説明

織物

【課題】セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを主材とし、膨らみ感、清涼感のある風合いを有しながら深色性にも優れ、かつ、女性用事務服等のユニフォームとしての使用に耐えうる織物を提供する。
【解決手段】下記式で求めるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸との撚係数が2000〜20000の合撚複合糸を含み、織物中における、前記セルロース系繊維フィラメント糸の混率が20〜70質量%、ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が30〜80質量%に織物を構成する。R(%)=[(m−m’)/m’]×100(m:試料の標準状態の質量(g)、m’:試料の絶乾質量(g))

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、快適な着用感と高級感に優れた、主に女性用事務服等のユニフォームに使用される織物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユニフォーム向けの素材は、品質や耐久性が最も重視され、着用者の着心地、快適性、審美性等が重視されていなかった。しかし、近年、特に働く女性の価値観の変化等に伴い、ユニフォーム素材に関しても、ニーズが多様化、高級化の傾向にあり、ある程度の品質や耐久性を持ちながら、優れた風合いや審美性等が重視され、ユニフォーム素材の品質の要求項目となっている。
【0003】
また、近年の衣料の軽量化傾向に伴い、従来のユニフォームにおける特にアウター用途において、高級素材とされた毛織物から、多様な風合いを持ちながら耐久性やコストメリットにおいても優れる化合繊素材を必要とされる傾向が強くなってきている。さらに、ブラウス等のインナー用途において、主に使用されている綿やポリエステル繊維の単体素材及び綿とポリエステル繊維の複合素材においては、洗濯後の乾き難さや皺になり易さといった取り扱いの問題に加え、綿素材ではどうしてもカジュアルな外観となってしまったり、ポリエステル繊維素材においては、着用快適性の面で劣ってしまうという欠点があった。
【0004】
これら問題点を解決するため、これまでもセルロース系繊維フィラメント糸を使用したユニフォーム素材が要望されていた。しかしながら、従来の高級婦人服用途に展開されているセルロース系繊維フィラメント糸を高混率で使用した素材では、生地の強度や染色堅牢度等の面で、ユニフォームとしての使用に耐えることは困難であった。
なお、本発明に関連する先行技術文献として次のものが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開20009−280922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを主材とし、膨らみ感、清涼感のある風合いを有しながら深色性にも優れ、かつ、女性用事務服等のユニフォームとしての使用に耐えうる織物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の要旨は、下記式で求めるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸からなり、下記要件(1)を満足する合撚複合糸を含み、下記要件(2)、(3)を満足する織物、にある。
R(%)=[(m−m’)/m’]×100
m :試料の標準状態の質量(g)
m’:試料の絶乾質量(g)
(なお、標準状態の質量は、予備乾燥(試料を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にする)した後、標準状態(温度20±2℃、相対湿度65±4%)の環境下に放置し、恒量になった状態の質量であり、絶乾質量は、試料を温度105±2℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。)
(1)撚係数が2000〜20000である
(2)織物中におけるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸の混率が、20〜70質量%である
(3)織物中におけるポリエステル繊維フィラメント糸の混率が、30〜80質量%である
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸の特徴である、鮮やかで深みのある光沢感、膨らみ感、清涼感のある風合いを有しながら、かつユニフォームとしての使用に耐えうる織物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明におけるR率8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸としては、セルロースを原料とした半合成繊維のフィラメント糸であり、例えばセルロースジアセテートフィラメント糸、セルローストリアセテートフィラメント糸等のセルロースアセテートフィラメント糸が挙げられ、その製法や種類を特に限定するものではなく、また単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度等を特に限定するものではなく、得られる織物表現を考慮して任意に選定すればよい。
【0010】
本発明においては、特にR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸として、セルロースジアセテートフィラメント糸やセルローストリアセテートフィラメント糸が好ましく用いられるが、これ等のセルロースアセテートフィラメント糸は、低屈折率による優れた発色性、高級感のある光沢、セルロース由来のソフトで清涼感に優れた風合い、さらには分散染料可染性等を奏する。ちなみにセルロースジアセテートフィラメント糸のR率は6.5%、セルローストリアセテートフィラメント糸のR率は3.5%であり、これらは適度な吸湿性と速乾性を有している。特にセルローストリアセテートフィラメント糸は、より良好な風合いや光沢の高級感を与える。
【0011】
本発明におけるポリエステル繊維フィラメント糸としては、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルから構成されたフィラメント糸、或いはエチレンテレフタレート単位を主体とする共重合ポリエステルから構成されたフィラメント糸であってもよい。共重合ポリエステルにおける共重合成分としては、イソフタル酸、5スルホネートイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、1,9−ノナンジオール、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール、1,4−(β−オキシエトキシ)ベンゼン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられる。また、ポリエステル繊維フィラメント糸は、その単糸の断面形状が円形断面、異形断面のいずれでもあってよく、また艶消剤等の任意の添加剤を含むものであってもよく、また、太細糸、仮撚加工糸等の糸形態のものであってもよい。
【0012】
本発明における、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とからなる合撚複合糸は、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを、合撚、カバーリング撚糸若しくは合糸後合撚することによって得た複合糸であることが好ましい。
【0013】
R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを合撚複合化する手段としては、一般的に使われる撚糸機を用いることによって、セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを合撚することによって複合糸とすればよく、撚糸機としては、イタリー撚糸機、ダブルツイスター、リング撚糸機、合撚機、カバーリング機等が使用できる。
【0014】
また、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを合撚して複合糸とする際に、セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とを、予めエアー交絡処理した後に、合撚することがより好ましい。この場合、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とをエアー交絡処理し、パーンやボビンに一旦巻き取った後、ダブルツイスターやイタリー撚糸機等で合撚する二工程方式、或いはリング撚糸機上にエアー交絡処理装置を取り付け、エアー交絡処理と合撚を一度に行う一工程方式等が挙げられる。
【0015】
本発明におけるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とからなる合撚複合糸の繊度は、特に限定されるものではないが、取り扱い性及び織物にした時の繊細さを表現するためには、好ましくは70〜300dtex、より好ましくは90〜280dtexである。
【0016】
また、本発明におけるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸とからなる合撚複合糸は、要件(1)として、撚係数が2000〜20000、好ましくは3000〜18000であることを満足する必要がある。撚係数が2000未満では、セルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸との収束性が悪くなり、スナッギング等織物物性の悪化を招いたり、清涼感ある風合いが得られ難くなり、また、撚係数が20000を超えると、膨らみ感のない硬い織物になる。
【0017】
なお、本発明において、撚係数とは、合撚複合糸の繊度(dtex)の平方根に1m当たりの撚数を乗じた数値であり、例えば、トリアセテート繊維フィラメント糸64dtex及びポリエステル繊維フィラメント糸90dtexを1000回/mで合撚した糸は、合撚糸の繊度は、64+90=154dtexとなる。従い、撚係数は√154×1000=12409.7となる。
【0018】
さらに、本発明における織物は、要件(2)として、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸の混率が20〜70質量%、好ましくは25〜65質量%であることを満足する必要がある。R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸の混率が20質量%未満では、織物においてR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸特有の清涼感のある風合いが得られ難く、混率が70質量%を超えると、ユニフォーム用としての耐久性を保持できない。
【0019】
また、本発明における織物は、要件(3)として、ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が30〜80質量%、好ましくは35〜75質量%であることを満足する必要がある。ポリエステル繊維フィラメント糸の混率が30%未満では、ユニフォーム用の織物としての耐久性に劣り、混率が80%を超えると、織物の風合いが硬くなる上に、清涼感のある風合いが得られない。
【0020】
本発明における織物の組織は、特に限定されるものではなく、平組織、綾組織、朱子組織、ジャガード組織、またこれらの組織を組み合わせた組織であってもよく、用途に応じて適宜選定すればよい。また、製織方法、織機についても、特に限定されるものではなく、適宜選定すれがよい。
【実施例】
【0021】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
本発明及び実施例中での水分率(R)の測定は、試料約20gを採り、その標準状態の質量(前記のとおり)及び絶乾質量(前記のとおり)を量り、下記式によって算出し、2回の平均値をJIS Z8401によって、小数点以下1桁にして得た。
R(%)=[(m−m’)/m’]×100
m :試料の標準状態の質量(g)
m’:試料の絶乾質量(g)
また、実施例中での風合い、発色性の評価は、ハンドリング、目視に拠った。
【0022】
(織物の染色)
実施例中での織物の染色は、下記条件にて行った。
染料:Dianix Black TA・N200%(三菱化成ヘキスト社製分散染料)
染料濃度:12質量%(対繊維重量)
浴比:1:20
温度×時間:130℃×60分
【0023】
(実施例1)
セルロース系繊維フィラメント糸としてセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、R率3.5%)61dtex/15fと、ポリエステル繊維フィラメント糸としてポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸(三菱レイヨン社製、加工糸)64dtex/36fとを、エアー交絡処理して、混繊糸を作成した。次いでダブルツイスターを用い、混繊糸に撚数1000回/m(撚係数11180)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸48.8質量%、ポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸51.2質量%であった。
【0024】
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾186cm、織機上の経密度128本/吋、緯密度89本/吋でドビー柄組織で織物を製織した。次に、得られた生機に、精練、熱セット、染色、乾燥、仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅151cm、仕上げ経密度149本/吋、緯密度101本/吋の織物を得た。得られた織物は、適度なソフト感及び清涼感を有しながら、かつユニフォーム用としての耐久性も有する織物であった。
【0025】
(実施例2)
セルロース系繊維フィラメント糸としてセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、R率3.5%)61dtex/15fと、ポリエステル繊維フィラメント糸としてポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸(三菱レイヨン社製、加工糸)90dtex/36fとを、エアー交絡処理して、混繊糸を作成した。次いでダブルツイスターを用い、混繊糸に撚数1000回/m(撚係数12288)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸40.4質量%、ポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸59.6質量%であった。
【0026】
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾196cm、織機上の経密度101本/吋、緯密度80本/吋で2/2綾組織で織物を製織した。次に、得られた生機に、精練、熱セット、染色、乾燥、仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅151cm、仕上げ経密度126本/吋、緯密度95本/吋の織物を得た。得られた織物は、深みのある黒色を呈し、適度なソフト感、ハリコシ感及び清涼感を有しながら染色時の押し込み皺の少ない品位のよい、またユニフォーム用としての耐久性も有する織物であった。
【0027】
(実施例3)
セルロース系繊維フィラメント糸としてセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、R率3.5%)84dtex/20fと、ポリエステル繊維フィラメント糸としてポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸(三菱レイヨン社製、加工糸)90dtex/72fとを、エアー交絡処理して、混繊糸を作成した。次いでダブルツイスターを用い、混繊糸に撚数600回/m(撚係数7915)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸48.3%、ポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸51.7%であった。
【0028】
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾177cm、織機上の経密度117本/吋、緯密度73本/吋でカルゼ綾組織で織物を製織した。次に、得られた生機に、精練、熱セット、染色、乾燥、仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅151cm、仕上げ経密度132本/吋、緯密度86本/吋の織物を得た。得られた織物は、深みのある黒色を呈し、ソフト感、フクラミ感及び清涼感を有しながら染色時の押し込み皺の少ない品位のよい、かつユニフォーム用としての耐久性を有する織物であった。
【0029】
(実施例4)
セルロース系繊維フィラメント糸としてセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、R率3.5%)84dtex/20fと、ポリエステル繊維フィラメント糸としてポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸(三菱レイヨン社製、加工糸)193dtex/48fとを、エアー交絡処理して、混繊糸を作成した。次いでダブルツイスターを用い、混繊糸に撚数600回/m(撚係数9986)、撚方向Sで合撚を施し、合撚複合糸を作成した。得られた合撚混合糸における各繊維の混率は、セルローストリアセテートフィラメント糸30.3質量%、ポリエチレンテレフタレートフィラメントウーリー糸69.7質量%であった。
【0030】
得られた合撚複合糸を経糸及び緯糸に用い、通し巾190cm、織機上の経密度85本/吋、緯密度62本/吋でカルゼ綾組織で織物を製織した。次に、得られた生機に、精練、熱セット、染色、乾燥、仕上げの一連の染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅151cm、仕上げ経密度102本/吋、緯密度73本/吋の織物を得た。得られた織物は、適度なソフト感、ハリコシ感を有し、またユニフォーム用としての耐久性を有する織物であった。
【0031】
(比較例1)
実施例1において、ポリエステル繊維フィラメント糸としてポリエチレンテレフタレートフィラメント糸(三菱レイヨン社製)22dtex/12fを用い、実施例1と同様にして作成した、各繊維の混率がセルローストリアセテートフィラメント糸73.5質量%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸26.5質量%の合撚混合糸を用い、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅128cm、仕上げ密度183本/吋、緯密度124本/吋の織物を得た。得られた織物は、風合いがソフトで清涼感にも有するが、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸の混率の低いことにより、ユニフォームとしての耐久性に劣る織物であった。
【0032】
(比較例2)
実施例4において、セルロース系繊維フィラメント糸としてセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、R率3.5%)40dtex/9fを用いた以外は、実施例4と同様にして作成した、各繊維の混率がセルローストリアセテートフィラメント糸17.2質量%、ポリエチレンテレフタレートフィラメント糸82.8質量%の合撚混合糸を用い、製織し、染色仕上げ加工を施し、最終仕上げ幅138cm、仕上げ密度111本/吋、緯密度80本/吋の織物を得た。得られた織物は、ユニフォーム用としての耐久性は有するものの、セルローストリアセテートフィラメント糸の混率の低いことにより、風合いが硬く膨らみ感の少ない織物であった。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の織物は、R率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸を主材とし、膨らみ感、清涼感ある風合いを有しながら、ユニフォーム等の使用に耐えうる織物であり、着用快適性に優れることから、特にユニフォーム向けの分野における素材とし有用なるものである。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式で求めるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸とポリエステル繊維フィラメント糸からなり、下記要件(1)を満足する合撚複合糸を含み、下記要件(2)、(3)を満足する織物。
R(%)=[(m−m’)/m’]×100
m :試料の標準状態の質量(g)
m’:試料の絶乾質量(g)
(なお、標準状態の質量は、予備乾燥(試料を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にする)した後、標準状態(温度20±2℃、相対湿度65±4%)の環境下に放置し、恒量になった状態の質量であり、絶乾質量は、試料を温度105±2℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。)
(1)撚係数が2000〜20000である
(2)織物中におけるR率が8%以下のセルロース系繊維フィラメント糸の混率が、20〜70質量%である
(3)織物中におけるポリエステル繊維フィラメント糸の混率が、30〜80質量%である

【公開番号】特開2012−1841(P2012−1841A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136782(P2010−136782)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(301067416)三菱レイヨン・テキスタイル株式会社 (102)
【Fターム(参考)】