説明

肝カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(L−CPTI)としてのスルホンアミド誘導体

本発明は、式(I)[式中、R、R、R、X及びYは、明細書及び請求項に定義された通りである]の新規なスルホンアミド誘導体、ならびにその生理学的に許容しうる塩及びエステルに関する。これらの化合物は、L−CPT1を阻害し、医薬として使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)
【0002】
【化1】


[式中、
Xは、−NHC(O)−又は−C(O)NH−であり;
Yは、−C(R)−、−C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−又は−CR=CR−であり;
は、アリール又はヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、さらにこのアリール又はヘテロアリールは、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル及びフルオロ−低級アルコキシからなる群より独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されており;
は、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル又はフルオロ−低級アルコキシであり;
は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ−低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)及び低級アルコキシ−C(O)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアリールであり、ここで、低級アルキルは、ヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)で場合により置換されており;
、R、R、R、R、R、R10及びR11は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ又はヒドロキシ−低級アルキルであり;
12、R13、R14及びR15は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルであるか;又は
13は、Hであり、そしてR12は、−(CH1−3−であって、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合しているアリール又はヘテロアリールに架橋を形成し;
16は、水素又は低級アルキルであり;
nは、0又は1である]
の新規なスルホンアミド誘導体ならびにその薬学的に許容しうる塩及びエステルに関する。
【0003】
さらに、本発明は、上記化合物の製造方法、そのような化合物を含有する医薬製剤、及び医薬製剤を生産するためのこれらの化合物の使用に関する。
【0004】
高レベルの遊離脂肪酸(FFA)は、肝ミトコンドリアのβ酸化の増加を導き、これは、効率的な糖新生を推進するために重要である。長鎖FFAのミトコンドリア酸化は、二つの膜結合型カルニチン依存性パルミトイルトランスフェラーゼ(CPT)の介入を必要とする。ミトコンドリア外膜酵素であるCPT1は、長鎖アシルカルニチンの形成を触媒する。肝(L−CPT1)及び筋(M−CPT1)CPT1アイソフォームは、二つの異なる遺伝子によりコードされ、マロニル−CoAにより阻害される。L−CPT1のN末端ドメインは、マロニルCoAに対する低い感受性を付与する。ミトコンドリア内膜酵素であるCPT2は、長鎖アシルカルニチンを長鎖アシルCoAエステルに再変換する。次に、長鎖アシルCoAは、アセチルCoAにβ酸化され、このアセチルCoAがピルビン酸カルボキシラーゼ及び糖新生を活性化する。上記作用機作によると、L−CPT1を阻害する薬学的に活性な物質は、肝β酸化を減少させ、その結果として糖新生を阻害し、故に高血糖に対抗する。
【0005】
本発明は、肝カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(L−CPT1)活性を阻害する新規な化合物に関する。本発明の化合物は、L−CPT1阻害剤により調節される疾患、特に高血糖及び/又は耐糖能障害に関係する疾患の予防及び/又は治療に有用な、薬学的に活性な薬剤として使用することができる。このような疾患には、例えば、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病(II型糖尿病とも呼ばれる)、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全が含まれる。
【0006】
特に述べない限り、本明細書の発明を記載するために使用される様々な用語の意味及び範囲を説明及び定義するために、以下の定義を示す。
【0007】
本明細書において「低級」という用語は、1〜7個、好ましくは1〜4個の炭素原子からなる基を意味するために使用される。
【0008】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表すが、フッ素、塩素及び臭素が好ましい。
【0009】
「アルキル」という用語は、単独又は他の基と組み合わせて、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜16個の炭素原子、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子の分岐鎖又は直鎖の一価飽和脂肪族炭化水素基を表す。下記の低級アルキル基もまた好ましいアルキル基である。アルキル基は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)で場合により置換されることができる。特に具体的に述べない限り、非置換アルキル基が好ましい。
【0010】
「低級アルキル」という用語は、単独又は他の基と組み合わせて、1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の分岐鎖又は直鎖の一価アルキル基を表す。この用語は、さらに、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどの基により例示される。低級アルキル基は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)で場合により置換されることができる。特に具体的に述べない限り、非置換低級アルキル基が好ましい。
【0011】
「シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルなどの、3〜10個の炭素原子、好ましくは3〜6個の炭素原子の一価炭素環式基を表す。
【0012】
「フルオロ−低級アルキル」という用語は、フッ素で一置換又は多置換された低級アルキル基を表す。フルオロ−低級アルキル基の例は、例えば、CFH、CFH、CF、CFCH、CF(CH、(CFCH及びCFH−CFである。
【0013】
「アルコキシ」という用語は、基R’−O−[式中、R’は、アルキルである]を表す。「低級アルコキシ」という用語は、基R’−O−[式中、R’は、低級アルキルである]を表す。
【0014】
「フルオロ−低級アルコキシ」という用語は、基R”−O−[式中、R”は、フルオロ−低級アルキルである]を表す。フルオロ−低級アルコキシ基の例は、例えばCFH−O、CFH−O、CF−O、CFCH−O、CF(CH−O、(CFCH−O及びCFH−CF−Oである。
【0015】
「酸アイソスター」という用語は、カルボン酸と類似の立体的及び電子的特徴を有する基、又はカルボン酸の立体配置及び電子的特性によく似ていることが当技術分野において公知である基を表す。酸アイソスターの例は、1H−テトラゾール−5−イル、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル−5−オン、4H−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル−5−チオン、3H−[1,2,3,5]オキサチアジアゾール−4−イル−2−オキシド、SOH、3−ヒドロキシ−イソオキサゾール、3−ヒドロキシ−ピラン−4−オン又はP(O)(OCHCH)OHである。
【0016】
「アリール」という用語は、単独又は組み合わせで、フェニル又はナフチル基に関し、好ましくは、特に具体的に述べない限り、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、NO、低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシ、カルボキシ−低級アルキル、HNC(O)、(H,低級アルキル)NC(O)、(低級アルキル)NC(O)、フルオロ−低級アルキル、低級アルキル−SO、低級アルキル−SOO、低級アルキル−SO−NH、低級アルキル−SO−N(低級アルキル)、HNSO、(H,低級アルキル)NSO、(低級アルキル)NSO、シアノ、ヘテロアリール、シクロアルキル、フェニル及びフェニルオキシからなる群より独立して選択される、1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で場合により置換されることができるフェニル基に関する。好ましい置換基は、ハロゲン、低級アルキル及び低級アルコキシである。さらに、アリール基は、好ましくは、下記の明細書及び請求項に記載されたように置換されることができる。
【0017】
「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び/又は硫黄より選択される1、2又は3個の原子を含むことができる、フリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル及びキノリニルなどの芳香族の5〜6員単環又は9〜10員二環を表す。好ましいヘテロアリール基は、チアゾリル、ピラゾリル及びチアジアゾリルである。特に具体的に述べない限り、ヘテロアリール基は、場合により「アリール」という用語に関連して先に記載した置換パターンを有しうる。さらに、ヘテロアリール基は、好ましくは下記の明細書に記載されたように置換されることができる。
【0018】
式(I)の化合物は、生理学的に適合する塩基と共に薬学的に許容しうる塩を形成することができる。このような塩の例は、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びトリメチルアンモニウム塩などの、アルカリ、アルカリ土類及びアンモニウム塩である。
【0019】
「薬学的に許容しうるエステル」という用語は、カルボキシ基がエステルに変換された、式(I)の化合物の誘導体を包含する。低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、アミノ−低級アルキル、モノ−又はジ−低級アルキル−アミノ−低級アルキル、モルホリノ−低級アルキル、ピロリジノ−低級アルキル、ピペリジノ−低級アルキル、ピペラジノ−低級アルキル、低級アルキル−ピペラジノ−低級アルキル及びアラルキルエステルは、適切なエステルの例である。メチル、エチル、プロピル、ブチル及びベンジルエステルは、好ましいエステルである。「薬学的に許容しうるエステル」という用語は、さらに、ヒドロキシ基が、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの、生物に無毒な無機酸又は有機酸と共に対応するエステルに変換された、式(I)の化合物を包含する。
【0020】
詳細には、本発明は、式(I)
【0021】
【化2】


[式中、
Xは、−NHC(O)−又は−C(O)NH−であり;
Yは、−C(R)−、−C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−又は−CR=CR−であり;
は、アリール又はヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、さらにこのアリール又はヘテロアリールは、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル及びフルオロ−低級アルコキシからなる群より独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されており;
は、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル又はフルオロ−低級アルコキシであり;
は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ−低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)及び低級アルコキシ−C(O)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されているアリールであり、ここで、低級アルキルは、ヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)で場合により置換されており;
、R、R、R、R、R、R10及びR11は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ又はヒドロキシ−低級アルキルであり;
12、R13、R14及びR15は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルであるか;又は
13は、Hであり、そしてR12は、−(CH1−3−であって、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合しているアリール又はヘテロアリールに架橋を形成し;
16は、水素又は低級アルキルであり;
nは、0又は1である]
の化合物ならびにその薬学的に許容しうる塩及びエステルに関する。
【0022】
式(I)の化合物は個別に好ましく、その生理学的に許容しうる塩は個別に好ましく、その薬学的に許容しうるエステルは個別に好ましく、式(I)の化合物が特に好ましい。
【0023】
式(I)の化合物は、一つ又は複数の不斉C原子を有することができ、故にエナンチオマー混合物、立体異性体の混合物、又は光学的に純粋な化合物として存在することができる。
【0024】
本発明の好ましい態様は、上記の式(I)[式中、Xは、−NH−C(O)−である]の化合物に関する。このような化合物では、Xの左側、すなわち窒素原子は、Rに結合している。
【0025】
本発明の他の好ましい化合物は、Yが、−C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−又は−CR=CR−であり、そしてR、R、R、R、R、R、R10及びR11が、上記と同義の化合物である。さらに好ましくは、Yは、−C(R)C(R)−又は−C(R)C(R)C(R)−であり、そしてR、R、R、R、R及びRは、上記と同義である。Yについて上に言及される選択肢の全てもまた、個別に別々の好ましい態様を構成する。
【0026】
本発明の別の好ましい態様は、Rが、チアゾリル、ピラゾリル及びチアジアゾリルからなる群より選択されるアリール又はヘテロアリールである、上記と同義の化合物を表し、このアリール又はヘテロアリールは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、さらにこのアリール又はヘテロアリールは、低級アルキルで場合により置換されており、ここで、R12、R13、R14、R15、R16及びnは、上記と同義である。さらに好ましくは、Rは、フェニル又はチアゾリル及びピラゾリルからなる群より選択されるヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、ここで、R12、R13、R14、R15、R16及びnは、上記と同義である。なおさらに好ましくは、Rは、4−カルボキシメチル−フェニル、4−カルボキシメチル−チアゾール−2−イル又は1−カルボキシメチル−ピラゾール−3−イルである。
【0027】
他の好ましい本発明の化合物は、Rが、水素又は低級アルキルであり、さらに好ましくはRが、水素又はメチルである化合物である。
【0028】
さらに、Rが、ハロゲン、低級アルキル及び低級アルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアリールである、上記と同義の化合物が好ましい。さらに好ましくは、Rは、3,5−ジメチル−フェニル、3−クロロ−フェニル、2−メトキシ−5−クロロ−フェニル又は2−メトキシ−5−メチル−フェニルである。
【0029】
なお他の好ましい化合物は、R、R、R、R、R、R、R10及びR11が、水素である化合物である。R12、R13、R14及びR15が、相互に独立して水素、低級アルキルもしくはヒドロキシであることか;又はR13が、Hであり、そしてR12が、−(CH2−3−であって、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合しているアリール又はヘテロアリールに架橋を形成することがさらに好ましい。R12がアリール又はヘテロアリールに架橋を形成する場合に、R12は、好ましくは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合している環原子に隣接する、アリール又はヘテロアリールの環原子に結合している。
【0030】
好ましくは、R12は水素である。好ましくは、R13は水素である。好ましくは、R14及びR15は水素である。さらに、R16が水素であることが好ましい。他の好ましい化合物は、nが0である化合物である。
【0031】
特に、好ましい化合物は、個別の化合物ならびにその薬学的に許容しうる塩及び薬学的に許容しうるエステルとして実施例に記載された式(I)の化合物である。さらに、下記の具体的な例に見出される置換基は、個別に本発明の別々の好ましい態様を構成する。
【0032】
好ましい式(I)の化合物は、以下:
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(5−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸、
ヒドロキシ−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸、
(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
2−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−プロピオン酸、
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸、及び
{4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸
からなる群より選択される化合物、ならびにその薬学的に許容しうる塩及びエステルである。
【0033】
特に好ましい式(I)の化合物は、以下:
(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸からなる群より選択される化合物、ならびにその薬学的に許容しうる塩及びエステルである。
【0034】
in vivoで親化合物に戻る変換を可能にする誘導体を提供するために、本発明の一般式(I)の化合物を官能基で誘導体化してもよいことは、認識されていよう。
【0035】
本発明は、さらに、上記と同義の式(I)の化合物の製造方法に関し、その方法は、式(VI)
【0036】
【化3】


の化合物を式Cl−SO−Rの化合物(ここで、R、R、R、X及びYは、上記と同義である)と反応させる工程を含む。
【0037】
式(VI)の化合物と式Cl−SO−Rの化合物の反応は、当業者に周知の条件で実施することができる。例えば、式(VI)の化合物を、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン及びその混合物などの無水溶媒中で、又は溶媒の不在下で、0℃〜110℃の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンなどの塩基の存在下で、式Cl−SO−Rの化合物と反応させる。
【0038】
本発明は、上記の方法により調製された場合の、上記と同義の式(I)の化合物にも関する。
【0039】
式(VI)の化合物及びCl−SO−Rの化合物は、当技術分野で公知の方法又は下記の方法又はそれに類似の方法により調製することができる。特に述べない限り、R、R、R、X及びYは、上記の通りである。
【0040】
Yが−CR=CR−であり、そしてXが−NHC(O)−である式Iの化合物は、本発明の一部であり、一般式II:
【0041】
【化4】


により表される。
【0042】
一般式IIの化合物は、一般スキーム1により入手することができる:
【0043】
【化5】

【0044】
スキーム1の工程1では、一般式1のインドール−6−カルボン酸を、当業者に周知の方法により、例えばカップリング試薬を使用したアミド形成により、適切に保護されたアミン誘導体2とカップリングさせる。反応は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン及びその混合物などの非プロトン性溶媒中で、0℃〜60℃の温度で、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又は4−(ジメチルアミノ)−ピリジンなどの塩基の存在下又は不在下で実施する。典型的に使用されるカップリング剤は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスファート及びブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。スキーム1の工程2では、得られたインドール−6−カルボン酸アミド3を、当技術分野で周知の方法、例えばインドールNHのスルホニル化により、スルホンアミド誘導体4に変換する。この反応は、典型的には、スルホニル化剤としてスルホニルクロリドを用いて、例えばカリウムtert−ブチラート、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの有機又は無機塩基の存在下で実施する。無機塩基を使用する場合に、相間移動条件は、例えば、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド及びテトラブチルアンモニウムブロミドなどの適切な相間移動触媒を用いて適用することができる。スキーム1の工程3では、構造4のR基に組み込んだ、保護されたカルボン酸を脱保護して、一般式(II)の最終化合物を得る。脱保護条件は、保護基の性質に基づいて選択され、当技術分野で周知の方法による水性塩基性条件での単純な加水分解、水性鉱酸を用いた酸性加水分解、非水性溶媒中の鉱酸を用いた酸脱保護、又は当技術分野の現状及び保護基の性質に基づく他の脱保護法を含むことができる。
【0045】
Yが−C(R)C(R)−であり、R及びRが水素であり、そしてXが−NHC(O)−である一般式Iの化合物は、本発明の一部であり、一般式III:
【0046】
【化6】


により表される。
【0047】
一般式(III)の化合物は、スキーム2に概略する方法により入手することができる:
【0048】
【化7】

【0049】
スキーム2の工程1では、一般式3の化合物を、当業者に周知の方法、例えば部分インドール還元により対応する一般式5のインドリンに還元する。この反応は、典型的には、酢酸、トリフルオロ酢酸、及びその混合物などのプロトン性溶媒中で、0℃〜30℃の温度で実施する。典型的に使用される還元試薬は、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び水素化ホウ素ナトリウムである。スキーム2の工程3では、得られた一般式5の化合物を、当業者に周知の方法、例えばスルホニルクロリドを用いたアミンのスルホニル化を使用して、それらに対応する一般式6のスルホンアミドに変換する。この反応は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン及びその混合物などの無水溶媒中又は溶媒の不在下で、0℃〜110℃の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンなどの塩基の存在下で実施する。スキーム2の工程3では、スキーム1の工程3に記載された方法と同様に、構造6の基Rに組み込んだ、保護されたカルボン酸を脱保護して、一般式(III)の最終化合物を得る。
【0050】
Yが、−C(R)C(R)−、−(R)C(R)C(R)−又は−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−であり、そしてXが−NHC(O)−である、一般式(I)の化合物は、本発明の一部であり、そしてY’が上記と同義のYである、一般式(IV):
【0051】
【化8】


により表すことができる。
【0052】
一般式(IV)の化合物は、一般スキーム3により入手することができる:
【0053】
【化9】

【0054】
スキーム3の工程1では、一般式7のカルボン酸エステルを、当技術分野で周知の方法、例えばスルホニルクロリドを用いたアミンのスルホニル化により、スルホンアミド8に変換する。反応は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン及びその混合物などの無水溶媒中で、又は溶媒の不在下で、0℃〜110℃の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンなどの塩基の存在下で実施する。スキーム3の工程2では、得られた式8の化合物を、当業者に周知の方法、例えば塩基媒介性エステル加水分解を使用して、対応する式9のカルボン酸に変換する。この反応は、典型的には、水、メタノール、テトラヒドロフラン及びその混合物などの溶媒中で、−20℃〜120℃の温度で実施する。典型的な試薬は、水性又は無水水酸化リチウム、水酸化リチウム一水和物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム及び炭酸カリウムである。スキーム3の工程3では、式9のカルボン酸誘導体を、適切なアミン2を用いて、当業者に周知の方法、例えばカップリング試薬を用いたアミド形成を使用して、対応するアミドに変換する。これは、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン及びその混合物などの非プロトン性溶媒中で、0℃〜60℃の温度で、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン又は4−(ジメチルアミノ)ピリジンなどの塩基の存在下又は不在下で実施する。典型的に使用されるカップリング剤は、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート及びブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファートである。代替的には、このような反応は、9のハロゲン化アシル誘導体の最初の形成及びその後の塩基の存在下での適切なアミンとのカップリング反応を含む二つの工程で行うことができる。塩化アシルの形成のために典型的に採用される試薬は、塩化チオニル、五塩化リン、塩化オキサリル又は塩化シアヌルであり、この反応は、一般に、溶媒の不在下で、又はジクロロメタン、トルエンもしくはアセトンなどの非プロトン性溶媒の存在下で行われる。場合により、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はN−メチルモルホリンなどの塩基を添加することができる。得られた塩化アシルは、単離することができるし、あるいは、それ自体、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はアセトンなどの非プロトン性溶媒中で、塩基の存在下で適切なアミン2と反応させることができる。典型的な塩基は、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンもしくはジメチルアミノピリジン又はその混合物である。スキーム3の工程4では、スキーム1の工程3に記載された方法と同様に、構造10の基Rに組み込んだ、保護されたカルボン酸を脱保護して、一般式(IV)の最終化合物を得る。
【0055】
Y’=−C(R)C(R)−及びR=R=Hであるか、又はY’=−(R)C(R)C(R)−及びR=R=R=Hである場合に、一般式7のカルボン酸エステルは、一般スキーム4により調製する。
【0056】
【化10】

【0057】
当業者に周知の方法、例えばインドール還元を使用して、置換されたインドール−6−カルボン酸メチルエステル11を、対応する式12の2,3−ジヒドロインドールに変換する。この反応は、典型的には、酢酸、トリフルオロ酢酸及びその混合物などのプロトン性溶媒中で、0℃〜30℃の温度で実施する。典型的に使用される還元試薬は、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び水素化ホウ素ナトリウムである。
【0058】
キノリン−7−カルボン酸メチルエステル13を、当業者に周知の方法、例えばキノリン還元を使用して、それらに対応する式14の1,2,3,4−テトラヒドロキノリンに変換する。この反応は、典型的には、水、イソプロパノール、エチレングリコール、トリフルオロ酢酸、テトラヒドロフラン及びその混合物などの溶媒中で、20℃〜160℃の温度で、水素又はイソプロパノールなどの水素移動試薬を用いて、過塩素酸又はHClなどの鉱酸の存在下又は不在下で実施する。典型的に使用される触媒は、ポリマーに被包されたパラジウム、ペンタメチルシクロペンタジエニルイリジウム(III)クロリド二量体、ラネーニッケル、酸化白金及び他の遷移金属触媒である。
【0059】
Y’が−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−である、一般式7の化合物は、当業者に周知の方法を使用して、市販のα−テトラロンから出発して調製することができる。この芳香族ケトンを、当業者に周知の方法、すなわち芳香族求電子臭素化を使用して、7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンに臭素化する。この反応は、溶媒、例えばジクロロメタン中で、25℃〜150℃の温度で、臭素源として元素状臭素を使用して、ルイス酸の存在下で実施する。典型的に使用されるルイス酸は、三塩化アルミニウム又は三臭化アルミニウムである。得られた7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンを、当業者に周知の方法、すなわちシュミット転位を用いて8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンに変換する。この反応は、例えば酢酸などのプロトン性溶媒中で、例えばアンモニウムアジドなどの窒素源及び例えば硫酸などの酸の存在下で実施する。次に、得られた8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オンを、当業者に周知の方法、すなわちアミド還元を使用して、8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンに還元する。この反応は、典型的には、例えばエーテル又はテトラヒドロフランなどのエーテル性溶媒中で、還元剤として水素化アルミニウムリチウム又はジボランを使用して実施する。次に、得られた8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンのアミノ基を、上記の方法と同様に、スルホニルクロリドと反応させ、対応するスルホンアミドを形成する。得られた1−アリールスルホニル−8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを、当業者に周知の方法、すなわちパラジウム触媒アルコキシカルボニル化を使用して、対応する1−アリールスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸アルキルエステルに変換する。この反応は、典型的には、例えばメタノールなどのアルコール溶媒中で、又はアルコール溶媒とトルエンなどの非プロトン性溶媒の混合物中で、25℃〜150℃の温度で、1atmから100atmの圧力の一酸化炭素雰囲気下で、又は反応条件下で一酸化炭素を遊離できる薬剤、例えばヘキサカルボニルモリブデンの存在下で実施する。典型的に使用されるパラジウム触媒は、二塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム又はビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムである。得られた1−アリールスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸アルキルエステルを、上記の方法と同様に、加水分解及びアミド形成により式(IV)の最終産物とする。
【0060】
Yが−C(R)C(R)C(R)−であり、そしてXが−C(O)NH−である一般式(I)の化合物は、本発明の一部であり、一般式(V):
【0061】
【化11】


により表される。
【0062】
一般式(V)の化合物は、スキーム5により入手することができる:
【0063】
【化12】

【0064】
スキーム5の工程1では、一般式15のテトラヒドロキノリンを、当技術分野で周知の方法、例えば芳香族求電子ニトロ化によりニトロ誘導体16に変換する。この反応は、典型的には、ニトロ化剤として硝酸を使用して、典型的には硫酸などの強鉱酸の存在下で実施する。スキーム5の工程2では、得られた一般式16の化合物を、当技術分野で周知の方法、例えばスルホニルクロリドを用いたアミンのスルホニル化により、対応する一般式17のスルホンアミドに変換する。この反応は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン及びその混合物などの無水溶媒中で、又は溶媒の不在下で、0℃〜110℃の温度で、場合によりトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンなどの塩基の存在下で実施する。スキーム5の工程3では、一般式17の化合物を、当技術分野で周知の方法、例えばニトロ還元により対応するアミン18に変換する。この反応は、典型的には、エタノール、メタノール、水などの溶媒中で、圧力1〜50barの水素雰囲気下で、0℃〜100℃の温度で、パラジウム、白金、又は酸化白金などの触媒を用いて実施する。代替的には、この反応は、塩酸もしくは硫酸などの濃鉱酸の存在下で、例えばスズ、塩化スズなどの還元性金属を使用して、又は塩化アンモニウムの存在下で金属亜鉛を用いて実施することができる。スキーム5の工程4では、一般式18のアミンを、当業者に周知の方法、例えばアミドカップリングにより、適切な塩化アシル19を用いて一般式20のアミドに変換する。この反応は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン又はアセトンなどの非プロトン性溶媒中で、塩基の存在下で実施する。典型的な塩基は、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンもしくはジメチルアミノピリジン又はその混合物である。スキーム5の工程5では、スキーム1の工程3に記載された方法と同様に、構造20の基Rに組み込んだ、保護されたカルボン酸を脱保護して、一般式(V)の最終化合物を得る。
【0065】
COOHなどの酸基を含む式(I)の化合物は、生理学的に適合しうる塩基との塩を形成することができる。このような塩の例は、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びトリメチルアンモニウム塩などのアルカリ塩、アルカリ土類塩及びアンモニウム塩である。このような塩を形成する一方法は、例えば、適切な溶媒(例えば、エタノール、エタノール−水混液、テトラヒドロフラン−水混液)中の化合物の溶液にM(OH)[式中、M=金属陽イオン又はアンモニウム陽イオン、n=水酸化物陰イオンの数]などの塩基性塩の1/n当量を添加し、溶媒を蒸発又は凍結乾燥により除去することによる。
【0066】
式(I)の化合物から薬学的に許容しうるエステルへの変換は、例えば、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)もしくはO−(1,2−ジヒドロ−2−オキソ−1−ピリジル)−N,N,N,N−テトラ−メチルウロニウム−テトラフルオロボラート(TPTU)などの縮合試薬を使用して分子に存在する適切なカルボキシ基を適切なアルコールで処理することにより、又は例えば、塩酸、硫酸などの強鉱酸の存在下のような酸性条件下で適切なアルコールとの直接反応により実施することができる。ヒドロキシル基を有する化合物は、同様の方法により、適切な酸を用いてエステルに変換することができる。
【0067】
これらの調製は実施例に記載されていない限りにおいて、式(I)の化合物及び全ての中間産物は、類似の方法又は上記の方法により調製することができる。出発物質は、市販されているか、当技術分野で公知であるか、又は当技術分野で公知の方法もしくはそれと同様の方法により調製することができる。
【0068】
上記のように、本発明の新規な化合物は、肝カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ1(L−CPT1)活性を阻害することが見出された。したがって、本発明の化合物は、L−CPT1阻害剤により調節される疾患、特に高血糖及び/又は耐糖能障害に関係する疾患の治療及び/又は予防に使用することができる。このような疾患には、例えば糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全が含まれる。
【0069】
したがって、本発明は、上記と同義の化合物ならびに薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物にも関する。
【0070】
本発明は、同様に、治療活性物質として、とりわけL−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防のための治療活性物質として、特に高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療及び/又は予防のための治療活性物質として使用するための上記の化合物を包含する。
【0071】
別の好ましい態様では、本発明は、L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための方法に関し、この方法は、上記と同義の化合物をヒト又は動物に投与することを含む。
【0072】
本発明は、L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための、上記と同義の化合物の使用もまた包含する。
【0073】
本発明は、L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための医薬、特に高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための医薬を調製するための、上記の化合物の使用にも関する。このような医薬は、上記のような化合物を含む。
【0074】
高血糖及びインスリン非依存性糖尿病の予防及び/又は治療は、好ましい適応である。
【0075】
以下の試験は、本発明の化合物の活性を決定するために実施した。行ったアッセイに関する背景の情報は、Jackson et al., 1999, Biochem. J. 341, 483-489及びJackson et al., 2000, J. Biol. Chem. 275, 19560-19566に見出すことができる。
【0076】
ヒトの肝及び筋CPT1 cDNA及びラットCPT2 cDNAを、それぞれpGAPZB又はpGAPZAにサブクローニングした。これらのプラスミドを用いて、エレクトロコンピテント細胞の調製後にエレクトロポレーションによりP.パストリス(P. pastoris)X−33株をトランスフォーメーションした。必要に応じて0.5又は1mg/mlゼオシン(Zeocin)を使用して、高コピー数のクローンを選択した。活性測定用の培養物をYPD培地(1%酵母エキス、2%ペプトン、2%グルコース)中で16時間誘導した。発酵槽の大きさに応じてガラスビーズ又はフレンチプレスを用いて細胞を破砕することにより、粗細胞抽出物を調製した。遠心分離後に、プロテアーゼ阻害剤カクテルの存在下で無細胞抽出物を細胞破裂緩衝液(50mMトリス、pH7.4、100mM KCl、1mM EDTA)中に再懸濁してから、分注し、−20℃で凍結した。
【0077】
CPT活性は、エルマン試薬とも呼ばれる5,5’−ジチオ−ビス−(2−ニトロ安息香酸)(DTNB)を使用した分光光学的アッセイを用いて測定した。カルニチン(500μM)及びパルミトイル−CoA(80μM)からアシルカルニチンが形成するときに放出されるHS−CoAでDTNB(300μM)を還元し、5−メルカプト−(2−ニトロ安息香酸)を形成したが、これは、モル吸光係数13600M-1cm-1で410nmで吸光した。アッセイ緩衝液は、120mM KCl、25mMトリス、pH7.4、1mM EDTAを含有した。このアッセイは、筋CPT1アイソフォーム及びCPT2アイソフォームに対する肝CPT1アイソフォームの選択的阻害剤を同定するために使用した。
【0078】
式(I)による化合物は、好ましくは、10μM未満、好ましくは10nM〜10μM、さらに好ましくは10nM〜5μMのIC50値を有する。以下の表は、いくつかの実施例のデータを示す。
【0079】
実施例 L−CPT1阻害剤
IC50[μmol/l]
7 0.1251
14 0.2105
17 0.0472
【0080】
式Iの化合物及び/又はそれらの薬学的に許容しうる塩は、医薬として、例えば、経腸、非経口又は局所投与の医薬製剤の形態で使用することができる。これらは、例えば、経口的に、例としては錠剤、コーティング剤、糖衣剤、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経腸的に、例としては坐剤の剤形で、非経口的に、例としては注射用液剤もしくは懸濁剤又は注入用液剤の剤形で、あるいは局所的に、例としては軟膏剤、クリーム剤又は油剤の剤形で投与することができる。経口投与が好ましい。
【0081】
医薬製剤の製造は、記載された式Iの化合物及び/又はそれらの薬学的に許容しうる塩を、場合により他の治療上有用な物質と組み合わせて、非毒性で不活性な治療上適合性のある適切な固体又は液体担体材料、及び所望であれば通常の医薬佐剤と一緒にガレヌス製剤の投与形態にする、当業者に周知である方法により実施できる。
【0082】
適切な担体材料は、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもある。したがって、例えば、乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩を、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤の担体材料として使用できる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な担体材料は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、ならびに半固形及び液状ポリオールである(しかし活性成分の性質によっては、軟ゼラチンカプセル剤の場合には、担体を必要としないこともある)。液剤及びシロップ剤の製造に適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射剤に適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール及び植物油である。坐剤に適切な担体材料は、例えば、天然油又は硬化油、ロウ、脂肪、及び半液体又は液体ポリオールである。局所用製剤に適切な担体材料は、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、硬化油、液体ロウ、流動パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール及びセルロース誘導体である。
【0083】
通常の安定剤、防腐剤、湿潤剤及び乳化剤、稠度向上剤、風味向上剤、浸透圧を変更する塩、緩衝物質、可溶化剤、着色剤及びマスキング剤、ならびに酸化防止剤が医薬佐剤として考慮される。
【0084】
式Iの化合物の用量は、抑制されるべき疾患、患者の年齢及び個別の状態、ならびに投与形態に応じて広範囲に変更でき、当然それぞれの特定の症例における個別の要件に適合されるであろう。成人患者では、約1〜約2000mg、特に約1〜約500mgの1日量が考慮される。疾患の重篤度及び正確な薬物動態学的プロフィールに応じて、化合物を、1又は複数回の一日投与量、例えば、1〜3単位の投与量で投与することができる。
【0085】
医薬製剤は、好都合には、式Iの化合物を約1〜500mg、好ましくは1〜200mg含有する。
【0086】
下記の実施例は、本発明を更に詳細に説明するために役立つ。しかし、これらは本発明の範囲をどのようにも制限することを意図しない。
【0087】
実施例
実施例1
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
工程1. ジメチルホルムアミド(20.00mL)中のインドール−6−カルボン酸(2.00g、12.40mmol)の溶液を、アルゴン下、N−メチルモルホリン(6.82mL、62.04mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスファート(HATU)(7.08g、18.62mmol)及び(4−アミノ−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステル(2.57g、12.40mmol)で処理した。混合物を60℃で温め、18時間撹拌した。室温に冷ました後、水(15.00mL)を加えた。得られたスラリーを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、純粋な{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステル(0.51g)及び{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステルと1H−インドール−6−カルボン酸[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルエステル(3.41g)の混合物を得た。これをテトラヒドロフラン(34.00mL)に溶解し、1N NaOHで処理した。混合物を室温で4時間撹拌し、次に酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させ、残留物をエーテルで粉砕して、{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステル(1.36g)を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより得られたアリコートで合わせた。{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステルの総収量(率)、1.87g(43%)、MS(ISP):m/e=351.3(M+H)。
【0088】
工程2. トルエン(2.90mL)中の{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステル(0.20g、0.57mmol)の溶液を、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(0.02g、0.05mmol)及びNaOHの50%水溶液(0.57mL、7.12mmol)で処理した。室温で5分間撹拌した後、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(0.21g、0.85mmol)を加えた。混合物を2時間撹拌し、次に氷に注いだ。得られたスラリーを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを明黄色の油状物として得た。0.26g(81%)、MS(ISP):m/e=555.2(M+H)。
【0089】
工程3. (4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステル(0.25g、0.46mmol)をジオキサン(4.00mL)中の4M HClに溶解し、室温で18時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、残留物を酢酸エチル/ヘプタン 1:1に取って、超音波処理した。固体を濾過し、酢酸エチル/ヘプタン 1:1で洗浄して、減圧下で乾燥させた。(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸をオフホワイト色の固体として得た。0.14g(63%)、MS(ISP):m/e=497.1(M−H)。
【0090】
実施例2
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例1、工程1〜3に関するように調製した。2−メトキシ−5−メチルベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程2を実施し、(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に変換した。オフホワイト色の固体、収量(率):0.13g(73%)、MS(ISP):m/e=477.1(M−H)。
【0091】
実施例3
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例1、工程1〜3に関するように調製した。3,5−ジメチルベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程2を実施し、(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に変換した。オフホワイト色の固体、収量(率):0.11g(49%)、MS(ISP):m/e=461.4(M−H)。
【0092】
実施例4
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例1、工程1〜3に関するように調製した。3−クロロベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程2を実施し、(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に変換した。白色の固体、収量(率):0.20g(99%)、MS(ISP):m/e=467.3(M−H)。
【0093】
実施例5
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
工程1. 酢酸(5.00mL)中の{4−[(1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステル(実施例1、工程1参照)(0.50g、1.43mmol)の溶液をシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.28g、4.50mmol)を用いて室温で処理し、1時間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.09g、1.49mmol)のさらなるアリコートを加え、混合物を1時間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.19g、3.01mmol)のさらなるアリコートを加え、混合物をさらに15分間撹拌した。混合物を水及び2N NaOH溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物は、粗{4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステルであり、それを続く反応でそのまま使用した。
【0094】
工程2. 粗{4−[(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−酢酸 tert−ブチルエステル(0.17g、0.48mmol)をピリジン(0.40mL)に溶解し、2−メトキシ−5−メチルベンゼンスルホニルクロリド(0.12g、0.52mmol)で処理した。混合物を室温で1時間撹拌し、次に1N クエン酸でクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルをオフホワイト色の固体として得た。0.13g(51%)、MS(ISP):m/e=537.5(M+H)。
【0095】
工程3. 4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステル(0.13g、0.24mmol)をジオキサン(2.00mL)中の4M HClに溶解し、室温で18時間撹拌した。揮発物を蒸発させ、残留物を酢酸エチルに取り、超音波処理した。固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させた。4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸をオフホワイト色の固体として得た。0.06g(52%)、MS(ISP):m/e=479.1(M−H)。
【0096】
実施例6
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例5、工程1〜3に関するように調製した。3,5−ジメチルベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程2を実施し、(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に変換した。オフホワイト色の固体、収量(率):0.10g(94%)、MS(ISP):m/e=463.1(M−H)。
【0097】
実施例7
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例5、工程1〜3に関するように調製した。3−クロロベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程2を実施し、(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸 tert−ブチルエステルを得て、それを工程3で(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に変換した。白色の固体、収量(率):0.12g(92%)、MS(ISP):m/e=469.1(M−H)。
【0098】
実施例8
(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
工程1. ピリジン(0.60mL)中の2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(0.23g、1.30mmol)の溶液を3,5−ジメチルベンゼンスルホニルクロリド(0.30g、1.47mmol)で処理し、室温で2時間撹拌した。混合物を1N HClで希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をヘプタン/酢酸エチル 1:1に取り、濾過した。濾液は、純粋な1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルであった。0.41g(92%)、MS(ISP):m/e=346.3(M+H)。
【0099】
工程2. 1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステル(0.40g、1.17mmol)をエタノール(2.00mL)に懸濁し、3N KOH水溶液(1.17mL、3.51mmol)で処理した。混合物を50℃で温め、1時間撹拌し、次に70℃で温め、20分間撹拌した。室温に冷ました後、揮発物を蒸発させた。残留物を水(1.00mL)に溶解し、2N HClでpHを1にした。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、次に高真空下で乾燥させた。1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸をオフホワイト色の固体として得た。0.38g(98%)、MS(ISP):m/e=330.3(M−H)。
【0100】
工程3. ジメチルホルムアミド(1.00mL)中の1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸(0.20g、0.60mmol)の溶液を、アルゴン下、N−メチルモルホリン(0.31g、0.33mL、3.01mmol)、HATU(0.34g、0.90mmol)及び(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステル(0.17g、0.91mmol)で処理した。混合物を室温で30分間撹拌し、次に4−ジメチルアミノピリジン(0.07g、0.60mmol)で処理した。混合物を60℃に温め、50時間撹拌した。室温に冷ました後、混合物を水と酢酸エチルに分配した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルをオフホワイト色の固体として得た。0.10g(35%)、MS(ISP):m/e=500.4(M+H)。
【0101】
工程4. (2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステル(0.10g、0.20mmol)をエタノール(1.00mL)に懸濁し、3N KOH水溶液(0.20mL、0.60mmol)で室温にて処理した。混合物を50℃に温め、18時間撹拌し、次に室温に冷まして、蒸発させた。残留物を水(1.00mL)に溶解し、1N HClでpH 1にした。得られた懸濁液を濾過し、水で洗浄し、濾液を減圧下で乾燥させて、(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸を白色の固体として得た。0.09g(99%)、MS(ISP):m/e=470.2(M−H)。
【0102】
2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを下記のように得た:
酢酸(7.5ml)中のインドール−6−カルボン酸メチルエステル(534mg、3.05mmol)の溶液を0℃に冷却した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(580mg、9.2mmol、3当量)を加え、混合物を15℃で40分間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(193mg、3.05mmol、1当量)のさらなるアリコートを加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した、次に溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタンに溶解し、1N NaOHで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを明黄色の固体として得た。494mg(77%)。これを続く反応でそのまま使用した。
【0103】
実施例9
(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
標記化合物を、実施例8、工程1〜4に関するように調製した。3−クロロベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程1を実施し、1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを得て、それを工程2で1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸に加水分解し、工程3で(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルとカップリングして、(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを得た。これを工程4で(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した:白色の固体、0.08g(96%)、MS(ISP):m/e=476.0(M−H)。
【0104】
実施例10
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
標記化合物を、実施例8、工程1〜4に関するように調製した。5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドを使用して、工程1を実施し、1−(5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸メチルエステルを得て、それを工程2で1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸に加水分解し、(4−アミノ−フェニル)−酢酸エチルエステルとカップリングして、(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で加水分解して(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸とした。MS(ISP):m/e=499.1(M−H)。
【0105】
実施例11
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを使用して、工程3を実施し、(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=506.1(M−H)。
【0106】
実施例12
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(2−アミノ−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸メチルエステルを使用して、工程3を実施し、(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸メチルエステルを得て、それを工程4で(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=520.1(M−H)。
【0107】
実施例13
(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(3−アミノ−ピラゾール−1−イル)−酢酸エチルエステルを使用して、工程3を実施し、(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=489.1(M−H)。
【0108】
実施例14
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(4−アミノ−フェニル)−酢酸エチルエステルを使用して、工程3を実施し、(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=515.3(M+H)。
【0109】
実施例15
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを使用して、工程3を実施し、(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=522.3(M+H)。
【0110】
実施例16
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステル及び1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=536.1(M+H)。
【0111】
1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を、下記の手順に従って得た:
工程1. ボランテトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1M 溶液、21mL、21mmol)をテトラヒドロフラン中の8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ベンゾ[b]アゼピン−2−オン(J Chem. Soc. (C) 1969, 183に記載の一般手順と同様にして7−ブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンから調製;1.00g、4.17mmol)の溶液に加え、溶液を2時間加熱還流した。冷却した後、メタノール(21mL)を加え、揮発性物質を蒸留により除去した。残留物を5%エタノール硫酸溶液(12mL)に取り、2時間加熱還流し、次に2M 水酸化ナトリウム水溶液を加えることによりpH 10に塩基性化し、水と酢酸エチルに分配した。有機層を乾燥(MgSO)させ、蒸発させた。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル 2:1)により、8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(865mg、92%)を得た。白色の固体、MS(ISP)m/e 226.1(M+H)。
【0112】
工程2. 8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを、実施例34、工程2と同様にして、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリドと反応させて、8−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンを得た。オフホワイト色の固体、MS(ISP):m/e 430.2(M+H)。
【0113】
工程3. トルエン(6mL)及びメタノール(6mL)中の8−ブロモ−1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(1.20g、2.78mmol)、トリエチルアミン(703mg、6.96mmol)及びジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(120mg、0.278mmol)の溶液を、一酸化炭素雰囲気(100bar)下、110℃で18時間加熱し、次に反応混合物を濃縮した。残留物をクロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル 2:1)に付して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(709mg、62%)を得た。白色の固体、MS(ISP):m/e 410.1(M+H)。
【0114】
工程4. 1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステルを、実施例34、工程3と同様にして加水分解して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボン酸を得た。明黄色の固体、MS(ISP):m/e 394.1(M−H)。
【0115】
実施例17
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
工程1. ジクロロメタン(0.70L)及びピリジン(0.10L)中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステル(23.00g、0.12mol)の溶液を、2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニルクロリド(31.78g、0.14mol)で処理し、混合物を室温で18時間撹拌した。次に反応混合物を0.5N HCl(0.40L)、水(2回 0.40L)及びブライン(0.25L)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をエーテル/ジクロロメタン 95:5中で超音波処理し、沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させた。1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステルをオフホワイト色の固体として得た。42.05g(93%)、MS(ISP):m/e=376.4(M+H)。
【0116】
工程2. メタノール(0.27L)及びテトラヒドロフラン(95.00mL)中の1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステル(35.09g、0.09mol)の懸濁液を、KOHの3N 水溶液(93.00mL、0.28mol)で処理し、室温で18時間撹拌し、次に45℃で2時間撹拌した。有機溶媒を蒸発させ、残留した水性スラリーを水(0.45L)で希釈して、0℃に冷却した。混合物を3N HCl(85.00mL)でpH 1にし、沈殿した固体を濾過して、減圧下で乾燥させた。1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸をオフホワイト色の固体として得た。34.08g(100%)、MS(ISP):m/e=360.1(M−H)。
【0117】
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(4−アミノ−フェニル)−酢酸エチルエステルを使用して、工程3を実施し、(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=493.4(M−H)。
【0118】
1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステルを下記のように得た:
イソプロパノール(9.5ml)と水(0.5ml)の脱ガスした混合物中のビス(ペンタメチル−シクロペンタジエンイリジウムジクロリド)(32mg、0.02当量)の溶液に、キノリン−7−カルボン酸メチルエステル(374mg、2.00mmol)及び過塩素酸(水中70%、0.02ml、0.1当量)を加えた。混合物を85℃で17時間撹拌し、次に溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸メチルエステルを白色の固体として得た。305mg(80%)。MS(ISP):m/e=192.4(M+H);δ (300MHz; CDCl3) 7.23 (1H, d), 7.13 (1H, s), 6.98 (1H, d), 3.86 (3H, s), 2.52 (2H, m), 3.32 (2H, t), 2.79 (2H, t), 1.94 (2H, m)。
【0119】
実施例18.
(5−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(5−アミノ−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸アリルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、(5−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸アリルエステルを得て、それを工程4で(5−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=501.1(M−H)。
【0120】
実施例19
ヒドロキシ−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(4−アミノ−フェニル)−ヒドロキシ−酢酸メチルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、ヒドロキシ−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸メチルエステルを得て、それを工程4でヒドロキシ−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=509.5(M−H)。
【0121】
実施例20
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。2−アミノ−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸エチルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸エチルエステルを得て、それを工程4で2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=526.2(M−H)。
【0122】
実施例21
(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸エチルエステルを得て、それを工程4で(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=502.0(M+H)。
【0123】
実施例22
2−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−プロピオン酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。2−(4−アミノ−フェニル)−プロピオン酸メチルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、2−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−プロピオン酸メチルエステルを得て、それを工程4で2−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−プロピオン酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=526.2(M−H)。
【0124】
実施例23
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸
1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を、実施例8、工程3及び4と同様にして標記化合物に変換した。2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸エチルエステル及び1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボン酸を使用して、工程3を実施し、2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸エチルエステルを得て、それを工程4で2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸に加水分解した。MS(ISP):m/e=540.3(M−H)。
【0125】
実施例24
{4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸
工程1. 濃硫酸(30.00mL)を、氷/塩浴で−10℃に冷却した。これに、1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(10.60g、75.60mmol)及び硫酸(15.00mL)中の硝酸(99.5%、4.80g、75.60mmol)の溶液を、反応混合物の温度が10℃を超えないように1時間以内に同時に加えた。次に混合物を−5℃で2.5時間撹拌し、次に氷に注いで、pHが8〜9に達するまで炭酸ナトリウム(0.10kg)で処理した。固体を濾過し、水で洗浄し、次にジクロロメタンに溶解した。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリンを粘性で褐色の油状物として得た。13.70g(85%)、純度84%。
【0126】
工程2. ジクロロメタン(0.15L)中の5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(2.75g、11.20mmol)の溶液を、ピリジン(14.59mL、181.26mmol)及びジクロロメタン(6.00mL)中の7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(1.90g、10.66mmol)の溶液で処理した。混合物を室温で120時間撹拌し、次に揮発物を蒸発させた。残留物をジクロロメタンに再溶解し、水で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの勾配)により精製して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリンを橙色の固体として得た。3.46g(85%)、MS(ISP):m/e=383.1(M+H)。
【0127】
工程3. 塩化アンモニウムの27%水溶液(35.00mL)を1,2−ジメトキシエタン(21.00mL)と混合し、混合物を15℃に冷却した。1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(1.00g、26.10mmol)を激しく撹拌しながら加え、続いて亜鉛粉末(2.22g、33.96mmol)を加えた。混合物を室温に温め、1時間撹拌した。固体を濾取した後、有機溶媒を蒸発させ、残留スラリーを酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの勾配)により精製して、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルアミンを褐色の固体として得た。0.32g(35%)、MS(ISP):m/e=353.2(M+H)。
【0128】
工程4. 4−メトキシカルボニルメチル−安息香酸(52.00mg、0.27mmol)をジクロロメタン(2.00mL)に懸濁し、塩化チオニル(95.57mg、0.80mmol)で処理した。混合物を50℃で18時間撹拌し、揮発物を蒸発させた。残留物をテトラヒドロフラン(2.00mL)に再溶解し、1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルアミン(94.48mg、0.27mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(66.76mg、0.54mmol)で処理した。混合物を75℃に温め、2.5時間撹拌した。混合物を1N HClで処理し、スラリーを酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの勾配)により精製して、{4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸メチルエステルをオフホワイト色の固体として得た。134.20mg(95%)、MS(ISP):m/e=529.3(M+H)。
【0129】
工程5. {4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸メチルエステル(121.00mg、0.23mmol)をメタノール/テトラヒドロフラン 1:1(1.40mL)に溶解し、LiOHの1N水溶液(0.70mL、0.70mmol)を用いて室温で処理した。混合物を室温で4時間撹拌し、次に有機溶媒を蒸発させ、残留水相を1N HCl(0.70mL)で酸性化した。沈殿した固体を濾過し、エーテルで洗浄し、次にフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの勾配)により精製して、{4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸をオフホワイト色の固体として得た。69.00mg(59%)、MS(ISP):m/e=513.5(M−H)。
【0130】
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング錠は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポリビニルピロリドンK 30 12.5mg 15.0mg
デンプングリコール酸ナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルム:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
【0131】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物をポリビニルピロリドンの水溶液で造粒する。顆粒をデンプングリコール酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120又は350mgの核を得る。上記のフィルムの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
【0132】
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は、常法により製造することができる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
【0133】
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0134】
実施例C
注射液は下記の組成を有することができる:
式(I)の化合物 3.0mg
ポリエチレングリコール400 150.0mg
酢酸 pH5.0を得るのに適切な量
注射液用水 全量を1.0mlにするのに十分な量
【0135】
活性成分を、ポリエチレングリコール400と注射用水(一部)の混合物に溶解する。酢酸によりpHを5.0に調整する。水の残量を加えて、容量を1.0mlに調整する。溶液を濾過し、適切な過剰量を使用してバイアルに充填し、滅菌する。
【0136】
実施例D
下記の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造できる:
カプセル内容物
式(I)の化合物 5.0mg
黄ろう 8.0mg
硬化大豆油 8.0mg
部分的硬化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセロール85% 32.0mg
Karion 83 8.0mg(乾物)
二酸化チタン 0.4mg
酸化鉄黄 1.1mg
【0137】
活性成分を、温かく溶融している他の成分に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセル剤に充填する。充填された軟ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。
【0138】
実施例E
下記の成分を含有するサッシェは常法により製造できる:
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微細粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドンK 30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
風味添加剤 1.0mg
【0139】
活性成分を、乳糖、微晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物と共に造粒する。顆粒をステアリン酸マグネシウム及び風味添加剤と混合し、サッシェに充填する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化13】


[式中、
Xは、−NHC(O)−又は−C(O)NH−であり;
Yは、−C(R)−、−C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−又は−CR=CR−であり;
は、アリール又はヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールは、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、さらにこのアリール又はヘテロアリールは、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル及びフルオロ−低級アルコキシからなる群より独立して選択される1〜2個の置換基で場合により置換されており;
は、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル又はフルオロ−低級アルコキシであり;
は、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、低級アルキル、フルオロ−低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルコキシ、低級アルキル−C(O)、低級アルキル−C(O)−NH、低級アルキル−C(O)−N(低級アルキル)、低級アルキル−S(O)、NH−S(O)、N(H,低級アルキル)−S(O)、N(低級アルキル)−S(O)、NH−C(O)、N(H,低級アルキル)−C(O)、N(低級アルキル)−C(O)及び低級アルコキシ−C(O)からなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアリールであり、ここで、低級アルキルは、ヒドロキシ、低級アルコキシ、NH、N(H,低級アルキル)又はN(低級アルキル)で場合により置換されており;
、R、R、R、R、R、R10及びR11は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ又はヒドロキシ−低級アルキルであり;
12、R13、R14及びR15は、相互に独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、フルオロ−低級アルキル、フルオロ−低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルであるか;又は
13は、Hであり、そしてR12は、−(CH1−3−であって、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合しているアリール又はヘテロアリールに架橋を形成し;
16は、水素又は低級アルキルであり;
nは、0又は1である]
の化合物ならびに薬学的に許容しうるその塩及びエステル。
【請求項2】
Xが、−NH−C(O)−である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Yが、−C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)−、−C(R)C(R)C(R)C(R1011)−又は−CR=CR−であり、そしてR、R、R、R、R、R、R10及びR11が、請求項1と同義である、請求項1〜2のいずれか一項記載の化合物。
【請求項4】
Yが、−C(R)C(R)−又は−C(R)C(R)C(R)−であり、そしてR、R、R、R、R及びRが、請求項1と同義である、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
【請求項5】
が、チアゾリル、ピラゾリル及びチアジアゾリルからなる群より選択されるアリール又はヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールが、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、さらにこのアリール又はヘテロアリールが、低級アルキルで場合により置換されており、ここで、R12、R13、R14、R15、R16及びnが、請求項1と同義である、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。
【請求項6】
が、フェニル又はチアゾリル及びピラゾリルからなる群より選択されるヘテロアリールであり、このアリール又はヘテロアリールが、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16で置換されており、ここで、R12、R13、R14、R15、R16及びnが、請求項1と同義である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
【請求項7】
が、4−カルボキシメチル−フェニル、4−カルボキシメチル−チアゾール−2−イル又は1−カルボキシメチル−ピラゾール−3−イルである、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。
【請求項8】
が、水素又は低級アルキルである、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。
【請求項9】
が、水素又はメチルである、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項10】
が、ハロゲン、低級アルキル及び低級アルコキシからなる群より独立して選択される1〜3個の置換基で場合により置換されたアリールである、請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
が、3,5−ジメチル−フェニル、3−クロロ−フェニル、2−メトキシ−5−クロロ−フェニル又は2−メトキシ−5−メチル−フェニルである、請求項1〜10のいずれか一項記載の化合物。
【請求項12】
、R、R、R、R、R、R10及びR11が水素である、請求項1〜11のいずれか一項記載の化合物。
【請求項13】
12、R13、R14及びR15が、相互に独立して水素、低級アルキルもしくはヒドロキシであるか;又は、
13が、Hであり、そしてR12が、−(CH2−3−であって、−C(R1213)[C(R1415)]C(O)OR16が結合しているアリール又はヘテロアリールに架橋を形成する、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。
【請求項14】
12が、水素である、請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物。
【請求項15】
13が、水素である、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
【請求項16】
14及びR15が、水素である、請求項1〜15のいずれか一項記載の化合物。
【請求項17】
16が、水素である、請求項1〜16のいずれか一項記載の化合物。
【請求項18】
nが、0である、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物。
【請求項19】
下記:
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(4−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−5−メチル−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン−8−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(5−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−酢酸、
ヒドロキシ−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタチアゾール−4−カルボン酸、
(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
2−(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−プロピオン酸、
2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−4−カルボン酸、及び
{4−[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−イルカルバモイル]−フェニル}−酢酸
からなる群から選択される、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、ならびに薬学的に許容しうるその塩及びエステル。
【請求項20】
下記:
(2−{[1−(3,5−ジメチル−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(2−{[1−(3−クロロ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(3−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−ピラゾール−1−イル)−酢酸、
(4−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(5−クロロ−2−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸、
(4−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−酢酸、
(2−{[1−(2−メトキシ−5−メチル−ベンゼンスルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−カルボニル]−アミノ}−チアゾール−4−イル)−酢酸
からなる群から選択される、請求項1〜19のいずれか一項記載の化合物、ならびに薬学的に許容しうるその塩及びエステル。
【請求項21】
式(VI):
【化14】


の化合物を、式Cl−SO−Rの化合物(ここで、R、R、R、X及びYは、請求項1〜20のいずれか一項と同義である)と反応させることを含む、請求項1〜20のいずれか一項記載の式(I)の化合物の製造方法。
【請求項22】
請求項20記載の方法により製造される、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項23】
請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物、ならびに薬学的に許容しうる担体及び/又は佐剤を含む医薬組成物。
【請求項24】
治療活性物質として使用するための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項25】
L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療及び/又は予防のための治療活性物質として使用するための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項26】
L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための、特に高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための方法であって、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物をヒト又は動物に投与することを含む方法。
【請求項27】
L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項28】
高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項29】
L−CPT1阻害剤により調節される疾患の治療的処置及び/又は予防的処置のための医薬の調製のための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項30】
高血糖、耐糖能障害、糖尿病及び関連病態、インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧、インスリン抵抗性症候群、メタボリックシンドローム、高脂血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全及び腎不全の治療的処置及び/又は予防的処置のための医薬の調製のための、請求項1〜20のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項31】
上記で定義された発明。

【公表番号】特表2010−513376(P2010−513376A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541983(P2009−541983)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/EP2007/063696
【国際公開番号】WO2008/074692
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】