説明

脂肪を軽減する効果があるヒト単クーロン抗体

【課題】
この発明はSEQ ID NO:1とSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列の精製ポリペプチドを製すること。そして通常のアジュバンドおよび/または脱脂効果がある薬剤および腎性疾患を処置する薬剤を製剤するために通常の佐薬および/またはキャリア物質と組み合わせてポリペプチドを利用する。
【解決手段】
精製ポリペブチドを製造するために、ポリペプチドのアミノ酸配列をSEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同じにし、ポリペプチドが低濃度のリポプロティン(LDL)および/または酸化LDL(oxLDL)、特にLDLコレステロールおよび/または酸化LDLコレステロール(oxLDLコレステロール)と結合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は精製ポリペプチド(SAM−6.10)とこれに通常の免疫増進剤および/または担体とを組み合せて脂肪を軽減する効果と腎臓疾患を治療する薬剤を製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
躰内の余分なコレステロール(高リポタンパク血症)は血管の内部の層の硬化(動脈プラーク)を招き、動脈壁を次第に硬化し、しかも厚くする。それが過激になると、血管を閉塞したり、あるいはプラークを破裂させて血栓症を招くおそれがある。その二次疾患による動脈硬化症(冠動脈疾患,心臓発作,末梢動脈閉塞症および発作)は多くの場合、死に至らせる。医療に費やされる費用全体の半分以上は動脈硬化症の結果によるものである。動脈硬化症の原因を明確にするために、多くの学説が出ているが、脂質の説が最も重要視できるものと思われる。
【0003】
一般的に、血液中のLDLコレステロールのレベルまたは酸化LDLコレステロールのレベルが高い場合と血管硬化の危険性が高いと言うことができる。例えば、心臓発作を招くからである。太りすぎや高コレステロール血症も動脈硬化症になる最も危険な要因である。
【0004】
定義と用語
コレステロールのような脂肪は水にも、血漿にも溶けない。それでも各個人の躰の中に送り込まれると、すぐにその脂肪は蛋白質と結合してしまいます。そうして出来た脂質(脂肪)と蛋白質とから成る化合物をリポタンパクと言う。
【0005】
血漿の「リポタンパク」は高分子量の水溶性複合体で、脂質(コレステロール,トリグリセリドとリン脂質)とアポリポタンパクとから成っている。コレステロールを含有するリポタンパクLDLコレステロールは動脈硬化を招き、「悪い」コレステロールとされており、コレステロールが酸化した形であると躰に対して最も恐ろしいものである。
【0006】
「コレステロール」は体内に偏在して合成され、細胞膜とリポタンパクとの最も主要な成分である。内因性によって合成されるトリグリセリドとリポタンパクとは対照的に、コレステロール分子は再度分解されることがなく、コレステロールは肝臓内で胆汁酸に変わるか、消化器の中に変化することなく排出される。
【0007】
コレステロールは血漿中に25乃至40%遊離(エステル化しない)コレステロールとして存在し、またその60乃至75%が不飽和脂肪酸でエステル化される。これら二つの形のコレステロールは共に、トータルコレステロールとして知られている。コレステロールは水に良く溶けるため、コレステロールはアポリポタンパクと複合して血漿中に送り込まれる。血液中でコレステロールの全体の約70パーセントが低濃度のリポタンパク(LDL)を介して移送される。
【0008】
「トリグリセリド」は3種類の脂肪酸残基を有するグリセリンのエステルである。コレステロールと同様にして、トリグリセリドは溶解性が低いためにアポリポタンパク質に血漿結合をして送り込まれる。
【0009】
「リポタンパク質」は肝臓あるいは消化管内で合成され、血液中にコレステロールのような脂肪性の物質として送り込まれる。
【0010】
リポタンパク質はその濃度に応じて5階級、すなわちキロミクロン、極めて低濃度のリポタンパク(VDL)、低濃度のリポタンパク(LDL)と高濃度のリポタンパク(HDL)とに区分されている。キロミクロンは、断食中の血清中の生理的な分布が他のリポタンパクと異なって頗る低いために、外因性グリセリドを輸送する賦形剤である。その他のポリタンパクの生理的分布は、次の通りである。すなわち、VLDL10%,LDL70%、そしてHDL20%である。VLDLはLDLと内因性グリセリドを輸送する賦形剤である。LDLはVLDLを加水分解させることによって生成される。LDLとHDLとは共に、細胞コレステロールホメオスタシーシスの調節細胞であって、HDLもまたリポタンパクを(トリグリセライドをグリセロールと遊離脂肪酸とに分ける)調節脂肪分解物である。LDLは直径が約20nmである。HDLは最も小さくて(7−10nm)であり、最もタンパク質に富むリポタンパクである。天然のLDL(LDL)を除いて、酸化LDL(oxLDL)もまた血清中に検出することができる。oxLDLは内因性血漿タンパクと相互作用をなし、特に、特有のリガンドによって糖タンパクとなり、oxLDL糖タンパク複合体となる。
【0011】
「アポリポタンパク」はリポタンパク質の一成分であり、外殻の一種として、疎水脂質を構成するリポタンパク質のコアを包囲している。アポタンパクBのみを含有しているLDLを除いて、各々のリポタンパク質は相互に異なる構成のものである。
【0012】
リポタンパク質移送
コレステロールは2種類のリポタンパク質LDLとHDLを介して主として移送される。LDLはこれについて特異の受容体を持っている末梢細胞に、主にコレステロールを輸送する役目を果す。HDLは過剰肝細胞や血管壁からコレステロールの除去を加速し、それを肝臓へ戻す。
【0013】
病理学
リピド代謝障害の病理について考慮するならば、これは一般的に、HDLコレステロールに還元して結合しているLDLコレステロールを高め動脈硬化の恐れを頗る顕著に高める。病理学では、LDL、すなわちその粒子は動脈硬化プラークの形成に極めて関係が深い。それゆえ、HDLがそれに反する役目を果す。全体のコレステロール/HDLコレステロール、そして、とくにLDLコレステロール/HDLコレステロールが心臓発作の危険を判断する検出ファクターである。(疫学的学門(フラミングハム学門)もまたHDLコレステロールの防御効果に関連している。)冠状動脈破裂の継発症は心臓疾患と末梢動脈疾患との外に、心臓と脳梗塞(脳卒中)とを含んでいる。
【0014】
oxLDLは、LDLと同様に、動脈硬化症のプラークを生ずる虞れがあり、oxLDLは躰に対して最大の危険をもたらす。
【0015】
しかしoxLDLはまた、その他の疾病についても重要な役を演ずる。慢性腎臓不全症と糖尿病の患者では、oxLDL糖タンパク質の複合体が健康そうな人たちよりも遥かに多いのである。
【0016】
LDLもまた肝臓による、そして大食細胞によって血液の循環から除かれる。大食細胞とは免疫系統の細胞で、大きな粒子の食菌作用をすることができる。
【0017】
「清掃細胞行路」とは細胞抱き込み粒子(食菌作用)を説明するための周知のモデルである。固体粒子(血液成分屑、異物、バクテリア、あるいはLDLプラーク)を食細胞の内部に編入し、それから後に、細胞内の頓挫を食菌作用で行なう。食細胞は主として組織マクロファージと移動性血状単核細胞とから成っている。
【0018】
粒子がFcと膜の補体レセプターとに結合して食細胞の細胞膜に付着した後の食菌作用で、収縮性の構成が細胞質内において活性化される。細胞膜の局所逆位が細胞質の空胞中に粒子を封入させる。
【0019】
いわゆるスカベンジャー食細胞が髄質から成る線維中に、それに沿ってリンパ節に見出される。
【0020】
輸入管からリンパ節の導出端に至るリンパ管の通路は特別の抗原を食細胞によって除去する。
【0021】
多形核白血球とマクロファージなどの食細胞に細胞が接着することはバクテリア(および他の抗原)の表面に免疫グロブリン(1g)が接着することによって増加する。このように細胞の接着が増加すると、免疫グロブリンのFc成分が食細胞のFcレセプターに接着することにより作用すると思慮される。抗原が抗体の接着(または結合)によって「食欲増進」をそそった後、抗原と抗体の複合体が食細胞によって取り上げられ、食細胞によって速やかに摂取される。免疫グロブリンによる抗体の被覆物もまたオプソニン媒介中間(Fc)接着として知られ、免疫に対する反応に重要な役を演ずる。
【0022】
菌体の表面に結合している抗体は細胞外の液体の特別の成分を固定することができる。一般的な用語で述べると、これらの成分は「補体」と名付けられている。動物実験によって、抗体で被われた細胞の食菌作用は補体を欠く動物では遅滞していることが判った。したがって、オプソニン作用は抗体と補体との間に相乗作用を伴うことが明らかである。
【0023】
LDLコレステロールを減少させるための従来の技術での薬剤はコレステロール合成(CSE)のための鍵酵素を抑制することによって作用する。例えば、ある種のコレステロール合成抑制物質は商品名「リポベイ(Lipobay)として知られている物質である。CSE抑制物質の副作用は、とくに、胃腸病、睡眠障害、めまい、視力障害、アレルギー性反応、脱毛等が挙げられる。これに対する対策は、専ら試験段階であって、特に、重症の家族性の高コレステロール血症の場合に限って、体細胞の遺伝子治療法がある。この治療法はLDLレセプターの遺伝子を自律肝臓細胞へ転移することから成っている。
【0024】
これまでに、脂肪を減らす働きをする物質は無く、副作用が殆んど無い物質も見当らない。特に、リポプロテインの細胞についての激しい蓄積を招かせる抗体を知られていない。腎臓病(腎臓の糸球濾過系統の細胞の脂質誘導の損傷)の有害な作用は周知であるが、腎臓の抗体を基礎とする病気、とくに糸球体腎炎の抗体を基本とする治療法は全く存在しない。
【0025】
この発明の目的はヒト及び動物のLDLコレステロールまたはoxLDLコレステロールを、梗塞の危険を減じて最も進んだ結果に至らせること無く減少させる薬剤の製造に関する新規な物質の生成にある。
【0026】
この目的を達成するために、ポリペプチドを提案する。そのアミノ酸配列はSEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同様であって、低濃度のリポプロテイン(LDL)および/または酸化したLDL(oxLDL)、とくにLDLコレステロールおよび/または酸化LDLコレステロール(oxLDLコレステロール)に結合している。
【0027】
この発明の要旨はヒトの単クローン性の抗体(SAM6.10)の軽いチェイン(V)または重いチェイン(V)に全体的または部分的に一致する配列の精製ポリペプチドが低濃度リポタンパク質(LDL)および/またはoxLDLの減少に寄与することを示すものである。前記ポリペプチドを該当する薬剤の製剤に脂肪還元剤として使用することを提案するという発明はポリペプチドの生化学的な説明の過程の中で行なわれている。好都合なことに、この発明によるポリペプチドの結合あるいはLDLおよび/またはoxLDLおよびVLDLにポリペプチドの一部が結合し、LDLの前駆細胞がHDLに結合するよりも強力なのである。この性質の結果として、この発明によるポリペプチドはLDL/HDLおよび/またはoxLDL/HDLのそれぞれの指数について低い値に導いているので、梗塞の危険を最小限にする。
【0028】
ポリペプチドが低密度のリポタンパク質(LDLおよび/またはoxLDL)に特に結合すること、またはLDLコレステロールおよび/またはoxLDLコレステロールが結合することは、ELISA法によって実験的に証明されている。それと同じ実験で、この発明による物質の高濃度のリポタンパク質との結合は、弱いものである。
【0029】
この発明による抗体は、これを表示する通常の命名法によるV,V,F,Fc,Fab,Fab’,F(ab’)と名付けられているグループから成っている。前記グループはまた、断片として知られている。単一の断片は、この発明によるポリペプチドの脂肪減量効果の目的である。この発明による物質のさらなる開発によって、その物質はヒトの単クローンの抗体である。
【0030】
「機能的な断片」という用語は、この発明の趣旨からして、生物学的活動度の少くとも一部であり、エンタイアー・ポリペプチドとしても示される。抗体の場合に、これは、例えば、すべてのCDR領域が特異な結合に必要なわけではないことが判っている。すなわち、抗体の特異な結合は、1つのCD領域で行うことが出来るものである。ただし、合わせて3CDの領域が存在する。抗体に抗原が特異的に結合することは、例えば、アポトーシスの誘発、あるいは細胞増殖の抑制を招くことができる。機能的な断片の生物学的活動度は当業者に周知である多くの方法で測定することが出来る。抗体とLDLとの間、特にLDLコレステロールとの間の相互作用を測定する方法はELISA法である。
【0031】
ポリペプチド配列の相補性−決定領域(CDRs)は、アミノ酸配列
Ser−Gly−Asp−Lys−Leu−Gly−Asp−Lys−Tyr−Ala−Cys(CDR1)、
Gln−Asp−Ser−Lys−Arg−Pro−Ser(CDR2)および
軽鎖の可変領域(V)のSEQ ID NO:1のGfn−Ala−TrpAsp−Ser−Ser−lle−Val(CDR3)に全く等しいアミノ酸配列を含んでいる;図2を参照のこと。
【0032】
ペプチド配列の相補性−決定領域(CDRs)は、
Ser−Trv−Ala−Met−His (CDR1)、
Val−lle−Ser−Tyr−Asp−Gly−Ser−Asn−Lys−Tyr−Tyr−Ala−Asp−Ser−Val−Lys−Gly(CDR2)およびL鎖(V)の可変領域のSEQ ID NO:3のAsp−Arg−Leu−Ala−Val−Ala−Gly−Lys−Thr−Phe−Asp−Tyr(CDR3)と本質的に同一なアミノ酸配列を具備している。図4を参照。
【0033】
ポリペプチドあるいは核酸配列は、参考文献または核酸配列(SEQ ID NO:2と4)に示されているアミノ酸配列(SEQ ID NO:1および3)と[同じである]少くとも75%,80%,85%または90%のものであれば、「全く同一」と言える。ポリペプチドまたは核酸配列の一層の発展に伴って、少くとも95%,98%,99%または100%のものは引用文献に示すものと比較して同一であると述べることができる。ポリペプチドについては、比較部分の範囲が一般的に少くとも5,10,15逐次的アミノ酸で、好ましくは、少くとも20または25逐次アミノ酸であることが望ましい。
【0034】
この発明に基づくポリペプチドはハイブリドーマ技術(雑誌「Nature」1975年第

た方法で生成することができ、単クーロン抗体を分離する。これは制限のない生育性で再現性のミエローマ細胞(例えばHAB−1)で正常のリンパ球の細胞融合によって得られる細胞のハイブリッドの試験管内での分離に基づくものであって、再現性のものである。この手段で生成されたハイブリドーマ細胞は両親細胞の性質を具備する。同様にして、これらの細胞に抗体(例えばSAM6.10)を生成するリンパ球の可動性を備え、果しなく骨髄腫細胞を分裂させて、それにより多量の抗体を生成する。融合に基づく各雑種の細胞は単クローン性の抗体を生成し、その特異性が最初のリンパ球細胞によって決定される。この選択の培養とその分離とは極めて激しい反応をして抗体を誘導し、専ら特別の抗原決定因子と反応する。
【0035】
低濃度のリポプロテイン(LDL)準位(またはLDLコレステロール準位)、または血漿中のそれぞれの酸化した形状の還元の証拠は検出可能範囲の低下でHDL準位でなく動物実験によって確認される。これらの重要な特徴は動物の生命の機能について、抗体の投与中には、何等の影響を及ぼさないので、この発明による物質は副作用が全く無いと言える。(この発明による抗体の機構は周知のスカベンジャー径路の機構による相似性により説明をすることが出来る。)
【0036】
この発明による薬剤を使用するための指示は腎性疾患、とくに糸球体腎炎(糸球体硬化症)の治療である。
【0037】
この発明によるポリペプチドは、鈍化したものを提供することを考慮して、(例えば、親和性クロマトグラフィー,ゲル濾過)の当業者が従来周知の凡ゆる方法で、薬剤を製造するに当って純枠なものにすることが望ましい。この発明による物質の適用としては、LDLまたはLDL−コレステロールの選択的な還元に重きを置いて脂肪軽減効果を最も重視する。LDLおよび/またはoxLDLの結合がHDLよりも更に強力であるという性質によって、この発明によるポリペプチドをLDL/HDLおよび/またはoxLDL/HDLの比率について低い値にし、それによって梗塞の危険を最小限に抑える。
【0038】
薬剤を製造する佐薬と担体物質とは当業者の周知するところで、通常の手段で製薬することが出来る。(レミングトン(Remington)を参照:ザ.サイエンス.アンド.プラクティス.オブ.ファーマシイ(The Science and Practice of Pharmacy)(第20版)、発行所エイ.アール.ゲエンナロ.リピンコット.ウィリアムズ.アンド.ウイルキンス社(A.R.Gennaro,Lippincott Williams & Wilkins)、200番および製剤技術のエンサイクロペティア(Encyclopedia of Pharmaceutical Technology)、著者ジェイ.スワーブリック(J.Swarbrick)およびジェイ.シー.ボィラン(J.C.Boylan)、1998−1999、マーセル デッカー,ニューヨーク(Marcel Dekker,New York)。
【0039】
材料と方法
リンパ球の不死化と抗体の一次試験リンパ球は標準プロトコルと培養とによってヘテロミエロマ(heteromyeloma)HAB−1(ファラー(Faller)外、1990)で溶融することにより永久増殖細胞になる。要約すると、リンパ球はPEGによってHAB−1細胞で癒合される。トリオム(triom)は4枚の24−ウエル平板(four 24−well plates)にシードされる。平均的な成長頻度は成長クーロン分泌免疫グロブリンの80−90%;50%である。分泌したヒトの単クーロン性抗体は複基準を決めるためにELISAで行った。ヒトの単クーロン抗体は免疫組織化学、遺伝、バイオケミカルおよび分子バイオケミカル技術によって更に分析される。
【0040】
必要物質;
・RPMI 1640(PAAコンパニー)付録なし
RPMI 1640HAT補遺(HAT−補遺、PAAコンパニー)及び10%FCS,1%グルタミンと1%ペニシリン/ストレプトマイシン
・洗浄(Wash)HAB−1(融合パートナー)RPMIで2倍補遺なし
・5分間1,500rpmで遠心分離
・凍結したリンパ球を(脾臓、リンパ結節、または血液から)解凍し、サプリメント無しでRPMIを以て2度洗浄;さらに遠心分離
・10mlRPMIの2個の粒剤の各々に補充すること無く懸濁して、ノイバウエル計算盤において計数
・Hab−1を1:2−1:3の割合でリンパ球に溶融する
・複数の細胞ペレットを二度洗浄した後に、これらのペレットを混合し、毎分1,500回転で8分間遠心分離した
・50ml試験管をゆっくりと回転し、前以て37℃に加熱しておいたPEG(ポリエチレングリコール1500)に注意深く滴下する
・少しばかりを細懸濁して、37℃の温度の水槽中で、正しく90回、これを回転する
・次で、補充することなくRPMIでPEGを洗い流す(2個の10mlピペット)
・5分間1,500rpmの回転数で遠心分離
・ハット(HAT)補足培地(HAT=ピポキサンチン,アミノプテリン,チミジンの略)で、RPMIの容器当たり1mlの24培地を平らにする
・ペレットをHATサプリメントを用いてRPMIにて溶解する
・細胞の2分の1−mlのピペットを各々の場合24−ウェルプレートにピペットする
・恒温器に溶融プレートを配置する
・1週間に1度HATサプリメントでRPMIで培養液を交換する
【0041】
SAM6.10抗体の浄化
FPLCを介してカチオン−交換により培養浮遊物の浄化
【0042】
この発明のために、SAM−6.10 1gM抗体を製するハイブリドーマを特別の血精遊離媒質(AIMV媒質,Gibco)と培養上澄み中の1gM含量をネフェロメトリーによって決定した。精製するために、培養上澄みを5.9のpHに調節し、その溶液を濾過した。結合するために、特別の陽イオンのカラム(HitrapTMSPFF列,5ml,アマーシャム ビオスシエンス)(Amersham Bioscience)を用いた。カラムはその精製の開始時に濾過した緩衝液A(20mMリン酸塩緩衝液、pH5.9)で平衡させられた。次で氷で冷却した培養上澄みを1ml/minの流速でカラムに塗布した。上澄みを塗布した後に、カラムを流速毎分2mlで20分間一定の基定線に達するまで洗浄したので、すべての結合したタンパク質が除去されたわけではなかった。その後に、カラムに付着した抗体を緩衝剤B(20mMリン酸塩緩衝剤、1M Nacl,pH8.0)で溶出して、一部分を集めた。個々の部分におけるSAM−6.10抗体(1gM)含量を比濁計で調べ、精製された抗体の無傷のままの状態をSDS−PAGEとをウェスターンブロット分析とでテストした。
【0043】
oxLDLの測定
測定をスウェーデンのメルコディア,ウブサラ(Mercodia,Uppsala,Sweden)からの酸化LDL ELISAテストの手段で行った。
テストの原則:酸化LDL ELISAは固形の2−サイト酵素免疫アッセイ。これは直接サンドゥイッチ技術を基本とするもので、この技術において、2種の単クーロン抗体が酸化LDLアポリポタンパク質Bの特異の抗原に対して送られる。培養中に試料の酸化LDLがミクロン滴定プレトのウェルに結合している抗酸化LDLと反応する。洗浄した後に、試料中の非反応成分を除去し、ペルオキシダーセ共役抗ヒトアポリポタンパクB抗体が固体相に結合されている酸化LDLを検出する。アンバウンド酵素で標識された抗体を除く、二番目のインキューベーションと洗浄、それにより自由になっている酵素で標識された抗体を取り除き、配合体が3,3′,5,5′テトラメチルベンジデン(TMB)と反応して配合体が検出される。この反応は比色分析最端点を定めるために酸の添加によって停止し、その最端は分光測光器により、450nmと読み取れる。
【0044】
SAM−6とoxLDLの結合の測定
ELISAプレート(ベクトン ディキインソン ラバレ ユーロップ,フランス)(Becton Dickinson Labare Europ,France)を異なる割合に酸化されたLDLの断片で4℃で一夜の間に培養した。非特異性の結合サイトを10%FCSを含有するRPMI 1640媒体で1時間遮断した。次で、このプレートを37℃の温度で1時間60μg/ml SAM−6抗体で培養した。PBSで3回洗浄した後に、ELISAプレートをHRP−結合二次抗体で1時間培養した(ラビット アンティヒト IgM,ダコ ハンブルグ,ドイツ,1:1000イン ピービーエス)(rabbit antihuman IgM,Dako Hamburg,Germany,1:1000inPBS)。次で、このプレートを再度PBSとクエン酸塩緩衝液で洗浄し、OPD(ダコ−シトマーション,グロストラプ,デンマーク)(Dako Cytomation,Glostrup,Denmark)を加え、色彩変化は490nmであることがELISA読み取り器で測定された。
【0045】
流量細胞計算器
使用した癒着性細胞はトリプシン/EDTAで処理して培養瓶の底から剥離された。反応は10ml RPMI 1640培養液(+補充液)で停止されて、細胞は1000×gで、5分間かけて小球形にした。細胞をFACS緩衝液(PBS0.01%Naアジ化合物)に懸濁したPBSで2度洗浄し、30分間氷の上に置き、細胞膜を再構成した。次で、細胞を1×10細胞/mlの濃度に調節し、細胞懸濁液の200μlをFACS反応容器に移した。それによって試験管1本当りの細胞の数は2×10となった。細胞を4℃の温度で5分間かけ、毎分1400回転で小球のペレットにした。これらのペレットを氷上において15分間、最初の抗体に浮遊させて培養した。最初の抗体として、FACS緩衝剤中の100μg/ml SAM−6抗体(総容量200μl)または100mg/ml LDLを用いた。100μg/mlクロムピュア(Chrompure)ヒト1gMがアイソタイプ制御として作用した。その代りとして、細胞を30分間LDLで先行培養し、それから100μg/ml SAM−6抗体を15分添加した。
【0046】
培養した後に、細胞を遠心分離機で分離し;上澄みを除去して、小粒を500μl冷却FACS緩衝剤で洗った。これをFITC結合二次抗体(ラビット抗ヒト1gM,FITC結合,SAM−6またはクロムピュア(Chrompure)ヒト1gMについて1:50)で15分間光を通すことなく培養した。再度洗浄後、細胞を200μl冷却FACS中に浮遊させておき、測定するまで氷の上に蓄えておき、光線が当らないようにした。その測定は流動細胞メーター(FACScan;ベクトン ディキンソン(Becton Dickinson),USA)を用いて行った。
【0047】
SAM6.10抗体のインビボ(in vivo)効果を説明するための動物実験
【0048】
実験1:500μg精製SAM6.10
抗体をマウスの腹腔内に注入した。血清中のLDL濃度を(下記に示す方法で)2日後に測定した。
【0049】
実験2:前記実験と同じ。
【0050】
実験3:1mgの精製SAM6.10抗体をマウスの腹腔内に注入した。血清中のLDL濃度を14日後に測定した。
実験結果A:通常値に制御のマウス
実験結果B:通常値に制御のマウス
【0051】
LDLの血清濃度はSAM6.10で処理したネズミでは激減した。(図10と11参照)。
【0052】
毒性
精製したSAM6.10抗体500μgと1mgとをそれぞれネズミの腹腔内に注入した。
・激しい毒性なし
・潜伏性の毒性なし(3ヵ月間)。
【0053】
前記実験1,2および3によって死んだネズミの臓器類は除いて調査した。肝臓、肺臓、心臓、脾臓、小腸、大腸、腎臓、胃および脳髄は何等の形態変化を示さなかった。諸器官を何等かの脂質の蓄積の存在の有無について免疫組織化学的に更に調べた。ズダンIIIについての汚染はどの器官についても脂質の蓄積を見なかった。
【0054】
犠牲となったマウスの器官を、そのままの形に定着させて、パラフィン中に包埋した。顕微鏡試験のために、これら標本を、次に示す目録に従ってスウダン(Sudan)III染料で着色した。
【0055】
パラフィン部分の/マクロファージに関するズダンIII染色
パラフィンの除去
・キシレン1 5分
・キシレン2 5分
・100% エタノール1 5分
・100% エタノール2 5分
・メタノール 70ml
+H 500μl 5分
・90% エタノール1 3分
・90% エタノール2 3分
・80% エタノール1 3分
・80% エタノール2 3分
・70% エタノール1 3分
・70% エタノール2 3分
・PBSに関する配置部分
・ズダンIIIで15分培養する部分
・蒸留水で洗浄
・60%イソプロパノールに浸す
・蒸留水で洗浄
・6分間血液で対比染色
・10分間液体漬部分を蒸留水で洗浄し、グリセリン・ゼラチンを付ける
【0056】
大食細胞をスーダン(Sudan)IIIで染色するために、粘着性の大食細胞を標本を乗せるスライド上で成長させ、それから該当する試薬を用いて処理した。染色は次のように行なわれた。すなわち、
・細胞を60%イソプロパノールに(6分間)定着
・20分間スーダンIIIで培養
・蒸留水で洗浄
・6分間ヘーマラウン(heamalaun)で対比染色
・浸漬部分を10分間蒸留水で洗浄し、グリセリンゼラチンに載せる
【0057】
血液の試料中のリピドの測定
血清中の数多のリピドの測定をモジュラー(MODULAR)DP800装置(ローシュ)(Roche)で自動的に行なった。LDLコレステロール値の測定を、試料を前処理することなく酵素の比色分析(CHOD/PAP)で行なった。
【0058】
血清中のリピド濃度を決定するための試験基準:
HDL,VLDLおよびカイロミクロンを洗剤1で選択的に加水分解した。これらのリポタンパク質中に遊離されたコレステロールは、直ちにコレステロールエステラーゼ(CE)とコレステロール酸化酵素(CHOD)との酵素の作用の結果として過酸化水素が生成された。その後者はペルオキシダーセ(POD)の存在により、4−アミノアンチピリジンで無色の生成物を形成する。この段階中において、LDL粒子はそのままで変化しなかった。LDLコレステロールの反応は洗浄剤2と結合剤N,N−ビス(4−スルホブチル)−m−トルイジン(DSBmT)の添加によって抑制された。第二の洗浄剤はLDL粒子中にコレステロールを遊離する。酵素の反応によって、染料が結合物質の存在中に形成された。形成された赤色キニーネイミン染料の量はLDLコレステロールの濃度に正比例した。これは552nmで死滅が増加することによって確認される。
【0059】
酵素標識免疫吸着測定法(エライザ LDL/HDL)
− LDL(ヒトのプラズマ,シグマ,PBSについて10μg/ml)またはHDL(ヒトのHDL,ケミコン(Chemicon),PBSについて10μg/ml)でエライザ平板を前もって被覆→容器当り50μl
− 容器をカバーし、一晩中4℃の温度で保存
− 翌日、PBSで板を2回洗浄
− 各容器中のRPMIのピペット100nl,1時間室温で培養する
− 次でPBSで2回洗浄
− それぞれの陽性制御をピペット50μl 2回行う(二重測定)
陽性対照:ヒトに対するモノクロナール抗体とマウスの免疫グロブリンG2a:PBSの割合1:1000
− 50μl RPMIを負の調節として一緒に行う(二重測定)
− サンプル(上澄み液SAM6.10)のピペット50μlを並べ合わせて(二重測定)
− 恒温器において1時間培養する
− PBSで2回洗う
− PBS/0.05%で2回洗う トゥイーン(Tween)
− PBSで2回洗う
− それぞれの二次のAK(接合したペルオキシダーゼ)のピペット50μl:PBS/0.05%トゥイーン(SAM6.10について)のラビット抗ヒトPBS/0.05%について1gM 1:1000トゥイーン(SAM6.10について)PBSトゥイーンについてラビット抗マウスIgGs 1:1000(LDLの陽性対照について)
− 恒温器内で1時間培養
− PBSで2回洗浄
− PBS/0.05%トゥイーンで1回洗う
− PBSで2回洗浄
− クエン酸塩で2回洗浄
− 効果判定のため:OPD錠剤(Dako,Humburg,ハンブルグ)を緩衝液+H(3mlクエン酸塩+1錠+5μl H
− 各容器に50μlの染料をピペットで入れる
− 陽性の反応(黄色に着色)をしたときに、10μl 3MHSOで停止する
【0060】
図面についての説明
配列の記載事項
図1は軽鎖(V)の可変領域のアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)を示す。
【0061】
図2は軽鎖(V)の可変領域のヌクレオチド酸の配列(SEQ ID NO:2)を示す。相補性決定領域(CDRs)は水平線で示し、SEQ ID NO:2のヌクレオチド67−69(CDR1),145−165(CDR2)および262−288(CDR3)と殆んど同じである。
【0062】
図3は重鎖(V)の可変領域のアミノ酸の配列(SEQ ID NO:3)を示す。
【0063】
図4は重鎖(V)の可変領域のヌクレオチド酸の配列(SEQ ID NO:4)を示す。代償性−決定領域(CDRs)は水平線で示してあり、SEQ ID NO:4のヌクレオチド91−105(CDR1),148−198(CDR2)および295−330(CDR3)と殆んど同一である。
【0064】
細胞−生物学的検査
これから後に述べる図は、この発明を限定する意図のものでは無くて、実例について、その可能性を立証するものである。
【0065】
図5は硫酸銅溶液によって培養時間に応ずるoxLDLの測定を示す。実験において、LDL(シグマ,タウフキルヘン,ドイツ)(Sigma,Taufkirchen,Germany)を、20μM CuSOを用いて3時間と15時間、それぞれ培養した。酸化されたLDLの量を、使用法の説明に従って、メルコディア(Mercodia)酸化LDL ELISAで決定された。酸化LDLの量は培養時間を長くすることによって増加し、酸化された形で既に部分的に存在する銅イオンで処理されなかった各LDLの部分で、培養時間を増加することにより酸化LDLの量が増加することが、はっきりと判った。15時間の培養後に、酸化したLDLの割合が約2倍になった。
【0066】
図6はSAM−6のoxLDLとの結合を証明する。ELISA結合の試験によってSAM−6とoxLDLとの結合を証明するために、ELISAプレートを、検出に必要とされる一次抗体SAM−6と二次抗体アンチヒューマン(anti−human)IgMとを添加する以前に、異なる度合に酸化されたLDLの小部分で前以て被覆され、検出に必要とされる二次抗体を添加した。その結果、酸化した形で存在する多量のLDLと、この発明による抗体SAM−6の更に強力な結合とを招いた。
【0067】
図7はFACS分析の結果を示す。この分析のために用いた細胞はマウス大食細胞ラインP388D1(1L−1)(DSMZ受理番号ACC288)のものである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】軽鎖(V)の可変領域のアミノ酸の配列(SEQ ID NO:1)を示す。
【図2】軽鎖(V)の可変領域のヌクレオチド酸の配列(SEQ ID NO:2)を示す。
【図3】重鎖(V)可変領域のアミノ酸の配列(SEQ ID NO:3)を示す。
【図4】重鎖(V)の可変領域のヌクレオチド酸の配列(SEQ ID NO:4)を示す。
【図5】硫酸銅溶液によって培養時間に応ずるoxLDLの測定を示す。
【図6】SAM−6のoxLDLとの結合を証明する。
【図7】FACS分析の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリペプチドのアミノ酸配列をSEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同一のものとし、ポリペプチドが低濃度のリポプロテイン(LDL)および/または酸化LDL(oxLDL)、特にLDLコレステロールおよび/または酸化LDLコレステロール(oxLDLコレステロール)と結合することを特徴とする精製ポリペプチド。
【請求項2】
前記ポリペプチドまたは前記ポリペプチドの断片と低濃度リポプロテイン(LDL)および極く低濃度のリポプロテイン(VLDL)と、それぞれの酸化形体(oxLDLおよびoxVLDL)との結合を高濃度のリポプロテイン(HDL)との結合よりも強力なものとすることを特徴とする請求項1に記載の精製ポリペプチド。
【請求項3】
前記ポリペプチドまたは前記ポリペプチドの断片と、人体および動物体に生ずる低濃度のリポプロテイン(LDL)および/または酸化低濃度リポプロテイン(oxLDL)とを相補的な炭水化物構造のものとすることを特徴とする前記各項中のいずれかの1項に記載のポリペプチド。
【請求項4】
前記ポリペプチドを抗体または抗体の機能的な断片とすることを特徴とする前記各項中のいずれかの1項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項5】
前記ポリペプチドをV,V,FV1,Fc,Fab,Fab’,及びF(ab’)から成る類中の一つの機能的な断片とすることを特徴とする前記請求項中のいずれかの1項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項6】
前記軽鎖(V)の可変領域のアミノ酸配列をSEQ ID NO:1と同一および/または重鎖(V)の可変領域のアミノ酸配列をSEQ ID NO:3と同一とすることを特徴とする前記請求項5に記載の精製ポリペプチド。
【請求項7】
前記軽鎖(V)の可変領域の核酸配列をSEQ ID NO:2および/または前記重鎖(V)の可変領域の核酸配列をSEQ ID NO:4と同一とすることを特徴とする前記請求項5に記載の精製ポリペプチド。
【請求項8】
前記断片がSEQ ID NO:1の、或いはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列の断片を含有することを特徴とする前記請求項5に記載の精製ポリペプチド。
【請求項9】
前記断片がSEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同一のものとすることを特徴とする前記請求項5に記載の精製ポリペプチド。
【請求項10】
前記ポリペプチドをSEQ ID NO:1のアミノ酸配列と同一のものとすることを特徴とする請求項1に記載の精製ポリペプチド。
【請求項11】
前記ポリペプチドをSEQ ID NO:3のアミノ酸配列と同一のものとすることを特徴とする請求項1に記載の精製ポリペプチド。
【請求項12】
前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2のヌクレオチド67−99(CDR1),145−165(CDR2)および262−288(CDR3)と同一のものとすることを特徴とする前記請求項1および3のいずれかの一項とする精製ポリペプチド。
【請求項13】
前記ポリペプチドがSEQ ID NO:4のヌクレオチド91−105(CDR1),148−198(CDR2)および295−330(CDR3)と同一のものとすることを特徴とする前記請求項1および3のいずれかの一項とする精製ポリペプチド。
【請求項14】
SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。
【請求項15】
SEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。
【請求項16】
SEQ ID NO:1および/またはSEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。
【請求項17】
SEQ ID NO:1のアミノ酸配列の
Ser−Gly−Asp−Lys−Leu−Gly−Asp−Lys−Tyr−Ala−Cys(CDR1)、または
Gln−Asp−Ser−Lys−Arg−Pro−Ser(CDR2)、または
Gln−Ala−Trp−Asp−Ser−Ser−lle−Val−Val(CDR3)および/またはSer−Tyr−Ala−Met−His(CDR1)または
Val−lle−Ser−Tyr−Asp−Gly−Ser−Asn−Lys−Tyr−Tyr−Ala−Asp−Ser−Val−Lys−Gly(CDR2)または
Asp−Arg−Leu−Ala−Val−Ala−Gly−Lys−Thr−Phe−Asp−Tyr(CDR3)SEQ ID NO:3から成る相補性決定領域(CDRs)またはその機能的なフラグメント。
【請求項18】
前記ポリペプチドを請求項19に記載の方法によって発生することが出来るポリペプチドとすることを特徴とする前記請求項のいずれかの一項による精製ポリペプチド。
【請求項19】
ハイブリドーマ細胞をハイブリドーマ細胞HAB−1とヒトの脾臓、リンパ節あるいは血液から得られるB−リンパ球についてのサブクロン(subclone)の溶融によって取得することを特徴とするハイブリドーマ テクノロジーにより抗体を発生する方法。
【請求項20】
前記ポリペプチドをモノクロナールの抗体とすることを特徴とする前記請求項1,17および19のいずれかの一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項21】
前記ポリペプチドをヒトのクーロン性の抗体とすることを特徴とする請求項20に記載の精製ポリペプチド。
【請求項22】
脂肪分を下げる効果のある薬剤を製造するために通常の免疫増進薬および/または担体物質を組み合せるようにする前記請求項のうちのいずれかの一項によるポリペプチドの使用。
【請求項23】
血液中の低濃度リポプロテイン(LDL)、および/または酸化LDL(oxLDL)を減少する薬剤を製造するために、前記請求項1乃至22のうちのいずれかの一項によるポリペプチドの使用。
【請求項24】
LDLコレステロールおよび/または酸化LDLコレステロール(oxLDLコレステロール)を減少する薬剤を製造するために、前記請求項1乃至24のいずれかの一項によるポリペプチドの使用。
【請求項25】
腎臓病の治療用の薬剤を製造するために前記請求項1乃至22のいずれかの一項によるポリペプチドの使用。
【請求項26】
糸球体ネクローシスの治療用の薬剤を製造するために前記請求項25によるポリペプチドの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−537995(P2007−537995A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543353(P2006−543353)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/DE2004/002503
【国際公開番号】WO2005/049635
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(506195860)
【Fターム(参考)】