説明

耐火セグメント及び耐火トンネル構造

【課題】耐火材を保護して高い耐久性を有し、火災時にも十分な強度を発揮できると共に、メンテナンス性に優れる耐火セグメントを提供する。
【解決手段】トンネル覆工として敷設される耐火セグメント10であって、セグメント素材から構成される内側層20と、セグメント素材から構成される外側層30と、内側層20と外側層30との間に積層して設けられる耐火材40と、耐火材40を貫通し、内側層20と外側層30に埋め込まれる繋ぎボルト等のアンカー部を備える耐火セグメント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばトンネルの覆工として敷設されるコンクリートを主体とする耐火セグメント、及びこの耐火セグメントを有する耐火トンネル構造に関する。
【背景技術】
【0002】
これまでトンネルの耐火構造は、トンネル断面をより小さくできるように、より薄型で耐火性能の高いものへと変遷してきた。即ち、トンネルの覆工として敷設されるセグメントの内面側にコンクリートを打設し、二次覆工を形成する構造から、セグメント本体の内方で耐火板を支持する構造へと変遷している(特許文献1参照)。このセグメント本体の内方で耐火板を支持する構造は、図5に示すように、トンネルの覆工としてセグメント本体1aを敷設し、敷設したセグメント本体1aの内側下部にインバートコンクリート2aを敷設してトンネル構造体5aを形成すると共に、セグメント本体1aに取付金具3aを設け、セグメント本体1aの内方に離間配置される耐火板4aを取付金具3aで支持するものである。
【0003】
更に、より一層薄型で耐火性能を発揮できる構造として、セグメント本体の内面に直接耐火材を設ける構造が提案されている(特許文献1、2参照)。この構造は、図6に示すように、トンネルの覆工としてセグメント本体1bを敷設し、敷設したセグメント本体1bの内側下部にインバートコンクリート2bを敷設してトンネル構造体5bを形成すると共に、セグメント本体1bの内面に耐火材4bを直接設けるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−147183号公報
【特許文献2】特開2006−132247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、耐火材は耐火性能に優れるものの、強度が弱く脆いものであるため、上記の如く耐火材をセグメント本体の内面側に設ける場合、照明器具や防災器具などトンネル設備の器具の取り付けをする際に支障を生ずる。即ち、耐火材自体はこれらの器具を支持できないため、コンクリートのセグメント本体に固定した取付金具を耐火材を貫通させて設け、取付金具で器具を支持する必要があるが、この取付金具を用いると、火災時に取付金具が変形して耐火材に破損が生じたり、取付金具から熱がセグメント本体に伝ってセグメント本体にクラックが生じたり、強度低下を招いてしまう。
【0006】
また、火災時以外でも、トンネル内面には様々なものが衝突する危険が常にあるため、セグメント本体の内面に設けられる耐火材は傷つくことも多い。そのため、耐火材に対するメンテナンスも煩雑となる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、耐火材を保護して高い耐久性を有し、火災時にも十分な強度を発揮できると共に、メンテナンス性に優れる耐火セグメント及び耐火トンネル構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の耐火セグメントは、トンネルの覆工として敷設される耐火セグメントであって、セグメント素材から構成される内側層と、前記セグメント素材から構成される外側層と、前記内側層と前記外側層との間に積層して設けられる耐火材とを備えることを特徴とする。
前記構成では、耐火材を内側層と外側層との間に設けることにより、耐火材を露出させずに保護することができ、耐久性を高めることができる。また、火災時に、外側層が損傷することを防止し、トンネル復旧までの間に最低限必要な強度を十分確保することができる。また、耐火材が保護されることから、メンテナンス性にも優れる。また、トンネルに必要な各種設備の取付金具を内側層に自在に取り付けることが可能である。また、薄型でトンネル断面を小さくすることができ、トンネルの施工コストを低減することもできると共に、セグメントに対する耐火板の取り付けの手間も不要である。
【0009】
本発明の耐火セグメントは、 前記耐火材を貫通し、前記内側層と前記外側層に埋め込まれるアンカー部を備えることを特徴とする。
前記構成では、アンカー部により、内側層と外側層と耐火材を強固に一体化し、曲げ耐力やせん断耐力の増大を図ることができる。また、アンカー部により、強度のない脆い耐火材であっても内側層と外側層との間に好適に配置させることができると共に、アンカー部は耐火材に貫通して簡単に設置することができる。
【0010】
本発明の耐火セグメントは、前記耐火材から前記内側層に突出し、前記内側層に埋め込まれる第1のアンカー部と、前記耐火材から前記外側層に突出し、前記外側層に埋め込まれる第2のアンカー部とを備えることを特徴とする。
前記構成では、第1のアンカー部と第2のアンカー部により、内側層と外側層と耐火材を強固に一体化し、曲げ耐力やせん断耐力の増大を図ることができる。また、第1のアンカー部と第2のアンカー部がそれぞれ各層に突出することから、第1、第2のアンカー部として耐熱性の素材を用いなくても、万一の火災時に耐火材の外側層への熱の伝達を防止することができる。
【0011】
本発明の耐火セグメントは、前記内側層の厚さT1と前記外側層の厚さT2との比であるT1/T2を0.2〜0.8とすることを特徴とする。
前記構成では、十分な厚さの外側層を確保し、火災時にトンネル復旧までの間に最低限必要な強度をより確実に確保することができると共に、耐火材の確実な保護や、各種設備の取付金具の内側層への確実な取り付けを確保することができる。
【0012】
本発明の耐火トンネル構造は、セグメント素材から構成される内側層と、前記セグメント素材から構成される外側層と、前記内側層と前記外側層との間に積層して設けられる耐火材と、前記外側層の側部に設けられる継手部とを備える耐火セグメントを、前記継手部で連結してトンネル覆工として敷設することを特徴とする。
前記構成では、耐火材を内側層と外側層との間に設けることにより、耐火材を露出させずに保護することができ、耐久性を高めることができる。また、火災時に、外側層が損傷することを防止し、トンネル復旧までの間に最低限必要な強度を十分確保することができる。また、耐火材が保護されることから、メンテナンス性にも優れる。また、トンネルに必要な各種設備の取付金具を内側層に自在に取り付けることが可能である。また、薄型でトンネル断面を小さくすることができ、トンネルの施工コストを低減することもできると共に、セグメントに対する耐火板の取り付けの手間も不要である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の耐火セグメント或いは耐火トンネル構造では、耐火材を露出させずに保護することができ、耐久性を高めることができる。また、火災時に、外側層が損傷することを防止し、トンネル復旧までの間に最低限必要な強度を十分確保することができる。また、耐火材が保護されることから、メンテナンス性にも優れる。また、トンネルに必要な各種設備の取付金具を内側層に自在に取り付けることが可能である。また、薄型でトンネル断面が小さくすることができ、トンネルの施工コストを低減することもできると共に、セグメントに対する耐火板の取り付けの手間も不要である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による実施形態の耐火セグメントの斜視図。
【図2】図1のI−I線矢視断面図。
【図3】(a)は図1の耐火セグメントで構成される耐火トンネルの断面図、(b)はその一部拡大断面図。
【図4】(a)は第1変形例の耐火セグメントにおける図1のI−I線矢視に相当する部位の一部を示す断面図、(b)は第2変形例の耐火セグメントにおける図1のI−I線矢視に相当する部位の一部を示す断面図。
【図5】従来のセグメント本体の内方で耐火板を支持する構造の耐火トンネルの断面図。
【図6】従来のセグメント本体の内面に直接耐火材を設ける構造の耐火トンネルの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔実施形態の耐火セグメント及び耐火トンネル構造〕
本発明による実施形態の耐火セグメント及び耐火トンネル構造について説明する。図1は本発明による実施形態の耐火セグメントの斜視図、図2は図1のI−I線矢視断面図、図3(a)は図1の耐火セグメントで構成される耐火トンネルの断面図、図3(b)はその一部拡大断面図である。
【0016】
本実施形態の耐火セグメント10は、トンネル覆工として敷設される耐火セグメント10であり、図1、図2、図3(b)に示すように、例えば湾曲した曲面状の形状で平面視は略矩形である。耐火セグメント10は、セグメント素材であるコンクリートから構成される内側層20と、同様にセグメント素材であるコンクリートから構成される外側層30と、内側層20と外側層30との間に積層して設けられる耐火材40と、アンカー部である繋ぎボルト50とから構成される。
【0017】
内側層20は、トンネル空間の中心側に向けて敷設されるものであり、鉄筋コンクリートで構成され、コンクリートの内部には補強鉄筋である主鉄筋21と主鉄筋21に対して交差方向に設けられている帯鉄筋22とが埋め込まれている。内側層20の厚さは50〜150mm、例えば覆工厚さ500mmの標準的な道路トンネル用セグメントの場合においては100mm程度とすると良好である。
【0018】
外側層30は、トンネル空間の中心と逆の外側に向けて敷設されるものであり、内側層20と同様に鉄筋コンクリートで構成され、コンクリートの内部には補強鉄筋である主鉄筋31と主鉄筋31に対して交差方向に設けられている帯鉄筋32とが埋め込まれている。外側層30の厚さは300〜500mm、例えば覆工厚さ500mmの標準的な道路トンネル用セグメントの場合においては400mm程度とすると良好であり、又、図3(b)に示す内側層20の厚さT1と外側層30の厚さT2との比であるT1/T2を0.2〜0.8、より好ましくは0.3〜0.4とすると、十分な厚さの外側層30を確保し、火災時にトンネル復旧までの間に最低限必要な強度をより確実に確保することができると共に、耐火材40の確実な保護や、各種設備の取付金具の内側層20への確実な取り付けを確保することができて好適である。
【0019】
外側層30の側部には継手部に相当する継手ボルト33とリング間継手34とが設けられ、継手ボルト33は耐火セグメント10と周方向に隣接する別の耐火セグメント10とを連結し、リング間継手34は耐火セグメント10とトンネルの延びる方向であるリング間で隣接する別のセグメント10とを連結するものである。継手ボルト33とリング間継手34よりも外側位置に置ける外側層30の側部には、外側層30の周縁に沿って凹部35が形成され、凹部35に嵌め込むようにしてシール材36が設けられており、継手部である継手ボルト33及びリング間継手34は、後述する耐火材40とシール材36との間に位置するように配設されている。
【0020】
耐火材40は、鉄筋コンクリートの内側層20と外側層30との間に層状に設けられ、内側層20の外面と外側層30の外面に沿ってR面状に設けられている。耐火材40の厚さは図示例においては厚さ35mmである。耐火材40は、予め所定厚さのR面状をなすように成型加工した珪酸カルシウムやセラミック等の板材よりなるものや繊維状の耐火材料を所定厚さに形成したものを用い、耐火セグメント10のコンクリート打設時に形枠内の所定位置に耐火材40を予めセットしておいても良い。あるいは、外側層と内側層の間に形成した空間に後から充填したものでもよい。さらに他の形態としては、例えば型枠内において、耐火材形成用のスラリーを内側層20或いは外側層30の上に被覆して固化して形成される。耐火材形成用のスラリーとしては、例えばアルミナセメント等のセメント系材料に耐熱骨材、無機又は有機の補強用繊維等を添加して攪拌混合した流動性のあるものを用いることができる。
【0021】
更に、耐火セグメント10には、内側層20と外側層30に埋め込まれるアンカー部として繋ぎボルト50が設けられており、繋ぎボルト50は耐火材40を貫通するようにして設けられ、その一方の端部側を内側層20に、他方の端部側を外側層30に埋め込まれている。なお、繋ぎボルト50は耐熱性であることが望ましく、素材自体が耐熱性であるか、またはパイプ状部材の内部に耐火材料を充填したものであっても良い。耐火セグメント10は、鉄筋コンクリート製の内側層20と外側層30の間に強度のない脆い耐火材40が配置したとしても、繋ぎボルト50が耐火材40を貫通し、その両端部が内側層20、外側層30にそれぞれ配置することによって、全体が所定の強度となるように担保されている。
【0022】
上記耐火セグメント10は、継手ボルト33により周方向に隣接する別の耐火セグメント10に連結され、リング間継手34によりトンネルの延びる方向であるリング間で隣接する別のセグメント10と連結されて、トンネル覆工として敷設され、図3(a)に示す耐火トンネル構造のトンネル構造体100を構成する。尚、トンネル構造体100の内側底部にはインバートコンクリート60が設けられる。
【0023】
本実施形態の耐火セグメント10を製造する際には、例えば予めR面状に成型加工した耐火材40に繋ぎボルト50を貫通固定し、これをセグメント形成用の型枠内の所定位置にセットし補強鉄筋21、22、31、32等の配筋を施すと共に、継手ボルト33、リング間継手34も型枠に固定し、このリング間継手34が配置する継手面が上側になるように型枠を立てた状態にして、耐火材40を挟み込むようにコンクリートを打設し、その後、シール材36を固定して、耐火セグメント10を成型する。或いは、セグメント形成用の型枠内に、補強鉄筋を配筋すると共に継手ボルト33、リング間継手34を配置してコンクリートを流し込み、内側層20を形成する。次いで、内側層20の上に耐火材形成用のスラリーを流し込み、耐火材形成用スラリーで内側層20を所定厚さで被覆し固化させ、内側層20に積層する耐火材40を形成する。次いで、耐火材40に貫通させて繋ぎボルト50を内側層20に埋め込み、更に耐火材40上に補強鉄筋を配筋してコンクリートを流し込み、外側層30を形成する。その後、前記型枠の型或いは切削加工で形成される凹部35にシール材36を配設して耐火セグメント10が完成する。尚、同様の手順で、外側層30を先に形成し、その上に耐火材40、内側層20を形成することも可能である。
【0024】
本実施形態では、耐火材40を内側層20と外側層30との間に設けることにより、耐火材40を露出させずに保護することができ、耐久性を高めることができる。また、火災時に、内側層20が火災による損傷を負担しつつ外側層30が損傷することを防止し、外側層30でトンネル復旧までの間に最低限必要な強度を十分確保することができる。また、耐火材40が保護されることから、メンテナンス性にも優れる。また、トンネルに必要な各種設備の取付金具を内側層20に自在に取り付けることが可能である。また、非耐火構造と同じ厚さ等の薄型でトンネル断面が小さくすることができ、トンネルの施工コストを低減することもできると共に、セグメントに対する耐火板の取り付けの手間も不要である。また、繋ぎボルト50により、内側層20と外側層30と耐火材40を強固に一体化し、曲げ耐力やせん断耐力の増大を図ることができ、更に、万一の火災時に外側層30への熱の伝達を防止することができると共に、耐火材40に貫通して簡単に設置することができる。
【0025】
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明には、各発明や実施形態等の構成の他に、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものも含まれ、下記のような変形例も包含される。
【0026】
例えば耐火セグメント10の内側層20と外側層30に埋め込まれるアンカー部は、上記耐火材40を貫通する繋ぎボルト50に限定されず、耐火材40から内側層20に突出し、内側層20に埋め込まれる第1のアンカー部と、耐火材40から外側層30に突出し、外側層30に埋め込まれる第2のアンカー部とから構成してもよい。この第1のアンカー部と第2のアンカー部は、例えば図4(a)の耐火材40から内側層20に突出して埋設される埋込ボルト71と、耐火材40から外側層30に突出して埋設される埋込ボルト72とすることが可能である。埋込ボルト71、72を設置する際には、例えば予めR面状に成型加工した耐火材40の両面に埋込ボルト71を固定し、これをセグメント形成用の型枠内の所定位置にセットし補強鉄筋21、22、31、32等の配筋を施すと共に、継手ボルト33、リング間継手34も型枠に固定し、このリング間継手34が配置する継手面が上側になるように型枠を立てた状態にして、耐火材40を挟み込むようにコンクリートを打設し、その後、シール材36を固定して、耐火セグメント10を成型する。或いは、埋込ボルト72を所定の支持手段で所定位置に支持した状態でコンクリートを流し込んで内側層20を形成し、埋込ボルト72を内側層20に埋め込むと共に、所定の支持手段で埋込ボルト71を所定位置に支持した状態で耐火材形成用スラリーを流し込んで耐火材40を形成し、耐火材40に埋込ボルト71、72を埋め込み、その上から外側層30を形成して埋込ボルト71を外側層30に埋め込む。
【0027】
また、上記第1のアンカー部と第2のアンカー部は、例えば図4(b)に示すように、耐火材40と一体形成され、耐火材40から内側層20に突出する断面視略V字形等の突起81と、耐火材40と一体形成され、耐火材40から外側層30に突出する断面視略V字形等の突起82とすることも可能である。突起81,82を有する耐火材40は予めR板状に形成加工しておき、セグメント形成用の型枠内の所定位置にセットし補強鉄筋21、22、31、32等の配筋を施すと共に、継手ボルト33、リング間継手34も型枠に固定し、このリング間継手34が配置する継手面が上側になるように型枠を立てた状態にして、耐火材40を挟み込むようにコンクリートを打設して耐火セグメント10を形成すれば良い。或いは、内側層20のコンクリートを打設後、そのコンクリートが硬化する前に突起81を埋め込むようにして突起付きの耐火材40をセットし、その上から、外側層30のコンクリートを打設するようにしても良い。
【0028】
また、内側層20、外側層30は、鉄筋コンクリート製に限定されず、その素材や構造は本発明の趣旨の範囲内で適宜である。また、耐火材40も予めR面板状やマット状に工場加工したものや耐火材形成用スラリーから形成されるものに限定されず、又、その素材も適宜である。さらに、耐火材40を内側層20と外側層30との間に配置させる好適な手段があれば、繋ぎボルト50や埋込ボルト71、72や突起81に限定されることなくその他の手段により耐火材40を配置固定してもよく、これらのボルトと併用して或いは単独で、接着剤により耐火材40を挟着配置させても良い。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、例えばシールドトンネルを覆工する際に利用することができる。
【符号の説明】
【0030】
10…耐火セグメント 20…内側層 21…主鉄筋 22…帯鉄筋 30…外側層 31…主鉄筋 32…帯鉄筋 33…継手ボルト 34…リング間継手 35…凹部 36…シール材 40、4b…耐火材 50…繋ぎボルト 60、2a、2b…インバートコンクリート 71、72…埋込ボルト 81、82…突起 100、5a、5b…トンネル構造体 1a、1b…セグメント本体 3a…取付金具 4a…耐火板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネル覆工として敷設される耐火セグメントであって、
セグメント素材から構成される内側層と、
前記セグメント素材から構成される外側層と、
前記内側層と前記外側層との間に積層して設けられる耐火材と、
を備えることを特徴とする耐火セグメント。
【請求項2】
前記耐火材を貫通し、前記内側層と前記外側層に埋め込まれるアンカー部を備えることを特徴とする請求項1記載の耐火セグメント。
【請求項3】
前記耐火材から前記内側層に突出し、前記内側層に埋め込まれる第1のアンカー部と、
前記耐火材から前記外側層に突出し、前記外側層に埋め込まれる第2のアンカー部とを備えることを特徴とする請求項1記載の耐火セグメント。
【請求項4】
前記内側層の厚さT1と前記外側層の厚さT2との比であるT1/T2を0.2〜0.8とすることを特徴とする請求項1又は2記載の耐火セグメント。
【請求項5】
セグメント素材から構成される内側層と、
前記セグメント素材から構成される外側層と、
前記内側層と前記外側層との間に積層して設けられる耐火材と、
前記外側層の側部に設けられる継手部とを備える耐火セグメントを、
前記継手部で連結してトンネル覆工として敷設することを特徴とする耐火トンネル構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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