説明

置換された5−クロマン−5−イル−エチルアミン化合物および緑内障の治療のためのその使用

【課題】 置換された5-クロマン-5-イル-エチルアミン化合物を開示する。また、正常な眼圧または高い眼圧を下げ、そして調節するための方法、さらには、本発明の1つまたはそれ以上の化合物を含む組成物を使用して緑内障を治療するための方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、置換された5-クロマン-5-イル-エチルアミン化合物に関する。これらの新規の化合物は、正常なまたは高い眼圧(IOP)を下げそして調節するために、および緑内障の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
緑内障と呼ばれる疾患状態は、視神経への回復不可能な損傷が原因で起こる視覚機能の永久喪失によって特徴付けられる。いくつかの形態学的または機能的に異なる型の緑内障は、通常、高いIOPによって特徴付けられる。高いIOPは、この疾患の病状経過の原因として関係していると考えられる。高眼圧症は、眼圧は高いが、視覚機能の顕性喪失は起こっていない状態である;このような患者は緑内障に付随して視覚の喪失を最終的に生じるリスクが高いと考えられる。緑内障または高眼圧症は早期に発見され、高い眼圧を効率よく下げる薬剤で迅速に治療された場合には、視覚機能の喪失またはその進行性の変質を一般的には緩和することができる。眼圧を下げるために有効であることが証明されている薬物療法としては、水性の体液産物を減少させる薬剤、および房水流出率を増大させる薬剤の両方が挙げられる。このような治療は、一般的に、2つの可能な経路である、局所的(眼への直接の適用)または経口によって投与される。
【0003】
特定の既存の緑内障治療法で治療しても十分に反応しない個体もある。したがって、IOPを調節する他の局所治療薬が必要である。
【0004】
セロトニン作動性5-HT1A作動薬は、動物モデルにおいては神経防護作用があると報告されており、これらの薬剤の多くは、他の適応症の中でも急性脳梗塞の治療について評価されている。この種の化合物は緑内障の治療(IOPを下げて調節する)について言及されており、例えば、国際公開WO 98/18458(特許文献1)および欧州特許EP 0771563A2(特許文献2)を参照のこと。Osborne等(1996)(非特許文献1)は、8-ヒドロキシ-2-(ジ-n-プロピルアミノ)テトラリン(8-OH-DPAT)(5-HT1A作動薬)がウサギにおいてIOPを低下させることを教示している。Wang等(1997および1998)(非特許文献2および非特許文献3)は、5-メチルウラピジル、α1A拮抗薬および5-HT1A作動薬がサルにおいてIOPを低下させるが、そのα1A受容体活性が原因であることを示している。また、5-HT1A拮抗薬は、緑内障(高いIOP)の治療に有用であることが開示されている(例えば、国際公開WO 92/0338(特許文献3))。さらに、国際公開WO 97/35579(特許文献4)および米国特許第5,578,612号(特許文献5)は、緑内障(高いIOP)の治療に5-HT1および5-HT1様作動薬を使用することに関係している。これらの偏頭痛に対する化合物は5-HT1B、D、E、F作動薬、例えば、スマトリプタンおよびナラトリプタン、ならびに関連化合物である。
【0005】
5-HT2受容体に対して作動薬活性を有しているセロトニン作動性化合物は、正常なおよび高いIOPを効率よく下げそして調節し、緑内障の治療に有用であることが明らかにされている。本明細書中に参考としてその開示内容全体が組み込まれている、共通の発明者らによる同時係属中の出願であるPCT/US99/19888(特許文献6)を参照のこと。5-HT2受容体に対して作動薬として作用する化合物はよく知られており、種々の用途、主に、中枢神経系(CNS)に関係している障害または症状に対する用途が示されている。米国特許第5,494,928号(特許文献7)は、強迫神経症および他のCNS由来の人格障害の治療のための5-HT2C作動薬である、特定の2-(インドール-1-イル)-エチルアミン誘導体に関する。米国特許第5,571,833号(特許文献8)は、門脈圧亢進症および偏頭痛の治療のための5-HT2作動薬であるトリプタミン誘導体に関する。米国特許第5,874,477号(特許文献9)は、5-HT2A/2C作動薬を用いてマラリアを治療する方法に関する。米国特許第5,902,815号(特許文献10)は、NMDA受容体の機能低下の有害な影響を防ぐために5-HT2A作動薬を使用することに関する。国際公開WO 98/31354(特許文献11)は、鬱病および他のCNS症状の治療のための5-HT2B作動薬に関する。米国特許第6,380,238号(特許文献12)、国際公開WO 01/12602(特許文献13)、および国際公開WO 00/44753(特許文献14)はインドリン誘導体に関し、米国特許第6,433,175号および米国特許第6,365,598号(特許文献15および特許文献16)は、中枢神経系の種々の障害の治療のための、特に、肥満症の治療のための、5-HT2Bおよび5-HT2C受容体作動薬である特定のインドール誘導体に関する。国際公開WO 00/35922(特許文献17)は、強迫神経症、鬱病、摂食障害、およびCNSに関係している他の障害の治療のための5-HT2C作動薬である特定のピラジノ[1,2-a]キノキサリン誘導体に関する。国際公開WO 00/77002および国際公開WO 00/77010(特許文献18および特許文献19)は、中でも肥満症、不安症、鬱病、睡眠障害、頭痛、および対人恐怖症を含む中枢神経系の障害の治療に有用である5-HT2C作動薬としての、特定の置換された四環系ピリド[4,3-b]インドールに関する。5-HT2A受容体での作動薬の応答は、幻覚誘発活性の原因である主な活性であることが報告されており、これには、5-HT2C受容体がいくらか低い程度に関与している可能性がある(D.Fiorella等、1995(非特許文献4))。
【0006】
5-ヒドロキシトリプタミン(Hyroxytryptamine)(5-HT)(セロトニン)は血液脳関門は通過せず脳に入らない。しかし、セロトニンの脳での濃度を増加させるためには、5-ヒドロキシ-トリプトファンの投与を用いることができる。5-ヒドロキシ-トリプトファン(5-HTP)の脳への輸送は容易に生じ、一旦脳内に入ると、5-ヒドロキシ-トリプトファンから迅速にカルボキシル基が除去されて、セロトニンが生じる。緑内障の治療は、CNSに入らない化合物を用いて行われることが好ましいので、5-HT2作動薬であり、セロトニンの基と同等と考えることができるフェノール性ヒドロキシル基がその構造中に組み込まれている比較的極性のある化合物が具体的な目的である。
【0007】
2-(6,7-ジメトキシ-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-4-イル)-エチルアミンが合成され、5-HT2受容体に親和性があることが示された(Monte等、1997(非特許文献5))。
【0008】
2-(7-ブロモ-5-メトキシ-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-4-イル)-1-メチルエチルアミンの調製は報告されており(Waldman等、1996(非特許文献6))、この化合物が5-HT2A受容体に対して高い親和性を有しており、薬物弁別試験においてLSDに一般化される(generalize)ことが示されている(Nichols等、1991(非特許文献7))。同様に、置換された5-(2-アミノプロピル)-ベンゾジフランおよび置換された5-(2-アミノプロピル)-ベンゾジピランは、5-HT2受容体に対して高い親和性を有しており、薬物弁別試験においてLSDに一般化されることが示されている(Monte等、1996;Parker等、1998;Whiteside等、2002(非特許文献8、9、10))。
【0009】
2-ベンゾフラン-4-イル-1-メチルエチルアミンおよび関連化合物のようなベンゾフランは、5-HT2C受容体に対して作動薬活性を有しており、それにより、種々の中枢神経系の障害、中でも発作および摂食障害の治療に有用であることが報告されている(国際公開WO 00/44737(特許文献20))。
【0010】
置換された3-クロマン-5-イル-アルキルアミンおよび3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-4-イル)-アルキルアミンのアミドは、メラトニン受容体に対して作動薬または拮抗薬活性を有しており、それによりメラトニンによって調節される障害の治療に有用である。これらの障害としては、季節性情動障害および不眠症のような時間生物学的障害、または双極性障害および鬱病のような精神障害が挙げられる(米国特許第5,981,572号(特許文献21))。
【特許文献1】国際公開WO 98/18458
【特許文献2】欧州特許EP0771563A2
【特許文献3】国際公開WO 92/0338
【特許文献4】国際公開WO 97/35579
【特許文献5】米国特許第5,578,612号
【特許文献6】PCT/US99/19888
【特許文献7】米国特許第5,494,928号
【特許文献8】米国特許第5,571,833号
【特許文献9】米国特許第5,874,477号
【特許文献10】米国特許第5,902,815号
【特許文献11】国際公開WO 98/31354
【特許文献12】米国特許第6,380,238号
【特許文献13】国際公開WO 01/12602
【特許文献14】国際公開WO 00/44753
【特許文献15】米国特許第6,433,175号
【特許文献16】米国特許第6,365,598号
【特許文献17】国際公開WO 00/35922
【特許文献18】国際公開WO 00/77002
【特許文献19】国際公開WO 00/77010
【特許文献20】国際公開WO 00/44737
【特許文献21】米国特許第5,981,572号
【非特許文献1】Osborne等、Ophthalmologia 210:308-314(1996)
【非特許文献2】Wang等、Current Eye Research16(8):769-775(1997)
【非特許文献3】Wang等、IVOS 39(4):S488(1998)
【非特許文献4】D.Fiorella等、Psychopharmacology121:357(1995)
【非特許文献5】A.P.Monte等、J.Med.Chem.40:2997(1997)
【非特許文献6】S.R.Waldman等、TetrahedronLett.37:7889(1996)
【非特許文献7】D.E.Nichols等、J.Med.Chem.34:276(1991)
【非特許文献8】A.P.Monte等、J.Med.Chem.39:2953(1996)
【非特許文献9】M.A.Parker等、J.Med.Chem.41:5148(1998)
【非特許文献10】M.S.Whiteside等、Bioorg.Med.Chem.10:3301(2002)
【発明の開示】
【0011】
したがって、上記の欠点を回避し、例えば、眼圧を下げることおよび緑内障の治療において、化学的安定性が高く望ましい期間の治療活性を提供する新規の化合物を提供することが必要である。
【0012】
発明の要旨
本発明の特徴は、5-HT2作動薬である新規の化合物を提供することである。
【0013】
本発明の別の特徴は、化学的安定性が高く、正常な眼圧または高い眼圧を下げ、調節することにおいて、および/または緑内障を治療することにおいて有用である化合物を提供することである。
【0014】
本発明の別の特徴は、正常な眼圧または高い眼圧を下げ、調節することにおいて、および/または緑内障を治療することにおいて望ましいレベルの治療活性を提供する化合物を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の説明に一部示され、そして一部は記載から明らかであるか、または本発明の実施によって習得されるものであってよい。本発明の目的および他の利点は、説明および添付の特許請求の範囲に具体的に示されている要素および組み合わせによって実現され、達成される。
【0016】
これらおよび他の利点を達成するため、ならびに本発明の目的に従って、本明細書中に具体化されておりそして広く記載されているように、本発明は以下の式Iで示される化合物に関する:
【化1】

式中、R1は、水素、またはC1-4アルキルのようなアルキル基である;
R2は、水素、C1-4アルキルのようなアルキル基であるか、またはR1とR2が一緒に(CH2)2-4であり、複素環を完成することができる;
R3は、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、C1-6アルキルチオールのようなアルキルチオ、C1-4アルキルのようなアルキル基、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルのような置換されたアルキル基、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか;あるいは、R4とR5が一緒に(CH2)mであり、シクロアルキル環を完成することができるか、あるいは、R4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成することができ、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルのようなアルキル基、もしくはC1-4アルコキシのようなアルコキシ基で置換されていてよい;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7N8で置換されたC1-4アルコキシのような置換されたアルコキシ、または、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキルのようなアルキル基、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルのような置換されたアルキル基であるが、式中、n=0の場合にはR6は水素ではあり得ない;
Xは、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、C1-4アルキルのようなアルキル基、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択され;点線で示した結合は単結合または二重結合を示す。
【0017】
式Iの薬学的に許容される塩および溶媒和物もまた本発明の一部である。
【0018】
本発明はさらに、式Iの少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物に関する。
【0019】
本発明はさらに、上記の式Iの化合物を含む組成物の有効量を投与することにより、正常な眼圧または高い眼圧を下げる、および/または調節する方法に関する。
【0020】
本発明はまた、上記式Iの化合物を含む組成物の有効量を投与することを含む、緑内障を治療するための方法に関する。
【0021】
上記の一般的な説明および以下の詳細な説明の両者は例示であり、単なる説明であり、特許請求されている本発明についてさらに説明を提供するためのものであると理解されるべきである。
【0022】
発明の詳細な記述
本発明は、本発明にしたがって有用である種々の化合物に関する。これらの化合物は、以下の式Iによって一般的に示される。
【化2】

【0023】
この式において、R1は、水素、またはC1-4アルキルのようなアルキル基である;
R2は、水素、C1-4アルキルのようなアルキル基であるか、またはR1とR2が一緒に(CH2)2-4であり、複素環を完成することができる;
R3は、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、C1-6アルキルチオールのようなアルキルチオ、C1-4アルキルのようなアルキル基、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルのような置換されたアルキル基、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか;あるいは、R4とR5が一緒に(CH2)mであり、シクロアルキル環を完成することができるか、あるいは、R4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成することができ、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルのようなアルキル基、もしくはC1-4アルコキシのようなアルコキシ基で置換されていてよい;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシのような置換されたアルコキシ基、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキルのようなアルキル基、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルのような置換されたアルキル基であるが、式中、n=0の場合にはR6は水素ではあり得ない;
Xは、C1-4アルコキシのようなアルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、C1-4アルキルのようなアルキル基、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択され;点線で示した結合は単結合または二重結合を示す。
【0024】
式Iの薬学的に許容される塩および溶媒和物もまた本発明の一部である。
【0025】
好ましい化合物は以下である:
式中、R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mであり、シクロアルキル環を完成することができ、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成することができ、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルで置換されていてよい;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであるが、式中、n=0の場合にはR6は水素ではあり得ない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される。
【0026】
好ましい新規の式Iの化合物の代表的な例は以下である:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール、
あるいはそれらの組み合わせ。
【0027】
式Iの化合物が1つまたはそれ以上のキラル中心を含むことができることは、明らかに理解される。本発明は、全ての鏡像異性体、偏左右異性体(ジアステレオマー)、およびそれらの混合物を考慮する。
【0028】
上記の定義においては、置換基における炭素原子の総数は、Ci-j接頭辞によって示され、ここで数字iとjは炭素原子の数を規定する。この定義には、直鎖、分岐鎖、および環状アルキルまたは(環状アルキル)アルキル基が含まれる。置換基は、指示された構造単位に組み込まれている場合に、1つまたは複数のいずれで存在してもよい。例えば、置換基ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味し、そのハロゲンはその結合対象の単位が1つまたはそれ以上のハロゲン原子で置換されていてよいことを示し、この場合、1つまたはそれ以上のハロゲン原子は同じであっても異なっていてもよい。
【0029】
合成
式Iの化合物は、いくつかの合成手順の1つを使用することによって製造できる。例えば、nが1である式Iの化合物は、反応図式1(Chambers等、2001)に記載されているように、適切に置換されたクロマノール1から製造することができる。
【化3】

【0030】
式Iの他の化合物は、当該分野で周知の選択された官能基の変換を通じて、4から製造することができる。例えば、第1級アミン基をまず保護し、その後スルホン酸エステル、例えば、メタンスルホニルの形成によってヒドロキシル基を活性化し、続いて、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリール、またはアルキルチオールなどのような望ましい求核基と反応させ、式Iの化合物6を得る(反応図式2)。さらに、適切な酸化剤、例えば、o-ヨードオキシ安息香酸(Frigerio等、1995)のような超原子価ヨウ素試薬で4を直接酸化し、ケトン8を得、これを官能化し、還元性アルキル化によって9、およびグリニャール付加によって7のような、式Iのさらに別の化合物を得ることができる。
【化4】

【0031】
望ましいクロマノール4は、適切に置換されたオルトブロモフェノール10から製造することができる。これは、市販の供給元から購入することができ、また反応図式3に記載される通り、公知の手順によって製造することもできる。DMF/NaHのような種々の周知のアルキル化条件のいずれかを用いて、フェノール10をエピブロモヒドリンと反応させ、中間体エポキシド11を得る。n-ブチルリチウムまたはグリニャール条件下のような適切な塩基での処理により、11から化合物4への環化を直接行うのが有益であり得る。あるいは、特定置換基の存在に応じて、11をまず、保護されたハロエーテル13に変換することがさらに有利であり得る。このハロエーテル13は非常に容易に環化反応を受けて化合物4を提供する。
【化5】

【0032】
式Iの特定の例は、nが1、R1、R3、およびR4が水素、R2がメチル、Xが臭素、そしてR6がヒドロキシである化合物21の製造である。この化合物は、反応図式4に記載されているように、2,6-ジブロモ-4-メトキシフェノールから製造することができる(Curran等、1996)。
【化6】

【0033】
あるいは、式Iの化合物は、プロパルギルオキシで置換された中間体(25)から製造することができ、まずはクライセン転位反応(Plug等、1992;Macor等、1994;Macor等、2000)により中間体クロメン26を得る。反応図式5に概要を説明するように、周知の官能基転換を用いて26をさらに合成操作に付し、さらに別の望ましい式Iの化合物を得る。
【化7】

【0034】
本発明の化合物は、ヒトを含む温血動物の、正常眼圧の緑内障、高眼圧症、および緑内障に関係しているIOPを含むIOPを下げ、調節するために使用することができる。これらの化合物は、好ましくは、患者の眼への局所送達に好ましくは適切である医薬組成物に製剤化されることが好ましい。
【0035】
本発明の化合物式Iは、眼への送達(例えば、局所、カメラ内で、またはインプラント経由で)のために種々の型の眼用製剤中に含ませることができる。化合物は、眼への送達のための、局所用眼用製剤中に含ませることが好ましい。化合物は、眼科学上許容される保存剤、増粘剤、浸透強化剤、緩衝液、塩化ナトリウム、および水と混合して、水性の滅菌の眼用懸濁液または溶液を形成してもよい。眼用溶液製剤は、生理学的に許容される等張性の水性緩衝液中に化合物を溶解することによって調製してよい。さらに、眼用溶液には、眼科学上許容される界面活性剤を含ませて、化合物の溶解を支援してよい。なおさらに、眼用溶液には、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどのような粘度を高めるための物質を含ませ、結膜嚢での製剤の保持を改善してもよい。ゲランおよびキサンタンガムを含むがこれらに限定されないゲル化剤もまた使用することができる。滅菌の眼用軟膏製剤を調製するためには、有効成分を、ミネラルオイル、液状ラノリン、または白色ワセリンのような適切な担体中で保存剤と混合する。滅菌の眼用ゲル製剤は、同様の眼用調製物について公開されている製剤化に従って、例えば、カルボポール-974などの組み合わせにより調製した親水性基剤中に有効成分を懸濁することによって調製してよい。保存剤および等張化剤を混ぜることができる。
【0036】
化合物は、約5〜8のpHを有する、局所用眼用懸濁液または溶液として製剤化することが好ましい。化合物は通常、これらの製剤中に0.01重量%〜5重量%の量で含まれるが、0.25重量%〜2重量%の量で含まれることが好ましい。したがって、局所適用については、これらの製剤の1〜2滴を、医師の判断にしたがって一日あたり1〜4回、眼の表面に送達する。
【0037】
化合物はまた、限定的ではないが、β-ブロッカー(例えば、チモロール、ベタキソロール、レボベタキソロール、カルテオロール、レボブノロール、プロプラノロール)、炭酸脱水酵素阻害薬(例えば、ブリンゾールアミド、およびドルゾールアミド)、α1拮抗薬(例えば、ニプラドロール)、α2作動薬(例えば、イオピジン、およびブリモニジン)、縮瞳薬(例えば、ピロカルピン、およびエピネフリン)、プロスタグランジン類似物(例えば、ラタノプロスト、トラボプロスト、ウノプロストン、および米国特許第5,889,052号、同第5,296,504号、同第5,422,368号、および同第5,151,444号に記載されている化合物、「降圧作用のある脂質」(例えば、ビマトプロスト、および第5,352,708号に記載されている化合物)、および神経防護因子(例えば、米国特許第4,690,931号由来の化合物、特に、国際公開WO 01/85152に記載されているような、エリプロディルおよびR-エリプロディル)、ならびにメマンチンを含む国際公開WO 94/13275由来の適切な化合物のような、緑内障を治療するための他の物質と組み合わせて使用することができる。
【0038】
上記製剤中、アルキル基は直鎖、分岐鎖、または環状などであることができる。ハロゲンには、Cl、Br、F、またはIが含まれる。アルコキシは、酸素原子を通じて結合したアルキル基と理解される。
【0039】
本発明の化合物は、好ましくは、5-HT2作動薬として機能し、そして好ましくはCNSには入らない。より具体的には、本発明の特定の化合物には、その構造中にフェノール性ヒドロキシル基が組み込まれており、これはセロトニンの基と同等であると考えられるものである。したがって、本発明の化合物は、好ましくは、血液脳関門を通過せず脳に入らない。5-HT2作動薬としての能力を有している化合物は、その全体が本明細書中で参考として援用されている国際公開WO 00/16761に示されているように、IOPの調節、さらには緑内障の治療に有効である。
【0040】
本発明の化合物は、好ましくは、高い化学的安定性を提供し、好ましくは、IOPを下げるかまたは調節することを含む望ましいレベルの治療活性を達成する。
【0041】
本発明の化合物は、ヒトを含む温血動物のIOPを調節するかまたは下げることに関して使用することができる。好ましくは、有効量の化合物を患者に投与し、その結果、IOPが許容可能なレベルに調節されるかまたは下げられるようにする。さらに、本発明の化合物を使用して、ヒトを含む温血動物の緑内障を治療することができ、この使用は、有効量の化合物をそのような治療が必要な患者に投与して緑内障を治療することによって実施する。
【0042】
本発明の他の実施形態は、本明細書を考慮し、そして本明細書中に開示された本発明を実施することにより当業者に明らかになる。本明細書および実施例は、単に例示であり、本発明の真の範囲および思想は特許請求の範囲およびその等価物によって示される、と考えるものとする。
【0043】
方法1
5-HT2受容体結合検定
5-HT2受容体に対するセロトニン作動性化合物の親和性を決定するために、脳の5-HT2受容体に対する作動薬放射性リガンド[125I]DOIの結合と競合するそれらの能力を、文献に記載されている手順(Johnson等、1987)に多少の変更を加えて、以下に記載するように決定した。50mMのTris-HCl緩衝液(pH7.4)中に分散させた解剖後のラットまたはヒトの大脳皮質ホモジネートの画分(400μL)を、メチオセピン(10μMの最終濃度)の存在または不存在下、[125I]DOI(80pMの最終濃度)とともにインキュベートして、0.5mLの全容量中で、それぞれ、全結合および非特異的結合を定義した。検定混合物を、1時間23℃で、ポリプロピレン管の中でインキュベートし、氷冷した緩衝液を使用して0.3%のポリエチレンイミン中に予め浸しておいたWhatman GF/Bガラス繊維フィルターを通す高速の真空濾過によって検定を終了させた。試験化合物(種々の濃度のもの)をメチオセピンの代わりに使用した。フィルターに結合した放射活性を、βカウンターでのシンチレーション分光分析によって測定した。データを、非線形反復曲線フィッティングコンピュータプログラム(Bowen等、1995)を用いて分析して、化合物の親和性パラメータを決定した。[125I]DOIの結合を最大の50%阻害するために必要な化合物の濃度を、IC50値と称する。
【0044】
方法2
5-HT2機能検定:[Ca2+]iの動態
細胞内カルシウム([Ca2+]i)に関する受容体媒介性の動態を、蛍光測定画像解析用プレートリーダー(FLIPR)装置を用いて研究した。ラットの血管の平滑筋細胞A7r5をDMEM/10%のFBSおよび10μg/mLのゲンタマイシンの通常の培地中で増殖させた。集密化成長した細胞の単層をトリプシン処理し、沈殿させ、そして通常の培地中に再懸濁した。細胞を、黒壁の96ウェル組織培養プレート中に20,000細胞/ウェルの密度で50μLの容量で播種し、2日間増殖させた。
【0045】
実験当日に、1バイアルのFLIPRカルシウム検定キットの色素を、ハンクス平衡塩溶液(HBSS)、20mMのHEPES、および2.5mMのプロベネシド、pH7.4からなる50mLのFLIPR緩衝液中に再懸濁した。96ウェルプレートのそれぞれのウェルへ等容量(50μL)の添加を行って、カルシウム感受性色素を細胞に加え、色素とともに1時間23℃でインキュベートした。
【0046】
典型的に、試験化合物は、50%のDMSO/50%のエタノール溶媒中で25μMで保存した。化合物を、20%のDMSO/20%のエタノール中で1:50に希釈した。「ヒット」のスクリーニングのために、化合物をさらにFLIPR緩衝液中で1:10に希釈し、10μMの最終濃度で試験した。用量応答実験のために、化合物をFLIPR緩衝液中で1:50に希釈し、1:10に段階希釈して、5点または8点の用量応答曲線を得た。
【0047】
化合物のプレートおよび細胞プレートをFLIPR装置中においた。実験の実行の最初に、シグナル試験を行って、色素を添加した細胞からの基底の蛍光シグナルとプレートを通過するシグナルの均一性をチェックした。基底の蛍光を、露光時間、カメラの絞り値(F-stop)、またはレーザーの出力を変えることによって8000〜12000カウントの間に調節した。一般的な検定についての装置の設定は以下の通りであった:レーザー出力0.3〜0.6W、カメラの絞り値F/2、および露光時間0.4秒。試験化合物の画分(25μL)を、50μL/秒の分散速度で既存の100μLの色素を加えた細胞に添加した。蛍光データを、最初の60秒間は1.0秒の間隔で、その後の120秒間は6.0秒の間隔で、リアルタイムで集めた。応答を、(ピーク蛍光強度)-(基底値)として測定し、適切であれば、最大の5-HT誘発性応答のパーセンテージとして表す。化合物を10μMの5-HTに対する拮抗薬として試験した場合には、これらを5-HTの添加の前に15分間細胞とともにインキュベートした。
【0048】
上記手順を用いて、表1に示すデータを作製した。
【0049】
【表1】

【0050】
本明細書中に開示されそして特許請求される全ての組成物および/または方法は、本開示内容に照らして過度の実験を行うことなく、作成し、実行することができる。本発明の組成物および方法は、好ましい実施形態に関して記載されているが、本発明の概念、思想、および範囲から逸脱することなく、本明細書中に記載されている組成物、および/または方法に、さらには方法の段階に、または方法の段階の順序に変更を加えてもよいことが、当業者には明らかである。さらに具体的には、化学的および構造的の両方で関係している特定の物質を本明細書中に記載されている物質の代わりに用いて、同様の結果を達成してよいことが明らかである。当業者に明らかであるこのような置換および改変の全ては、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の思想、範囲、および概念の中にあるとみなされる。
【0051】
参考文献
以下の参考文献は、本明細書中に示される内容の例示的な手順の補足または他の詳細な補足を提供する程度に、本明細書中で参考として具体的に援用されている。
米国特許および特許出願
4,690,931
5,151,444
5,296,504
5,352,708
5,422,368
5,494,928
5,571,833
5,578,612
5,874,477
5,889,052
5,902,815
5,981,572
6,365,598
6,380,238
6,433,175
外国特許および公開された特許出願
EP0771563A2
PCT/US99/19888
WO 01/85152
WO 92/0338
WO 94/13275
WO 97/35579
WO 98/18458
WO 98/31354
WO 00/16761
WO 00/35922
WO 00/44737
WO 00/44753
WO 00/77002
WO 00/77010
WO 01/12602
他の刊行物
W.P.Bowen等、Trends Pharmacol.Sci.16:413(1995)
J.J.Chambers等、J.Med.Chem.44:1003(2001)
D.Curran等、J.Amer.Chem.Soc.118:3142(1996)
D.Fiorella等、Psychopharmacology 121:357(1995)
M.Frigerio等、J.Org.Chem.60:7272(1995)
M.P.Johnson等、Neuropharmacology 26:1803(1987)
J.E.Macor等、Tetrahedron Lett.35:45(1994)
J.E.Macor、Tetrahedron Lett.41:3541(2000)
A.P.Monte等、J.Med.Chem.39:2953(1996)
A.P.Monte等、J.Med.Chem.40:2997(1997)
D.E.Nichols等、J.Med.Chem.34:276(1991)
M.A.Parker等、J.Med.Chem.41:5148(1998)
J.P.M.Plug等、Tetrahedron Lett.33:2179(1992)
Osborne等、Ophthalmologia 210:308-314(1996)
S.R.Waldman等、Tetrahedron Lett.37:7889(1996)
Wang等、CurrentEye Research 16(8):769-775(1997)
Wang等、IVOS39(4):S488(1998)
M.S.Whiteside等、Bioorg.Med.Chem.10:3301(2002)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iによって示される化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物:
【化1】

式中、
R1は、水素またはアルキル基である;
R2は、水素、アルキル基であるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、アルコキシ基、アルキルチオール、置換されたもしくは未置換のアルキル基から独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5がフェニルまたはチオフェン環を示すかもしくはそれらを完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、アルキル基、もしくはアルコキシ基で置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたアルコキシ、OC(=O)アルキル、=O、NR7R8、または置換されたもしくは未置換のアルキル基であり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xは、アルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、アルキル基、またはC(=O)アルキルから独立して選択される。
【請求項2】
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシ、またはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
請求項1に記載の化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項3】
前記R2が水素またはC1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、もしくはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール;
あるいはそれらの組み合わせである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記Xがヒドロキシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記Xがアルコキシ基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を含む組成物の薬学的に有効な量を投与することを含む、正常な眼圧または高い眼圧を調節する方法。
【請求項9】
化合物が、
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、またはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
化合物あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
化合物が、
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記化合物が:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール;
あるいはそれらの組み合わせである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を含む組成物の薬学的に有効な量を投与することを含む、緑内障の治療方法。
【請求項13】
化合物が、
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、またはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
化合物あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物である、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が以下の化合物:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール;
あるいはそれらの組み合わせである、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物および少なくとも1つの担体を含む、医薬組成物。
【請求項17】
有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を患者に投与することを含む、セロトニン受容体を遮断するか、またはセロトニン受容体に対する結合を形成させる方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式Iによって示される化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物:
【化1】

式中、
R1は、水素またはアルキル基である;
R2は、水素、アルキル基であるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、アルコキシ基、アルキルチオール、置換されたもしくは未置換のアルキル基から独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5がフェニルまたはチオフェン環を示すかもしくはそれらを完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、アルキル基、もしくはアルコキシ基で置換されている;
m=3〜4;
n=1〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたアルコキシ、OC(=O)アルキル、=O、NR7R8、または置換されたもしくは未置換のアルキル基であり、
Xは、アルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、アルキル基、またはC(=O)アルキルから独立して選択される。
【請求項2】
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=1〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、
Xが、C1-4アルコキシ、またはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される、
請求項1に記載の化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物。
【請求項3】
前記R2が水素またはC1-4アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、もしくはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が以下の化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール。
【請求項6】
前記Xがヒドロキシルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記Xがアルコキシ基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
以下の式Iによって示される少なくとも1つの化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む組成物の薬学的に有効な量を投与することを含む、正常な眼圧または高い眼圧を調節する方法:
【化1】

式中、
R1は、水素またはアルキル基である;
R2は、水素、アルキル基であるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、アルコキシ基、アルキルチオール、置換されたもしくは未置換のアルキル基から独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5がフェニルまたはチオフェン環を示すかもしくはそれらを完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、アルキル基、もしくはアルコキシ基で置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたアルコキシ、OC(=O)アルキル、=O、NR7R8、または置換されたもしくは未置換のアルキル基であり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xは、アルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、アルキル基、またはC(=O)アルキルから独立して選択される。
【請求項9】
化合物が、
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、またはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
化合物あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物である、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
化合物が、
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記化合物が以下の化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物、あるいはそれらの組み合わせである請求項8に記載の方法:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール。
【請求項12】
以下の式Iによって示される少なくとも1つの化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物を含む組成物の薬学的に有効な量を投与することを含む、緑内障の治療方法:
【化1】

式中、
R1は、水素またはアルキル基である;
R2は、水素、アルキル基であるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、またはハロゲンである;
R4およびR5は、水素、ハロゲン、ニトリル、アルコキシ基、アルキルチオール、置換されたもしくは未置換のアルキル基から独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5がフェニルまたはチオフェン環を示すかもしくはそれらを完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、アルキル基、もしくはアルコキシ基で置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ基、または、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたアルコキシ、OC(=O)アルキル、=O、NR7R8、または置換されたもしくは未置換のアルキル基であり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xは、アルコキシ基、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8は、水素、アルキル基、またはC(=O)アルキルから独立して選択される。
【請求項13】
化合物が、
R1が、水素またはC1-4アルキルである;
R2が、水素、C1-4アルキルであるか、またはR1とR2が(CH2)2-4を示して複素環を完成する;
R3が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、またはハロゲンである;
R4およびR5が、水素、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキル、またはC1-6アルコキシから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキル、もしくはC1-4アルコキシで置換されている;
m=3〜4;
n=0〜2;
R6が、水素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、またはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、=O、NR7R8、C1-4アルキル、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、またはハロゲンである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
化合物あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物である、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
R1およびR3が水素である;
R2がC1-4アルキルである;
R4およびR5が、ハロゲン、ニトリル、C1-4アルコキシ、C1-6アルキルチオール、C1-4アルキル、ハロゲンで置換されたC1-4アルキルから独立して選択されるか、あるいはR4とR5が一緒に(CH2)mを示してシクロアルキル環を完成するか、あるいはR4とR5が一緒にフェニルまたはチオフェン環を完成し、それは未置換であるか、またはハロゲン、C1-4アルキルで置換されている;
m=3〜4;
n=1;
R6が、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルコキシ、OC(=O)C1-6アルキル、NR7R8、またはヒドロキシル、ハロゲン、もしくはNR7R8で置換されたC1-4アルキルであり、式中、n=0の場合にはR6は水素ではない;
Xが、C1-4アルコキシまたはヒドロキシルである;
R7およびR8が、水素、C1-4アルキル、またはC(=O)C1-6アルキルから独立して選択される;
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が以下の化合物、あるいはそれらの薬学的に許容される塩または溶媒和物、あるいはそれらの組み合わせである、請求項12に記載の方法:
5-(2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-オール;
5-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシ-プロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-オール;
シクロプロパンカルボン酸5-((R)-2-アミノプロピル)-8-ブロモ-6-メトキシ-クロマン-3-イルエステル;
[5-(2-アミノプロピル)-6-メトキシ-8-メチル-クロマン-3-イル]-メタノール;
5-(2-アミノプロピル)-8-ヨード-クロマン-3,6-ジオール;または
[4-(2-アミノプロピル)-5-メトキシ-7-メチル-2,3-ジヒドロ-ベンゾフラン-2-イル]-メタノール。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物および少なくとも1つの担体を含む、医薬組成物。
【請求項17】
有効量の請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を患者に投与することを含む、セロトニン受容体を遮断するか、あるいはセロトニン受容体に対する結合を形成させる方法。

【公表番号】特表2006−501245(P2006−501245A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−531589(P2004−531589)
【出願日】平成15年8月27日(2003.8.27)
【国際出願番号】PCT/US2003/026886
【国際公開番号】WO2004/019874
【国際公開日】平成16年3月11日(2004.3.11)
【出願人】(399054697)アルコン,インコーポレイテッド (102)
【Fターム(参考)】