説明

耐久性のある真珠光沢の美観を有する組成物

【課題】耐久性があり真珠光沢の外観を備える液体組成物、及び該組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】布地柔軟化活性物質を含む有益剤を含み、有益剤の融点を超える温度とし、有益剤の温度より低い温度の水性キャリアと混合チャンバに提供し、1J/mL〜50J/mLのエネルギー密度にさらし、シート状のミクロ構造および0.1〜50μmの平均寸法を有する複数の粒子を含む組成物とし、1kg/分〜1000kg/分の流速でチャンバーから放出した処理剤を布帛に付着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐久性のある真珠光沢の外観を提供する液体組成物、及び該組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
真珠光沢又は真珠様の外観を有する組成物は、当該技術分野において広く知られている。化粧品及びパーソナルケア組成物のみならず、洗剤及び布地処理組成物においても、得られる組成物が消費者にとってより魅力的であり、より価値があり、より高価に見えるようにするために、真珠光沢の美観が付与されることがある。典型的には、かかる組成物には、例えば、真珠光沢粒子(国際公開第2007/100669号)、真珠光沢ワックス(欧州特許第0181773(B1)号)、真珠光沢濃縮物(国際公開第2004/014321号)又は真珠光沢分散物(欧州特許第0581193(A2)号)の形態であり得る真珠光沢添加物を導入することで所望の真珠光沢が提供される。真珠光沢添加物を混和する必要があると、処方物の製造全般において、処方の複雑性が不必要に増加し、実質的に更なるコストがかかる可能性がある。更には、このような添加物を導入することで、時として他の成分との不相溶性のために、得られる処方物の安定性に悪影響が及ぼされる場合があり、性能の低下に繋がる可能性がある。
【0003】
当該技術分野において開示される真珠光沢組成物に関する利益及び利点にも関わらず、処方の容易性及び柔軟性が改善され、既知の真珠光沢組成物に関する欠点を克服した液体真珠光沢組成物が、今もなお必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2007/100669号
【特許文献2】欧州特許第0181773(B1)号
【特許文献3】国際公開第2004/014321号
【特許文献4】欧州特許第0581193(A2)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、容易性及び柔軟性が改善される一方で、保管の際に安定性に影響のない液体真珠光沢組成物を提供することである。上記の目的は、本発明による組成物を提供することによって達成できることが今では判明している。
【0006】
有利には、本発明による組成物は、非常に低い熱エネルギー必要量のもとで加工されることができ、それは水温が低いことで示すことができる。本発明による組成物に関して更に有利な点は、優れた粘度特性及び耐久性のある粘度特性を備えるクリーム状の高価に見える組成物の形態をとり得ることである。更に有利な点は、本発明による組成物は、優れた分散性及び分散特性を提供することである。
【0007】
本発明による方法における他の利点及びより具体的な特性は、以下の「発明を実施するための形態」を読めば明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、真珠光沢の美観を有し、複数の粒子の形態である有益剤を含む液体組成物に関し、該複数の粒子の少なくとも一部分はシート状ミクロ構造を有し、平均寸法は0.1〜50μmの範囲である。他の実施形態では、本発明は、真珠光沢の美観を有し、有益剤を含む液体組成物を調製する方法に関し、該方法は有益剤を加工して複数の粒子を製造する工程を含み、粒子はシート状のミクロ構造を有し、平均寸法は0.1〜50μmの範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による組成物の20℃の温度での典型的なずり減粘性プロファイル。
【発明を実施するための形態】
【0010】
定義
「真珠光沢」とは、本明細書では、煌き、輝き、虹彩、光沢及び光彩を含む任意の効果を意味する。真珠光沢の外観は、本明細書で定義されるような真珠光沢度測定法にしたがって定義される。
【0011】
「追加の真珠光沢剤」とは、本明細書では、該有益剤から形成される該粒子以外の任意の真珠光沢改質剤を意味する。追加の真珠光沢剤には、当該技術分野において既知の、雲母、オキシ塩化ビスマスのような無機天然物質、並びに例えば、魚鱗、高級脂肪酸の金属塩、脂肪酸グリコールエステル及び脂肪酸アルカノールアミドなどのような有機化合物が挙げられるが、これらに限定されない任意の真珠光沢剤が含まれることを当業者は理解するであろう。
【0012】
「シート状ミクロ構造」とは、本明細書では、対応する粒子が前から見た場合にシートのように見えるミクロ構造を呈し、即ち、粒子は粒子の2次元(長さ及び幅)が、3次元(深さ又は厚さ)の少なくとも5倍であるような実質的に平面かつ平坦な構成をとることを意味する。
【0013】
「有益剤」とは、ヒト又は動物の身体、布地及び硬質表面などの任意の生物又は無生物表面処理に任意の有益な効果を有する、任意の化合物を表わすことを意図している。
【0014】
有益剤
本発明による組成物は、以下で定義するような布地柔軟化活性物質を含む有益剤を必須成分の1つとして含む。典型的には、本発明による組成物は該組成物の1重量%〜30重量%、好ましくは4重量%〜25重量%、より好ましくは5重量%〜18重量%、最も好ましくは7重量%〜17重量%の該有益剤又はその混合物を含む。驚くべきことに、真珠光沢組成物の外観は、更に任意の追加の真珠光沢剤を必要とせずに達成され得ることが分かっている。
【0015】
1つの好ましい実施形態では、有益剤は約25℃〜約120℃、あるいは約30℃〜約100℃、あるいは約32℃〜約40℃の融点を有する。融点は、1気圧の標準気圧条件において、固体が物理的状態を固体から液体へと変わる温度範囲である。
【0016】
他の実施形態において、有益剤は、水溶液中に存在する場合、約25℃〜約100℃の相転移温度を有する。
【0017】
当業者は、この相転移は適切な器具、とりわけDSC(示差走査熱量計)又はミクロDSCなど)を使用して測定することができることを理解するであろう。重要なことに、本明細書で定義されるような融点及び相転移を有する有益剤を提供することで、有益剤を所望の真珠光沢の外観を提供する複数の粒子を有益剤の少なくとも一部分が形成するような加工条件にさらすことができることが分かっている。理論に束縛されるものではないが、ソニック社(Sonic Corp.)のソノレーター(Sonolator)(登録商標)のような超音波ホモジナイザーを使用することで、該有益剤から該複数の粒子を作製するのに十分な高せん断を達成することができると考えられる。
【0018】
(1)該融点を超える温度における該有益剤の溶融物の供給流と、(2)該有益剤の該融点未満の温度で水を含む冷却物の供給流とを個別の供給物として提供し、ここで、該冷却物の供給流は、接触の際に該溶融物の供給流の少なくとも一部分を固化するのに十分な流速であり;並びに、混合チャンバ内でそれらを混和するのと同時にその供給物の組み合わせを高せん断にさらすことで、シート状構造を有する十分に小さな粒子が達成され、真珠光沢の外観を提供することが判明している。
【0019】
複数の粒子を形成する有益剤
本発明による組成物は、本質的な特徴として有益剤を含み、該有益剤の少なくとも一部分が複数の粒子を形成し、その粒子のいくつかはシート状構造を有し、約0.1〜約50μmの範囲の平均寸法を有する。好ましくは、該粒子は、本明細書で定義される動的光散乱法(Dynamic Light Scattering Method)によって測定されるように、約0.1〜約40μmの範囲、より好ましくは約0.1〜約30μmの範囲、最も好ましくは約0.1〜約20μmの範囲の平均寸法を有する。本明細書で使用されるとき、平均寸法には平均直径が含まれる。
【0020】
本発明では、実に驚くべきことに、液体組成物中でシート状構造を有し、0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する、複数の粒子が存在することで、かかる組成物に優れた真珠光沢の美観を付与するであろうことが見出されている。本発明の文脈中で、請求される組成物中に存在する有益剤は、期待される有益な効果を提供するだけでなく、優れた真珠光沢の美観をも提供するであろう。したがって、本発明は、有益剤を含む液体組成物の第1の例を開示し、該有益剤は、期待される有益な効果と真珠光沢の美観との両方を該組成物に提供する二重機能を担うであろう。理論に束縛されるものではないが、粒子の特定のシート状ミクロ構造が該粒子の表面上で光を反射させ、それによって真珠光沢の煌きが生じさせるのであろうと考えられる。
【0021】
同様に驚くべきことに、本発明による組成物とともに得られる真珠光沢の美観は、長期にわたる保管の際に維持されるだけでなく、該真珠光沢の効果は、保管の際に本発明の液体組成物の物理的安定性に悪影響を及ぼさないことが見出されている。
【0022】
更には、シート状粒子は、液体組成物に非常に高い低剪断粘度、及びずり減粘レオロジープロファイルを提供するのを助け、これは理論に束縛されるものではないが、液体組成物の優れた物理的安定性に関与する。物理的安定性は、液体組成物が、長期間にわたって分相なく、貯蔵寿命にわたって液体組成物のずり減粘レオロジープロファイルを維持することによって定義される。
【0023】
有利なことに、本発明による組成物の物理的安定性は、香料成分又は分散粒子のような感受性成分を追加することによって悪影響は受けない。また、理論に束縛されることを意図しないが、ナノサイズ粒子は、非ナノサイズ粒子を有する傾向のある従来の液体組成物と比較したときに、経時的な凝集にナノ粒子が耐える傾向がある程に、十分に小さい寸法であると考えられている。
【0024】
その他、驚くべきことに、本明細書に開示されるような液体組成物は、優れた経時的な物理的安定性を呈することが分かっている。優れた安定性は、室温での長期にわたる保管の際に実質的に相分離が存在しないことから観測されることができる。
【0025】
シート状ミクロ構造を有し、0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する所望の粒子は、ナノサイズ粒子を作り出すのに十分な破砕を作り出す流体力学及び/又は超音波キャビテーションを使用する高エネルギー密度技術によって、対応する有益剤を加工することで達成されている。これらの加工工程は、本明細書において以下でより詳細に記載される。
【0026】
本発明の1つの実施形態では、該有益剤の約0.01重量%から、あるいは約0.2重量%から、あるいは約0.35重量%から、あるいは約0.5重量%から少なくとも約50重量%まで、あるいは少なくとも約75重量%、あるいは少なくとも約90重量%、あるいは少なくとも約95重量%、あるいは少なくとも約99重量%、あるいは少なくとも約99.9重量%が、本明細書で引用されるようなシート状ミクロ構造を有する複数の粒子として存在する。当業者は、有益剤化合物は更に、ベシクル、ディスク、プレートレット、層状シート、及びこれらの混合物を含む形態で提供され得ることを認識するであろう。
【0027】
1つの実施形態では、該有益剤の約0.01重量%から、あるいは約0.2重量%から、あるいは約0.35重量%から、あるいは約0.5重量%から少なくとも約50重量%まで、あるいは少なくとも約75重量%、あるいは少なくとも約90重量%、あるいは少なくとも約95重量%、あるいは少なくとも約99重量%、あるいは少なくとも約99.9重量%が、本明細書で開示されるような平均寸法(即ち、動的光散乱法にしたがって、0.1〜50μmの範囲)を有する粒子である。本明細書で使用されるとき、平均寸法(平均直径を包含する)は、粒子の外層に関するものであり、動的光散乱法によって決定される。
【0028】
動的光散乱法は、光散乱データ技術によって粒子の平均直径を測定し、これは、強度重量平均直径である。平均直径を測定するのに好適な機械の1つは、ブルックヘブン(Brookhaven)の90プラスナノ粒子径分布測定アナライザー(90 Plus Nanoparticle Size Analyzer)である。好適な湿潤剤及び/又は分散剤を使用して、0.001容量%〜10容量%の範囲の濃度を有する希釈懸濁液が調製される。懸濁液の10mL試料が試料セル中に載置され、測定値が記録され平均粒子直径がもたらされる。
【0029】
追加の真珠光沢剤:
重要なことに、本発明は、いかなる追加の真珠光沢剤を追加する必要なく真珠光沢の外観を達成することができることが分かっている。本明細書で引用されるようなシート状ミクロ構造及び平均寸法を有する複数の粒子は、いかなる追加の真珠光沢剤をも必要とせずに所望の真珠光沢の外観を提供することが分かっている。当業者は、追加の真珠光沢剤は、所望の物理的な外観を提供するために必要ではないが、必ずしも排除する必要はないことを理解するであろう。このように、組成物は、該組成物の約0.01重量%〜約0.5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.35重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約0.2重量%の濃度で追加の真珠光沢剤を含む。
【0030】
本発明の好ましい実施によれば、本明細書の組成物は、追加の真珠光沢剤を含まない、又は実質的には含まない。本明細書で使用されるとき、用語「実質的に含まない」は、組成物中に提供される成分を意図的に追加されないことを意味する。1つの実施形態では、組成物は、液体組成物の約1重量%未満、好ましくは約0.1重量%未満、より好ましくは約0.01重量%未満、更により好ましくは約0.001重量%未満、最も好ましくは約0重量%の追加の真珠光沢剤を含み、更に以下で定義されるような真珠光沢指数を達成する。
【0031】
布地柔軟化活性物質:
1つの好ましい実施形態では、本発明による組成物は、布地柔軟化活性物質(FSA)から選択される有益剤を含む。本明細書に用いるのに好適な布地柔軟化活性物質には、第四級アンモニウム化合物及びジアルキル第四級アンモニウム化合物、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
典型的には、本発明による組成物は、全組成物の約1重量%〜約30重量%、好ましくは約4重量%〜約25重量%、より好ましくは約5重量%〜約18重量%、及び最も好ましくは約7重量%〜約17重量%の該布地柔軟化活性物質、又はこれらの混合物を含む。
【0033】
ジエステル第四級アンモニウム(DEQA)化合物
本組成物中の布地柔軟化活性物質として好適なジエステル第四級アンモニウム化合物は、以下の式を有する化合物を含む:
{R4−m−N−[(CH−Y−R}X
(式中、各R置換基は、水素、好ましくはC〜Cアルキル基であり、例えば、メチル基(最も好ましい)、エチル基、プロピル基などである短鎖C〜C、好ましくはポリエトキシ基であるポリ(C2〜3アルコキシ)基、ベンジル基、又はこれらの混合物のいずれかであり;各mは2又は3であり;各nは1〜約4、好ましくは2であり;各Yは−O−(O)C−又は−C(O)−Oであって、各Yは同一であっても異なっていてよく;各Rにおける炭素の合計は、C11〜C21、好ましくはC13〜C19であり、各Rはヒドロカルビルであるか、又はヒドロカルビル基で置換され;Rは不飽和又は飽和、並びに分枝鎖又は直鎖であってもよく、好ましくは直鎖であり;各Rは同一であっても異なっていてよく、好ましくは同一であり;並びにXは、任意の柔軟剤と相溶性のあるアニオンであることができ、好ましくは塩化物、臭化物、硫酸メチル、硫酸エチル、硫酸塩、リン酸塩、及び硝酸塩であって、より好ましくは塩化物又は硫酸メチルである)。好ましいジエステル第四級アンモニウム化合物は、典型的には、MDEA(メチルジエタノールアミン)のようなアルカノールアミンと脂肪酸とを反応させることによって作製される。典型的にこのような反応から生じるいくつかの材料には、N,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチル塩化アンモニウム又はN,N−ジ(アシル−オキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム硫酸メチルが挙げられ、アシル基は、例えばタローのような動物性油、又はパームのような植物油若しくは例えばオレイン酸のような不飽和及び多価不飽和脂肪酸、及び/又は例えばキャノーラ油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ひまわり油、コーン油、大豆油、トール油、米糠油などの植物油及び/又は部分硬化植物油から生じる部分硬化脂肪酸が挙げられる。好適な脂肪酸の例は、米国特許第5,759,990号の4段目45〜66行目で列挙されるが、これに限定されない。本発明において好ましいジエステル第四級アンモニウム化合物の例には、N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチル塩化アンモニウム(アクゾ社(Akzo)から商標名アルモソフト(Armosoft)(登録商標)DEQとして入手可能)及びN,N−ジメチル塩化アンモニウム(デグサ社(Degussa)から商標名アドゲン(Adogen)(登録商標)CDMCとして入手可能)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
ジアルキル第四級アンモニウム化合物(DQA)
本組成物中の布地柔軟化活性物質として好適なジアルキル第四級アンモニウム化合物は、以下の式を有する化合物を含む:
{{R4−m−N−[(CH−Y−R}}X
(式中、各R置換基は、水素、好ましくはC〜Cアルキル基であり、例えば、メチル基(最も好ましい)、エチル基、プロピル基などである短鎖C〜Cアルキル基、好ましくはポリエトキシ基であるポリ(C2〜3アルコキシ)基、ベンジル基、又はこれらの混合物のいずれかであり;各mは2又は3であり;各nは1〜約4、好ましくは2であり;各YはCH、又は−NR−C(O)−、又は−C(O)−NR−であり、各Yは同一であっても異なっていてもよく;各R中の炭素の合計(YがCHのときはマイナス(n+1))は、C12〜C22、好ましくはC14〜C20であり、各Rは、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル基であり;Rは、不飽和又は飽和、並びに分岐状又は直鎖であってもよく、好ましくは直鎖であり;各Rは同一であっても異なっていてもよく、好ましくは同一であり;Xは任意の柔軟剤と相溶性のあるアニオンであることができ、好ましくは塩化物、臭化物、硫酸メチル、硫酸エチル、硫酸塩、リン酸塩又は硝酸塩であり、より好ましくは塩化物又は硫酸メチルである。
【0035】
追加の補助布地柔軟化活性物質
1つの実施形態では、組成物は、イミダゾリニウム第四級化合物、カチオンデンプン、スクロースエステル系布地ケア材料、カチオン性及びアミノシリコーン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される追加の補助布地柔軟化活性物質を含む。当業者は、有益剤(該FSAを含む)は、追加の布地柔軟化活性物質が上記で定義されるような水溶液中において必要な融点及び相転移温度を有する場合、付加的又は代替的に、該複数の粒子を形成するのに追加の布地柔軟化活性物質を含むことが可能であることを理解するであろう。追加の布地柔軟化活性物質が、本明細書で定義されるような融点及び相転移温度を有さない場合、有益剤は、いかなる追加の布地柔軟化活性物質をも含まないか、又は実質的に含まない。追加の布地柔軟化活性物質の濃度は、布地柔軟化活性物質及び追加の布地柔軟化活性物質の総量が約1%〜約30%となるように提供されることができる。
【0036】
イミダゾリニウム第四級化合物
1つの実施形態では、追加の補助布地柔軟化活性物質は、以下の式のイミダゾリニウム第四級化合物を含む:
【化1】

(式中、各R、R、及びAは上記で与えられた定義を有し;各RはC1〜6アルキレン基、好ましくはエチレン基であり;及びGは酸素原子又は−NR−基である)。
【0037】
このイミダゾリニウム第四級化合物の例には、1−メチル−1−タローイルアミドエチル−2−オレイルイミダゾリニウム硫酸メチル、及び1−メチル−1−オレイルアミドエチル−2−オレイルイミダゾリニウム硫酸メチルが挙げられ、式中、Rは非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基であり、Rはエチレン基であり、GはNH基であり、Rはメチル基であり、Aは硫酸メチルアニオンであり、デグサ社(Degussa)からそれぞれバリソフト(Varisoft)(登録商標)475及びバリソフト(登録商標)3690の商標名で市販されている。
【0038】
カチオンデンプン
他の態様では、本発明は布地柔軟化活性物質としてカチオンデンプンを提供する。用語「カチオンデンプン」は、本明細書では最も広い意味で使用される。本発明の1つの態様では、カチオンデンプンは、pH3の水溶液中で正味の正電荷を有するデンプンを提供するために化学修飾したデンプンを表す。この化学修飾には、デンプン分子中へのアミノ及び/又はアンモニウム基の付加が挙げられるが、これらに限定されない。これらのアンモニウム基の例には、トリメチルヒドロキシプロピル塩化アンモニウム、ジメチルステアリルヒドロキシプロピル塩化アンモニウム又はジメチルヒドロキシプロピル塩化アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。ソラレックD.B.(Solarek, D.B.)著、「加工デンプンにおけるカチオンデンプン:特性と使用(Cationic Starches in Modified Starches: Properties and Uses)」(ウェルツブルグO.B.(Wurzburg, O.B.)編、CRCプレス社(CRC Press, Inc.)、フロリダ州ボーカラトーン(Boca Raton)、1986年、113〜125頁)を参照のこと。カチオンデンプンは、2004年10月14日付けで公開されたコロナ(Corona)らへの米国特許出願公開第2004/0204337 A1号の16〜32段落に記載されている。
【0039】
スクロースエステル系布地ケア物質
他の実施形態では、本発明の組成物は、スクロースエステル系布地ケア物質を布地柔軟化活性物質として含み得る。スクロースエステルは、エステル化されたヒドロキシル基を1つ以上有するスクロース部分から構成され得る。ショ糖は以下の式を有する二糖である。
【化2】

【0040】
あるいは、スクロース分子は、式M(OH)で表すことができ、式中Mは二糖類主鎖であり、分子中に全部で8個のヒドロキシル基がある。したがって、スクロースエステルは、以下の式によって表すことができる:
M(OH)8−x(OC(O)R
(式中、ヒドロキシル基のxはエステル化されており、(8−x)ヒドロキシル基は変化しておらず、xは1〜8、又は2〜8、又は3〜8、又は4〜8から選択される整数であり、R部分は、独立して、C〜C22アルキル又はC〜C30アルコキシ、直鎖又は分岐鎖、環式又は非環式、飽和又は不飽和、置換又は非置換のものから選択される)。1つの実施形態では、R部分は、独立して選択される、様々な鎖長を有する直鎖アルキル又はアルコキシ部分を含む。例えば、Rは、直鎖の約20%より多くがC18であるか、又は直鎖の約50%より多くがC18であるか、又は直鎖の約80%より多くがC18である、直鎖アルキル又はアルコキシ部分の混合物を含み得る。他の実施形態では、R部分は、飽和及び不飽和アルキル又はアルコキシ部分の混合物を含み、不飽和度は、「ヨウ素価」(本明細書では以下「IV」と称し、標準的なAOCS法によって測定される)によって判定することができる。本明細書に用いるのに好適なスクロースエステルのIVは、1〜150、又は2〜100、又は5〜85に及ぶ。R部分は、不飽和度を低下させるために水素添加され得る。
【0041】
更なる実施形態では、不飽和R部分は、不飽和部位について「シス」及び「トランス」形態の混合物を含んでいてもよい。シス/トランス比は、1:1〜50:1、又は2:1〜40:1、又は3:1〜30:1、又は4:1〜20:1に及び得る。他の実施形態では、組成物は、オリヒドロキシ(olyhydroxy)物質又は糖誘導体を含む。ポリヒドロキシアミド構造は、米国特許第5,534,197号(シェイベル(Scheibel)ら)及び米国特許第5,512,699号(コナー(Connor)ら)に開示され、ペンタエリスリトール化合物及び誘導体は、米国特許第6,294,516号に開示され、環状ポリオール及び/又は還元糖は、米国特許第6,410,501号に開示されている。
【0042】
更に他の実施形態では、本発明の組成物は、カチオン性又はアミノ官能性シリコーンを布地柔軟化活性物質として含んでもよい。カチオン性又はアミノ官能性シリコーンの典型的な例は、米国特許出願公開第2004/036319号及び米国特許出願公開第2005/0026793(A1)号(2005年2月3日)の137〜162段落に記載されるものである。1つの実施形態では、アミノシリコーンは、以下の基本単位から構成される直鎖又は分枝鎖構造アミノシリコーンポリマーであり得る:
(RSiO1/2(RSiO2/2[RSi(L−NR)O2/2[Si(K−NR)O3/2[RSiO3/2
(式中、R、R、R及びRは、独立して、(1)C〜C22の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分、又は(2)−O−R11、−O−R12、−O−R13、及び−O−R14であり、式中、R11、12、R13、及びR14は、H、又はC〜C22の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることができる)。専門用語「SiOn/2」は、酸素原子とケイ素原子との比率を意味しており、即ち、SiO1/2は、1つの酸素原子が2つのケイ素原子の間で共有されることを意味する。同様に、SiO2/2は、2つの酸素原子が2つのケイ素原子の間で共有されることを意味し、SiO3/2は、3つの酸素原子が2つのケイ素原子の間で共有されることを意味する。
【0043】
L及びKは、独立して、C〜C22の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることができる。好ましくは、L及びKは、独立して、C〜C12の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることができる。より好ましくは、L及びKは、独立して、C〜Cの直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることができる。最も好ましくは、L及びKは、独立して、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、オクタデシレン、又は3−(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−オキシ−ピペリジル)プロピルである。
【0044】
、R、R及びRは、独立して、H又はC〜C22の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることが可能であり、窒素及び他のヘテロ原子含有置換基を包含する。好ましくは、R、R、R及びRは、独立して、H又はC〜C12の直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換のヒドロカルビル部分であることが可能であり、窒素及び酸素含有置換基を包含する。最も好ましくは、R、R、R及びRは、独立して、H、フェニル、シクロヘキシル、フェニル、2−アミノエチル、2−(N−2−アミノエチル)アミノエチル、2−[N−2−(N−2−アミノエチル)アミノエチル]アミノエチル、2−(N−フェニル)アミノエチル、2−(N−シクロヘキシル)アミノエチル、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド、又はポリエチレンオキシド−co−ポリプロピレンオキシド−co−ポリエチレンアミンである。
【0045】
真珠光沢測定:
本発明の液体組成物は、真珠光沢の外観を有する。
【0046】
理論に束縛されるものではないが、真珠光沢は光の正反射によって生まれると考えられる。有益剤中の複数の粒子からの光の反射は、該粒子が組成物中の異なる濃度において実質的に互いに平行に位置しているために、奥行き感と艶感を作り出す。一部の光は複数の粒子に反射し、残りの光は粒子を通って通過するであろう。複数の粒子を通過する光は、直接通過又は屈折し得る。反射した、屈折した光は、異なる色、白色度及び艶を生み出す。
【0047】
理論に束縛されるものではないが、出願人は、組成物中に異なる濃度で配列された複数の粒子は、光の方向を変化させるように作用すると考えている。この光の屈折量及び特性は、フレネル方程式によって表され、溶液の動態につれて変わる色変動がもたらされる。この外観は、ゴニオアパレントとして表され得る。
【0048】
当業者は真珠光沢の外観を表すための他の方法について知っているであろうことを理解すべきである。ここで与えられる記載は、真珠光沢の外観を表すための1つの非限定の方法である。
【0049】
真珠光沢の外観を有する真珠光沢剤を含む処方物は既知であり、国際公開第2007/111899号のような発行物に記載されている。しかしながら、本発明は、追加の真珠光沢剤を必要とせずに、所望の真珠光沢の外観を提供するという重要な利益を予想外に達成した。実際に、重要なことに、本発明によると、真珠光沢の外観が、本明細書に開示されるような方法で有益剤の寸法及び構造を調節することで達成され得ることが分かっている。
【0050】
液体組成物
対応する液体組成物中に存在する特定の有益剤、又はその混合物に応じて、かかる組成物は様々な形態をとり得る。
【0051】
本発明の好ましい実施形態の1つによると、組成物は、整髪処方物、コンディショナー、ハンド及びボディローション、皮膚保湿製品、皮膚クレンジング又は消毒組成物、シャンプー、シャワージェル、化粧乳液、クリームファンデーション、メークアップリムーバル組成物、日焼け及び紫外線保護ローション、スキンケアクリーム、抗老化製剤、抗ニキビ製剤、局所鎮痛剤、脱臭剤、制汗剤、リップスティック、マニキュア液、及びこれらの組み合わせの群から選択される形態をとり得る。
【0052】
より好ましい実施形態によると、本発明の組成物は、布地コンディショニング組成物、布地柔軟化組成物、布地ケア組成物、布地トリートメント組成物、及びこれらの組み合わせの群から選択される形態をとり得る。より好ましくは、本発明の組成物は、布地コンディショニング組成物及び布地柔軟化組成物の群から選択され、更により好ましくは布地柔軟化組成物の群から選択される。
【0053】
任意成分:
本発明の他の態様によると、布地柔軟化組成物は、以下の任意成分:香料、ブルーミング香料、香料マイクロカプセル、プロ香料、分散剤、安定剤、pH調整剤、金属イオン調整剤、着色剤、蛍光増白剤、染料、臭気抑制剤、シクロデキストリン、溶媒、汚れ放出ポリマー、防腐剤、抗菌剤、塩素スカベンジャー、収縮防止剤、布地クリスピング剤、スポッティング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、増粘剤、ドレープ及びフォーム調整剤、平滑剤、静電気抑制剤、しわ抑制剤、殺菌剤、消毒剤、細菌抑制剤、白カビ抑制剤、カビ抑制剤、抗ウィルス剤、抗菌剤、乾燥剤、耐汚染剤、汚れ放出剤、汚れ放出剤、悪臭抑制剤、布地リフレッシュ剤、塩素漂白臭気抑制剤、染料固定剤、染料移染阻害剤、色保持剤、色復元/再生剤、抗退色剤、白色増強剤、抗磨耗剤、耐磨耗剤、布地一体化剤、摩耗防止剤、抑泡剤及び消泡剤、起泡抑制剤、電解液、防腐剤、乳白剤、構造化剤、粘度調整剤、付着助剤、粘土のような固体形態の布地コンディショニング剤、乳化剤、安定剤、濯ぎ助剤、UV保護剤、日褪せ阻害剤、防虫剤、抗アレルギー剤、酵素、難燃剤、防水剤、布地快適剤、活水剤、耐収縮剤、耐伸剤、及びこれらの組み合わせ、のうちの1つ以上を含み得る。これらの成分は、欧州特許第1297101号及び国際特許第01/85888号及び明細書で引用される参照;並びに米国特許出願公開第2003/0060390号の123〜222段落で更に詳しく記載される。ジャガー(Jaeger)らへの米国特許第4,157,307号、ウー(Woo)らへの米国特許第5,942,217号、及びフランケンバッチ(Frankenbach)らへの米国特許第6,875,735号も参照のこと。更に好適な添加物が既知であり、必要に応じて本処方物に含むことが可能である。例えば、米国特許出願公開第2004/0204337号を参照のこと。1つの実施形態では、本発明による液体組成物は、上記の添加物のいずれをも含まないか、実質的には含まない。本明細書で使用されるとき、成分を実質的に含まないというのは、組成物中に意図的に組み込まれる成分がないことを意味する。
【0054】
好ましい実施形態の1つによると、液体組成物が布地柔軟化組成物から選択される場合、かかる組成物は更に、更なる任意成分として補助布地柔軟化活性物質を含み得る。これらの活性物質は、以下:バザカリーニ(Buzzacarini)らへの、米国特許出願公開第2002/0077265(A1)号(2002年6月20日公開)の51〜57項に記載するものを含むシリコーン、バザカリーニ(Buzzacarini)らへの米国特許出願公開第2004/0142841(A1)号(2004年7月22日公開)の74〜99段落に記載されるような粘土、米国特許出願公開第2006/0122087(A1)号に記載されるような脂肪及び/又は脂肪酸、シェイベル(Scheibel)らによる米国特許第5,534,197号及びコナー(Connor)らによる米国特許第5,512,699号に記載されるようなポリヒドロキシアミド構造体、米国特許第6,294,516号に開示されるようなペンタエリスリトール化合物及びその誘導体並びに米国特許第6,410,501号に開示されるような環状ポリオール及び/又は還元糖、のうちの1つ以上を含み得る。
【0055】
香料添加物
本発明による好ましい任意成分の1つは、香料添加物である。本明細書で使用されるとき、「香料添加物」は、水槽中及び/又は接触する表面上に実質的に放出される任意の発香性物質を意味する。本明細書の香料添加物は、それらの組成物が比較的単純なものであってもよく、又はすべて任意の所望の香りを提供するように選択される、天然及び合成の化学香料成分の高度に洗練された複雑な混合物を含むことが可能である。異なる香料組成物の非限定的な例は、キャスウェル(Caswell)らに対して2003年6月5日に発行された米国特許出願公開第2003/0104969(A1)号;トリン(Trinh)らに対して1998年2月3日に発行された米国特許第5,714,137号;ガロン(Gallon)らに対して2000年4月11日に発行された米国特許第6,048,830号で入手可能である。
【0056】
1つの実施形態では、香料添加物は香料マイクロカプセルを含む。香料マイクロカプセルには、以下の参照:米国特許出願公開第2003/215417(A1)号、同第2003/216488(A1)号、同第2003/158344(A1)号、同第2003/165692(A1)号、同第2004/071742(A1)号、同第2004/071746(A1)号、同第2004/072719(A1)号、同第2004/072720(A1)号、同第2003/203829(A1)号、同第2003/195133(A1)号、同第2004/087477(A1)号、同第2004/0106536(A1)号;欧州特許第1393706(A1)号;米国特許第6,645,479号、同第6,200,949号、同第4,882,220号、同第4,917,920号、同第4,514,461号、同第4,234,627号及び米国再発行特許第32,713号に記載されるものが挙げられる。1つの実施形態では、香料マイクロカプセルは、脆砕性の香料マイクロカプセル(例えば、水活性の香料マイクロカプセルと比較して)である。脆砕性とは、外部からの直接的圧力又は剪断力にさらされる際に、マイクロカプセルが破裂又は破断して開く傾向を指す。本発明の目的において、使用されるマイクロカプセルは、処理される布地に付着している間に、そのカプセルを含有する布地が磨耗すること又は取扱われることで操作されるときに受ける力によって破裂し得る(それによってカプセルの内容物を放出する)場合、「脆砕性」である。
【0057】
水性キャリア
本発明の組成物は、一般的には、水を含む水性キャリアを含むであろう。水性キャリアの濃度は、本組成物が、該布地向上剤の約10重量%〜約95重量%、あるいは約20重量%〜約80重量%、あるいは約30重量%〜約70重量%、及びあるいは約40重量%〜約60重量%を該水性キャリアで含むような均衡で一般的には構成される。
【0058】
1つの好ましい実施形態では、組成物が布地柔軟化組成物である場合、本発明の組成物は洗浄性界面活性剤を含まないか、又は実質的に含まない。この1つの好ましい実施形態によると、組成物は、該組成物の最大5重量%、好ましくは最大2重量%、より好ましくは最大1重量%、最も好ましくは最大0.5重量%の洗浄性界面活性剤を含む。
【0059】
粘度
本発明の1つの態様によると、驚くべきことに、シート状ミクロ構造を有し、0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する複数の粒子が存在することで、生じる液体組成物の粘度プロファイルに悪影響は及ぼさないことが見出された。したがって、本発明の組成物は、周囲温度における長期にわたる保管の際に、商業的に受け入れ可能な粘度を呈する。「周囲温度における長期にわたる保管」という表現は、本発明の組成物1リットルを約21℃で1年間保管することを意味する。
【0060】
図1は、典型的には、本発明による組成物が、20℃の温度においてアントンパール(ANTON PAAR)ASCレオメーターで測定する際に、非ニュートン粘性及びずり減粘性プロファイルを有することを示している。
【0061】
1つの実施形態では、該組成物の粘度は、20℃の温度及び1000s−1及び0.001s−1のそれぞれのせん断速度において、アントンパール(ANTON PAAR)ASC装置で測定する際に、約0.1mPas〜約1000000mPas、好ましくは約1mPas〜約100000mPas、より好ましくは約10mPas〜約100000mPas、及び最も好ましくは約50mPas〜約100000mPasである。
【0062】
本発明の好ましい実施形態の1つによると、組成物が液体布地柔軟化組成物である場合、液体組成物は、いわゆる濯ぎ方法において使用され得る。典型的には、かかる組成物は、全自動洗濯機の濯ぎサイクル中に加えられる。本発明の1つの態様は、全自動洗濯機の濯ぎサイクル中での、本発明の液体柔軟化組成物の投入を提供する。本発明の他の態様では、本発明の液体組成物及び任意のものを含む(and optionally)キットが提供される。
【0063】
真珠光沢の美観を有する液体組成物の調製方法
他の実施形態では、本発明は、真珠光沢の美観を有し、有益剤を含む液体組成物を調製する方法に関し、該方法は、有益剤を加工して複数の粒子を製造する工程を含み、該粒子はシート状のミクロ構造を有し、平均寸法が0.1〜50μmの範囲である。
【0064】
驚くべきことに、本発明の組成物は、高せん断ホモジナイザーによって生成される組成物内のキャビテーションを含む方法を使用して製造され得ることが分かっている。本明細書で用いるとき、高せん断ホモジナイザーは、流体力学キャビテーション反応器を含む。理論に束縛されるものではないが、流体力学又は超音波キャビテーション及び/又は高せん断が、組成物内に十分な破砕をもたらし、所望のシート状構造を有する好適な寸法の粒子を作り出すと考えられている。
【0065】
本組成物の製造方法は、少なくとも有益剤と溶媒(好ましくは水性キャリア)とを含有する1つ又は2つの供給物を予混合チャンバに提供する工程と、次に該混合チャンバ内の供給物に強いせん断力及びキャビテーションをもたらすために、該供給物上に約1J/mL〜約50J/mLのエネルギー密度をかけ、それによって上記の複数の粒子を製造する工程とを含む。重要なのは、溶融形態である有益剤は、混合チャンバ内で高せん断混合にさらされながら、水性キャリアの冷却流に導入及び接触されるべきであるということである。1つの実施形態では、有益剤の温度は約30℃〜約120℃、好ましくは約40℃〜約100℃であって、水性キャリアの温度は約0℃〜約30℃、好ましくは約5℃〜約25℃である。当業者は、所望の流速は、有益剤の少なくとも一部分が融点未満まで十分に冷却されるように選択されるべきであり、それによって該有益剤の少なくとも一部分が固化するということを理解するであろう。1つの実施形態では、有益剤と水性キャリアの流速比は、1:2である。他の実施形態では、有益剤と水性キャリアの流速比は、1:20である。第3の実施形態では、有益剤と水性キャリアの流速比は、前述の実施形態のいずれかの間にある。1つの実施形態では、供給物は、混合チャンバ内で高せん断にさらされながら、同時に組み合わされる。
【0066】
この方法は、有益剤から溶媒に熱を転移させる工程を包含する。有益剤は、受けるエネルギー密度の結果を受けて、せん断されながら冷却される。次に、この方法は、液体組成物を約1kg/分〜約1000kg/分の流速で放出する工程を含む。1つの実施形態では、供給物は開口部を形成する機素(element)を介して該混合チャンバ中に供給される。1つの実施形態では、混合チャンバは刃を有する。供給物を約1J/mL〜約50J/mLのエネルギー密度にさらす方法工程は、混合チャンバ内を移動する組成物内にキャビテーションを引き起こし、該混合チャンバ内の供給物に十分な破砕を生じさせ、有益剤が本発明による複数の粒子を形成すると考えられている。
【0067】
本発明の好ましい実施形態の1つによると、上記の供給物は、好ましくは水溶液であり、0℃〜80℃の、好ましくは1℃〜50℃、より好ましくは2℃〜30℃、及び最も好ましくは3℃〜15℃の範囲の温度において、上記の装置に送り込まれる。他の好ましい実施形態によると、1つ又は2つの供給物は0〜60MPa(600バール)、好ましくは0〜35MPa(350バール)、より好ましくは5〜15MPa(50〜150バール)、及び最も好ましくは7.5〜12.5MPa(75〜125バール)の範囲の圧力において、上記の装置に送り込まれる。
【0068】
本発明の好ましい実施においては、供給物が水溶液である場合、該水溶液は好ましくはいくつかの電解質を含む。好ましくは、水溶液は、該水溶液の約0重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約1重量%、更により好ましくは約0.05重量%〜約0.50重量%、及び最も好ましくは約0.10重量%〜約0.30重量%の電解質を含む。
【0069】
1つの実施形態では、放出された液体組成物は、香料、香料マイクロカプセル、上記で定義されるような追加の添加物、及びこれらの混合物を含む追加成分と更に混合される。
【0070】
他の実施形態では、供給物は、混合チャンバ内への導入前に供給物が予混合され、水と組み合わされている単段供給を使用して、混合チャンバ内に導入される。他の実施形態では、供給物は、混合チャンバ内に投入される前に予混合されていない。更なる実施形態では、供給物は、前述の、少なくとも1つの有益剤、追加成分、及びこれらの混合物を含む第1の供給物、及び水を含む第2の供給物を有する二重供給を使用して、混合チャンバに導入される。1つの実施形態では、1つ以上の供給物が予混合される。
【0071】
エネルギー密度
エネルギー密度は、混合チャンバ内の供給物に滞留時間にわたって出力密度をかけることによって生成される。本発明の1つの実施形態では、該混合チャンバ中で該供給物にキャビテーションをかける工程が行われるが、これは約1J/mL〜約100J/mL、あるいは約1J/mL〜約50J/mL、あるいは約5J/mL〜約35J/mLのエネルギー密度を有する。エネルギー密度は次式で表すことができる:
E=WΔT
式中、Eはエネルギー密度を表し、Wは出力密度を表し、ΔTは滞留時間を表す。本明細書で定義されるように、「滞留時間」とは粒子が混合チャンバ内に留まる平均時間を意味する。滞留時間は、空洞寸法を混合チャンバから出る布地向上剤の流速で除す計算により決定される。
【0072】
出力密度及び滞留時間
本発明の液体組成物は、従来の高せん断混合よりも比較的高い出力密度を必要とする。
【0073】
本明細書で使用される超音波混合又は流体力学キャビテーション反応器において、出力密度は次式で決定することができる:
W=ΔP/ΔT
式中、Wは出力密度であり、ΔPは混合チャンバ内にかけられる圧力であり、ΔTは滞留時間である。
【0074】
1つの実施形態では、エネルギー密度は約0.5W/mL〜約100,000W/mL、あるいは約50W/mL〜約30,000W/mLの出力密度から生成される。本発明による液体組成物を達成するのに必要な最小出力密度は、20kHzにおいて約0.5W/mLである。出力密度が約0.5W/mLである場合、滞留時間は約15分であり、あるいは、出力密度が約100,000W/mLである場合、滞留時間は約5ミリ秒である。1つの実施形態では、滞留時間は約1ミリ秒(m秒)〜約1秒、あるいは約1m秒〜約100m秒、あるいは約5m秒〜約50m秒である。更に、滞留時間が1分未満である場合、出力密度は10W/mL超である必要がある。滞留時間が1秒未満である場合、出力密度は500W/mL超である必要がある。あるいは、滞留時間が10m秒未満である場合、出力密度は50,000W/mL超である必要がある。
【0075】
供給物が必要なエネルギー密度(上記の出力密度及び滞留時間から生成される)にさらされた後、得られた液体組成物は約1kg/分〜約1000kg/分、あるいは10kg/分〜約500kg/分の流速で放出される。流速は以下の等式で表されることができる:Q=30A√(ΔP)、式中、Q=流速、A=開口部寸法、及びΔP=混合チャンバ内の圧力。本明細書で定義されるように、開口部寸法とは開口部断面積である。1つの実施形態では、開口部寸法は、約0.0006cm(0.0001インチ)〜約0.64cm(約0.1インチ)、あるいは0.0032cm(0.0005インチ)〜約0.64cm(約0.1インチ)である。
【0076】
超音波混合
他の実施形態では、本発明の液体組成物を調製するために使用されるデバイスは、超音波ホモジナイザーである。理論に束縛されるものではないが、超音波ホモジナイザーは流体力学及び/又は超音波キャビテーションにより粒径の減少を達成すると考えられている。更に、超音波ホモジナイザーは、従来の高せん断ミキサーと比較して、より高い出力密度及びエネルギー密度で操作可能である。ネイミエック(Neimiec)らへの米国特許出願公開第2002/0001613(A1)号、ハワード(Howard)らへの米国特許出願公開第2004/0014632(A1)号、及びスタインメッセ(Stainmesse)らへの米国特許第5,174,930号を参照のこと。好適な超音波ホモジナイザーの例は、コネチカット州のソニック・コーポレーション(Sonic Corporation)から供給されるソノレーター(Sonolator)(商標)であるが、これに限定されない。超音波ホモジナイザーは、幅広い周波数の範囲(例えば、約0.2kHz〜約500kHz)で振動することができる振動部材を含む。本発明による方法における周波数範囲は、約10kHzから、あるいは約20kHzから約250kHzまで、あるいは約50kHzまでに及ぶ。
【0077】
超音波ホモジナイザーを使用して、圧力放出における圧力低下及び滞留時間によって出力密度を見積もる。供給物を本発明の布地向上剤に変換するのに必要なエネルギー密度は、供給物にかけられる圧力を調整することで達成される。
【0078】
1つの実施形態では、超音波ホモジナイザーは、入り口、少なくとも1つの注入口及び排出口を含む該混合チャンバと、オリフィスを内部に有し該混合チャンバの入り口に隣接して位置する機素とを含み、該機素は、該オリフィスを取り囲む部分を含み、オリフィスを取り囲む該部分のうち、超硬炭化タングステン(cemented tungsten carbide)の硬度を超える(例えば、約20〜約100GPaのビッカース硬さ)硬度を有する部分がある。他の実施形態では、装置は、内部にオリフィスを有する機素に向かい合って位置する該混合チャンバ中に刃を含み、該刃は先導縁を有し、該刃の先導縁は、超硬炭化タングステンよりも高い硬度(例えば、約20〜約100GPaのビッカース硬さ)を有する。更に他の実施形態では、該刃の先導縁は、窒化ケイ素、窒化チタン、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、二ホウ化チタン、酸化ホウ素、二ホウ化レニウム、立方晶窒化ホウ素、立方晶BC2N、ダイヤモンド様炭素、ダイヤモンド、ダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素の複合体並びにダイヤモンドコーティング材料及びダイヤモンド様炭素を包含するこれらの材料のいずれかのコーティング、及びこれらの混合物を含む。2007年6月28日に出願された米国特許仮出願第60/937501号を参照のこと。
【実施例】
【0079】
以下の実施例で更に本発明を説明する。列記した成分を列記した割合(特に指示がない限り重量%)で組み合わせることにより下記の処方物を作製する。
【表1】

【0080】
(1)「第四級アンモニウム化合物」は、N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチル塩化アンモニウムであって、デグサ社(Degussa)からアドゲン(Adogen)SDMC(15%イソプロパノール溶液中)の商標名で市販されている。
【0081】
(2)ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なMP10
組成物の調製
以下の基本手順にしたがって、組成物A、B、C、D、E及びFを調製した:溶融した第四級アンモニウム化合物を含有する1つの流れと塩化水素酸及び塩化カルシウムを含有する水溶液を含有する1つの流れの両方を二重供給ソノレーター(Sonolator)(商標)中に送り込む。使用された特定の装置加工条件を以下の表2に示す。次に、ソノレーター(Sonolator)(商標)から出た流れを、対応する成分を単に加えることで、表1で述べられるような成分で後処理及び仕上げをする。
【表2】

【0082】
組成物A及びBは、本発明の組成物を例示することを意図するが、必ずしも本発明の範囲を限定又は規定するために用いるものではない。組成物C、D、E及びFは、比較例である。より具体的には、組成物A及びBは、複数の粒子の形態で有益剤を含む液体組成物であり、粒子は、シート状ミクロ構造及び0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する。
【0083】
一方、組成物C〜Fは複数の粒子の形態で有益剤を含む液体組成物であり、粒子はシート状ミクロ構造及び0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有さない。
【0084】
比較データ
上記で示されるように調製した組成物A〜Fを視覚的に観察した。以下の基準にしたがって、各組成物の外観を順位化した:Sは、非常に真珠光沢性のある外観であることを意味し;Lは、若干真珠光沢性のある外観であることを意味し、Nは真珠光沢性がない外観であることを意味する。
【0085】
本明細書で後で定義する保存寿命試験を使用して、組成物A〜Fの相安定性を視覚的に観察した:約21℃の温度で4週間、ふた付きのプラスチック容器で組成物A〜Fを保管した。本明細書で定義されるように、相安定性組成物は、保存寿命試験によって測定される際に実質的に相分離を示さない組成物である。以下の基準にしたがって、各組成物の相安定性を順位化した:PSは相安定性であることを意味し、NPSは相安定性でないことを意味する。
【0086】
4週間後に、ブルックフィールド(Brookfield)LVF粘度計(60rpm、スピンドル番号2)を使用して、組成物A〜Fの粘度安定性も測定する。本明細書で定義されるように、粘度安定性組成物は、ブルックフィールド(Brookfield)LVF粘度計で測定するにつれて、初期粘度と比較して実質的に粘度上昇を示さない組成物である。以下の基準にしたがって、各組成物の粘度安定性を順位化した:VSは粘度安定性であることを意味し;NVSは粘度安定性でないことを意味する。得られた結果を以下の表3に示す。
【表3】

【0087】
上記の結果は、本発明による組成物(組成物A及びB)、即ちシート状ミクロ構造及び0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する複数の粒子の形態の有益剤を含む組成物は、真珠光沢性の強い外観を提供する一方で、本発明の組成物(組成物C〜F)は真珠光沢効果を提供しないことを明らかに示している。上記の結果はまた、本発明によらない液体組成物と比較して、本発明による組成物による組成物によって改善された相安定性及び粘度安定性が得られることを明らかに示している。
【0088】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各かかる寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真珠光沢の美観を有する液体布地ケア組成物であって、前記組成物が水性キャリアと、複数の粒子を含む布地ケア活性物質を含む有益剤とを含み、前記複数の粒子がシート状ミクロ構造及び約0.1〜約50μmの範囲の平均寸法を有する、液体布地ケア組成物。
【請求項2】
任意の追加の真珠光沢剤を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記布地柔軟化活性物質が、以下:
(a){R4−m−N−[(CH−Y−R}X、(式中、各R置換基は、水素、短鎖C〜C6、ポリ(C2〜3アルコキシ)、ベンジル、又はこれらの混合物のいずれかであり、各mは2又は3であり、各nは1〜約4であり、各Yは−O−(O)C−又は−C(O)−Oであり、各Rにおける炭素の合計はC11〜C21であり、各Rはヒドロカルビル基、又は置換されたヒドロカルビル基であり、Xは柔軟剤と相溶性のある任意のアニオンであることができる)
(b){R4−m−N−[(CH−Y−R}X、及び(式中、各Rは、水素、短鎖C〜Cアルキル、ポリ(C2〜3アルコキシ)、ベンジル、又はこれらの混合物のいずれかであり、各mは2又は3であり、各nは1〜約4であり、各YはCH、又は−NR−C(O)−、又は−C(O)−NR−であり、各Yは同一であっても異なっていてもよく、各R中の炭素の合計(YがCHのときはマイナス(n+1))は、C12〜C22であり、各Rはヒドロカルビル基、又は置換されたヒドロカルビル基であり、Xは柔軟材と相溶性のある任意のアニオンであることができる)
(c)これらの混合物、
を含む式を有する請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記布地ケア活性物質が、N,N−ジ(水素添加タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチル塩化アンモニウム、N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチル塩化アンモニウム、ジ−水素添加タロージメチル塩化アンモニウム、ジタロージメチル塩化アンモニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地柔軟化活性物質を含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、前記組成物の1重量%〜30重量%、好ましくは4重量%〜25重量%、より好ましくは5重量%〜18重量%、最も好ましくは7重量%〜17重量%の前記有益剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の粘度が、20℃の温度並びに1000s−1及び0.001s−1のそれぞれのせん断速度でアントンパール(ANTON PAAR)ASC装置を用いて測定するとき、約0.1mPas〜約1000000mPasに含まれる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
真珠光沢の美観を有する液体組成物を調製する方法であって、前記組成物が有益剤を含み、前記方法が前記有益剤を加工して複数の粒子を製造する工程を含み、前記粒子がシート状のミクロ構造及び0.1〜50μmの範囲の平均寸法を有する、方法。
【請求項8】
前記組成物が、任意の追加の真珠光沢剤を実質的に含まない、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、
a.
i.前記有益剤の融点を超える温度の前記有益剤、及び
ii.前記有益剤の温度より低い温度の水性キャリア、
を含む、供給物を混合チャンバに提供する工程、
b.前記混合チャンバ内で前記供給物を約1J/mL〜約50J/mLのエネルギー密度にさらし、請求項1に記載の複数の粒子を含む組成物を製造する工程、及び
c.約1kg/分〜約1000kg/分の流速で、前記混合チャンバから、工程(b)で得られた組成物を放出する工程であって、前記混合チャンバにおける圧力低下が約0.1MPa(1バール)〜約50MPa(500バール)である、組成物を放出する工程、を含む、請求項7及び8に記載の方法。
【請求項10】
前記有益剤が30℃〜120℃、好ましくは40℃〜100℃の温度で供給され、前記溶媒が0℃〜30℃、好ましくは5℃〜25℃の温度で供給される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記有益剤の、溶媒に対する相対的な重量比が1:2〜1:20である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記供給物を前記エネルギー密度にさらす工程が、約10kHz〜約500kHzの周波数で、約0.5W/mL〜約100,000W/mLの出力密度をかける工程を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記供給物を前記混合チャンバに提供する工程が、前記供給物が約0.0032cm(0.0005インチ)〜約0.64cm(0.1インチ)の開口部寸法を有する開口部を形成する機素を通過する工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記混合チャンバを通過する前記供給物が、約1ミリ秒〜約1秒の滞留時間を生み出す、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−246597(P2012−246597A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−178759(P2012−178759)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2010−529489(P2010−529489)の分割
【原出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】