説明

肥料品質評価方法、肥料品質評価装置及び肥料品質評価プログラム

【課題】 例えば有機性廃棄物の堆肥化の現場等において、肥料の発芽指数を高精度に推定可能であり、腐熟度等の肥料の品質を迅速、簡便且つ高精度に評価する。
【解決手段】 評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得し、前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定する。前記所定の計算式は、評価対象の肥料と類似の肥料についての発芽指数と、前記情報とについて重回帰分析を行うことにより得られる重回帰式である。前記物理化学的指標は、pH、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、電気伝導度、温度、酸化還元電位からなる群から選択される少なくとも1種である。前記酵素活性は、微生物の活性を表す酵素活性である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堆肥の腐熟度等、肥料の品質を評価するための肥料品質評価方法、肥料品質評価装置及び肥料品質評価プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、廃棄物処理としては焼却処理や埋め立て処理が一般的に実施されてきたが、近年環境問題が盛んに議論されていることから、廃棄物の新しい物やエネルギー等へのリサイクル・再利用が進みつつある。一方で、台所の生ごみや食品加工工場の残渣等の排出量はますます増大する傾向にあり、このような都市生活の副生物である有機性廃棄物をいかに処理するかが大きな問題となっている。
【0003】
このような状況から、有機性廃棄物の堆肥化が注目を集めている。有機性廃棄物の堆肥化は、エネルギーのロスを防ぐ方法として有効である。また、台所ごみ等から作られる堆肥は、窒素、りん、カリウムの含量が高く、重金属やその他の毒性物質による汚染が少ないことが報告されている。このように、有機性廃棄物は良質な堆肥となり得るため、有機性廃棄物の堆肥化システムの構築が各方面から期待されているが、リサイクルの市場をさらに開発し、拡大してゆくためには、供給する堆肥の品質の安定化や、堆肥化システムがコスト的に見合うものであること等が必須といえる。
【0004】
ところで、堆肥等の肥料の品質は、有効成分の含量、腐熟度や毒性等によって決まり、品質評価はコンポストプロセスと生成物である肥料の応用を考える上で重要である。例えば、未熟な堆肥が施用された場合、作物は重篤な窒素飢餓状態となり、作物の根の付近では酸素が堆肥の分解に消費されて欠乏状態となるからである。さらに、未熟堆肥の施用は、アンモニア、エチレンオキサイド、各種有機酸などの生育阻害物質を生じて植物の生育を阻害するという不都合も引き起こす。以上のように、未熟な堆肥の出荷を防止するためにも、堆肥が充分に腐熟したか否かの腐熟度を評価し、堆肥の品質を迅速且つ簡便に評価する技術の確立が強く求められている。
【0005】
そのため、これまでに様々な腐熟度の評価方法が提案されている。例えば、現場で行える腐熟度の評価方法として、外観による評点法、品温(堆積物の温度)評価法、色調評価法、臭気評価法、手触り評価法、ポリ袋評価法、ミミズ評価法等が提案されている(例えば、非特許文献1等参照)。また、化学分析を利用する腐熟度の評価方法としては、C/N比、硝酸検出法、BOD・COD評価法、還元糖割合評価法、腐植の色彩色差評価法、陽イオン交換(CEC)法、円形濾紙クロマトグラフィー法、ゲルクロマトグラフィー法等がある(例えば、非特許文献1等参照)。しかしながら、いずれの評価法も、適用可能な堆肥が限られる、評価のための作業が煩雑である等の問題を有し、また、腐熟度の評価精度の面では未だ不十分なものである。
【0006】
また、腐熟度評価方法として、植物の応答を利用した方法も提案されている。植物の応答を利用した評価方法は、堆肥の腐熟度の検定とその有機肥料としての評価に非常に有効である。発芽指数(germination index:以下、GIと称する)法は、植物の応答を利用した腐熟度の評価方法の1つであり、堆肥の毒性及び腐熟度を評価するにあたって最も感度の高いパラメータの1つとして知られている。GIは発芽試験により求められ、具体的には、濾紙を敷いたプラスチックシャーレに抽出直後の堆肥水抽出液を添加し、濾紙上にコマツナ等の植物の種子を蒔き、26℃の暗所で48時間インキュベートした後、発芽した種子数及び根の長さを測定し、対照区(蒸留水)の発芽した種子数及び根の長さに対する比を取ることにより求められる。前記GIの精度を高めるためには多くのサンプル数について前述の発芽試験を行う必要があるが、測定用器具として濾紙を収容したシャーレを用い、植物の種子の生育に時間を要し、さらに植物の種子を生育するための生育環境の保持や生育後の測定等に時間と手間がかかる点に課題がある。
【0007】
そこで、上方が開口した視認性を有する栽培槽と、該栽培槽に収容される植物の種子を発芽させる着床部材と、前記栽培槽に収容されると共に、着床部材より発芽した植物が生育する視認性を有する筒状の生育ホルダーが並列に設けられた支持基板とを有し、着床部材は生育ホルダーの下部に設けられ、かつ、視認性を有する栽培槽には、生育ホルダー内で生育する植物の生育度合いを測定する目盛部が設けられた植物の生育測定器具が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の発明によれば、サンプル数が多くても簡単な作業で発芽試験を行うことができ、コンポスト(堆肥)などの有機物の腐熟度の判定ができるとされる。
【非特許文献1】金澤晋二郎、有機資源の農地利用について 第1報 コンポストの腐熟度検定、再生と利用、Vol.27 No.102 (2004)
【特許文献1】特開2004−201586号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記特許文献1の発明も、実際に発芽試験を行うことによりGIを求めるため、測定時間に長時間を要し、測定が煩雑である等の問題を残しており、迅速且つ正確な判定が要求されるような実際の堆肥化の現場での利用を考えると現実的ではない。したがって、発芽試験等を行うことなくGIを高精度に推定し、堆肥等の肥料の腐熟度を評価する技術が切望されているが、このような技術は未だ確立されていないのが現状である。
【0009】
そこで本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、例えば有機性廃棄物の堆肥化の現場等において、肥料の発芽指数を高精度に推定可能であり、腐熟度等の肥料の品質を迅速、簡便且つ高精度に評価することが可能な肥料品質評価方法、品質評価装置及び肥料品質評価プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、前述の目的を達成するために長期にわたり検討を重ねてきた。その結果、肥料の腐熟度を評価する指標としての発芽指数と、肥料の水抽出液の特定の物理化学的指標及び特定の酵素活性との間に良好な相関があるとの知見を得るに至った。本発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。
【0011】
すなわち、本発明に係る肥料品質評価方法は、評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得し、前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る肥料品質評価装置は、評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する情報取得部と、前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定する制御部とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明では、腐熟度の指標となる発芽指数を求める際のパラメータとして、肥料の抽出液についてのpH、アンモニウムイオン濃度等の物理化学的指標、微生物の活性を表す酵素活性等の酵素活性から選ばれるパラメータを複数組み合わせることで、肥料の発芽指数が高精度に推定される。発芽指数は肥料の腐熟度を高感度に表すことから、本発明により、肥料の腐熟度が的確に把握される。pH測定、アンモニウムイオン濃度測定等の物理化学的指標の測定や、酵素活性測定は、発芽試験等に比べて測定等に要する時間が短く、また、測定に伴う労力も小さいため、肥料の腐熟度の評価が迅速且つ簡単に行われる。
【0014】
さらに、本発明に係る肥料品質評価プログラムは、評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する情報取得入力機能と、前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定する制御機能とを、コンピュータに実現させることを特徴とする。
【0015】
以上のような構成の肥料品質評価プログラムによれば、前記肥料の発芽指数の推定をコンピュータにさせるため、コンピュータにおいて、肥料の腐熟度の指標となる発芽指数を迅速、簡単且つ高精度に推定し、肥料の品質を評価することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、肥料抽出液のpH、アンモニウムイオン濃度等の物理化学的指標、酵素活性等を測定することによって、肥料の発芽指数を高精度に推定し、肥料の腐熟度を評価できることから、肥料の品質を迅速、簡単且つ高精度に評価することが可能な肥料品質評価方法を提供することができる。
【0017】
また、本発明の肥料品質評価装置によれば、肥料の腐熟度の指標となる発芽指数を高精度に推定可能であり、肥料の品質を迅速、簡単且つ高精度に評価することが可能である。また、本発明の肥料品質評価装置を用いることにより、都市ゴミ等を堆肥化する堆肥化システムにおいて、良質な肥料を安定して供給することができる。
【0018】
さらに、本発明の肥料品質評価プログラムによれば、肥料品質評価をコンピュータに実行させることができるので、迅速、簡単且つ高精度に肥料の品質を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る肥料品質評価方法、肥料品質評価装置及び肥料品質評価プログラムについて詳細に説明する。
【0020】
本発明の肥料品質評価方法では、評価対象の肥料の発芽指数を推定し、推定された発芽指数を指標として、肥料の腐熟度を評価し、その肥料の品質を評価する。
【0021】
ここで、肥料とは、有機物を含む有機性廃棄物を発酵又は腐らせて製造した堆肥、魚かす等の原料を乾燥させて製造した有機質肥料、土質改良材等のことをいい、本発明はこれら肥料全般に適用可能である。また、本発明は、未熟な堆肥等、製造途中の肥料にも適用可能である。堆肥や肥料の原料(素材)としては、一般家庭や施設等から排出される生ゴミ、食品加工工場等から排出される食品残渣、樹木の剪定枝、もみがらや、牛、豚、鶏等の畜糞、樹皮(バーク堆肥原料)等、特に限定されず、従来知られているあらゆる廃棄物等を使用可能である。
【0022】
発芽指数(germination index:以下、GIと称する。)とは、植物種子の発芽や生育の度合いから肥料の腐熟度を表したものであり、肥料の腐熟度の指標となるものである。GIは、例えば、発芽試験により発芽した種子数及び根の長さ、並びに対照区(蒸留水)の発芽した種子数及び根の長さを測定し、各データを下記の式(1)にあてはめることにより求められる。発芽試験では、例えば、濾紙を敷いたシャーレに抽出直後の肥料水抽出液又は水(蒸留水)10mlを添加し、濾紙上にコマツナ等の植物の種子を蒔き、26℃の暗所で48時間インキュベートした後に、発芽した種子数及び根の長さを測定する。なお、GIの算出においては、根の長さの他、茎長等を用いてもよい。
【0023】
【数1】

【0024】
本発明では、肥料の腐熟度を評価するために評価対象の肥料のGIを推定するが、GIの推定に先立ち、以下に説明するようにGIの推定に必要となる式を予め求めておく。
【0025】
先ず、評価対象の肥料と類似の肥料を別途用意し、この類似の肥料から適当な時間間隔をおいて適当数をサンプリングし、例えば水抽出して抽出液を調製する。
【0026】
ここで、評価対象の肥料と類似の肥料とは、評価対象の肥料の原料と略同様の原料を用いて製造される肥料のことを意味する。GIの推定精度を高める観点では、評価対象の肥料と同一組成の原料を用いることが好ましいが、原料(廃棄物)の性質上、原料組成を厳密に再現することは困難である。したがって、評価対象の肥料の原料と略同様の原料とは、例えば、評価対象の肥料の原料と供給源等が同一の原料等であればよい。具体的には、評価対象の肥料の原料と略同様の原料とは、例えば評価対象の肥料原料が畜糞の場合においては、牛糞、豚糞、鶏糞等、家畜の種を一致させたものである。さらに、評価対象の肥料原料が生ゴミの場合、評価対象の肥料の原料と、魚あらの含有の有無等を一致させることが好ましい。
【0027】
また、推定精度をより高める観点では、類似の肥料として、評価対象の肥料と略同様の製造方法により製造される肥料を用いることが好ましい。肥料の製造方法についても、評価対象の肥料と同一の製造方法とすることが好ましいが、多少異なっていても構わない。
【0028】
次に、調製した抽出液を用いて通常の発芽試験を行い、例えば前記式(1)に基づいてGIを求める。
【0029】
ここで、肥料抽出液の物理化学的指標としては、従来から知られている水溶液の各種の物理化学的指標を挙げることができ、例えば、pH、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、電気伝導度、温度、酸化還元電位等が挙げられ、中でもpH及びアンモニウムイオン濃度を物理化学的指標として採用することが望ましい。
【0030】
酵素活性としては、従来知られているあらゆる酵素の活性を対象とすることができるが、微生物の活性を表す酵素群から選ばれる酵素の酵素活性を採用することが好ましい。微生物の活性を表す酵素活性としては、例えばプロテアーゼ活性、アミラーゼ活性、セルラーゼ活性、アルカリフォスファターゼ活性、酸フォスファターゼ活性、フォスフォハイドラーゼ活性、エステラーゼ活性、エステラーゼ−リパーゼ活性、リパーゼ活性、ロイシンアリルアミダーゼ活性、バリンアリルアミダーゼ活性、シスチンアリルアミダーゼ活性、トリプシン活性、キモトリプシン活性、α−ガラクトシダーゼ活性、β−ガラクトシダーゼ活性、β−グルクロニダーゼ活性、α−グルコシダーゼ活性、β−グルコシダーゼ活性、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ活性、α−マンノシダーゼ活性、α−フコシダーゼ活性等が挙げられる。酵素活性としては、これらの中から肥料の種類等に応じて適宜最適なものを選択すればよく、特に堆肥の品質評価を行う際には、酸フォスファターゼ活性及びエステラーゼ活性を選択することが好ましい。
【0031】
そして、取得したGIと、物理化学的指標、酵素活性等の情報との関係について解析する。具体的には、取得したGIと、対応する物理化学的指標、酵素活性等の情報との関係について重回帰分析を行うことにより、GIを目的変量とし、物理化学的指標、酵素活性を説明変量とする重回帰式を求める。解析の際のパラメータとしては、上記に列挙した物理化学的指標、上記に列挙した酵素活性の中から多数のパラメータを選択することが精度向上の面から好ましいが、これらパラメータのうち少なくとも2つを選択すればよい。
【0032】
本発明では、前記重回帰式を利用して、以下のように評価対象の肥料のGIを推定し、腐熟度を評価する。
【0033】
先ず、評価対象の肥料について、例えば水等を用いて抽出を行い、抽出液を調製する。
【0034】
次に、調製した抽出液に対して、物理化学的指標の測定、酵素活性測定から選択される少なくとも2種を実施し、抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する。すなわち、前記重回帰式で採用したパラメータに関する情報を取得する。
【0035】
次に、予め求めておいた重回帰式に、評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報をあてはめることにより、評価対象の肥料のGIを推定する。得られたGIの推定値は、GIの実測値と良好な相関を示すことから、この推定GIを指標として肥料の腐熟度を評価する。例えばGI50%がその肥料が充分に腐熟したか否かの基準となるが、GIの基準値は肥料の種類等に応じて適宜定めればよい。
【0036】
このように予め肥料抽出液の物理化学的指標、酵素活性等を用いてこれらの関係を解析し、得られた式に評価対象の肥料の物理化学的指標や酵素活性等の対応する情報を当てはめることにより、GIの高精度な推定が可能となる。特に、前記pH、アンモニウムイオン濃度、酵素活性をパラメータとして選択することにより、GIの推定を精度良く簡単に行うことができる。また、前記pH、アンモニウムイオン濃度、酵素活性に加えて肥料抽出液について、前述したような他の物理化学的指標、酵素活性等を重回帰分析のパラメータとして併用してもよく、適当なパラメータを選択した場合にはGIの推定の精度をさらに向上させることができる。
【0037】
以上のような本発明の肥料品質評価方法により、評価対象の肥料の腐熟度を高精度に評価し、肥料の品質を高精度に評価することができる。また、本発明では、物理化学的指標や酵素活性等の測定時間が短時間で、簡単な操作で取得可能な情報に基づいてGIを推定でき、評価毎に発芽試験を行う必要はない。つまり、測定に要する手間や時間が飛躍的に削減され、迅速且つ簡単に肥料の腐熟度を評価できる。したがって、本発明によれば、例えば堆肥化の現場等において、肥料の品質を迅速、簡便且つ高精度に評価することが可能であり、良質な肥料の供給に貢献できる。また、本発明は、重回帰式の係数を適宜変更することによって、原料や製造方法によらず様々な種類の肥料の品質評価に適用することができる。
【0038】
次に、本発明の肥料品質評価プログラムについて説明する。本発明の肥料品質評価プログラムは、コンピュータの動作を制御し先に説明したような肥料の品質評価を行わせるためのプログラムであり、評価対象の肥料の抽出液についてのpH、アンモニウムイオン濃度等の物理化学的指標、微生物の活性を表す酵素活性等の酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する情報取得入力機能と、取得した情報を所定の計算式に当てはめて肥料の発芽指数を推定する制御機能とをコンピュータに実現させるためのプログラムである。かかるプログラムにより、コンピュータにおいて自動的に肥料の発芽指数を推定し、肥料の品質を迅速、簡単且つ高精度に把握することができる。
【0039】
次に、本発明の肥料品質評価装置について説明する。本発明の肥料品質評価装置の一例を、図1に示す。肥料品質評価装置1は、堆肥等、肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性等の各種情報を得る情報取得入力部2と、制御部3と、制御部3で実行されるプログラムやGI値の推定に必要な重回帰式等の各種のデータが格納される記憶部4とを基本的に備えるものである。また、肥料品質評価装置1は、ディスプレイ等から構成され、情報取得入力部2で取得した情報や制御部3で計算した結果等を表示する表示部5を備える。
【0040】
なお、以下では、情報取得入力部2として、pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性、エステラーゼ活性についての情報を取得可能な構成を例に挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、前述したような物理化学的指標、酵素活性のうち少なくとも2種についての情報を取得可能であればよいことは言うまでもない。
【0041】
情報取得入力部2は、例えば肥料抽出液についてのpH測定を行うpH測定部2a、アンモニウムイオン濃度の測定を行うアンモニウムイオン濃度測定部2b、酸フォスファターゼ活性の測定を行う第1の酵素活性測定部2c、エステラーゼ活性の測定を行う第2の酵素活性測定部2d等から構成され、肥料の抽出液のpH、アンモニウムイオン濃度、酵素活性等に関する情報を取得する。pH測定部2a、アンモニウムイオン濃度測定部2b、第1の酵素活性測定部2c及び第2の酵素活性測定部2dは、それぞれ、従来知られているpHセンサ、アンモニウムイオン濃度センサ、酵素活性センサ等から構成されてもよく、また、例えばpH試験紙等の試験紙等から構成されてもよい。情報取得入力部2の構成は、各種情報を取得可能であればこれらに限定されるものではなく、例えば、肥料品質評価装置1に各測定部が外付けされてもよい。また、情報取得部2は例えばキーボード等の入力装置で構成されてもよい。この場合、pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性、エステラーゼ活性等に関する情報は、別途pH試験紙等の試験紙等を用いて測定しておき、情報取得部2の入力装置を介して入力される。
【0042】
制御部3や記憶部4は、例えばCPUと、ROM、RAM、磁気ディスク等の記憶装置等を含むコンピュータ装置により構成され、肥料品質評価装置1の各部を制御する。制御部3は、予め記憶部4に記憶しておいたプログラムや所定の計算式等を必要に応じて読み出すとともに、情報取得入力部2で取得した肥料抽出液のpH、アンモニウムイオン濃度、酵素活性等に関する情報をあてはめ、計算を行う。計算式は、例えば、評価対象の肥料と類似の肥料の抽出液についての実測GIを目的変量とし、pH、アンモニウムイオン濃度、酵素活性から選ばれる少なくとも2種を説明変量とする重回帰式である。
【0043】
このような構成の肥料品質評価装置1を使用して肥料のGIを推定し、腐熟度を評価する方法について説明する。なお、以下では、情報取得部2がpHセンサ、アンモニウムイオン濃度センサ、酵素活性センサから構成され、肥料抽出液のpH、アンモニウムイオン濃度及び酵素活性の各種測定及び情報取得の両方を行う場合を例に挙げる。
【0044】
先ず、評価対象の肥料の抽出液に情報取得入力部2を例えば浸漬し、情報取得入力部2において各種測定を行い、pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性、エステラーゼ活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する。取得された情報は、電気信号等に変換され、制御部3又は記憶部4に送られる。
【0045】
次に、制御部3は、予め記憶部4に記憶しておいた例えば重回帰式等を読み出し、前記情報を当てはめて計算を行うことにより、評価対象の肥料の推定GIを求める。制御部3で計算された推定GIやこれに基づく腐熟度評価は、例えば表示部5等において表示される。
【0046】
以上のように、肥料品質評価装置1によれば、発芽試験を行うことなくGIを推定でき、簡単な操作で迅速且つ高精度に肥料の腐熟度等の品質を評価することができる。また、肥料品質評価装置1は、GIを求める際の発芽試験に用いられる生育器具等に比べて小型であるという利点がある。さらに、肥料品質評価装置1は、発芽試験に用いられる生育器具等に比べてメンテナンス等が容易なため、低コストにて肥料の品質評価が可能となる。
【実施例】
【0047】
以下、本発明の実施例について実験結果に基づいて説明する。
【0048】
<堆肥化とサンプリング>
本実験では、石川県加賀市より発生した公園の木や街路樹の剪定枝及び学校給食残さを原料として用いて堆肥を作製した。学校給食残さは市内の中学校より収集した。これら学校給食残さにチップ化した剪定枝及びもみがらを含水率が約65%となるように加え、さらに市販の発酵促進微生物(A:ウロンC、又はB:内城菌)を混合し、3時間、65℃で機械的に攪拌した。その後、混合物を2種の方法で処理した。1つはヤードに山積に堆積し、週に2回攪拌するものである(堆積法)。もう1つは、水島物産社製のリアクターを使った方法(リアクター法)である。リアクターは側面のメッシュ部分から自然に酸素が供給されるようになっている。それぞれ1週間毎に、同一処理群内の3ヶ所からサンプリングを行った。その際、生成物温度も測定した。堆肥化試験は市内において、10月から翌年3月にかけて行った。試験期間中の市内の1日の平均気温は1.6℃〜11.7℃であった。各種製造法とその原材料成分を表1に示す。
【0049】
【表1】

【0050】
<物理化学的分析>
含水率は、堆肥を105℃で5時間加熱した後の減少量から計算した。総炭素及び総窒素量は自動元素分析装置(商品名Vario EL III)で測定し、C/N比はそれらから計算した。
【0051】
堆肥の水抽出液は、堆肥に乾燥重量当り10倍量の蒸留水を加え、120rpmで30分攪拌後、ろ過して調製した。直ちに抽出液のpH及び電気伝導度を測定した。抽出液の保存は−20℃で行った。抽出液のアンモニウムイオン濃度及び硝酸イオン濃度は比色法により測定した。
【0052】
<酵素活性:寒天プレートアッセイ>
水抽出液のプロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ活性は以下の方法にしたがって検出した。
(1)プロテアーゼ:2gのアガー、0.1gのアジ化ナトリウムを0.1Mのリン酸バッファー(pH7.0)に加熱して溶かし、そこに1mLの1M塩化カルシウム、10mLの1%カゼインを加えた。これらの混合物15mLを直径9cmのプラスチックシャーレに入れて冷やした。
(2)アミラーゼ:0.8gの可溶性デンプンと2gのアガーを100mLの1.0M酢酸バッファー(pH5.0)に加熱して溶かした。前記と同様にシャーレに入れて冷やした。
(3)セルラーゼ:0.8gのカルボキシメチルセルローズと2gのアガーを100mLの1.0M酢酸バッファー(pH5.0)に加熱して溶かした。前記と同様にシャーレに入れて冷やした。
【0053】
(1)〜(3)の各寒天プレートに直径3mmの穴をコルクボーラーで開け、堆肥の水抽出液10μLをその穴に滴下し、55℃で18時間インキュベートした。インキュベート後、プロテアーゼ活性はサンプル穴の周りの透明なハロを観察することによって確認できた。アミラーゼ活性は0.2%ヨウ化カリウムと0.02%ヨウ素液の添加、セルラーゼ活性は0.1%コンゴーレッド溶液の添加とその後の洗浄によって、サンプル穴周りのハロを可視化した。それぞれのハロの直径をのぎすで計測した。
【0054】
<酵素活性:アピザイムアッセイ>
堆肥水抽出液についての19種の酵素活性を、アッセイキットである商品名アピザイムを用いて測定した。測定した酵素はアルカリフォスファターゼ、酸フォスファターゼ、フォスフォハイドラーゼ、エステラーゼ、エステラーゼ−リパーゼ、リパーゼ、ロイシンアリルアミダーゼ、バリンアリルアミダーゼ、シスチンアリルアミダーゼ、トリプシン、キモトリプシン、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ、α−マンノシダーゼ及びα−フコシダーゼである。
酵素活性は、それぞれの酵素に特異的な発色基質が塗布されたウエルに試薬60μLを入れ、4時間、36℃でインキュベートした後、試薬AとBで反応を停止、発色させた。酵素活性は、目視により発色の濃さを添付のカラーチャートと比較して判断した。
【0055】
<コマツナ発芽試験>
ろ紙を敷いたプラスチックシャーレに抽出直後の水抽出液10mLを入れ、コマツナの種30粒を蒔き、26℃の暗所で48時間インキュベートした。その後、発芽した種の数及び根の長さを測定した。対照として、10mLの蒸留水を用いて同様の操作を行った。GIはZucconiら(1981)によって提案された前記式(1)に従って計算した。GIは約50%がその堆肥の生育阻害の有無の目安となる。サンプルの保存状態が腐熟度評価のパラメータ値に影響を与えることが知られているので、本実験では、サンプリング直後の堆肥から抽出液を調製するとともに、抽出直後の抽出液を発芽試験に用いた。堆積法におけるGIの変化を図2に、リアクター法におけるGIの変化を図3に示す。
【0056】
<統計解析>
GIとその他のパラメータ(含水率、温度、pH、電気伝導度、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、炭素および窒素含量、C/N比、22種類の酵素活性)との関係は、ソフトウェア(商品名スタットビュー)を用いたステップワイズ法による線形重回帰分析にて行った。それぞれのパラメータ間の相関についても、同じソフトウエアを用いて解析した。
【0057】
コマツナ発芽試験により求められたGI(実測値)と、それに対応する同一サンプルの含水率、温度、pH、電気伝導度、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、炭素含量、窒素含量、C/N比、22種類の酵素の活性との関係を、ステップワイズの線形重回帰分析を用いて解析した。サンプル数はすべての堆肥化システムを合わせて159サンプルであった。重回帰分析で選択されたパラメータとその特性を表2に示す。この重回帰モデルでの決定係数Rは0.896であり、これらのパラメータから推定したGIは実測値と良く一致していることがわかった。
【0058】
【表2】

【0059】
さらにより簡単なモデルとするため、表2の中からF値の高い4つのパラメータ、すなわち、pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性及びエステラーゼ活性を選び、重回帰分析を行った。その結果、下記の式(2)を得た。なお、式(2)中、「NH」はアンモニウムイオン濃度(mg/l)を表す。また、「AP」は酸フォスファターゼ活性、「E」はエステラーゼ活性を表す。
【0060】
GI=−60.239+19.057pH−0.238[NH]−5.381AP−5.117E ・・・式(2)
【0061】
前記重回帰モデルでの決定係数Rは0.791であった。それぞれの堆肥化システムにおいて、これらのパラメータから推定されたGIと実際のGIとの相関を図4〜図7に示す。堆積法A、堆積法B、リアクター法A及びリアクター法Bでのピアソンの相関係数(r)は、それぞれ0.96、0.93、0.84及び0.89であった。回帰式の傾きは、堆積法では約1であったが、リアクター法ではA,Bのどちらも堆積法より小さかった。GIの推定に際しては、堆肥化法ごとに解析を行うことがより効果的である可能性がある。
【0062】
なお、今回選択された4つのパラメータ(pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性、エステラーゼ活性)は、それぞれ単独ではGIとほとんど相関していない(rはそれぞれ0.369、0.019、−0.047、0.321である。)。このため、これらのパラメータ自身からGIを推定することは出来ない。しかし、これらを組み合わせることでGIを推定可能であり、その際のパラメータの選択に重回帰分析は有効であった。
【0063】
図4〜図7から明らかなように、推定GIは、実際のGIと良好な相関を示した。したがって、以上の実験から、GIとこれに対応する物理化学的指標及び酵素活性等について重回帰分析を行い、例えば式(2)のような重回帰式を得、この重回帰式に評価対象の肥料のデータを当てはめることによって、肥料のGIを高精度に推定可能であることがわかる。また、本実験で用いた肥料においては、パラメータとして、pH、アンモニウムイオン濃度、酸フォスファターゼ活性及びエステラーゼ活性を選択することで、簡単なモデルでGIの高精度な推定が実現された。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の肥料品質評価装置の一例を示す模式図である。
【図2】堆積法により作製した肥料のGIの経時変化を示す特性図である。
【図3】リアクター法により作製した堆肥のGIの経時変化を示す特性図である。
【図4】堆積法Aにおける実際のGIと推定GIとの関係を示す特性図である。
【図5】堆積法Bにおける実際のGIと推定GIとの関係を示す特性図である。
【図6】リアクター法Aにおける実際のGIと推定GIとの関係を示す特性図である。
【図7】リアクター法Bにおける実際のGIと推定GIとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
【0065】
1 肥料品質評価装置、2 情報取得入力部、3 制御部、4 記憶部、5 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得し、前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定することを特徴とする肥料品質評価方法。
【請求項2】
前記所定の計算式が、評価対象の肥料と類似の肥料についての発芽指数と、物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報とについて重回帰分析を行うことにより得られる重回帰式であることを特徴とする請求項1記載の肥料品質評価方法。
【請求項3】
前記物理化学的指標が、pH、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、電気伝導度、温度、酸化還元電位からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の肥料品質評価方法。
【請求項4】
前記物理化学的指標が、pH及びアンモニウムイオン濃度であることを特徴とする請求項3記載の肥料品質評価方法。
【請求項5】
前記酵素活性が、微生物の活性を表す酵素活性であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の肥料品質評価方法。
【請求項6】
前記微生物の活性を表す酵素活性が、プロテアーゼ活性、アミラーゼ活性、セルラーゼ活性、アルカリフォスファターゼ活性、酸フォスファターゼ活性、フォスフォハイドラーゼ活性、エステラーゼ活性、エステラーゼ−リパーゼ活性、リパーゼ活性、ロイシンアリルアミダーゼ活性、バリンアリルアミダーゼ活性、シスチンアリルアミダーゼ活性、トリプシン活性、キモトリプシン活性、α−ガラクトシダーゼ活性、β−ガラクトシダーゼ活性、β−グルクロニダーゼ活性、α−グルコシダーゼ活性、β−グルコシダーゼ活性、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ活性、α−マンノシダーゼ活性及びα−フコシダーゼ活性からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載の肥料品質評価方法。
【請求項7】
評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する情報取得部と、
前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定する制御部とを備えることを特徴とする肥料品質評価装置。
【請求項8】
前記所定の計算式が、評価対象の肥料と類似の肥料についての発芽指数と、物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報とについて重回帰分析を行うことにより得られる重回帰式であることを特徴とする請求項7記載の肥料品質評価装置。
【請求項9】
前記物理化学的指標が、pH、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、電気伝導度、温度、酸化還元電位からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項7または8記載の肥料品質評価装置。
【請求項10】
前記物理化学的指標が、pH及びアンモニウムイオン濃度であることを特徴とする請求項9記載の肥料品質評価装置。
【請求項11】
前記酵素活性が、微生物の活性を表す酵素活性であることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項記載の肥料品質評価装置。
【請求項12】
前記微生物の活性を表す酵素活性が、プロテアーゼ活性、アミラーゼ活性、セルラーゼ活性、アルカリフォスファターゼ活性、酸フォスファターゼ活性、フォスフォハイドラーゼ活性、エステラーゼ活性、エステラーゼ−リパーゼ活性、リパーゼ活性、ロイシンアリルアミダーゼ活性、バリンアリルアミダーゼ活性、シスチンアリルアミダーゼ活性、トリプシン活性、キモトリプシン活性、α−ガラクトシダーゼ活性、β−ガラクトシダーゼ活性、β−グルクロニダーゼ活性、α−グルコシダーゼ活性、β−グルコシダーゼ活性、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ活性、α−マンノシダーゼ活性及びα−フコシダーゼ活性からなる群選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項11記載の肥料品質評価装置。
【請求項13】
評価対象の肥料の抽出液についての物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報を取得する情報取得入力機能と、
前記情報を所定の計算式に当てはめて前記肥料の発芽指数を推定する制御機能とを、コンピュータに実現させることを特徴とする肥料品質評価プログラム。
【請求項14】
前記所定の計算式が、評価対象の肥料と類似の肥料についての発芽指数と、物理化学的指標、酵素活性から選択される少なくとも2種の情報とについて重回帰分析を行うことにより得られる重回帰式であることを特徴とする請求項13記載の肥料品質評価プログラム。
【請求項15】
前記物理化学的指標が、pH、アンモニウムイオン濃度、硝酸イオン濃度、電気伝導度、温度、酸化還元電位からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項13又は14記載の肥料品質評価プログラム。
【請求項16】
前記物理化学的指標が、pH及びアンモニウムイオン濃度であることを特徴とする請求項15記載の肥料品質評価プログラム。
【請求項17】
前記酵素活性が、微生物の活性を表す酵素活性であることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項記載の肥料品質評価プログラム。
【請求項18】
前記微生物の活性を表す酵素活性が、プロテアーゼ活性、アミラーゼ活性、セルラーゼ活性、アルカリフォスファターゼ活性、酸フォスファターゼ活性、フォスフォハイドラーゼ活性、エステラーゼ活性、エステラーゼ−リパーゼ活性、リパーゼ活性、ロイシンアリルアミダーゼ活性、バリンアリルアミダーゼ活性、シスチンアリルアミダーゼ活性、トリプシン活性、キモトリプシン活性、α−ガラクトシダーゼ活性、β−ガラクトシダーゼ活性、β−グルクロニダーゼ活性、α−グルコシダーゼ活性、β−グルコシダーゼ活性、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ活性、α−マンノシダーゼ活性及びα−フコシダーゼ活性からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項17記載の肥料品質評価プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−242723(P2006−242723A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−58208(P2005−58208)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(304024430)国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 (169)
【Fターム(参考)】