説明

肝機能および腎機能検査で両方或いは片方の機能低下の正常回復に役立つ調製物

【課題】保健の見地から体の健康維持・促進に関する調製物の提供。
【解決手段】保健の見地から食用にしている培養冬虫夏草末および雲南田七粉末を一定の割合で賦形剤数種類と一緒に飲みやすい錠剤にした。このようにできる調製物(錠)を2ケ月で飲んで、臨床検査値の推移を調べ、肝臓機能および腎臓機能を改善したことに至った。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
保健の見地から体の健康維持・促進に関する調製物。
【0002】
本調製物を摂取することにより肝機能および腎機能が改善
される配合剤補助食品である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
従来、疾病の治療は主に西洋医薬を中心に行ってきている。
内経(中国の古医書)によれば、病気の原因は外在的な原因(六種類:風、寒、暑、湿、燥および火)と内在的な原因(七情:喜、怒、憂、思、恐、驚)とに分けられるが、ことに内臓機能の低下の原因は内在的原因としての「証」(=集めた症状)で解釈し、診察した医師が合理的に解釈できるところ、生薬を数種類を処方し、薬局で処方した生薬(刻みタイプ)を混合し、患者の手に渡し、煎じて飲んでもらう。といった手法を取っている。しかし、「証」の集めおよび判断は医師が患者を診察した数分の後に下し、その正確さは疑問視もある一方、正確さを期するため、臨床検査により内臓機能、とくに肝機能、腎機能を検査し、機能の値を漢方診療の「証」の代わりのデータとすることが現在のところ、常用医療技術とされている。腎機能の検査項目であるクレアチンニン値;肝機能の検査機能であるγ−GTP値はいずれも、現代医学の診断結果、機能の正常か異常かを判断する指標となっている。なお、医療用漢方製剤である小柴胡湯は慢性肝炎(γ−GTP値100IU/L以上)における肝臓機能障害の改善に使用されることが知られている。腎臓に至っては、腎を強化する作用を主とする漢方製剤(輸入品)双料参茸丸がある。双料参茸丸の処方のなかには冬虫夏草が含まれている。漢方では冬虫夏草はキノコのの一種で腎を強める滋養強壮剤として使われてる。
近年、生物バイオテクノロジー由来の冬虫夏草末がバルクで流通している。
前述した内経の記述を引用すれば、人体に溜まっている廃物が毎日の明け方頃、一番目の尿中に排泄される、よって老廃物の排泄することのできる体づくりが目標とされる。人体の排泄を司る腎臓を強化し、されに腎臓が強化された暁には肝臓もより健全化される。という。そのため、肝臓、腎臓ともに良いとされる食物で滋養植物、補助食品を選んで食べるという選択肢を採用するようになる。漢方医学では腎臓に用いられる漢方処方として、十全大補湯、猪

の血流改善に四物湯、補中益気湯および十全大補湯がある。いずれも四つ以上の生薬を配合している。
一方、腎の糸球体が持つ濾過機能が正常に働く条件として、体の血液量が十分であること、腎臓に血流が流れていくこととされ、すなわち、体の血液循環量が不足する場合、腎臓に十分な血液を供給できず、虚血現象が起きる。医師の診断で、腎透析で対応するのが一般的な対症療法である。血液の量を増してくれる食べ物として、主食、副食、主菜、副菜にも影響されることなく、なんらかの栄養補助食品が必要となってくる。このような栄養補助食品を摂取した結果、増血を担う骨髄が健全化し、血液(血球)を増産して、体中の血液量が十分に供給できる状態になる。このとき、体が漲るという。当然ながら、この漲っている体が観察されるもう一つの特徴は体温が適宜に上昇することである。わが国で、医師石原結実が著した書籍「好き嫌い健康法125歳まで元気に生きる25の法則」(講談社、2009年6月出版)および「1日1回体を「温める」ともっと健康になる!」(三笠書房、2009年6月出版)に述べているように体温1℃を上げることで基礎代謝は12%ほど高められることが実証されている。この点を肝腎の機能によい補助食品と考えあわせる、実施例1および実施例2に示した体温のわずかな上昇は臨床検査値の改善をしたことに合致していると解釈しても差し支えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
臨床検査の結果、医師の診察を受け、肝機能および腎機能の低下である診断結果の患者に対する対症療法が主に西洋薬物の治療である。これらの西洋薬物は肝臓および腎臓低下にそれぞれに効くものがあるが、効果を持続させるのに薬物の長期使用が必要である。一方、薬物治療した結果が効果がない場合、漢方製剤を調べる中、臓器に滋養を与える簡単な生薬で、その生薬は食品として、中国、台湾、香港およびシンガポールの華僑で滋養用として、汎用される田七および冬虫夏草からなる調製物であることを課題とした。
【0005】
一般に高齢者によく見かける肝臓および腎臓を含む臓器の機能低下に対し、臓器の機能回復を目標に西洋薬物投与による対症療法が主である。一方、漢方医学の治療による選択肢もあるが、もっと簡単な生薬、その生薬も食品として日常的に使われているものとして、発明者が田七および冬虫夏草からなる本調製物である「雲南田七・冬虫夏草粒」に辿り着き、臨床検査で肝機能および腎機能の低下していた患者の健康補助食品として日常に食べてもらった。二カ月で常用した患者の臨床検査を再検した結果、着実にγ−GTPおよび クレアチニン・クリアランスの値が改善されたことであった。年齢が65歳〜75歳の男性老人5名に2ケ月食べてもらった結果、臓器機能の回復が見られた。本調製物は生物バイオテクノロジー由来の冬虫夏草末および中国雲南省の露天栽培田七を加工した粉末を一定の割合で配合し、錠剤に加工したものである。目的は肝機能および腎機能の回復である。
【発明の効果】
【0006】
体に役立つ食物として数多く存在し、人類に貢献していることは勿論のこと、例を挙げても暇がない。本発明は体の内部臓器である肝臓および腎臓の機能を向上させることで栄養補助食品として補助的な有効性がある。
保健の見地から食用にしている培養冬虫夏草末および田七粉末を一定の割合で賦形剤数種類と一緒に処方し、飲みやすい錠剤にした。このようにできた調製物を2カ月食べ続け、臨床検査値を調べ、その推移を追った。その結果、肝臓機能および腎臓機能を改善したことに至った。
【0007】
実施例 1
藤本○○ 男性、年齢67歳、某クリニックに受診し、肝臓機能検査値γ−GTPは150IU/Lと高く、医師の診断で肝機能低下、西洋薬が処方され、3ケ月経過観察したところ、肝機能γ−GTPは142IU/Lとわずか効果がなく、標準値の50IU/Lを回復するまでには程遠い。当薬局に訪ねた同氏に本補助食品(レシピ 1)を買い求め、食べてもらって2ケ月になった。臨床検査を再検査し、肝臓機能γ−GTP値が58IU/Lとなった。この回復は確かな値により示された。体温は0.5℃とわずかに上昇した。
【0008】
レシピ 1
培養冬虫夏草粉末 1g
田七人参末 3g
粉末油脂 適量
セルロース 適量
ショ糖エステル 適量
微粒二酸化ケイ素 適量
【0009】
実施例 2
田中○○ 女性、年齢57歳、最近の体力が劣っていると感じ、家の近くのクリニックに受診し、腎機能検査値がクレアチニンは0.69mg/dlであることが医師から知らされ、腎機能が低下していると告げられた。同女性は処方薬を内服しながら、一向改善の気配が見られなく、本補助食品(レシピ2)を買い求め、食べもらって2ケ月になった。臨床検査を再検査し、腎機能クレアチニン0.5mg/dlとなった。この回復は確かな値により示された。
体温は平温より0.4℃とわずかに上昇した。
【0010】
レシピ 2
培養冬虫夏草粉末 1.5g
田七人参粉末 5g
粉末油脂 適量
セルロース 適量
ショ糖エステル 適量
微粒二酸化ケイ素 適量
【0011】
調製物(錠剤)の調製法
原料となる培養冬虫夏草末および雲南田七粉末は松浦漢方株式会社製の製品、賦形剤は信越化学株式会社製の製品を使用した。レシピ1或いはレシピ2の処方とおりに原料および賦形剤を秤量し、ステンレス製混合釜にてよく混合し、モチを製する。打錠機により打錠して錠剤とする。得られる錠剤を温風乾燥機に置き、一夜乾燥した。乾燥錠剤を攪拌バンに入れ錠剤の表面を艶出しして半製品を製する。品質検査を終え、検査に合格する錠剤を包装して製品を製する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肝機能の改善に役立つ培養冬虫夏草末および田七粉末のどちらが単味或いは二味混合の調製物。
【請求項2】
腎機能の改善に役立つ培養冬虫夏草末および田七粉末のどちらが単味或いは二味混合の調製物。
【請求項3】
肝機能および腎機能両方の改善に役立つ培養冬虫夏草末および田七粉末が単味或いは二味混合の調製物。

【公開番号】特開2012−207010(P2012−207010A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95499(P2011−95499)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(511101896)
【Fターム(参考)】