説明

置換ピロール誘導体

【課題】コレステロール低下剤として機能し、コレステロール関連疾患及び関連徴候の治療に使用しうる3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG-CoA)還元酵素阻害剤である置換ピロール誘導体を提供する。
【解決手段】式Ibで表される置換ピロール誘導体、並びに含有する医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)レダクターゼ阻害剤として使用されうる置換ピロール誘導体に関する。
【0002】
ここに開示される化合物は、コレステロール低下剤として機能でき、そしてコレステロール関連疾患および関連症状の治療のために使用されうる。開示化合物の製造の方法、並びに開示化合物を含有する医薬組成物、およびコレステロール関連疾患および関連症状を治療する方法が提供される。
【背景技術】
【0003】
心臓血管疾患およびそれの関連病、機能不全および合併症は、身体障害の根本的な原因であり、そして死亡の主要原因である。この病理生理学的方法に明らかに寄与する1つの特別な因子は、死亡率と医療経費の両方に関する主要な医療問題として一般に認識されてきたアテローム性動脈硬化症である。
【0004】
アテローム性動脈硬化症は、脂肪酸物質、特にコレステロールの蓄積によって特徴づけられ、そして動脈壁の内側表面上にプラーク形成、そしてその動脈に変性変化を生じる。
【0005】
心筋梗塞、冠状動脈性心臓疾患、高血圧および低血圧;脳卒中、脳血栓、および脳卒中による記憶喪失を含めた脳血管障害;末梢血管疾患および腸梗塞は、動脈硬化性プラークによる動脈および細動脈の遮断により引起される。動脈硬化性プラーク形成は、それの生成で多因性である。高コレステロール血症、特に低比重リポタンパクコレステロール(LDL)の濃度が上昇することは、アテローム性動脈硬化症および動脈硬化症および関連疾患についての重要な危険因子である。
【0006】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(スタチン)は、LDLコレステロールの血中濃度を減少させるのに使用されてきた。コレステロールは、メバロン酸経路を介して生成される。コレステロールに対する前駆体であるメバロン酸の形成を減少させると、これに対応してコレステロールの細胞プールにおける減少を伴って肝臓コレステロール生合成を減少させる。
【0007】
Warner−Lambertに付与された特許文献1は、所定のトランス−6−[2−(3−または4−カルバオキサミド置換ピロール−1−イル)アルキル]−4−ヒドロキシピラン−2−オン、およびトランス(±)−5−(4−フルオロフェニル)−2−(1−メチルエチル)−N,4−ジフェニル−1−[2−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル]エチル]−1H−ピロール−3−カルボキシアミドを含めたそれから誘導される対応の開環ヒドロキシ酸を開示し、そしてそれらは、コレステロールの細胞内合成を触媒する重要な補酵素である3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoA)の阻害剤である。
【0008】
Warner−Lambertに付与される特許文献2は、最近、高コレステロール血症の治療のために使用されつつある[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、それの医薬上許容しうる塩、特にそれのカルシウム塩(アトルバスタチン、リピター(登録商標))であるトランス−5−(4−フルオロフェニル)−2−(1−メチルエチル−N,4−ジフェニル−1−[2−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル)エチル]
−1H−ピロール−3−カルボキサミドの光学的に純粋な(R,R)型の開環酸に関する。
【0009】
特許文献3は、特許文献2に開示される化合物の所定のフェニルヒドロキシ誘導体を、そしてそのようなフェニルヒドロキシ誘導体は、コレステロールの生合成の阻害剤としても活性であることを開示する。
【特許文献1】米国特許番号第4,681,893号
【特許文献2】米国特許番号第5,273,995号
【特許文献3】米国特許番号第5,385,929号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)レダクターゼ阻害剤として使用されうる置換ピロール誘導体、およびこれらの化合物の合成のための方法に関する。これらの化合物は、コレステロール形成の生合成経路における主要な律速段階の中でも、HMG−CoAレダクターゼを阻害する上で有用性を示す。したがって、これらの化合物は、高コレステロール血症および高脂血症の治療の見込みを有する。
【0011】
同じ型の活性を示すこれらの化合物の医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグまたはN−オキシドも提供される。
【0012】
化合物を含有し、そして医薬上許容しうる担体または希釈剤も含有し、そしてコレステロール関連疾患またはそれの関連症状の治療のために使用できる医薬組成物も提供される。
他の態様は、以下の付随の記述で説明され、そして部分的に、説明から明らかであるか、または発明の実施によって習得されうる。
【0013】
別の態様によって、哺乳類に、ここに開示される化合物の治療上有効な量を投与することを包含する、コレステロール関連疾患、糖尿病および関連疾患、脳血管疾患または心臓血管疾患を罹患している哺乳類を治療する方法の提供がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の化合物は、動脈硬化、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポタンパク血症、高トリグリセリド血症、高血圧、脳卒中、虚血、内皮機能不全、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、冠状動脈性心臓疾患、心筋梗塞、脳梗塞、心筋微小血管疾患、認知症、アルツハイマー病、骨粗しょう症、および/または骨減少症、アンギナまたはレステロシス(resterosis)を治療するために使用されうる。
【0015】
1つの態様によって、式I
【0016】
【化1】

[式中、
【0017】
【化2】

1は、C1−C6、C3−C6、または都合により置換されたフェニル(ここで、3つま
での置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、またはC1−C3ペルフルオロアルキルから独立に選択される)でありうる;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで、3つまでの置換基は、シアノ、アセ
チルまたは都合により置換されたアミノから独立に選択され、2つまでのアミノ置換基は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、アセチル、またはスルホンアミドから独立に選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここ
で、置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから独立に選択される)でありうる;
3は、−NR89(式中、R8およびR9は、都合により置換されたC1−C6アルキル
(式中、任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる;
【0018】
【化3】

(式中、R5およびR6は、独立に水素、C1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル、都合により置換されたアリールまたはアラルキル(ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、都合により置換されたC1−C6アルキル(式中、2つまでの置換基は、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、およびハロゲン(類)から独立に選択される)から選択される)、都合により置換されたアミノ(ここで、2つまでの置換基は、SO27、COR7、また
はCONHR7(式中、R7は、C1−C6アルキルまたはアリールである)から独立に選択される)、またはアセチル、トリフルオロメチル、またはC1−C6アルコキシカルボニル
であるか、またはR5およびR6は、一緒になって、1つまたはそれより多くの任意の異種原子(ここで異種原子は、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される)を有する5−7員環を形成する)
でありうるか、
または R4は、該異種原子が、酸素、窒素および硫黄から独立に選択され、そして任
意の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、シアノ、C1−C3ペルフルオロアルキル、C1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル、アリール、または都合により置換されたアラルキル(ここで、置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、シアノ、または、C1−C3ペルフルオロアルキルから独立に選択される)から独立に選択されるものである1つまたはそれより多くの異種原子を有する、都合により置換された単、二、または三環複素環でありうる]
で表される構造を示す化合物、および医薬上許容しうる塩、互変異性体、ラセミ化合物、純粋エナンチオマーまたはジアステレオアイソマー、および式Iの化合物の溶媒和物であ
るが、
ただし、(1)R5またはR6が、アセチル、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルスルホンアミド、アセトアミドで置換されたC3−C6シクロアルキルまたはフェニルである場合、または(2)R5およびR6が、一緒になって、異種原子が窒素、酸素および硫黄から選択される1つまたはそれより多くの異種原子を有するか、または有しない5−7員環を形成する場合、または(3)R5またはR6が、都合によりハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロゲン化アルキルで置換されたアラルキルである場合、または(4)R4は、1つまたはそれより多くの異種原子を有する、都合により
置換された単、二、または三環複素環(ここで任意の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、シアノ、1から3個までの炭素原子のペルフルオロアルキル、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、アリール、または都合により置換されたアラルキル(式中、アラルキル置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、シアノ、またはC1−C3ペルフルオロアルキルから独立に選択される)から独立に選択される)である場合のみ、R2は、フェニルである
化合物、それの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、プロドラッグ、代謝産物、多形体、互変異性体、ラセミ化合物、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマーまたはN−オキシドの提供がある。
【0019】
別の態様によって、式Ib
【0020】
【化4】

(式中、
【0021】
【化5】

1は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、または都合により置換されたフ
ェニル(ここで、置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、およびC1−C3ペルフルオロアルキルから選択される)でありうる;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで、置換基は、シアノ、アセチルまたは
都合により置換されたアミノから選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここ
で、置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)でありうる;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により
置換されたC1−C6アルキル(式中、任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる;
4は、アセチル、C1−C2アルコキシカルボニル、都合により置換されたC1−C6
ルキル(ここで、置換基は、ヒドロキシまたは保護ヒドロキシルである)、−NHR8[式中、R8は、アルキル、アラルキル、SO29、COR9、またはCONHR9、CSNH
9(式中、R9は、C1−C6アルキル、アリールまたはアラルキルである)]でありうる;
4は、−COR10(式中、R10は、ヒドロキシルおよび−NR1112(式中、R11
よびR12は、水素、アルキル、アリール、C3−C7シクロアルキル、複素環、アラルキルから独立に選択され、そしてR11およびR12は、一緒になって、1つまたはそれより多くの任意の異種原子を有する5−7員環を形成する(式中、異種原子は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される))でもありうる;
5は、水素、C1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル、都合により置換され
たアリールまたはアラルキル[ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、都合により置換されたC1−C6アルキル(式中、置換基は、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、およびハロゲンから独立に選択される)から選択される]、都合により置換されたアミノ、アセチル、トリフルオロメチルおよびC1−C6アルコキシカルボニルでありうる)
で表される構造を有する化合物、それらの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグ、またはN−オキシドの提供がある。
【0022】
1つの特定の実施態様では、式Ib
【0023】
【化6】

(式中、
【0024】
【化7】

1、R2、R3およびR5は、先に定義されたとおりである;
4は、−NHR8[式中、R8は、アラルキル、CONHR9(式中、R9は、アラルキルである)];CSNHR9(式中、R9は、C1−C6アルキル、アリールまたはアラルキル
である);−COR10(式中、R10は、ヒドロキシルおよび−NR1112(式中、R11およびR12は、水素、アルキル、アリール、C3−C7シクロアルキル、アラルキルから独立に選択されて、そしてR11およびR12は、一緒になって、1つまたはそれより多くの任意の異種原子を有する5−7員環を形成する(ここで異種原子は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される)))
で表される化合物、それらの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグ、またはN−オキシドの提供がある。
【0025】
さらに別の特定の実施態様では、式Ib
【0026】
【化8】

(式中、
【0027】
【化9】

【0028】
1、R2、R3およびR5は、それぞれ、4−フルオロフェニル、フェニル、イソプロピルおよび水素でありうる;
4は、C1−C2アルコキシカルボニル、都合により置換されたC1−C6アルキル(式
中、置換基は、ヒドロキシまたは保護ヒドロキシルである)、NHR8[式中、R8は、SO29、COR9またはCONHR9(式中、R9は、メチルまたはフェニルである)]で
ありうる)
で表される化合物、それらの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、
プロドラッグ、またはN−オキシドの提供がある。
【0029】
別の態様によって、式XIX
【0030】
【化10】

(式中、
2は、都合により置換されたフェニル(式中、置換基は、シアノ、アセチルおよび都
合により置換されたアミノから選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(式中
、置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)でありうる;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により置
換されたC1−C6アルキル(ここで任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる)で表される構造を示す中間体の提供がある。
【0031】
第三の態様によって、式XX
【0032】
【化11】

(式中、
1は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、または都合により置換されたフ
ェニル(式中、置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、およびC1−C3ペルフルオロアルキルから選択される)でありうる;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで置換基は、シアノ、アセチルおよび都
合により置換されたアミノから選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここ
で置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)でありうる;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により置
換されたC1−C6アルキル(式中、任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる)で表される構造を示す中間体の提供がある。
【0033】
第四の態様によって、式XXI
【0034】
【化12】

(式中、
1は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、または都合により置換されたフ
ェニル(ここで置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、およびC1−C3ペルフルオロアルキルから選択される)でありうる;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで置換基は、シアノ、アセチルおよび都
合により置換されたアミノから選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここ
で置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)でありうる;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により置
換されたC1−C6アルキル(ここで任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる)で表される構造を示す中間体の提供がある。
【0035】
第五の態様によって、式XXII
【0036】
【化13】

(式中、
1は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、または都合により置換されたフ
ェニル(ここで置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、およびC1−C3ペルフルオロアルキルから選択される)でありうる;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで置換基は、シアノ、アセチルおよび都
合により置換されたアミノから選択される)でありうる;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここ
で置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)でありうる;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により置
換されたC1−C6アルキル(ここで任意の(複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる)で表される構造を示す中間体の提供がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
ここで使用される場合、用語「アルキル」は、特に定義されない限り、1から10個までの炭素原子の直鎖または分岐鎖炭化水素に該当する。アルキルの例としては、それに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、オクチルなどが
挙げられる。
【0038】
アルキルは、都合により、ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、都合により置換されたアミノおよびC1−C6アルコキシカルボニルで置換されうる。
【0039】
ここで使用される場合、用語「都合により置換されたアミノ」は、特に定義されない限り、NR1415(式中、R14およびR15は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、C3−C7シクロアルキル、SO216、COR16、CONHR16およびCSNHR16(式中
、R16は、C1−C6アルキル、アリールまたはアラルキルである)から独立に選択される)に該当する。
【0040】
ここで使用される場合、用語「保護ヒドロキシル」は、基R17(式中、R17は、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、−(CH2nOR18(式中、R18は、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリールから選択され、そしてnは、1から6までの整数を表す)、COR19、CSR19、CONHR19およびCSNHR19(式中、R19は、アルキル、アリール、アラルキルおよび複素環から選択される)から選択される)によって保護されるヒドロキシ部分に該当する。保護ヒドロキシルの例は、それに限定されないが、−OCH3、−OC25、−O−n−プロピル、−O−i−プロピル、−O−シクロプロピル、−O−CH2OCH3、−O−シクロペンチル、−O−シクロヘキシル、−O−ベンジル、−O−クロロベンジル、−O−メトキシベンジル、−O−フェニル、−O−クロロフェニル、−O−COCH3、−O−COC25、−O−COベンジル、−O−CO
フェニル、−O−COピリジニル、−O−CONHフェニル、−O−CONHピリジニル、−O−CONH−オクチル、−O−CSNHフェニルなどが挙げられる。
【0041】
ここで使用される場合、用語「アラルキル」は、(CH2nアリール(式中、nは、1から6までの整数である)に該当する。
【0042】
ここで使用される場合、用語「アリール」は、特に定義されない限り、6から14個までの炭素原子を有する芳香族基に該当する。アリールの例は、それに限定されないが、フェニル、ナフチル、アンスリルおよびビフェニルなどが挙げられる。
【0043】
ここで使用される場合、用語「複素環」は、非芳香族、芳香族、またはその異種原子が、窒素、硫黄および酸素より構成される群から選択され、そして環系は、単、二または三環を含むものである芳香族または非芳香族部分のいずれかの中に1つまたはそれより多くの異種原子を有する非芳香族環系と融合した芳香族に該当する。複素環の例は、それに限定されないが、ベンゾキサジニル、ベンズチアジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、カルバゾリル、インドリル、インドリニル、オキサゾリル、フェノキサジニル、ピリジルおよびフェノチアジニルなどが挙げられる。
【0044】
上記アリールまたは複素環は、都合により、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アルキル、アリール、アルコキシ、チオアルキル、シクロアルコキシ、都合により置換されたアミノから独立に選択される1つまたはそれより多くの置換基で置換されうる。
【0045】
さらに別の態様によって、ここに記述される化合物の製造の方法の提供がある。
【0046】
別の態様によって、哺乳類に、ここに開示される治療上有効な量の化合物を投与することを包含する、コレステロール関連疾患、糖尿病および関連疾患、脳血管疾患または心臓血管疾患に罹患している哺乳類を治療する方法の提供がある。
【0047】
本発明の化合物は、動脈硬化、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポタンパク血症、高トリグリセリド血症、高血圧、脳卒中、虚血、内皮機能不全、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、冠状動脈性心臓疾患、心筋梗塞、脳梗塞、心筋微小血管疾患、認知症、アルツハイマー病、骨粗しょう症および/または骨減少症、アンギナまたはレステロシス(resterosis)を治療するために使用されうる。
発明の詳細な説明
ここに記述される化合物は、当業界で周知であり、そして平均的な合成有機化学者になじみのある技術によって製造されうる。さらに、本発明の化合物は、スキームI、Ia、Ib、II、IIa、III、IIIaおよびIVで描かれるとおり、以下の反応順序によって製造されうる。これらの疾患の治療のために有用でありうる別の化合物、このような化合物を製造する方法は、共に係属中の、「置換ピロール誘導体」という題名の2003年5月30日に出願された米国特許出願番号第10/448,770号、および「置換ピロール誘導体」という題名の に出願されたPCT出願番号PCT/IB2004/ に開示され、そしてその出願は、全体にここに組込まれる。
【0048】
【化14】

【0049】
スキームI
式XIIの化合物は、スキームIによって製造されうる。したがって、式IIの化合物を、式III(式中、R3、R5およびR6は、先に定義されたとおりである)の化合物と
反応させて、式IVの化合物を得て、そして式V(式中、R2は、先に定義されるとおり
である)の化合物との反応で、式VIの化合物を得て、そして式VII(式中、R1は、
先に定義されるとおりである)を用いた処理で式VIIIの化合物を得て、そして式IXの化合物とのさらなる反応で、式Xの化合物を得て、そして加水分解で、式XIの化合物を得て、そしてその後、ヘミカルシウム塩にさらに変換されうる。
【0050】
式IVの化合物を得るための式IIIの化合物との式IIの化合物の反応は、キシレンまたはトルエンのような非極性溶媒中で行われうる。式IIIの化合物との式IIの化合物の反応は、トリエチルアミン、ピリジンまたは1,2−エチレンジアミンのような有機塩基の存在下で行われうる。式VIの化合物を得るための式Vのアルデヒドとの式IVの化合物の反応は、ヘキサン、ヘプタン、ジクロロメタンまたはトルエンまたはその混合物のような非極性溶媒中で行われうる。式Vのアルデヒドとの式IVの化合物の反応は、ピペリジン、ピリジンまたはβ−アラニンのような有機塩基、および氷酢酸または安息香酸のような有機酸の存在下で行われうる。式VIIIの化合物を得るための式VIIのアルデヒドとの式VIの化合物の反応は、溶媒不含条件下で、またはメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールのようなアルコール性溶媒中で、シアン化ナトリウム、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムまたは塩化3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムのような適切な触媒の存在下で行われうる。式VIIのアルデヒドとの式VIの化合物の反応は、トリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下で行われうる。
【0051】
式Xの化合物を得るための式IXの化合物との式VIIIの化合物の反応は、適切な比でキシレン、トルエンヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、またはそれの混合物のような非極性溶媒の存在下で行われうる。式IXの化合物との式VIIIの化合物の反応は、ピバル酸またはp−トルエンスルホン酸のような有機酸の存在下で行われうる。
【0052】
式Xの化合物を、式XIの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような有機塩基でありうる。
【0053】
式XIの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、その対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。式XIの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XIの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0054】
【化15】

【0055】
スキームIa
式XVIIの化合物は、スキームIaによって製造されうる。したがって、式XIII(すなわち、式X(式中、R5=Hおよび

スキームIによって製造される)の化合物を、加水分解して式XIVの化合物を得て、そして還元により、式XVの化合物を得て、そして加水分解で、式XVIの化合物を得て、そしてその後、ヘミカルシウム塩にさらに変換されうる。
【0056】
式XIVの化合物を得るための式XIIIの化合物の加水分解は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノールまたはそれの混合物のような極性溶媒中で行われうる。式XIIIの化合物の加水分解は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムのような無機塩基の存在下で行われうる。
【0057】
式XVの化合物を得るための式XIVの化合物の還元は、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジエチルエーテルのような有機溶媒中で、ヨウ素、および水素化ホウ素ナトリウムまたはボラン・ジメチルスルフィドのような還元剤の存在下で行われうる。
【0058】
式XVの化合物を、式XVIの化合物に変換することは、当初のケタールの酸触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒された加水分解を含む、2段階手段で行われる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような無機塩基でありうる。
【0059】
式XVIの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、それの対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。式XVIの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XVIの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0060】
【化16】

【0061】
スキームIb
式XIIbの化合物は、スキームIbによって製造されうる。したがって、式IIの化合物を、式IIIb(式中、R3、R4およびR5は、先に定義されたとおりである)の化
合物と反応させて、式IVbの化合物を得て、そして式V(式中、R2は、先に定義され
るとおりである)の化合物との反応で、式VIbの化合物を得て、そして式VII(式中、R1は、先に定義されるとおりである)を用いた処理で式VIIIbの化合物を得て、
そして式IXの化合物とのさらなる反応で、式Xbの化合物を得て、そして加水分解で、式XIbの化合物を得て、そしてそれを、その後、ヘミカルシウム塩にさらに変換しうる。
【0062】
式IVbの化合物を得るための式XIIIbとの式IIの化合物の反応は、キシレンまたはトルエンのような芳香族溶媒中で行われうる。式IIIbの化合物との式IIの化合物の反応は、トリエチルアミン、ピリジンまたは1,2−エチレンジアミンのような有機塩基の存在下で行われうる。
【0063】
式VIbの化合物を得るための式Vのアルデヒトとの式IVbの化合物の反応は、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素溶媒、またはジクロロメタンのようなハロゲン化溶媒、またはトルエンのような芳香族溶媒、またはそれの混合物中で行われうる。式Vのアルデヒドとの式IVbの化合物の反応は、ピペリジン、ピリジンまたはβ−アラニンのような有機塩基、および氷酢酸または安息香酸のような有機酸の存在下で行われうる。
【0064】
式VIIIbの化合物を得るための式VIIのアルデヒドとの式VIbの化合物の反応は、溶媒不含条件下で、またはメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールのようなアルコール性溶媒、またはジオキサンまたはテトラヒドロフランのようなエーテル中で、シアン化ナトリウム、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムまたは塩化3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムのような適切な触媒の存在下で行われうる。式VIIのアルデヒドとの式VIbの化合物の反応は、トリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下で行われうる。
【0065】
式Xbの化合物を得るための式IXの化合物との式VIIIbの化合物の反応は、適切な比でキシレン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、またはそれの混合物のような溶媒の存在下で行われうる。式IXの化合物との式VIIIbの化合物の反応は、ピバル酸またはp−トルエンスルホン酸のような有機酸の存在下で行われうる。
【0066】
式Xbの化合物を、式XIbの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような無機塩基でありうる。
【0067】
式XIbの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、それと対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。式XIbの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XIbの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0068】
【化17】

【0069】
スキームII
式XIIの化合物は、スキームIIによって製造されうる。したがって、式XVIIIの化合物を、式Vの化合物と反応させて、式XIX(式中、R2およびR3は、スキームIで先に定義されたとおりである)の化合物を得て、そして式VII(式中、R1は、先に
定義されるとおりである)の化合物との反応で、式XXの化合物を得て、そして式IXを用いた処理で式XXIの化合物を得て、そして脱ベンジル化で、式XXIIの化合物を得
て、そして
(a)式IIIのアミンとの反応に続いて対応の酸塩化物に変換する(経路a)か、または
(b)カップリング剤の存在下での式IIIのアミンとの反応(経路b)で、式Xの化合物を得て、そして加水分解で、式XIの化合物を得て、そしてそれを、その後、当業界で周知の手段に従って、式XIのヘミカルシウム塩にさらに変換しうる。
【0070】
式XIXの化合物を得るための式Vのアルデヒドとの式XVIIIの化合物の反応は、キシレン、トルエン、ヘプタン、ヘキサンまたはジクロロメタンまたはその混合物のような非極性溶媒中で行われうる。式Vの化合物との式XVIIIの化合物の反応は、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジンまたはβ−アラニンのような有機塩基、および氷酢酸または安息香酸のような有機酸の存在下で行われうる。
【0071】
式XXの化合物を得るための式VIIのアルデヒトとの式XIXの化合物の反応は、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールのようなアルコール性溶媒のような極性溶媒中で行われうる。式VIIのアルデヒドとの式XIXの化合物の反応は、トリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下で行われうる。式XXの化合物を得るための式VIIのアルデヒドとの式XIXの化合物の反応は、シアン化ナトリウム、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムまたは塩化3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムのような触媒の存在下で行われうる。
式XXIの化合物を得るための式IXのアミンとの式XXの化合物の反応は、ヘキサン、ヘプタン、トルエンまたはテトラヒドロフランのような非極性溶媒中で、ピバル酸またはp−トルエンスルホン酸のような酸の存在下で行われうる。
【0072】
式XXIIの化合物を得るための式XXIの化合物の脱ベンジル化は、メタノール、エタノール、プロパノールまたはジオキサンのような極性溶媒中で、炭素および水素上のパラジウムのような触媒の存在下で行われうる。
【0073】
式XXIIの化合物を、その対応する酸塩化物に変換する(経路a)のは、ベンゼン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、トルエンまたはキシレンのような非極性溶媒中で、オキサリルクロリドのようないずれかの適切な塩素化剤を用いて行われ、続いてベンゼンのような非極性溶媒中で、そしてトリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下での式IIIのアミンとの反応で、式Xの化合物を得ることができる。
【0074】
式Xの化合物を得るための式IIIのアミンとの式XXIIの化合物の反応は、ジメチルホルムアミドのような極性溶媒、およびジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基中で、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン(BOP)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボレート(TBTU)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)またはカルボニルジイミダゾール(CDI)のようなカップリング剤の存在下で行われうる(経路b)。
【0075】
Xの化合物を、式XIの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸
化カリウムのような有機塩基でありうる。
【0076】
式XIの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、その対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。式XIの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XIの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0077】
【化18】

【0078】
スキームIIa
式XVIaの化合物は、スキームIIaによって製造されうる。したがって、式XIIIaの化合物(すなわち、式Xa(式中、R5=HおよびR4=−COOCH3)の化合物
、スキームIによって製造される)を、加水分解して、式XIVaの化合物を得て、そし
てさらなる加水分解で、式XVaの化合物を得て、そしてそれを、その後、二ナトリウム塩に変換しうる。
【0079】
式XIIIaの化合物を式XVaの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてメチルとtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような有機塩基でありうる。
【0080】
式XVaの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、その対応するのニナトリウム塩に変換されうる。
【0081】
【化19】

【0082】
スキームIII
式XXVIIの化合物は、スキームIIIによって製造されうる。式XXIIの化合物(スキームIIの段階にしたがって製造される)とのカップリングで、式XXIIIのアミドキシム(J.Med.Chem.45巻:944頁(2002年)およびJ.Med
.Chem.29巻:2174頁(1986年)で記述される手段で製造される)で、式XXIVの化合物を得て、そしてジグリムでの環状化で、式XXVの化合物を得て、そして加水分解により、式XXVIの化合物を得て、そしてさらにそのヘミカルシウム塩に変換しうる。
【0083】
式XXIIの化合物を用いた式XXIIIの化合物のカップリングは、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはエーテルのような有機溶媒中でN,N’−カルボニルジイミダゾールの存在下で行われうる。
【0084】
式XXIVの化合物の環状化は、ジグリム中で行われて、式XXVの化合物を得ることができる。
【0085】
式XXVの化合物を式XXVIの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような無機塩基でありうる。
【0086】
式XXVIの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、それの対応のヘミカルシウム塩に変換されうる。式XXVIの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XXVIの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0087】
【化20】

【0088】
スキームIIIa
式XIIaの化合物は、スキームIIIaによって製造されうる。したがって、式XVIIIの化合物を、式Vの化合物と反応させて、式XIX(式中、R2およびR3は、先に定義されたとおりである)の化合物を得て、そして式VII(式中、R1は、先に定義さ
れるとおりである)の化合物との反応で、式XXの化合物を得て、そして式IXの化合物を用いた処理で式XXIの化合物を得て、そして脱ベンジル化で、式XXIIの化合物を得て、そして
(a)式IIIaのアミンとの反応に続いて対応する酸塩化物に変換する(経路a)か、または
(b)カップリング剤の存在下で式IIIaのアミンとの反応(経路b)で、式Xaの化合物を得て、そして加水分解で、式XIaの化合物を得て、そしてその後、当業界で周知の手段にしたがって、式XIaのヘミカルシウム塩にさらに変換されうる。
【0089】
式XIXの化合物を得るための式Vのアルデヒドとの式XVIIIの化合物の反応は、ヘキサンまたはヘプタンのような炭化水素溶媒、またはジクロロメタンのようなハロゲン化溶媒、またはトルエンまたはキシレンのような芳香族溶媒、またはそれの混合物中で行われうる。式Vの化合物との式XVIIIの化合物の反応は、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジンまたはβ−アラニンのような有機塩基、および氷酢酸または安息香酸のような有機酸の存在下で行われうる。
【0090】
式XXの化合物を得るための式VIIのアルデヒトとの式XIXの化合物の反応は、アルコール性溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールのような極性溶媒中で行われうる。式VIIのアルデヒドとの式XIXの化合物の反応は、トリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下で行われうる。式XXの化合物を得るための式VIIのアルデヒドとの式XIXの化合物の反応は、シアン化ナトリウム、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムまたは塩化3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムのような触媒の存在下で行われうる。
【0091】
式XXIの化合物を得るための式IXのアミンとの式XXの化合物の反応は、ヘキサンまたはペプタンのような炭化水素溶媒、またはトルエンのような芳香族溶媒、またはテトラヒドロフランのようなエーテル、またはそれの混合物中で、ピバル酸またはp−トルエンスルホン酸のような酸の存在下で行われうる。
【0092】
式XXIIの化合物を得るための式XXIの化合物の脱ベンジル化は、アルコール性溶媒、例えばメタノール、エタノール、またはプロパノール、またはエーテル性溶媒、例えばジオキサンのような極性溶媒中で、炭素および水素上のパラジウムのような触媒の存在下で行われうる。
【0093】
式XXIIの化合物を、対応する酸塩化物に変換する(経路a)のは、ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような芳香族溶媒、ジクロロメタンのようなハロゲン化溶媒、またはテトラヒドロフランのようなエーテル中で、オキサリルクロリドまたはチオニルクロリドのようないずれかの適切な塩素化剤を用いて行われ、続いてベンゼンのような芳香族溶媒中で、そしてトリエチルアミンまたはピリジンのような有機塩基の存在下での式IIIaのアミンとの反応で、式Xaの化合物を得ることができる。
【0094】
式Xaの化合物を得るための式IIIaのアミンとの式XXIIの化合物の反応(経路b)は、ジメチルホルムアミドのような極性溶媒、およびジイソプロピルエチルアミンのような有機塩基中で、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン(BOP)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロボレート(TBTU)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)またはカルボニルジイミダゾール(CDI)のようなカップリング剤の存在下で行われうる。
【0095】
式Xaの化合物を、式XIaの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基に触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような無機塩基でありうる。
【0096】
式XIaの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、その対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。
【0097】
式XIaの化合物のヘミカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XIa
の対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0098】
【化21】

【0099】
スキームIV
式XXXIの化合物は、スキームIVによって製造されうる。したがって、アンモニアを用いて式XXIIの化合物の酸塩化物を処理すると、式XXVIIIの化合物をもたら
し、そしてN,N−ジメチルベンズアミド・ジメチルケタールを用いた縮合、続いてヒドラジン水和物を用いた処理で、式XXIXの化合物を得て、そして加水分解により、式XXXの化合物を得て、そしてそれを、さらにそのヘミカルシウム塩に変換しうる。
【0100】
式XXVIIIの化合物を得るために式XXIIの化合物の反応は、オキサリルクロリドまたはチオニルクロリドのような塩素化剤の存在下で行われ、続いてアンモニウムとの反応で行われうる。
【0101】
N,N−ジメチルベンズアミド・ジメチルアセタールを用いた式XXVIIIの化合物の縮合、続いてヒドラジン水和物を用いた処理で、式XXIXの化合物をもたらす。
【0102】
式XXIXの化合物を、式XXXの化合物に変換するのは、当初のケタールの酸−触媒切断、続いてtert−ブチルエステルの塩基で触媒される加水分解を含む2段階手段で行われうる。酸は、塩酸のような鉱酸でありうる。ケタールの切断は、先行技術で知られるあらゆる他の切断法によって行われうる。塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのような無機塩基でありうる。
【0103】
式XXXの化合物は、当業者に周知の以下の手段により、その対応するヘミカルシウム塩に変換されうる。式XXXの化合物のカルシウム塩は、当業界で周知の以下の手段により、式XXXの対応するラクトン形態からも製造されうる。
【0104】
上記スキームで、特定の塩基、還元剤、溶媒などのような特定の試薬が明記される場合、当業者に周知の他の塩基、還元剤、溶媒などが、使用されうると理解されるべきである。同様に、反応温度および期間は、所望の要求によって調節されうる。
【0105】
ここに開示される特定の化合物の例示のリストは、下に示される(表Iにも示される)。
【0106】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[(2−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号1)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[(3−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号2)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号3)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(2,4−ジメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号4)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(シクロヘキシルアミノ)カルボニル]]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号5)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−トリフルオロメチルベンジルアミノ)カルボニル]]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号6)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−(モルホリン−4−カルボニル)−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号7)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル
−4−(ピペリジン−1−カルボニル)−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号8)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ヒドロキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号11)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メタンスルホニルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号12)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−アセチルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号13)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−(4−シアノフェニル)−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号14)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[4−カルボキシフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号1a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−アセトキシメチルフェニル]アミノ]カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号2a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルチオカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号3a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−プロピオニルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号4a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−オクチルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号5a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルアセトキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号6a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号7a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ベンゾイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号8a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−イソニコチノイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号9a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ピリジン−4−イルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号10a)(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルカルバモイルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号11a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−シクロヘキシルカルバモイルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号12a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−メチルカルバモイル]フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号13a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ベンジルカルバモイル]フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号14a)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号15)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]アミノ]カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号16)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ベンジルアミノフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号17)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号18)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号19)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ヒドロキシプロピルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号20)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号21)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−エトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号22)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−イソプロポキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号23)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−プロポキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号24)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシメトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号25)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−シクロヘキシルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号26)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−シクロペンチルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号27)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号28)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−クロロベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−
1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号29)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号30)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−フェノキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号31)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−クロロフェノキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号32)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−アセチルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号33)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンゾイルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号34)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンゼンスルホニルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号36)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−フェニル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号37)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−メチル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号38)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ベンジル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号39)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ベンジル−チオウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号40)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−フェニル−チオウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号41)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−メチル−チオウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号42)、
およびそれらの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグまたはN−オキシド。
以下のスキームIIIおよびIVにより製造されうる化合物の例示のリストは、下に示される(表Iでも示される):
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−(3−フェニル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号9)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−(5−フェニル−2H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号10)
表IおよびIaでは、R4は、特に明記されない限り指示された構造である。
【0107】
【表1】

【0108】

【表1a】



【0109】
用語「医薬上許容しうる」は、連邦あるいは州政府の規制当局によって認証されるか、または米国薬局方または動物で、そしてさらに詳細にはヒトで使用するための他の一般に認識された局方に列挙されることを意味する。
【0110】
用語「医薬上許容しうる塩」は、医薬上許容しうる一価、二価または三価の毒性のない金属または有機塩基から製造される塩に該当する。このような金属塩の例は、それに限定されないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウムなどが挙げられる。このような有機塩基の例は、それに限定されないが、アミノ酸、アンモニウム、モノ−アルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウムおよびN−メチルグルカミンなどが挙げられる。本発明の化合物の遊離酸形態は、所望により、塩を、塩酸のような酸の希釈水溶液と接触させることによって、塩形態から製造されうる。塩基付加塩は、溶解性および融点のような物理的特徴で、本発明の化合物の遊離酸形態と異なる可能性がある。
【0111】
用語「医薬上許容しうる溶媒和物」は、水(すなわち、水和物)または医薬上許容しうる溶媒を有する溶媒和物、例えばエタノールなどを有する溶媒和物に該当する。このような溶媒和物は、本発明の範囲内にも包含される。
【0112】
さらに、ここに記述される化合物についての結晶形態のいくつかは、多形体として存在し得て、そしてそのこと自体、開示の範囲内に含まれることが意図される。
【0113】
本発明は、それの範囲内で、これらの剤のプロドラッグをも含む。一般に、このようなプロドラッグは、これらの化合物の官能的誘導体であり、そしてそれは、要求される化合物に、インビボで十分に変換できる。適切なプロドラッグ誘導体の選択および製造のための従来の手段は、例えば、「プロドラッグの設計」H Bundgaard編、およびElsevier、1985年で記述される。
【0114】
本発明は、生体系への導入により活性になる代謝産物も含む。
【0115】
本発明の化合物は、2つのキラル中心を保有し、したがって、それらは、エナンチオマ
ーおよびジアステレオマーとして存在しうる。したがって、全てのこのような異性体およびラセミ化合物混合物は、本発明の範囲内に包含されると理解されるべきである。好ましくは、本発明は、3Rおよび5R立体配座のみを有する化合物を意図する。
【0116】
ここに開示される化合物の結晶または不定形形態は、多形体として存在でき、そしてそのこと自体、本発明に含まれることが意図される。
【0117】
ここに開示される化合物を包含する医薬組成物、それらの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、または多形体、および医薬上許容しうる担体または賦形剤も、ここに開示される。
【0118】
1つの開示化合物を含有するもの、および2つまたはそれより多くの化合物を含有するものの両方のここに提供される組成物は、経口または非経口投与に適しうる。組成物は、治療用化合物の即時放出または徐放を供するように配合されうる。ここに開示される化合物は、単独で投与されうるが、しかし、一般に、適切な医薬上許容しうる担体との混合物として投与される。用語「医薬上許容しうる担体」は、あらゆる型の無毒性物、不活性固形物、半固形物、液体ろ過物、希釈物、封入材料または二次配合物を含むことが意図される。
【0119】
経口投与のための固形形態の製剤としては、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末、顆粒または坐剤が挙げられるうる。固形形態製剤については、活性化合物を、クエン酸ナトリウム、リン酸二カルシウムのような少なくとも1種の不活性な医薬上許容しうる賦形剤または担体、および/またはスターチ、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトールまたは珪酸のようなフィラー、増量剤;カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロールジノン、ショ糖またはアカシアのような結合剤;寒天−寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ澱粉、アリギニックアシッド(aliginic acid)、ある種の珪酸塩または炭酸ナトリウムのような崩壊剤;四級アンモニウム化合物のような吸収促進剤;セチルアルコール、グリセロールのような湿潤剤、またはカオリンのようなモノステアリン酸吸着剤;タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、またはラウリル硫酸ナトリウムのような滑剤およびそれの混合物と混合する。
【0120】
カプセル剤、錠剤および丸剤の場合には、投与形態は、緩衝剤も包含しうる。
【0121】
錠剤、カプセル剤、丸剤または顆粒の固形製剤は、腸溶性被覆剤および製薬処方技術で周知の他の被覆剤のような被覆剤および/またはシェルで達成されうる。
【0122】
経口投与につての液体形態製剤は、医薬上許容しうる乳化剤、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を含みうる。液体形態製剤については、活性化合物は、水、または他の溶媒、溶解剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油状物(例えば、綿実、破砕トウモロコシ、胚芽、ライブ(live)、ひまし油およびゴマ油)、グリセロールおよびソルビタンの脂肪酸エステルおよびそれの混合物と混合されうる。
【0123】
不活性希釈剤のほかに、経口組成物は、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、甘味剤、風味剤および香料も含みうる。
【0124】
ここに記述される処方は、当業界で周知の手段を使用することによって、患者に投与した後、活性化合物の即時放出、徐放または遅延放出を供するように処方されうる。ここで
使用される場合、用語「患者」は、治療、観察または実験の対象であるヒトまたは非ヒト哺乳類に該当する。
【0125】
医薬製剤は、単位投与量形態でありえて、そしてそのような形態では、製剤は、適切な量の活性化合物を含む単位用量に細分される。
【0126】
特定の障害または症状の処置に有効であるここに開示される化合物の量は、標準的な臨床技術により決定されうる。さらに、インビトロまたはインビボアッセイは、最適な投与量範囲を識別する助けにするために都合により使用されうる。
【実施例】
【0127】
下に説明される実施例は、特定の代表的化合物の製剤についての一般的合成手段を示す。実施例は、開示物の特定の態様を示すために提供され、そして請求項により定義されるとおりに本発明の範囲を限定しない。
【0128】
実施例
一般的手段
スキームIおよびIb
段階1:β−ケトアミド−1(式IVおよびIVb)の製造
キシレン中のβ−ケトエステル(式II、1当量)、アミン(式III、1当量)、1,2−エチレンジアミン(0.01当量)の混合物を、水の共沸物を除去しながら灌流させた。反応の完了後、溶媒を蒸散させ、そして残渣を、カラム(シリカゲル;100−200メッシュ)で精製した。式IVbの化合物を、類似に製造できる。以下の中間体は、上の一般的手段にしたがって製造された。
4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(3−アセチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.19(d、J=6.9Hz、6H)、2.61(s、
3H)、2.75(sep、J=6.9Hz,1H)、3.64(s、2H)、7.43(t
、J=7.8Hz、1H)、7.71(d、J=7.8Hz、1H)、7.87(d、J=8.1Hz、1H)、8.08(s、1H)、9.44(広範なs、1H);MS(陽イオ
ン態様):m/z248[M+1];収率49%。
4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(4−アセチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.19(d、J=6Hz、6H)、2.58(s、3H)、2.75(sep、J=6Hz,1H)、3.65(s、2H)、7.67(d、J=6Hz、2H)、7.95(d、J=6Hz、2H)、9.60(s、1H)、MS(陽イオン
態様):m/z248[M+1];収率54%。
4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(2,4−ジメチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.18(d、J=6Hz、6H)、2.29(s、6H)、2.73(Sep、J=6Hz、1H)、3.64(s、2H)、7.00(s、2H)、7.76(d、J=6Hz、1H)、9.11(広範なs、1H);MS(陽イオン態様):m/z234[M+1];収率72%。
4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸4−トリフルオロメチルベンジルアミド
1H NMR(CDCl3):δ1.14(d、J=6Hz、6H)、2.70(sept、J
=6Hz、1H)、3.53(s、2H)、4.53(d、J=6Hz、2H)、7.40(d、J=6Hz、2H)、7.59(d、J=6Hz、2H);MS(陽イオン態様):m/z287
4−メチル−1−ピペリジン−1−イル−ペンタン−1,3−ジオン
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.14(d、J=6Hz、6H)、1.
57−1.65(m、6H)、2.76(広範なs、1H)、3.20−3.75(m、
6H);
4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸フェニルアミド
【0129】
段階2:β−ケトアミド−2(式VIおよびVIb)の製造
ヘキサン中のβ−ケトアミド−1(式IV、1当量)に、β−アラニン(0.18当量)、アルデヒド(式V、1.1当量)および氷酢酸(0.16%w/wのβ−ケトアミド−1)を添加した。生じた懸濁液を、水の共沸物を除去しながら灌流下で加熱した。反応混合物を冷却し、そして生成物を、ろ過により単離した。熱ヘキサン、水で沈殿物を洗浄することによって、生成物を、精製し、そして真空で乾燥させて、β−ケトアミド−2を得た。式VIbの化合物を、類似に製造できる。以下の中間体は、上の一般的手段にしたがって製造された。
2−ベンジリジン−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(3−アセチルフェニル)−アミド;異性体−1
1H NMR(CDCl3):δ1.1(d、J=6.9Hz、6H)、2.50−2.7
0(m、4H)、7.28−7.52(m、6H)、7.73(d、J=7.2Hz、1H)、7.93(d、J=8.1Hz、1H)、8.19(d、J=9.9Hz、2H)、9.23(s、1H);MS(陽イオン態様):m/z336[M+1];収率:13%。2−ベンジリジン−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(3−アセチルフェニル)−アミド;異性体−2
1H NMR(CDCl3):δ1.24(d、J=9Hz、6H)、2.60(s、3H
)、3.39(sep,J=6Hz、1H)、7.33−7.98(m、11H);MS(陽イオン態様):m/z336[M+1];収率:32%。
2−ベンジリデン−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(4−アセチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.23(d、J=6.6Hz、6H)、2.58(s、
3H)、3.37(sep,J=6.6Hz、1H)、7.27−7.42(m、3H)、7.49−7.73(m、5H)、7.95(d、J=8.7Hz、2H);MS(陽
イオン態様):m/z336[M+1];収率:48%。
2−ベンジリデン−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(2,4−ジメチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.23(d、J=6Hz、6H)、1.99(s、1H
)、2.29(s、1H)、3.38(sep,J=6Hz、1H)、6.97(s、1H)、7.04(d、J=6Hz、1H)、7.30(S、1H)、7.35−7.45(m、3H)、7.53−7.72(m、7H);MS(陽イオン態様):m/z323[M+1];収率:50%。
2−ベンジリジン−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸4−トリフルオロメチルベンジルアミド
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.19(d、J=6.9Hz、6H)、
3.30(sep,J=6.9Hz、1H)、6.16(広範なs、1H)、7.26−7.60(m、10H)
2−ベンジリデン−4−メチル−1−ピペリジン−1−イル−ペンタン−1,3−ジオン1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.88−0.97(m、2H)、1.1
5−1.35(m、8H)、1.43−1.62(m、4H)、3.13−3.30(m、3H)、3.61(広範なs、1H)、3.78(広範なs、1H)、7.38(広範なs、3H)、7.54(広範なs、3H);MS(陽イオン態様):m/z286(M+
+1)
2−(4−シアノベンジリデン)−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸フェニルアミド1H NMR(CDCl3):δ1.23(d、J=6Hz、6H)、3.34(sep,
J=6Hz、1H)、7.18(t、J=6Hz、1H)、7.36(t、J=6Hz、2H)、7.48(d、J=6Hz、2H)、7.57(s、1H)、7.65(s、4H)、7.81(s、1H);MS(陽イオン態様):m/z319[M+1];収率:67%。
【0130】
段階3:ジケトン(式VIIIおよびVIIIb)の製造
β−ケトアミド−2(式VI、1当量)、アルデヒド(式VII、1.1当量)、トリエチルアミン(1当量)、エタノールおよび臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウム(0.2当量)をガラスびんに入れた。内容物を、N2
一掃し、そしてガラスびんを、すぐに密栓し、そして78℃まで加熱した。反応の完了後、内容物を冷却し、そして酢酸エチルでこねた。有機層を、6N塩酸、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転式エバポレーターで濃縮し、そして残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。式VIIIbの化合物を、類似に製造できる。以下の中間体は、上の一般的手段にしたがって製造された。
2−[2−(フルオロフェニル)−2−オキソ−1−フェニル−エチル]−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(3−アセチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.15(d、J=6Hz、3H)、1.20(d、J=
6Hz、3H)、2.58(s、3H)、2.99(sep、J=6Hz、1H)、4.61(d、J=12Hz、1H)、5.38(d、J=12Hz、1H)、7.05(t、J=9Hz、2H)、7.15−7.44(m、6H)、7.54−7.72(m、4H)、7.94−8.05(m、2H);MS(陽イオン態様):m/z460[M+1];収率:55%。
2−[2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1−フェニルエチル]−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(4−アセチルフェニル)−アミド
1H NMR(CDCl3):δ1.16(d、J=6.9Hz、3H)、1.23(d、
J=6.9Hz、3H)、2.55(s、3H)、2.99(Sep、J=6.6Hz、1H)、4.56(d、J=10.5Hz、1H)、5.35(d、J=10.8Hz、1H)、7.04(t、J=8.7Hz、3H)、7.18−7.37(広範なm、6H)、7.48(s、1H)、7.86(d、J=8.4Hz、2H)、7.87−8.03(m、2H);MS(陽イオン態様):m/z460[M+1];収率:64%。
2−[2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1−フェニルエチル]−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸(2,4−ジメチルフェニル)−アミド
1H NMR(DMSO−d6):δ0.99(d、J=6.6Hz、3H)、1.19(
d、J=6.9Hz、3H)、1.67(s、3H)、2.18(s、3H)、3.00(Sep、J=6.9Hz、1H)、4.94(d、J=11.1Hz、1H)、5.36(d、s=10.8Hz、1H)、6.68(d、J=8.1Hz、1H)、6.82−6.93(m、2H)、7.17−7.45(m、7H)、8.08−8.24(m、2H)、9.60(広範なs、1H);MS(陽イオン態様):m/z446[M+1];収率:66%。
2−[2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1−フェニル−エチル]−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸4−トリフルオロメチルベンジルアミド
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.10(d、J=6.6Hz、3H)、
1.16(d、J=7.2Hz、3H)、2.88(sept、J=6.9Hz、1H0、4.15(dd、J=15および4.8Hz、1H)、4.40(dd、J=15.9Hzおよび6.6Hz、1H)、4.46(d、J=11.1Hz、1H)、5.32(d、J=10.8Hz、1H)、5.80(広範なs、1H)、6.89(d、J=7.8Hz、2H)、6.97(t、J=8.4Hz、H)、7.45(d、J=7.5Hz、2H)、7.94−7.98(m、2H);MS(陽イオン態様):m/z500(M+
1)
1−(4−フルオロフェニル)−5−メチル−2−ペンチル−3−(ピペリジン−1−カルボニル−ヘキサン−1,4−ジオン
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.05(d、J=6.9Hz、3H)、
1.19(d、J=7.1Hz、4H)、1.45(広範なs、5H)、2.62(se
pt、J=6.8Hz、1H)、2.95−3.15(m、1H)、3.20−3.40(m、2H)、3.45−3.60(m、1H)、4.99(d、J=10.5Hz、1H)、5.34(d、J=10.6Hz、1H)、7.03(t、J=8.5Hz、2H)、7.24(広範なs、5H)、7.97−8.07(m、2H);MS(陽イオン態様):m/z493(M++1)
2−[1−(4−シアノフェニル)−2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−エチル]−4−メチル−3−オキソ−ペンタン酸フェニルアミド
MS(陽イオン態様):m/z443[M+1]
【0131】
段階4:ピロール(式XおよびXb)の製造
ヘプタン:トルエン:テトラヒドロフラン(4:1:1)中のジケトン(式VIII、1当量)、アミン(式IX、1.00当量)およびピバル酸(1.03当量)の混合物を、還流させ、そしてディーン・スターク・トラップを使用して水を除去した。反応の完了後、溶媒を除去し、そして残渣を、酢酸エチルに溶解させた。有機層を、飽和重炭酸ナトリウム、水中で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、回転エバポレーターで濃縮し、そして残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。式Xbの化合物を、類似に製造できる。以下の中間体は、上の一般的手段にしたがって製造された。
(6−{2−[3−(3−アセチルフェニルカルバモイル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−4−フェニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertエステル
1H NMR(CDCl3):δ1.30(s、3H)、1.36(s、3H)、1.43(s、9H)、1.53(d、J=6Hz、6H)、1.67(広範なs、2H)、2.20−2.43(m、2H)、2.52(s、3H)、3.52−3.75(m、2H)、3.76−3.88(m、1H)、4.00−4.22(m、2H)、6.85−7.05(m、3H)、7.10−7.51(m、10H)、7.58(d、J=9Hz、1H);MS(陽イオン態様):m/z697[M+1];収率:23%。
(6−{2−[3−(4−アセチルフェニルカルバモイル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−4−フェニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertブチルエステル
1H NMR(CDCl3):δ1.31(s、3H)、1.38(s、3H)、1.44(s、9H)、1.53(d、J=9Hz、6H)、1.66(広範なs、2H)、2.22−2.49(m、2H)、2.54(s、3H)、3.49−3.75(m、2H)、4.00−4.25(m、2H)、7.01(t、J=6Hz、2H)、7.06−7.26(m、10H)、7.81(d、J=9Hz、zH);MS(陽イオン態様):m/z698[M+1];収率:14%。
(6−{2−[3−(2,4−ジメチルフェニルカルバモイル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−4−フェニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertブチルエステル
1H NMR(CDCl3):δ1.30(s、3H)、1.36(s、3H)、1.43(s、9H)、1.52(d、J=6Hz、6H)、1.65−1.76(m、2H)、2.18−2.32(m、4H)、2.33−2.47(m、1H)、3.48(Sep、J=6Hz、1H)、3.63−3.90(m、2H)、4.0−4.25(m、2H)、6.72(s、1H)、6.81(s、1H)、6.99(t、S=6Hz、3H)、7.07−7.25(m、7H)、7.88(d、J=6Hz、1H);MS(陽イオン
態様):m/z684[M+1];収率:21%。
(6−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−(4−トリフルオロメチルベンジルカルバモイル)−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertブチルエステル
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.8−1.2(s、2H)、1.29(s
、3H)、1.35(s、3H)、1.43(s、9H)、1.63(広範なs、2H)、
2.22−2.27(m、1H)、2.38(dd、J=15.0および6.0Hz、1
H)、9.36−3.50(m、1H)、3.6−3.7(m、1H)、3.71−3.
85(m、1H)、4.1−4.25(m、2H)、4.38(d、J=6.0Hz、2
H)、7.02−7.16(m、12H)、7.41(d、J=9.0Hz、2H);M
S(陽イオン態様):m/z737.4[M+1]+
6−{2−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−(ピペリジン−1−カルボニル)−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertブチルエステル
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.99−1.60(m、29H)、2.
17−2.52(m、2H)、2.80−3.25(m、3H)、3.35−3.50(m、1H)、3.65−3.90(m、3H)、3.90−4.25(m、3H)、6.
91−7.19(m、9H);MS(陽イオン態様):m/z646[M++1]
(6−{2−[3−(4−シアノフェニル)−5−イソプロピル−2−(4−フルオロフェニル)−4−(フェニルアミノ)カルボニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)酢酸tertブチルエステル
1H NMR(CDCl3):δ1.30(s、3H)、1.36(s、3H)、1.44
(s、9H)、1.50(d、J=6.9Hz、6H)、1.67(広範なs、3H)、1.55−1.75(広範なm、3H)、2.20−2.40(m、2H)、3.38(sep、J=6.6Hz、1H)、3.63−3.88(m、2H)、3.97−4.2
4(m、2H)、6.85(s、1H)、6.96−7.48(m、12H);MS(陽
イオン態様):m/z680[M+1];収率:20%。
【0132】
段階5:式XIおよびXIbの化合物のヘミカルシウム塩の製造
(a)メタノールおよびテトラヒドロフラン(1:1)中の式Xの化合物の溶液に、1N塩酸(3当量)を添加し、そして混合物を、周囲温度で攪拌した。ケタールの完全な加水分解の後、反応混合物を、0℃まで冷却し、そして水酸化ナトリウム・ペレット(6当量)を添加した。その後、反応物を、周囲温度で攪拌した。エステル加水分解の終わりに、溶媒を除去し、そして残渣を水に溶解させた。そして、水層を、エーテルで洗浄し、そして1N塩酸で中和させた。有機層を、酢酸エチルで抽出し、そして濃縮した。その後、残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。
【0133】
(b)酸のナトリウム塩の水溶液(1当量の1N水酸化ナトリウム溶液を添加することによって製造される)に、滴下で、酢酸カルシウム(0.55当量)の水溶液(1M)を添加した。白色沈殿物を得て、濾取し、そしてそれを、多量の水で洗浄し、そして真空で乾燥させた。
【0134】
式XIbおよびXIIbの化合物を、類似に形成できる。以下の化合物は、上の一般的手段にしたがって製造された。
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(3−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6):δ1.23(広範なs、2H)、1.38(d、J=6
Hz、6H)、1.63(広範なs、2H)、1.90−2.15(m、2H)、3.52(広範なs、1H)、3.76(広範なs、2H)、3.99(広範なs、1H)、6.95−7.45(m、10H)、7.60(d、J=7.5Hz、1H)、7.71(d、J=7.5Hz、1H)、8.15(s、1H)、9.98(s、1H、交換されたD2O);MS(陽イオン態様):m/z601[酸+1];収率:21.35;融点:1
67.5−204℃。
【0135】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[(4−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6):δ1.24(広範なs、2H)、1.37(d、З=6
Hz、6H)、1.58(広範なs、2H)、1.88−1.99(m、1H)、2.00−2.12(m、1H)、3.53(広範なs、1H)、3.73(広範なs、2H)、3.96(広範なs、1H)、7.09(広範なs、5H)、7.14−7.37(m、4H)、7.66(d、J=9Hz、2H)、7.85(d、J=9Hz、2H)、10.21(s、1H、交換されたD2O);MS(陽イオン態様):m/z601[酸+1
];収率:23%;融点:188.9−216.5℃。
【0136】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[(2,4−ジメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO):δ1.29(広範なs、2H)、1.31−1.76(m、11H)、1.87−2.01(dd、J=15および6Hz、1H)、2.02−2.15(dd、J=15および3Hz、1H)、2.19(s、3H)、3.59(広範なs、1H)、3.76(広範なs、2H)、3.95(広範なs、1H)、6.85−6.95(m、2H)、7.05−7.33(m、10H)、8.78(s、1H、交換されたD2O);MS(陽イオン態様):m/z587[酸+1];収率:45%;融点:17
2.6−198.9℃。
【0137】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[(4−トリフルオロメチルベンジルアミノ)カルボニル]]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6、300MHz):δ1.15−1.24(m、2H)、1
.31(d、J=6Hz、6H)、1.48−1.56(m、2H)、1.84(dd、J=158、7.8Hz、1H)、2.01(dd、J=15および4.2Hz、1H)、3.15−3.33(m、1H)、3.42(広範なs、1H)、3.50(広範なs、1H)、3.68−3.73(m、2H)、3.80−4.02(m、1H)、4.29(d、J=5.4Hz、1H)、6.99(広範なs、2H)、7.05(広範なs、3H)、7.12−7.23(m、6H)、7.50(d、J=8.1Hz、2H)、8.24(t、J=5.4Hz、1H);MS(陽イオン態様):m/z641(酸+1)
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−(ピペリジン−1−カルボニル)−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6、300MHz、交換されたD2O):δ1.08−1.13(m、2H)、1.24(広範なs、7H)、1.27(d、J=9Hz、6H)、1.43(広範なs、2H)、2.02(dd、J=15および6Hz、1H)、2.15−2.19(m、1H)、2.88−2.95(m、2H)、3.12−3.24(m、2H)、3.64−3.69(m、3H)、6.95(d、J=6Hz、2H)、7.05−7.15(m、5H)、7.25(広範なs、2H)、8.08(s、1H)。
【0138】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−(4−
シアノフェニル)−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6):δ1.24(広範なs、2H)、1.37(d、J=6
Hz、6H)、1.45―1.73(m、2H)、1.87−2.15(m、2H)、3.10−3.60(m、2H)、3.70−3.90(広範なm、2H)、3.91−4
.08(広範なm、1H)、7.01(t、J=6Hz、1H)、7.13−7.35(m、8H)、7.45−7.63(m、4H)、10.02(s、1H、交換されたD2
O);MS(陽イオン態様):m/z584[酸+1];収率:87%;融点:197.7−222.1℃。
【0139】
スキームIa
段階1:式XIVの化合物の製造
化合物XIII(適切な置換をともなう式Xの化合物を生じるためにスキームIの適切な段階によって製造される)を、テトラヒドロフラン:メタノール(1:2)混合物中に溶解させ、そして1N水酸化リチウム(当量)を添加した。反応混合液を、0℃で、12から15時間までの間攪拌した。反応の完了後、反応混合液を酸性化し、そして溶媒を、減圧下で蒸散させて、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の50%酢酸エチルを用いて、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル−100−200メッシュ)によって精製した。以下の中間体は、この形態で製造された。
4−{[1−[2−(6−tert−ブトキシカルボニルメチル−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)−エチル]−5−(4−フルオロフェニル)−2−イソプロピル−4−フェニル−1H−ピロール−3−カルボニル]−アミノ}−安息香酸
1H NMR(CDCl3):δ1.03−1.11(m、1H)、1.26(s、3H)
、1.30(s、3H)、1.43(s、9H)、1.53(d、J=7.2Hz、3H)、1.65―1.69(m、2H)、2.23(dd、J=15.6および6.3Hz、1H)、2.40(dd、J=15.6および6.3Hz、1H)、3.63−3.71(m、2H)、3.75−3.8(m、1H)、4.05−4.20(m、2H)、6.96−7.20(m、12H)、7.90(d、J=8.4Hz、2H);MS(陽イ
オン態様):m/z698(M++1);収率:51%。
【0140】
段階2:式XVの化合物の製造
方法A:化合物XIV(1当量)を、乾燥テトラヒドロフランに溶解させ、そして水素化ホウ素ナトリウム(2当量)を、2から3つの留分にゆっくりと添加した。生じた懸濁液を、0℃で5分間攪拌した。テトラヒドロフラン中のヨウ素(1当量)の溶液を、0℃でゆっくりと添加し、そして反応混合液を、周囲温度で、24から30時間までの間攪拌した。反応の終止時に、溶媒を蒸散させて、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の25%酢酸エチルを用いて、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、100−200メッシュ)によって精製した。
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.02=1.06(m、1H)、1.2
6(s、3H)、1.33(s、3H)、1.43(s、9H)、1.55(d、J=6Hz、6H)、2.21(dd、J=15および6Hz、1H)、2.38(dd、J=15および6Hz、1H)、2.40−4.17(m、5H)、4.58(s、2H)、6.87−7.19(m、13H);MS(+veイオン態様):m/z685(M++1
);収率:87%。
【0141】
方法B:式XIV(1当量)の化合物およびテトラヒドロフラン(4mL、乾燥)の混合物を、還流コンデンサーを具備した3口丸底フラスコに入れ、窒素で密封した。反応混合液を、約50℃で加熱し、そしてボラン・ジメチルスルフィド(2当量)を、1時間かけて滴下で添加した。水(6mL)を、反応混合液に添加し、溶媒を蒸散させた。固形残渣を、酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、そして水層を、酢酸エチルで抽出した。有機層を、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。溶出剤として酢酸エチルおよびヘキサンを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、粗製物を、精製した。
収量:2.16g(73.72%)。
【0142】
段階3:式XVIのヘミカルシウム塩の製造
(a)メタノールおよびテトラヒドロフラン(1:1)中のXVの溶液に、1N塩酸(3当量)を添加し、そして混合液を、周囲温度で攪拌した。ケタールの完全な加水分解の後、反応混合液を、0℃に冷却し、そして水酸化ナトリウムペレット(6当量)を添加した。その後、反応液を、周囲温度で攪拌させた。エステル加水分解の終了時に、溶媒を除去し、そして残渣を水に溶解させ、水層をエーテルで洗浄し、そして1N塩酸で中和した。有機層を、酢酸エチルで抽出し、そして濃縮した。その後、残渣を、カラム(シリカゲル100−200メッシュ)で精製した。
【0143】
(b)酸のナトリウム塩の水溶液(1当量の1N水酸化ナトリウム溶液を添加することによって製造された)に、酢酸カルシウム(0.55当量)の水溶液(1M)を滴下で添加した。白色沈殿物を得て、そしてそれを濾取し、そして多量の水で洗浄し、そして真空で乾燥させた。
【0144】
以下の化合物は、同様に製造された。
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ヒドロキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6):δ1.22−1.62(M、11H)、1.98(dd
、J=15および8.1Hz、1H)、2.06−2.16(m、1H)、3.25−3.37(m、2H)、3.57(広範なs、2H)、3.80(広範なs、1H)、4.43(s、2H)、7.03−7.28(m、12H)、7.50(d、J=6Hz、2H)、9.80(s、1H);MS(陽イオン態様):m/z589[酸+1];収率:31%;融点:189−204℃。
【0145】
スキームIIa
段階I:式XVaの化合物の製造
式XIIIaの化合物(1当量)、および1N塩酸:メタノール:テトラヒドロフラン(2:5:5)の混合物を、約7時間、室温で攪拌した。反応の終わりに、水酸化ナトリウムペレット(7当量)を添加し、そして反応混合液を、さらに、約5時間室温で攪拌した。反応混合液を濃縮し、そして残渣を、蒸留水に溶解させ、そして1N塩酸で、〜1pHまで酸性化させた。水層を、酢酸エチルで抽出し、水、塩水で洗浄し、そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を濃縮し、そしてシリカゲル(5%メタノール−ジクロロメタン)上に吸着させた。以下の化合物を、上の手段によって製造した。
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−カルボキシフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸
収量:5g(84.6%)
【0146】
段階II:式XVaの化合物の二ナトリウム塩の製造
XVaの化合物(1当量)、テトラヒドロフラン:メタノール(1:1)および水酸化ナトリウム(1N、2当量)溶液を、約2時間、周囲温度で攪拌した。減圧下で溶媒を蒸散させることによって、式XVaの化合物の二ナトリウム塩を、単離した。残渣を、ジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥させて、収量4.5g(84.9%)で純粋な化合物を得た。以下の化合物は、上の手段に従うことによって製造された。
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−カルボキシフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸の二ナトリウム塩
1H NMR(DMSO、300MHz):δ1.135−1.179(m、2H)、1.365(d、J=6.3Hz、6H)、1.752(広範なs、4H)、1.752−1
.779(m、1H)、1.950−1.998(m、1H)、2.733(s、1H)、2.89(s、1H)、3.607−3.75(m、3H)、3.924−4.004(m、2H)、6.99−7.07(m、5H)、7.155−7.247(m、4H)、7.4(d、J=6Hz、2H)、7.70(d、J=9Hz、2H)、9.827(s、1H);MS(陽イオン態様):m/z603.13(酸++1);収量:4.5g(
84.9%)
【0147】
スキームII
式XIXの化合物の製造
トルエン(15ml)中の式XVIIIの化合物(4.5ミリモル;Tet.Let.、43巻:1161頁(2002年)およびJ.Org.Chem.50巻:438頁(1985年)に記述されるとおりの方法によって製造されたもの)の溶液に、式Vの化合物(4.9ミリモル)、ピペリジン(0.02ml)および酢酸(0.054ml)を添加した。混合物を、約4から6時間の間に、水の共沸物を除去しながら還流しつつ加熱した。反応混合液を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、1N塩
酸溶液、重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮した。粗製物を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ、2%EtOAc−ヘキサン)で精製した。
【0148】
式XXの化合物の製造
式XIXの化合物(6.49ミリモル)、式VIIの化合物(7.14ミリモル)、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウム(1.298ミリモル)、トリエチルアミン(6.49ミリモル)、およびエタノール(0.6ml)を、30mlガラスびんに入れ、アルゴンで一掃し、そしてびんを、適切に封じた。反応混合液を、約12から15時間、70℃で攪拌した。反応混合液に、酢酸エチルを添加し、混合物を、水、6N塩酸、そして再度水および塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の7%酢酸エチルを使用してクロマトグラフィーカラム(シリカゲル100−200メッシュ)で精製した。
【0149】
式XXIの化合物の製造
ヘプタン:トルエン:テトラヒドロフラン(4:1:1)中の式XX(4.62ミリモル)の溶液に、式IXの化合物(6.99ミリモル)およびピバリン酸(4.768ミリモル)を添加した。混合物を、約22から25時間、水の共沸物を除去して還流させた。反応混合液を濃縮し、酢酸エチルを添加し、反応混合液を、重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の7%酢酸エチルを用いてカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。
【0150】
式XXIIの化合物の製造
メタノール:ジオキサン(2:8)混合物中の式XXIの化合物(0.8g)の溶液に、10%パラジウム炭素(50%湿度、60%w/w)を添加した。生じた反応混合液を、約2.5時間、40psiの圧力下で水素化させた。反応が終わった後、反応混合液を、セライトに通過させ、そして生じた溶液を真空で濃縮して、要求される生成物を得て、そしてそれだけで次の段階のために使用された。
【0151】
式Xの化合物の製造:経路a
アルゴン下で0℃でベンゼン中の式XXIIの化合物(1当量)の溶液に、塩化オキサリル(2.0当量)を滴下で添加した。気体の放出が終わった後、反応混合液を、2時間、70℃で、油浴で加熱した。反応混合液を、乾固するまで蒸散させた。残渣を、ベンゼン(乾燥)に溶解させ、そしてベンゼン中の式IIIのアミン(1.1当量)の溶液に、
周囲温度で添加した。その後、反応の完了まで、反応混合液を、70℃まで加熱した。揮発性物質を、真空で除去し、そして残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。以下の化合物は、上の一般的手段に従って製造された。
(6−{2−[3−(2−アセチルフェニルカルバモイル)−5−(4−フルオロフェニ
ル)−2−イソプロピル−4−フェニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)−酢酸tert−ブチルエステル
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.0−1.15(m、1H)、1.30
(s、1H)、1.33(s、3H)、1.44(s、9H)、1.48(d、J=6Hz、6H)、2.23(dd、J=15.0および6.0Hz、1H)、2.35−2.5(m、4H)、3.35(sept. J=6.0Hz、1H)、3.64−3.89(m、2H)、4.0−4.25(m、2H)、6.93−7.08(m、8H)、7.18−7.22(m、2H)、7.50(d、J=9.0Hz、1H)、7.69(d、J=6.0Hz、1H)、8.82(d、J=9.0Hz、1H)、11.02(広範なs、1H);MS(陽イオン):m/z697.500[M+1]+;収率:59%
【0152】
式Xの化合物の製造:経路b
ジメチルホルムアミド(2.5ml)中の式XXIIの化合物(1.2ミリモル)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.4ミリモル)およびO−ベンゾトリアーゾル−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)(1.2ミリモル)を添加した。その後、生じた透明溶液に、ジメチルホルムアミド(0.5ml)中のシクロヘキシルアミン(1.2ミリモル)を添加した。反応混合液を、50℃から60℃までで、一夜攪拌した。反応混合液に、水を添加し、そして混合物を、ジクロロメタンで抽出し、有機層を水、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の10%酢酸エチルを用いてカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、100−200メッシュ)によって精製した。以下の化合物は、それ自体この手順で製造された。
(6−{2−[3−シクロヘキシルカルバモイル)−5−(4−フルオロフェニル)−2
−イソプロピル−4−フェニル−ピロール−1−イル]−エチル}−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4−イル)−酢酸tert−ブチルエステル
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.7−0.88(m、2H)、0.97
−1.05(m、2H)、1.20−1.30(m、4H)、1.30−1.34(s、3H)、1.43(s、9H)、1.47(d、J=6.9Hz、6H)、1.43−1.48(m、2H)、1.63(広範なs、3H)、2.25(dd、J=15および6Hz、1H)、2.35(dd、J=15および6.9Hz、1H)、3.35(sept,J=6.9Hz、1H)、3.69−3.81(m、3H)、3.85−4.15(m、1H)、4.15−4.25(m、1H)、6.91−6.99(m、3H)、7.07−7.15(m、6H);MS(陽イオン態様):m/z661(M++1)
【0153】
式XIのヘミカルシウム塩の製造
(a)メタノールおよびテトラヒドロフラン(1:1)中の式Xの化合物の溶液に、1N塩酸(3当量)を添加し、そして混合物を、周囲温度で攪拌した。ケタールの完全な加水分解の後、反応混合液を、0℃まで冷却し、そして水酸化ナトリウムペレット(6当量)を添加した。その後、反応液を、周囲温度で攪拌した。エステル加水分解の終了時に、溶媒を除去し、そして残渣を、水で溶解させ、水層を、エーテルで洗浄し、そして1N塩酸で中和した。有機層を、酢酸エチルで抽出し、そして濃縮した。その後、残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル100−200メッシュ)上で精製した。
【0154】
(b)酸のナトリウム塩(1当量の1N水酸化ナトリウム溶液を添加することによって製造された)の水溶液に、滴下で、酢酸カルシウム(0.55当量)の水性溶液(1M)
を添加した。白色沈殿物を得て、そしてそれをろ過し、多量の水で洗浄し、そして真空で乾燥させた。
【0155】
以下の化合物を、上の一般的手段によって製造した。
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(シクロヘキシルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6、交換されたD2O、300MHz):δ0.99(広範なs、2H)、1.2−1.35(m、5H)、1.35−1.50(m、7H)、1.55(m、4H)、1.90−2.1(m、1H)、2.10−2.20(m、1H)、3.17−3.20(m、1H)、3.51(広範なs、1H)、3.73(広範なs、1H)、7.02−7.36(m、9H);MS(陽イオン態様):m/z565(酸+1)。(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(2−アセチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸のヘミカルシウム塩
1H NMR(DMSO−d6、300MHz):δ1.10−1.25(m、2H)、1
.39(d、J=6.0Hz、6H)、1.5−1.7(m、2H)、1.77(dd、J=150および6.0Hz、1H)、1.97(dd、J=15.0および3.0Hz、1H)、2.38(s、3H)、6.94−7.01(m、5H)、7.08−7.20(m、3H)、7.29−7.34(m、2H)、7.56(t、J=9.0Hz、1H)、7.87(d、J=6.0Hz、1H)、8.58(d、9.0Hz、1H)、10.98(s、1H);MS(陽イオン):m/z601.300[酸+1]+;収率=2
8%;融点:202.6−208.7℃。
【0156】
スキームIIIa
式XIXの化合物の製造
トルエン(15ml)中の式XVIIIの化合物(4.5ミリモル;Tet.Let.、43巻:1161頁(2002年)およびJ.Org.Chem.50巻:438頁(1985年)に記述されるとおりの手段によって製造された)の溶液に、式Vの化合物(4.9ミリモル)、ピペリジン(0.02ml)および酢酸(0.054ml)を添加した。混合物を、約4から6時間の間に、水の共沸物を除去しながら還流で加熱した。反応混合液を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、1N塩酸溶液、
重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮した。粗製物を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ、2%EtOAc−ヘキサン)で精製した。
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.02(d、J=6.9Hz、6H)、
2.65(sept、J=7.2Hz,1H)、5.26(s、2H)、7.25(s、2H)、7.25(広範なs、10H)、7.81(s、1H)。異性体2:1H NMR(CDCl3、300MHz):δ1.02(d、J=6.9Hz、6H)、2.65(
sept、J=6.9Hz,1H)、5.27(s、2H)、7.36(広範なs、10H)、7.82(s、1H)。MS(+veイオン態様):m/z309(M++1);収
率=70%
【0157】
式XXの化合物の製造
式XIXの化合物(6.49ミリモル)、式VIIの化合物(7.14ミリモル)、臭化3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウム(1.298ミリモル)、トリエチルアミン(6.49ミリモル)、およびエタノール(0.6ml)を、30mlガラスびんに入れ、反応液を、アルゴンで一掃し、そしてびんを、適切に封じた。反応混合液を、約12から15時間、70℃で攪拌した。反応混合液に、酢酸エチルを添加し、混合液を、水、6N塩酸、そして水および塩水で再度洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させ、そして濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の7%酢酸エチルを使用してクロマトグラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。
1H NMR(CDCl3、300MHz):(ジアステレオマーの1:1混合物)δ0.
48(d、J=6.9Hz、3H)、0.91(d、J=6.6Hz、3H)、1.07(d、J=6.6Hz、3H)、1.21(d、J=6.9Hz、3H)、2.30(sept、J=6.6Hz、1H)、2.82(sept、6.6Hz、1H)、4.76(d、J=14Hz、1H)、4.77(d、J=12.3Hz、1H)、5.33(d、J=11.1Hz、1H)、5.35(d、J=11.1Hz、1H)、7.02(t、J=8.4Hz、6H)、7.22−7.29(m、8H)、7.75−7.99(m、4H);MS(+veイオン態様):m/z433(M++1);収率=72%
【0158】
式XXIの化合物の製造
ヘプタン:トルエン:テトラヒドロフラン(4:1:1)中の式XX(4.62ミリモル)の溶液に、式IXの化合物(6.99ミリモル)およびピバリン酸(4.768ミリモル)を添加した。混合物を、約22から25時間、水の共沸物を除去しながら還流した。反応混合液を濃縮し、酢酸エチルを添加し、そして反応混合液を、重炭酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の7%酢酸エチルを使用してカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.99−1.08(m、2H)、1.2
5(s、3H)、1.34(s)、1.43(s、9H)、1.96(d、J=6Hz、6H)、1.58−1.63(m、2H)、2.21(dd、J=158.6Hz、1H)、2.37(dd、J=15および9Hz、1H)、3.51(sept、J=6Hz)、3.65(広範なs、1H)、3.75−3.85(m、1H)、4.00−4.25(m、2H)、5.03(s、2H)、6.83−7.25(m、14H)。MS(+
veイオン態様):m/z670(M++1)。収率=74%
【0159】
式XXIIの化合物の製造
メタノール:ジオキサン(2:8)混合物中の式XXIの化合物(0.8g)の溶液に、10%パラジウム炭素(50%湿度、60%w/w)を添加した。生じた反応混合液を、約2.5時間、40psiで水素化させた。反応が終わった後、反応混合液を、セライトに通過させ、そして生じた溶液を真空で濃縮して、要求される生成物を得て、そしてそれだけで次の段階のために使用された。
1H NMR(CDCl3、300MHz):δ0.95−1.05(m、1H)、1.2
1−1.28(m、1H)、1.28(s、3H)、1.34(s、3H)、1.43(s、9H)、1.47(d、J=7.1Hz)、1.59−1.65(m、2H)、2.22(dd、J=15.2および6.1Hz、1H)、2.35(dd、J=15.2および6.1Hz、1H)、3.61−3.66(m、2H)、3.67−3.86(m、1H)、4.00−4.15(m、2H)、6.95(t、J=9Hz、2H)、7.06−7.15(m、7H) MS(+veイオン態様):m/z586(M++1);収率
76%
【0160】
式Xaの化合物の製造:経路a
アルゴン下で0℃でベンゼン中の式XXIIの化合物(1当量)の溶液に、塩化オキサリル(2.0当量)を滴下で添加した。気体の放出が終わった後、反応混合液を、2時間、70℃で、油浴で加熱した。反応混合液を、乾固するまで蒸散させた。残渣を、ベンゼン(乾燥)に溶解させ、そしてベンゼン中で、トリエチルアミンの存在下で、式IIIaのアミン(1.1当量)の溶液に、周囲温度で添加した。その後、反応の完了まで、反応混合液を、70℃に加熱した。揮発性物質を、真空で除去し、そして残渣を、クロマトグ
ラフィーカラム(シリカゲル、100−200メッシュ)で精製した。
【0161】
式Xaの化合物の製造:経路b
ジメチルホルムアミド(2.5ml)中の式XXIIの化合物(1.2ミリモル)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.4ミリモル)およびO−ベンゾトリアーゾル−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)(1.2ミリモル)を添加した。その後、生じた透明溶液に、ジメチルホルムアミド(0.5ml)中のシクロヘキシルアミン(1.2ミリモル)を添加した。反応混合液を、50℃から60℃までで、一夜攪拌した。反応混合液に、水を添加し、そして混合物を、ジクロロメタンで抽出し、有機層を水、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、ヘキサン中の10%酢酸エチルを用いてカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、100−200メッシュ)によって精製した。
【0162】
式XIaのヘミカルシウム塩の製造
(a)メタノールおよびテトラヒドロフラン(1:1)中の式Xaの化合物の溶液に、1N塩酸(3当量)を添加し、そして混合物を、周囲温度で攪拌した。ケタールの完全な加水分解の後、反応混合液を、0℃まで冷却し、そして水酸化ナトリウムペレット(6当量)を添加した。その後、反応液を、周囲温度で攪拌した。エステル加水分解の終わりに、溶媒を除去し、そして残渣を、水で溶解させた;水層を、エーテルで洗浄し、そして1N塩酸で中和した。有機層を、酢酸エチルで抽出し、そして濃縮した。その後、残渣を、クロマトグラフィーカラム(シリカゲル100−200メッシュ)上で精製した。
【0163】
(b)酸のナトリウム塩(1当量の1N水酸化ナトリウム溶液を添加することによって製造された)の水溶液に、滴下で、酢酸カルシウム(0.55当量)の水性溶液(1M)を添加した。白色沈殿物を得て、そしてそれをろ過し、多量の水で洗浄し、そして真空で乾燥させた。以下の化合物は、スキームIbまたはIIIaまたは両方に従って製造されうる。
【0164】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[4−アセトキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号2a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルチオカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号3a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−プロピオニルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号4a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−オクチルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号5a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルアセトキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号6a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル
−4−[4−フェニルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号7a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニ
ル−4−[4−ベンゾイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号8a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−イソニコチノイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号9a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ピリジン−4−イルカルバモイルオキシメチルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号10a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−フェニルカルバモイルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号11a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−シクロヘキシルカルバモイル−フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号12a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−メチルカルバモイルフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号13a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ベンジルカルバモイル]−フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号14a)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(モルホリン−4−カルボニル)−フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号15)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号16)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−ベンジルアミノフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号17)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ]カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号18)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号19)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ヒドロキシプロピルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号20)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号21)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−エトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号22)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−イソプロポキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号23)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−プロポキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号24)およびそれのヘミカルシウム塩(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシメトキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号25)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−シクロヘキシルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号26)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−シクロペンチルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号27)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号28)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−クロロベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号29)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−メトキシベンジルオキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号30)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−フェノキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号31)およびそれのヘミカルシウム塩(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−クロロフェノキシメチルフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号32)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−アセチルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−
3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号33)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンゾイルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号34)およびそれのヘミカルシウム塩(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[(4−ベンゼンスルホニルアミノフェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号36)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−フェニル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号37)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−メチル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号38)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ベンジル−ウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号39)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−ベンジル−チオウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号40)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−フェニル−チオウレイド)−フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号41)およびそれのヘミカルシウム塩
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−(3−メチル−チオウレイド)フェニルアミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号42)およびそれのヘミカルシウム塩
【0165】
薬理学上の活性
ここに開示される化合物は、3−ヒドロキシ−3−メチル−グルタニル・コエンチームA(HMG−CoA)還元酵素の阻害剤としての活性を示し、したがってコレステロール生合成を阻害する上で、および/またはトリグリセリドを低下させる上で有用である。
【0166】
ここに開示される化合物は、Kuboら、Endocrinology120巻:214頁(1987年)およびHellarら、Biochem and Biophys.Res.Comn.50巻:859頁(1973年)によって記述されるとおりのインビトロHMG−CoA還元酵素アッセイでスクリーニングされる。
【0167】
HMG−CoA還元酵素は、コレステロール生合成における律速酵素であって、以下の反応を触媒する。
14C]HMG−CoA+2NADPH+2H+ → 基質として2.5μM[14C]H
MG−CoAを利用して、[14C]メバロエート+CoA+2NADP+ミクロソーム。
反応は、37℃で、15分間、100mM KH2PO4、20mM G−6−P、2.5mM NADP、10mM EDTA、5mM DTTおよび1.4 G−6−Pデヒドロゲナーゼの存在下で行われ、そして最終産物として[14C]メバロエートを定量する。
IC50測定については、1%ジメチルスルホキシド中に溶解された化合物を、37℃で、30分間、肝臓ミクロソームで事前培養した。
【0168】
ラットの肝臓ミクロソーム中のHMG−CoA還元酵素阻害についてのIC50は、0.1から0.96nMまでの範囲にある。ここに開示された化合物は、アトルバスタチンより4倍多い能力に等しい範囲にある。ここに開示される化合物のいくつかは、生体的におけるラットモデルでのコレステロール合成を阻害する上で、アトルバスタチンより能力があった。ここに開示される化合物のいくつかは、アトロバスタチンより明らかに低い、ヒトの肝臓ミクロソームでの固有のクリアランスを示し、そしてCYP3A4(シトクロムp450 3A4)についての主要な基質でない。その化合物のいくつかは、外部肝細胞/セルライン[例えば、NRK−49F(繊維芽細胞)およびL6(筋芽細胞)]でのコレステロール合成の阻害より、ラット一次肝細胞でのコレステロール合成の阻害において、アトルバスタチンより大きな能力および選択性を示す。
【0169】
本発明は、それの特定の実施態様の点で記述された一方で、所定の修飾および等価物は、当業者に明らかであり、そして本発明の範囲内に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】

式Ib(式中、
【化2】

1は、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、または都合により置換されたフェニル(ここで、(単数又は複数の)置換基は、ハロゲン、C1−C6アルキル、シアノ、およびC1−C3ペルフルオロアルキルから独立に選択される)であり;
2は、都合により置換されたフェニル(ここで、(単数又は複数の)置換基は、シアノ、アセチルおよび都合により置換されたアミノから選択される)であり;
3は、都合により置換されたC1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル(ここで、(単数又は複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、および保護ヒドロキシルから選択される)であり;R3は、−NR67(式中、R6およびR7は、都合により置換されたC1−C6アルキル(式中、任意の(単数又は複数の)置換基は、ハロゲン、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシおよび保護ヒドロキシルから選択される)である)でもありうる;
4は、−COR10(式中、R10は、C−Cアルコキシ、ヒドロキシルおよび−NR1112(式中、R11およびR12は、水素、アルキル、アリール、C3−C7シクロアルキル、アラルキルから独立に選択され、そしてR11およびR12は、一緒になって、1つまたはそれより多くの任意の異種原子(ここで、異種原子は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される)を有する5−7員環を形成する)である;および
5は、水素、C1−C6アルキルまたはC3−C6シクロアルキル、都合により置換されたアリールまたはアラルキル[ここで、置換基は、ハロゲン、シアノ、都合により置換されたC1−C6アルキル(ここで置換基は、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、およびハロゲンから独立に選択される)から選択される]、都合により置換されたアミノ、アセチル、トリフルオロメチルおよびC1−C6アルコキシカルボニルである)
で表される構造を有する化合物、それの医薬上許容しうる塩、医薬上許容しうる溶媒和物、互変異性体、ラセミ化合物、多形体、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグ、またはN−オキシド。
【請求項2】
1、R2、R3およびR5は、それぞれ、4−フルオロフェニル、フェニル、イソプロピルおよび水素でありうる請求項2に記載の化合物。
【請求項3】
1は、1つまたはそれより多くのハロゲンで置換されたフェニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
1は、1つまたはそれより多くのフッ素で置換されたフェニルである請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
1は、4−フルオロフェニルである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
2およびR5は、それぞれ、フェニルおよび水素である請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
3は、C1−C6アルキルである請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
3は、イソプロピルである請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
10は、ヒドロキシである請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
10は、−NR1112(式中、R11およびR12は、一緒になって、1つまたはそれより多くの任意の異種原子(ここで異種原子は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される)を有する5−7員環を形成する)である請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、一緒になって、モルホリニルを形成する)である請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、一緒になって、ピペリジニルを形成する)である請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびC1−C10アルキルである)である請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびメチルである)である請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびアリールである)である請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびフェニルである)である請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびアラルキルである)である請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびベンジルである)である請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびC3−C7シクロアルキルである)である請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
10は、−NR1112(ここでR11およびR12は、それぞれ、水素、およびシクロヘキシルである)である請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
4は、メトキシカルボニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
4は、エトキシカルボニルである請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−[4−カルボキシフェニル]アミノ)カルボニル]−ピロール−1−イル]−3,5−ジヒドロキシ−ヘプタン酸(化合物番号1a)である化合物、
およびそのラクトン形態、医薬上許容しうる溶媒和物、医薬上許容しうる塩、互変異性体、ラセミ化合物、純粋エナンチオマー、ジアステレオアイソマー、代謝産物、プロドラッグ、多形体またはN−オキシド。
【請求項24】
塩が、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、アミノ酸、アンモニウム、モノ−アルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウムおよびN−メチルグルカミンから選択される請求項1の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項25】
塩が、ナトリウム塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項26】
塩が、カリウム塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項27】
塩が、ヘミカルシウム塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項28】
塩が、ヘミマグネシウム塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項29】
塩が、ヘミ亜鉛塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項30】
塩が、N−メチルグルカミン塩である請求項24の化合物の医薬上許容しうる塩。
【請求項31】
医薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤と一緒になって、請求項1の化合物の治療上有効な量を包含する医薬組成物。
【請求項32】
哺乳類のコレステロール関連疾患、糖尿病および関連疾患、脳血管疾患または心臓血管疾患を治療または防止するための、請求項1に記載の化合物を含有する医薬組成物。
【請求項33】
疾患が、動脈硬化、アテローム性動脈硬化症、高脂血症、高リポタンパク血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高血圧、脳卒中、虚血、内皮機能不全、末梢血管疾患、末梢動脈疾患、冠状動脈性心臓疾患、心筋梗塞、脳梗塞、心筋微小血管疾患、認知症、アルツハイマー病、骨粗しょう症、および/または骨減少症、アンギナまたは再狭窄より構成される群から選択される請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項34】
疾患が、高脂血症である請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項35】
疾患が、高コレステロール血症である請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項36】
疾患が、高リポタンパク血症である請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項37】
疾患が、高トリグリセリド血症である請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項38】
疾患が、高血圧である請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項39】
【化3】

化学式3(式中、
【化4】

である)
で表される構造を有する請求項1に記載の化合物、それらの医薬上許容しうる塩。
【請求項40】
単位用量投与のための錠剤として形成された請求項31に記載の医薬組成物。

【公開番号】特開2011−236218(P2011−236218A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133014(P2011−133014)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【分割の表示】特願2006−530701(P2006−530701)の分割
【原出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【出願人】(597084113)ランバクシー ラボラトリーズ リミテッド (32)
【Fターム(参考)】