説明

置換ベンゾジアゼピン誘導体

本発明は、向知性薬の処置のための、又は認知障害、不安症もしくは統合失調症の処置のための、医薬を製造するための、以下の式(I)〔式中、R1は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、OCF3、−NHR、−NHC(O)R又は−NHSO2Rであり;R2は、水素、メチルあるいは、非置換又はハロゲンもしくは低級アルコキシからなる群より選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されているアリールであり;R3は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、−O(CH2n+1−O−低級アルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリール、−NHR、−NR2、(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり;Rは、水素、低級アルキル、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ヘテロアリール、(CH2nO−低級アルキル、−NH−低級アルキル、シクロアルキル又はアリールであり;nは、0、1、2又は3である〕で示される置換イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン誘導体;及びそれらの薬学的に許容しうる酸付加塩の使用に関する。最も好ましい適応症は、アルツハイマー病である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、向知性薬の処置のための、又は認知障害、不安症もしくは統合失調症の処置のための、医薬を製造するための、式I:
【0002】
【化16】

【0003】
(式中、
1は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、OCF3、−NHR、−NHC(O)R又は−NHSO2Rであり;
2は、水素、メチル、あるいは非置換又はハロゲンもしくは低級アルコキシからなる群より選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されているアリールであり;
3は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、−O(CH2n+1−O−低級アルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリール、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり;
Rは、水素、低級アルキル、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ヘテロアリール、−(CH2nO−低級アルキル、−NH−低級アルキル、シクロアルキル又はアリールであり;
nは、0、1、2又は3である)
で示される置換イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン誘導体及びそれらの薬学的に許容しうる酸付加塩の使用に関する。最も好ましい適応症は、アルツハイマー病である。
【0004】
3が低級アルコキシ又は水素である式Iの化合物は、ベンゾジアゼピン受容体に関連する疾患、例えば癲癇、不安症、睡眠障害、統合失調症の症状又は老年認知症の処置のための、R3位に芳香族ヘテロ環置換を有する四環性イミダゾジアゼピンの製造用の中間体として、EP0519307に記載されている。
【0005】
このクラスの式Iの化合物がGABA Aα5受容体の結合部位に高い親和性及び選択性を示し、向知性薬として又はアルツハイマー病のような認知障害の治療に有用であることが、ここに見出された。
【0006】
主要な抑制性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸(GABA)の受容体は、(1)リガンド・ゲートイオンチャンネルスーパーファミリーの一員であるGABA A受容体及び(2)Gタンパク質結合受容体ファミリーの一員である、GABA B受容体の2つの主要クラスに分類される。膜結合性ヘテロ五量体タンパク質ポリマーであるGABA A受容体複合体は、主としてα、β及びγサブユニットで構成されている。
【0007】
現在、GABA A受容体の合計21種のサブユニットがクローニングされ、そして配列が決定されている。3種のサブユニット(α、β及びγ)が、哺乳類の脳細胞から得られる天然のGABA A受容体の生化学的、電気生理学的及び薬理学的機能を最も厳密に模倣する組換えGABA A受容体の構築に必要である。ベンゾジアゼピン結合部位がαサブユニットとγサブユニットの間にあることを示す有力な証拠が存在する。組換えGABA A受容体のうち、α1β2γ2は、古典的なI型BzRサブタイプの多くの作用を模倣し、一方、α2β2γ2、α3β2γ2及びα5β2γ2イオンチャンネルはII型BzRと名付けられている。
【0008】
McNamaraとSkeltonは、Psychobiology, 21:101-108において、ベンゾジアゼピン受容体のインバースアゴニストであるβ−CCMが、Morris水迷路における空間学習を増強することを明らかにしている。しかしながら、β−CCM及び他の従来のベンゾジアゼピン受容体インバースアゴニストは、痙攣促進性又は痙攣性であり、このような性質がヒトにおける向知性薬としての使用の妨げとなっている。さらに、これらの化合物は、GABA A受容体サブユニット間で非選択的であるが、GABA Aα1及び/又はα2及び/又はα3受容体結合部位における活性が相対的にないGABA Aα5受容体の部分インバースアゴニスト又は完全インバースアゴニストを用いて、痙攣促進活性が低い又はない状態で認知を増強するのに有用な医薬を提供することができる。また、GABA Aα1及び/又はα2及び/又はα3受容体結合部位において活性がないわけでないが、α5含有サブユニットに対して機能的に選択的である、GABA Aα5インバースアゴニストを使用することも可能である。しかし、GABA Aα5サブユニットに選択的であり、GABA Aα1、α2及びα3受容体結合部位における活性が相対的にないインバースアゴニストが好ましい。
【0009】
本発明の目的は、GABA Aリガンドに関連する疾患の処置のための医薬を製造するための、式Iの化合物及び薬学的に許容しうる塩の使用、式I−Aの新規化合物、前記化合物の製造、ならびにそれらを含有する医薬である。
【0010】
さらに、本発明は、以下の式Iに包含される、新規化合物(式I−A):
【0011】
【化17】

【0012】
(式中、
1は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、OCF3、−NHR、−NHC(O)R又は−NHSO2Rであり;
2は、水素、メチル、あるいは非置換又はハロゲンもしくは低級アルコキシからなる群より選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されているアリールであり;
3は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、−O(CH2n+1−O−低級アルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリール、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり;
Rは、水素、低級アルキル、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ヘテロアリール、−(CH2nO−低級アルキル、−NH−低級アルキル、シクロアルキル又はアリールであり;
nは、0、1、2又は3である)
で示される化合物及びそれらの薬学的に許容しうる酸付加塩に関する。
【0013】
そのような化合物は、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オン、
1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕カルボニル〕−2−ピロリジノン、
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸プロパ−2−イニルアミド、
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸ベンジルアミド、
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸2−メトキシ−エチル、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ペンタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタ−2(E)−エン−1−オン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−o−トリル−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−メチル−ブタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−フェニル−エタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−フェニル−プロパン−1−オン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−フェニル−メタノン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−チオフェン−2−イル−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−(3−クロロ−フェニル)−エタノン又は
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸シクロプロピル−アミド
である。
【0014】
本明細書に使用される一般的用語の以下の定義は、当該用語が単独で又は組合わせて出現するかにかかわらず適用される。
【0015】
本明細書で使用される、用語「低級アルキル」は、1〜7個、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチルを意味する。
【0016】
本明細書で使用される、用語「低級アルコキシ」は、1〜7個、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖で、アルキル残基が酸素原子を介して結合しているものを意味する。
【0017】
本明細書で使用される、用語「低級アルケニル」は、少なくとも1個の二重結合を持つ、2〜7個、好ましくは2〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖を意味する。
【0018】
本明細書で使用される、用語「低級アルキニル」は、少なくとも1個の三重結合を持つ、2〜7個、好ましくは2〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖を意味する。
【0019】
本明細書で使用される、用語「ハロゲンで置換されている低級アルキル」は、上記の直鎖又は分岐アルキル基であって、少なくとも1個の水素原子がハロゲンで置き換えられているもの、例えばCF3、CH2F、CHF2、CH2CF3を意味する。
【0020】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を意味する。
【0021】
用語「シクロアルキル」は、3〜7個の炭素環原子を有する環状のアルキル環、例えばシクロプロピル、シクロペンチル又はシクロへキシルを意味する。
【0022】
用語「アリール」は、フェニル又はナフチルを意味する。
【0023】
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1個の炭素原子が、O、N又はSから選択されるヘテロ原子で置き換えられている、5員又は6員の芳香族環、例えばチオフェン、イミダゾール、ピラゾール又はピリジンを意味する。
【0024】
用語「薬学的に許容しうる酸付加塩」は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸及び有機酸との塩を含む。
【0025】
最も好ましいものは、15nM未満の結合活性(Ki)を有し、GABA Aα5サブユニットに選択的であり、かつGABA Aα1、α2及びα3受容体結合部位での活性が比較的ない化合物である。
【0026】
上記の使用のために好ましい式Iの化合物は、R3が低級アルキルであるもの、例えば以下の化合物である:
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタン−1−オン又は
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−メチル−ブタン−1−オン。
【0027】
上記の使用のためにさらに好ましい式Iの化合物は、R3がシクロアルキルであるもの、例えば以下の化合物である:
シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン又は
シクロプロピル−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン。
【0028】
上記の使用のために好ましい式Iの化合物は、さらに、R3が−(CH2n−フェニルであるもの、例えば化合物
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オン又は
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−フェニル−プロパン−1−オンである。
【0029】
上記の使用のために好ましい式Iの化合物は、さらに、R3が低級アルコキシであるもの、例えば化合物
3−シクロプロピル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−アセチルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−トリフルオロメトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−エチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−イソブチリルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−(3−メトキシ−プロピオニルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−ホルミルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−エトキシカルボニルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル又は
3−(3−エチル−ウレイド)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチルである。
【0030】
上記の使用のために好ましい式Iの化合物は、さらに、R3が水素であるもの、例えば化合物
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド又は
3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒドである。
【0031】
上記の使用のために好ましい式Iの化合物は、さらに、R3が−NHCH2C≡CHであるもの、例えば化合物
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸プロパ−2−イニルアミドである。
【0032】
式Iの本化合物及び薬学的に許容しうるそれらの塩は、当分野において公知の方法、例えば以下に記載の方法で製造し得、その製造方法は、
a)式II:
【0033】
【化18】

【0034】
で示される化合物を、活性化剤、例えば塩化酸化リン(X=Clの場合)と、又は塩化ジフェニルホスホリル(X=−OP(O)(OPh)2の場合)と反応させて、式III:
【0035】
【化19】

【0036】
で示される化合物とし、これを単離するか、又はリチウムジイソプロピルアミドもしくはリチウムヘキサメチルジシラジドと(E)−(ジメチルアミノ−メチルアミノ)酢酸エチルエステルもしくはイソシアノ酢酸エチルとの混合物と直接反応させて、式I−1:
【0037】
【化20】

【0038】
(式中、R1及びR2は、上記の意味を有する)
で示される化合物とするか、あるいは、
b)式IV:
【0039】
【化21】

【0040】
で示される化合物を、下記式:
【0041】
【化22】

【0042】
の化合物と反応させて、式I−2:
【0043】
【化23】

【0044】
(式中、R3’は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は、上記のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
c)式V:
【0045】
【化24】

【0046】
で示される化合物を、式:
NH2R、NHR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、NH2CH2C≡CH、ピロリジン−1−オン又はHO(CH2n+1−O−低級アルキル
で示される化合物と反応させて、式I−3:
【0047】
【化25】

【0048】
(式中、R3”は、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、ピロリジン−1−オン又は−O(CH2n+1−O−低級アルキルであり、R1及びR2は、上記のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
d)式VI:
【0049】
【化26】

【0050】
で示される化合物を、下記式:
【0051】
【化27】


の化合物と反応させて、式I−2:
【0052】
【化28】

【0053】
(式中、R3’は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は、上記のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
e)式VII:
【0054】
【化29】

【0055】
で示される化合物を、酸化マンガン(IV)と反応させて、式I−4:
【0056】
【化30】

【0057】
(式中、R1及びR2は、上記のとおりである)
のアルデヒドとし、そして
所望の場合には、式Iの化合物を薬学的に許容しうる塩に変換することを含む。
【0058】
以下のスキーム(スキーム1〜8)に式Iの化合物の製造方法をより詳細に記載する。出発材料は公知の化合物であるか、又は当分野で公知の方法に従って製造しうる。
【0059】
【化31】

【0060】
スキーム1に従って、対応する式XIIIの中間体化合物は公知であり1、当分野で公知の方法、例えば以下の方法で製造しうる。
【0061】
対応する式VIIIの化合物、R1置換2−アミノ安息香酸誘導体及びクロロアセトニトリルをジオキサンに溶解し、乾燥HClの弱い流れを5℃〜15℃で、数時間の間、導入する。さらにクロロアセトニトリルを加えた後、混合物を周囲温度で数時間撹拌する。得られた式IXの化合物を常法で精製し、N,N−ジメチル−p−トルイジンの存在下に、クロロホルムに溶解する。オキシ塩化リンを加え、溶液を加熱する。得られた式Xの化合物を、公知の方法で精製し、式XIの化合物、アシルヒドラジンと共に、トルエン中で数時間加熱して、式XIIの化合物、例えば化合物、5−クロロメチル−9−フルオロ−1,2,4−トリアゾロ〔4,3−c〕キナゾリンを得る。最後に、式XIIの化合物をジオキサンに溶解し、反応温度が10℃〜15℃の間となるような方法で、水酸化ナトリウム水溶液で処理することにより、IIの化合物を得る。常法の後処理と精製を行って、対応する式IIの中間体、例えば10−フルオロ−5H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−6(7H)−オンを得る。
【0062】
【化32】

【0063】
スキーム2に従って、対応する式IIの中間体化合物を、別法として、以下の方法で製造してもよい:
対応する式XIIIの化合物、R1置換2−アミノベンゾニトリルをクロロギ酸エチルと共に加熱して、式XIVのカルバミン酸エステルを得、これを、エタノールを除去しながら、1−メチル−2−ピロリドン中160℃で、式XIの化合物、アシルヒドラジドで処理する。常法の後処理は式XVの尿素を与え、これをエチレングリコール中で水酸化ナトリウム水溶液と共に加熱すると、式XVIの化合物が得られる。式XVIの化合物を酢酸中、塩化クロロアセチルで処理すると、式XVIIのアミドが得られ、これをジオキサン中、周囲温度で、水酸化ナトリウム水溶液で処理して、式IIの中間体を得る。あるいは、式XVIの化合物をジオキサン及びピリジン中に溶解し、10℃〜15℃の間の温度で塩化クロロアセチルを滴下することにより、式XVIの化合物を、式IIの化合物に直接変換することができる。短時間撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液を加え、反応混合物を周囲温度で数時間撹拌して、式IIの化合物を得る。
【0064】
【化33】

【0065】
スキーム3に従って、式IIの化合物を、加温温度で塩基の存在下に活性化剤で、例えば、N,N−ジメチル−p−トルイジンの存在下に、トルエン又はクロロホルム中、オキシ塩化リンで処理して、式IIIの化合物を得、これは常法で単離されるか、又は次の反応工程で直接使用される。最後に、式I−1の化合物は、THF中のリチウムジイソプロピルアミド又はリチウムヘキサメチルジシラジドの冷却溶液と、(E)−(ジメチルアミノメチレンアミノ)酢酸エチルエステルとの混合物とIIIとの反応、あるいはTHF中のイソシアノ酢酸エチルの冷却溶液とカリウムtert−ブトキシド又は水素化ナトリウムとの混合物とIIIとの反応により得られる。
【0066】
【化34】


(式中、Xはハロゲンであり、他の定義は、上記のとおりである)
【0067】
スキーム4に従って、式I−1のカルボン酸エステルは、対応する式XVIIIのカルボン酸にケン化され、これを、周囲温度で、ジクロロメタンとDMFとの溶媒混合物中、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩及び塩基、例えばN−メチルモルホリンの存在下に、活性化剤、例えば1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩で処理して、式IVの化合物を得ることができる。さらに、式XVIIIのカルボン酸の活性化と、引き続く水酸化アンモニウムでの処理により、式XIXのカルボン酸アミドが得られる。例えばジオキサン等の適切な溶媒中での、XIXと適切な試薬、例えばピリジン及びトリフルオロ酢酸無水物との反応は、対応する式VIのシアノ化合物を与え、スキーム7に従って、式VIの化合物は、周囲温度又は加温温度で、例えばTHF等の適切な溶媒中で、適切なグリニャール試薬、例えば塩化メチルマグネシウムで処理すると、一般式I−2のケトンを与える。
【0068】
【化35】

【0069】
(式中、Xはハロゲンであり、R3”は、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり、R及びR1及びR2は上記のとおりである)。
【0070】
一般式I−3のアミドは、周囲温度又は加温温度で、例えばDMF等の適切な溶媒中で、式IIのカルボン酸の活性化と、引き続くアミン、例えばベンジルアミンとの反応により得ることができる。
【0071】
【化36】

【0072】
(式中、R1及びR2は上記のとおりであり、R3’は、低級アルキル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は上記のとおりである)。
【0073】
式IVのアミドを、周囲温度又は加温温度で、例えばTHF等の適切な溶媒中で、適切なグリニャール試薬、例えば塩化メチルマグネシウムとの反応により、対応する一般式I−2のケトンに変換することができる。
【0074】
【化37】

【0075】
(式中、R1及びR2は上記のとおりであり、R3’は、低級アルキル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は上記のとおりである)。
【0076】
【化38】

【0077】
スキーム8に従って、式I−1の化合物を、例えばテトラヒドロフラン等の好適な溶媒中で、還元剤、例えば水素化ホウ素リチウム等と共に加熱し、式VIIのアルコールを得、これを、周囲温度でジクロロメタン中、酸化マンガン(IV)で処理することにより酸化すると、一般式I−4のアルデヒドが得られる。
【0078】
先に記載したように、式Iの化合物及びそれらの薬学的に使用しうる塩は、有益な薬理学的性質を有している。本発明の化合物は、α5サブユニット含有GABA A受容体のリガンドであり、したがって認知促進が求められる治療において有用であることが認められている。
【0079】
以下に示す試験に従って、化合物を検討した。
【0080】
膜調製物及び結合アッセイ
GABA A受容体サブタイプにおける化合物の親和性を、α1β3γ2、α2β3γ2、α3β3γ2及びα5β3γ2の組成のラット受容体(安定にトランスフェクトされた)又はヒト受容体(一時的にトランスフェクトされた)を発現するHEK293細胞への〔3H〕フルマゼニル(85Ci/mmol;Roche)の結合に対する競合により測定した。
【0081】
細胞ペレットをクレブス−トリス緩衝液(4.8mM KCl、1.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2、120mM NaCl、15mMトリス;pH7.5;結合アッセイ緩衝液)に懸濁し、ポリトロンを用いて氷上で約20秒間ホモジナイズし、4℃で60分間(50,000g;Sorvall、ローター:SM24=20,000rpm)で遠心分離した。細胞ペレットをクレブス−トリス緩衝液に再懸濁し、ポリトロンを用いて氷上で約15秒間ホモジナイズした。タンパク質を測定し(Bradford法、Bio-Rad)、1mlのアリコートを調製し、−80℃で保存した。
【0082】
放射リガンド結合アッセイは、100μlの細胞膜、α1、α2、α3サブユニット用に1nMの濃度、α5サブユニット用に0.5nMの濃度の〔3H〕フルマゼニル及び10-10〜3×10-6Mの範囲の試験化合物を含む、200μLの容量(96ウェルプレート)で実施した。非特異的結合は、10-5Mジアゼパムで定義し、一般的には総結合量の5%未満であった。アッセイ物を4℃で1時間インキュベートして平衡化し、Packardハーベスターを用いて濾過によりGF/Cユニフィルタ(Packard)上に収集し、そして氷冷却洗浄緩衝液(50mMトリス;pH7.5)で洗浄した。乾燥後、フィルタ上に保持された放射活性を、液体シンチレーションカウンターでカウントして検出した。Ki値は、Excel-Fit(Microsoft)を用いて算出し、2回の測定値の平均である。
【0083】
上記アッセイにおいて以下の実施例の化合物を試験したところ、すべての化合物が、ラットGABA A受容体のα5サブユニットからの〔3H〕フルマゼニルの置き換えについて100nM以下のKi値を有することが認められた。好ましい態様では、本発明の化合物は、α1、α2及びα3サブユニットよりもα5サブユニットに対して選択的に結合する。
【0084】
以下の表に、いくつかの好ましい化合物の活性データを示す。
【0085】
【表1】



【0086】
式Iの化合物及びそれらの薬学的に使用しうる酸付加塩を、医薬、例えば医薬製剤として使用することができる。医薬製剤は、例えば錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で、経口的に投与することができる。しかしながら、例えば坐剤の形態で経直腸的に、又は注射用液剤の形態で非経口的に投与することもできる。
【0087】
式Iの化合物及びそれらの薬学的に使用しうる酸付加塩を、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤の製造のために、薬学的に不活性な、無機又は有機賦形剤とともに加工することができる。乳糖、コーンスターチ又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を、このような賦形剤として、例えば錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤に使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な賦形剤は、例えば植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。
【0088】
液剤及びシロップ剤の製造に適切な賦形剤は、例えば水、ポリオール、サッカロース、転化糖、グルコースなどである。
【0089】
注射用液剤に適切な賦形剤は、例えば水、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などである。
【0090】
坐剤に適切な賦形剤は、例えば天然油又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0091】
さらに、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、着香剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤、マスキング剤又は抗酸化剤を含むことができる。さらに治療上有益な他の物質を含むこともできる。
【0092】
投与量は、広い範囲で変えることが可能であり、無論、それぞれの特定の場合において個々の要件に適したものとすることができる。一般的に、経口投与の場合には、1日投与量として一人当たり一般式Iの化合物の約10〜1000mgが適当であるが、この上限は、必要に応じて超えることもできる。
【0093】
以下の実施例で本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。温度はすべて摂氏で示す。
【0094】
実施例A
以下の組成の錠剤を通常の方法で製造する:
mg/1錠当たり
活性物質 5
乳糖 45
トウモロコシデンプン 15
微晶質セルロース 34
ステアリン酸マグネシウム 1
錠剤重量 100
【0095】
実施例B
以下の組成のカプセル剤を製造する:
mg/1カプセル当たり
活性物質 10
乳糖 155
トウモロコシデンプン 30
タルク 5
カプセル充填重量 200
【0096】
活性物質、乳糖及びトウモロコシデンプンを、最初にミキサーで、次に、微粉砕機で混合する。混合物をミキサーに戻し、タルクをそこに加え、十分に混合する。混合物を機械により硬ゼラチンカプセルに充填する。
【0097】
実施例C
以下の組成の坐剤を製造する:
mg/1座剤当たり
活性物質 15
座薬用錬剤 1285
総重量 1300
【0098】
座薬用錬剤をガラス又はスチール容器で溶解し、十分に混合し、45℃まで冷却する。その後、微粉砕した活性物質をそこに加え、それが完全に分散するまで撹拌する。混合物を適切な大きさの坐剤成形型に注ぎ、放置して冷却し、次に座剤を成形型から取り外し、パラフィン紙又は金属箔で個別に包む。
【0099】
以下の実施例は、本発明の例示のため提供される。それらは、本発明の範囲を制限するものと見なされるべきではなく、単に本発明の代表的なものとして見なされるべきである。
【0100】
実施例1
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン
THF(100ml)中の10−シアノ−3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン1(2.07g、7.78mmol)の溶液に、メチルマグネシウムブロミド(Et2O中の3N、39.0ml、13.0mmol)を周囲温度で5分間かけて加えた。得られた澄明な褐色の溶液を更に2時間撹拌した。混合物をHCl水溶液(1N、200ml)に注意深く注ぎ、酢酸エチル(3×200ml)で抽出した。合わせた有機層を水(250ml)及びブライン(250ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:メタノール=20:80:0〜0:90:10)により精製して、標記化合物(303mg、14%)を白色の固体として得た。MS:m/e=282.4(M−H)。
【0101】
実施例2
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン
a) 3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド
THF(200ml)とDMF(40ml)との混合物中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸(20.74g、72.7mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(11.35g、116.3mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(16.72g、87.24mmol)、N−メチルモルホリン(12.78ml、116.3mmol)及びN,N−ジメチルアミノピリジン(300mg、3.23mmol)の混合物を、周囲温度で18時間撹拌した。ジクロロメタンを留去し、氷冷水(200ml)を加えた。得られた懸濁液を15分間撹拌し、濾過し、水(100ml)で洗浄した。乾燥して、標記化合物(11.46g、48%)を白色の固体として得た。MS:m/e=329.1(M+H)。
【0102】
b)1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン
THF(20ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(500mg、1.52mmol)の溶液に、エチルマグネシウムブロミド(THF中の3M、1.52ml、4.57mmol)を7〜70℃で加えた。ドライアイス浴を取り外し、反応混合物を2時間撹拌した。−70℃まで冷却した後、更にエチルマグネシウムブロミド(THF中の3M、1.52ml、4.57mmol)を加え、混合物を更に2時間周囲温度で撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、HCl水溶液(1N、10ml)を滴下した。それを酢酸エチル(20ml)及びNa2CO3(飽和)水溶液で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をNa2CO3(飽和)水溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン=60:20:20〜30:50:20)により精製して、標記化合物(200mg、44%)を白色の固体として得た。MS:m/e=298.2(M+H)。
【0103】
実施例3
シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
a) 3−フルオロ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン
THF(300ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(9.24g、29.5mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素リチウム(811mg、35.4mmol)を加え、反応混合物を8時間加熱還流した。周囲温度まで冷却した後、それをpH=2にHCl水溶液(1N)を加えて酸性化した。溶媒を蒸発し、残渣をNH4OH(濃、100ml)水溶液に取った。得られた固体を濾別し、水(3×10ml)で洗浄し、乾燥(60℃、減圧)して、標記化合物(6.53g、83%)を白色の固体として得た。MS:m/e=272.2(M+H)。
【0104】
b) 3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
ジクロロメタン(200ml)中の3−フルオロ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン(6.00g、22.1mmol)の懸濁液に、重炭酸ナトリウム(5.58g、66.4mmol)及びデス−マーチン・ペルヨージナン(Dess-Martin periodinane)(14.5g、33.2mmol)を0℃で加えた。この温度で35分間撹拌した後、周囲温度まで温め、更に1.5時間撹拌した。ヘプタン(300ml)及びジクロロメタン(100ml)を加え、橙色の懸濁液を更に2時間撹拌した。Hyflo(登録商標)で濾過した後、それをジクロロメタンで注意深く洗浄し、溶媒を蒸発した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル:メタノール=19:1)により精製して、標記化合物(5.12g、86%、減圧下で乾燥して得られた標記化合物(208mg、35%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=270.3(M+H)。
【0105】
c) シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノール
新たに調製したシクロプロピルマグネシウムブロミド溶液(THF中の0.91M、35ml、31.9mmol)に、THF(90ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド(3.00g、11.14mmol)の溶液を35℃で滴下した。反応混合物を40℃で6時間、周囲温度で10時間撹拌した。NH4Cl水溶液(10%、2ml)を加え、撹拌を15分間続けた。得られた懸濁液を濃縮し、残渣を水とジクロロメタンとの混合物に懸濁し、Dicalitで濾過し、固体を水及びジクロロメタンで洗浄した。有機層を塩化ナトリウム(飽和)水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=9:1)により精製して、標記化合物(1.60g、46%)を白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=312.1(M+H)
【0106】
d) シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
ジクロロメタン(100ml)中のシクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−イル〕−メタノール(500mg、1.61mmol)の溶液に、酸化マンガン(IV)(5.00g、57.5mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した後、Dicalitで濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。残渣を酢酸エチルから再結晶化して、標記化合物(200mg、40%)を白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=310.2(M+H)
【0107】
実施例4
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オン
実施例3c)について記載されたようにして、シクロプロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、新たに調製した3−フェニル−プロピルマグネシウムブロミド溶液(THF中の0.68M、25ml、17.1mmol)を使用し、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−カルバルデヒド(1.50g、5.57mmol)を、1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オール(500g、23%)に変換し、それを明黄色の泡状物として得て、次の反応工程に直接使用した。
【0108】
実施例3d)について記載されたようにして、シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−イル〕−メタノールの代わりに、シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オール(800mg、2.05mmol)を、標記化合物(400g、50%)に変換して、それを白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=388.1〔M+H〕。
【0109】
実施例5
1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン
a) 1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オール
実施例3c)について記載されたようにして、シクロプロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、新たに調製したエチルマグネシウムブロミド溶液(THF中の1.05M、20ml、21.0mmol)を使用し、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−カルバルデヒドの代わりに、3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド(2.00g、7.00mmol)を、標記化合物(1.30g、59%)に変換して、それを明黄色の泡状物として得た。MS:m/e=316.0〔M+H〕。
【0110】
b) 1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル]−プロパン−1−オン
実施例3d)について記載されたようにして、シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−イル〕−メタノールの代わりに、1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オール(1.30g、4.12mmol)を、標記化合物(1.05g、81%)に変換して、それをオフホワイトの結晶質固体として得た。MS:m/e=314.1〔M+H〕。
【0111】
実施例6
シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
a) シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノール
実施例3c)について記載されたようにして、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒドの代わりに、3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド(3.50g、12.3mmol)を、標記化合物(2.70g、67%)に変換して、それを白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=328.0〔M+H〕。
【0112】
b) シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
実施例3d)について記載されたようにして、シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−イル〕−メタノールの代わりに、シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノール(2.00g、6.10mmol)を、標記化合物(1.50g、76%)に変換して、それを白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=326.1〔M+H〕。
【0113】
実施例7
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン
a) 3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸
エタノール(70ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(実施例21を参照)(7.08g、18.9mmol)、NaOH 1N(76ml、76mmol)の混合物を、周囲温度で18時間撹拌した。溶媒を留去(55mbar、45℃)し、得られた明褐色の懸濁液を0℃でHCl水溶液(1N、85ml)を用いてpH=1.5に調整した。懸濁液を0℃で1時間撹拌し、濾別し、水(合計50ml)で2回洗浄した。固体を減圧下で60℃にて乾燥して、標記化合物(6.65g、99%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=346.0/348.2〔M+H〕
【0114】
b) 3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド
ジクロロメタン(100ml)及びDMF(10ml)中の、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸(4.9g、14.2mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.21g、22.7mmol)、N−メチルモルホリン(2.3ml、22mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(170mg、1.4mmol)の混合物に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.26g、17.0mmol)を0℃で加えた。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。ジクロロメタンを留去し、氷冷水(100ml)を残渣に加えた。得られた懸濁液を15分間撹拌、濾過し、水(50ml)で洗浄した。固体を減圧下で乾燥して、標記化合物(5.06g、92%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=389.0/391.0〔M+H〕
【0115】
c) 1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン
THF(20ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(500mg、1.29mmol)の懸濁液に、エチルマグネシウムブロミド溶液(THF中の3M、2.6ml、7.8mmol)を、窒素雰囲気下で−70℃にて加えた。反応混合物を融解しているドライアイス浴中で3時間撹拌した。それを0℃まで冷却し、HCl水溶液(1N、15ml)を滴下した。得られた混合物を周囲温度で5分間撹拌した後、ジクロロメタン(20ml)及びNa2CO3水溶液(飽和、20ml)で希釈した。水層をジクロロメタン(20ml)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン=60:20:20〜30:50:20)により精製して、標記化合物(91mg、20%)を白色の固体として得た。MS:m/e=358.1/360.0(M+H)
【0116】
実施例8
シクロプロピル−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
実施例7c)について記載されたようにして、エチルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、シクロプロピルマグネシウムブロミド溶液(THF中の0.5M、7.7ml、3.85mmol)を使用して、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(500mg、1.29mmol)を、標記化合物(294mg、62%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=370.0/372.1〔M+H〕
【0117】
実施例9
1−〔〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕カルボニル〕−2−ピロリジノン
ベンゼン(20ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸(2.00g、7.01mmol)とチオニルクロリド(1.53ml、21.0mmol)との混合物を2時間還流下で撹拌した。更なるチオニルクロリド(1.50ml、20.6mmol)を加え、撹拌をこの温度で更に2時間続けた。得られた澄明な溶液を濃縮し、残渣をTHF(60ml)に溶解し、THF(20ml)中のN−トリメチルシリル−ピロリジン−2−オン(1.13g、7.18mmol)の溶液に、0℃で滴下した。反応混合物を周囲温度で1時間、70℃で1.5時間撹拌した。溶媒を留去し、残渣をジクロロメタンに溶解し、NaHCO3(飽和)水溶液及び水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。メタノールから再結晶化して、標記化合物(600mg、24%)を白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=353.1(M+H)
【0118】
実施例10
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸プロパ−2−イニルアミド
DMF(10ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸(500mg、1.75mmol)の懸濁液に、1,1′−カルボニル−ジイミダゾール(426mg、2.63mmol)を加えた。反応混合物を80℃で6時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、プロパルギルアミン(300μL、4.38mmol)を加え、撹拌をこの温度で16時間続けた。混合物を水(30ml)及び飽和NaHCO3水溶液(10ml)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルから再結晶化して、標記化合物(72mg、0.22mmol)を白色の固体として得た。MS:m/e=323.3〔M+H〕。
【0119】
実施例11
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸ベンジルアミド
実施例10について記載されたようにして、プロパルギルアミンの代わりにベンジルアミンを使用し、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−カルボン酸(500mg、1.75mmol)を、標記化合物(540mg、82%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=375.3〔M+H〕。
【0120】
実施例12
3−シクロプロピル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
THF(10ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(実施例23)(200mg、0.53mmol)の懸濁液を、65℃まで加熱した。得られた溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(31mg、0.03mmol)及びシクロプロピル臭化亜鉛溶液(THF中の0.38M、3.5ml、1.3mmol)を加え、反応混合物を65℃で1時間撹拌した。それを水(5ml)で希釈し、HCl(1N)水溶液でpH=1に酸性化した。THFを留去し、トルエン(5ml)加え、混合物を周囲温度で30分間撹拌し、その後、濾過し、水で洗浄した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン=60:20:20〜30:50:20)により精製して、標記化合物(61mg、37%)を白色の固体として得た。MS:m/e=336.3(M+H)
【0121】
実施例13
3−ブロモ−6−メチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 3−ブロモ−2−メチル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、ホルミルヒドラジンの代わりに酢酸ヒドラジドを使用し、4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(30.0g、111mmol)を、標記化合物(28.5g、91%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=277.0/279.1〔M−H〕
【0122】
b) 4−ブロモ−2−(5−メチル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−ブロモ−2−メチル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(28.5g、102mmol)を、標記化合物(25.5g、99%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=251.0/253.1〔M−H〕
【0123】
c) 9−ブロモ−2−メチル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
実施例23d)について記載されたようにして、4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン代わりに、4−ブロモ−2−(5−メチル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(24.9g、98.3mmol)を、標記化合物(17.0g、59%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=291.0/293.2〔M−H〕
【0124】
d) 3−ブロモ−6−メチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−ブロモ−2−メチル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(16.8g、57.3mmol)を、標記化合物(14.7g、66%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=388.2/390.1〔M+H〕
【0125】
実施例14
3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸
DMSO(2ml)中の3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(200mg、0.64mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシド(103mg、1.92mmol)を加えた。反応混合物を60℃で18時間、150℃で24時間撹拌した。更なるナトリウムメトキシド(103mg、1.92mmol)を加え、撹拌を150℃で更に24時間続けた。混合物を氷(30g)に注ぎ、塩化ナトリウムで飽和し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブライン洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥して、標記化合物(100mg、53%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=296.3〔M+H〕
【0126】
b) 3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
エタノール(10ml)中の3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸(81mg、0.27mmol)の懸濁液に、硫酸(73□L、1.36mmol)を加え、混合物を80℃にて窒素雰囲気下で48時間撹拌した。それを濃縮し、Na2CO3水溶液(飽和、10ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル(5ml)に溶解し、ヘプタン(5ml)を加えた。得られた固体を濾過した。酢酸エチル:ヘプタン(1:1)から再結晶化して、標記化合物(21mg、24%)を白色の固体として得た。MS:m/e=326.2〔M+H〕
【0127】
実施例15
3−クロロ−6−メチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 4−クロロ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル
実施例23a)について記載されたようにして、2−アミノ−5−ブロモベンゾニトリルの代わりに、2−アミノ−5−クロロベンゾニトリル(33.4g、219mmol)を、標記化合物(46.9g、95%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=242.3〔M+NH4
【0128】
b) 9−クロロ−2−メチル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、ホルミルヒドラジンの代わりに酢酸ヒドラジドを使用し、4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステルの代わりに、4−クロロ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(10.0g、44.5mmol)を、標記化合物(9.81g、94%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=234.9〔M〕
【0129】
c) 4−クロロ−2−(5−メチル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−メチル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(9.67g、41.2mmol)を、標記化合物(6.57g、76%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=209.0〔M+H〕
【0130】
d) 9−クロロ−2−メチル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
実施例23d)について記載されたようにして、4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミンの代わりに、4−クロロ−2−(5−メチル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(9.44g、30.9mmol)を、標記化合物(4.83g、63%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=248.9〔M〕
【0131】
e) 3−クロロ−6−メチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−メチル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(2.49g、10.0mmol)を、標記化合物(1.19g、35%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=344.0〔M+H〕
【0132】
実施例16
3−クロロ−6−(4−フルオロフェニル)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 9−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、ホルミルヒドラジンの代わりに4−フルオロベンズヒドラジドを使用し、4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステルの代わりに、4−クロロ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(5.00g、22.3mmol)を、標記化合物(6.90g、98%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=315.1〔M+H〕
【0133】
b) 4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(6.82g、21.7mmol)を、標記化合物(3.98g、64%)に変換して、それを黄色の固体として得た。MS:m/e=289.0〔M+H〕
【0134】
c) 9−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
実施例23d)について記載されたようにして、4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミンの代わりに、4−クロロ−2−(5−(4−フルオロフェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(3.91g、13.6mmol)を、標記化合物(2.97g、67%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=329.0〔M+H〕
【0135】
d) 3−クロロ−6−(4−フルオロフェニル)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(2.86g、8.69mmol)を、標記化合物(63mg、1.7%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=424.1〔M+H〕
【0136】
実施例17
3−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 9−クロロ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、ホルミルヒドラジンの代わりに3,4−ジメトキシベンズヒドラジドを使用し、4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステルの代わりに、4−クロロ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(5.00g、22.3mmol)に変換して、標記化合物(7.55g、95%)を、明黄色の固体として得た。MS:m/e=375.4〔M−H〕
【0137】
b) 4−クロロ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(7.37g、20.7mmol)を、標記化合物(6.24g、91%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=331.2〔M+H〕
【0138】
c) 9−クロロ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
実施例23d)について記載されたようにして、4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミンの代わりに、4−クロロ−2−(5−(3,4−ジメトキシフェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(6.18g、18.7mmol)を、標記化合物(5.06g、73%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=371.0〔M+H〕
【0139】
d) 3−クロロ−6−(3,4−ジメトキシフェニル)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−(3,4−ジメトキシフェニル)−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(3.71g、10.0mmol)を、標記化合物(2.24g、48%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=466.2〔M+H〕
【0140】
実施例18
3−アセチルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−アミノ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(8.60g、40.0mmol)を、標記化合物に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=311.2〔M+H〕
【0141】
b) 3−アセチルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
ピリジン(30ml)中の3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボキシラート(310mg、1.00mmol)の溶液に、無水酢酸(0.50ml、5.29mmol)を10℃で滴下し、反応混合物を周囲温度で24時間撹拌した。得られた固体を濾過し、トルエンで洗浄した。酢酸エチルから再結晶化して、標記化合物(260mg、74%)を白色の結晶質固体として得た。MS:m/e=353.2〔M+H〕
【0142】
実施例19
3−トリフルオロメトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 2−アミノ−5−トリフルオロメトキシベンゾニトリル
N−メチルピロリドン(100ml)中の2−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)アニリン(15.1g、60.0mmol)の溶液に、シアン化銅(10.6g、118mmol)を加え、反応混合物を163℃で6.5時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、それを氷−水(300ml)及びアンモニア水(350ml)に注いだ。得られた褐色の沈殿物を濾過により回収し、水(150ml)で洗浄し、ジクロロメタン(350ml)に溶解した。不溶性物質を濾過により除去し、濾液をブライン(100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。クロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル=95:5〜25:75)により精製して、標記化合物(9.09g、76%)を褐色の固体として得た。MS:m/e=405.1〔2M+H〕
【0143】
b) (2−シアノ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル
実施例23a)について記載されたようにして、2−アミノ−5−ブロモベンゾニトリルの代わりに2−アミノ−5−トリフルオロメトキシベンゾニトリル(8.89g、44.0mmol)を標記化合物(8.53g、71%)に変換して、それを黄色の固体として得た。MS:m/e=275.2〔M+H〕
【0144】
c) 9−トリフルオロメトキシ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、(4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステルの代わりに、(2−シアノ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(8.31g、30.3mmol)を、標記化合物(5.63g、69%)に変換して、それを黄色の固体として得た。MS:m/e=271.2〔M+H〕
【0145】
d) 4−トリフルオロメトキシ−2−(2H−[l,2,4]トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−トリフルオロメトキシ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(5.51g、20.4mmol)を、標記化合物(3.22g、65%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=245.2〔M+H〕
【0146】
e) 2−クロロ−N−〔2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−4−トリフルオロメトキシ−フェニル〕−アセトアミド
酢酸(62ml)中の4−トリフルオロメトキシ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(3.00g、12.3mmol)の冷却した溶液に、クロロアセチルクロリド(1.96ml、24.6mmol)を滴下した。得られた明褐色の懸濁液を周囲温度で20時間撹拌し、次に水(246ml)に注ぎ、更に3時間撹拌した。沈殿物を濾別し、水で洗浄した。減圧下で乾燥して、標記化合物(3.22g、82%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=323.1〔M+H〕
【0147】
f) 9−トリフルオロメトキシ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
ジオキサン(100ml)中の2−クロロ−N−〔2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−4−トリフルオロメトキシ−フェニル〕−アセトアミド(3.15g、9.82mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(32%、2.18ml、23.6mmol)を加え、反応混合物を周囲温度で19時間撹拌した。それを塩化アンモニウム水溶液(1M、50ml)に注ぎ、有機溶媒を蒸留により除去した。得られた懸濁液を濾過し、固体を氷−冷水(50ml)で洗浄した。減圧下で乾燥して、標記化合物(682mg、24%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=285.0〔M+H〕
【0148】
g) 5−〔1,2,4〕トリアゾール−1−イル−9−トリフルオロメトキシ−4H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン
アセトニトリル(13ml)中の1,2,4−トリアゾール(1.00g、14.5mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン(2.64ml、15.4mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.40ml、4.40mmol)を0℃で滴下した。溶液を0℃で2時間撹拌した後、5−〔1,2,4〕トリアゾール−1−イル−9−トリフルオロメトキシ−4H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン(625mg、2.20mmol)を加え、撹拌を90℃で20時間続けた。反応混合物を周囲温度まで冷却し、氷−水に注ぎ、15分間撹拌し、濾別した。水で洗浄し、減圧下で乾燥して、標記化合物(357mg、48%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=336.2〔M+H〕
【0149】
h) 3−トリフルオロメトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
DMF(3.3ml)中のカリウムtert−ブチラート(156mg、1.39mmol)の溶液に、イソシアノ酢酸エチル(177mg、14.9mmol)を−50℃で1分間の時間をかけて滴下した。反応混合物をこの温度で1時間撹拌した後、5−〔1,2,4〕トリアゾール−1−イル−9−トリフルオロメトキシ−4H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン(333mg、1mmol)を一度に加えた。−50℃で30分間撹拌した後、反応混合物を周囲温度まで温め、1.5時間撹拌した。酢酸(0.34ml、59.6mmol)を0℃で加え、混合物を更に30分間撹拌した後、氷−水に注ぎ、濾別し、水で洗浄した。クロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン=75:15:10〜0:90:10)により精製して、標記化合物(72mg、19%)を白色の固体として得た。MS:m/e=380.1〔M+H〕
【0150】
実施例20
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
a) 3−ブロモ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン
実施例3aについて記載されたようにして、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチルの代わりに、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(実施例23を参照)(1.03g、2.75mmol)を、標記化合物(652mg、71%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=332.1/334.1(M+H)。
【0151】
b) 3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
実施例2aについて記載されたようにして、3−クロロ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピンの代わりに、3−ブロモ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン(600mg、1.81mmol)を、標記化合物(208mg、35%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=330.1/332.1(M+H)。
【0152】
実施例21
3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
a) 3−クロロ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン
THF(400ml)中の3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(10.0g、30.3mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素リチウム(800mg、34.9mmol)を加え、反応混合物を7時間加熱還流した。周囲温度まで冷却した後、それをHCl(1N)水溶液を加えてpH=2に酸性化し、水(50ml)で希釈した。溶媒を蒸発し、残渣をNH4OH水溶液(濃、100ml)に取った。得られた固体を濾別し、水(3×10ml)で洗浄し、乾燥(60℃、減圧)して、標記化合物(4.01g、45.8%)を白色の固体として得た。MS:m/e=287.9(M)。
【0153】
b) 3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
ジクロロメタン(1.5L)中の3−クロロ−10−ヒドロキシメチル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン(15.0g、52.1mmol)の溶液に、酸化マンガン(IV)(188g;1.94mol)を加え、混合物を周囲温度で24時間撹拌した。それをdicaliteで濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(700ml)に40℃で溶解し、酢酸エチル(100ml)を加えた。生成物が結晶化を始めた。冷却後、ジクロロメタンを蒸発し、固体を濾過した。減圧下で乾燥して、標記化合物(11.8g、79.2%)を黄色の結晶質固体として得た。MS:m/e=286.1(M+H)。
【0154】
実施例22
3−クロロ−6−フェニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 9−クロロ−2−フェニル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
実施例23b)について記載されたようにして、ホルミルヒドラジンの代わりにベンズヒドラジドを使用し、4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステルの代わりに4−クロロ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(5.00g、22.3mmol)を、標記化合物(6.50g、98%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=297.1〔M+H〕
【0155】
b) 4−クロロ−2−フェニル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
実施例23c)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−フェニル−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(6.34g、21.4mmol)を、標記化合物(5.35g、92%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=271.0〔M+H〕
【0156】
c) 9−クロロ−2−フェニル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
実施例23d)について記載されたようにして、4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミンの代わりに、4−クロロ−2−(5−フェニル−2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(5.24g、19.3mmol)を、標記化合物(4.40g、73%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=311.0〔M+H〕
【0157】
d) 3−クロロ−6−フェニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例23e)について記載されたようにして、9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オンの代わりに、9−クロロ−2−フェニル−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(3.11g、10.0mmol)を、標記化合物(1.26g、31%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=424.1〔M+NH4
【0158】
実施例23
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
【0159】
a) 4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル
クロロギ酸エチル(141ml、1.48mol)中の2−アミノ−5−ブロモベンゾニトリル(58.5g、297mmol)の懸濁液を5時間加熱還流した。過剰量のクロロギ酸エチル(99ml)を留去し、トルエン(96ml)を加えた。シクロヘキサン(228ml)をゆっくり加えて、結晶化を誘起した。得られた固体を濾過により回収し、シクロヘキサンですすいだ。減圧下で乾燥して、標記化合物(54.3g、68%)を橙色の固体として得た。MS:m/e=267.1/269.2〔M−H〕。
【0160】
b) 9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン
NMP(170ml)中の4−ブロモ−2−シアノ−フェニル)−カルバミン酸エチルエステル(40.4g、150mmol)の溶液に、ホルミルヒドラジン(10.0g、150mmol)を加えた。得られた混合物を穏やかに窒素を流しつつ160℃にて1.5時間撹拌した。それを100℃未満まで冷却し、水(340ml)をゆっくりと加えた。得られたスラリーを25℃まで冷却し、15分間撹拌した。固体を濾過により回収し、水及び2−プロパノールで洗浄した。減圧下で乾燥して、標記化合物(32.4g、81%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=264.9/267.0〔M+H〕。
【0161】
c) 4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン
エチレングルコール(146ml)中の9−ブロモ−6H−〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−c〕キナゾリン−5−オン(32.0g、171mmol)の100℃に加熱し、十分に撹拌したスラリーに、NaOH水溶液(32%、22.4ml、241mmol)を加えた。スラリーを140℃に17.5時間加熱した。得られた溶液を27℃まで冷却すると、生成物が結晶化を始めた。水(146ml)及び1−オクタノール(1.73ml)を加え、氷酢酸(14ml)をゆっくりと加えて、懸濁液のpHを6.5に調整した。得られたスラリーを30分間撹拌し、固体を濾過により回収し、水及び2−プロパノールで洗浄した。減圧下で乾燥して、標記化合物(25.2g、87%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=239.0/241.1〔M+H〕。
【0162】
d) 9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン
ジオキサン(870ml)及びピリジン(10.0ml)中の4−ブロモ−2−(2H−〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル)−フェニルアミン(25.0g、105mmol)の溶液を12℃まで冷却した。ジエチルエーテル(34.7ml)中のクロロアセチルクロリド(9.56ml、121mmol)の溶液を8分間かけて滴下した。混合物を10℃〜12℃で75分間撹拌し、NaOH水溶液(2N、126ml、251mmol)で5分以内に処理した。混合物を周囲温度で17.5時間撹拌した。それによりpHが約pH=9まで下がり、それをHCl(3N、6ml)でpH=8に調整した。溶媒を蒸発した後、残渣を水(650ml)及び酢酸エチル(22ml)中で15℃にて30分間撹拌した。結晶を濾別し、冷水で洗浄し、減圧下で乾燥した。酢酸エチル(100ml)で粉砕して、標記化合物(13.4g、46%)を明黄色の固体として得た。MS:m/e=279.0/281.0〔M+H〕
【0163】
e) 3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
クロロホルム(270ml、塩基性Aloxで濾過した)中の9−ブロモ−6H−1,3,3a,6−テトラアザ−ベンゾ〔e〕アズレン−5−オン(10.7g、38.5mmol)の懸濁液に、N,N−ジメチル−p−トルイジン(13.9ml、96.1mmol)及びオキシ塩化リン(5.28ml、57.7mmol)を加えた。混合物を還流下で22時間撹拌し、次に30℃まで冷却し、NaHCO3水溶液(10%、575ml)に注いだ。クロロホルム(50ml)で抽出した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。
【0164】
その間、カリウムtert−ブチラート(4.31g、38.5mmol)を、THF(115ml)中のイソシアノ酢酸エチル(4.42ml、38.5mmol)の溶液に、−25℃〜−10℃で少しずつ加えた。得られた懸濁液を−10℃で45分間撹拌し、次に−65℃まで冷却した。上記からの溶液を10分以内に滴下し、混合物を周囲温度で16時間撹拌した。酢酸(1.6ml)加え、15分間撹拌し、次にNaHCO3水溶液(5%、460ml)及び酢酸エチル(96ml)に注いだ。得られた結晶を濾別し、酢酸エチル(25ml)、水(50ml)及び酢酸エチル(25ml)で洗浄した。減圧下で乾燥して、標記化合物(4.81g、33%)を明褐色の固体として得た。MS:m/e=373.7/375.7〔M〕
【0165】
実施例24
3−エチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
a) 3−トリメチルシラニルエチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
THF(5ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(実施例23)(374mg、1.00mmol)、トリメチルシリルアセチレン(221μL、1.55mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(35mg、0.05mmol)、トリフェニルホスフィン(8mg、0.03mmol)及びトリエチルアミン(500μL、3.60mmol)の懸濁液を、周囲温度で15分間撹拌した。次に臭化銅(1.4mg、0.01mmol)を加え、反応混合物をアルゴン雰囲気で70℃にて21時間撹拌した。それを酢酸エチル(20ml)で希釈し、クエン酸水溶液(10%、40ml)で洗浄した。水層を酢酸エチル(40ml)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発した。クロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン:メタノール=75:15:10:0〜0:80:10:10)により精製して、標記化合物(245mg、63%)を黄色の泡状物として得た。MS:m/e=392.2〔M+H〕
【0166】
b) 3−エチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
THF(1.8ml)及びメタノール(0.18ml)中の3−トリメチルシラニルエチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(196mg、0.50mmol)の溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウム三水和物(166mg、0.74mmol)を−70℃で加えた。この温度で30分間撹拌し、ドライアイス浴を氷浴に取り換えた。更に1.5時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(10ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(飽和)で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム乾燥し、溶媒を蒸発した。クロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン:メタノール=75:15:10:0〜0:80:10:10)により精製して、標記化合物(135mg、84%)を白色の固体として得た。MS:m/e=320.0〔M+H〕
【0167】
実施例25
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸2−メトキシ−エチル
トルエン(2ml)中のジヒドロ−ビス(2−メトキシエトキシ)アルミン酸ナトリウム(トルエン中の3.5M、0.19ml、0.67mmol)の混合物に、1−メチル−2−ピロリドン(0.08ml、0.75mmol)を0℃で滴下し、この温度で30分間撹拌した。この溶液を、トルエン(2ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(実施例23を参照)(200mg、0.54mmol)の混合物に0℃で加え、得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌した。それを減圧下で濃縮し、THF(5ml)中で18時間撹拌した。更にアルミン酸塩溶液{THF(2ml)中のジヒドロ−ビス(2−メトキシエトキシ)アルミン酸ナトリウム溶液(トルエン中の3.5M、0.38ml、1.34mmol)の混合物に、1−メチル−2−ピロリドン(0.17ml、0.75mmol)を0℃で滴下し、0℃で30分間撹拌した}を加え、撹拌を周囲温度で3日間続けた。混合物をHCl水溶液(1N、10ml)でクエンチし、65℃で30分間撹拌した。0℃まで冷却した後、炭酸ナトリウム水溶液(飽和、10ml)を加え、それを酢酸エチル(20ml)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を蒸発した。クロマトグラフィー(SiO2、ヘプタン:酢酸エチル:ジクロロメタン=60:20:20〜30:50:20)により精製して、標記化合物(40mg、19%)を白色の固体として得た。MS:m/e=404.3/406.2〔M+H〕
【0168】
実施例26
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタン−1−オン
THF(10ml)中の3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)の溶液に、プロピルマグネシウムブロミド溶液(THF中の2M、0.30ml、0.60mmol)をアルゴン雰囲気下で−78℃にて加えた。−78℃で5分間撹拌した後、ドライアイス浴を取り外し、反応混合物を周囲温度まで温めながら4.5時間撹拌し、続いて40℃で23時間撹拌した。更にグリニャール溶液(1.60mmol)を加え、撹拌をさらに60℃で22時間続けた。0℃まで冷却後、HCl水溶液(1M、4.0ml)を加え、混合物を1時間撹拌した。炭酸ナトリウム水溶液(飽和、8ml)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、溶媒を蒸発した。クロマトグラフィー(SiO2、アセトニトリル:水:トリエチルアミン=9.5:90:0.5〜94.5:5:0.5)により精製して、標記化合物(28mg、38%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=374.0〔M+H〕
【0169】
実施例27
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ペンタン−1−オン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、ブチルマグネシウムクロリド溶液(THF中の2M、0.30ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を、標記化合物(22mg、28%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=388.0〔M+H〕
【0170】
実施例28
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタ−2(E)−エン−1−オン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、1−メチル−1−プロペニルマグネシウムブロミド溶液(THF中の0.5M、1.20ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を、標記化合物(23mg、30%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=383.9〔M+H〕
【0171】
実施例29
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−o−トリル−メタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、o−トリルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中の2M、0.30ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を、標記化合物(24mg、29%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=421.9〔M+H〕
【0172】
実施例30
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、メチルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中の3M、0.20ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(10mg、15%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=346.0〔M+H〕
【0173】
実施例31
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−メチル−ブタン−1−オン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、イソ−ブチルマグネシウムクロリド溶液(ジエチルエーテル中の2M、0.30ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(15mg、19%)に変換して、それを黄色の油状物として得た。MS:m/e=388.0〔M+H〕
【0174】
実施例32
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−フェニル−エタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、ベンジルマグネシウムクロリド溶液(ジエチルエーテル中の1M、0.60ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(3mg、4%)に変換して、それを黄色の油状物として得た。MS:m/e=421.9〔M+H〕
【0175】
実施例33
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−フェニル−プロパン−1−オン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、フェネチルマグネシウムクロリド溶液(THF中の1M、0.60ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(4mg、5%)に変換して、それを明褐色の固体として得た。MS:m/e=436.0〔M+H〕
【0176】
実施例34
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−フェニル−メタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、フェニルマグネシウムブロミド溶液(THF中の1M、0.60ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(12mg、15%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=406.1〔M+H〕
【0177】
実施例35
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−チオフェン−2−イル−メタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、チオフェン−2−イルマグネシウムブロミド溶液(THF中の2M、0.30ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(8mg、10%)に変換して、それを褐色の固体として得た。MS:m/e=411.9〔M+H〕
【0178】
実施例36
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−(3−クロロ−フェニル)−エタノン
実施例26について記載されたようにして、プロピルマグネシウムブロミド溶液の代わりに、3−クロロベンジルマグネシウムクロリド溶液(THF中の0.25M、2.40ml、0.60mmol)を使用し、3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸メトキシ−メチル−アミド(78mg、0.20mmol)を標記化合物(4mg、5%)に変換して、それを明黄色の固体として得た。MS:m/e=456.1〔M+H〕
【0179】
実施例37
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸シクロプロピル−アミド
実施例10について記載されたようにして、プロパルギルアミンの代わりに、シクロプロピルアミンを使用し、3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾ−ジアゼピン−10−カルボン酸(500mg、1.75mmol)を標記化合物(329mg、58%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=325.3〔M+H〕
【0180】
実施例38
3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
ジクロロメタン(5ml)中の3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(150mg、0.48mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.25ml、1.44mmol)の溶液に、トリフルオロ無水酢酸(87μL、0.62mmol)を15℃で滴下した。反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム水溶液(飽和)に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=40:1〜15:1)により精製して、標記化合物(175mg、89%)を、黄色の固体として得た。MS:m/e=407.1〔M+H〕
【0181】
実施例39
3−イソブチリルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
ジクロロメタン(5ml)中の3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(150mg、0.48mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.25ml、1.44mmol)の溶液に、イソ酪酸クロリド(65μL、0.62mmol)を15℃で滴下した。反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した後、炭酸ナトリウム(飽和)水溶液に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=40:1〜15:1)により精製して、標記化合物(178mg、97%)を、オフホワイトの固体として得た。MS:m/e=381.1〔M+H〕
【0182】
実施例40
3−〔(イソオキサゾール−5−カルボニル)−アミノ〕−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例39について記載されたようにして、イソ酪酸クロリドの代わりに、イソオキサゾール−5−カルボニルクロリドを使用し、3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(150mg、0.48mmol)を標記化合物(105mg、54%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=406.2〔M+H〕
【0183】
実施例41
3−(3−メトキシ−プロピオニルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例39について記載されたようにして、イソ酪酸クロリドの代わりに、3−メトキシ−プロピオニルクロリドを使用し、3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(150mg、0.48mmol)を標記化合物(20mg、10%)に変換して、それをオフホワイトの固体として得た。MS:m/e=397.0〔M+H〕
【0184】
実施例42
3−ホルミルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
ギ酸(3.04ml、81mmol)に、無水酢酸(92μL、0.97mmol)を滴下し、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した後、3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(100mg、0.32mmol)を加えた。この温度で2時間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム水溶液(半飽和)を加え、撹拌を30分間続けた。ジクロロメタン/メタノール(9:1)で抽出した後、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。メタノールから結晶化し、続いてアセトニトリルから再結晶化して、標記化合物(50mg、44%)を、白色の固体として得た。MS:m/e=338.9〔M+H〕
【0185】
実施例43
3−エトキシカルボニルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
実施例39について記載されたようにして、イソ酪酸クロリドの代わりに、クロロギ酸エチルを使用し、3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(110mg、0.35mmol)を標記化合物(90mg、66%)に変換して、それを白色の固体として得た。MS:m/e=382.2〔M〕
【0186】
実施例44
3−(3−エチル−ウレイド)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
THF(4ml)中の3−アミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル(50mg、0.16mmol)、エチルイソシアナート(19μL、0.24mmol)及びトリエチルアミン(17μL、0.16mmol)の混合物を4時間加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウム乾燥し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(SiO2、ジクロロメタン:メタノール=30:1〜15:1)により精製して、標記化合物(18mg、29%)を、白色の固体として得た。MS:m/e=382.4〔M+H〕

【特許請求の範囲】
【請求項1】
向知性薬の処置のための、又は認知障害、不安症、アルツハイマー病もしくは統合失調症の処置のための、医薬を製造するための、式I:
【化1】


(式中、
1は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、OCF3、−NHR、−NHC(O)R又は−NHSO2Rであり;
2は、水素、メチル、あるいは非置換又はハロゲンもしくは低級アルコキシからなる群より選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されているアリールであり;
3は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、−O(CH2n+1−O−低級アルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリール、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり;
Rは、水素、低級アルキル、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ヘテロアリール、−(CH2nO−低級アルキル、−NH−低級アルキル、シクロアルキル又はアリールであり;
nは、0、1、2又は3である)
で示される置換イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン誘導体及びそれらの薬学的に許容しうる酸付加塩の使用。
【請求項2】
アルツハイマー病の処置のための医薬を製造するための、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項3】
3が低級アルキルである、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項4】
化合物が、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタン−1−オン又は
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−メチル−ブタン−1−オン
である、請求項3に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項5】
3がシクロアルキルである、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項6】
化合物が、
シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン又は
シクロプロピル−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン
である、請求項5に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項7】
3が−(CH23−フェニルである、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項8】
化合物が、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オン又は
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−フェニル−プロパン−1−オン
である、請求項7に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項9】
3がエトキシである、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項10】
化合物が、
3−シクロプロピル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−メトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−アセチルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−トリフルオロメトキシ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−エチニル−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−(2,2,2−トリフルオロ−アセチルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−イソブチリルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−(3−メトキシ−プロピオニルアミノ)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−ホルミルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル、
3−エトキシカルボニルアミノ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル又は
3−(3−エチル−ウレイド)−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸エチル
である、請求項9に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項11】
3が水素である、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項12】
化合物が、
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド又は
3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルバルデヒド
である、請求項11に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項13】
3が−NHCH2C≡CHである、請求項1に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項14】
化合物が、
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸プロパ−2−イニルアミド
である、請求項13に記載の式Iの化合物の使用。
【請求項15】
請求項1に記載の式Iに開示の化合物に包含される、式I−A:
【化2】


(式中、
1は、ハロゲン、低級アルキル、低級アルキニル、シクロアルキル、低級アルコキシ、OCF3、−NHR、−NHC(O)R又は−NHSO2Rであり;
2は、水素、メチル、あるいは非置換又はハロゲンもしくは低級アルコキシからなる群より選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されているアリールであり;
3は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、−O(CH2n+1−O−低級アルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリール、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、あるいはピロリジン−1−オンであり;
Rは、水素、低級アルキル、ハロゲンで置換されている低級アルキル、ヘテロアリール、−(CH2nO−低級アルキル、−NH−低級アルキル、シクロアルキル又はアリールであり;
nは、0、1、2又は3である)
で示される化合物及びそれらの薬学的に許容しうる酸付加塩。
【請求項16】
化合物が、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−4−フェニル−ブタン−1−オン、
1−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−クロロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−プロパン−1−オン、
シクロプロピル−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−メタノン、
1−〔〔3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕カルボニル〕−2−ピロリジノン、
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸プロパ−2−イニルアミド、
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸ベンジルアミド、
3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸2−メトキシ−エチル、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ペンタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−ブタ−2(E)−エン−1−オン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−o−トリル−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−エタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−メチル−ブタン−1−オン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−フェニル−エタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−3−フェニル−プロパン−1−オン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−フェニル−メタノン、
〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−チオフェン−2−イル−メタノン、
1−〔3−ブロモ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−イル〕−2−(3−クロロ−フェニル)−エタノン又は
3−フルオロ−9H−イミダゾ〔1,5−a〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔1,5−d〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン−10−カルボン酸シクロプロピル−アミド
である、請求項15に記載の式I−Aの化合物。
【請求項17】
請求項15に記載の式I−Aの化合物の製造方法であって、
a)式II:
【化3】


で示される化合物を、活性化剤、例えば塩化酸化リン(X=Clの場合)と、又は塩化ジフェニルホスホリル(X=−OP(O)(OPh)2の場合)と反応させて、式III:
【化4】


で示される化合物とし、これを単離するか、又はリチウムジイソプロピルアミドもしくはリチウムヘキサメチルジシラジドと(E)−(ジメチルアミノ−メチルアミノ)酢酸エチルエステルもしくはイソシアノ酢酸エチルとの混合物と直接反応させて、式I−1:
【化5】


(式中、R1及びR2は、請求項1に記載の意味を有する)
で示される化合物とするか、あるいは、
b)式IV:
【化6】


で示される化合物を、下記式:
【化7】


の化合物と反応させて、式I−2:
【化8】


(式中、R3’は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
c)式V:
【化9】


で示される化合物を、下記式:
NH2R、NHR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、NH2CH2C≡CH、ピロリジン−1−オン又はHO(CH2n+1−O−低級アルキル
で示される化合物と反応させて、式I−3:
【化10】


(式中、R3”は、−NHR、−NR2(ここで、R2は、同一もしくは異なっていてもよい)、又は−NHCH2C≡CH、ピロリジン−1−オン又はO(CH2n+1−O−低級アルキルであり、R1及びR2は、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
d)式VI:
【化11】


で示される化合物を、下記式:
【化12】


の化合物と反応させて、式I−2:
【化13】


(式中、R3’は、低級アルキル、低級アルケニル、シクロアルキル、場合により低級アルキルもしくはハロゲンで置換されている−(CH2n−アリール、ヘテロアリールであり、R1及びR2は、請求項1に記載のとおりである)
で示される化合物とするか、あるいは
e)式VII:
【化14】


で示される化合物を、酸化マンガン(IV)と反応させて、式I−4:
【化15】


(式中、R1及びR2は、上記のとおりである)
のアルデヒドとし、そして
所望の場合には、式Iの化合物を薬学的に許容しうる塩に変換することを含む方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法又は同等の方法により製造される、請求項15に記載の式I−Aの化合物。
【請求項19】
1以上の請求項15に記載の式I−Aの化合物及び薬学的に許容しうる賦形剤を含有する医薬。
【請求項20】
向知性薬の処置のための又は認知障害、アルツハイマー病、不安症もしくは統合失調症の処置のための、請求項19に記載の医薬。
【請求項21】
アルツハイマー病の処置のための、請求項20に記載の医薬。
【請求項22】
本明細書に記載の発明。

【公表番号】特表2008−515941(P2008−515941A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536039(P2007−536039)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【国際出願番号】PCT/EP2005/010655
【国際公開番号】WO2006/040038
【国際公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】