説明

耐疲労荷重性構造体及びその溶接法

【課題】耐疲労荷重性構造体及びその溶接法を提供する。
【解決手段】耐疲労荷重性構造体100は、第1の伸長性材料を含む耐疲労荷重性構造体100の疲労荷重受け部分204と、第2の伸長性材料を含みかつ耐疲労荷重性構造体100の疲労荷重受け部分204に固定された溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206とを含み、第1の伸張材料は第2の伸張材料より小さい延性である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、総括的には溶接構造体及びその溶接法に関する。具体的には、本開示は、高伸長性材料を含みかつ疲労荷重による引張及び/又は圧縮力に起因する割れの形成を低減、遅延又は解消する溶接構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
構造体及び物品は依然として、より大きくなり、より複雑になりまた大きな強度を有するように設計されかつ製造され続けている。1つのそのような構造体が、風力タービンである。風力タービンは、ハブによって発電機ロータに回転結合された複数のブレードを含むことができる。発電機ロータは、管状タワー又はベースの頂部上に配置することができるハウジングつまりナセル内に取付けることができる。ハウジングつまりナセルは、タワー又はベースに疲労荷重を加える大きな質量を有する。風力又はその他の力によるハウジングの動きは、タワー又はベース上に或いはナセルつまりハウジング上に逆方向疲労荷重のような荷重を生じさせる可能性がある。
【0003】
疲労荷重受け(耐疲労荷重性)構造体又は該構造体の一部分は、多くの物理的力を受ける可能性がある。物理的力は、それに限定されないが、環境作用(一度に構造体の一部分のみに当たる太陽光のような)、運転による作用及び/又は条件の変化への露出を含む要因により生じる可能性がある。例えば、風力タービンタワーは、風速の変化により遥動し、それによってタワーを構成している金属に引張及び圧縮を生じる可能性がある。ナセルは、ブレードの回転により同様な力を受ける可能性がある。同様に、風力タービンの発電機ハウジング又はその他の部分は、これらの及びその他の力を受ける可能性がある。時間の経過と共に、引張及び圧縮力により、割れが形成される可能性がある。割れが形成されると、割れは、引張及び圧縮力の連続的な繰返しにより伝播する可能性がある。最終的には、これらの割れは、構造体の破損に至るおそれがある。
【0004】
多くの場合に、溶接箇所は、そのような構造体のより弱い部分の1つである。一般的に、溶接部は、2つの金属部分を互いに固定する。例えば、第1の金属部分は、第2の金属部分に対して固定され、それによって所望の構造体、物品、或いは構造体又は物品の一部を形成することができる。溶接部は、被加工物を部分的に溶接することによって及び任意選択的にフィラー(溶加材)を付加することによって形成され、これら溶接部は、冷却すると継手(溶接部)に成る。一般的に、金属部分及び/又は任意選択的なフィラーを部分的に溶融させるようにエネルギーを供給し、それによって金属部分を固定する。そのようなエネルギーは、ガス火炎、電気アーク、電子ビーム、摩擦、超音波、又はその他の好適なエネルギー源によって供給することができる。
【0005】
溶接部で使用するフィラーは、疲労荷重に対する耐性に影響を与える可能性がある。米国溶接協会は、疲労荷重受け構造体に対する公布設計及び製作基準スタンダードAASHTO/AWS D1.5M/D1.5「Bridge Weld Code(橋梁溶接コード)」を有する。スタンダードD1.5は、道路橋梁に適用可能な適性、製作及び検査要件の仕様を定める。この仕様は、殆どの炭素及び低合金鋼疲労荷重受け構造体用の基準として使用される。炭素及び低合金鋼で形成された溶接部は、疲労荷重受け時に、歪み量、サイクル数、及び該溶接部が存在する環境に応じて割れを発生する可能性がある。割れ発生を改善するために、割れ発生構造体に対してフレーム及び/又はその他の好適な物品を締結することができる。フレーム及び/又はその他の好適な物品は、高価でありかつ/又は取付けるのに大きな時間が掛かる可能性がある。さらに、フレーム及び/又はその他の好適な物品は、スタンダードD1.5に従って形成した後においても依然として、過度の荷重条件に起因して破損を受けるおそれがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な実施形態は、耐疲労荷重性構造体を含み、本耐疲労荷重性構造体は、疲労荷重受け部分と溶接可能な耐疲労荷重性特徴部とを含む。疲労荷重受け部分は、第1の伸長性材料を含む。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、第2の伸長性材料を含みかつ本耐疲労荷重性構造体の疲労荷重受け部分に固定される。この実施形態では、第1の伸長性材料は、第2の伸長性材料よりも小さい延性であり、また溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、引張及び圧縮力に起因する割れの形成を低減、遅延又は解消する。
【0007】
別の例示的な実施形態は、耐疲労荷重性構造体を溶接する溶接方法を含み、本方法は、耐疲労荷重性構造体の疲労荷重受け部分を特定するステップと、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部を選択するステップとを含む。疲労荷重受け部分は、第1の伸長性材料を含む。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、第2の伸長性材料を含む。第1の伸長性材料は、第2の伸長性材料よりも小さい延性である。この実施形態では、耐疲労荷重性構造体の疲労荷重受け部分に溶接可能な耐疲労荷重性特徴部を固定するステップは、引張及び圧縮力に起因する割れの形成を低減、遅延又は解消する。
【0008】
別の例示的な実施形態は、耐疲労荷重性構造体を含み、本耐疲労荷重性構造体は、該耐疲労荷重性構造体の疲労荷重受け部分と溶接可能な耐疲労荷重性特徴部とを含む。疲労荷重受け部分は、第1の伸長性材料を含む。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、第2の伸長性材料を含みかつ本耐疲労荷重性構造体の疲労荷重受け部分に固定される。この実施形態では、第1の伸長性材料は、第2の伸長性材料よりも小さい延性である。第1の伸長性材料は、低合金鋼又は炭素鋼である。第2の伸長性材料は、ニッケル基合金である。また、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、引張及び圧縮力に起因する割れの形成を低減、遅延又は解消する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示的な実施形態による耐疲労荷重性風力タービンの斜視図。
【図2】別の例示的な実施形態による耐疲労荷重性橋梁の斜視図。
【図3】例示的な実施形態による溶接構造体の概略図。
【図4】例示的な実施形態による、1以上のフィレットを備えた溶接構造体の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
可能な場合には常に、図面全体にわたって同じ参照符号を使用して同様な部分を表している。
【0011】
ここに示すのは、疲労荷重受け構造体内の割れ及び該割れの伝播を減少させ、遅延させかつ/或いは排除して耐疲労荷重性構造体を形成する機構である。本開示の実施形態には、構造破損に対する耐性(抵抗)の改善、構造体における寿命の延長、及び/又は疲労荷重受け構造体(耐疲労荷重性構造体)の疲労荷重受け部分における伸長の増大が含まれる。
【0012】
図1は、風力タービンシステム100である例示的な疲労荷重受け構造体(耐疲労荷重性構造体)を示している。風力タービンシステム100は一般的に、発電機(図示せず)を収納したナセル102を含む。ナセル102は、タワー104の頂部に取付けられたハウジングとすることができる。タワー104は、継手114において互いに溶接又はボルト止めされた第1の部分109及び第2の部分112を含むことができる。一実施形態では、タワーはさらに、ナセル102に対して第2の部分112を固定しかつナセル102が回転するのを可能にする別のボルト継手を含むことができる。加えて、タワーはさらに、ナセル102に対して第2の部分112を固定した別の溶接部を含むことができる。風力タービンシステム100はまた、回転ハブ110に取付けられた1以上のロータブレード108を含むことができる。システム100は、ロータブレード108の回転を電力に変換する発電機を含むことができる。
【0013】
風力タービンシステム100は、大きな疲労荷重を受ける部分を含むことができる。例えば、タワー104は、風力又は不均等な太陽光分布のような物理的力に起因する大きな疲労荷重を受けてタワーの揺動を生じて、該タワー104内の金属の引張及び/又は圧縮を引き起こす可能性がある。同様に、ナセル102及び/又は風力タービンシステム100のその他の部分は、大きな疲労荷重を受ける可能性がある。
【0014】
図2は、橋梁200である例示的な疲労荷重受け構造体を示している。風力タービンシステム100と同様に、橋梁200は、疲労荷重を受ける幾つかの部分を含む。これらの部分は、様々な場所での継手114における溶接部によって固定することができる。橋梁200は、風力又は不均等な太陽光分布のような物理的力を受ける可能性がある。加えて、橋梁200は、水による流れ、潮の干満及び/又は温度変動のような、水により生じる付加的力を受ける可能性がある。
【0015】
他の好適な耐疲労荷重性構造体は、該他の好適な耐疲労荷重性構造体内の金属の引張及び/又は圧縮を引き起こす物理的力を受ける可能性がある。例えば、建物、鉄道、船舶、自動車、海洋プラットホーム、及び他の好適な構造体又はそのような構造体の一部分は、それら構造体内の金属の引張及び/又は圧縮を引き起こす物理的力を受ける可能性がある。
【0016】
図3を参照すると、例示的な実施形態では、疲労荷重受け構造体は、より低伸長性材料を含む。より低伸長性材料は、低合金鋼又は炭素鋼とすることができる。一実施形態では、より低伸長性材料は、環境温度において約15%〜約20%の伸びを示す延性を有する。一実施形態では、より低伸長性材料は、約40ksi〜約50ksiの範囲にある降伏強度で弾性荷重状態にある。
【0017】
割れの形成及び/又該割れの伝播を減少させ、遅延させかつ/或いは排除するために、疲労荷重受け構造体は、より高伸長性材料を含む溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206を含むことができる。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、高い疲労荷重が作用する傾向がある箇所において疲労荷重受け構造体に溶接される。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、引張及び圧縮力に起因する割れの形成及び/又該割れの伝播を低減、遅延又は解消することができる。論理に拘束されることを意図しないが、そのような引張及び圧縮力分布によりさらに、割れの先端を鈍化させることによって割れ伝播を減少させかつ/或いは遅延させることができると思われる。例えば、ニッケル基合金は、割れの先端がより低伸長性材料と同じほど早急に尖鋭化しないので、疲労荷重受け部分204がより多くの引張及び圧縮力サイクルに耐えることを可能にする。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、疲労荷重受け構造体の寿命を増大させることができる。例えば、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、大きな伸長を生じることによって割れ発生開始前における疲労サイクル数を増大させることができる。付加的に又はそれに代えて、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、大きな伸長を生じることによって割れ伝播を減少させ、遅延させかつ/或いは排除することができる。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206を備えることによって、疲労荷重受け構造体の寿命は、約4倍〜約25倍ほど延長させることができる。
【0018】
疲労荷重受け構造体は、該疲労荷重受け構造体に引張及び圧縮力サイクルを与える交互荷重を受ける可能性がある。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、該特徴部206が塑性変形する降伏点を超えて変形するおそれがある。従って、更なるサイクル荷重を受けた時には、特徴部206は、荷重の引張部分を減少させかつ荷重の圧縮部分を増加させる。その結果、構造体上には、僅かな引張疲労荷重が作用する。サイクルの反復により、疲労荷重受け構造体に溶接した溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206がない状態で存在する引張及び圧縮力の一方を該疲労荷重受け構造体が受けるようにすることができる。
【0019】
より高伸長性材料は、ニッケル基合金、コバルト基合金、鉄−ニッケル基合金又はその他の好適な合金とすることができる。例えば、比較延性がある材料は、より高伸長性材料として利用することができる。一実施形態では、より高伸長性材料は、室温において約45%〜約60%の伸びを示す延性を有する。一実施形態では、より高伸長性材料は、約40ksi〜約50ksiの範囲にある降伏強度で弾性荷重状態にある。
【0020】
それに限定されないが、温度を含む物理的条件は、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の量を決定するのに考慮することができる。例えば、より大きい延性及び/又は降伏強度を備えるのが望ましいような条件において、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内には、より大きい量のより高伸長性材料を含ませることができる。より大きい延性及び/又は降伏強度が重要ではないような条件においては、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内には、より少ない量のより高伸長性材料を含ませることができる。溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内には、より少ない量のより高伸長性材料を含ませて、疲労荷重受け構造体のコストを低減するようにしまた/又は他の材料に関連するその他の利点を達成することができるようにすることができる。
【0021】
図4を参照すると、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、その全体を又はその一部をフィレット302によって形成することができる。フィレット302は、疲労荷重受け構造体にキャップを施し、それによって該疲労荷重受け構造体内における割れの形成を減少させ、遅延させかつ/或いは排除することができる。フィレット302は、それに限定されないが、ガセット及び/又はダブラプレートを含むあらゆる好適な形状とすることができる。フィレット302上には、1以上の付加的フィレット304を積層することができる。付加的フィレット304は、疲労荷重受け構造体から又は該疲労荷重受け構造体上に力を分布させるように設計することができる。例えば、付加的フィレット304は、フィレット302よりも小さい寸法のものとすることができる。別の例示的な実施形態では、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、溶接フィラーによって形成される。溶接フィラーは、継手114において溶接部を形成することができる。溶接フィラーは、フィレット302に加えて又は該フィレット302に代えて使用することができる。フィレット302は、その様々な濃度で、より低伸長性材料及び/又はより高伸長性材料を使用して溶接することができる。
【0022】
疲労荷重受け構造体を溶接する例示的な溶接方法は、該疲労荷重受け構造体の一部分を特定するステップと、該疲労荷重受け構造体に対して溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206を溶接し、それによって引張及び圧縮力に起因する割れの形成を減少させ、遅延させかつ/或いは排除するステップとを含むことができる。一実施形態では、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、フィレット302である。別の実施形態では、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206は、フィラーである。さらに別の実施形態では、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部は、フィレット302及びフィラーである。さらに、本溶接方法の実施形態は、疲労荷重受け構造体の付加的部分を特定するステップと、付加的部分に対して溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206を溶接するステップとを含むことができる。付加的部分に対して溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206を溶接するステップは、割れの形成及び/又は伝播をさらに減少させかつ/或いは遅延させることを可能にすることができる。
【0023】
一般的に、疲労荷重受け構造体は、環境温度及び/又は室温で作動することができる。高温(例えば、約1000°Fつまり538℃)においては、材料の伸長が増加することになり、またその降伏強度が低下する。伸長の増加は、強度を大きく低下させる可能性があるので、疲労荷重受け構造体内における割れの形成及び/又は伝播を防止する作用を減少させる可能性がある。低温(例えば、約32°Fつまり0℃)においては、伸長が減少することになり、またその降伏強度が増大する。伸長の増加は、強度を大きく低下させないので、より低温での疲労荷重受け構造体内における割れの形成及び/又は伝播を防止する作用を増大させることができる。従って、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内により高伸長性材料を含むことにより、約−20°Fつまり−29℃〜約70°Fつまり21℃の範囲において、約32°Fつまり0℃〜約100°Fつまり38℃の範囲において、約60°Fつまり16℃〜約120°Fつまり49℃の範囲において、約100°Fつまり38℃以上の範囲において、約1000°Fつまり538℃以上の範囲において、疲労荷重受け構造体の作動に異なる影響を与えることができる。
【0024】
溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の量、組成及び構成は、疲労荷重受け構造体の作動温度に対応させることができる。例えば、低温時には、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の量は、より少なくなるようにすることができ、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の組成内のニッケル合金の量は、より少なくなるようにすることができ、また/又は溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の構成は、より小さい表面積を有するようにすることができる。例えば、高温時には、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の量は、より多くなるようにすることができ、溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の組成内のニッケル合金の量は、より多くなるようにすることができ、また/又は溶接可能な耐疲労荷重性特徴部206内におけるより高伸長性材料の構成は、より大きい表面積を有するようにすることができる。
【0025】
本明細書では好ましい実施形態に関して説明してきたが、本開示の技術的範囲から逸脱せずにそれらの要素に対して様々な変更を加えることができまたそれらの要素を均等物で置換えることができることは、当業者には解るであろう。さらに、本開示の本質的な技術的範囲から逸脱せずに特定の状況及び物的事項を本開示の教示に適合させるように、多くの変更を加えることができる。従って、本開示は、本開示を実施するために考えられる最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されるものではないこと、また本開示は、特許請求の範囲の技術的範囲内に属する全ての実施形態を含むことを意図している。
【符号の説明】
【0026】
100 耐疲労荷重性構造体
102 ナセル
104 タワー
109 第1の部分
112 第2の部分
114 継手
108 ロータブレード
110 回転ハブ
200 橋梁
204 疲労荷重受け部分
206 溶接可能な耐疲労荷重性特徴部
302 フィレット
304 付加的フィレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐疲労荷重性構造体(100)であって、当該構造体(100)が、
第1の伸長性材料を含む、該耐疲労荷重性構造体(100)の疲労荷重受け部分(204)と、
第2の伸長性材料を含みかつ該耐疲労荷重性構造体(100)の疲労荷重受け部分(204)に固定された溶接可能な耐疲労荷重性特徴部(206)と
を含んでおり、
第1の伸長性材料が第2の伸長性材料よりも小さい延性であり、
前記溶接可能な耐疲労荷重性特徴部(206)が、引張及び圧縮力に起因する割れの形成を低減、遅延又は解消する、構造体(100)。
【請求項2】
第1の伸長性材料が低合金鋼又は炭素鋼である、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項3】
第2の伸長性材料がニッケル基合金である、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項4】
第2の伸長性材料が、約40ksi〜約50ksiの範囲にある降伏強度で弾性荷重状態にある、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項5】
第2の伸長性材料が、約45%〜約60%の伸びを示す延性を有する、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項6】
第1の伸長性材料が、約15%〜約20%の伸びを示す延性を有する、請求項5記載の構造体(100)。
【請求項7】
第2の伸長性材料が、溶接フィラーによって形成される、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項8】
第2の伸長性材料が、フィレット(302)によって形成される、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項9】
該耐疲労荷重性構造体(100)が風力タービン(100)であり、前記疲労荷重受け部分(204)が風力タービンタワー(104)である、請求項1記載の構造体(100)。
【請求項10】
該耐疲労荷重性構造体(100)が風力タービン(100)であり、前記疲労荷重受け部分(204)が風力タービンナセル(102)である、請求項1記載の構造体(100)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−137364(P2011−137364A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−285233(P2010−285233)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】