説明

美容装置

【課題】ミストによる効果を持続させることができる美容装置を提供する。
【解決手段】美容装置は、有底略円筒状の本体ケースを有し、その本体ケースは美容装置本体12が収容されて固定されている。そして、その本体ケースの開口部と面一をなす美容装置本体12の上面は、前側半分が前方に傾斜し、その傾斜した面にノズル部位が設置されている。さらに、美容装置は、スチームミストM1を生成するミスト生成部21と、帯電微粒子水M2を生成する帯電微粒子生成部22を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスト及び帯電微粒子液体を吐出可能な美容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、美容装置として、使用者の肌にハリや潤い等の美容効果を与える目的で、ミストを生成するミスト生成部が備えられているものがある。詳しくは、美容装置は、ミスト生成部で生成したミストを使用者に向けて吐出し、そのミストが使用者の肌に当たり浸透することで肌にハリや潤い等の美容効果を与えることができる。この種のミスト生成部では、液体をヒータにて沸騰させて気化させたり、超音波発振やベンチュリー効果などにより霧化させることで数〜数十μmオーダーの粒径のミストを生成している。尚、ミストとは、前述のように液体を気化させたスチームミストや、液体を霧化させた冷ミスト等のことを指す。
【0003】
しかしながら、このように生成したミストは、そのミスト粒子(数〜数十μmオーダーの粒径)が大きいため、ミストに曝される使用者の肌の表面温度にムラが生じてしまう。これにより、使用者の肌においてハリや潤い等の美容効果が得られる箇所と得られない箇所ができてしまう。そこで、美容装置は、生成したミストをグロー放電やアーク放電に曝すことで、ミスト粒子を数百nmオーダーの粒径にして微細化している。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−26395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の美容装置では、使用者の肌に当たり浸透したミストが時間の経過とともに蒸発してしまうため、ミストによる肌のハリや潤い等の美容効果を持続することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ミストによる効果を持続させることができる美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ミストを生成するミスト生成部と、前記ミストを微細化するミスト微細化手段とを有する美容装置において、帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子生成手段を備えたことをその要旨とする。
【0008】
この発明では、美容装置は、帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子生成手段を備えた。これにより、美容装置は、ミストと帯電微粒子液体を吐出することができる。従って、美容装置は、ミストが肌に当たり浸透した水分を、帯電微粒子液体の保湿効果により保つことができる。この結果、美容装置は、ミストによる肌のハリや潤い等の美容効果を、帯電微粒子液体により持続することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の美容装置において、前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、前記ミスト吐出口と前記帯電微粒子吐出口とが左右に配置されることをその要旨とする。
【0010】
この発明では、美容装置は、ミスト吐出口と帯電微粒子吐出口を左右に配置した。従って、美容装置は、ミストと帯電微粒子液体を同じ高さから吐出することができる。この結果、使用者は、美容装置からのミストと帯電微粒子液体を同じ顔の位置で肌や髪に当てることができ、美容装置の利便性を向上することができる。
【0011】
さらに、美容装置は、ミストと帯電微粒子液体を同じ箇所に同時に当てることができるため、短時間で肌や髪にハリや潤いなどの美容効果を与えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の美容装置において、前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、前記ミスト吐出口を下側に配置し、前記帯電微粒子吐出口を上側に配置することをその要旨とする。
【0012】
この発明では、美容装置は、ミスト吐出口を下側に配置し、帯電微粒子吐出口を上側に配置した。従って、美容装置は、ミストを下側から吐出し、帯電微粒子液体を上側から吐出するため、使用者が椅子に座って美容装置を使用する際、ミストを顔に吐出し、帯電微粒子液体を髪に吐出することができる。この結果、使用者が椅子に座って美容装置を使用する際、美容装置は、ミストの顔への吐出と、帯電微粒子液体の髪への吐出を同時に行うこともでき、美容装置の利便性を向上することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の美容装置において、前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、前記ミスト吐出口を上側に配置し、前記帯電微粒子吐出口を下側に配置することをその要旨とする。
【0014】
この発明では、美容装置は、ミスト吐出口を上側に配置し、帯電微粒子吐出口を下側に配置した。従って、使用者が寝て美容装置を使用する際、使用者の顔の高さが低いため、美容装置10が帯電微粒子液体M2を下側から吐出することで顔や髪に帯電微粒子液体M2を容易に吐出することができる。この結果、美容装置は、使用者が寝ている間も美容装置を使用することができ、美容装置の利便性を向上することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の美容装置において、前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを供給するミスト案内管路と、前記ミスト案内管路と前記ミスト吐出口との間に、前記ミスト吐出口を前記美容装置に対して回動可能にするための第1接続部と、前記帯電微粒子生成手段から前記帯電微粒子吐出口に前記帯電微粒子液体を供給する帯電微粒子案内管路と、前記帯電微粒子案内管路と前記帯電微粒子吐出口との間に、前記帯電微粒子吐出口を前記美容装置に対して回動可能にするための第2接続部とを有することをその要旨とする。
【0016】
この発明では、美容装置は、ミスト吐出口とミスト案内管路との間、帯電微粒子吐出口と帯電微粒子案内管路との間に、美容装置に対して回動可能な第1及び第2接続部をそれぞれ設けた。従って、使用者は、美容装置に対して顔を動かさずにミスト吐出口及び帯電微粒子吐出口を美容装置に対して回動させるだけでミスト及び帯電微粒子液体を肌や髪に当てることができ、美容装置の利便性を向上することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の美容装置において、前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを供給するミスト案内管路と、前記ミスト案内管路に設けられ、屈曲自在かつ収縮自在な第1管路と、前記帯電微粒子生成手段から前記帯電微粒子吐出口に前記帯電微粒子液体を供給する帯電微粒子案内管路と、前記帯電微粒子案内管路に設けられ、屈曲自在かつ収縮自在な第2管路と、前記ミスト吐出口と前記帯電微粒子吐出口が固着され、両吐出口とともにその回転軸を回転中心として回動する回転基板を有する回転機構を備えることをその要旨とする。
【0018】
この発明では、美容装置は、ミスト案内管路及び帯電微粒子案内管路に屈曲自在かつ収縮自在な第1及び第2管路をそれぞれ備えた。さらに、美容装置は、ミスト吐出口と帯電微粒子吐出口とともに、回転軸を回転中心として回動する回転基板を有する回転機構を備えた。従って、美容装置は、回転機構を設けるだけで容易に、ミスト吐出口と帯電微粒子吐出口を、上下に配置したり左右に配置したり自由に配置を変更することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ミストによる効果を持続させることができる美容装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態における美容装置を示す斜視図である。
【図2】同美容装置に備えたミスト生成部と帯電微粒子生成部の概略構成図である。
【図3】別例の美容装置を示す斜視図である。
【図4】別例の美容装置を示す斜視図である。
【図5】別例の美容装置の概略構成図である。
【図6】第1接続部の拡大図である。
【図7】別例の美容装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、本実施形態を図1及び図2に従って説明する。
以下の説明において、「前」「後」「上」「下」「左」「右」は、美容装置の使用者が、美容装置を使用する際に美容装置に向いた状態を基準とした場合の「前」「後」「上」「下」「左」「右」をいう。また、説明を容易に理解するために、向きについて、X,Y,Z軸座標で表すとき、「前」から「後」に向かう向きでY軸、「下」から「上」に向かう向きをZ軸、「左」から「右」に向かう向きをX軸をとする。
【0022】
図1に示すように、美容装置10は、有底略円筒状の本体ケース11を有し、その本体ケース11には美容装置本体12が収容されて固定されている。そして、その本体ケース11の開口部と面一をなす美容装置本体12の上面は、前側半分が前方に傾斜し、その傾斜した面にノズル部位13が設置されている。
【0023】
ノズル部位13は、美容装置本体12の上面中央に設けられており、スチームミストM1を吐出するミストノズル14、帯電微粒子水M2を吐出する帯電微粒子ノズル15を有している。ミストノズル14はノズル部位13の右側に配置され、帯電微粒子ノズル15はノズル部位13の左側に配置されている。
【0024】
スチームミストM1は、粒径が数百nmオーダーのミストであって、顔などの人体に向けて吐出することで、血行を良くし、肌に水分を与えて、肌にハリや潤いを与えることができる。帯電微粒子水M2は、粒径が数〜数十nmオーダーの帯電微粒子水であって、顔などの人体に向けて吐出することで、肌を保湿し、肌のハリや潤いを持続することができる。さらに、帯電微粒子水M2は、髪に向けて吐出することで、髪のキューティクルを引き締めて艶のある髪にすることができる。
【0025】
ミストノズル14、帯電微粒子ノズル15の各吐出方向は前側斜め上方の同一方向に向くように設定され、美容装置10の前側と使用者と対向するように使用した時のその使用者の顔に向けて吐出方向が向くように設定されている。尚、両ノズルは本体正面に設定されてもよい。
【0026】
尚、ノズル部位13は、Y軸とZ軸がなす面(YZ平面)に対して平行に回動可能に美容装置本体12に設けられている。従って、ノズル部位13をYZ平面と平行に回動させることによって、各ノズル14,15の吐出角度を一体的な調整が可能となっている。
【0027】
また、ノズル部位13の後方には、美容装置本体12の上面から凹設されてなるタンク収容部16が設けられており、該タンク収容部16内に開口部と面一となるように給水タンク18が着脱可能に収容されている。給水タンク18は、使用者が美容装置10から取り外して給水可能になっており、貯留した水WからスチームミストM1の生成が行われる。
【0028】
美容装置10には、スチームミストM1を生成するミスト生成部21と、帯電微粒子水M2を生成する帯電微粒子生成部22を備えている。図2は、そのミスト生成部21と帯電微粒子生成部22の概略構成図である。
【0029】
図2に示すように、ミスト生成部21は、給水タンク18、ボイラ室25、放電部26を有している。給水タンク18は、給水管路P1を介してボイラ室25に水Wを供給する。なお、給水管路P1は、排水管路P2を介して排水口27と連通しており、排水管路P2上の止水弁Bを制御することで美容装置10内の排水を行うことが可能となっている。
【0030】
ボイラ室25は水Wを加熱するためのヒータ28を備え、給水タンク18から供給された水Wをヒータ28にて加熱して気化させる。ボイラ室25は、その気化した水蒸気(数μmオーダーの粒径)を、ミスト案内管路P3を介してミストノズル14に供給する。ミスト案内管路P3は、ミストノズル14側に放電部26が設けられている。
【0031】
放電部26は、放電により通過する水蒸気(数μmオーダーの粒径)を数百nmオーダーの粒径のスチームミストM1に微細化してミストノズル14に供給している。
帯電微粒子生成部22は、放電電極とグランド電極を有している。帯電微粒子ノズル15側にグランド電極が設けられ、グランド電極を挟んで帯電微粒子ノズル15と反対側に放電電極が設けられている。放電電極は、その先端部に水Wが供給され、その水Wが供給された状態で、放電電極とグランド電極との間に高電圧印加する。高電圧印加によって、先端部に供給された水Wは、レイリー分裂を起こすことで静電霧化して粒径が数〜数十nmオーダーの帯電微粒子水M2の生成を行っている。
【0032】
この場合、放電電極の先端部への水Wの供給手段としては、給水タンク18に溜めた水Wを毛細管現象により放電電極の先端部に供給する手段や、放電電極をペルチェ素子のような冷却手段により冷却して空気中の水分を放電電極の先端部に結露させて結露水として供給する手段等がある。
【0033】
そして、帯電微粒子生成部22は、生成した帯電微粒子水M2を帯電微粒子案内管路P4を介して帯電微粒子ノズル15に供給する。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
【0034】
(1)本実施形態では、美容装置10は、粒径が数〜数十nmオーダーの帯電微粒子水M2を生成する帯電微粒子生成部22を設けた。これにより、美容装置10は、数百nmオーダーの粒径のスチームミストM1と数十nmオーダーの粒径の帯電微粒子水M2を吐出することができる。従って、美容装置10は、スチームミストM1が肌に当たり浸透した水分を、帯電微粒子水M2の保湿効果により保つことができる。この結果、美容装置10は、スチームミストM1による肌のハリや潤い等の美容効果を、帯電微粒子水M2により持続することができる。
【0035】
(2)本実施形態では、美容装置10は、ノズル部位13においてミストノズル14を右側に配置し、帯電微粒子ノズル15を左側に配置した。従って、美容装置10は、スチームミストM1と帯電微粒子水M2を同じ高さから吐出することができる。この結果、使用者は、美容装置10からのスチームミストM1と帯電微粒子水M2を同じ顔の位置で肌や髪に当てることができ、美容装置10の利便性を向上することができる。
【0036】
さらに、スチームミストM1と帯電微粒子水M2を同じ箇所に同時に当てることができるため、短時間で肌や髪にハリや潤いなどの美容効果を与えることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0037】
・上記実施形態では、美容装置10は、ミストノズル14を右側に配置し、帯電微粒子ノズル15を左側に配置していた。これに限らず、美容装置10は、ミストノズル14を左側に配置し、帯電微粒子ノズル15を右側に配置してもよい。このようにしても、上記の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0038】
・さらに、美容装置10は、ミストノズル14と帯電微粒子ノズル15を上下に配置してもよい。
具体的には、図3に示すように、美容装置10は、ミストノズル14を上側に配置し、帯電微粒子ノズル15を下側に配置してもよい。帯電微粒子水M2はスチームミストM1より水分量が少なく周囲の湿度を上昇させないため、使用者が寝た状態でも美容装置10からの帯電微粒子水M2を肌や髪に当てることができる。この場合、使用者が寝て美容装置を使用する際、使用者の顔の高さが低いため、美容装置10が帯電微粒子水M2を下側から吐出することで髪に帯電微粒子水M2を容易に吐出することができる。従って、美容装置10は、使用者が寝ている間も美容装置10を使用することができ、美容装置10の利便性を向上することができる。
【0039】
また、図4に示すように、美容装置10は、ミストノズル14を下側に配置し、帯電微粒子ノズル15を上側に配置してもよい。この場合、美容装置10は、スチームミストM1が下側から吐出し、帯電微粒子水M2が上側から吐出するため、使用者が椅子に座って美容装置10を使用する際、スチームミストM1を顔に吐出し、帯電微粒子水M2を髪に吐出することができる。従って、使用者が椅子に座って美容装置10を使用する際、スチームミストM1の顔への吐出と、帯電微粒子水M2の髪への吐出を同時に行うことができ、美容装置10の利便性を向上することができる。
【0040】
さらに、ミストノズル14と帯電微粒子ノズル15を2重口の構成にしてもよい。このようにしても、上記実施形態の効果と同様な効果を得ることができる。
・上記実施形態では、ミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15は、図1においてYZ平面に対して平行に回動可能に設けた。これに限らず、図5に示すように、ミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15は、ミスト案内管路P3及び帯電微粒子案内管路P4に屈曲及び収縮可能な第1及び第2接続部29,30をそれぞれ設けてもよい。これによって、ミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15を、図1に示す美容装置10に対してそれぞれYZ平面、Z軸とX軸がなす面(ZX平面)と平行に回動可能とすることができる。
【0041】
図6に、ミストノズル14の第1接続部29の機構を示す。尚、帯電微粒子ノズル15の第2接続部30は、接続するノズルの対象が異なるだけなので、説明の便宜上、ミストノズル14の第1接続部29を説明し、帯電微粒子ノズル15の第2接続部30についてはその説明を省略する。
【0042】
図6において、第1接続部29は、蛇腹部31、ノズル支持機構32を有している。蛇腹部31は、蛇腹状に形成されて屈曲及び収縮可能になっており、ミスト案内管路P3とミストノズル14との間に介在される。蛇腹部31は、連通するミスト案内管路P3からのスチームミストM1をミストノズル14に供給する。
【0043】
ノズル支持機構32は、基端部がミスト案内管路P3に連結固定された一対の第1支持片40、一対の第1支持片40の先端部間において回動可能に支持される四角枠状の回動枠体41、基端部が回動枠体41に連結固定されて先端部がミストノズル14を回動可能に支持する一対の第2支持片42を有している。
【0044】
一対の第1支持片40は、その基端部がミスト案内管路P3の左右両側面でそれぞれ連結固定されている。そして、一対の第1支持片40は、ミスト案内管路P3に連結された蛇腹部31を挟むようにして同蛇腹部31に沿ってそれぞれ配設されている。
【0045】
一対の第1支持片40の先端部間には、蛇腹部31を貫挿した四角枠状の回動枠体41が第1軸A1にて回動可能に支持されている。詳述すると、一対の第1支持片40の先端部に相対向するように固着した第1軸A1に対して、回動枠体41の左右側枠41a,41bが回動可能に連結され、回動枠体41が、一対の第1支持片40に対して第1軸A1の中心軸線を回動中心としてYZ平面に対して平行に回動する。
【0046】
回動枠体41の上下側枠41c,41dには、一対の第2支持片42の基端部がそれぞれ連結固定されている。一対の第2支持片42は、回動枠体41を貫挿した蛇腹部31を挟むようにして同蛇腹部31に沿ってそれぞれ配設されている。
【0047】
一対の第2支持片42の先端部間には、蛇腹部31と連結したミストノズル14が第2軸A2にて回動可能に支持されている。詳述すると、一対の第2支持片42の先端部に相対向するように固着した第2軸A2に対して、ミストノズル14が回動可能に連結され、ミストノズル14が、一対の第2支持片42に対して第2軸A2の中心軸線を回動中心として回動するようになっている。すなわち、ミストノズル14は、第2軸A2の中心軸線を回動中心としてZX平面に対して平行に回動する。
【0048】
従って、ミストノズル14は、第1軸A1にて図1に示す美容装置10に対してYZ平面と平行に回動可能となり、第2軸A2にて図1に示す美容装置10に対してZX平面と平行に回動可能となっている。この結果、使用者は、図1に示す美容装置10に対して顔を動かさずにミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15を動かすだけでスチームミストM1及び帯電微粒子水M2を肌や髪に当てることができ、美容装置10の利便性を向上することができる。
【0049】
・さらに、図7に示すように、美容装置本体12に回転機構Rを設け、その回転機構にミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15を固着してもよい。これによって、ミストノズル14及び帯電微粒子ノズル15を、美容装置本体12に対して同期して回転機構の中心を回転中心として回動可能とすることができる。
【0050】
図7に示すように、回転機構Rは、円板上の回転基板50を有している。回転基板50は、その下面中心位置に回転軸A3が設けられ、その回転軸A3が美容装置本体12に対して回転可能に支持されている。
【0051】
円板上の回転基板50には、回転軸A3を挟んで相対向するように第1ノズル収容孔51と第2ノズル収容孔52とが貫通形成されている。第1ノズル収容孔51には、ミストノズル14が嵌合支持固定され、第2ノズル収容孔52には、帯電微粒子ノズル15が嵌合支持固定されている。そして、第1ノズル収容孔51に支持固定されたミストノズル14は、基端が屈曲自在かつ収縮自在な第1蛇腹部53を介してミスト案内管路P3に連結されている。また、第2ノズル収容孔52に支持固定された帯電微粒子ノズル15の基端が屈曲自在かつ収縮自在な第2蛇腹部54を介して帯電微粒子案内管路P4に連結されている。
【0052】
これにより、ミストノズル14と帯電微粒子ノズル15は、回転基板50に固着され、回転基板50が美容装置本体12に対して回転軸A3を回転中心として回動する際、その回転基板50の回動とともに美容装置本体12に対して回転軸A3を回転中心として回動することができる。
【0053】
従って、美容装置10は、回転機構Rとしての回転基板50及び回転軸A3を設けるだけで容易に、ミストノズル14と帯電微粒子ノズル15を、上記のように、上下に配置したり左右に配置したり自由に配置を変更することができる。
・本実施形態では、液体として水Wを用いてスチームミストM1及び帯電微粒子水M2を生成したが、これに限らず、液体として化粧水や芳香剤などの薬液を用いても良い。従って、美容装置は、上記実施の形態の効果に加えて、化粧水による美容効果や芳香剤によるリラックス効果などの薬液による効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0054】
10…美容装置、14…ミスト吐出口(ミストノズル)、15…帯電微粒子吐出口(帯電微粒子ノズル)、21…ミスト生成部、22…帯電微粒子生成手段(帯電微粒子生成部)、26…ミスト微細化手段(放電部)、29…第1接続部、30…第2接続部、50…回転基板、53…第1管路(第1蛇腹部)、54…第2管路(第2蛇腹部)、R…回転機構、M1…ミスト(スチームミスト)、M2…帯電微粒子液体(帯電微粒子水)、P3…ミスト案内管路、P4…帯電微粒子案内管路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミストを生成するミスト生成部と、前記ミストを微細化するミスト微細化手段とを有する美容装置において
帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子生成手段を備えたことを特徴とする美容装置。
【請求項2】
請求項1に記載の美容装置において、
前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、
前記ミスト吐出口と前記帯電微粒子吐出口とが左右に配置されることを特徴とする美容装置。
【請求項3】
請求項1に記載の美容装置において、
前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、
前記ミスト吐出口を下側に配置し、前記帯電微粒子吐出口を上側に配置することを特徴とする美容装置。
【請求項4】
請求項1に記載の美容装置において、
前記微細化されたミストを吐出するミスト吐出口と、前記帯電微粒子液体を吐出する帯電微粒子吐出口とを有し、
前記ミスト吐出口を上側に配置し、前記帯電微粒子吐出口を下側に配置することを特徴とする美容装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを供給するミスト案内管路と、前記ミスト案内管路と前記ミスト吐出口との間に、前記ミスト吐出口を前記美容装置に対して回動可能にするための第1接続部と、
前記帯電微粒子生成手段から前記帯電微粒子吐出口に前記帯電微粒子液体を供給する帯電微粒子案内管路と、前記帯電微粒子案内管路と前記帯電微粒子吐出口との間に、前記帯電微粒子吐出口を前記美容装置に対して回動可能にするための第2接続部とを有することを特徴とする美容装置。
【請求項6】
請求項2〜4のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記ミスト生成部から前記ミスト吐出口に前記ミストを供給するミスト案内管路と、前記ミスト案内管路に設けられ、屈曲自在かつ収縮自在な第1管路と、
前記帯電微粒子生成手段から前記帯電微粒子吐出口に前記帯電微粒子液体を供給する帯電微粒子案内管路と、前記帯電微粒子案内管路に設けられ、屈曲自在かつ収縮自在な第2管路と、
前記ミスト吐出口と前記帯電微粒子吐出口が固着され、両吐出口とともにその回転軸を回転中心として回動する回転基板を有する回転機構を備えることを特徴とする美容装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−67254(P2011−67254A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218832(P2009−218832)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】