説明

置換チオフェンとその使用

本発明は、構造式(I)を有する新規化合物とその薬学的に許容される塩、組成物、及び使用の方法に関する。これらの新規化合物は、癌の治療又は予防法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、新規の置換チオフェン、その医薬組成物、及び使用の方法に関する。さらに、本発明は、癌の治療及び予防の療法的方法に関する。
【0002】
背景技術
現在、化学療法と放射線曝露は、癌の治療への主要な選択肢であるが、これらアプローチのいずれの有用性も、正常組織に対する副作用と、腫瘍細胞抵抗性の頻繁な発現により著しく制限されている。故に、そのような治療法の効果をそれらに関連した毒性を高めないやり方で改善することが望まれている。このことを達成する1つのやり方は、本明細書に記載するような特異的な増感剤の使用による。
【0003】
個々の細胞は、その染色体の正確なコピーを作製してから、それらを別々の細胞へ分離することによって複製する。DNA複製、染色体分離、及び分裂のこのサイクルは、この工程の順序を維持して、各工程が正確に行われることを確実にする細胞内部の機序により調節されている。これらのプロセスに関与するのは、細胞周期チェックポイントであり(Hartwell et al., Science, Nov 3, 1989, 246(4930):629-34)、ここでは、有糸分裂へのサイクルを継続することに先立って機能する時間をDNA修復機構が持つことを確実にするために、細胞が分裂停止する可能性がある。細胞周期には2つのそのようなチェックポイントがある−p53によって調節されるG1/Sチェックポイントと、Ser/Thrキナーゼのチェックポイントキナーゼ1(CHK1)によって監視されるG2/Mチェックポイントである。
【0004】
これらのチェックポイントにより誘導される細胞周期停止は、放射線又は化学療法より生じる損傷を細胞が克服し得る機序であり、新規薬剤によるその解除(abrogation)は、腫瘍細胞のDNA損傷療法に対する感受性を高めるはずである。追加的に、大多数の腫瘍において、p53突然変異によりG1/Sチェックポイントを腫瘍特異的に解除することは、腫瘍選択剤を提供することに利用し得る。G2/Mチェックポイントを解除する化学増感剤の設計に対する1つのアプローチは、重要なG2/M調節キナーゼ、CHK1の阻害剤を開発することであり、このアプローチは、いくつかの仮説検証試験において有効であることが示されてきた(Koniaras et al., Oncogene, 2001, 20:7453; Luo et al., Neoplasia, 2001, 3:411; Busby et al., Cancer Res., 2000, 60:2108; Jackson et al., Cancer Res., 2000, 60:566)。
【0005】
発明の要約
本明細書に提供するのは、構造式(I):
【0006】
【化1】

【0007】
[式中:
とRは、それぞれの出現時に独立して、H、場合により置換されるC1−6アルキル、又は場合により置換されるヘテロシクリルより選択される(但し、RとRは、両方がHとはならない);又はR及びRとそれらが付くNは、共同して、場合により置換されるヘテロシクリルを形成し;
は、H、OH、場合により置換されるカルボシクリル、場合により置換されるヘテロシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択され;
は、H、場合により置換されるカルボシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択される]の新規化合物又はその薬学的に許容される塩である。
【0008】
本発明には、式Iの化合物の立体異性体、エナンチオマー、in vivo 加水分解可能前駆体、及び薬学的に許容される塩、それらを含有する医薬組成物及び製剤、疾患及び状態を治療するためにそれらを単独で、又は他の治療活性化合物又は物質と組み合わせて使用する方法、それらを製造するために使用する方法及び中間体、医薬品としてのそれらの使用、医薬品の製造におけるそれらの使用、診断及び分析の目的へのそれらの使用も含まれる。
【0009】
発明の詳しい説明
本明細書に提供するのは、構造式(I):
【0010】
【化2】

【0011】
[式中:
とRは、それぞれの出現時に独立して、H、場合により置換されるC1−6アルキル、又は場合により置換されるヘテロシクリルより選択される(但し、RとRは、両方がHとはならない);又はR及びRとそれらが付くNは、共同して、場合により置換されるヘテロシクリルを形成し;
は、H、OH、場合により置換されるカルボシクリル、場合により置換されるヘテロシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択され;
は、H、場合により置換されるカルボシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択される]の新規化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体である。
【0012】
本発明の1つの態様は、Rが場合により置換されるヘテロシクリルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0013】
本発明の1つの態様は、Rが場合により置換されるヘテロシクリルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、カルボニル、−CH(OH)CH、−CHNH−アルキル−OH、アルキル−(OH)CH、−CH−フェニル−(OCH、−Oアルキル、−OCH、−Oフェニル、−OCOアルキル、−NHCHO、−Nアルキル、−N−(アルキル)−CHO、−NH−CO−アミノ、−N−(アルキル)−CO−アミノ、−NH−COアルキル、−N−(アルキル)−COアルキル、−カルボキシ、−アミジノ、−CO−アミノ、−CO−アルキル、−COアルキル、メルカプト、−Sアルキル、−SCHフラニル、−SO(アルキル)、−SO(アルキル)、−SO−アミノ、−アルキルスルホニルアミノ、フェニル、アニソール、ジメトキシフェニル、トリメトキシフェニル、ハロフェニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−アルキル−NH−シクロアルキル、−アルキル−NH−ヘテロシクリル、−アルキル−NH−アルキル−OH、−C(=O)OC(CH、−N(CH、−N(CHCH2、−アルキル−NH−アルキル−ヘテロシクリル、−アルキル−アリール、−メチル−フェニル、アルキル−ポリシクリル、アルキル−アミノ、アルキル−ヒドロキシ、−CHNH−アルキル−ヘテロシクリル、−CHNHCHCH(CH、ビシナル−O(アルキル)O−、ビシナル−OC(ハロアルキル)O−、ビシナル−CHO(アルキル)O−、ビシナル−S(アルキル)S−及び−O(アルキル)S−より独立して選択される、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0014】
本発明の1つの態様は、Rが場合により置換されるヘテロシクリルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:−OH、C(=O)OC(CH、NH、C1−6アルキル、メトキシベンゼン、又はジメトキシベンゼンより独立して選択される、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0015】
本発明の1つの態様は、Rがヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、ピペリジニル、ピリジニル、ピロリジニル、ピラジニル、アゼパニル、アゼチジニル、アザビシクロジニル、フラニル、チエニルより選択される、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0016】
本発明の1つの態様は、RがHである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
本発明の1つの態様は、RがHである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0017】
本発明の1つの態様は、RがH又は場合により置換されるC1−6アルキルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0018】
本発明の1つの態様は、RがH又は場合により置換されるC1−6アルキルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0019】
本発明の1つの態様は、RがH又は場合により置換されるC1−3アルキルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0020】
本発明の1つの態様は、RがH又は場合により置換されるC1−3アルキルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0021】
本発明の1つの態様は、
が場合により置換されるヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−6アルキルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0022】
本発明の1つの態様は、
が場合により置換されるヘテロシクリルであり(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−NH、C1−6アルキル、−C(=O)OC(CH);
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−6アルキルである(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−C1−6アルキル、−N(C1−3アルキル))、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0023】
本発明の1つの態様は、
が場合により置換されるヘテロシクリルであり(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−NH、C1−6アルキル、−C(=O)OC(CH);
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−3アルキルである(ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される)、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0024】
本発明の1つの態様は、
がヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がH又はC1−6アルキルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0025】
本発明の1つの態様は、
が、少なくとも1つのNを環に含有する6員ヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がC1−3アルキルである、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体を提供する。
【0026】
本発明の1つの態様は、以下:
3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3R)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(3−[(4−アミノピペリジン−1−イル)カルボニル]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−チエニル)尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−アミノエチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−1−メチルアゼパン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−1−メチルピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1−エチルピペリジン−3−イル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−1−エチルアゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−ヒドロキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−アゼチジン−3−イル−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−ピリジン−3−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−3−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(2−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
(3R)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(3−メトキシプロピル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[2−(2−チエニル)エチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−チエニルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−メトキシエチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−チエニルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−{2−[(2−フリルメチル)チオ]エチル}−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[2−(2−チエニル)エチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(3−[(4−アミノピペリジン−1−イル)カルボニル]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−チエニル)尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(3−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(5−メチル−2−フリル)メチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−2−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
4−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−フェノキシエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−2−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
4−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(4−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3R)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
(3S)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボキサミド; (3R)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
N−[3−{[(3S)−3−アミノアゼパン−1−イル]カルボニル}−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]尿素;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノエチル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
3−{[(5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]−N’−ピラジン−2−イル尿素;
N−[3−[(3−アミノピロリジン−1−イル)カルボニル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]−N’−ピラジン−2−イル尿素;
4−{[(5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
3−{[(5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
5−[4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2−(3−ヒドロキシ−尿素)−チオフェン−3−カルボン酸−(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(2−ヒドロキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[2−(ベンジオキシ)フェニル]−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミドより選択される式(I)の化合物を提供する。
【0027】
本発明の1つの態様は、医薬品として使用のための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、癌に関連した障害の治療又は予防用医薬品の製造において提供する。
【0028】
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療的に有効な量をヒトへ投与することを含んでなる、癌の治療の方法を提供する。
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することによる、乳癌、結直腸癌、卵巣癌、肺(非小細胞)癌、悪性脳腫瘍、肉腫、黒色腫、及びリンパ腫の治療の方法を提供する。
【0029】
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と抗腫瘍剤とをヒトへ投与することによって癌を治療する方法を提供する。
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩とDNA損傷剤とをヒトへ投与することによって癌を治療する方法を提供する。
【0030】
本発明の1つの態様は、癌に関連した感染症の治療の方法を提供し、該方法は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量をそのような治療の必要な宿主へ投与することを含んでなる。
【0031】
本発明の1つの態様は、癌に関連した感染症の予防治療の方法を提供し、該方法は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量をそのような治療の必要な宿主へ投与することを含んでなる。
【0032】
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と一緒に含んでなる医薬組成物を提供する。
【0033】
本発明の1つの態様は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の製造の方法を提供し、該方法は:
(a)以下に式II:
【0034】
【化3】

【0035】
として示す2−アミノチオフェンの反応であって、この2−アミノ位にある水素を置換して、以下に式III:
【0036】
【化4】

【0037】
として示すアミドを生成し、このメチルエステルを、所望されるアミンをアルミン酸有機金属錯体と一緒に利用してアミドへ変換して、以下に式IV:
【0038】
【化5】

【0039】
として示す生成物を得て、このアミドを様々なイソシアネートとの反応により様々な置換二級尿素へ変換して、以下に式V:
【0040】
【化6】

【0041】
として示す生成物を得る反応を含む。
本発明の1つの態様は、以下の式(VI):
【0042】
【化7】

【0043】
の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体の、式(I)の化合物の製造における使用を提供する。
本出願において説明する定義は、本出願全体を通して使用する用語を明確にすることを企図する。用語「本明細書に」は、本出願全体を意味する。
【0044】
本出願に使用するように、本明細書に使用する用語「場合により置換される」は、その置換が随意であり、それ故に、指定の原子が未置換であることがあり得ることを意味する。置換が所望される場合、そのような置換は、指定原子上の任意数の水素が明示される群からの選択物で置き換えられることを意味するが、但し、指定原子の通常の原子価を超えないし、その置換は安定な化合物をもたらす。例えば、置換基がケト(即ち、=O)であるときは、その原子上の2つの水素が置き換えられる。そのような置換基の例は、以下の通りである:ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、C1−6アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、カルボニル、−CH(OH)CH、−CHNH−アルキル−OH、アルキル−(OH)CH、−CH−フェニル−(OCH、−Oアルキル、−OCH、−Oフェニル、−OCOアルキル、−NHCHO、−N−(アルキル)−CHO、−Nアルキル、−NH−CO−アミノ、−N−(アルキル)−CO−アミノ、−NH−COアルキル、−N−(アルキル)−COアルキル、−カルボキシ、−アミジノ、−CO−アミノ、−CO−アルキル、−COアルキル、メルカプト、−Sアルキル、−SCHフラニル、−SO(アルキル)、−SO(アルキル)、−SO−アミノ、−アルキルスルホニルアミノ、フェニル、アニソール、ジメトキシフェニル、トリメトキシフェニル、ハロフェニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−アルキル−NH−シクロアルキル、−アルキル−NH−ヘテロシクリル、−アルキル−NH−アルキル−OH、−C(=O)OC(CH、−N(CH、−N(CHCH2、−アルキル−NH−アルキル−ヘテロシクリル、−アルキル−アリール、−メチル−フェニル、アルキル−ポリシクリル、アルキル−アミノ、アルキル−ヒドロキシ、−CHNH−アルキル−ヘテロシクリル、−CHNHCHCH(CH
【0045】
選択物が環へ付くとき、置換基は:ビシナル−O(アルキル)O−、ビシナル−OC(ハロアルキル)O−、ビシナル−CHO(アルキル)O−、ビシナル−S(アルキル)S−及び−O(アルキル)S−より選択される場合もある。
【0046】
本発明の多様な化合物は、特別な幾何異性型又は立体異性型で存在する場合がある。本発明は、cis(シス)及びtrans(トランス)異性体、R及びS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、これらのラセミ混合物、及びこれらの他の混合物が含まれる、そのようなすべての化合物を本発明の範囲内に含まれるものとして考慮に入れる。追加の不斉炭素原子がアルキル基のような置換基に存在してもよい。すべてのそのような異性体、並びにそれらの混合物が本発明に含まれると企図される。本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有する場合がある。不斉に置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性型又はラセミ型で単離することができる。ラセミ型の分割によるか又は光学活性の出発材料からの合成によるといった、光学活性型を製造する方法が当該技術分野でよく知られている。必要とされる場合、ラセミ材料の分離は、当該技術分野で知られた方法によって達成することができる。オレフィン、C=N二重結合、等の多くの幾何異性体も本明細書に記載の化合物に存在してよく、すべてのそのような安定な異性体が本発明に考慮される。本発明の化合物のcis及びtrans幾何異性体が記載され、異性体の混合物として、又は分離した異性型として単離してよい。特定の立体化学又は異性型が具体的に示されなければ、ある構造のすべてのキラル、鏡像異性、ラセミ型とすべての幾何異性型が企図される。
【0047】
置換基への結合が環の2つの原子を連結する結合を横断するように示される場合、そのような置換基は、環のどの原子へ結合してもよい。所与の式の化合物の残りに対してそのような置換基が結合するのに介する原子を示すことなく置換基を列挙する場合、そのような置換基は、そのような置換基中のどの原子を介して結合してもよい。置換基及び/又は変数の組合せは、そのような組合せが安定な化合物をもたらしさえすれば、許容される。
【0048】
本明細書に使用するように、「アルキル」又は「アルキレン」は、単独で、又は接尾辞若しくは接頭辞として使用して、1〜12の炭素原子(又は、特定数の炭素原子が提供されるならば、その特定数が企図される)を有する分岐鎖及び直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基が含まれると企図される。例えば、「C1−6アルキル」は、1、2、3、4、5又は6の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキルの例には、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、及びヘキシルが含まれる。本明細書に使用するように、「C1−3アルキル」は、末端の置換基であっても、2つの置換基を連結するアルキレン基であっても、具体的には、分岐鎖及び直鎖の両方のメチル、エチル、及びプロピルが含まれると理解される。
【0049】
本明細書に使用するように、「アルキルヒドロキシ」は、指定数の炭素原子があり、1以上のヒドロキシ基が付いた上記に定義されるような直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。アルキルヒドロキシの1つのそのような例は、−CHOHであろう。
【0050】
本明細書に使用するように、用語「カルボシクリル」には、脂環式及び芳香族の環構造(ここで閉環は、炭素原子からなる)の両方が含まれると企図される。これらには、縮合又は架橋の多環系も含めてよい。カルボシクリルは、その環構造に3〜10の炭素原子を有する場合があり、そしてしばしば、環構造に3、4、5、及び6の炭素を有する。例えば、「C3−6カルボシクリル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンタジエン、又はフェニルのような基を意味する。
【0051】
本明細書に使用するように、用語「シクロアルキル」は、特定数の炭素原子を有する飽和環の基が含まれると企図される。これらには、縮合又は架橋の多環系も含めてよい。好ましいシクロアルキルは、その環構造に3〜10の炭素原子を有し、そしてより好ましくは、その環構造に3、4、5、及び6の炭素を有する。例えば、「C3−6シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルのような基を意味する。
【0052】
本明細書に使用するように、「アルケニル」又は「アルケニレン」には、鎖に沿ったどの安定点でも生じ得る1以上の炭素−炭素二重結合がある、直鎖又は分岐鎖のいずれかの配置の2〜12の炭化水素原子が含まれると企図される。「C3−6アルケニル」の例には、限定されないが、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、ヘキセニルが含まれる。
【0053】
本明細書に使用するように、「アルキニル」又は「アルキニレン」には、鎖に沿ったどの安定点でも生じ得る1以上の炭素−炭素三重結合がある、直鎖又は分岐鎖のいずれかの配置の2〜12の炭化水素原子が含まれると企図される。アルキニルの例には、限定されないが、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニルが含まれる。
【0054】
本明細書に使用するように、用語「アルキルシクロアルキル」は、シクロアルキルで修飾された式の原子へ付いたアルキルを意味すると企図される。アルキルシクロアルキルの例には、限定されないが、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロプロピルエチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルエチル、シクロプロピルプロピル、シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘプチルプロピルが含まれる。
【0055】
本明細書に使用するように、「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を環に有して、3〜12の炭素原子を有する、環含有ヒドロカービル基を意味する。
【0056】
本明細書に使用するように、「シクロアルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を環に有して、7〜12の炭素原子を有する、環含有ヒドロカービル基を意味する。
【0057】
本明細書に使用するように、用語「アラルキル」は、アリール基(芳香族又は複素芳香族基)で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書に使用するように、「芳香族」は、芳香族の特性(例えば、4n+2個の非局在化電子)を有して約14までの炭素原子を含んでなる、1以上の多価不飽和炭素環を有するヒドロカービル基を意味する。
【0058】
本明細書に使用する用語「アリール」には、0〜4のヘテロ原子が含まれる場合がある5、6及び7員の単環芳香族基、例えば、ベンゼン、フラン、イミダゾール、イソオキサゾール、ニコチン(nicotonic)、イソニコチン(isonictinic)、オキサゾール、フェニル、ピラゾール、ピラジン、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、等が含まれる。環構造にヘテロ原子を有するこれらのアリール基は、「ヘテロアリール」又は「複素芳香族」と呼ばれる場合もある。芳香族環は、1以上の環位置で、上記に記載されるような置換基で置換してよい。用語「アリール」には、2以上の炭素が2つの隣接した環(この環は「縮合環」である)に共通している2以上の環式環を有する多環式の環系も含まれ、ここでは、この環の少なくとも1つが、例えば芳香族であり、他の環式環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、及び/又はヘテロシクリルであり得る。
【0059】
用語、オルト、メタ、及びパラは、それぞれ、1,2、1,3、及び1,4−二置換ベンゼンへ適用される。例えば、1,2−ジメチルベンゼンとオルト−ジメチルベンゼンという名称は、同義である。
【0060】
本明細書に使用するように、用語「ヘテロシクリル」又は「複素環式」又は「複素環」は、N、O及びSより独立して選択される1以上のヘテロ原子を環構造の一部として有して、環に3〜20の原子、より好ましくは3〜7員環を含んでなる、環を含有する1価及び2価の構造を意味する。複素環式基は、飽和でも不飽和でもよく、1以上の二重結合を含有し、そして複素環式基は、多環系の場合のように、1以上の環を含有する場合がある。本明細書に記載する複素環式環は、生じる化合物が安定であれば、炭素で置換されても、ヘテロ原子の原子で置換されてもよい。具体的に注記すれば、ヘテロシクリルの窒素は、場合により四級化されてよい。ヘテロシクリル中のS及びO原子の総数が1を超える場合、これらのヘテロ原子は互いに隣接しないと理解される。
【0061】
ヘテロシクリルの例には、限定されないが、1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アザビシクロ、アゼチジン、アゼパン、アジリジン、アゾシニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾジオキソール、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダザロニル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、b−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、ジアゼパン、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジオキソラン、フリル、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、ホモピペリジニル、イミダゾリジン、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシラン、オキサゾリジニル、ペリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プリニル、ピラニル、ピロリジニル、ピロリン、ピロリジン、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、N−オキシド−ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピリジン、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリニル、チオファン、チオテトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェネイル、チイラン、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニルが含まれる。
【0062】
用語「ポリシクリル」又は「多環式基」は、2以上の炭素が2つの隣接した環に共通している(例えば、この環は「縮合環」である)、2以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール及び/又はヘテロシクリル)を意味する。非隣接原子を介して結合する環は、「架橋した」環と呼ばれる。多環の環のそれぞれは、例えば、ハロゲン、アルキル、アラルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、スルフヒドリル、イミノ、アミド、カルボニル、カルボキシル、エーテル、アルキルチオ、スルホニル、ケトン、アルデヒド、エステル、ヘテロシクリル、芳香族又は複素芳香族の部分、−CF、−CN、等のような、上記に記載されるような置換基で置換することができる。そのような架橋ヘテロシクリルの例には、キヌクリジン、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、及び7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、置換ピペラジンが含まれる。
【0063】
本明細書に使用するように、用語「アミン」又は「アミノ」は、一般式:−NRR’の基を意味し、ここでRとR’は、それぞれ独立して、限定されないが、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、又はヘテロアラルキルにより表される。アミノ基の例には、限定されないが、NH、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ベンジルアミン、等が含まれる。
【0064】
本明細書に使用するように、用語「アミド」は、アミノ置換カルボニルとして当該技術分野で認識され、一般式:
【0065】
【化8】

【0066】
(式中、RとR’は、それぞれ独立して、限定されないが、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、又はヘテロアラルキルにより表されるか、又はRとR’は、環を形成する場合がある)により表すことができる部分が含まれる。
【0067】
本明細書に使用するように、「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」は、指定数の炭素原子が酸素架橋を介して付いた、上記に定義されるようなアルキル基を表す。アルコキシの例には、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ、及びプロパルジルオキシが含まれる。同様に、「アルキルチオ」又は「チオアルコキシ」は、指定数の炭素原子がイオウ架橋を介して付いた、上記に定義されるようなアルキル基を表す。
【0068】
本明細書に使用するように、用語「アシル」は、一般式:−C(=O)−Rの基を意味し、ここでRは、水素、ヒドロカービル残基である。アシル基の例には、限定されないが、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、フェニルアセチルが含まれる。
【0069】
本明細書に使用するように、用語「カルボニル」は、当該技術分野で認識され、一般式:
【0070】
【化9】

【0071】
(式中、Xは、結合であるか、酸素又はイオウを表し、Rは、水素、アルキル、アルケニル、−(CH−R”、又は薬学的に許容される塩を表し、R’は、水素、アルキル、アルケニル、又は−(CH−R”を表し、ここでmは、10以下の整数であり、R”は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、又はヘテロアリールである)により表すことができるような部分が含まれる。Xが酸素であり、RとR’が水素でない場合、この式は、「エステル」を表す。Xが酸素であり、Rが上記に定義される通りである場合、この部分は、本明細書においてカルボキシル基と呼ばれ、特にR’が水素であるとき、この式は、「カルボン酸」を表す。Xが酸素であり、R’が水素である場合、この式は、「ホルメート」を表す。一般に、上記の式の酸素原子がイオウにより置き換えられる場合、この式は、「チオールカルボニル」基を表す。Xがイオウであり、RとR’が水素でない場合、この式は、「チオールエステル」を表す。Xがイオウであり、Rが水素である場合、この式は、「チオールカルボン酸」を表す。Xがイオウであり、R’が水素である場合、この式は、「チオールホルメート」を表す。一方、Xが結合であり、Rが水素でない場合、上記の式は、「ケトン」基を表す。Xが結合であり、Rが水素である場合、上記の式は、「アルデヒド」基を表す。
【0072】
本明細書に使用するように、用語「スルホニルアミノ」は、当該技術分野で認識され、一般式:
【0073】
【化10】

【0074】
(式中、RとR’は、それぞれ独立して、限定されないが、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、又はヘテロアラルキルにより表される)によって表すことができる部分を意味する。
【0075】
本明細書に使用するように、用語「スルホニル」は、当該技術分野で認識され、一般式
【0076】
【化11】

【0077】
(式中、Rは、限定されないが、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、又はヘテロアラルキルにより表される)によって表すことができる部分を意味する。
【0078】
本明細書に使用するように、「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを意味する。「対イオン」は、クロリド、ブロミド、ヒドロキシド、アセテート、スルフェート、トシラート、ベンゼンスルホネート、等のような、小さな陰電荷の分子種を表すために使用する。
【0079】
本明細書に使用するように、「ハロアルキル」には、1以上のハロゲンで置換された特定数の炭素原子を有する、分岐鎖及び直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基が含まれると企図される(例えば、−C、ここでv=1〜3であり、w=1〜(2v+1)である)。ハロアルキルの例には、限定されないが、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、及びヘプタクロロプロピルが含まれる。「ハロアルコキシ」は、指定数の炭素原子が酸素架橋を介して付いた、上記に定義されるようなハロアルキル基;例えば、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、等を意味すると企図される。「ハロアルキルチオ」は、指定数の炭素原子がイオウ架橋を介して付いた、上記に定義されるようなハロアルキル基を意味すると企図される。
【0080】
本明細書に使用するように、句「保護基」は、潜在的に反応性の官能基を望まれない化学変換より防ぐ一時的な置換基を意味する。そのような保護基の例には、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテルと、アルデヒド及びケトンのそれぞれアセタール及びケタールが含まれる。保護基化学の分野については概説されている(Greene, T. W.;Wuts, P. G. M.「有機合成の保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」第3版;ウィリー、ニューヨーク、1999)。
【0081】
本明細書に使用するように、「薬学的に許容される」は、本明細書において、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、又は他の問題や合併症を伴わずに、ヒト及び動物の組織との接触における使用に適していて、妥当な利益/リスク比と釣り合った、化合物、材料、組成物、及び/又は剤形へ言及するために利用する。
【0082】
本明細書に使用するように、「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩又は塩基塩になることによって修飾されている、開示化合物の誘導体を意味する。薬学的に許容される塩の例には、限定されないが、アミンのような塩基性残基の無機酸又は有機酸塩;カルボン酸のような酸性残基のアルカリ塩又は有機塩、等が含まれる。薬学的に許容される塩には、例えば、無毒の無機酸又は有機酸より形成される、親化合物の慣用的な無毒の塩又は四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、そのような慣用的な無毒の塩には、塩酸、リン酸、等のような無機酸より誘導されるものと、乳酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、等のような有機酸より製造される塩が含まれる。
【0083】
本発明の薬学的に許容される塩は、塩基性又は酸性の部分を含有する親化合物より、慣用の化学的方法によって合成することができる。一般に、そのような塩は、これら化合物のフリー酸又は塩基の形態を、水中、又は有機溶媒中、又はこの2つの混合物中で(一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水溶媒を使用する)化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させることによって製造することができる。
【0084】
本明細書に使用するように、「in vivo 加水分解可能エステル」は、カルボキシ又はヒドロキシ基を含有する、式(I)の化合物の in vivo 加水分解可能(又は切断可能)エステルを意味する。例えば、アミノ酸エステル、メトキシエチルのようなC1−6アルコキシメチルエステル;ピバロイルオキシメチルのようなC1−6アルカノイルオキシメチルエステル;1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、アセトキシメトキシ、又はホスホロアミド環式エステルのようなC3−8シクロアルコキシカルボニルオキシC1−6アルキルエステルである。
【0085】
本明細書に使用するように、「安定な化合物」及び「安定な構造」は、反応混合物からの有用な度合いの純度への単離、並びに有効な治療薬剤への製剤化に耐えるほど十分に頑丈である化合物を示すものである。
【0086】
本明細書に定義される抗癌治療は、単独療法として適用しても、本発明の化合物に加えて、慣用の外科又は放射線療法又は化学療法を伴ってもよい。そうした化学療法には、以下のカテゴリーの抗腫瘍剤の1以上を含めてよい:
(i)医科腫瘍学に使用される、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、及びニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシル及びテガフールのようなフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、及びゲンシタビンのような抗葉酸剤);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン類);抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、及びビノレルビンのようなビンカアルカロイドと、タキソール及びタキソテレのようなタキソイド類);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、及びカンプトテシン);及び細胞分化剤(例えば、全トランスレチノール酸、13−cisレチノール酸、及びフェンレチニド)のような、抗増殖/抗新生物/DNA損傷薬とその組合せ;
(ii)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えば、フルベストラント)、抗アンドロゲン(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、及び酢酸シプロテロン)、LHRLアンタゴニスト又はLHRLアゴニスト(例えば、ゴセレリン、ロイプロレリン、及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール、及びエキセメスタンのような)、及びフィナステリドのような5α−レダクターゼの阻害剤、といった細胞増殖抑止剤;
(iii)癌細胞浸潤を阻害する薬剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤とウロキナーゼプラスミノゲンアクチベーター受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤{例えば、こうした阻害剤には、増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbb2抗体、トラスツマブ[HerceptinTM]と抗erbb1抗体、セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、表皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば、N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N−(3−エチルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤)、例えば、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、及び例えば、肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤が含まれる};
(v)血管内皮増殖因子の効果を阻害する化合物のような抗血管新生剤(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体のベバシツマブ[AvastinTM]、国際特許出願公開公報、WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856、及びWO98/13354に開示されるような化合物と、他の機序により作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、及びアンジオスタチン));
(vi)コンブレスタチンA4のような血管傷害剤と、国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224,WO02/04434、及びWO02/08213に開示される化合物;
(vii)アンチセンス療法、例えば、ISIS2503、抗rasアンチセンスのような、上記に列挙される標的へ指向されるもの;
(viii)例えば、異常p53又は異常BRCA1又はBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌の窒素レダクターゼ酵素を使用するようなGDEPT(遺伝子指向型酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び、多剤耐性遺伝子治療のような化学療法又は放射線療法への患者耐性を高めるアプローチが含まれる、遺伝子治療アプローチ;
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4、又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるための ex-vivo 及び in-vivo アプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた樹状細胞のようなトランスフェクトされた免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた腫瘍細胞系を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチが含まれる、免疫療法アプローチ。
【0087】
こうした併用治療は、治療の個別成分の同時、連続、又は分離投薬により達成することができる。このような組合せ製品は、本発明の化合物を利用する。
本発明の化合物は、経口、非経口、頬内、膣、直腸、吸入、通気、舌下、筋肉内、皮下、局所、鼻腔内、腹腔内、胸内、静脈内、硬膜外、鞘内、脳血管内に、そして関節への注射により投与することができる。
【0088】
投与量は、投与の経路、疾患の重症度、患者の年齢及び体重、並びに、特別な患者に最適なものとして個別の方式及び投与量レベルを決定するときに担当医が通常考慮する他の要因に依存する。
【0089】
本発明の化合物の感染治療における使用に有効な量とは、温血動物、特にヒトにおいて感染の症状を症候的に緩和する、感染の進行を遅らせる、又は感染症状のある患者において悪化するリスクを低下させるのに十分な量である。
【0090】
本発明の化合物より医薬組成物を調製するのに、不活性な薬学的に許容される担体は、固体でも液体でもよい。固形の調製物には、散剤、錠剤、分散顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤、及び坐剤が含まれる。
【0091】
固体の担体は、1以上の物質であってよく、希釈剤、芳香剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、結合剤、又は錠剤崩壊剤として作用してもよく、被包化材料であってもよい。
散剤において、担体は微細化した固形物であり、微細化した有効成分との混合物で存在する。錠剤では、必要な結合特性を有する担体と好適な比率で有効成分を混合して、所望される形状及びサイズへ圧縮する。
【0092】
坐剤組成物を調製するには、脂肪酸グリセリド及びココア脂の混合物のような低融点ワックスをはじめに融かして、例えば撹拌することによって、そこに有効成分を分散させる。次いで、融けた均質混合物を簡便なサイズの型へ注ぎ、冷やして固まらせる。
【0093】
好適な担体には、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、乳糖、糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、ココア脂、等が含まれる。
【0094】
本発明の化合物の中には、様々な無機及び有機の酸及び塩基と塩を形成することが可能であるものがあり、そのような塩も本発明の範囲内にある。例えば、そのような慣用の無毒の塩には、塩酸、リン酸、等のような無機酸より誘導されるものと、乳酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、等のような有機酸より調製される塩が含まれる。
【0095】
1つの態様において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、ヒトが含まれる哺乳動物の療法的治療(予防的治療が含まれる)のために、通常、標準的な製剤実践に従って医薬組成物として製剤化する。
【0096】
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物に加えて、本明細書に言及される1以上の疾患状態を治療するのに有用な1以上の薬理剤を含有しても、それと同時投与(同時的又は連続的に)してもよい。
【0097】
用語「組成物」には、薬学的に許容される担体と有効成分又はその薬学的に許容される塩の製剤が含まれると企図される。例えば、本発明は、当該技術分野で知られた手段によって、例えば、錠剤、カプセル剤、水系又は油系の溶液剤、懸濁液剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、経鼻スプレー剤、坐剤、吸入用の微細化散剤又はエアゾール剤又はネブライザー、及び、非経口使用(静脈内、筋肉内、又は注入が含まれる)のための無菌の水系又は油系の溶液剤又は懸濁液剤、又は無菌乳剤へ製剤化することができる。
【0098】
液型組成物には、溶液剤、懸濁液剤、及び乳剤が含まれる。活性化合物の無菌の水又は水−プロピレングリコール溶液剤は、非経口投与に適した液体調製物の例として言及してよい。液体組成物は、水系ポリエチレングリコール溶液中の溶液において製剤化してもよい。経口投与用の水溶液剤は、有効成分を水に溶かして、好適な着色剤、芳香剤、安定化剤、及び濃化剤を所望のように加えることによって調製することができる。経口使用のための水系懸濁液剤は、微細化した有効成分を、天然合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースのような粘稠材料と医薬製剤化の技術分野で知られた他の懸濁剤と一緒に水に分散させることによって作製することができる。
【0099】
医薬組成物は、単位剤形であり得る。そのような形態では、適正量の有効成分を含有する単位用量へ組成物を分割する。単位剤形は、包装された調製物であってよく、このパッケージは、離散量の調製物、例えば、パケット錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプル中の散剤を含有する。単位剤形は、カプセル剤、カシェ剤、又は錠剤そのものでもよく、これらの包装形態のいずれかの適正数でもよい。
【0100】
式(I)の化合物は、チェックポイントキナーゼ活性を in vitro で阻害することが示された。チェックポイントキナーゼの阻害剤は、細胞を有糸分裂の中期へ不適切に進行させて、影響を受けた細胞のアポトーシスをもたらすので、抗増殖効果を有することが示されている。故に、式(I)の化合物は、新生物疾患の治療に使用することができると考えられる。従って、式(I)の化合物とその塩は、脳、乳房、卵巣、肺、結腸、前立腺、皮膚、又は他の組織の癌腫、並びに白血病及びリンパ腫、中枢及び末梢神経系の腫瘍、そして黒色腫、肉腫、線維肉腫、及び骨肉腫のような他の腫瘍タイプといった新生物疾患に抗する活性があると期待される。さらに、式(I)の化合物は、他の増殖性疾患の治療にも有用であると期待される。式(I)の化合物は、広範囲のDNA損傷剤と組み合わせて使用される可能性が最も高いが、単独の薬剤として使用してもよい。
【0101】
一般に、式(I)の化合物は、以下に記載する一方又は両方のアッセイにおいて、100マイクロモル濃度以下のIC50値を有すると確定された。例えば、実施例2の化合物は、10nMのIC50値を有する。
【0102】
チェックポイントキナーゼ1アッセイ:この in vitro アッセイは、化合物によるCHK1キナーゼの阻害を測定する。キナーゼドメインをバキュロウイルスにおいて発現させて、GSTタグにより精製する。次いで、精製したタンパク質とビオチニル化ペプチド基質(Cdc25C)を384ウェル自動化シンチレーション近似アッセイ(SPA)において使用する。具体的には、ペプチド、酵素、及び反応緩衝液を混合して、化合物の希釈系列と対照を含有する384ウェルプレートへ等分する。次いで、コールド及びホットのATPを加えて、反応を開始させる。2時間後、SPAビーズスラリー、CsCl、及びEDTAを加えて反応を止めて、ビオチニル化ペプチドを捕捉する。次いで、プレートをTopcountで計数する。データを解析し、個々の化合物についてIC50を決定する。
【0103】
解除(abrogation)アッセイ:この細胞アッセイは、DNA損傷誘発性のG2/Mチェックポイントを解除するCHK1阻害剤の能力を測定する。先の酵素に対して活性がある(<2μM)化合物をこの細胞アッセイにおいて試験する。簡潔に言えば、1日目にHT29細胞(結腸癌細胞系、p53なし)を96ウェルプレートにプレート接種する。翌日、細胞をカンプトテシンで2時間処理して、DNA損傷を誘発させる。2時間後、カンプトテシンを除去して、細胞を試験化合物とノコダゾール(チェックポイントを解除する有糸分裂時の細胞において捕捉される紡錘毒)でさらに18時間処理する。次いで、細胞をホルムアルデヒドで固定し、有糸分裂に特異的なマーカーであるホスホヒストンH3の存在について染色して、細胞数を測定し得るようにHoechst色素で標識する。有糸分裂指標プロトコールを使用して、Array Scan(Cellomics)上でプレートを走査する。解除の陽性対照としては、4mMカフェインを使用する。化合物は、12点の用量応答において同一3検体で試験する。データを解析して、個々の化合物についてEC50を決定する。
【0104】
本発明の化合物は、有機合成の当業者によく知られたいくつかの方法で製造することができる。本発明の化合物は、合成有機化学の技術分野で知られた合成法、又は当業者に理解されるようなその変法と一緒に、以下に記載の方法を使用して合成することができる。そのような方法には、限定されないが、以下に記載するものが含まれる。本明細書に引用するすべての参考文献は、そのまま参照により本明細書に組み込まれる。
【0105】
本発明の新規化合物は、以下に記載する反応及び技術を使用して製造することができる。この反応は、利用する試薬及び材料に適した溶媒において実施されて、行われる変換に適している。また、以下に記載する合成法の記述では、溶媒の選択、反応気圧、反応温度、実験の時間、及び後処理手順が含まれる、すべての提唱される反応条件は、その反応の標準条件であるように選択され、当業者により容易に認知されるべきものであると理解されたい。有機合成の当業者には、分子の様々な部分に存在する官能基が提唱する試薬及び反応と適合しなければならないと理解される。反応条件と適合しないといった置換基に対する束縛は、当業者には容易に明らかであり、その場合は、代わりの方法を使用してよい。
【0106】
本明細書に含まれる実施例の出発材料は、市販されているか、又は既知の材料より標準法によって容易に製造される。例えば、以下の反応は、本明細書において使用する出発材料及び実施例のいくつかの製法についての例示であって、その制限ではない。
【0107】
本発明の化合物を製造するための全般的な手順は、以下の通りである:
これらの手順の最初は、共通の中間体より始まる。この中間体である2−アミノチオフェン核は、以下のスキームIに示すワンポットGewald合成により、様々なベンズアルデヒド及びイオウ元素とシアノメチルアセテートの塩基性条件下での反応より生成する。
【0108】
【化12】

【0109】
市販されていなければ、対応するベンズアルデヒドは、スキームIIに記載する変換の一部又は全部を使用して合成することができる。
【0110】
【化13】

【0111】
次いで、以下のスキームIII〜IXに記載する一般合成法より、式(I)の化合物を合成することができる。スキームIIIに示す第一の一般法は、トリクロロアセチル保護化又はフリーのいずれかの尿素のアミノアルミン酸有機金属錯体との反応からのWeinrebアミド形成を伴う。
【0112】
【化14】

【0113】
同様の化合物の生成の代替法をスキームIVに記載する。この一般経路は、スキームIIIからの同じ出発材料の2−アミノチオフェンエステルを利用するが、アミド結合形成は、対応するカルボン酸の様々なアミンとの反応により実施する。EDCI、DIC、BOP、及びHATUが含まれる多様なカップリング剤を、有機合成の技術分野において実践している人や訓練を受けている人にとってきわめて馴染みがある標準的なカップリング法の下で使用して、この変換を実施することができる。次いで、トリクロロアセチルイソシアネートとの反応に続くメタノール中のアンモニアでの切断という単純な2工程を使用して、最終の一級尿素の生成を実施する。
【0114】
【化15】

【0115】
以下のスキームV〜VIIに示すように、スキームIVの尿素生成に先立って生成したアミド生成物を、Rが水素ではない様々な置換尿素の形成の共通中間体として使用することができる。イソシアネート、アシルアジド(特に、ピラジンアシルアジド)、又はカルボニルジイミダゾール及びアミン(特に、塩酸ヒドロキシルアミン)との反応は、Rが、OH、場合により置換されるカルボシクリル、場合により置換されるヘテロシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択される、様々に置換された二級尿素の創出をもたらす。
【0116】
【化16】

【0117】
本発明において提示する追加の一般法は、式(I)の一般化合物の構築に関する改善に関わる。この方法は、その主要な変換として5−ブロモチオフェン中間体のSuzuki(鈴木)カップリングを利用するものであり、スキームVIIIに示す。この方法は、合成のさらに後で多様性の増加を可能にし、有機合成の並行コンビナトリアル法へ適用される。市販の2−アミノ−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステルをトリクロロアセチル尿素として保護して、続けて酢酸中の臭素で5位を選択的に臭素化する。メタノール中アンモニアでの保護基の除去に続くWeinrebアミノ化により、共通中間体を得る。次いで、標準Suzuki反応条件を利用して、標的化合物を最終的に生成する。
【0118】
【化17】

【0119】
上記の方法又はスキームのいずれかより生成した最終化合物が、分子上の随所に存在する窒素(特に、カルバメート)又は酸素(特に、エーテル又はエステル)に保護基を有するならば、除去の標準法を利用して、最終化合物を生成することができる。スキームIXに示すのは、カルバミン酸tert−ブトキシカルボニルを脱保護して、二級アミン生成物(R=XNHR)を対応の塩酸塩又はトリフルオロ酢酸塩として得るために使用する一般法である。メチルエステルのフェノールへの切断(示さず)は、塩化メチレン中の三臭化ホウ素との反応により影響を受ける。これらの方法のいずれも、有機合成の技術分野で訓練を受けている人には大変馴染みがある。
【0120】
【化18】

【0121】
実施例
表1
【0122】
【表1】

【0123】
【表2】

【0124】
【表3】

【0125】
【表4】

【0126】
【表5】

【0127】
【表6】

【0128】
【表7】

【0129】
【表8】

【0130】
【表9】

【0131】
【表10】

【0132】
【表11】

【0133】
【表12】

【0134】
【表13】

【0135】
【表14】

【0136】
表2
【0137】
【表15】

【0138】
【表16】

【0139】
【表17】

【0140】
【表18】

【0141】
【表19】

【0142】
【表20】

【0143】
【表21】

【0144】
【表22】

【0145】
【表23】

【0146】
【表24】

【0147】
【表25】

【0148】
【表26】

【0149】
【表27】

【0150】
【表28】

【0151】
【表29】

【0152】
【表30】

【0153】
【表31】

【0154】
実施例4
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド
(4−メトキシフェニル)−アセトアルデヒド. −78℃へ冷やした(4−メトキシフェニル)−酢酸メチルエステル(18.0g,100ミリモル)の無水トルエン(200mL)撹拌溶液へN下に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL,トルエン中1.0M,150mL,150ミリモル)を10〜15分の時間にわたり加えた。この混合物を−78℃でさらに2時間撹拌した。MeOHのゆっくりとした添加に続く10%ロッシェル塩の導入により、この反応を止めた。この懸濁液をEtOAcで希釈して、室温で1時間撹拌した。EtOAc層を取って置き、水層をEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機層を一緒にして、NaSOで乾燥させて、濾過した。この溶液を真空で濃縮して、12.0g(100%)の表題アルデヒドを黄色い粘稠な半固体として得て、これを精製せずに次の工程に使用した。LC/MS (APCI, ES, M+H=151)。
【0155】
2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル. 4−メトキシフェニルアセトアルデヒド(12.0g)のDMF(200mL)溶液へ酢酸シアノメチル(8.9mL,100ミリモル)とイオウ(3.2g,100ミリモル)に続き、ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基、17.4mL,100ミリモル)を加えた。生じる懸濁液は、発熱を伴って、すぐに濃黄色〜茶褐色になった。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この反応物を、撹拌しながら、ゆっくりと水(約1L)へ加えた。黄褐色の沈殿が生じ、さらに30分の撹拌の後で濾過した。生じる固形物をカラムクロマトグラフィー(SiO,10〜20% EtOAc/ヘキサン)により精製して、15.3g(58%)の表題化合物を淡黄色の固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO δ 7.41, br s, 2H; δ 7.37, d, 2H; δ 7.07, s, 1H; δ 6.90, d, 2H; δ 3.75, s, 3H; δ 3.72, s, 3H), LC/MS (APCI, ES, M+H=264)。
【0156】
5−(4−メトキシフェニル)−2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル. 2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(7.15g,27.2ミリモル)の無水THF(150mL)撹拌溶液へトリクロロアセチルイソシアネート(6.4mL,54ミリモル)を5分の時間にわたりゆっくり加えた。この添加が完了した後で、沈殿が生じ、この反応物をさらに1時間撹拌した。所望の生成物を濾過により入手して、6.9g(56%)のオフホワイトの固形物を得た。この生成物を精製せずに次の工程に使用した。1H NMR (d6-DMSO δ 12.3, br s, 1H; δ 12.2, s, 1H; δ 7.46, d, 2H; δ 7.32, s, 1H; δ 6.85, d, 2H; δ 3.75, s, 3H; δ 3.66, s, 3H), LC/MS (APCI, ES, M+H=451)。
【0157】
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル. 5−(4−メトキシフェニル)−2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル(1.0g,2.2ミリモル)の乾燥THF(20mL)溶液へ[MeAl−3−Boc−(S)−3−アミノピペリジン]のTHF溶液(これは、(S)−3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.89g,4.4ミリモル)の10mL THF溶液へ−78℃でMeAl(ヘキサン中2.0M,2.2mL,4.4ミリモル)を添加した後で、室温までさらに1分間温めることによって予め調製した)を加えた。生じる橙色の溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を氷で冷やし、ロッシェル塩の10%水溶液をゆっくり加えて、反応を止めた。生じる2相の溶液を室温まで温めて、さらに1時間撹拌した。この混合物をEtOAc及びHOで希釈し、水層をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機抽出物をHO、塩水で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。蒸発により、薄橙色の固形物を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO,50% EtOAc/ヘキサン)による精製により、0.70g(67%)の淡黄色の固形物を得た。LC/MS (APCI, ES, M+H=475)。
【0158】
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩. (3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.70g,1.47ミリモル)の無水MeOH(5.0mL)撹拌溶液へ1,4−ジオキサン中4.0N HCl(10mL)を加えた。少量の沈殿がすぐに生じ、この反応物を室温でさらに4時間撹拌した。溶媒を真空で除去した。残渣をメタノールに再び溶かし、真空で濃縮(2x)して、0.51g(85%)の淡黄色の固形物を得た。1H NMR (d6-DMSO δ 10.9, s, 1H; δ 9.39, br s, 1H; δ 9.20, br s, 1H; δ 8.37, d, 1H; δ 7.88, s, 1H; δ 7.49, d, 2H; δ 6.96, d, 2H; δ 6.97, br s, 2H; δ 4.24, m, 1H; δ 3.77, s, 3H; δ 3.29, m, 1H; δ 3.11, m, 1H; δ 2.93, m, 2H; δ 1.91, m, 2H; δ 1.68, m, 2H), LC/MS (APCI, ES, M+H=6875)。
【0159】
実施例26
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩
(S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル. (S)−アゼパン−3−イルアミン(5g;43.8ミリモル)を100mLの無水CHClに溶かし、磁気撹拌子で撹拌しながら、−78℃まで冷やした。別のフラスコにおいてN−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド[Boc−OSu](9.7g;45ミリモル)を50mLの無水CHClに溶かした。先のアミンの撹拌溶液へスクシンイミドの溶液を、撹拌の間、反応混合物を−78℃に保つようにして、10〜15分の時間にわたって加えた。この添加が完了した後で、この反応物を室温まで温めてから、さらに4時間、又はTLC(ニンヒドリン;R0.3;0.1:1:10 NHOH,MeOH;CHCl)により反応が完了するまで撹拌した。この反応混合物を50mLのHOで洗浄した。水層を6N NaOHの添加によりpH>13として、CHCl(3x100mL)で抽出した。有機層をNaCOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、純粋な(S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.1g,54%)を粘稠なオイルとして得た。1H NMR (d6-DMSO, d 3.4, m, 2H; d 2.89, m, 1H; d 2.71, m, 1H; d 2.54, m, 1H; d 1.54, m, 3H; d 1.34, m, 3H; d 1.27, s, 9H; d 1.12, m, 2H), LC/MS (APCI, ES, M+H=215)。
【0160】
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル. 5−(4−メトキシフェニル)−2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル(1.36g,3ミリモル)の無水THF(20mL)溶液へ[MeAl−3−Boc−(S)−3−アミノホモピペリジン]のTHF溶液(これは、10mLのTHF中の(S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの溶液へMeAl(ヘキサン中2.0M,3.0mL,6.0ミリモル)を慎重に添加した後で、窒素下に室温まで温めて、さらに15分間撹拌することによって予め調製した)を加えた。生じる深黄色/橙色の溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を氷で冷やし、ロッシェル塩の10%水溶液をゆっくり加えて、反応を止めた。生じる2相の溶液を室温まで温めて、さらに1時間撹拌した。この混合物をEtOAc及びHOで希釈し、水層をEtOAc(3x)で抽出し、合わせた有機抽出物をHO、塩水で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。蒸発により、薄橙色の固形物を得た。ISCO MPLC(SiO,60〜80% EtOAc/ヘキサン)による精製により、0.9g(62%)の表題化合物を白い固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO, δ 11.0, s, 1H; δ 7.95, d, 0.5H; δ 7.81, d, 0.5H; δ 7.65, s, 0.5H; δ 7.56, s, 0.5H; δ 7.46, d, 2H; δ 6.97, d, 2H; δ 6.96, br s, 2H; δ 4.19, m, 0.5H; δ 4.11, m, 0.5H; δ 3.77, m, 3H; δ 3.65, m, 1H; δ 3.48, m, 1H; δ 3.20, m, 2H; δ 1.75, m, 3H; δ 1.58, m, 2H; δ 1.42, s, 4.5H; δ 1.39, m, 1H; δ 1.36, s, 4.5H), LC/MS (APCI, ES, M+H=489)。
【0161】
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩. (3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.9g,1.8ミリモル)の1,4−ジオキサン(10mL)撹拌溶液へ1,4−ジオキサン中4.0N HCl(10mL,40ミリモル)を加えた。沈殿がすぐに生じ、この反応物を室温でさらに4時間撹拌した。この塩型の吸湿性のために、溶媒を減圧で除去した。残渣をメタノールに溶かし、真空で濃縮(2x)して、オフホワイトの固形物を得た。2−プロパノールを使用することからの再結晶により、0.45g(59%)の白い固形物を得た。1H NMR (d6-DMSO, δ 10.9, s, 1H; δ 9.58, br s, 1H; δ 9.29, br s, 1H; δ 8.39, d, 1H; δ 7.82, s, 1H; δ 7.48, d, 2H; δ 6.96, d, 2H; δ 4.36, m, 1H; δ 3.77, s, 3H; δ 3.29, m, 1H; δ 3.20, m, 2H; δ 3.07, m, 1H; δ 1.98, m, 1H; δ 1.84, m, 4H; δ 1.59, m, 1H), LC/MS (APCI, ES, M+H=389)。
【0162】
実施例110
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩
少量のメタノールに溶かした(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの撹拌溶液へジオキサン中4.0N HClを加えた。この溶液を室温で1時間撹拌した。生成物をGilson(5% MeCN−HO→98% MeCN−HO)により精製して、27mgの表題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。1H NMR (300 MHz, d3-MeOD; δ 7.55(d, 2H), 7.45(s, 1H), 7.05(d, 2H), 4.35(dd, 2H), 4.25(m, 1H), 3.60(dd, 2H), 3.50(m, 1H), 3.30(m, 5H), 2.95(dd, 2H), 2.10(dd, 2H), 1.80(m, 2H), 1.35(t, 6H)), LCMS, (ES, M+H=460)。
【0163】
実施例112
(3S)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル・トリフルオロ酢酸塩
{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}酢酸メチル. (4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル(16.6g,10ミリモル)のDMF(100mL)溶液へ2−ブロモ−N,N−ジエチルエタンアミン臭化水素酸塩(2.6g,10ミリモル)とCsCO(6.6g,20ミリモル)を加えた。1時間後、追加当量の臭化物を加えてから、室温で一晩撹拌した。この反応混合物を多量の冷水へ注いだ。次いで、生成物を濾過により単離し、カラムクロマトグラフィー(SiO,10% MeOH/DCM)により精製して、15.6gの表題化合物をオフホワイトの固形物として得た。LC/MS (APCI, ES, M+H=266)。
【0164】
{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}アセトアルデヒド. −78℃へ冷やした{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}酢酸メチル(5.3g,20ミリモル)の無水トルエン(100mL)撹拌溶液へN下に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL,トルエン中1.0M,100mL,100ミリモル)を10〜15分の時間にわたり加えた。この混合物を−78℃でさらに2時間撹拌した。MeOHのゆっくりとした添加に続く10%ロッシェル塩の導入により、この反応を止めた。この懸濁液をEtOAcで希釈し、室温で1時間撹拌した。EtOAc層を取って置き、水層をEtOAc(2x)で抽出した。合わせた有機層を一緒にして、NaSOで乾燥させて、濾過した。この溶液を真空で濃縮して、4.7g(100%)の表題アルデヒドを黄色の粘稠な半固体として得て、これを精製せずに次の工程に使用した。LC/MS (APCI, ES, M+H=236)。
【0165】
2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボン酸メチル. {4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}アセトアルデヒド(4.7g,20ミリモル)のDMF(30mL)溶液へ酢酸シアノメチル(1.5mL,20ミリモル)とイオウ(0.6g,20ミリモル)に続き、ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基、2.5mL,20ミリモル)を加えた。生じる懸濁液は、発熱を伴って、すぐに濃黄色〜茶褐色になった。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この反応物を、撹拌しながら、ゆっくりと水(約200mL)へ加えた。黄褐色の沈殿が生じ、さらに30分の撹拌の後で濾過した。生じる固形物をカラムクロマトグラフィー(SiO,5〜10% MeOH/DCM/0.5% NHOH)により精製して、2.4gの表題化合物を淡黄色の固形物として得た。LC/MS (APCI, ES, M+H=349)。
【0166】
2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボン酸. 2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボン酸メチル(2.0g,5.7ミリモル)のMeOH(50mL)撹拌溶液へ6N NaOH(50mL)と水(50mL)を加えた。この反応物を加熱して、2時間、又は出発材料がTLC又はLCMSにより消失するまで還流させた。この溶液を真空で濃縮して、元の容量の約半分とした。生じる濁った混合物のpHを、撹拌しながら、6N HCl(約150mL)の慎重な添加により3〜5へ調整した。ゴム状の紅い沈殿を濾過して、乾燥させた。沸騰ヘキサン中で摩砕することによって、精製を達成した。室温への冷却と真空オーブンで一晩の乾燥後の濾過により、生成物(1.6g)を純粋な形態で単離した。LC/MS (APCI, ES, M+H=335)。
【0167】
(3S)−3−{[(2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル. 2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボン酸(100mg,0.3ミリモル)の無水DMF(2.0mL)撹拌溶液へ(S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(60mg,0.3ミリモル)、EDCI(63mg,0.33ミリモル)、HOBt(61mg,0.45ミリモル)、及びNMM(0.04mL,0.3ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この溶液を水とEtOAcで希釈した。有機層を分離して、取って置いた。残る水層をEtOAc(2x)で抽出してから、合わせた有機抽出物をプールして、塩水で洗浄した。生じるEtOAc溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、茶褐色の固形物を得た。精製をGilson(5% MeCN−HO→98% MeCN−HO)により実施して、90mgのオフホワイトの固形物を得た。LC/MS (APCI, ES, M+H=517)。
【0168】
(3S)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル. (3S)−3−{[(2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(90mg,0.17ミリモル)の無水THF(5.0mL)撹拌溶液へトリクロロアセチルイソシアネート(0.09mL,0.7ミリモル)を5分の時間にわたりゆっくり加えた。この添加が完了した後で、沈殿が生じ、この反応物をさらに1時間撹拌した。この反応混合物を真空で濃縮した。この粗製残渣をメタノールに溶かしてから、メタノール中2.0N NH(0.35mL)を加えた。Gilson(5% MeCN−HO→98% MeCN−HO)による精製によって、表題(50mg)を黄褐色の固形物として得た。1H NMR (300 MHz, d3-MeOD; δ 7.55(d, 2H), 7.45(s, 1H), 7.05(d, 2H), 4.35(dd, 2H), 3.60-3.90(m, 3H), 3.60(dd, 2H), 3.30(m, 4H), 2.95(m, 2H), 1.90(dd, 2H), 1.55(m, 2H), 1.45(s, 9H), 1.35(t, 6H)), (APCI, ES, M+H=560)。
【0169】
実施例123
N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩 2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボン酸. 2−アミノ−5−(4−メトキシ−フェニル)−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(6.6g,26.6ミリモル)のMeOH(200mL)撹拌溶液へ6N NaOH(100mL)と水(50mL)を加えた。この反応物を加熱して、2時間、又は出発材料がTLC又はLCMSにより消失するまで還流させた。この溶液を真空で濃縮して、元の容量の約半分とした。生じる濁った混合物のpHを、撹拌しながら、6N HCl(約150mL)の慎重な添加により3〜5へ調整した。ゴム状の赤い沈殿を濾過して、乾燥させた。沸騰ヘキサン中で摩砕することによって、精製を達成した。室温への冷却と真空オーブンで一晩の乾燥後の濾過により、生成物(6.0g,91%)を純粋な形態で単離した。1H NMR (d6-DMSO δ 7.37, d, 2H; δ 7.11, s, 1H; δ 7.10, br s, 2H; δ 6.94, d, 2H), LC/MS (APCI, ES, M+H=250)。
【0170】
ピラジン−2−カルボン酸ヒドラジド. 140mLのEtOH中のピラジン−2−カルボン酸メチルエステル(11.1g,80ミリモル)の撹拌溶液へヒドラジン水和物(15.6mL,320ミリモル)を加えた。生じる溶液を加熱して2時間還流させた。溶媒を減圧で除去し、高真空で乾燥させて、表題アミド(11.1g,100%)を白い固形物として得た。この生成物を精製せずに後続の工程に使用した。1H NMR (d6-DMSO δ 10.1, br s, 1H; δ 9.12, d, 1H; δ 8.83, d, 1H; δ 8.70, dd, 1H; δ 4.64, br s, 2H), LC/MS (APCI, ES, M+H=139)。
【0171】
ピラジン−2−カルボニルアジド. ピラジン−2−カルボン酸ヒドラジド(11.1g,80ミリモル)を140mLの水に溶かし、6N HCl(13.3mL,80ミリモル)を加えて、0℃へ冷やした。この撹拌した反応混合物へ、滴下漏斗を使用して、80mLの亜硝酸ナトリウム(8.3g,120ミリモル)水溶液を15〜30分の時間にわたりゆっくり加えた。この添加が完了した後で、この反応物を室温まで温めて、さらに5時間撹拌した。この溶液を固体NaHCOの慎重な添加により中和させてから、CHCl(3x)で抽出した。プールした有機分画をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、高真空で一晩乾燥させて、2.5g(21%)の表題アシルアジドを得た。この生成物を精製せずに後続の工程に使用した。1H NMR (d6-DMSO δ 9.30, d, 1H; δ 9.03, d, 1H; δ 8.90, dd, 1H)。
【0172】
(S)−3−{[2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボニル]−アミノ}−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル. 2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボン酸(1.0g,4.0ミリモル)の無水DMF(20mL)撹拌溶液へ(S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.03g,4.8ミリモル)、BOP(2.6g,6.0ミリモル)、及びNMM(0.6mL,5ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この溶液を水とEtOAcで希釈した。有機層を分離して、取って置いた。残る水層をEtOAc(2x)で抽出してから、合わせた有機抽出物をプールして、塩水で洗浄した。生じるEtOAc溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、茶褐色の固形物を得た。ISCO MPLC(SiO,30〜50% EtOAc/ヘキサン)により精製を実施して、0.9g(50%)のオフホワイトの固形物を得た。1H NMR (d6-DMSO δ 7.51, d, 0.5H; δ 7.46, s, 0.5H; δ 7.37, s, 0.5H; δ 7.36, d, 0.5H; δ 7.34, br s, 2H; δ 7.33, d, 2H; δ 6.93, d, 2H; δ 4.11, br s, 1H; δ 3.76, s, 3H; δ 3.61, dq, 1H; δ 3.47, m, 1H; δ 3.11, m, 2H; δ 1.73, m, 3H; δ 1.56, m, 2H; δ 1.42, s, 4.5H; δ 1.38, s+m, 5.5H), LC/MS (APCI, ES, M+H=446)。
【0173】
(3S)−3−{[(5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル. 20mLの無水DME中の(S)−3−{[2−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−チオフェン−3−カルボニル]−アミノ}−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.76g,1.7ミリモル)及びピラジン−2−カルボニルアジド(0.5g,3.4ミリモル)の溶液を2時間還流させた。溶媒を減圧で除去し、ISCO MPLC(40〜60% EtOAc/ヘキサン)を使用して粗生成物を精製して、0.51g(53%)の表題化合物を淡黄色の固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO δ 12.5, br s, 0.5H; δ 12.4, br s, 0.5H; δ 10.90, s, 0.5H; δ 10.88, s, 0.5H; δ 8.93, s, 0.5H; δ 8.89, s, 0.5H; δ 8.33, d, 1H; δ 8.29, t, 1H; δ 8.05, d, 0.5H; δ 7.91, d, 0.5H; δ 7.74, s, 0.5H; δ 7.65, s, 0.5H; δ 7.52, dd, 2H; δ 7.00, d, 2H; δ 4.26, m, 0.5H; δ 4.17, m, 0.5H; δ 3.79, s, 3H; δ 3.69, m, 1H; δ 3.48, m, 1H; δ 3.21, m, 2H; δ 1.77, m, 3H; δ 1.61, m, 2H; δ 1.44, s, 4.5H; δ 1.38, s+m, 5.5H), LC/MS (APCI, ES, M+H=567)。
【0174】
N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩. 10mLのMeOH中の(3S)−3−{[(5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.51g,0.9ミリモル)の撹拌溶液へ10mL(40ミリモル)のジオキサン中4.0N HClを加えた。この溶液を室温で4時間撹拌してから、真空で濃縮した。還流2−プロパノールにおける摩砕によって残渣を一部再結晶させて、表題化合物(0.30g,67%)を淡橙色の固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO δ 12.6, br s, 1H; δ 10.9, s, 1H; δ 9.55, br s, 1H; δ 9.24, br s, 1H; δ 8.88, s, 1H; δ 8.49, d, 1H; δ 8.35, dd, 1H; δ 8.29, d, 1H; δ 7.92, s, 1H; δ 7.54, d, 2H; δ 6.99, d, 2H; δ 4.42, m, 1H; δ 3.33, m, 1H; δ 3.23, m, 2H; δ 3.10, m, 1H; δ 2.02, m, 1H; δ 1.85, m, 4H; δ 1.62, m, 1H;), LC/MS (APCI, ES, M+H=467)。
【0175】
実施例136
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド・トリフルオロ酢酸塩
(3S)−3−{[(5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ヒドロキシアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル. (3S)−3−{[(2−アミノ−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(115mg,0.22ミリモル)のTHF(640μL)溶液へ1,1’−カルボニルジイミダゾール(178mg,1.1ミリモル)を加えた。生じる濁った溶液を室温で1時間撹拌して、すぐに塩酸ヒドロキシルアミン(76.4mg,1.1ミリモル)とEtN(100μL)を加え、生じる黒ずんだ溶液を室温で48時間撹拌した。この混合物をEtOAcとHOの間に分画して、有機層をHO、塩水で洗浄して、乾燥(MgSO)させた。蒸発により、黄色の残渣を得た。Gilson(5% MeCN−HO→98% MeCN−HO)による精製によって、表題のヒドロキシ尿素を得た。
【0176】
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ヒドロキシアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド. (3S)−3−{[(5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ヒドロキシアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルのジオキサン撹拌溶液をジオキサン中4.0N HCl溶液(3mL)で処理し、生じる濁った混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒の蒸発により、5−[4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2−(3−ヒドロキシ−尿素)−チオフェン−3−カルボン酸−(S)−ピペリジン−3−イルアミド(8mg)を塩酸塩として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.17 - 1.40 (m, 6H) 1.54 - 1.81 (m, 2H) 1.84 - 2.07 (m, 2H) 2.76 - 2.99 (m, 2H) 3.05 - 3.25 (m, 4H) 3.41 - 3.61 (m, 4H) 3.73 - 3.88 (m, 1H) 4.29 - 4.42 (m, 1H) 4.40 - 4.64 (m, 1H) 5.86 (s, 1H) 7.07 (d, J=8.48 Hz, 2H) 7.55 (d, J=8.48 Hz, 2H) 7.82 (s, 1H) 9.44 (s, 1H) 9.65 (s, 1H); LC/MS (ES, M+H=476)。
【0177】
実施例137
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド
(3S)−3−[({2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモ−3−チエニル}カルボニル)アミノ]アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモチオフェン−3−カルボン酸メチル(1当量)の乾燥THF(0.3M)溶液へ[MeAl−Boc−3−(S)−アミノホモピペリジン](2当量)のTHF(1.0M)溶液(これは、Boc−3−(S)−ホモピペリジンのTHF溶液へ−78℃でMeAl(ヘキサン中2.0M)を添加して予め調製し、生じる黄色い溶液を室温まで温めて、さらに15分間撹拌した)を加え、生じる深黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を氷で冷やし、ロッシェル塩の10%水溶液をゆっくり加えて、反応を止めた。生じる2相の溶液を室温まで温めて、さらに1時間撹拌した。この混合物をEtOAcとHOで希釈し、水層をEtOAc(3x)で抽出して、合わせた有機抽出物をHO、塩水で洗浄して、乾燥(MgSO)させた。蒸発により、薄橙色の固形物を得た。カラムクロマトグラフィー(40〜60% EtOAc/ヘキサン)による精製により、白い固形物を得た。LC/MS (ES, M+H=462)。
【0178】
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル. フラスコに、(3S)−3−[({2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモ−3−チエニル}カルボニル)アミノ]アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0ミリモル)、3−メトキシフェニルボロン酸(1.5ミリモル)、CsCO(3.0ミリモル)、及びPd(PPh(0.05〜0.1ミリモル)を入れて、窒素で10分間パージした。ジオキサン(4mL)とHO(1mL)を窒素気体下に加え、生じる混合物を90℃まで2〜4時間加熱した。この混合物を室温へ冷やし、この混合物を濾過した(0.45μM、又は珪藻土)。水層を分離して、残る溶媒を濃縮乾固させた。MPLC ISCO分離システム(30〜60% EtOAc/ヘキサン)でのカラムクロマトグラフィー(SiO)により残渣を精製して、オフホワイトの固形物を得た。LCMS, (ES, M+H=489)。
【0179】
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩. 少量のメタノールに溶かした(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルの撹拌溶液へジオキサン中4.0N HClを加えた。この溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒の除去と乾燥の後で、塩酸塩としての生成物をオフホワイトの固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO δ 10.90 (s, 1H), 9.21 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.29 (d, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.29 (t, 1H), 7.11 (d, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.83 (d, 1H), 4.33 (s, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.20 (m, 4H), 2.00 (m, 1H), 1.84 (m, 4H), 1.56 (m, 1H)), LCMS, (ES, M+H=389)。
【0180】
実施例139
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド
2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル. 2−アミノ−チオフェン−3−カルボン酸メチルエステル(1当量)の無水THF(mL)撹拌溶液へトリクロロアセチルイソシアネート(1当量)を5分の時間にわたりゆっくり加えた。この添加が完了した後で、沈殿が生じて、この反応物をさらに1時間撹拌した。所望の生成物を濾過により入手して、2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル(99%)をオフホワイトの固形物として得た。この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LC/MS (ES, M+H=345)。
【0181】
5−ブロモ−2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル. 2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル(1当量)の氷酢酸(20mL)撹拌溶液へ臭素(1.3当量)の氷酢酸(5mL)溶液を5分の時間にわたりゆっくり加えた。この添加が完了した後で、生じる黒ずんだ溶液を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空で蒸発させて、残渣をHOで摩砕した。表題化合物を濾過によりオフホワイトの固形物として得た(99%)。Pで2日間乾燥後、この生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LC/MS (ES, M+H=425)。
【0182】
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモチオフェン−3−カルボン酸メチル. 5−ブロモ−2−({[(トリクロロアセチル)アミノ]カルボニル}アミノ)チオフェン−3−カルボン酸メチル(1当量)の無水メタノール撹拌溶液を乾燥アンモニアで20分間パージした。室温でさらに10分間撹拌後、沈殿を観察して、生成物を濾過により単離した(収率100%)。LC/MS (ES, M+H=280)。
【0183】
(3S)−3−[({2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモ−3−チエニル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモチオフェン−3−カルボン酸メチル(1当量)の乾燥THF(0.3M)溶液へ[MeAl−Boc−3−(S)−アミノピペリジン](2当量)のTHF溶液(1.0M)(これは、Boc−3−(S)−ピペリジンのTHF溶液へ−78℃でMeAl(ヘキサン中2.0M)を添加して予め調製し、生じる黄色い溶液を室温まで温めて、さらに15分間撹拌した)を加え、生じる深黄色の溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を氷で冷やし、ロッシェル塩の10%水溶液をゆっくり加えて、反応を止めた。生じる2相の溶液を室温まで温めて、さらに1時間撹拌した。この混合物をEtOAcとHOで希釈し、水層をEtOAc(3x)で抽出して、合わせた有機抽出物をHO、塩水で洗浄して、乾燥(MgSO)させた。蒸発により、薄橙色の固形物を得た。カラムクロマトグラフィー(40〜60% EtOAc/ヘキサン)による精製により、白い固形物を得た。1H NMR (d6-DMSO, δ 10.9, s, 1H; δ 9.48, br s, 1H; δ 9.31, br s, 1H; δ 8.48, d, 1H; δ 8.10, s, 1H; δ 7.57, d, 2H; δ 7.38, t, 2H; δ 7.23, t, 1H; δ 7.01, br s, 2H; δ 4.26, m, 1H; δ 3.29, m, 1H; δ 3.11, m, 1H; δ 2.94, m, 2H; δ 1.91, m, 2H; δ 1.69, m, 2H), LC/MS (APCI, ES, M+H=345)。
【0184】
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル. フラスコに、(3S)−3−[({2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−ブロモ−3−チエニル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.0ミリモル)、3−メトキシフェニルボロン酸(1.5ミリモル)、CsCO(3.0ミリモル)、及びPd(PPh(0.05〜0.1ミリモル)を入れて、窒素で10分間パージした。ジオキサン(4mL)とHO(1mL)を窒素気体下に加えて、生じる混合物を90℃まで2〜4時間加熱した。この混合物を室温へ冷やし、この混合物を濾過した(0.45μM,又は珪藻土)。水層を分離して、残る溶媒を濃縮乾固させた。MPLC ISCO分離システム(30〜60% EtOAc/ヘキサン)でのカラムクロマトグラフィー(SiO)により残渣を精製して、オフホワイトの固形物を得た。LCMS, (ES, M+H=475)。
【0185】
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド塩酸塩. 少量のメタノールに溶かした(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの撹拌溶液へジオキサン中4.0N HClを加えた。この溶液を室温で1時間撹拌した。溶媒の除去と乾燥の後で、塩酸塩としての生成物をオフホワイトの固形物として得た。1H NMR (d6-DMSO δ 10.94 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 9.19 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.30 (t, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.05 (br, 2H), 6.84 (d, 1H), 4.25 (s, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.29 (d, 1H), 3.12 (d, 1H), 2.97 (m, 2H), 1.92 (d, 2H), 1.69 (m, 2H)), LCMS, (ES, M+H=375)。
【0186】
他の実施例
実施例1〜3、5〜25、及び27〜109は、実施例4及び26の記載に類似したやり方で製造した。
【0187】
実施例111と113〜115は、実施例110及び112の記載に類似したやり方で製造した。
実施例116〜119は、一般スキームVに従って製造した。
【0188】
実施例121〜122及び124〜135は、実施例123及び136の記載に類似したやり方で製造した。
実施例138及び140は、実施例137及び139に類似したやり方で製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
とRは、それぞれの出現時に独立して、H、場合により置換されるC1−6アルキル、又は場合により置換されるヘテロシクリルより選択される(但し、RとRは、両方がHとはならない);又はR及びRとそれらが付くNは、共同して、場合により置換されるヘテロシクリルを形成し;
は、H、OH、場合により置換されるカルボシクリル、場合により置換されるヘテロシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択され;
は、H、場合により置換されるカルボシクリル、又は場合により置換されるC1−6アルキルより選択される]の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項2】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、Rが場合により置換されるヘテロシクリルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項3】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、Rが場合により置換されるヘテロシクリルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は、ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、カルボニル、−CH(OH)CH、−CHNH−アルキル−OH、アルキル−(OH)CH、−CH−フェニル−(OCH、−Oアルキル、−OCH、−Oフェニル、−OCOアルキル、−NHCHO、−Nアルキル、−N−(アルキル)−CHO、−NH−CO−アミノ、−N−(アルキル)−CO−アミノ、−NH−COアルキル、−N−(アルキル)−COアルキル、−カルボキシ、−アミジノ、−CO−アミノ、−CO−アルキル、−COアルキル、メルカプト、−Sアルキル、−SCHフラニル、−SO(アルキル)、−SO(アルキル)、−SO−アミノ、−アルキルスルホニルアミノ、フェニル、アニソール、ジメトキシフェニル、トリメトキシフェニル、ハロフェニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−アルキル−NH−シクロアルキル、−アルキル−NH−ヘテロシクリル、−アルキル−NH−アルキル−OH、−C(=O)OC(CH、−N(CH、−N(CHCH2、−アルキル−NH−アルキル−ヘテロシクリル、−アルキル−アリール、−メチル−フェニル、アルキル−ポリシクリル、アルキル−アミノ、アルキル−ヒドロキシ、−CHNH−アルキル−ヘテロシクリル、−CHNHCHCH(CH、ビシナル−O(アルキル)O−、ビシナル−OC(ハロアルキル)O−、ビシナル−CHO(アルキル)O−、ビシナル−S(アルキル)S−及び−O(アルキル)S−より独立して選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項4】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、Rが場合により置換されるヘテロシクリルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:−OH、C(=O)OC(CH、NH、C1−6アルキル、メトキシベンゼン、又はジメトキシベンゼンより独立して選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項5】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、Rがヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、ピペリジニル、ピリジニル、ピロリジニル、ピラジニル、アゼパニル、アゼチジニル、アザビシクロジニル、フラニル、チエニルより選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項6】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがHである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項7】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがHである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項8】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがH又は場合により置換されるC1−6アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項9】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがH又は場合により置換されるC1−6アルキルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項10】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがH又は場合により置換されるC1−3アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項11】
、R、及びRが請求項1に定義される意味のいずれかを有し、RがH又は場合により置換されるC1−3アルキルであり、ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項12】
が場合により置換されるヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−6アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項13】
が場合により置換されるヘテロシクリルであり(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−NH、C1−6アルキル、−C(=O)OC(CH);
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−6アルキルである(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−C1−6アルキル、−N(C1−3アルキル))、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはin vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項14】
が場合により置換されるヘテロシクリルであり(ここで置換基は、以下の1以上より選択される:−NH、C1−6アルキル、−C(=O)OC(CH);
がHであり;
がHであり;
がH又は場合により置換されるC1−3アルキルである(ここで1、2、又は3個の置換基は:NH、NHCH、N(CHCH、N(CH、OCH、OH、−C1−6アルキル、モルホリノ、ピペリジニル、ピロロジニルより独立して選択される)、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項15】
がヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がH又はC1−6アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはin vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項16】
が、少なくとも1つのNを環に含有する6員ヘテロシクリルであり;
がHであり;
がHであり;
がC1−3アルキルである、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはin vivo 加水分解可能前駆体。
【請求項17】
3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3R)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(3−[(4−アミノピペリジン−1−イル)カルボニル]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−チエニル)尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−アミノエチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−1−メチルアゼパン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−1−メチルピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピペリジン−4−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピロリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1−エチルピペリジン−3−イル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−1−エチルアゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−ヒドロキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
(3S)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−3−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)フェニル]−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−アゼチジン−3−イル−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−ピリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペリジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−ヒドロキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(trans−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピペラジン−1−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−4−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−ピリジン−3−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−3−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(2−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イルチオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
(3R)−3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−3−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
3−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−4−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(3−メトキシプロピル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[2−(2−チエニル)エチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−チエニルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−メトキシエチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2−チエニルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−{2−[(2−フリルメチル)チオ]エチル}−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−ヒドロキシフェニル)−N−[2−(2−チエニル)エチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(3−[(4−アミノピペリジン−1−イル)カルボニル]−5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−チエニル)尿素;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(3R)−ピペリジン−3−イルメチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(3−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル]−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−[(5−メチル−2−フリル)メチル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(ピリジン−2−イルメチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(4−フルオロベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
4−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(2−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−フェノキシエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−N−(2−ピリジン−2−イルエチル)チオフェン−3−カルボキサミド;
4−({[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]カルボニル}アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−(4−メトキシベンジル)−5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−[(3R)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
(3S)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}チオフェン−3−カルボキサミド; (3R)−3−{[(2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
N−[3−{[(3S)−3−アミノアゼパン−1−イル]カルボニル}−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]尿素;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
N−(2−アミノエチル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−3−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
3−{[(5−{3−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−N−ピペリジン−4−イル−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}チオフェン−3−カルボキサミド;
5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−N−[(3S)−ピロリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
N−[3−(1,4−ジアゼパン−1−イルカルボニル)−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]−N’−ピラジン−2−イル尿素;
N−[3−[(3−アミノピロリジン−1−イル)カルボニル]−5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]−N’−ピラジン−2−イル尿素;
4−{[(5−(4−メトキシフェニル)−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
3−{[(5−{4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]フェニル}−2−{[(ピラジン−2−イルアミノ)カルボニル]アミノ}−3−チエニル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル;
5−[4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−2−(3−ヒドロキシ−尿素)−チオフェン−3−カルボン酸−(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−N−[(3S)−アゼパン−3−イル]−5−(3−メトキシフェニル)チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(2−ヒドロキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−(3−メトキシフェニル)−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミド;
2−[(アミノカルボニル)アミノ]−5−[2−(ベンジオキシ)フェニル]−N−[(3S)−ピペリジン−3−イル]チオフェン−3−カルボキサミドより選択される式(I)の化合物。
【請求項18】
医薬品として使用のための請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項19】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の、癌に関連した障害の治療又は予防用医薬品の製造における使用。
【請求項20】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療的に有効な量をヒトへ投与することを含んでなる、癌の治療の方法。
【請求項21】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することによる、乳癌、結直腸癌、卵巣癌、肺(非小細胞)癌、悪性脳腫瘍、肉腫、黒色腫、及びリンパ腫の治療の方法。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と抗腫瘍剤とをヒトへ投与することによって癌を治療する方法。
【請求項23】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩とDNA損傷剤とをヒトへ投与することによって癌を治療する方法。
【請求項24】
癌に関連した感染症の治療の方法であって、請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療的に有効な量をそのような治療の必要な宿主へ投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項25】
癌に関連した感染症の予防治療の方法であって、請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量をそのような治療の必要な宿主へ投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項26】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を少なくとも1つの薬学的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤と一緒に含んでなる医薬組成物。
【請求項27】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体の製造の方法であって:
(a)以下に式II:
【化2】

として示す2−アミノチオフェンの反応であって、当該2−アミノ位にある水素を置換して、以下に式III:
【化3】

として示すアミドを生成し、このメチルエステルを、所望されるアミンをアルミン酸有機金属錯体と一緒に利用してアミドへ変換して、以下に式IV:
【化4】

として示す生成物を得て、このアミドを様々なイソシアネートとの反応により様々な置換二級尿素へ変換して、以下に式V:
【化5】

として示す生成物を得る反応を含む、前記方法。
【請求項28】
以下の式(VI):
【化6】

の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは in vivo 加水分解可能前駆体の、請求項1〜17のいずれか1項に示されている式(I)の化合物の製造における使用。

【公表番号】特表2007−502308(P2007−502308A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523673(P2006−523673)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003473
【国際公開番号】WO2005/016909
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】