説明

置換ベンジルアミンの殺虫性誘導体

本発明は、置換ベンジルアミンの新規誘導体、それを調製する方法及び害虫(特に、節足動物、特に、昆虫類)を防除するためのそれの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、置換ベンジルアミンの新規殺虫性誘導体、それを調製する方法及び害虫(特に、節足動物、特に、昆虫類)を防除するためのそれの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
一般式
【0003】
【化1】

[式中、
Rは、1−ナフチル、フェニル又は、ハロゲン若しくは(C−C)アルキルから選択される1若しくは2の置換基で置換されているフェニルを表し;
は、水素、(C−C)アルキル及び(C−C)ハロアルキルから選択され;
は、水素を表し;
は、シアノ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、4−(C−C)アルコキシベンジル、
【0004】
【化2】

〔ここで、Xは、酸素又は硫黄であり;R及びRは、(C−C)アルコキシ又は(C−C)ハロアルキルであり;R10は、水素であり;R11は、(C−C)アルキルであり;R13は、(C−C)アルキルであり;R14は、水素又は(C−C)アルキルであり;aは、2であり;R15は、(C−C)アルキル又は(C−C)ジアルキルアミノであり;R16は、(C−C)アルキル又は(C−C)アルコキシであり;及び、R19は、(C−C)アルキル又は(C−C)アルコキシである〕から選択される;
但し、Rが1−ナフチルであり且つRが式(5)〔式中、Xは硫黄であり、R13はメチルであり、R14は水素である〕である場合、Rは(C−C)アルキル以外であり;及び、Rが3−クロロ−2−メチルフェニルであり且つRが水素である場合、Rは式(5)〔式中、Xは酸素であり、R13はメチルであり、R14は水素である〕又は式(6)〔式中、aは2であり、R15はメチルである〕以外である。]
で表される殺虫性及び殺ダニ性ベンジルアミノヘテロ環式誘導体が、WO 2006/127426において一実施形態として記載されている(cf.例えば、式(IB)、第8頁)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2006/127426号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、既知化合物と比較して安全性が高く且つコストが低いのみではなく特に効果が高い新しい殺虫剤及び殺ダニ剤が継続的に求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、式(I)
【0008】
【化3】

[式中、
、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルオキシ、ハロゲンアルキルスルホニル、ハロゲンアルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニル、アセチル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、ペンタフルオロスルファニル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シアノ若しくはニトロを表すか、又は、互いから独立して、アリール、アリールオキシ若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
及びRは、互いから独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルキルメルカプトアルキル、アルケニル若しくはアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリル(ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
は、−C(Z)R10、−C(Z)OR10又は−C(Z)NR1112を表し;
Zは、O又はSを表し;
は、水素、アルキル又はハロアルキルを表し;
10は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル若しくはベンジル(ハロゲン及びアルコキシから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロシクリル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を又は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アリール若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;及び、
nは、0、1又は2である。]
で表される新規化合物を提供する。
【0009】
とりわけ、置換基の種類に応じて、本発明の化合物は、幾何異性体及び/若しくは光学活性異性体として、又は、さまざまな組成の対応する異性体混合物として存在し得る。それ自体の鏡像に重ね合わせることができない化合物は、キラルと称される。そのような分子は、光学的に活性である。重ね合わせることができるということは同一であるということと同じであるので、ある分子がその鏡像に重ね合わせることができない場合、その鏡像は異なった分子である。純粋な化合物の光学活性については、いずれの場合にも、それらの配向が左回りと右回りである点でのみ構造的に異なっている2種類の異性体が存在し、そして、2種類の異性体しか存在しない(これは、エナンチオマーと称される。)。エナンチオマーは、それらが偏光面を反対方向に回転させる点で異なっており、及び、それらがキラルな別の化合物と又はキラルな触媒の存在下において異なった速度で反応する点で異なっている(cf. March's Advanced Organic Chemistry 5th edition; Wiley 2001 page 125-126)。
【0010】
置換基Rと置換基Rが異なっているなら、それらが結合しているC原子は、不斉又はキラルであり、そして、それぞれの化合物は光学的に活性である。不斉炭素原子上の4つの基を原子番号を小さくする順番に順位づけするカーン−インゴールド−プレローグシステムによれば、その不斉炭素原子は、S−配置又はS−配置で存在している(cf. March's Advanced Organic Chemistry 5th edition; Wiley 2001 page 139)。
【0011】
その内部の回転が制限されている化合物は、シス−トランス異性を示し得る。シス−トランス異性のうちの1つの型は、N=オキサゾリジン−二重結合などの二重結合に起因する。二重結合のそれぞれの原子における基を原子番号を小さくする順番に順位づけするカーン−インゴールド−プレローグシステムに基づいて、本発明の化合物は、Z形態又はE形態で存在することができる。ここで、Zは、当該二重結合の同じ側に順位が高い方の2つの基を有している異性体である(cf. March's Advanced Organic Chemistry 5th edition;Wiley 2001 page 157-158)。
【0012】
【化4】

本発明による式(I)は、純粋なRエナンチオマーとSエナンチオマーの両方を包含しており、また、エナンチオマー混合物又はラセミ化合物も包含している。式(Ib)
【0013】
【化5】

[式中、R〜Rは、式(I)に対して上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物が好ましい。実際の置換基R〜Rに応じて、当該不斉C原子は、R−配置又はS−配置で存在し得る。
【0014】
本発明の式(I)で表される新規化合物の構造については、WO 2006/127426においては、開示も示唆もなされていない。特に、式(Ib)で表される化合物の、それぞれ、光学対掌体又はラセミ化合物と比較して、式(Ib)で表される化合物が驚くべき程に且つ有意に改善された殺虫活性を有しているということは、WO 2006/127426においては、開示も示唆もなされていない。
【0015】
本明細書中で使用されている場合、S−エナンチオマーの「光学対掌体」は、当該不斉C原子の配置においてのみ異なっていて偏光面を反対方向に回転させる対応するR−エナンチオマーであると定義される。従って、R−エナンチオマーの光学対掌体は、対応するS−エナンチオマーである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
式(I)は、本発明による化合物の一般的な定義を与えている。
【0017】
上記及び下記で言及されている式に記載されている基の好ましい置換基又は範囲について、以下で例示する。
【0018】
本発明の好ましいさらなる実施形態によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン(好ましくは、塩素又はフッ素)、ヒドロキシ、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル(好ましくは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、シアノ(C−C)アルキル(好ましくは、シアノ(C−C)アルキル)、ハロ(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロ(C−C)アルコキシ)、C−Cアルキルチオ(好ましくは、C−Cアルキルチオ)、ハロ(C−C)アルキルチオ(好ましくは、ハロ(C−C)アルキルチオ)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、C−Cアルキルスルホニルオキシ(好ましくは、C−Cアルキルスルホニルオキシ)、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニル)、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニルオキシ(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニルオキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、アセチル、C−Cアルキルカルボニル(好ましくは、C−Cアルキルカルボニル)、C−Cアルケニルカルボニル、ペンタフルオロスルファニル、アミノ、モノ及びジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、モノ及びジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cシクロアルキルアミノ(好ましくは、C−Cシクロアルキルアミノ)、C−Cアルケニル、ハロ(C−C)アルケニル、C−Cアルキニル、ハロ(C−C)アルキニル、シアノ若しくはニトロを表すか、又は、互いから独立して、C−Cアリール(好ましくは、C−Cアリール)、C−Cアリールオキシ(好ましくは、C−Cアリールオキシ)若しくはヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、ハロ(C−C)アルキル(好ましくは、ハロ(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ハロ(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロ(C−C)アルコキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
及びRは、互いから独立して、水素、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル(好ましくは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル)、C−Cアルキルメルカプト(C−C)アルキル(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト(C−C)アルキル)、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、C−Cアリール(好ましくは、C−Cアリール)、ヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)若しくはヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
は、−C(Z)R10、−C(Z)OR10又は−C(Z)NR1112を表し;
Zは、O又はSを表し;
は、水素、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)又はC−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)を表し;
10は、C−Cアルキル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル若しくはベンジル(ハロゲン及びC−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニル(ハロゲン、ハロ(C−C)アルキル(好ましくは、ハロ(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)及びジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、C−Cアリール(C−C)アルキル(好ましくは、C−Cアリール(C−C)アルキル)、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール、ヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)若しくはヘテロアリール(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロアリール(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ハロゲン(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルコキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)、シアノ、ニトロ、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、S(O)−(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−(C−C)アルキル)及びS(O)−ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−ハロゲン(C−C)アルキル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を又は、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、シアノ、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)及びジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、C−Cアリール(C−C)アルキル、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール若しくはヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ハロゲン(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルコキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)、シアノ、ニトロ、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、S(O)−(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−(C−C)アルキル)及びS(O)−ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−ハロゲン(C−C)アルキル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;及び、
nは、0、1又は2である。
【0019】
式(Ib)[式中、R〜Rは、式(I)の好ましい実施形態及びその特定の群に対して上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、さらに好ましい。
【0020】
本明細書中で使用されている場合、
「アルキル」は、直鎖又は分枝鎖のC1−12アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル及びn−ドデシルなどとして定義される。「アルキル」は、好ましくは、C1−6アルキルであり、さらに好ましくは、C1−4アルキルである。
【0021】
「アルケニル」は、少なくとも1の二重結合を含んでいる直鎖又は分枝鎖のC2−12アルケニル、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1,3−ブタンジエニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1,3−ペンタンジエニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル及び1,4−ヘキサンジエニルなどとして定義される。「アルケニル」は、好ましくは、C2−6アルケニルであり、さらに好ましくは、C2−4アルケニルである。
【0022】
「アルキニル」は、少なくとも1の三重結合を含み、さらに、1以上の二重結合も含んでいてもよいC2−12アルキニル、例えば、エチニル、1−プロピニル及びプロパルギルなどとして定義される。「アルキニル」は、好ましくは、C2−6アルキニルであり、さらに好ましくは、C2−4アルキニルである。
【0023】
「アルコキシ」、「ハロアルキル」、「アルコキシアルキル」、「アルキルアミノカルボニル」、「ジアルキルアミノアルキル」、「ハロアルコキシ」、「アルコキシカルボニル」、「アルコキシカルボニル」及び「アルコキシカルボニルアルキル」などにおける各アルキル部分として、上記「アルキル」において記載されているのと同じ部分が例示される。
【0024】
「シクロアルキル」は、C3−8シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルなどとして定義される。「シクロアルキル」は、好ましくは、C3−6シクロアルキルである。
【0025】
「ヘテロシクロアルキル」(=「ヘテロシクリル」)は、O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいるシクロアルキル、例えば、テトラヒドロフラン、チオラン、ピロリジン、オキサチオラン、オキサゾリジン、テトラヒドロプラン(tetrahydropurane)、ピペリジン、オキセタン、テトラヒドロチオフェンジオキシド及びジオキサンなどとして定義される。「ヘテロシクロアルキル」は、好ましくは、テトラヒドロフランである。
【0026】
「アリール」は、不飽和C−C12シクロアルキル、例えば、フェニル、α−ナフチル又はβ−ナフチルなどとして定義される。「アリール」は、好ましくは、フェニルである。
【0027】
「ヘテロアリール」は、O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいるアリール、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン及びピラゾールなどとして定義される。「ヘテロアリール」は、好ましくは、ピリミジン及びピラゾールである。
【0028】
「アラルキル」は、例えば、、ベンジル、フェネチル又はα−メチルベンジルなどとして定義される。「アラルキル」は、好ましくは、ベンジルである。
【0029】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素として定義される。「ハロゲン」は、好ましくは、フッ素又は塩素である。
【0030】
「ハロアルキル」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」、「ハロゲンアルキルスルホニル」、「ハロゲンアルキルスルホニルオキシ」、「ハロアルケニル」及び「ハロアルキニル」などにおける各ハロゲン部分として、上記において記載されているのと同じ部分が例示される。
【0031】
特に好ましい実施形態によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルオキシ、ハロゲンアルキルスルホニル、アルコキシカルボニル、アセチル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シアノ又はニトロを表し;
及びRは、互いから独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルキルメルカプトアルキル、アルケニル若しくはアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、アリール(ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
は、−C(Z)NR1112を表し;
Zは、O又はSを表し;
は、水素又はアルキルを表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロシクリル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を又は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アリール若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
nは、0、1又は2である。
【0032】
上記で定義した特に好ましい実施形態の化合物の特定の群によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン(好ましくは、塩素又はフッ素)、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル(好ましくは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、ハロ(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロ(C−C)アルコキシ)、C−Cアルキルチオ(好ましくは、C−Cアルキルチオ)、ハロ(C−C)アルキルチオ(好ましくは、ハロ(C−C)アルキルチオ)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、C−Cアルキルスルホニルオキシ(好ましくは、C−Cアルキルスルホニルオキシ)、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキルスルホニル)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、アセチル、C−Cアルキルカルボニル(好ましくは、C−Cアルキルカルボニル)、C−Cアルケニルカルボニル、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cシクロアルキルアミノ(好ましくは、C−Cシクロアルキルアミノ)、C−Cアルケニル、ハロ(C−C)アルケニル、C−Cアルキニル、ハロ(C−C)アルキニル、シアノ又はニトロを表し;
及びRは、互いから独立して、水素、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル(好ましくは、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル)、C−Cアルキルメルカプト(C−C)アルキル(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト(C−C)アルキル)、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、C−Cアリール(好ましくは、C−Cアリール)(ハロゲン(好ましくは、塩素又はフッ素)、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
は、−C(Z)NR1112を表し;
Zは、O又はSを表し;
は、水素又はC−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニル(ハロゲン、ハロ(C−C)アルキル(好ましくは、ハロ(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)及びジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、C−Cアリール(C−C)アルキル(好ましくは、C−Cアリール(C−C)アルキル)、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール、ヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)若しくはヘテロアリール(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロアリール(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ハロゲン(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルコキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)、シアノ、ニトロ、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、S(O)−(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−(C−C)アルキル)及びS(O)−ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−ハロゲン(C−C)アルキル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を又は、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cシクロアルキル(好ましくは、C−Cシクロアルキル)、C−Cアルケニル若しくはC−Cアルキニル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、シアノ、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)及びジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、C−Cアリール(C−C)アルキル、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール若しくはヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)(ハロゲン、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、ハロゲン(C−C)アルコキシ(好ましくは、ハロゲン(C−C)アルコキシ)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノカルボニル)、シアノ、ニトロ、ジ(C−C)アルキルアミノ(好ましくは、ジ(C−C)アルキルアミノ)、S(O)−(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−(C−C)アルキル)及びS(O)−ハロゲン(C−C)アルキル(好ましくは、S(O)−ハロゲン(C−C)アルキル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;及び、
nは、0、1又は2である。
【0033】
式(Ib)[式中、R〜Rは、式(I)の特に好ましい実施形態及びその特定の群に対して上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、さらに好ましい。
【0034】
本発明の極めて特に好ましい実施形態によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシを表し;
及びRは、互いから独立して、水素、アルキル又はハロアルキルを表し;
は、−C(S)NR1112を表し;
は、水素を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル若しくはアルケニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びアルコキシカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル及びヘテロシクリルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を表す。
【0035】
上記で定義した極めて特に好ましい実施形態の化合物の特定の群によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン(好ましくは、塩素又はフッ素)、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)又はC−Cハロアルコキシ(好ましくは、C−Cハロアルコキシ)を表し;
及びRは、互いから独立して、水素、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)又はC−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)を表し;
は、−C(S)NR1112を表し;
は、水素を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル若しくはC−Cアルケニル(ハロゲン、ハロ(C−C)アルキル(好ましくは、ハロ(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びC−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール、ヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)若しくは ヘテロアリール(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロアリール(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)を表し;及び、
12は、水素を表す。
【0036】
式(Ib)[式中、R〜Rは、式(I)の極めて特に好ましい実施形態及びその特定の群に対して上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、さらに好ましい。
【0037】
本発明の最も好ましい実施形態によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシを表し;
は、アルキルを表し;
は、水素を表し;
は、−C(S)NR1112を表し;
は、水素を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル若しくはアルケニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びアルコキシカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくは ヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル及びヘテロシクリルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;及び、
12は、水素を表す。
【0038】
上記で定義した最も好ましい実施形態の化合物の特定の群によれば、
式(I)のR、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン(好ましくは、塩素又はフッ素)、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cハロアルキル(好ましくは、C−Cハロアルキル)又はC−Cハロアルコキシ(好ましくは、C−Cハロアルコキシ)を表し;
は、C−Cアルキル(好ましくは、C−Cアルキル)を表し;
は、水素を表し;
は、−C(S)NR1112を表し;
は、水素を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル若しくはC−Cアルケニル(ハロゲン、ハロ(C−C)アルキル(好ましくは、ハロ(C−C)アルキル)、C−Cアルコキシ(好ましくは、C−Cアルコキシ)、C−Cアルキルメルカプト(好ましくは、C−Cアルキルメルカプト)、C−Cアルキルスルフィニル(好ましくは、C−Cアルキルスルフィニル)、C−Cアルキルスルホニル(好ましくは、C−Cアルキルスルホニル)及びC−Cアルコキシカルボニル(好ましくは、C−Cアルコキシカルボニル)から選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、ヘテロシクリル(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、ヘテロシクリル(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロシクリル(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)、C−Cアリール、ヘテロアリール(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)若しくはヘテロアリール(C−C)アルキル(好ましくは、ヘテロアリール(C−C)アルキル)(O、N、P及びSから選択される1個又は2個以上のヘテロ原子を含んでいる5〜8員の環を含んでいる。)を表し;及び、
12は、水素を表す。
【0039】
式(Ib)[式中、R〜Rは、式(I)の最も好ましい実施形態及びその特定の群に対して上記で定義されているとおりである。]で表される化合物は、さらに好ましい。式(Ib)[式中、R〜Rは、式(I)の最も好ましい実施形態及びその特定の群に対して上記で定義されているとおりである。]で表される全ての化合物は、S−配置で存在している。
【0040】
上記で与えられている基の一般的な定義若しくは説明又は好ましい定義若しくは説明は、最終生成物と、それに対応する前駆物質及び中間体の、両方に適用される。基についてのこれらの定義は、必要に応じて互いに組み合わせることが可能である。即ち、そのような組合せには、それぞれの好ましい範囲の間の組合せも包含される。
【0041】
本発明によれば、上記で好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)又は式(Ib)の化合物は、好ましい。
【0042】
本発明によれば、上記で特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)又は式(Ib)の化合物は、特に好ましい。
【0043】
本発明によれば、上記で極めて特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)又は式(Ib)の化合物は、極めて特に好ましい。
【0044】
本発明によれば、上記で最も好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)又は式(Ib)の化合物は、最も好ましい。
【0045】
本発明は、さらに、上記実施形態のいずれかで定義されている式(I)又は式(Ib)で表される少なくとも1種類の化合物と慣習的な増量剤及び/又は界面活性剤を含んでいる組成物にも関する。慣習的な増量剤及び界面活性剤については、以下で定義する。
【0046】
本発明は、害虫(pest)を防除する方法にも関し、ここで、該方法においては、上記実施形態のいずれかで定義されている式(I)若しくは式(Ib)で表される化合物又は上記実施形態のいずれかで定義されている式(I)若しくは式(Ib)で表される少なくとも1種類の化合物と慣習的な増量剤及び/若しくは界面活性剤を含んでいる組成物を、当該害虫及び/又はその生息環境に作用させる。
【0047】
さらに、本発明は、上記実施形態のいずれかで定義されている式(I)若しくは式(Ib)で表される化合物又は上記実施形態のいずれかで定義されている式(I)若しくは式(Ib)で表される少なくとも1種類の化合物と慣習的な増量剤及び/若しくは界面活性剤を含んでいる組成物の、害虫(pest)を防除するための使用にも関する。
【0048】
式中のRが−C(S)NR1112であり且つR12が水素である式(I)又は式(Ib)で表される新規置換化合物は、
式(II)又は式(IIb)
【0049】
【化6】

[式中、R、R、R、R、R、R、R及びRは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物を、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン又は酢酸エチル)の中で、その溶媒に応じて、−20〜120℃(好ましくは、20〜60℃)の温度で、式(III)
【0050】
【化7】

[式中、R11は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物及びN,N−ジ−イソプロピルエチルアミンと反応させれば得られる。反応時間は、0.5〜20時間であり、遊離体の比率は、1:1〜1:1.5(好ましくは、1:1)の式(II)の化合物:式(III)の化合物である(調製方法1)。
【0051】
さらに、式中のRが−C(S)NR1112であり且つR12が水素である式(I)又は式(Ib)で表される新規置換化合物が、
式(II)又は式(IIb)
【0052】
【化8】

[式中、R、R、R、R、R、R、R及びRは、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物を、非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン又は酢酸エチル)の中で、その溶媒に応じて、−20〜120℃(好ましくは、0〜40℃)の温度で、チオカルボニルジイミダゾール
【0053】
【化9】

及び式(IV)
【0054】
【化10】

[式中、R11は、上記で定義されているとおりである。]
で表される化合物と反応させても得られるということが分かった。反応時間は、1〜20時間であり、遊離体の比率は、1:1:1〜1:2:2(好ましくは、1:1.1:1.1)の式(II)の化合物:チオカルボニルジイミダゾール:式(III)の化合物である(調製方法2)。
【0055】
この方法は、アミンのイソチオシアネートが商業的に入手できない場合に好ましく(例えば、アミノアセトニトリル)、対応するアミン自体を使用して、合成経路を短くすることを可能とする。
【0056】
一般に、アミンをチオカルボニルジイミダゾールと反応させることによるチオ尿素の合成は、当技術分野においては知られている(cf.例えば、WO 2005/007601、第50〜52頁)。しかしながら、オキサゾリジンをチオカルボニルジイミダゾール及び第1級アミン又は第2級アミンと反応させることによる2−(イミノ)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボチオアミドの合成は、これまで記載されていない。驚くべきことに、オキサゾリジンとチオカルボニルジイミダゾール及び第1級アミン又は第2級アミンとの上記反応は、実現可能であるということが分かった。オキサゾリジンの塩基性度が低いことを考慮すれば、上記反応が実現可能であるということは当業者には予想外であった。
【0057】
アミン(IV)、チオカルボニルジイミダゾール及びイソチオシアネート(III)は、一般に知られており、市販されている。
【0058】
一般式(II)及び一般式(IIb)で表される化合物は、文献(例えば、WO2006/127426)によって知られている方法と同様にして得ることができる。
【0059】
【化11】

【0060】
スキーム1に示されているように、適切に置換されているベンジルアミンと適切に置換されている2−クロロエチルイソシアネートを(例えば、1,4−ジオキサン又はジクロロメタンの中で)反応させることによって、適切に置換されている1−ベンジル−3−(2−クロロエチル)尿素が生成された。これを塩基(例えば、NaOH、HO、1,4−ジオキサン又はジアザ(1,3)ビシクロ[5.4.0]ウンデカン(DBU)、アセトニトリル)と一緒に加熱した後、適切に置換されているベンジル1,3−オキサジニルアミン(IIb)が生成され、(VIII)が適切に置換されているベンジルアミンのラセミ混合物である場合には、適切に置換されているベンジル1,3−オキサジニルアミン(II)が生成された。これらの方法は、当業者には一般に知られている(WO 2006/127426、第22頁及び第26頁;WO 2005/063724 第56頁、及びそれらの中で引用されている文献)。
【0061】
式中のRが−C(O)R10又は−C(O)OR10であり且つR12が水素である式(I)又は式(Ib)で表される新規置換化合物は、
式(II)又は式(IIb)
【0062】
【化12】

で表される化合物と、式(V)
【0063】
【化13】

[式中、R10及びR11は、上記で定義されているとおりであり、Xは、ハロゲンのような脱離基である。]
で表される化合物、又は、式(VI)
【0064】
【化14】

で表される化合物を、非プロトン性溶媒中で塩基性条件下に反応させれば得られる。
【0065】
これらの反応は、当業者には一般に知られている(以下を参照されたい:WO 2006/127426、第23頁及び第32頁)。式(VI)で表される化合物は、一般に知られており、市販されている。
【0066】
【化15】

【0067】
スキーム2に示してある上記タイプの反応の範囲内において、有機塩基及び無機塩基が有用である(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム)。非プロトン性溶媒が好ましい。反応温度は、−20〜40℃(好ましくは、−5〜20℃)である。
【0068】
最後に、式(I)及び式(Ib)で表される新規化合物が、顕著な生物学的特性を有していて、特に、農業において、森林において、貯蔵生産物の保護において及び材料物質(materials)の保護において、さらに、衛生学の分野において遭遇する害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物及び線虫類を防除するのに適しているということが見いだされた。
【0069】
適切な場合には、式(I)又は式(Ib)で表される化合物は、種々の多形形態で存在し得るか、又は、種々の多形形態の混合物として存在し得る。純粋な多形体及び多形体混合物は、両方とも、本発明によって提供され、また、本発明に従って使用することができる。
【0070】
本発明の活性化合物は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境が良好な耐性を示すことと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、また、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、植物保護剤として使用することができる。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して活性を示す。上記害虫(pest)としては、以下のものを挙げることができる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.);
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デリマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、オリギニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici);
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.);
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、セウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミゴドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.);
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus);
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
ジプローダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus);
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.);
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.);
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アンシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
【0071】
さらにまた、エイメリア(Eimeria)などの原生動物も防除することができる。
【0072】
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメクス属種(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・イクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベムシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii);
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.);
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.);
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.);
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクチゲレラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata);
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.);
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
【0073】
植物寄生性線虫としては、例えば、以下のものを挙げることができる:アングイナ属種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0074】
適切な場合には、本発明の活性化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbiocide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する。)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。適切な場合には、本発明の化合物は、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
【0075】
上記活性化合物は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然物質、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料及びポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。
【0076】
これらの製剤は、既知方法で、例えば、必要に応じて界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。そのような製剤は、適切なプラントで調製するか、又は、施用前若しくは施用中に調製する。
【0077】
補助剤として使用するのに適しているものは、当該活性化合物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
【0078】
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい。)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する。)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
【0079】
使用する増量剤が水である場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
【0080】
適切な固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール−POE−及び/又は−POP−エーテル類、酸及び/又はPOP−POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP−POEエーテル類、脂肪−及び/又はPOP−POE付加体、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン若しくは糖付加体、アルキル若しくはアリールのスルフェート類、アルキル若しくはアリールのスルホネート類及びアルキル若しくはアリールのホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
【0081】
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。
【0082】
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
【0083】
可能な別の添加剤は、芳香物質、改質されていてもよい鉱油及び植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する。)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
【0084】
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
【0085】
上記製剤は、一般に、0.01〜98重量%の活性化合物、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有する。
【0086】
本発明の活性化合物は、その市販製剤中において、及び、そのような製剤から調製した使用形態中において、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節物質、除草剤、薬害軽減剤、肥料又は情報化学物質などの他の活性化合物との混合物として使用することが可能である。
【0087】
特に好ましい混合成分は、例えば、以下の化合物である。
【0088】
殺菌剤
核酸合成の阻害薬
ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル(chiralaxyl)、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸;
有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬
ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド;
呼吸鎖複合体Iの阻害薬
ジフルメトリム;
呼吸鎖複合体IIの阻害薬
ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド;
呼吸鎖複合体IIIの阻害薬
アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン;
デカップラー
ジノカップ、フルアジナム;
ATP産生の阻害薬
酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム;
アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬
アンドプリム、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル;
シグナル伝達の阻害薬
フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン;
脂質及び膜合成の阻害薬
クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、
アンプロピルホス(ampropylfos)、アンプロピルホスカリウム(potassium-ampropylfos)、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス、
トルクロホス−メチル、ビフェニル、
ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩;
エルゴステロール生合成の阻害薬
フェンヘキサミド、
アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、
アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、
ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン;
細胞壁合成の阻害薬
ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA;
メラニン生合成の阻害薬
カルプロパミド(capropamid)、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド(phthalid)、ピロキロン、トリシクラゾール;
抵抗性誘導薬
アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル;
多部位
カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅塩、例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、ホルペット、フルオロホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、プロピネブ、硫黄及び多硫化カルシウム含有硫黄剤、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム;
作用機序未知
アミブロムドール(amibromdol)、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethoxazin)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオルイミド、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、イルママイシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、メチルイソチオシアネート、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン(piperalin)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、及び、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、2−[[[シクロプロピル−[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンズ酢酸メチル、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−ベンズアセトアミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3−(1−フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンズアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド。
【0089】
殺細菌剤
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び別の銅剤。
【0090】
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬
カーバメート系
例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロメカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート;
有機リン系
例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル,−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、ジメトン−S−メチル、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、O−サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ(phosphocarb)、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロロビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン;
ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬
ピレスロイド系
例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス,d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン(clocythrin)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−,ベータ−,シータ−,ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−,トランス−)、フェノトリン(1Rトランス−異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI 8901、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum));
DDT;
オキサジアジン系
例えば、インドキサカルブ;
セミカルバゾン系
例えば、メタフルミゾン(BAS3201);
アセチルコリン受容体作動薬/拮抗薬
クロロニコチニル系
例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、イミダクロチズ(imidaclothiz)、AKD−1022、チアメトキサム;
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ;
アセチルコリン受容体モジュレーター
スピノシン系
例えば、スピノサド、スピネトラム(XDE−175);
GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬
有機塩素系
例えば、カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル;
フィプロール系
例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、バニリプロール(vaniliprole);
塩化物チャンネル活性化薬
メクチン系
例えば、アベルメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチン、ミルベマイシン;
幼若ホルモンミメティクス
例えば、ジオフェノラン、エポフェノナン(epofenonane)、フェノキシカルブ、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン(triprene);
エクジソン作動薬/ディスラプター
ジアシルヒドラジン系
例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;
キチン生合成阻害薬
ベンゾイル尿素系
例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン(chlofluazuron)、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロン、トリフルムロン;
ブプロフェジン;
シロマジン;
酸化的リン酸化阻害薬、ATPディスラプター
ジアフェンチウロン
有機スズ化合物
例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ;
H−プロトン勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化デカップラー
ピロール系
例えば、クロルフェナピル;
ジニトロフェノール系
例えば、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC;
Site−I 電子伝達阻害薬
METI系
例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;
ヒドラメチルノン;
ジコホル;
Site−II 電子伝達阻害薬
ロテノン;
Site−III 電子伝達阻害薬
アセキノシル、フルアクリピリム;
昆虫消化管膜の微生物ディスラプター
バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)株
脂質合成阻害薬
テトロン酸系
例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン(spiromesifen);
テトラミン酸系
例えば、スピロテトラマト;
カルボキサミド系
例えば、フロニカミド;
オクトパミン作動薬
例えば、アミトラズ;
マグネシウム刺激ATPアーゼの阻害薬
プロパルギット;
ネライストキシン類似体
例えば、チオシクラムシュウ酸水素塩(thiocyclam hydrogen oxalate)、チオスルタップ−ナトリウム(thiosultap-sodium);
リアノジン受容体作動薬
安息香酸ジカルボキサミド系
例えば、フルベンジアミド;
アントラニルアミド系
例えば、リナキシピル(3−ブロモ−N−{4−クロロ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド);
生物学的薬剤、ホルモン又はフェロモン
アザジラクチン、バシルス属種(Bacillus spec.)、ベアウベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、パエシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンギエンシン(thuringiensin)、ベルチシリウム属種(Verticillium spec.);
作用機序が知られていないか又は特定されていない活性化合物
燻蒸剤
例えば、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル;
摂食阻害薬
例えば、氷晶石(cryolite)、フロニカミド、ピメトロジン;
ダニ成長阻害薬
例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス;
アミドフルメト、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン(clothiazoben)、シクロプレン(cycloprene)、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル(fentrifanil)、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン(flutenzin)、ゴシプルレ(gossyplure)、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラセン、ベルブチン(verbutin)。
【0091】
別の既知活性化合物、例えば、除草剤、肥料、成長調節剤、薬害軽減剤、情報化学物質との混合物も可能であり、又は、植物の特性を改善する作用薬との混合物も可能である。
【0092】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、協力剤との混合物として存在させることができる。協力剤は、本発明の活性化合物の効果を増大させる化合物であり、その際、加えられる協力剤自体は必ずしも活性を有する必要はない。
【0093】
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、抑制剤(inhibitor)との混合物として存在させることも可能であり、ここで、該抑制剤は、使用された後で、植物の周辺又は植物の部分の表面又は植物の組織内において該活性化合物の分解を低減する。
【0094】
市販されている製剤から調製した使用形態の上記活性化合物の含有量は、広い範囲で変えることができる。使用形態における上記活性化合物の濃度は、0.00000001重量%〜95重量%の活性化合物、好ましくは、0.00001重量%〜1重量%の活性化合物であることができる。
【0095】
当該活性化合物は、その使用形態に適合した慣習的な方法で使用する。
【0096】
本発明に従って、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。本発明に関連して、植物は、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する。)のような全ての植物及び植物個体群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な植物育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎である。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
【0097】
該活性化合物を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
【0098】
本発明の活性化合物は、種子を処理するのに特に適している。ここで、好ましい又は特に好ましいものとして上記で挙げられている本発明の活性化合物は、好ましいものとして挙げることができる。害虫(pest)に起因する作物植物の損傷の大部分は、早くも、貯蔵中に種子が攻撃された場合に起こり、種子が土壌中に導入された後で起こり、並びに、植物が発芽している最中及び発芽の直後に起こる。この相は特に危険である。それは、生長している植物の根及び苗条は特に感受性が高く、小さな損傷であっても植物全体が死に至る場合があるからである。従って、適切な活性化合物を用いて種子及び発芽中の植物を保護することは、特に、極めて重要である。
【0099】
植物の種子を処理することによる害虫(pest)の防除は、長い間知られており、継続的に改良が加えられている。しかしながら、種子の処理には、必ずしも満足のいくように解決され得るわけではない一連の問題が伴っている。従って、播種後又は植物の出芽後に作物保護剤を追加で施用することを省略するような、種子及び発芽中の植物を保護するための方法を開発することは望ましい。さらに、用いた活性化合物によって植物自体へ損傷を与えることなく、種子及び発芽中の植物を害虫(pest)の攻撃から最大限に保護するように、活性化合物の使用量を最適化することも望ましい。特に、種子を処理する方法では、最少量の作物保護剤を使用して種子及び発芽中の植物を最適に保護するために、トランスジェニック植物の内在的な殺虫特性も考慮に入れるべきである。
【0100】
従って、本発明は、特に、害虫(pest)による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法にも関し、ここで、該方法は、本発明の活性化合物で種子を処理することによる。本発明は、さらにまた、種子及びその種子から生じた植物を害虫(pest)から保護するために種子を処理するための本発明の活性化合物の使用にも関する。さらに、本発明は、害虫(pest)に対して保護されるように本発明の活性化合物で処理された種子にも関する。
【0101】
本発明の有利な点の1つは、本発明の活性化合物が有している際立った浸透移行性によって、当該活性化合物を用いた種子の処理により害虫(pest)からその種子自体が保護されるのみではなく、出芽後に生じた植物も保護されるということである。かくして、播種時又は播種後間もなくの作物の即時処理を省くことができる。
【0102】
さらに、本発明の活性化合物が、特に、トランスジェニック種子(そのような種子から生じた植物は、害虫(pest)に対抗するタンパク質を発現することができる。)においても使用可能であるということは、有利な点として考慮されなければならない。そのような種子を本発明の活性化合物で処理することで、特定の害虫(pest)は、単に、例えば殺虫活性タンパク質の発現により防除可能であり、それに加えて、本発明の活性化合物によって損傷に対して付加的に保護され得る。
【0103】
本発明の活性化合物は、農業で、温室内で、森林で又は園芸において用いられる上記ですでに挙げた任意の植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、トウモロコシ、ラッカセイ、カノラ、ナタネ、ケシ、ダイズ、ワタ、ビート(例えば、テンサイ及び飼料ビート)、イネ、ソルガム及びアワ、コムギ、オオムギ、エンバク、ライムギ、ヒマワリ、タバコ、ジャガイモ又は野菜類(例えば、トマト、キャベツ植物)の種子の保護に適している。本発明の活性化合物は、同様に、上記ですでに挙げた果実植物の種子及び野菜の種子を処理するのにも適している。トウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ及びカノラ又はナタネの種子を処理することは、特に重要である。
【0104】
既に上記で述べたように、本発明の活性化合物によるトランスジェニック種子の処理も、特に重要である。これは、一般に、とりわけ殺虫特性を有するポリペプチドの発現を支配する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいる植物の種子である。これに関連して、トランスジェニック種子内の異種遺伝子は、バシルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、シュードモナス(Pseudomonas)、セラチア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラビバクテル(Clavibacter)、グロムス(Glomus)又はグリオクラジウム(Gliocladium)などの微生物に由来するものであり得る。本発明は、その遺伝子産物がアワノメイガ(European corn borer)及び/又はコーンルートワーム(corn root worm)に対して活性を示すバシルス属種(Bacillus sp.)に由来する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいてるトランスジェニック種子を処理するのに特に適している。特に好ましくは、異種遺伝子は、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来するものである。
【0105】
本発明に関連して、本発明の活性化合物は、種子に対して、単独で施用するか、又は、適切な製剤中に含ませて施用する。好ましくは、種子は、処理中の損傷を回避するのに充分なほど安定な状態で処理する。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離されており、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛又は果肉などを伴っていない。
【0106】
種子を処理する場合、一般に、種子に施用する本発明の活性化合物の量及び/又はさらなる添加剤の量を、種子の発芽が悪影響を受けないように又は生じた植物が損傷を受けないように選択することに関して、注意しなくてはならない。このことは、特定の施用量で薬害を生じ得る活性化合物の場合には、特に留意しなくてはならない。
【0107】
上記で既に述べたように、本発明により、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」及び「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
【0108】
特に好ましくは、本発明により、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。これらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
【0109】
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明により使用し得る活性化合物及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、実際に予期された効果を超えるものである。
【0110】
特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を遺伝子修飾により受け取った全ての植物は、本発明により処理するのが好ましいトランスジェニック植物又は植物品種(遺伝子工学により得られたもの)に包含される。そのような形質の例は、植物の向上した生育、高温又は低温に対する向上した耐性、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する向上した耐性、向上した開花能力、向上した収穫の容易性、向上した成熟速度、増加した収穫量、収穫された生産物の向上した品質及び/又は向上した栄養価、収穫された生産物の向上した貯蔵安定性及び/又は向上した加工性などである。そのような形質のさらに別の特に重要な例は、害虫及び有害微生物に対する植物の向上した防御、例えば、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類及び/又はウイルス類に対する植物の向上した防御、並びに、特定の除草活性化合物に対する植物の向上した耐性である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びナタネは特に重要である。重要な形質は、特に、植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御であり、特に、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝物質(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ)により植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御である(以下、「Bt植物」と称する。)。同様に特に重要な形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン(systemin)、フィトアレキシン、誘導因子並びに抵抗性遺伝子及びそれにより発現されるタンパク質及び毒素による、菌類、細菌類及びウイルスに対する植物の向上した防御である。特に重要であるさらに別の形質は、特定の除草活性化合物、例えば、イミダゾリノン系、スルホニル尿素系、グリホセート又はホスフィノトリシンなどに対する植物の向上した耐性である(例えば、「PAT」遺伝子)。望まれる当該形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物内で、互いに組み合わせて存在させることも可能である。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、及び、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種、ダイズ品種及びジャガイモ品種などである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)、及び、STS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種などである。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。もちろん、ここで述べたことは、これらの遺伝形質又は今後開発される遺伝形質を有し、将来において開発及び/又は販売されるであろう植物品種にも適用される。
【0111】
上記で挙げた植物は、本発明の一般式(I)で表される活性化合物を用いて、本発明により特に有利に処理することができる。該活性化合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも同様に適用される。特に重要なのは、本明細書内で具体的に言及されている活性化合物による上記植物の処理である。
【0112】
本発明の活性化合物は、植物、衛生及び貯蔵生産物の害虫(pest)に対してのみではなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ類(刺咬性(biting)及び舐性(licking))、寄生性のハエ幼虫、シラミ類、ケジラミ類(hair lice)、ハネジラミ類(feather lice)及びノミ類などの獣医学の分野における動物寄生虫(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対しても有効である。これらの寄生虫としては、以下のものを挙げることができる。
【0113】
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0114】
マロファギダ目(Mallophagida)並びにアンブリセリナ亜目(Amblycerina)及びイスクノセリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0115】
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)。
【0116】
シフォナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0117】
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、シメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0118】
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.)。
【0119】
アカリ亜綱(Acari(Acarina))並びにメタスチグマタ目(Metastigmata)及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)。
【0120】
アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))及びアカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0121】
本発明の式(I)で表される活性化合物は、さらにまた、農業生産性家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなど)、他のペット類(例えば、イヌ、ネコ、籠のトリ及び水槽のサカナなど)及びいわゆる実験動物(例えば、ハムスター、モルモット、ラット及びマウスなど)に寄生する節足動物を防除するのにも適している。これらの節足動物を防除することにより、上記動物の死亡事例が低減し、また、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などに関する生産性)の低下が軽減される。従って、本発明の活性化合物を使用することにより、より経済的で且つより容易な畜産業が可能である。
【0122】
本発明の活性化合物は、獣医学の分野において、また、畜産業において、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、頓服水剤(potion)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内投与することにより、並びに、例えば、浸漬(dipping)又は薬浴(bathing)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉(powdering)の形態で経皮使用することにより、並びに、当該活性化合物を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、使用する。
【0123】
家畜、家禽及びペットなどに使用する場合、式(I)で表される活性化合物は、1〜80重量%の量の該活性化合物を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、易流動性組成物など)として、直接的に使用することができるか、又は、100倍〜10000倍に稀釈した後で使用することができるか、又は、それらは、薬浴として使用することができる。
【0124】
さらに、本発明の活性化合物は、工業材料を破壊する昆虫に対しても強い殺虫作用を示すことが見いだされた。
【0125】
以下に示す昆虫を、例として、及び、好ましいものとして挙げることができるが、何ら限定するものではない:
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
膜翅類(hymenopterons)、例えば、シレクス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termite)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0126】
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙及び厚紙、皮革、木材及び加工木材製品、並びに、塗料などを意味するものと理解される。
【0127】
即時使用可能な(ready-to-use)組成物には、適切な場合には、別の殺虫剤も含ませることができ、また、適切な場合には、1種類以上の殺菌剤も含ませることができる。
【0128】
可能な付加的な添加剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤及び殺菌剤を参照することができる。
【0129】
本発明の活性化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの、例えば、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備及び信号システムなどを、付着物から保護するために使用することもできる。
【0130】
さらに、本発明の活性化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、汚れ止め剤として用いることができる。
【0131】
家庭、衛生及び貯蔵生産物の保護において、本発明の活性化合物は、住居、工場の通路、オフィス及び車両の客室などの密閉空間で見られる害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物及びダニ類を防除するのにも適している。それらは、単独で使用することもできるし、又は、上記害虫を防除するための家庭用殺虫剤製品中において、別の活性化合物及び補助剤と組み合わせて使用することもできる。それらは、感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。これらの害虫としては、以下のものを挙げることができる。
【0132】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus)。
【0133】
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia ssp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae)。
【0134】
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
【0135】
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
【0136】
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0137】
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)。
【0138】
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)。
【0139】
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0140】
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0141】
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)。
【0142】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0143】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0144】
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)。
【0145】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)。
【0146】
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0147】
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)。
【0148】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0149】
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
【0150】
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリクス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0151】
異翅目(Heteroptera)の、例えば、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0152】
家庭用殺虫剤の分野においては、本発明の活性化合物は、単独で使用するか、又は、別の適切な活性化合物、例えば、リン酸エステル系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、成長調節剤又は別の既知の種類の殺虫剤から選択される活性化合物などと組み合わせて使用する。
【0153】
本発明の活性化合物は、エーロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレー及び噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース製又はポリマー製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲル及び膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システム又は受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)及び防虫ゲル(moth gels)において使用されるか、又は、粒剤若しくは粉剤として、ばらまき用の餌(baits for spreading)に入れて使用されるか、又は、ベイトステーションで使用される。
【実施例】
【0154】
調製実施例
調製方法1
(2Z)−2−{[1−(2−クロロフェニル)エチル]イミノ}−N−(2−メトキシエチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボチオアミド
【0155】
【化16】

209mg(1.78mmol)のメトキシエチルイソチオシアネートを含んでいる10mLのジクロロメタンに、最初に、400mg(1.78mmol)のN−[1−(2−クロロフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミンを入れ、次いで、1mLのジクロロメタンに溶解させた214mg(1.66mmol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを滴下して加えた。その反応混合物を20℃で15時間撹拌し、最終的に、全ての揮発成分を蒸発させた。その反応によって、600mg(理論値の99%)の化合物10が得られた。LogP(酸性)4.08、1H−NMR(CDCl)q 5.24ppm。
【0156】
【化17】

が−C(S)NR1112であり且つR12が水素である式(I)の全ての化合物に対して、上記手順を同じように用いることができる。当該オキサゾール−アミンが式(IIb)で表されるキラル化合物として存在している場合、Rが−C(S)NR1112であり且つR12が水素である式(Ib)の全ての化合物に対して、上記手順を同じように用いることができる。
【0157】
調製方法2
(2Z)−N−(シアノメチル)−2−[(1−フェニルエチル)イミノ]−1,3−オキサゾリジン−3−カルボチオアミド
【0158】
【化18】

40mLのジクロロメタンの中で、200mg(1.05mmol)のN−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミン及び206mg(1.16mmol)のチオカルボニルジイミダゾールを室温で1.5時間撹拌した。次いで、65mg(1.16mmol)のアミノアセトニトリルを添加し、得られた混合物を室温でさらに15時間撹拌した。処理するために水を添加し、有機相を除去し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、溶媒を除去した。得られた生成物を、酸化アルミニウム上でジクロロメタンを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、それによって、50mg(理論値の16%)の化合物94が単離された。LogP(酸性)3.07、1H−NMR(DMSO−d6)q 4.78ppm。
【0159】
【化19】

が−C(S)NR1112であり且つR12が水素又はアルキルである式(Ib)の全ての化合物に対して、上記手順を同じように用いることができる。当該オキサゾール−アミンが式(II)で表されるラセミ混合物として存在している場合、Rが−C(S)NR1112であり且つR12が水素又はアルキルである式(I)の全ての化合物に対して、上記手順を同じように用いることができる。
【0160】
式(I)及び式(Ib)で表されるさらなる化合物を、下記表1に記載する。
【0161】
表 1
式(I)又は式(Ib)
【0162】
【化20】

[式中、Rは水素を表す]
で表される化合物。
:S−エナンチオマー;
物理データ:CDCl中のH−NMR δ(A)、又は、DMSO D6中のH−NMR δ(B)、又は、logP(酸性)(C);
略語:Me=メチル、Et=エチル、Pr=プロピル、c−Pr=シクロプロピル、c−ペンチル=シクロペンチル、Ph=フェニル、Bu=ブチル。
【0163】
【表1】













































【0164】
出発物質の調製
N−[1−(2−クロロフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミン
【0165】
【化21】

【0166】
段階1
20mLのジクロロメタンの中に、3.2g(20.6mmol)の1−(2−クロロフェニル)エタンアミン[CAS 39959−67−6]及び52.3g(22.6mmol)のトリエチルアミンを入れ、その後、2.4g(22.6mmol)の2−クロロエチルイソシアネートを滴下して加えた。その混合物を20℃で15時間反応させた。揮発性成分を蒸発させて、1−(2−クロロエチル)−3−[1−(2−クロロフェニル)エチル]尿素(logP=2.3)を得た。これは、それ以上精製することなく、段階2で使用した。
【0167】
段階2
60mLのアセトニトリル中で、7.2g(27.5mmol)の1−(2−クロロエチル)−3−[1−(2−クロロフェニル)エチル]尿素及び5.25g(34.5mmol)の1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデク−7−エン(DBU)を60℃に約15時間加熱した。揮発性成分を蒸発させ、その残渣を水とジクロロメタンに溶解させた。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過後、蒸発させた。残った固体を冷アセトニトリルで洗浄して、2.4gのN−[1−(2−クロロフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミン(理論値の39%)を得た。(1H−NMR(CDCl):4.76四重線)。
【0168】
N−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミン
【0169】
【化22】

【0170】
段階1
45mLのジクロロメタンの中に、6.1g(50.3mmol)の1(S)−1−フェニルエチルアミン[CAS 2627−86−3]及び5.6g(55.3mmol)のトリエチルアミンを入れ、その後、5.8g(22.6mmol)の2−クロロエチルイソシアネートを滴下して加えた。その混合物を20℃で15時間反応させた。揮発性成分を蒸発させて、1−(2−クロロエチル)−3−[(1S)−1−フェニルエチル]尿素(logP=1.76)を得た。これは、それ以上精製することなく、段階2で使用した。
【0171】
段階2
50mLのアセトニトリル中で、11.4g(50.3mmol)の1−(2−クロロエチル)−3−[(1S)−1−フェニルエチル]尿素及び9.6g(63mmol)の1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデク−7−エン(DBU)を60℃に約15時間加熱した。揮発性成分を蒸発させ、その残渣を酢酸エチルに溶解させ、水で3回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過後、蒸発させて、8gのN−[(1S)−1−フェニルエチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−オキサゾール−2−アミン(理論値の79%)を得た。(1H−NMR(DMSO−d6):4.61四重線)。
【0172】
生物学的実施例
実施例1
ミズス(Myzus)試験(噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0173】
全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)が発生しているハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
【0174】
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
【0175】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、500g/haの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号1〜8、11〜48、51、54〜57、59〜69、72、74、75、及び、77〜93。
【0176】
実施例2
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性(噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0177】
全ての成育段階のナミハダニ(greenhouse red spider mite)(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
【0178】
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのナミハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだナミハダニが無かったことを意味する。
【0179】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、20g/haの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号3、5、25、32、及び、34。
【0180】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、100g/haの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号2、11、15、20、21、22、24、28、33、35〜38、40〜42、45、47、及び、78。
【0181】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、500g/haの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号27。
【0182】
実施例3
ネコブセンチュウ(Meloidogyne)試験(噴霧処理)
溶媒: 80重量部のアセトン
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
【0183】
容器に、砂、活性化合物の溶液、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)の卵/幼虫の懸濁液及びレタス種子を入れる。レタス種子が発芽し、植物が生育する。根では、こぶが形成される。
【0184】
所望の期間が経過した後、殺線虫活性をこぶの形成(%)により求める。100%は、こぶが見られなかったことを意味し、0%は、処理された植物におけるこぶの数が未処理対照におけるこぶの数に相当することを意味する。
【0185】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、20ppmの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号62〜65。
【0186】
実施例4
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)試験(噴霧処理)
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0187】
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)が重度に発生しているワタ(Gossypium hirsutum)の葉に所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
【0188】
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
【0189】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、100ppmの濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号6〜8。
【0190】
実施例5
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験(注入)
溶媒: ジメチルスルホキシド
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒と混合し、得られた濃厚物を溶媒で稀釈して所望の濃度とする。
【0191】
活性化合物の該溶液を腹部(オウシマダニ(Boophilus microplus))に注入し、その動物を皿に移し、温度が制御されている部屋の中に維持する。
【0192】
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。この場合、100%は、受精卵を産んだマダニが無かったことを意味する。
【0193】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、20μg/動物の濃度で少なくとも80%の活性を示す:
化合物番号78。
【0194】
生物学的比較実施例
比較実施例1
ミズス(Myzus)試験(MYZUPE噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0195】
全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)が発生しているハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
【0196】
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
【0197】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、従来技術よりも優れた活性を示す:表2を参照されたい。
【0198】
比較実施例2
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性(TETRUR噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
【0199】
全ての成育段階のナミハダニ(greenhouse red spider mite)(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
【0200】
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのナミハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだナミハダニが無かったことを意味する。
【0201】
この試験において、例えば、表1の下記化合物は、従来技術よりも優れた活性を示す:表2を参照されたい。
【0202】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

[式中、
、R、R、R及びRは、互いから独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シアノアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルオキシ、ハロゲンアルキルスルホニル、ハロゲンアルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニル、アセチル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、ペンタフルオロスルファニル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シアノ若しくはニトロを表すか、又は、互いから独立して、アリール、アリールオキシ若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
及びRは、互いから独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルキルメルカプトアルキル、アルケニル若しくはアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリル(ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
は、−C(Z)R10、−C(Z)OR10又は−C(Z)NR1112を表し;
Zは、O又はSを表し;
は、水素、アルキル又はハロアルキルを表し;
10は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル若しくはベンジル(ハロゲン及びアルコキシから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
11は、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロシクリル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12は、水素を又は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよいを表し;
nは、0、1又は2である。]。
【請求項2】
、R、R、R及びRが、互いから独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルオキシ、ハロゲンアルキルスルホニル、アルコキシカルボニル、アセチル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、シアノ又はニトロを表し;
及びRが、互いから独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシアルキル、アルキルメルカプトアルキル、アルケニル若しくはアルキニルを表すか、又は、互いから独立して、アリール(ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
が、−C(Z)NR1112を表し;
Zが、O又はSを表し;
が、水素又はアルキルを表し;
11が、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ヘテロシクリル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
12が、水素を又は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル若しくはアルキニル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、シアノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル及びジアルキルアミノカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アリール若しくはヘテロアリール(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、シアノ、ニトロ、ジアルキルアミノ、S(O)−アルキル及びS(O)−ハロゲンアルキルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;
nが、0、1又は2である;
請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
、R、R、R及びRが、互いから独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ又はハロアルキルを表し;
及びRが、互いから独立して、水素、アルキル又はハロアルキルを表し;
が、−C(S)NR1112を表し;
が、水素を表し;
11が、C−Cアルキル(ハロゲン、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル又はシアノから選択される1以上の置換基で置換されている。)を表すか、又は、C−Cアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル若しくはアルケニル(ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルメルカプト、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル及びアルコキシカルボニルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表すか、又は、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロアリールアルキル(ハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、アルコキシ、ハロゲンアルコキシ、アルコキシカルボニル及びヘテロシクリルから選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。)を表し;及び、
12が、水素を表す;
請求項1又は2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
が、アルキルを表し;
が、水素を表し;及び、
、R、R、R、R、R、R、R11及びR12が、請求項3で定義されているとおりである;
請求項3に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
式(Ib)の化合物
【化2】

「式中、RからR12は、請求項1から4のいずれかで定義されているとおりである。]。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載されている式(I)又は(Ib)[式中、Rは、−C(S)NR1112であり、R12は、水素である。]の化合物を調製する方法であって、
式(II)又は式(IIb)
【化3】

[式中、R、R、R、R、R、R及びRは、上記で定義されているとおりである。]
の化合物を、非プロトン性溶媒の中で、チオカルボニルジイミダゾール
【化4】

及び式(IV)
【化5】

[式中、R11は、上記で定義されているとおりである。]
の化合物と反応させる、前記方法。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の式(I)又は式(Ib)の少なくとも1種類の化合物と慣習的な増量剤及び/又は界面活性剤を含んでいる組成物。
【請求項8】
害虫を防除する方法であって、請求項1から5のいずれかに記載の式(I)若しくは式(Ib)の化合物又は請求項7に記載の組成物を当該害虫及び/又はそれらの生息環境に作用させる、前記方法。
【請求項9】
害虫を防除するための、請求項1から5のいずれかに記載の式(I)若しくは式(Ib)で表される化合物又は請求項7に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2010−523505(P2010−523505A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501413(P2010−501413)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002475
【国際公開番号】WO2008/119511
【国際公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】