説明

耐震壁、耐震壁の構築方法

【課題】 エポキシ樹脂を主成分とする接着剤に適度な割合の珪砂を配合することにより、複数のコンクリート製のブロックを組積し、接着剤で接着して耐震壁を構築するにあたり、接着剤のだれ難さと接着剤を塗布する際の施工性とを両立する。
【解決手段】 複数のコンクリート製のブロックを組積してなる耐震壁であって、前記ブロックどうしを、エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコンクリート製のブロックを組積してなる耐震壁及びその構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に開示されるように、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤において珪砂を配合することが知られている。この特許文献1に開示される接着剤では、接着剤100重量部に対して珪砂を0.1〜100重量部配合することで、接着剤の厚さを適切に調節できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭58−189277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、部材を接着剤で接合する場合、接着剤を塗布する際や接着剤が硬化するまでの間に、塗布した接着剤がだれることがある。このような接着剤のだれが生ずると、その清掃は難しく、美観を損ねてしまうことになる。また、本願出願人は特願2002−332080においてFRP製の軽量ブロックを接着剤で接合しながら組積することにより耐震壁を構築する工法を提案しているが、例えばこのような軽量ブロックを接着する場合に接着剤がだれると、ブロックが動いてしまい、また、接着剤の厚みを一定に管理することも難しいなど、ブロックの部材の組積精度が低下してしまう。したがって、接着剤のだれを防止するために、特別の養生を施すことが必要となり、コスト増を招く。
【0005】
接着剤のだれを防止して以上のような不都合を回避するうえでは、接着剤の粘度が高い方が望ましい。その一方、接着剤の粘度が高くなり過ぎると、接着剤を塗布する際に大きな力が必要となり、施工性が悪化してしまう。
【0006】
上記特許文献1に開示される接着剤において、珪砂の配合割合が下限の0.1重量部に近いと、接着剤の粘度が低いため、塗布した際にだれが生じ易くなる。一方、上限の100重量部に近いと、接着剤の粘度が高くなるために施工性が悪化する。すなわち、上記特許文献1の接着剤は、珪砂の配合割合の範囲が広過ぎるために、接着剤のだれ難さと塗布する際の施工性とを両立するうえで十分なものではなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤に適度な割合の珪砂を配合することにより、複数のコンクリート製のブロックを組積し、接着剤で接着して耐震壁を構築するにあたり、接着剤のだれ難さと接着剤を塗布する際の施工性とを両立できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
複数のコンクリート製のブロックを組積してなる耐震壁であって、
前記ブロックどうしを、
エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着したことを特徴とする。
【0009】
この耐震壁において、前記耐震壁は床面上に前記ブロックを組積して構成され、
最下段の前記ブロックと前記床面とを、
エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着してもよい。
【0010】
また、前記耐震壁は柱間に前記ブロックを組積して構成され、両側の前記ブロックと前記柱とを、エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着してもよい。
【0011】
また、本発明は、複数のコンクリート製のブロックを組積し、これらブロックどうしを接着剤で接着することにより耐震壁を構築する方法であって、
前記接着剤として、エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合したものを、厚みが2mm以上30mm以下となるように施工することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、エポキシ樹脂を主成分とする接着剤に適度な割合の珪砂を配合することにより、複数のコンクリート製のブロックを組積し、接着剤で接着して耐震壁を構築するにあたり、接着剤のだれ難さと接着剤を塗布する際の施工性とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の接着剤の適用例である耐震壁の構築工法を示す図である。
【図2】図2(a)および(b)は夫々本発明の実施形態である接着剤に配合する珪砂7号および珪砂8号の粒度分布を示す図である。
【図3】接着剤試料の接着強度の評価実験の様子を模式的に示す図である。
【図4】接着剤試料の粘度測定結果を示す図である。
【図5】図4に結果を示す測定試験とは別条件で行った粘度測定試験結果を示す図である。
【図6】接着剤試料のフロー評価試験の様子を示す図である。
【図7】接着剤試料のフロー評価試験結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明で用いる接着剤は、エポキシ樹脂に対して30重量%以上70重量%以下、より好ましくは40重量%以上60重量%以下、最も好ましくは50重量%以上60重量%以下の珪砂を配合したものである。本発明の接着剤は、例えば、特願2002−332080で提案されているような、FRP製のブロックを接着剤で接合しながら組積することにより耐震壁を構築する工法で用いることができる。図1は、この工法により本発明の接着剤を用いて耐震壁10を構築する様子を示す。同図に示すように、FRP製のブロック12をコンクリート製の床14の上の柱4の間に設置して本発明の接着剤で接着し、さらに、その上に順次ブロック12を積み上げて、上下左右に隣接するブロック12どうしを接着することにより耐震壁を構築する。
【0015】
このように、上記の接着剤は、FRPどうしの接着およびFRPとコンクリートとの接着に適用することができるが、これに限らず、プラスチック、繊維強化プラスチック、コンクリート、繊維強化コンクリート、金属、繊維混入モルタル、およびモルタルのうち同じ材料どうし、または、これらのうち異なる2つの材料どうしの接着用の接着剤として用いることができ、本発明では、コンクリート製のブロック12どうしの接着用の接着剤として用いる。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の接着剤の実施例を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
【0017】
(1)接着剤試料の調製と珪砂の粒度分布
エポキシ系接着剤に珪砂を配合して、珪砂の配合割合が異なる各種試料を調製した。エポキシ系接着剤として、市販のシーカデュアW(シーカ社製)を用いた。また、珪砂としては、珪砂7号および8号を用いたが、以下に示す各種実験結果は何れの号数でも変わりはなかった。図2(a)および(b)に、夫々、珪砂7号および珪砂8号の粒度分布を重量比で示す。同図からわかるように、珪砂7号では、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、珪砂8号では粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占めている。
【0018】
(2)接着強度評価
エポキシ系接着剤に対して珪砂を40重量%、50重量%、および60重量%を夫々配合した試料について、建研式接着力試験機により接着力を評価した。この評価実験は、図3に模式的に示すように、FRP製のフレーム材20の表面と鉄製のアタッチメント22の表面に、夫々、試料を塗布してフレーム材20とアタッチメント22とを接着させた後、両者が破断する際の垂直引張力を測定することにより行った。
【0019】
表1に、フレーム材20およびアタッチメント20に塗布した試料の各組み合わせについて、試料の塗布厚さと破断時の引張力の測定結果を示す。表1に示す何れの条件についても、フレーム材20とアタッチメント22は、フレーム材20のFRP母材が破壊することにより破断していることが確認できた。したがって、珪砂の配合割合40〜60重量%の接着剤はFRPを接着するうえで十分な接着力を有していることが分かる。
【表1】

【0020】
(3)施工性評価
エポキシ系接着剤に対して珪砂を40重量%、50重量%、60重量%、および80重量%を夫々配合した試料I〜IVについて施工性の評価試験を行った。評価結果を表2に示す。
【表2】

【0021】
表2に示すように、施工性の評価項目として、<1>ローラー施工性、<2>へら施工性、<3>ブロック間の隙間への施工性、<4>4つのブロックの間の菱形状の隙間への施工性、および、(5)総合評価を、作業者の体感に基づき非常に良好(◎)、良好(○)、やや良(△)、および、不良(×)の4段階で評価した。
【0022】
<1>ローラー施工性および<2>へら施工性
ローラーおよびへらを用いて接着剤を塗布する際の施工性(施工のし易さ)を評価した。
【0023】
<3>ブロック間の隙間への施工性および<4>菱形状の隙間への施工性
上記したように、図1に示す耐震壁10を構築するにあたりブロック12どうしを接着剤で接合する。その際、ブロック12どうしの接合を確実に行うには、上下または左右に隣接する2つのブロック12間の隙間(図1に示すA部)および、上下左右に隣接する4つのブロック12の間の略菱形の隙間(図1に示すB部)に接着剤を充填することが必要である。このようなブロック間の隙間への接着剤の充填は、ブロック12の各接着面に接着剤を塗布した後、ブロック12どうしを押し付けて横にずらせたり回転させたりしながら行う。そして、菱形の隙間については、接着面の両端部の接着剤の量が多くなるように接着剤を塗布し、その部分の接着剤がこの菱形の隙間に充填されるようにする。項目<3>および<4>では、このようにして接着材を充填する際の施工のし易さを評価し、接着剤を各隙間に充填させるのに大きな力が必要であるほど施工性は悪いと判定した。なお、隙間に接着剤を充填した後、接着剤のダレが生じ易いが、このダレの生じ易さも合わせて評価した(ダレが生じ難いほど良好な評価となる)。
【0024】
表2に示すように、試料IIおよびIII(珪砂の配合割合50重量%および60重量%)では、<1>ローラー施工性を除いて、<2>へら施工性、<3>ブロック間の隙間への施工性およびダレ性、および、<4>菱形の隙間への施工性およびダレ性の各項目について非常に良好(◎)または良好(○)の評価結果が得られており、施工性の点で、接着剤への珪砂の配合割合は50重量%〜60重量%が最も好ましいことがわかる。ただし、試料I(珪砂の配合割合40重量%)では、<3>ブロック間のダレ性および<4>菱形の隙間のダレ性は劣る(評価△)が、それ以外の評価項目については良好な結果が得られており、ブロック12の接着に対して十分に使用可能である。一方、珪砂の配合割合が30重量%を下回ると、粘度が低過ぎてだれが大きくなるため、ブロック12の接着への適用は難しいと判断された。また、試料IV(珪砂の配合割合80重量%)では、粘度が非常に高いために施工性(特に<2>ブロック間の隙間への施工性)が悪く、これもブロック12の接着への適用は難しいと判断された。
【0025】
以上より、エポキシ樹脂系の接着剤に、30重量%〜70重量%、より好ましくは40重量%〜60重量%、最も好ましくは50重量%〜60重量%の珪砂を配合することで、接着剤を塗布する際の良好な施工性を確保しつつ、塗布した接着剤のだれを防止することができる。
【0026】
(4)粘度評価
エポキシ系接着剤への珪砂の配合割合が0重量%、30重量%、50重量%、70重量%、および100重量%である各試料について粘度およびチキソトロピー性の評価試験を行った。
【0027】
評価試験は、容量150mlのポリカップに各試料を入れて、BH型粘度計を用いて温度約23℃、回転数2rpmおよび20rpmの条件で粘度を測定することにより行った。
【0028】
表3に、粘度の測定結果を示し、また、図4には、表3に示す粘度測定結果をグラフで表す。
【表3】

【0029】
また、上記の測定試験とは別に、エポキシ系接着剤への珪砂の配合割合が0重量%、40重量%、50重量%、60重量%、および80重量%である各試料について、BH型粘度計を用いて温度約23℃、回転数0.6rpmの条件で粘度の測定実験を行った。その測定結果を図5に示す。なお、0.6rpmでの粘度測定では、珪砂の配合割合が60重量%、および80重量%の試料については、使用した粘度計で測定可能な上限値2,000Pa・sを超えてしまい、正確な値は測定できなかった。
【0030】
以上の測定結果から、珪砂の配合割合が大きいほど接着剤の粘度が上昇することがわかる。
【0031】
上記(3)の施工性評価の項で述べた通り、施工性の評価結果に基づく珪砂の配合割合は、30重量%〜70重量%、より好ましくは、40重量%〜60重量%、最も好ましくは50重量%〜60重量%である。これらの範囲を、図4および図5の粘度測定結果に基づいて、粘度範囲に対応させて表すと、次のようになる。
【0032】
30重量%〜70重量%: 700〜2,000Pa・s以上(0.6rpm)
280〜540Pa・s(2rpm)
60〜114Pa・s(20rpm)
40重量%〜60重量%: 890〜2,000Pa・s以上(0.6rpm)
350〜480Pa・s(2rpm)
75〜102Pa・s(20rpm)
50重量%〜60重量%:1,580〜2,000Pa・s以上(0.6rpm)
420〜480Pa・s(2rpm)
90〜102Pa・s(20rpm)
【0033】
(5)フロー評価
エポキシ系接着剤への珪砂の配合割合が0重量%、30重量%、50重量%、70重量%、および100重量%である各試料について、フローの評価試験を行った。この評価試験は、図6に示すように、ポリ容器に各試料を入れて、このポリ容器を水平な板の上に倒し、接着剤が硬化した後、ポリ容器30から流れ出た接着剤の長さ(フロー長さ)および幅(フロー幅)を計測して流出容量を算出することにより行った。すなわち、流出容量が多いほどフローは大きく、したがって、ダレ易いと判断できる。なお、ポリ容器の寸法は次の通りである。
容量 :150ml
最大容量;170ml
サイズ :底部外径53mm,上部外径66mm,高さ73mm
図7にフロー評価試験結果を示す。同図に示す試験結果から、珪砂の配合割合が大きいほど、流出容量は小さくなり、したがって、ダレは生じ難くなることが分かる。
【0034】
上記(3)の施工性評価の項で述べた通り、施工性の評価結果に基づく珪砂の配合割合は、30重量%〜70重量%、より好ましくは40重量%〜60重量%、最も好ましくは50重量%〜60重量%である。これらの範囲を上記のフロー評価結果に基づいて、フロー長さ、フロー幅、および流出容量の範囲に対応させて表すと、次のようになる。
30重量%〜70重量%:フロー長さ13〜38mm
フロー幅 35〜72mm
流出容量 12〜35cc
40重量%〜60重量%:フロー長さ18〜30mm
フロー幅 47〜66mm
流出容量 15〜27cc
50重量%〜60重量%:フロー長さ18〜22mm
フロー幅 47〜59mm
流出容量 15〜18cc

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンクリート製のブロックを組積してなる耐震壁であって、
前記ブロックどうしを、
エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着したことを特徴とする耐震壁。
【請求項2】
請求項1に記載の耐震壁であって、
前記耐震壁は床面上に前記ブロックを組積して構成され、
最下段の前記ブロックと前記床面とを、
エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着したことを特徴とする耐震壁。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の耐震壁であって、
前記耐震壁は柱間に前記ブロックを組積して構成され、
両側の前記ブロックと前記柱とを、
エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合してなる接着剤で、当該接着剤の厚みが2mm以上30mm以下となるように接着したことを特徴とする耐震壁。
【請求項4】
複数のコンクリート製のブロックを組積し、これらブロックどうしを接着剤で接着することにより耐震壁を構築する方法であって、
前記接着剤として、エポキシ樹脂系の接着剤に、BH型粘度計により23℃の温度条件下で測定した際の粘度が350Pa・s以上480Pa・s以下(回転数2rpmの場合)または75Pa・s以上102Pa・s以下(回転数20rpmの場合)となるように、粒径106〜212μmの範囲のものが80重量%以上を占め、または、粒径75〜150μmの範囲のものが80重量%以上を占める珪砂を配合したものを、厚みが2mm以上30mm以下となるように施工することを特徴とする耐震壁の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−36328(P2013−36328A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−219380(P2012−219380)
【出願日】平成24年10月1日(2012.10.1)
【分割の表示】特願2003−56133(P2003−56133)の分割
【原出願日】平成15年3月3日(2003.3.3)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(597038356)日本シーカ株式会社 (3)
【Fターム(参考)】