説明

置換アミド、その製造法及びBtkインヒビターとしての使用

Btkを阻害する式Iの化合物を本明細書に記載する。式I:
【化1】


の少なくとも1つの化合物、並びに担体、アジュバント及び賦形剤から選択される少なくとも1つの薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物を記載する。Btk活性及び/又はB-細胞活性の阻害に反応するある疾患に罹患した患者を治療する方法を記載する。試料中のBtkの存在を決定する方法を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある置換アミド及び関連化合物、かかる化合物を含む組成物、並びにその方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
ヒト酵素の最も大きなファミリーであるタンパク質キナーゼは、500個を超えるタンパク質を包含する。ブルトンチロシンキナーゼ(Btk)は、チロシンキナーゼのTecファミリーのメンバーであり、初期B-細胞発達、成熟B-細胞活性化、シグナル伝達及び生存の調節因子である。
【0003】
B-細胞受容体(BCR)を介するB-細胞シグナル伝達は、幅広い生物的産物をもたらし、それはまたB-細胞の発達段階に依拠する。BCRシグナルの程度及び期間は、正確に調節される必要がある。異常なBCR-介在シグナル伝達は、調節されないB-細胞活性化、及び/又は複数の自己免疫及び/又は炎症性疾患を導く病的自己抗体の形成を引き起こし得る。ヒトでのBtkの変異は、X-関連ガンマグロブリン血症(agammaglobulinaemia)(XLA)をもたらす。この疾患は、B-細胞の損なわれた成熟、減少した免疫グロブリオン酸性、欠陥のあるT-細胞依存性免疫反応、及びBCR刺激時の持続カルシウム兆候の顕著な減弱と関連する。
【0004】
アレルギー疾患及び/又は自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患におけるBtkの役割の証拠は、Btk-欠損マウスモデルにおいて確立されている。例えば、全身性紅斑性狼瘡(SLE)の標準的なネズミ前臨床モデルにおいて、Btk欠損は、疾患進行の顕著な改善をもたらすことが明らかになっている。更に、Btk欠損マウスはまた、コラーゲン誘導関節炎の発症に抵抗であり、スタヒロコッカス誘導関節炎にかかりにくい。
【0005】
多くの証拠は、自己免疫及び/又は炎症性疾患の病因におけるB-細胞及び体液性免疫系の役割を支持している。B-細胞を消耗するように開発されたタンパク質型療法(例えばリツキサン)は、多数の自己免疫及び/又は炎症性疾患の治療方法を示す。B-細胞活性化におけるBtkの役割のために、Btkのインヒビターは、B-細胞介在病原活性(例えば自己抗体産生)のインヒビターとして有用であり得る。
【0006】
Btkはまた、破骨細胞、肥満細胞及び単球において発現し、これらの細胞の機能に重要であることが示されている。例えば、マウスにおけるBtk欠損は、損傷されたIgE-介在肥満細胞活性化(TNF-α及びその他の炎症性サイトカイン放出の顕著な減少)に関連し、ヒトでのBtk欠損は、活性化単球による大幅に減少したTNF-α産生と関連する。
【0007】
従って、Btk活性の阻害は、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患、例えば、SLE、リチマチ様関節炎、多発性血管炎、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、重症筋無力症、アレルギー性鼻炎、及び喘息の治療に有用であり得る。加えて、Btkは、アポトーシスにおいて役割を果たすことが報告されている;従って、Btk活性の阻害は、癌、並びにB-細胞リンパ腫及び白血病の治療に有用であり得る。更に、破骨細胞の機能におけるBtkの役割を考慮すると、Btk活性の阻害は、骨疾患、例えば骨粗鬆症の治療に有用であり得る。
【発明の概要】
【0008】
式I:
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、
R1は、以下:
【0011】
【化2】

【0012】
から選ばれ;
R2は、H又はCH3であり;
Zは、フェニレン及びピリジリデンから選ばれ、該フェニレン及びピリジリデンは、場合により、CN、ハロ、ヒドロキシル、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1以上の基によって置換され;
式:
【0013】
【化3】

【0014】
は、
【0015】
【化4】

【0016】
【化5】

【0017】
【化6】

【0018】
【化7】

【0019】
から選ばれ、それらの各々は、場合により、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1又は2個の基によって置換され;
各R16は、水素、シアノ、場合により置換されたシクロアルキル、及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
R17、R18、R19、R21、R22及びR23は、水素及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
各R20は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれ;及び
Dは、-NHR7であり;
R7は、場合により置換されたアリール及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれる。]
で表わされる化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、及びそれらの混合物を提供する。
【0020】
式Iの化合物、及び担体、アジュバント及び賦形剤から選ばれる少なくとも1つの薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物を提供する。
【0021】
本明細書に記載の医薬組成物;及びBtk活性の阻害に反応する疾患に罹患した患者を治療するための該組成物を使用するための教示、を含む包装された医薬組成物を提供する。
【0022】
式Iの化合物の有効量をBtk活性の阻害に反応する疾患を有する患者に投与することを含む、該患者を治療する方法を提供する。
【0023】
癌、骨疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症反応及びアレルギー疾患から選ばれる疾患を有する患者を治療する方法であって、式Iの化合物の有効量を該患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0024】
化学療法に対する癌細胞の感受性を増加させる方法であって、化学療法に対する癌細胞の感受性を増加させるために十分な、式Iの化合物量を、化学療法剤での化学療法を経験する患者に投与することを含む、方法を提供する。
【0025】
Btk活性の阻害に反応する疾患を治療される患者の、投薬ミスを減少し、及び治療的コンプライアンスを亢進する方法であって、本明細書に記載の包装された医薬組成物を提供することを含み、前記教示は、場合により、該包装された医薬組成物に関する禁忌及び副反応情報を含む、方法を提供する。
【0026】
ATP加水分解を阻害する方法であって、Btkを発現する細胞を、インビトロでATP加水分解のレベルを検出可能に減少させるために十分な量で式Iの化合物と接触させることを含む、方法を提供する。
【0027】
試料中のBtkの存在を決定する方法であって、Btk活性の検出を可能にする条件下で該試料を、式Iの化合物と接触させ、該試料中のBtk活性のレベルを検出し、及び、それから該試料中のBtkの存在又は非存在を決定することを含む、方法を提供する。
【0028】
B-細胞活性を阻害する方法であって、Btkを発現する細胞を、インビトロでB-細胞活性を検出可能に減少させるために十分な量で式Iの化合物と接触させることを含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書で使用される以下の語及び用語は、一般的に、他に指摘する文脈の程度を除いて、以下に記載の意味を有する意図である。以下の略語及び用語は全体において指摘して意味を有する。
【0030】
本明細書で使用するように、化学式において1回超の変更がある場合には、各々の存在に関する定義は、すべての他の存在におけるその定義に無関係である。特許における「a」及び「the」の通常の意味に従って、例えば、「a」キナーゼもしくは化合物、又は「the」キナーゼもしくは化合物への言及は、1以上のキナーゼ又は化合物を含む。
【0031】
変数R1に関連する「*」は、基-C(O)N(R2)-のカルボニル炭素へのR1の結合点を示す。環Wに関連する「*」は、基-Z-N(R2)C(O)R1の環ZへのWの結合点を示す。変数Bに関連する「*」は、基「-L-G」のLへのBの結合点を示す。
【0032】
「任意の」又は「場合により」は、次に記載の事象又は状況が起こっても又は起こらなくてもよいことを示し、該記載は、該事象又は状況が起こる例、及び起こらない場合を含む。例えば、「場合により置換されたアルキル」は、以下に定義される「アルキル」及び「置換されたアルキル」を含む。1以上の置換基を含む任意の基に関して、かかる基が、立体的に現実性がなく、合成的に実現性がなく及び/又は本質的に不安定である、任意の置換基又は置換パターンを導入する意図ではない、ことを当業者は理解することになる。
【0033】
「アルキル」は、所定の炭素原子数、通常、1〜20個の炭素原子、例えば1〜8個の炭素原子、例えば1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖を含む。例えば、C1-C6アルキルは、1〜6個の炭素原子の直鎖及び分岐アルキルを含む。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、2-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2-ヘキシル、3-ヘキシル、3-メチルペンチル等を含む。アルキレンは、アルキルと同じ残基であるが2つの結合点を有する、別のアルキルのサブセットである。アルキレン基は、通常、2〜20個の炭素原子、例えば2〜8個の炭素原子、例えば2〜6個の炭素原子を有する。例えば、C0アルキレンは、1つの共有結を示し、C1アルキレンはメチレン基である。特定の数の炭素を有するアルキル残基を命名する時には、その数の炭素を有するすべての幾何学異性体が含まれる意図である;従って、例えば、「ブチル」は、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル及びt-ブチルを含むことを意味し;「プロピル」は、n-プロピル及びイソプロピルを含む。「低級アルキル」は、1〜4個の炭素を有するアルキル基を言う。
【0034】
「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子、通常3〜7個の環炭素原子を有する、飽和炭化水素環基を示す。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロへキシル、並びにノルボルナンのような架橋した及び閉じた飽和環を含む。
【0035】
「アルコキシ」は、酸素橋によって結合された所定の数の炭素原子のアルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、2-ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2-ヘキソキシ、3-ヘキソキシ、3-メチルペントキシ等を意味する。アルコキシ基は、通常、酸素橋によって結合された1〜6個の炭素原子を有する。「低級アルコキシ」は、1〜4個の炭素を有するアルコキシ基を言う。
【0036】
「モノ-及びジ-アルキルカルボキサミド」は、式-(C=O)NRaRb(ここで、Ra及びRbは、水素、及び所定の数の炭素原子のアルキル基から独立に選ばれる、但し、Ra及びRbは共に水素でない)の基を含む。
【0037】
「アルキルチオ」は、イオウ橋によって結合された、所定の数の炭素原子のアルキル基を意味する。
【0038】
「アシル」は、基(アルキル)-C(O)-; (シクロアルキル)-C(O)-; (アリール)-C(O)-; (ヘテロアリール)-C(O)-; 及び(ヘテロシクロアルキル)-C(O)-であり、ここで、該基は、カルボニル官能基によって親構造に結合されており、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、本明細書に記載されている。アシル基は、所定の炭素原子数を有し、ケト基の炭素は、この数の炭素原子に含まれる。例えば、C2アシル基は、式CH3(C=O)-を有するアシル基である。
【0039】
「アルコキシカルボニル」は、カルボニル炭素によって結合された、式(アルコキシ) (C=O)-のエステル基であって、該アルコキシ基が所定の数の炭素原子を有する、ものを意味する。従って、C1-C6アルコキシカルボニル基は、その酸素によってカルボニルリンカーに結合した、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0040】
「アミノ」は、基-NH2を意味する。
【0041】
「モノ-及びジ-(アルキル)アミノ」は、二級及び三級アルキルアミノ基を含み、該アルキル基は、上で定義したとおりであり、所定の炭素原子数を有する。該アルキルアミノ基の結合点は、窒素である。モノ-及びジ-アルキルアミノ基の例は、エチルアミノ、ジメチルアミノ、及びメチル-プロピル-アミノを含む。
【0042】
「モノ-及びジ-(アルキル)アミノアルキル」は、アルキル基に連結された上で定義したモノ-及びジ-(アルキル)アミノを含む。
【0043】
「アミノ(アルキル)」は、所定の数の炭素を有するアルキル基に連結したアミノ基を意味する。同様に、「ヒドロキシアルキル」は、アルキル基に連結したヒドロキシ基である。
【0044】
用語「アミノカルボニル」は、基-CONRbRcを言う。ここで、Rbは、水素、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換された アリール及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれ; Rcは、水素、場合により置換されたC1-C4アルキルから選ばれ; あるいは、Rb及びRcは、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により置換された5-〜7-員の窒素含有ヘテロシクロアルキルであって、場合によりヘテロシクロアルキル環中にO、N及びSから選ばれる1又は2個の追加のヘテロ原子を含むヘテロシクロアルキルを形成し;各置換基は、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O)C1-C4アルキル、-C(O)C1-C4フェニル、-C(O C1-C4ハロアルキル、-OC(O)C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる、1以上の置換基で独立に置換される。
【0045】
「アリール」は、5-及び6-員の炭素環式芳香族環、例えば、ベンゼン;少なくとも1つの環は炭素環及び芳香族の環である二環性環系、例えばナフタレン、インダン及びテトラリン;並びに少なくとも1つの環は炭素環及び芳香族の環である三環系、例えばフルオレン、を含む。
例えば、アリールは、N、O及びSから選ばれる1以上のヘテロ原子を含む5-〜7-員のヘテロシクロアルキル環に融合した、5-及び6-員の炭素環式芳香族環を含む。環の1つのみが炭素環式芳香族環であるかかる融合された二環性環系について、結合点は、炭素環式芳香族環又はヘテロシクロアルキル環においてでよい。置換されたベンゼン誘導体から形成され、環原子において遊離の原子価を有する、二価のラジカルは、置換フェニレンラジカルと称される。遊離原子価を有する炭素原子から1つの水素原子を除くことによって名称が「イル」で終わる一価のポリ環状炭化水素ラジカルから得られる二価値のラジカルは、「-イデン」を、対応する一価のラジカルの名称に加えることによって命名される、例えば2つの結合点を有するナフチル基礎はナフチリデンと称される。しかし、アリールは、以下で別に定義されるように、ヘテロアリールを任意の方法で含むか又は重複しない。従って、1以上の炭素環式芳香族環がヘテロシクロアルキル芳香族環と融合する場合には、得られた環系は、本明細書で定義するようにヘテロアリールであり、アリールではない。
【0046】
用語「アリールオキシ」は、基-O-アリールを言う。
【0047】
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含み、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【0048】
「ハロアルキル」は、最大の許容されるハロゲン原子数まで1以上のハロゲン原子で置換された、特定の数の炭素原子を有する上で定義したアルキルを示す。ハロアルキルの例は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、2-フルオロエチル及びペンタ-フルオロエチルを含むが、これらに限定されない。
【0049】
「ヘテロアリール」は以下を含む:
1以上、例えば1〜4個又はある態様では1〜3個のN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含み、残りの環炭素は炭素である、5-〜7-員の芳香族の単環性環;並びに
1以上、例えば1〜4個又はある態様では1〜3個のN、O及びSから選択されるヘテロ原子を含み、残りの環炭素は炭素である、二環性へテロシクロアルキル環であって、少なくとも1つのヘテロ原子が芳香族環に存在する、二環性へテロシクロアルキル環。
例えば、ヘテロアリールは、5-〜7-員のシクロアルキル環に融合した、5-〜7-員のへテロシクロアルキル芳香族環を含む。かかる融合した二環性へテロアリール環状系であって、該環の1つのみが1以上のヘテロ原子を含む環状系について、結合点は、へテロ芳香族環又はシクロアルキル環においてでよい。ヘテロアリール基のS及びO原子の総数が1を超える場合には、それらのヘテロ原子は、別のものと隣接しない。ある実施態様では、ヘテロアリール基のS及びO原子の総数は2を超えない。ある実施態様では、芳香族へテロ環のS及びO原子の総数は1を超えない。へテロアリール基の例は、(優先順位1と指定された結合位置からの番号付けで)、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2,3-ピラジニル、3,4-ピラジニル、2,4-ピリミジニル、3,5-ピリミジニル、2,3-ピラゾリニル、2,4-イミダゾリニル、イソキサゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、テトラゾリル、チエニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリニル、インドリニル、ピリジジニル、トリアゾリル、キノリル、ピラゾリル、及び5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリンを含むが、これらに限定されない。遊離の原子価を有する原子から1つの水素原子を除くことによって名称が「イル」で終わる一価のヘテロアリールラジカルから誘導された二価値のラジカルは、対応する一価のラジカルの名称に、「-イデン」を加えることによって名付けられる。例えば、2つの結合点を有するピリジル基はピリジリデンである。へテロアリールは、上で定義されたアリールを含まないか、又はそれと重複しない。
【0050】
置換へテロアリールはまた、1以上のオキシド(-O-)置換基で置換された環系、例えばピリジニルN-オキシドを含む。
【0051】
用語「ヘテロアリールアルキル」では、ヘテロアリール及びアルキルは本明細書で定義したとおりであり、結合点は、アルキル基にある。この用語は、ピリジルメチル、チオフェニルメチル及び(ピロリル)1-エチルを含むが、これらに限定されない。
【0052】
「ヘテロシクロアルキル」は、少なくとも2個の炭素原子に加えて、酸素、イオウ及び窒素から独立に選ばれる1〜3個のヘテロ原子、並びに前記ヘテロ原子の少なくとも1つを含む組み合わせ、を含む通常3〜7個の環原子を有する単一の脂肪族環を意味する。好適なヘテロシクロアルキル基は、例えば、(優先順位1と指定される結合位置から数えて)、2-ピロリニル、2,4-イミダゾリジニル、2-ピペリジル、3-ピぺリジル、4-ピペリジル、及び2,5-ピぺルジニル、2-モルホリニル及び3-モルホリニルを含む(そのナンバリングでは、酸素が優先順位1と指定される)を含むモルホリニル基が考慮される。置換されたヘテロシクロアルキルはまた、1以上のオキソ部分、例えばピペリジニルN-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-1-モルホリニル及び1,1-ジオキソ-1-チオモルホリニルで置換された環系を含む。
【0053】
「カルバミミドイル」は、基-C(=NH)-NH2を言う。
【0054】
「置換されたカルバミミドイル」は、基-C(=NRe)-NRfRgであり、ここで、Re、Rf及びRgは、水素、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール及び場合により置換されたヘテロシクロアルキルから独立に選ばれ、Re、Rf及びRgの少なくとも1つは、水素でなく、置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、それぞれ、1以上(例えば、最大5個、例えば最大3個)の水素原子が以下から独立に選ばれる置換基によって置換されている、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールを言う:
-Ra'、-ORb'、-0(C1-C2アルキル)O-(例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb'、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRb'Rc'、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb'、-CO2Rb'、-CONRb'Rc'、-OCORb'、-OCO2Ra'、-OCONRb'Rc'、-NRc'CORb'、-NRc'CO2Ra'、-NRc'CONRb'Rc'、-CO2Rb'、-CONRb'Rc'、-NRc'CORb'、-SORa'、-SO2Ra'、-SO2NRb'Rc'、及び-NRc'SO2Ra'
ここで、Ra'は、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rb'は、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rc'は、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
Rb'及びRc'、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換される。
【0055】
用語「スルファニル」は、基礎:-S-(場合により置換された(C1-C6)アルキル)、-S-(場合により置換されたアリール)、-S-(場合により置換されたヘテロアリール)、及び-S-(場合により置換されたヘテロシクロアルキル) を含む。従って、スルファニルは、基C1-C6アルキルスルファニルを含む。
【0056】
用語「スルフィニル」は、基:-S(O)-H、-S(0)-(場合により置換された(C1-C6)アルキル)、-S(O)-場合により置換されたアリール)、-S(O)-場合により置換されたヘテロアリール)、-S(O)-(場合により置換されたヘテロシクロアルキル); 及び-S(O)-(場合により置換されたアミノ) を含む。
【0057】
用語「スルホニル」は、基:-S(O2)-H、-S(02)-(場合により置換された(C1-C6)アルキル)、-S(O2)-場合により置換されたアリール)、-S(O2)-場合により置換されたヘテロアリール)、-S(O2)-(場合により置換されたヘテロシクロアルキル)、-S(O2)-(場合により置換されたアルコキシ)、-S(O2)-場合により置換されたアリールオキシ)、-S(O2)-場合により置換されたヘテロアリールオキシ)、-S(O2)-(場合により置換されたヘテロシクリルオキシ); 及び-S(O2)-(場合により置換されたアミノ) を含む。
【0058】
本明細書で使用する用語「置換された」は、指定の原子の通常の原子価が超えないことを条件として、指定の原子又は基上の任意の1以上の水素が、指定の基からの選択によって置換されることを意味する。置換基がオキソ(すなわち、=0)である場合に、該原子上の2個の水素が置換される。置換基及び/又は変数の組み合わせが安定な化合物又は有用な合成中間体をもたらす場合にのみ、かかる組み合わせが許容される。安定な化合物又は安定な構造は、反応混合物からの単離から生き残るために十分に強い化合物、及び少なくとも実現性のある有用性を有する薬剤としての、その後の製剤を示唆することを意味している。他に特定しない限り、置換基は、コア構造の中に命名される。例えば、(シクロアルキル)アルキルが可能性のある置換基として挙げられている時に、該コア構造へのこの置換基の結合点はアルキル部分にある、ことを理解されたい。
【0059】
用語「置換された」アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールは、他に定義しない限り、それぞれ、1以上(例えば最大6個、例えば最大3個)の水素原子が、以下から独立に選ばれる置換基によって置換される、アルキル、シクロアルキル、アリール、へテロシクロアルキル、及びヘテロアリールを言う:
-Ra"、-ORb"、-0(C1-C2アルキル)O- (例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb"、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRb"Rc"、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb"、-CO2Rb"、-CONRb"Rc"、-OCOb"、-OCO2Ra"、-OCONRb"Rc"、-NRc"CORb"、-NRc"CO2Ra"、-NRc"CONRb"Rc"、-CO2Rb"、-CONRb"Rc"、-NRc"CORb"、-SORa"、-SO2Ra"、-SO2NRb"Rc"、及び-NRc"SO2Ra"
ここで、Ra"は、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rb"は、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rc"は、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
Rb"及びRc"、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換される。
【0060】
用語「置換されたアシル」は、基 (置換されたアルキル)-C(O)-; (置換されたシクロアルキル)-C(O)-; (置換されたアリール)-C(O)-; (置換されたヘテロアリール)-C(O)-; 及び (置換されたヘテロシクロアルキル)-C(O)-を言い、該基は、カルボニル官能基を介して親構造に結合し、置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキルは、それぞれ、1以上(例えば最大6個、例えば最大3個)の水素原子が、以下から独立に選ばれる置換基によって置換される、アルキル、シクロアルキル、アリール、へテロアリール、及びヘテロシクロアルキルを言う:
-R、-OR、-0(C1-C2アルキル)O- (例えば、メチレンジオキシ-)、-SR、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRR、ハロ、シアノ、ニトロ、-COR、-CO2R、-CONRR、-OCO、-OCO2R、-OCONRR、-NRCOR、-NRCO2R、-NRCONRR、-CO2R、-CONRR、-NRc"CORb"、-SOR、-SO2R、-SO2NRR、及び-NRSO2R
ここで、Rは、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rは、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rは、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
R及びR、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換される。
【0061】
用語「置換されたアシル」は、上記アルキル成分が置換されている(すなわち、-O-(置換されたアルキル))アルコキシであって、「置換されたアルキル」が、1以上(例えば最大5個、例えば最大3個)の水素原子が以下から独立に選ばれる置換基によって置換されている、アルコキシを言う。
-Ra†、-ORb†、-0(C1-C2アルキル)O- (例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb†、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRb†Rc†、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb†、-CO2Rb†、-CONRb†Rc†、-OCOb†、-OCO2Ra†、-OCONRb†Rc†、-NRc†CORb†、-NRc†CO2Ra†、-NRc†CONRb†Rc†、-CO2Rb†、-CONRb†Rc†、-NRc†CORb†、-SORa†、-SO2Ra†、-SO2NRb†Rc†、及び-NRc†SO2Ra†
ここで、Ra†は、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rb†は、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rc†は、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
Rb†及びRc†、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換される。ある実施態様では、置換されたアルコキシ基は、「ポリアルコキシ」又は-O-(場合により置換されたアルキレン)-(場合により置換されたアルコキシ) であり、-OCH2CH2OCH3のような基、及びポリエチレングリコール、及び-0(CH2CH2O)xCH3(xは、2〜20の整数、例えば2〜10、例えば2〜5である)のようなグリコールエーテル残基を含む。別の置換されたアルコキシ基は、ヒドロキシアルコキシ又は-OCH2(CH2)yOH(yは、1〜10の整数、例えば1〜4である)である。
【0062】
用語「置換されたアルコキシカルボニル」は、基(置換されたアルキル)-O-C(O)-であって、該基がカルボニル官能基によって親構造に結合しる基を言い、「置換された」は、1以上(例えば最大5個、例えば最大3個)の水素原子が以下から独立に選ばれる置換基によって置換されているアルキルを言う:
-Ra††、-ORb††、-0(C1-C2アルキル)O- (例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb††、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRb††Rc††、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb††、-CO2Rb††、-CONRb††Rc††、-OCOb††、-OCO2Ra††、-OCONRb††Rc††、-NRc††CORb††、-NRc††CO2Ra††、-NRc††CONRb††Rc††、-CO2Rb††、-CONRb††Rc††、-NRc††CORb††、-SORa††、-SO2Ra††、-SO2NRb††Rc††、及び-NRc††SO2Ra††
ここで、Ra††は、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rb††は、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rc††は、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
Rb††及びRc††、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換される。
【0063】
用語「置換されたアミノ」は、基-NHRd又は-NRdRdを言い、ここで、各Rdは、ヒドロキシ、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたアシル、アミノカルボニル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルから独立に選ばれ、但し1個のRdはヒドロキシであり、置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、それぞれ、1以上(例えば最大5個、例えば最大3個)の水素原子が以下から独立に選ばれる置換基によって置換されている、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールを言う:
-Ra‡、-ORb‡、-0(C1-C2アルキル)O- (例えば、メチレンジオキシ-)、-SRb‡、グアニジン、グアニジン水素の1以上が低級アルキル基によって置換されているグアニジン、-NRb‡Rc‡、ハロ、シアノ、ニトロ、-CORb‡、-CO2Rb‡、-CONRb‡Rc‡、-OCOb‡、-OCO2Ra‡、-OCONRb‡Rc‡、-NRc‡CORb‡、-NRc‡CO2Ra‡、-NRc‡CONRb‡Rc‡、-CO2Rb‡、-CONRb‡Rc‡、-NRc‡CORb‡、-SORa‡、-SO2Ra‡、-SO2NRb‡Rc‡、及び-NRc‡SO2Ra‡
ここで、Ra‡は、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rb‡は、H、場合により置換されたC1-C6アルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールであり;
Rc‡は、水素及び場合により置換されたC1-C4アルキルから独立に選ばれ; あるいは
Rb‡及びRc‡、及びそれらが結合している窒素は、場合により置換されたヘテロシクロアルキル基を形成し;
各場合により置換された基は、非置換であるか、あるいは1個以上の、例えば、C1-C4アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール-C1-C4アルキル-、ヘテロアリール-C1-C4アルキル-、C1-C4ハロアルキル-、-O C1-C4アルキル、-O C1-C4アルキルフェニル、-C1-C4アルキル-OH、-O C1-C4ハロアルキル、ハロ、-OH、-NH2、-C1-C4アルキル-NH2、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-NH(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキルフェニル)、-NH(C1-C4アルキルフェニル)、シアノ、ニトロ、オキソ (ヘテロアリールの置換基として)、-CO2H、-C(O)O C1-C4アルキル、-CON(C1-C4アルキル)(C1-C4アルキル)、-CONH(C1-C4アルキル)、-CONH2、-NHC(O)(C1-C4アルキル)、-NHC(O)(フェニル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(C1-C4アルキル)、-N(C1-C4アルキル)C(O)(フェニル)、-C(O) C1-C4アルキル、-C(O) C1-C4フェニル、-C(O) C1-C4ハロアルキル、-OC(O) C1-C4アルキル、-SO2(C1-C4アルキル)、-SO2(フェニル)、-SO2(C1-C4ハロアルキル)、-SO2NH2、-SO2NH(C1-C4アルキル)、-SO2NH(フェニル)、-NHSO2(C1-C4アルキル)、-NHSO2(フェニル)、及び-NHSO2(C1-C4ハロアルキル) から独立に選ばれる1、2又は3個の置換基で独立に置換され;
場合により置換されたアシル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニル、スルフィニル及びスルホニルは本明細書で定義したとおりである。
【0064】
用語「置換アミノ」はまた、それぞれ上で定義した基NHRd及びNRdRdのN-オキシドを言う。N-オキシドは、対応するアミノ基を例えば過酸化水素又はm-クロロ過安息香酸で処理することによって調製される。当業者は、N-酸化を行うための反応条件に精通している。
【0065】
本明細書で使用される「調節」は、本明細書に記載される化合物の存在への直接的又は関節的反応としてのキナーゼ活性の、該化合物の非存在下における該キナーゼの活性に対する変化を言う。該変化は、活性の増加でも又は活性の減少でもよく、該化合物と該キナーゼとの直接的な相互作用に起因しても、又は、該化合物と、次にキナーゼ活性に影響を与える1以上の他の因子との相互作用に起因してもよい。例えば、該化合物の存在は、該キナーゼに直接的に結合することによって、キナーゼ活性を増加又は減少するための別の因子を(直接的又は間接的に)引き起こすことによって、あるいは細胞又は生物中に存在するキナーゼ量を(直接的又は間接的に)増加又は減少することによって、例えば、キナーゼ活性を増加しても又は減少してもよい。
【0066】
式Iの化合物は、式Iの光学異性体、ラセミ体及びその他の混合物を含むが、これらに限定されない。その状況では、1つのエナンチオマー又はジアステレオマー、すなわち、光学的に活性な形態、は不斉合成又はラセミ体の分割によって得られる。ラセミ体の分割は、例えば、慣用的な方法、例えば分割剤の存在下での結晶化、又は例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)カラムを用いるクロマトグラフィーによって達成される。加えて、化合物は、炭素-炭素二重結合の化合物のZ-及びE-体(又はシス-及びトランス-体)を含む。化合物が様々な互変異性体で存在する場合いは、本発明の化学物質は、該化合物のすべての互変異性体を含む。化合物はまた、多形及び包接体を含む結晶形を含む。
【0067】
本発明は、式Iの化合物、及びその薬学的に許容される形態を含むが、これらに限定されない。本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される形態は、薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非共有複合体、プロドラッグ及びその混合物を含む。ある実施態様では、本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩の形態にある。従って、用語「化合物」及び「化合物(複数)」はまた、薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非共有複合体、プロドラッグ及びその混合物を含む。用語「化合物」及び「化学物質」は、本明細書で交換的に使用される。
【0068】
「薬学的に許容される塩」は、無機酸との塩、例えば塩酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、スルフィン酸塩、硝酸塩等;並びに有機酸との塩、例えばリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、2-ヒドロキシスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、及びアルカノート、例えば酢酸塩、HOOC-(CH2)n-COOH(nは0〜4である)等を含むが、これらに限定されない。同様に、薬学的に許容されるカチオンは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、及びアンモニウムを含むが、これらに限定されない。
【0069】
加えて、化合物が酸付加塩として得られる場合には、遊離塩基は、酸付加塩の溶液を塩基性化することによって得られる。反対に、生成物が遊離塩基である場合には、付加塩、特に薬学的に許容される酸付加塩、は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための慣用的な方法に従って、好適な有機溶媒に該遊離塩基を溶解し、そして該溶液を酸で処理することによって製造され得る。当業者は、非-毒性の薬学的に許容される塩を調製するために使用され得る様々な合成方法論を認知している。
【0070】
上で述べたように、プロドラッグ、例えば式Iの化合物のエステル又はアミド誘導体も本発明の範囲内にある。用語「プロドラッグ」は、患者に投与した時に、例えばプロドラッグの代謝的プロセスにおいて、式Iの化合物になる任意の化合物を含む。プロドラッグの例は、式Iの化合物における、酢酸エステル、ギ酸エステル、安息香酸エステル、及び機能性基(例えば、アルコール又はアミン基)の誘導体を含むが、これらに限定されない。
【0071】
用語「溶媒和物」は、溶媒及び化合物の相互作用によって形成された化学物質を言う。好適な溶媒和物は、薬学的に許容される溶媒和物、例えば一水和物及び半水和物を含む水和物である。
【0072】
用語「キレート」は、2個(又は2個以上の)点での金属イオンへの化合物の配位によって形成された化学物質を言う。
【0073】
用語「非-共有複合体」は、化合物と別の分子との相互作用によって形成された化学物質であって、共有結合が該化合物と該分子との間で形成されない物質を言う。例えば、複合体化は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び静電的相互作用(イオン結合とも称される)によって起こり得る。
【0074】
用語「水素結合」は、負に帯電した原子(水素結合受容体としても知られている)と第2の比較的電気的に陰性の原子(水素結合供与体としても知られている)に結合した水素原子との会合形態を言う。好適な水素結合供与体及び受容体は、医薬品化学においてよく理解されている(G. C. Pimentel and A. L. McClellan, The Hydrogen Bond, Freeman, San Francisco, 1960; R. Taylor and O. Kennard, "Hydrogen Bond Geometry in Organic Crystals", Accounts of Chemical Research, 17, pp. 320-326 (1984))。
【0075】
用語「活性剤」は、生物学的活性を有する化学物質を指すために使用される。ある実施態様では、「活性剤」は、薬学的有用性を有する化合物である。例えば、活性剤は、抗癌剤でよい。
【0076】
本発明の化合物の用語「治療上有効量」は、ヒト又は非-ヒト患者に投与される時に、治療的利益、例えば症状の緩和、疾患進行の遅延、又は疾患の抑制を提供するために有効な量を意味し、例えば、治療上有効量は、Btk活性の阻害に反応する疾患の症状を減少させるために十分な量でよい。ある実施態様では、治療上有効量は、癌の症状、骨疾患の症状、アレルギー性疾患の症状、自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患の症状、あるいは急性炎症性反応の症状を低下させるために十分な量である。ある実施態様では、治療上有効量は、生物における検出可能な癌性細胞数を減少させ、癌性腫瘍の成長を検出できる程度に遅らせ又は停止するために十分な量である。ある実施態様では、治療上有効量は、癌性腫瘍を縮小させるために十分な量である。ある状況では、癌に罹患した患者は、病気に冒された症状を示さないことがある。ある実施態様では、化合物/化学物質の治療上有効量は、患者の血液、血清又は組織中の癌性細胞又は癌マーカーの検出可能レベルの顕著な増加させることを抑制し、あるいはそれを顕著に減少させるために十分な量である。アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症性反応を治療するための本明細書に記載された方法では、治療上有効量は、患者に投与される時に、疾患の進行を検出可能な程度に遅らせ、あるいは化合物/化学物質が投与される患者が、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症性反応の症状を示さないために十分な量でもよい。アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患及び/又は急性炎症性反応を治療するための本明細書に記載された方法では、治療上有効量は、患者血液又は血清中のマーカータンパク質又は細胞種の量の検出可能な減少を生み出すために十分な量でもよい。例えば、ある実施態様では、治療上有効量は、B-細胞の活性を顕著に減少させるために十分な、本明細書に記載の化合物/化学物質の量である。別の例では、ある実施態様では、治療上有効量は、B-細胞数を顕著に減少させるために十分な式Iの化合物の量である。別の例では、ある実施態様では、治療上有効量は、重症筋無力症疾患を有する患者血液中の抗アセチルアコリン受容体抗体のレベルを減少させるために十分な式Iの化合量である。
【0077】
用語「阻害」は、生物学的活性又はプロセスの基準活性の顕著な減少を示す。「Btk活性の阻害」は、式Iの化合物の存在への直接的又は間接的な反応としてのBtk活性の、かかる化合物の非存在下でのBtkの活性に対する減少を言う。活性の減少は、該化合物とBtkとの直接的な相互作用に因り、又は、かかる化合物と、次にBtk活性に影響を与える1以上の他の因子との相互作用に因る。例えば、該化合物の存在は、Btkに直接的に結合することによって、Btk活性を減少させる別の因子を(直接的又は間接的に)引き起こすことによって、あるいは細胞又は生物に存在するBtk量を(直接的又は間接的に)減少させることによって、Btk活性を減少することがある。
【0078】
Btkの阻害は、Btk活性用の標準的な生物化学的アッセイ、例えば以下に記載のATP加水分解アッセイ、におけるBtk活性の観察可能な阻害を言う。ある実施態様では、式Iの化合物は、1 μM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、25 μM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、5 nM以下のIC50値を有する。
【0079】
「B-細胞活性の阻害」は、式Iの化合物の存在への直接的又は間接的反応としてB-細胞活性の、かかる化合物の非存在下でのB-細胞の活性に対する、減少を言う。活性の減少は、該化合物と、Btk又は次にB-細胞活性に影響を与える1以上の他の因子との直接的な相互作用に因ってよい。
【0080】
B-細胞活性の阻害は、以下に記載のアッセイのよう標準的なアッセイにおけるCD86の観察可能な阻害をもいう。ある実施態様では、式Iの化合物は、10 μM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、0.5 μM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、100 nM以下のIC50値を有する。
【0081】
「B-細胞活性」は、1以上の様々なB細胞膜受容体、例えばCD40、CD86、及びToll様受容体TLR(特にTCR4)、又は膜結合免疫グロブリン、例えばIgM、IgG及びIgD、の活性化、再分布、再構築、又はキャッピングを含む。ほとんどのB細胞はまた、抗原-抗体複合体又は集合化IgGのいずれかの形態でのIgGのFc部分のための膜受容体を有する。B細胞はまた、補体、例えばC3b、C3d、C4及びC1q、の活性化された成分のための膜受容体を運ぶ。これらの様々な膜受容体及び膜-結合免疫グロブリンは、膜移動性を有し、シグナル伝達を開始することができる再分布及びキャッピングを経ることができる。
【0082】
B細胞活性はまた、抗体もしくは免疫グロブリンの合成又は産生を含む。免疫ブロブリンは、B細胞シリーズによって合成され、共通の構造的特徴及び構造的単位を有する。5つの免疫グロブリン種、すなわちIgG、IgA、IgM、IgD及びIgEは、アミノ酸配列及びポリペプチド鎖の長さを含むその重鎖の構造的相違に基づいて認識される。所定の抗原に対する抗体は、すべての又は数種類の免疫グロブリンにおいて検出されても、あるいは1つの種類又はサブクラスの免疫グロブリンに限定されてもよい。自己抗体又は自己免疫抗体は、1又は数種類の免疫グロブリンに同様に属することがある。例えば、リウマチ様因子(IgGに対する抗体)は、IgM免疫ブロブリンとして最もよく認識されるが、IgG又はIgAからなる。
【0083】
加えて、B細胞活性はまた、他の細胞由来の抗原-結合シグナル及びサイトカインシグナルと関連して起こる抗体-合成血漿細胞への、Bリンパ球前駆体由来のB細胞クローナル拡大(増殖)及分化をもたらす、一連の事象を含む意図である。
【0084】
「B-細胞増殖の阻害」は、異常なB-細胞の増殖の阻害、例えば癌性B-細胞、例えばリンパ腫B-細胞、及び/又は正常な非疾患B-細胞の阻害を言う。用語「B-細胞増殖の阻害」は、インビトロ又はインビボのいずれかにおいて、B-細胞の数がまったく増加しない、又は任意の顕著な減少を示す。従って、B-細胞増殖のインビトロでの阻害は、式Iの化合物と接触されたインビトロ試料中の、かかる化合物と接触されない適合試料に比べた、B-細胞数の任意の顕著な減少であろう。
【0085】
B-細胞増殖の阻害はまた、B-細胞増殖用の標準的なチミジン取り込み、例えば本明細書に記載のアッセイにおける、B-細胞増殖の観察可能な阻害を言う。ある実施態様では、式Iの化合物は、10 μM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、500 nM以下のIC50値を有する。ある実施態様では、式Iの化合物は、50 nM以下のIC50値を有する。
【0086】
「アレルギー」又は「アレルギー疾患」は、物質(アレルゲン)に対して取得された超感受性を言う。アレルギー症状は、湿疹、アレルギー性鼻炎又は鼻感冒、花粉症、気管支喘息、蕁麻疹(発疹)及び食物アレルギー、及び他のアトピー性症状を含む。
【0087】
「喘息」は、炎症、気道の狭窄、及び吸入剤への気道の増加した反応性によって特徴付けられる気管支系の疾患を言う。喘息は、専らアトピー性又はアレルギー性症状に関連してないが、通常、アトピー性又はアレルギー性症状に関連している。
【0088】
「有意な」とは、統計的有意性の標準的パラメータ試験、例えばスチューデントT-試験(p<0.05)、において、統計的に有意である任意の検出可能な変化を意味する。
【0089】
「Btk活性の阻害に反応する疾患」とは、Btkキナーゼを阻害することが治療的利益、例えば症状の緩和、疾患進行の減少、疾患開始の抑制又は遅延、又はある細胞種(単球、破骨細胞、B-細胞、肥満細胞、骨髄性細胞、好塩基球、マクロファージ、好中球及び樹状細胞)の異常活性の減少、を提供する疾患である。
【0090】
「治療又は治療すること」は、患者の疾患の任意の処置を意味し、疾患を予防すること、すなわち疾患の臨床的症状が発症を起こさせないこと;b)疾患を阻害すること;c)臨床的症状の発症を遅らせること又は停止すること;及び/又はd)疾患を取り除くこと、すなわち、臨床的症状の減少を起こすこと、を含む。
【0091】
「患者」は、治療の目的、観察又は実験であったあるいはこれらになる動物、例えば哺乳動物を言う。本発明の方法は、ひとの治療法及び動物適用の両方において有用である。ある実施態様では、患者は哺乳動物であり;ある実施態様では患者はヒトであり;そしてある実施態様では患者はネコ及びイヌから選ばれる。
【0092】
式I:
【0093】
【化8】

【0094】
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、及びそれらの混合物であって、R1が、
【0095】
【化9】

【0096】
R2は、H又はCH3であり;
Zは、フェニレン及びピリジリデンから選ばれ、該フェニレン及びピリジリデンは、場合により、CN、ハロ、ヒドロキシル、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1以上の基によって置換され;
式:
【0097】
【化10】

【0098】
は、
【0099】
【化11】

【0100】
【化12】

【0101】
【化13】

【0102】
【化14】

【0103】
から選ばれ、それらの各々は、場合により、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1又は2個の基によって置換され;
各R16は、水素、シアノ、場合により置換されたシクロアルキル、及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
R17、R18、R19、R21、R22及びR23は、水素及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
各R20は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれ;及び
Dは、-NHR7であり;
R7は、場合により置換されたアリール及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれる。
【0104】
ある実施態様では、R1は以下から選ばれる:
【0105】
【化15】

【0106】
ある実施態様では、R1は以下から選ばれる:
【0107】
【化16】

【0108】
ある実施態様では、R1は以下から選ばれる:
【0109】
【化17】

【0110】
ある実施態様では、R2はHである。ある実施態様では、R2はCH3である。
【0111】
ある実施態様では、Zは、フェニレン及びピリジリデンから選ばれ、該フェニレン及びピリジリデンは、場合により、CH3、F及びClから独立に選ばれる。
【0112】
ある実施態様では、Dは、-N(H)-B-L-G、ここで、Bは、置換フェニレン、場合により置換されたピリジリデン、場合により置換されたピラゾリル、場合により置換された2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジニル、
【0113】
【化18】

【0114】
【化19】

【0115】
[式中、
*は基-L-G-への結合点を示し、波線結合
【0116】
【化20】

【0117】
は基-N(H)-への結合点を示し;
各X1は、N及びCR31から独立に選ばれ;
各X2は、N及びCR31から独立に選ばれ;
各X3は、N及びCR31から独立に選ばれ;ここで、各X1、X2及びX3の1つはNである;
各R30は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合より置換された低級アルコキシから選ばれ;
各R31は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合より置換された低級アルコキシから選ばれ;
Lは、場合により置換されたC0-C4アルキレン、-O-場合により置換されたC0-C4アルキレン、-(C0-C4アルキレン)(SO)-、-(C0-C4アルキレン)(SO2)-、及び-(C0-C4アルキレン)(C=O)-であり; そして、
Gは、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、場合により置換されたアルキル、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたカルバミミドイル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれる。]
から選ばれる。
【0118】
ある実施態様では、Bは、オルト-フェニレン、メタ-フェニレン、パラ-フェニレン、オルト-ピリジリデン、メタ-ピリジリデン、パラ-ピリジリデン、ピラゾール-4-イル、
【0119】
【化21】

【0120】
から選ばれる。
【0121】
ある実施態様では、Bは、パラ-フェニレン及びメタ-フェニレンから選ばれる。ある実施態様では、Bは、パラ-フェニレンである。
【0122】
ある実施態様では、Bはパラ-ピリジリデンである。ある実施態様では、Bはピラゾール-4-イルである。
【0123】
ある実施態様では、Bは、
【0124】
【化22】

【0125】
から選ばれる。ある実施態様では、Bは
【0126】
【化23】

【0127】
である。
【0128】
ある実施態様では、Bは
【0129】
【化24】

【0130】
である。
【0131】
ある実施態様では、X1、X2及びX3は独立にCR31である。ある実施態様では、X1、X2及びX3は独立にCR31であり、各R31は水素である。
【0132】
ある実施態様では、各R30は水素である。
【0133】
ある実施態様では、Lは、場合により置換されたC0-C4アルキレン、-O-場合により置換されたC0-C4アルキレン、-(C0-C4アルキレン)(S02)-、及び-(C0-C4アルキレン)(C=O)-から選ばれる。ある実施態様では、Lは、共有結合、-(C=O)-、-CH2-、-CH2(C=O)-、-SO2-及び-CH(CH3)(C=O)-から選ばれる。ある実施態様では、Lは、-(C=O)-、-CH2-、-CH2(C=O)-、-SO2-及び-CH(CH3)(C=O)-から選ばれる。ある実施態様では、Lは-(C=O)-である。ある実施態様では、Lは共有結合である。
【0134】
ある実施態様では、Gは、水素、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、場合により置換されたアミノ、場合により置換されたC3-C7ヘテロシクロアルキル、場合により置換されたC3-C7シクロアルキル、場合により置換されたアリール、及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれる。
【0135】
ある実施態様では、Gは、
水素、
ヒドロキシ、
-NR8R9、ここで、R8及びR9は、独立に、水素、場合により置換されたアシル及び場合により置換された(C1-C6)アルキルから選ばれ;あるいは、R8及びR9はそれらが結合している窒素と一緒になって、場合によりN、O及びSから選ばれる1又は2個の追加のヘテロ原子を更に含むヘテロシクロアルキルを含む、場合により置換された5-〜7-員窒素を形成する;
場合により置換された5,6-ジヒドロ-8H-イミダゾール[1,2-a]ピラジン-7-イル、
低級アルコキシ、及び
1H-テトラゾール-5-イル
から選ばれる。
【0136】
ある実施態様では、Gは、
水素、
ヒドロキシ、
N-メチルエタノールアミノ、
-N(C1-C6アルキル)2
場合により置換されたモルホリン-4-イル、
場合により置換されたピペラジン-1-イル、
場合により置換されたピペラジン-2-イル、
場合により置換されたホモピペラジン-1-イル、及び
場合により置換されたシクロプロピル
から選ばれる。
【0137】
ある実施態様では、Gは、
水素、
-N(C1-C6アルキル)2
モルホリン-4-イル、
4-アシル-ピペラジン-1-イル、
4-低級アルキル-ピペラジン-1-イル、
3-オキソ-ピペラジン-1-イル、
3-オキソピペラジン-2-イル、
ホモピペラジン-1-イル、
4-低級アルキル-ホモピペラジン-1-イル、及び
シクロプロピル
から選ばれる。
【0138】
ある実施態様では、Lは共有結合であり、Gは水素である。
【0139】
また、式II:
【0140】
【化25】

【0141】
[式中、
XはCR3又はNであり:
R3は、H、CH3、F及びClから選ばれ;
R4は、H、CH3、F及びClから選ばれ;
R5は、H、CH3、F及びClから選ばれ;
R6は、H、CH3、F及びCl、並びに
【0142】
【化26】

【0143】
から選ばれ;
R1及びR2は、上記のとおりである。]
の化合物、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物を提供する。
【0144】
ある実施態様では、R3はCH3、F及びClから選ばれる。
【0145】
ある実施態様では、R4はHである。ある実施態様では、R4はCH3又はFである。
【0146】
ある実施態様では、R5はHである。ある実施態様では、R5はF又はClである。
【0147】
ある実施態様では、R6はHである。ある実施態様では、R6はFである。
【0148】
また、式III:
【0149】
【化27】

【0150】
(R1、R2、X、R4、R5、R6、R16、R21、R22、B、L及びGは上で定義のとおりである)の化合物、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物を提供する。ある実施態様では、R21はHである。ある実施態様では、R22はHである。実施態様では、R16はHである。実施態様では、R16はCH3である。
【0151】
また、式V:
【0152】
【化28】

【0153】
(UはN又はCHであり; 及び、R1、R2、X、R4、R5、R6、R16、R21、R22、L及びGは上で定義したとおりである)の化合物、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物を提供する。
【0154】
また、式IV:
【0155】
【化29】

【0156】
(UはN又はCHであり; 及び、R1、R2、X、R4、R5、R6、R16、R21、R22、B、L及びGは上で定義したとおりである)の化合物、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物を提供する。ある実施態様では、R22はHである。実施態様では、R16はHである。実施態様では、R16はCH3である。
【0157】
また、式VI:
【0158】
【化30】

【0159】
(UはN又はCHであり; 及び、R1、R2、X、R4、R5、R6、R16、R21、R22、L及びGは上で定義したとおりである)の化合物、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物を提供する。
【0160】
ある実施態様では、式Iの化合物は以下:
N-{3-[6-({4-[(2S)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2R)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2S)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2R)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
(4S,7R)-N-[3-フルオロ-6-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (+) 異性体;
(4R,7S)-N-[3-フルオロ-6-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (-) 異性体;
N-(5-(6-(4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,4-ジフルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-メチル-4-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-4-メチル-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7- テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(4-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(4-メチル-6-(4-(4メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(l-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
(4R,7S)-N-[2-フルオロ-5-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (-) 異性体;
(4S,7R)-N-[2-フルオロ-5-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (+) 異性体;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-6-メチル-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2- カルボキサミド;
N-(5-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2,6-diフルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2- カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-クロロ-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(1-メチルピペラジン-4-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-6-メチル-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペリジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[4-メチル-6-({4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニル}アミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
3-フルオロ-N-[2-メチル-3-(4-メチル-6-{[4-(モルホリン-4-イルカルボニル)フェニル]アミノ}-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-{5-[(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ]-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル}-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(モルホリン-4-yl)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(5-(5-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン-2-イルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[6-(モルホリン-4-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[5-({5-[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]ピリジン-2-イル}アミノ)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]-2-メチルフェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[1-メチル-6-オキソ-5-({5-[4-(プロパン-2-イル)ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-イル}アミノ)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(5-{[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[l-メチル-6-オキソ-5-({6-[4-(プロパン-2-イル)ピペラジン-1-イル]ピリダジン-3-イル}アミノ)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-yl]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-{6-[(4-{[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル}-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[6-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-l-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-(1H-インダゾール-5-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(8-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-6-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,6-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,6-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンソ[d]チアゾール-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンソ[d]チアゾール-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-5,8-エタノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボキサミド; 及び
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-5,8-エタノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボキサミド、及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、並びにそれらの混合物、から選ばれる。
【0161】
本明細書に記載の本化合物は、Btkの強力なインヒビターである。任意の理論に拘束されるものではないが、ある化合物は、より高い効力形態で改善された性質を有する(例えば全血におけるBtkの阻害及びマウスにおけるB-細胞活性化阻害によって測定されるように)。
【0162】
本明細書に記載の新規化合物を得る方法は当業者には明らかであり、好適な手段は、例えば反応スキーム及び以下の実施例、並びに当該分野で公知の類似の方法に記載されている。また、2006年3月9日に出願された米国特許出願第11/371,180号(その全体は本明細書に組み込まれている)参照。例えば、様々なR1基を有する式Iの化合物は、以下の化合物から製造され得る:
【0163】
【化31】

【0164】
すなわち、
(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸;
(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸;
4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボン酸;
5,6-ジヒドロ-4,6-メタノ-4H-シクロペンタ[b]チオフェン-2-カルボン酸;
(4R,8S)-5,6,7,8-テトラヒドロ-4,8-メタノ-8H-シクロペンタ[b]チオフェン-2-カルボン酸;
(4S,8R)-5,6,7,8-テトラヒドロ-4,8-メタノ-8H-シクロペンタ[b]チオフェン-2-カルボン酸;
(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-インドール-2-カルボン酸;
(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-インドール-2-カルボン酸;
(1S,4R)-1,4-メタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-6-カルボン酸;
(1R,4S)-1,4-メタノ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-6-カルボン酸;
4,6-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸; 及び
4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンソ[d]チアゾール-2- カルボン酸。
【0165】
ある実施態様において、式Iの化合物は、医薬組成物又は医薬製剤として投与される。従って、本発明は、担体、アジュバント及び賦形剤から選ばれる少なくとも1つの薬学的に許容されるビヒクルと共に、式Iの化合物、並びに薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ、及びその混合物を含む医薬組成物を提供する。
【0166】
薬学的に許容されるビヒクルは、十分に高い純度であり、及び処置される動物への投与に適するように十分に低毒性でなければならない。該ビヒクルは、不活性であるか、又は薬学的な利益を有し得る。該化合物と一緒に用いられるビヒクルの量は、該化合物の単位用量当たりの、投薬のための実際の化合物量を提供するために十分である。
【0167】
具体的な薬学的に許容される担体又はその成分は、糖類、例えばラクトース、グルコース及びスクロース;デンプン、例えばコーンスターチ及びポテトスターチ;セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメシルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及びメチルセルロース;粉末トラガント;麦芽;ゼラチン;タルク;固体滑剤、例えばステアリン酸及びステアリン酸マグネシウム;硫酸カルシウム;合成油;植物油、例えばピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油及びコーン油;ポリオール、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール;アルギン酸;リン酸バッファ液;乳化剤、例えばツィーン;湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム;着色剤;芳味剤;タブレット剤;安定剤;抗酸化剤;保存料;発熱物質のない水;等張生理食塩水;及びリン酸バッファ液、である。
【0168】
本発明の化合物の活性を実質的に邪魔しない光学活性剤が、医薬組成物に含まれてよい。
【0169】
有効濃度の、式Iの化合物、並びにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ、及びその混合物は、好適な薬学的に許容されるビヒクルと混合される。該化合物が不十分な溶解性を示す場合に、化合物を溶解するための方法が使用され得る。かかる方法は当業者には公知であり、共溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)を用いる方法、界面活性剤、例えばツィーンを用いる方法、又は重炭酸ナトリウム水溶液中での分解を含むが、これらに限定されない。
【0170】
式Iの化合物を混合又は添加した結果、得られた混合物は、溶液、懸濁液、エマルション等でよい。得られた混合物の形態は、意図した投与形式及び選択されたビヒクル中の化合物の溶解性を含む、多数の因子に依拠する。処置される疾患の症状を緩和するために十分な有効濃度は、経験的に決定され得る。
【0171】
式Iの化合物は、筋肉内注射によって、鼻腔内スプレイによって、舌下的に、経皮的に、口内投与によって、直腸的に、点眼薬として、又は他の手段によって、投薬単位製剤で、、経口的に、局所的に、非経口的に、静脈内に投与され得る。
【0172】
経口的使用に好適な投薬製剤は、例えば、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性又は油性懸濁液、分散性粉末又は顆粒、エマルション、硬又は軟カプセル剤、あるいはシロップ又はエリキシルを含む。経口的使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造のための当該分野で公知の任意の方法に従って調製され、かかる組成物は、薬学的に上品かる味の良い調製物を提供するために、1以上の物質、例えば甘味料、芳味剤、着色剤及び保存料を含んでよい。ある実施態様では、経口製剤は、式Iの化合物の0.1〜99%を含む。ある実施態様では、経口製剤は、式Iの化合物の少なくとも5%(重量%)を含む。ある実施態様では、経口製剤は、式Iの化合物の25%〜50%、又は5%〜75%を含む。
【0173】
経口的に投与された組成物はまた、液状溶液、エマルション、懸濁液、粉末、顆粒、エリキシル、ティンクチャ(tincture)、シロップ等を含む。かかる組成物の調製に好適な薬学的に許容される担体は当該分野で周知である。経口製剤は、保存料、芳味剤、甘味料、例えばスクロース又はサッカリン、味マスキング剤及び着色剤を含んでよい。
【0174】
シロップ、エリキシル、エマルション及び懸濁液用の担体の典型的な成分は、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトール及び水を含む。シロップ及びエリキシルは、甘味料、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースで製剤化され得る。かかる製剤は緩和薬を含んでもよい。
【0175】
式Iの化合物は、経口液体調製物、例えば水性又は油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップ、又はエリキシルに組み込まれ得る。更に、これらの化学物質を含む製剤は、使用前に、水又は他の好適なビヒクルでの構成のための乾燥生成物として提供され得る。かかる液体調製物は、慣用的添加物、例えば、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖、シロップ、ゲラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、及び水素化食用油脂)、乳化剤(例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート又はアカシア)、食用油(例えば、アーモンド油、分留ココナッツ油、シリルエステル、プロピレングリコール、及びエチルアルコール)を含み得る非-水性ビヒクル、並びに保存料(例えば、メチル又はプロピルp-ヒドロキシ安息香酸、及びソルビン酸)を含んでよい。
【0176】
懸濁液のためには、典型的な懸濁剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アビセルRC-591、トラガカント及びアルギン酸ナトリウムを含み;典型的な湿潤剤は、レシチン及びポリソルベート80を含み;そして、典型的な保存料はメチルパラベン及び安息香酸ナトリウムを含む。
【0177】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造のために好適な賦形剤と混合した活性物質(複数)を含む。かかる賦形剤は、懸濁剤を含む。例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム;分散剤又は湿潤剤;天然ホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール由来の部分エステルとの縮合物、例えばポリエチレンソルビトール置換物、又は、エチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合物、例えばポリエチレンソルビタン置換物、を含む。水性懸濁液は、1以上の保存料、例えばエチル又はn-プロピルp-ヒドロキシ安息香酸を含んでもよい。
【0178】
油性懸濁液は、植物油、例えばピーナッツ油、オリーブ油、ゴマ油又はココナッツ、あるいは鉱油、例えば液状パラフィンに活性成分を懸濁することによって調合され得る。油性懸濁液は、増粘剤、例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコールを含んでもよい。甘味料例えば上に記載のもの、及び芳味剤は、味の良い経口調製物を提供するために添加しよい。これらの組成物は、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸の添加によって保存され得る。
【0179】
本発明の医薬組成物は、水中油型エマルションの形態でもよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油又はピーナッツ油、又は鉱油、例えば液状パラフィン、あるいはその混合物でよい。好適な乳化剤は、天然ガム、例えばアカシアガム又はトラガカントガム、天然ホスファチド、例えば大豆、レシチン、及び脂肪酸及びヘキシトール由来のエステル又は部分エステル、無水物、例えばソルビタンモノオレエート、並びに前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートでよい。
【0180】
水の添加による水性懸濁液の調製に好適な分散粉末又は顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1以上の保存料と混合した活性成分を提供する。好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、上に既に記載したものによって例示される。
【0181】
錠剤は、典型的には、不活性な希釈剤としての慣用的な薬学的に許容されるアジュバント、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトース、及セルロース;結合剤、例えばデンプン、ゲラチン及びスクロース;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸及びクロスカルメロー;滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、アステリン酸及びタルクを含む。滑剤、例えば二酸化ケイ素は、粉末混合物の流動特性を改善するために使用され得る。着色剤、例えばFD&C色素は、外観のため添加され得る。甘味料及び芳味剤、例えばアルパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント及び果実フレーバは、噛める錠剤用の有用なアジュバントである。カプセル剤(時間放出及び徐放製剤を含む)は、典型的には、上に開示された1以上の固体希釈剤を含む。担体の選択は、通常、味、費用及びシェルフ安定性のような二次的考慮に依拠する。
【0182】
かかる組成物は、該化合物が、所望の局所的適用の周辺の胃腸管で又は所望の作用を示す様々な時間で放出されるように、慣用的な方法、典型的には、pH又は時間依存的コーティング、によって被覆されてもよい。
【0183】
かかる投薬形態は、典型的には、1以上の酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース、Eudragitコーティング、ワックス及びシェラックを含むが、これらに限定されない。
【0184】
経口使用のための製剤は、活性成分が不活性な固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される硬ゼラチンカプセル、あるいは活性成分が水、油性媒体、例えばピーナッツ油、液体パラフィン又はオリーブ油と混合される軟ゼラチンカプセル、として提供されてもよい。
【0185】
医薬組成物は、殺菌した注射用水性又は油性懸濁液の形態でよい。この懸濁液は、上で述べた好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて公知の技術に従って調合され得る。殺菌した注射用調製物は、非-毒性の非経口的に許容されるビヒクル中の、殺菌した注射用溶液又懸濁液、例えば1,3-ブタンジオール溶液、でもよい。採用され得る許容されるビヒクルは、例えば、水、リンゲル液及び等張の塩化ナトリウム溶液であある。加えて、殺菌した不揮発性油は、溶媒又は懸濁媒体として慣用的に採用される。この目的のために、合成モノ-及びジグリセリドを含む任意の無菌性の不揮発性油が採用され得る。加えて、脂肪酸、例えばオレイン酸は、注射用溶液の調製に有用である。
【0186】
式Iの化合物は、殺菌媒体中で非経口的に投与され得る。非経口投与は、皮下注射、静脈内、筋肉内、鞘内注射又は注入技術を含む。式Iの化合物は、使用されるビヒクル及び濃度によって、そのビヒクルに懸濁されても又は溶解されてもよい。有利には、アジュバント、例えば局所用麻酔剤、保存料及び緩衝剤は、該ビヒクル中に溶解され得る。非経口投与用の多くの組成物では、担体は、総組成物の少なくとも90重量%を含む。ある実施態様では、非経口投与用担体は、プロピレングリコール、オレイン酸エチル、ピロリドン、エタノール及びゴマ油から選ばれる。
【0187】
式Iの化合物は、薬物の直腸投与のための座薬の形態で投与されてもよい。これらの組成物は、該薬物と、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、そのため直腸内で溶けて該薬物を放出することになる、好適な非-刺激性賦形剤とを、混合することによって調製され得る。かかる物質は、コオアバター及びポリエチレングリコールを含む。
【0188】
式Iの化合物は、ゲル、クリーム及びローションの形態での局部又は局所的適用、例えば皮膚及び粘膜例えば目への局所的適用、並びに目への適用のために調合され得る。局所組成物は、例えば溶液、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、ミルク、クレンザー、保湿剤、スプレイ、皮膚パッチ等を含む任意の形態でよい。
【0189】
かかる溶液は、好適な塩を含む0.01%〜10%の等張溶液(pH 5〜7)として調合される。式Iの化合物は、経皮的パッチとして経皮的投与のために調合されてもよい。
【0190】
式Iの化合物を含む局所用組成物は、当該分野で周知の様々な担体物質、例えば水、アルコール、アロエベラゲル、アラントイン、グリセリン、ビタミンA及びEオイル、鉱油、プロピレングリコール、PPG-2ミリスチルプロピオン酸等と混合され得る。
【0191】
局所用担体において使用するために好適な他の物質は、例えば、柔軟化粧水、溶媒、湿潤剤、増粘剤及び粉末を含む。単独で又は1以上の物質との混合物として使用され得るこれらの種類の物質の各々の例は、以下のとおりである。
【0192】
代表的な柔軟化粧水は、ステアリルアルコール、グリセリルモノリシノラート、モノステアリン酸グリセリル、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-1,3-ジオール、ミンク油、セチルアルコール、イソステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸、パルミチン酸イソブチル、ステアリン酸イソセチル、オレイルアルコール、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オクタデカン-2-オール、イソセチルアルコール、パルミチン酸セチル、ジメチルポリシロキサン、ジ-n-ブチルセバシン酸、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ラノリン、ゴマ油、ココナッツ油、ラッカセイ油、ヒマシ油、アセチル化ラノリンアルコール、石油、鉱油、ミリスチン酸ブチル、イソステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸イソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、オレイン酸デシル、及びミリスチン酸ミリスチル; 発射剤、例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素、及び亜酸化窒素; 溶媒、例えばエチルアルコール、塩化メチレン、イソプロパノール、ヒマシ油、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン; 湿潤剤、例えばグリセリン、ソルビトール、2-ピロリドン-5-カルボキシレートナトリウム、可溶性コラーゲン、ジブチルフタレート、及びゼラチン; 及び粉末、例えばチョーク、タルク、フラー土、カオリン、デンプン、ガム、コロイド状二酸化ケイ素、ポリアクリル酸ナトリウム、テトラアルキルアンモニウムスメクタイト、トリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学的に修飾されたマグネシウムアルミニウム、有機的に修飾されたモンモリロナイトクレイ、水素化アルミニウムシリケート、燻製シリカ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びモノステアリン酸エチレングリコール、を含む。
【0193】
式Iの化合物は、リポソーム送達系、例えば小単層リポソーム、大単層リポソーム及び多重膜リポソーム、の形態で局所的に投与されてもよい。リポソームは、様々なリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミン及びホスファチジルコリンから形成され得る。
【0194】
上記化合物の全身性送達を達成するために有用な他の組成物は、舌下、口内及び鼻腔投薬形態を含む。かかる組成物は、典型的には、1以上の溶解性充填剤、例えばスクロース、ソルビトール及びマンニトール、並びに結合剤、例えばアカシア、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。上で開示された滑剤(glidant)、滑剤(lubricant)、甘味料、着色剤、抗酸化剤及び芳味剤が含まれてもよい。
【0195】
吸入用組成物は、典型的には、乾燥粉末として投与され得る、溶液、懸濁液又はエマルションの形態で、あるいは慣用的な発射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン又はトリクロロフルオロメタン)を用いるエアロゾルの形態で提供され得る。
【0196】
本発明の組成物は、場合により活性エンハンサーを含んでもよい。該活性エンハンサーは、亢進する異なった方法で機能するか又は本化合物の治療的効果とは関係ない、様々な分子から選ばれる。活性エンハンサーの具体的な種類は、皮膚浸透エンハンサー及び吸収エンハンサーを含む。
【0197】
本発明の医薬組成物は、式Iの化合物の治療的効果を亢進する異なった方法で機能することができる、様々な分子から選ばれる追加の活性財を含んでもよい。これらの任意の他の活性剤は、存在する場合には、典型的には0.01%〜15%の範囲のエベルの本発明bの組成物において使用される。ある実施態様では、組成物の0.1重量%〜10重量%を含む。他の実施態様は、組成物の0.5重量%〜5重量%を含む。
【0198】
本発明は、包装された医薬製剤を含む。かかる包装された製剤は、式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物を含む医薬組成物、並び哺乳動物(典型的にはヒト患者)を治療するに該組成物を使用するための教示を含む。ある実施態様では、その教示は、Btk活性の阻害及び/又はB-細胞活性の阻害及び/又は骨髄細胞活性の阻害に反応する疾患に罹患した患者を治療するために該医薬組成物を使用すためのものである。本発明は、例えば患者又は医療看護提供者に、又は包装された医薬製剤における標識として、指示情報を提供することを含む。指示情報は、例えば、医薬組成物に関する、効力、用量及び投与、禁忌及び逆反応の情報を含むことがある。
【0199】
上の記載のすべてにおいて、式Iの化合物は、単独で、混合物として又は他の活性剤との併用で投与され得る。
【0200】
従って、本発明は、Btk活性の阻害に反応する疾患を有する患者、例えば哺乳動物、例えばヒトを治療するための方法であって、式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物の有効量をかかる疾患を有する患者に投与することを含む、方法を含む。
【0201】
Btkが疾患と関連している限り、疾患の緩和、疾患の症状、抑制的及び予防的治療は、本発明の範囲内である。ある実施態様では、式Iの化合物は、他のキナーゼを阻害してもよい。これらのキナーゼと関連した症状の疾患の緩和、疾患の症状、抑制的及び予防的治療も、本発明の範囲内である。
【0202】
治療方法は、式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物の有効量を投与することによって、インビボで、Btk活性の阻害に反応する疾患に罹患した患者において、ATP結合もしくは加水分解を阻害することによって、又はその他のメカニズムによって、Btk活性を阻害し及び/又はB-細胞及び/又は骨髄細胞活性を阻害することを含む。有効濃度の例は、Btk活性をインビトロで阻害するために十分な濃度であろう。有効濃度は、例えば該化合物の血中濃度をアッセイすることによって又は統計的にバイオアベラビリティを計算することによって、実験的に確認され得る。
【0203】
ある実施態様では、Btk活性及び/又はB-細胞及び/又は骨髄細胞活性の阻害に反応する症状は、癌、骨疾患、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症性反応である。
【0204】
本発明は、式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物の有効量を投与することによって、癌、骨疾患、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は塩殺虫剤尿製疾患、及び/又は急性炎症性反応を有する患者を治療する方法を含む。
【0205】
ある実施形態では、式Iの化合物を用いて影響され得る症状及び疾患は、
湿疹、アレルギー性鼻炎又は鼻感冒、花粉症、気管支喘息、蕁麻疹(喉頭炎)、及び食物アレルギー、及び他のアトピー性症状を含むがこれらに限定されないアレルギー疾患
乾癬、クーロン病、過敏性腸症候群、シェ-グレン症候群、組織移植拒絶及び移植された臓器の超急性拒絶、喘息、全身性エリテマトーデス(及び関連した糸球体腎炎)、皮膚筋炎、多発性関節炎、強皮症、血管炎(ANCA-関連及び他の血管炎)、自己免疫溶解性症及び血小板減少性症、グッドパスチャー症候群(及び関連した糸球体腎炎及び肺出血)、アテローム性動脈硬化症、リウマチ様関節炎、骨粗鬆症、慢性特発性血小板減少性紫斑病 (ITP)、アジソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病(1型)、敗血症性ショック、重症筋無力症、潰瘍性大腸炎、再生不良性貧血、セリアック病、ウェゲナー肉芽腫症、及び他の疾患細胞及び抗体が個々の組織から産生しそれに対するものである他の疾患を含むがこれらに限定されない自己免疫及び/又は炎症性疾患
日焼け、炎症性骨盤疾患、炎症性腸疾患、尿道炎、ブドウ膜炎、副鼻腔炎、肺炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、異炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵炎及び胆嚢炎を含むがこれらに限定されない急性炎症性疾患
血液系腫瘍、例えば、B-細胞リンパ腫、及び急性リンパ芽球性リンパ腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性及び急性リンパ性白血病、ヘアリー細胞白血病、ホジキン病、非-ホジキン病、多発性骨髄腫、及び血液又はリンパ系の癌を含むがこれらに限定されない;並びに、
骨粗鬆症を含むがこれに限定されない骨疾患
によって特徴付けられる他の疾患、を含むが、これらに限定されない。
【0206】
Btkは、リンパ腫B-細胞のアポトーシスの公知のインヒビターである。アポトーシスの欠如は、病原、及びヒト白血病及びリンパ腫の薬物耐性の原因となる。従って、Btkを発現する細胞のアポトーシスを促進又は誘導するための方法であって、該細胞を式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物と接触させることを含む、方法を提供する。
【0207】
本発明は、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物が患者に投与される唯一の活性剤である治療方法を提供し、そして、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物が1以上の追加の活性剤と組み合わせて患者に投与される治療方法も含む。
【0208】
従って、1つの実施態様では、本発明は、癌、骨疾患、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症性反応を治療する方法であって、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物の有効量を、癌、骨疾患、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患、及び/又は急性炎症性反応に有用であり得る第2の活性剤と共に、それを必要としている患者に投与することを含む、方法を提供する。例えば、第2の薬剤は、抗炎症性剤でよい。第2の活性剤による治療は、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物による治療の前、それと組み合わせて、あるいはその後でよい。ある実施態様では、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物は、単一の投薬剤形で別の活性剤と組み合わせられる。式Iの化合物と組み合わせて使用され得る好適な抗腫瘍治療剤は、化学治療剤、例えばマイトマイシンC、タキソール、シスプラチン、パクリタキセル、エトポシド、デオキソルビシン、又は前記化学療法剤の少なくとも1つを含む組み合わせ、を含むがこれらに限定されない。放射線化学治療抗腫瘍剤を単独で又は化学療法剤と組み合わせて使用してもよい。
【0209】
式Iの化合物は、化学感受性剤として有用であり、そのため、他の化学療法剤、特にアポトーシスヲ誘導する薬物と組み合わせて有用であり得る。
【0210】
癌細胞の化学療法への感受性を増加させる方法であって、化学療法剤を、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物と共に、化学療法を経験している患者に、該化学療法剤に対する癌細胞の感受性を増加させるために十分な量で投与することを含む、方法も、本明細書では提供される。
【0211】
本化合物と共に使用され得る他の化学療法剤の例は、トポイソメラーゼIインヒビター(カンプトテシン又はトポテカン)、トポイソメラーゼII阻害剤(例えば、ダウノルビシン及びエトポシド)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、メルファラン及びBCNU)、チューブリン指向物質(例えば、タキソール及びビンブラスチン)、生物剤(例えば、抗体、抗CD20抗体、IDEC 8、免疫毒、及びサイトカイン)、チロシンキナーゼインヒビター(例えば、Gleevac)等を含む。
【0212】
本明細書には、抗炎症剤と組み合わせて、式Iの化合物、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有複合体、プロドラッグ及びその混合物が投与される治療法も含まれる。抗炎症剤は、NSAID、非-特異的及びCOX-2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素インヒビター、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキサート、腫瘍壊死因子受容体(TNF)受容体アンタゴニスト、免疫抑制剤及びメトトレキサートを含むが、これらに限定されない。
【0213】
NSAIDの例は、イブプロフェン、フルビプロフェン、ナプロキセン及びナプロセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストールとの組み合わせ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトダラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナブメトンナトリウム、スルファサカジン、トルメチンナトリウム、及びヒドロキシクロロキンを含むが、これらに限定されない。NSAIDの例は、COX-2特異的インヒビターも含む(すなわち、COX-1のIC50よりも少なくとも50倍低いIC50を有するCOX-2を阻害する化合物)、例えば、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブ、エトリコキシブ及び/又はロフェコキシブである。
【0214】
更なる実施態様では、抗炎症剤はサリチル酸塩である。サリチル酸塩は、アセチルサリチル酸又はアスピリン、サリチル酸ナトリウム、及びコリン及びサリチル酸マグネシウムを含むが、これらに限定されない。
【0215】
抗炎症剤は、コルチコステロイドでもよい。例えば、コルチコステロイドは、コルチソン、デキサメタゾン、メチルプレドニソロン、プレドニソロンリン酸ナトリウム及びプレドニソンから選ばれる。
【0216】
追加の実施態様では、抗炎症治療剤は、金化合物、例えば金チオリンゴ酸ナトリウム又はオーラノフィンである。
【0217】
本発明は、抗炎症剤が代謝的インヒビター、例えばジヒドロ葉酸レダクターゼインヒビター、メトトレキサート、又はジヒドロオロト酸脱水素酵素インヒビター例えばレフルノミドである態様も含む。
【0218】
本発明の他の実施態様は、少なくとも1つの抗炎症化合物が、抗-C5モノクローナル抗体(例えばエクリズマブ又はペキセリツマブ)、TNFアンタゴニスト、例えばエンタネルセプト、インフリキシマブ、及び抗-TNFαモノクローナル抗体であるアダリムマブ(フミラ(登録商標))である、組合せに関する。
【0219】
本発明の更なる他の実施態様は、少なくとも1つの活性剤が、免疫抑制化合物、例えばメトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン又はマイコフェノレートモフェチルである、組合せに関する。
【0220】
本発明の更なる他の実施態様は、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、又はCD20+ B-細胞を選択的に欠如することによって働く他の薬剤との組み合わせに関する。
【0221】
例えば0.1 mg〜140 mg/kg体重/日のオーダーの投薬レベルは、上記の症状の治療において有用であり得る(0.5 mg〜7 g/日)。単一の投薬剤形を調製するためのビヒクルと組み合わせてよい活性剤の量は、治療されるホスト及び具体的な投薬形式によって変化することになる。投薬単位形態は、一般的に1 mg〜500 mgの活性剤のを含むことになる。
【0222】
投薬頻度は、使用される化合物及び処置される具体的な疾患に依拠して変動してよい。ある実施態様では、例えば、アレルギー疾患及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患の治療にために、一日4回未満の投薬レジメが使用される。ある実施態様では、一日1又は2回の投薬レジメが使用される。しかしながら、任意の特定の患者の特定の投薬レベルは、採用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全身的な健康、性別、食事、投与時間、投与経路、並びに排出速度、薬物併用及び治療を受けたことがある患者における特定の疾患の重度を含む、様々な因子に依拠することになる。
【0223】
本発明の化合物の標識形態は、本明細書に記載のキナーゼの活性を調節する機能を有する化合物を同定及び/又は取得するための診断として使用され得る。本発明の化合物は、更に、バイオアッセイの有効性を確認し、バイオアッセイを最適化し及び標準化するために使用され得る。
【0224】
「標識された」とは、化合物が、検出可能なシグナル、例えば放射性同位体、蛍光タンパク質具、酵素、抗体、粒子例えば磁性粒子、化学発光タグ、又は特定の結合分子等、を提供する標識によって直接的に又は関節的に標識されていることを意味する。特定の結合分子は、対、例えばビオチン及びストレプトアビジン、ジゴキシン及び抗ジゴキシン、等を含む。特定の結合メンバーのために、一時的メンバーが、上で概略した公知の手段に従って、検出のために提供する分子で標識される。該標識は、検出可能なシグナルを直接又は関節的に提供することができる。
【0225】
本発明は、以下の非-限定的な実施例によって更に説明する。
【実施例】
【0226】
実施例1
N-(3-(6-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5- ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-4,7-メタノベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (1q)
【0227】
【化32】

【0228】
【化33】

【0229】
3-クロロビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-2-カルバルデヒド (1b)
【0230】
【化34】

【0231】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた250-mLの3つ口丸底フラスコを窒素でチャージし、無水1,2-ジクロロエタン (24 mL) 及び無水DMF (9.12 g, 125 mmol) を加えた。反応混合物を0℃に冷却し、五塩化リン (15.3 g, 100 mmol) を5分かけて加え、同時に反応温度を0〜10℃に維持した。冷浴を除き、反応を室温で30分攪拌した。1a (5.50 g, 50.0 mmol) の1,2-ジクロロエタン (10 mL) 溶液を加え、混合物を80℃で終夜加熱した。この後、反応をリン酸二水素カリウム (43.5g, 250 mmol) の水 (200 mL) 溶液に注ぎ、15分間攪拌した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン (100 mL) に溶解し、水 (2 x 100 mL) で洗浄した。ヘキサン層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、15〜40 μMシリカゲル (150 mL) の栓に充填した。該化合物を0%〜3%の酢酸エチルのヘキサン溶液からグラディエントで溶出し、1bを含を分画を回収して、減圧下で濃縮後、29%収率の (2.23 g) 1bを黄色油として得た:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.80 (s, 1H), 3.42 (s, 1H), 3.07 (d, 1H, J= 1.7 Hz), 1.95-1.77 (m, 2H), 1.67 (dt, 1H, J = 8.9, 1.8 Hz), 1.41-1.17 (m, 3H)。
【0232】
エチル 4,5,6,7-テトラヒドロ-4,7-メタノベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキシレート (1d)
【0233】
【化35】

【0234】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた50-mLの3つ口丸底フラスコを窒素でチャージし、1b (1.00 g, 6.41 mmol)、クロロホルム (20 mL)、1c (770 mg, 6.45 mmol)、及びトリエチルアミン (1.31 g, 13.0 mmol) を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌し、60℃で終夜加熱した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣をエタノール (20 mL) に溶解し、トリエチルアミン (365 mg, 3.61 mmol) を加えた。反応混合物を4日間、リフラックスで加熱した後、溶媒を減圧下に濃縮し、得られた残渣を水 (20 mL) 及び酢酸エチル (20 mL) に分配した。層を分離し、水相を酢酸エチル (20 mL) で抽出した。有機抽出物を併せ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下に除いた。得られた残渣を3%の酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出し、1dを含む分画を集め、減圧下で濃縮した後、66%収率 (934 mg) の1dを黄色油として得た:1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.53 (s, 1H), 4.30 (q, 2H, J = 7.0 Hz), 3.55 (m, 1H), 3.42 (m, 1H), 1.97-1.86 (m, 3H), 1.64 (dt, 1H, J = 9.0, 1.5 Hz), 1.35 (t, 3H, J= 7.0 Hz), 1.09 (m, 2H); MS (ESI+) m/z 223.1 (M+H)。
【0235】
4,5,6,7-テトラヒドロ-4,7-メタノベンゾ[b]チオフェン-2-カルボン酸 (1e)
【0236】
【化36】

【0237】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた100-mLの1口丸底フラスコを窒素でチャージし、1d (930 mg, 4.19 mmol)、エタノール (7 mL)、THF (7 mL)、水 (7 mL)、及び水酸化リチウム (301 mg, 12.6 mmol) を加え、混合物を50℃で4時間加熱した。この後、反応を室温まで冷却し、2N塩酸でpH 1.5に酸性化した。得られた沈殿を真空濾過によって回収し、水 (2 x 10 mL) で洗浄し、減圧下に終夜乾燥して、94%収率 (768 mg) の1eを白色固体として得た: mp 183-184℃; 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.66 (br s, 1H), 7.48 (s, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.41 (m, 1H), 1.97-1.83 (m, 3H), 1.61 (dt, 1H, J= 9.0, 2.5 Hz), 0.96 (dd, 2H, J= 12.5, 3.5 Hz); MS (APCI-) m/z 193.2 (M-H)。
【0238】
メチル 2-(4-ニトロフェニル)アセテート (1g)
【0239】
【化37】

【0240】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた100-mLの1口丸底フラスコに、2-(4-ニトロフェニル)酢酸 (1f) (14.1 g, 77.5 mmol)、無水メタノール (130 mL) 及び濃硫酸 (12.0 mL, 216 mmol) を加え、反応混合物をリフラックスで16時間加熱した。この後、反応を減圧下に乾燥するまで濃縮した。得られた残渣を水(500 mL)及びジエチルエーテル(200 mL)に分配し、層を分離した。水相をジエチルエーテル (100 mL) で抽出した。併せた有機相を飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、この乾燥剤を濾過によって除いた。濾液を減圧下で濃縮し、減圧下一定の重量になるまで乾燥して、96%収率の1g (14.6 g) を白色固体として得た: mp 45-46℃; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) 58.19 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.46 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 3.75 (s, 2H), 3.73 (s, 3H)。文献: Tetrahedron 2002, 58, 10113。
【0241】
メチル 2-ブロモ-2-(4-ニトロフェニル)アセテート (1h)
【0242】
【化38】

【0243】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた1-Lの1口丸底フラスコに、1g (10.6 g, 54.1 mmol)、四塩化炭素 (120 mL)、N-ブロモコハク酸イミド (10.7 g, 59.9 mmol)、及びアゾビスイソブチロニトリル (275 mg, 1.67 mmol) を加え、反応混合物をリフラックスで18時間加熱した。この後、反応を室温まで冷却し、ヘプタン(120 mL)に注いだ。得られた懸濁液を濾過し、フィルタケーキをヘプタン (40 mL) で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーに付して、1hを72%の収率 (10.7 g) で透明油として得た: 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.23 (d, 2H, J= 9 Hz), 7.74 (d, 2H, J= 9.0 Hz), 5.40 (s, 1H), 3.82 (s, 3H); MS (ESI-) m/z 272 (M-H)。文献: Tetrahedron 2002, 58, 10113。
【0244】
1,4-ジメチル-3-(4-ニトロフェニル)ピペラジン-2-オン (1j)
【0245】
【化39】

【0246】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた100-mLの1口丸底フラスコを窒素でチャージし、N1,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン (1i) (1.61 g, 18.2 mmol)、エタノール (5 mL) 及び1h (500 mg, 1.82 mmol) を加え、反応を室温で1時間攪拌した。この後、反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、89%収率 (404 mg) の1jを黄色油として得た: 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.18 (d, 2H, J= 8.5 Hz), 7.60 (d, 2H, J= 8.5 Hz), 3.87 (s, 1H), 3.61 (td, IH, J = 12.0, 4.0 Hz), 3.26 (ddd, 1H, J = 12.0, 4.0, 2.5 Hz), 3.02 (ddd, 1H, J= 12.0, 4.0, 2.5 Hz), 2.84 (s, 3H), 2.64 (td, 1H, J= 12.0, 4.0 Hz), 2.06 (s, 3H)。
【0247】
3-(4-アミノフェニル)-1,4-ジメチルピペラジン-2-オン (1k)
【0248】
【化40】

【0249】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた50-mLの1口丸底フラスコを窒素でチャージし、1j (200 mg, 0.80 mmol)、エタノール (5 mL) 及び10%パラジウム炭素(50重量%, 4 mg乾燥重量) を加えた。反応フラスコを水素ガスでチャージし、反応混合物をバルーンの水素圧下で2時間攪拌した。この後、フラスコを窒素でチャージした。触媒をセライト521のパッドによる濾過によって除き、フィルタケーキをエタノール (10 mL) で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮して、94%収率の1k (166 mg) を無色油として得た: 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 6.89 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 6.47 (d, 2H, J= 8.5 Hz), 4.94 (s, 2H), 3.53 (td, 1H, J = 12.0, 4.0 Hz), 3.44 (m, 1H), 3.21 (dt, 1H, J= 12.0, 4.0 Hz), 2.92 (dt, 1H, J= 12.0, 4.0 Hz), 2.82 (s, 3H), 2.02 (s, 3H); MS (ESI+) m/z 220 (M+H)。
【0250】
3,5-ジブロモ-1-メチル-2(1H)ピラジノン (1l)
【0251】
【化41】

【0252】
(J Heterocycl. Chem. 1983, 20, 919)
【0253】
磁気攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた250-mLの3つ口丸底フラスコに、1,2-ジクロロベンゼン (10O mL) 及びオキサリルブロミド (60.6 g; 281 mmol) を加えた。この溶液に、メチルアミノ-アセトニトリル (7.01 g; 65.8mmol) を加え、反応を窒素下で80℃に加熱した。18時間後、得られた混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、3,5-ジブロモ-1-メチル-2(1H)ピラジノン(1l) (2.87 g, 16%) をオフホワイト固体として得た: mp 94〜95℃; MS (ESI+) m/z 267 (M+H)。
【0254】
5-ブロモ-3-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン (1m)
【0255】
【化42】

【0256】
メカニカル攪拌器及びリフラックスコンデンダーを付けた100-mLの3つ口丸底フラスコに、1k (780 mg, 3.56 mmol)、1l (998 mg, 3.73 mmol)、炭酸セシウム (2.36 g, 7.26 mmol) 及び1,4-ジオキサン (40 mL) を加えた。得られた溶液を30分間窒素をバブルさせた後、キサンホス (.162 g, 0.281 mmol) 及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) (.15 g, .165 mmol) を加え、反応混合物をリフラックスで16時間加熱した。この後、反応を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルに吸収させ、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、57%収率 (818 mg) の1mをオレンジ固体として得た: mp 206〜207℃; 1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.27 (bs, 1H), 7.72 (dd, 1H, J = 2.0, 8.5 Hz), 7.36 (dd, 2H, J = 2.0, 8.5 Hz), 6.73 (s, 1H), 3.71 (m, 1H), 3.69 (s, 1H), 3.52 (s, 3H), 3.21 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.97 (s, 3H), 2.67 (m, 1H), 2.19 (s, 3H); MS (ESI+) m/z 406 (M+H)。
【0257】
4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-3-ニトロ-フェニル)-[1,3,2]ジオキサボロラン (1n)
【0258】
【化43】

【0259】
メカニカル攪拌器及び温度調節器を付けた1-Lの3つ口丸底フラスコに、窒素を充填し、2-ブロモ-6-ニトロトルエン (60.2 g; 278 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボラン (85.2 g; 336 mmol)、酢酸カリウム (82.4 g; 840 mmol) 及びDMSO (32O mL) を加えた。得られた懸濁液に窒素気流を30分通過させ、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)とジクロロメタンとの複合体 (1:1) (7.60 g; 9.30 mmol) を加え、反応を85℃で20時間加熱した。この後、混合物を周囲温度に冷却し、水 (1300 mL) とMtBE (500 mL) との混合物に注ぎ、Cellpure P65 (150 cc) で処理した。反応懸濁液をガラス濾過器 (ID 185 mm) に付けたCellpure P65 (200 cc)のパッドで濾過した。フィルタケーキをMtBE (3 x 18O mL) で洗浄し、分離した濾液の有機層を水 (3 x 1L) で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾取した後、濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーで精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-3-ニトロ-フェニル)-[1,3,2]ジオキサボロラン (1n) を薄黄色固体として得た: mp 52〜53℃; MS (APCI+) m/z 264 (M+H)。
【0260】
2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニルアミン (1o)
【0261】
【化44】

【0262】
磁気攪拌器を付けた500-mLの丸底フラスコに、4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-メチル-3-ニトロ-フェニル)-[1,3,2]ジオキサボロラン (1n) (8.44 g; 32.1 mmol) 及びメタノール (15O mL) を加えた。反応フラスコを、2回、その中のものを取り出し、アルゴンで満たした。次いで、10%パラジウム炭素 (50%水湿潤, 425 mg乾燥重量) を該溶液に加え、反応フラフコの中を取り出し、水素を3回満たした。次いで、反応を室温で13時間、バルーンの水素圧下で攪拌した。この後、フラフコを2回取り出し、アルゴンで満たし、セライト521のパッドで濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を1日間高減圧下で乾燥し、定量的な収率 (8.16 g) の2-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニルアミン (1o) を白色固体として得た: mp 110〜112℃; MS (ESI+) m/z 234 (M+H)。
【0263】
5-(3-アミノ-2-メチルフェニル)-3-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-1-メチルピラジン-2(1H)-オン (1p)
【0264】
【化45】

【0265】
磁気攪拌器、リフラックスコンデンサー及び窒素インレットを付けた250-mLの丸底フラスコに、1m (2.50 g, 6.16 mmol)、1o (1.79 g, 7.70 mmol)、1,4-ジオキサン (70 mL) 及び炭酸ナトリウム (1.96 g, 18.5 mmol) の水 (14 mL) 溶液を加えた。得られた混合物に30分間、窒素をバブルした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (711 mg, 0.62 mmol) 加え、次いで反応混合物をリフラックスで11時間加熱した。この後、反応を室温に冷却し、2N塩酸 (70 mL)、次いで酢酸エチル (70 mL) を加えた。混合物を0.5時間攪拌し、次いでセライト521のパッドで濾過した。濾液の有機層を分離し、2N塩酸 (2 x 30 mL) で抽出した。酸性抽出物を併せ、酢酸エチル (4 x 50 mL) で洗浄した。次いで、水溶液を酢酸エチル (100 mL) と共に激しく攪拌し、同時に固体炭酸カリウムをpHが12になるまで少量ずつ加えた。水層を分離し、酢酸エチル (2 x 100 mL) で抽出した。併せた有機層を飽和食塩水 (70 mL) で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過によって除き、濾液を減圧下で濃縮し、49℃の真空オーブンで24時間乾燥し、1pを86%収率 (2.32 g) で褐色泡として得た: mp 133〜134℃;1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.29 (s, 1H), 7.80 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.05 (t, 1H, J= 8.0 Hz), 6.79 (d, 1H, J= 7.5 Hz), 6.73 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 6.68 (s, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.64 (m, 1H), 3.20 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.66 (m, 1H), 2.24 (s, 3H), 2.17 (s, 3H); MS (ESI+) m/z 433.3 (M+H)。
【0266】
N-(3-(6-(4-(1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-4,7-メタノベンゾ[b]チオフェ-2-カルボキサミド (1q)
【0267】
【化46】

【0268】
磁気攪拌器を付けた50-mLの1口の丸底フラスコに、窒素を充填し、1e (100 mg, 0.515 mmol)、1p (203 mg, 0.469 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (242 mg, 1.88 mmol) 及び無水DMF (2 mL) を加えた。ベンソチリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート (BOP, 249 mg, 0.563 mmol) を加え、反応を60℃で16時間加熱した。この後、反応を水(10 mL)で希釈し、得られた懸濁液を濾過した。フィルタケーキをメチレンクロリド (20 mL) に溶解し、この溶液を10%クエン酸水溶液 (10 mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液 (10 mL)、及び水 (10 mL) で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。この乾燥剤を濾過によって除き、溶媒を減圧下に濃縮した。得られたっ残渣を、0%〜20%のメタノールの酢酸溶液のグラディエントで溶出し、1qを含む分画を集めて、減圧下で濃縮した後、44%収率 (127 mg) の1qをオフホワイト固体として得た: mp 178〜179℃; 1H NMR (500 MHz, CD2Cl2) δ 8.35 (s, 1H), 7.85 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.77 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.59 (s, 1H), 7.42 (s, IH), 7.29-7.22 (m, 4H), 6.76 (s, 1H), 3.68 (td, 1H, J= 11.5, 4.5 Hz), 3.62-3.60 (m, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.47 (m, 1H), 3.18 (m, 1H), 2.97 (m, IH), 2.91 (s, 3H), 2.64 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.13 (s, 3H), 1.98-1.90 (m, 3H), 1.67 (dt, 1H, J = 9.0, 2.5 Hz), 1.10 (dd, 2H, J = 12.5, 3.5 Hz); MS (ESI+) m/z 609.3 (M+H)。
【0269】
実施例 2
以下の化合物は、実施例1に記載の手段に類似の手段を用いて調製した。
【0270】
【表1】

【0271】
【表2】

【0272】
実施例 3
以下の化合物は、実施例1に記載の手段に類似の手段及び当該分野で公知の手段を用いて調製した。
【0273】
【表3】

【0274】
【表4】

【0275】
【表5】

【0276】
【表6】

【0277】
【表7】

【0278】
【表8】

【0279】
【表9】

【0280】
【表10】

【0281】
【表11】

【0282】
【表12】

【0283】
【表13】

【0284】
【表14】

【0285】
【表15】

【0286】
【表16】

【0287】
【表17】

【0288】
【表18】

【0289】
【表19】

【0290】
【表20】

【0291】
【表21】

【0292】
【表22】

【0293】
【表23】

【0294】
【表24】

【0295】
【表25】

【0296】
【表26】

【0297】
【表27】

【0298】
実施例 4
本願に開示された化合物を試験するために使用され得る1つの標準的な生物化学的Btkキナーゼアッセイのための一般化手法は、以下のとおりである。
【0299】
1X細胞シグナル伝達キナーゼバッファ(25 mM Tris-HCl、pH 7.5、5 mM β-グリセロリン酸塩、2 mM ジチオトレイトール、0.1 mM Na3VO4、10 mM MgCl2)、0.5 μM Promega PTKビオチン化ペプチド基質2、及び0.01% BSAを含む、Btk酵素を除いたマスターミックスを調製した。1X細胞シグナル伝達キナーゼバッファ、0.5 μM PTKビオチン化ペプチド基質2、0.01 % BSA、及び100 ng/ウェル (0.06 mU/ウェル) Btk酵素を含む、Btk酵素を加えたマスターミックスを調製した。Btk酵素は以下のように調製した:C-末端V5及び6x Hisタグを有する完全長ヒト野生型Btk(受入番号NM-000061)を、このエピトープタグ付けBtkを有するバキュロウイルスを作製するためのpFastBacベクターにサブクローンした。バキュロウイルスの作製は、公表されたプロトコール「BactoBacバキュロウイルス発現系」(Cat.番号10359-016及び10608-016)に詳細に記載されたInvitrogenの教示に基づいて行った。継代3ウイルスは、組換えBtkタンパク質を過剰発現するためにSf9細胞を感染するために使用した。このBtkタンパク質は、次いで、Ni-NTAカラムを用いて均質になるように精製した。最終産物調製物の純度は、感度がいいSypro-Ruby染色に基づいて95%超であった。200 μM ATPの溶液は水で調製し、1N NaOHでpH 7.4に調整した。5% DMSO中の化合物の1.25 μl量は、Costarポリスチレンプレートの96-ウェルの1/2領域に移し、化合物を単独で11-点の用量反応曲線で試験した(出発濃度は、10 μM; 1:2希釈)。18.75 μLの量の、酵素を除いたマスターミックス (陰性対照として) 及び酵素を加えたマスターミックスを、Costarポリスチレンプレートの96-ウェルの1/2領域の好適なウェルに移した。5 μLの200 μM ATPを、40 μMの最終ATP濃度用のCostarポリスチレンプレートの96-ウェルの1/2領域の混合物に加えた。反応を室温で1時間インキュベートした。30 mM EDTA、20 nM SA-APC及び1 nM PT66 Abを含むPerkin Elmer 1X検出バッファで、反応を停止した。このプレートは、励起フィルター330 nm、発光フィルター665 nm、及び第2発光フィルター615 nmを用いて、Perkin Elmer Envisionによって時間分解蛍光を用いて読んだ。IC50値を次いで計算した。あるいは、そのホスホリル化ペプチド産物の定量によってBtk活性を評価するために、LanthaScreenアッセイを使用することができる。ペプチド産物のフルオレセインと検出抗体のテルビウムとの間に起こるFRETは、ペプチドのリン酸化を減少させるBtkのインヒビターの添加を減少させる。25 μLの最終反応体積では、Btk (h) (0.1 ng/25 μl反応) は、50 mM Hepes pH 7.5、10 mM MgC12、2 mM MnCl2、2 mM DTT、0.2 mM NaVO4、0.01% BSA、及び0.4 μMフルオレセインポリ-GATでインキュベートした。反応は、ATPを25 μM (ATPのKm) まで添加することによって開始した。室温で60分間インキュベートした後、反応は、終濃度が2 nM Tb-PY20検出抗体の60 mM EDTAを室温で30分間添加することによって停止した。検出は、340 nmの励起及び495と520 nmの発光で、Perkin Elmer Envisionで行った。
【0300】
実施例 5
ラモス細胞Btkアッセイ
本願に開示された化合物を試験するために使用できる標準的な細胞性Btkキナーゼアッセイの別の一般化手段は、以下のとおりである。
【0301】
ラモス細胞を、試験化合物の存在下で、0.5xl07細胞/mlの濃度で、37℃で1時間インキュベートした。次いで、細胞を37℃で5分間10 μg/ml抗-ヒトIgM F(ab)2でインキュベートすることによって刺激した。細胞をペレット化し、溶解し、透明な溶解物についてタンパク質アッセイを行った。各試料の等タンパク質量を、Btk自己リン酸化を評価するための、抗-ホスホBtk(Tyr223)抗体 (Cell Signaling Technology #3531) 又はホスホBtk(Tyr551)抗体 (BD Transduction Labs #558034)、あるいは各溶解物中のBtkの総量を調節するための抗-Btk抗体 (BD Transduction Labs #611116) のいずれかを用いて、SDS-PAGE及びウェスタンブロッティングに供した。
【0302】
実施例 6
B-細胞増殖アッセイ
本願で開示された化合物を試験するために使用できる標準的な細胞性B-細胞増殖アッセイのための標準的な手法は、以下のとおりである。
【0303】
B-細胞単離キット (Miltenyi Biotech, Cat番号130-090-862) を用いて、8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓からB-細胞を精製した。試験化合物を0.25% DMSOで希釈し、100 μlの終体積での10 μg/mlの抗-マウスIgM抗体 (Southern Biotechnology Associates Cat番号1022-01) の添加前に、2.5 x 105の精製されたマウス脾臓B-細胞で30分間インキュベートした。24時間のインキュベーション後、1 μCi 3H-チミジンを加え、SPA[3H]チミジン取り込みアッセイ系 (Amersham Biosciences # RPNQ 0130) の製造者のプロトコールを用いて、採取する前に、プレートを更に36時間インキュベートした。MicroBetaカウンタ (Wallace Triplex 1450, Perkin Elmer) で、SPA-ビーズ型蛍光をカウントした。
【0304】
実施例 7
T細胞増殖アッセイ
本願で開示された化合物を試験するために使用できる標準的なT細胞増殖アッセイのための標準的な手法は、以下のとおりである。
【0305】
Pan T細胞単離キット (Miltenyi Biotech, Cat番号130-090-861) を用いて、8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓からT細胞を精製した。試験化合物を0.25% DMSOで希釈し、それぞれ10 μg/mlの抗-CD3 (BD 番号553057) 及び抗-CD28 (BD 番号553294) 抗体で37℃で90分間予備コートした平底プレート中で、100 μlの終体積での、2.5 x 105の精製されたマウス脾臓T-細胞でインキュベートした。24時間のインキュベーション後、1 μCi 3H-チミジンを加え、SPA[3H]チミジン取り込みアッセイ系 (Amersham Biosciences # RPNQ 0130) の製造者のプロトコールを用いて、採取する前に、プレートを更に36時間インキュベートした。MicroBetaカウンタ (Wallace Triplex 1450, Perkin Elmer) で、SPA-ビーズ型蛍光をカウントした。
【0306】
実施例 8
CD86阻害アッセイ
本願で開示された化合物を試験するために使用できる標準的なB細胞活性の阻害のための標準的アッセイのための標準的な手法は、以下のとおりである。
【0307】
赤血球溶解 (BD Pharmingen 番号555899) によって、8〜16週齢Balb/cマウスから総マウス脾細胞を精製した。試験化合物を0.5% DMSOで希釈し、平底プレート(Falcon 353072) 中で、200 μlの終体積での、1.25 x 106の脾細胞で、37℃で60分間インキュベートした。次いで、細胞を15 μg/ml IgM (Jackson ImmunoResearch 115-006-020) の添加で刺激し、37℃、5% CO2で24時間インキュベートした。24時間のインキュベーション後、細胞を円錐底の透明96-ウェルプレートに移し、1200 x g x 5分の遠心によってペレット化した。細胞をCD16/CD32 (BD Pharmingen #553142) によって予めブロックし、CD19-FITC (BD Pharmingen #553785)、CD86-PE (BD Pharmingen #553692)、及び7AAD (BD Pharmingen #51-6898 IE) で三重染色した。細胞をBD FACSCaliburで分類し、CD19+/7AAD-集団にゲートをかけた。ゲートされた集団でのCD86表面発現のレベルを、試験化合物濃度に対して測定した。
【0308】
実施例 9
B-ALL細胞生存アッセイ
以下は、生細胞の数を測定するためのXTT読み出しを用いる、標準的なB-ALL細胞生存試験の手段である。このアッセイは、培養中のB-ALL細胞の生存を阻害するその能力について本願において開示された化合物を試験するために使用することができる。使用できる1つのヒトB-細胞急性リンパ芽球性リンパ腫株は、SUP-B 15、すなわちATCCから入手可能なヒト前-B-細胞ALL株である。
【0309】
SUP-B 15 前-B-ALL細胞は、5 x 105細胞/mlの濃度で、100 μlのイスコブ培地+20% FBSで、複数の96-ウェルマイクロタイタープレートに播種する。次いで、試験化合物を0.4% DMSOの最終濃度で加える。細胞を最大3日間、5% CO2で、37℃でインキュベートする。3日後、細胞を試験化合物を含む新鮮な96-ウェルプレートに1:3で分割し、更に最大3日間成長させる。各24時間後に、50 μlのXTT溶液(Roche)を反復96-ウェルの1つに加え、製造者の指示に従って2、4及び20時間に吸光度を読む。次いで、アッセイの直線(0.5〜1.5)範囲内の、DMSOのみで処理した細胞についての読みを行い、化合物処理ウェル中の生細胞のパーセンテージをDMSOので処理した細胞に対して測定した。
【0310】
実施例 10
上の実施例に開示された化合物を本明細書に記載のBtk生化学的アッセイで試験し(実施例4)、これらの化合物のいくつかは、1 μM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、25 nM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、5 nM以下のIC50値を示す。
【0311】
上の実施例に開示された化合物のいくつかは、B-細胞増殖アッセイで試験し(実施例6に記載したように)、10 nM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、500 nM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、このアッセイで50 nM以下のIC50値を示す。
【0312】
これらの化合物の中には、T-細胞増殖を阻害しないものもあり、本明細書に記載の条件下でアッセイした時に5 nM以上のIC50値を示す(実施例7に記載したように)。
【0313】
本明細書に開示されたある化合物は、T-細胞増殖の阻害のためのIC50値を示し、それは、B-細胞増殖の阻害のためのこれらの化合物のIC50値よりも、少なくとも3倍、場合によっては10倍、又は100倍でさえある。
【0314】
本明細書に開示された化合物のいくつかは、B細胞活性の阻害のためのアッセイで試験し(実施例8に記載の条件下)、10 μM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、0.5 μM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、このアッセイで100 nM以下のIC50値を示す。
【0315】
本明細書に開示された化合物のいくつかは、B-細胞白血病細胞生存アッセイで試験し(実施例9に記載の条件下で)、10 μM以下のIC50値を示す。
【0316】
本明細書に開示された化合物のいくつかは、生化学的及び細胞-型活性を示す。例えば、本明細書に開示された化合物のいくつかは、本明細書に記載のBtk生化学的アッセイ(実施例4)において1 μM以下のIC50値を示し、そして、本明細書(実施例7、8、10又は11)に記載の(T-細胞アッセイ以外の)細胞-型アッセイの少なくとも1つでは、10 μM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、本明細書(実施例4)に記載のBtk生化学的アッセイでは、50 nM以下のIC50値を示し、そして、本明細書(実施例7、8、10又は11)に記載の(T-細胞アッセイ以外の)細胞-型アッセイの少なくとも1つでは、500 μM以下のIC50値を示す。これらの化合物のいくつかは、10 nM以下のIC50値を示し、そして、本明細書(実施例7、8、10又は11)に記載の(T-細胞アッセイ以外の)細胞-型アッセイの少なくとも1つでは、100 nM以下のIC50値を示す。
【0317】
いくつかの実施態様を示し記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱せずに、様々な改変及び置換がそれになされる。例えば、クレーム構築の目的のために、以下に示されるクレームはその文字通りの表現よりも狭い任意の方法で解釈されることを意図せず、よって明細書からの具体的な実施態様がクレームに読み込まれることを意図しない。従って、本発明がクレームの範囲を説明するため方法によって記載され、クレーム範囲の限定を記載するものでない、ことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
R1は、以下:
【化2】

から選ばれ;
R2は、H又はCH3であり;
Zは、フェニレン及びピリジリデンから選ばれ、該フェニレン及びピリジリデンは、場合により、CN、ハロ、ヒドロキシル、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1以上の基によって置換され;
式:
【化3】

は、
【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

から選ばれ、それらの各々は、場合により、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれる1又は2個の基によって置換され;
各R16は、水素、シアノ、場合により置換されたシクロアルキル、及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
R17、R18、R19、R21、R22及びR23は、水素及び場合により置換された低級アルキルから独立に選ばれ;
各R20は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、場合により置換された低級アルキル、及び場合により置換された低級アルコキシから独立に選ばれ;及び
Dは、-NHR7であり;
R7は、場合により置換されたアリール及び場合により置換されたヘテロアリールから選ばれる。]
で表わされる化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、及びそれらの混合物。
【請求項2】
R1が、以下:
【化8】

から選ばれる、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式II:
【化9】

[式中、
Xは、CR3又はNであり;
R3は、H、CH3、F及びClから選ばれ;
R4は、H、CH3、F及びClから選ばれ;
R5は、H、CH3、F及びClから選ばれ;及び
R6は、H、CH3、F及びClから選ばれる。]
で表される、請求項2記載の化合物。
【請求項4】
式III:
【化10】

で表される、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
式V:
【化11】

[式中、UはN又はCHである。]
で表される、請求項4記載の化合物。
【請求項6】
式IV:
【化12】

で表される、請求項3記載の化合物。
【請求項7】
式VI:
【化13】

[式中、UはN又はCHである。]
で表される、請求項4記載の化合物。
【請求項8】
Lが共有結合、-CH2-又は-(C=O)-である、請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
Gが、水素、ヒドロキシ、N-メチルエタノールアミノ、-N(C1-C6アルキル)2、場合に置換されたモルホリン-4-イル、場合により置換されたピペラジン-1-イル、場合により置換されたピペラジン-2-イル、場合により置換されたホモピペラジン-1-イル、及び場合により置換されたシクロプロピルから選ばれる、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
N-{3-[6-({4-[(2S)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2R)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4S,7R)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2S)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-({4-[(2R)-1,4-ジメチル-3-オキソピペラジン-2-イル]フェニル}アミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-(4R,7S)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2,4-ジフルオロフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
(4S,7R)-N-[3-フルオロ-6-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (+) 異性体;
(4R,7S)-N-[3-フルオロ-6-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (-) 異性体;
N-(5-(6-(4-(4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,4-ジフルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-メチル-4-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-4-メチル-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7- テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(4-フルオロ-2-メチル-3-(6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(4-メチル-6-(4-(4メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(l-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
(4R,7S)-N-[2-フルオロ-5-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (-) 異性体;
(4S,7R)-N-[2-フルオロ-5-(1-メチル-5-{[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド (+) 異性体;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-6-メチル-3-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2,6-ジフルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-3-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2- カルボキサミド;
N-(5-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-フルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2,6-diフルオロフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2- カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-フルオロ-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-クロロ-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-(6-(1H-ピラゾール-4-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(1-メチルピペラジン-4-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-2-メチル-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-6-メチル-3-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペリジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(1-メチル-5-(6-(1-メチルピペラジン-4-イル)ピリダジン-3-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジフルオロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(6-フルオロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-クロロ-3-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)-6-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-フルオロ-6-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(5-フルオロ-6-(6-(4-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)フェニルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)ピリジン-2-イル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[4-メチル-6-({4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル]フェニル}アミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
3-フルオロ-N-[2-メチル-3-(4-メチル-6-{[4-(モルホリン-4-イルカルボニル)フェニル]アミノ}-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-{5-[(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ]-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル}-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(モルホリン-4-yl)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-(5-(5-((イソプロピル(メチル)アミノ)メチル)ピリジン-2-イルアミノ)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[6-(モルホリン-4-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[5-({5-[4-(ジメチルアミノ)ピペリジン-1-イル]ピリジン-2-イル}アミノ)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]-2-メチルフェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[1-メチル-6-オキソ-5-({5-[4-(プロパン-2-イル)ピペラジン-1-イル]ピリジン-2-イル}アミノ)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(5-{[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{2-メチル-3-[l-メチル-6-オキソ-5-({6-[4-(プロパン-2-イル)ピペラジン-1-イル]ピリダジン-3-イル}アミノ)-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル]フェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[6-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリダジン-3-yl]アミノ}-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(3-{6-[(4-{[(2-ヒドロキシエチル)(メチル)アミノ]メチル}フェニル)アミノ]-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル}-2-メチルフェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[6-(4-ヒドロキシ-4-メチルピペリジン-1-イル)ピリダジン-3-イル]アミノ}-l-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(4-メチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[2-メチル-3-(1-メチル-5-{[5-(1,4-オキサゼパン-4-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-{3-[6-(1H-インダゾール-5-イルアミノ)-4-メチル-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル]-2-メチルフェニル}-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-[3-(5-{[5-(4-エチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アミノ}-l-メチル-6-オキソ-l,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)-2-メチルフェニル]-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロ-1-ベンゾチオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(8-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)イミダゾ[l,2-a]ピラジン-6-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イル)フェニル)-4,7-メタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,6-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,6-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンソ[d]チアゾール-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-4,7-エタノ-4,5,6,7-テトラヒドロベンソ[d]チアゾール-2-カルボキサミド;
N-(2-フルオロ-5-(1-メチル-5-(5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イルアミノ)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)フェニル)-5,8-エタノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボキサミド; 及び
N-(2-フルオロ-5-(4-メチル-6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラジン-2-イル)フェニル)-5,8-エタノ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボキサミドから選ばれる請求項1記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、キレート、非-共有結合複合体、プロドラッグ、及びそれらの混合物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物、及び担体、アジュバント及び賦形剤から選ばれる少なくとも1つの薬学的に許容されるビヒクルを含む医薬組成物。
【請求項12】
注射用液体、アエロゾル、クリーム、ゲル、錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ、眼科液剤、及び経皮的パッチから選ばれる形態で製剤化される、請求項11記載の医薬組成物。
【請求項13】
請求項11又は12記載の医薬組成物、及びBtk活性の阻害に反応する疾患に罹患した患者を治療するための該組成物を使用するための教示、を含む包装医薬組成物。
【請求項14】
前記のBtk活性の阻害に反応する疾患が、癌である、請求項13記載の包装医薬組成物。
【請求項15】
前記のBtk活性の阻害に反応する疾患が、骨疾患、アレルギー疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患及び急性炎症反応から選ばれる、請求項13記載の包装医薬組成物。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物の有効量をBtk活性の阻害に反応する疾患を有する患者に投与することを含む、該患者を治療する方法。
【請求項17】
前記患者がヒトである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記患者がネコ及びイヌから選ばれる、請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記のBtk活性の阻害に反応する疾患が、癌である、請求項16〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記のBtk活性の阻害に反応する疾患が、B-細胞リンパ腫及び白血病である、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記化合物の有効量が、静脈内、筋肉内及び非経口から選ばれる方法によって投与される、請求項16〜20のいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
前記化合物の有効量が、経口的に投与される、請求項16〜20のいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
癌、骨疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、急性炎症反応及びアレルギー疾患から選ばれる疾患を有する患者を治療する方法であって、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物の有効量を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項24】
前記患者がヒトである、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記患者がネコ及びイヌから選ばれる、請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記化合物の有効量が、静脈内、筋肉内及び非経口から選ばれる方法によって投与される、請求項23〜25のいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
前記化合物の有効量が、経口的に投与される、請求項23〜25のいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
化学療法に対する癌細胞の感受性を増加させる方法であって、化学療法に対する癌細胞の感受性を増加させるために十分な、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物量を、化学療法剤での化学療法を経験する患者に投与することを含む、方法。
【請求項29】
Btk活性の阻害に反応する疾患を治療される患者の、投薬ミスを減少し、及び治療的コンプライアンスを亢進する方法であって、請求項13記載の包装された医薬組成物を提供することを含み、前記教示は、場合により、該包装された医薬組成物に関する禁忌及び副反応情報を含む、方法。
【請求項30】
ATP加水分解を阻害する方法であって、Btkを発現する細胞を、インビトロでATP加水分解のレベルを検出可能に減少させるために十分な量で請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物と接触させることを含む、方法。
【請求項31】
前記細胞が哺乳動物に存在する、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記哺乳動物がヒトである、請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記哺乳動物が、ネコ及びイヌから選ばれる、請求項31記載の方法。
【請求項34】
試料中のBtkの存在を決定する方法であって、Btk活性の検出を可能にする条件下で該試料を、請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物と接触させ、該試料中のBtk活性のレベルを検出し、及び、それから該試料中のBtkの存在又は非存在を決定することを含む、方法。
【請求項35】
B-細胞活性を阻害する方法であって、Btkを発現する細胞を、インビトロでB-細胞活性を検出可能に減少させるために十分な量で請求項1〜10のいずれか1項記載の化合物と接触させることを含む、方法。

【公表番号】特表2011−519948(P2011−519948A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508632(P2011−508632)
【出願日】平成21年5月6日(2009.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/043008
【国際公開番号】WO2009/137596
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(507303114)シージーアイ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド (7)
【出願人】(501443928)ジェネンテック,インコーポレイティド (9)
【Fターム(参考)】