説明

肌着

【課題】従来品の綿、ポリエステル、レーヨン製品は、アトピー及び湿疹性皮膚炎の赤ちゃんにとって汗は出来るだけ避けねばならず、通気、吸収、放湿性が良いとはいえず、赤ちゃんのデリケートな肌は、蒸れなどで汗疹、湿疹等痒みが出たりしていた。
【解決手段】当該肌着は通気、吸収、放湿、親水性にシルクを素材とした不織布を使用したことを特徴とし、その形状は背布を赤ちゃんの後頭部が隠れるまで長くしたことにより従来の製品には見られなかった母親等の抱きかかえ時の腕に当てていた布を排除するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新生児、乳幼児用の肌着に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は赤ちゃん用の肌着としては一般に綿、ポリエステル、レーヨン製品を使用していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来品の綿、ポリエステル、レーヨン製品は、通気、吸収、放湿性が良いとはいえず、アトピー及び湿疹性皮膚炎の赤ちゃんにとって汗は出来るだけ避けねばならず、赤ちゃんのデリケートな肌は、蒸れなどで汗疹、湿疹等痒みが出たりしていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
赤ちゃん用の肌着は、従来品より通気、吸収、放湿、親水性等が赤ちゃんのデリケートな肌を優しく包むように刺激のないシルクを素材とした不織布を使用したことを特徴とする。
【0005】
シルクを素材とした不織布とは、近年開発されたウォータージェット方式によって製造した不織布で、バインダー(接着剤)を使用しないでシルクを水の水圧だけで布状にしたものであり、赤ちゃんのデリケートな肌に刺激なく優しく馴染むものである。
【0006】
ウォータージェット方式で製造したシルク不織布は、カットした断面がほつれない特徴があり、ロックミシン等で縫製する必要がなくできるだけ赤ちゃんの肌に刺激するようなものを排除するものであり、目付も30g〜100g/mにした。
【0007】
赤ちゃん用の肌着の形状は、背布を赤ちゃんの頚部から後頭部まで長く、三枚重ねにしたことにより、素手で汗ばむことなく母親等の抱きかかえ時の腕に当てていた布を排除することができる。
【0008】
赤ちゃん用の肌着の形状は、トムソンにて型を抜くもの、キャム自動裁断機等で裁断したものであり、ミシン等の糸を使わず赤ちゃんのデリケートな肌に触れずに刺激を与えないことができる。
【発明の効果】
【0009】
母親等が赤ちゃんを抱きかかえる時に腕と、赤ちゃんの頚部・後頭部が接触する部分は常に母親等の腕に綿製品のタオル・ガーゼを被せていたが、僅かな時間であっても蒸れを防ぐことが出来なかった。そこで、当考案品は背布を後頭部まで伸ばしたので、その不織布を母親等の腕に当てるだけでシルク特有の通気、放湿、親水性により特にアトピー及び湿疹性皮膚炎の赤ちゃんには肌に優しく長時間の抱きかかえも双方にとって快適である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本考案の一例の肌着を広げた時の正面展開図
【図2】本考案の肌着を実際用いている状態を示す説明図
【図3】本考案の肌着を実際用いている状態の説明図
【実施例】
【0011】
ウォータージェット方式によってシルクを素材とした不織布は、接着剤をまったく使用しないで水の水圧だけで布状にしたものであり、赤ちゃん用の肌着の幅サイズ約60cmを製造工程より自動カットされ、ロール巻にしたものを約50cmの大きさにトムソンにて型を抜くか、キャム自動裁断機等で裁断をする。
出来上がった物が、図1の赤ちゃん用の肌着を広げた時の正面展開図を示して一枚物になっており、符号でBの中心まくら部に両端の符号でA、Cの左右まくら部を罫線にて折って三重にする。三重にすることによってクッションにもなり、蒸れを防ぎ、汗を吸収することができる。また、符号でGの中心身ごろ部に両端の符号F、Hの左右身ごろ部を罫線にて折って赤ちゃん用肌着に形作る。符号Dは腕を通す袖穴であり、符号Gは肌着の胸元が開かないようひももしくはマジックテープを付け肌に直接当たらないようにする。
図2は、赤ちゃん用の肌着を着せる時の状態を示す正面図であり、符号でIの部分だけ縫製を施し、肌着に形作る。図3は、赤ちゃん用の肌着を実際用いている状態の説明図である。
【符号の説明】
【0012】
B:中心まくら部
A:左まくら部
C:右まくら部
D:中心身ごろ部
F:左身ごろ部
H:右身ごろ部
D:袖穴
I:縫製箇所
E:マジックテープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該肌着は通気、吸収、親水性にシルクを素材とした不織布を使用したことを特徴とし、その形状は背布を赤ちゃんの後頭部が隠れるまで長くしたことにより従来の製品には見られなかった母親等の抱きかかえ時の腕に当てていた布を排除するものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−46856(P2012−46856A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202434(P2010−202434)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(000246996)株式会社シルク工芸 (2)
【Fターム(参考)】