説明

耐食性と耐摩耗性に優れた鋳鉄

【課題】 シリンダライナ用として好適な耐食性、耐摩耗性に優れた鋳鉄を提供する。
【解決手段】 質量%で、C:3.0〜3.5%、Si:1.5〜2.5%、Mn:0.5〜1.0%、P:0.2〜0.5%、S:0.12%以下、Cr:0.1〜0.5%、B:0.09〜0.18%、Cu:0.4〜1.0%、Mo:0.1〜0.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成とし、主としてパーライトからなる基地相と、基地相中にステダイトとボロン化合物からなる硬質相を面積率で14〜22%分散させるとともに、片状黒鉛を9〜15μmの平均黒鉛間隔となるように分散させた組織とする。これにより、被削性の低下を伴うことなく、耐食性、耐摩耗性、耐スカッフィング性が顕著に向上した鋳鉄となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関のシリンダライナ用として好適な鋳鉄に係り、とくに耐食性と耐摩耗性の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関のシリンダライナは、内周面でピストンリングが摺動し気密性を保持する必要から、耐摩耗性、耐スカッフィング性に優れることが強く要求され、従来から黒鉛と炭化物とを分散させた組織を有する特殊合金鋳鉄が使用されてきた。
例えば、特許文献1には、複合シリンダライナの内層として、重量%で、C:2.5〜4.0%、Si:0.8〜2.5%、Mn:0.3〜1.5%、P:0.05〜1.5%、S:0.3%以下と、さらにNi:2.5%以下、Cr:1.5%以下、Mo:0.8%以下、Sn:0.5%以下、Cu:4.0%以下、B、Ti、V、Nb、Zrの1種または2種以上の合計1.0%以下、Al、Ca、Ba、Sr、希土類元素の1種または2種以上の合計0.2%以下、のうち1種または2種以上を含み、残部実質的にFeからなる合金鋳鉄が開示されている。しかし、内燃機関の高出力化および排ガスの規制等の要求から、特許文献1に記載されたような合金鋳鉄では、シリンダライナ内周面の耐摩耗性、耐スカッフィング性が不足するという問題があった。また、水冷ジャケットが装着される湿式シリンダライナの場合には、シリンダライナ外周面のキャビテーション浸食が問題となり、耐食性向上が要求されるようになった。
【0003】
このような問題に対し、例えば、特許文献2には、内面に窒化層、外面に硬質クロムめっき層を形成した合金鋳鉄製のシリンダライナが提案されている。特許文献2に記載された技術によれば、内面の耐摩耗性、耐スカッフィング性および外面の耐食性を同時に向上させることができるとしている。なお、特許文献2には、シリンダライナ用合金鋳鉄の一例として、重量%で、C:2.8〜3.5%、Si:1.5〜2.5%、Mn:0.5〜1.0%、P:0.2〜0.5%、S:0.12%以下、B:0.07〜0.11%、Mo:0.1〜0.5%、Cu:0.2〜0.6%を含み、残部実質的にFeからなる組成が記載されている。しかし、特許文献2に記載された技術によれば、表面に窒化層やめっき層を形成することにより耐摩耗性や耐食性は確かに向上するが、窒化層やめっき層が消失するまでの効果であり、それ以降の耐摩耗性、耐食性の維持が難しくなるという問題がある。
【0004】
このような問題に対し、例えば、特許文献3には、質量%で、C:2.5〜3.6%、Si:1.4〜2.6%、Mn:0.5〜1.0%、P:0.1〜0.4%、S:0.12%以下、Cr:0.1〜0.4%、B:0.03〜0.12%、Cu:0.2〜2.0%、Co:1.0〜10%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、パーライトからなるマトリックス中に、硬質相と片状黒鉛が分散した組織からなる鋳鉄が提案されている。特許文献3に記載された鋳鉄は、耐摩耗性と耐食性とを兼備し、とくに耐食摩耗性が向上するとしている。
【特許文献1】特開昭60−121254号公報
【特許文献2】特開平5−86966号公報
【特許文献3】特許第3297150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献3に記載された鋳鉄は、高価なCoを多量含有する必要があり、製造コストの高騰を招き経済的に不利となることから、Coレスとする最近の動きに対しても問題を残していた。
本発明は、上記したような従来技術の問題を解決し、高価な合金元素の多量含有を必要とすることなく、安価で、シリンダライナ用として好適な、耐食性、耐摩耗性に優れた鋳鉄を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、鋳鉄の耐摩耗性、耐食性に影響する各種要因について鋭意検討した。その結果、Coを含まない鋳鉄に、Cr、Cu、B、Moを複合して含有させることにより、基地のパーライトが微細となり、強度が増加し、摺動特性が顕著に向上することを見出した。また、本発明者らは、新規に定義した片状黒鉛の平均黒鉛間隔が、鋳鉄の強度、耐食性に大きく影響することを見出し、片状黒鉛の黒鉛間隔を適正範囲に調整することにより強度が上昇し、耐摩耗性が向上するとともに、耐食性も向上することを見出した。
【0007】
また、本発明者らは、Cr、Cu、B、Moを複合して含有し、さらにB含有量を従来よりも増加し、ステダイトとボロン炭化物を含む硬質相の存在比率を増加させ、さらに片状黒鉛の平均黒鉛間隔を適正範囲に調整することを合わせ用いることにより、耐摩耗性、耐食性を同時に安価に向上させるができることを見出した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明は、質量%で、C:3.0〜3.5%、Si:1.5〜2.5%、Mn:0.5〜1.0%、P:0.2〜0.5%、S:0.12%以下、Cr:0.1〜0.5%、B:0.09〜0.18%、Cu:0.4〜1.0%、Mo:0.1〜0.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主としてパーライトからなる基地相と、該基地相中に、ステダイトとボロン化合物からなる硬質相と、片状黒鉛とが分散した組織を有し、該硬質相が面積率で14〜22%、片状黒鉛の平均黒鉛間隔が9〜15μmであることを特徴とする耐食性と耐摩耗性に優れた鋳鉄である。また、本発明は、上記した組成と組織を有する鋳鉄を用いて製造されたシリンダライナである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、鋳鉄の耐食性と耐摩耗性が同時に改善でき、耐久性に優れたシリンダライナを安価に製造でき産業上格段の効果を奏する。なお、本発明は、シリンダライナ以外の、例えば、耐摩耗性と耐食性が要求されるバルブガイド等の使途にも有効に適用できるという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
まず、本発明鋳鉄の組成限定理由について説明する。なお、とくに断らない限り、質量%は単に%と記す。
C:3.0〜3.5%
Cは、パーライトを主とする組織として基地を強化するとともに、黒鉛を晶出させて、耐摩耗性と耐スカッフィング性を向上させる元素であり、このような効果を得るためには3.0%以上の含有を必要とする。一方、3.5%を超える含有は、黒鉛量、炭化物量が多くなりすぎて脆化を助長する。このため、Cは3.0〜3.5%の範囲に限定した。
【0010】
Si:1.5〜2.5%
Siは、鋳鉄の基本元素の一つで、黒鉛晶出のために少なくとも1.5%以上の含有を必要とする。一方、2.5%を超えて含有すると、含有量が過剰となり強度が低下する。このため、Siは1.5〜2.5%の範囲に限定した。
Mn:0.5〜1.0%
Mnは、鋳鉄の強度を増加させる元素であり、0.5%以上の含有を必要とする。一方、1.0%を超えて含有すると、セメンタイトを析出させ靭性が低下する。このため、Mnは0.5〜1.0%の範囲に限定した。
【0011】
P:0.2〜0.5%
Pは、ステダイト(リン共晶物)を晶出させて、基地中に硬質相として分散させて、耐摩耗性を向上させる元素であり、0.2%以上の含有を必要とする。一方、0.5%を超えて含有すると材料が脆化する。このため、Pは0.2〜0.5%の範囲に限定した。
S:0.12%以下
Sは、材料特性を脆化させる不純物元素であり、できるだけ低減することが好ましいが、0.12%以下であれば、MnSが生成して加工性に対して有利である。一方、0.12%を超えると材料特性が脆化する。このため、Sは0.12%以下に限定した。
【0012】
Cr:0.1〜0.5%
Crは、基地中に固溶し基地を強化するとともに、炭化物中に含まれて炭化物硬さを上昇させ、耐摩耗性を向上させる重要な元素であり、0.1%以上の含有を必要とする。一方、0.5%を超える含有は、炭化物量が多くなり、かつ黒鉛形状がくずれるため切削性が低下する。このため、Crは0.1〜0.5%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.2〜0.4%である。
【0013】
B:0.09〜0.18%
Bは、ボロン炭化物を生成し、りん共晶物とともに硬質相を形成し硬さを増加させ、Crと同様に耐摩耗性、耐スカッフィング性を向上させる重要な元素であり、本発明では硬質相の面積率を増加させ耐摩耗性を向上させるために、0.09%以上の含有を必要とする。一方、0.18%を超える含有は、硬質相が過剰となり、靭性が低下する。このため、Bは0.09〜0.18%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.12〜0.15%である。
【0014】
Cu:0.4〜1.0%
Cuは、基地中に固溶して基地を強化し、耐摩耗性を向上させるとともに、耐食性を向上させる元素であり、本発明ではCr、Bとともに重要な元素である。このような効果は0.4%以上の含有で顕著となるが、1.0%を超えて含有しても効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できない。このため、Cuは0.4〜1.0%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.5〜0.8%である。
【0015】
Mo:0.1〜0.5%
Moは、基地中に固溶し基地を強化し、材料強度を向上させる元素であり、0.1%以上の含有を必要とする。一方、0.5%を超える含有は、基地強度が高くなりすぎ切削性が低下する。このため、Moは0.1〜0.5%の範囲に限定した。
上記した成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。
【0016】
さらに、本発明鋳鉄は、基地相と、該基地相中に、ステダイトとボロン化合物からなる硬質相と、片状黒鉛とが分散した組織を有する。基地相は、主としてパーライトからなる。上記した組成、とくにMo、CrとCuを複合含有する組成とすることによりパーライトが微細化し、強度が上昇する。なお、基地相は、主となるパーライト以外は、2体積%以下のフェライト相を含んでも何ら問題ない。
【0017】
基地相中に分散する硬質相は、Fe、P、B、Cを含有し、ステダイトとボロン化合物が複雑に混り合った状態を呈し高硬度を有し、鋳鉄の耐摩耗性向上、耐スカッフィング性向上、硬さ増加、耐食性向上に寄与する。本発明では、Bの含有量を増加して、硬質相の分散率を面積率で14〜22%とする。硬質相が面積率で14%未満では、耐スカッフィング性、耐摩耗性が低下し摺動特性が劣化する。一方、硬質相が面積率で22%を超えると、摺動特性は向上するが鋳鉄の加工性が低下する。なお、本発明でいう硬質相は、ナイタール腐食の光学顕微鏡組織で白色に観察される相を指すものとする。
【0018】
本発明の鋳鉄では、基地相中に分散する片状黒鉛の平均黒鉛間隔が9〜15μmとなるように調整する。平均黒鉛間隔が9μm未満では、強度が低下するとともに耐食性も低下する。一方、平均黒鉛間隔が15μmを超えると、黒鉛量が低下し耐スカッフィング性が低下する。上記した平均黒鉛間隔とすることにより、強度の増加と耐食性の向上がともに達成できる。片状黒鉛の平均黒鉛間隔は、接種剤の種類(組成)と添加量の調整により調整することができる。接種剤としては、Mg、Ca、Se、Si等が好ましい。
【0019】
なお、本発明でいう片状黒鉛の「平均黒鉛間隔」は、次に示す手順により測定された値(平均値)を用いるものとする。
(1)鋳鉄の測定対象個所を検鏡可能な程度に研磨する。
(2)腐食なしで、光学顕微鏡(倍率:100倍)を用いて黒鉛組織を撮像し、黒鉛組織写真(大きさ:73mm×95mm)を作製する。
(3)この黒鉛組織写真を2倍に拡大する。(図2)
(4)拡大された組織写真に図2に示すように対角線2本を記入し、該2本の対角線とそれぞれ交差する黒鉛粒11〜1i,21〜2iをマークする(図3)。なお、写真上で太さ0.5mm(2.5μm)未満の黒鉛粒はマークする対象から除外する。
(5)該マークされた黒鉛粒11〜1i,21〜2i の各々について、該各黒鉛粒の先端から、写真上で0.5mm(2.5μm)以上の太さの黒鉛粒までの最短距離Δdを測定する(図4)。
【0020】
なお、測定は各黒鉛粒の両端で行うものとする。また、写真上で太さ0.5mm(2.5μm)未満の部分で繋がっている黒鉛粒は別個の黒鉛粒とする。また、一部が写真外にはみ出した黒鉛は測定の対象外とする。
(6)得られた各黒鉛粒における最短距離Δdを平均し、測定個所における平均黒鉛間隔Δdとする。
【0021】
次に、本発明鋳鉄の好ましい製造方法について説明する。
上記した組成の溶湯を、キュポラ、又は電気炉等の通常の溶製方法で溶製し、置型等の公知の鋳込み法で鋳造し凝固させて、所定寸法の鋳鉄品とすることが好ましい。なお、溶製時、あるいは鋳込み直前に、目的の黒鉛間隔が得られるように所定の接種剤を適正量、溶湯に投入する。得られた鋳造品には、必要に応じ、切削加工等を施して、所望寸法形状の、例えばシリンダライナとすることが好ましい。
【実施例】
【0022】
表1に示す組成の溶湯を、キュポラで溶製し、所定の種類、量の接種剤を添加したのち、横型の置型に注湯し、大きさ:外径φ140mm×内径φ135mm×高さ260mmのシリンダライナ形状の鋳鉄品とした。
得られた鋳鉄品から、内周側摺動面付近から試験片を採取し、研磨して、研磨のまま(腐食無し)で、上記した測定手順に従い片状黒鉛の平均黒鉛間隔を測定した。また、採取した試験片を研磨しナイタール腐食して光学顕微鏡(倍率:100倍)を用いて、基地相組織を観察し、基地相組織の種類および硬質相の面積率を測定した。なお、硬質相の面積率は、ナイタール腐食した試験片について、光学顕微鏡(倍率:100倍)で10視野以上、撮像し、画像解析装置により各視野における硬質相(白色を呈する領域)の面積率を測定し、それらを平均し、鋳鉄品の硬質相面積率とした。ナイタール腐食した光学顕微鏡組織(本発明例)の一例を図1に示す。
【0023】
また、得られた鋳鉄品について、耐食性試験、耐摩耗試験、耐スカッフィング性試験、被削性試験を実施した。試験方法はつぎのとおりとした。
(1)耐食性試験
得られた鋳鉄品から、試験片(大きさ:長さ90mm×幅10mm×厚さ5mm)を採取し、上面のみ露出させ、他面はテフロンテープ保護して2.5%硝酸液(液温:70℃)中に20min間、浸漬した。試験後、試験片表面のスケールを除去し、超音波洗浄器で洗浄したのち、乾燥して試験片重量を測定した。得られた試験前後の重量の差を表面積で除し、腐食減量(mg/cm2)として耐食性を評価した。
(2)耐摩耗性試験
得られた鋳鉄品から、ドーナツ状の試験片(大きさ:外径40mmφ×内径16mmφ×厚さ10mm)を採取し、図5に示すローラチップ型摩耗試験機で試験した。この試験機51に、試験片53を取り付け、一端を潤滑液に浸漬しながら回転させ、固定片である板状の相手材52(大きさ:8mm×7mm×5mm)に所定時間(3h)の間、荷重を負荷しながら接触させる。所定時間経過後、試験片を取り外し、試験片の段差プロフィールを粗さ計で測定し、摩耗量(μm)を求め、耐摩耗性を評価した。
【0024】
用いた試験条件は、つぎのとおりとした。
試験片への負荷荷重P:80kgf
試験片53の回転数:478rpm
相手材52の材質:PVD被覆鋼材(Cr−N系、硬さ:1400HV0.05)
潤滑液:SAE#30(液温:80℃)
(3)耐スカッフィング性試験
得られた鋳鉄品から、耐摩耗性試験に供した試験片と同一寸法形状のドーナツ状試験片53を採取し、ローラチップ型摩耗試験機51で試験した。試験片53を一定速度で回転させ、試験片53に固定片である板状の相手材51を所定の荷重(P)で圧接し、スカッフが発生した時の面圧を限界面圧とし、耐スカッフィング性を評価した。なお、荷重(P)は、初期荷重を98Nとして、49N/minの勾配で増加した。
【0025】
試験条件は、以下のとおりである。
回転数:478rpm
潤滑油:SAE30+白灯油(1:1)
油量:無給油(初期塗布のみ)
固定片(相手材)材質:PVD被覆鋼材(Cr−N系、硬さ:1400HV0.05)
(4)被削性試験
得られた鋳鉄品表層部を切削加工し、使用した加工工具の刃具寿命を測定した。従来組成の鋳鉄品No.P(比較例)の刃具寿命を基準として、各鋳鉄製品で使用した加工工具の刃具寿命比(=従来の加工本数(基準)/(加工本数))を計算し、被削性を評価した。刃具寿命は1本の刃具(バイト)で加工できた本数とした。刃具寿命比が1.0未満を○、1.0以上を×として評価した。
【0026】
得られた結果を表2に示す。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
本発明例はいずれも、腐食減量が少なく耐食性に優れ、また、摩耗減量も少なく耐摩耗性に優れ、さらにスカッフィング(焼付き)が発生する荷重が高く耐スカッフィング性に優れ、さらに被削性にも優れている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、耐食性、耐摩耗性、耐スカッフィング性、被削性のいずれか、あるいはすべてが劣化している。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明鋳鉄の組織の一例を示す光学顕微鏡組織写真である。
【図2】鋳鉄の黒鉛組織の一例を示す光学顕微鏡組織写真である。
【図3】黒鉛組織写真から黒鉛間隔を測定する手順を説明する説明図である。
【図4】黒鉛間隔の測定方法を説明する説明図である。
【図5】ローラチップ型摩耗試験機の概略を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0031】
51 ローラチップ摩耗試験機
52 相手材
53 試験片
54 潤滑液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量%で、
C:3.0〜3.5%、 Si:1.5〜2.5%、
Mn:0.5〜1.0%、 P:0.2〜0.5%、
S:0.12%以下、 Cr:0.1〜0.5%、
B:0.09〜0.18%、 Cu:0.4〜1.0%、
Mo:0.1〜0.5%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主としてパーライトからなる基地相と、該基地相中に、ステダイトとボロン化合物からなる硬質相と、片状黒鉛とが分散した組織を有し、前記硬質相が面積率で14〜22%、片状黒鉛の平均黒鉛間隔が9〜15μmであることを特徴とする耐食性と耐摩耗性に優れた鋳鉄。
【請求項2】
請求項1に記載の鋳鉄からなることを特徴とするシリンダライナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−206986(P2006−206986A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−22564(P2005−22564)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390022806)日本ピストンリング株式会社 (137)
【Fターム(参考)】