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耐熱コーティング剤
説明

耐熱コーティング剤

【課題】 耐熱コーティングと称するものは市販されている。これは、ポリシロキサン系のものが多い。これは、金属等に塗布し、保温性を高めるためのものである。しかしながら、従来の耐熱コーティング剤は、ポリシロキサン系であるためゴムやプラスチックに対して接着性が悪く実際にはほとんど使用できない。上記のような欠点がない、耐熱コーティング剤を提供する。
【解決手段】 下記成分A100重量部に対して、下記成分Bを25〜50重量部混合したもの、
A:シロキサンプレポリマーで液状のもの、
B:イソシアネート含量が10〜20重量%であるクルードMDIを主成分とするイソシアネート化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱コーティング剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゴムやプラスチックは、その弾力性や安価性によって種々の用途で使用されている。しかし、ゴムやプラスチックは本来的に熱に弱く、高温領域では使用できなかった。
【0003】
例えば、アスファルト舗装に骨材としてゴムの破砕片を混合し、弾性のある舗装体を構築したと考えたとしても、アスファルト乳剤を敷設する場合には、170〜180℃程度に加熱するため、その温度でゴムが融解、付着等の現象を起こすため使用できないのである。
【0004】
このため、弾性舗装は、現在では高価な樹脂舗装とならざるをえない。よって、弾性舗装自体が少なくなっているのである。弾性舗装は、騒音軽減や、橋脚や高速道路では必須のものである。
【0005】
また、従来、耐熱コーティングと称するものは市販されている。これは、ポリシロキサン系のものが多い。これは、金属等に塗布し、保温性を高めるためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の耐熱コーティング剤は、ポリシロキサン系である、ゴムやプラスチックに対して接着性が悪く、実際にはほとんど使用できない。発明者もゴム片にこれを塗布してアスファルト乳剤に混合して攪拌すると、剥がれるものが多くアスファルト用の弾性骨材としては使用できなかった。
【0007】
そこで、本発明者は、上記のような欠点がない、耐熱コーティング剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明耐熱コーティング剤を完成したものであり、その特徴とするところは、下記成分A100重量部に対して、下記成分Bを25〜50重量部混合したことを特徴とする耐熱コーティング剤、
A:シロキサンプレポリマーで液状のもの、
B:イソシアネート含量が10〜20重量%であるクルードMDIを主成分とするイソシアネート化合物。
【0009】
ここで成分Aは、シロキサンプレポリマーである。シロキサンプレポリマーは、空気中の湿気で硬化するものである。単独では硬化反応が遅いため、使用する時に触媒を混合して硬化を促進するものが多い。最初から触媒を混合しておいてもよい。そうすれば、湿気に触れれば硬化が開始される。
本発明では、アルキルフェニルシロキサンが好適である。これが耐熱性に優れているためである。
【0010】
シロキサンプレポリマーの分子量は、特に限定するものではないが、500〜100000程度が好適である。これは取り扱いと可使時間からである。
【0011】
成分Aには、耐熱性をより高めるため、金属酸化物、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素等の粉末を混合してもよい。混合量としては、プレポリマー100重量部に対して20〜50重量部である。
【0012】
また、成分Aの粘度が高い場合には、取り扱いに便利なように粘度調整をすればよい。即ち、有機溶剤を混合すればよい。例えば、キシレン、エチルベンゼン等である。混合量は粘度によって決めればよい。
【0013】
この成分Aは、シロキサン系の市販されている耐熱コーティング剤が使用できる。
【0014】
成分Bは、1液硬化型のイソシアネート化合物である。即ち、空気中の湿気によって硬化するものである。
クルードMDIとは、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートである。さらに、イソシアネート含量が10〜20重量%、好ましくは14〜18重量%のものである。イソシアネートの中でも、クルードMDIがよく、他のものでは接着性や耐熱性に問題があった。
【0015】
本発明のポイントは、従来のシロキサン系の耐熱コーティング剤に、イソシアネートを混合した点にある。このような、シロキサン系のものに、樹脂系のものを混合するということが新規であり、通常発想しない点である。
【0016】
成分Bは、上記したクルードMDIが主成分(90重量%以上)であるが、通常混合するような添加物を加えても問題はない。
【0017】
成分Aと成分Bの混合比率は、成分A100重量部に対して、成分Bが25重量部〜50重量部が好適である。
【0018】
本発明コーティング剤の製造方法は、成分Aと成分Bを液体同士で混合するだけでよい。混合したときから、硬化が開始するため、一定時間内に被塗布物に塗布する必要がある。この時間(可使時間)は、シロキサンの硬化時間、イソシアネートの硬化時間等によるもので、通常は20分から50分である。
【0019】
本発明の用途として、前記したアスファルト乳剤に混合する弾性骨材に塗布するものがある。これは、ゴムやプラスチック等熱に弱いものに耐熱性を付与するためである。具体的に述べると、アスファルト乳剤は、通常170〜180℃程度に加熱される。加熱して軟化させ、骨材等と混合し、道路等に敷設するのである。よって、この170〜180℃で融解したり、重量減するようでは使用できない。
【0020】
通常、ゴムやプラスチックではこの温度に耐えられないため、使用できないが本発明コーティング剤を塗布したものでは十分に耐えられるのである。
このような弾性骨材の製造方法は、成分Aと成分Bとを混合したものを、骨材片に噴霧するだけでよい。例えば、網等の上で骨材をころがし、その上下から噴霧する等である。
【0021】
更に、ゴムやプラスチックの骨材に接着剤によって無機粉体を固着したものが最近使用されてきている。この接着剤に本発明コーティング剤を使用すれば、接着としての機能に加えて耐熱性も付与することになる。よって、この無機粉体が周囲に固着した骨材もアスファルトへの混合物として使用できるようになる。
【0022】
この無機粉体が固着した骨材の製造方法は、成分A、成分B、骨材、粉体を1つの容器に入れて混合するだけである。無機粉体が混合されているため、骨材同士が接着することなく、個々の骨材にコーティング剤によって無機粉体が固着されたものになる。
これらに、混合比は、コーティング剤100重量部に対して、ゴム等の骨材が50〜1000重量部(好適には、200〜600)、無機粉体が100〜300重量部(好適には、150〜200)である。
【0023】
本発明コーティング剤は、上記のようなアスファルト用の骨材だけでなく、どのようなものにも塗布することができる。基本的には、耐熱性のないプラスチックやゴムに塗布して耐熱性を付与するのであるが、例えば、金属や木材その他どのようなものに塗布してもよい。
本発明コーティング剤の塗布厚みは、自由であるが、0.05〜0.5mmがよく、より好適には0.1〜0.3mmである。これで十分に効果がある。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、次のような大きな効果がある。
(1) 塗布するだけで、被塗布物の耐熱性が向上する。
(2) 被塗布物の耐熱性の向上以外の目的にも使用できる。例えば、保温性その他の向上である。
(3) ゴムやプラスチック等への接着性、密着性がよい。
(4) 耐熱性の接着剤としても使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下実施例に沿ってより詳細に説明する。
【実施例】
【0026】
実施例1
成分Aとして、市販されている中外商工株式会社の「サーモレジン−400P(商標)」を使用した。これは、ポリアルキルフェニルシロキサン、酸化チタン、キシレン、エチルベンゼンがそれぞれ5〜35重量%含まれたものである。
【0027】
成分Bは、クルードMDIで、イソシアネート顔料が15重量%のもので、粘度は2000mPa・sであった。
【0028】
成分Aと成分Bを70:30の重量比で常温で混合し攪拌した。これを、ウレタン樹脂シート(5cm×5cm×5mm)に塗布した。塗布厚みは、0.2mmであった。
また、比較例として、何も塗布しない同じ樹脂シートを準備した。
【0029】
この2つを加熱し、熱分解温度を調べた。両者ともに、286℃で分解した。よって、ゴムが熱分解を起こす温度は変わらなかった。
次に重量の減量を計りながら、徐々に加熱した。温度上昇は、10℃/分で、30℃から350℃まで昇温した。そして、重量が1%減少する温度を調べたところ次の通りであった。
実施例:219℃
比較例:161℃
【0030】
この結果では、170℃で長時間維持すると徐々に減量することがわかった。よって、このウレタン樹脂では、170℃以上の環境には耐えられないが、本発明コーティング剤を塗布すれば十分耐えられることが分かった。
【0031】
次にアスファルトに混合するゴム骨材を製造した。
成分AとBは上記した例のものを使用した。この混合物100重量部に対して、大きなゴム骨材(約5mm)を15重量部、小さいゴム骨材(約1.2mm)を30重量部、セメント粉を100重量部混合して、骨材を作った。
骨材は、周囲に樹脂によってセメント粉が固着されたものができた。
【0032】
これを180℃のアスファルト乳剤に混合したが、施工して温度が下がるまでの間(10〜30分)、骨材が融解したり、変形することはなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分A100重量部に対して、下記成分Bを25〜50重量部混合したことを特徴とする耐熱コーティング剤、
A:シロキサンプレポリマーで液状のもの、
B:イソシアネート含量が10〜20重量%であるクルードMDIを主成分とするイソシアネート化合物。

【公開番号】特開2011−213928(P2011−213928A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84742(P2010−84742)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(591167278)中外商工株式会社 (12)
【Fターム(参考)】