説明

置換された三環式のベンゾイミダゾール

本発明は、式(1)で示され、その式中、置換基及び記号が明細書中に示される意味を有する化合物に関する。該化合物は、胃酸分泌阻害特性及び優れた胃腸保護作用特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、医薬品の製造のための有効化合物として製薬工業において使用される新規化合物に関する。
【0002】
技術背景
国際特許出願WO97/47603号(該出願は米国特許第6,465,505号に相当する)においては、非常に特化した置換型を有するベンゾイミダゾール誘導体が開示されており、これらは、胃酸分泌の阻害に適していると言われるため、胃腸炎症性疾患の予防及び治療に使用することができる。
【0003】
欧州特許出願EP0266326号(米国特許第5,106,862号に相当する)において、非常に広範な様々な置換基を有するベンゾイミダゾール誘導体が開示されており、これらは抗潰瘍剤として有効であると言われている。
【0004】
国際特許出願WO04/054984号及びWO04/087701号において、置換されたベンゾイミダゾール誘導体が開示されており、それらの化合物は、胃酸分泌阻害特性及び優れた胃腸保護作用特性を有する。
【0005】
発明の要旨
本発明は、式1
【0006】
【化1】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、これらが結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示される化合物及びこれらの化合物の塩に関する。
【0007】
本発明の意味上の範囲内ではハロゲンは臭素、塩素及びフッ素である。
【0008】
〜C−アルキルは、直鎖状又は分枝鎖状の1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。挙げられる例は、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、プロピル基、イソプロピル基、エチル基及びメチル基である。
【0009】
〜C−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを表し、そのうちシクロプロピル、シクロブチル及びシクロペンチルが有利である。
【0010】
〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−シクロアルキル基の1つによって置換されている前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、シクロプロピルメチル基、シクロヘキシルメチル基及びシクロヘキシルエチル基である。
【0011】
〜C−アルコキシは、酸素原子の他に前記のC〜C−アルキル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基及び、有利にはエトキシ基及びメトキシ基である。
【0012】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つにより置換された前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、メトキシメチル基、メトキシエチル基及びブトキシエチル基である。
【0013】
〜C−アルコキシカルボニル(−CO−C〜C−アルコキシ)は、前記のC〜C−アルコキシ基の1つが結合されたカルボニル基を表す。挙げられる例は、メトキシカルボニル(CHO−C(O)−)及びエトキシカルボニル(CHCHO−C(O)−)基である。
【0014】
〜C−アルケニルは、2〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルケニル基を表す。挙げられる例は、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−プロペニル基及び2−プロペニル基(アリル基)である。
【0015】
〜C−アルキニルは、2〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキニル基を表す。挙げられる例は、2−ブチニル基、3−ブチニル基、及び有利に2−プロピニル基(プロパルギル基)である。
【0016】
フルオロ−C〜C−アルキルは、1つ又は複数のフッ素原子により置換されている前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、トリフルオロメチル基又はジフルオロメチル基である。
【0017】
フルオロ−C〜C−アルコキシは、酸素原子の他に前記のフルオロ−C〜C−アルキル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基、2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ基、ペルフルオロ−t−ブトキシ基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブトキシ基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ基、ペルフルオロエトキシ基又は1,2,2−トリフルオロエトキシ基であり、特に1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基又はトリフルオロメトキシ基及び有利にジフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基及び2−フルオロエトキシ基である。
【0018】
フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、フルオロ−C〜C−アルコキシ基により置換された前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル基の例は、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシメチル基、2,2,2−トリフルオロエトキシメチル基、トリフルオロメトキシエチル基及びジフルオロメトキシエチル基である。
【0019】
ヒドロキシ−C〜C−アルキルは、ヒドロキシル基で置換された前記のC〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基及び3−ヒドロキシプロピル基である。
【0020】
〜C−シクロアルコキシは、酸素原子の他に前記のC〜C−シクロアルキル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ及びシクロヘプチルオキシであり、そのうちシクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ及びシクロペンチルオキシが好ましい。
【0021】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つにより置換された前記のC〜C−アルコキシ基の1つを表す。挙げられる例は、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基及び2−ブトキシエトキシ基である。
【0022】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルコキシ基の1つにより置換された前記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル基の1つを表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシメチル(CH−O−CH−CH−O−CH−)基である。
【0023】
〜C−アルキルは、直鎖状又は分枝鎖状の1〜7個の炭素原子を有するアルキル基を表す。挙げられる例は、ヘプチル基、イソヘプチル(5−メチルヘキシル)基、ヘキシル基、イソヘキシル(4−メチルペンチル)基、ネオヘキシル(3,3−ジメチルブチル)基、ペンチル基、イソペンチル(3−メチルブチル)基、ネオペンチル(2,2−ジメチルプロピル)基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、プロピル基、イソプロピル基、エチル基及びメチル基である。
【0024】
〜C−アルケニルオキシは、酸素原子の他に前記のC〜C−アルケニル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、2−ブテニルオキシ、3−ブテニルオキシ、1−プロペニルオキシ及び2−プロペニルオキシ基(アリルオキシ基)である。
【0025】
〜C−アルキルカルボニルは、カルボニル基の他に前記のC〜C−アルキル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、アセチル基である。
【0026】
カルボキシ−C〜C−アルキルは、カルボキシル基により置換されたC〜C−アルキル基を表す。挙げられる例は、カルボキシメチル基及び2−カルボキシエチル基である。
【0027】
〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキルは、前記のC〜C−アルコキシカルボニル基の1つによって置換されているC〜C−アルキル基を表す。挙げられる例は、メトキシカルボニルメチル基及びエトキシカルボニルメチル基である。
【0028】
アリール−C〜C−アルキルは、アリール置換されたC〜C−アルキル基を表す。挙げられる例は、ベンジル基である。
【0029】
アリール−C〜C−アルコキシは、アリール置換されたC〜C−アルコキシ基を表す。挙げられる例は、ベンジルオキシ基である。
【0030】
モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノは、上記のC〜C−アルキル基からの又は2個の同じ又は異なる基により置換されたアミノ基を表す。挙げられる例は、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基及びジイソプロピルアミノ基である。
【0031】
〜C−アルキルカルボニルアミノは、C〜C−アルキルカルボニル基が結合しているアミノ基を表す。挙げられる例は、プロピオニルアミノ(CC(O)NH−)基及びアセチルアミノ(アセトアミド、CHC(O)NH−)基である。
【0032】
〜C−アルコキシカルボニルアミノは、上記のC〜C−アルコキシカルボニル基の1つにより置換されたアミノ基を表す。挙げられる例は、エトキシカルボニルアミノ基及びメトキシカルボニルアミノ基である。
【0033】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルは、前記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ基の1つと結合するカルボニル基を表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシカルボニル(CH−O−CHCH−O−CO−)及び2−(エトキシ)エトキシカルボニル(CHCH−O−CHCH−O−CO−)基である。
【0034】
〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノは、上記のC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニル基の1つにより置換されたアミノ基を表す。挙げられる例は、2−(メトキシ)エトキシカルボニルアミノ基及び2−(エトキシ)エトキシカルボニルアミノ基である。
【0035】
〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシは、前記のC〜C−シクロアルキル基の1つによって置換されている前記のC〜C−アルコキシ基の1つを表す。挙げられる例は、シクロプロピルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基及び2−シクロヘキシルエトキシ基である。
【0036】
フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシは、フルオロ−C〜C−アルコキシ基により置換された前記のC〜C−アルコキシ基の1つを表す。フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ基の例は、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ−2−エトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ−2−エトキシ基、トリフルオロメトキシ−2−エトキシ基及びジフルオロメトキシ−2−エトキシ基である。
【0037】
ヒドロキシ−C〜C−アルコキシは、ヒドロキシル基で置換された前記のC〜C−アルコキシ基の1つを表す。挙げられる例は、2−ヒドロキシエトキシ基及び3−ヒドロキシプロポキシ基である。
【0038】
〜C−アルキニルオキシは、酸素原子の他に前記のC〜C−アルキニル基の1つを有する基を表す。挙げられる例は、3−ブチニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基又は2−プロピニルオキシ基である。
【0039】
式1の化合物の可能な塩は、置換基に依存して、特に全ての酸付加塩である。薬学で慣用に使用される無機酸及び有機酸の薬理学的に認容性の塩を特に挙げることができる。好適にはこれらは、酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、酢酸、クエン酸、D−グルコン酸、安息香酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、酪酸、スルホサリチル酸、マレイン酸、ラウリン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、酒石酸、エンボン酸、ステアリン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸又は3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との水溶性又は非水溶性の酸付加塩であり、前記酸は、一塩基酸又は多塩基酸のいずれが考慮されるかに依存して、及びどの塩が所望であるかに依存して、塩の製造において等モル量比又はそれとは異なる比で使用される。
【0040】
例えば、本発明による化合物の工業的規模での製造におけるプロセス生成物として最初に得ることができる薬理学的に非認容性の塩は、当業者に公知の方法によって薬理学的に認容性の塩に変換される。
【0041】
本発明による化合物及びその塩は、例えばこれらが結晶形で単離される場合に種々の溶剤量を有してよいことは当業者には知られている。従ってまた本発明は、式1の化合物の全ての溶媒和物及び、特に全ての水和物、及びまた式1の化合物の塩の全ての溶媒和物及び、特に全ての水和物を包含する。
【0042】
式1の化合物は、その骨格中に少なくとも3個のキラル中心を有する。従って、本発明は、任意の混合比における純粋な立体異性体を含む可能な全ての立体異性体を提供し、これらは本発明の有利な対象である。
【0043】
本発明の特定の一態様(態様a)は、式1で示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、かつ
R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、冒頭に示した意味を有する、化合物に関する。
【0044】
本発明のもう一つの特定の態様(態様b)は、式1で示され、その式中、
R2は、C〜C−アルキルであり、かつ
R1、R3、R4、R5、R6及びR7は、冒頭に示した意味を有する、化合物に関する。
【0045】
本発明のもう一つの特定の態様(態様c)は、式1で示され、その式中、
R3は、基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
R1、R2、R4、R5、R6及びR7は、冒頭に示した意味を有する、化合物に関する。
【0046】
挙げられるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素、C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、
R2は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、かつ
R5は、水素、C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0047】
特に挙げられるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0048】
また特に挙げられるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0049】
強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0050】
また強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0051】
更に強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0052】
また更に強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0053】
特に強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0054】
また特に強調されるべき化合物は、式1で示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0055】
強調されるべき本発明の一実施態様(実施態様a)は、式1a
【0056】
【化2】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示される化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0057】
挙げられるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素、C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、
R2は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、かつ
R5は、水素、C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0058】
特に挙げられるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0059】
また特に挙げられるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0060】
強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0061】
また強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0062】
更に強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0063】
また更に強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0064】
特に強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0065】
また特に強調されるべき化合物は、式1aで示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0066】
強調されるべき本発明のもう一つの実施態様(実施態様b)は、式1b
【0067】
【化3】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示される化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0068】
挙げられるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素、C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、
R2は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、かつ
R5は、水素、C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0069】
特に挙げられるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0070】
また特に挙げられるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0071】
強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0072】
また強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0073】
更に強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0074】
また更に強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0075】
特に強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0076】
また特に強調されるべき化合物は、式1bで示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、化合物及びこれらの化合物の塩である。
【0077】
実施例で最終生成物として示される式1の化合物及び前記化合物の塩は殊に有利である。
【0078】
本発明による化合物を、例えば以下に示す反応式に従って、相応する出発化合物から合成することができる。合成を、当業者に公知の方法で、例えば以下の実施例においてより詳細に記載されているように実施する。
【0079】
式1の化合物は、例えば、式2の化合物から出発して、反応式1又は反応式2に示される反応順序に従って得ることができる。式2の化合物を酸化させて式3の化合物を得ることは、標準的な手法によって、例えばキノン(例えばクロラニル又はDDQ)を用いて実施される。
【0080】
反応式1は、式3の化合物の脱保護後に、ケト基の還元(例えばホウ水素化ナトリウムを用いて)によって、式1で示され、その式中、R4がOHでありかつR5がHである相応のジオールが得られ、引き続き所望であれば、当業者によく知られた慣用の誘導体化反応(例えばアルキル化)を行うことで、式1で示され、その式中、例えばR4がC〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ又はフルオロ−C〜C−アルコキシである化合物が得られることを示している。
【0081】
反応式1:
【0082】
【化4】

【0083】
反応式2は、式3の化合物のケト基を、当業者によく知られた反応(例えばWittig反応のようなC−C結合形成反応に引き続き水素化を行うか又は還元に引き続き生じたヒドロキシル基をハロゲン基に変換させることによって)によって誘導体化することを概説している。脱保護を行い、そして所望であれば、当業者に公知のように、更に慣用の誘導体化反応(例えばアルキル化によって)を行うことで、式1で示され、その式中、例えばR4がハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである化合物が得られる。
【0084】
反応式2:
【0085】
【化5】

【0086】
式1で示され、その式中、R4がOHでありかつR5がHである化合物の場合には、例えば反応式3に示されるように更なる誘導体化が可能である。式4の化合物を、当業者によく知られた方法論によって、例えばミツノブ条件下で形成させ、引き続きエポキシ環を求核試薬によって開環させ、そして所望であれば、慣用の誘導体化反応を行うことで、式1で示され、その式中、例えばR4が水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである更なる化合物が得られる。
【0087】
エポキシ形成と誘導体化反応のそれぞれの条件に依存して、式1で示され、その式中、R4がOHでありかつR5がHである化合物及び/又は式4の化合物における遊離のアミノ官能は、好適な保護基、例えばアセチル基で保護する必要がある。
【0088】
反応式3:
【0089】
【化6】

【0090】
式2の化合物は、例えば反応式4に概説するようにして製造することができる。第一工程において、式5のケトンを、式6の保護されたフェニルイソセリン誘導体(式中、Yは、好適な離脱基、例えばエトキシ基であり、かつProtは、好適な保護基、例えば好適なシリル基、例えばBuMeSi基である)と反応させることで、式2の化合物及び/又は式7の化合物が得られる。式7の化合物は、得られるのであれば、標準的な手法によって再度保護して、所望の式2の化合物を得ることができる。
【0091】
反応式4:
【0092】
【化7】

【0093】
式2の化合物は、最初にシリル保護基をもって得られるが、該化合物は、有利には分離されるか又は式7の化合物に変換される。式7の化合物を、標準的な手法によって再度保護させ、所望の式2の化合物を得る。その際、保護基は有利にはアセチル基又はピバロイル基であり、該基は、最初に得られるシリル基と比較して更なる反応の経過においてより安定である。
【0094】
反応式4aに概説される合成は、式5のケトンと式6aの光学的に純粋なフェニルイソセリン誘導体とを反応させ、そして更に反応式1、反応式2及び反応式3に記載されるように化学的変換を行うことによって、式1aと式1bの有利な光学的に純粋な化合物をもたらす。式1aの化合物又は式1bの化合物のいずれかを形成する置換基R4の立体配置は、誘導体化反応の選択によって制御できる。
【0095】
反応式4a:
【0096】
【化8】

【0097】
式5のケトンは、例えば反応式5(経路A)に示されるように、式9の化合物を第一級アミン(R2≠H)又はアンモニア(R2=H)の存在下に環化反応を実施して製造することができる。式9の化合物の製造は、当業者に公知の幾つかの方法論;反応式5(経路A)に概説される2つの例によって達成できる。
【0098】
式8のアゾ化合物を、当業者に公知のように、例えばA.Treibs,R.Zinsmeister in Chem.Ber.(1957).90,87−92によって記載されるようにして実施される方法論によって還元して、引き続きアシル化を行うことで、式9の化合物が得られる。選択的に、式10の芳香族化合物を、強還元剤によって還元して、引き続き、例えばKuehne,LambertによってOrg.Synth.;Coll.Vol.V,(1973),400に記載されるようにして又はA.Mann,C.HumbletによってJ.Med.Chem.,(1985)、28,1440−1446に記載されるようにして酸性後処理を行うことができる。式8及び式10の化合物は、例えばフランス国特許FR2242984号又はAllan,Collect.Czech.Chem.Commun.(1966),31,4129から公知であるか又は該化合物は、同様の方法工程を用いて製造することができる。
【0099】
反応式5(経路A):
【0100】
【化9】

【0101】
選択的に、式5のケトンは、例えば反応式6(経路B)に示されるようにして製造することができる。式11の化合物を、当業者に公知のようにして、例えばH.OelschlaegerとH.Giebenhain in Archiv der Pharmazie,1973,306,485−489によって記載されるように水素化して、所望の式5の化合物を得ることができる。出発化合物11は、A.R.Katritzky et al.,Heterocycles(1995),41,345−352から公知であり又は類似の方法工程を用いて製造することができる。
【0102】
反応式6(経路B):
【0103】
【化10】

【0104】
式6又は式6aのフェニルイソセリン誘導体は、文献(例えばJ.Amer.Chem.Soc.(1998),120,431)で知られる方法と同様にして又は当業者に公知の方法によって、例えば相応の式12の未保護のフェニルイソセリン誘導体と好適な離脱基Z、例えば好適なシリルクロライド、例えばBuMeSiClを有する好適な保護基前駆体Prot−Zとを塩基性条件下で反応させることによって、反応式7に示されるようにして製造することができる。
【0105】
反応式7:
【0106】
【化11】

【0107】
式12の化合物は公知であるか又は該化合物は、当業者に公知の方法によって、例えば相応の式13のケイ皮酸誘導体をエポキシ化させ、引き続き開環反応を行うか又は直接的にアミノヒドロキシル化反応を行うことによって製造することができる。両方の変法は、立体選択的に実施でき、これは、例えば反応式7aに示されるように式12aの化合物をもたらす。
【0108】
反応式7a:
【0109】
【化12】

【0110】
前記の反応式により得られる化合物の誘導体化(例えばある基R3を別の基R3に変換すること、又はヒドロキシル基をアルコキシ基又はエステル基に変換すること)が必要であれば、それは同様に自体公知のように実施される。例えば、式1又は式1aで示され、その式中、R3が−CO−NR31R32である化合物が望ましいのであれば、好適な誘導体化は、自体公知のように(例えばエステル又はカルボン酸をアミドに変換する)、例えば式1の化合物の段階で実施することができる。
【0111】
上記に概説される反応工程は、例えば実施例でより詳細に記載されるような自体公知の方法で実施される。
【0112】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、それを制限するものではない。同様に製造方法が明記されていない式1の他の化合物は、同様に又は当業者に公知の方法で慣用の処理技術を用いて製造できる。略語について、minは、分を表し、hは、時間を表し、m.p.は、融点を表し、MSは、質量分光測定を表し、かつESIは、エレクトロスプレーイオン化を表す。
【0113】
実施例
I. 式1の最終生成物
1. (6S,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.30g(0.82ミリモル)の(7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを10mlのメタノール中に溶かした0℃に冷却された撹拌された溶液に、0.062g(1.64ミリモル)のホウ水素化ナトリウムを添加した。該反応混合物を、0℃で1時間、そして室温で3時間撹拌した。該溶液を濃縮し、その残留物を塩化ナトリウム飽和溶液に注ぎ、そしてクロロホルムで5回抽出した。合した有機層を、少量の水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製した。ジイソプロピルエーテルからの結晶化により、0.035g(12%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0114】
【表1】

【0115】
2. (6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.30g(0.82ミリモル)の(7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを10mlのメタノール中に溶かした0℃に冷却された撹拌された溶液に、0.062g(1.64ミリモル)のホウ水素化ナトリウムを添加した。該反応混合物を、0℃で1時間、そして室温で3時間撹拌した。該溶液を濃縮し、その残留物を塩化ナトリウム飽和溶液に注ぎ、そしてクロロホルムで5回抽出した。合した有機層を、少量の水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製した。ジイソプロピルエーテルからの結晶化により、0.197g(65%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0116】
【表2】

【0117】
3. (6S,7R,8R)−[6−n−ブチルオキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.50g(1.36ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸を10mlのn−ブタノール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.12g(1.77ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。該反応混合物を、−30℃で30分間撹拌し、次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.258g(45%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0118】
【表3】

【0119】
4. (6R,7R,8R)−[6−n−ブチルオキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.50g(1.36ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを10mlのn−ブタノール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.12g(1.77ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。該反応混合物を、−30℃で30分間撹拌し、次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.175g(30%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0120】
【表4】

【0121】
5. (6S,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.50g(1.36ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを10mlの2−メトキシエタノール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.12g(1.77ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。トリエチルアミン(0.60ml)を添加し、そして該反応混合物を濃縮した。白色の結晶性残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.258g(45%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0122】
【表5】

【0123】
6. (6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−6−(2−メトキシエトキシ)−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.50g(1.36ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを10mlの2−メトキシエタノール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.12ml(1.77ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。トリエチルアミン(0.60ml)を添加し、そして該反応混合物を濃縮した。白色の結晶性残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.049g(9%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0124】
【表6】

【0125】
7. (6S,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6−プロパルギルオキシ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.75g(2.04ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを5mlのプロパルギルアルコール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.18g(2.66ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液(2N)で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.251g(30%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0126】
【表7】

【0127】
8. (6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6−プロパルギルオキシ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.75g(2.04ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを5mlのプロパルギルアルコール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.18ml(2.66ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液(2N)で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.150g(18%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0128】
【表8】

【0129】
9. (6S,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
0.75g(2.66ミリモル)の(6R,7R,8R)−[6,7,8,9−テトラヒドロ−6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミドを7.5mlの2,2,2−トリフルオロエタノール中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、0.18ml(1.77ミリモル)のメタンスルホン酸を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテル/石油エーテルからの結晶化後に、0.052g(6%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0130】
【表9】

【0131】
10. (6R,7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6−(2,2−ジフルオロエチル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(6R,7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(0.75g、2.04ミリモル)を2,2−ジフルオロエタノール(5ml)とジクロロメタン(3ml)との混合物中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、メタンスルホン酸(0.26ml、2.66ミリモル)を滴加した。その溶液を、−30℃で1時間撹拌し、そして次いで室温に加温した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテル/石油エーテルからの結晶化後に、0.18g(21%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0132】
【表10】

【0133】
11. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(6R,7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(0.50g、1.36ミリモル)をジクロロメタン(10ml)中に入れた懸濁液に、トリフルオロ酢酸(1.20ml)を添加した。澄明な溶液が得られ、トリエチルシラン(3.5ml)を添加し、そして該溶液を室温で2時間撹拌した。その溶液を、水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液(2N)(pH8)で中和し、そしてジクロロメタン/メタノールの混合物で抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 9/1)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.26g(55%)の表題生成物が白色の結晶(融点265〜268℃)として得られた。
【0134】
12. (7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
(7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(3.50g、9.24ミリモル)をメタノール(50ml)中に溶かした0℃に冷却された撹拌された溶液に、のホウ水素化ナトリウム(0.70g、18.49ミリモル)を添加した。該反応混合物を、0℃で1時間、そして室温で5時間、更に0℃で18時間撹拌した。水と塩化アンモニウム飽和溶液とを添加して中和させ(pH7〜8)、その水相を、ジクロロメタンで2回抽出し、合した有機層を、少量の水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、そして真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製し、そしてジイソプロピルエーテルから結晶化させることで、1.97g(56%)の表題生成物がジアステレオマー混合物として得られたが、これを分離できなかった。MS(ESI):381.2(MH
13. (6S,7R,8R)−[6−n−ブチルオキシ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
(7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(0.55g、1.44ミリモル)をn−ブタノール(8ml)とジクロロメタン(4ml)との混合物中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、メタンスルホン酸(0.18ml、1.87ミリモル)を滴加した。該反応混合物を−30℃で30分撹拌し、室温に加温し、そして室温で3時間撹拌した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(pH8)で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.17g(26%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0135】
【表11】

【0136】
14. (6R,7R,8R)−[6−n−ブチルオキシ−7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
(7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(0.55g、1.44ミリモル)をn−ブタノール(8ml)とジクロロメタン(4ml)との混合物中に溶かした−30℃に冷却された撹拌された溶液に、メタンスルホン酸(0.18ml、1.87ミリモル)を滴加した。該反応混合物を−30℃で30分撹拌し、室温に加温し、そして室温で3時間撹拌した。その溶液を、水に注ぎ、炭酸水素ナトリウム飽和溶液(pH8)で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.30g(48%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0137】
【表12】

【0138】
15. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
(7R,8R)−[6,7−ジヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(1.80g、4.73ミリモル)をジクロロメタン(20ml)中に入れた懸濁液に、トリフルオロ酢酸(4.30ml)を添加した。澄明な緑色の溶液が得られ、トリエチルシラン(12.00ml)を添加し、そして該溶液を室温で3時間撹拌した。その溶液を、水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液(2N)(pH8)で中和し、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、1.30g(75%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0139】
【表13】

【0140】
16. (7R,8R)−[2,3−ジメチル−7−メトキシ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
水素化ナトリウム(0.06g、1.50ミリモル)をジメチルホルムアミド(5ml)中に入れた懸濁液に、(7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(0.50g、1.37ミリモル)を0℃で添加した。得られた黄色の溶液を0℃で1時間撹拌し、そしてヨウ化メチル(0.09ml、1.50ミリモル)を添加した。0℃で1時間撹拌した後に、塩化アンモニウムの飽和溶液を添加し、そして水相をジクロロメタンで2回抽出した。合した有機層を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、真空中で濃縮させ、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、0.27g(51%)の表題生成物が白色の結晶として得られた。
【0141】
【表14】

【0142】
II. 出発化合物及び中間体
A. 4−アセチルアミノ−3−ヒドロキシ−5−オキソ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸エチルエステル
4−(4−ブロモ−フェニルアゾ)−3−ヒドロキシ−5−オキソ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸エチルエステル(73.0g、198ミリモル)を、無水酢酸(113ml)と氷酢酸(730ml)との混合物中に懸濁させた。亜鉛粉末(78g、1.193モル)を室温で少しずつ添加した。該反応混合物を4時間撹拌し、ジオキサンで希釈し、シリカゲルのパッドを介して濾過し、そして濃縮した。残留物をジクロロメタン中に取り、沈殿物(4−ブロモアセトアニリド)を濾別し、そして濾液を濃縮した。白色の固体が得られ、それをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ジオキサン 7/3)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、40.0g(84%)の表題生成物が白色の結晶(融点111.5〜113.5℃)として得られた。
【0143】
B. 4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸エチルエステル
4−アセチルアミノ−3−ヒドロキシ−5−オキソ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸エチルエステル(30.0g、124ミリモル)をトルエン(250ml)中に溶かした溶液に、メチルアミンをテトラヒドロフラン(2N)(75ml、150ミリモル)と氷酢酸(30ml)との混合物中に溶かした溶液を添加した。該反応混合物を、オートクレーブに移し、そして180℃で2時間加熱した。冷却した後に、溶剤を除去し、そして残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 9/1)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、25.0g(85%)の表題生成物が白色の結晶(融点147.5〜150.0℃)として得られた。
【0144】
C. 4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸メチルアミド
4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸エチルエステル(23.0g、97.4ミリモル)を、メチルアミンを水中に溶かした溶液(40%)(160ml)中に溶解させ、オートクレーブに移し、そして150℃で3.5時間加熱した。冷却した後に、水と残りのメチルアミンを蒸留により除去することで、帯褐色の油状物が粗生成物として形成した。この粗生成物の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ジオキサン/メタノール 3/1/1)によって実施した。表題生成物がジイソプロピルエーテルから結晶化され、表題化合物の白色の結晶15.5g(73%)(融点194〜196℃)が得られた。
【0145】
D. (2R,3R)−3−アミノ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−フェニル プロピオン酸エチルエステル
(R,R)−フェニルイソセリンエチルエステル(1323g、4.06モル)を、ジクロロメタン(6.6l)中に溶解させた。この溶液に、イミダゾール(397.4g)及びt−ブチルジメチルシリルクロライド(724g)を添加した。該溶液を室温で16時間にわたって撹拌した。該反応混合物を、引き続き6lの水と4lの水とで洗浄した。得られた澄明なジクロロメタン層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下に濃縮した。得られた表題化合物1509gを、そのままで、更なる精製も行わずに後続反応に使用した。
【0146】
E. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸メチルアミド(11.0g、49.7ミリモル)及び(2R,3R)−3−アミノ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−フェニル プロピオン酸エチルエステル(16.9g、52.2ミリモル)を2−メトキシエタノール(90ml)中に入れた懸濁液を、150℃で4日間加熱した。冷却した後に、溶剤を蒸留により除去し、残りの油状物を、ジクロロメタン中に溶解させ、そして重炭酸ナトリウムの溶液で洗浄した。その水相を、ジクロロメタンで再抽出した。合した有機溶液を、再び、少量の水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、そして溶剤を除去した。粗生成物の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって実施することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、10.33g(64%)の表題化合物が白色の結晶として得られた。MS(ESI):367.1(MH
F. (7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(4.00g、10.91ミリモル)を無水酢酸(20ml)中に入れた懸濁液に、メタンスルホン酸(0.6ml)を添加した。黄色の溶液が形成し、それを室温で1時間撹拌し、引き続き2回に分けてメタンスルホン酸(0.3ml)を添加した。該反応混合物を室温で2時間にわたって撹拌した。無水酢酸を蒸留によって除去し、残りの油状物を、ジクロロメタン中に溶解させ、そしてその溶液を、重炭酸ナトリウムの水溶液(pH8)を添加することによって中和した。その有機溶液を乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、油状物が得られ、それはジイソプロピルエーテルから結晶化された。3.23g(72%)の表題生成物が、白色の結晶として単離された。MS(ESI):410.1(MH
G. (7R,8R)−[2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−7−ピバロイルオキシ−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(0.30g、0.82ミリモル)をジクロロメタン(10ml)中に入れた懸濁液に、メタンスルホン酸(0.1ml)を添加した。5時間還流させた後に、更に無水ピバル酸(0.10ml、0.55ミリモル)及びメタンスルホン酸(0.1ml)を添加し、そして還流を更に6時間継続した。該反応混合物を、重炭酸ナトリウムの水溶液(pH8)の添加によって中和し、ジクロロメタンで抽出し、その合した有機相を、水で洗浄し、そして乾燥(MgSO)させた。溶剤を除去した後に、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 20/1)によって精製し、そしてジイソプロピルエーテルから結晶化させることで、0.168g(46%)の表題化合物が白色の結晶として単離された。MS(ESI):451.1(MH
H. (7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(3.00g、7.34ミリモル)を、酢酸エチル(80ml)中に懸濁させ、そして2,3−ジクロロ−4,5−ジシアノベンゾキノン(3.33g、14.69ミリモル)を室温で少しずつ添加した。
【0147】
暗色の溶液が得られ、それを室温で24時間撹拌した。該反応混合物を重炭酸ナトリウムの水溶液に注ぎ、相分離を行い、その水相をジクロロメタンで抽出した。合した有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そして粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ジオキサン/メタノール 6/3.5/0.5)によって精製した。表題生成物は、ジイソプロピルエーテルから結晶化され、1.30g(44%)の淡黄色の結晶が得られた。
【0148】
【表15】

【0149】
I. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
ヒドラジン水和物(0.62g、12.3ミリモル)を、室温で、(7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド(2.50g、6.15ミリモル)をメタノール(25ml)中に入れた懸濁液に添加した。該反応混合物を室温で5時間撹拌し、水(15ml)を添加し、そして撹拌を更に60分間継続した。白色の結晶が沈殿し、それを濾別し、水で洗浄し、真空中で40℃において水酸化カリウム上で18時間乾燥させた。得られた表題化合物1.94g(87%)は、更なる精製無くして得られた。
【0150】
【表16】

【0151】
J. 3−ヒドロキシ−5−オキソ−4−フェニルアゾ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸ジメチルアミド
3−ヒドロキシ−5−オキソ−4−フェニルアゾ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸(30.0g、115ミリモル)及びO−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)(38.9g、121ミリモル)をジクロロメタン(400ml)中に入れた懸濁液を、2時間加熱して還流させた。室温に冷却した後に、ジメチルアミンをテトラヒドロフラン(2N)(575ml、1.15モル)中に溶かした溶液を添加し、そしてその反応混合物を室温で2時間撹拌した。塩酸(2N)(500ml)を添加して反応混合物を酸性化(pH1〜2)させ、そして水相をジクロロメタンで抽出した。合した有機相を、重炭酸ナトリウムの水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そして粗生成物をジイソプロピルエーテルから再結晶化させた。13.45g(41%)の表題化合物が、淡黄色の結晶(融点179〜181℃)として単離された。
【0152】
K. 4−アセチルアミノ−3−ヒドロキシ−5−オキソ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸ジメチルアミド
3−ヒドロキシ−5−オキソ−4−フェニルアゾ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸ジメチルアミド(34.0g、118ミリモル)を、無水酢酸(68ml、710みりもる)と氷酢酸(340ml)との混合物中に懸濁させた。亜鉛粉末(46.4g、710ミリモル)を、温度を60℃未満に保ちつつ少しずつ添加した。該反応混合物を1時間撹拌し、ジオキサンで希釈し、シリカゲルのパッドを介して濾過し、そして濃縮した。残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ジオキサン/メタノール 6/3/1)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、22.3g(79%)の表題生成物が白色の結晶(融点162〜164℃)として得られた。
【0153】
L. 4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ジメチルアミド
4−アセチルアミノ−3−ヒドロキシ−5−オキソ−シクロヘキセ−3−エン カルボン酸ジメチルアミド(3.5g、14.56ミリモル)をトルエン(25ml)中に溶かした溶液に、メチルアミンをテトラヒドロフラン(2N)(15ml、30ミリモル)及び氷酢酸(3.5ml)中に溶かした溶液を添加した。該反応混合物を、オートクレーブに移し、そして180℃で2時間加熱した。冷却した後に、溶剤を除去し、そして残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/1、次いで10/1)によって精製することで、ジエチルエーテルからの結晶化後に、2.5g(73%)の表題生成物が白色の結晶(融点190〜194℃)として得られた。
【0154】
M. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
4,5,6,7−テトラヒドロ−2,3−ジメチル−7−オキソ−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸ジメチルアミド(8.5g、36.12ミリモル)及び(2R,3R)−3−アミノ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−フェニル プロピオン酸エチルエステル(12.3g、37.93ミリモル)を2−メトキシエタノール(85ml)中に入れた懸濁液を、150℃で5日間加熱し、更に(2R,3R)−3−アミノ−2−(t−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−3−フェニル プロピオン酸エチルエステル(3.00g、9.25ミリモル)を添加し、そして該反応混合物を150℃で更に2日間加熱した。冷却した後に、溶剤を蒸留により除去し、残りの油状物を、ジクロロメタン及び水中に溶解させ、そして水相をジクロロメタンで抽出した。合した有機相を水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そして粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3、次いで20:1)によって精製することで、ジイソプロピルエーテルからの結晶化後に、6.00g(44%)の表題化合物が白色の結晶(融点224〜226℃)として得られた。
【0155】
N. (7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
(7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(9.00g、23.65ミリモル)を無水酢酸(90ml)中に入れた懸濁液に、メタンスルホン酸(3.5ml)を添加した。淡黄色の溶液が形成し、それを室温で2時間撹拌した。無水酢酸を蒸留によって除去し、残りの油状物を、ジクロロメタン中に溶解させ、そしてその溶液を、重炭酸ナトリウムの水溶液(pH8)を添加することによって中和した。その有機溶液を乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール 100/3)によって精製することで、淡黄色の油状物が得られ、それはジイソプロピルエーテルから結晶化された。7.54g(75%)の表題生成物が、淡黄色の結晶(融点198〜207℃)として単離された。
【0156】
O. (7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸メチルアミド
(7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−4,5,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(7.40g、17.51ミリモル)を、酢酸エチル(120ml)中に懸濁させ、そして2,3−ジクロロ−4,5−ジシアノベンゾキノン(7.95g、35.00ミリモル)を室温で少しずつ添加した。暗色の溶液が得られ、それを室温で24時間撹拌した。該反応混合物を重炭酸ナトリウムの水溶液に注ぎ、相分離を行い、その水相をジクロロメタンで抽出した。合した有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、溶剤を除去し、そして粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、トルエン/ジオキサン/メタノール 6/3.5/0.5)によって精製した。表題生成物は、ジイソプロピルエーテルから結晶化され、5.03g(68%)の淡黄色の結晶(融点219〜222℃)が得られた。
【0157】
P. (7R,8R)−[7−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド
ヒドラジン水和物(1.17g、23.3ミリモル)を、室温で、(7R,8R)−[7−アセトキシ−2,3−ジメチル−6−オキソ−8−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−3H−イミダゾ[4,5−h]キノリン−5−イル]−カルボン酸ジメチルアミド(4.90g、11.65ミリモル)をメタノール(50ml)中に入れた懸濁液に添加した。該反応混合物を室温で18時間撹拌し、水に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した。合した有機相を、水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、そして溶剤を除去した。黄色の油状物が得られ、それをジイソプロピルエーテルから結晶化させることで、4.29g(97%)の黄色の結晶が得られた。
【0158】
【表17】

【0159】
産業上利用性
式1、式1a及び式1bの化合物及びそれらの薬理学的に認容性の塩(=本発明による有効化合物)は、それらを産業上利用可能にする有用な薬理学的特性を有する。殊に、式1の化合物及びその塩は、温血動物、殊にヒトにおいて、胃酸分泌の著しい阻害及び優れた胃及び腸の保護作用を示す。本願明細書中において、本発明による有効化合物は、作用の高い選択性、作用の有利な持続、殊に良好な腸内活性、重篤な副作用の不在及び広い治療範囲により特徴付けられる。
【0160】
”胃及び腸の保護”とは、本願明細書中において、胃腸疾患、殊に、例えば微生物(例えばヘリコバクターピロリ)、細菌毒素、医薬品(例えばある種の抗炎症薬及び抗リウマチ薬、例えばNSAID類及びCOX阻害剤類)、化学薬品(例えばエタノール)、胃酸又はストレス環境により引き起こされ得る胃腸炎症疾患及び損傷(例えば胃潰瘍、消化性潰瘍、例えば消化性潰瘍出血、十二指腸潰瘍、胃炎、胃酸過多又は医薬品に関連する機能性消化不良)の予防及び治療の意味であると解釈される。“胃及び腸の保護”とは、一般知識によれば、制限されないが胸やけ及び/又は逆流が含まれる症状の胃食道逆流疾患(GERD)が含まれると解される。
【0161】
その優れた特性において、本発明による有効化合物は、驚異的にも、抗潰瘍発生特性及び抗分泌特性が確定された種々のモデルにおける先行技術から公知の化合物に明確に勝ることが判明した。その特性のため、本発明による有効化合物は、ヒト医学及び獣医学における使用において顕著に適当であり、その際、前記化合物及び塩は殊に胃及び/又は腸の疾患の治療及び/又は予防のために使用される。
【0162】
従って本発明の他の課題は、上記疾患の治療及び/又は予防において使用するための本発明による有効化合物である。
【0163】
本発明は同様に、前記の疾患の治療及び/又は予防のために使用される医薬品の製造のための、本発明による有効化合物の使用に関する。
【0164】
本発明は更に、上記疾患を治療及び/又は予防するための本発明による有効化合物の使用を含む。
【0165】
本発明の更なる態様は、1種又は複数種の本発明による有効化合物を含有する医薬品である。
【0166】
医薬品は、有利に自体公知の方法及び当業者に公知の方法によって製造される。医薬品として、本発明による有効化合物(=有効化合物)は、それ自体で、又は有利には適当な医薬品助剤又は賦形剤と組み合わせて、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、坐剤、パッチ剤(例えばTTS)、乳剤、懸濁剤又は液剤の形で使用され、その際、有効化合物の含有率は有利には0.1〜95%であり、かつ助剤及び賦形剤の適当な選択によって、有効化合物に厳密に適合された、及び/又は作用の所望の開始及び/又は持続に厳密に適合された医薬品投与形(例えば遅延放出形又は腸溶形)を得ることができる。
【0167】
所望の医薬品製剤のために適当な助剤及び賦形剤は、当業者の専門知識に基づき当業者に公知である。液剤、ゲル形成剤、坐剤基剤、錠剤助剤及び他の活性化合物賦形剤の他に、例えば、酸化防止剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、矯臭剤、保存剤、可溶化剤、着色剤、又は殊に浸透促進剤及び錯化剤(例えばシクロデキストリン)を使用することができる。
【0168】
活性化合物を、経口的、非経口的又は経皮的に投与することができる。
【0169】
一般にヒト医学において、経口投与の場合、約0.01〜約20、有利には0.05〜5、特に0.1〜1.5mg/体重kgの日用量で、所望の結果を達成するために適切である場合には複数の、有利には2〜4の個別の投与量の形で有効化合物を投与することが有利であることが判明した。非経口的治療の場合には、類似の、又は(殊に有効化合物を静脈投与する場合には)概してより低い用量を使用することができる。当業者は自身の専門知識に基づいて、そのつど必要とされる活性化合物の最適な用量及び投与方法を容易に決定することができる。
【0170】
本発明による有効化合物及び/又はその塩を上記疾患の治療のために使用すべき場合には、医薬製剤は、他の薬剤の群の一つ又はそれ以上の薬理学的活性成分、例えば:トランキライザー(例えばベンゾジアゼピンの群からのもの、例えばジアゼパム)、鎮痙薬(例えばビエタミベリン又はカミロフィン)、抗コリン作用薬(例えばオキシフェンシクリミン又はフェンカルバミド)、局所麻酔薬(例えばテトラカイン又はプロカイン)及び場合によっては更に酵素、ビタミン又はアミノ酸を含有することもできる。
【0171】
本願明細書中で強調すべきであるものは、特に、本発明による有効化合物と、酸の分泌を抑制する医薬品、例えばHブロッカー(例えばシメチジン、ラニチジン)、H/KHATPase阻害薬(例えばオメプラゾール、パントプラゾール)との組合せ、又は更に、いわゆる抹消性抗コリン作用薬(例えばピレンゼピン、テレンゼピン)との組合せ、又は、主な作用を付加的もしくはさらに付加的な意味で増強し、かつ/又は副作用を排除もしくは低減することを目的としたガストリン拮抗薬との組合せ、又は更に、ヘリコバクターピロリを制御するための抗菌活性物質(例えばセファロスポリン、テトラサイクリン、ペニシリン、マクロライド、ニトロイミダゾール又はそれとは別にビスマス塩)との組合わせである。挙げることができる適当な抗菌補助成分は、例えばメズロシリン、アンピシリン、アモキシシリン、セファロチン、セフォキシチン、セフォタキシム、イミペネム、ゲンタマイシン、アミカシン、エリスロマイシン、シプロフロキサシン、メトロニダゾール、クラリスロマイシン、アジスロマイシン及びこれらの組合せ(例えばクラリスロマイシン+メトロニダゾール)である。
【0172】
本発明による有効化合物はその優れた胃及び腸の保護作用の観点で、一定の潰瘍発生に有効であることが公知である医薬品(例えば特定の抗炎症薬及び抗リウマチ薬、例えばNSAID類)との自由な、又は固定された組合せのために適切である。更に、式1の化合物は、運動性変性剤との自由な、又は固定された組合せのために適切である。
【0173】
薬理学
本発明による化合物の優れた胃保護作用及び胃酸分泌阻害作用を動物実験モデルによる検査において示すことができる。実施例では、以下に記載するモデルで検査した本発明による化合物に、これらの化合物の番号に相応する番号を付した。
【0174】
潅流されるラット胃に対する分泌阻害作用の試験
以下の第A表に、インビボでの、十二指腸内投与後の潅流されるラット胃のペンタガストリンにより刺激される酸分泌に対する本発明による式1の化合物の影響を示す。
【0175】
表A
【0176】
【表18】

【0177】
方法
麻酔処理したラット(CDラット、メス、200〜250g;1.5g/kg i.m.ウレタン)の腹部を気管切開後に正中上腹部切開により開放し、かつPVCカテーテルを経口により食道に固定し、かつチューブの端部がちょうど胃管腔に設置されるように幽門を介してもう1つのカテーテルを固定した。幽門から通るカテーテルは側方の開放部を通って外側の右腹壁に通じていた。
【0178】
完全に洗浄した後(約50〜100ml)、暖かい(37℃)生理NaCl溶液を連続的に胃に通過させた(0.5ml/分、pH6.8〜6.9;Braun−Unita I)。pH(pHメーター632、ガラス電極EA147;φ=5mm、Metrohm)及び、新たに調製した0.01NのNaOH溶液で滴定し、pH7(Dosimat 665 Metrohm)とすることにより、分泌されたHClをそのつど15分間隔で回収された流出液において測定した。
【0179】
胃液分泌を、同時に、手術(つまり2つの予備的なフラクションの測定後)の終了の約30分後に静脈内ペンタガストリン(左大腿静脈)の1μg/kg(=1.65ml/h)の連続的な注入により刺激した。試験すべき物質を十二指腸内に液体体積2.5ml/kgでペンタガストリンの連続的な注入の開始60分後に投与した。動物の体温を赤外線の照射及び加熱パッドにより一定の37.8〜38℃に維持した(自動、直腸温度センサによる無段制御)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示される化合物及びそれらの塩。
【請求項2】
式1で示され、その式中、
R1は、水素、C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、
R2は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−シクロアルキルであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、かつ
R5は、水素、C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、フルオロ、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルである、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項3】
式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項4】
式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項5】
式1で示され、その式中、
R1は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ又は基−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであり、かつ
R32は、水素又はC〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、
R4は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項6】
式1で示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素であり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項7】
式1で示され、その式中、
R1は、C〜C−アルキルであり、
R2は、C〜C−アルキルであり、
R3は、−CO−NR31R32であり、その際、
R31は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R32は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R4は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素又はC〜C−アルキルであり、
R6は、水素であり、
R7は、水素である、請求項1記載の化合物及びそれらの塩。
【請求項8】
請求項1記載の式1の化合物であって、式1a
【化2】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示されることを特徴とする化合物及びそれらの塩。
【請求項9】
式1b
【化3】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R2は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フルオロ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R3は、ハロゲン、フルオロ−C〜C−アルキル、カルボキシル、−CO−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シアノ、基−CO−NR31R32、基SO−NR31R32又は基Hetであり、その際、
R31は、水素、ヒドロキシル、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル又はアミノであり、かつ
R32は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル又はC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルであるか、又は
R31及びR32は、一緒になって、その両者が結合される窒素原子を含んで、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、N−C〜C−アルキルピペラジノ基、モルホリノ基、アジリジノ基又はアゼチジノ基であり、かつ
Hetは、R33、R34及びR35によって置換された、オキサジアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイミダゾール、オキサゾール、イミダゾール、イソキサゾール、ジヒドロイソキサゾール、ピラゾール及びテトラゾールからなる群から選択される複素環式の基であり、その際、
R33は、水素、C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ、C〜C−アルキルカルボニル、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、カルボキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシカルボニル−C〜C−アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール、アリール−C〜C−アルキル、アリール−オキシ、アリール−C〜C−アルコキシ、トリフルオロメチル、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルキルカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニルアミノ又はスルホニルであり、
R34は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R35は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル又はヒドロキシであり、
R4は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−シクロアルコキシ、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルケニルオキシ又はC〜C−アルキニルオキシであり、
R5は、水素、C〜C−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C−シクロアルキル−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルキル、フルオロ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル又はヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
R6は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、
R7は、水素、ハロゲン、C〜C−アルキル又はフルオロ−C〜C−アルキルであり、かつ
アリールは、フェニル又は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、カルボキシ、C〜C−アルコキシカルボニル、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ及びシアノの群からの1個、2個又は3個の同一又は異なる置換基で置換されたフェニルである]で示される化合物及びそれらの塩。
【請求項10】
請求項1記載の化合物及び/又はその薬理学的に認容性の塩と一緒に慣用の医薬品助剤及び/又は賦形剤を含有する医薬品。
【請求項11】
請求項1記載の化合物及びその薬理学的に認容性の塩を胃腸疾患を予防及び治療するために用いる使用。

【公表番号】特表2008−501766(P2008−501766A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526419(P2007−526419)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052590
【国際公開番号】WO2005/121139
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(507229021)ニコメッド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (90)
【氏名又は名称原語表記】Nycomed GmbH
【住所又は居所原語表記】Byk−Gulden−Str. 2, D−78467 Konstanz, Germany
【Fターム(参考)】