説明

耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体、その製造方法、耐熱性感熱紙用バインダー組成物及びこれを塗工した耐熱性感熱紙

【課題】 耐熱性に優れ、しかも印刷特性が良好な耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体、その製造方法、該水分散体を用いた組成物及び感熱紙を提供する。
【解決手段】 (A)ポリオールと、アニオン性親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物と、(B)有機ポリイソシアネートとによって構成される(C)中間体プレポリマーを得る。この(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて(E)ウレタンプレポリマーを得る。この(E)ウレタンプレポリマーのアニオン性親水基をアンモニアで中和し、水に乳化又は分散した(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性感熱紙バインダー用水系ポリウレタン樹脂、その製造方法、耐熱性感熱紙用バインダー組成物及びこれを塗工した耐熱性感熱紙に関し、より詳細には、印刷特性及び耐熱性を両立させた耐熱性感熱紙バインダー用水系ポリウレタン樹脂、その製造方法、耐熱性感熱紙用バインダー組成物及びこれを塗工した耐熱性感熱紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、感熱紙には、紙の上に熱により発色する感熱層を形成したものが使用されている。この感熱層には、バインダーに発色剤を分散させたものが使用されている。バインダーに使用する樹脂として、例えばプラスチックシート用のポリウレタン水分散体が知られている(特許文献1)。
【0003】
従来のポリウレタン水分散体に含まれるウレタンポリマーには、分散性を付与するためのアニオン性の親水基が導入されており、この親水基はプレポリマーの段階で中和されるのが通常である。中和に使用し得るアルカリとして、例えば苛性ソーダ等の金属水酸化物が考えられるが、金属水酸化物を使用すると、フィルムを加熱して発色させるサーマルヘッド等の接触部が腐食しやすいという問題点がある。また、トリエチルアミン等のアミン類を使用すると発色剤に悪影響が生じ、印刷特性が損なわれるという問題点がある。そこで、アンモニアを中和に使用することが考えられるが、アンモニアを中和剤として使用すると、以下のような問題を生じる。即ち、画像用プリンターの記録媒体の感熱層の場合には耐熱性も要求され、この耐熱性を向上させるためにはプレポリマーを高分子量化することが必要となるが、アンモニアを使用するとこれがプレポリマーの末端イソシアネート基と反応してプレポリマーを高分子量化することができず、乳化又は分散も困難となる傾向がある。その結果、感熱層の耐熱性が低下し、耐スティッキング性、ヘッド滓性等が低下てしまうという問題点がある。また、ポリマー末端を水酸基とし、アンモニアを中和剤として使用する方法が考えられるが、この場合に於いても合成上の問題から高分子量化することは困難である。
【特許文献1】特開2005−68228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、本発明の目的は、耐熱性に優れ、しかも印刷特性が良好な耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体、その製造方法、該水分散体を用いた組成物及び感熱紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体は、(A)ポリオールと、水酸基以外の親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物と、(B)有機ポリイソシアネートとによって構成される(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて得られる(E)ウレタンプレポリマーを、水に乳化又は分散した(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする。
【0006】
また、本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法は、(A)ポリオールと、水酸基以外の親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物と、(B)有機ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物とから(C)中間体プレポリマーを得、該(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて(E)ウレタンプレポリマーを得、該(E)ウレタンプレポリマーを水に乳化又は分散させて(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂を生成させることを特徴とする。
【0007】
更に、本発明の耐熱性感熱紙バインダー組成物は、上記の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体と、該ポリウレタン水分散体に含まれる前記(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂の前記アニオン性親水基に対して、カルボジイミド系又はオキサゾリン系の架橋剤を0〜2当量含有することを特徴とする。
【0008】
本発明の耐熱性感熱紙は、上記の耐熱性感熱紙用バインダー組成物を含有する塗工液を塗工したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体は、アルコキシシラン誘導体により網状化されたシロキサン結合が導入され高分子量化されたポリウレタン樹脂を含有しているので、高い耐熱性を有する感熱紙が得られる。また、親水基としてアニオン性親水基の一部又は全部をアンモニアで中和したものを導入した構成では、上記の耐熱性に加えて、コントラスト等の印刷特性に優れた感熱紙が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に於いては、(A)ポリオールとして、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びこれらの混合物を使用することができる。また、これら以外に、例えばポリエーテルポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリシロキサンポリオール、ポリアミドポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等の1個以上の水酸基を有するものを使用することができる。
【0011】
本発明に於いて使用し得るポリエステルポリオールとして公知のものを使用することができるが、例えば、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン−ブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチル−ヘキサメチレンアジペートジオール、ポリ3−メチルペンタンアジペートジオール、ポリエチレンテレフタレートジオール、ポリブチレンテレフタレートジオール、ポリヘキサメチレンテレフタレートジオール、ポリネオペンチルテレフタレートジオール、ポリエチレン−ブチレンテレフタレートジオール、ポリネオペンチル−ヘキサメチレンテレフタレートジオール、ポリ3−メチルペンタンテレフタレートジオール、ポリエチレンイソフタレートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール、ポリヘキサメチレンイソフタレートジオール、ポリネオペンチルイソフタレートジオール、ポリエチレンーブチレンイソフタレートジオール、ポリネオペンチル−ヘキサメチレンイソフタレートジオール、ポリ3−メチルペンタンイソフタレートジオール等を例示することができる。
【0012】
本発明に於ける(A)ポリオールとして使用し得るポリカーボネートポリオールとしては、公知のものを使用することができるが、例えば、ポリカーボネートポリオールを生成するモノマーとしては、各種ジオールが使用できるが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】
本発明に於いて使用し得る(B)有機ポリイソシアネートとして、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加MDI(H12MDI)などの有機ポリイソシアネート化合物が挙げられる。これらの(B)有機ポリイソシアネートは、2種以上を混合して使用することができる。
【0014】
本発明に於ける(H)親水基含有活性水素化合物は、水酸基以外の親水基の少なくとも1種と、イソシアネート基との反応性を有する活性水素含有基の少なくとも1種とを有するものである。水酸基以外の親水基として、カルボキシル基、スルホン酸基等のアニオン性親水基、及びこれらのアニオン性親水基の一部又は全部を中和したもの、並びに分子量500〜2000のポリオキシエチレン基等を例示することができる。これらの親水基のうち、カルボキシル基、スルホン酸基の一部又は全部をアンモニアで中和したアンモニウム塩、及びこれらを混合したものが、印刷特性の観点から好ましい。また、活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基等を例示することができる。
【0015】
本発明に於いて使用し得る(D)アルコキシシラン誘導体は、従来より公知のアルコキシシラン誘導体を使用することができ、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。これらのうち、(E)ウレタンプレポリマーのアルコキシシラン基の安定性の観点から、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン等のエトキシシラン構造を持つ化合物が好ましい。また耐水性、耐溶剤性、耐熱性の観点から、3−アミノプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。これらの(D)アルコキシシラン誘導体は、2種以上を混合して使用することができる。
【0016】
本発明に於ける(D)アルコキシシラン誘導体は、上記(A)ポリオールと(H)親水基含有活性水素化合物と(B)有機ポリイソシアネートとの反応により生成した(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部と反応する。そして、この(D)アルコキシシラン誘導体は水への乳化又は分散に際して(C)中間体プレポリマーを高分子化する機能を果たしている。上述のように(H)親水基含有活性水素化合物の水酸基以外の親水基としてカルボキシル基又はスルホン酸基が(C)中間体プレポリマーに存在し、このカルボキシル基又はスルホン酸基をアンモニアで中和する場合にも、(D)アルコキシシラン誘導体のアルコキシル基はイソシアネート基のようにアンモニアと反応しないため、その影響を受けることがない。従って、本発明に於いては、アンモニアによるカルボキシル基又はスルホン酸基の中和を行っているにもかかわらず、(D)アルコキシシラン誘導体によって(C)中間体プレポリマーの高分子量化を達成することが可能となっている。
【0017】
本発明に於いては、(C)中間体プレポリマーの調製に際して、鎖伸長剤を添加してもよい。鎖伸長剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、グリセリン等のグリコール又はトリオールを例示することができる。
【0018】
また、本発明に於いては、(C)中間体プレポリマーの調製に際して、耐熱性を損なわない範囲で適宜モノアルコールも使用することができる。このようなモノアルコールとして、分子量500〜2000のポリオキシエチレンモノアルキルエーテル等を例示することができる。
【0019】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造は、以下の方法によって製造することができる。
【0020】
まず、(A)ポリオールと(B)有機ポリイソシアネートとを反応させる。次に、水酸基以外の親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物を反応させて(C)中間体プレポリマーを得る。なお、(H)親水基含有活性水素化合物は、(A)ポリオールと(B)有機ポリイソシアネートとの反応に際して同時に添加してもよい。
【0021】
次に、(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて(E)ウレタンプレポリマーを得る。
【0022】
ここで、前記(H)親水基含有活性水素化合物の水酸基以外の親水基がアニオン性親水基である場合には、(E)ウレタンプレポリマーに含まれる該アニオン性親水基の一部又は全部を中和したものが好ましく、この中和をアンモニアにより行ったものが、印字特性を向上させるという観点からより好ましい。
【0023】
(A)、(H)及び(B)成分により構成される(C)中間体プレポリマーは、その1分子当たりの活性イソシアネート基又は水酸基の平均官能基数が1〜4個の範囲内であることが好ましい。この平均官能基数が1個より小さいと、得られる皮膜の耐熱性が低くなり、平均官能基数が4個より大きいと、(C)中間体プレポリマーの粘度が大きくなり、合成が困難となるので好ましくない。
【0024】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を用いて作成される被膜の溶融温度は、120℃以上であることが好ましく、120℃以上の温度で溶融前に炭化が生じるものについても、好適に使用することができる。
【0025】
本発明に於いては、(E)ウレタンプレポリマーは水に乳化又は分散することにより、(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂が得られる。(E)ウレタンプレポリマーを水に乳化又は分散するに際しては、乳化性又は分散性を高めるために、界面活性剤を必要に応じて配合することもできる。界面活性剤の配合量は、(E)ウレタンプレポリマーに対して0〜20重量%である。
【0026】
本発明に於いては、耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体に於ける(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂の粒子径は、1.0μm以下であればよく、可溶化した状態まで使用することが可能である。この粒子径が1.0μmより大きいと、成膜性が低下する傾向が現れるので好ましくない。
【0027】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー組成物は、上記の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体と、該分散体の前記(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂に含まれるアニオン性親水基に対し0〜2当量のカルボジイミド系架橋剤又はオキサゾリン系架橋剤とを配合したものである。カルボジイミド系架橋剤及びオキサゾリン系架橋剤としては、カルボジイミド骨格及びオキサゾリン骨格を持つ化合物であれば使用することができる。
【0028】
本発明の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体及びこの水分散体を用いた組成物は、他の任意成分とともに紙に塗工して使用することができる。
【実施例】
【0029】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中における「%」及び「部」は、特に断らない限り、それぞれ「重量%」及び「重量部」を表している。
【0030】
((A)ポリエステルポリオール)
以下の実施例及び比較例に於ける(A)ポリエステルポリオールとして、以下に示す脂肪族分岐グリコールと芳香族系ジカルボン酸からなるのポリエステルポリオールを使用した。酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸及びアジピン酸の混合物(テレフタル酸/イソフタル酸/アジピン酸=2/3/1(当量比))と、グリコール成分としてエチレングリコール、ネオペンチルグリコールの混合物(エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=1/2(当量比))から合成される数平均分子量約2000のポリエステルポリオールである。
【0031】
(実施例1)
上記の(A)ポリエステルポリオール72.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸(DMPA)3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0032】
(実施例2)カーボネート使用
(A)ポリオールとしてのポリカーボネートポリオール(MW2000、商品名PCDL T6002、旭化成ケミカルズ(株))72.6重量部、ポリエチレングリコール(MW600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン140重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.2μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0033】
(実施例3)
上記の(A)ポリエステルポリオール77.1重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5.3重量部、トリレンジイソシアネート14.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.8%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.4重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0034】
(実施例4)
上記の(A)ポリエステルポリオール65.9重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート25.9重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が5.2%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸7.3重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価30mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを400重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分20%、粒子径0.02μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0035】
(実施例5)
上記の(A)ポリエステルポリオール72.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーにノイゲンEA−157(ノニオン性界面活性剤、第一工業製薬(株))5重量部添加後、400重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分20%、粒子径0.04μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0036】
(実施例6)
上記の(A)ポリエステルポリオール65.9重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、トリメチロールプロパン5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート34重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.9%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.9%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2.4個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0037】
(実施例7)トリエチルアミンによる中和
上記の(A)ポリエステルポリオール72.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−903、信越シリコーン(株))を末端イソシアネート基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(酸価13mgKOH/g)。次に、トリエチルアミンをカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0038】
(実施例8)OH末端、イソシアネートシラン使用
上記の(A)ポリオール76.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート15.2重量部、ジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン80重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0%(固形分あたり)であることを確認し、水酸基末端の中間体プレポリマーを得た中間体プレポリマー1分子あたりの水酸基の平均官能基数2個)。得られた中間体プレポリマーに3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(商品名KBE−9007、信越シリコーン(株))を末端水酸基に対して当量添加し、30〜35℃で反応を行った。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0039】
(比較例1)OH末端、アルコキシシラン誘導体不使用
上記の(A)ポリエステルポリオール81.3重量部、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート15.5重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が1.8%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.3重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行い、イソシアネート基が消失したことを確認した後に反応を終了した(1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数が2個、酸価13mgKOH/g)。次に、アンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを150重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分40%、粒子径0.12μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0040】
(比較例2)トリエチルアミンによる中和、アルコキシシラン誘導体不使用
上記の(A)ポリエステルポリオール72.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個、酸価13mgKOH/g)。得られた中間体プレポリマーにトリエチルアミンをカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.1μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0041】
(比較例3)NCO末端、アルコキシシラン誘導体不使用
上記の(A)ポリエステルポリオール72.6重量部、ポリエチレングリコール(Mw600、商品名PEG600S、第一工業製薬(株))5重量部、ジフェニルメタンジイソシアネート19.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を反応容器にとり、70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が2.7%(固形分あたり)である化合物を得た。得られた化合物にジメチロールプロピオン酸3.2重量部、メチルエチルケトン40重量部を添加し70〜75℃に保ちながら反応を行って、NCO含有率が0.5%(固形分あたり)である中間体プレポリマーを得た(中間体プレポリマー1分子あたりの活性イソシアネート基の平均官能基数2個、酸価13mgKOH/g)。得られた中間体プレポリマーにアンモニア水(10%水溶液)をカルボキシル基に対して当量添加して中和することによりウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを300重量部の水で希釈し、メチルエチルケトンを回収することにより、不揮発分25%、粒子径0.2μmの耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を得た。
【0042】
<感熱紙の性能試験>
各実施例及び各比較例の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を用いて以下の性能試験を行い、その結果を表1に示した。
【0043】
(感熱紙の製造)
1.(I)液(発色剤分散液)の調製
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン 25部
25%ポリビニルアルコール水溶液 20部
水 55部
(計 100部)
この混合物を、横型ビーズミルを用いて分散した。
【0044】
2.(II)液(顕色剤分散液)の調製
ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン 25部
25%ポリビニルアルコール水溶液 20部
水 55部
(計 100部)
この混合物を、横型ビーズミルを用いて分散した。
【0045】
3.感熱発色層の作製
(I)液 25部
(II)液 50部
ポリウレタン水分散体(固形分20%調整品) 25部
(計 100部)
この混合物を十分に撹拌し、感熱記録層用塗布液を得た。得られた塗布液を上質紙の表面に乾燥後の塗布量が5g/m2になるように塗布し、50℃の乾燥機で乾燥させ、感熱紙を得た。
【0046】
【表1】

【0047】
(感熱紙の評価)
(1)耐スティッキング性
ソニー株式会社製の画像プリンターUP−701を用いて、上記感熱紙に印刷した際、サーマルヘッドへの試料の粘着状態を判定した。
【0048】
◎:全く粘着なしに感熱紙が走行した
○:ほとんど粘着なしに感熱紙が走行した
×:感熱紙が滑らかに走行せず印刷不良を起こした。
【0049】
(2)ヘッド滓性
前記の画像プリンターで感熱紙に印刷した際、サーマルヘッドへの滓付着の状態を目視で判定した。
【0050】
◎:印字後の滓付着が全くなかった
○:ほとんどなかった
×:印字後の滓付着が確認できた。
【0051】
(3)発色特性
前記の画像プリンターで感熱紙に印刷した際、画像面の未印字部分を目視により確認した。
【0052】
◎:未印刷部分が全く発色しない
○:未印刷部分がほぼ発色しない
×:未印字部分の発色が確認できた。
【0053】
(4)耐熱性試験
各実施例及び各比較例で得られた水系ポリウレタン樹脂の皮膜を乾燥膜厚100μmになるように80℃で6時間熱処理を行い、その後120℃で1時間熱処理して皮膜の試料を作製した。作製した皮膜を一辺2mmの正方形にカットし、耐熱性測定サンプルとした。耐熱性の測定は、(株)ヤナコ機器開発研究所製ビューア式微量融点測定装置MP−500Vを用い、サンプルが完全に液状となったときの温度を溶融温度とした。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のポリウレタン水分散体を用いた感熱紙は、耐熱性に優れ、印刷特性も良好なので、感熱紙等の分野で利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ポリオールと、水酸基以外の親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物と、(B)有機ポリイソシアネートとによって構成される(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて得られる(E)ウレタンプレポリマーを、水に乳化又は分散した(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項2】
前記(E)ウレタンプレポリマーに於ける水酸基以外の前記親水基が、アニオン性親水基の一部又は全部を中和したものであることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項3】
前記アニオン性親水基の一部又は全部の中和は、アンモニアを用いて行われたものであることを特徴とする請求項2に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項4】
前記(C)中間体プレポリマーの1分子あたりの活性イソシアネート基又は水酸基の平均官能基数が1〜4個の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項5】
前記(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂の粒子径が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項6】
前記耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体を用いて得られるポリウレタン樹脂の熱溶融温度が120℃以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体。
【請求項7】
請求項1乃至6に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法であって、
(A)ポリオールと、水酸基以外の親水基の少なくとも1種及び活性水素含有基の少なくとも1種を有する(H)親水基含有活性水素化合物と、(B)有機ポリイソシアネートと、親水基含有活性水素化合物とから(C)中間体プレポリマーを得、
該(C)中間体プレポリマーの分子末端イソシアネート基又は分子末端水酸基の一部又は全部を、(D)アルコキシシラン誘導体と反応させて(E)ウレタンプレポリマーを得、
該(E)ウレタンプレポリマーを水に乳化又は分散させて(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂を生成させる
ことを特徴とする耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法。
【請求項8】
前記(H)親水基含有活性水素化合物の水酸基以外の親水基がアニオン性親水基であり、(E)ウレタンプレポリマーに含まれる該アニオン性親水基の一部又は全部を中和することを更に包含している請求項7に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法。
【請求項9】
前記アニオン性親水基の一部又は全部の中和は、アンモニアを用いて行われる請求項8に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法。
【請求項10】
前記(E)ウレタンプレポリマーに対して0〜20重量%の界面活性剤を該(E)ウレタンプレポリマーに添加した後、水に乳化又は分散することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体の製造方法。
【請求項11】
請求項2又は3に記載の耐熱性感熱紙バインダー用ポリウレタン水分散体と、該ポリウレタン水分散体に含まれる前記(F)親水基含有水系ポリウレタン樹脂の前記アニオン性親水基に対して、カルボジイミド系又はオキサゾリン系の架橋剤を0〜2当量含有することを特徴とする耐熱性感熱紙バインダー組成物。
【請求項12】
請求項11記載の耐熱性感熱紙用バインダー組成物を含有する塗工液を塗工した耐熱性感熱紙。

【公開番号】特開2007−98722(P2007−98722A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290193(P2005−290193)
【出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【出願人】(000003506)第一工業製薬株式会社 (491)
【Fターム(参考)】