説明

胃から摂取物を除去するシステムおよび方法

【課題】本発明は一般に、患者の胃から摂取物を除去することに関し、本発明の第1の目的とする分野は、体重の減少を容易にし、体重の増加を阻止することである。
【解決手段】患者が胃に外部の胃瘻連結部を装着された場合、摂取された食物が、体重の減少を達成するためにポンプを基にした、またはサイホンを基にしたシステムを使用して胃瘻連結部を通って除去する。摂取された食物を除去するプロセスは、交互に胃の中への液体の注入と胃からの物質の除去を行うことによって向上できる。任意で、胃酸が捕集され、胃に戻される可能性がある。任意で、栄養補給剤または薬剤を注入された液体に加えることができる。任意で、組み込み型バルブを備える同一平面装着型のコネクタ化されたシステムが使用されて、患者に組み込まれたままになる胃瘻ハードウェアとのインターフェースを単純化できる。任意で、システムは、(たとえば時間の経過または所定の回数の使用など)トリガイベントが起こった後に、さらに使用されないようにそれ自体を不能にするように構成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、患者の胃から摂取物を除去することに関し、本発明の第1の目的とする分野は、体重の減少を容易にし、体重の増加を阻止することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0220516号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0277900号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0283130号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の1つの態様では、摂取された食物がサイホン作用を使用して胃瘻チューブを介して患者の胃から除去される。本発明の別の態様では、摂取された食物は胃瘻チューブを介して患者の胃から除去され、食物の除去は胃瘻チューブを介して患者の胃に流体を注入することによって促進される。本発明の別の態様では、摂取された物質は胃瘻チューブを介して患者の胃から除去され、胃酸が除去された物質から分離され、患者の胃に戻される。本発明の別の態様では、摂取された物質は胃瘻チューブを介して患者の胃から除去され、システムは、(たとえば時間の経過または所定数の使用などの)トリガイベント(triggering event)が起こった後にさらに用いられないように、システム自体を不能にするように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】患者の胃から摂取された物質を除去する本発明の1つの実施形態の概略図を示す。
【図2】図1に示されたシステムを実装する第1の実施形態の概略図を示す。
【図3】図1に示されたシステムを実装する第2の実施形態の概略図を示す。
【図4】図1に示されるシステムを実装する第3の実施形態の側面図を示す。
【図5A】図4の実施形態の等角図を示す。
【図5B】図4の実施形態の内部の構成要素の正面図を示す。
【図5C】図4の実施形態の内部の構成要素の背面図を示す。
【図6A】図1に示されるシステムを実装する別の実施形態の等角図を示す。
【図6B】図6Aの実施形態の内部の構成要素の正面図を示す。
【図7A】胃から摂取物を除去し、選択した胃の内容物を濾過し、濾過された流体を胃に戻すシステムの1つの実施形態を概略的に示す。
【図7B】胃から摂取物を除去し、選択した胃の内容物を濾過し、濾過された流体および水を胃に戻すシステムの1つの実施形態を概略的に示す。
【図8A】胃に挿入された胃瘻チューブと連結されたスキンコネクタを着用した患者を示す。
【図8B】チューブコネクタと結合する前のスキンコネクタの図を示す。
【図8C】チューブコネクタと結合されたスキンコネクタの図を示す。
【図9A】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタバルブアセンブリの側面図を示す。
【図9B】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタバルブアセンブリの上面図を示す。
【図9C】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタバルブアセンブリの等角図を示す。
【図10A】図8A〜8Cに示される実施形態用の組み立てられたフラッシュスキンコネクタの側面図を示す。
【図10B】図8A〜8Cに示される実施形態用の組み立てられたフラッシュスキンコネクタの上面図を示す。
【図10C】図8A〜8Cに示される実施形態用の組み立てられたフラッシュスキンコネクタの等角図を示す。
【図11A】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタフランジアセンブリの側面図を示す。
【図11B】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタフランジアセンブリの上面図を示す。
【図11C】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタフランジアセンブリの等角図を示す。
【図11D】図8A〜8Cに示される実施形態用のスキンコネクタフランジアセンブリの断面図を示す。
【図12A】図8A〜8Cに示される実施形態用の回転バルブアセンブリの分解図を示す。
【図12B】図8A〜8Cに示される実施形態用の回転バルブアセンブリの別の実施形態の分解図を示す。
【図13A】図8A〜8Cに示される実施形態用のチューブコネクタアセンブリの底面図を示す。
【図13B】図8A〜8Cに示される実施形態用のチューブコネクタアセンブリの側面図を示す。
【図14A】閉鎖位置での図8A〜8Cに示される実施形態のスキンコネクタに連結されたチューブコネクタを示す。
【図14B】開放位置での図8A〜8Cに示される実施形態のスキンコネクタに連結されたチューブコネクタを示す。
【図15】患者によって使用されている、図8A〜8Cに示される実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本出願は患者から物質を除去する方法および装置を開示する。本明細書に開示された例示の実施形態では、方法および装置は、胃瘻チューブを装着された患者の胃から摂取物を除去するために使用される。特許文献1、特許文献2、および特許文献3に記載され、そのそれぞれが参照によって本明細書に組み込まれる。追加の胃瘻チューブが、特許文献4に記載され、その出願は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0006】
本明細書に記載された方法および装置に関して主に企図される用途は、肥満または体重超過の人々の体重の減少を達成する。例示の実施形態は、患者の胃から摂取物を除去する文脈で本明細書に説明されるが、方法および装置は、(必要な場合は、関連分野の技術者に明白な適切な修正を伴って)患者から様々な流体の除去に使用することもできる。
【0007】
図1は、胃から摂取物を除去するシステムを備える胃瘻チューブを装着された患者10を示す。そのような胃瘻チューブ45の例が図8Aに示される。胃瘻チューブ45は、連結部14を介して外界と接続し、そうすることで、システムは、その連結部を介して胃瘻チューブ45と連絡する。システムは、好ましくは、流体が摂取物を混合できる様式で連結部14を通して胃に流体を注入するための、または望ましい場合にシステムにプライミングするのに用いるためのアセンブリ16、および連結部14から受容した胃の内容物を排出する排出ライン18を備える。
【0008】
排出ライン18は、図示されるようにアセンブリ16と連通できる。別の実施形態(図示されない)では、排出ライン18はアセンブリ16と独立に実装できる。たとえば、1つのラインは連結部14を通して胃の内容物を排出するために使用でき、別のラインは連結部を通して胃に流体を注入できる。システムは、好ましくは、アセンブリ16および患者10への連結部14と連通する患者のライン20を備え、患者のライン20は好ましくは連結部14と結合する上端に適切なコネクタを有する。別の実施形態(図示されない)では、アセンブリ16は中間の患者のラインを使用せずに外部の胃瘻連結部14に直接的に連結できる。アセンブリ16は、流体供給源を備えることができ、任意で下記により詳細に示されるようなバルブ配列、および/あるいは1つまたは複数のポンプを備えることができる。
【0009】
動作の際には、システムは、連結部を介して胃の内容物を除去するために、連結部14まで連結できる。いくつかの実施形態では、除去は胃の内容物を連結部14を介して汲み出すことによって達成できる。別の実施形態では、このような除去は、胃の内容物を患者の胃からサイホン式に流すことができるように、サイホンシステムを設置することによって遂行される。
【0010】
サイホンを基にしたシステムでは、排出ライン18は好ましくは、胃の内容物を緩やかに受動的に排出できる有効かつ効率的なサイホンを形成するのに十分な圧力差を形成するために、25cmを超える長さを有する。しかし、別の実施形態では、排出ライン18が25cm未満の長さのものであることができる。患者が立っている場合、全体のサイホンシステムは、胃に挿入されるチューブまたはラインの最下点から排出ライン18の端部まで測定されることに留意されたい。任意で、サイホンシステムは、立っている患者の胃から、トイレまたは廃棄物容器などの床設置型処理装置に近接する位置へ延びるのに十分長いように設計できる。排出ラインは、平坦で折りたたみ可能な配管またはその他の可撓性の配管から作製されたサイホンチューブを備えることができる。ケイ素は、患者のライン20および排出ライン18用の適切な材料である。しかし、別の実施形態では、患者のライン20は、チューブの分野で既知であり使用されている任意の材料、または患者のライン20の必要な性能を付与するために使用できる任意の材料から作製できる。
【0011】
いくつかの状況では(たとえば患者がかなりの量の液体を飲んだ場合)、患者の胃に少しも液体を注入せずに有効なサイホン効果を得ることができる。しかし、他の状況では、摂取物が患者の胃から効果的に除去できるように、サイホン現象を開始するのを補助するために患者の胃に追加の流体を加えることが必要である可能性がある。これは、患者に追加の流体を飲ませ、または追加の流体を連結部14を通して胃に注入することによって行うことができる。
【0012】
多くの場合に、単一のサイホン動作では患者の胃から所望の量の摂取物を除去するのに不十分である。その場合には、1つまたは複数の追加のサイホン動作を行うことができるように、胃に追加の液体を導入することが望ましい。追加の液体を胃に導入する好ましい手法は、連結部14を通して胃に液体を注入することによるものである。たとえば、食事を取り液体を飲んだ後に、対象者は、デバイスを連結部14に取り付け、胃の内容物(たとえば固体粒子、断片、および/または食物の塊を伴う流体)の大部分をサイホン式に流すことができる。一般的な食事に関して、この最初のサイホン動作の体積は750cc程度であることができるが、その数が当然、摂取された食事の体積および特性に基づいて変わる。サイホン効果が止まった後に、対象者は水を連結部14を通して胃に戻し、次いで注入された水を除去するために別のサイホン動作を開始し、それによってさらなる固体食物の粒子、断片、および/または塊が運び出される。次いで、所望の量の摂取物が胃から除去されるまで注入およびサイホン段階を繰り返すことができる。注入ステップ中に胃に注入する適切な体積の例は180ccであるが、任意のその他の体積を使用できる。
【0013】
本明細書に説明された方法は、好ましくは患者が摂取した食物のかなりの部分(たとえば摂取された食物の30%と60%の間、より好ましくは40%と50%の間など)を除去するのに使用されることに留意されたい。患者によって摂取された全ての食物を除去することは好ましくなく、通常は実現不可能である。摂取物の除去および流体の注入の両方を実装するシステムの例が下記に説明される。
【0014】
図2は、交互に、胃から摂取物を除去し、流体を胃に注入するシステムの第1の実施形態を概略的に示す。流体は水または塩水などの任意の生体適合性の流体であることができ、任意で1つまたは複数の栄養素および/または薬物を含むことができる。図示されるように、アセンブリ16は、流体供給源22、ならびに流体供給源22、排出ライン18、および患者のライン20と連通するバルブ配列24を備える。バルブ配列24は、それには限定されないが、チェックバルブ、ブレードオクルダー(blade occluder)、およびディバーターバルブなどの1つまたは複数のバルブおよび任意のタイプのバルブを備えることができる。たとえば、バルブ配列24は、2つの動作位置、すなわち患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開く1つの位置、および流体供給源22と患者のライン20の間の経路を開くもう1つの位置を有する単一の三方バルブを使用して実装できる。あるいは、バルブ配列24は、2つのバルブ、すなわち患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開くのに使用される第1のバルブ、および流体が(図1に示される)連結部14を介して流体供給源22から患者の胃の中に圧送される場合に流体供給源22と患者のライン20の間の経路を開くのに使用される第2のチェックバルブを使用して実装できる。動作の際には、第1のバルブが開いて胃の内容物を排出する。次いで第1のバルブが閉じ、流体が流体供給源22から患者のライン20に圧送される。任意で、流体が流体供給源22から圧送された場合に、流体によって第1のバルブを自動的に閉じることができる。次いで第1のバルブは、流体がこれ以上患者のライン20に圧送されない場合に、胃の内容物を排出するために再び開くことができる。
【0015】
その他の実施形態が、図3に示されるような複数のバルブを備えることができる。図3は、チェックバルブ、すなわち流体供給源22と連通するバルブA、および2つのバルブ、すなわちバルブBおよびバルブFも有するアセンブリ16を概略的に示す。バルブBはチェックバルブ、すなわちバルブCと連通し、バルブCは患者のライン20を介して(図1に示される)連結部14と連通する。バルブFはチェックバルブ、すなわちバルブEと連通し、バルブEは排出ライン18と連通する。別のバルブ、バルブDが患者のライン20および排出ライン18と連通する。バルブFが閉じたときにバルブBが開き、バルブBが閉じたときにバルブFが開くようにバルブBおよびバルブFは連結できる。動作の際には、バルブFが閉じるときバルブBは開く。次いでバルブDを開いて、患者のライン20から受容した胃の内容物を排出できる。任意で、システムは、流体がバルブBおよびバルブCを通って圧送されるとき、流体の移動によってバルブDが閉じ、流体が患者のライン20を通って流体が胃に流入できるように構成できる。流体がこれ以上バルブBおよびCを通って圧送されない場合、バルブDが自動または手動で作動されて再び開き、胃の内容物を排出することができる。胃から内容物を除去が終了したとき、バルブDが閉じバルブBが閉じ、それによってバルブFが開く。次いで使用後に排出ラインを洗浄するために、流体はバルブA、バルブF、およびバルブEを通って排出ライン18に圧送できる。
【0016】
図3に示されるアセンブリ16の変形は、バルブ配列24、流体供給源22、および/または排出ライン18と連通する1つまたは複数のポンプを使用して実施できる。たとえば、ポンプは、(図1に示される)連結部14への流体の流れを促進するために、1つのチェックバルブが流体供給源22およびポンプと連通し、別のチェックバルブがポンプおよび患者のライン20と連通して、流体供給源22と患者のライン20の間に連結できる。ポンプは、1つのチェックバルブが患者のライン20およびポンプと連通し、別のチェックバルブがポンプおよび排出ライン18と連通して、患者のライン20と排出ライン18の間に連結できる。圧送は、たとえば流体供給源を圧搾するなどの手による圧搾によっても行うことができる。患者のライン20への、排出ライン18への、または両方への流体の流れを促進するために2つ以上のポンプの組合せを使用することができる。たとえば、動作中に、排出および/または注入が適切に機能しないなど、システムが胃の内容物で詰まった場合に、患者のライン20および/または排出ライン18の障害物を清掃するためにポンプを設けることができる。それには限定されないが、膜ポンプ、ばね装荷式ピストンポンプ(spring loaded piston pump)、シリンジポンプ、蠕動ポンプ、フレキシブルベインポンプ(flexible vein pump)、空気圧作動式ポンプ(pneumatically actuated pump)、またはそれらの組合せなどの様々なタイプのポンプも使用することができる。1つまたは複数のポンプは、必要なときだけ圧送を行うようにシステムから取り外すことができる。
【0017】
次に図2および3を参照すると、患者のライン20および/または排出ライン18から詰まりを除去する吸引を与えるために、取外し可能なシリンジが補助ポート25に設けられることができる。図2および3に対するバルブおよびポンプに関して様々な構成が論じられてきたが、バルブおよびポンプの任意の数、種類、および/または構成を使用できることが当業者には明らかである。
【0018】
図4および5A〜5Cは、胃から摂取物を除去するシステムの1つの実施形態を示す。
この実施形態では、システムは流体供給源22、排出ライン18、および患者のライン20を備え、患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開閉し、また流体供給源22と患者のライン20の間の経路を開閉する作動ハンドル26も備える。動作の際には、作動ハンドル26がアセンブリ16を排出モードと注入モードの2つのモード間で切り替えることができる。たとえば、排出モードでは、作動ハンドル26は患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開き、流体供給源22と患者のライン20の間の経路を閉じ、そうして胃の内容物を排出できるようにする元の位置または非作動位置であることができる。作動ハンドル26が圧搾または作動された場合、作動ハンドル26は患者のライン20と排出ライン18の間の経路を閉じ、流体供給源22と患者のライン20の間の経路を開く。作動ハンドル26により流体供給源22が圧搾状態またはポンプ作動状態になり、流体を流体供給源22から押し出し、したがって流体が注入モードで胃に流入できるようにする。たとえば、使用者は作動ハンドル26および流体供給源22を手で圧搾できる。
作動ハンドル26が解放されると、作動ハンドル26はその元の位置に、たとえば引っ張りばねなどのばね力によって戻され、患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開き、流体供給源22と患者のライン20の間の経路を閉じる。作動ハンドル26は、たとえば様々な流体ラインまたは作動バルブを押しまたは挟むことによって、関連分野の技術者には明白になる多様な手法のうちの任意のものを使用して様々な経路を開閉させることができる。
【0019】
さらに、図4および5A〜5Cを参照すると、システムは、使用されず患者から取り外された場合のための患者のラインキャップ28および患者のポートプラグ30も備えることができる。たとえば、アセンブリ16は患者のライン20から取り外すことができ、患者のラインキャップ28は患者のライン20を終端させるために使用できる。同様に、患者のポートプラグ30は患者のライン20がアセンブリ16に連結する開口に栓をするために使用できる。
【0020】
アセンブリ16は、流体供給源22と排出ライン18の間の経路を開閉するリンススライド32を備えることもできる。システムが流体を胃に注入し、内容物を胃から排出するのに使用された後に、流体供給源22は患者のライン20、排出ライン18、またはその両方をすすぎまたは洗浄するために使用できる。使用が完了したとき、流体を患者のライン20に流し、それを洗浄するために、作動ハンドル26が流体供給源22によって圧搾できる。患者のライン20が清掃された後に、患者のライン20が作動ハンドル26を保持しながら締め付けられ、患者のライン20をアセンブリ16から切り離すことができる。次いで作動ハンドル26が解放できる。排出ライン18を洗浄するために、リンススライド32が作動でき、流体が流体供給源22から排出ラインを下って流れることができるようになる。リンススライドが作動された場合、両方のバルブが開き、排出ラインが流体供給源よりも低いので、流体は排出ライン18から流出する。次いで、作動ハンドル26が流体供給源22によって圧搾でき、流体を圧送して流体供給源22から出し、排出ライン18を通して、排出ライン18を洗浄する。
【0021】
次に図4を参照すると、任意で、システムはその使用中にアセンブリ16を患者に取り付けるベルトクリップなどの取付け機構34を備えることができる。次に図4および5A〜5Cを参照すると、取付け機構34は取付け位置36でアセンブリ16に連結できる。
流体供給源22は、取付けアセンブリ38にあるアセンブリ16に連結できる。
【0022】
図6Aおよび6Bは、図4および5A〜5Cに示されるアセンブリ16の代わりに使用できる別のアセンブリ16’を示す。この実施形態では、作動レバー44が交互に、(a)患者のライン20と排出ライン18の間の経路を開き、または(b)患者のラインと排出ラインの間の経路を閉じる。次に図6Bを参照すると、この実施形態でレバー44が作動されると、それによって患者のライン20と排出ライン18の間の経路がクランプ49によって締め付けられ、流体供給源22と患者のライン20の間の経路が開く。レバー44が作動位置にあって流体供給源22が圧搾された場合、流体供給源22からの流体がチェックバルブを通って流れ、患者のラインに入り、胃に入る。レバー44が非作動位置にある場合、患者のライン20と排出ライン18の間の経路は開いている。流体供給源22を非作動位置で圧搾するとき、水が排出ライン18を通って流体供給源22から流れ、リンス効果を生じ、それによって個別のリンススライドの必要がなくなる。例示の実施形態では、作動レバー44がクランプ49によってチュービングラインを押しつけまたは挟んで経路を開/閉させることができる。しかし、関連分野の技術者は、適切な修正を行うことによって様々な流体の流路を開閉する別の手法を用いることができることを理解するであろう。
【0023】
水筒は、たいていは従来の雌継手に嵌合しない様々なねじ設計を有する可能性があるので、ユニバーサル流体供給源容器46が、どのような水筒ネックも受け入れ、ボトルネックフランジの周囲を固定するために、任意で実装できる。作動させると、容器は流体供給源のフランジを解放する。この特徴は、本明細書に説明される別の実施形態にも実装できる。
【0024】
システムは、好ましくは、患者の身体から延出するポートを使用して、患者に(たとえば患者の腹壁を通って)予め組み込まれた胃瘻チューブに連結される。好ましくは、ポートは比較的患者の腹部の表面と同じ高さであり、システムの嵌め合いのコネクタに嵌るコネクタを有する。そのような同一平面装着型の接合インターフェース(flush mount connection interface)を実装する様々な方法が、容易に考案できる。
【0025】
図8〜15は、同一平面装着式の接合インターフェースの1つの好ましい実装を示す。
インターフェースの1つの部分は、(図9〜12に示される)「スキンコネクタ」60であり、それは図1に関連して上記に論じた連結部14の実装形態であり、患者、および患者の胃の内側にある胃瘻チューブ45に取り付けられている。スキンコネクタ60のこの実施形態は、図14A〜14Bに示されるような胃の中への経路の開閉を制御する回転バルブアセンブリを備える。インターフェースの別の部分は図14A〜14Bにも示される「チューブコネクタ」65であり、それは患者のライン20の上端に配置され、流体密封性のインターフェースによってスキンコネクタ60と嵌合するように設計されている。
【0026】
図9〜11は、同一平面装着型のスキンコネクタ60を形成するためにスキンフランジ55の内側に組み立てられた回転バルブアセンブリ50を示し、図12Aは回転バルブアセンブリ50の分解図である。3つのバルブアセンブリ構成要素81、82、83は、スルーホールが位置合わせした時バルブが開き、スルーホールが位置合わせしないときバルブが閉じるように配列された、四分円1つ分だけ偏った位置のスルーホールを有する。好ましい実施形態では、バルブアセンブリ全体の大きさは、直径が約3cmから約4cmであり、スルーホールに関する大きさは直径が約6〜8mmである。バルブアセンブリ50では、プラットフォーム直径は、それを貫通するスルーホールの直径よりも約3.5から約7倍の大きさがあるような寸法になっていることができる。しかし、別の実施形態では、バルブアセンブリは、より大きいまたはより小さい、比率が異なる大きさのものであることができる。バルブアセンブリ50は、好ましくは上部プラットフォーム81および底部プラットフォーム83から構築され、上部プラットフォーム81に取り付けられ、漏れを防止するのに十分高いが、底部プラットフォーム83に対してエラストマ82の回転を可能にするのに十分に低い力で上部プラットフォームと底部プラットフォーム83の間に挟持されるエラストマ82の層を有する。エラストマは、ケイ素をプラスチックに取り付ける任意の接着剤を使用して上部プラットフォームに取り付けられるが、1つの実施形態では、下塗り剤および速硬化性接着剤が使用される。上部プラットフォーム81は、好ましくは、たとえばアセチルなどの滑らかなプラスチックから作製され、いくつかの実施形態では、DELRIN(登録商標)、TEFLON(登録商標)、ポリエチレンなどが使用でき、底部プラットフォーム83は、好ましくは、ABS、またはたとえば生体適合性の別の硬質プラスチックから作製される。しかし、別の実施形態では、これらの構成要素は同様の機能をもたらすその他の材料から作製できる。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームが患者の皮膚の付近に配置される。第1のプラットフォームが患者の皮膚に隣接して装着できる。いくつかの実施形態では、第1のプラットフォームは、患者の皮膚に直接的に接触でき、それに対して配置できる。上部保持リング80が、上部プラットフォーム81および中間層82を保持し、同時にこれらの2つの層が底部プラットフォーム83に対して回転できるようにするために底部プラットフォーム83に取り付けられるように構成される。取り付けは、スナップ嵌め、溶接、糊付け、または取り付けの任意のその他の方法の形であることができる。上部保持リング80は、好ましくはABSまたは別の硬質プラスチックからも作製される。
【0027】
いくつかの実施形態では、バルブアセンブリの構成要素(たとえば上部プラットフォームおよび底部プラットフォーム)は、互いに移動する。上記に論じられたように、1つのプラットフォームは、回転力によって別のプラットフォームに対して移動できる。しかし、これらのプラットフォームのそれぞれを通過するスルーホールは、たとえば直線方向の力などによる別の適切な力によって互いに対して移動できる。バルブアセンブリの構成要素の幾何学的形状は、たとえばプラットフォーム、保持器、および/またはエラストマ層が、各プラットフォーム(および任意でエラストマ層)を通過するスルーホールが、互いに交互に位置合わせし、ずれるように、正方形、長方形、またはその他の適切な幾何学的形状を有することができる、交互の形の移動を可能にするように調整できる。そのような構成では、1つのプラットフォームが他のプラットフォームに対して前後に直線的に移動でき(すなわち第1の位置を与えるために後方に直線的に動き、第2の位置を与えるために前方に直線的に動く)、または移動はたとえば単一の方向である。
【0028】
例示の実施形態では、図9〜11で最もよく分かるように、バルブアセンブリ50がその底部に突起53を有し、その突起53は、スキンコネクタ60を形成するためにスキンフランジ55の凹部56に締結することができるようにする。バルブアセンブリの上面は好ましくは、チューブコネクタ65の対応する表面と嵌合するための構造を有する(たとえば上部プラットフォーム81が切欠き52を有する)。バルブアセンブリ50は、スキンフランジ55の窪み56からその底部で突起53を押すことによってスキンコネクタ60から分離できる。かなりの力によって、手動で、または窪み56の底部で方向を定められた工具によって、逆目付きの突起53がスキンフランジ55の窪み56から解放でき、バルブアセンブリ50を取り外すことができる。
【0029】
スキンコネクタ60からのバルブアセンブリ50の取り外しが、処置の過程が終了した場合、または磨耗、定期的な保守、清掃、または長さ調整のためのバルブ交換と関連して必要になる可能性がある。取外し可能なバルブを使用することによって、短くなった腔路を補償するための(たとえば患者の体重の減少の後の)胃瘻チューブの長さの調整が可能になる。バルブアセンブリ50が取り外された後に、チューブはより短い長さに切断され、次いでバルブが交換され、有利に胃瘻チューブを交換する必要を回避する。
【0030】
いくつかの実施形態では、バルブアセンブリ50は、その底部プラットフォーム83が患者の皮膚に対して配置されるように胃瘻チューブに直接的に連結される。このようにして、スキンフランジ55の使用が回避される。任意で、底部プラットフォーム83は円滑な表面を有し、突起を含まない。
【0031】
いくつかの実施形態では、アセンブリはバルブおよび患者の身体に廃棄するための第1の流体経路を有するチューブを備える。バルブは底部プラットフォーム、上部プラットフォーム、および保持器を有する。底部プラットフォームおよび上部プラットフォームはそれぞれ、それを通過するスルーホールを有する。保持器は、底部プラットフォームと上部プラットフォームのスルーホールを位置合わせする第1の開位置と、底部プラットフォームと上部プラットフォームのスルーホールをオフセットする第2の閉位置との間で、上部プラットフォームを底部プラットフォームに対して移動できるように、上部プラットフォームに近接して底部プラットフォームを保持する。患者の身体に配置されたチューブの近位端は、底部プラットフォームのスルーホールに嵌め合わされる。患者の身体の外部の第2のチューブは、第2の流体経路を有する。第2の流体経路は、アセンブリに水またはその他の流体を供給できる。第2のチューブの遠位端は上部プラットフォームのスルーホールに隣接している。第1の流体経路および第2の流体経路は接合して単一の流体経路を形成する。バルブが第1の位置、すなわち開位置に配置された場合、2つのスルーホールは単一の流体経路を通るアクセスを提供するように位置合わせされる。第2の位置、すなわち閉位置では、スルーホールが流体密封性シールを提供し、且つ流体経路を通るアクセスを阻止するためにオフセットされる。いくつかの実施形態では、患者の身体の各チューブ、すなわち2つのスルーホール、および外部のチューブは、実質的に同様の内径を有し、したがってこの単一の流体経路を通る流体の流れは実質的に一定であり、すなわち内径が変わることによって狭窄しない。いくつかの実施形態では、上部プラットフォームが底部プラットフォームに対して実質的に直線方向に移動される。いくつかの実施形態では、第2の位置、すなわち閉位置へのバルブの配置は、流体密封性シールを提供するため、および外部のチューブが患者の身体のチューブから切り離された場合に流体経路を通るアクセスを阻止するためにスルーホールをオフセットさせる。いくつかの実施形態では、外部のチューブをバルブから切り離すために、バルブは最初に第2の位置、すなわち閉位置に配置されなければならない。
【0032】
バルブアセンブリ50の「開」位置から約120°の回転距離でバルブアセンブリ50の切り欠き52に嵌合し、それと機械的に連結するように構成されたチューブコネクタ65の接触面の突起66により、流体はチューブコネクタ65の取外し中にバルブアセンブリ50から漏洩しない(すなわちディスク68は常に取外しの前にスキンコネクタ60の通路を覆う)。
【0033】
充満した胃(すなわち食物の小片を収容するためのより大きな直径)から食物を吸引するように設計された胃瘻チューブに関して、流体圧は従来の供給管よりも高い可能性があり、図示されたバルブの実施形態は漏洩せずにそのようなより高い圧力に耐えることができる。例示のバルブの実施形態は、バルブを通るチューブからの、大きな一体の管腔を提供する様に設計することもできる。回転式のガスケット構成により、バルブが「開」位置にある場合、管腔の寸法を狭窄することなくチューブを密封することが可能になり、それによって食物の吸引中にチューブの詰まりの可能性を最小限に抑える。
【0034】
1つの実施形態では、図11〜12を参照すると、スキンコネクタ60のスキンフランジ55がスルーホール57を有する。スルーホール57は、胃瘻チューブの端部がスルーホール57に挿入された場合に胃瘻チューブを補完するように形作ることができる。底部プラットフォーム83は、たとえばスルーホール54を囲む噴出口511(図12B)を備えることができる。スルーホール54の噴出口511は、胃瘻チューブの管腔に入るように寸法を決めることができる。たとえば、胃瘻チューブの端部は、スルーホール54の噴出口511がその管腔に入り、胃瘻チューブの一部分が噴出口511とスキンフランジ55のスルーホール57の間で圧縮されるように配置される。スキンフランジ55のスルーホール57は胃瘻チューブの圧縮を向上させるように形作ることでき、たとえばスルーホール57が漏斗型を有することができる。1つの実施形態では、噴出口511の外径は胃瘻チューブの近位端の内径と同じである。スルーホール57の形状は、底部プラットフォーム83のスルーホール54を囲む噴出口511の形状に従って選択できる。スルーホール57に対する噴出口511の圧縮により、耐水性シールを形成できる。1つの実施形態では、胃瘻チューブの少なくとも一部分は、たとえばePTFEなどの疎水性のガスケット材料から作製される。疎水性ガスケット材料を含む胃瘻チューブの部分は、噴出口511とスルーホール57の間で圧縮でき、それによって胃瘻チューブの漏洩を防止する耐水性シールを形成する。別の実施形態では、フランジ55によって画定されるスルーホール57は、胃瘻チューブの外側表面の少なくとも一部分に配置された螺旋形の支持構造を補完するねじ山を有する内側表面を有する。螺旋形の支持構造を有し、かつ/またはePTFEを使用する胃瘻チューブに関する支持は、特許文献5に発見でき、それは参照によって本明細書に組み込まれる。スキンコネクタ60が底部プラットフォーム83のスルーホールを囲む噴出口511を備え、かつ/またはフランジが胃瘻チューブの螺旋の支持構造を補完するねじ山を備える内側表面を有する実施形態では、処置が終了した場合またはバルブ交換に必要なバルブの取外しは、さらなるステップが必要になる可能性がある。たとえば、スキンフランジ55からバルブ50の突起を締結解除する前または後に、噴出口511が胃瘻チューブの近位端の管腔から取り外される。別の実施形態では、フランジ55からバルブ50の突起を締結解除する前または後に、バルブ50が胃瘻チューブに配置された螺旋形の支持の反対の方向に回転され、それによって胃瘻チューブからバルブ50を取り外す。
【0035】
図11〜13を参照すると、胃瘻チューブの近位端がスキンコネクタ60の底部プラットフォームのスルーホールと嵌め合わされている。底部プラットフォーム83は患者の皮膚に隣接して配置され、任意でスキンコネクタ60のフランジ55の一部分が底部プラットフォーム83と患者の皮膚の間にある。スキンコネクタ60は患者の皮膚に隣接して配置できる。スキンコネクタ60は、第1の時間の間、流体経路へのアクセスを提供するために、上部プラットフォーム81を通過するスルーホール51を実質的に開位置でスルーホール54と位置合わせさせるように第1の位置に回転される。スキンコネクタ60が第1の位置にある場合、患者の胃の内容物は胃瘻チューブによって吸引される。スキンコネクタ60を第1の位置に回転することにより、胃瘻チューブの狭窄が避けられ、それによって吸引を補助する。胃瘻チューブの近位端に流体密封性シールをもたらし、第2の時間の間、流体経路へのアクセスを阻止するために、スキンコネクタ60を第2の位置に回転して、スルーホール51をスルーホール54からオフセットされる。
【0036】
いくつかの実施形態では、胃瘻チューブ以外のチューブの近位端は底部プラットフォーム83のスルーホール54に嵌め合わされ、底部プラットフォーム83は患者の皮膚に隣接して配置される。第1の位置にバルブ50を設けることにより、第1の時間の間、チューブの流体経路へのアクセスが可能になり、第2の位置にバルブ50を設けることにより、チューブの近位端に流体密封性シールが施され、チューブの流体経路へのアクセスが第2の時間の間、阻止される。
【0037】
図13Aおよび13Bは、患者のライン20の上端に連結されたチューブコネクタ65を示す。チューブコネクタ65はスキンコネクタと嵌め合うように設計され、チューブコネクタ65の接触面の突起66は、バルブアセンブリ50の切り欠き52と嵌め合うように構成される(共に図9Bに示される)。チューブコネクタ65の本体は、好ましくはABSのような硬質プラスチックから構成される。チューブコネクタ65の接触表面は、好ましくは、スキンコネクタのスルーホールに適合するように寸法を決められ配置された、偏った位置のスルーホール67を備える、シリコーンなどのエラストマ材料から作製されるディスク68を使用して実装される。例示の実施形態では、チューブコネクタ65はスキンコネクタの合わせ面に嵌合するように構成された接触表面の周縁の周りに稜部71を有する(すなわち図10Cに示されるスキンコネクタ60の外縁の周りの谷部61など)。例示のチューブコネクタの外側表面は、使用者が把持するためのハンドル69、および患者のライン配管に取り付けるための接触表面のスルーホールと流体連通する逆目付きの中空の突起70も有する。
【0038】
次に図10Cおよび図12〜14を参照すると、チューブコネクタ65およびスキンコネクタ60が嵌合されない場合、スキンコネクタ60のバルブアセンブリ50は「閉」位置にあり、上部プラットフォーム81のスルーホール51および中間層82が底部プラットフォーム83のスルーホール54に対して位相がずれた向きになる。チューブコネクタ65とスキンコネクタ60を連結するために、チューブコネクタのスルーホール67がバルブアセンブリ50の上部プラットフォーム81のスルーホール51と位置合わせされる。次いでチューブコネクタ65はハンドル69を把持し、それを時計周りに回すことによって回転される。これが起こるとき、上部プラットフォーム81の偏った位置のスルーホール51、および中間層82、およびチューブコネクタ65のスルーホール67は、全て共に回転してバルブアセンブリ50の底部プラットフォーム83のスルーホール54と位置合わせし、それによって胃瘻チューブへの通路を開ける。チューブコネクタ65をスキンコネクタ60に固定するために、チューブコネクタ65を時計回りに回転させることにより、チューブコネクタの嵌合フィーチャ66も(図9Bに示される)バルブアセンブリ50の対応する切り欠き52と係合する。チューブコネクタ65の患者のライン20の流体経路は、スキンコネクタ60に連結する胃瘻チューブ45の流体経路と結合でき、それによって単一の流体経路を提供する。
【0039】
通路が開いた後に、(任意で液体の患者の胃への注入と交互に)上記に論じたように患者の胃からの摂取物の除去が行われる。それに続いて、患者または開業医はチューブコネクタ65を反時計回りに回転させ、それによってスルーホール67、上部プラットフォーム81の偏った位置のスルーホール51、および中間層82を図14Aに示される位置に、バルブアセンブリ50の底部プラットフォーム83のスルーホール54から全て共に離れて回転させ、それによってスキンコネクタ60のバルブを閉じる。次いでチューブコネクタ65をスキンコネクタ60から離れて引くことができる。
【0040】
次に図10〜11を参照すると、スキンコネクタ60は好ましくは、より整った外観を与え、スキンコネクタ60が使用者の衣服に引っかかるのを防止し、加えられた応力に対して緩衝器として機能するように、完全に組み立てられたロープロファイルのスキンポート(skin−port)を皮膚に向かってテーパを付ける、柔軟なコンプライアンスのある材料(たとえばエラストマ、発泡体など)からなる外部スカート58によって構成される。別の実施形態では、スキンコネクタ60およびチューブコネクタ65は、様々なその他の形式で構成でき、かつ/または様々な特性を最適化するために異なる材料を使用できる。たとえば、スキンコネクタ60およびチューブコネクタ65の両方が横長の形状で作製できる。より具体的には、1つまたは複数の上部プラットフォーム、底部プラットフォーム、ディスク、および保持リング(すなわち保持器)が横長の形状を有する。嵌合フィーチャおよびバルブの回転は、それには限定されないがサムホイール機構、シザー機構などの関連分野の技術者には明らかになる選択的な手段によって作動できる。患者の皮膚の表面に装着された場合、スキンコネクタ60および/またはチューブコネクタ65に嵌合されたスキンコネクタ60の組合せは、約5mmから約20mm、または約7mmから約9mmの寸法で患者の皮膚の上に配置される。したがって、スキンコネクタ60および/またはチューブコネクタ65に嵌合されたスキンコネクタの組合せの全体の高さは、約5mmから約20mm、または約7mmから約9mmの範囲にある。スキンコネクタ60および/またはチューブコネクタ65に嵌合されたスキンコネクタ60がロープロファイル(すなわち患者の皮膚からのわずかな寸法)を有することが望ましい。ロープロファイルを有することにより、摂取物を患者の胃から除去するために、患者がバルブを分離して着用し、システムを分離して使用することが可能になる。
【0041】
食物を胃から吸引することによる、可能性のある1つの副作用は、カリウムなどの電解質を低下させる。塩化水素(HCl)を食物の小片と共に胃から除去することは、ヒトの身体が電荷均衡を維持するためのカリウムを排出し、カリウムの過剰な排出は低カリウム血症を生じるおそれがある。低カリウム血症を防止する1つの方法に、患者にカリウム栄養補給剤およびプロトンポンプ阻害剤を与えることがある。
【0042】
低カリウム血症を防止する別の方法には、電解質不均衡を防止し、さらなる治療の必要をなくすために、抽出された材料からHClを選択的に除去し、それを患者の胃に戻すことがある。酸を胃に戻すことを行うために、デバイスは、廃物を選択的にふるいにかけて除去し、胃に戻すためにHClを保持する1つまたは複数の半透過性フィルタによって構成できる。適切なフィルタの例には、機械的フィルタ、化学的フィルタ、イオン膜(たとえばアニオン交換膜、カチオン交換膜、バイポーラ膜などの)、および電気機械的濾過システム(または上記の組合せ)が含まれる。
【0043】
胃に酸を戻すことを伴う食物の排出の1つの方法は、2つのフィルタを直列に用いることによるものである。第1のフィルタ、またはプレフィルタは、食物の小片を流体から分離する。この機能を行う適切なフィルタの例には、「廃棄」流体を残して特定の片の大きさの上の固体を選択的に除去する標準のグラスファイバまたはセルロースフィルタなどの機械的フィルタが含まれる。そのようなフィルタに関する適切な有孔率は2.5μmの有孔率である。第2のフィルタは、塩化水素を予め濾過された流体から除去する。この機能を行う適切なフィルタの例には、半透過性膜、またはアニオン交換膜(たとえば(株)トクヤマのNEOSEPTA(商標))がある。
【0044】
図7Aは、酸を胃に戻す第1の実施形態を示す。サイホン効果およびポンプ圧送を使用して、排出された胃の内容物がプレフィルタ110を通り、アニオン交換膜124によって別の区画126と分離されているデュアルチャンバ容器120の1つの区域122に押し込まれる。第2のチャンバ126は、脱イオン水を含む。セル120のデュアルチャンバの間のイオン濃度差は、拡散透析プロセスが起こるように促し、その場合、塩化水素からのCl−およびH+イオンは、獏124を横切って水で満たされたチャンバ126に選択的に移動する。次いで廃棄流体は、トイレへの出口に解放でき、次いでポンプ130は、HClおよび水溶液を押して患者の胃に戻すように作動できる。図7Bは、図7Aの実施形態と同様であるが、拡散透析プロセスが起きている間に対象者が胃をフラッシングしサイホン動作させ続けることができるようにするために、別個の水注入サブシステム140を加える別の実施形態を示す。それには限定されないが、流体懸架法などの電気泳動法で帯電したイオンを分離するための電気透析、または陽極および陰極を備えるより複雑な濾過システムを使用することもできる。電気濾過プロセス(electrofiltration)は、廃棄物からHClを除去する時間を減少させる可能性がある。
【0045】
体重の減少を達成するために患者の胃から食物を繰返し除去するには、問題(たとえば電解質レベルの低下など)を回避する、密接した医療的管理を必要とする。したがって、内科医は、デバイスの不適切な使用を避けるために患者が継続管理および血液検査のために再訪し、または最低でもシステムの適切な使用を患者が遵守したことを明らかにするデータを有することを確かめることが望ましい可能性がある。患者がそのような継続管理のために再訪することを確かめるために、遮断機構をシステムに組み込むことができる。遮断機構は好ましくは(たとえば一月後にデバイスを不能にするなど)時間の経過、使用のサイクルの数(たとえば90日の使用の後にデバイスを不能にする)、または抽出された物質の体積(たとえば50リットルの物質が除去された後にデバイスを不能にするなどの)何らかの使用の測定値に基づいて動作する。
【0046】
使用の測定は、関連分野の技術者によって理解されるような(たとえばカム作動スプロケットを使用して増分される数十段のギア機構、または適切なセンサによって増分される電気式カウンタなどの機械的なカウンタを使用して)機械的または電気的な手段によって実施できる。カウントを増分するために使用できる適切な事象は、それには限定されないが、水筒のシステムへの連結、チューブコネクタのスキンコネクタへの連結等が含まれる。遮断機構は、機械的または電気的な手段によって実施することもできる。適切な機械的な遮断機構の1つの例に予荷重ばね機構があり、それは作動されると流体がシステムのチューブのうちの1つを通って移動するのを阻止する。遮断を実施するための適切な電気デバイスの1つの例にソレノイド作動バルブがあり、広範囲な代替が関連分野の技術者には明らかになるであろう。遮断機構は、デバイスを永久に不能にするように設計することもでき、その場合、患者はシステムを使用し続けるために新しいデバイスを得る必要がある。あるいは、それは、(たとえばパスワードを入力することによって再設定できる電子遮断機構、または指紋検出器などのバイオメトリックキーを使用して)医師によって再設定可能であるように構成できる。患者が(健康な電解質レベルを確かめるために血液テストを使用して)医師によって診察された後に、医師は新しいデバイスを提供することができ、または遮断機構をリセットできる。
【0047】
いくつかの上記に説明した実施形態を適用したものの1つに、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する方法を実施することがある。この方法は、(a)摂取された食物の第1の部分を胃瘻チューブを介して患者の胃からサイホン式に流すステップと、(b)胃瘻チューブを介して患者の胃に液体を注入するステップと、(c)摂取された食物の第2の部分と共に胃瘻チューブを介して患者の胃から注入された液体のうちの少なくとも一部分をサイホン式に流すステップを含む。任意でこの方法はさらに、(d)液体を胃瘻チューブを介して患者の胃に注入するステップと、(e)摂取された食物の第3の部分と共に胃瘻チューブを介して患者の胃から注入された液体のうちの少なくとも一部分をサイホン式に流すステップを含み、ステップ(d)はステップ(c)の後に行われ、ステップ(e)はステップ(d)の後に行われる。
【0048】
いくつかの上記に説明した実施形態の別の適用には、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する装置を実装することがある。この装置は、流体密封性連結部によって胃瘻チューブの近位端に連結するように構成されたコネクタと、患者の胃から食物を排出ポートにサイホン式に流し、または圧送することを可能にするように構成されたコネクタと排出ポートの間に提供された第1の流体経路と、入力ポートからの液体を患者の胃に注入することを可能にするように構成されたコネクタと入力ポートの間に設けられた第2の流体経路と、交互に(a)患者の胃から食物をサイホン式に流し、または圧送して出すことを可能にするために、第1の時間間隔の間に第1の流体経路を開き、(b)リザーバの液体を患者の胃に注入することを可能にするために第2の時間間隔の間に第2の流体経路を開くように構成された流体回路とを備える。
【0049】
上記に説明したいくつかの実施形態の別の適用には、胃への外部の胃瘻連結部を装着された患者の胃から摂取物を除去する方法を実施することがある。この方法は、25cmを超える全長を有するようにサイホンシステムを形成するようにサイホンチューブを連結部に連結するステップと、サイホンチューブを通して胃の内容物を排出するステップとを含む。
【0050】
上記に説明したいくつかの実施形態の別の適用には、胃への外部の胃瘻連結部を装着された患者の胃から摂取物を除去する方法を実施することがある。この方法には、流体の注入なしに胃の中の流体を増加させるために胃に連結部を通して流体を圧送するステップと、連結部を通して胃の内容物を排出するステップとを含む。任意で、流体は以下の水、栄養素、薬物、および戻された胃液のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0051】
上記に説明したいくつかの実施形態の別の適用には、胃への外部の胃瘻連結部を装着された患者の胃から摂取物を除去する装置を実装することがある。この装置は、連結部を通して胃に流体を注入する流体供給源と、連結部から受容した胃の内容物を排出する排出ラインとを含む。任意で、サイホンシステムが、好ましくは平坦な配管を使用して胃の内容物を受動的に排出するために使用される。任意で、連結部を通して胃の中へ流体を圧送するためにポンプが流体供給源に連結できる。
【0052】
いくつかの上記に説明した実施形態の別の適用には、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する方法を実施することがある。この方法は、(a)胃瘻チューブを介して患者の胃に含まれる物質の一部分を抽出するステップと、(b)抽出するステップで抽出された物質から胃酸を除去するステップと、(c)除去するステップで除去された胃酸を患者の胃に胃瘻チューブを介して戻すステップとを含む。任意で、除去するステップが、(i)抽出ステップで抽出された物質から固体部分を濾過して除去するステップと、(ii)半透過性膜またはアニオン交換膜を使用してステップ(i)から生じる液体を濾過するステップとを含む。この用途では、抽出ステップは、サイホン式に流す、または圧送することによって実施できる。
【0053】
いくつかの上記に説明した実施形態の別の適用には、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する装置を実装することがある。この装置は、流体密封性連結部によって胃瘻チューブの近位端に連結するように構成されたコネクタと、胃酸をその他の物質と分離するように構成されたフィルタと、患者の胃から抽出された物質をフィルタに送るように構成されたフィルタへのコネクタからの第1の経路と、フィルタによって分離された胃酸を患者の胃の中に圧送して戻すように構成されたポンプと、その他の物質を廃物出口に送るように構成された第2の経路を含む。この用途では、患者の胃から抽出された物質は、圧送またはサイホン式に流すことによってフィルタに送ることができる。任意で、この装置はさらに、液体を保持するように構成されたリザーバ、およびコネクタを介してリザーバから患者の胃に液体を圧送するように構成されたポンプとを含むことができる。
【0054】
いくつかの上記に説明した実施形態の別の適用には、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する方法を実施することがある。この方法には、胃瘻チューブを介して患者の胃から摂取された食物をサイホン式に流すまたは圧送する装置を提供するステップと、サイホン式に流すまたは圧送する動作を装置によって行うことができる回数を制限するステップとを含む。サイホン式に流す、または圧送する動作を行うことができる回数は、(a)最初の使用からの経過時間、(b)食物をサイホン式に流す、または圧送することが何回行われたか、(c)装置が胃瘻チューブに何回連結されたか、または(d)患者の胃から抽出された物質の体積などの様々な要因によって制限される可能性がある。任意で、この方法はさらに、胃瘻チューブを介して液体を患者の胃に注入するステップを含み、注入ステップはサイホン式に流す、または圧送することと交互に行われる。
【0055】
いくつかの上記に説明した実施形態の別の適用には、患者の腹壁を通過して患者の胃に入る胃瘻チューブを介して、患者の胃から摂取された食物を除去する装置を実装することがある。この装置は、胃瘻チューブの近位端に流体密封性連結部によって連結するように構成されたコネクタ、および制限された回数のみ、患者の胃から食物を排出ポートにサイホン式に流し、または圧送することを可能にするように構成された、コネクタと排出ポートの間に設けられた第1の流体経路を備える。サイホン式に流す、または圧送することができる回数は、(a)最初の使用からの経過時間、(b)食物をサイホン式に流すまたは圧送することが何回行われたか、(c)装置が胃瘻チューブに何回連結されたか、または(d)患者の胃から抽出された物質の体積などの様々な要因によって制限される可能性がある。任意で、この装置はさらに、患者の胃に注入される液体を保持するリザーバと、リザーバの液体の患者の胃への注入を可能にするように構成されたリザーバからコネクタへの第2の流体経路、および交互に(a)患者の胃から食物をサイホン式に流す、または圧送することを可能にする最初の時間間隔の間に第1の流体経路を開く、および(b)リザーバの液体の患者の胃への注入を可能にする第2の時間間隔の間に第2の流体経路を開くように構成された流体回路を備えることができる。
【0056】
システムは本明細書で、摂取物を患者の胃から除去する文脈で説明されるが、システムは患者の上方の消化管のその他の部分(たとえば空腸)から摂取物を除去するために使用することもできることに留意されたい。
【0057】
上記の議論は本発明の様々な例示の実施形態を開示するが、当業者は本発明の真の範囲から逸脱することなく本発明の利点のいくつかを達成する変形および変更をなすことができることが明らかである。したがって、その他の実施形態が添付の特許請求の範囲内にある。
【符号の説明】
【0058】
10 患者
14 連結部
16 アセンブリ
18 排出ライン
20 患者のライン
22 流体供給源
24 バルブ配列
25 補助ポート
26 作動ハンドル
28 患者のラインキャップ
30 患者のポートプラグ
32 リンススライド
34 取付け機構
36 取付け位置
38 取付けアセンブリ
44 レバー
45 胃瘻チューブ
46 ユニバーサル流体供給源容器
49 クランプ
50 バルブアセンブリ
51 スルーホール
52 切り欠き
53 突起
54 スルーホール
55 スキンフランジ
56 窪み
57 スルーホール
58 外部スカート
60 スキンコネクタ
61 谷部
65 チューブコネクタ
66 突起
67 偏ったスルーホール
68 ディスク
69 ハンドル
80 上部保持リング
81 上部プラットフォーム
82 中間層
83 底部プラットフォーム
110 プレフィルタ
120 デュアルチャンバ容器
122 区域
124 アニオン交換膜
126 区画
130 ポンプ
140 サブシステム
511 噴出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体経路へのアクセスを交互に可能にし、阻止するためのバルブアセンブリであって、 そこを通過する第1のスルーホールを有する第1のプラットフォームであって、患者の皮膚に隣接して配置するようになされた第1のプラットフォームと、
そこを通過する第2のスルーホールを有する第2のプラットフォームと、
前記第2のプラットフォームが前記第1のプラットフォームに対して第1の位置と第2の位置の間で回転できるように、前記第2のプラットフォームに近接して前記第1のプラットフォームを保持するように構成された保持器であって、前記第1の位置では前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホールが前記流体経路へのアクセスを提供するように位置合わせされ、前記第2の位置では前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホール流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路へのアクセスを阻止するようにオフセットされる保持器と、
を備えることを特徴とするバルブアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のスルーホールが前記流体経路に隣接していることを特徴とする請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項3】
胃瘻チューブをさらに備え、前記胃瘻チューブの前記管腔が前記第1のスルーホールに隣接していることを特徴とする請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のプラットフォームと前記第2のプラットフォームとの間に挟持されたエラストマの層をさらに備え、前記エラストマの層は第3のスルーホールを有することを特徴とする請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項5】
エラストマの前記層が前記第2のプラットフォームに取り付けられたことを特徴とする請求項4に記載のバルブアセンブリ。
【請求項6】
前記保持器が、前記第2のプラットフォームおよびエラストマの前記層を保持するため、前記第2のプラットフォームおよびエラストマの前記層が前記第1のプラットフォームに対して回転できるようにするために、前記第1のプラットフォームに取り付けられたことを特徴とする請求項4に記載のバルブアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のプラットフォームの第一四分円が前記第1のスルーホールを含み、前記第2のプラットフォームの前記第2のスルーホールが、前記第1のスルーホールを通じてアクセスを提供するように、前記第1の位置で前記第1のスルーホールと位置合わせするために偏らせ、前記第1のスルーホールを通るアクセスを阻止するように、前記第2の位置で前記第1のスルーホールからオフセットされることを特徴とする請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項8】
患者の腹壁を通過して前記患者の胃に入る胃瘻チューブの流体経路へのアクセスを提供し、阻止する方法であって、
前記胃瘻チューブの近位端を、コネクタの第1のプラットフォームを通過する第1のスルーホールに嵌合するステップであって、前記第1のプラットフォームが前記患者の皮膚に隣接して配置されるステップと、
第1の時間の間、前記流体経路にアクセスを提供するために、第2のプラットフォームを通過する第2のスルーホールを前記第1のスルーホールと実質的に位置合わせされるように、前記コネクタを第1の位置に回転するステップと、
第2の時間の間、前記胃瘻チューブの前記近位端への流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路へのアクセスを阻止するために、前記第2のスルーホールを前記第1のスルーホールからオフセットさせるように、前記コネクタを第2の位置に回転させるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記コネクタを前記第1の位置に回転することは、前記流体経路の狭窄を避けることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
患者の腹壁を通過して前記患者の胃に入る胃瘻チューブの流体経路へのアクセスを提供し、阻止する装置であって、
フランジの内側に配置されたバルブアセンブリを備える第1のコネクタであって、前記バルブアセンブリが、それを通過する第1のスルーホールを有する第1のプラットフォーム、およびそれを通過する第2のスルーホールを有する第2のプラットフォームを有し、前記胃瘻チューブの前記流体経路が前記第1のスルーホールに隣接し、前記第1の位置では、前記第1のスルーホール及び前記第2のスルーホールが前記流体経路へのアクセスを提供するように位置合わせするために、前記第2の位置では、前記第1のスルーホール及び前記第2のスルーホールが前記胃瘻チューブの近位端に流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路へのアクセスを阻止するようにするようにオフセットするために、前記第2のプラットフォームが第1の位置と第2の位置との間で前記第1のプラットフォームに対して回転できるように、保持器が前記第2のプラットフォームに近接して前記第1のプラットフォームを保持することを特徴とする装置。
【請求項11】
前記第1の位置で前記第1のスルーホール及び前記第2のスルーホールを位置合わせすることは、前記胃瘻チューブの狭窄を避けることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホールを相補するように寸法を決められ且つ配置されたディスクのスルーホールを画定するディスクを有する第2のコネクタであって、前記第1のコネクタに連結可能である第2のコネクタをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第2のコネクタがさらに、前記ディスクのスルーホールに連結する第2の流体経路を有するチューブを備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記流体経路および前記第2の流体経路は、前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールとが前記第1の位置に位置合わせされる場合に接合されることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールとが前記第2のコネクタが前記第1のコネクタに連結された場合に前記流体経路へのアクセスを提供するように、前記第1の位置で位置合わせされることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールとが、前記第2のコネクタが前記第1のコネクタから分離した場合に前記流体経路へのアクセスを阻止するように、前記第2の位置でオフセットされることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のコネクタが、前記患者の皮膚の上に約7mmから約9mmの寸法になっていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項18】
流体経路を通る実質的に一定の流れを提供するためのアセンブリであって、
患者の身体に配置するための第1の流体経路を有する第1のチューブと、
第1のプラットフォーム、第2のプラットフォーム、および保持器を備えるバルブであって、前記第1のプラットフォームがそれを貫通する第1のスルーホールを有し、前記第1のプラットフォームが患者の皮膚に隣接する位置に適合され、前記第1のチューブの近位端が前記第1のスルーホールと嵌め合わされ、前記第2のプラットフォームがそれを通過する第2のスルーホールを有し、前記第2のプラットフォームが第1の位置と第2の位置との間で前記第1のプラットフォームに対して移動できるように、保持器が前記第1のプラットフォームを前記第2のプラットフォームに近接して保持するように構成されるバルブと、
第2の流体経路を有する第2のチューブであって、前記第2のチューブの遠位端が前記第2のスルーホールに隣接し、前記第1の流体経路と前記第2の流体経路とが流体経路を形成するように接合され、前記第1の位置では、前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールが前記流体経路を通るアクセスを提供するように位置合わせされ、前記第2の位置では、前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホールが流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路を通るアクセスを阻止するようにオフセットされる第2のチューブと、
を備えることを特徴とするアセンブリ。
【請求項19】
前記第1のチューブ、前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホール、ならびに前記第2のチューブのそれぞれが実質的に同じ内径を有し、前記流体経路を通る流体の流れが実質的に一定であることを特徴とする請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記第2のプラットフォームが、実質的に直線の方向で前記第1のプラットフォームに対して移動できることを特徴とする請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項21】
患者の身体に配置するための第1の流体経路を有する第1のチューブと、
第1のプラットフォーム、第2のプラットフォーム、および保持器を備えるバルブであって、前記第1のプラットフォームがそれを貫通する第1のスルーホールを有し、前記第1のプラットフォームが患者の皮膚に隣接する位置に適合され、前記第1のチューブの近位端が前記第1のスルーホールと嵌め合わされ、前記第2のプラットフォームがそれを通過する第2のスルーホールを有し、前記第2のプラットフォームが第1の位置と第2の位置との間で前記第1のプラットフォームに対して移動できるように、保持器が前記第1のプラットフォームを前記第2のプラットフォームに近接して保持するように構成されるバルブと、
第2の流体経路を有する第2のチューブであって、前記第2のチューブの遠位端が前記第2のスルーホールに隣接し、前記第1の流体経路と前記第2の流体経路とが流体経路を形成するように接合され、前記第1の位置では、前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールとが前記流体経路を通るアクセスを提供するように位置合わせされ、前記第2の位置では、前記第2のチューブが前記第1のチューブから切り離された場合に、前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホールが流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路を通るアクセスを阻止するようにオフセットされる第2のチューブと、
を備えることを特徴とするアセンブリ。
【請求項22】
患者の身体に配置するための第1の流体経路を有する第1のチューブと、
第1のプラットフォーム、第2のプラットフォーム、および保持器を備えるバルブであって、前記第1のプラットフォームがそれを貫通する第1のスルーホールを有し、前記第1のプラットフォームが患者の皮膚に隣接する位置に適合され、前記第1のチューブの近位端が前記第1のスルーホールと嵌め合わされ、前記第2のプラットフォームがそれを通過する第2のスルーホールを有し、前記第2のプラットフォームが第1の位置と第2の位置との間で前記第1のプラットフォームに対して移動できるように、保持器が前記第1のプラットフォームを前記第2のプラットフォームに近接して保持するように構成されるバルブと、
第2の流体経路を有する第2のチューブであって、前記第2のチューブの遠位端が前記第2のスルーホールに隣接し、前記第1の流体経路と前記第2の流体経路とが流体経路を形成するように接合され、前記第1の位置では、前記第1のスルーホールと前記第2のスルーホールとが前記流体経路を通るアクセスを提供するように位置合わせされ、前記第2の位置では、前記第1のスルーホールおよび前記第2のスルーホールが流体密封性シールを提供し、且つ前記流体経路を通るアクセスを阻止するようにオフセットされ、前記第2のチューブを前記第1のチューブから切り離すために前記バルブが前記第2の位置にある第2のチューブと、
を有することを特徴とするアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−13785(P2013−13785A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−232652(P2012−232652)
【出願日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【分割の表示】特願2009−522889(P2009−522889)の分割
【原出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【出願人】(509004848)アスパイア・バリアトリックス・エルエルシー (3)
【Fターム(参考)】