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耐汗性プラスチック基材コーティング剤
説明

耐汗性プラスチック基材コーティング剤

【課題】 自動車内装品等において、その使用環境において、人に触れられた際汗液中の乳酸の作用により、液痕が残ったり、クラックが発生したりすることがなく、且つ、手に付着した油脂類による液痕ことがないコーティング材料。
【解決手段】 (メタ)アクリル酸イソボルニルを20重量%以上含有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られるガラス転移温度110℃以上の重合体を含有することを特徴とする耐汗性プラスチック基材コーティング剤、該耐汗性プラスチック基材コーティング剤を塗布したプラスチック基材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック素材用コーティング剤、特に汗や手による油脂分による耐汚染性を必要とされる自動車内装用の塗料に好適な樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチック素材の工業材料への用途はますます拡大しており、これをコーティングすることを目的としたプラスチック素材用コーティング剤は生活に密着した性能を求められている。この中でも自動車の内装用に使用されるPC,ABS基材用の塗料には、その使用過程において手で触れることが多いために耐汚染性が非常に重要な性能として要望されている。これらの試験には汗を想定した乳酸性試験や植物油を想定したオレイン酸性試験(耐汚染性)があり、現行品はこれ以外の性能は満足するものの、耐汚染性については満足するものがないのが実情である。これらを解決するため、例えば、メチルメタアクリレートを主成分とする熱可塑性樹脂からなる基材層の少なくとも一方の面に、ポリスチレン系樹脂からなる表面層を積層した熱可塑性樹脂フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この技術によって得られる表面層は、耐乳酸性に優れるもののオレイン酸性試験(耐汚染性)には不充分な結果しかえられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3211350号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、自動車内装品等において、その使用環境において、人に触れられた際汗液中の乳酸の作用により、液痕が残ったり、クラックが発生したりすることがなく、且つ、手に付着した油脂類による液痕ことがないコーティング材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、前記課題を解決するため、鋭意検討の結果、高いガラス転移温度を与える(メタ)アクリル酸イソボルニルを必須成分とするアクリル樹脂が、上記の課題を解決することを見出し発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸イソボルニルを20重量%以上含有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られるガラス転移温度110℃以上の重合体を含有することを特徴とする耐汗性プラスチック基材コーティング剤、該耐汗性プラスチック基材コーティング剤を塗布したプラスチック基材を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の樹脂組成物を含有するコーティング剤が塗布されたプラスチック基材は、耐汗性、耐汚染性(油脂等)に優れ、汗や手に付着した油脂類による液痕ことがない表面層を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明に用いる重合体は、(メタ)アクリル酸イソボルニルを20重量%以上含有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られるガラス転移温度110℃以上であれば、特に限定されないが、重量平均分子量が80000以上であることが特に好ましい。
【0009】
本発明に用いられる前記重合体は、(メタ)アクリル酸イソボルニル以外のビニル系単量体を用いることができる。これらの例としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロルメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族基含有ビニル系単量体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜30のアルキル(メタ)アクリレート類のアクリル系不飽和単量体;マレイン酸またはそのモノエステル、フマル酸のモノエステル、イタコン酸またはそのモノエステル、クロトン酸、p−ビニル安息香酸などのカルボン酸基含有不飽和単量体およびこれらの塩;2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、α−メチルスチレンスルホン酸などのスルホン酸基含有不飽和単量体;
【0010】
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、N−メチルビニルピリジウムクロライド、(メタ)アリルトリエチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の第3級または第4級アミノ基含有不飽和単量体;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルラクタム類などアミド基含有不飽和単量体;
【0011】
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系不飽和単量体;ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン不飽和単量体;ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等の多官能不飽和単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のビニル系不飽和単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、オクチルビニルエステル、ベオバ9、ベオバ10、ベオバ11〔ベオバ:シェルケミカルカンパニー(株)商標〕等のビニルエステル不飽和単量体;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル不飽和単量体;エチルアリルエーテル等のアリルエーテル不飽和単量体;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロアルキルアクリレート、フルオロメタクリレート等のハロゲン含有不飽和単量体等;
【0012】
(メタ)アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有不飽和単量体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン系不飽和単量体;アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルブチルケトン、ダイアセトンアクリレート、アセトニトリルアクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルアセトフェノン、ビニルベンゾフェノン等のカルボニル基含有不飽和単量体等が挙げられる。
【0013】
本発明のプラスチック基材コーティグ用樹脂組成物は、上記のビニル系単量体類を(メタ)アクリル酸イソボルニルと共重合して、所定のガラス転移温度を有すれば、有機溶剤等に溶解してそのまま使用に供することができるが、それ以外に、硬化剤等を用いてもよい。
【0014】
前記の例としては、例えば、(メタ)アクリル酸イソボルニルとヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和単量体とを必須成分として得られる共重合体とポリイソシアネート類を配合して用いてもよい。
【0015】
この場合、本発明に用いる重合体を与えるエチレン性不飽和単量体が水酸基含有ビニル系単量体を3〜20重量%と(メタ)アクリル酸イソボルニル25〜60重量%、前記以外のビニル系単量体20〜72重量%である範囲で含有することが好ましい。
【0016】
前記ポリイソシアネート類として、例えば、トリレンジイソシアネートもしくはジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の如き、各種の脂肪族系ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート等の脂環族系ジイソシアネート; 前記ジイソシアネート類と、エチレングリコール、トリメチロールエタンもしくはトリメチロールプロパン等の多価アルコール類や、ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール類や、イソシアネート基と反応する官能基を有するポリカプロラクトンポリオール類や比較的低分子量のポリエステル樹脂(油変性タイプを含む)やアクリル系共重合体等との付加物; あるいは、ビュレット構造を有するイソシアネート類;ジイソシアネート類を環化させて得られるイソシアヌレート環含有イソシアネート類;イソシアネート類を種々のブロック化剤でブロック化させて得られるものがある。
【0017】
イソシアネート類の代表的な市販品の例としては、「バーノックDN−950、バーノックDN−980、バーノックDN−981、バーノックDN−992、バーノックD−550」〔いずれも、大日本インキ化学工業(株)製品〕、「デュラネート24A−100、デュラネートTHA−100、デュラネートTPA−B80X」〔いずれも、旭化成工業(株)製品〕、「コロネートHK、コロネート2507」〔いずれも、日本ポリウレタンウレタン工業(株)製品〕、「タケネートD−140N」〔武田薬品工業(株)製品〕等がある。
該イソシアネート化合物の使用量としては、得られる塗料組成物の硬化性や塗料価格等を考慮すると、本発明に係るビニル系共重合体が有する水酸基の1当量に対して、イソシアネート基が0.2〜1.5当量となる様な範囲内、つまり、当量比〔OH基〕/〔NCO基〕が1/0.2〜1/1.5なる範囲が好ましい。
【0018】
本発明に用いる重合体(A)は、有機溶媒に溶解して使用に供することが好ましく、これらの有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、「ソルベッソ 150」[エクソン化学(株)製品]等のような芳香族系炭化水素溶剤類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;n−ヘキサンまたはn−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、グリコールエーテルエステル系溶剤類等が上げられる。
【0019】
有機溶剤溶液として用いるの不揮発分としては、プラスチック基材への塗工が円滑に行われれば、特に限定されないが、例えば、20〜80重量%が好ましい。
[ガラス転移温度の算出方法]
ガラス転移温度(以下、Tgと記す。)は、下記式で求めた。
Tg−1=ΣXi・Tgi−1 (K)
ここで重合体は、i=1〜nまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率で、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度である。モノマーのホモポリマーのガラス転移温度は、Polymer Handbook(4th Edition)J.Brandrup,E.H.Immergut,E.A.Grulke著(Wiley Interscience)記載の値を使用した。上記に記載のないものについては、適宜仮定した値を用いた
[重量平均分子量の測定]
なお、本発明におけるGPCによる重量平均分子量(ポリスチレン換算、以下Mwと記す。)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
【0020】
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
【実施例】
【0021】
以下、本発明を実施例により、一層具体的に説明する。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」である。
【0022】
実施例1〔ビニル系共重合体(A)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸イソブチルの60部を仕込んで、90℃にまで昇温した。 同温度に達した処で、メタクリル酸イソボルニルの50部、t−ブチルメタクリレートの10部、メチルメタクリレートの40部の混合物と、パーブチルOの0.3部を20部の酢酸イソブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸イソブチルの40部とパーブチルOの0.2部を投入。その後、63部の酢酸エチルを加え、不揮発分35%程度、粘度(ガードナー)がR程度となるまで反応を進め、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(A)の有機溶剤溶液を得た。
【0023】
評価例(クリアーコーティング剤)
前記ビニル系共重合体(A)の有機溶剤溶液40部に対してシンナー〔酢酸ブチル/酢酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベッソ100=30/20/30/20(重量比)〕60部を配合したコーティング剤を調製した。
評価例(メタリックコーティング剤)
前記ビニル系共重合体(A)の有機溶剤溶液40部に対してシンナー〔酢酸ブチル/酢酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベッソ100=30/20/30/20(重量比)〕57部、メタリック顔料(東洋アルミニウム株式会社製 ALPASTE 7160N)を3部配合したコーティング剤を調製した。
【0024】
基材(ABS、PC基材)にスプレーガンを用いて乾燥膜厚10〜15μとなるように塗装、乾燥機にて80℃、20分加熱乾燥したのち、常温にて1日乾燥して耐人工汗性試験を行った。
[試験方法]
耐オレイン酸性試験
被膜表面に10%オレイン酸(石油ベンジンにより10%溶液に希釈)を1滴滴下し、恒温槽にて80℃×24時間放置。その後、スポットをふき取り、目視による評価を行う。
【0025】
(人工汗性試験)耐乳酸性試験
被膜表面に10%乳酸(水により10%溶液に希釈)を1滴滴下し、恒温槽にて80℃×24時間放置。その後、スポットをふき取り、目視による評価を行う。
【0026】
耐オレイン酸性試験、耐乳酸性試験の評価基準
評価基準 5:スポット跡なし
4:やや跡が残る
3:塗膜が
2:塗膜やや溶解
1:塗膜が溶解し、下地が見える
得られた結果、表1に示す。
【0027】
実施例2〔ビニル系共重合体(B)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸イソブチルの60部を仕込んで、90℃にまで昇温した。同温度に達した処で、メタクリル酸イソボルニルの40部、t−ブチルメタクリレートの10部、メチルメタクリレートの50部の混合物と、パーブチルOの0.3部を20部の酢酸イソブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸イソブチルの40部とパーブチルOの0.2部を投入。その後、63部の酢酸エチルを加え、NV35%程度、VIS(ガードナー)がY程度となるまで反応を進め、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(B)の有機溶剤溶液を得た。得られたビニル系共重合体(B)の有機溶剤溶液について、実施例1と同様の方法でコーティング剤を調製し、同様の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
【0028】
実施例3〔ビニル系共重合体(C)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸イソブチルの60部を仕込んで、90℃にまで昇温した。同温度に達した処で、メタクリル酸イソボルニルの30部、t−ブチルメタクリレートの10部、メチルメタクリレートの60部の混合物と、パーブチルOの0.3部を20部の酢酸イソブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸イソブチルの40部とパーブチルOの0.2部を投入。その後、63部の酢酸エチルを加え、NV35%程度、VIS(ガードナー)がZ程度となるまで反応を進め、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(C)の有機溶剤溶液を得た。得られたビニル系共重合体(B)の有機溶剤溶液について、実施例1と同様の方法でコーティング剤を調製し、同様の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
【0029】
実施例4〔ビニル系共重合体(D)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸イソブチルの60部を仕込んで、90℃にまで昇温した。同温度に達した処で、メタクリル酸イソボルニルの55部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの10部、メチルメタクリレートの35部の混合物と、パーブチルOの0.3部を20部の酢酸イソブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸イソブチルの40部とパーブチルOの0.2部を投入。その後、63部の酢酸エチルを加え、NV35%程度、VIS(ガードナー)がZ程度となるまで反応を進め、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(D)の有機溶剤溶液を得た。次いで、クリアー評価用に前記ビニル系共重合体(D)の有機溶剤溶液35部に対してシンナー〔酢酸ブチル/酢酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベッソ100=30/20/30/20(重量比)〕62.5部を配合し、次いでポリイソシアネート系硬化剤としてバーノック DN−980(DIC(株)製・)2.5部を配合してコーティング剤を調製した(なお、共重合体中の水酸基と硬化剤中のイソシアネート基との当量比は、1/1である。)。更にメタリック評価用に前記ビニル系共重合体(D)の有機溶剤溶液35部に対してシンナー〔酢酸ブチル/酢酸エチル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベッソ100=30/20/30/20(重量比)〕60部を配合し、メタリック顔料(東洋アルミニウム株式会社製 ALPASTE 7160N)を2.6部配合したコーティング剤を調製した。次いでポリイソシアネート系硬化剤としてバーノック DN−980(DIC(株)製・)2.4部を配合してコーティング剤を調製した(なお、共重合体中の水酸基と硬化剤中のイソシアネート基との当量比は、1/1である。)。塗装、種々の評価は、実施例1と同様に行なった。得られた結果を表1に示す。
【0030】
比較例1〔ビニル系共重合体(E)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸イソブチルの60部を仕込んで、90℃にまで昇温した。同温度に達した処で、メタクリル酸イソボルニルの15部、t−ブチルメタクリレートの10部、メチルメタクリレートの60部の混合物と、パーブチルOの0.3部を20部の酢酸イソブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸イソブチルの1部とパーブチルOの0.2部を投入。NV35%程度、VIS(ガードナー)がZ1程度となるまで反応を進め、その後、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(E)の有機溶剤溶液を得た。得られたビニル系共重合体(B)の有機溶剤溶液について、実施例1と同様の方法でコーティング剤を調製し、同様の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
【0031】
比較例2〔ビニル系共重合体(F)の調製例〕
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、酢酸ブチルの80部を仕込んで、100℃にまで昇温した。同温度に達した処で、スチレンの5部、メチルメタクリレートの85部、t−ブチルメタクリレートの10部の1部の混合物と、パーブチルOの0.7部を22部の酢酸ブチルに溶解したものを、同時に、4時間かけて滴下した。その後も、同温度で、反応を続け、滴下終了後2時間の間、攪拌を続け、酢酸ブチルの20部とパーブチルOの0.2部を投入。その後、30部の酢酸エチルを加え、NV43%程度、VIS(ガードナー)がZ1程度となるまで反応を進め、その後、室温にまで冷却して、目的とするビニル系共重合体(F)の有機溶剤溶液を得た。得られたビニル系共重合体(B)の有機溶剤溶液について、実施例1と同様の方法でコーティング剤を調製し、同様の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
【0032】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリル酸イソボルニルを20重量%以上含有するエチレン性不飽和単量体を重合して得られるガラス転移温度110℃以上の重合体を含有することを特徴とする耐汗性プラスチック基材コーティング剤。
【請求項2】
前記重合体の重量平均分子量が80000以上である請求項1記載の耐汗性プラスチック基材コーティング剤。
【請求項3】
エチレン性不飽和単量体が水酸基含有ビニル系単量体を3〜20重量%と(メタ)アクリル酸イソボルニル25〜60重量%、前記以外のビニル系単量体20〜72重量%とを含有する請求項1又は2に記載の耐汗性プラスチック基材コーティング剤。
【請求項4】
さらに、ポリイソシアネート化合物を含有する請求項3記載の耐汗性プラスチック基材コーティング剤。
【請求項5】
請求項1、2又は3記載の耐汗性プラスチック基材コーティング剤を塗布したプラスチック基材。

【公開番号】特開2011−184621(P2011−184621A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−53062(P2010−53062)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】