脂環式基を含む光架橋可能な材料
式(I)で示されるジアミン化合物、ならびにそのような化合物に基づくポリマー、コポリマー、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル又はポリイミドが提唱される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化57】
[式中、
Aは、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環式の環系、又は13もしくは14個の原子の三環式の環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式芳香族基を表し;
Bは、直鎖又は分岐のC1〜C16アルキル基を表し、これは非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;ここで、1つ以上の−CH2−基は互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく;
Qは、脂環式の基を表し、これは非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;そしてここで、1つ以上の−CH2−基は互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく;
Dは、1〜40個の炭素原子を有する、非置換又は置換の、脂肪族、芳香族及び/又は脂環式ジアミン基を表し;
Eは、芳香族基、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−N(C1〜C6アルキル)−、−CR2R3を表し、ここで、R2及びR3は、互いに独立に水素であるか、又は環状、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換の、C1〜C24アルキルであり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に結合基によって置き換えられていてもよくただしR2及びR3のうち少なくとも1つは水素ではないこととし;
S1及びS2は、それぞれ互いに独立にスペーサー単位を表し;
X及びYは、それぞれ互いに独立に水素、フッ素、塩素、シアノ、非置換であるか又はフッ素で置換されているC1〜C12アルキルを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は結合基により置き換えられていてもよく;
n1は、0、1、2、3又は4を表し、好ましくはn1は、1であり、そしてnは、1又は2であり;
nは、1、2、3又は4を表し、好ましくはn1は、1であり、そしてnは、1又は2であり;
ただし、nが2、3又は4である場合、A、B、x1、D、E、S1、S2、X、Yのそれぞれは、同一であるか、あるいは異なっていて;そしてn1が2、3又は4である場合、B、x1のそれぞれは、同一であるか、あるいは異なっている]
で示されるジアミン化合物。
【請求項2】
結合基が、
【化58】
[式中、
R1は、水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
ただし、結合基の酸素原子は、互いに直接には結合していないこととする]から選択される、請求項1記載のジアミン化合物。
【請求項3】
スペーサー単位が、単結合、環状、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレンであり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に請求項2記載の結合基によって、及び/又は架橋基を介して結合している、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基によって置き換えられていてもよい、請求項1記載のジアミン化合物。
【請求項4】
架橋基が、−CH(OH)−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−O−CO−O、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−N=N−又は単結合;あるいは環状、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換のC1〜C24アルキレンから選択され、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に請求項2記載の結合基によって置き換えられていてもよい、請求項3記載のジアミン化合物。
【請求項5】
Dが、好ましくは式(III):
【化59】
[式中、
R5及びR6は、それぞれ互いに独立に水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
Sp1及びSp2は、それぞれ互いに独立に単結合又は非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐のC1〜C20アルキレンを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく、そして
k1及びk2は、それぞれ独立に0又は1の値を有する整数であり;そして
X1及びX2は、それぞれ独立に結合スペーサーを表し、
t1及びt2は、それぞれ独立に0又は1の値を有する整数であり;そして
C3及びC4は、それぞれ独立に非芳香族、芳香族、置換又は非置換の炭素環式又は複素環式基を表し、これらは側鎖Tを有してもよく、そして
Z3は、架橋基を表し;そして
Z4は、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の、炭素環式又は複素環式基;及び/又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;そして
a3及びa4は、独立に、a3+a4≦4を満たすような0〜3の整数であり;そしてここで、
Dは、少なくとも1回は式(I)中の少なくとも1つの基S1と、基Sp1及び/又はSp2を介して結合しており;及び/又は少なくとも1つの非芳香族、芳香族、置換もしくは非置換の炭素環式又は複素環式の基である基C3及び/又は基C4を介して結合しており、及び/又は少なくとも1つの基C3及び/又は基C4の側鎖Tを介して結合しており、及び/又は基Z4を介して結合しており;そしてk1、k2、a3及びa4の少なくとも1つはゼロではなく;そしてここで、
結合基は、請求項2記載のとおりであり、そして架橋基は、請求項4記載のとおりである]
から選択される、請求項1〜4のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項6】
側鎖Tが、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基、又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基(該架橋基は、少なくとも1回は、請求項1記載の式(I)中の少なくとも1つの基S1と結合している)により置き換えられていてもよい、請求項5記載のジアミン化合物。
【請求項7】
C3及びC4が、互いに独立に基G2の化合物から選択され、ここで、基G2は:
【化60】
[式中、
「−」は、C3及びC4の、請求項5記載の式(III)で示される化合物の隣接する基への結合であることを示し;そして
Lは、−CH3、−COCH3、−OCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、−NR5R6、CH2=C(CH3)−(CO)O−、CH2=C(CH3)−O−であり、
ここで、
R5及びR6は、それぞれ互いに独立に水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
Tは、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
mは、0〜2の整数であり;
u1は、0〜4の整数であり、ただし、m+u1≦4であり;そして
u2は、0〜3の整数であり、ただし、m+u2≦3であり;そして
u3は、0〜2の整数であり、ただし、m+u3≦2である]
である、請求項5及び6記載のジアミン化合物。
【請求項8】
Dが、下記の化合物の群:
【化61】
[式中、
L、L1、L2及びL3は、互いに独立に−CH3、−COCH3、−OCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、−NR5R6、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり、
T、T1、T2及びT3は、互いに独立に置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基であり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基及び/又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
Mは、H、C1〜C6アルキル、CF3を表し、
「−」は、単結合であり、
qは、1又は2の整数であり;そして
q1、q2及びq3は、互いに独立に0〜2の整数であり;
mは、1又は2の整数であり;
m1、m2及びm3は、互いに独立に0〜2の整数であり;
u3、u3′及びu3″は、互いに独立に0〜2の整数であり;
R5、R6及びZ4は、上記のとおりであり;そしてここで、
Dは、少なくとも1回は、請求項1記載の式(I)中の少なくとも1つの基S1と、単結合「−」を介して;又は側鎖T、T1、T2もしくはT3を介して;又は基Z4を介して結合しており;
ただし、
u3+q、又はu3+mは、≦4であり;
u3+q1及び/又はu3′+q2又は/及びu3+m1又は/及びu3′+m2又は/及びu3″+q3又は/及びu3″+m3は、≦4であり;
q1+q2及びm1+m2;ならびにq1+q2+q3及びm1+m2+m3は、≧1である]
から選択される、請求項1〜7のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項9】
Qが、3〜20個の炭素原子を有する脂環式基である、請求項1〜8のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項10】
S1及びS2が、それぞれ互いに独立に単結合あるいは環状、直鎖又は分岐の、置換又は非置換の、C1〜C24アルキレンを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に、結合基により、及び/又は非芳香族、芳香族、非置換又は置換の、式(IV):
【化62】
[式中、
C1及びC2は、それぞれ独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基を表し、そして
Z1、Z2及びZ1aは、それぞれ独立に架橋基を表し、そして
a1、a2及びa3は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、a1+a2+a3≦6であり、ここで、架橋基Z1、Z1a及びZ2は、請求項4記載のとおりである]
で示される、炭素環式又は複素環式基により置き換えられていてもよい、請求項1〜9のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項11】
式(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(IXa)、(X)、(XI)、(XIa)、(XIb)及び(XIc):
【化63】
[式中、
A、B、Q、n1、D、E、S2、S1、X及びYは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そして
R5、R6及びZ4は、請求項5と同じ意味を有し;そして
S0は、単結合又はスペーサー単位を表し、これは、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレン、好ましくはC1〜C6アルキレンであり、ここで、1つ以上の、好ましくは隣り合わない−CH2−基は、結合基により置き換えられていてもよく、
Mは、H、C1〜C6アルキル、CF3を表し、
Lは、−CH3、−OCH3、−COCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり、
u3は、0〜2の整数である]
で示される化合物である、請求項1〜10のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項12】
式(XII)又は(XIIa):
【化64】
[式中、B、Q、n、n1、D、E、S1、X及びYは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そしてZ1、Z1a及びa3は、請求項10と同じ意味を有し、そしてL、u1及びu2は、請求項7と同じ意味を有する]
で示される化合物である、請求項1〜11のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項13】
下記:
【化65】
[式中、
S1及びQは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そして
S0は、単結合又はスペーサー単位を表し、これは、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレン、好ましくはC1〜C6アルキレンであり、ここで、1つ以上の、好ましくは隣り合わない−CH2−基は、結合基により置き換えられていてもよく、
Bは、直鎖又は分岐のC1〜C8アルキル基を表し、これは、非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;そしてここで、1つ以上の−CH2−基は、独立に−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−及び−CH=CH−から選択される結合基により置き換えられていてもよく、ここで:
R1は、水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
ただし、酸素原子は、直接互いに結合していないこととする]
から選択される、請求項1〜12のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項14】
基本構成ブロックの1種としての、請求項1〜13のいずれか一項記載のジアミン(I)を含むポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項15】
ポリアミド酸、ポリアミドエステル、ポリイミドあるいはポリアミド酸及びポリアミドエステル及び/又はポリイミドの混合物である、請求項14記載のポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項16】
請求項12に定義されるジアミン化合物(XII)の製造方法であって、
式(XIV):
【化66】
で示される化合物を、式(XVI):
【化67】
で示されるジニトロ化合物と接触させること、
そして次に、式(XVIa):
【化68】
で示される、得られたジニトロ化合物を、式(XII):
【化69】
[式中、n1、n、B、D、Q、X、Y、L、u1、u2及びS1は、請求項11と同じ意味を有し、Z1、Z1a及びa3は、請求項10と同じ意味を有し、そしてここで、D1は、請求項7のDと同じ意味を有し、ただし、Dの2つのアミノ基は、2つのニトロ基により置き換えられていることとする]
で示される、対応するジアミノ化合物に変換することを含む、方法。
【請求項17】
請求項16に定義される式(XIV)で示される化合物及び式(XVIa)で示される化合物。
【請求項18】
少なくとも1種のジアミン(I)と、場合により(I)とは異なるさらなるジアミンを少なくとも1種又は/及び添加剤を含む、組成物。
【請求項19】
ジアミン(I)の重合を含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの製造方法。
【請求項20】
先行請求項記載のジアミン化合物(I)を含む、請求項19記載の反応により得ることができるポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項21】
ポリマーゲルもしくはポリマーネットワーク、コポリマーゲルもしくはコポリマーネットワーク、又はオリゴマーゲルもしくはオリゴマーネットワークである、請求項20に記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項22】
光環化することができる、請求項20又は21のいずれか一項に記載にされているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項23】
基本構成ブロックとして請求項1記載のジアミン(I)を少なくとも1種含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー、あるいは
請求項20にしたがって得ることができる、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー
を含む組成物、特にブレンド。
【請求項24】
縮重合反応において、請求項1記載のジアミン(I)を、場合により1種以上の追加の他のジアミンの存在下で、1種以上のテトラカルボン酸無水物と反応させる、請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの製造方法。
【請求項25】
請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの少なくとも1種を含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー層。
【請求項26】
請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの1種以上を支持体に適用し、そして該ポリマーもしくはオリゴマー又はポリマー混合物もしくはオリゴマー混合物を、アライニング光で処理する、ポリマー層又はオリゴマー層の製造方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法により得られる、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー層。
【請求項28】
請求項27記載のポリマー層、コポリマー又はオリゴマー層の少なくとも1つを含む、光学及び電気光学的な、非構造化又は構造化構成素子、好ましくは液晶ディスプレイセル、多層及びハイブリッド層素子。
【請求項29】
請求項27記載のポリマー層、コポリマー又はオリゴマー層の少なくとも1つを含む、配向層。
【請求項30】
ポリマーが600時間後のACM値≦0.15を有する、液晶用配向層のための請求項20〜22、25及び27のいずれか一項記載のポリマーを製造するための、ジアミン(I)の使用。
【請求項1】
式(I):
【化57】
[式中、
Aは、5もしくは6個の原子の単環、2つの隣接する5もしくは6個の原子の単環、8、9もしくは10個の原子の二環式の環系、又は13もしくは14個の原子の三環式の環系から選択される、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式芳香族基を表し;
Bは、直鎖又は分岐のC1〜C16アルキル基を表し、これは非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;ここで、1つ以上の−CH2−基は互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく;
Qは、脂環式の基を表し、これは非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;そしてここで、1つ以上の−CH2−基は互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく;
Dは、1〜40個の炭素原子を有する、非置換又は置換の、脂肪族、芳香族及び/又は脂環式ジアミン基を表し;
Eは、芳香族基、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−N(C1〜C6アルキル)−、−CR2R3を表し、ここで、R2及びR3は、互いに独立に水素であるか、又は環状、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換の、C1〜C24アルキルであり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に結合基によって置き換えられていてもよくただしR2及びR3のうち少なくとも1つは水素ではないこととし;
S1及びS2は、それぞれ互いに独立にスペーサー単位を表し;
X及びYは、それぞれ互いに独立に水素、フッ素、塩素、シアノ、非置換であるか又はフッ素で置換されているC1〜C12アルキルを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は結合基により置き換えられていてもよく;
n1は、0、1、2、3又は4を表し、好ましくはn1は、1であり、そしてnは、1又は2であり;
nは、1、2、3又は4を表し、好ましくはn1は、1であり、そしてnは、1又は2であり;
ただし、nが2、3又は4である場合、A、B、x1、D、E、S1、S2、X、Yのそれぞれは、同一であるか、あるいは異なっていて;そしてn1が2、3又は4である場合、B、x1のそれぞれは、同一であるか、あるいは異なっている]
で示されるジアミン化合物。
【請求項2】
結合基が、
【化58】
[式中、
R1は、水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
ただし、結合基の酸素原子は、互いに直接には結合していないこととする]から選択される、請求項1記載のジアミン化合物。
【請求項3】
スペーサー単位が、単結合、環状、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレンであり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に請求項2記載の結合基によって、及び/又は架橋基を介して結合している、非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基によって置き換えられていてもよい、請求項1記載のジアミン化合物。
【請求項4】
架橋基が、−CH(OH)−、−CO−、−CH2(CO)−、−SO−、−CH2(SO)−、−SO2−、−CH2(SO2)−、−COO−、−OCO−、−COCF2−、−CF2CO、−S−CO−、−CO−S−、−SOO−、−OSO−、−SOS−、−O−CO−O、−CH2−CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=N−、−C(CH3)=N−、−N=N−又は単結合;あるいは環状、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは非置換のC1〜C24アルキレンから選択され、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に請求項2記載の結合基によって置き換えられていてもよい、請求項3記載のジアミン化合物。
【請求項5】
Dが、好ましくは式(III):
【化59】
[式中、
R5及びR6は、それぞれ互いに独立に水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
Sp1及びSp2は、それぞれ互いに独立に単結合又は非置換もしくは置換の、直鎖もしくは分岐のC1〜C20アルキレンを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に結合基により置き換えられていてもよく、そして
k1及びk2は、それぞれ独立に0又は1の値を有する整数であり;そして
X1及びX2は、それぞれ独立に結合スペーサーを表し、
t1及びt2は、それぞれ独立に0又は1の値を有する整数であり;そして
C3及びC4は、それぞれ独立に非芳香族、芳香族、置換又は非置換の炭素環式又は複素環式基を表し、これらは側鎖Tを有してもよく、そして
Z3は、架橋基を表し;そして
Z4は、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の、炭素環式又は複素環式基;及び/又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;そして
a3及びa4は、独立に、a3+a4≦4を満たすような0〜3の整数であり;そしてここで、
Dは、少なくとも1回は式(I)中の少なくとも1つの基S1と、基Sp1及び/又はSp2を介して結合しており;及び/又は少なくとも1つの非芳香族、芳香族、置換もしくは非置換の炭素環式又は複素環式の基である基C3及び/又は基C4を介して結合しており、及び/又は少なくとも1つの基C3及び/又は基C4の側鎖Tを介して結合しており、及び/又は基Z4を介して結合しており;そしてk1、k2、a3及びa4の少なくとも1つはゼロではなく;そしてここで、
結合基は、請求項2記載のとおりであり、そして架橋基は、請求項4記載のとおりである]
から選択される、請求項1〜4のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項6】
側鎖Tが、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換もしくは置換の炭素環式又は複素環式基、又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基(該架橋基は、少なくとも1回は、請求項1記載の式(I)中の少なくとも1つの基S1と結合している)により置き換えられていてもよい、請求項5記載のジアミン化合物。
【請求項7】
C3及びC4が、互いに独立に基G2の化合物から選択され、ここで、基G2は:
【化60】
[式中、
「−」は、C3及びC4の、請求項5記載の式(III)で示される化合物の隣接する基への結合であることを示し;そして
Lは、−CH3、−COCH3、−OCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、−NR5R6、CH2=C(CH3)−(CO)O−、CH2=C(CH3)−O−であり、
ここで、
R5及びR6は、それぞれ互いに独立に水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
Tは、置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基を表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
mは、0〜2の整数であり;
u1は、0〜4の整数であり、ただし、m+u1≦4であり;そして
u2は、0〜3の整数であり、ただし、m+u2≦3であり;そして
u3は、0〜2の整数であり、ただし、m+u3≦2である]
である、請求項5及び6記載のジアミン化合物。
【請求項8】
Dが、下記の化合物の群:
【化61】
[式中、
L、L1、L2及びL3は、互いに独立に−CH3、−COCH3、−OCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、−NR5R6、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり、
T、T1、T2及びT3は、互いに独立に置換又は非置換の、直鎖又は分岐のC1〜C20アルキレン基であり、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基及び/又はヘテロ原子により、及び/又は架橋基により置き換えられていてもよく;
Mは、H、C1〜C6アルキル、CF3を表し、
「−」は、単結合であり、
qは、1又は2の整数であり;そして
q1、q2及びq3は、互いに独立に0〜2の整数であり;
mは、1又は2の整数であり;
m1、m2及びm3は、互いに独立に0〜2の整数であり;
u3、u3′及びu3″は、互いに独立に0〜2の整数であり;
R5、R6及びZ4は、上記のとおりであり;そしてここで、
Dは、少なくとも1回は、請求項1記載の式(I)中の少なくとも1つの基S1と、単結合「−」を介して;又は側鎖T、T1、T2もしくはT3を介して;又は基Z4を介して結合しており;
ただし、
u3+q、又はu3+mは、≦4であり;
u3+q1及び/又はu3′+q2又は/及びu3+m1又は/及びu3′+m2又は/及びu3″+q3又は/及びu3″+m3は、≦4であり;
q1+q2及びm1+m2;ならびにq1+q2+q3及びm1+m2+m3は、≧1である]
から選択される、請求項1〜7のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項9】
Qが、3〜20個の炭素原子を有する脂環式基である、請求項1〜8のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項10】
S1及びS2が、それぞれ互いに独立に単結合あるいは環状、直鎖又は分岐の、置換又は非置換の、C1〜C24アルキレンを表し、ここで、1つ以上の−CH2−基は、互いに独立に、結合基により、及び/又は非芳香族、芳香族、非置換又は置換の、式(IV):
【化62】
[式中、
C1及びC2は、それぞれ独立に非芳香族、芳香族、非置換又は置換の炭素環式又は複素環式基を表し、そして
Z1、Z2及びZ1aは、それぞれ独立に架橋基を表し、そして
a1、a2及びa3は、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、a1+a2+a3≦6であり、ここで、架橋基Z1、Z1a及びZ2は、請求項4記載のとおりである]
で示される、炭素環式又は複素環式基により置き換えられていてもよい、請求項1〜9のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項11】
式(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(IXa)、(X)、(XI)、(XIa)、(XIb)及び(XIc):
【化63】
[式中、
A、B、Q、n1、D、E、S2、S1、X及びYは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そして
R5、R6及びZ4は、請求項5と同じ意味を有し;そして
S0は、単結合又はスペーサー単位を表し、これは、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレン、好ましくはC1〜C6アルキレンであり、ここで、1つ以上の、好ましくは隣り合わない−CH2−基は、結合基により置き換えられていてもよく、
Mは、H、C1〜C6アルキル、CF3を表し、
Lは、−CH3、−OCH3、−COCH3、ニトロ、シアノ、ハロゲン、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−、CH2=CH−(CO)O−、CH2=CH−O−、CH2=C(CH3)−(CO)O−又はCH2=C(CH3)−O−であり、
u3は、0〜2の整数である]
で示される化合物である、請求項1〜10のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項12】
式(XII)又は(XIIa):
【化64】
[式中、B、Q、n、n1、D、E、S1、X及びYは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そしてZ1、Z1a及びa3は、請求項10と同じ意味を有し、そしてL、u1及びu2は、請求項7と同じ意味を有する]
で示される化合物である、請求項1〜11のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項13】
下記:
【化65】
[式中、
S1及びQは、上記の請求項1で与えられた意味を有し、そして
S0は、単結合又はスペーサー単位を表し、これは、直鎖又は分岐の、置換又は非置換のC1〜C24アルキレン、好ましくはC1〜C6アルキレンであり、ここで、1つ以上の、好ましくは隣り合わない−CH2−基は、結合基により置き換えられていてもよく、
Bは、直鎖又は分岐のC1〜C8アルキル基を表し、これは、非置換であるか、又はジ−(C1〜C16アルキル)アミノ、C1〜C6アルキルオキシ、ニトロ、シアノ、フルオロ及び/もしくは塩素により置換されており;そしてここで、1つ以上の−CH2−基は、独立に−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−、−NR1−CO−、−CO−NR1−及び−CH=CH−から選択される結合基により置き換えられていてもよく、ここで:
R1は、水素原子又はC1〜C6アルキルを表し;
ただし、酸素原子は、直接互いに結合していないこととする]
から選択される、請求項1〜12のいずれか一項記載のジアミン化合物。
【請求項14】
基本構成ブロックの1種としての、請求項1〜13のいずれか一項記載のジアミン(I)を含むポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項15】
ポリアミド酸、ポリアミドエステル、ポリイミドあるいはポリアミド酸及びポリアミドエステル及び/又はポリイミドの混合物である、請求項14記載のポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項16】
請求項12に定義されるジアミン化合物(XII)の製造方法であって、
式(XIV):
【化66】
で示される化合物を、式(XVI):
【化67】
で示されるジニトロ化合物と接触させること、
そして次に、式(XVIa):
【化68】
で示される、得られたジニトロ化合物を、式(XII):
【化69】
[式中、n1、n、B、D、Q、X、Y、L、u1、u2及びS1は、請求項11と同じ意味を有し、Z1、Z1a及びa3は、請求項10と同じ意味を有し、そしてここで、D1は、請求項7のDと同じ意味を有し、ただし、Dの2つのアミノ基は、2つのニトロ基により置き換えられていることとする]
で示される、対応するジアミノ化合物に変換することを含む、方法。
【請求項17】
請求項16に定義される式(XIV)で示される化合物及び式(XVIa)で示される化合物。
【請求項18】
少なくとも1種のジアミン(I)と、場合により(I)とは異なるさらなるジアミンを少なくとも1種又は/及び添加剤を含む、組成物。
【請求項19】
ジアミン(I)の重合を含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの製造方法。
【請求項20】
先行請求項記載のジアミン化合物(I)を含む、請求項19記載の反応により得ることができるポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項21】
ポリマーゲルもしくはポリマーネットワーク、コポリマーゲルもしくはコポリマーネットワーク、又はオリゴマーゲルもしくはオリゴマーネットワークである、請求項20に記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項22】
光環化することができる、請求項20又は21のいずれか一項に記載にされているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー。
【請求項23】
基本構成ブロックとして請求項1記載のジアミン(I)を少なくとも1種含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー、あるいは
請求項20にしたがって得ることができる、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー
を含む組成物、特にブレンド。
【請求項24】
縮重合反応において、請求項1記載のジアミン(I)を、場合により1種以上の追加の他のジアミンの存在下で、1種以上のテトラカルボン酸無水物と反応させる、請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの製造方法。
【請求項25】
請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの少なくとも1種を含む、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー層。
【請求項26】
請求項20又は22のいずれかに記載されているか、又は請求項19にしたがって製造される、ポリマー、コポリマー又はオリゴマーの1種以上を支持体に適用し、そして該ポリマーもしくはオリゴマー又はポリマー混合物もしくはオリゴマー混合物を、アライニング光で処理する、ポリマー層又はオリゴマー層の製造方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法により得られる、ポリマー、コポリマー又はオリゴマー層。
【請求項28】
請求項27記載のポリマー層、コポリマー又はオリゴマー層の少なくとも1つを含む、光学及び電気光学的な、非構造化又は構造化構成素子、好ましくは液晶ディスプレイセル、多層及びハイブリッド層素子。
【請求項29】
請求項27記載のポリマー層、コポリマー又はオリゴマー層の少なくとも1つを含む、配向層。
【請求項30】
ポリマーが600時間後のACM値≦0.15を有する、液晶用配向層のための請求項20〜22、25及び27のいずれか一項記載のポリマーを製造するための、ジアミン(I)の使用。
【公表番号】特表2010−528069(P2010−528069A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509696(P2010−509696)
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002836
【国際公開番号】WO2008/145225
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(596098438)ロリク アーゲー (22)
【氏名又は名称原語表記】ROLIC AG
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/002836
【国際公開番号】WO2008/145225
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(596098438)ロリク アーゲー (22)
【氏名又は名称原語表記】ROLIC AG
【Fターム(参考)】
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