説明

耐アルコール性剤形

【課題】オピオイドのアルコール抽出に対して耐性のオピオイド放出制御製剤の提供。
【解決手段】具体的剤形は、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、20%エタノールを含有するそれぞれ500mlまたは900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬塩の量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有するそれぞれ500mlまたは900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬塩の量に対する比が、約2:1未満である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年1月28日出願の英国特許出願第0501638.1号、200
5年2月11日出願のPCT特許出願第PCT/GB2005/050014号、200
5年4月13日出願の米国特許仮出願第60/670,506号および2005年10月
26日出願の米国特許仮出願第60/730,339号の恩典を請求するものである。
【0002】
本発明は、アルコール抽出に対して耐性の放出制御製剤、特に、アルコール抽出に対し
て耐性のオピオイド放出制御製剤に関する。
【背景技術】
【0003】
医薬製品は、時として、乱用の対象となる。例えば、特定のオピオイド作動薬用量は、
経口投与された同じ用量と比較して、非経口投与されたときのほうが強いことがある。一
部の製剤は、それらの中に含有されるオピオイド作動薬を不正使用に供するために改ざん
されることがある。放出制御オピオイド作動薬製剤は、経口または非経口投与すると中に
含有されるオピオイドが直ちに放出されるようにするために、薬物乱用者により粉砕され
たり、溶媒(例えばエタノール)で抽出されたりすることがある。
【0004】
エタノールに暴露されたときにオピオイドの一部を遊離し得る放出制御オピオイド作動
薬剤形は、患者がその剤形の使用およびその剤形とアルコールの同時使用についての指示
を無視した場合、意図されるよりずっと速くその用量を患者にもたらす結果となることも
ある。
【0005】
Purdue Pharma L.P.は、10、20、40および80mgの塩酸オ
キシコドンを含有する剤形の持続放出性オキシコドンを商品名OxyContinで、現
在販売している。
【0006】
米国特許第5,266,331号、同第5,508,042号、同第5,549,91
2号および同第5,656,295号には、持続放出性オキシコドン製剤が開示されてい
る。
【0007】
Purdue Pharma L.P.は、商品名パラドン(Palladone)(登録商標
)の、12、16、24および32mgの塩酸ヒドロモルホンを含有する剤形の持続放出
性ヒドロモルホンのNDAホルダーである。
【0008】
パラドン(登録商標)の開発中、インビトロ抽出および溶解試験は、この製剤のエタノ
ールへの暴露が、ヒドロモルホンの放出を、水中での放出と比較して増加させることを示
した。健常な被験者におけるその後の薬物動態試験は、エタノールとパラドン(登録商標
)Capsuleの同時摂取が、その製剤からのヒドロモルホンの急速な放出および吸収
を生じさせ得ることを示した。
【0009】
米国特許第5,958,452号、同第5,965,161号、同第5,968,55
1号、同第6,294,195号、同第6,335,033号、同第6,706,281
号および同第6,743,442号には、持続放出性ヒドロモルホン製剤が開示されてい
る。
【0010】
Maloneyらに付与された米国特許公開第2003/0118641号および同第
2005/0163856号には、一般に入手可能な溶媒でのオピオイドの抽出に対して
耐性であるといわれている疎水性マトリックスとイオン交換樹脂を併用するオピオイド製
剤が記載されている。
【0011】
Hirshらに付与された米国特許公開第2004/0052731号には、薬物の不
適当な投与の可能性を減少させるために使用することができるといわれている医薬組成物
が記載されている。
【0012】
アルコールに暴露されたときに放出されるオピオイドが低減された、オピオイド作動薬
を含む経口剤形が、当分野において必要とされ続けている。
【0013】
前述の特許、特許出願および優先権書類を含む、本明細書に引用するすべての参考文献
は、それら全文、本明細書に参考として組み込まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の一定の実施形態の目的は、不正使用のためにオピオイド鎮痛薬を遊離させるこ
とを目的とした、特にエタノール溶液での一般的な抽出方法に対して耐性である、オピオ
イド鎮痛薬を含む経口放出制御剤形を提供することである。
【0015】
本発明の一定の実施形態の目的は、アルコールと同時使用されたとき、オピオイド鎮痛
薬の放出に対して耐性である、オピオイド鎮痛薬を含む経口放出制御剤形を提供すること
である。
【0016】
本発明の一定の実施形態の目的は、硬度が増した、粉砕されにくい、オピオイド鎮痛薬
を含む経口放出制御剤形を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
一定の実施形態において、本発明は、オピオイド鎮痛薬および放出制御材料を含む放出
制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケッ
ト)装置を使用する、20%エタノールを含有する500mlおよび/または900ml
の人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の
量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、0%エタノールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃液中で
のその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の量に対する比が
、2:1以下または約2:1未満、1.5:1以下または約1.5:1未満、あるいは1
:1以下または約1:1未満である剤形に関する。一定のこうした実施形態において、こ
の比の下限は、0.5:1または1:1である。
【0018】
一定の実施形態において、本発明は、オピオイド鎮痛薬および放出制御材料を含む放出
制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケッ
ト)装置を使用する、30%エタノールを含有する500mlおよび/または900ml
の人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の
量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、0%エタノールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃液中で
のその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の量に対する比が
、4:1以下または約4:1未満、3:1以下または約3:1未満、あるいは2:1以下
または約2:1未満である剤形に関する。一定のこうした実施形態において、この比の下
限は、0.5:1または1:1または1.7:1である。
【0019】
一定の実施形態において、本発明は、オピオイド鎮痛薬および放出制御材料を含む放出
制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケッ
ト)装置を使用する、40%エタノールを含有する500mlおよび/または900ml
の人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の
量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、0%エタノールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃液中で
のその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の量に対する比が
、5:1以下または約5:1未満、4:1以下または約4:1未満、あるいは3:1以下
または約3:1未満である剤形に関する。一定のこうした実施形態において、この比の下
限は、0.5:1または1:1または2.6:1である。
【0020】
一定の実施形態において、本発明は、放出制御材料中に分散されたヒドロモルホンまた
はその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む複数のマトリックスを含む放出制御剤形
であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置
を使用する、20%エタノールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃
液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるヒドロモルホンまたはその薬
学的に許容される塩の量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(
バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有する500mlおよび/または90
0mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるヒドロモルホ
ンまたはその薬学的に許容される塩の量に対する比が、約2:1未満である剤形に関する
。より詳細には、一定のこうした実施形態において、本発明は、アルキルセルロース中に
分散されたヒドロモルホンまたはその薬学的に許容される塩の治療有効量を含む複数の押
出マトリックスを含む放出制御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本発明
は、エチルセルロース中に分散されたヒドロモルホンまたはその薬学的に許容される塩の
治療有効量を含む複数の押出マトリックスを含む放出制御剤形に関する。一定のこうした
実施形態において、本発明は、アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンまたは
その薬学的に許容される塩の治療有効量を含む複数の押出マトリックスを含み、前記アル
キルセルロースが、前記マトリックスの少なくとも50重量%(% w/w)である、放出制
御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本発明は、アルキルセルロース中に
分散されたヒドロモルホンまたはその薬学的に許容される塩から本質的に成る複数の押出
マトリックスを含む放出制御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本発明は
、アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンまたはその薬学的に許容される塩、
任意の結合剤および任意の可塑剤から本質的に成る複数の押出マトリックスを含む放出制
御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本発明は、アルキルセルロース中に
分散されたヒドロモルホンまたはその薬学的に許容される塩を含む複数の押出マトリック
スを含み、それらのマトリックスが、アクリル系ポリマーを含まない、放出制御剤形に関
する。
【0021】
一定の実施形態において、本発明は、放出制御材料中に分散されたオピオイド鎮痛薬の
薬学的に許容される塩を含むマトリックスを含む放出制御剤形であって、100rpm、
37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、20%エタノ
ールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間
のインビトロ溶解後にその25%未満のオピオイド塩が放出される剤形に関する。より詳
細には、一定のこうした実施形態において、本発明は、放出制御材料中のオピオイド鎮痛
薬の薬学的に許容される塩を含む複数のマトリックスを含む放出制御剤形に関する。一定
のこうした実施形態において、本発明は、例えば、薬学的に許容される賦形剤中のオピオ
イド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含むマトリックスと、そのマトリックスの周りに配
置された放出制御材料を含む層とを含む、放出制御剤形に関する。一定のこうした実施形
態において、本発明は、薬学的に許容される賦形剤中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容
される塩を含む複数のマトリックスと、それらのマトリックスの各々の周りに配置された
放出制御材料を含む層とを含む、放出制御剤形に関する。
【0022】
一定の実施形態において、本発明は、オピオイドのアルコール抽出に対する耐性を持た
せるためのオピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御材料としての難
透水性熱可塑性ポリマーまたは疎水性ポリマーの使用に関し、前記難透水性熱可塑性ポリ
マーまたは疎水性ポリマーを放出制御マトリックス材料として有する前記製剤は、アルコ
ール抽出試験において、同じ処方だが、前記難透水性熱可塑性ポリマーまたは疎水性ポリ
マーの代わりに他のマトリックス材料を完全にまたは部分的に用いた製剤と比較して少な
いオピオイドを放出する。
【0023】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての難
透水性熱可塑性ポリマーの使用に関し、この場合、前記製剤は、1分当たり揺動数500
〜600にセットしたStuart Scientific Flask Shaker
Model SF1を使用して、室温で40%エタノール中で15分振盪した後、オピ
オイドの35%未満を放出する。一定のこうした実施形態において、前記製剤は、30%
未満のオピオイド塩、さらに好ましくは25%未満のオピオイド塩、または15〜25%
のオピオイド塩を放出する。
【0024】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎
水性材料ポリマーの使用に関し、USP Apparatus I(バスケット)を使用
して100rpm、37℃で操作する、20%エタノールを含有する500mlおよび/
または900mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後、前
記オピオイドの25%未満が放出される。
【0025】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎
水性材料の使用に関し、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バス
ケット)装置を使用する、20%エタノールを含有する900および/または500ml
の人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイ
ドの量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置
を使用する、0%エタノールを含有する900および/または500mlの人工胃液中で
の前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイドの量に対する
比は、約2:1未満である。
【0026】
一定の実施形態において、本発明は、本明細書に開示するような剤形をその必要がある
患者に投与することを含む、疼痛の治療方法に関する。
【0027】
一定の実施形態において、本発明は、本明細書に開示するような剤形の調製を含む、オ
ピオイド作動薬の乱用を阻止する方法に関する。
【0028】
本明細書に開示する製剤は、長期間にわたって薬物を放出して、治療効果をもたらすた
めのものである。一定の実施形態において、本放出制御製剤は、少なくとも12時間また
は24時間 治療効果をもたらす。
【0029】
用語「放出制御」は、それがオピオイド作動薬に適用される場合、本発明のために、通
常の(すなわち、即時放出)製剤の1回量より長時間の作用をもたらす速度での製剤から
のオピオイドの放出と定義する。例えば、4〜24時間の時間にわたって薬物を放出する
ことができる放出制御経口製剤と比較して、即時放出経口剤形は、1時間の時間にわたっ
て薬物を放出することができる。
【0030】
本発明のために、用語「オピオイド鎮痛薬」は、用語「オピオイド」と同義であり、な
らびに1つの作動薬、または1つより多くのオピオイド作動薬の組み合わせを含み、混合
型作動薬−拮抗薬;部分作動薬、およびオピオイド作動薬とオピオイド拮抗薬の組み合わ
せ(この場合の組み合わせは、鎮痛効果をもたらす);それらの立体異性体;それらのエ
ーテルもしくはエステル;または前記のものの任意の混合物も含む。本発明の一定の実施
形態に関して、用語「オピオイド作動薬」は、用語「オピオイド鎮痛薬」と同義であり、
ならびに1つの作動薬、または1つより多くのオピオイド作動薬の組み合わせを含み、混
合型作動薬−拮抗薬;部分作動薬;それらの立体異性体;それらのエーテルもしくはエス
テル;または前記のものの任意の混合物の使用も含む。
【0031】
本明細書に開示する本発明は、オピオイドの薬学的に許容される任意の塩の使用を包含
するものとする。用語「オピオイド塩」は、オピオイドの薬学的に許容される塩を指す。
オピオイドに言及する本発明の任意の実施形態は、オピオイド塩に言及するものでもある

【0032】
薬学的に許容される塩としては、金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、セシウム
塩など;アルカリ土類金属、例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など;有機アミン塩
、例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエ
タノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン
塩など;無機酸塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩など;有機酸塩、
例えば、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩など;スルホン
酸塩、例えば、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩
など;アミノ酸塩、例えば、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙
げられるが、これらに限定されない。
【0033】
本発明に従って使用されるオピオイドは、1つまたはそれ以上の不斉中心を有すること
があり、エナンチオマー、ジアステレオマーまたは他の立体異性体形を生じさせることが
ある。本発明は、すべてのこうした可能な形ならびにそれらのラセミおよび分割形、なら
びにそれらの混合物の使用に包含するものとする。本明細書に記載の化合物が、オレフィ
ン性二重結合または他の幾何不斉中心を有する場合、それは、E幾何異性体とZ幾何異性
体の両方を含むと解釈する。すべての互変異性体も本発明に包含されると解釈する。
【0034】
一定の実施形態において、本明細書に開示する剤形の単数のマトリックスまたは複数の
マトリックスは、アルキルセルロース中に分散されたオピオイド鎮痛薬と任意の結合剤と
任意の可塑剤とから本質的に成る。
【0035】
一定の実施形態において、本明細書に開示する剤形は、アクリル系ポリマーを含まない
。一定の実施形態において、本明細書に開示する剤形の単数のマトリックスまたは複数の
マトリックスは、アクリル系ポリマーを含まない。
【0036】
本明細書で用いる場合、用語「立体異性体」は、空間におけるそれらの原子の配向のみ
が異なる個々の分子のすべての異性体についての一般用語である。これは、エナンチオマ
ー、および互いに鏡像でない、1つより多くのキラル中心を有する化合物の異性体(ジア
ステレオマー)を含む。
【0037】
用語「キラル中心」は、4つの異なる基が結合している炭素原子を指す。
【0038】
用語「エナンチオマー」または「エナンチオマーの」は、その鏡像に重ね合わせること
ができない、従って光学活性である分子を指し、エナンチオマーは、一方の方向に偏光面
を回転させ、その鏡像は、逆方向に偏光面を回転させる。
【0039】
用語「ラセミの」は、エナンチオマーの等しい部の混合物を指し、これは光学的に不活
性である。
【0040】
用語「分割」は、分子の2つのエナンチオマー形の一方の分離または濃縮または枯渇を
指す。
【0041】
用語「層」は、支持体(これは、それ自体、および例えばシールコートなどの1つまた
はそれ以上の中間層を含む場合がある)の周りに配置された材料を意味し、これは、例え
ば塗料として塗布することができる。支持体の成層は、例えばスプレーコーティング、浸
漬またはエンロービングをはじめとする当分野では公知の手順により行うことができる。
【0042】
用語「周りに配置される」は、粒子の周りに配置された層材料が、その物質とその粒子
の間に1つまたは複数の中間層を伴い、または伴わず、その粒子の少なくとも一部を覆う
ことを意味する。一定の実施形態において、前記材料は、前記粒子の表面積の平均の少な
くとも50%を覆う。一定の他の実施形態において、前記材料は、前記粒子を完全に覆う

【0043】
最も広い意味で、用語「アルコール抽出に対する耐性」は、エタノールを含む溶液に暴
露されたとき、比較製剤より少ないオピオイドを放出する製剤の能力を指すが、それにも
かわらず、本発明の特定の実施形態に関しては、「アルコール抽出に対する耐性」が、別
にまたはさらに定義されることがある。本発明の意味の中でのアルコール抽出に対する耐
性は、本明細書で説明するようなエタノールを含む溶液への製剤の暴露を含む様々な「ア
ルコール試験」により試験し、定義することができる。
【0044】
用語「放出制御マトリックス製剤」は、放出制御材料およびオピオイドを含む組成物を
指す。特に指示がない限り、用語「放出制御マトリックス製剤」は、無傷の形態の前記製
剤を指す。
【0045】
用語「放出制御剤形」は、例えば「放出制御マトリックス製剤」の形態または本明細書
で言及するような任意の他の放出制御形態のような放出制御形態のオピオイドを含む投与
形態を指す。特に指示がない限り、用語「放出制御剤形」は、無傷の形態での前記剤形を
指す。前記剤形は、例えば、圧縮された放出制御マトリックス製剤を含む錠剤または多粒
子の形態の放出制御マトリックス製剤を含むカプセルであり得る。
【0046】
アルコール抽出に対する耐性は、例えば、20%エタノールを含有する人工胃液(SG
F)にその製剤を暴露することにより試験することができる。「20%エタノールを含有
する900mlの人工胃液(SGF)」を得るための一般的な手法は、800mlのSG
Fを210mlの95%エタノール/水(これは、200ml エタノールを提供する)
と混合し、その混合物の900mlを取る手法である。95%エタノールからの追加の1
0mlの水の影響は、900mlの混合物中のSGFおよびエタノールの百分率の中で極
めてわずかである。アルコール抽出に対する耐性は、40%エタノールを含む水溶液を使
用して試験することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
薬物乱用者は、時として、発現を速めるように薬物製剤を操作することにより陶酔効果
を達成しようとする。
【0048】
これを達成する最も初歩的な方法は、活性成分をより多く入手できるようにしようとし
て剤形を微粉末に粉砕する方法である。経口的乱用者は、材料をかみおよび/または飲み
込み、経鼻的乱用者は、鼻で吸うために製剤を粉砕する。
【0049】
時には、非経口または静脈内用に改ざんするために、粉砕した材料を加熱しながら水に
溶解し、濾過して注射用の注射器に入れる。
【0050】
上述の「直接的改ざん」法に加え、より決然とした乱用者は、製剤マトリックスから活
性成分を完全に単離しようとして様々な種類の「キッチン・ケミストリー」を用いること
もある。1つの方法は、一般に入手可能な媒体、例えば水またはエタノールおよびこれら
の混合物への一段階抽出を含む。
【0051】
一定の実施形態において、本発明は、放出制御材料中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許
容される塩を含むマトリックスを含む放出制御剤形であって、100rpm、37℃でU
SP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、20%エタノールを含有
する500mlおよび/または900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビト
ロ溶解後に前記25%未満のオピオイド塩または20%未満のオピオイド塩を放出する剤
形に関する。一定のこうした実施形態において、少なくとも5%または10% オピオイ
ド鎮痛薬が、これらの溶解条件下で放出される。より詳細には、一定のこうした実施形態
において、本発明は、放出制御材料中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含む
複数のマトリックスを含む放出制御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本
発明は、薬学的に許容される賦形剤中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含む
マトリックスと、そのマトリックスの周りに配置された放出制御材料を含む層とを含む、
放出制御剤形に関する。一定のこうした実施形態において、本発明は、薬学的に許容され
る賦形剤中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含む複数のマトリックスと、そ
れらのマトリックスの各々の周りに配置された放出制御材料を含む層とを含む、放出制御
剤形に関する。
【0052】
一定のこうした実施形態において、前記放出制御剤形は、ステアリルアルコール、セチ
ルアルコールおよびセトステアリルアルコールから成る群より選択されるC12−C36脂肪
族アルコールを15(重量)%より多く含有しない、好ましくは20(重量)%より多く
含有しない放出制御マトリックス製剤を含む。
【0053】
一定の実施形態において、本発明は、オピオイド鎮痛薬および放出制御材料を含む放出
制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケッ
ト)装置を使用する、20%エタノールを含有する500mlおよび/または900ml
の人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の
量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、0%エタノールを含有する500mlおよび/または900mlの人工胃液中で
のその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の量に対する比が
、2:1以下または約2:1未満、1.5:1以下または約1.5:1未満、あるいは1
:1以下または約1:1未満である剤形に関する。一定のこうした実施形態において、こ
の比の下限は、0.5:1または1:1である。
【0054】
一定のこうした実施形態において、前記放出制御剤形は、ステアリルアルコール、セチ
ルアルコールおよびセトステアリルアルコールから成る群より選択されるC12−C36脂肪
族アルコールを15(重量)%より多く含有しない、好ましくは20(重量)%より多く
含有しない放出制御マトリックス製剤を含む。
【0055】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての難
透水性熱可塑性ポリマーの使用に関し、この場合、前記製剤は、1分当たり揺動数500
〜600にセットしたStuart Scientific Flask Shaker
Model SF1を使用して、室温で40%エタノール中で15分振盪した後、オピ
オイドの35%未満を放出する。一定のこうした実施形態において、前記製剤は、30%
未満のオピオイド塩、さらに好ましくは25%未満のオピオイド塩、または15〜25%
のオピオイド塩を放出する。
【0056】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎
水性材料ポリマーの使用に関し、この場合、USP Apparatus I(バスケッ
ト)を使用して100rpm、37℃で操作する、20%エタノールを含有する500m
lおよび/または900mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ
溶解後、前記オピオイドの25%未満が放出される。
【0057】
一定の実施形態において、本発明は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオ
ピオイド放出制御マトリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎
水性材料の使用に関し、この場合、100rpm、37℃でUSP Apparatus
I(バスケット)装置を使用する、20%エタノールを含有する900および/または
500mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出され
るオピオイドの量の、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケ
ット)装置を使用する、0%エタノールを含有する900および/または500mlの人
工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイドの
量に対する比は、約2:1未満である。
【0058】
本明細書に開示するいずれの実施形態においても、本剤形は、オピオイド鎮痛薬および
放出制御材料を含む1つのマトリックス;オピオイド鎮痛薬および放出制御材料を含む複
数のマトリックス;オピオイド鎮痛薬および薬学的に許容される賦形剤を含む1つのマト
リックスとそのマトリックスの周りに配置された放出制御材料を含む層;またはオピオイ
ド鎮痛薬および薬学的に許容される賦形剤を含む複数のマトリックスとそれらのマトリッ
クスの各々の周りに配置された放出制御材料を含む層、を含むことができる。この列挙に
排他的な意味はない。
【0059】
一定の実施形態において、本剤形は、半透膜により包囲された浸透性コアの中にオピオ
イド鎮痛薬を含むことができる。この剤形は、投与されたときに浸透圧を利用してオピオ
イド鎮痛薬を送達するための任意の通路を有することができる。
【0060】
本発明の一定の実施形態において、本放出制御材料は、疎水性材料、好ましくはアルキ
ルセルロース、最も好ましくはエチルセルロースを含む。本発明の一定の実施形態におい
て、本放出制御材料は、難透水性熱可塑性ポリマー、好ましくはアルキルセルロース、最
も好ましくはエチルセルロースを含む。
【0061】
本発明の一定の実施形態において、前記疎水性材料または前記難透水性熱可塑性ポリマ
ーは、本明細書において説明するようなアルコール抽出に対する耐性を持たせるために使
用される。以下に記載する実施形態は、アルコール抽出に対する耐性を持たせるための前
記疎水性材料または前記難透水性熱可塑性ポリマーの使用についてのより詳細な説明を提
供するものである。
【0062】
一定の実施形態において、エチルセルロースは、前記単数または複数のマトリックスの
少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%または少な
くとも60%の重量で存在する。他の実施形態において、エチルセルロースは、前記単数
または複数のマトリックスの多くとも70%、多くとも80%または多くとも90%の重
量で存在する。
【0063】
一定の実施形態において、本発明は、その放出制御マトリックス製剤の5〜60(重量
)%、好ましくは10〜50(重量)%、最も好ましくはその放出制御マトリックス製剤
の20〜45(重量)%の量でのアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースの使
用に関する。
【0064】
一定の実施形態において、本発明は、ポリメタクリレートポリマー、好ましくは中性水
不溶性ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)コポリマーから選択される少
なくとも1つの第二放出制御マトリックス材料とエチルセルロースの併用に関する。
【0065】
アルキルセルロースを含む一定の実施形態において、前記放出制御材料は、前記単数ま
たは複数のマトリックスの少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少な
くとも20%または少なくとも25%の重量でポリメタクリレートポリマーをさらに含む
。他の実施形態において、前記ポリメタクリレートポリマーは、前記単数または複数のマ
トリックスの多くとも30%、または多くとも35%の重量で存在する。
【0066】
アルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースを含む一定の実施形態において、前
記放出制御マトリックス製剤は、その放出制御マトリックス製剤の5(重量)%〜66(
重量)%、好ましくは15(重量)%〜55(重量)%、さらに好ましくは20〜45(
重量)%、最も好ましくは25(重量)%〜45(重量)%の量で、ポリメタクリレート
ポリマー、好ましくは中性水不溶性ポリ(エチルアクリレート、メチルアクリレート)コ
ポリマーをさらに含む。
【0067】
1つの態様において、本放出制御医薬製剤は、溶融押出により得ることができるまたは
入手でき、それらは、中性ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)コポリマ
ーおよび活性成分を含むことができる。このポリマーのゴム様特性により、一般には弾力
性があり、破壊することなく圧縮することができ、好ましくは弾性である多粒子が得られ
る。
【0068】
1つの好ましい形態において、これらの多粒子は、手によって、2つの堅い表面、例え
ばコインとテーブルの上面の間、または2本のスプーンの間で、破壊することなく圧縮す
ることができる。これらの多粒子は、変形させることができるが、破壊したり、粉砕した
りすることはできず、理想的には、ある程度、それらの元の形を再び取り戻すことができ
る。
【0069】
ゴムのような特性は、耐改ざん性を持たせることに役立つ。耐改ざん性は、乱用の対象
となるオピオイド鎮痛薬または他の活性成分を含有する製品には特に重要である。本発明
の好ましい多粒子の耐改ざん性は、水および/またはエタノール、例えば40%エタノー
ル中で投薬量の多粒子を振盪することにより、証明することができる。
【0070】
このように試験したとき、好ましい多粒子は、以下の活性物質放出特性のうちの少なく
とも1つのを示すであろう:
水中、室温での15分の振盪:活性物質の15%未満、10%未満の放出、好ましくは
活性物質の7.5%未満の放出、さらに好ましくは活性物質の5%未満の放出、例えば活
性成分の1.5〜4%の放出。
水中、50℃での5分の放置、その後の同温度での15分の振盪:活性物質の20%未
満の放出、好ましくは活性物質の15%未満の放出、さらに好ましくは活性物質の12%
未満の放出、例えば活性成分の4〜12%の放出。
75℃で5分の放置、その後の同温度での15分の振盪:活性物質の25%未満の放出
、好ましくは活性物質の20%未満の放出、さらに好ましくは活性物質の15%未満の放
出、例えば活性物質の10〜15%の放出。
100℃で5分の放置、その後の同温度での15分の振盪:活性物質の30%未満の放
出、好ましくは活性物質の25%未満の放出、さらに好ましくは活性物質の20%未満の
放出、例えば活性物質の12〜20%の放出。
40%エタノール中、室温での15の振盪:活性物質の35%未満の放出、好ましくは
活性物質の30%未満の放出、さらに好ましくは活性物質の25%未満の放出、例えば活
性物質の15〜20%の放出。
【0071】
あるいは、本発明の好ましい多粒子の耐改ざん性は、乳鉢および乳棒で乳棒を24回転
させて投薬量の多粒子を磨砕し、その生成物を37℃で45分間、900mlの水に入れ
ておくことにより、証明することができる。その後、抽出された活性物質の量を、HPL
Cおよび例えば210nmの波長での検出UVによって判定することができる。
【0072】
この方法を用いて試験したとき、本発明の好ましい多粒子は、以下の活性成分放出特性
を示す:12.5%未満の放出物質、好ましくは活性物質の10%未満の放出、さらに好
ましくは活性物質の7.5%未満の放出、例えば活性物質の2〜7.5%の放出。
【0073】
さらなる方法において、本発明の好ましい多粒子の耐改ざん性は、2本のスプーン間で
、またはピルクラッシャー、例えばApex Healthcare Products
が販売しているPill Pulverizerで投薬量の多粒子を粉砕し、その後、ス
プーンの上で沸騰するまで加熱した2mlの水に抽出し、濾過することによって証明する
ことができる。その後、抽出された活性物質の量を、HPLCおよび例えば210nmの
波長でのUVによる検出によって判定することができる。
【0074】
この方法を用いて試験したとき、本発明の好ましい多粒子は、以下の活性物質放出特性
を示すであろう:活性物質の27.5%未満の放出、好ましくは活性物質の15%未満の
放出、さらに好ましくは活性物質の5%未満の放出、例えば活性物質の1〜5%の放出。
【0075】
こうした耐改ざん性を持たせるために、本発明は、医薬製剤を調製する際に中性ポリ(
エチルアクリレート、メチルアクリレート)コポリマーを使用して、耐改ざん性をもたら
すことを含むことができる。中性ポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)コ
ポリマーは、この製剤中に活性成分を組み込むできる。
【0076】
本発明の一定の実施形態において、本剤形は、前記単数または複数のマトリックスの少
なくとも1%、少なくとも3%または少なくとも5%の重量で結合剤をさらに含む。他の
実施形態において、前記結合剤は、前記単数または複数のマトリックスの多くとも7%ま
たは多くとも10%の重量で存在する。一定の実施形態において、前記結合剤は、ヒドロ
キシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースである。
【0077】
本発明の一定の実施形態において、本剤形は、前記単数または複数のマトリックスの少
なくとも3%、少なくとも5%、少なくとも15%または少なくとも25%の重量で可塑
剤をさらに含む。他の実施形態において、前記可塑剤は、前記単数または複数のマトリッ
クスの多くとも30%または多くとも40%の重量で存在する。
【0078】
一定の実施形態において、前記可塑剤は、少なくとも80℃の融点を有する。これは、
その剤形に含有されているオピオイド鎮痛薬を遊離させようとして熱水にその剤形を溶解
することを最小限にとどめるのに役立つ。一定の実施形態において、前記可塑剤は、硬化
ヒマシ油である。
【0079】
熱水抽出試験は、次のように行うことができる:各薬物製品の1投薬単位を2つの別の
ガラスシンチレーションバイアルに入れ、バイアル1および2とラベルを貼る。10mL
の抽出溶媒を各バイアルに添加する。指定されている場合には、指定温度(50、75ま
たは100℃)にセットした水浴に5分間、それらのバイアルを入れる。両方のバイアル
を実験室用リストアクションシェーカーに載せ、15分後にバイアル1を120分後にバ
イアル2を除去する。室温でサンプルを直接そのシェーカーに載せる。
【0080】
一定のこうした実施形態において、被検放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量
を基準にした50℃、120分の振盪で放出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量の、被検
放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量を基準にした室温、120分の振盪で放出
されるオピオイド鎮痛薬の重量%量に対する比は、1.2以下、好ましくは1以下または
0.9以下である。
【0081】
一定のこうした実施形態において、被検放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量
を基準にした75℃、15分の振盪で放出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量の、被検放
出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量を基準にした室温、15分の振盪で放出され
るオピオイド鎮痛薬の重量%量に対する比は、1.2以下、好ましくは1以下または0.
9以下である。
【0082】
一定のこうした実施形態において、被検放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量
を基準にした100℃、15分の振盪で放出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量の、被検
放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量を基準にした室温、15分の振盪で放出さ
れるオピオイド鎮痛薬の重量%量に対する比は、1.3以下、好ましくは1.2以下また
は0.9以下である。
【0083】
一定のこうした実施形態において、被検放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量
を基準にした100℃、120分の振盪で放出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量の、被
検放出制御製剤または剤形中のオピオイドの総量を基準にした室温、120分の振盪で放
出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量に対する比は、2未満、好ましくは1.5以下また
は1以下または0.9以下である。
【0084】
一定の実施形態において、アルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースの量は、
その放出制御マトリックス製剤の20(重量)%未満、好ましくは15(重量)%未満、
最も好ましくは10(重量)%未満だが、5(重量)%より多い。
【0085】
より詳細には、こうした一定の実施形態において、好ましくは、アルキルセルロース、
特にエチルセルロースは、粒子または水性アルキルセルロース分散体の形態で使用される

【0086】
エチルセルロース粒子の場合、そのセチルセルロースは、好ましくは、80%トルエン
と20%アルコールの溶媒を用いてUbbelohde粘度計において25℃で、5%溶
液で測定したとき、3〜110cPの範囲の粘度を有する。好ましくは、この粘度は、1
8〜110cPの範囲内であり、41〜49cPの範囲での粘度が最も好ましい。適する
エチルセルロースは、商品名Ethocel(商標)Standard 45でDow
Chemical Companyにより供給されている。代替エチルセルロースは、E
thocel(商標)Standard 7である。
【0087】
水性エチルセルロース分散体の場合、ジブチル/セバケート、水酸化アンモニウム、オ
レイン酸およびコロイド状無水シリカでのエチルセルロース 20cPの分散体が好まし
く、これは、商品名Surlease(商標)E−7−7050で入手できる。
【0088】
一定の実施形態において、本発明は、少なくとも1つの可塑剤または第二放出制御マト
リックス材料(C12−C36脂肪族アルコールまたは対応する脂肪族系酸、好ましくは、ス
テアリルアルコール、セチルアルコールおよびセトステアリルアルコールならびに対応す
るステアリン酸およびパルミチン酸ならびにこれらの混合物から選択される)とのエチル
セルロースの併用に関し、この場合、C12−C36脂肪族アルコールまたは脂肪酸の量は、
その放出制御マトリックス製剤の、好ましくは少なくとも5(重量)%、さらに好ましく
は少なくとも10(重量)%、さらに好ましくは少なくとも15(重量)%、最も好まし
くは20(重量)%〜25(重量)%である。
【0089】
本発明のこうした一定の実施形態において、本剤形は、アルキル(エチル)セルロース
および/または脂肪アルコールに加えて、充填剤および追加の物質、例えば造粒助剤、滑
沢剤、染料、流動剤および可塑剤を含むことができる。
【0090】
ラクトース、グルコースまたはサッカロース、デンプンおよびそれらの加水分解物、微
結晶性セルロース、セラトース(cellatose)、糖アルコール、例えばソルビトールまた
はマンニトール、多価可溶性(polysoluble)カルシウム塩、例えばリン酸水素カルシウ
ム、リン酸二カルシウムまたは三カルシウムを充填剤として使用することができる。
【0091】
ポビドンを造粒助剤として使用することができる。
【0092】
高分散シリカ(Aerosil(登録商標))、滑石、コーンスターチ、酸化マグネシ
ウムおよびステアリン酸マグネシウムまたはカルシウムを流動剤または滑沢剤として好適
に使用することができる。
【0093】
ステアリン酸マグネシウムおよび/またはステアリン酸カルシウムを滑沢剤として好適
に使用することができる。脂肪、例えば硬化ヒマシ油も好適に使用することができる。
【0094】
こうした一定の実施形態によると、エチルセルロース、ステアリルアルコール、滑沢剤
としてステアリン酸マグネシウム、充填剤としてラクトースおよび造粒助剤としてポビド
ンを含む製剤が、特に好ましい。
【0095】
本発明の一定のこうした実施形態において、本放出制御マトリックス製剤は、中性水不
溶性ポリ(エチルアクリレート メチルアクリレート)コポリマーおよび/またはポリ(
メタ)アクリレート トリメチルアンモニウムメチルアクリレートクロライドコポリマー
を含まない。
【0096】
本発明の一定のこうした実施形態において、前記疎水性材料は、腸溶性ポリマーである
。適する腸溶性ポリマーの例としては、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレート、メタクリル酸コポリマー、
セラック、コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸トリメリット酸セルロー
ス、および前述のものの任意の混合物が挙げられる。
【0097】
本発明の剤形は、米国特許第5,266,331号、同第5,958,452号および
同第5,965,161号の教示に従って、押出または造粒により調製することができる

【0098】
一定の実施形態、特に、上で説明した脂肪アルコールまたは脂肪酸(すなわち、C12
36脂肪族アルコールまたは対応する脂肪族系酸)との組み合わせでアルキルセルロース
、例えばエチルセルロースを含む実施形態において、本発明によると、押出法による医薬
製剤またはその前段階の製造が特に有利である。1つの好ましい実施形態において、医薬
製剤またはその前段階は、2つのスクリューを具備する同方向または異方向回転押出機で
の溶融押出により製造される。もう1つのこうした好ましい実施形態は、1つまたはそれ
以上のスクリューを具備する押出機での押出しによる製造である。これらの押出機は、混
練要素を具備することもある。
【0099】
押出しは、製薬技術の中でよく確立された製造プロセスでもあり、当業者には周知であ
る。当業者は、押出プロセス中に様々なパラメータ、例えば、供給量、スクリュー速度、
(利用可能である場合には)異なる押出ゾーンの加熱温度、含水率などを変えて、所望の
特性の生成物を製造できることをよく知っている。
【0100】
上述のパラメータは、使用される押出機の特定のタイプに依存するであろう。押出し中
、本発明の製剤が溶融する加熱ゾーンの温度は、特に異方向回転二軸スクリュー押出機(
例えば、Leistritz Micro 18 GGL)を使用する場合、40〜12
0℃の間、または40〜160℃の間、好ましくは50〜100℃の間、または好ましく
は50〜135℃の間、さらに好ましくは50〜90℃の間、さらにいっそう好ましくは
50〜70℃の間、最も好ましくは50〜65℃の間であり得る。当業者は、すべての加
熱ゾーンを加熱しなければならないとは限らないことをよく知っている。特に、成分を混
合するフィーダーの後ろは、約25℃に冷却する必要があり得る。スクリュー速度は、特
に異方向回転二軸スクリュー押出機(例えば、Leistritz Micro 18
GGL)を使用する場合、1分に100〜500回転(rpm)の間、好ましくは100
〜250rpmの間、さらに好ましくは100〜200rpmの間で変えることができ、
最も好ましくは約150rpmである。ノズルの幾何学的配置および直径は、必要に応じ
て選択することができる。一般に使用される押出機のノズルの直径は、典型的には1〜1
0mmの間、好ましくは2〜8mmの間、最も好ましくは3〜5mmの間である。本発明
の製品の製造に使用することができる押出機のスクリューの長さ対直径比は、典型的には
約40:1である。
【0101】
一般に、加熱ゾーンの温度は、薬学的に活性な化合物を破壊し得る温度が発現しないよ
うに選択しなければならない。供給量およびスクリュー速度は、押出しにより製造される
製品から、薬学的に活性な化合物が、持続的に、独立して、一様に放出されるように選択
される。例えば、供給量を増加させる場合、その遅滞量を保障するために、それに応じて
スクリュー速度を増加させなければはらない。
【0102】
上述のすべてのパラメータが、特定の製造条件(押出機のタイプ、スクリューの幾何学
的配置、要素の数など)に依存すること、および押出しにより製造される製品が必要な放
出の手立てとなるようにそれらのパラメータを合わせなければならないことは、当業者に
は公知である。
【0103】
こうした一定の実施形態によると、C12−C36脂肪族アルコールまたは脂肪族系酸溶は
溶解し、エチルセルロースは、溶融押出プロセス中に前記C12−C36脂肪族アルコールま
たは脂肪族系酸に溶解することができる。
【0104】
本発明において有用なオピオイド作動薬塩としては、アルフェンタニル、アリルプロジ
ン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフ
ィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキストロモラミド
、デゾシン、ジアンプロマイド、ジアモルホン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、
ジメノキサドール、ジメヘプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチルブチラ
ート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチル
モルヒネ、エトニタゼン、エトルフィン、ジヒドロエトルフィン、フェンタニルおよび誘
導体のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロ
キシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルフ
ァン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン
、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタ
ドン、ナロルフィン、ナルブフェン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコド
ン、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン
、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロヘプタジン、プロメ
ドール、プロペリジン、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール、
これらの薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物、前述のものの混合物などが挙げ
られるが、これらに限定されない。一定の実施形態において、本剤形中のオピオイド作動
薬の量は、約75ng〜750ngであり得る。
【0105】
上で説明したオピオイド作動薬またはそれらの薬学的に許容される塩との併用に有用な
オピオイド拮抗薬またはそれらの薬学的に許容される塩は、ナロキソン、ナルトレキソン
およびナロルフィンまたはこれらの薬学的に許容される塩である。オキシコドンHClと
ナロキソンHClの2:1の量比での併用が好ましい。
【0106】
一定の実施形態において、前記オピオイドは、コデイン、モルヒネ、オキシコドン、ヒ
ドロコドン、ヒドロモルホンもしくはオキシモルホンまたはこれらの薬学的に許容される
塩から選択される。
【0107】
一定の他の実施形態において、他の治療活性薬剤/活性物質を、オピオイドと併用でま
たはオピオイドの代わりに、本発明に従って使用することができる。こうした治療活性薬
剤の例としては、抗ヒスタミン剤(例えば、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、
クロルフェニラミンおよびd−マレイン酸クロルフェニラミン)、非ステロイド系抗炎症
薬(例えば、ナプロキセン、ジクロフェナク、インドメタシン、イブプロフェン、スリン
ダク)、制吐薬(例えば、メトクロプラミド、メチルナルトレキソン)、抗癲癇薬(例え
ば、フェニトイン、メプロバメートおよびニトラゼパム)、血管拡張剤(例えば、ニフェ
ジピン、パパベリン、ジルチアゼムおよびニカルジピン)、鎮咳薬および去痰薬(例えば
、リン酸コデイン)、抗喘息薬(例えば、テオフィリン)、制酸薬、鎮痙薬(例えば、ア
トロピン、スコポラミン)、抗糖尿病薬(例えば、インスリン)、利尿薬(例えば、エタ
クリン酸、ベンドロフルチアジド)、抗低血圧薬(例えば、プロプラノロール、クロニジ
ン)、抗高血圧薬(例えば、クロニジン、メチルドパ)、気管支拡張薬(例えば、アルブ
テロール)、ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、プレドニゾン
)、抗生物質(例えば、テトラサイクリン)、抗痔薬、催眠薬、向精神薬、止痢薬、粘液
溶解薬、鎮静剤、うっ血除去薬、緩下薬、ビタミン、興奮薬(フェニルプロパノールアミ
ンなどの食欲抑制薬を含む)、ならびにこれらの薬学的に許容される塩、水和物および溶
媒和物が挙げられる。
【0108】
本発明は、例えばベンゾジアゼピン、バルビツレートまたはアンフェタミンなどの活性
薬剤を利用する剤形にも関する。これらは、それぞれの拮抗薬と併用することができる。
【0109】
用語「ベンゾジアゼピン」は、ベンゾジアゼピン、および中枢神経系を抑制することが
できるベンゾジアゼピンの誘導体である薬物を指す。ベンゾジアゼピンとしては、アルプ
ラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロラゼペート、ジアゼパム、エスタ
ゾラム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロラゼパム、ニトラゼパム、オキサゼ
パム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、メチルフェニデートならび
に薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物ならびにこれらの混合物が挙げられるが
、それらに限定されない。本発明において使用することができるベンゾジアゼピン拮抗薬
としては、フルマゼニルならびに薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物が挙げら
れるが、これらに限定されない。
【0110】
バルビツレートは、バルビツール酸(2,4,6−トリオキソヘキサヒドロピリミジン
)から誘導される催眠鎮静薬を指す。バルビツレートとしては、アモバルビタール、アプ
ロバルボタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メトヘキシタール、メフォバルビ
タール、メタルビタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール
ならびに薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物ならびにこれらの混合物が挙げら
れるが、それらに限定されない。本発明において使用することができるバルビツレート拮
抗薬としては、アンフェタミンならびに薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物が
挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
興奮薬は、中枢神経系を刺激する薬物を指す。興奮薬としては、アンフェタミン類、例
えばアンフェタミン、デキストロアンフェタミン樹脂複合体、デキストロアンフェタミン
、メトアンフェタミン、メチルフェニデートならびに薬学的に許容される塩、水和物およ
び溶媒和物ならびにこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。本発明にお
いて使用することができる興奮薬拮抗薬としては、本明細書において説明するような、ベ
ンゾジアゼピンならびに薬学的に許容される塩、水和物および溶媒和物が挙げられるが、
これらに限定されない。
【0112】
一定の実施形態において、オピオイドは、例えば、2mg、4mg、8mg、12mg
、16mg、24mg、32mg、48mgまたは64mgの塩酸ヒドロモルホンの量で
の塩酸ヒドロモルホンである。
【0113】
一定の実施形態において、オピオイドは、例えば、5mg、10mg、15mg、20
mg、30mg、40mg、45mg、60mg、80mg、90mg、120mgまた
は160mgの塩酸オキシコドンの量での塩酸オキシコドンである。一定の実施形態、特
に、脂肪アルコールとの組み合わせでアルキルセルロース、例えばエチルセルロースを含
む実施形態において、塩酸オキシコドンは、上記の量で、塩酸ナロキソンと、2:1の量
比で併用される。
【0114】
さて、付随する実施例を参照しながら本発明をより完全に説明しよう。しかし、以下の
説明は、単に実例となるものであり、いかなる点においても本発明の限定と解釈すべきで
ないことは理解しなければならない。
【実施例】
【0115】

実施例1
(比較例)
【0116】
実施例1は、認可を受けたパラドン(持続放出性塩酸ヒドロモルホン)製剤であり、以
下の成分を含有する:
ヒドロモルホンHCl 12.0mg
ユートラジット(Eudragit) RSPO* 76.5mg
エチルセルロース 4.5mg
ステアリルアルコール 27.0mg
*(ポリ(メタ)アクリレートと5%塩化メタクリル酸トリメチルアンモニウム)

この製剤は、以下の手順により調製した:
1.ステアリルアルコールを磨砕する。
2.ヒドロモルホンHCl、エチルセルロース、ユートラジット RSPOおよび磨砕
されたステアリルアルコールを、V型ブレンダーを用いてブレンドする。
3.異方向回転スクリューおよび1mmダイプレートを取り付けたZSE−218押出
機を使用して(1)からそのブレンドを押し出す。ペレット製造機を使用して、それらの
ストランドを切断して、長さ約1mm、直径約1mmの円筒形ペレットを調製する。
【0117】

実施例2
実施例2.1
実施例2.1の組成を以下にまとめる。
【0118】
【表a】

【0119】
サンプリング時の加工条件を以下にまとめる。

押出機:Listritz ZSE 27
スクリューの形状:異方向回転
【0120】
【表b】

【0121】
条件#1
トルク(%):25
溶融圧(psi):480
供給量(kg/時):2.9
スクリュー速度(rpm):90
ダイプレート穴径(mm):1.0(8穴ダイプレート)
【0122】
条件#2
トルク(%):25
溶融圧(psi):520
供給量(kg/時):4.2
スクリュー速度(rpm):90
ダイプレート穴径(mm):1.0(8穴ダイプレート)
【0123】
ヒドロモルホンHCl 12mgの溶融押出多粒子を製造するための加工段階は、次の
通りである:
1.篩い分け:エチルセルロース、ヒドロモルホンHCl、ヒドロキシプロピルセルロ
ースおよびグリセリルパルミトステアレートを(この順に)#20 USメッシュの篩に
より篩い分けした。
2.ブレンド:段階1で篩い分けした材料を、増圧棒を備えた8qt.V型ブレンダー
に装填し、10分間、周囲温度でブレンドした。
3.押出し:段階2でブレンドした材料を、ダイスを取り付けた二軸スクリュー押出機
に量り入れ、約1mmのストランドに加工した。この押出機は、15℃〜125℃の範囲
のゾーン(バレル)温度で異方向回転にセットした。
4.冷却:それらのストランドをコンベヤーの上で、周囲温度で冷却した。
5.ペレット製造:冷却したストランドを、ペレット製造機を使用して長さ約1mmの
ペレットに切断した。
6.篩い分け:それらのペレットを、#16 USメッシュの篩および#20 USメ
ッシュの篩により篩い分けした。#20 USメッシュの篩上に残留したペレットを回収
した。

実施例2.2
【0124】
実施例2.2は、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケッ
ト)装置を使用して、現行のパラドン製剤および同濃度(19重量%)のヒドロモルホン
を含有する実施例2.1の製剤に対する人工胃液(実施例1では500ml;実施例2.
1では900ml)中の様々な濃度のエタノールの影響を比較するものである。現行のパ
ラドン製剤は、主放出速度制御賦形剤としてメタクリル酸アンモニウムを含有し、これに
対して実施例2.1の製剤は、エチルセルロースを含有する。結果を以下にまとめる。
【0125】
【表c】

【0126】
データは、実施例2.1の製剤のほうが、エタノールの存在下で薬物の放出が増加しに
くいことを示している。例えば、現行のパラドン製剤については、SGF中20%のエタ
ノール濃度により、1時間に放出されるヒドロモルホンの量が、SGFに放出される量と
比較して8倍になった。速度制限ポリマーとしてエチルセルロースを含有する実施例2.
1の製剤については、同じエタノール濃度により、ヒドロモルホン放出量が約1.5倍増
加する。
【0127】

実施例3
実施例3.1
実施例3.1の組成を以下にまとめる。
【0128】
【表d】

【0129】
サンプリング時の加工条件を以下にまとめる。

押出機:Listritz ZSE 27
スクリューの形状:異方向回転
【0130】
【表e】

【0131】
条件#1(バレル温度 100℃)
トルク(%):46
溶融圧(psi):2000
供給量(kg/時):2.9
スクリュー速度(rpm):90
ダイプレート穴径(mm):1.0(8穴ダイプレート)
【0132】
条件#2(バレル温度 125℃)
トルク(%):25
溶融圧(psi):690
供給量(kg/時):2.9
スクリュー速度(rpm):90
ダイプレート穴径(mm):1.0(8穴ダイプレート)
【0133】
ヒドロモルホンHCl 12mgの溶融押出多粒子を製造するための加工段階は、次の
通りである:
7.篩い分け:エチルセルロース、ヒドロモルホンHCl、ヒドロキシプロピルセルロ
ースおよび硬化ヒマシ油を(この順に)#20 USメッシュの篩により篩い分けした。
8.ブレンド:段階1で篩い分けした材料を、増圧棒を備えた8qt.V型ブレンダー
に装填し、10分間、周囲温度でブレンドした。
9.押出し:段階2でブレンドした材料を、ダイスを取り付けた二軸スクリュー押出機
に量り入れ、約1mmのストランドに加工した。この押出機は、15℃〜125℃の範囲
のゾーン(バレル)温度で異方向回転にセットした。
10.冷却:それらのストランドをコンベヤーの上で周囲温度で冷却した。
11.ペレット製造:冷却したストランドを、ペレット製造機を使用して長さ約1mm
のペレットに切断した。
12.篩い分け:それらのペレットを、#16 USメッシュの篩および#20 US
メッシュの篩により篩い分けした。#20 USメッシュの篩上に残留したペレットを回
収した。
試験−室温および高温での水への抽出
手順

実施例3.2
【0134】
実施例3.2は、熱水抽出に対する耐性を比較するものである。各薬物製品の1投薬単
位を2つの別のガラスシンチレーションバイアルに入れ、バイアル1および2とラベルを
貼る。10mLの抽出溶媒を各バイアルに添加する。指定されている場合には、指定温度
(50、75または100℃)にセットした水浴に5分間、それらのバイアルを入れる。
両方のバイアルを実験室用リストアクションシェーカーに載せ、15分後にバイアル1を
2時間後にバイアル2を除去する。室温でサンプルを直接そのシェーカーに載せる。この
実験の設定を以下に列挙する。
【0135】
【表f】

【0136】
この抽出試験の結果を以下に示す:
【0137】
【表g】

【0138】

実施例4
実施例4は、エチルセルロースおよびポリメタクリレートを含む製剤に関する。

実施例4.1(裏づけ無し(Prophetic))
【0139】
実施例4.1では、次の製剤を調製することができる。この製剤は、次の成分の組合せ
から成る:薬物、エチルセルロース、ポリメタクリレートおよびヒドロキシプロピルセル
ロース。この製剤の一例を以下に示す。
【0140】
【表h】

【0141】
この製剤に用いることができる材料範囲は、他の放出制御剤、例えばメタクリル酸コポ
リマー(ユートラジット類)および他のセルロース系結合剤、例えばメチルセルロース(
Methocel)またはヒドロキシエチルセルロース(Natrosol)を包含し得
る。
【0142】
この製造プロセスは、標準的な/従来どおりの製薬プロセス:湿式造粒、乾燥、磨砕お
よび圧縮を用いる。この造粒プロセスにより、典型的な造粒物(すなわち、それは易流動
性粒状粉に似ている)が製造されるが、この造粒物を圧縮すると、顆粒が互いに融合して
、耐改ざん性の堅い錠剤が作られる。この製造プロセスを以下に記載する。
a.エチルセルロース、API(またはプラシーボ評価のためのスプレー乾燥ラクトー
ス)およびヒドロキシプロピルセルロースを低/高剪断ミキサーで乾式混合する。
b.混合中に、ポリメタクリレート(水性分散体)を添加し、造粒物が形成されるまで
その低/高剪断ミキサーで混合し続ける。
c.流動層乾燥機でその湿潤した造粒物を乾燥させる(またはオーブントレーで篩い分
けし、乾燥させる)。
d.要求されている要件を基に、その乾燥造粒物は、
・打錠機を使用して直接圧縮することができる。
・圧縮またはさらなるブレンド(例えば、滑沢剤、追加の結合剤)のために特定粒径
画分が得られるように篩い分けすることができる。
・磨砕して粒径を減少させる(より均一な粒径プロフィール(粒径特性)を生じさせ
る)ことができ、それによって、直接圧縮することができる、または他の成分(例えば、
滑沢剤、追加の結合剤)とブレンドすることができる、または圧縮もしくはさらなるブレ
ンドのために特定粒径画分が得られるように篩い分けすることができる。
磨砕は、スクリーンミル(例えば、回転インペラまたは揺動バー)を使用して達成する
ことができる。
e.回転式打錠機で錠剤を目的重量に圧縮する。
エチルセルロースおよびポリメタクリレートを含むさらなる実施例4.2〜4.8を以
下に示す。

実施例4.2
【0143】
実施例4.2の組成は、下記のものである。
【0144】
【表i】

【0145】
これらのヒドロモルホンHCl錠を製造するための加工段階は、次の通りである:
f.エチルセルロース、ヒドロモルホンHCl、微結晶性セルロースおよびヒドロキシ
プロピルセルロースを低/高剪断ミキサーで乾式混合する。
g.混合中に、ポリメタクリレート(水性分散体)を添加し、造粒物が形成されるまで
その低/高剪断ミキサーで混合し続ける。
h.流動層乾燥機でその湿潤した造粒物を乾燥させる(またはオーブントレーで篩い分
けし、乾燥させる)。
i.乾燥した造粒物を、スクリーンミル(例えば、回転インペラまたは揺動バー)を使
用して磨砕する。
j.磨砕された造粒物を回転式打錠機で目的重量に圧縮する。
【0146】
12mg用量を目標にして、錠剤を120mgの重量に圧縮した。得られた錠剤の組成
を以下に提供する。
【0147】
【表j】

【0148】
UPS Apparatus 2(パドル)を使用して、これらの錠剤を人工胃液中、
人工腸液中、11%エタノールおよび35%エタノール中、インビトロで試験した。結果
を以下に示す。
【0149】
【表k】

【0150】

実施例4.3〜4.5
【0151】
実施例4.3、4.4および4.5の組成を以下にまとめる。
【0152】
【表l】

【0153】
これらのヒドロモルホンHCl錠を製造するための加工段階は、次の通りである:
a.エチルセルロース、ヒドロモルホンHClおよびヒドロキシプロピルセルロースを
低/高剪断ミキサーで乾式混合する。
b.混合中に、ポリメタクリレート(水性分散体)を添加し、造粒物が形成されるまで
その低/高剪断ミキサーで混合し続ける。
c.流動層乾燥機でその湿潤した造粒物を乾燥させる(またはオーブントレーで篩い分
けし、乾燥させる)。
d.乾燥した造粒物を、スクリーンミル(例えば、回転インペラまたは揺動バー)を使
用して磨砕する。
e.磨砕された造粒物をシングルステーション打錠機で目的重量に圧縮する。
f.それらの錠剤をオーブンで硬化させる。
【0154】
以下に示すように、12mg用量を目標にして錠剤を120mgの重量に圧縮した。
【0155】
【表m】

【0156】
50rpm、37℃でUSP Apparatus 2(パドル)を使用して、これら
の錠剤を900mlの人工胃液中、インビトロで試験して、薬物放出を評価した。薬物放
出データは、280nmの波長でUV分光計フロースルーシステムを使用して収集した。
結果を以下に示す。
【0157】
【表n】

【0158】
実施例4.6、4.7および4.8の組成を以下にまとめる。
【0159】
【表o】

【0160】
これらのオキシコドンHCl錠を製造するための加工段階は、次の通りである:
a.エチルセルロース、オキシコドンHClおよびヒドロキシプロピルセルロースを低
/高剪断ミキサーで乾式混合する。
b.混合中に、ポリメタクリレート(水性分散体)を添加し、造粒物が形成されるまで
その低/高剪断ミキサーで混合し続ける。
c.流動層乾燥機でその湿潤した造粒物を乾燥させる(またはオーブントレーで篩い分
けし、乾燥させる)。
d.乾燥した造粒物を、スクリーンミル(例えば、回転インペラまたは揺動バー)を使
用して磨砕する。
e.磨砕された造粒物をシングルステーション打錠機で目的重量に圧縮する。
【0161】
以下に示すように、10mg用量を目標にして錠剤を100mgの重量に圧縮した。
【0162】
【表p】

【0163】
50rpm、37℃でUSP Apparatus 2(パドル)を使用して、これら
の錠剤を900mlの人工胃液中、インビトロで試験して、薬物放出を評価した。薬物放
出データは、230nmの波長でUV分光計フロースルーシステムを使用して収集した。
加えて、実施例4.8を40%エタノール/SGF中で試験して、薬物放出に対するエタ
ノールの影響を評価した。結果を以下に示す。
【0164】
【表q】

【0165】

実施例5
実施例5の組成A〜Fを以下にまとめる。
【0166】
【表r】

【0167】
サンプリング時の加工条件を以下にまとめる:

押出機:Listritz ZSE 27
スクリューの形状:異方向回転
【0168】
【表s】

【0169】
条件
供給量(kg/時):4.2
スクリュー速度(rpm):90
ダイプレート穴径(mm):1.0(8穴ダイプレート)
【0170】
ヒドロモルホンHCl 12mgの溶融押出多粒子を製造するための加工段階は、次の
通りである:
1.篩い分け:エチルセルロース、ヒドロモルホンHClおよびヒドロキシプロピルセ
ルロースを#20 USメッシュの篩により篩い分けした。
2.ブレンド:段階1で篩い分けした材料を、増圧棒を備えた8qt.V型ブレンダー
に装填し、10分間、周囲温度でブレンドした。
3.押出し:段階2でブレンドした材料を、ダイスを取り付けた二軸スクリュー押出機
に量り入れ、約1mmのストランドに加工した。この押出機は、15℃〜135℃の範囲
のゾーン(バレル)設定温度で異方向回転にセットした。
4.冷却:それらのストランドをコンベヤーの上で周囲温度で冷却した。
5.ペレット製造:冷却したストランドを、ペレット製造機を使用して長さ約1mmの
ペレットに切断した。
6.篩い分け:それらのペレットを、#16 USメッシュの篩および#20 USメ
ッシュの篩により篩い分けした。#20 USメッシュの篩上に残留したペレットを回収
した。
【0171】
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用し
て、500ml 人工胃液中の様々な濃度のエタノール中で製剤A、CおよびFをインビ
トロで試験して、薬物放出に対するエタノールの影響を判定した。結果を以下に示す。
【0172】
【表t】

【0173】
上の結果は、製剤A、CおよびFからのヒドロモルホンの放出が、20% v/vを含
む、20% v/vまでのエタノール濃度では不変であったことを示している。これは、
これらの条件下でヒドロモルホン放出が8倍増加した実施例1(現行のパラドン製剤)に
対する進歩である。30% v/vおよび40% v/v エタノールでは、製剤A、Cお
よびFについての放出が増加したが、SGF中での放出と比較した増加は、実施例1(原
稿のパラドン製剤)で得られたものより低かった。
【0174】

実施例6
10mgの塩酸オキシコドンおよび5mgの塩酸ナロキソンを含む、オキシコドン/ナ
ロキソン剤形
【0175】
【表u】

【0176】

実施例7
20mgの塩酸オキシコドンおよび10mgの塩酸ナロキソンを含む、オキシコドン/
ナロキソン剤形
【0177】
【表v】

【0178】

実施例8
40mgの塩酸オキシコドンおよび20mgの塩酸ナロキソンを含む、オキシコドン/
ナロキソン剤形
【0179】
【表w】

【0180】
【表x】

【0181】
上に記載した剤形を溶融押出により調製した。
塩酸オキシコドンおよび塩酸ナロキソンをポビドン、エチルセルロース、ステアリルアル
コールおよびラクトースとブレンドし、そのブレンドを篩い分けして凝集塊を除去し、さ
らにブレンドする。そのブレンドを、熱スクリュー押出機を利用して溶融押出してストラ
ンドを形成し、それらを磨砕して顆粒を製造する。それらの顆粒をタルクおよびステアリ
ン酸マグネシウムとブレンドし、カプセル形の錠剤に圧縮し、その後、それらをフィルム
コーティングする。
【0182】

実施例9
溶解試験
【0183】
例えばUPS 23に記載されているようなUSP バスケット/100rpm/90
0ml溶解媒体法に従って、溶解装置を組み立てた。37.0±0.5℃にセットした浴
温で、指定溶解媒体を各容器に移した。すべてのエタノール系媒体は、ペプシンを含有し
ないUSP人工胃液(SGF)に適切な量のエタノールを移し入れることにより調製した
(すなわち、1%エタノール媒体については891mLのSGFと9mLのエタノール)

【0184】
各容器に1個の錠剤を移し入れた。4つ(10、30、60および120分)の時点で
各容器からサンプルを抜き取った。HPLC試験法を用いて、サンプルおよび(対応する
)標準物質をそのカラムに注入して、溶解したオキシコドンHClおよびナロキソンHC
lの量を判定した。
【0185】
12の異なる濃度、0%、2%、4%、8%、12%、16%、20%、24%、28
%、32%、36%および40%、のエタノールを試験した。

実施例9/実施例6の溶解結果
【0186】
【表y】

実施例9/実施例7の溶解結果
【0187】
【表z】

実施例9/実施例8の溶解結果
【0188】
【表A】

【0189】
実施例6〜8の溶解結果を図2および3に示す。図2は、実施例6(OX/N 10/
5 PR)、実施例7(OX/N 20/10 PR)および実施例9(OX/N 20
/40 PR)についての2時間後のオキシコドンの溶解(%)を示すものである。図3
は、2時間後のナロキソンの対応する溶解(%)を示すものである。
【0190】
0%エタノールと20%エタノールの間では、放出される活性物質の量は一様に減少し
、一方、20%エタノールと40%エタノールの間では、放出は安定する。これは、実施
例6〜8の3つすべての剤形に関する塩酸オキシコドンおよび塩酸ナロキソンについて観
察することができる。
【0191】

実施例10〜13
実施例10〜13の組成を以下に示す。
【0192】
【表B】

【0193】
ペレットの形態の実施例10〜13の多粒子を調製するための手順は、おおよそ次の通
りである:
段階1.オキシコドンを、Gral 10 高剪断ミキサーで、5分間、エチルセルロ
ースおよび/またはユートラジット RS PO/RL POおよびステアリルアルコー
ルとブレンドした。
段階2.蠕動ポンプを利用して、ユートラジット NE 40D分散体を、そのGra
l 10 ミキシングボール内の段階1からのブレンドされた材料(実施例12および1
3については、29℃に予熱した)にゆっくりと添加し、この間、混合/剪断を継続した

段階3.顆粒形成が起こるまで、ユートラジット NE 40Dの適用を継続した−す
べてのユートラジット NE 40Dを添加した。
段階4.そのミキシングボールの側面のかき取りを可能ならしめるために、ユートラジ
ット NE 40Dの適用を定期的に停止させた。
段階5.すべてのユートラジット NE 40Dを添加した後、それらの湿潤した顆粒
を従来の押出機により押出し、その後、流動層乾燥機において約44℃で乾燥させた。
段階6.乾燥した顆粒を室温に冷却し、回収した。
段階7.その後、それらの顆粒を、1.0mm ダイプレートを取り付けたLeist
ritz Micro 18押出機、コンベヤーそしてペレット製造機に制御された速度
で供給し、熱ステーション(ゾーン)トルクおよび溶融圧は次の通りであった。
【0194】
【表C】

【0195】
供給量は、2.0〜2.6kg/時であり、スクリュー速度は、100〜141rpm
であった。押し出されたストランドをコンベヤーでダイヘッドから運び去り、円筒形の多
粒子に切断した。
【0196】
仮説としては、別の切断手順を考えることができる。Leistritz押出機のダイ
ヘッドのオリフィスから押出物が出てくる。それが圧力を受けてダイプレートのオリフィ
スから出てきて、まだ溶融している場合には、押し出された混合物を切断するために二枚
刃のロータリーカッターを使用する。これらの刃は、ダイヘッドの表面を掃くように進ん
でオリフィスを通過する。それらは膨張し、冷却するので、切断された押出物粒子は、丸
まった表面を形成する傾向がある。
【0197】
仮説としては、上記実施例ではLeistritz Micro 18押出機を使用し
たが、加工のためにより高いトルクが求められる材料を取り扱うために、より大きな押出
機、例えばLeistritz Micro 27が好ましい場合がある。
【0198】

実施例14
実施例10〜13の多粒子を、それらの耐改ざん性の潜在能力を判定するために、次の
ように試験した:
【0199】
1)実施例10〜13の400mgの多粒子を、2本のスプーンの間で、またはピルク
ラッシャー、例えばApex Healthcare Productsが販売している
Pill Pulverizerで粉砕し、その後、スプーンの上で沸騰するまで加熱し
た2mlの水中で抽出し、濾過した。その後、抽出されたオキシコドンの量をHPLC、
および210nmの波長でのUVによる検出によって判定した。それらを図4のグラフお
よび以下に示す。
【0200】
【表D】

【0201】
2)実施例10〜13からの400mgの多粒子を、乳鉢および乳棒で乳棒を24回転
させて磨砕し、その生成物を37℃で45分間、900mlの水中に入れておいた。その
後、溶解したオキシコドンの量を、上の1)において説明した方法により判定した。結果
を図5のグラフおよび以下に説明する。
【0202】
【表E】

【0203】
3)抽出a)〜e)の各々において、実施例10〜13のうちの1つからの400mg
の多粒子を、それぞれ次のように試験した:それらの多粒子をガラスフラスコ中の指示さ
れた溶媒に入れ、その後、そのフラスコを(加熱が指示されている場合には)水浴で加熱
した。その後、1分当たり揺動数500〜600にセットしたStuart Scien
tific Flask Shaker Model SF1を使用して、そのフラスコ
を、指示された時間、振盪に付した。抽出後、溶解したオキシコドンの量を、1)におい
て用いた方法により判定した。
a)10mlの水中、室温で15分の振盪;
b)10mlの水中、50℃で5分間の加熱、その後、15分の振盪;
c)10mlの水中、75℃で5分間の加熱、その後、15分の振盪;
d)10mlの水中、100℃で5分間の加熱、その後、15分の振盪;
e)10mlの40%エタノール中、室温で15分の振盪。
【0204】
試験結果を添付の図6の棒グラフおよび以下に示す。
【0205】
【表F】

【0206】

実施例15〜24
さらなる実施例15〜24を下の表1に示す。

実施例25
アルコール抽出試験および溶解プロフィール(溶解特性)
【0207】
実施例15〜21のうちの1つからの400mgの多粒子を室温で10mlの40%エ
タノールに入れ、1分当たり揺動数500〜600にセットしたStuart Scie
ntific Flask Shaker Model SFを使用して15分間の振盪
に付した。抽出後、溶解したオキシコドンの量を、HPLCと206mm波長でのUVに
よる検出で判定した。それらの抽出結果を表2および図7に提示する。溶解プロフィール
は、場合により40%エタノールを含有する900mlのSGF中で、100rpm、3
7℃でPh.Eur.Basket Apparatusを使用して、およびHPLCと
206nm波長でのUVによる検出を用いて判定した。40%エタノールを含有するSG
F中での実施例15〜21の溶解結果を表3および図8に提示する。SGF中での実施例
15〜21の溶解プロフィールを表4に提供し、実施例15〜20のものも図9に提供す
る。実施例22〜24についての40%エタノールを含有するSGF中およびSGF中で
の溶解結果を表5および6ならびに図10および11にそれぞれ提供する。
【0208】
【表1】

【0209】
【表2】

【0210】
【表3】

【0211】
【表4】

【0212】
【表5】

【0213】
【表6】

【図面の簡単な説明】
【0214】
【図1】実施例5の組成A〜Fのインビトロ溶解の結果を示す図である。
【図2】実施例9のインビトロ溶解の結果を示す図である。
【図3】実施例9のインビトロ溶解の結果を示す図である。
【図4】実施例14のピルクラッシャーまたはスプーンを使用する粉砕試験の結果を示す図である。
【図5】実施例14の乳鉢及び乳棒を使用する粉砕試験の結果を示す図である。
【図6】実施例14のアルコール抽出試験の結果を示す図である。
【図7】実施例25において説明する実施例15〜21のアルコール抽出試験の結果を示す図である。
【図8】実施例25において説明する実施例15〜21の40%アルコールを含有する人工胃液中での溶解プロフィールを示す図である。
【図9】実施例25において説明する実施例15〜20の人工胃液中での溶解プロフィールを示す図である。
【図10】実施例25において説明する実施例22〜24の人工胃液40%アルコール中での溶解プロフィールを示す図である。
【図11】実施例25において説明する実施例22〜24の人工胃液中での溶解プロフィールを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オピオイドのアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド放出制御マトリ
ックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての難透水性熱可塑性ポリマー
または疎水性ポリマーの使用であって、放出制御マトリックス材料として前記難透水性熱
可塑性ポリマーまたは疎水性ポリマーを有する前記製剤が、アルコール抽出試験において
、同じ処方だが、前記難透水性熱可塑性ポリマーまたは疎水性ポリマーの代わりに他のマ
トリックス材料を完全にまたは部分的に用いた製剤と比較して少ないオピオイドを放出す
る、前記使用。
【請求項2】
オピオイド塩のアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド塩放出制御マ
トリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての難透水性熱可塑性ポリ
マーの使用であって、前記製剤が、室温、40%エタノール中で15分振盪した後、オピ
オイド塩の35%未満を放出する、前記使用。
【請求項3】
前記製剤が、30%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは25%未満のオピオイド塩
、または15〜25%のオピオイド塩を放出する、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
オピオイド塩のアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド塩放出制御マ
トリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎水性材料の使用であ
って、USP Apparatus I(バスケット)を使用して100rpm、37℃
で操作する、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤
形の1時間のインビトロ溶解後、前記25%未満のオピオイド塩が放出される、前記使用

【請求項5】
オピオイド塩のアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド塩放出制御マ
トリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎水性材料の使用であ
って、USP Apparatus I(バスケット)を使用して100rpm、37℃
で操作する、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤
形の1時間のインビトロ溶解後、前記25%未満のオピオイド塩が放出される、前記使用

【請求項6】
20%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは10%未満のオピオイド塩、さらにいっ
そう好ましくは5%未満のオピオイド塩または10%と25%の間のオピオイド塩が、1
時間後に放出される、請求項4または5に記載の使用。
【請求項7】
オピオイド塩のアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド塩放出制御マ
トリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎水性材料の使用であ
って、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の
1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド塩の量の、100rpm、37℃でU
SP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有す
る900mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出さ
れるオピオイド塩の量に対する比が、約2:1未満である、前記使用。
【請求項8】
オピオイド塩のアルコール抽出に対する耐性を持たせるためのオピオイド塩放出制御マ
トリックス製剤の製造における放出制御マトリックス材料としての疎水性材料の使用であ
って、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使
用する、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の
1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド塩の量の、100rpm、37℃でU
SP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有す
る500mlの人工胃液中での前記製剤を含む剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出さ
れるオピオイド塩の量に対する比が、約2:1未満である、前記使用。
【請求項9】
前記比が、1.5:1未満、好ましくは1:1未満である、請求項7または8に記載の
使用。
【請求項10】
前記疎水性材料または難透水性熱可塑性ポリマーが、アルキルセルロースである、先行
する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
前記アルキルセルロースが、エチルセルロースである、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記オピオイド塩が、薬学的に許容される塩の形態での、オピオイド作動薬、オピオイ
ド作動薬との組み合わせでのオピオイド拮抗薬(この組み合わせは、鎮痛効果をもたらす
)、および混合型オピオイド作動薬/拮抗薬部分オピオイド作動薬またはこれらの混合物
から選択される、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項13】
前記オピオイド塩が、薬学的に許容される塩の形態での、アルフェンタニル、アリルプ
ロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノ
ルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキストロモラ
ミド、デゾシン、ジアンプロマイド、ジアモルホン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒ
ネ、ジメノキサドール、ジメヘプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチルブ
チラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エ
チルモルヒネ、エトニタゼン、エトルフィン、ジヒドロエトルフィン、フェンタニルおよ
び誘導体、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベ
ミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、
メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン
、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ナルブフェン、
ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレタム、
ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピ
ミノジン、ピリトラミド、プロヘプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロポキシフ
ェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール;ならびに前記のものの任意の混合物な
どから、好ましくは、コデイン、モルヒネ、オキシコドン、ヒドロコドン、ヒドロモルホ
ンまたはオキシモルホンのうちのいずれかの薬学的に許容される塩から選択される、先行
する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項14】
前記オピオイド塩が、オピオイド作動薬塩とオピオイド拮抗薬塩の組み合わせ(この組
み合わせは、鎮痛効果をもたらす)であり、前記オピオイド拮抗薬が、薬学的に許容され
る塩の形態での、ナロキソン、ナルトレキソンおよびナロルフィンの群から選択される、
先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項15】
前記アルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースが、前記マトリックス製剤の5
〜60(重量)%、好ましくは10〜50(重量)%、最も好ましくは前記マトリックス
製剤の20〜45(重量)%の量で、または前記マトリックス製剤の少なくとも40(重
量)%、少なくとも45(重量)%、少なくとも50(重量)%、少なくとも55(重量
)%もしくは少なくとも60(重量)%の量で使用される、請求項10〜14に記載の使
用。
【請求項16】
前記エチルセルロースが、ポリメタクリレートポリマー、好ましくは中性水不溶性ポリ
(エチルアクリレート、メチルメタクリレート)コポリマーから選択される少なくとも1
つの第二放出制御マトリックス材料と併用される、先行する請求項のいずれか1項に記載
の使用。
【請求項17】
前記ポリメタクリレートポリマー、好ましくは中性水不溶性ポリ(エチルアクリレート
、メチルアクリレート)コポリマーが、前記マトリックス製剤の、5(重量)%〜66(
重量)%、好ましくは15(重量)%〜50(重量)%、さらに好ましくは20(重量)
%〜45(重量)%および最も好ましくは25(重量)%〜45(重量)%の量で、また
は少なくとも5(重量)%、少なくとも10(重量)%、少なくとも15(重量)%、少
なくとも20(重量)%もしくは少なくとも25(重量)%の重量で使用される、請求項
16に記載の使用。
【請求項18】
前記オピオイド塩が、塩酸オキシコドンまたは塩酸ヒドロモルホンである、請求項10
〜17に記載の使用。
【請求項19】
少なくとも1つの結合剤、好ましくはヒドロキシアルキルセルロースが、前記マトリッ
クス製剤に含まれる、前記の請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項20】
前記アルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースの量が、前記マトリックス製剤
の20(重量)%未満、好ましくは15(重量)%未満、最も好ましくは10(重量)%
未満である、請求項10〜14に記載の使用。
【請求項21】
前記アルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースが、少なくとも1つの可塑剤ま
たは第二の制御放出マトリックス材料(C12−C36脂肪族アルコールまたは対応する脂肪
族系酸、好ましくは、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコ
ール、ステアリン酸もしくはパルミチン酸またはこれらの混合物から選択される)と併用
される、請求項20に記載の使用。
【請求項22】
前記アルキルセルロース、好ましくは、C12−C36脂肪族アルコールの量が、前記マト
リックス製剤の少なくとも5%、さらに好ましくは少なくとも10(重量)%、さらに好
ましくは少なくとも15(重量)%、および最も好ましくは20(重量)%〜25(重量
)%である、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
前記オピオイド塩が、塩酸オキシコドンと塩酸ナロキソンの2:1の量比での混合物で
ある、請求項20〜22に記載の使用。
【請求項24】
前記マトリックス製剤が、中性水不溶性ポリ(エチルアクリレート メチルアクリレー
ト)コポリマーを含まない、請求項19〜23に記載の使用。
【請求項25】
前記マトリックス製剤が、ポリ(メタ)アクリレート トリメチルアンモニウムメチル
アクリレートクロライドコポリマーを含まない、先行する請求項のいずれか1項に記載の
使用。
【請求項26】
前記マトリックス製剤が、溶融押出プロセスで調製される、先行する請求項のいずれか
1項に記載の使用。
【請求項27】
前記放出制御マトリックス製剤が、室温で水中において15分振盪した後、15%未満
のオピオイド塩、10%未満のオピオイド塩、好ましくは7.5%未満のオピオイド塩、
さらに好ましくは5%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれかに記載
の使用。
【請求項28】
前記放出制御マトリックス製剤が、50℃で水中において5分放置し、その後、同温度
で15分振盪した後、20%未満のオピオイド塩、好ましくは15%未満のオピオイド塩
、さらに好ましくは12%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれかに
記載の使用。
【請求項29】
前記放出制御マトリックス製剤が、75℃で5分放置し、その後、同温度で15分振盪
した後、25%未満のオピオイド塩、好ましくは20%未満のオピオイド塩、さらに好ま
しくは15%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれか1項に記載の使
用。
【請求項30】
前記放出制御マトリックス製剤が、100℃で5分放置し、その後、同温度で15分振
盪した後、30%未満のオピオイド塩、好ましくは25%未満のオピオイド塩、さらに好
ましくは20%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれかに記載の使用

【請求項31】
前記放出制御マトリックス製剤の50℃、120分の振盪で放出されるオピオイド塩の
重量%量の、前記放出制御マトリックス製剤の室温、120分の振盪で放出されるオピオ
イド塩の重量%量に対する比が、1.2以下、好ましくは1以下または0.9以下である
、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項32】
前記放出制御マトリックス製剤の75℃、15分の振盪で放出されるオピオイド塩の重
量%量の、前記放出制御マトリックス製剤の室温、15分の振盪で放出されるオピオイド
鎮痛薬の重量%量に対する比が、1.2以下、好ましくは1以下または0.9以下である
、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項33】
前記放出制御マトリックス製剤の100℃、15分の振盪で放出されるオピオイド塩の
重量%量の、前記放出制御マトリックス製剤の室温、15分の振盪で放出されるオピオイ
ド塩の重量%量に対する比が、1.3以下、好ましくは1.2以下または0.9以下であ
る、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項34】
前記放出制御マトリックス製剤の100℃、120分の振盪で放出されるオピオイド塩
の重量%量の、前記放出制御マトリックス製剤の室温、120分の振盪で放出されるオピ
オイド塩の重量%量に対する比が、2未満、好ましくは1.5以下または1以下または0
.9以下である、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項35】
前記放出制御マトリックス製剤が、乳鉢および乳棒で乳棒を24回転させて磨砕し、9
00mlの水に37℃で45分間抽出した後、12.5%未満のオピオイド塩、好ましく
は10%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは7.5%未満のオピオイド塩を放出する
、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項36】
前記放出制御マトリックス製剤が、2本のスプーンの間でまたはピルクラッシャーで粉
砕し、スプーン上で沸騰するまで加熱した2mlの水に抽出した後、27.5%未満のオ
ピオイド塩、好ましくは15%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは5%未満のオピオ
イド塩を放出する、先行する請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項37】
放出制御材料中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含むマトリックスを含む
放出制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バス
ケット)装置を使用する、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中でのその
剤形の1時間のインビトロ溶解後、その25%未満のオピオイド塩を放出する剤形。
【請求項38】
放出制御材料中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含むマトリックスを含む
放出制御剤形であって、100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バス
ケット)装置を使用する、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中でのその
剤形の1時間のインビトロ溶解後、その25%未満のオピオイド塩を放出する剤形。
【請求項39】
放出制御材料中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含む複数のマトリックス
を含む、請求項37または38に記載の剤形。
【請求項40】
薬学的に許容される賦形剤中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含むマトリ
ックス;および
そのマトリックスの周りに配置された放出制御材料を含む層
を含む、請求項37または38に記載の剤形。
【請求項41】
薬学的に許容される賦形剤中のオピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩を含む複数の
マトリックス;および
それらのマトリックスの各々の周りに配置された放出制御材料を含む層
を含む、請求項37または38に記載の剤形。
【請求項42】
前記放出制御材料が、疎水性材料である、請求項37〜41のいずれかに記載の剤形。
【請求項43】
前記疎水性材料が、エチルセルロースである、請求項42に記載の剤形。
【請求項44】
前記エチルセルロースが、前記単数または複数のマトリックスの少なくとも40%、少
なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%または少なくとも60%の重量で
存在する、請求項43に記載の剤形。
【請求項45】
前記エチルセルロースが、前記単数または複数のマトリックスの多くとも70%、多く
とも80%または多くとも90%の重量で存在する、請求項44に記載の剤形。
【請求項46】
前記放出制御材料が、前記単数または複数のマトリックスの少なくとも5%、少なくと
も10%、少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%の重量でポリメ
タクリレートポリマーをさらに含む、請求項44に記載の剤形。
【請求項47】
前記ポリメタクリレートポリマーが、前記単数または複数のマトリックスの多くとも2
5%、多くとも30%または多くとも35%の重量で存在する、請求項46に記載の剤形

【請求項48】
前記単数または複数のマトリックスが、水不溶性中性ポリ(エチルアクリレート メチ
ルアクリレート)コポリマーを含有しない、請求項37〜47に記載の剤形。
【請求項49】
前記単数または複数のマトリックスの少なくとも1%、少なくとも3%または少なくと
も5%の重量で結合剤をさらに含む、請求項37〜38のいずれかに記載の剤形。
【請求項50】
前記結合剤が、前記単数または複数のマトリックスの多くとも7%または多くとも10
%の重量で存在する、請求項49に記載の剤形。
【請求項51】
前記結合剤が、ヒドロキシアルキルセルロースである、請求項49または50に記載の
剤形。
【請求項52】
前記単数または複数のマトリックスの少なくとも5%、少なくとも15%または少なく
とも25%の重量で可塑剤をさらに含む、請求項37〜51のいずれかに記載の剤形。
【請求項53】
前記可塑剤が、前記単数または複数のマトリックスの多くとも30%または多くとも4
0%の重量で存在する、請求項52に記載の剤形。
【請求項54】
前記可塑剤が、少なくとも80℃の融点を有する、請求項52または53に記載の剤形

【請求項55】
前記可塑剤が、硬化ヒマシ油である、請求項54に記載の剤形。
【請求項56】
前記疎水性材料が、腸溶性ポリマーである、請求項42に記載の剤形。
【請求項57】
前記単数または複数のマトリックスが、押し出される、請求項37〜41のいずれかに
記載の剤形。
【請求項58】
前記マトリックスが、圧縮造粒される、請求項37または39に記載の剤形。
【請求項59】
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビ
トロ溶解後、20%未満のオピオイド塩を放出する、請求項37〜41のいずれかに記載
の剤形。
【請求項60】
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビ
トロ溶解後、5%より多くまたは10%より多くのオピオイド塩を放出する、請求項37
〜41のいずれかに記載の剤形。
【請求項61】
前記オピオイド塩が、塩酸ヒドロモルホンである
2mgの塩酸ヒドロモルホン、
4mgの塩酸ヒドロモルホン、
8mgの塩酸ヒドロモルホン、
12mgの塩酸ヒドロモルホン、
16mgの塩酸ヒドロモルホン、
24mgの塩酸ヒドロモルホン、
32mgの塩酸ヒドロモルホン、
48mgの塩酸ヒドロモルホンまたは
64mgの塩酸ヒドロモルホン
を含む、請求項37〜60のいずれかに記載の剤形。
【請求項62】
前記オピオイド塩が、塩酸オキシコドンである
5mgの塩酸オキシコドン、
10mgの塩酸オキシコドン、
15mgの塩酸オキシコドン、
20mgの塩酸オキシコドン、
30mgの塩酸オキシコドン、
40mgの塩酸オキシコドン、
45mgの塩酸オキシコドン、
60mgの塩酸オキシコドン、
80mgの塩酸オキシコドン、
90mgの塩酸オキシコドン、
120mgの塩酸オキシコドンまたは
160mgの塩酸オキシコドン
を含む、請求項37〜60のいずれかに記載の剤形。
【請求項63】
請求項37〜62のいずれかに記載の剤形をその必要がある患者に投与することを含む
、疼痛の治療方法。
【請求項64】
請求項37〜62のいずれかに記載の剤形を調製することを含む、オピオイド作動薬の
乱用を阻止する方法。
【請求項65】
前記オピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩および放出制御材料を押し出すことを含
む、請求項37〜62のいずれかに記載の放出制御剤形の製造方法。
【請求項66】
前記押出物を複数の粒子に切断すること、場合により、それらの粒子を錠剤に圧縮する
こと、またはそれらの粒子を薬学的に許容されるカプセルに充填することを含む、請求項
65に記載の方法。
【請求項67】
オピオイド鎮痛薬塩および放出制御材料を含む放出制御剤形であって、
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビ
トロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬塩の量の、100rpm、37℃でUSP A
pparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有する500
mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛
薬塩の量に対する比が、約2:1未満である、前記剤形。
【請求項68】
オピオイド鎮痛薬塩および放出制御材料を含む放出制御剤形であって、
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する900mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビ
トロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬塩の量の、100rpm、37℃でUSP A
pparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有する900
mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛
薬塩の量に対する比が、約2:1未満である、前記剤形。
【請求項69】
前記オピオイド鎮痛薬塩および放出制御材料を含むマトリックスを含む、請求項67ま
たは68に記載の剤形。
【請求項70】
前記オピオイド鎮痛薬塩および放出制御材料を含む複数のマトリックスを含む、請求項
67または68に記載の剤形。
【請求項71】
前記オピオイド鎮痛薬塩が、オキシコドン塩とナロキソン塩の組み合わせではなく、前
記マトリックスが、エチルセルロースおよびステアリルアルコールを含む、請求項69ま
たは70に記載の放出制御剤形。
【請求項72】
前記オピオイド鎮痛薬塩および薬学的に許容される賦形剤を含むマトリックスと、その
マトリックスの周りに配置された放出制御材料を含む層とを含む、請求項67または68
に記載の剤形。
【請求項73】
前記オピオイド鎮痛薬および薬学的に許容される賦形剤を含む複数のマトリックスと、
それらのマトリックスの各々の周りに配置された放出制御材料を含む層とを含む、請求項
67または68に記載の剤形。
【請求項74】
前記放出制御材料が、疎水性材料である、請求項67〜73のいずれかに記載の剤形。
【請求項75】
前記疎水性材料が、エチルセルロースである、請求項74に記載の剤形。
【請求項76】
前記エチルセルロースが、前記単数または複数のマトリックスの少なくとも40%、少
なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%または少なくとも60%の重量で
存在する、請求項75に記載の剤形。
【請求項77】
前記エチルセルロースが、前記単数または複数のマトリックスの多くとも70%、多く
とも80%または多くとも90%の重量で存在する、請求項76に記載の剤形。
【請求項78】
前記放出制御材料が、前記単数または複数のマトリックスの少なくとも5%、少なくと
も10%、少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%の重量でポリメ
タクリレートポリマーをさらに含む、請求項77に記載の剤形。
【請求項79】
前記ポリメタクリレートポリマーが、前記単数または複数のマトリックスの多くとも3
0%または多くとも35%の重量で存在する、請求項78に記載の剤形。
【請求項80】
前記単数または複数のマトリックスの少なくとも1%、少なくとも3%または少なくと
も5%の重量で結合剤をさらに含む、請求項37〜79のいずれかに記載の剤形。
【請求項81】
前記結合剤が、前記単数または複数のマトリックスの多くとも7%または多くとも10
%の重量で存在する、請求項80に記載の剤形。
【請求項82】
前記結合剤が、ヒドロキシアルキルセルロースである、請求項80または81に記載の
剤形。
【請求項83】
前記単数または複数のマトリックスの少なくとも5%、少なくとも15%または少なく
とも25%の重量で可塑剤をさらに含む、請求項37〜82のいずれかに記載の剤形。
【請求項84】
前記可塑剤が、前記単数または複数のマトリックスの多くとも30%または多くとも4
0%の重量で存在する、請求項83に記載の剤形。
【請求項85】
前記可塑剤が、少なくとも80℃の融点を有する、請求項83または84に記載の剤形

【請求項86】
前記可塑剤が、硬化ヒマシ油である、請求項85に記載の剤形。
【請求項87】
前記疎水性材料が、腸溶性ポリマーである、請求項74に記載の剤形。
【請求項88】
前記単数または複数のマトリックスが、押し出される、請求項67〜73のいずれかに
記載の剤形。
【請求項89】
前記マトリックスが、圧縮造粒される、請求項67または73に記載の剤形。
【請求項90】
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビ
トロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬の量の、100rpm、37℃でUSP Ap
paratus I(バスケット)装置を使用する、0%エタノールを含有する500m
lの人工胃液中でのその剤形の1時間のインビトロ溶解後に放出されるオピオイド鎮痛薬
の量に対する比が、約1.5:1未満または約1:1未満である、請求項67〜73のい
ずれかに記載の剤形。
【請求項91】
前記オピオイド塩が、塩酸ヒドロモルホンである
2mgの塩酸ヒドロモルホン、
4mgの塩酸ヒドロモルホン、
8mgの塩酸ヒドロモルホン、
12mgの塩酸ヒドロモルホン、
16mgの塩酸ヒドロモルホン、
24mgの塩酸ヒドロモルホン、
32mgの塩酸ヒドロモルホン、
48mgの塩酸ヒドロモルホンまたは
64mgの塩酸ヒドロモルホン
を含む、請求項37〜90のいずれかに記載の剤形。
【請求項92】
前記オピオイド塩が、塩酸オキシコドンである
5mgの塩酸オキシコドン、
10mgの塩酸オキシコドン、
15mgの塩酸オキシコドン、
20mgの塩酸オキシコドン、
30mgの塩酸オキシコドン、
40mgの塩酸オキシコドン、
45mgの塩酸オキシコドン、
60mgの塩酸オキシコドン、
80mgの塩酸オキシコドン、
90mgの塩酸オキシコドン、
120mgの塩酸オキシコドンまたは
160mgの塩酸オキシコドン
を含む、請求項37〜90のいずれかに記載の剤形。
【請求項93】
放出制御材料に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の治療有効量を含む
複数のマトリックスを含む放出制御剤形であって、
100rpm、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用す
る、20%エタノールを含有する500mlの人工胃液中での前記剤形の1時間のインビ
トロ溶解後に放出される前記ヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の量の、100rp
m、37℃でUSP Apparatus I(バスケット)装置を使用する、0%エタ
ノールを含有する500mlの人工胃液中での前記剤形の1時間のインビトロ溶解後に放
出される前記ヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の量に対する比が、約2:1未満で
ある、前記剤形。
【請求項94】
アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の治療有効
量を含む複数の押出マトリックスを含む、請求項93に記載の剤形。
【請求項95】
エチルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の治療有効量
を含む複数の押出マトリックスを含む、請求項93に記載の剤形。
【請求項96】
アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の治療有効
量を含む複数の押出マトリックスを含み、前記アルキルセルロースが、前記マトリックス
の少なくとも50重量%(w/w)である、請求項93に記載の剤形。
【請求項97】
アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩から本質的
に成る複数の押出マトリックスを含む、請求項93に記載の剤形。
【請求項98】
アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩、任意の結
合剤および任意の可塑剤から本質的に成る複数の押出マトリックスを含む、請求項93に
記載の剤形。
【請求項99】
アルキルセルロース中に分散されたヒドロモルホンの薬学的に許容される塩の治療有効
量を含む複数の押出マトリックスを含み、それらのマトリックスが、アクリル系ポリマー
を含まない、請求項93に記載の剤形。
【請求項100】
ステアリルアルコール、セチルアルコールおよびセトステアリルアルコールから成る群
より選択されるC12−C36脂肪族アルコールを15(重量)%より多く、好ましくは20
(重量)%より多く含有しない放出制御マトリックス製剤を含む、請求項27〜89のい
ずれかに記載の剤形。
【請求項101】
室温で水中において15分振盪した後、15%未満のオピオイド塩、10%未満のオピ
オイド塩、好ましくは7.5%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは5%未満のオピオ
イド塩を放出する、先行する請求項のいずれかに記載の剤形。
【請求項102】
50℃で水中において5分放置し、その後、同温度で15分振盪した後、20%未満の
オピオイド塩、好ましくは15%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは12%未満のオ
ピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれかに記載の剤形。
【請求項103】
75℃で5分放置し、その後、同温度で15分振盪した後、25%未満のオピオイド塩
、好ましくは20%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは15%未満のオピオイド塩を
放出する、先行する請求項のいずれかに記載の剤形。
【請求項104】
100℃で5分放置し、その後、同温度で15分振盪した後、30%未満のオピオイド
塩、好ましくは25%未満のオピオイド塩、さらに好ましくは20%未満のオピオイド塩
を放出する、先行する請求項のいずれかに記載の剤形。
【請求項105】
その剤形の50℃、120分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量の、その剤形
の室温、120分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量に対する比が、1.2以下
、好ましくは1以下または0.9以下である、先行する請求項のいずれか1項に記載の剤
形。
【請求項106】
その剤形の75℃、15分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量の、その剤形の
室温、15分の振盪で放出されるオピオイド鎮痛薬の重量%量に対する比が、1.2以下
、好ましくは1以下または0.9以下である、先行する請求項のいずれか1項に記載の剤
形。
【請求項107】
その剤形の100℃、15分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量の、その剤形
の室温、15分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量に対する比が、1.3以下、
好ましくは1.2以下または0.9以下である、先行する請求項のいずれか1項に記載の
剤形。
【請求項108】
その剤形の100℃、120分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量の、その剤
形の室温、120分の振盪で放出されるオピオイド塩の重量%量に対する比が、2以下、
好ましくは1.5以下、1以下または0.9以下である、先行する請求項のいずれか1項
に記載の剤形。
【請求項109】
乳鉢および乳棒で乳棒を24回転させて磨砕し、900mlの水に37℃で45分間抽
出した後、12.5%未満のオピオイド塩、好ましくは10%未満のオピオイド塩、さら
に好ましくは7.5%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項のいずれか1項に
記載の剤形。
【請求項110】
2本のスプーンの間でまたはピルクラッシャーで粉砕し、スプーン上で沸騰するまで加
熱した2mlの水に抽出した後、27.5%未満のオピオイド塩、好ましくは15%未満
のオピオイド塩、さらに好ましくは5%未満のオピオイド塩を放出する、先行する請求項
のいずれか1項に記載の使用。
【請求項111】
請求項37〜109のいずれかに記載の剤形をその必要がある患者に投与することを含
む、疼痛の治療方法。
【請求項112】
疼痛を治療するための薬物の製造における、請求項37〜109に記載の剤形の使用。
【請求項113】
請求項37〜109のいずれかに記載の剤形を調製することを含む、オピオイド作動薬
の乱用を阻止する方法。
【請求項114】
前記オピオイド鎮痛薬の薬学的に許容される塩および放出制御材料を押し出すことを含
む、請求項69〜109のいずれかに記載の放出制御剤形の製造方法。
【請求項115】
前記押出物を複数の粒子に切断すること、場合により、それらの粒子を錠剤に圧縮する
こと、またはそれらの粒子を薬学的に許容されるカプセルに充填することを含む、請求項
114に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−100306(P2013−100306A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−284017(P2012−284017)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2007−552587(P2007−552587)の分割
【原出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【Fターム(参考)】