説明

耐衝撃性試験装置

【課題】 斜め耐衝撃性試験をばらつきなく行うことができ、もってJIS規格試験等の試験を正確に行うことが可能な耐衝撃性試験装置を提供する。
【解決手段】 被試験物に重りを衝突させることで耐衝撃性を試験する耐衝撃性試験装置であって、上記被試験物を載置する架台1Aと、該架台1Aに囲設される機枠1Bと、を備えており、上記重り17は、ベルト15Eを介して上記機枠1Bの上端部から吊り下げられており、上記ベルト15Eの上端部は、上記機枠1B上に設置されている巻き上げ機構15に巻き取られており、更に上記機枠1Bの上端部からは、下方に向かって支持台14が吊下されており、上記支持台14は、左右二本の支柱14Aと、該支柱14Aの下端部に取付けられている開閉式の支持扉14Bとからなり、上記支持台14は、上記架台1Aに載置された被試験物に対して所定の傾斜角度となるように、上記機枠1Bに対して傾動自在に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばポータブルトイレ,入浴用いす等の福祉用具の耐衝撃性を測定する耐衝撃性試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記耐衝撃性試験を行なうには、被試験物を載置する架台に枠体を囲設し、該枠体に砂袋等の重りを支持させ、該重りを上方から該被試験物の所定個所に自由落下させたり、該重りを斜め上方から振り子状に該被試験物の所定個所に衝突させたりして(JIS T9260)上記所定個所に破壊や変形が生ずるかどうかを調べる方法が採られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平04−95841号公報
【特許文献2】特開平08−122222号公報
【特許文献3】実行平03−17236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に該砂袋を斜め上方から振り子状に被試験物に衝突させる場合には、砂袋の振り子状の動きにゆらぎが生じ易く、該被試験物に該砂袋が衝突する角度や位置にばらつきが生じ易く、試験結果がばらつき、正確な試験を行なうことが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記従来の問題点を解決するための手段として、被試験物に重りを衝突させることで耐衝撃性を試験する耐衝撃性試験装置であって、上記被試験物を載置する架台と、該架台に囲設される機枠と、を備えており、上記重りは、ベルトを介して上記機枠の上端部から吊り下げられており、上記ベルトの上端部は、上記機枠上に設置されている巻き上げ機構に巻き取られており、更に上記機枠の上端部からは、下方に向かって支持台が吊下されており、上記支持台は、左右二本の支柱と、該支柱の下端部に取付けられている開閉式の支持扉とからなり、上記支持台は、上記架台に載置された被試験物に対して所定の傾斜角度となるように、上記機枠に対して傾動自在に取り付けられている耐衝撃性試験装置を提供するものである。
上記機枠は、本体枠と、該本体枠の上端に昇降可能に取り付けられた機台と、によって構成されており、上記機台には、上記巻き上げ機構が搭載されるとともに、上記支持台が取り付けられていることが望ましい。
また上記ベルトと上記支持台と上記支持扉とは、上記支持台の傾斜角度に関わらず平行になるように設定されていることが望ましい。
また上記ベルトは、巻き上げ機との間の滑りを抑制するべく、タイミングベルトからなることが望ましい。
また上記ベルトと巻き上げ機の間にはクラッチが介在されており、クラッチを切った状態で上記重りが上記ベルトと共に自由落下するよう設定されていることが望ましい。
上記架台上に載置された被試験物に対して上方から垂直に重りを落下させる垂直耐衝撃試験を行なう場合には、上記ベルトを巻き取り機構に巻き取って重りを該被試験物上の所定の高さに保持してから、その保持を解除して該重りを該被試験物に向けて自由落下せしめることが望ましい。
該被試験物に斜め上方から該重りを振り子状に衝突させる斜め耐衝撃試験を行なう場合には、上記支持台の支持扉上に該重りを受け止めた状態で上記支持台を傾動させて所定の傾斜角度にしたうえで上記支持扉を開き、該重りを該被試験物に斜め上方から振り子状に衝突させることが望ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明においては、架台上に載置された被試験物に対して、斜め耐衝撃性試験が行われる。該斜め耐衝撃性試験では、ベルトによって吊り下げられた重りを上記支持台の支持扉上で受け止められるように該重りの高さを調節し、その状態で該支持台を所定の傾斜角度に調節する。上記支持台の傾斜角度を調節する場合には、上記したように該重りを支持扉に受け止めさせた状態を保って行なわれるから、該重りが揺動することなく動きを制約される。更に該重りを支持するベルトにもゆるみやねじれが発生しない。この状態で上記支持台の支持扉を開くと、該重りは該ベルトに吊り下げられた状態で振り子状に上記被試験物の所定個所に衝突する。
また上記機枠を、本体枠と、該本体枠の上端に昇降可能に取り付けられた機台と、によって構成することにより、該機台を昇降させることで、上記重りの高さを微調節することができる(請求項2)。
上記ベルトと上記支持台と上記支持扉とは傾斜角度に関わらず平行になるように設定されていれば、該重りを所定傾斜角度に位置させる時、該支持台の傾斜角度が該重りの所定傾斜角度になり、該重りを正確な傾斜角度に位置させることが出来る(請求項3)。
上記重りをベルトによって巻き上げる場合、ベルトがタイミングベルトであれば巻き上げ機構との間に滑りがなくなるので、該重りを所定の高さに正確に巻き上げることが出来る(請求項4)。
上記重りを自由落下させる場合には、クラッチを切れば、即座に重りは自重によりベルトと共に自由落下する(請求項5)。
本発明の耐衝撃性試験機は、被試験物上に重りを垂直に落下させる垂直耐衝撃性試験と、重りを斜め上方から振り子状に衝突させる斜め耐衝撃性試験の両方を行なうことが出来る(請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態の耐衝撃性試験装置の架台を示す側面図。
【図2】実施形態の耐衝撃性試験装置の架台を示す斜視図。
【図3】実施形態の耐衝撃性試験装置の機枠を示す斜視図。
【図4】実施形態の耐衝撃性試験装置を示す側断面図。
【図5】実施形態の耐衝撃性試験装置の機台を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の耐衝撃性試験装置の一実施例を示す。
本実施例における耐衝撃性試験装置は、架台1Aと、機枠1Bとを有している。
上記架台1Aは、被試験物が載置固定される基台本体2Aと、該被試験物等を固定するために使用されるTナットブロック2Bと、を備えている。
【0009】
図1及び図2に示すように、上記基台本体2Aは、平面視で四角形状をなし、基礎板3と、該基礎板3の上面に配置されている複数個の表面板4とを有している。
上記表面板4は、平面視で正方形状の座部4Aと、該座部4Aの頂部に配された平面視で正方形板状の板部4Bと、からなり、平面視で該座部4Aの面積よりも該板部4Bの面積を大きくすることにより、その周縁部に蟻溝5が形成されている。また複数個の表面板4は、互いの間に若干の間隙を介するようにして上記基礎板3の上面に碁盤目状に配置されており、ネジ4Cを用いることで該基礎板3に固定されている。そして、隣り合う一対の表面板4の間には、相対する蟻溝5により、断面T字形状のT溝6が形成されている。
上記複数個の表面板4の上面により、固定用基台の被試験物載置面7が形成される。
上記T溝6は、該複数個の表面板4が碁盤目状に配置されているため、平面視で四角形状をなす被試験物載置面7上で、縦方向及び横方向に延びる格子状をなすように設けられている。
また上記T溝6は、上記座部4Aと、上記板部4Bと、が平面視で正方形状に形成されていることにより、基台本体2Aの何れの箇所においてもT溝6の断面形状が全て同一になっており、上記被試験物載置面7の縦方向及び横方向の何れの方向においてもT溝6相互の間隔(つまりT溝6間のピッチ)が全て同一になっている。
【0010】
図2に示すように、上記Tナットブロック2Bは、上記T溝6に対応する断面逆T字形状に形成されている。該Tナットブロック2Bにはネジ穴8が、該Tナットブロック2Bの上面で開口し、かつ該Tナットブロック2Bの厚み方向(上記基台本体2Aの厚み方向でもあり、略鉛直方向)に設けられている。上記Tナットブロック2Bは複数個が準備されており、上記基台本体2Aの上記T溝6内に挿入されて使用され、また該T溝6内を摺動自在に構成されている。
【0011】
図3に示すように、上記機枠1Bは、本体枠9と、該本体枠9の上端に昇降可能に取り付けられた機台10と、を備えている。
上記本体枠9は、四角枠状の底枠9Aと、該底枠9Aの四隅からそれぞれ立設された枠柱9Bと、上記枠柱9Bの上端に差し渡された四角枠状の天枠9Cとからなる。該底枠9Aは、所定のサイズに設定されることで、その内側に上記架台1Aが適嵌されている。
【0012】
上記機台10は、2本の昇降レール10Aと、該昇降レール10Aの上端間に架設された横架橋10Bと、該横架橋10B上に支持された台枠11と、によって上記機枠1Bの上端部を構成している。
上記昇降レール10Aは、上記本体枠9の4本の枠柱9Bのうち、図3中で手前側の左右二本の枠柱9Bの上端から内側へ摺動自在に挿着されており、該枠柱9Bの上端から突出させる又は内側へ引き込ませることができるように構成されている。上記横架橋10Bは、その両端が上記昇降レール10Aの上端にそれぞれ固定されている。そして該昇降レール10Aを該枠柱9Bに対して摺動させることにより、該横架橋10Bに支持された台枠11が本体枠9に対して上昇又は下降する。
【0013】
上記台枠11は、上記横架橋10B上に固定されたガイド枠12と、該ガイド枠12の内側に支持された四角枠状の主枠13と、からなる。該主枠13は、一端部(図3中で手前側の端部)が上記機枠1Bの外側へ向かい、他端部(図3中で奥側の端部)が上記機枠1Bの内側へ向かうように、上記横架橋10B上に配置されている。そして、該主枠13は、該ガイド枠12に対してスライド移動自在に支持されており、必要に応じてスライド移動させることにより、上記機枠1Bにおける水平方向の縦方向で該主枠13の先端位置を調節することができるように構成されている。
特に図示はしないが、上記機台10には、上記枠柱9Bに対する上記昇降レール10Aの摺動、及び上記台枠11におけるガイド枠12に対する主枠13のスライド移動、を規制するための固定ハンドルが設けられている。つまり、上記機枠1B内に設置された試験物に対し、必要に応じて各部を摺動あるいはスライド移動させて位置調節をした後は、該固定ハンドルを使用することで各部の摺動あるいはスライド移動を規制することで、試験を正確に行うことができるようになっている。
【0014】
上記機台10において、上記台枠11の先端部(つまり上記主枠13の先端部)からは、上記機枠1Bの内側(上記本体枠9の内側)の下方に向かって支持台14が吊下されている。
図3及び図4に示すように、上記支持台14は、左右二本の支柱14Aと、開閉式の支持扉14Bとからなる。該支柱14Aは、その上端部が上記機台10の先端部に枢着されることにより、該機台10に対して該支持台14を傾動自在としている。該支持扉14Bは、二本の支柱14Aの下端部分に取り付けられた計一対の半割板からなり、観音開き式に左右に開閉自在に構成されている。
【0015】
図4及び図5に示すように、上記機台10において、上記台枠11上には駆動機構が設置されている。該駆動機構は、1基又は複数基の駆動源と、該駆動源から駆動力が供給されることによって作動する複数の機構部と、からなる。該機構部として、本実施例では、巻き上げ機構15、傾動機構16について説明する。
なお上記機構部には、上記巻き上げ機構15、上記傾動機構16の他に、上記本体枠9に対して上記機台10を昇降させる昇降機構も含まれる。
【0016】
上記巻き上げ機構15は、巻き取りリール15A、テンションプーリー15B、ガイドプーリー15C、押さえローラー15D等を有している。該巻き取りリール15A、テンションプーリー15B、ガイドプーリー15C等の間にはタイミングベルトよりなるベルト15Eが懸架されている。
該ベルト15Eは、その一端が巻き取りリール15Aに接続されて、該巻き取りリール15A上に巻回されて保持されているとともに、他端部がテンションプーリー15B、ガイドプーリー15C等を介して上記機台10の先端部内側から下方へ垂下されている。該ベルト15Eの他端部には、重りである砂袋17が接続されている。また巻き取りリール15Aが図示しない付勢手段によって、ベルト15Eを巻き取る方向に常時付勢されており、さらにベルト15Eが押さえローラー15Dによってガイドプーリー15Cに押し付けられることにより、該ベルト15Eの弛みが抑制されている。
上記巻き上げ機構15において、ガイドプーリー15Cと同軸上には、クラッチを内装するスプロケット15Fが軸支されており、該スプロケット15Fと第1駆動源15Gとの間でチェーン15Hが懸架されることにより、ガイドプーリー15Cは、該スプロケット15F及びチェーン15Hを介して第1駆動源15Gから動力が伝達されることで回転駆動される。そして、該ガイドプーリー15Cが所定方向へ回転駆動されると、該巻き取りリール15Aから該ベルト15Eが引き出されて砂袋17が降下し、該ガイドプーリー15Cが該所定方向と反対方向へ回転駆動されると、常時付勢された該巻き取りリール15Aに該ベルト15Eが巻き取られて砂袋17が上昇するので、該砂袋17を適度に降下または上昇させることで、該砂袋17の上下位置が微調整される。
【0017】
上記傾動機構16において、上記支持台14の一対の支柱14Aの中間部間には、横梁16Aが架設されている。該横梁16Aの中央部にはラック16Bの下端部が枢着されている。また上記台枠11において、主枠13の一端部には、第2駆動源16Cによって回転せしめられるピニオン16Dが取り付けられており、該ピニオン16Dに該ラック16Bの上端部が噛合されている。
上記傾動機構16は、第2駆動源16Cが駆動されることにより、ピニオン16Dに噛合されたラック16Bの下端部が引っ張り上げられることで、該ラック16Bが枢着された横梁16Aもまた引っ張り上げられて、上記支持台14が上方へ傾動する。
なお、第2駆動源16Cが駆動されることにより、ピニオン16Dに噛合されたラック16Bの下端部が押し下げられると、該ラック16Bが枢着された横梁16Aもまた押し下げられて、上記支持台14が下方へ傾動する。
【0018】
以下に、耐衝撃性試験の詳細について説明する。本実施例では被試験物は浴用いすとする。該浴用いすは試験装置の架台1A上の所定個所に載置され、後脚をストッパー(図示略)によって固定される。また該ストッパーは、ボルトを用いて上記Tナットブロック2Bに螺着することにより、上記架台1Aの被試験物載置面7上に固定されている。
【0019】
1.垂直耐衝撃性試験
JIS T9260において、垂直耐衝撃性試験には、砂袋17として底面の直径300mm,重さ25±0.5kgの円筒状のものを使用することが規定されている。
垂直耐衝撃性試験においては、砂袋17を上記ベルト15Eに吊り上げ、上記巻き上げ機構のガイドプーリー15Cを回転駆動させて該ベルト15Eを巻き取り、該砂袋17を浴用いすの座面の中央部から100mmの高さに位置させる。
また浴用いすに対する砂袋17の高さの微調節は、機台10を本体枠9に対して上下させ、所定高さでハンドル付固定手段によって固定することで行う。
また浴用いすに対する砂袋17の水平位置調節は、上記機台10の台枠11において、ガイド枠12に対して主枠13を前後方向に摺動させ、所定位置でハンドル付固定手段によって固定することによって行なう。
そして、上記砂袋17を所定の高さ、位置にセットした後、上記スプロケット15Fに内装されたクラッチと、巻き取りリール15Aに内装されたクラッチとを切ることで、ベルト15Eがテンションフリーになるので、該砂袋17が浴用いすの座面中央部に自由落下され、垂直耐衝撃性が測定される。
なお、垂直耐衝撃性試験は10回行ない、座面の変形、損傷、破壊の状態を調べる。
【0020】
2.斜め耐衝撃性試験
JIS T9260において、斜め耐衝撃性試験には、砂袋17として底面の直径200mm,重さ20±0.5kgの円筒状のものを使用することが規定されている。
斜め耐衝撃性試験においては、まず上記砂袋17が、上記機台10から上記ベルト15Eを介して鉛直方向に吊下された状態で、該浴用いすの背もたれの最も破損しやすい位置に配置されるように、上記垂直耐衝撃性試験と同様に、砂袋17の高さ、水平位置を調節する。更に、該砂袋17の位置の調節においては、該砂袋17が上記支持台14の支持扉14Bの中央に受止されるように、機台10の高さ、主枠13の水平位置も調節される。そして、この状態でガイドプーリー15Cから砂袋17の重心までの距離を1.5mに設定する。
次いで、上記第2駆動源16Cを作動させ、ピニオン16Dを回動させてラック16Bの下端を引っ張り上げることにより、上記支持台14を斜め上方へ傾動させる。本体枠9に対する支持台14の傾斜角度は、該砂袋17が鉛直方向に対して角度15°の高さ(角度)に配置されるように調節する。
上記支持台14を本体枠9に対して傾斜させた状態において、上記ベルト15Eと上記支持台14と上記支持扉14Bとは、該支持台14の傾斜角度に係わらず平行になるように設定されている。そして、重りである上記砂袋17を、上記支持台14と平行な上記支持扉14Bで支えることにより、該砂袋17と該ベルト15Eは該支持台14と同じ傾斜角度で一直線状をなすように支持されており、該ベルト15Eが弛んだり、捻れたりすることで該砂袋17が上記浴用いすの背もたれの最も破損しやすい位置からずれた箇所に衝突してしまうことを防止している。
そして、上記支持台14の支持扉14Bを開き該砂袋17を落下させることで、該砂袋17を浴用いすの背もたれに斜め上方から振り子状に衝突させて、斜め耐衝撃性が測定される。
なお斜め耐衝撃性試験も10回行ない、背もたれの変形、損傷、破壊の状態を調べる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明にあっては、斜め耐衝撃性試験をばらつきなく行うことができ、もってJIS規格試験等の試験を正確に行うことが可能になるから、本発明は産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1A 架台
1B 機枠
2A 基台本体
2B Tナットブロック
9 本体枠
10 機台
9A 底枠
9B 枠柱
9C 天枠
10A 昇降レール
10B 横架橋
11 台枠
12 ガイド枠
13 主枠
14 支持台
14A 支柱
14B 支持扉
15 巻き上げ機構
16 傾動機構
15A 巻き取りリール
15B テンションプーリー
15C ガイドプーリー
15D 押さえローラー
15E ベルト
15F スプロケット
15G 第1駆動源
15H チェーン
17 砂袋
16A 横梁
16B ラック
16C 第2駆動源
16D ピニオン



【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験物に重りを衝突させることで耐衝撃性を試験する耐衝撃性試験装置であって、
上記被試験物を載置する架台と、該架台に囲設される機枠と、を備えており、
上記重りは、ベルトを介して上記機枠の上端部から吊り下げられており、
上記ベルトの上端部は、上記機枠上に設置されている巻き上げ機構に巻き取られており、
更に上記機枠の上端部からは、下方に向かって支持台が吊下されており、
上記支持台は、左右二本の支柱と、該支柱の下端部に取付けられている開閉式の支持扉とからなり、
上記支持台は、上記架台に載置された被試験物に対して所定の傾斜角度となるように、上記機枠に対して傾動自在に取り付けられている
ことを特徴とする耐衝撃性試験装置。
【請求項2】
上記機枠は、本体枠と、該本体枠の上端に昇降可能に取り付けられた機台と、によって構成されており、
上記機台には、上記巻き上げ機構が搭載されるとともに、上記支持台が取り付けられている
請求項1に記載の耐衝撃性試験装置。
【請求項3】
上記ベルトと上記支持台と上記支持扉とは、上記支持台の傾斜角度に関わらず平行になるように設定されている
請求項1または請求項2に記載の耐衝撃性試験装置。
【請求項4】
上記ベルトは、巻き上げ機との間の滑りを抑制するべく、タイミングベルトからなる
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の耐衝撃性試験装置。
【請求項5】
上記ベルトと巻き上げ機の間にはクラッチが介在されており、クラッチを切った状態で上記重りが上記ベルトと共に自由落下するよう設定されている
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の耐衝撃性試験装置。
【請求項6】
上記架台上に載置された被試験物に対して上方から垂直に重りを落下させる垂直耐衝撃試験を行なう場合には、上記ベルトを巻き取り機構に巻き取って重りを該被試験物上の所定の高さに保持してから、その保持を解除して該重りを該被試験物に向けて自由落下せしめ、
該被試験物に斜め上方から該重りを振り子状に衝突させる斜め耐衝撃試験を行なう場合には、上記支持台の支持扉上に該重りを受け止めた状態で上記支持台を傾動させて所定の傾斜角度にしたうえで上記支持扉を開き、該重りを該被試験物に斜め上方から振り子状に衝突させる
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の耐衝撃性試験装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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