオーバーフローした糸原料3を前記貯蔵タンク20A内に受け、この貯蔵タンク20Aの上部に設置した汲み上げポンプ33で前記オーバーフローした糸原料3を原料タンク15Aに戻す循環システムの糸原料供給装置22Aを用いた糸原料供給工程4Cと、ほぼV字状の編み目テープのベルト2に平坦底部2bができるように、本発明を実施するための形態では平坦底部2bの幅が5から10mmになるように金網34を接して配置し、その下側に配置した吸引ポンプ23で水分除去をする水分除去工程5Bとを用いた点で、このような繊維糸の製造方法1Dは、循環システムの糸原料供給工程4Cにより、原料タンク15A内の糸原料3を常に一定量に保つことで繊維糸10の太さを一定にでき、金網34を配置した水分除去工程5Bで平坦底部2bの幅を調整することにより繊維糸10の太さをより確実に調整することができる。
【0027】
図26ないし図28に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第5の形態と主に異なる点は、ほぼ2つ折り状態の編み目テープのベルト2底部2cに水分が除去された糸原料3Aがある状態で、滑り止めゴム35が周囲に取付けられた自由回転する位置固定ロール36と自由回転しながら上下に運動する上下運動ロール37との間を、前記ほぼ2つ折り状態の編み目テープのベルト2を通して糸原料3Aを揉むことで繊維をからませる繊維からめ工程7Cを用いた点で、このような繊維からめ工程7Cを用いた繊維糸の製造方法1Eで製造された繊維糸10Cは、より糸原料3Aの繊維がからみあい、丈夫な繊維糸を製造することができる。
【0028】
図29ないし図32に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、水に竹繊維、クラフトパルプ、植物繊維(ケナフ、マニラ麻、パイナップル麻等)
、動物繊維(絹、羊毛等) 、合繊多種混合繊維のいずれか、あるいはこれらを複数個用いて構成した糸原料3Bを編み目テープのベルト2に複数個所より線状あるいは帯状となるように供給する糸原料の供給工程4Cを用いた点で、このような糸原料の供給工程4Cを用いて構成した繊維糸の製造方法1Dで繊維糸10Cを製造しても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0029】
なお、前記本発明を実施するための書く形態では、供給パイプ17のほぼ真下の位置に吸引ポンプ23の吸引パイプ38を配置したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、吸引ポンプ23の吸引パイプ38を供給パイプ17の少し下流に配置することで、糸原料3の向きが、より揃い合う作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は繊維糸を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態の糸原料の供給装置の概略説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態のベルトコンベアの説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の水分除去工程の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態の糸撚り工程の説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態の乾燥工程の説明図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の糸原料の供給工程の説明図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態のベルト上に供給された糸原料の説明図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の工程図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図20】本発明を実施するための第4の形態の糸原料の供給工程の説明図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の工程図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図23】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図24】本発明を実施するための第5の形態の糸原料の供給装置の概略説明図。
【図25】本発明を実施するための第5の形態の水分除去工程の説明図。
【図26】本発明を実施するための第6の形態の工程図。
【図27】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第6の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図29】本発明を実施するための第7の形態の工程図。
【図30】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図31】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図32】本発明を実施するための第7の形態の要部拡大図。
【符号の説明】
【0032】
1、1A、1B、1C、1D:繊維糸の製造方法、
2:網目テープのベルト 、 3、3A、3B:糸原料、
4、4A、4B、4C:糸原料の供給装置、
5、5A:水分除去工程、 6:細い糸、
7、7A、7B:繊維のからめ工程、
8、8A:糸撚り工程、 9、9A:乾燥工程、
10、10A、10B、10C:繊維糸、
11:リール、 12:巻き取り工程、
13:ベルトコンベア、 14:攪拌装置、
15:原料タンク、 16:開閉弁、
17:供給パイプ、 18:攪拌装置、
19:供給パイプ、 20:貯蔵タンク、
21:フロート弁、 22:糸原料の供給装置、
23:吸引ポンプ、 24:駆動装置、
25:ローラ、 26:糸撚り装置、
27:温風乾燥炉、 28:一側部振動付与装置、
29:他側部振動付与装置、 30:下部振動付与装置、
31:調整機構、 32:芯糸、
33:汲み上げポンプ、 34:金網、
35:滑り止めゴム 36:位置固定ロール
37:上下運動ロール 38:吸引パイプ。
【技術分野】
【0001】
本発明は手漉き和紙の技法を用いた繊維糸の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の和紙糸は、和紙を細い帯状に切断した後、糸に加工している。
このため、糸に加工するための工程が多く、専門技術が必要であるという欠点があるとともに、和紙を細い帯状に切断する時に繊維が切断されてしまい、糸形状も細いか太いの単一形状にしか加工することができず、和紙から糸に加工すると糸が硬くなり、風合いが低下するという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、和紙に加工する和紙原料の繊維やその他の繊維を切断することなく、和紙原料やその他の繊維の糸原料から直接、繊維糸に加工できる、製造が容易で、肌触りや風合いが良好で、かつ多種多彩な繊維糸を製造することが可能な繊維糸の製造方法を提供することを目的としている。
【0004】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【0006】
本発明はほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に水に繊維が混合された糸原料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【0007】
本発明は回転駆動している編み目テープのベルト上に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に、水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とで繊維糸の製造方法を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0009】
(1)回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とからなるので、水に繊維が混合された糸原料から直接、繊維糸を製造することができる。
したがって、従来のように和紙に加工した後、和紙を細い帯状に切断して和紙糸を形成するものに比べ、糸原料の繊維を切断することなく、十分な強度と肌触りや風合いの向上を図ることができる。
【0010】
(2)前記(1)によって、回転駆動している編み目テープのベルト上に線状あるいは帯状に糸原料を供給して水分除去や繊維をからめて細い糸に加工するので、連続的に効率よく繊維糸を製造することができる。
【0011】
(3)前記(1)によって、糸原料の供給工程で、糸原料の供給を常時一定状態で行なうことにより、一定の太さの繊維糸を形成することができるとともに、供給量を変化させることにより、太い部分、細い部分というような変化に富んだ繊維糸を製造することができる。
【0012】
(4)前記(1)によって、糸原料の供給工程、水分除去工程、繊維のからめ工程、糸撚り工程および乾燥工程でよいので、特殊技術が不要で、容易に製造することができる。
【0013】
(5)請求項2、3、4、5も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0015】
図1ないし図9に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は手漉き和紙の技法を用いた本発明の繊維糸の製造方法で、この繊維糸の製造方法1は回転駆動している編み目テープのベルト2上に、和紙に加工する和紙原料を用いた糸原料3を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程4と、前記編み目テープのベルト2上に供給された線状あるいは帯状の糸原料3から水分を除去する水分除去工程5と、この水分除去工程5後に水分が除去された糸原料3Aが位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルト2の両端部が交互に上方に位置するように曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸6に加工する繊維のからめ工程7と、この繊維のからめ工程7を経て、前記編み目テープのベルト2より離れた細い糸6に撚りを加える糸撚り工程8と、この糸撚り工程8の前後の何れがで乾燥させる乾燥工程9と、この乾燥工程9で完成された繊維糸10をリール11等に巻き取る巻き取り工程12とで構成されている。
【0016】
前記糸原料の供給工程4は図4および図5に示すように、編み目テープ2aをほぼV字状に曲げたベルト2を回転駆動させるベルトコンベア13を用いるとともに、該ベルトコンベア13の上流側の上部に配置された一定量撹拌されながら和紙に加工される糸原料3を収納する撹拌装置14を備える原料タンク15、この原料タンク15の糸原料3を前記ベルトコンベア13の編み目テープのベルト2上へ線状あるいは帯状となるように落下供給する、内径が10mm前後の開閉弁16を備える供給パイプ17、前記原料タンク15へ糸原料3を常時一定量となるように供給する撹拌装置18および供給パイプ19を備える貯蔵タンク20、前記原料タンク15内に設置された、該原料タンク15内の糸原料3を一定量に保つように、前記供給パイプ17を開閉するフロート弁21とからなる糸原料の供給装置22が使用される。
また、糸原料3は和紙を作る場合と同様に、水に繊維と植物糊を混合したものを使用している。
【0017】
前記水分除去工程5は図6に示すように、前記糸原料の供給装置22の供給パイプ17で編み目テープのベルト2上に落下供給される部位のベルト2の下部より吸引ポンプ23で吸引して除去する。
【0018】
前記繊維のからめ工程7は図7に示すように、ほぼV字状に曲げた編み目テープのベルト2の両端部を交互に上下方向に、手動あるいは所定間隔で交互に配置されたベルト2の両端部を上方へ移動させるように駆動装置24、24で回転される複数個のローラ25、25の回転で、編み目テープのベルト2上に残った繊維と植物糊とがからまれて、該ベルト2上で細い糸6状になるように加工する。
【0019】
前記糸撚り工程8は図8に示すように、ベルト2で移送されてきた水分を含んでいる細い糸6状のものを送りながら回転させて撚る、従来から一般に使用されている糸撚り装置26を用いて行なう。
【0020】
前記乾燥工程9は図9に示すように、温風乾燥炉27を通過させて乾燥を行ない、繊維糸10にする。
【0021】
上記のような各工程を用いて製造される繊維糸10は、和紙に加工する和紙原料を糸原料として和紙に加工することなく、直接、繊維糸10に加工するため、繊維が切断されることがないとともに、水分を含んだ状態で糸撚り工程8を行なうので、肌触りや風合いが向上する繊維糸10に加工することができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0022】
次に、図10ないし図32に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0023】
図10ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2の一側部、他側部および下部に交互に振動を付与して繊維をからめて細い糸6に加工する一側部振動付与装置28、他側部振動付与装置29および下部振動付与装置30を用いた繊維のからめ工程7Aを行なった点で、このような繊維のからめ工程7Aを用いた繊維糸の製造方法1Aを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0024】
図14ないし図16に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2に供給される糸原料3が多い所と少ない所とができるように、供給パイプ17から落下される量を調整する開閉弁16の開放状態を調整する調整機構31を使用した糸原料の供給工程4Aを用いた点で、このような糸原料の供給工程4Aを用いて繊維糸の製造方法1Bを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、太い部分と細い部分を有する繊維糸10Aを製造することができる。
なお、このような繊維糸10Aはベルトコンベア13の移動速度を可変にすることによっても同様に製造することができる。
【0025】
図17ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、編み目テープのベルト2の凹部2b内にシルク、ウール、コットン、その他の混合糸等のいずれかを芯糸32として供給し、該芯糸32上に糸原料3を供給する糸原料の供給工程4Bを用いるとともに、水分除去工程5A、繊維からめ工程7B、糸撚り工程8A、乾燥工程9Aとを行なった点で、このような繊維糸の製造方法1Cで製造された繊維糸10Bは芯糸32に和紙が付着した混合糸に加工でき、芯糸32によって種々の繊維糸に加工できる。
【0026】
図21ないし図25に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、貯蔵タンク20Aより高い位置に原料タンク15Aを配置し、この原料タンク15Aからオーバーフローした糸原料3を前記貯蔵タンク20A内に受け、この貯蔵タンク20Aの上部に設置した汲み上げポンプ33で前記オーバーフローした糸原料3を原料タンク15Aに戻す循環システムの糸原料供給装置22Aを用いた糸原料供給工程4Cと、ほぼV字状の編み目テープのベルト2に平坦底部2bができるように、本発明を実施するための形態では平坦底部2bの幅が5から10mmになるように金網34を接して配置し、その下側に配置した吸引ポンプ23で水分除去をする水分除去工程5Bとを用いた点で、このような繊維糸の製造方法1Dは、循環システムの糸原料供給工程4Cにより、原料タンク15A内の糸原料3を常に一定量に保つことで繊維糸10の太さを一定にでき、金網34を配置した水分除去工程5Bで平坦底部2bの幅を調整することにより繊維糸10の太さをより確実に調整することができる。
【0027】
図26ないし図28に示す本発明を実施するための第6の形態において、前記本発明を実施するための第5の形態と主に異なる点は、ほぼ2つ折り状態の編み目テープのベルト2底部2cに水分が除去された糸原料3Aがある状態で、滑り止めゴム35が周囲に取付けられた自由回転する位置固定ロール36と自由回転しながら上下に運動する上下運動ロール37との間を、前記ほぼ2つ折り状態の編み目テープのベルト2を通して糸原料3Aを揉むことで繊維をからませる繊維からめ工程7Cを用いた点で、このような繊維からめ工程7Cを用いた繊維糸の製造方法1Eで製造された繊維糸10Cは、より糸原料3Aの繊維がからみあい、丈夫な繊維糸を製造することができる。
【0028】
図29ないし図32に示す本発明を実施するための第7の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、水に竹繊維、クラフトパルプ、植物繊維(ケナフ、マニラ麻、パイナップル麻等)
、動物繊維(絹、羊毛等) 、合繊多種混合繊維のいずれか、あるいはこれらを複数個用いて構成した糸原料3Bを編み目テープのベルト2に複数個所より線状あるいは帯状となるように供給する糸原料の供給工程4Cを用いた点で、このような糸原料の供給工程4Cを用いて構成した繊維糸の製造方法1Dで繊維糸10Cを製造しても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0029】
なお、前記本発明を実施するための書く形態では、供給パイプ17のほぼ真下の位置に吸引ポンプ23の吸引パイプ38を配置したものについて説明したが、本発明はこれに限らず、吸引ポンプ23の吸引パイプ38を供給パイプ17の少し下流に配置することで、糸原料3の向きが、より揃い合う作用効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は繊維糸を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の側面図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態の糸原料の供給装置の概略説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態のベルトコンベアの説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の水分除去工程の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態の糸撚り工程の説明図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の形態の乾燥工程の説明図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の側面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の糸原料の供給工程の説明図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態のベルト上に供給された糸原料の説明図。
【図17】本発明を実施するための第4の形態の工程図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の側面図。
【図20】本発明を実施するための第4の形態の糸原料の供給工程の説明図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の工程図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の平面図。
【図23】本発明を実施するための第5の形態の側面図。
【図24】本発明を実施するための第5の形態の糸原料の供給装置の概略説明図。
【図25】本発明を実施するための第5の形態の水分除去工程の説明図。
【図26】本発明を実施するための第6の形態の工程図。
【図27】本発明を実施するための第6の形態の平面図。
【図28】本発明を実施するための第6の形態の繊維のからめ工程の説明図。
【図29】本発明を実施するための第7の形態の工程図。
【図30】本発明を実施するための第7の形態の平面図。
【図31】本発明を実施するための第7の形態の側面図。
【図32】本発明を実施するための第7の形態の要部拡大図。
【符号の説明】
【0032】
1、1A、1B、1C、1D:繊維糸の製造方法、
2:網目テープのベルト 、 3、3A、3B:糸原料、
4、4A、4B、4C:糸原料の供給装置、
5、5A:水分除去工程、 6:細い糸、
7、7A、7B:繊維のからめ工程、
8、8A:糸撚り工程、 9、9A:乾燥工程、
10、10A、10B、10C:繊維糸、
11:リール、 12:巻き取り工程、
13:ベルトコンベア、 14:攪拌装置、
15:原料タンク、 16:開閉弁、
17:供給パイプ、 18:攪拌装置、
19:供給パイプ、 20:貯蔵タンク、
21:フロート弁、 22:糸原料の供給装置、
23:吸引ポンプ、 24:駆動装置、
25:ローラ、 26:糸撚り装置、
27:温風乾燥炉、 28:一側部振動付与装置、
29:他側部振動付与装置、 30:下部振動付与装置、
31:調整機構、 32:芯糸、
33:汲み上げポンプ、 34:金網、
35:滑り止めゴム 36:位置固定ロール
37:上下運動ロール 38:吸引パイプ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項2】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に水に繊維が混合された糸原料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項3】
回転駆動している編み目テープのベルト上に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に、水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項4】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状となるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項5】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に、芯糸および和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状となるように供給する芯糸および糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、糸原料の繊維と芯糸とをからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項1】
回転駆動している編み目テープのベルト上に水に繊維が混合された糸材料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に、前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項2】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に水に繊維が混合された糸原料を線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項3】
回転駆動している編み目テープのベルト上に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状になるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルト上に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に、水分が除去された糸原料が位置している部分を中心に前記編み目テープのベルトの両端が交互に上方に位置するように折り曲げ、上下に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項4】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に、和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状となるように供給する糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、繊維をからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【請求項5】
ほぼV字状態で回転駆動している編み目テープのベルトの凹部内に、芯糸および和紙に加工する和紙原料を糸原料として用いて線状あるいは帯状となるように供給する芯糸および糸原料の供給工程と、前記編み目テープのベルトの凹部内に供給された線状あるいは帯状の糸原料から水分を吸引除去する水分除去工程と、この水分除去工程後に前記編み目テープのベルトの両端部を上下方向に移動させ、糸原料の繊維と芯糸とをからめて細い糸に加工する繊維のからめ工程と、この繊維のからめ工程を経て前記編み目テープのベルトより離れた細い糸に撚りを加える糸撚り工程と、この糸撚り工程の前後に乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする繊維糸の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2007−39863(P2007−39863A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104782(P2006−104782)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(594050522)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(594050522)
【Fターム(参考)】
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