説明

背面電子衝撃加熱装置

【課題】加熱容器1のとテーブル6との間の電気的接触抵抗を小さく、且つ安定化させて、加熱容器1の熱分解生成炭素皮膜の欠陥を防止し、これにより長期にわたって安定して加熱容器の気密性を確保出来する。
【解決手段】背面電子衝撃加熱装置は、前記導電性を有する加熱容器1の周壁13の下端部をテーブル6の上に載せて気密に支持すると共に同加熱容器1の周壁13の下端部とテーブル6との間に、真空シール8に加え、導電性を有するスプリングを環状としたスプリングコンタクト5を介在させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等の加熱物を高温に加熱する加熱装置に関し、特に加速した電子を加熱プレートにその背後から衝突させて加熱プレートを発熱させる形式の背面電子衝撃加熱装置であって、加熱プレートとアースとの電気的な導通性に優れたものに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェハ等の処理プロセスにおいて、その半導体ウェハ等の板状部材を加熱するための加熱手段として、加速した電子を加熱プレートの背後に衝突させて加熱プレートを発熱させる形式の背面電子衝撃加熱装置が使用されている。この背面電子衝撃加熱装置では、フィラメントに通電することにより発生した熱電子を高電圧で加速し、この熱電子を加熱プレートの背後に衝突させて、加熱プレートを発熱させる。そしてこの加熱プレートの上に載せた板体を加熱する。
【0003】
図5は、背面電子衝撃加熱装置の従来例を示す図である。同図に示す通り、ステンレス鋼等の金属からなるテーブル26の周辺部分に真空チャンバ24の周辺部分が載せられ、気密に固定されている。テーブル26の中には、冷却液通路27が形成され、この冷却液通路27に水等の冷却液を通すことにより、テーブル26が冷却される。
【0004】
このテーブル26の上には、前記真空チャンバ24の中に加熱容器21が設置されている。この加熱容器21は、下面が開いた容器状のものであって、シリコンウエハ等の薄形板状の加熱物を載せる天板が平坦な加熱プレート22となったものである。より具体的には、加熱容器21は、加熱プレート22が天板となってその上面側が閉じられ、加熱プレート22の周囲の下方には、下面側が開口した円筒形状の周壁33が設けられている。加熱容器21の周壁33の下端部はフランジ状になっており、このフランジ部分が真空シール材28を挟んでテーブル26の上面に当てられると共に、フランジ部分の上に当てられた環状の導電性座金36を介して押え金具35により固定される。これにより、加熱容器21とテーブル26は電気的に導通した状態で前記真空シール材28により気密にシールされる。テーブル26は接地され、従って加熱容器21も接地される。
【0005】
このような加熱容器21の材質としては、黒鉛等の導電体が使用される。これに対し、加熱容器21がアルミナや窒化珪素のようなセラミックで絶縁体からなる場合は、その加熱プレート22の内面や周壁33とその下部フランジの内外の全面をメタライズして導体膜を形成し、この導体膜を前記導電性座金36、押え金具35及びテーブル26を介して接地する。
【0006】
さらに、この加熱容器21の内部には、テーブル26から支柱34が立設され、この支柱34の上端側に平板状のホルダ32が支持されている。さらにこのホルダ32からフィラメント支持柱37が立設され、このフィラメント支持柱37にフィラメント29が取り付けられている。このフィラメント29は、加熱容器21の中でその加熱プレート22の背後に設けられている。またこのフィラメント29には、フィラメント加熱電源30が接続されている。さらに、このフィラメント29と加熱プレート22との間には、加熱容器21、導電性座金36、押え金具35及びテーブル26を介して電子加速電源31により加速電圧が印加される。前述したように、加熱プレート22を有する加熱容器21は接地されているので、フィラメント29に対して正電位に保持される。
【0007】
前記フィラメント支持柱37の中間部には、フィラメント29の下方に位置するようにリフレクタ23が取り付けられている。このリフレクタ23は、フィラメント支持柱37を介してフィラメント29に導通しており、同フィラメント29と同電位のマイナス電位とされる。
【0008】
このような背面電子衝撃加熱装置では、フィラメント29と加熱プレート22との間に電子加速電源31により一定の高電圧の加速電圧を印加すると共に、フィラメント加熱電源30によりフィラメント29に通電すると、フィラメント29から熱電子があらゆる方向に放出される。ここで、下に向かった熱電子もマイナス電位のリフレクタ23によって反射されるので、結果的にフィラメント29から上下方向に放出された殆どの熱電子は前記加速電圧により加速されて加熱プレート22の下面に衝突する。この電子衝撃により加熱プレート22が加熱される。加熱プレート22に生じる熱は、フィラメント29の下方に設けられたリフレクタ23により反射され、出来る限り熱が不要な個所に拡散するのが防止される。加熱プレート22に衝突した電子は、加熱容器21の周壁33から導電性座金36、押え金具35、テーブル26を介してアースに流れる。
【0009】
加熱容器21の内側はフィラメント29から熱電子を発生させて、これを高速で加熱プレート22の下面に衝突させることから、高真空に保たれなければならない。加熱容器21として最も一般的に使用される黒鉛はポーラスであり、約30%の気孔率を有している。このことから、黒鉛だけで加熱容器21を形成した場合、加熱容器21の外側のガスが加熱容器21の内部を通って加熱容器21の内側に流れるため、加熱容器21の中の高真空雰囲気が保てない。
【0010】
そこで、加熱容器21の全表面に化学的気相堆積法(CVD法)により熱分解生成炭素皮膜をコーティングして使用している。熱分解生成炭素皮膜はパイロティックカーボンと呼ばれ、非常に緻密な被膜であるため、ガスの透過が無くなり、ポーラスな黒鉛加熱容器内を高真空雰囲気に維持するのに有効である。
【0011】
ところが、熱分解生成炭素皮膜はその方向によって物性が違っており、表1の通りである。この表1から明らかなように、熱分解生成炭素皮膜は、その厚さ方向は電気抵抗が高く、その面方向ではステンレス鋼の数倍の導電性を示す。厚さ方向と面方向の比抵抗の比は3桁以上にも達する。これは被膜の厚さ方向に電気を流すときは、面方向に流す場合にくらべて極めて電気抵抗が高くなるということを意味する。
【0012】
【表1】

【0013】
前述したように、加熱容器21は、加速された熱電子で天板である加熱プレート22を加熱する一方で、周壁33の下端のフランジ部分が冷却されなければ、耐熱性に限界のある真空シール材28によって加熱容器21の内部を真空に保つことが出来ない。そのため、フランジ部分は導電性座金36を介して水冷機構37が付いた押え金具35で押えられ、テーブル26にも冷却機構27が設けられている。従って、導電性セラミックである黒鉛からなる加熱容器21の熱膨張係数は小さいものの、使用されている状態では熱膨張により歪みが生じる。
【0014】
熱歪みが生じた状態で加熱容器21の下部フランジ部を導電性座金36を介して押え金具35によって強く押さえ付けると、金属に比べて弾力性に乏しく、脆弱材である黒鉛からなる加熱容器21は、破壊されるおそれがある。そこで加熱容器21の下端のフランジ部分とテーブル26との間に僅かに隙間を設けると共に、その間にゴム製のOリング等の真空シール材28を挟み、この弾性力を利用して真空シールしている。
【0015】
しかしながら、Oリング等の真空シール材28の弾力により加熱容器21のフランジ部分を導電性座金36を介して押え金具でテーブル26に押さえ付けているため、加熱容器21、導電性座金36、押え金具35及びテーブル26に至る電流の流路の電気的抵抗が不安定になりやすい。真空シール材28の弾力を増強して前記部材を押さえ付ける圧力を増大させれば電気的接触抵抗の安定化は図れるが、真空シール材28の弾力の増強には自ずと限度がある。特に、熱応力で歪んだ加熱容器21を破損することが無いようにシール出来る真空シール材28はシリコーン系やフッ素系の樹脂に限られる。これらの材料からなるシール材は金属製のシール材に比べて弾性による反発力が小さく、加熱容器21、導電性座金36、押え金具35及びテーブル26のそれぞれの電気的接触抵抗を小さくするためには向いていない。
【0016】
特にこの背面電子衝撃加熱装置の加熱容器21の表面にコーティングした熱分解生成炭素皮膜が寿命等の理由で薄くなった場合や、被膜に何らかの欠陥が生じた場合、加熱容器21の真空ベーキングが不十分で、加熱容器21の内面にガスや水分が残ってしまう。このような場合は、その被膜の薄くなった部分や欠陥部分から、または加熱容器21の内面に吸着したガスや水分が加熱容器21の内部にガスが放出される。この放出されるガスにより、加熱容器21の内部の真空度が瞬間的、断続的に低下し、フィラメント29と加熱容器21との間に印加している高電圧に耐えられなくなり、真空度低下による耐電圧不良が起こり、短絡により過電流が流れる。この短絡現象が生じると、導電製座金36の接触抵抗が不安定な場合は、導電性座金36を超えて加熱容器21から押え金具35に直接漏洩電流が流れたり、導電性座金36の表面で発生するスパークにより、導電性座金36の表面の荒れが生じる。これらが原因となってさらなる電気的接触抵抗の増大を招いたり、熱分解生成炭素皮膜に穴や傷等の欠陥を生じ、加熱容器21の気密性をさらに低下させる原因となる。特に単なる運転初期における加熱容器21の真空ベーキング不良で短絡現象を起こす場合は、熱分解生成炭素皮膜に損傷をもたらし、コストアップにつながる。
【特許文献1】特開2005−056582号公報
【特許文献2】特開2004−355877号公報
【特許文献3】特開2003−178864号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明では、前記従来の背面電子衝撃加熱装置における課題に鑑み、加熱容器のとテーブルとの間の電気的接触抵抗を小さく、且つ安定化させて、加熱容器の熱分解生成炭素皮膜の欠陥を防止し、これにより長期にわたって安定して加熱容器の気密性を確保出来るようにした背面電子衝撃加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明では、前記の目的を達成するため、加熱容器1の周壁13の下端部とテーブル6との間に挟んだ真空シール材8と共に導電性のスプリングコンタクト5を挿入し、このスプリングコンタクト5を加熱容器1の周壁13の下端フランジ部とテーブル6との間に挟み込むようにしたものである。
【0019】
すなわち、本発明による背面電子衝撃加熱装置は、前記導電性を有する加熱容器1の周壁13の下端部をテーブル6の上に載せて気密に支持すると共に同加熱容器1の周壁13の下端部とテーブル6との間に、真空シール8に加え、導電性を有するスプリングを環状としたスプリングコンタクト5を介在させたものである。このスプリングコンタクト5は、コイル状の金属線を全体として環状に形成したものである。
【0020】
このような背面電子衝撃加熱装置では、真空シール8とスプリングコンタクト5との併用により、それらの弾力による反発力で加熱容器1の下端をテーブル6に押え付ける力を強くすることが出来るので、加熱容器1とテーブル6との間の電気的接触抵抗を小さくすることが出来る。さらに、スプリングコンタクト5が金属であり導電性を有するため、このスプリングコンタクト5を介しても加熱容器1とテーブル6との間の電気的接触が図られる。これらの理由から加熱容器1とテーブル6との間の導通が良好となり、短絡現象に伴う熱分解生成炭素皮膜の早期の破損を防止することが出来る。
【0021】
また、スプリングコンタクト5は気密シール性が無いため、加熱容器1の周壁13の下端部とテーブル6との間に真空シール材8を挿入することにより、真空シールと共に、電気的接触抵抗の低減、加熱容器1の安定的な支持等を同時に実現することが出来る。
【発明の効果】
【0022】
以上説明した通り、本発明による背面電子衝撃加熱装置では、加熱容器1とテーブル6との接触部分に真空シール8とスプリングコンタクト5とを併用することにより、真空シール、電気的接触抵抗の低減、加熱容器1の安定的な支持等のように、背面電子衝撃加熱装置としての複数の諸要件を確実に実現することが出来る。これにより、長寿命で安定的に使用出来る背面電子衝撃加熱装置を得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明では、本発明による背面電子衝撃加熱装置では、加熱容器1とテーブル6との接触部分に真空シール8とスプリングコンタクト5とを併用することにより、前記の目的を達成した。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明による背面電子衝撃加熱装置の一実施形態を示す図であり、図2はその要部拡大図である。
ステンレス鋼等の金属からなるテーブル6の上に真空チャンバ4が載せて固定されている。テーブル6の中には、冷却液通路7が形成され、この冷却液通路7に水等の冷却液を通すことにより、テーブル6が冷却される。
【0025】
このテーブル6の上には、前記真空チャンバ4の中に加熱容器1が設置されている。この加熱容器1は、下面が開いた容器状のものであって、シリコンウエハ等の薄形板状の加熱物を載せる天板が平坦な加熱プレート2となったものである。より具体的には、加熱容器1は、加熱プレート2が天板となってその上面側が閉じられ、加熱プレート2の周囲の下方には、下面側が開口した円筒形状の周壁13が設けられている。加熱容器1の周壁13の下端部はフランジ状になっている。
【0026】
テーブル6の加熱容器1のフランジ部分を載せる部分には、テーブル6の中心軸の周りに同心円状に溝が設けられ、この溝に真空シール材8とスプリングコンタクト5とが嵌め込まれている。図1の例では、テーブル6の外周側の溝に真空シール材8が嵌め込まれ、内周側の溝にスプリングコンタクト5とが嵌め込まれているが、スプリングコンタクト5を真空シール材8の外側にしてもよい。これら溝に嵌め込まれた真空シール材8とスプリングコンタクト5の上に、前記加熱容器1の周壁13の下端部のフランジ部分が載せられ、さらにこのフランジ部分がその上に当てられた環状の導電性座金16を介して冷却液通路17を有する押え金具15により固定される。この状態で加熱容器1とテーブル6とは電気的に導通すると共に、前記真空シール材8により気密にシールされる。テーブル6は接地され、従って加熱容器1も接地される。
【0027】
このような加熱容器1の材質としては、黒鉛等の導電体が使用される。これに対し、加熱容器1がアルミナや窒化珪素のようなセラミックで絶縁体からなる場合は、その加熱プレート2の内面や周壁13の内外面の全面をメタライズして導体膜を形成し、この導体膜を前記導電性座金16、冷却液通路17を有する押え金具15及びテーブル6を介して接地する。
【0028】
さらに、この加熱容器1の内部には、テーブル6から支柱14が立設され、この支柱14の上端側に平板状のホルダ12が支持されている。さらにこのホルダ12からフィラメント支持柱17が立設され、このフィラメント支持柱17にフィラメント9が取り付けられている。このフィラメント9は、加熱容器1の中でその加熱プレート2の背後に設けられている。またこのフィラメント9には、フィラメント加熱電源10が接続されている。さらに、このフィラメント9と加熱プレート2との間には、加熱容器1、導電性座金16、押え金具15及びテーブル6を介して電子加速電源11により加速電圧が印加される。なお加熱プレート2を有する加熱容器1は接地され、フィラメント9に対して正電位に保持される。
【0029】
前記フィラメント支持柱17の中間部には、フィラメント9の下方に位置するようにリフレクタ3が取り付けられている。このリフレクタ3は、フィラメント支持柱17を介してフィラメント9に導通しており、同フィラメント9と同電位のマイナス電位とされる。
【0030】
このような背面電子衝撃加熱装置では、フィラメント9と加熱プレート2との間に電子加速電源11により一定の高電圧の加速電圧を印加すると共に、フィラメント加熱電源10によりフィラメント9に通電すると、フィラメント9から熱電子があらゆる方向に放出される。この熱電子のうち下に向かった熱電子はマイナス電位になったリフレクタ3によって反射され、上に向かった熱電子と共に前記加速電圧により加速されて加熱プレート2の下面に衝突する。このため、電子衝撃により加熱プレート2が加熱される。加熱プレート2に生じる熱は、フィラメント9の下方に設けられたリフレクタ3により反射され、出来る限り熱が不要な個所に拡散するのが防止される。加熱プレート2に衝突した電子は、加熱容器1の周壁13から導電性座金16、押え金具15、テーブル6を介してアースに流れる。
【0031】
加熱プレート2が予め定められた温度に達すると、フィラメント加熱電源10からフィラメント9に通電する電力が下げられ、加熱プレート2の温度が定められた温度に維持される。そして、予め定められた時間が経過すると、フィラメント9への通電が停止され、加熱プレート2の加熱を停止する。その後、加熱容器1の殆どの熱は、冷却液通路17を有する押え金具16とテーブル6の冷却液通路7に通している冷却液によりテーブル6や加熱容器1が冷却され、加熱プレート2が降温される。
【0032】
図3は、加熱容器1の周壁13の下端部のフランジ部分とテーブル6との間に挿入され、挟持されるスプリングコンタクト5の一例を示す。この図に示すように、スプリングコンタクト5は、コイル状の金属線を環状に曲げ、両端を互いに接合したものである。コイル状の金属線の端部は、溶接等により接合し、バリを取ることにより、加熱容器21の表面にコーティングした熱分解生成炭素皮膜を傷付けないようにするのが好ましい。
【0033】
図4は、前記スプリングコンタクト5のA−A部分断面の形状の例を示す図だる。同図(A)は図3に示したスプリングコンタクト5のA−A部分断面の形状であり、コイルは円形である。スプリングコンタクト5が加熱容器1の周壁13の下端部のフランジ部分とテーブル6との間に挿入され、挟持されることにより、コイルが若干押し潰され、円形から扁平な楕円形に近い形となる。図(B)はコイルの形状を予め楕円に近い扁平形状とした例である。この場合は、スプリングコンタクト5が加熱容器1の周壁13の下端部のフランジ部分とテーブル6との間に挿入され、挟持された時に、スプリングコンタクト5とその上下のフランジ部分及びテーブル6の上面との間の接触長さを長くとれる利点がある。
【0034】
図4(c)は、これらのコイルを斜めに倒してものの一部を示す斜視図である。コイルを斜めに倒したものにすると、コイルの弾力性をさらに小さくすることが出来、スプリングコンタクト5によって熱分解生成炭素皮膜に傷を付けることも少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による背面電子衝撃加熱装置の一実施例を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明による背面電子衝撃加熱装置の一実施例の一部を示す要部拡大断面図である。
【図3】本発明による背面電子衝撃加熱装置の一実施例において使用されるスプリングコンタクトの例を示す斜視図である。
【図4】スプリングコンタクトの断面形状の例を示す図3のA−A部断面図とコイルを斜めに倒してものの一部を示す斜視図である。
【図5】背面電子衝撃加熱装置の従来例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 加熱容器
13 加熱容器の周壁
6 テーブル
8 真空シール
5 スプリングコンタクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィラメント(9)で発生した熱電子を加速してこれを加熱容器(1)の天板となる加熱プレート(2)にその背面から衝突させて加熱プレート(2)を発熱させる背面電子衝撃加熱装置であって、前記導電性を有する加熱容器(1)の周壁(13)の下端部をテーブル(6)の上に載せて気密に支持すると共に同加熱容器(1)の周壁(13)の下端部とテーブル(6)との間に、真空シール(8)に加え、導電性を有するスプリングを環状としたスプリングコンタクト(5)を介在させたことを特徴とする背面電子衝撃加熱装置。
【請求項2】
スプリングコンタクト(5)は、コイル状の金属線を全体として環状に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の背面電子衝撃加熱装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−280905(P2007−280905A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109446(P2006−109446)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【出願人】(000183945)助川電気工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】