説明

耐引掻性被膜を有する高い透明度のポリカーボネート、その製造法および該ポリカーボネートの使用

本発明は、(i)前記塗料が、二酸化珪素ナノ粒子(B)を含有し、(ii)ナノ粒子は、d50値80〜300nmを有し、および(iii)ナノ粒子(B)は、粒子15質量%未満が80nm未満の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有し、粒子75〜95質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有することによって特徴付けられる、(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により少なくとも1つの反応性希釈剤および/または場合により溶剤を含む透明塗料をポリカーボネート支持体上に塗布することにより、殊に透明なポリカーボネート支持体を被覆する方法に関する。更に、本発明の対象は、前記方法で使用される塗料ならびに前記方法によって得られる、被覆されたポリカーボネート支持体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤を含む塗料をポリカーボネート支持体上に塗布することにより、ポリカーボネート支持体を被覆する方法、このために適した塗料ならびにこの方法によって得られる被覆されたポリカーボネート支持体に関する。
【0002】
例えば、シーツ、ウィンドウ、眼鏡レンズ、光学レンズまたは自動車用ガラス要素および航空機用ガラス要素を製造するためのガラスの代用材料として、数年来、ますます透明プラスチックが使用されている。殊に、ポリカーボネートおよびポリメチルメタクリレートを基礎とするプラスチックが確立された。
【0003】
この種のプラスチックの使用は、殊に自動車産業で興味をもたれている。それというのも、構造材料としてのガラスで実現させることができないかまたは受け入れることができない高い費用を用いてのみ実現させることができる形状をプラスチックにより実現させることができるからである。即ち、ポリカーボネートは、例えば自動車のヘッドライトの「グレージング」のために急速に成果を収めている。
【0004】
プラスチック、例えばポリカーボネートの利点は、簡単な変形可能性と共に、とりわけこのプラスチックがガラスと比較して本質的に僅かな比重を有し、こうして例えば車両の質量を明らかに減少させることができることにある。
【0005】
その上、ポリカーボネートは、ガラスよりも延性であり、したがって、岩石からの衝撃をエネルギーの散逸によって良好に吸収することができる。しかし、ガラスと比較してプラスチックの欠点は、硬さが低いレベルにあることである。それによって、外部の機械的損傷に対する僅かな耐性、ひいては僅かな耐引掻性および僅かな耐摩耗性が結果として生じる。従って、殊にこの種の材料を高度な要求が課された環境において使用するために、この材料を摩耗および引っ掻きから保護することが必要とされる。
【0006】
しかし、まさに自動車のグレージングの範囲では、規格ECE 43,ASTM 1044、ASTM 1003によって確立されている高度な要件が存在する。
【0007】
摩耗試験(テーバー試験により試験した)において優れた結果を有する、ポリカーボネートを耐引掻性層で被覆するために、異なる結果を有する重合体系を使用することができる。
【0008】
この目的のために、種々にゾルゲル系は、特にプラズマ法により使用されてもよい。この系は、しばしば変性されたシランおよびアルコキシドから加水分解法および縮合法によって製造される。この系の反応性のために、塗料混合物の貯蔵安定性は、通常、極めて短い。その上、このような系における安定性は、通常、高い固体含量の設定を困難にする。
【0009】
更に、放射線硬化性塗料もポリカーボネート支持体の被覆に使用される。即ち、米国特許第6420451号明細書には、種々のプラスチック支持体、例えばポリカーボネートからなる光学的支持体、例えばレンズを被覆するための放射線硬化性塗料が記載されている。この塗料は、一官能性アクリレートと共に、ウレタンアクリレートおよびコロイド状金属酸化物、殊にSiO2粒子を含有する。この塗料は、金属粒子の含量のために改善された耐引掻性を有する塗膜を生じ、さらに、種々の支持体上での良好な付着力ならびに光学レンズを被覆する場合の反射防止被膜に対する良好な相容性を有する。透明度を保証するために、一般に、粒子の粒度は、可視光線の波長と比較して小さく選択することができ、したがって、この塗料中には、2〜60nm、有利に5〜50nmの小さな粒度を有する、ナノスケールの金属酸化物が使用される。この種のナノ粒子は、一般に湿式化学的に製造され、火炎熱分解法により製造された二酸化珪素粒子よりも価格的に高く格付けされている。
【0010】
これとは異なり、熱分解法で製造された珪酸を基礎とする市販のナノ粒子は、本質的に安価であり、したがって、ポリカーボネート支持体を被覆するための塗料において、例えば米国特許第6420451号明細書中で使用された特殊なナノ粒子を、熱分解法で製造された珪酸を基礎とするこの種のナノ粒子に代替することは、全く望ましいことである。しかし、相応するナノ粒子は、通常、実質的に大きな平均粒度を有し、したがって、一般に透明被膜を生じない。
【0011】
更に、WO 06/028518には、少なくとも1つの放射線硬化性(メタ)アクリレート、1〜1000nmの粒度を有する無機粒子および場合により反応性希釈剤を含有する、UV硬化性塗料が記載されている。好ましくは、5〜80nm、殊に50nmn未満の粒度および狭い粒度分布を有する、表面変性されたSiO2ナノ粒子が使用される。この塗料は、殊にプラスチック支持体、例えば道路反射鏡の改善された耐摩耗性を有する被膜、または改善された安定性を有する被膜、例えばオイルフィルタ用の濾紙の被膜を形成させるために使用される。しかし、ポリカーボネート支持体は、WO 06/028518に記載されていない。
【0012】
しかし、既述したように、ポリカーボネートの被覆に適した塗料は、耐引掻性の被膜に硬化可能であるだけでなく、この塗料は、さらに極めて良好な光学的性質を有する透明被膜を生じるに相違ない。耐引掻性と共に必要とされる、被覆された支持体の透明度を如何にして達成することができるのかという指摘は、WO 06/028518には含まれていない。
【0013】
更に、ドイツ連邦共和国特許出願公開第102006020987号明細書A1の記載から、有機溶剤中の熱分解法により製造された二酸化珪素の分散液および塗料中、殊にクリヤラッカ中への該分散液の使用は、公知である。このドイツ連邦共和国特許出願公開明細書に記載された二酸化珪素分散液は、この分散液を含有するクリヤラッカが従来の二酸化珪素分散液を有するクリヤラッカよりも低い、グレーの曇り度(低い曇り価、この場合曇り価は、入射軸線から2.5°を上廻って散乱した光の%での割合である)を有するという利点を有する。これは、従来の二酸化珪素分散液と比較して減少された、二酸化珪素粒子の粗大含分によって達成される。上記のドイツ連邦共和国特許出願公開明細書に記載された分散液は、粒子の20〜98質量%、有利に60〜95質量%が10nm〜1500nmの粒度を有し、および粒子の2〜80質量%、有利に5〜40質量%が1500nm〜4000nmの粒度を有するような二酸化珪素粒子を含有する。
【0014】
しかし、通常のクリヤコートの用途に十分である、上記のドイツ連邦共和国特許明細書中で測定された曇り度は、ポリカーボネートのための透明被膜に必要とされる光学的品質には、なお不十分である。この場合には、元来の露光されていない被膜中の光の1%未満が散乱されるべきであり、即ちこの被膜は、その製造直後に、即ち例えば引掻応力のような負荷前に1未満の曇り価を有する。
【0015】
課題
従って、本発明は、ポリカーボネート支持体の被覆に適しており、高い透明度、僅かなグレーの曇り度(BYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727により測定した、1未満の曇り価)および良好な耐引掻性および耐摩耗性を有する、硬化された被膜を生じる塗料を提供するという課題を基礎とした。更に、この塗料は、簡単に取り扱うことができ、良好な加工粘度ならびに良好な流動性を有するべきである。
【0016】
課題の解決
上記の課題に照らしてみて、A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤および/または場合により反応性希釈剤を含む透明塗料をポリカーボネート支持体上に塗布することにより、殊に透明なポリカーボネート支持体を被覆する方法であって、
(i)前記塗料は、二酸化珪素ナノ粒子(B)を含有し、
(ii)ナノ粒子は、d50値80〜300nmを有し、
(iii)ナノ粒子(B)は、
粒子15質量%未満が80nm未満の範囲内の粒度を有し、
粒子75〜95質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有することによって特徴付けられる、(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤および/または場合により反応性希釈剤を含む透明塗料をポリカーボネート支持体上に塗布することにより、殊に透明なポリカーボネート支持体を被覆する方法が見い出された。
【0017】
更に、本発明の対象は、前記方法で使用される塗料ならびに前記方法によって得られる、被覆されたポリカーボネート支持体ならびに該塗料の使用である。
【0018】
先行技術を考慮して、本発明の根底をなす課題が本発明による方法を用いて解決されうることは、意外なことでありかつ当業者に予想することができなかった。
【0019】
即ち、塗料が公知技術水準と比較して大きな平均粒度(この場合には、d50値80〜300nmによって示される)を有するナノ粒子の使用にも拘わらず、グレーの曇り度なしの、即ちBYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727を用いて測定した、低い曇り価を有する透明な塗膜に硬化されうることは、殊に驚異的なことである。更に、塗料は、良好な耐引掻性および耐摩耗性を有する塗膜を生じ、即ちポリカーボネート支持体と塗膜との複合体は、テーバー試験の要件を満たす。更に、本発明により使用される塗料が簡単な取り扱い可能性および良好な加工粘度ならびに良好な流動性を有することは、好ましい。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明により使用される塗料
放射線硬化性結合剤(A)
原理的に放射線により誘発された重合に適用できる全てのオリゴマーまたは重合体は、いわゆるプレポリマーとして使用可能である。この種の結合剤成分(A)は、特に少なくとも2個のエチレン系不飽和末端基を有する。エチレン系不飽和末端基として、例えばアクリレート基またはメタクリレート基が適している。この場合、少なくとも2個のエチレン系不飽和末端基は、同一でも異なっていてもよい。UV硬化性系には、アクリレート基が好ましい末端基であり、一方で、メタクリレートは、しばしば電子線により硬化される。
【0021】
好ましくは、エチレン系不飽和末端基の数は、2〜20個、特に有利に2〜14個、殊に有利に2〜9個、殊に2〜8個である。エチレン系不飽和末端基は、結合剤分子内で同一でも異なっていてもよく、すなわちメタクリレート基または別のエチレン系不飽和基と共に例えばアクリレート基が存在することができる。
【0022】
結合剤のエチレン系不飽和末端基としてアクリレート基および/またはメタクリレート基が存在する場合には、結合剤の構造は、一般式(I)
【化1】

〔式中、基Rは、互いに独立して水素またはメチル基を表わし、nは、1〜19を表わし、Aは、(n+1)価のオリゴマー基または重合体基を表わす〕によって記載することができる。Aは、特にポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリメラミン、ポリアロファネート、ポリイソシアヌレート、ポリエポキシドおよびポリシロキサンの群から選択されている。
【0023】
nの値は、特に1〜19、有利に1〜13、特に有利に1〜8、殊に有利に1〜7である。
【0024】
本発明による方法により製造された、被覆されたポリカーボネート支持体は、全ての基Aに対して高められた耐引掻性を有する。更に、耐化学薬品性に関連して、Aがポリウレタン基、ポリエステル基、ポリアロファネート基またはポリイソシアヌレート基を表わすような一般式(I)の結合剤は、特に好ましいことが証明された。更に、耐候性に関連して、基Aとしては、殊にポリウレタンが好ましい。
【0025】
一般式(I)の樹脂は、一般に放射線硬化性アクリレート樹脂または放射線硬化性メタクリレート樹脂と呼称される。古典的なアクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂とは異なり、放射線硬化性樹脂は、少なくとも2個の末位炭素二重結合を有する。「末位」または「末端」とは、本発明の工程で専ら直鎖状の2価基Aにおいて分子中のα位およびω位であり、一方で、Aの櫛状構造および樹状構造において櫛末端または腕末端が「末位」または「末端」の概念によって含まれている。
【0026】
一般式(I)の化合物は、末位のアクリル酸基またはメタクリル酸基を、基Aに由来するプレポリマーに組み込むことによって得られる。基Aが末位のヒドロキシル基を含有する場合には、アクリル酸またはメタクリル酸は、エステル結合の形成下に縮合されることができる。Aが末位にアミノ基を有する場合には、エステル結合の代わりにアミド結合が生じる。原理的に当業界で当業者によく知られている全ての結合ストラテジーが使用可能である。即ち、基Aの末位のイソシアネート基は、アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステルと反応させることができる。また、アクリル酸またはメタクリル酸のカルボキシル基とエポキシ基との付加反応が可能である。この場合には、さらにアクリル酸またはメタクリル酸、またはこれらの酸クロリドとの反応に適用できるヒドロキシ基が生じる。
【0027】
特に、UV線によってフリーラジカル架橋され、および少なくとも2個のエチレン系不飽和末端基を有する結合剤の例は、多官能アクリル化および/または多官能メタクリル化されたポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリメラミン、ポリアロファネート、ポリイソシアヌレート、ポリエポキシドおよびポリシロキサン、およびこれらのオリゴマー形、ならびにこれらの混合形、例えば混合されたポリエステルウレタンである。この場合、「多官能」は、少なくとも「二官能」を意味する。
【0028】
即ち、例えば多官能アクリル化された結合剤、例えばエポキシ−ジアクリレート(Sartomer社のCraynor 132)、プロポキシル化されたペンタエリトリトール−トリアクリレート(Cognis Deutschland GmbH & Co.KG社のPhotomer 4171)、メラミン−ペンタアクリレート(Akzo Nobel Chemical GmbH社のActilane 890)、脂肪族ウレタン−ヘキサアクリレート−オリゴマー(UCB GmbH社のEbecryl 1290)、脂肪族ウレタン−テトラ−アクリレート−オリゴマー(Craynar社のSartomer CN 925)またはエステルアクリレート(UCN GmbH社のDPHA)が使用されうる。
【0029】
結合剤の重合体骨格Aまたはオリゴマー骨格Aの選択、即ち例えばポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリメラミン、ポリアロファネート、ポリイソシアヌレート、ポリエポキシドまたはポリシロキサンの選択によって、殊に耐化学薬品性、耐光性、靭性、付着力および耐摩耗性に関連して、硬化された被膜の性質に影響を及ぼすことができる。特に、ポリウレタン、ポリエステルおよびポリエーテルは、前記した性質との組合せで好ましいことが証明され、その中で殊にポリウレタンおよびポリエステルは、好ましい。 一般式(I)の直鎖状化合物と共に、櫛状または特に樹状構造を有する化合物がアーキテクチャーに関連してこれに該当する。式(I)の化合物の中で、殊に樹状構造および末位のアクリル酸基またはメタクリル酸基を有する化合物が好ましい。その中でさらにオリゴマー骨格が樹状ポリエステルであるような化合物が好ましい。このような化合物は、高いモル質量であっても、比較的低い粘度を示し、高い架橋密度、および耐引掻性および耐化学薬品性の改善を可能にする。更に、前記化合物は、急速な硬化の際に極めて少ない収縮を示す。
【0030】
アクリレート変性および/またはメタクリレート変性された樹状ポリエステルにおいて、殊に例えばアミン系相乗剤、即ち窒素に隣接してメチレン基を有するアミンが組成物中に存在する場合には、光開始剤(PI)の使用を全く省略することができる。アミン系相乗剤の機能は、フリーラジカルを形成することによって酸素抑制を減少させることである。更に、その結果、酸素の遮断下で、例えば窒素雰囲気のような不活性ガス雰囲気下で硬化が行なわれる場合には、相乗剤の使用を省略することができる。
【0031】
ナノ粒子(B)
塗料が80nm〜300nm、有利に90nm〜250nm、特に有利に100nm内is200nmのd50値を有する二酸化珪素ナノ粒子(B)を含有することは、本発明にとって本質的なことである。この場合、d50値は、粒度分布における粒度として定義され、この場合、粒子の50質量%は、よりいっそう小さな粒径を有する。
【0032】
更に、ナノ粒子(B)が
粒子の15質量%未満が80nm未満の範囲の粒度を有し、
粒子75〜95質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有することは、本発明にとって本質的なことである。
【0033】
殊に、粒子の10質量%未満が80nm未満の範囲の粒度を有し、
粒子80〜90質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有するナノ粒子が使用される。
【0034】
粒度分布は、特にレーザ回折計(Horiba LA 920)上でレーザ回折の原理により測定される。このために、最初に珪酸分散液の試料が撹拌下に取り出され、ビーカー中に移され、溶剤の添加によって分散添加剤の添加なしに、SiO2約1質量%の質量分を有する分散液が生じるように希釈される。分散操作の直後、分散液のアリコートは、レーザ回折計(Horiba LA 920)を用いて測定された粒度分布を有する。測定のためには、溶剤の一部に対する相対的屈折率を選択することが妥当である。全ての測定は、室温で行なわれる。粒度分布ならびに該当する大きさ、例えばd50値、粒度分布q3(x)(微分された累積分布、即ち累積分布の一次導関数)または累積分布Q3(x)は、計測器によって自動的に算出され、グラフで図示される。取扱い説明書中の指示は、守るべきである。
【0035】
ナノ粒子が、公知の塗料中でポリカーボネート支持体または別の透明支持体の被覆のために使用されるナノ粒子の粒度よりも明らかに大きい平均粒度を有するとしても、極めて特殊な粒度分布を有する前記二酸化珪素粒子の使用によってのみ、意外なことに、生じる被膜は高い透明度を有することが保証される。即ち、生じる被膜の透明度を保証するために、一般に、粒度は、可視光線の波長と比較して小さく選択することができる。従って、米国特許第6420451号明細書の塗料中で使用されたナノ粒子は、2〜60nm、有利に5〜50nmの小さな粒度を有する。
【0036】
ナノ粒子(B)として、二酸化珪素を基礎とするナノ粒子が使用される。殊に、珪素ハロゲン化合物の火炎熱分解によって得られる、いわゆる熱分解法珪酸が使用される。この種の粒子は、市場ではEvonik Degussa社のAerosil(登録商標)の商標で入手可能である。
【0037】
また、表面が単量体化合物またはオリゴマー化合物で変性されたナノ粒子が塗料中に使用されてよい。表面変性は、通常、ナノ粒子表面上に存在する基、例えばヒドロキシ基を単量体化合物またはオリゴマー化合物に付着させることによって行なわれる。従って、この単量体化合物またはオリゴマー化合物は、ナノ粒子表面上に存在する基に対して親和力を有する少なくとも1つの基を含有する。この付着は、例えば共有結合、イオン結合または物理吸着によって行なうことができる。ナノ粒子の表面への付着に必要とされない、単量体化合物またはオリゴマー化合物の画分は、特に全体的または部分的にナノ粒子を包囲する媒体中に突出する。
【0038】
表面変性に称される単量体化合物またはオリゴマー化合物は、ナノ粒子の表面への付着に基と共に、例えば結合剤成分(A)と反応する状態にある他の官能基をなお含有することができる。この種の表面変性は、例えばなお少なくとも1つの他の官能基を有する加水分解可能なシランをナノ粒子に添加することによって成功する。
【0039】
ナノ粒子の表面変性に適した加水分解可能なシランの例は、結合剤(A)に対して反応性の基としてビニル基、アクリレート基、メタクリレート基、グリシジル基、アミノ基、ヒドロキシ基またはメルカプト基を含有するシランを含む。
【0040】
好ましくは、本発明によれば、シラン化された、熱分解法で製造された珪酸、殊に表面上に固定されたジメチルシリル基および/またはモノメチルシリル基を有する、熱分解法で製造された珪酸を基礎とする表面変性されたナノ粒子(B)である。この特に有利に使用されるナノ粒子(B)は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10200602098号明細書中に記載されており、例えば、熱分解法で製造された二酸化珪素、殊に200+25m2/gのBET表面積を有する、熱分解法で製造された二酸化珪素を、ジメチルジクロロシランおよび/またはモノメチルトリクロロシランで表面変性することによって製造されてよい。
【0041】
好ましくは、引続き、表面変性された二酸化珪素は、構造変性される。この構造変性は、公知であるように機械的作用によって行なわれる。構造変性は、例えばボールミルまたは連続的作業するボールミルを用いて行なうことができる。場合によっては、その後に、例えばエアジェットミルまたはピン止めされたディスクミルを用いて後微粉砕が行なわれ、および/または例えば乾燥キャビネット中または連続的に流動床中または渦動床中で熱処理が行なわれる。また、シラン化された、構造変性された、熱分解法で製造された珪酸の製造は、例えばWO 04/020532中に記載されている。
【0042】
この特に有利に使用されるナノ粒子は、市場でEvonik Degussa社のAerosil(登録商標)R9200の商標で入手可能である。
【0043】
ナノ粒子(B)は、塗料中に特に、結合剤(A)の少なくとも一部分中に使用されるか、または多数の異なる結合剤(A)が本発明による塗料中に使用される場合には、少なくとも1つの結合剤(A)の少なくとも一部分中に使用される。
【0044】
通常、単数の結合剤または複数の結合剤中へのナノ粒子の分散は、少なくとも1つの適当な市販の分散添加剤を添加しながら行なわれる。
【0045】
この場合には、好ましくは、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体に基づく、燐酸エステルを基礎とする分散添加剤(D1)が使用される。特に好ましくは、一般構造式(II)
[RO(SO)a(EO)b(CH2CHCH3O)c(BO)dxP(O)(OH)3-x (II)
〔式中、
R=1〜22個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状または脂環式基、有利にR=イソノニル基またはブチル基、
SO=スチレンオキシド、
EO=エチレンオキシド、
BO=ブチレンオキシドおよび
a=1以上2未満、
b=3〜100、
c=0〜10、
d=0〜3、
x=1または2および
b≧a+c+d〕で示される、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体を基礎とする、燐酸エステルを基礎とする分散添加剤(D1)が使用される。
【0046】
このような好ましい分散添加剤(D1)は、例えば欧州特許第1167452号明細書B中に記載されている。この分散添加剤は、市場では例えばEvonik Degussa社のTego(登録商標)Dispers 655の商標で入手可能である。
【0047】
特に好ましくは、本発明によれば、2つ以上の分散添加剤からなる混合物、殊にポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体を基礎とする燐酸エステルを基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D1)と少なくとも1つの分散添加剤(D2)とからなる混合物が使用される。この場合、殊に好ましくは、構造式(II)の少なくとも1つの分散添加剤(D1)と、(D1)とは異なる、アミノ官能性重合体、ポリエステルおよびポリエーテルからの反応生成物を基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D2)とからなる混合物が使用される。
【0048】
ナノ粒子分散液中での少なくとも1つの分散添加剤(D1)と少なくとも1つの分散添加剤(D2)とからなる前記混合物の使用は、従来の珪酸と比較して本発明により使用される二酸化珪素分散液の本質的に低いレオロジー作用を結果として生じ、こうして比較的高い濃度でも塗膜表面の外観を損なうことなしに二酸化珪素ナノ粒子の使用を可能にし、さらに生じる塗料の良好な加工粘度を保証する。
【0049】
殊に、
D2A)1つ以上のアミノ官能性重合体と
D2B)一般式(III)/(IIIa)
T−C−(O)−[O−A−C(O)]x−OH (III)
T−O−[C(O)−A−O−]y−Z (IIIa)
で示される1つ以上のポリエステル
および
D2C)一般式(IV)/(IVa)
T−C−(O).B−Z (IV)
T−O−B−Z (IVa)
で示される1つ以上のポリエーテルを部分的または完全に反応させることによって得られた分散添加剤(D2)が使用され、
上記式中、
Tは、水素基および/または1〜24個の炭素原子を有する、場合によっては置換された直鎖状または分枝鎖状のアリール基、アリールアルキル基またはアルケニル基であり、
Aは、直鎖状炭化水素、分枝鎖状炭化水素、環式炭化水素および芳香族炭化水素に群から選択された、少なくとも1つの2価基であり、
Zは、スルホン酸、硫酸、ホスホン酸、燐酸、カルボン酸、イソシアネート、エポキシド、殊に燐酸および(メタ)アクリル酸の群から選択された、少なくとも1つの基であり、
Bは、一般式(V)
−(CIH2IO)a−(Cm2mO)b−(Cn2nO)c−(SO)d− (V)
〔式中、a、b、cは、互いに独立して0〜100の値であり、但し、この場合a+b+cからの総和は、0以上、特に5〜35、殊に10〜20であり、ならびに但し、この場合a+b+c+dからの総和は、0を上廻り、
dは、0以上、特に1〜5であり、
l、mおよびnは、互いに独立して2以上、特に2〜4であり、
xおよびyは、互いに独立して2以上である〕で示される基である。
【0050】
この分散添加剤(D2)は、例えば欧州特許出願公開第1685895号明細書中に記載されている。
【0051】
本発明により有利に使用される、ナノ粒子(B)の分散液は、ジメチルシリル基および/またはモノメチルシリル基を表面上に有する、上記ナノ粒子、有利に構造変性された二酸化珪素ナノ粒子、殊に表面変性され構造変性された二酸化珪素ナノ粒子を、結合剤(A)の少なくとも一部分と、または複数の異なる結合剤(A)が本発明による塗料中で使用される場合には、少なくとも1つの結合剤(A)の少なくとも一部分中に混合し、および前分散させることによって、特に有利に製造される。特に好ましくは、この前分散液は、付加的に少なくとも1つの分散添加剤(D2)、殊にアミノ官能性重合体、ポリエステルおよびポリエーテルからの反応生成物を基礎とする分散添加剤(D2)を含有する。この分散は、例えばビーズミルを用いて行なうことができる。
【0052】
その後、こうして得られた前分散液には、有利に少なくとも1つの分散添加剤(D1)が添加され、高いエネルギー入力下に、例えばd=0.65cmの直径を有するZrO2粉砕体を有する、Netzsch−Feinmahltechnik GmbH社のNetzsch LabStar LS1のボールミルを用いてナノ粒子を、80〜300nmのd50値を有する望ましい本発明による粒度に微粉砕する。
【0053】
しかし、勿論、別の常法により、場合によっては適当な分散添加剤を使用して上記の分散添加剤D1またはD2以外のものが得られた、本発明による粒度を有する別のナノ粒子が使用されてもよい。
【0054】
場合によっては使用される溶剤(C)および/または場合によっては使用される反応性希釈剤
本発明による方法で使用される塗料は、場合によってはなお溶剤(C)を含有することができる。本発明により使用される塗料は、溶剤(C)以外にまたは溶剤(C)の代わりに場合によってはなお反応性希釈剤を含有することができる。この場合、反応性希釈剤の使用は、放出を回避するという視点から好ましく、それというのも、反応性希釈剤は、成分(A)と共重合するからである。しかし、反応性希釈剤または溶剤は、これら反応性希釈剤または溶剤が溶剤および/または反応性希釈剤の使用される混合物で、またはこれらが混合されないで使用される場合に、これらがそれら自体、ポリカーボネート支持体に対して十分に光学的に不活性の挙動を取り、および透明度に関連して損なわれないように選択することができる。この意味において、「不活性」は、眼で確認することができる混濁が存在しないことを意味する。しかし、「不活性」の概念は、溶剤および/または反応性希釈剤がポリカーボネート支持体を意図的に膨潤を引き起こすことを除外することはなく、このことは、付着力の改善に貢献しうる。溶剤および/または反応性希釈剤の別の課題は、塗料の粘度減少と共に、支持体上での塗料のできるだけ均一な流動性を可能にすることである。
【0055】
溶剤として、殊にエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルアセテート、ブチルアセテート、ソルベントナフサ、メチルエチルケトン、1−メトキシ−プロピルアセテート−2、アセトンまたはテトラヒドロフランが適しており、この場合には、殊に種々の溶剤の組合せが好ましい。特に好ましくは、溶剤エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルアセテート、ブチルアセテート、メチルエチルケトンおよび1−メトキシプロピル−アセテート−2−の組合せが使用される。
【0056】
反応性希釈剤として、例えば低分子量アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが使用されてよい。これは、例えばトリメチルプロパンのアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、ペンタエリトリットおよびジペンタエリトリット、アルコキシル化グリセリントリアクリレートまたはアルコキシル化グリセリントリメタクリレート、例えばプロポキシル化グリセリントリアクリレートまたはプロポキシル化グリセリントリメタクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソ−シアノトリアクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソ−シアノトリメタクリレート、アクリル酸変性された炭酸エステルおよびオキサゾリドン、イソボルニルアクリレート、テトラヒドロフリルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレートおよびオクチルデシルアクリレートを含む。
【0057】
本発明により使用された塗料の他の成分
本発明による方法に使用される塗料は、好ましくは光開始剤(PI)を含有することができる。上記したように、光開始剤の添加は、光開始剤の種類および量に関連して使用される結合剤(A)に依存し、樹状ポリエステルアクリレートが使用される場合には、むしろ省略されてよい。しかし、最後の場合、塗料がアミン系相乗剤を含有することは、好ましい。
【0058】
光開始剤として、殊にα−ヒドロキシケトン、α−アミノケトン、フェニルグリオキシレート、ベンジルジメチルケタール、モノアシルホスフィン、ビスアシルホスフィン、ホスフィンオキシド、メタロセンおよびヨードニウム塩からなる群からのものが適している。好ましい例は、特に1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(Irgacure(登録商標)184)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(Irgacure(登録商標)1173)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(Irgacure(登録商標)127)、2−ヒドロキシ−1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチル−1−プロパノン(Irgacure2959)、メチルベンゾイルホルマール(Darocure(登録商標)MGF)、ホスフィンオキシド、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)(Irgacure(登録商標)819)およびジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド(Lucirin(登録商標)TPO)である。
【0059】
上記の成分(A)、(B)、場合によっては(C)、場合によっては(D1)、場合によっては(D2)、場合によっては(PI)および場合によっては反応性希釈剤と共に、本発明による方法に使用される塗料は、なお他のクリヤラッカータイプの添加剤、例えば流れ調整剤、光安定剤、例えばUV吸収剤およびフリーラジカル捕捉剤、付着助剤、脱気剤および湿潤剤を含有することができる。
【0060】
成分(A)、(B)、場合によっては(C)、場合によっては(D1)、場合によっては(D2)、場合によっては(PI)、場合によっては反応性希釈剤ならびにクリヤラッカータイプの添加剤は、本発明による方法に使用される塗料に溶解されたかまたは分散された形で添加されることができる。このために使用される、前記成分の溶剤および/または反応性希釈剤は、完全な塗料に関連する限り、成分(C)に割り当てられている。即ち、成分(C)は、別成分を経て塗料中に到達する溶剤および/または反応性希釈剤も含む。被覆の特に良好な流動を保証するため、ひいては特に平滑な表面を得るために、本発明により使用可能な塗料には、市販の流れ調整剤、例えばBYk(登録商標)333、BYK(登録商標)310、BYK(登録商標)UV3570が添加されてよい。この種の添加剤によって、UV塗料の表面張力は、低下し、したがって、相応する適用条件下での支持体の良好な湿潤は、保証されている。
【0061】
支持体が持続的に損傷を与えるUV線に晒されないようにするために、本発明により使用される塗料には、UV吸収剤を添加することができる。この種の例は、Lichtschutzmittel fuer Lacke,Curt R.Vincentz Verlag,Hannover,1996,第21頁の記載による、2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンズトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシフェニル−s−トリアジン、オキサールアニリド、ヒドロキシフェニルピリミジン、サリチル酸誘導体ならびにシアノアクリレートである。
【0062】
更に、フリーラジカル捕捉剤、例えば立体障害アミン(障害アミン光安定剤−HALS)または酸化防止剤が使用されてよく、これらは、同様に本発明による被膜に持続的に損傷が与えられることを阻止する。酸化防止剤の最もよく知られた代表例は、立体障害フェノールである。これとは異なり、立体障害アミン(HALS)の場合には、殆ど専ら2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン誘導体が使用される。
【0063】
必要な場合には、支持体(例えば、ポリカーボネート)および/またはプライマーに対して持続的な中間付着力を保証するために、付着助剤が使用されてよい。前記種類の添加剤の例は、塩素化ポリオレフィン、酸ポリエステルまたは燐酸アダクトである。場合によっては、塗膜表面上のポッピングを回避させるために、脱気剤の使用も必要とされる。このために、市販の脱気剤、例えばByk−A500、Byk−A50、BYk−A515、BYK 390、BYK 306、BYK 315およびBYK 356が適している。
【0064】
特に、本発明により使用される塗料は、成分(A)の質量およびナノ粒子(B)の質量および場合により使用される反応性希釈剤(C)の質量に対して、次のものを含有する:
(A)少なくとも1つの放射線硬化性塗料(A)30〜90質量%、特に有利に40〜85質量%、殊に有利に50〜80質量%、
(B)ナノ粒子(B)10〜40質量%、特に有利に15〜30質量%、殊に有利に15〜25質量%および
(C)ポリカーボネートに対して不活性の少なくとも1つの反応性希釈剤0〜40質量%、特に有利に5〜30質量%。
【0065】
これは、成分(A)の質量、ナノ粒子(B)の質量および成分(C)からの反応性希釈剤が100%になるまで添加されることを意味する。成分(A)および(B)および場合により反応性希釈剤からなる全質量に対して、二酸化珪素ナノ粒子(B)が10〜40質量%、有利に15〜30質量%、特に有利に15〜25質量%使用される。
【0066】
溶剤が存在する場合には、この溶剤は、全塗料に対して70質量%までの量で含有されていてよい。
【0067】
更に、好ましくは、本発明により使用される塗料は、ナノ粒子(B)の質量に対して少なくとも1つの分散添加剤を0〜40質量%、有利に10〜30質量%含有する。特に好ましくは、本発明により使用される塗料は、少なくとも1つの分散添加剤(D1)2.5〜15質量%および少なくとも1つの分散添加剤(D2)5〜25質量%を含有し、この場合これらの量の記載は、それぞれナノ粒子(B)の質量に対するものである。
【0068】
最後に、塗料は、1つ以上の光開始剤(PI)を特に0〜10質量%、特に有利に1〜8質量%、殊に有利に2〜7質量%含有し、この場合この量の記載は、結合剤(A)の全質量および場合により使用される反応性希釈剤(C)の質量に対するものであり、および他のクリヤラッカータイプの添加剤を0.1〜15質量%、特に有利に0.5〜10質量%、殊に有利に0.8〜7質量%含有し、この場合この量の記載は、塗料の全質量に対するものである。
【0069】
ポリカーボネート支持体
ポリカーボネートまたはポリカーボネート支持体の場合、本発明においては、ホモポリカーボネートを意味だけでなく、コポリカーボネートも意味する。ポリカーボネートは、公知方法で直鎖状であってもよいし、分枝鎖状であってもよい。また、ホモポリカーボネートまたはコポリカーボネートのカーボネート基の一部分は、ジカルボン酸エステル基または別のポリカーボネート相溶性基によって代替されてよい。ジカルボン酸エステル基の中で好ましいのは、芳香族ジカルボン酸エステル基である。ポリカーボネートがジカルボン酸基ならびにカルボン酸基を含有する場合には、ポリカーボネートは、上記したように同様にポリカーボネートの概念に含まれるポリエステルカーボネートとも呼ばれる。ジカルボン酸エステル基が存在する場合には、このジカルボン酸エステル基は、80モル%まで、特に20〜50モル%の割合で存在することができる。
【0070】
ポリカーボネートは、刊行物から公知の全ての方法により製造されてよい。ポリカーボネートの製造に適した方法は、例えば相界面法によるビスフェノールとホスゲンとの製造であるか、または均一相からの方法(ピリジン法)、または溶融エステル交換法によるビスフェノールと炭酸エステルとからの方法である。前記の製造方法は、例えばH.Schnell,"Chemistry and Physics of Polycarbonates",Polymer Reviews,第9卷,第31〜76頁,Interscience Publishers,New York,London,Sidney,1964に記載されている。記載された製造方法は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,第11卷,第2版,1988,第648〜718頁中のD.Freitag,U.Grigo,P.R.Mueller,H.Nouvertne,"Polycarbonates"およびBecker,Braun,Kunststoff−Handbuch,第3/1卷,Polycarbonate,Polyacetale,Polyester,Celluloseester,Carl Hnser Verlag Muenchen,Wien 1992,第117〜299頁中のU.Grigo,K.KircherおよびP.R.Mueller"Polycarbonate"にも記載されている。溶融エステル交換法は、殊にH.Schnell,"Chemistry and Physics of Polycarbonates",Polymer Reviews,第9卷,第44〜51頁,Interscience Publishers,New York,London,Sidney,1964ならびにドイツ連邦共和国特許出願公開第1031512号明細書A、米国特許第3022272号明細書、米国特許第5340905号明細書および米国特許第5399659号明細書に記載されている。上記方法に製造されたポリカーボネートは、特に12000〜400000g/mol、特に有利に18000〜80000g/mol、殊に有利に22000〜60000g/molの質量平均分子量Mwを有する。
【0071】
ポリカーボネートまたはポリカーボネート支持体は、任意の三次元形状で、例えばシーツ、ウィンドウ、防音壁、眼鏡レンズ、光学レンズまたは自動車、例えばオートバイ、バス、トラックもしくはオートモビールの部材、商用車両および/または航空機部材、例えばグレージングエレメント、殊にテールゲートウィンドウズおよび非可動サイドウィンドウズ、ならびに車両、殊に自動車および航空機のヘッドライトガラスまたはビーム分散エレメント等の形で存在することができる。特の好ましいのは、有利に可視光線の透過率80%超を有する透明ポリカーボネートまたはポリカーボネート支持体である。同様に、ポリカーボネート支持体として、例えばコンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスクまたはデジタル多目的ディスク(DVD)が適している。
【0072】
塗料の適用および硬化ならびに被覆されたポリカーボネート支持体
支持体上への塗布は、標準被覆法、例えば浸漬、流し塗り、インジョクション、刷毛塗り、ナイフ塗布、ロール塗布、噴霧塗布、落下型薄膜塗布、回転塗布またはスピニングによって行なわれる。特に好ましいのは、塗料を浸漬または流し塗りで塗布することであり、ならびに薄い塗膜および良好な流動性で噴霧塗布することである。
【0073】
この目的のために、ポリカーボネート支持体は、塗料の塗布前にプライマーで前処理することができる。プライマーとしては、例えば本発明による方法で使用されるが、しかし、ナノ粒子(B)を含有しない組成物が適している。特に、本発明による方法は、支持体のプライマー処理なしで行なわれる。特に好ましくは、本発明による方法は、ワンコートプロセス、即ち塗料の1つの層だけを化学的に前処理されていないポリカーボネート支持体上に直接塗布することによって行なわれる。
【0074】
被覆の塗布後、場合によっては当業者に公知の方法でこの被覆をドリップドライし、引続き通気した後、被膜が硬化される。硬化は、エネルギーに富んだ放射線、例えばUV線または電子線によって行なうことができる。照射源として、有利に低圧水銀灯、中圧灯、高圧灯ならびに蛍光管、パルスエミッタまたはエキシマエミッタが使用され、これらは、特にλ=200〜700nm、特に有利にλ=200〜500nm、殊に有利にλ=200〜400nmの波長範囲内で光を放出する。更に、レフレクタの変更によって支持体の僅かな熱負荷を達成する照射系が好ましい。このような照射系は、IST Metz GmbH社のURSレフレクタ系として公知である。通常、UV硬化に十分な照射線量は、100〜6000mJ/cm2、特に有利に300〜4000mJ/cm2、殊に有利に300〜3000mJ/cm2である。支持体とUV灯との間の距離、照射出力およびレフレクタ系に依存して、100〜3000mW/cm2、殊に有利に100〜1500mW/cm2のUV線照射強さが使用される。
【0075】
照射は、酸素に乏しい雰囲気下で実施されてよい。"酸素に乏しい"とは、雰囲気中の酸素の含量が空気の酸素含量(20.95容量%)よりも低いことを意味する。雰囲気は、原理的に酸素不含であってよく、即ち不活性ガスから構成されている。不活性ガスとしては、二酸化炭素、窒素、希ガスまたは燃焼ガスが適している。酸素に乏しい雰囲気中でのUV硬化の好ましい範囲は、残留酸素0.1〜5質量%の間にある。同様に、被覆材料の照射は、透明媒体、例えばプラスチックフィルム、ガラスまたは液体の下で行なうことができる。酸素の乏しい雰囲気下での照射は、殊に硬化された被膜の後の耐化学薬品性に対して有利に作用する。
【0076】
硬化後、被膜および支持体は、透明である。ポリカーボネート支持体上に得られた被膜は、硬化後および負荷前に、BYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727により測定した曇り価1未満を有する。
【0077】
ASTM 1044−05およびASTM 1003−00に依拠したテーバー試験で測定した引掻負荷の後、負荷された被膜は、それぞれBYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727により測定した、15%以下、特に10%以下、特に有利に8%以下の曇り価を有する。
【0078】
結合剤(A)の官能価は、特に2〜20、よりいっそう好ましくは3〜10または3〜9であるべきである。
【0079】
更に、本発明の対象は、本発明による方法によって得られた、被覆されたポリカーボネート支持体である。これは、例えばシーツ、ウィンドウ、眼鏡レンズ、光学レンズまたは自動車用ガラス要素および航空機用ガラス要素、カバー、コンパクトディスク、デジタル多目的ディスクまたはデジタルビデオディスクであることができる。また、更に、本発明の対象は、前記方法に使用される塗料ならびに殊に透明ポリカーボネート支持体を被覆するための塗料の使用である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】含有されているシラン化され構造変性された二酸化珪素粒子の粒度分布を示す略図。
【0081】
以下、本発明を実施例につき詳説する。
【実施例】
【0082】
例1
1.1.ナノ粒子1の本発明による分散液1の製造
2500の数平均分子量(Sartomer CN925、Craynor社)を有する市販の変性された、脂肪族の四官能価ウレタンアクリレート30.1kgを、アミノ官能性重合体、ポリエステルおよびポリエーテルからの反応生成物を基礎とする市販の分散添加剤1.7kg(Evonik Degussa社のDispergier−additiv LA−D1045)およびジメチルジクロロシランでシラン化されかつ引続きWO 04/020532の記載により構造変性された、200+25m2/gのBET表面積を有する、市販の熱分解法で製造された二酸化珪素8.2kg(Evonik Degussa社のAEROSIL(登録商標)R 9200)と一緒に前分散させた。このために、ウレタンアクリレート Sartomer CN925を装入し、分散添加剤LA−D1045および二酸化珪素AEROSIL(登録商標)R 9200を攪拌(500rpm)しながら徐々に添加した。引続き、900rpmで15分間分散させた。この場合、混合物の温度は、75℃にまで上昇した。こうして得られた前分散液1−1 4kgに、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体を基礎とする、他の市販の分散添加剤50g(Evonik Degussa社のTegoDispers(登録商標)655)を添加した。前記のこうして得られた前分散液1−2を、ボールミル(Netzsch LabStar LS1、ZrO2粉砕体、d=0.65mm)を用いて21時間16分間約81℃の粉砕材料温度で高いエネルギー入力(粉砕室の圧力1.5バール、電力消費量27.73kWh)で微粉砕した。分散経過における正確な技術的データは、次の第1表中に記載されている:
【0083】
【表1】

【0084】
こうして得られた本発明による分散液1は、1000nm未満の粒度を有する、極めて高い割合の二酸化珪素粒子を含有し、この場合d50値は、150nmであり、含有されているシラン化され構造変性された二酸化珪素粒子の粒度分布は、次の通りである:5質量%未満 80nm未満の範囲、88質量% 80〜300nmの範囲内、3質量% 300nmを上廻り1000nm以下の範囲内および4質量% 1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内。図1は、含有されているシラン化され構造変性された二酸化珪素粒子の粒度分布を示す。この図1には、粒度xと共に、累積分布Q3(x)および分布密度q3(x)がプロットされている。
【0085】
こうして得られた本発明による分散液1は、本発明による分散液1の全質量に対して、二酸化珪素ナノ粒子20質量%の含量を有する。
【0086】
1.2.本発明による塗料1の製造
第2表中に記載された成分は、攪拌しながら調製され、本発明による塗料1を生じる。
【0087】
2.比較例V1
2.1.本発明によらない塗料V1の製造
第2表中に記載された成分は、実施例1と同様に攪拌しながら調製され、本発明によらない塗料V1を生じる。この塗料V1は、ナノ粒子1の本発明による分散液の代わりに、Nanoresins社のナノ粒子Nanopol(登録商標)C784(20nm(SANS=小角中性子散乱による測定)の表面変性された二酸化珪素粒子の平均粒度を有する、n−ブチルアセテート中のコロイド状珪酸ゾルの50%の分散液)の市販の分散液を使用することによって本発明による塗料1と区別される。
【0088】
【表2】

【0089】
3.本発明による被膜1および比較例V1の被膜V1の製造
第1表中に記載された塗料1を36μmのコーティングロッドを用いてポリカーボネートパネル上に塗布した。引続き、このパネルを炉内で80℃で5分間乾燥させ、次に通常のUV装置(IST Minicure、2本の水銀灯、ベルト速度3.0m/秒)中でUV光で硬化させた。線量は、3.0J/cm2であった。
【0090】
4.本発明による被膜1および本発明によらない被膜V1の試験
4.1.曇り価の評価
被覆されたポリカーボネート支持体の曇り価を被膜の硬化直後にBYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727により測定した。測定結果は、第3表中に記載されている。
【0091】
4.2.耐摩耗性試験
表面の耐引掻性をテーバー試験により試験した。テーバー試験および引続く曇り度の測定を、ASTM D 1044−05およびASTM D 1003−00に依拠してBYK−Gardner社の機器Hazemeter AT−4727により実施し、この場合には、試料を試験前に23℃および50%の相対空気湿度の標準条件下で貯蔵せず、前記の11mmの代わりに8mmの開口を有する吸引装置を使用した。測定結果は、第3表中に記載されている。
【0092】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤および/または場合により反応性希釈剤を含む透明塗料をポリカーボネート支持体上に塗布することにより、ポリカーボネート支持体、殊に透明なポリカーボネート支持体を被覆する方法において、
(i)前記塗料が、二酸化珪素ナノ粒子(B)を含有し、
(ii)ナノ粒子は、d50値80〜300nmを有し、
(iii)ナノ粒子(B)は、
粒子15質量%未満が80nm未満の範囲内の粒度を有し、
粒子75〜95質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有することを特徴とする、ポリカーボネート支持体、殊に透明なポリカーボネート支持体を被覆する方法。
【請求項2】
ナノ粒子(B)は、d50値90〜250nm、殊に100〜200nmを有し、および/または
粒子10質量%未満が80nm未満の範囲の粒度を有し、
粒子80〜90質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
塗料は、シラン化され熱分解法で製造された珪酸を基礎とし、有利に表面上に固定されたジメチルシリル基および/またはモノメチルシリル基を有する、熱分解法で製造された珪酸を基礎とするナノ粒子(B)を含有する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
塗料は、少なくとも1つの分散添加剤を含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
塗料は、それぞれ成分(A)の質量およびナノ粒子(B)の質量および場合により使用された反応性希釈剤の質量に対してナノ粒子(B)を10〜40質量%、有利に15〜30質量%、特に有利に15〜25質量%含有し、および/またはそれぞれナノ粒子の質量に対して1つ以上の分散添加剤を0〜40質量%、有利に10〜30質量%含有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
塗料は、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体に基づく、燐酸エステルを基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D1)を含有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
塗料は、一般的構造式(II)
[RO(SO)a(EO)b(CH2CHCH3O)c(BO)dxP(O)(OH)3-x (II)
〔式中、
R=1〜22個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状または脂環式基、有利にR=イソノニル基またはブチル基、
SO=スチレンオキシド、
EO=エチレンオキシド、
BO=ブチレンオキシドおよび
a=1以上2未満、
b=3〜100、
c=0〜10、
d=0〜3、
x=1または2および
b≧a+c+d〕で示される、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体に基づく、燐酸エステルを基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D1)を含有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
塗料は、ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体に基づく、燐酸エステルを基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D1)と、(D1)とは異なる少なくとも1つの分散添加剤(D2)とを含有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
塗料は、アミノ官能性重合体、ポリエステルおよびポリエーテルからの反応生成物を基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D2)を含有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤および/または場合により反応性希釈剤を含有する塗料において、
(i)前記塗料が、二酸化珪素ナノ粒子(B)を含有し、
(ii)ナノ粒子は、d50値80〜300nmを有し、および
(iii)ナノ粒子(B)は、粒子15質量%未満が80nm未満の範囲内の粒度を有し、
粒子75〜95質量%が80〜300nmの範囲内の粒度を有し、
粒子0〜5質量%が300nmを上廻り1000nm以下の範囲内の粒度を有し、および
粒子0〜5質量%が1000nmを上廻り10000nm以下の範囲内の粒度を有するような粒度分布を有することを特徴する、(A)少なくとも1つの放射線硬化性結合剤、(B)ナノ粒子および(C)場合により溶剤および/または場合により反応性希釈剤を含有する塗料。
【請求項11】
ポリスチレンオキシド−ブロック(b)−ポリアルキレンオキシド共重合体に基づく、燐酸エステルを基礎とする少なくとも1つの分散添加剤(D1)、有利に一般構造式(II)〜で示される少なくとも1つの分散添加剤(D1)を含有する、
[RO(SO)a(EO)b(CH2CHCH3O)c(BO)dxP(O)(OH)3-x (II)
〔式中、R、SO、EO、BO、a、b、c、dおよびxは、上記の意味および上記の値を有する〕で示される少なくとも1つの分散添加剤(D1)を含有する、請求項10記載の塗料。
【請求項12】
少なくとも1つの分散添加剤(D2)、有利にアミノ官能性重合体、ポリエステルおよびポリエーテルからの反応生成物を基礎とする分散添加剤(D2)を含有する、請求項10または11記載の塗料。
【請求項13】
請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法によって得られる、被覆されたポリカーボネート支持体。
【請求項14】
当該支持体は、シーツ、ウィンドウ、眼鏡レンズ、光学レンズ、自動車、例えばオートバイ、バス、トラックもしくはオートモビールの部材、商用車両および/または航空機部材、レフレクタ、道路反射鏡、カバー、コンパクトディスク、デジタル多目的ディスクまたはデジタルビデオディスクである、請求項13記載の被覆されたポリカーボネート支持体。
【請求項15】
当該支持体は、車両、殊に自動車のヘッドライトエレメントおよび/またはグレージングエレメントの部材、および/または航空機のヘッドライトエレメントおよび/またはグレージングエレメントの部材である、請求項13記載の被覆されたポリカーボネート支持体。

【図1】
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【公表番号】特表2012−508797(P2012−508797A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535887(P2011−535887)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/006563
【国際公開番号】WO2010/054711
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(390008981)ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (155)
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings GmbH
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D−48165 Muenster,Germany
【Fターム(参考)】