説明

羽根状構造体、羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用

【課題】より機能性に富んだ羽根状構造体およびこの羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用を提供する。
【解決手段】20〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散相たる粒状物として、分散媒たる樹脂中に分散等させた樹脂層を含ませることにより機能性の富んだ羽根状構造体を提供できる。また羽根状構造体の製造方法およびこれに用いる粒状物の使用を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、より機能性に富んだ羽根状構造体およびこの羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ファンや風車などの空気機械の一部たる羽根状構造体が知られている。羽根状構造体は、動力機構によってそれ自体が回転させられることによって回転力を生じさせ、この生じた回転力によって気流や液流を発生させ、この気流を利用した冷却手段や乾燥手段などとして用いられている。また、羽根状構造体は、気流や液流などによって回転させられて回転力を生じさせられ、その回転力によって発電機を回転させて発電させたりする為のエネルギーの媒介手段などとして用いられる。このように羽根状構造体はその用途が限られることなく用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように羽根状構造体はさまざまな用途に用いられているが、軽量化による回転負荷の低減などの要請に伴い、金属製などの重量が大きいものよりも樹脂製の羽根状構造体とすることが求められている。
【0004】
しかしながら羽根状構造体は全体を樹脂製とするには強度が十分確保できない場合がある。例えば、羽根状構造体における羽根の部分は樹脂で形成したとしても、回転部を樹脂で形成するとその強度が十分に確保できず、金属製の保持補強部材を回転部付近に用いざるを得ない場合もある。したがって、樹脂のみで一体成形できないため製造コストがかさむ場合がある。また、金属体などの重量が大きいものを用いることで羽根状構造体の重量が重くなり、回転負荷が低減できない場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題等を解決することに鑑みてなされたものであり、より機能性に富んだ羽根状構造体およびこの羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用を提供することをその主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、20〜800nmの粒径を有する粒状物が分散させられた樹脂層を含む羽根状構造体であることを特徴とする。
【0007】
前記羽根状構造体であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
【0008】
前記羽根状構造体であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
【0009】
本発明は、粒状物としてリポソームが分散させられた樹脂層を含む羽根状構造体であることを特徴とする。
【0010】
前記羽根状構造体であって、前記リポソームの粒径は20〜800nmであると好適である。
【0011】
前記羽根状構造体であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
【0012】
前記羽根状構造体であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含むと好適である。
【0013】
前記羽根状構造体であって、金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
【0014】
また、本発明は、分散媒たる樹脂層に分散相たる粒状物として20〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散させる分散工程を含むことを特徴とする。
【0015】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
【0016】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
【0017】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
【0018】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記粒状物を担持体に担持させる担持工程と、前記粒状物が担持させられた担持体を分散させることで前記分散工程を行うと好適である。
【0019】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記粒状物またはこれが担持された担持体を錠剤とする錠剤化工程と、前記錠剤化工程後に、前記錠剤を前記樹脂中に分散させることで前記分散工程を行うと好適である。
【0020】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含むと好適である。
【0021】
前記羽根状構造体の製造方法であって、前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
【0022】
また、本発明は、羽根状構造体の製造について、20〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を粒状物として使用する粒状物の使用を特徴とする。
【0023】
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。
【0024】
前記粒状物の使用であって、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると好適である。
【0025】
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は、機能性材料を含むと好適である。
【0026】
前記粒状物の使用であって、前記粒状物を担持体に担持させると好適である。
【0027】
前記粒状物の使用であって、前記粒状物を錠剤とすると好適である。
【0028】
前記粒状物の使用であって、前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子とのうち少なくとも一方を含むと好適である。
【0029】
前記粒状物の使用であって、前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されていると好適である。
【0030】
前記羽根状構造体は車両用ファンであると好適である。
【発明の効果】
【0031】
より機能性に富んだ羽根状構造体およびこの羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下本実施形態に係る羽根状構造体およびこの羽根状構造体の製造方法、粒状物の使用について説明する。なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではない。
「羽根状構造体」
本発明者は、リポソームと20〜800nmの粒径を有する粒状物のうち少なくとも一方の粒状物を分散相とし、分散媒となる樹脂中に分散させると、その分散相となる粒状物によって様々な機能性を有することを実現できることを見出し、このようなリポソームと20〜800nmの粒径を有する粒状物のうち少なくとも一方の粒状物を分散相とし、分散媒となる樹脂中に分散させた樹脂層を含んだ羽根状構造体を製造するとより機能性に富んだ樹脂製の羽根状構造体を実現できることを見いだした。このサイズの大きさの粒子が分散しているのであればそれぞれの粒状物の特性を顕著に羽根状構造体に付与することができる。これは理由を一考するに均一分散性などの向上ではないかとも考えられる。
【0033】
なお、羽根状構造体の製造における樹脂層への使用とは、樹脂層と一般的にみなせる樹脂となる前段階での分散等への使用、固体となった樹脂層への分散を含むものである。すなわち、樹脂材料の原料となる原油やナフサ(石油製品)、重合前のオレフィン単量体(石油化学原料)の段階など樹脂材料となる以前の段階でも分散等使用してもよく、また、流動状態から固体となった後に粒状物を分散等に使用してもよいことを含むものである。
【0034】
このような粒状物が分散させられた樹脂層を含む羽根状構造体は引張強度や破断伸度などに優れた強力な羽根状構造体とすることができる。この理由は一例として一考するに樹脂の結晶性などに何らかの影響を与えた可能性もあるとも考えられなくもないが、別の理由も否定できないとも考えられる。これによって、従来よりも薄い厚みであっても従来並の強度を実現でき、より薄い羽根状構造体を提供できることになる。
【0035】
また、粒状物が分散させられた樹脂層は羽根状構造体に含まれればよく、羽根状構造体には粒状物が分散させられていない樹脂層を含んでもよく、さらには金属など他の素材と組み合わせた素材構成としてもよい。勿論、粒状物が分散させられた樹脂層のみから構成されていてもよい。
【0036】
分散媒に対する粒状物の分散手法は、分散媒が流動状態である場合に限られない。分散媒が固体であってもよい。20〜800nmの粒径またはリポソームである粒状物であれば樹脂が流動状態ではなく、固体であっても浸潤する場合が多い。
【0037】
さらには粒状物としてその粒状物自体の化学的な作用を得ることができるように、粒状物の材料を選択すると好適である。
【0038】
さらに、粒状物の材料として、例えば結晶化促進剤、帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調製剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤、カップリング剤、光触媒等の添加剤、改質剤などの機能を有する樹脂に機能を付加する機能性材料を含むと好適である。
【0039】
例えば、本実施形態の粒状物が樹脂に合わせた結晶化促進剤を含むと、結晶化促進剤による化学的な結晶促進効果によって結晶化に応じた樹脂層を含む羽根状構造体を提供することができる。
【0040】
本実施形態の粒状物に帯電防止剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、静電気による帯電を防止することができる羽根状構造体を提供することができる。
【0041】
帯電防止剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、4級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリグリコールエーテル、p−スチレンスルホン酸ナトリウム、下記界面活性剤から選ばれる物質などを一例として挙げることができる。
【0042】
本実施形態の粒状物に二酸化炭素減少剤が含まれるものを添加した羽根状構造体では、樹脂製品の焼却時に二酸化炭素の排出量を減少させることができる。
【0043】
二酸化炭素減少剤としては、金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子が挙げられる。これらは炭素と酸素の結合を阻害して、あるいは、生成した二酸化炭素を還元して炭素と酸素に分解することで二酸化炭素が減少するものであるとも考えられる。
【0044】
金属ポルフィリン錯体とは下記化学式(I)、(II)で示される物質である。
【0045】
【化1】

(式中、Mは、鉄、マンガン、モリブデン、銅、コバルト、クロム、イリジウム、アルミニウムから選ばれる金属を示し、4つのRのうち少なくとも1つは、チオフリル基、ピロリル基、フリル基、メルカプトフェニル基、アミノフェニル基、ヒドロキシフェニル基から選ばれるいずれかの基であり、他のRは、前記のいずれかの基またはアルキル基、アリール(aryl)基もしくは水素を示す)
【0046】
【化2】

金属ポルフィリン錯体を形成するポルフィリン化合物は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、5,10,15,20−テトラキス(2−チオフリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−チオフリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−ピロリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−ピロリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−フリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−フリル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−メルカプトフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−アミノフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(2−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(3−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、5,10,15,20−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ポルフィリン、[5,10,15−トリス(2−チオフリル)−20−モノ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10,15−トリス(3−チオフリル)−20−モノ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10−ビス(2−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,10−ビス(3−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,15−ビス(2−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5,15−ビス(3−チオフリル)−15,20−ジ(フェニル)]ポルフィリン、[5−モノ(2−チオフリル)−10,15,20−トリ(フェニル)]ポルフィリン、[5−モノ(3−チオフリル)−10,15,20−トリ(フェニル)]ポルフィリンなどを好適例として挙げることができる。
【0047】
また、上記化学式(II)で示された化合物Lで表示される配位子は適宜選択して用いることができるが例えば、イミダゾール誘導体、ピリジン誘導体、アニリン誘導体、ヒスチジン誘導体、トリメチルアミン誘導体、チオフェノール誘導体、システィン誘導体、メチオニン誘導体、安息香酸誘導体、酢酸誘導体、フェノール誘導体、脂肪族アルコール誘導体が一例として挙げられる。
【0048】
イミダゾール誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、プロピオイミダゾール、ジメチルイミダゾール、ベンズイミダゾールなどが一例として挙げられる。
【0049】
ピリジン誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、メチルピリジン、メチルピリジンアセテート、ニコチンアミド、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンなどが一例として挙げられる。
【0050】
アニリン誘導体は、特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、アミノフェノール、ジアミノベンゼンなどが一例として挙げられる。
【0051】
ヒスチジン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、ヒスチジンメチルエステル、ヒスタミン、ヒップリル−ヒスチジン−ロイシンなどが一例として挙げられる。
【0052】
トリメチルアミン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミンなどが一例として挙げられる。
【0053】
チオフェノール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、チオクレゾール、メルカプト安息香酸、アミノチオフェノール、ベンゼンジチオール、メチルベンゼンジチオールなどが一例として挙げられる。
【0054】
システィン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが例えばシスティンメチルエステル、システィンエチルエステルなどが一例として挙げられる。
【0055】
メチオニン誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えばメチオニンメチルエステル、メチオニンエチルエステルなどが一例として挙げられる。
【0056】
安息香酸誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、サリチル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが一例として挙げられる。
【0057】
酢酸誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、トリフルオロ酢酸、メルカプト酢酸、プロピオン酸、絡酸などが一例として挙げられる。
【0058】
フェノール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、クレゾール、ジヒドロキシベンゼンなどが一例として挙げられる。
【0059】
脂肪族アルコール誘導体は特に限られることなく、適宜選択して用いることができるが、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコールなどが一例として挙げられる。
【0060】
ポルフィリン化合物の入手方法は、市場からの購入、合成により得る方法など、特に限られることなく適宜選択すればよいが、例えば、一例としてWO2003/054536号に記載される合成方法などで得ることもできる。
【0061】
本実施形態の粒状物に紫外線吸収剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、紫外線吸収して削減することができる。このような羽根状構造体を用いて人体と隔てることで紫外線による様々な弊害、例えば皮膚癌や目に対する悪影響などを大幅に削減することができる。また、紫外線は物質を変質、分解させる様々な要因となることからその遮蔽については大きな課題であるが、この羽根状構造体を用いて対象物質から紫外線を遮断することによって物質を紫外線による変質、分解から守ることができる。
【0062】
紫外線吸収剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ−ル系及びシアノアクリレ−ト系のものが好ましい。上記ベンゾフェノン系のものとしては、例えば、2,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン及び2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンを一例として挙げることができる。
【0063】
また上記ベンゾトリアゾ−ル系のものとしては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ−ル)、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)、ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロル−ベンゾトリアゾ−ル及び2−(2′−ヒドロキシ−5′−フェニルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル}ベンゾトリアゾ−ル、2−{2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)フェニル}−2−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。上記シアノアクリレ−ト系のものとしては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3− ジフェニルアクリレ−ト、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ−ト等を挙げることができる。
【0064】
本実施形態の粒状物に導電剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、導電性を付与されたことで様々な機能を生むことができる。また、導電性を付与したことで電磁波シールド作用も樹脂に与えることができる。
【0065】
導電剤は、適宜選択して用いることができるが、導電性を付与できるものであればよく例えば、金、銀、銅、ステンレス、アルミニウム、亜鉛、錫、インジウム、アンチモン、ニッケルなどの金属粒子、カーボンブラック、黒鉛などの導電性顔料、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタンなどの金属酸化物、カーボンナノチューブ、フラーレンなどの微細炭素繊維などが用いられる。導電性粉末の形状は特に限定されないが、球、楕円、鱗片形、針状の導電性粉末を用いることができる。有機金属化合物としては、メチル銀、ブチル銀、フェニル銀などの有機銀化合物、モノアルキル(アリール)金誘導体(二臭化エチル金、二塩化フェニル金など)、ジアルキル金誘導体、トリアルキル金誘導体などの有機金化合物などが用いられる。有機導電性樹脂としては、ポリアニリン、ポリチオフェンなどのπ共役系結合を有する有機化合物を用いてもよい。金属しては、例えば、アルミ、金、銀、銅、合金や酸化物、セラミックスなどの金属元素(例えば、重金属、軽金属、貴金属、卑金属、遷移金属、非遷移金属金属などの元素)を少しでも含むものまたは主に含むものを概念として含む。
【0066】
本実施形態の粒状物に着色剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、着色作用によって様々な機能を生むことができる。例えば着色によって紫外線を遮断することもでき、様々な意匠性などの視覚的効果を付与することができる。
【0067】
着色剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば着色剤には染料、顔料ともに用いることができる。顔料は、有機、無機を問わず各種のものが使用できる。例えばアルミニウム、真鍮、蒸着粉、パール顔料(ホワイト、ゴールド等各色)等の光輝性顔料、ローダミンレーキB、不溶性アゾ系赤色顔料(ナフトール系)(例、ブリリアントカーメルBS、レイクカーメルFB、レイクレッド4B、ファーストレッドFGR、レイクボルド5B、トルイジンマーロン)、不溶性アゾ系赤色顔料(アニライド系)(例、ピラゾールレッド)、溶性アゾ系赤色顔料(例、レイクオレンジ、ブリリアントカーメル3B、ブリリアントカーメル6B、ブリリアントスカーレットG、レイクレッドC、レイクレッドD、レイクレッドR、レイクボルド10B、ボンマーロンL、ボンマーロンM)などの赤色顔料、ハイザイエローA、不活性アゾ系黄色顔料(アニリド系)(例、ファーストイエローG、ファーストイエロー10G、ジアゾオレンジ)、染料レーキ系黄色顔料(例、イエローレイク)などの顔料などの黄色顔料、フタロシアニン系青色顔料(例、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー)、染色レーキ系青色顔料(例、バイオレットレイク、ブルーレイク)、その他の顔料(例、アルカリブルー)などの青色顔料、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラックなどの黒色顔料、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンのいずれでもよい酸化チタン、シリカ、アルミナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化亜鉛等の白色顔料などを挙げることができる。これらの着色剤は、要求される色調に応じて、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料などから適当なものを選択して用いることができ、単独、あるいは二種以上を混合して所望の色相に調整して使用することもできる。
【0068】
本実施形態の粒状物に金属光沢剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、金属光沢性の作用によって様々な機能を生むことができる。例えば金属光沢によってメタリック性を付与できるなど様々な意匠性などの視覚的効果を付与することができる。
【0069】
また、金属の反射特性を樹脂に適用した結果、赤外光、可視光、紫外光、短波長光線、電磁波などを反射してシールドさせるという対象物や人体を光、電磁波から遮蔽する用途に使用できることとなる。このような用途は紫外線などの有害光線から人体を保護する上述に例示される健康向上への有力な用途、同様に上述に例示される対象物の分解・変質を防止するという保存性の向上に寄与することができる。
【0070】
金属光沢剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、金属光沢を有する金属一般、金属以外であってもアルミニウムペーストやアルミニウム粉等の金属顔料を添加した、シルバーまたはゴールド等のメタリック調の金属光沢剤を用いてもよい
本実施形態の粒状物に離型剤、滑剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、耐摩耗性の減少、相手攻撃性の減少、摩擦抵抗の減少、耐ブロッキング性の向上、耐スリ傷性を著しく向上させることができる。
【0071】
離型剤、滑剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、エンボス加工の加工性を向上させることに好適であるものが選択される。ポリオレフィン系、ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリルアルコール、ワセリン、脂肪酸のポリグリコールエステル等を一例として用いることができる。ワックスとしては例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルバナワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。更に、フィッシャー−トロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木蝋、密蝋、イボタロウ、羊毛蝋、セラックスワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種種のワックス等を挙げることができる。
【0072】
本実施形態の粒状物に光重合開始剤、光増感剤、光安定剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、光を制御して有効活躍する機能性材料の特性が著しく向上する。わずかな光を効率的に利用できる光利用の羽根状構造体を提供することができる。
【0073】
光重合開始剤、光増感剤としては、適宜選択して用いることができるが、例えば、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることもできる。
【0074】
本実施形態の粒状物に充填剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、充填剤による分散性または凝集性の強固化さようによって、劣化防止・補強などの効果を著しく向上させることができる。このような羽根状構造体によれば金属板並の強度性能を確保することもでき、羽根状構造体として機能性は著しい。
【0075】
充填剤としては適宜選択して用いることができるが、例えば、無機質充填剤又は炭酸カルシウム等の一般無機質充填剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、無機質球状体、有機質中空球状体、メタホウ酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カリオン、クレー等を一例として挙げることができる。
【0076】
本実施形態の粒状物に発泡剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、高品質な発泡樹脂体を形成することができる。
【0077】
発泡剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、加熱により発泡する加熱発泡剤、熱分解型発泡剤、カプセル発泡剤のいずれも用いることができる。発泡剤の成分としては、ニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミド、トルエンスルホニルヒドラジン、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゼンスルホニルヒドラジン等を用いることができる。カプセル発泡剤は、低沸点溶剤を熱可塑性高分子材料の被膜或いは殻で包み込んだ粒径10〜30μmの微小球である。シェル材料としては、アクリロニトリル・塩化ビニリデン共重合体やアクリロニトリル・アクリル系共重合体、ニトリル系共重合体等が使用され、内包ガスとしてはペンタン、イソペンタン、イソブタン、ブタン等がある。そして、カプセル発泡剤としては、140(160)〜190℃で1分加熱して最高倍率となる高温発泡剤であって、シェル材料がニトリル系共重合体で内包ガスがペンタンのものなどが挙げられる。例えば、発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、トリクロルフルオロメタン、ジクロルフルオロメタン、ジクロルジフルオロメタン、ジクロルテトラフルオロ等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。これらの発泡剤は単独でも2種以上併用して使用してもよい。
【0078】
本実施形態の粒状物に難燃剤が含まれるものを添加した樹脂層を含む羽根状構造体では、樹脂とは考えられないほどの難燃材を形成することができる。
【0079】
難燃剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、無機質充填剤又は炭酸カルシウム等の一般無機質充填剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、無機質球状体、有機質中空球状体、メタホウ酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カリオン、クレー等を一例として挙げることができる。
【0080】
さらに適宜選択して他の機能性材料などを本実施形態の粒状物に添加した樹脂層を含む羽根状構造体であれば、それぞれ機能特性を著しく得ることができる。よって、それぞれにおいて多大な新規な用途と共に経済的な利益を確保することができ、著しい経済的効果を生むことができる。
【0081】
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、有機ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤等を挙げることができる。アンチブロッキング剤としては、酸化アルミニウム、微粉末シリカ、ポリメチルメタアクリレート粉末、シリコン樹脂等を挙げることができる。
【0082】
スリップ剤としては、エチレンビスステアロアマイド等のビスアマイド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の高級脂肪酸アミド等を挙げることができる。滑剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、モンタン酸金属塩等の高級脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス等を挙げることができる。核剤としては、ジベンジリデンソルビトール、ロジン酸の部分金属塩等のロジン系核剤、アルミニウム系核剤、タルク等を挙げることができる。
【0083】
可塑剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル系、リン酸エステル系、塩素化脂肪酸エステル系、塩素化パラフィン系、エポキシ系、ポリエステル系、アジピン酸エステル系の可塑剤、ステアリン酸トリグリセライド、パルミチン酸トリグリセライド、ラウリン酸トリグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の植物性油脂、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の有機炭化水素類や流動パラフィンなどが使用される。また、これらを併用しても良い。
【0084】
重合開始剤としては、一般にスチレン系単量体のラジカル重合に用いられている重合開始剤、例えば過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、イソプロピル-t-ブチルパーオキシカーボネート、過安息香酸ブチル、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5―トリメチルシクロヘキサンのような有機過酸化物やアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物が使用できる。これらの重合開始剤は、単独で又は2種以上併用しても良い。
【0085】
安定剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、カドミウム・バリウム・亜鉛等の複合系安定剤、鉛系安定剤、錫系安定剤、カルシウム系安定剤等を一例として用いることができる。
【0086】
界面活性剤、乳化剤、湿潤剤は、適宜選択して用いることができるが、エマルジョン化することに対して好適であるものが好ましく、例えば、燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエイト、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウリレート、4級アンモニウム塩などを一例として挙げることができる。ポリ乳酸、ライスワックス、大豆レシチン、リン脂質であると好適である。
【0087】
例えばオレイン酸、脂肪酸多価アルコールエステルタイプの非イオン性界面活性剤、例えばソルビタンモノラウレート、モノオレエート、モノステアレートもしくはモノパルミテート、ソルビタントリステアレートもしくはトリオレート、脂肪酸多価アルコールエステルのポリオキシエチレン付加物、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸とポリメタクリル酸とからなる共重合体、スルホン酸基含有の水溶性重合体、例えばスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレートもしくはスルホプロピルメタクリレートによる重合体、ならびにN−(スルホエチル)−マレインイミド、2−アクリルアミド−2−アルキルスルホン酸、スチロールスルホン酸およびビニルスルホン酸の重合体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、モノオレエート、モノステアレート、モノパルミテート、トリステアレートもしくはトリオレエート、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチルステアレート、ポリエチレングリコール400ステアレート、ポリエチレングリコール2000ステアレート、D−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、D−α−トコフェロール酢酸エステル、DL−α−トコフェロール酢酸エステル、パルミチン酸アスコルビル、ビタミンFのグリセリド;ビタミンD類、特にビタミンD2 及びビタミンD3 ;レチノール、レチノールエステル(パルミチン酸レチノールエステル及びプロピオン酸レチノールエステル)、β−カロチン、D−パンテノール、ファルネソール、酢酸ファルネシル;必須脂肪酸に富んだ油 、特にジョジョバ油 及び黒すぐり(cassis)油 ;5−n−オクタノイルサリチル酸、サリチル酸;α−ヒドロキシ酸、例えばクエン酸、乳酸及びグリコール酸のアルキルエステル;アジア酸、マダガスカル酸(acide madecassique)、アジアチコシド、ツボクサ(Centellaasiatica)の全抽出物、β−グリシレチン酸、α−ビサボロール;セラミド類、特に2−オレオイルアミノ−1,3−オクタデカン;フィタントリオール(phytanetriol)、乳からのスフィンゴミエリン、ポリ不飽和必須脂肪酸に富む海産物由来のリン脂質、エトキシキン、マンネンロウ抽出物、香油 抽出物、ケルセチンなど、短鎖(C1 〜C6 )アルコール例えばエタノール;ポリオール例えばグリコール、特に1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール又はヘキシレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン及びソルビトールなどを例示することができる。
【0088】
親油性界面活性剤の一例は、ショ糖ジステアリン酸エステル、ジステアリン酸ジグリセリン、トリステアリン酸テトラグリセリン、デカステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸ジグリセリン、トリステアリン酸ヘキサグリセリン、ペンタステアリン酸デカグリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ジエチレングリコール、グリセリンとパルミチン酸とステアリン酸とのエステル、モノステアリン酸ポリオキシエチレン2EO(すなわちエチレンオキシド単位を2個含有するもの)、モノ−及びジベヘン酸グリセリン並びにテトラステアリン酸ペンタエリトリトールである。
【0089】
親水性界面活性剤は一例としては、次の化合物:すなわちモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン4EO、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 20 EO、モノステアリン酸ポリオキシエチレン8EO、モノステアリン酸ヘキサグリセリン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン10EO、ジステアリン酸ポリオキシエチレン 12 EO及びジステアリン酸ポリオキシエチレンメチルグルコース20EOを挙げ得る。
【0090】
非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性の界面活性剤 が挙げられる。
非イオン性界面活性剤 としては、例えばEO付加型非イオン性界面活性剤 [例えば高級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のEO付加物(分子量158〜Mn200,000);グリコールのEO付加物であるポリアルキレングリコール(分子量120〜Mn6,000)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビタン)高級脂肪酸エステルのEO付加物(分子量220〜Mn30,000);高級脂肪酸アミドのEO付加物(分子量200〜Mn30,000);および多価アルコール(前記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのEO付加物(分子量120〜Mn30,000)]、および多価アルコ−ル(C3〜60)型非イオン性界面活性剤 [例えば多価アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
【0091】
なお界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性いずれであってもよい。
アニオン性界面活性剤 としては、前記(C1)を除く化合物、例えばカルボン酸(例えばC8〜22の飽和または不飽和脂肪酸およびエーテルカルボン酸)またはその塩;硫酸エステル塩〔例えば高級アルコール硫酸エステル塩(例えばC8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)および高級アルキルエーテル硫酸エステル塩[例えばC8〜18の脂肪族アルコールのEO(1〜10モル)付加物の硫酸エステル塩]〕;スルホン酸塩[C10〜20、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、ハイドロカーボン(例えばアルカン、α−オレフィン)スルホン酸塩およびイゲポンT型];およびリン酸エステル塩[例えば高級アルコール(C8〜60)EO付加物リン酸エステル塩およびアルキル(C4〜60)フェノールEO付加物リン酸エステル塩]が挙げられる。上記の塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩が挙げられる。
【0092】
カチオン性界面活性剤 としては、第4級アンモニウム塩型[例えばテトラアルキル(C4〜100)アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイドおよびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド)、トリアルキル(C3〜80)ベンジルアンモニウム塩(例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、アルキル(C2〜60)ピリジニウム塩(例えばセチルピリジニウムクロライド)、ポリオキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド)およびサパミン型第4級アンモニウム塩(例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート)];およびアミン塩型[例えば高級脂肪族アミン(C12〜60、例えばラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよびロジンアミン)の無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩または有機酸(C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸、安息香酸、コハク酸、アジピン酸およびアゼライン酸)塩、脂肪族アミン(C1〜30)のEO付加物などの無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩および3級アミン(C3〜30、例えばトリエタノールアミンモノステアレートおよびステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミン)の無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩]が挙げられる。
【0093】
両性界面活性剤 としては、アミノ酸型両性界面活性剤 [例えば高級アルキルアミン(C8〜24)のプロピオン酸ナトリウム]、ベタイン型両性界面活性剤 [例えばアルキル(C12〜18)ジメチルベタイン]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤 [例えば高級アルキルアミン(C8〜24)の硫酸エステルナトリウム塩およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステルナトリウム塩]、スルホン酸塩型両性界面活性剤 (例えばペンタデシルスルホタウリンおよびイミダゾリンスルホン酸)およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤 [例えばグリセリン高級脂肪酸(C8〜24)エステル化物のリン酸エステルアミン塩]が挙げられる。
【0094】
分子量調節剤または重合鎖逓伝体は、適宜選択して用いることができるが、例えば、メルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノール、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト琥珀酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプトグリセリン、メルカプト酢酸、チオグリコール酸エステル、例えばヘキシルチオグリコレート、メルカプトグリコールシラン、例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシランおよび3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロフルフリルアルコール、酢酸テトラヒドロフルフリルエステル、アルコール、例えばイソプロパノール、n−ブタノールおよびn−デカノールならびに芳香族炭化水素、例えばイソプロピルベンゾールを一例として挙げることができる。
【0095】
ラジカル形成重合開始剤は、適宜選択して用いることができるが、例えば、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−アミルペルオキシピバレート、ジラウロイルペルオキシド、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメチル)バレロニトリル、2,2´−アゾビス−(2−メトキシブチロニトリル)、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンおよびクモールヒドロペルオキシドである。有利に使用されるラジカル開始剤は、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)−ペルオキシド、4,4´−アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルペルピバレートおよびジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレートなどを一例として挙げることができる。
【0096】
また、前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルであると好適である。このようにすることで、前記粒状物は均一に羽根状構造体中に分散する場合が多くなる。ここでより好適に分散させるには前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質であると均一分散に寄与して好適である。
【0097】
均一分散性が向上すると、同様の効果を得るために使用する粒状物の使用量を削減することができる。したがって、粒状物の使用量の著しい減少により大幅なコストダウンを実現できることとなり、大きな経済的貢献効果を得ることができる。また、粒状物が環境に何らかの影響を与える場合などできるだけ使用を差し控えたい場合には、使用量の削減に大幅に寄与することになり、ひいては地球環境問題解決への大きな貢献とすることもできる。
【0098】
このような物質は界面活性的性質をもつ、両親媒性脂質が挙げられる。両親媒性脂質は、中和された陰イオン性脂質、両性脂質及びアルキルスルホン酸誘導体からなる群から選択されたり、後述のリン脂質、糖脂質などが挙げられる。
【0099】
中和された陰イオン性脂質は、例えばリン酸ジセチルのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩;リン酸ジミリスチルのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩;スルホン酸コレステロールのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩;リン酸コレステロールのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩;アシルグルタミン酸のモノナトリウム塩又はジナトリウム塩、特にN−ステアロイルグルタミン酸のモノナトリウム塩又はジナトリウム塩;及びホスファチジン酸ナトリウム塩の中から選ばれるものなどが挙げられる。
【0100】
上述の機能性材料が核物質として含有されているカプセルであると機能性材料がカプセルによって均一分散されるので、同様の機能を得るのに必要な機能性材料の使用量を削減することができ、大きな経済的貢献効果や地球環境問題解決への大きな貢献を提供できることになる。
【0101】
また、金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子を機能性材料としてこれらが核物質として含有されているカプセルを分散させた樹脂層を含む羽根状構造体であれば、この羽根状構造体を燃焼させたときに発生する二酸化炭素を減少させるのにカプセル化しない場合に比べ少量の金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子の使用量で済むことになる。これら機能性材料は高価であることが通常であり、使用量を少なくして低価格化をはかることが命題であるが、このように使用量を少なくして低価格化をはかることができるので、このカプセル分散した羽根状構造体は低価格で提供できることとなり、流通市場を席巻することとなる。これにより、市場の羽根状構造体がこの羽根状構造体に置換されるので二酸化炭素の削減効果に大きく貢献できる。
【0102】
このようなカプセルはリポソームであると好適である。リポソームであればその粒径は限定されない。さらに均一分散などに貢献でき、環境的、経済的、物性的効果をさらに高めることができる。リポソームの内部には上記機能性材料が核物質として包含されていると好適である。より好適にはリポソーム内部に二酸化炭素減少剤たる金属ポルフィリン錯体、レドックス性高分子が包含されていると好適である。このようなリポソームによる分散性の確保によってさらに機能性材料の使用量を少なくして低価格化をはかることができるので、このリポソームが分散した羽根状構造体は低価格で提供可能となり、流通市場をさらに席巻することとなる。これにより、さらに市場の羽根状構造体がこの羽根状構造体に置換されるので二酸化炭素の削減効果に大きく貢献し、二酸化炭素の減少による環境的、経済的利益はさらに著しい。また、リポソームは化粧品や食品として用いられるもので、健康面や環境面への影響も少なく次世代の環境社会へ貢献できる羽根状構造体を提供することができる。
【0103】
本実施形態において、分散媒となる樹脂は、適宜選択して用いることができる。分散媒となる樹脂としては適宜選択することができるが、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などいずれに拘わらず採用することができる。また、これら樹脂は各種を単独であるいは複数種組み合わせて用いてもよい。
【0104】
好適な樹脂は、羽根状構造体が回転体であることから、より強靱であり、より耐衝撃性があり、より疲労度が小さいことである。その用途によっては、耐油性、耐薬品性、耐腐食性などが求められることとなるがそれに対応した材料を適宜選択して用いればよい。例えば、強靱で耐衝撃性に優れるポリアミド樹脂(ナイロン6等)は、自動車などの車両の冷却ファンとして好適である。ポリブチレンテレフタレートは、成形性に優れ、耐疲労性に優れるため、OA機器の冷却ファンに用いられると好適である。GF強化ポリエチレンテレフタレートは機械的性質に優れ、クリープ、疲労度が小さいことから同様にOA機器の冷却ファンに用いられると好適である。本実施形態に係る樹脂を用いれば強度などの機能性が向上することにより、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などのポリオレフィン樹脂などのより汎用的な樹脂を用いることができる。
【0105】
熱可塑性樹脂は、特に限られるものではなく適宜選択して採用することができるがポリオレフィン樹脂、水性エマルジョン樹脂(各種のエマルジョンが使用できるが、一例としてはエチレン−酢ビ、アクリル系樹脂の単体又はブレンド、共重合体などが挙げられる)、ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、樹脂合成ゴム等が用いることができる。例えばポリエチレン樹脂は廃棄物とし燃焼させた時にダイオキシンを発生させにくく、環境面に与える害が少ないなどの利点を有し、好適であるなどの利点がある。ポリエチレン、ポリブタジエンなど一般的なポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ポリプロピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体であるホモポリマーとコポリマータイプのいずれでもよく、さらに、コポリマーのランダムコポリマーとブロックコポリマーのいずれでもよい。常温での耐衝撃性・透明性に優れるランダムコポリマーを用いると好適である。また、上記成分にエラストマー成分を混合させてもよい。エラストマー成分としては特に限定されないが、例えばオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、生分解性樹脂、などが一例として挙げられる。
【0106】
生分解性樹脂としては、完全分解型、部分分解型いずれであってもよく、生分解性成分としてはポリ乳酸、微生物産出系樹脂、天然高分子系樹脂、化学合成系樹脂を用いることができる。
【0107】
微生物産出系樹脂は一例として、バイオポール、ビオファン、ビオグリーンなどを例示することができる。
【0108】
天然高分子系樹脂は一例として、ノボン、マタービー、ドロンなどを例示することができる。
【0109】
化学合成系樹脂は一例として、セルグリーン、ビオノーレ、PCL、ラクティ、ルナーレ、レイシアなどを例示することができる。
【0110】
熱硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂などを例示することができる。
【0111】
紫外線硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、アクリレート化合物、エポキシ樹脂、オキセタン化合物などを挙げることができる。
【0112】
電子線硬化性樹脂としては、適宜選択して用いることができる。具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合、又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電子線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。これらプレポリマー又はモノマーは単体又は複数種を混合して用いてもよい。また、硬化は通常は架橋硬化であり、また耐摩耗性等の耐久性の点からも架橋硬化が好ましい。上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いてもよい。
【0113】
その他にも 分散相たる粒状物およびその内容物に用いる樹脂は、例えば、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ナイロン、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリサッカライド、デンプン質、ポリ(N−ビニルピロリドン)、およびそれらの共重合体、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、エチレンー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーなどを用いてもよい。ウレタン系樹脂を用いる場合は、例えばポリオキシアルキル化ジオール又はポリオール、軟化点40℃〜140℃の粘着付与剤、脂肪族あるいは芳香族ジイソシアネートあるいはポリイソシアネート等があげられる。また、ビニル系樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合体、ポリビニルブチラ−ル及びポリアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル系からなる樹脂があげられる。さらにシリコーン系樹脂としては,たとえばゴム状ポリシロキサン及び樹脂状ポリシロキサン等があげられる。本実施形態で記載した樹脂は、単独またはこれら2種類以上から成る共重合体及びこれらの混合物としても使用できる。
【0114】
上記分散媒たる樹脂層には、必要に応じ、各種添加剤を添加する事もできる。
【0115】
本実施形態において、分散相たる粒状物およびその内容物に用いるものは、上記機能性材料、樹脂一般およびその誘導体、それらの組み合わせ、高分子体、無機物、炭素類(グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレンなど)、高分子液晶、高分子医薬品、DNA、タンパク質、層状粘土鉱物、金属およびその酸化物、無機顔料などを含むことが挙げられる。その態は、液体、固体それらの中間体などあらゆる態を採用することができる。
【0116】
分散媒たる樹脂層に分散させる分散相たる粒状物およびその内容物に用いる樹脂としては適宜選択することができるが、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などいずれに拘わらず採用することができる。また、これら樹脂は各種を単独であるいは複数種組み合わせて用いてもよい。
【0117】
熱可塑性樹脂は、特に限られるものではなく適宜選択して採用することができるが水性エマルジョン樹脂(各種のエマルジョンが使用できるが、一例としてはエチレン−酢ビ、アクリル系樹脂の単体又はブレンド、共重合体などが挙げられる)、ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、樹脂合成ゴム等が用いることができる。例えばポリエチレン樹脂は廃棄物とし燃焼させた時にダイオキシンを発生させにくく、環境面に与える害が少ないなどの利点を有し、好適であるなどの利点がある。ポリエチレン、ポリブタジエンなど一般的なポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ポリプロピレン樹脂としては、プロピレンの単独重合体であるホモポリマーとコポリマータイプのいずれでもよく、さらに、コポリマーのランダムコポリマーとブロックコポリマーのいずれでもよい。常温での耐衝撃性・透明性に優れるランダムコポリマーを用いると好適である。また、上記成分にエラストマー成分を混合させてもよい。エラストマー成分としては特に限定されないが、例えばオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、生分解性樹脂、などが一例として挙げられる。
【0118】
生分解性樹脂としては、完全分解型、部分分解型いずれであってもよく、生分解性成分としてはポリ乳酸、微生物産出系樹脂、天然高分子系樹脂、化学合成系樹脂を用いることができる。
【0119】
微生物産出系樹脂は一例として、バイオポール、ビオファン、ビオグリーンなどを例示することができる。
【0120】
天然高分子系樹脂は一例として、ノボン、マタービー、ドロンなどを例示することができる。
【0121】
化学合成系樹脂は一例として、セルグリーン、ビオノーレ、PCL、ラクティ、ルナーレ、レイシアなどを例示することができる。
【0122】
熱硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂などを例示することができる。
【0123】
紫外線硬化性樹脂としては、適宜選択してもちいることができるが、例えば、アクリレート化合物、エポキシ樹脂、オキセタン化合物などを挙げることができる。
【0124】
電子線硬化性樹脂としては、適宜選択して用いることができる。具体的には、分子中にラジカル重合性不飽和結合、又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電子線により硬化可能な組成物が好ましくは用いられる。これらプレポリマー又はモノマーは単体又は複数種を混合して用いてもよい。また、硬化は通常は架橋硬化であり、また耐摩耗性等の耐久性の点からも架橋硬化が好ましい。上記プレポリマー又はモノマーは、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からなる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましくは用いてもよい。
【0125】
その他にも 分散相たる粒状物およびその内容物に用いる樹脂は、例えば、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ナイロン、ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリイミド、ポリウレタン、ポリサッカライド、デンプン質、ポリ(N−ビニルピロリドン)、およびそれらの共重合体、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、エチレンー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等の熱可塑性エラストマーなどを用いてもよい。ウレタン系樹脂を用いる場合は、例えばポリオキシアルキル化ジオール又はポリオール、軟化点40℃〜140℃の粘着付与剤、脂肪族あるいは芳香族ジイソシアネートあるいはポリイソシアネート等があげられる。また、ビニル系樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合体、ポリビニルブチラ−ル及びポリアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル系からなる樹脂があげられる。さらにシリコーン系樹脂としては,たとえばゴム状ポリシロキサン及び樹脂状ポリシロキサン等があげられる。本実施形態で記載した樹脂は、単独またはこれら2種類以上から成る共重合体及びこれらの混合物としても使用できる。
【0126】
また分散相たる粒状物およびその内容物に用いるものは、低分子有機化合物、例えばフタロシアニン系、アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系もしくはペリレン系顔料もしくは染料、長鎖エステルなどの可塑剤、リン酸エステルなどの離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、医薬品、アミノ酸、DNA・タンパク質およびそれらの断片などを含んでいてもよい。
【0127】
また分散相となる粒状物は、無機層状化合物を用いることができる。これらの中でも膨潤性を持つ粘土鉱物が好ましく、粘土系鉱物はシリカの四面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を有する2層構造よりなるタイプと、シリカの4面体層が、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を両側から挟んだ3層構造よりなるタイプに分類される。前者としてはカオリナイト族、アンチゴライト族等を挙げることができ、後者としては層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石等をあげることができる。さらには本無機層状化合物を膨潤させた粒状物とすると好適である。膨潤に用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられ、水やメタノール等のアルコール類が好ましい。
【0128】
分散相となる粒状物は、例えば、Pt、Au、W、Ru、Ir、Al、Sc、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Rh、Pd、Ag、Cd、Ln、Sn、Ta、Re、Os、Tl、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の金属単体もしくは積層もしくはその化合物を採用することもできる。
【0129】
また、分散相となる粒状物には金属酸化物も採用できる。金属酸化物としては、LiOx、LiNx、NaOx、KOx、RbOx、CsOx、BeOx、MgOx、MgNx、CaOx、CaNx、SrOx、BaOx、ScOx、YOx、YNx、LaOx、LaNx、CeOx、PrOx、NdOx、SmOx、EuOx、GdOx、TbOx、DyOx、HoOx、ErOx、TmOx、YbOx、LuOx、TiOx、TiNx、ZrOx、ZrNx、HfOx、HfNx、ThOx、VOx、VNx、NbOx、TaOx、TaNx、CrOx、CrNx、MoOx、MoNx、WOx、WNx、MnOx、ReOx、FeOx、FeNx、RuOx、OsOx、CoOx、RhOx、IrOx、NiOx、PdOx、PtOx、CuOx、CuNx、AgOx、AuOx、ZnOx、CdOx、HgOx、BOx、BNx、AlOx、AlNx、GaOx、GaNx、InOx、TiOx、TiNx、SiNx、GeOx、SnOx、PbOx、POx、PNx、AsOx、SbOx、SeOx、TeOxなどの金属酸化物や、LiAlO、LiSiO、LiTiO、NaAl2234、NaFeO、NaSiO、KSiO、KTiO、KWO、RbCrO、CsCrO、MgAl、MgFe、MgTiO、CaTiO、CaWO、CaZrO、SrFe1219、SrTiO、SrZrO、BaAl、BaFe1219、BaTiO、Yl512、YFe12、LaFeO、LaFe12、LaTi、CeSnO、CeTiO、SmFe12、EuFeO、EuFe12、GdFeO、GdFe12、DyFeO、DyFe12、HoFeO、HoFe12、ErFeO、ErFe12、TmFe12、LuFeO、LuFe12、NiTiO、AlTiO、FeTiO、BaZrO、LiZrO、MgZrO、HfTiO、NHVO、AgVO、LiVO、BaNb、NaNbO、SrNb、KTaO、NaTaO、SrTa、CuCr、AgCrO、BaCrO、KMoO、NaMoO、NiMoO、BaWO、NaWO、SrWO、MnCr、MnFe、MnTiO、MnWO、CoFe、ZnFe、FeWO、CoMoO、CuTiO、CuWO、AgMoO、AgWO、ZnAl、ZnMoO、ZnWO、CdSnO、CdTiO、CdMoO、CdWO、NaAlO、MgAl、SrAl、GdGa12、InFeO、MgIn、AlTiO、FeTiO、MgTiO、NaSiO、CaSiO、ZrSiO、KGeO、LiGeO、NaGeO、BiSn、MgSnO、SrSnO、PbSiO、PbMoO、PbTiO、SnO−Sb、CuSeO、NaSeO、ZnSeO、KTeO、KTeO、NaTeO、NaTeOなどの金属複合酸化物などを挙げることもできる。
【0130】
また、FeS、Al、MgS、ZnSなどの硫化物、LiF、MgF、SmFなどのフッ化物、HgCl、FeCl、CrClなどの塩化物、AgBr、CuBr、MnBrなどの臭化物、PbI、CuI、FeIなどのヨウ化物、またはSiAlONなどの金属酸化窒化物であってもよく特に限定されない。また、金属や金属化合物に限られず、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコールなどポリマー系材料などの有機材料、高分子、樹脂ITO、IZOのような金属酸化物類、ポリアニリン類、ポリチオフェン類、ポリピロール類などの共役性高分子化合物を含む有機導電材料も採用できる。
【0131】
半導体特性を用いる有機材料でもよく、例えば、フタロシアニン系誘導体、ナフタロシアニン系誘導体、アゾ化合物系誘導体、ペリレン系誘導体、インジゴ系誘導体、キナクリドン系誘導体、アントラキノン類などの多環キノン系誘導体、シアニン系誘導体、フラーレン類誘導体、あるいはインドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾールなどの含窒素環式化合物誘導体、ヒドラジン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、スチルベン類、アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物誘導体、アントラセン、ビレン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物誘導体などでその構造がポリエチレン鎖、ポリシロキサン鎖、ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖、ポリアミド鎖、ポリイミド鎖等の高分子の主鎖中に用いられた物あるいは側鎖としてペンダント状に結合したもの、もしくはポリパラフェニレン等の芳香族系共役性高分子、ポリアセチレン等の脂肪族系共役性高分子、ポリピノールやポリチオフェン率の複素環式共役性高分子、ポリアニリン類やポリフェニレンサルファイド等の含ヘテロ原子共役性高分子、ポリ(フェニレンビニレン)やポリ(アニーレンビニレン)やポリ(チェニレンビニレン)等の共役性高分子の構成単位が交互に結合した構造を有する複合型共役系高分子等の炭素系共役高分子が用いられる。また、ポリシラン類やジシラニレンアリレンポリマー類、(ジシラニレン)エテニレンポリマー類、(ジシラニレン)エチニレンポリマー類のようなジシラニレン炭素系共役性ポリマー構造などのオリゴシラン類と炭素系共役性構造が交互に連鎖した高分子類などが用いられる。他にもリン系、窒素系等の無機元素からなる高分子鎖でも良く、さらにフタロシアナートポリシロキサンのような高分子鎖の芳香族系配位子が配位した高分子類、ペリレンテトラカルボン酸のようなペリレン類を熱処理して縮環させた高分子類、ポリアクリロニトリルなどのシアノ基を有するポリエチレン誘導体を熱処理して得られるラダー型高分子類、さらにペロブスカイト類に有機化合物がインターカレートした複合材料などを用いることもできる。
「羽根状構造体の製造方法」
次に、粒状物たる機能性材料の一例として金属ポルフィリン錯体を核物質とした20〜800nmの粒径を有するリポソームをカプセルとして、これを樹脂中に分散させる方法を例示して羽根状構造体の製造方法を説明する。すなわち、本実施形態では好適であることから下記超臨界二酸化炭素法によって、核物質たる封入物質として金属ポルフィリン錯体、外殻物質として脂質からなるカプセルたるリポソームを用いてこれを羽根状構造体を構成する樹脂層中に分散させる。
(リポソームの準備)
第一に水溶液たる水相中に分散した20〜800nmの粒径を有するリポソームを用意する。リポソームの外殻物質は脂質、脂肪であり、これらのうちから適宜選択して用いることができるがリン脂質または糖脂質であると好適である。リン脂質または糖脂質は脂質2分子膜を形成しうる化合物であるとさらに好適である。脂質は核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である。親和性物質の代表例として上述の界面活性剤、乳化剤等の界面活性物質が挙げられる。
【0132】
リン脂質は、ホスファチドともいわれ、複合脂質のうちリン酸エステルおよびC−P結合を持つ一群の物質の総称であることが一応の定義として考えられる。リン脂質としては、一例として例えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオピン、卵黄レシチン、水添卵黄レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質などを挙げることができる。
【0133】
糖脂質としては、一例として例えばジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステル等のグリセロ脂質、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4等のスフィンゴ糖脂質などを挙げることができる。
【0134】
他にも外殻物質としては、一例として例示すると、ポリ乳酸、ライスワックスなどを用いることもできる。ライスワックスであるとコスト削減の観点から好適である。
【0135】
リポソームの核物質たる封入物質は親油性または親水性の物質であると好適である。本実施形態では、または親油性または親水性の封入物質としては金属ポルフィリン錯体が好適であるので例示しているがその他の機能性材料などその他の物質を封入物質として用いることも可能である。封入物質の態は気体、液体、固体いずれであってもよい。
【0136】
封入物質としては上記機能性材料に加えて、一例として、薬理活性成分などを挙げることができる。薬理活性成分としては、例えば、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、アスコルビン酸グリコシド、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸アンモニウム、グリチルレチン酸ステアリル、エスチン、エスクリン、パントテニルアルコール、パントテン酸とその塩、チアミン、フラビン、葉酸または抗生物質や、少なくとも1種以上の非ステロイド系抗炎症薬、ケトプロフェン、イブプロフェン、ブフェキサマクまたはインドメタシン等のを挙げることができる。また、封入物質としては一例として、封入物質として以下の水溶性色素などを挙げることができる。水溶性色素としては、たとえば赤色104号、赤色2号、赤色3号、青色1号、青色2号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、カルミン、カーサミン、紅麹色素、クチナシ色素、アントシアニン色素またはクロロフィル等を挙げることができる。
【0137】
リポソームの製造方法は適宜選択してもちいることができるが例えば、一例として以下の方法を採用することができる。
(1)脂質のサスペンションを超音波で処理する超音波処理法。
(2)脂質と界面活性剤の混合ミセルを形成し界面活性剤を除去する界面活性剤除去法。
(3)有機溶媒に溶かした脂質を水槽に注入して、水と有機溶媒の界面でリポソームを形成させる有機溶媒注入法。
(4)脂質を懸濁した水溶液を凍結した後、溶融して脂質二重膜を形成し、これをさらに凍結溶融してリポソームを形成させる凍結融解法。
(5)水に溶解しない有機溶媒に、少量の水系溶媒を加え、超音波をあててW/Oエマルジョン(逆ミセル)を形成し、有機溶媒を減圧下で除去する逆相蒸発法。
(6)超臨界流体を利用した方法。超臨界流体としては特に限られることがないが、例えば、二酸化炭素、水、エタン、エチレン、プロパン、亜酸化窒素などが挙げられる。二酸化炭素とエタノールの混合流体に脂質を溶解し、減圧過程で保持対象水溶液を攪拌注入する超臨界二酸化炭素法は好適である。
【0138】
超臨界二酸化炭素法は様々な態様を取りうるが本法のうち一例を挙げて説明すると、超臨界二酸化炭素と必要に応じて助溶媒などをそれぞれポンプで送り、リン脂質を充填したカラムへ通す。リン脂質は二酸化炭素と助溶媒の混合流体に溶解した状態で減圧弁まで運ばれ、減圧される。減圧過程でリン脂質は析出するが、このとき保持対象となる物質(本実施形態では金属ポルフィリン錯体)を含む水相をポンプを介して流入させ、ミキサーで攪拌することにより、リポソームをミキサー内で形成させる方法などが挙げられる。
【0139】
また、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とリン脂質または糖脂質の均一混合流体中に、封入物質(本実施形態では金属ポルフィリン錯体)を含む水相を加えることを特徴とする封入物質を内包した超臨界二酸化炭素法によってこのリポソームを製造する方法であると好適である。この方法であると超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素にリン脂質を均一に溶解させた混合物中に、水溶性または親水性の封入物質を含む水相を加えて、一段で封入物質を内包するリポソームを製造することにある。本方法により製造したリポソームは、保持効率が高いので、従来のリポソームに比べて、より多量に封入物質を内包させることができる。なお、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度だけ、あるいは臨界圧力だけが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味する(ただし、もう片方が臨界条件をこえていないものである)。以下、超臨界状態または臨界点以上の温度もしくは圧力条件下の二酸化炭素を「超臨界二酸化炭素」と総称するのが一応の定義として考えられる。
【0140】
当初透明であった均一混合流体は水相の導入とともに徐々に白濁し(逆ミセルが形成されていると考えられる)、さらに水相を導入すると超臨界二酸化炭素(および逆ミセル)への水の溶解限界を越えた時点で反応容器底部に白濁した水相が形成される。所定水相を注入した後、減圧することにより均一なリポソームが得られることになる。
【0141】
リン脂質と超臨界二酸化炭素との均一混合物を調製するに際し、助溶媒を用いることが好ましい。助溶媒を系に添加することにより、超臨界二酸化炭素に対する難溶性の封入物質の溶解度を増加させることができる。助溶媒としては、例えばエチルアルコール、極性溶媒、ジクロロエタン、ジクロロメタン等を挙げることができるが特にジクロロエタン、ジクロロメタン等を用いると金属ポルフィリンを封入物質とする場合に溶解性などに好適である。
【0142】
水相の添加量は、水相が流動性をもって流入できる範囲で、なおかつリポソームの形成が阻害されない範囲で適宜選択すればよい。なお、水相を用いず助溶媒に溶解した金属ポルフィリン錯体のみであってもよく、さらには、油相など水相以外を添加する系であってもよい。水相は単なる例示的記載であり、水相以外のものに置換されることを妨げるものではない。水相を構成する媒体としては、水、水道水、蒸留水、純水、海洋深層水、限外濾過水、濾過水、地下水、伏流水、脱塩水、精製水(RO水、膜処理水)、雨水、井戸水、中和水、電解水、水溶液などを挙げることができる。
(リポソームと樹脂の混入)
本実施形態では、従来医療や化粧品などの分野に通常用いられていたリポソームをまったく別の羽根状構造体を構成する樹脂層材料中に分散させるという新規な試みによって、優れた羽根状構造体を提供することができた。その分散による混入方法について説明する。
【0143】
準備されたリポソームは、乾燥させて固体のカプセルとしてもよいが、水相などの液体中に液中分散した態様で次工程に用いると工程の削減などにも好適である。
【0144】
乾燥させて固体のカプセルとする方法については適宜選択して用いることができるが、例えば、界面沈積法、界面反応法、相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、スプレードライング法、パンコーティング法、凍結乾燥法、気中懸濁被覆法、粉床法、界面重合法、in−situ重合法、液中硬化被覆法、オリフィス法、界面反応法などを利用することが挙げられる。
【0145】
本実施形態では固体のカプセルとせずに水相などの液体中にリポソームが液中分散した態様で説明する。水相中に上記機能性材料たる金属ポルフィリン錯体を核物質としたリポソームを分散させた分散液を用意する。
【0146】
リポソームが分散させられる液体は、特に限られる物ではないが、リポソームの生成過程において生じた液体であるとそのまま利用できるので好適である。また、液体は樹脂との分散、成形工程の加熱、減圧などの際に揮発したりして消失する揮発性液体や羽根状構造体に機能性を付与する液体であると好適である。
【0147】
この分散液を直接、分散媒となる樹脂に混入し、成形してもよいが、混入前にリポソームを担持体に担持させ、このリポソームが担持させられた担持体を分散媒となる羽根状構造体を構成する樹脂層に混入し、成形すると好適である。または、混入前にリポソームまたはリポソームが担持された担持体を分散媒となる錠剤化し、この錠剤をペレットとして分散媒となる樹脂に混入し、成形すると好適である。錠剤化する材料は特に限られることがないが、例えば樹脂であれば分散媒となる樹脂とは異なる樹脂または同じ樹脂によって樹脂であると好適である。また、分散媒たる樹脂と分散性のよい樹脂、例えば分散媒たる樹脂と同じ樹脂または類似の樹脂を用いると好適である。このような錠剤化して形成されたペレットは単体で販売することもできる。なお、リポソームに代えて20〜800nmの粒径を有する粒状物を用いてもよい。
【0148】
担持体としては適宜選択して用いることができるが、例えば、古紙、新聞紙、多孔質体、繊維物質、セルロース、ゼオライト、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。
【0149】
樹脂との混入方法、成形方法については適宜選択して用いることができる。
【0150】
混入方法は、適宜選択して用いることができるが、例えば、ボールミル、サンドミル、三本ロール、アトライター、ニーダーなどを用いて分散溶媒中に分散、混合する方法。また、溶媒などを用いることなく、加熱型三本ロール、加熱加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融、混合しても良い。ここで溶解、分散、混合などに用いられる分散溶媒は、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトン、キシレン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコール、エタノールなどを用いることもできる。さらに、分散に際しては、分散性を向上する目的で、分散助剤を用いることができる。適当な分散助剤としては、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩の様な高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステルナトリウム塩の様なポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの様なアルキルアリルスルホン酸塩や、アニオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンモノラウリン酸エステルの様なポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステルや、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの様なポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤などを用いることが挙げられる。
【0151】
このような溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の非水溶性有機溶剤、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール等の水溶性有機溶剤、水、またはこれらの混合溶剤等が用いられる。
【0152】
水系塗工剤の溶媒としては、水やアルコール等の水溶性有機溶剤を用いることができる。水としては、通常の工業用水を使用することができる。また、水とアルコール等からなる水溶性有機溶剤として、水のほかにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、N−プロピルアルコール等の低級アルコール、グリコール類およびそのエステル類等を使用して調整することができる。溶剤系塗工剤の溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の非水溶性有機溶剤、またはこれらの混合溶剤等が用いられてもよい。(羽根状構造体の成形方法)
羽根状構造体への成形方法は、各種羽根状構造体の種類等によって、適宜選択して用いることができるが、例えば、圧縮成形、射出成形、スタンピング成形、ブロー成形、インフレーション成形、押出成形、押出ラミネート成形、回転成形(エンゲル成形)、カレンダー成形、シートワインディング、射出成形、真空成形、スプレーアップ法、スラッシュ成形、積層成形、注形法、注入成形、手積み成形、低圧成形、トランスファー成形、発泡成形、ハヤシ成形、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、粉末成形、マッチドダイ成形、反応射出成形、SMC法(シート・モールディング・コンパウンド法)、Tダイ法、軸延伸法(一軸延伸、二軸延伸)などを挙げることができる。
(羽根状構造体の種類)
本実施形態に係る樹脂層を含む羽根状構造体は様々な羽根状構造体に適用でき、その種類は限られることがないが、例えば、ファン一般(扇風機、換気扇、送風機、排風機、サーキュレータ、ブースタ、イグゾースタ、軸流式(フリーファン、ディスクファン、ダクトファンなど)、輻流式、遠心式、貫流式、横流式、斜流式、片吸込式、両吸込式など)
、風車、発電機に回転力を付与する羽根状構造体など、これらに限られず適用できる。
【0153】
車両のエンジン、ラジエータやコンデンサなどの熱交換器に付設されるなどの車両用ファンに用いられると好適である。
【0154】
本実施形態では、一例として本実施形態に係る粒状物が分散した樹脂を材質として製造した車両用ファンとしてモータファン(羽根状構造体)を備える自動車用熱交換器のファン構造(空気機械)を図1に例示して説明する。
【0155】
図1に示すように自動車用熱交換器のファン構造では、ラジエータまたはコンデンサ等の熱交換器1と、熱交換器1に付設されるモータファンシュラウド2と、モータファンの略中央に配置されて熱交換器1を冷却するためのモータファン3を主要な構成としている。図1(a)は、ファン構造の分解図、図1(b)は、ファン構造の外観図である。
【0156】
図2に示すように、モータファン3は軸流式のファンであって、中心軸孔Oに図外のモータの回転軸に連結されて回転する中央の回転体3aと、回転体3aの側面に設けられた複数の羽根3bで構成されている。
【0157】
回転体3aは、鉄などの金属体で羽根3bを保持補強する構造であってもよいが、本実施形態に係る粒状物が分散した樹脂を用いてもよい。樹脂としては特に限られることがないが、強化プラスチック、ABS樹脂等を例示することができる。本実施形態に係る粒状物が分散した樹脂を用いれば樹脂の強度が向上することになり、鉄などの金属体で羽根3bを保持補強する構造をとらなくてもモータファン3は十分な強度を確保することができる。これにより樹脂で回転体3aおよび羽根3bを一体成形することが可能になり、製造コストの低減を実現できる。また、樹脂で回転体3aおよび羽根3bを構成できれば鉄などの金属体のような重量が大きいものを使用することがなくなるので、モータファン3の軽量化を図ることが出来、回転負荷の低減を図ることができる。
【0158】
羽根3bは本実施形態に係る粒状物が分散したポリオレフィン樹脂を材質として構成されている。ポリオレフィン樹脂は特に限られることがないが、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂などが例示できる。本実施形態に係る粒状物が分散したポリオレフィン樹脂を用いると従来のポリオレフィン樹脂よりも強度が向上するので薄肉化させることが可能となる。この薄肉化により、羽根3bは軽量化され、回転負荷を軽減させることができる。
【実施例】
【0159】
以下、実施例によりさらに詳細に説明する。
「実施例1」
分散相として上記実施形態において例示した20〜800nmの粒径を有する粒状物またはリポソームを用意し、これらを上記実施形態において例示した分散媒たる樹脂中に分散させた組み合わせについてJIS Z 1702で規定される強度試験(引っ張り試験および破断伸度試験、以下強度試験はこれに準拠)を行った。
【0160】
その結果、それぞれの樹脂を用いた羽根状構造体において強度が向上した。同じ強度を実現できるので、樹脂量を低減させることができ、薄肉化した羽根状構造体を得ることができた。
「実施例2」
実施例1において、分散相たる前記粒状物を核物質とし、これを包含する外殻物質とからなるカプセルとした。
【0161】
その結果、それぞれの樹脂を用いた羽根状構造体において、羽根状構造体の強度が実施例1以上の強度となった。
「実施例3」
実施例2において、前記外殻物質は、前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質とした。親和性物質としては界面活性剤とした。
【0162】
その結果、それぞれの樹脂を用いた羽根状構造体において、羽根状構造体の強度が実施例2以上の強度となった。
「実施例4」
実施例3において、核物質として機能性材料を含ませた。機能性材料は帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調製剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤を用いた。
【0163】
その結果、それぞれの機能特性が向上した羽根状構造体を提供することができた。
「実施例5」
実施例4において、金属ポルフィリン錯体を核物質として、製造した羽根状構造体をJIS K 7217で規定される方法で燃焼させ、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD)で測定した。
【0164】
その結果、実施例4と比較してさらに二酸化炭素減少効果が得られた。
「実施例6」
実施例5において、リポソーム中に金属ポルフィリン錯体を含ませた系についてJIS K 7217で規定される方法で燃焼させ、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD)で測定した。
【0165】
その結果、実施例4と比較してさらに二酸化炭素減少効果が得られた。
「実施例7」
リポソーム中に機能性材料として帯電防止剤、二酸化炭素減少剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、着色剤、金属光沢剤、滑剤、離型剤、光重合開始剤、光増感剤、光安定剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、可塑剤、安定剤、界面活性剤、熱安定剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調製剤、分子量調節剤、重合鎖逓伝体、ラジカル形成重合開始剤を含ませた。
【0166】
その結果、それぞれの機能特性が実施例4よりも向上した羽根状構造体を提供することができた。
「実施例8」
実施例1〜7の羽根状構造体として車両用ファンを製造し、このフィルムに対してJIS Z 1702で規定される強度試験を行い、金属ポルフィリン錯体を含ませたものについてはJIS K 7217で規定される方法で燃焼させ、ガスクロマトグラフ法(GC−TCD)で二酸化炭素量を測定した。
【0167】
本実施形態に係る粒状物を分散させていない車両用ファンに比べ、従来品に比べ強度は向上し、さらに測定した系では二酸化炭素量は減少していた。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本実施形態に係る一例としての自動車用熱交換器のファン構造の模式図である。
【図2】本実施形態に係る一例としてのモータファンの模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
20〜800nmの粒径を有する粒状物が分散させられた樹脂層を含む羽根状構造体。
【請求項2】
請求項1に記載の羽根状構造体であって、
前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである羽根状構造体。
【請求項3】
請求項2に記載の羽根状構造体であって、
前記外殻物質は、
前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である羽根状構造体。
【請求項4】
粒状物としてリポソームが分散させられた樹脂層を含む羽根状構造体。
【請求項5】
請求項4に記載の羽根状構造体であって、
前記リポソームの粒径は20〜800nmである羽根状構造体。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載の羽根状構造体であって、
前記粒状物は、機能性材料を含む羽根状構造体。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか1つに記載の羽根状構造体であって、
前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含む羽根状構造体。
【請求項8】
請求項7に記載の羽根状構造体であって、
前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている羽根状構造体。
【請求項9】
分散媒たる樹脂層に分散相たる粒状物として20〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を分散させる分散工程を含む羽根状構造体の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである羽根状構造体の製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記外殻物質は、
前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である羽根状構造体の製造方法。
【請求項12】
請求項9から11のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記粒状物は、機能性材料を含む羽根状構造体の製造方法。
【請求項13】
請求項9から11のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記粒状物を担持体に担持させる担持工程と、
前記粒状物が担持させられた担持体を分散させることで前記分散工程を行う羽根状構造体の製造方法。
【請求項14】
請求項9から13のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記粒状物またはこれが担持された担持体を錠剤とする錠剤化工程と、
前記錠剤化工程後に、前記錠剤を前記樹脂中に分散させることで前記分散工程を行う羽根状構造体の製造方法。
【請求項15】
請求項9から14のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子のうち少なくとも一方を含む羽根状構造体の製造方法。
【請求項16】
請求項9から14のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている羽根状構造体の製造方法。
【請求項17】
羽根状構造体の製造について、20〜800nmの粒径を有するものとリポソームのうち少なくとも一方を粒状物として使用する粒状物の使用。
【請求項18】
請求項17に記載の粒状物の使用であって、
前記粒状物は、核物質とこれを包含する外殻物質とからなるカプセルである粒状物の使用。
【請求項19】
請求項18に記載の粒状物の使用であって、
前記外殻物質は、
前記核物質よりも前記樹脂と親和性を有する樹脂親和性物質と前記樹脂よりも前記核物質と親和性を有する核物質親和性物質とを含む親和性物質である粒状物の使用。
【請求項20】
請求項17から19のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記粒状物は、機能性材料を含む粒状物の使用。
【請求項21】
請求項17から20のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記粒状物を担持体に担持させる粒状物の使用。
【請求項22】
請求項17から21のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記粒状物を錠剤とする粒状物の使用。
【請求項23】
請求項17から22のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記粒状物は金属ポルフィリン錯体とレドックス性高分子とのうち少なくとも一方を含む粒状物の使用。
【請求項24】
請求項17から23のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記金属ポルフィリン錯体と前記レドックス性高分子のうち少なくとも一方は、核物質として含有されている粒状物の使用。
【請求項25】
請求項1から8のいずれか1つに記載の羽根状構造体であって、
前記羽根状構造体は車両用ファンである羽根状構造体。
【請求項26】
請求項9から16のいずれか1つに記載の羽根状構造体の製造方法であって、
前記羽根状構造体は車両用ファンである羽根状構造体の製造方法。
【請求項27】
請求項17から24のいずれか1つに記載の粒状物の使用であって、
前記羽根状構造体は車両用ファンである粒状物の使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−204665(P2007−204665A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26987(P2006−26987)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(500395772)
【出願人】(505311308)
【出願人】(505344845)
【出願人】(501370945)株式会社日本ボロン (33)
【出願人】(505344786)イーベーシック株式会社 (23)
【Fターム(参考)】