説明

置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物及びそれらの使用

各置換基が本明細書で定義したとおりの置換基である、一般構造式(I)で示される置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物の一種を開示する。一般式(I)の化合物は、公衆、社会及び動物の技術分野における有害な虫及びダニの成虫及び幼虫に対して、特にニセナミハダニ、ハダニ等に対して高い殺虫活性及び殺ダニ活性を示す。該化合物は、有害なダニの卵の孵化を阻害することにより優れた効能を示す。農業及び他の分野における殺虫剤及び/又は殺ダニ剤としての該化合物の使用も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、農業、公衆及び動物の技術分野における殺虫剤及び殺ダニ剤に関する。具体的には、置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物の一種及びそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
天然物である、メトキシアクリラート化合物は、生物学的活性を有する公知の化合物である。殺虫剤及び殺ダニ剤としてのメトキシアクリラート化合物は、下記文献に報告された:EP242081、EP299694、EP335519、US2006235075等。
【0003】
加えて、ピリミジン部分を含有するメトキシアクリラート化合物はまた、殺虫剤、殺ダニ剤、又は殺菌剤としても開示された。
【0004】
以下の一般式を有する殺虫剤として使用される化合物は、米国特許第5106852号に記述された:
【化1】


[式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、又は置換及び非置換アリールより選択される]。
【0005】
米国特許第5378711号は、殺虫剤としての以下で示される化合物に関していた:
【化2】

【0006】
殺ダニ活性、殺菌活性を有する以下の一般式で示される化合物は、米国特許第5935965号に開示された:
【化3】

【0007】
殺虫活性、殺菌活性を有する以下の一般式で示される化合物は、米国特許第6114342号に記載された:
【化4】

【0008】
殺ダニ剤、殺菌剤として使用される、以下の一般式を有する化合物は、本発明の出願人によってWO2008145052A1又はCN101311170Aに開示された:
【化5】

【0009】
類似の特許が既に存在しているが、農業、公衆及び動物の技術分野において有害な虫及びダニを防除するために、より優れた殺虫活性及び殺ダニ活性を有する化合物が依然として発見及び開発される必要がある。
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、農業、公衆及び動物の技術分野における有害な虫及びダニに対して、非常に低用量で置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物の一種を提供することである。精緻な研究をとおして、本発明の化合物は、ダニの成虫及び若虫に対する防除ばかりでなく、ダニの卵に対しても優れた活性を示した。
【0011】
本発明の詳細な説明は、下記のとおりである:
本発明は、一般式(I):
【化6】


[式中、
は、C−Cハロアルキルより選択され;
は、H、ハロゲン、CN、NO、C−C12アルキル、C−C12アルコキシ、C−C12ハロアルコキシ、C−C12アルキルチオ又はC−C12アルキルスルホニルより選択されるか;或いは
、R及びピリミジン環は、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成し;
は、H、CN、C−C12アルキル、C−C12ハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−C12アルコキシ、C−C12ハロアルコキシ、C−C12アルキルチオ、C−C12アルキルスルホニル、C−C12アルキルカルボニル、C−C12アルコキシC−C12アルキル、C−C12アルコキシカルボニル、C−C12アルコキシカルボニルC−C12アルキル、又は以下の基:フェニル、ベンジル、フェニルカルボニル、ベンジルカルボニル、フェニルスルホニルもしくはベンゼンスルホニル(非置換であるか、又は、ハロゲン、NO、CN、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−CハロアルコキシもしくはC−Cアルキルチオより独立に選択される1〜5個の置換基で置換されている)より選択され;
Rは、ハロゲン、CN、NO、C−Cアルキル又はC−Cハロアルキルより選択され、n=0〜5である]を有する、置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物の一種、又はそれらの塩を提供する。
【0012】
本発明の一般式(I)の好ましい化合物は、
式中、
が、CCl、CFCl、CFCl、CF又はCHCFより選択され;
が、H、Cl又はCHより選択されるか;或いは
、R及びピリミジン環は、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成し;
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニル又はC−Cアルキルカルボニルより選択され;
が、Hの場合、Rnは、2,3−ジフルオロ、2,4−ジフルオロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−3−クロロ、2−クロロ−3−フルオロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ、2,4−ジフルオロ−3−メチル、2,4−ジクロロ−3−メチル、2−フルオロ−3,4−ジクロロ又は2−クロロ−3,4−ジフルオロより選択され;
が、Cl又はCHより選択される場合、Rnは、H、2−クロロ、4−クロロ、2,3−ジフルオロ、2,4−ジフルオロ、2,3−ジクロロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−3−クロロ、2−クロロ−3−フルオロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ、2,4−ジフルオロ−3−メチル、2,4−ジクロロ−3−メチル、2−フルオロ−3,4−ジクロロ又は2−クロロ−3,4−ジフルオロより選択され;
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成する場合、Rは、ハロゲン、CN、NO、C−Cアルキル又はC−Cハロアルキルより選択され、n=0〜4であるか、或いはそれらの塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩又はシュウ酸塩である。
【0013】
更に、本発明の一般式(I)の好ましい化合物は、
式中、
が、CFであり;
が、H、Cl、又はCHより選択されるか;或いは
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成し;
は、Hであり;
が、Hの場合、Rnは、2,4−ジフルオロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ又は2,4−ジクロロ−3−メチルより選択され;
が、Cl又はCHより選択される場合、Rnは、H、2−クロロ、4−クロロ、2,4−ジフルオロ、2,3−ジクロロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ又は2,4−ジクロロ−3−メチルより選択され;
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成する場合、Rは、クロロ、ブロモ、フルオロ、C−Cアルキル又はC−Cハロアルキルより選択され、n=0〜3であるか、或いはそれらの塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩又はシュウ酸塩である。
【0014】
本明細書、添付の請求の範囲、及び一般式(I)での使用について、以下のことに留意されたい:
【0015】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0016】
「アルキル」は、直鎖状又は分岐鎖状アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はtert−ブチルを意味する。
【0017】
「シクロアルキル」は、置換されているか、又は非置換の環状アルキル、例えば、シクロプロピル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルである。置換基は、メチル、ハロゲン等である。
【0018】
「ハロアルキル」は、水素原子がハロゲンで全部又は部分的に置換されてもよい、直鎖状又は分岐鎖状アルキル、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等を意味する。
【0019】
「アルコキシ」は、酸素原子によって構造に結合している、直鎖状又は分岐鎖状アルキルを指す。
【0020】
「ハロアルコキシ」は、水素原子がハロゲンで全部又は部分的に置換されていてもよい、直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ、例えば、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ等を指す。
【0021】
アルキルチオは、硫黄原子によって構造に結合している、直鎖状又は分岐鎖状アルキルを指す。
【0022】
本発明はまた、表1〜3中の下記の化合物によって説明されるが、それにより制限されることはなく、式(I)中のフェニル環Rnの置換基は、R、R、R及びRにより表わされる。
【0023】
【表1】



【0024】
【表2】

【0025】
【表3】

【0026】
表3中の化合物129〜169の置換基は、表2中の化合物88〜128の置換基と順序通りそれぞれ同じである。
【0027】
本発明の一般式(I)により表わされる化合物は、下記の方法により調製された。
【0028】
一般式(I)により表わされる化合物は、塩基の存在下、一般式(III)を有するヒドロキシ基を含有するピリミジン化合物と一般式(IV)を有するハロメチルベンゼンとの反応により調製した:
【化7】

【0029】
ハロメチルベンゼン(IV)は、US5663370等に開示されている公知の方法に従って調製することができる。
【0030】
反応は適切な溶媒中で実施されることができ、前述の適切な溶媒は、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、ベンゼン、DMF、DMSO、アセトン又はブタノン等より選択することができる。
【0031】
上述の適切な塩基は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド又はナトリウムtert−ブトキシド等より選択することができる。
【0032】
上述の適切な温度は、室温〜溶媒の沸点であり、常温は、20〜100℃である。
【0033】
反応時間は、30分間〜20時間の範囲内にあり、一般的には1〜10時間である。
【0034】
本発明はまた、一般式(I)を有する化合物の塩、すなわちピリミジン基の2−アミノと対応する酸との反応により調製された塩を含み、これは、公知の方法に従って、式(I)の化合物と対応する酸との反応から得ることができる。一般式(I)を有する化合物の塩は、塩酸塩又はリン酸塩等のような無機塩;或いは酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩又はシュウ酸塩のような有機塩であることができる。
【0035】
一般式(III)の中間体は、公知の方法(GB1388402、US4000138、CH395385等を参照のこと)に従って、一般式(II)の中間体とβ−ケトエステル(例えば、4,4,4−トリフルオロ−3−オキソブタン酸エチル等)との縮合反応により調製することができる。
【化8】

【0036】
一般式(II)の中間体は、購入するか、又は公知の方法(EP310550、EP0655441等を参照のこと)に従って調製することができる。
【0037】
中間体(III)の幾つかを表4〜表6に記載する:
【表4】



【0038】
表4中の幾つかの中間体のH−NMRスペクトル(HNMR、300MHz、内部標準:TMS、溶媒DMSO、δ(ppm))は、下記のとおりである:
中間体(III−32):2.00 (d, 3H), 7.35 (m, 1H), 7.55 (d, 1H), 8.25 (m, 1H), 8.80 (s, 1H)。
中間体(III−33):2.00 (d, 3H), 7.00 (m, 1H), 7.18 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 8.72 (s, 1H)。
中間体(III−34):2.01 (t, 3H), 7.18 (m, 1H), 7.95 (d, 1H), 8.91 (s, 1H)。
中間体(III−35):2.01 (d, 3H), 7.29 (m, 2H), 8.24 (m, 1H), 8.90 (s, 1H)。
中間体(III−36):2.00 (d, 3H), 7.06 (t, 1H), 7.28 (t, 1H), 7.41 (d, 1H), 8.34 (d, 1H)。
中間体(III−37):2.01 (d, 3H), 7.29 (m, 2H), 7.63 (d, 2H), 9.07 (s, 1H)。
中間体(III−38):2.00 (d, 3H), 7.03 (t, 1H), 7.29 (t, 2H), 7.60 (d, 2H), 8.96 (s, 1H)。
【0039】
【表5】

【0040】
表5中の幾つかの中間体のH−NMRスペクトル(HNMR、300MHz、内部標準:TMS、溶媒DMSO、δ(ppm))は、下記のとおりである:
中間体(III−51):1.95 (m, 2H), 2.56 (t, 2H), 2.65 (t, 2H), 7.19 (m, 1H), 7.94 (s, 1H)。
中間体(III−53):2.08 (m, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.71 (t, 2H), 2.83 (t, 2H), 7.32 (d, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.80 (s, 1H)。
【0041】
【表6】

【0042】
表6中の幾つかの中間体のH−NMRスペクトル(HNMR、300MHz、内部標準:TMS、溶媒DMSO、δ(ppm))は、下記のとおりである:
中間体(III−55):1.69 (m, 4H), 2.28 (t, 2H), 2.47 (m, 2H), 6.94 (t, 1H), 7.24 (t, 2H), 7.59 (d, 2H), 8.40 (s, 1H), 10.45(s, 1H)。
中間体(III−58):1.69 (m, 4H), 2.27 (t, 2H), 2.50 (t, 2H), 6.92 (t, 1H), 7.09 (t, 1H), 8.39 (m, 1H)。
中間体(III−62):1.67 (m, 4H), 2.26 (t, 2H), 2.41 (t, 2H), 7.16 (m, 2H), 8.05 (d, 1H)。
中間体(III−64):1.69 (m, 4H), 2.27 (t, 2H), 2.44 (d, 5H), 7.29 (d, 1H), 8.30 (d, 1H)。
中間体(III−65):1.69 (m, 4H), 2.27 (t, 2H), 2.43 (t, 2H), 7.21 (m, 2H), 8.41 (d, 1H)。
【0043】
一般式(I)の化合物は、農業、公衆及び動物の技術分野において有害な虫及びダニの成虫、若虫、卵に対して高い殺虫活性を示した。
【0044】
本発明の更なる目的は、農業及び他の分野において、虫及び有害なダニを防除するための一般式(I)を有する化合物の使用に関する。特に、一般式(I)を有する化合物は、ハダニ科(tetranychidae)(ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ニセナミハダニ(Tetranychus cinnabarinus)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ミカンハダニ(Panonychus citri)等)、フシダニ科(eriophyidae)、ホコリダニ科(tarsonemidae)等の重要な種に対して活性である。
【0045】
一方、一般式(I)を有する化合物は、多くの有用な虫及びダニ、哺乳動物、魚類及び鳥類に対して低毒性であり、更に、該化合物は植物毒性を有さない。
【0046】
上述の化合物のポジティブな特性のため、該化合物は、農作物及び園芸作物、家畜及び繁殖動物、ならびに人間が多く集まる環境を、有害なダニ及び虫から防御するために好都合に使用することができる。
【0047】
所望の効果を得るために、適用すべき化合物の用量は、例えば、使用する化合物、保護される作物、有害な生物の種類、蔓延の程度、気候条件、適用方法、採用する剤型などの種々の要素によって変化させることができる。
【0048】
有害なダニ及び虫に対して、一般に1ヘクタール当たり10g〜5kgの範囲の化合物の用量で十分な防除を提供することができる。
【0049】
本発明の別の目的はまた、農作物及び園芸作物、及び/又は家畜及び繁殖動物、及び/又は人間が多く集まる環境における、虫及び/又は植物病原性菌を、一般式(I)を有する化合物の適用により防除するための方法に関する。特に、適用する化合物の用量は、1ヘクタール当たり10g〜5kgで変動させる。
【0050】
本発明の更なる目的は、活性成分としての一般式(I)を有する1種以上の化合物と、農業において許容しうる担体を含有する殺虫及び/又は殺ダニ組成物に関し、組成物中の活性成分の重量パーセントは、0.5〜90%である。
【0051】
したがって、本発明の別の目的はまた、農業及び他の分野における虫及び有害なダニを防除するための上述の組成物の使用に関する。
【0052】
農業における実用的適用のために、通常、一般式(I)を有する1種以上の化合物を含有している組成物を使用するのが有益である。
【0053】
組成物は、乾燥粉末、水和剤、乳剤、マイクロエマルション、ペースト、顆粒、溶液、懸濁液等の形態で使用することができる。組成物の種類の選択は、特定の用途に依存する。
【0054】
組成物は公知のやり方、例えば、活性物質を、場合により界面活性剤の存在下で、溶媒媒体及び/又は固体希釈剤で希釈する又は溶解することにより調製する。
【0055】
使用することのできる固体希釈剤、又は担体は、例えば、シリカ、カオリン、ベントナイト、タルク、珪藻土、ドロマイト、炭酸カルシウム、マグネシア、白亜、粘土、合成ケイ酸塩、アタパルジャイト、海泡石である。
【0056】
使用することができる液体希釈剤は、例えば、水の他には、芳香族有機溶媒(キシロール、又はアルキルベンゾール、クロロベンゼン等の混合物)、パラフィン(石油留分)、アルコール(メタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、グリセリン等)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソブチル等)、ケトン(シクロヘキサノン、アセトン、アセトフェノン、イソホロン、エチルアミルケトン等)、アミド(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)である。
【0057】
使用することができる界面活性剤は、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、ポリエトキシ化アルキルフェノール、ソルビトールのポリエトキシ化エステル、リグニンスルホン酸等のナトリウム、カルシウム、トリエチルアミン又はトリエタノールアミンの塩である。
【0058】
組成物はまた、特定の目的のための特別な添加剤、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のような接着剤を含有することができる。
【0059】
上記組成物中の活性成分の濃度は、活性化合物、定められた用途、環境的条件及び用いられる処方のタイプに応じて幅広い範囲内で変化させることができる。一般に、活性成分の濃度は、1〜90%、好ましくは5〜50%の範囲である。
【0060】
必要性であれば、一般式(I)を有する化合物と適合する他の活性成分、例えば、他の殺ダニ剤/殺虫剤、殺菌剤、植物成長調整剤、抗生物質、除草剤、肥料を組成物に加えることができる。
【0061】
本発明における幾つかの一般的な処方例は、以下のとおりである:
【0062】
懸濁液濃縮物の調製: 式中の一般的な活性成分は、5%〜35%である。水を媒質として、本発明の化合物、分散剤、懸濁剤及び不凍剤をサンディングマシンに加えて粉砕して、懸濁液濃縮物を生成する。
【0063】
水和剤の調製: 処方要件に従って、本発明の化合物、表面活性剤及び固体希釈剤を十分に混合し、超微細粉砕機により粉砕した後、それが水和剤生成物である(例えば、10%〜60%)。噴霧水和剤を調製するため、本発明の化合物を、粘土、無機ケイ酸塩、炭酸塩のような固体粉末、ならびに湿潤剤、接着剤及び/又は分散剤と、混合物を形成することができる。
【0064】
水分散性顆粒の調製: 本発明の化合物ならびに粉末状固体希釈剤、湿潤剤及び接着剤を混合して粉砕し、水と一緒に混練し、顆粒化のために10〜100メッシュを有する顆粒製造機に加え、次に乾燥させ、篩にかける(スコープスクリーン(scope screen)で)。さらに、本発明の化合物、分散剤、崩壊剤、湿潤剤、及び固体希釈剤をサンディングマシンに加え、水中で粉砕して懸濁液を生成し、次に噴霧乾燥顆粒化するが、通常は、調製した顆粒生成物の内容物は、20%〜30%である。
【0065】
発明の詳細な説明
以下の実施例は本発明を説明するものであるが、それにより制限されるものではない。
【0066】
調製例
実施例1: 化合物9の調製
【化9】

【0067】
1) 1−(2,4−ジクロロフェニル)グアニジン(II−9)の調製
濃塩酸2gを、2,4−ジクロロアニリン3.28gが入った反応フラスコに滴下し、pHを2〜3の間に保持し、温度を85℃に上げた後、50%シアナミド水溶液2.02gを加え、全ての固体を溶解した。反応混合物を、pHを上昇(約7)させながら85℃で5時間撹拌し、次に60℃に冷却した。10%炭酸ナトリウム水溶液10.6gを滴下し、添加完了の後、反応混合物を更に10分間撹拌し、冷却し、固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、乳白色の固体3.95gを得た。
【0068】
2) 中間体(III−9)の調製
1−(2,4−ジクロロフェニル)グアニジン(II−9)2.35g及びトルエン30mlを、水分器を備えた100ml容量の反応フラスコに加え、反応混合物を約100℃に加熱した。全ての固体が溶解し、かつガスが放出されなくなった後、トリフルオロアセト酢酸エチル2.02gを滴下した。添加の完了の後、凝縮器のパイプから水の滴下がなくなるまで反応混合物を加熱還流し、次に還流を更に30分間続け、次に冷却し、沈殿物を濾過し、少量のトルエンで洗浄して、白色の綿状固体2.96gを得た。融点:253〜254℃。
【0069】
3) 化合物9の調製
中間体(III−9)0.65gを、DMF 15mlに溶解し、炭酸カリウム0.55gを加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した後、中間体(IV)(US5663370に従って調製した)0.44gを加え、反応混合物を80℃に8時間加熱した。薄層クロマトグラフィーのモニタリングにより反応が終了した後、反応混合物を飽和ブライン30mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル(沸点の範囲60〜90℃)=1/10、溶離剤として)を通して精製し、明黄色の固体を得て、石油エーテル10mlを固体に加え、次に固体を濾過して、乳白色の固体(化合物9)0.71gを得た。融点120〜121℃。
H−NMRスペクトル(300MHz、内部標準:TMS、溶媒CDCl)δ(ppm):
3.68 (s, 3H), 3. 79 (s, 3H), 5.34 (s, 2H), 6.56 (s, 1H), 7.20 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.36 (m, 2H), 7.41 (m, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 8.40 (d, 1H)。
【0070】
実施例2: 化合物88の調製
【化10】


中間体(III−44)(実施例1に従って調製した)0.48gを、DMF 10mlに溶解し、炭酸カリウム0.55gを加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した後、中間体(IV)0.44gを加え、反応混合物を80℃に8時間に加熱した。薄層クロマトグラフィーのモニタリングにより反応が終了した後、反応混合物を飽和ブライン30mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカカラム(酢酸エチル/石油エーテル(沸点範囲60〜90℃)=1/10、溶離剤として)を通して精製して、明黄色の固体を得て、石油エーテル10mlを固体に加え、次に固体を濾過して、乳白色の固体(化合物88)0.50gを得た。融点161〜163℃。
H−NMRスペクトル(300MHz、内部標準:TMS、溶媒CDCl)δ (ppm): 2.07 (m, 2H), 2.77 (t, 2H), 2.85 (t, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 5.35 (s, 2H), 6.98 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.34 (m, 4H), 7.55 (m, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.63 (m, 2H)。
【0071】
本発明の一般式(I)の他の化合物を上記実施例に従って調製した。
【0072】
本発明の一般式(I)を有する幾つかの化合物の物理的特性及びHNMRスペクトル(HNMR、300MHz、内部標準:TMS、溶媒CDCl)は、以下のとおりである:
【表7】





【0073】
処方例(活性成分100%に基づいて(重量/重量%))
実施例3: 15%化合物9 懸濁液濃縮物
化合物15 15%
グリコール 4%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
リグニンスルホン酸塩 4%
カルボキシメチルセルロース 1%
75%シリコーン油水エマルション 0.8%
水 加えて100%にする
【0074】
化合物9及び他の成分を十分に混合して、懸濁液濃縮物を得ることができ、そして次に上記で得た濃縮された懸濁液を水で希釈することにより、任意の必要な濃縮希釈液を得ることができる。
【0075】
実施例4: 30%化合物9 水和剤
化合物9 30%
ドデシル硫酸ナトリウム 2%
リグニンスルホン酸塩 3%
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物 5%
沈殿炭酸カルシウム 加えて100%にする
【0076】
化合物9及び他の成分を十分に混合し、超微細粉砕機により粉砕した後、30%化合物9の水和剤生成物を得た。
【0077】
実施例5: 60%化合物88 水分散性顆粒
化合物88 60%
ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物 12%
N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム 8%
ポリビニルピロリドン 2%
カルボキシメチルセルロース 2%
カオリン 加えて100%にする
【0078】
化合物88及び他の成分を混合するために、粉砕し、水と一緒に混練した後、顆粒化のために10〜100メッシュ顆粒製造機に加え、次に乾燥させ、篩にかけ(スコープスクリーンで)、それが、60%水分散性顆粒である。
【0079】
生物学的試験
実施例6: 温室における殺ダニ活性の測定
ニセナミハダニの成虫、若虫及び卵に対する本発明の化合物の活性の測定を、下記の手順により温室で実施した:
温室での成虫に対する活性測定: 化合物の重さを量り、アセトンに溶解して母液を得て、次に0.1% Tween 80を含有する流水に置いて母液を所要の濃度に希釈した。2枚の本葉を有するソラマメのシュートを用いてニセナミハダニの成虫を寄生させ、それらを数え、噴霧処理をポータブル噴霧器(DeVilbiss Atomizer M163)により実施し、3つの同型培養を各処理ごとに用意した。処理後、ソラマメのシュートを標準観察室で維持した。72時間後に生死虫数を数え、殺ダニ率を計算した。
【0080】
温室での若虫に対する活性測定: 植木鉢中の2枚の本葉を有するソラマメのシュートを取り、ニセナミハダニの健常な雌成虫10匹を葉に寄生させ、24時間後、成虫を除去し、7〜10日後、卵を若虫へと成育させた。若虫を数え、次に噴霧した。3つの同型培養を各処理ごとに用意した。そして次に標準観察室で維持した。72時間後に生死虫数を数え、殺ダニ率を計算した。
【0081】
温室での卵に対する活性測定: 植木鉢中の1枚の本葉を保持しているソラマメのシュートを取り、ニセナミハダニの健常な雌成虫10匹を葉に寄生させ、成虫を24時間後に除去し、卵を数え、次に噴霧した。試験化合物での処理及び噴霧方法は、温室での成虫に対する活性測定のそれと同じであった。5日後にブランクコントロールの卵が全て孵化すると、各処理中の孵化していない卵を調べ、孵化阻害率を計算した。
【0082】
試験結果の一部は以下のとおりである:
100mg/Lの用量で、化合物2、6、8、9、12、13、15、16、17、18、79、80、82、83、84、85、88及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して100%の防除を示した。化合物7、129及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して90%を超える防除を示した。
【0083】
40mg/Lの用量で、化合物2、6、8、9、12、15、16、17、18、79、80、88及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して100%の防除を示した。化合物13、82、84及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して95%を超える防除を示した。
【0084】
10mg/Lの用量で、化合物2、8、9、12、15、16、17、79及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して100%の防除を示した。化合物13、80、82、84、88及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して80%を超える防除を示した。
【0085】
5mg/Lの用量で、化合物8、9、12、15、16、17及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して100%の防除を示した。
【0086】
0.625mg/Lの用量で、化合物15及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して95%の防除を示した。化合物8、9及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して85%を超える防除を示した。
【0087】
0.31mg/Lの用量で、化合物15及びその他は、ニセナミハダニの成虫に対して75%を超える防除を示した。
【0088】
2.5mg/Lの用量で、化合物9、15及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して100%の防除を示し、化合物8及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して95%を超える防除を示した。
【0089】
0.63mg/Lの用量で、化合物15及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して100%の防除を示し、化合物9及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して95%を超える防除を示し、化合物8及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して75%を超える防除を示した。
【0090】
0.16mg/Lの用量で、化合物9、15及びその他は、ニセナミハダニの若虫に対して60%を超える防除を示した。
【0091】
10mg/Lの用量で、ニセナミハダニの卵に対する化合物8、9、15、16の孵化阻害率は、100%であった。
【0092】
2.5mg/Lの用量で、ニセナミハダニの卵に対する化合物8、9、15、16の孵化阻害率は、90%以上であった。
【0093】
本発明の化合物の比較試験を、化合物20(対照A)、対照としてWO2008145052A1中の化合物680(対照B)及び化合物694(対照C)を用いて実施した。3つの対照の式は下記のとおりである:
【化11】


同時に、市販品フルアクリピリム(Fluacrypyrim)(チタロン(Titaron)、30%SC、Nippon Soda製)及びスピロジクロフェン(Spirodiclofen)(エンビドル(Envidor)、24% SC、Bayer製)も対照として用いて、本発明の化合物と比較して比較試験を実施した
【0094】
ニセナミハダニの成虫に対する試験結果を表7に示し、ニセナミハダニの卵に対する試験結果を表8に示した。
【0095】
【表8】

【0096】
【表9】

【0097】
実施例7 野外試験
ミカンハダニ(citrus red mite)に対する野外試験(Guilin, China)
試験は、Chaotian町 Lingchuan郡 Guilin市の2年経ったShatang オレンジ果樹園で実施し、カラタチの木を台木として選択し、2本の植物の間隔は1.5×2.5mであり、平均高さは1.45mであり、樹冠幅は、1.30mであった。無作為な配置及び4本の複製で、各プロット中に2本の木を選択した。化合物9(15% SC)を2種類の異なる用量(100mg/L及び25mg/L)で用意し、スピロジクロフェン(24% SC)を1種の用量(48mg/L)で用意した。Matabi Supergreen 16 Knapsack Sprayer 16 Litreを使用して、各植物に対して2Lの噴霧量を用いて均等に噴霧した。植物は、2009年10月30日に一回処理され、その時、ミカンハダニの成虫、若虫及び卵の全てが、成虫/卵=1/1.27で存在した。日中に植物は処理され、平均気温23℃で気候は良好であった。処理後の最初の3日間は、すべて晴天であった。処理前、ならびに処理後の第1日目、3日目、10日目、15日目、20日目、及び30日目にそれぞれダニの数を調査した。各プロットの2本の木を、樹冠の5つの方向(東、南、西、北、中央)に沿って調査し、各方向の5枚の葉(各プロット50枚の葉)を調査して、生存しているダニの数を数えた。ダニ個体数の減少率及び修正有効率を以下の方程式に従って計算した:
ダニ個体数の減少率(%)=[(処理前の各葉上のダニの平均数−処理後の各葉上のダニの平均数)/処理前の各葉上のダニの平均数]×100。
修正有効率(%)=[(処理面積中のダニ固体の減少率−未処理面積中のダニ固体の減少率)/(100−未処理面積中のダニ固体の減少率)]×100。
【0098】
ミカンハダニに対する化合物9の野外プロット(Guilin Guangxi)における試験結果を表9に示した:
【表10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化12】


[式中、
は、CCl、CFCl、CFCl、CF又はCHCFより選択され;
は、H、Cl又はCHより選択されるか;或いは
、R及びピリミジン環は、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成し;
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニル又はC−Cアルキルカルボニルより選択され;
が、Hの場合、Rnは、2,3−ジフルオロ、2,4−ジフルオロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−3−クロロ、2−クロロ−3−フルオロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ、2,4−ジフルオロ−3−メチル、2,4−ジクロロ−3−メチル、2−フルオロ−3,4−ジクロロ又は2−クロロ−3,4−ジフルオロより選択され;
が、Cl又はCHより選択される場合、Rnは、H、2−クロロ、4−クロロ、2,3−ジフルオロ、2,4−ジフルオロ、2,3−ジクロロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−3−クロロ、2−クロロ−3−フルオロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ、2,4−ジフルオロ−3−メチル、2,4−ジクロロ−3−メチル、2−フルオロ−3,4−ジクロロ又は2−クロロ−3,4−ジフルオロより選択され;
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成する場合、Rは、ハロゲン、CN、NO、C−Cアルキル又はC−Cハロアルキルより選択され、n=0〜4である]を有する置換アニリノピリミジン基を含有するE体フェニルアクリル酸エステル化合物の一種、或いはそれらの塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩又はシュウ酸塩。
【請求項2】
一般式(I)において
式中、
が、CFであり;
が、H、Cl、又はCHより選択されるか;或いは
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成し;
が、Hであり;
が、Hの場合、Rnが、2,4−ジフルオロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ又は2,4−ジクロロ−3−メチルより選択され;
が、Cl又はCHより選択される場合、Rnが、H、2−クロロ、4−クロロ、2,4−ジフルオロ、2,3−ジクロロ、2,4−ジクロロ、2−フルオロ−4−クロロ、2−クロロ−4−フルオロ、2,3,4−トリフルオロ、2,3,4−トリクロロ又は2,4−ジクロロ−3−メチルより選択され;
、R及びピリミジン環が、5,6,7−トリヒドロシクロペンタピリミジン環又は5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサピリミジン環を構成する場合、Rが、クロロ、ブロモ、フルオロ、C−Cアルキル又はC−Cハロアルキルより選択され、n=0〜3であるか、或いはそれらの塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩又はシュウ酸塩であることを特徴とする、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
農業及び他の分野における有害な虫及びダニを防除するための、請求項1記載の一般式(I)を有する化合物の使用。
【請求項4】
活性成分としての一般式(I)を有する化合物と農業において許容しうる担体を含有し、組成物中の活性成分の重量パーセントが0.5〜90%であることを特徴とする、殺虫及び/又は殺ダニ組成物。
【請求項5】
農業及び他の分野における有害な虫及びダニを防除するための、請求項4記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2012−528803(P2012−528803A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513463(P2012−513463)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際出願番号】PCT/CN2010/073484
【国際公開番号】WO2010/139271
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(507389565)シノケム・コーポレーション (5)
【氏名又は名称原語表記】SINOCHEM CORPORATION
【出願人】(506156768)瀋陽化工研究院有限公司 (7)
【Fターム(参考)】