説明

脂肪酸アミドヒドロラーゼの四環式阻害剤

薬学的組成物および、脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)活性によって媒介される疾患状態、障害、および状態を治療する方法に使用され得るある種の四環式化合物が記載される。したがって、該化合物は、例えば、不安、疼痛、炎症、睡眠障害、摂食障害、または運動障害(多発性硬化症など)を治療するために投与され得る。さらなる一般的な態様において、本発明は、(a)有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくは式(I)の薬学的に活性な代謝産物、またはそれらの任意の組合せ;および(b)薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ある種の四環式化合物、それらを含む薬学的組成物、ならびに脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)活性によって媒介される疾患状態、障害、および状態の治療のためにそれらを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
薬効は、何世紀にもわたって大麻植物に起因すると考えられてきた。大麻の主要な生物学的活性成分は、Δ−テトラヒドロ−カンナビノール(THC)である。THCの発見は、その薬理作用に関与する2つの内在性カンナビノイド受容体、すなわち、CBおよびCBの同定を最終的にもたらした(Goya、Exp. Opin. Ther. Patents、2000年、10巻、1529頁)。これらの発見は、THCの作用部位を立証しただけでなく、これらの受容体の内在性アゴニスト、すなわち「内在性カンナビノイド」への探求も呼び起こした。同定された最初の内在性カンナビノイドは、脂肪酸アミドアナンダミド(AEA)であった。AEA自体は、内在性カンナビノイドの薬理効果の多くを引き出す(Piomelli, Nat. Rev. Neurosci.、2003年、4巻11号、873頁)。
【0003】
AEAの異化作用は、AEAをアラキドン酸に加水分解する内在性膜結合タンパク質脂肪酸アミドヒドロラーゼ(FAAH)に主に起因する。FAAHは、Cravattと共同研究者により1996年に特性決定された(Cravatt、Nature、1996年、384巻、83頁)。その後、FAAHは、別の主要な内在性カンナビノイド、2−アラキドノイルグリセロール(2−AG)(Science、1992年、258巻、1946〜1949頁);睡眠誘導物質、オレアミド(OEA)(Science、1995年、268巻、1506頁);食欲抑制薬、N−オレオイルエタノールアミン(Rodriguez de Fonesca、Nature、2001年、414巻、209頁);および抗炎症薬、パルミトイルエタノールアミド(PEA)(Lambert、Curr. Med. Chem.、2002年、9巻6号、663頁)を含む多数の重要な脂質シグナル伝達脂肪酸アミドの異化作用にさらに関与することが決定された。
【0004】
FAAHの小分子阻害剤は、これらの内在性シグナル伝達脂質の濃度を高め、それによりそれらの関連した有益な薬理効果を生じるはずである。前臨床モデルにおける様々なFAAH阻害剤の効果についていくつかの報告がある。
【0005】
特に、FAAHの2つのカルバメート系阻害剤は、動物モデルにおいて鎮痛性を有することが報告された。ラットにおいて、以下に示される構造を有するBMS−1(特許文献1を参照)は、神経障害性疼痛のChung脊髄神経結紮モデルおよび急性温熱性侵害受容のHargrave試験において、鎮痛効果を有することが報告された。URB−597は、ラットにおける不安のゼロプラス迷路モデルにおいて効能、ならびにラットホットプレートおよびホルマリン試験で鎮痛効能を有することが報告された(Kathuria、Nat. Med.、2003年、9巻1号、76頁)。スルホニルフルオリドAM374も、多発性硬化症の動物モデルである、慢性再発性実験的自己免疫脳脊髄炎(CREAE)マウスにおいて痙縮を有意に減少させることが示された(Baker、FASEB J.、2001年、15巻2号、300頁)。
【0006】
【化1】

さらに、オキサゾロピリジンケトンOL−135は、FAAHの強力な阻害剤であることが報告されており、ラットにおける温熱性侵害受容のホットプレートおよび尾部浸漬試験の両方で鎮痛活性を有することが報告されている(特許文献2)。
【0007】
【化2】

ある種の外因性カンナビノイドの効果についての研究の結果は、FAAH阻害剤が、様々な状態、疾患、障害、または症状を治療するために有用であり得ることを明らかにした。これらは、疼痛、悪心/嘔吐、拒食症、痙縮、運動障害、てんかんおよび緑内障を含む。今日まで、カンナビノイドの承認された治療用途は、癌にかかっている患者の間の化学療法誘発悪心および嘔吐の軽減および消耗性症候群の結果として拒食症を経験するHIV/AIDSにかかっている患者の食欲増進を含む。これらの適応症のために2つの製品が一部の国で市販されており、すなわち、ドロナビノール(Marinol(登録商標))およびナビロンである。
【0008】
承認された適応症は別として、カンナビノイド使用に対して多くの注目を集めている治療分野は、鎮痛、すなわち、疼痛の治療である。5つの少数の無作為化対照試験は、THCがプラセボより優れており、用量関連の鎮痛をもたらすことを示した(Robson、Br. J. Psychiatry、2001年、178巻、107〜115頁)。Atlantic Pharmaceuticalsは、経口で活性な鎮痛薬および抗炎症薬として、合成カンナビノイド、CT−3、テトラヒドロカンナビノールのカルボン酸代謝産物の1,1−ジメチルヘプチル誘導体を開発していることが報告されている。CT−3による慢性神経障害性疼痛のパイロット第II相試験が、2002年5月にドイツで開始されたと報告された。
【0009】
多発性硬化症にかかっている多くの患者が、小規模の対照試験からの支持とともに、疾患関連疼痛および痙縮の両方に対して大麻からの利益を主張している(Svendsen、Br. Med. J.、2004年、329巻、253頁)。同様に、対麻痺などの脊髄損傷の様々な犠牲者は、マリファナを吸った後にそれらの疼痛性攣縮が緩和されることを報告している。カンナビノイドが多発性硬化症のCREAEモデルにおける痙縮および振戦を制御するようにみえることを示す報告は、これらの効果がCBおよびCB受容体によって媒介されることを実証した(Baker、Nature、2000年、404巻、84〜87頁)。第3相臨床試験が、テトラヒドロカンナビノール/カンナビジオール(THC/CBD)の狭い比率混合物によって多発性硬化症および脊髄損傷の患者で行われている。
【0010】
カンナビノイドの他の潜在的商業用途を調査するために行った小規模対照試験の報告がなされている。ボランティアにおける試験は、経口の、注射の、および吸われたカンナビノイドは、眼圧(IOP)の用量関連の減少をもたらし、したがって、緑内障症状を軽減し得ること確認したと報告されている。眼科医は、他の薬剤が眼圧を適切に制御できなかった緑内障患者に対して大麻を処方してきた(Robson、2001年)。
【0011】
小分子阻害剤を用いるFAAHの阻害は、直接作用するCBアゴニストによる治療と比較して有利であり得る。外因性CBアゴニストの投与は、減少した侵害受容、カタレプシー、低温症、および増加した食行動を含む、一連の反応をもたらし得る。特に、これらの4つは、「カンナビノイドの四つ組」と呼ばれている。FAAH−/−マウスによる実験は、侵害受容の試験における反応減少を示すが、カタレプシー、低温症、または増加した食行動は示さなかった(Cravatt、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、2001年、98巻16号、9371頁)。断食は、他の脳の部位ではなく、ラット辺縁前脳においてAEAのレベルを増加させたが、AEA生合成の刺激は標的CNS経路に解剖学的に領域化され得る証拠を与えた(Kirkham、Br. J. Pharmacol.、2002年、136巻、550頁)。AEA増加は全身よりむしろ脳内に局在しているという所見は、小分子によるFAAH阻害が、これらのシグナル伝達分子の合成および放出が所与の病態生理的条件で起きている組織領域のAEAおよび他の脂肪酸アミドの作用を増強させ得ることを示唆する(Piomelli、2003年)。
【0012】
AEAおよび他の内在性カンナビノイドに対するFAAH阻害剤の効果に加えて、他の脂質メディエータのFAAHの異化作用の阻害は、他の治療適応症を治療することにおいて使用され得る。例えば、PEAは、炎症(Holtら、Br. J. Pharmacol.、2005年、146巻、467〜476頁)、免疫抑制、鎮痛、および神経保護(Ueda、J. Biol. Chem.、2001年、276巻38号、35552頁)の動物モデルにおける生物学的効果を実証している。FAAHの別の基質であるオレアミドは、睡眠を誘導する(Boger、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、2000年、97巻10号、5044頁;Mendelson、Neuropsychopharmacology、2001年、25巻、S36頁)。FAAHの阻害はまた、認知(Varvelら、J. Pharmacol. Exp. Ther.、2006年、317巻1号、251〜257頁)およびうつ病(Gobbiら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、2005年、102巻51号、18620〜18625頁)に関与している。
【0013】
したがって、小分子FAAH阻害剤は、様々な病因の疼痛、不安、多発性硬化症および他の運動障害、悪心/嘔吐、摂食障害、てんかん、緑内障、炎症、免疫抑制、神経保護、うつ病、認識強化、ならびに睡眠障害を治療することにおいて有用であり得、外因性カンナビノイドによる治療より潜在的に副作用が少ない。
【0014】
様々な小分子FAAH調節因子が、特許文献3、米国特許出願第11/708,788号(2007年2月20日出願)、および米国仮特許出願第60/843,277号(2006年9月8日出願)に記載されている。しかし、適切な薬学的特性を有する強力なFAAH調節因子に対する要望が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際公開第02/087569号パンフレット
【特許文献2】国際公開第04/033652号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願公開第2006/0100212号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0016】
発明の要旨
ある種の四環式ケトン化合物が今や、FAAH−調節活性を有することが見いだされた。したがって、本発明は、本明細書に参照により組み込まれる、本明細書に添付された独立および従属の特許請求の範囲によって、それぞれ定義される一般的および好ましい実施形態に関する。
【0017】
1つの一般的な態様において、本発明は、式(I):
【0018】
【化3】

[式中、
はHであり;
は、Rで場合によって置換されたピリジルであり;
またはRおよびRは、それらが結合しているオキサゾールと一緒になって、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルを形成し;
ここで、Rは、−C1〜6アルキル;−C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;またはテトラゾリルであり;ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;Rは、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
は、−H;−C1〜6アルキル;C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;−ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;または−CHN(R)Rであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、HもしくはC1〜4アルキルであり;またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、単環式飽和ヘテロシクロアルキル基を形成し;
Xは、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N(R)−、または−CH(OH)−であり;
Yは、存在しないか、または−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NR−、−CHO−、もしくは−OCH−であり;
ここで、Rは−Hまたは−C1〜6アルキルである]
の化合物、ならびに式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくは式(I)の薬学的に活性な代謝産物またはそれらの任意の組合せを含む。Yが存在しない場合、式Iの2つのフェニル環の間に、それらがオルト、メタまたはパラビフェニル基を形成するように単結合が存在する。Yの非存在は、R置換基を有するフェニル環も存在しないことを意味しない。
【0019】
ある種の好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、以下に詳細な説明で記載または例証される化合物である。
【0020】
さらなる一般的な態様において、本発明は、(a)有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくは式(I)の薬学的に活性な代謝産物、またはそれらの任意の組合せ;および(b)薬学的に許容される賦形剤を含む薬学的組成物に関する。
【0021】
別の一般的な態様において、本発明は、FAAH活性によって媒介される疾患、障害、または医学的状態を患っているまたはそれらと診断される対象を治療する方法であって、このような治療を必要としている対象に、有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(1)の薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくは式(I)の化合物の薬学的に活性な代謝産物、またはそれらの任意の組合せを投与する工程を含む方法に関する。
【0022】
本発明方法のある種の好ましい実施形態において、疾患、障害、または医学的状態は、不安、うつ病、疼痛、睡眠障害、摂食障害、炎症、多発性硬化症および他の運動障害、HIV消耗性症候群、閉鎖性頭部外傷、卒中、学習および記憶障害、アルツハイマー病、てんかん、トゥーレット症候群、ニーマン−ピック病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、視神経炎、自己免疫性ぶどう膜炎、薬の離脱症状、悪心、嘔吐、性機能不全、心的外傷後ストレス障害、脳血管痙攣、緑内障、過敏性腸管症候群、炎症性腸疾患、免疫抑制、胃食道逆流性疾患、麻痺性イレウス、分泌性下痢、胃潰瘍、関節リウマチ、意に反した妊娠、高血圧、癌、肝炎、アレルギー性気道疾患、自己免疫性糖尿病、難治性掻痒、および神経炎症から選択される。
【0023】
本発明のさらなる実施形態、特徴、および利点は、以下の詳細な説明からおよび本発明の実施によって明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明およびその実施形態の詳細な説明
本発明は、以下の用語の用語解説および終末の実施例を含めて、以下の説明を参照することによってより十分に理解され得る。簡略のために、本明細書で引用された、特許を含む刊行物の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。参照は、ある種の特許請求の範囲によって説明された主題に対して本明細書においてなされ、その実施例は添付の構造および式で示される。代表的な主題が記載される一方、代表的な説明は、その特許請求の範囲を限定することが意図されないことが理解される。対照的に、本発明の主題は、特許請求の範囲によって定義されるとおりのここで開示される主題の範囲内に含まれ得る、変更、修正、および同等物のすべてに及ぶことが意図される。
【0025】
「1つの実施形態」への本明細書における言及は、記載される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含まなくてもよい。さらに、このような表現は、同じ実施形態に必ずしも言及していない。さらに、特定の特徴、構造、または特性がある実施形態と関連して記載される場合、明示的に記載されるかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してこのような特徴、構造、または特性に影響を与えることは当業者の知識の範囲内である。
【0026】
特に断らない限り、本文書で提示される用語および表現は、当業者に対するそれらの通常の意味を有する。このような通常の意味は、当技術分野におけるそれらの使用を参照しておよび一般的および科学的な辞書、例えば、Webster’s New World Dictionary、Simon & Schuster、New York、N.Y.、1995年、The American Heritage Dictionary of the English Language、Houghton Mifflin、Boston MA、1981年、およびHawley’s Condensed Chemical Dictionary、第14版、Wiley Europe、2002年を参照して得ることができる。
【0027】
ある種の用語の以下の説明は、排他的というよりむしろ説明的であることが意味される。これらの用語は、当技術分野において慣例で与えられるそれらの通常の意味を有するとともに、さらに以下の説明を含む。
【0028】
本明細書で用いられるように、「約」という用語は、特定された値の10パーセントの変動を指し、例えば、約50パーセントは、45〜55パーセントの変化を伴う。
【0029】
本明細書で用いられるように、「および/または」という用語は、この用語が関連している事項のいずれか1つ、事項の組合せ、または事項のすべてを指す。
【0030】
本明細書で用いられるように、単数冠詞の言語形態「a」、「an」、および「the」は、文脈が別に明らかに指示しない限り、その冠詞の言語が言及する、限定されないが、複数の要素、用語、特徴、化合物、組成物、方法などの複数の言及を含む。
【0031】
1個または複数の置換基を含む、本明細書で記載される任意の基に関して、このような基が、立体的に実施不可能および/または合成的に不可能であるいずれの置換または置換パターンも含まないことが当然理解される。
【0032】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、「から構成される(composed of)」は、本明細書で用いられるように非限定的な用語である。
【0033】
「アルキル」という用語は、その鎖中に1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を指す。アルキル基の例は、メチル(Me、これはまた/記号で構造的に示され得る)、エチル(Et)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ならびに、当技術分野で通常の技術および本明細書において与えられる教示に照らして前述の例のいずれか1つに等しいと考えられる基を含む。
【0034】
「アルケニル」という用語は、その鎖中に2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルケニル基を指す。(アルケニル基の二重結合は、2個のsp混成炭素原子で形成される)。具体的なアルケニル基は、プロプ−2−エニル、ブト−2−エニル、ブト−3−エニル、2−メチルプロプ−2−エニル、ヘキシ−2−エニル、ならびに、当技術分野で通常の技術および本明細書において与えられる教示に照らして前述の例のいずれか1つに等しいと考えられる基を含む。
【0035】
「シクロアルキル」という用語は、炭素環当たり3〜12個の環原子を有する飽和もしくは部分的飽和の、単環式、縮合多環式、またはスピロ多環式炭素環を指す。シクロアルキル基の具体的な例は、適当に結合した部分の形態で、以下の実体:
【0036】
【化4】

を含む。
【0037】
「ヘテロシクロアルキル」は、飽和または部分的飽和であり、かつ、炭素原子ならびに、窒素、酸素、および硫黄から選択される最大3個のヘテロ原子から選択される、環構造当たり3〜12個の環原子を有する、単環式、または縮合、架橋、もしくはスピロ多環式環構造を指す。この環構造は、炭素または硫黄環メンバー上に最大2個のオキソ基を場合によって含み得る。ヘテロシクロアルキル基の具体的な例は、適当に結合した部分の形態で、以下の実体:
【0038】
【化5】

を含む。
【0039】
「ヘテロアリール」という用語は、ヘテロ環当たり3〜12個の環原子を有する、単環式、縮合二環式、または縮合多環式芳香族ヘテロ環(炭素原子ならびに、窒素、酸素、および硫黄から選択される最大4個のヘテロ原子から選択される環原子を有する環構造)を指す。ヘテロアリール基の具体的な例は、適当に結合した部分の形態で、以下の実体:
【0040】
【化6】

を含む。
【0041】
当業者は、上に記載または示されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリール基の種が、排他的でないこと、およびこれらの定義された用語の範囲内のさらなる種も選択され得ることを理解する。
【0042】
「ハロゲン」という用語は、塩素、フッ素、臭素またはヨウ素を表す。「ハロ」という用語は、クロロ、フルオロ、ブロモまたはヨードを表す。
【0043】
「置換された」という用語は、特定の基または部分が1個または複数の置換基を担うことを意味する。「非置換の」という用語は、特定の基が置換基を全く担わないことを意味する。「場合によって置換された」という用語は、特定の基が非置換であるかまたは1個もしくは複数の置換基で置換されていることを意味する。「置換された」という用語が構造系を記載するために用いられる場合、その置換はその系上の任意の原子価許容位置で起こることが意味される。特定の部分または基が任意の特定の置換基で場合によって置換されているかまたは置換されていると認められる場合、このような部分または基は非置換であることが意図される。
【0044】
本明細書で与えられるいずれの式も、その構造式で示される構造ならびにある種の変形または形態を有する化合物を表すことが意図される。特に、本明細書で与えられるいずれの式の化合物も不斉中心を有し、したがって、異なるエナンチオマー形態で存在し得る。一般式の化合物の光学異性体および立体異性体のすべて、ならびにそれらの混合物は、その式の範囲内にあると考えられる。したがって、本明細書で与えられるいずれの式も、ラセミ化合物、1つまたは複数のエナンチオマー形態、1つまたは複数のジアステレオマー形態、1つまたは複数のアトロプ異性体形態、およびそれらの混合物を包含することが意図される。さらに、ある種の構造は、幾何異性体(すなわち、シスおよびトランス異性体)として、互変異性体として、またはアトロプ異性体として存在し得る。さらに、本明細書で与えられるいずれもの式も、このような化合物の水和物、溶媒和物、および多形、ならびにそれらの混合物を表すことが意図される。
【0045】
本明細書で与えられるいずれの式も、本化合物の非標識形態ならびに同位体標識形態を表すことが意図される。同位体標識化合物は、1個または複数の原子が選択された原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書で与えられる式で示される構造を有する。本発明の化合物に取り入れられ得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素、例えば、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl、125Iなどの同位体を含む。このような同位体標識化合物は、代謝試験(好ましくは14Cによる)、反応速度試験(例えば、HまたはHによる)、薬剤または基質組織分布アッセイを含む検出またはイメージング技術[例えば、陽電子放出断層撮影法(PET)または単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)など]、あるいは患者の放射線治療で有用である。特に、18Fまたは11C標識化合物は、PETまたはSPECT試験のために特に好ましくあり得る。さらに、重水素(すなわち、H)などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性から生じるある種の治療利点、例えば、in vivo半減期増加または投与所要量減少を与え得る。本発明の同位体標識化合物およびそのプロドラッグは一般に、非同位体標識試薬を、容易に利用できる同位体標識試薬に置換することによる、以下に記載されるスキームまたは実施例および製剤において開示される手順を実施することによって調製され得る。
【0046】
本明細書で与えられるいずれの式に言及する場合も、特定の可変要素に対する可能な種のリストからの特定の部分の選択は、他に現れるその可変要素に対する部分を定義することが意図されない。言い換えれば、可変要素が2回以上現れる場合、特定のリストからのその種の選択は、その式の他の所での同じ可変要素に対するその種の選択と無関係である。
【0047】
式(I)の好ましい実施形態において、Rは非置換の2−ピリジルである。他の好ましい実施形態において、Rは、−CN、−COMe、−COEt、−COH、または−CONHで置換された2−ピリジルである。
【0048】
好ましい実施形態において、Rは−Hである。他の好ましい実施形態において、Rは−CHN(R)Rである。
【0049】
好ましい実施形態において、RおよびRは、いずれもメチルである。他の好ましい実施形態において、RおよびRはそれらが結合している窒素と一緒になって、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロリジン、またはN−メチルピペラジンを形成する。
【0050】
好ましい実施形態において、Xは、−CH−または−O−である。他の好ましい実施形態において、Xは−O−である。他の好ましい実施形態において、Xは−CH−である。
【0051】
好ましい実施形態において、Yは存在せず(ビフェニル環を与えるために)、または−CH−、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CHO−である。
【0052】
本発明は、式(I)で表される化合物(好ましくは、上記された化合物、および本明細書中で例示される特定の化合物)の薬学的に許容される塩、ならびにそのような塩を用いる治療方法も含む。
【0053】
「薬学的に許容される塩」は、毒性でない、生物学的に容認できる、またはそうでなければ対象への投与のために生物学的に適切な式(I)で表される化合物の遊離の酸または塩基の塩を意味することが意図される。一般的には、S. M. Bergeら、「Pharmaceutical Salts」、J. Pharm. Sci.、1977年、66巻、1〜19頁、およびHandbook of Pharmaceutical Salts, Propertions, Selection, and Use;Stahl, P. H.、Wermuth, C. G.編;Wiley−VCH and VHCA;Zurich、2002年を参照されたい。好ましい薬学的に許容される塩は、過度の毒性、刺激、またはアレルギー反応なしに患者の組織との接触に対して薬学的に有効および好適であるものである。式(I)の化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、または両方の種類の官能基を有し得、したがって、多くの無機または有機塩基、および無機または有機酸と反応して、薬学的に許容される塩を形成し得る。代表的な薬学的に許容される塩は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタン−スルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、およびマンデル酸塩を含む。
【0054】
式(I)の化合物が塩基性窒素を含む場合、所望の薬学的に許容される塩は、当技術分野で利用可能な任意の好適な方法、例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、リン酸など)での、または有機酸(例えば、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、コハク酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸など)、アルファ−ヒドロキシ酸(例えば、マンデル酸、クエン酸、または酒石酸など)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸またはグルタミン酸など)、芳香族酸(例えば、安息香酸、2−アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸、または桂皮酸など)、スルホン酸(例えば、ラウリルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、またはエタンスルホン酸)など)、本明細書の実施例で挙げられる酸の任意の適合する混合物、ならびに当業者が等価であるか、または受容可能な代替物であると認識する任意の他の酸および混合物での遊離の塩基の処理によって調製され得る。
【0055】
式(I)の化合物が酸、例えば、カルボン酸またはスルホン酸などである場合、所望の薬学的に許容される塩は、任意の好適な方法、例えば、無機または有機の塩基、例えば、アミン(第一級、第二級または第三級)、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物など)、本明細書の実施例で挙げられる塩基の任意の適合する混合物、ならびに当業者が等価であるか、または受容可能な代替物であると認識する任意の他の塩基および混合物での遊離の酸の処理によって調製され得る。好適な塩の具体的な例は、アミノ酸(例えば、グリシンおよびアルギニン)、アンモニア、炭酸塩、重炭酸塩、第一級、第二級、および第三級アミン、および環状アミン(例えば、ベンジルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、およびピペラジン)由来の有機塩、ならびに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、およびリチウム由来の無機塩を含む。
【0056】
本発明はまた、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、およびそのような薬学的に許容されるプロドラッグを用いる治療方法に関する。「プロドラッグ」という用語は、対象への投与後に、加溶媒分解もしくは酵素切断などの化学的もしくは生理学的処理を介してまたは生理学的条件下にin vivoで本化合物を生じる指定化合物の前駆体(例えば、生理学的pHになるとプロドラッグは式(I)の化合物に変換される)を意味する。「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、毒性でなく、生物学的に容認でき、またはそうでなければ対象への投与に生物学的に適切であるプロドラッグである。好適なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための例示的な手順は、例えば、「Design of Prodrugs」、H. Bundgaard編、Elsevier、1985年に記載されている。
【0057】
例示的なプロドラッグは、式(I)の化合物の遊離のアミノ基、ヒドロキシ基、またはカルボン酸基にアミドまたはエステル結合を介して共有結合した、アミノ酸残基または2個以上(例えば、2個、3個または4個)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖を有する化合物を含む。アミノ酸残基の例は、通常3つの文字記号で表記される20個の天然アミノ酸、ならびに4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン、イソデモシン、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ−アラニン、ガンマ−アミノ酪酸、シトルリンホモシステイン、ホモシステイン、オルニチンおよびメチオニンスルホンを含む。
【0058】
さらなる種類のプロドラッグは、例えば、アミドまたはアルキルエステルとして式(I)の構造の遊離のカルボキシル基を誘導体化することによって生成され得る。代表的なアミドは、アンモニア、第一級C1〜6アルキルアミンおよび第二級ジ(C1〜6アルキル)アミン由来のものを含む。第二級アミンは、5員または6員のヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールの環部分を含む。例示的なアミドは、アンモニア、C1〜3アルキル第一級アミン、およびジ(C1〜2アルキル)アミン由来であるものを含む。本発明の代表的なエステルは、C1〜7アルキル、C5〜7シクロアルキル、フェニル、およびフェニル(C1〜6アルキル)エステルを含む。好ましいエステルは、メチルエステルを含む。プロドラッグはまた、例えば、Adv. Drug Delivery Rev.、1996年、19巻、115頁に概説されたものなどの手順に従って、ヘミコハク酸エステル、リン酸エステル、ジメチルアミノアセテート、およびホルホリルオキシメチルオキシカルボニルを含む基を用いて遊離のヒドロキシ基を誘導体化することによって調製され得る。ヒドロキシ基およびアミノ基のカルバメート誘導体もプロドラッグを得ることができる。ヒドロキシ基の炭酸エステル誘導体、スルホン酸エステル、および硫酸エステルもプロドラッグを与え得る。(アシルオキシ)メチルエーテルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしてのヒドロキシ基の誘導体化(ここで、アシル基は、1つもしくは複数のエーテル、アミン、もしくはカルボン酸の官能性で場合によって置換されたアルキルエステルであってもよく、またはアシル基は、上記のとおりのアミノ酸エステルである)も、プロドラッグを得るために有用である。この種のプロドラッグは、J. Med. Chem.、1996年、39巻、10頁に記載されたように調製され得る。遊離アミンも、アミド、スルホアミドまたはホスホンアミドとして誘導体化され得る。これらのプロドラッグ部分のすべては、エーテル、アミン、およびカルボン酸の官能性を含む基を取り入れることができる。
【0059】
本発明は、式(I)の化合物の薬学的に活性な代謝産物、ならびに本発明の方法におけるそのようなは代謝産物の使用に関する。「薬学的に活性な代謝産物」は、式(I)の化合物またはその塩の身体における代謝の薬理学的に活性な産物を意味する。プロドラッグまたは化合物の活性代謝産物は、当技術分野で知られているまたは利用できる日常的技術を用いて決定することができる。例えば、Bertoliniら J. Med. Chem.、1997年、40巻、2011〜2016頁;Shanら J. Pharm. Sci.1997年、86巻7号、765〜767頁;Bagshawe、Drug Dev. Res.1995年、34巻、220〜230頁;Bodor、Adv. Drug Res.、1984年、13巻、224〜331頁;Bundgaard、Design of Prodrugs (Elsevier Press、1985年);およびLarsen、Design and Application of Prodrugs, Drug Design and Development(Krogsgaard−Larsenら編、Harwood Academic Publishers、1991年)を参照されたい。
【0060】
本発明の式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるプロドラッグ、および薬学的に活性な代謝産物(集合的に、「活性薬剤」)は、本発明の方法においてFAAH阻害剤として有用である。活性薬剤は、例えば、本明細書で記載されるものなどの、FAAHの阻害または調節によって媒介される医学的状態、疾患または障害の治療または予防のための本発明方法で使用され得る。したがって、本発明による薬剤は、鎮痛薬、抗うつ薬、認知増強剤、神経防護薬、鎮静薬、食欲刺激薬、または避妊薬として使用され得る。
【0061】
本明細書で用いられるように、「治療有効量」という用語および「有効量」という用語は、例えば、宿主における、疾患もしくは障害を治療もしくは予防するためのまたは疾患もしくは障害の症状を治療するための、本明細書で記載される化合物の量、または本明細書で記載される化合物の組合せの量を含むことが意図される。
【0062】
本明細書で用いられるように、「治療する(treating)」、「治療する(treat)」および「治療(treatment)」は、(i)疾患、病的もしく医学的状態が起こることを予防すること(例えば、予防(prophylaxis));(ii)疾患、病的もしくは医学的状態を抑制するまたはその発症を停止させること;(iii)疾患、病的もしくは医学的状態を軽減すること;および/または(iv)疾患、病的または医学的状態に関連した症状を減少させることを含む。
【0063】
代表的な医学的状態、疾患、および障害は、例えば、不安、うつ病、疼痛、睡眠障害、摂食障害、炎症、多発性硬化症および他の運動障害、HIV消耗性症候群、閉鎖性頭部外傷、卒中、学習および記憶障害、アルツハイマー病、てんかん、トゥーレット症候群、てんかん、ニーマン−ピック病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、視神経炎、自己免疫性ぶどう膜炎、薬の離脱症状、悪心、嘔吐、性機能不全、心的外傷後ストレス障害、または脳血管痙攣を含む。
【0064】
したがって、この活性薬剤は、FAAH活性によって媒介される疾患、障害、または状態と診断された、またはそれらを患っている対象(患者)を治療するために使用され得る。本明細書で用いられるような「治療する(treat)」または「治療すること(teating)」は、FAAH活性の調節によって治療的または予防的利益をもたらすために対象への本発明の薬剤または組成物の投与を指すことを意図する。治療することは、FAAH活性の調節によって媒介される疾患、障害、もしくは状態、またはこのような疾患、障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を反転させる、改善させる、軽減させる、それらの進行を抑制する、それらの重症度を低減させる、またはそれらを予防することを含む。「対象」という用語は、このような治療を必要としている哺乳動物患者、例えば、ヒトなどを指す。「調節因子」は、阻害剤および活性剤の両方を含み、ここで、「阻害剤」はFAAH発現または活性を低下、防止、不活性化、鈍感化または下方制御する化合物を指し、および「活性剤」はFAAH発現または活性を増加、活性化、容易化、敏感化、または上方制御する化合物である。
【0065】
したがって、本発明は、FAAH活性によって媒介される疾患、障害、または状態、例えば、不安、疼痛、睡眠障害、摂食障害、炎症、または運動障害(例えば、多発性硬化症)などと診断されるまたはそれらを患っている対象を治療するために本明細書で記載される活性薬剤を使用する方法に関する。
【0066】
症状または疾患状態は、「医学的状態、障害、または疾患」の範囲内に含まれることが意図される。例えば、疼痛は、様々な疾患、障害、または状態と関連し得、様々な病因を含み得る。本発明によるFAAH−調節剤で治療可能な疼痛の具体的な種類は、癌性疼痛、術後痛、GI管痛、脊髄損傷痛、内臓痛覚過敏、視床痛、頭痛(ストレス頭痛および片頭痛を含む)、腰痛、頚痛、筋骨格痛、末梢神経障害痛、中枢神経因性疼痛、神経変性障害関連疼痛、および生理痛を含む。HIV消耗性症候群は、例えば、食欲喪失および悪心などの関連症状を含む。パーキンソン病は、例えば、レボドパ誘導ジスキネジアを含む。多発性硬化症の治療は、例えば、痙縮、神経原性疼痛、中枢痛、または膀胱機能不全などの症状の治療を含み得る。薬の離脱症状は、例えば、アヘン剤またはニコチンに対する中毒によって引き起こされ得る。悪心または嘔吐は、化学療法、術後、またはオピオイド関連原因のためであり得る。性機能不全の治療は、性欲または射精遅延を改善することを含み得る。癌の治療は、神経膠腫の治療を含み得る。睡眠障害は、例えば、睡眠時無呼吸、不眠症、および、鎮静または麻酔型効果を有する薬剤での治療を必要とする障害を含む。摂食障害は、例えば、癌またはHIV感染/AIDSなどの疾患関連の食欲不振または食欲喪失を含む。
【0067】
本発明による治療方法において、有効量の本発明に記載の少なくとも一つの活性薬剤が、このような疾患、障害、または状態などを患っているまたはそれらと診断された対象に投与される。「有効量」は、示された疾患、障害または状態に対して、このような治療を必要としている患者における所望の治療または予防利益を一般的にもたらすのに十分な量または用量を意味する。本発明の活性薬剤の有効量または用量は、例えば、モデル化、用量増大試験または臨床試験などの日常的方法によって、および、日常的因子、例えば、投与または薬剤送達の様式または経路、薬剤の薬物動態学、疾患、障害、または状態の重症度および経過、対象の前または進行中の治療、対象の健康状態および薬剤への反応、ならびに治療医師の判断を考慮に入れることによって確定され得る。代表的な用量は、単回または分割投与量単位(例えば、BID、TID、QID)において、1日当たり対象の体重の1kg当たり約0.001〜約200mgの活性薬剤、好ましくは、約0.05〜100mg/kg/日、または約1〜35mg/kg/日、または約0.1〜10mg/kg/日の範囲である。70−kgのヒトに対して、好適な投与量の具体的な範囲は、約0.05〜約7g/日、または約0.2〜約2.5g/日である。患者の疾患、障害、または状態の改善が起きるとすぐに、その用量は予防または維持治療のために調整され得る。例えば、投与の投与量もしくは頻度、またはその両方は、所望の治療または予防効果が維持されるレベルに、症状に応じて減少され得る。当然、症状が適当なレベルに軽減された場合、治療は中止させてもよい。しかし、患者は、症状の任意の再発後に長期ベースで断続的な治療を必要とし得る。
【0068】
さらに、本発明の活性薬剤は、上記状態の治療においてさらなる活性成分と組み合わせて使用され得る。さらなる活性成分は、式(I)の活性薬剤と別個に共投与され得るか、本発明による薬学的組成物中でそのような薬剤などと一緒に含まれ得る。代表的な実施形態において、さらなる活性成分は、FAAH活性によって媒介される状態、障害、または疾患の治療に有効であることが知られているまたは見いだされているもの、例えば、別のFAAH調節因子または特定の状態、障害、もしくは疾患に関連した別の標的に対して活性な化合物などである。この組合せは、効能を増加させる(例えば、本発明による活性薬剤の効力または有効性を増強させる化合物をこの組合せ中に含めることによって)、1種もしくは複数の副作用を減少させる、または本発明による活性薬剤の所要用量を減少させるために機能を果し得る。1つの具体的な実施形態において、本発明による組成物は、オピオイド、NSAID(例えば、イブプロフェン、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害剤、およびナプロキセン)、ガバペンチン、プレガバリン、トラマドール、アセトアミノフェン、およびアスピリンから選択される1種または複数のさらなる活性成分を含み得る。
【0069】
本発明の活性薬剤は、本発明の薬学的組成物を配合するために、単独でまたは1種もしくは複数のさらなる活性成分と組み合わせて使用される。本発明の薬学的組成物は、(a)有効量の本発明による少なくとも一つの活性薬剤、および(b)薬学的に許容される賦形剤を含む。
【0070】
「薬学的に許容される賦形剤」は、対象への投与に対して毒性でない、生物学的に容認される、またはそうでなければ生物学的に適切である物質、例えば、薬理学的組成物に添加されるまたは別に、薬剤の投与を容易化するためにビヒクル、担体、もしくは希釈剤として使用される不活性物質などであり、かつその薬剤と適合する物質を指す。賦形剤の例は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖および品種のデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、およびポリエチレングリコールを含む。
【0071】
上記活性薬剤の1つまたは複数の投与量単位を含む薬学的組成物の送達形態は、適切な薬学的賦形剤および当業者に現在公知であるか、または利用可能となる混合技術を用いて調製され得る。この組成物は、適切な送達経路(例えば、経口、非経口、直腸、局所、もしくは眼球経路によって、または吸入)によって本発明の方法において投与され得る。
【0072】
この製剤は、錠剤、カプセル、カシェ、糖衣錠、粉末、顆粒、ロゼンジ、再構成用粉末、液体製剤、または坐薬の形態であり得る。好ましくは、この組成物は、静脈内注入、局所投与、または経口投与のために配合される。
【0073】
経口投与のために、本発明の活性薬剤は、錠剤もしくはカプセルの形態で、または溶液、エマルジョン、懸濁液として与えられ得る。経口組成物を調製するために、この活性薬剤は、例えば、1日に約0.05から約50mg/kg、または1日に約0.05から約20mg/kg、または1日に約0.1から約10mg/kgの投与量を得るために配合され得る。これらの投与量は、前述の製剤のいずれかを用いて経口投与され得、そしてその投与は、患者の担当医の見識および判断によって行われる。
【0074】
経口錠剤は、例えば、希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、調味剤、着色剤および保存剤などの適合性の薬学的に許容される賦形剤と混合された活性成分を含み得る。好適な不活性充填剤は、炭酸ナトリウムおよびカルシウム、リン酸ナトリウムおよびカルシウム、乳糖、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどを含む。代表的な液体経口賦形剤は、エタノール、グリセロール、水などを含む。デンプン、ポリビニル−ピロリドン(PVP)、ナトリウムデンプングリコール酸、微結晶セルロース、およびアルギン酸は、例示的な崩壊剤である。結合剤は、デンプンおよびゼラチンを含み得る。滑沢剤は、存在する場合、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであり得る。必要に応じて、錠剤は、胃腸管での吸収を遅らせるために、例えば、モノステアリン酸グリセリンもしくはジステアリン酸グリセリンなどの物質で被覆され得るか、または腸溶コーティングで被覆され得る。
【0075】
経口投与のためのカプセルは、硬および軟ゼラチンカプセルを含む。硬ゼラチンカプセルを調製するために、活性成分は、固体、半固体、または液体の希釈剤と混合され得る。軟ゼラチンカプセルは、活性成分を、水、油(例えば、ピーナッツ油またはオリーブ油)、液体パラフィン、短鎖脂肪酸のモノおよびジグリセリドの混合物、ポリエチレングリコール400、またはポリプロピレングリコールと混合することによって調製され得る。
【0076】
経口投与のための液体は、懸濁液、溶液、エマルジョンもしくはシロップの形態であり得るか、または使用前に水もしくは他の適切なビヒクルで再構成のために乾燥製品として凍結乾燥もしくは提示され得る。このような液体組成物は、薬学的に許容される賦形剤、例えば、懸濁化剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど);非水性ビヒクル[例えば、油(例えば、アーモンド油または分留ココナッツ油)]、プロピレングリコール、エチルアルコール、または水;保存剤(例えば、メチルもしくはプロピルp−ヒドロキシ安息香酸塩またはソルビン酸);湿潤剤(例えば、レシチンなど);および、必要に応じて、調味剤または着色剤を場合によって含み得る。
【0077】
本発明の活性薬剤は、非経口経路で投与することもできる。例えば、この組成物は、坐薬として直腸投与のために配合され得る。静脈内、筋内、腹腔内、または皮下経路を含む、非経口使用のために、本発明の薬剤は、適当なpHおよび等張性に緩衝された、殺菌水溶液もしくは懸濁液で、または非経口的に許容される油で与えられ得る。好適な水性ビヒクルは、リンガー液および等張性塩化ナトリムを含む。このような形態は、例えば、アンプルもしくは使い捨て可能な注入装置などの単位用量形態で、適当な用量が引き出されうるバイアルなどの多用量形態で、または注射製剤を調製するために用いられ得る固体形態もしくは前濃縮物で提示される。具体的な輸液用量は、数分から数日の範囲の期間にわたって薬学的担体と混合して、約1〜1000μg/kg/分の薬剤に及ぶ。投与は、担当医の知識と判断に基づいて実施される。
【0078】
局所投与のために、この薬剤は、ビヒクルに対して約0.1%〜約10%の薬剤の濃度で薬学的担体と混合され得る。本発明の薬剤を投与する別の様式は、経皮送達に影響を与えるためにパッチ製剤を用い得る。
【0079】
活性薬剤はあるいは、鼻または経口経路を介して、吸入によって、例えば、適切な担体も含むスプレー製剤で本発明の方法において投与され得る。
【0080】
本発明の方法に有用な代表的な化学物質は、以下の一般的な調製のための具体的な合成スキームおよび以下に続く具体的な実施例を参照することによってこれから説明される。当業者は、本明細書における種々の化合物を得るために、最終的に所望の置換基が所望の生成物を得るように適切な保護をともなってまたはともなわずにこの反応スキームによって保持されるように出発物質が適切に選択され得ることを理解する。あるいは、最終的に所望の置換基の代わりに、この反応スキームによって保持され得、所望の置換基で適切に置き換えられ得る適切な基を用いることが必要もしくは望ましいこともある。特に断りのない限り、式(I)への言及においてその可変要素は上に定義されたとおりである。
【0081】
スキームA
【0082】
【化7】

式(I)の化合物は、置換オキサゾールA−1の2位のメタル化反応および適切な酸クロリドとの反応によって調製される(Harn, N.K.ら、Tetrahedron Lett.、1995年、36巻、9453〜9456頁を参照)。
【0083】
スキームB
【0084】
【化8】

あるいは、式(I)の化合物は、オキサゾールのメタル化反応および適切なアルデヒドとの反応によって調製され、アルコールB−1を形成する。適切な保護基、PG(シリル保護基など)によるアルコール官能性の保護は化合物B−2を与える。オキサゾールの5位のメタル化反応およびヨウ素または塩化トリブチル錫によるクエンチングは化合物B−3を与え、ここで、LGはヨウ素または−SnBuである。適切な試薬R−Mによるパラジウム媒介カップリング(ここで、Mは、−SnBu、−B(OH)、I、またはBrである)、その後のアルコール保護基の脱保護、そして標準条件下の酸化は、式(I)の化合物を与える(Boger, D.L.ら、J. Med. Chem.、2005年、48巻、1849〜1856頁を参照)。
【0085】
式(I)の化合物は、当技術分野で記載される方法を用いてそれらの対応する塩に変換され得る。特に、式(I)のアミン含有化合物は、例えば、EtO、CHCl、THF、およびMeOHなどの溶媒中トリフルオロ酢酸、HCl、またはクエン酸で処理され、対応する塩形態を与え得る。
【0086】
上記のスキームによって調製される化合物は、エナンチオ−、ジアステロ−、もしくは位置特異的合成によってまたは分割によって、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー、または位置異性体として得ることができる。上記のスキームによって調製される化合物は交互に、ラセミ体(1:1)もしくは非ラセミ体(1:1でない)混合物またはジアステレオマーもしくは位置異性体の混合物として得ることができる。エナンチオマーのラセミ体および非ラセミ体混合物が得られる場合、キラルクロマトグラフィー、再結晶、ジアステレオマー塩形成、ジアステレオマー付加体への誘導体化、生体内変換、または酵素変換などの当業者に知られている従来の分離方法を用いて単一のエナンチオマーが単離され得る。位置異性体またはジアステレオマー混合物が得られる場合、クロマトグラフィーまたは結晶化などの従来の方法を用いて単一の異性体を分離することができる。
【0087】
以下の具体的な実施例は、本発明および様々な好ましい実施形態をさらに説明するために提供される。
【実施例】
【0088】
一般手順A
スキームBのスタンナン経路を用いる5−アリールまたはヘテロアリールオキサゾール化合物の合成
スタンナン中間体(1当量)、Pd(PPh(0.1当量)、およびハロゲン化アリール(2当量)を、無水1,4−ジオキサン(8mL/スタンナン0.150mmol)に溶解し、混合物をAr下24時間還流状態で加温できる。混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させる。真空で蒸発させて、粗製のカップリング生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO)により精製できる。得られる生成物は、例えばオキサゾールの2位でシリル保護されたアルコール鎖を有する5−アリールまたはヘテロアリールオキサゾールである。
【0089】
一般手順B
オキサゾールの2位にα−ケト基を有する5−アリールまたはヘテロアリールオキサゾールを製造するための、シリル保護基の開裂およびアルコールの酸化
一般手順AのTBSエーテル(1当量)を、THF(3mL/TBSエーテル0.163mmol)に溶解し、BuNF(THF中1M、1.2当量)で処理し、Ar下室温で2時間撹拌できる。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させることができる。真空で蒸発させて、粗製のアルコールを得、これを短いシリカゲルパッドを通して濾過できる。シリカゲルパッドを10%EtOAc/ヘキサン類で、続いて60%EtOAc/ヘキサン類で洗浄してアルコールを得ることができ、これはさらには精製を必要としない。アルコール(1当量)をCHCl(3mL/アルコール0.068mmol)またはTHF(3mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(1.5当量)を加えることができる。混合物を室温で2時間撹拌した後、シリカゲルを加え、反応混合物を真空で蒸発させて、シリカゲルに吸着された粗製のケトンを得ることができる。この混合物を引き続きフラッシュクロマトグラフィー(SiO)により精製して、純粋なα−ケトヘテロサイクルを得ることができる。
【0090】
一般手順C
一般手順Bのエステルからの酸の形成
エステル(1当量)を、3:2のTHF/HO混合物に溶解し、LiOH(3当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えて混合物を酸性化した。溶液をEtOAcで希釈し、有機層を水層から分離した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させた。真空で蒸発させて、粗製の酸を得、これをクロマトグラフィー(SiO)により精製した。
【0091】
一般手順D
2−置換ピリジルオキサゾールの一般調製
5−(2−ピリジル)オキサゾール(1.0当量)の無水THF(3mL/0.34mmol)溶液を、N下−78℃にてn−BuLiのヘキサン類溶液(2.5M、1.2当量)で滴下処理し、得られた溶液を−78℃で35分間撹拌できる。ZnClのTHF溶液(0.5M、2当量)を混合物に加え、混合物を0℃に加温できる。0℃で45分間撹拌した後、CuI(1.2当量)を混合物に加えることができる。混合物を0℃で15分間撹拌した後、酸クロリド(1.2当量)の無水THF(2mL)溶液を滴下添加し、混合物をさらに1時間撹拌できる。飽和NaHCO水溶液を加えて反応混合物をクエンチし、EtOAcで抽出できる。珪藻土を通して有機層を濾過し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗製の生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO)により精製できる。
【0092】
【化9】

(実施例1)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン(11a)
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン酸
4−ヒドロキシ桂皮酸(700mg、4.26mmol)をEtOAc(15mL)に溶解し、10%Pd/C(51mg、0.479mmol)を加えた。反応混合物をH雰囲気下室温で終夜撹拌した後、珪藻土を通して濾過し、真空で濃縮した。さらには精製を必要とせず、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸(700mg、99%)を得た。3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸(700mg、4.21mmol)の無水DMF(16mL)溶液を、0℃にて60%NaH(450mg、18.75mmol)のDMF溶液で滴下処理した。反応混合物を10分間撹拌した後、臭化ベンジル(0.675mL、5.68mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、1NのHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を飽和NHCl水溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×9cm、20〜40%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)により、3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン酸(780mg、72%)を白色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.44(d,2H,J=7.4Hz),7.40(t,2H,J=7.4Hz),7.35−7.32(m,1H),7.14(d,2H,J=8.8Hz),6.92(d,2H,J=8.4Hz),5.06(s,2H),2.92(t,2H,J=7.7Hz),2.66(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)179.0,157.3,137.0,132.5,129.2,128.5,127.9,127.4,114.9,70.0,35.8,29.7.(Xue,C.−B.、He,X.ら、J.Med.Chem.、2001年、44巻、3351〜3354頁参照)。
【0093】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン
5−(2−ピリジル)オキサゾール(Saikachi,H.ら、Chem.Pharm.Bull.、1969年、27巻、793〜796頁、116mg、0.794mmol)の無水THF(4mL)溶液を、N下−78℃にてn−BuLiのヘキサン類溶液(1.6M、0.64mL、0.953mmol)で滴下処理し、得られた溶液を−78℃で35分間撹拌した。ZnClのTHF溶液(0.5M、1.9mL、1.56mmol)を加え、混合物を0℃に加温した。0℃で45分間撹拌した後、CuI(160mg、0.840mmol)を加えた。混合物を0℃で15分間撹拌した後、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノイルクロリド(1.2当量、3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン酸および塩化オキサリルから調製)の無水THF(1.5mL)溶液を滴下添加し、混合物をさらに1時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応混合物をクエンチし、EtOAcで抽出した。珪藻土を通して有機層を濾過し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗製の生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、2.5×5cm、10〜30%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)、続いてPTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、標題化合物(33%)を白色固体として得た:融点99〜100℃。H NMR(CDCl,400MHz)8.67(app d,J=4.4Hz,1H),7.88(s,1H),7.87−7.85(m,1H),7.81(td,1H,J=7.8,1.8Hz),7.44(d,2H,J=7.0Hz),7.39(t,2H,J=7.5Hz),7.32(t,2H,J=6.8Hz),7.19(d,2H,J=8.5Hz),6.91(d,2H,J=8.5Hz),5.04(s,2H),3.44(t,2H,J=7.4Hz),3.06(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)187.4,157.2(2C),153.2,150.1,146.2,137.1,137.0,132.7,129.4,128.5,127.9,127.4,126.9,124.2,120.4,114.9,70.0,40.9,28.9;IR(フィルム)νmax3097,2919,1693,1602,1582,1514,1470,1427,1382,1253,1177,1042,963,938,785,741,697cm−1;ESI−TOFm/z385.1549(C2420+H計算値385.1547)。
【0094】
【化10】

(実施例2)
2−(4−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン(11b)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび2−(4−(ベンジルオキシ)フェノキシ)酢酸(市販品)から標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、2.5×6cm、20〜40%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)、続いてPTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11b(35mg、0.09mmol、10%)を淡黄色固体として得た。H NMR (CDCl, 500 MHz)8.70(app d,1H,J=4.0Hz),8.04(d,1H,J=8.1Hz),7.86(td,1H,J=7.7,1.5Hz),7.55−7.52(m,1H),7.44−7.33(m,6H),6.94−6.89(m,4H),5.45(s,2H),5.03(s,2H);ESI−TOF m/z387.1343(C2319+H計算値387.1345)。
【0095】
【化11】

(実施例3)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)−プロパン(11c)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン酸(Banteli, R.、Brun, I.ら、Tetrahedron Lett.、1999年、40巻、2109〜2112頁)から標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、2.5×6cm、10〜20%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)、続いてPTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11c(46mg、0.12mmol、18%)を黄色固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)8.67(m,1H),7.88(s,1H),7.87−7.85(m,1H),7.81(td,1H,J=7.8,1.8Hz),7.45(d,2H,J=8.5Hz),7.38(t,2H,J=7.3Hz),7.32(t,2H,J=6.8Hz),7.22(t,2H,J=7.9Hz),6.92(d,2H,J=2.1Hz),6.88(d,2H,J=7.6Hz),6.83(dd,2H,J=7.9,2.4Hz),5.06(s,2H),3.47(t,2H,J=7.4Hz),3.10(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)187.2,158.9,157.2,153.4,150.1,146.2,142.0,137.1,137.0,129.5,128.5,127.9,127.5,127.0,124.2,121.0,120.4,115.1,112.5,69.9,40.5,29.7;IR(フィルム)νmax3073,3032,2929,1697,1601,1582,1499,1468,1452,1425,1380,1256,1154,1027,784,737,695cm−1;ESI−TOFm/z385.1549(C2420+H計算値385.1547)。
【0096】
【化12】

(実施例4)
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン(11d)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)酢酸(Baker,B.R.、Neenan,J.P.、J.Med. Chem.、1972年、15巻、940〜944頁)から標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、2.5×6cm、20〜40%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)、続いてPTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11d(26mg、0.07mmol、7%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.70(app d,1H,J=4.0Hz),8.03(d,1H,J=8.1Hz),7.86(td,1H,J=7.7,1.5Hz),7.55−7.52(m,1H),7.45−7.32(m,6H),7.22(t,1H,J=8.2Hz),6.68(dd,1H,J=8.2,2.4Hz),6.61(t,1H,J=2.2Hz),6.54(dd,1H,J=7.8,2.5Hz),5.45(s,2H),5.06(s,2H);13C NMR(CDCl,100MHz)192.7,169.7,162.1(2C),158.3,151.5,149.2,137.0,136.7,130.3,128.6,128.0,127.5,122.2,106.9(2C),102.1,70.1,67.9;ESI−TOFm/z387.1349(C2319+H計算値387.1345)。
【0097】
【化13】

(実施例5)
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン(11e)
1−ヨード−4−(フェノキシメチル)ベンゼン(S25)
(4−ヨードフェニル)メタノール(2.34g、10.0mmol、1当量)の無水THF(30mL)溶液を、0℃にてPhP(3.4g、13.0mmol、1.3当量)およびフェノール(1.0g、11.0mmol、1.1当量)で処理した。5分間撹拌した後、無水THF(5mL)中のジエチルアゾジカルボキシレート(2.26g、13.0mmol、1.3当量)を滴下添加した。反応混合物を25℃で加温し、2日間撹拌した。濃縮し、続いてカラムクロマトグラフィー(SiO、4×10cm、5%EtOAc−ヘキサン類)により、S25(1.45g、4.47mmol、45%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.74(d,2H,J=7.6Hz),7.32(d,2H,J=7.4Hz),7.21(d,2H,J=7.4Hz),7.01−6.95(m,3H),5.04(s,2H);13CNMR(CDCl,100MHz)158.4,137.6,136.7,129.5,129.2,121.1,114.7,93.4,69.1。
【0098】
エチル3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノエート(S26)
亜鉛(150mg、2.30mmol、2.3当量)の無水THF(5mL)懸濁液を、NiCl(HO)(45mg、0.19mmol、0.19当量)およびアクリル酸エチル(206μL、1.90mmol、1.9当量)で処理した。反応混合物を65℃で加温し、ピリジン(115μL、1.42mmol、1.42当量)を加えた。15分後、無水THF(5mL)中の1−ヨード−4−(フェノキシメチル)ベンゼン(S25、324mg、1.0mmol、1当量)を加え、反応混合物を65℃で56時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×10cm、5%EtOAc−ヘキサン類)により、S26(200mg、0.70mmol、70%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.38(d,2H,J=7.9Hz),7.30(t,2H,J=7.3Hz),7.25(d,2H,J=7.9Hz),7.00−6.96(m,3H),5.04(s,2H),4.15(q,2H,J=7.1Hz),2.98(t,2H,J=7.7Hz),2.64(t,2H,J=7.7Hz),1.26(t,3H,J=7.1Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)178.8,158.7,139.9,135.1,129.5,128.5,127.8,120.9,114.7,69.7,35.4,30.2。
【0099】
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパン酸(S27)
エチル3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノエート(S26、185mg、0.65mmol)のTHF/MeOH(1/1、10mL)溶液を、4NのNaOH水溶液(1mL)で処理し、25℃で終夜撹拌した。反応混合物を濃縮し、1NのHCl水溶液で希釈し、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、S27(115mg、0.45mmol、69%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.39(d,2H,J=7.7Hz),7.30(t,2H,J=7.4Hz),7.25(d,2H,J=7.7Hz),7.00−6.96(m,3H),5.05(s,2H),2.99(t,2H,J=7.7Hz),2.71(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)178.8,158.7,139.9,135.1,129.5,128.5,127.8,120.9,114.7,69.7,35.4,30.2。
【0100】
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパン酸(S27)から標題化合物(11e)を調製した。PTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11e(40mg、0.10mmol、32%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)8.68−8.66(m,1H),7.89(s,1H),7.88−7.85(m,1H),7.81(td,1H,J=7.9,1.5Hz),7.38(d,2H,J=8.2Hz),7.34−7.27(m,5H),6.99−6.94(m,3H),5.03(s,2H),3.48(t,2H,J=7.4Hz),3.13(t,2H,J=7.5Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)187.2,158.7,157.1,153.3,150.1,146.2,140.1,137.1,137.0,129.4,128.6,127.8,126.9,124.1,120.8,120.3,114.7,69.6,40.5,29.3;IR(フィルム)νmax2923,1694,1601,1504,1470,1428,1380,1241,1171,1125,1080,1032,1017,989,962,911,869,815,788,760,693cm−1;ESI−TOFm/z385.1550(C2420+H計算値385.1547)。
【0101】
【化14】

(実施例6)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)プロパン(11f)
エチル(E)−3−(4−フェノキシフェニル)アクリレート(S28)
トリエチルホスホノアセテート(1.40g、6.25mmol、1.25当量)の無水THF(20mL)溶液を、−78℃にてn−BuLi(ヘキサン類中2.4M、3.26mL、7.82mmol、1.5当量)で処理した。35分間撹拌した後、無水THF(15mL)中の4−フェノキシベンズアルデヒド(990mg、5.0mmol、1当量)を滴下添加した。反応混合物を25℃で加温し、終夜撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×8cm、10%EtOAc−ヘキサン類)により、S28(540mg、2.03mmol、67%)を無色油として得た。H NMR (CDCl,500MHz)7.66(d,1H,J=16.2Hz),7.50(d,2H,J=8.8Hz),7.38(dd,2H,J=8.8,7.6Hz),7.17(t,1H,J=7.4Hz),7.07−7.05(m,2H),6.98(d,2H,J=8.8Hz),6.35(d,1H,J=16.2Hz),4.26(q,2H,J=7.0Hz),1.35(t,3H,J=7.1Hz)。
【0102】
エチル3−(4−フェノキシフェニル)プロパノエート(S29)
エチル(E)−3−(4−ベンジルフェニル)アクリレート(S28、500mg、1.97mmol)のEtOH(20mL)溶液を10%Pd/C(45mg)で処理し、Hでパージした。反応混合物を25℃で終夜撹拌し、セライトを通して濾過し、濃縮して、S29(502mg、1.96mmol、99%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.34(dd,2H,J=8.4,7.4Hz),7.17(d,2H,J=8.4Hz),7.09(dt,1H,J=7.7,1.1Hz),7.00(dd,2H,J=8.8,1.1Hz),6.95(d,2H,J=8.8Hz),4.14(q,2H,J=7.0Hz),2.94(t,2H,J=7.7Hz),2.63(t,2H,J=7.7Hz),1.25(t,3H,J=7.0Hz)。
【0103】
3−(4−フェノキシフェニル)プロパン酸(S30)
エチル3−(4−フェノキシフェニル)プロパノエート(S29、500mg、1.95mmol)のTHF/MeOH(1/1、8mL)溶液を、4NのNaOH水溶液(0.5mL)で処理し、25℃で20時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1NのHCl水溶液で希釈し、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、S30(390mg、1.61mmol、82%)を白色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.34(dd,2H,J=8.4,7.4Hz),7.18(d,2H,J=8.4Hz),7.10(dt,1H,J=7.7,1.1Hz),7.00(dd,2H,J=8.8,1.1Hz),6.95(d,2H,J=8.4Hz),2.96(t,2H,J=7.7Hz),2.70(t,2H,J=7.7Hz);13CNMR(CDCl,125MHz)179.2,157.3,155.6,135.0,129.7,129.5,123.1,119.0,118.7,35.7,29.8。
【0104】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)プロパン
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(4−フェノキシフェニル)プロパン酸(S30)から標題化合物(11f)を調製した。PTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11f(83mg、0.22mmol、37%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.69(m,1H),7.89−7.86(m,2H),7.82(td,1H,J=7.8,1.8Hz),7.34−7.30(m,3H),7.24(d,2H,J=8.5Hz),7.10−7.07(m,1H),6.98(d,2H,J=12.1Hz),6.94(d,2H,J=8.6Hz),3.47(t,2H,J=7.4Hz),3.10(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)187.2,157.4,157.1,155.5,153.3,150.1,146.2,137.1,135.2,129.7,129.6,126.9,124.1,123.0,120.4,119.1,118.6,40.7,29.0;IR(フィルム)νmax3055,2930,1698,1589,1504,1488,1425,1380,1237,1167,1065,871,784,692cm−1;ESI−TOFm/z371.1388(C2318+H計算値371.1396)。
【0105】
【化15】

(実施例7)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)−プロパン(11g)
メチル(E)−3−(4−ニトロフェニル)アクリレート(S31)
p−ニトロ桂皮酸(3.86g、20.0mmol)のMeOH(50mL)溶液をHSO(2mL)で処理し、25℃で24時間撹拌した。濃縮して、S31(4.10g、19.8mmol、99%)を黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.26(d,2H,J=8.4Hz),7.12(d,1H,J=16.1Hz),7.68(d,2H,J=8.8Hz),6.58(d,1H,J=16.1Hz),3.85(s,3H)。
【0106】
メチル3−(4−アミノフェニル)プロパノエート(S32)
メチル(E)−3−(4−ニトロフェニル)アクリレート(S31、4.10g、19.8mmol)のMeOH(30mL)およびTHF(30mL)溶液を、10%Pd/C(400mg)で処理した。反応混合物をHでパージし、25℃で10時間撹拌した。珪藻土を通して懸濁液を濾過し、濃縮して、S32(3.40g、19.0mmol、95%)を黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)6.99(d,2H,J=8.2Hz),6.63(d,2H,J=8.4Hz),3.60(s,3H),2.85(t,2H,J=7.7Hz),2.58(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)173.5,144.6,130.5,129.1,115.3,51.5,36.1,30.1。
【0107】
メチル3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパノエート(S33)
PhB(OH)(550mg、4.51mmol、1.5当量)、Cu(OAc)(110mg、0.61mmol、0.2当量)、およびミリスチン酸(137mg、0.60mmol、0.2当量)の無水トルエン(6mL)溶液を、2,6−ルチジン(0.35mL、3.0mmol、1当量)およびメチル3−(4−アミノフェニル)プロパノエート(S32、537mg、3.0mmol、1当量)で処理した。反応混合物を25℃で24時間撹拌し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×5cm、20%EtOAc−ヘキサン類)により、S33(660mg、2.59mmol、87%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.28−7.25(m,2H),7.12(d,2H,J=8.4Hz),7.05(dd,2H,J=7.7,1.1Hz),7.03(d,2H,J=8.4Hz),6.95−6.90(m,1H),3.70(s,3H),2.92(t,2H,J=7.7Hz),2.66(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)173.5,143.9,141.2,133.2,129.3,129.1,120.6,118.3,117.2,51.6,35.9,30.2。
【0108】
メチル3−(4−(tert−ブトキシカルボニル(フェニル)アミノ)フェニル)プロパノエート(S34)
メチル3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパノエート(S33、560mg、2.20mmol、1当量)の無水THF(6mL)溶液を、DMAP(54mg、0.44mmol、0.2当量)および(BOC)O(671mg、3.07mmol、1.4当量)で処理した。反応混合物を70℃で48時間加温し、(BOC)O(800mg、3.66mmol、1.6当量)を加えた。反応混合物を65℃で10時間加温し、(BOC)O(800mg、3.66mmol、1.6当量)を加えた。8時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、1%EtN−ヘキサン類で予め処理、4×8cm、10〜20%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)により、S34(760mg、2.14mmol、97%)を黄色油として得た。H NMR (CDCl,400MHz)7.33−7.29(m,2H),7.22−7.14(m,7H),3.67(s,3H),2.93(t,2H,J=7.6Hz),2.62(t,2H,J=7.6Hz),1.45(s,9H);13C NMR(CDCl,100MHz)173.2,153.8,143.0,141.2,137.8,128.6,128.5,126.9(2C),125.6,81.1,51.6,35.6,30.3,28.2。
【0109】
3−(4−(tert−ブトキシカルボニル(フェニル)アミノ)フェニル)プロパン酸(S35)
メチル3−(4−(tert−ブトキシカルボニル(フェニル)アミノ)フェニル)プロパノエート(S34)、390mg、1.10mmol)のTHF/HO/MeOH混合物(3/1/0.4、4mL)溶液を、NaOH(100mg、2.5mmol)で処理し、25℃で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1NのHCl水溶液で希釈し、CHClで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、S35(370mg、1.08mmol、99%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.34−7.29(m,2H),7.23−7.15(m,7H),2.94(t,2H,J=7.6Hz),2.66(t,2H,J=7.6Hz),1.46(s,9H);13C NMR(CDCl,100MHz)178.7,153.9,142.9,141.2,137.6,128.6,128.5,126.9(2C),125.6,81.1,35.5,30.0,28.2。
【0110】
tert−ブチル4−(3−オキソ−3−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロピル)フェニル(フェニル)−カルバメート(S36)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(4−(tert−ブトキシカルボニル(フェニル)アミノ)フェニル)プロパン酸(S35)から標題化合物を調製した。PTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類+1%EtN)により、S36(87mg、0.185mmol、40%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,600MHz)8.67(appd,1H,J=4.8Hz),7.87−7.85(m,2H),7.81(td,1H,J=7.8,1.8Hz),7.33−7.28(m,3H),7.22−7.13(m,7H),3.45(t,2H,J=7.7Hz),3.09(t,2H,J=7.4Hz),1.44(s,9H);13C NMR(CDCl,150MHz)187.2,157.2,153.8,153.3,150.1,146.2,143.0,141.2,137.7,137.1,128.7,128.6,127.0,126.9,125.5,124.1,120.4,81.1,40.5,29.1,28.2;IR(フィルム)νmax2977,1709,1595,1575,1512,1469,1425,1367,1337,1161,1056,1019,914,850,785,735,695cm−1;ESI−TOFm/z492.1897(C2827+Na計算値492.1894)。
【0111】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパン(11g)
tert−ブチル4−(3−オキソ−3−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロピル)フェニル−(フェニル)カルバメート(S36、26mg、0.055mmol)の無水CHCl(0.8mL)溶液を、TFA(0.2mL)で処理し、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を25℃で加温し、2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、飽和NaHCO水溶液で希釈し、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、1×3cm、1%EtN−ヘキサン類で予め処理、10〜25%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)により、11g(14mg、0.038mmol、70%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.67(appd,1H,J=4.0Hz),7.89−7.86(m,2H),7.81(td,1H,J=7.7,1.8Hz),7.33−7.31(m,1H),7.25(dd,2H,J=8.4,7.3Hz),7.18(d,2H,J=8.4Hz),7.04−7.01(m,4H),6.90(t,1H,J=7.3Hz),5.68(brs,1H),3.45(t,2H,J=7.7Hz),3.07(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)187.5,157.3,153.3,150.1,146.3,143.5,141.3,137.1,133.1,129.3(2C),126.9,124.1,120.6,120.4,118.4,117.3,40.9,29.1,28.2;IR(フィルム)νmax3389,3053,2925,1698,1598,1519,1495,1469,1425,1380,1311,1176,1152,1118,1064,991,911,784,738,694cm−1;ESI−TOFm/z369.1475(C2319計算値369.1477)。
【0112】
【化16】

(実施例8)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ベンジルフェニル)プロパン(11h)
1−ベンジル−4−ブロモベンゼン(S37)
4−ブロモベンゾフェノン(2.62g、10.0mmol、1当量)の無水CHCl(25mL)溶液を、無水CHCl(8mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸(0.27mL、3.0mmol、0.3当量)およびEtSiH(3.60g、31.0mmol、3.1当量)で処理した。25℃で12時間撹拌した後、反応混合物をNaHCOでクエンチし、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×13cm、2%EtOAc−ヘキサン類)により、S37(2.43g、9.83mmol、98%)を淡黄色油として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.43(d,2H,J=8.4Hz),7.33(t,2H,J=7.3Hz),7.26(t,1H,J=7.3Hz),7.24(d,2H,J=8.2Hz),7.19(t,2H,J=7.0Hz),7.09(t,2H,J=8.4Hz);13CNMR(CDCl,125MHz)140.4,140.1,131.5,130.6,128.8,128.5,126.3,119.9,41.3。
【0113】
エチル(E)−3−(4−ベンジルフェニル)アクリレート(S38)
1−ベンジル−4−ブロモベンゼン(S37、740mg、3.0mmol、1当量)のBuN(0.7mL)溶液を、PhP(15mg、0.06mmol、0.02当量)およびPd(OAc)(8mg)で処理した。25℃で5分撹拌した後、BuN(0.4mL)中のアクリル酸エチル(620mg、5.7mmol、1.9当量)を加えた。反応混合物を110℃で3時間加温した。Pd(OAc)(18mg)を加え、反応物を110℃で24時間加温した。反応物をHOでクエンチし、CHClで抽出した。有機層を1NのHCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×6cm、2%EtOAc−ヘキサン類)により、S38(540mg、2.03mmol、67%)を無色油として得た。H NMR (CDCl,400MHz)7.67(d,1H,J=16.1Hz),7.46(d,2H,J=7.6Hz),7.33−7.29(m,3H),7.25−7.19(m,5H),6.40(d,1H,J=16.1Hz),4.27(q,2H,J=7.0Hz),4.01(s,2H),1.35(t,3H,J=7.0Hz)。
【0114】
エチル3−(4−ベンジルフェニル)プロパノエート(S39)
エチル(E)−3−(4−ベンジルフェニル)アクリレート(S38、500mg、1.88mmol)のEtOAc(15mL)溶液を10%Pd/C(45mg)で処理し、Hでパージした。25℃で10時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×6cm、2%EtOAc−ヘキサン類)により、S39(350mg、1.31mmol、70%)を無色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.30(t,2H,J=7.3Hz),7.23−7.19(m,3H),7.14(s,4H),4.15(q,2H,J=7.0Hz),3.97(s,2H),2.94(t,2H,J=7.6Hz),2.63(t,2H,J=7.4Hz),1.25(t,3H,J=7.0Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)172.9,141.2,139.0,138.2,129.0,128.9,128.4(2C),126.0,60.4,41.5,35.9,30.5,14.2。
【0115】
3−(4−ベンジルフェニル)プロパン酸(S40)
エチル3−(4−ベンジルフェニル)プロパノエート(S39、320mg、1.19mmol)のTHF/MeOH(1/1、10mL)溶液を、4NのNaOH水溶液(1mL)で処理し、25℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、1NのHCl水溶液で希釈し、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、S40(260mg、1.08mmol、91%)を白色固体として得た。H NMR (CDCl,500MHz)7.27−7.06(m,9H),3.91(s,2H),2.86(brs,2H),2.59(brs,2H);13CNMR(CDCl,100MHz)179.9,141.1,138.8,138.4,128.9,128.8,128.4,128.2,126.0,41.4,36.9,30.7。
【0116】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ベンジルフェニル)プロパン(11h)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(4−ベンジルフェニル)プロパン酸(S40)から本物質を調製した。PTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11h(95mg、0.59mmol、59%)を薄黄褐色油として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.68(appd,1H,J=4.8Hz),7.88(s,1H),7.84(d,1H,J=7.7Hz),7.81(td,1H,J=7.7,1.8Hz),7.33−7.27(m,3H),7.21−7.12(m,7H),3.96(s,2H),3.45(t,2H,J=7.7Hz),3.09(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)187.3,157.1,153.2,150.0,146.1,141.1,139.0,138.0,137.0,129.0,128.8,128.5,128.3,126.9,125.9,124.1,120.3,41.4,40.6,29.2;IR(フィルム)νmax3025,2920,1694,1601,1574,1516,1494,1468,1426,1381,1283,1151,1118,1064,990,963,936,913,849,784,727,696cm−1;ESI−TOFm/z369.1600(C2420+H計算値369.1597)。
【0117】
【化17】

(実施例9)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン(11i)
4−(フェニルチオ)ベンズアルデヒド(S41)
4−フルオロベンズアルデヒド(2.2g、17.7mmol、1当量)の無水DMF(25mL)溶液を、ベンゼンチオール(1.7mL、16.6mmol、0.93当量)およびKCO(2.8g、20.3mmol、1.14当量)で処理した。130℃で5時間撹拌した後、反応混合物を飽和NHCl水溶液で洗浄し、EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×7cm、10%EtOAc−ヘキサン類)により、S41(3.45g、16.1mmol、91%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)9.91(s,1H),7.72(d,2H,J=8.2Hz),7.55−7.52(m,2H),7.44−7.42(m,2H),7.24(d,2H,J=8.2Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)191.2,147.2,134.3,133.6,131.2,130.1,129.8,129.1,127.1。
【0118】
エチル(E)−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)アクリレート(S42)
エチル−(E)−3−(4−ベンジルフェニル)アクリレート(S38)用に記載した手順を用い、4−(フェニルチオ)ベンズアルデヒド(S41)およびトリエチルホスホノアセテートから標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×8cm、10%EtOAc−ヘキサン類)により、S42(1.55g、5.5mmol、84%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)9.91(s,1H),7.62(d,1H,J=15.8Hz),7.46−7.21(m,9H),6.38(d,1H,J=15.8Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)166.8,143.6,140.0,133.4,132.7,132.3,129.4,129.1,128.5,128.0,117.8,60.4,14.2。
【0119】
エチル3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパノエート(S43)
エチル(E)−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)アクリレート(S42、440mg、1.55mmol、1当量)の無水EtOH(12mL)溶液を、0℃にてBiCl(252mg、0.8mmol、0.5当量)およびNaBH(243mg、6.4mmol、4当量)で処理した。反応混合物を25℃で加温し、2時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×5cm、5%EtOAc−ヘキサン類)により、S43(390mg、1.36mmol、88%)を淡黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.32−7.21(m,7H),7.16(d,2H,J=8.2Hz),4.13(q,2H,J=7.1Hz),2.94(t,2H,J=7.7Hz),2.62(t,2H,J=7.7Hz),1.24(t,2H,J=7.1Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)172.7,139.9,136.3,132.8,131.7,130.4,129.2,129.1,126.7,60.4,35.7,30.5,14.2。
【0120】
3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパノイック(S44)
3−(4−フェノキシフェニル)プロパン酸(S30)用に記載した手順を用い、エチル3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパノエート(S43)から標題化合物を調製し、S44(320mg、1.24mmol、98%)を白色固体として得た。H NMR (CDCl,400MHz)7.35−7.29(m,6H),7.27−7.24(m,1H),7.17(d,2H,J=8.2Hz),2.96(t,2H,J=7.7Hz),2.70(t,2H,J=7.7Hz);13C NMR(CDCl,100MHz)179.2,139.3,136.1,133.2,131.6,130.5,129.2,129.1,126.8,35.4,30.0。
【0121】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾールおよび3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン酸(S44)から標題化合物を調製した。PTLC(SiO、50%EtOAc−ヘキサン類)により、11i(50mg、0.13mmol、33%)をオレンジ色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.68−8.66(m,1H),7.88(s,1H),7.88−7.85(m,1H),7.82(td,1H,J=7.7,1.8Hz),7.34−7.28(m,7H),7.24−7.20(m,2H),3.46(t,2H,J=7.4Hz),3.10(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)187.1,157.1,153.4,150.1,146.2,139.7,137.1,136.3,132.9,131.8,130.4,129.4,129.1,126.9,126.7,124.2,120.4,40.4,29.2;IR(フィルム)νmax3054,2925,2855,1698,1601,1581,1505,1470,1427,1381,1282,1083,990,963,913,818,784,740,691cm−1;ESI−TOFm/z387.1170(C2318S+H計算値387.1162)。
【0122】
【化18】

(実施例10)
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ビフェニル)プロパン(11j)
エチル(E)−3−(ビフェニル−4−イル)アクリレート(S45)
エチル(E)−3−(4−ベンジルフェニル)アクリレート(S38)用に記載した手順を用い、4−ビフェニルカルボキシアルデヒドおよびトリエチルホスホノアセテートから標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×12cm、5%EtOAc−ヘキサン類)により、S45(2.90g、11.5mmol、83%)を黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)166.9,144.0,142.8,140.0,133.3,128.8,128.4,127.7,127.4,126.9,118.0,60.4,14.2。
【0123】
エチル3−(4−ビフェニル)プロパノエート(S46)
エチル3−(4−ベンジルフェニル)プロパノエート(S39)用に記載した手順を用い、エチル(E)−3−(4−ビフェニル)アクリレート(S45)から標題化合物を調製し、S46(1.0g、3.93mmol、90%)を淡黄色油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.60(d,2H,J=7.7Hz),7.54(d,2H,J=8.2Hz),7.45(t,2H,J=7.7Hz),7.37−7.34(m,1H),7.30(d,2H,J=7.9Hz),4.16(q,2H,J=7.0Hz),3.01(t,2H,J=7.7Hz),2.68(t,2H,J=7.6Hz),1.26(t,3H,J=7.1Hz);13CNMR(CDCl,100MHz)172.9,140.9,139.6,139.1,128.7,128.6,127.2,127.1,126.9,60.4,35.8,30.5,14.2。
【0124】
3−(4−ビフェニル)プロパン酸(S47)
3−(4−フェノキシフェニル)プロパン酸(S30)用に記載した手順を用い、エチル3−(4−ビフェニル)プロパノエート(S46)から標題化合物を調製し、S47(800mg、3.54mmol、95%)を白色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)7.59(d,2H,J=7.0Hz),7.55(d,2H,J=7.7Hz),7.45(t,2H,J=7.0Hz),7.35(t,1H,J=7.1Hz),7.30(d,2H,J=7.7Hz),3.03(t,2H,J=7.5Hz),2.75(t,2H,J=7.5Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)179.2,140.8,139.3,139.2,128.7(2C),127.3,127.1,127.0,35.5,30.1。
【0125】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ビフェニル)プロパン(11j)
一般手順Bを用い、5−(2−ピリジル)オキサゾール(6)および3−(4−ビフェニル)プロパン酸(S47)から標題化合物を調製した。カラムクロマトグラフィー(SiO、3×7cm、10〜30%EtOAc−ヘキサン類濃度勾配)により、11j(120mg、0.34mmol、56%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,500MHz)8.68(brs,1H),7.90(s,1H),7.86(d,1H,J=7.7Hz),7.81(t,1H,J=7.7Hz),7.58(d,2H,J=7.7Hz),7.54(d,2H,J=8.1Hz),7.43(t,2H,J=7.7Hz),7.36(d,2H,J=8.4Hz),7.32−7.30(m,2H),3.52(t,2H,J=7.4Hz),3.17(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)187.3,157.2,153.3,150.1,146.2,140.9,139.4,139.2,137.1,128.9,128.7,127.2,127.1,127.0,126.9,124.1,120.4,40.5,29.3;IR(フィルム)νmax3028,2921,1694,1601,1488,1469,1426,1381,1151,1119,1066,990,927,831,785,762,697cm−1;ESI−TOFm/z355.1449(C2318+H計算値355.1441)。
【0126】
【化19】

(実施例11)
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン(11k)
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オール(S48)
3−(4−(ベンジルオキシ)−フェニル)プロパン酸(S22、1.15g、4.50mmol、1当量)の無水MeOH(16mL)溶液を、TMSCHN(2.1mL、16.53mmol、3.7当量)で処理した。25℃で16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮して、対応するメチルエステル(1.15g、4.49mmol、95%)を得た。エステル(1.10g、4.30mmol、1当量)の無水トルエン(15mL)溶液を、0℃にてDIBAL−H(トルエン中1.5M、7.5mL、11.25mmol、2.6当量)で処理した。45分間撹拌した後、反応混合物をMeOHおよび1NのHCl水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×6cm、25%EtOAc−ヘキサン類)により、S48(1.0g、4.39mmol、97%)を白色固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.45(d,2H,J=7.0Hz),7.40(t,2H,J=7.4Hz),7.35−7.32(m,1H),7.13(d,2H,J=8.8Hz),6.92(d,2H,J=8.8Hz),5.06(s,2H),3.68(t,2H,J=6.3Hz),2.67(t,2H,J=7.6Hz),1.90−1.85(m,2H);13C NMR(CDCl,100MHz)157.0,137.1,134.1,129.3,128.5,127.9,127.4,114.7,70.0,62.2,34.4,31.1。
【0127】
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパナール(S49)
(COCl)(0.5mL、5.82mmol、1.5当量)の無水CHCl(11mL)溶液を、−78℃にて無水CHCl(1.5mL)中の無水DMSO(710mg、9.09mmol、2.3当量)で処理した。10分間撹拌した後、3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−1−オール(S48、900mg、3.95mmol、1当量)のCHCl(4mL)溶液を滴下添加した。1.5時間撹拌した後、EtN(3mL)を加え、反応混合物を25℃で加温した。反応物をHOでクエンチし、CHClで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液、HOで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、4×6.5cm、10%EtOAc−ヘキサン類)により、S49(750mg、3.29mmol、84%)を黄色固体として得た。H NMR(CDCl,600MHz)9.83(s,1H),7.45(d,2H,J=7.0Hz),7.40(t,2H,J=7.4Hz),7.35−7.32(m,1H),7.12(d,2H,J=8.4Hz),6.92(d,2H,J=8.4Hz),5.05(s,2H),2.92(d,2H,J=7.4Hz),2.76(d,2H,J=7.4Hz)。
【0128】
4−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−2−ヒドロキシブタンニトリル(S50)
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパナール(S49、700mg、3.07mmol、1当量)のTHF(13mL)およびHO(18mL)溶液をKCN(2.30g、35.3mmol、11.5当量)で処理した。25℃で50時間撹拌した後、反応物をHOでクエンチし、エーテルで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、S50(755mg、2.96mmol、96%)を白色固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)7.47−7.33(m,5H),7.14(d,2H,J=8.8Hz),6.95(d,2H,J=8.8Hz),5.06(s,2H),4.39(t,1H,J=6.9Hz),2.82−2.77(m,2H),2.17−2.10(m,2H);13C NMR(CDCl,100MHz)157.3,136.9,131.9,129.4,128.5,127.9,127.4,119.9,115.0,70.0,60.2,36.6,29.7;IR(フィルム)νmax3444,2927,2865,2250,1611,1583,1514,1454,1382,1246,1177,1079,1024,912,830,738,695cm−1
【0129】
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(S51)
無水EtOH(3.6mL)およびCHCl(4.0mL)の混合物を、0℃にて塩化アセチル(3.4mL、47.6mmol、16.2当量)で処理し、20分間撹拌した。4−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−2−ヒドロキシブタンニトリル(S50、750mg、2.94mmol、1当量)のCHCl(9mL)溶液を滴下添加し、反応物を20時間25℃で撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗製の生成物を無水EtOHに溶解した。2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン(370mg、3.36mmol、1.1当量)を加え、反応混合物を還流状態で終夜加温した。濃縮し、続いてカラムクロマトグラフィー(SiO、2.5×8cm、0〜4%MeOH−CHCl濃度勾配)により、S51(130mg、0.36mmol、13%)を黄褐色油として得た。H NMR(CDCl,600MHz)8.52(d,1H,J=4.8Hz),7.78(d,1H,J=7.9Hz),7.43(d,2H,J=7.0Hz),7.39(t,2H,J=7.9Hz),7.34−7.31(m,1H),7.28−7.26(m,1H),7.14(d,2H,J=8.3Hz),6.87(d,2H,J=8.3Hz),5.07−5.00(m,1H),5.00(s,2H),2.84−2.81(m,2H),2.36−2.30(m,2H);13C NMR(CDCl,150MHz)157.0,154.6,146.1,143.0,137.0,133.0(2C),129.4,128.5,127.8,127.4,120.2,118.8,114.7,69.9,67.0,36.9,30.1;IR(フィルム)νmax3380,2926,1665,1612,1557,1511,1454,1410,1382,1239,1177,1092,1026,831,785,737,700cm−1
【0130】
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン(11k)
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(S51、50mg、0.139mmol、1.0当量)の無水CHCl(8mL)溶液を、0℃にてデスーマーチン試薬(118mg、0.278mmol、2.1当量)で処理した。反応混合物を25℃で加温し、終夜撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液で、続いて飽和Na水溶液でクエンチし、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、1.5×4cm、0〜4%MeOH−CHCl濃度勾配)により、S51(24mg、0.067mmol、50%)を淡黄色固体として得た。H NMR(CDCl,600MHz)8.76(dd,1H,J=4.9,1.3Hz),8.00(dd,1H,J=8.3,1.8Hz),7.50(dd,1H,J=8.3,4.9Hz),7.43(d,2H,J=7.4Hz),7.38(t,2H,J=7.5Hz),7.32(t,1H,J=7.3Hz),7.20(d,2H,J=8.3Hz),6.92(d,2H,J=8.3Hz),5.04(s,3H),3.60(t,2H,J=7.7Hz),2.62(t,2H,J=7.4Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)189.4,158.4,157.4,154.1,148.8,143.6,137.0,132.3,129.4,128.5,127.9,127.4,123.2,120.3,114.9,70.0,41.5,28.7;IR(フィルム)νmax2924,2858,1698,1712,1610,1584,1537,1512,1455,1404,1380,1239,1178,1111,1026,990,828,786,747cm−1;ESI−TOFm/z359.1387(C2818+H計算値359.1396)。
【0131】
前述の実施例に記載した方法と同様の方法を用い、実施例12〜47の化合物を調製する。それぞれの実施例に関する最終調製ステップ並びに物理的および分光学的特性を提供する。
【0132】
【化20】

(実施例12)
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(12)
メチル6−(2−(1−ヒドロキシ−3−(4−フェノキシフェニル)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(779mg、1.81mmol)を無水CHCl(26mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(1.151g、2.715mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で90分間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応物をクエンチし、有機層を飽和Na水溶液、次いで飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜50%EtOAc/ヘキサン類)により精製して、メチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを黄色油(711mg、92%)として得た。H NMR(CDCl,500MHz)d8.10(d,1H,J=7.5Hz),8.01−8.00(m,2H),7.95(t,1H,J=7.5Hz),7.30(t,2H,J=7.5Hz),7.22(d,2H,J=8.5Hz),7.06(t,1H,J=7.0Hz),6.97(d,2H,J=7.5Hz),6.93(d,2H,J=8.5Hz),4.02(s,3H),3.46(t,2H,J=7.5Hz),3.08(t,2H,J=7.5Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)δ187.2,165.0,157.4,157.3,155.5,152.3,148.5,146.4,138.2,135.2,129.7,129.6,127.9,125.1,123.2,123.0,119.1,118.5,53.0,40.8,28.9;HRESI−TOFm/z429.1444(M+H,C2520,計算値429.1445)。
【0133】
【化21】

(実施例13)
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(13)
メチル6−(2−(1−ヒドロキシ−3−(4−フェノキシフェニル)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(77mg、0.18mmol)を無水CHCl(2.5mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(113mg、0.268mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で90分間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応物をクエンチし、有機層を飽和Na水溶液、次いで飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜50%EtOAc/ヘキサン類)により精製して、メチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレートを白色固体(63mg、82%)として得た。H NMR(CDCl,500MHz)d9.22(d,1H,J=1.0Hz),8.39(dd,1H,J=8.0,2.0Hz),7.97(s,1H),7.91(d,1H,J=8.0Hz),7.30(t,2H,J=7.5Hz),7.22(d,2H,J=8.5Hz),6.93(d,2H,J=8.5Hz),3.97(s,3H),3.46(t,2H,J=7.0Hz),3.09(t,2H,J=7.0Hz);13C NMR(CDCl,125MHz)δ187.2,165.0,157.6,157.4,155.5,152.5,151.2,149.2,138.2,135.1,129.7,129.6,128.7,125.8,123.0,119.6,119.1,118.6,52.6,40.8,28.9;HRESI−TOFm/z429.1440(M+H,C2520,計算値429.1445)。
【0134】
【化22】

(実施例14)
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(14)
メチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(356mg、0.831mmol)をTHF/HO(3:2、75mL)に溶解し、LiOH(59mg、2.5mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で2時間撹拌した後、1NのHClを加えて溶液を酸性のpHに合わせ、反応物をクエンチした。反応溶液をEtOAcで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層をEtOAc(3回)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、1%AcOH/EtOAc)により精製して、6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を薄黄色固体(314mg、91%)として得た。H NMR(THF−d,500MHz)δ8.11−8.03(m,4H),7.30−7.25(m,4H),7.03(t,1H,J=8.0Hz),6.94(d,2H,J=8Hz),6.91(d,2H,J=8.5Hz),3.43(t,2H,J=7.5Hz),3.04(t,2H,J=7.5Hz);13C NMR(THF−d,500MHz)δ187.3,165.7,158.9,156.7,153.6,150.1,147.2,139.7,137.1,130.7,130.6,128.7,125.5,123.8,123.7,120.0,119.4,41.7,29.8;HRESI−TOFm/z415.1284(M+H,C2418,計算値415.1288)。
【0135】
【化23】

(実施例15)
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸、すなわち6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボン酸(15)
メチル6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(57mg、0.13mmol)をTHF/HO(3:2、7.5mL)に溶解し、LiOH(10mg、0.40mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で2時間撹拌した後、1NのHClを加えて溶液を酸性のpHに合わせ、反応物をクエンチした。反応溶液をEtOAcで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層をEtOAc(3回)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、1%AcOH/EtOAc)により精製して、6−(2−(3−(4−フェノキシフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボン酸を薄黄褐色固体(31mg、56%)として得た。HNMR(THF−d,600MHz)δ9.18(s,1H),8.41(dd,1H,J=8.4,1.8Hz),7.98(s,1H),7.97(d,1H,J=8.4Hz),7.30−7.25(m,4H),7.03(t,1H,J=7.8Hz),6.94(d,2H,J=7.8Hz),6.91(d,2H,J=8.4Hz),3.42(t,2H,J=7.8Hz),3.04(t,2H,J=7.8Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)d187.3,166.2,159.7,158.9,156.7,153.7,152.4,150.5,139.4,137.1,130.7,130.6,129.3,127.6,123.8,120.3,120.0,119.4,41.7,29.8;HRESI−TOFm/z415.1284(M+H,C2418,計算値415.1288)。
【0136】
【化24】

(実施例16)
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(16)
メチル6−(2−(1−ヒドロキシ−3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(121mg、0.272mmol)を無水CHCl(3mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(173mg、0.408mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で2.5時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応物をクエンチし、有機層を飽和Na水溶液、次いで飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜1%MeOH/CHCl)により精製して、メチル6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを黄色油(109mg、91%)として得た。H NMR(CDCl, 600MHz)δ8.10(d, 1H,J=7.8Hz),8.00(d,2H,J=6.6Hz),7.95(t,1H,J=7.8Hz),7.36(d,2H,J=7.9Hz),7.29−7.27(m,4H),6.97−6.93(m,3H),5.02(s,2H),4.02(s,3H),3.47(t,2H,J=7.6Hz),3.11(t,2H,J=7.6Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)d187.2,165.0,158.7,157.3,152.3,148.4,146.4,140.0,138.2,135.0,129.4,128.6,127.9,127.7,125.1,123.2,120.8,114.7,69.6,53.0,40.5,29.3;HRESI−TOFm/z443.1606(M+H,C2622,計算値443.1601)。
【0137】
【化25】

(実施例17)
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(17)
メチル6−(2−(1−ヒドロキシ−3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(77mg、0.17mmol)を無水CHCl(6mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(110mg、0.260mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で2.5時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応物をクエンチし、有機層を飽和Na水溶液および飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜15%EtOAc/ベンゼン)により精製して、メチル6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレートを白色固体(60mg、78%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ9.22(dd,1H,J=2.0,0.7Hz),8.39(dd,1H,J=8.2,2.1Hz),7.96(s,1H),7.90(d,1H,J=8.2Hz),7.36(d,2H,J=8.0Hz),7.29−7.25(m,4H),6.96−6.93(m,3H),5.01(s,2H),3.97(s,3H),3.46(t,2H,J=7.6Hz),3.11(t,2H,J=7.6Hz);187.2,165.0,158.7,157.6,152.5,151.2,149.3,140.0,138.3,135.1,129.4,128.7,128.7,127.8,125.8,120.8,119.6,114.8,69.6,52.6,40.6,29.3;HRESI−TOFm/z443.1600(M+H,C2622,計算値443.1601)。
【0138】
【化26】

(実施例18)
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(18)
メチル6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(109mg、0.246mmol)をTHF/HO(3:2、15mL)に溶解し、LiOH(18mg、0.75mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で15分間撹拌した後、1NのHClを加えて溶液を酸性のpHに合わせ、反応物をクエンチした。反応溶液をEtOAcで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層をEtOAc(3回)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を淡黄色固体(85mg、81%)として得た。H NMR(THF−d,600MHz)δ8.11−8.04(m,4H),7.35(d,2H,J=7.9Hz),7.29(d,2H,J=7.9Hz),7.22(dd,2H,J=8.5,7.5Hz),6.95(d,2H,J=7.8Hz),6.87(t,1H,J=7.3Hz),5.02(s,2H),3.43(t,2H,J=7.6Hz),3.06(t,2H,J=7.6Hz);13CNMR(THF−d,150MHz)d187.1,165.6,160.1,158.7,153.4,150.0,147.0,141.4,139.6,136.4,130.0,129.3,128.6,128.4,125.3,123.5,121.3,115.5,70.2,41.3,30.0;HRESI−TOFm/z429.1444(M+H,C2520,計算値429.1445。
【0139】
【化27】

(実施例19)
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸、すなわち6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボン酸(19)
メチル6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(46mg、0.10mmol)をTHF/HO(3:2、10mL)に溶解し、LiOH(7mg、0.3mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で15分間撹拌した後、1NのHClを加えて溶液を酸性のpHに合わせ、反応物をクエンチした。反応溶液をEtOAcで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層をEtOAc(3回)で抽出した。有機相を合わせ、飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボン酸を白色固体(35mg、79%)として得た。H NMR(THF−d,600MHz)δ9.18(d,1H,J=1.3Hz),8.41(dd,1H,J=8.2,2.0Hz),7.97(s,1H),7.94(d,1H,J=8.2Hz),7.35(d,2H,J=7.9Hz),7.28(d,2H,J=7.8Hz),7.22(t,2H,J=8.0Hz),6.95(d,2H,J=8.1Hz),6.87(t,1H,J=7.3Hz),2.09(s,2H),3.43(t,2H,J=7.6Hz),3.06(t,2H,J=7.6Hz);13C NMR(THF−d,150MHz)d187.1,166.1,160.1,158.9,153.5,152.2,150.3,141.5,139.2,136.4,130.0,129.3,129.1,128.4,127.5,121.3,120.1,115.5,70.2,41.4,30.1;HRESI−TOFm/z429.1443(M+H,C2520,計算値429.1445)。
【0140】
【化28】

(実施例20)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル、すなわち2−シアノ−6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン(20)
一般手順Bに従い、2−シアノ−6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン(87mg、0.176mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜30%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(26mg、28%)として得た。HNMR(CDCl,600MHz)δ8.03(d,1H,J=7.8Hz),7.97(s,1H),7.95(t,1H,J=7.8Hz),7.67(d,1H,J=7.8Hz),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.52(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.32(m,3H),3.51(t,2H,J=7.2Hz),3.15(t,2H,J=7.2Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)d188.2,158.4,152.3,148.7,141.7,140.2,140.2,139.3,139.3,135.1,129.8,129.6,129.0,128.2,128.0,127.8,123.9,117.4,41.6,30.1;HRESI−TOFm/z380.1391(M+H,C2418,計算値380.1393)。
【0141】
【化29】

(実施例21)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピコリナート(21)
一般手順Bに従い、メチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピコリナート(139mg、0.263mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜40%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(37mg、75%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.10(d,1H,J=7.5Hz),8.01−8.00(m,2H),7.95(t,1H,J=7.5Hz),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.52(d,2H,J=7.8Hz),7.41(t,2H,J=7.8Hz),7.34−7.30(m,3H),4.02(s,3H),3.50(t,2H,J=7.2Hz),3.15(t,2H,J=7.2Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)d188.2,166.0,158.2,153.3,149.4,147.4,141.8,140.3,140.1,139.2,129.8,129.6,128.9,128.1,128.0,127.9,126.1,124.2,54.0,41.5,30.1;HRESI−TOFm/z413.1491(M+H,C2521,計算値413.1496)。
【0142】
【化30】

(実施例22)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル、すなわちエチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(22)
一般手順Bに従い、エチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(126mg、0.232mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜40%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(71mg、75%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.10(d,1H,J=7.8Hz),8.02(s,1H),8.00(d,1H,J=7.8Hz),7.94(t,1H,J=7.5Hz),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.52(d,2H,J=7.8Hz),7.41(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.31(m,3H),4.50(q,2H,J=7.2Hz),3.51(t,2H,J=7.2Hz),3.15(t,2H,J=7.2Hz),1.46(t,3H,J=7.2Hz);13C NMR(CDCl,150MHz)δ188.2,165.4,158.2,153.4,149.7,147.4,141.8,140.3,140.1,139.1,129.8,129.6,128.9,128.1,128.0,127.9,126.0,124.0,63.1,41.5,30.2,15.2;HRESI−TOFm/z427.1652(M+H,C2623,計算値427.1652)。
【0143】
【化31】

(実施例23)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(23)
一般手順Bに従い、メチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ニコチナート(124mg、0.235mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜80%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(37mg、49%)として得た。HNMR(CDCl,600MHz)δ9.23(d,1H,J=1.5Hz),8.40(dd,1H,J=2.2,8.5Hz),7.97(s,1H),7.92(d,1H,J=8.5Hz),7.56(d,2H,J=8.0Hz),7.53(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.32(m,3H),3.98(s,3H),3.51(t,2H,J=7.2Hz),3.15(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)d188.2,165.9,158.5,153.4,152.2,150.2,141.8,140.2,139.2,139.2,129.8,129.6,129.6,128.2,128.0,127.9,126.7,120.5,53.5,41.6,30.2;HRESI−TOFm/z413.1493(M+H,C2521,計算値413.1496)。
【0144】
【化32】

(実施例24)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピコリン酸(24)
一般手順Cに従い、メチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピコリナート(15mg、0.036mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(0〜2%AcOH/EtOAc)により、標題化合物を白色固体(10mg、71%)として得た。H NMR(THF−d,600MHz)δ8.12−8.06(m,4H),7.60(d,2H,J=7.8Hz),7.55(d,2H,J=7.8Hz),7.40−7.36(m,4H),7.28(t,1H,J=7.8Hz),3.47(t,2H,J=7.2Hz),3.10(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(THF−d,150MHz)d187.0,165.4,158.6,153.3,149.8,146.9,141.8,141.0,139.8,139.5,129.6,129.3,128.4,127.6,127.4,125.2,123.4,41.2,29.9;HRESI−TOFm/z399.1334(M+H,C2419,計算値399.1339)。
【0145】
【化33】

(実施例25)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸、すなわち6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボン酸(25)
一般手順Cに従い、メチル6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキシレート(11mg、0.027mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(0〜2%AcOH/EtOAc)により、標題化合物を白色固体(7mg、66%)として得た。H NMR (THF−d,600MHz)δ9.18(s,1H),8.42(d,2H,J=7.8Hz),7.99−7.95(m,2H),7.60(d,2H,J=7.8Hz),7.55(d,2H,J=7.8Hz),7.40−7.35(m,4H),7.27(t,1H,J=7.8Hz),3.47(t,2H,J=7.2Hz),3.10(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(THF−d,150MHz)d187.0,165.9,158.9,153.4,152.1,150.2,141.8,140.9,139.8,139.1,129.6,129.3,129.3,129.1,127.6,127.4,127.3,120.0,41.3,30.5;HRESI−TOFm/z399.1333(M+H,C2419,計算値399.1339)。
【0146】
【化34】

(実施例26)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸アミド、すなわち6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(26)
一般手順Bに従い、6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキサミド(73mg、0.142mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜60%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(19mg、39%)として得た。H NMR(DMSO−d,600MHz)δ8.42(s,1H),8.37(brs,1H),8.13(t,1H,J=7.5Hz),8.04(d,1H,J=7.5Hz),7.99(d,1H,J=7.5Hz),7.80(brs,1H),7.61(d,2H,J=7.8Hz),7.57(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.36−7.31(m,3H),3.47(t,2H,J=7.2Hz),3.02(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(DMSO−d,150MHz)δ186.9,165.1,157.1,151.9,150.4,144.3,140.0,139.8,139.4,137.9,128.9,128.8,128.8,128.3,127.1,126.6,126.4,122.0,40.0,28.4;HRESI−TOFm/z398.1494(M+H,C2420,計算値398.1499)。
【0147】
【化35】

(実施例27)
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチンアミド、すなわち6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキサミド(27)
一般手順Bに従い、6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−3−カルボキサミド(96mg、0.187mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜90%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(8mg、17%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ9.21(d,1H,J=1.5Hz),8.31(dd,1H,J=2.2,8.5Hz),7.97−7.95(m,2H),7.55(d,2H,J=8.0Hz),7.53(d,2H,J=7.8Hz),7.38(t,2H,J=7.8Hz),7.30−7.26(m,3H),3.47(t,2H,J=7.2Hz),3.10(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.0,166.3,158.7,153.6,150.3,149.0,141.9,140.2,139.2,139.2,129.8,129.6,129.6,128.2,128.0,127.9,126.7,120.5,41.2,30.5;HRESI−TOFm/z398.1492(M+H,C2420,計算値398.1499)。
【0148】
【化36】

(実施例28)
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル4−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(28)
一般手順Bに従い、メチル4−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(66mg、0.125mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜80%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(46mg、88%)として得た。HNMR(DMSO−d,600MHz)d8.83(d,1H,J=5.4Hz),8.41(s,1H),8.37(m,1H),8.03(dd,1H,J=1.8,4.8Hz),7.61(d,2H,J=7.8Hz),7.58(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.36−7.30(m,3H),3.46(t,2H,J=7.2Hz),3.02(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(DMSO−d,150MHz)δ188.4,166.1,158.9,152.3,151.1,149.9,141.3,141.2,139.3,136.0,130.3,130.2,130.1,128.5,128.0,127.8,123.2,120.9,54.0,31.7,29.8;HRESI−TOFm/z413.1493(M+H,C2521,計算値413.1496)。
【0149】
【化37】

(実施例29)
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち4−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(29)
一般手順Cに従い、メチル4−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(20mg、0.048mmol)から標題化合物を調製した。分取薄層クロマトグラフィー(10%MeOH/CHCl)により、標題化合物を白色固体(13mg、68%)として得た。H NMR (DMSO−d, 600 MHz)δ8.83(d,1H,J=5.4Hz),8.43−8.41(m,2H),8.04(dd,1H,J=1.8,4.8Hz),7.60(d,2H,J=7.8Hz),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.41(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.30(m,3H),3.45(t,2H,J=7.2Hz),3.01(t,2H,J=7.2Hz);HRESI−TOFm/z399.1335(M+H,C2419,計算値399.1339)。
【0150】
【化38】

(実施例30)
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−4−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン、すなわち3−(ビフェニル−4−イル)−1−(5−(ピリジン−4−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン(30)
一般手順Bに従い、2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)−5−(ピリジン−4−イル)オキサゾール(49mg、0.104mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜60%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(22mg、68%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.72−8.71(m,2H),7.68(s,1H),7.61(d,2H,J=7.8Hz),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.52(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.32(m,2H),3.48(t,2H,J=7.2Hz),3.14(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)d188.0,158.6,152.4,151.6,151.6,141.7,140.2,134.5,129.8,129.6,128.2,128.0,127.9,127.5,119.8,41.5,30.1;HRESI−TOFm/z355.1438(M+H,C2319,計算値355.1441)。
【0151】
【化39】

(実施例31)
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−3−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン、すなわち3−(ビフェニル−4−イル)−1−(5−(ピリジン−3−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン(31)
一般手順Bに従い、2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)−5−(ピリジン−3−イル)オキサゾール(42mg、0.089mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜60%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(21mg、74%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ9.02(s,1H),8.65(s,1H),8.05(d,1H,J=7.8Hz),7.60(s,1H),7.56(d,2H,J=7.8Hz),7.52(d,2H,J=7.8Hz),7.43−7.39(m,2H),7.35−7.31(m,3H),3.48(t,2H,J=7.2Hz),3.15(t,2H,J=7.2Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)δ188.0,158.4,152.3,151.6,147.4,141.8,140.3,140.2,133.3,129.8,129.6,128.1,128.0,127.9,125.7,124.7,124.0,41.4,30.2;HRESI−TOFm/z355.1444(M+H,C2319,計算値355.1441)。
【0152】
【化40】

(実施例32)
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル5−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(32)
一般手順Bに従い、メチル5−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(49mg、0.093mmol)から標題化合物を調製した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜100%EtOAc/ヘキサン類)により、標題化合物を白色固体(10mg、30%)として得た。H NMR(THF−d,600MHz)δ9.13(d,1H,J=1.8Hz),8.30(dd,1H,J=1.8,4.8Hz),8.16(d,1H,J=7.8Hz),7.68(d,2H,J=7.8Hz),7.54−7.52(m,3H),7.39(t,2H,J=7.8Hz),7.37−7.30(m,3H),4.94(t,1H,J=6.0Hz),3.45(t,2H,J=7.8Hz),3.09(t,2H,J=7.8Hz);13CNMR(THF−d,150MHz)d185.0,166.0,163.8,147.5,146.8,145.0,140.0,139.8,137.7,132.8,130.8,130.8,127.8,127.4,127.1,127.1,125.7,125.5,50.4,39.3,35.9;HRESI−TOFm/z413.1493(M+H,C2521,計算値413.1496)。
【0153】
【化41】

(実施例33)
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち5−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(33)
一般手順Cに従い、メチル5−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(5mg、0.012mmol)から標題化合物を調製した。分取薄層クロマトグラフィー(20%MeOH/CHCl)により、標題化合物を白色固体(3mg、75%)として得た。H NMR (THF−d, 600 MHz)δ9.11(d,1H,J=1.8Hz),8.21(dd,1H,J=1.8,4.8Hz),8.04(d,1H,J=7.8Hz),7.54(d,2H,J=7.8Hz),7.53−7.51(m,3H),7.40(t,2H,J=7.8Hz),7.35−7.31(m,3H),3.45(t,2H,J=7.8Hz),3.09(t,2H,J=7.8Hz);13CNMR(THF−d,150MHz)d185.2,167.5,162.1,147.3,146.1,145.0,140.3,139.5,137.2,131.6,131.0,130.8,127.8,127.4,127.1,127.1,126.1,125.9,39.3,35.9;HRESI−TOFm/z399.1335(M+H,C2419,計算値399.1339)。
【0154】
【化42】

(実施例34)
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(34)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(19mg、0.043mmol)およびピペリジン(0.007mL、0.07mmol)をジクロロエタン(2mL)に溶解し、NaBH(OAc)(18mg、0.086mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、5%MeOH/EtOAc)により精製して、メチル6−(2−(3−(4’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを透明淡黄色油(14mg、64%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.11(d,1H,J=7.7Hz),8.02(d,2H,J=9.0Hz),7.97(t,1H,J=7.8Hz),7.52(dd,4H,J=7.9,6.4Hz),7.37(d,2H,J=7.9Hz),7.33(d,2H,J=7.8Hz),4.03(s,3H),3.52−3.50(m,4H),3.15(t,2H,J=7.6Hz),2.42(bs,4H),1.61−1.58(m,4H),1.44(bs,2H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.5,139.2,139.1,138.3,129.7,128.8,128.0,127.1,126.7,125.2,123.3,63.4,54.4,53.1,40.6,29.3,25.9,24.3;HRESI−TOFm/z510.2385(M+H,C3131,計算値510.2387)。
【0155】
【化43】

(実施例35)
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−(モルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(35)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(31mg、0.070mmol)およびモルホリン(0.012mL、1.4mmol)をジクロロエタン(2mL)に溶解し、NaBH(OAc)(31mg、15mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で7時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、50〜100%EtOAc/ヘキサン類)により精製して、メチル6−(2−(3−(4’−(モルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを薄黄色油(21mg、58%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.12(d,1H,J=7.7Hz),8.04−8.02(m,2H),7.97(t,1H,J=7.8Hz),7.52(d,4H,J=8.0Hz),7.38(d,2H,J=8.0Hz),7.34(d,2H,J=8.0Hz),4.04(s,3H),3.73(t,4H,J=4.5Hz),3.54(s,2H),3.51(t,2H,J=7.6Hz),3.16(t,2H,J=7.6Hz),2.48(s,4H);13CNMR(CDCl,150MHz)d187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.8,139.3,139.0,138.2,136.7,129.6,128.9,128.0,127.1,126.8,125.2,123.3,67.0,63.1,53.6,53.1,40.6,29.3;HRESI−TOFm/z512.2173(M+H,C3029,計算値512.2180)。
【0156】
【化44】

(実施例36)
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(36)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(124mg、0.282mmol)およびチオモルホリン(0.040mL、0.42mmol)をジクロロエタン(12mL)に溶解し、NaBH(OAc)(179mg、0.845mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で3.5時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、50〜90%EtOAc/ヘキサン類)により精製して、メチル6−(2−(3−(4’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを淡黄褐色固体(90mg、61%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.12(d,1H,J=7.7Hz),8.04−8.02(m,2H),7.97(t,1H,J=7.8Hz),7.52(dd,4H,J=8.2,1.8Hz),7.35(t,4H,J=8.6Hz),4.03(s,3H),3.55(s,2H),3.51(t,2H,J=7.6Hz),3.16(t,2H,J=7.6Hz),2.74−2.73(m,4H),2.70−2.68(m,4H);13CNMR(CDCl,150MHz)d187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.7,139.3,139.0,138.3,137.0,129.4,128.9,128.0,127.1,126.8,125.2,123.3,63.3,54.9,53.0,40.6,29.3,28.0;HRESI−TOFm/z528.1950(M+H,C3029S,計算値528.1951)。
【0157】
【化45】

(実施例37)
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−(ピロリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(37)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(19mg、0.043mmol)およびピロリジン(0.005mL、0.07mmol)をジクロロエタン(2mL)に溶解し、NaBH(OAc)(18mg、0.086mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で3時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、2.5%EtN/EtOAc)により精製して、メチル6−(2−(3−(4’−(ピロリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを濁った油(16mg、75%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.11(d,1H,J=7.7Hz),8.02(d,2H,J=9.0Hz),7.96(t,1H,J=7.8Hz),7.53−7.51(m,4H),7.38(d,2H,J=8.0Hz),7.33(d,2H,J=8.0Hz),4.03(s,3H),3.65(s,2H),3.51(t,2H,J=7.6Hz),3.15(t,2H,J=7.6Hz),2.54(s,4H),1.81−1.79(m,4H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.5,139.2,139.1,138.3,138.3,129.3,128.8,128.0,127.1,126.8,125.2,123.3,60.4,54.2,53.1,40.6,29.3,23.4;HRESI−TOFm/z496.2233(M+H,C3029,計算値496.2231)。
【0158】
【化46】

(実施例38)
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−((ジメチルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(38)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(19mg、0.043mmol)およびジメチルアミン(THF中2M、0.026mL、0.052mmol)をジクロロエタン(2mL)に溶解し、NaBH(OAc)(16mg、0.078mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で2時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物を分取薄層クロマトグラフィー(SiO、5%EtN、5%MeOH、90%EtOAc)で精製して、メチル6−(2−(3−(4’−((ジメチルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを黄褐色固体(5mg、25%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.12(d,1H,J=7.7Hz),8.03(d,2H,J=9.6Hz),7.97(t,1H,J=7.8Hz),7.53(dd,4H,J=8.0,4.9Hz),7.38(d,2H,J=7.9Hz),7.34(d,2H,J=8.0Hz),4.03(s,3H),3.51(t,4H,J=7.6Hz),3.15(t,2H,J=7.6Hz),2.31(s,6H);13CNMR(CDCl,150MHz)d187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.4,138.9,138.3,129.6,128.9,128.0,127.2,126.9,125.2,123.3,63.8,53.1,45.1,40.6,29.3;HRESI−TOFm/z470.2071(M+H,C2827,計算値470.2074)。
【0159】
【化47】

(実施例39)
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル、すなわちメチル6−(2−(3−(4’−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(39)
メチル6−(2−(3−(4’−ホルミルビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(19mg、0.043mmol)および1−メチルピペラジン(0.007mL、0.07mmol)をジクロロエタン(2mL)に溶解し、NaBH(OAc)(18mg、0.086mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下周囲温度で3.5時間撹拌し、次いで飽和NaHCO水溶液でクエンチした。粗製の生成物をEtOAcで抽出し、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、2.5%EtN/EtOAc)により精製して、メチル6−(2−(3−(4’−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートを透明黄褐色油(13mg、58%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.11(d,1H,J=7.7Hz),8.02(d,2H,J=9.0Hz),7.96(t,1H,J=7.8Hz),7.51(dd,4H,J=8.2,2.2Hz),7.36(d,2H,J=8.0Hz),7.33(d,2H,J=8.0Hz),4.03(s,3H),3.54(s,2H),3.51(t,2H,J=7.6Hz),3.15(t,2H,J=7.6Hz),2.50(bs,8H),2.30(s,3H);13CNMR(CDCl,150MHz)d187.3,165.1,157.4,152.4,148.5,146.5,139.7,139.3,139.0,138.3,137.1,129.6,128.9,128.0,127.1,126.8,125.2,123.3,62.6,55.1,53.1,53.0,45.9,40.6,29.3;HRESI−TOFm/z525.2493(M+H,C3132,計算値525.2496)。
【0160】
【化48】

(実施例40)
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(40)
メチル6−(2−(3−(4’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(11mg、0.022mmol)をTHF/HO(3:2、2mL)に溶解し、LiOH(1.5mg、0.065mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で20分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4’−(ピペリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を白色固体(4mg、38%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.22(d,1H,J=5.7Hz),8.05−8.01(m,3H),7.63(d,2H,J=8.0Hz),7.58(d,2H,J=8.0Hz),7.47(d,2H,J=8.0Hz),7.33(d,2H,J=8.0Hz),4.20(s,2H),3.50(t,2H,J=7.5Hz),3.15(t,2H,J=7.4Hz),2.15−1.95(m,10H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.2,165.8,157.4,152.1,145.4,142.4,140.1,138.9,138.0,131.9,129.0,128.0,127.6,127.3,127.2,124.4,123.2,60.5,52.6,40.5,29.4,22.6,22.2;HRESI−TOFm/z496.2227(M+H,C3029,計算値496.2231)。
【0161】
【化49】

(実施例41)
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4’−(モルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(41)
メチル6−(2−(3−(4’−(モルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(15mg、0.029mmol)をTHF/HO(3:2、2mL)に溶解し、LiOH(2mg、0.09mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で25分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4’−(モルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を白色固体(10mg、69%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.20(d,1H,J=7.1Hz),8.06(s,1H),8.03−7.99(m,2H),7.54(d,2H,J=7.7Hz),7.49−7.47(m,4H),7.32(d,2H,J=7.9Hz),3.89(s,6H),3.50(t,2H,J=7.4Hz),3.15(t,2H,J=7.5Hz),2.84(s,4H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,166.0,157.4,152.2,149.4,145.5,141.1,139.7,138.9,138.5,130.7,128.9,128.0,127.2,127.2,124.4,123.2,65.5,61.9,52.5,40.6,29.3;HRESI−TOFm/z498.2020(M+H,C2927,計算値498.2023)。
【0162】
【化50】

(実施例42)
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(42)
メチル6−(2−(3−(4’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(105mg、0.199mmol)をTHF/HO(3:2、15mL)に溶解し、LiOH(14mg、0.60mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で40分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4’−(チオモルホリノメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(89mg、87%)を得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.21(d,1H,J=6.9Hz),8.05−8.00(m,3H),7.52(d,2H,J=8.1Hz),7.49(d,2H,J=8.1Hz),7.40(d,2H,J=8.0Hz),7.32(d,2H,J=8.0Hz),3.83(s,2H),3.50(t,2H,J=7.5Hz),3.15(t,2H,J=7.5Hz),2.99(s,4H),2.83−2.82(m,4H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,157.4,152.2,149.6,145.5,140.7,139.6,138.9,138.6,130.4,128.9,128.0,127.2,127.1,124.5,123.2,62.4,54.2,40.6,29.3,26.9;HRESI−TOFm/z514.1784(M+H,C2927S,計算値514.1795)。
【0163】
【化51】

(実施例43)
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4’−(ピロリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(43)
メチル6−(2−(3−(4’−(ピロリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(13mg、0.026mmol)をTHF/HO(3:2、2mL)に溶解し、LiOH(1.8mg、0.079mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で25分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4’−(ピロリジン−1−イルメチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を白色固体(7mg、55%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.22(d,1H,J=6.5Hz),8.04−8.02(m,3H),7.67(d,2H,J=7.9Hz),7.58(d,2H,J=7.9Hz),7.47(d,2H,J=8.1Hz),7.33(d,2H,J=8.0Hz),4.26(s,2H),3.50(t,2H,J=7.5Hz),3.16(t,2H,J=7.5Hz),2.45−1.90(m,8H);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,164.8,157.5,151.8,145.3,142.3,140.0,139.2,138.0,131.0,129.0,128.6,128.1,127.7,127.2,124.3,123.6,58.0,52.8,40.6,29.4,23.1;HRESI−TOFm/z482.2071(M+H,C2927,計算値482.2074。
【0164】
【化52】

(実施例44)
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸(44)
メチル6−(2−(3−(4’−((ジメチルアミノ)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレートをTHF/HO(3:2、2mL)に溶解し、LiOHを加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で25分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸を得た。
【0165】
【化53】

(実施例45)
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸、すなわち6−(2−(3−(4’−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸(45)
メチル6−(2−(3−(4’−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(10mg、0.019mmol)をTHF/HO(3:2、2mL)に溶解し、LiOH(1mg、0.06mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で40分間撹拌した後、1NのHCl水溶液を加えてpHを4にした。反応溶液をCHClで希釈し、有機層と水層とを分離した。水層を、飽和NaHCO水溶液を加えてpH8に塩基性化し、CHClで抽出した。有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、真空で濃縮した。粗製の生成物をエーテル中で摩砕することにより精製して、6−(2−(3−(4’−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン−2−カルボン酸を白色固体(2mg、21%)として得た。H NMR(CDCl,600MHz)δ8.17(s,1H),7.93(s,3H),7.48(d,2H,J=7.8Hz),7.44(d,2H,J=7.8Hz),7.31−7.27(m,4H),3.68(s,2H),3.47(t,2H,J=6.9Hz),3.15(t,2H,J=6.9Hz),2.82(bs,4H),2.69(s,3H),2.10−2.00(m,4H);HRESI−TOFm/z511.2334(M+H,C3030,計算値511.2340)。
【0166】
【化54】

(実施例46)
3−ビフェニル−4−イル−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン、すなわち1−(5−(6−(1H−テトラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)−3−(ビフェニル−4−イル)プロパン−1−オン(46)
2−シアノ−6−(2−(3−(ビフェニル−4−イル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン(30mg、0.075mmol)、ナトリウムアジド(1.1当量)およびNHCl(0.25当量)をDMF(1mL)に溶解した。混合物を密封バイアル中110℃で24時間加温した。溶液を真空で蒸発させ、フラッシュ逆相クロマトグラフィー(C18、0〜30%MeCN/HO)により、標題化合物を黄色固体(18mg、58%)として得た。H NMR(DMSO−d,600MHz)d8.05−8.04(m,2H),7.96(t,1H,J=7.8Hz),7.77(d,1H,J=7.8Hz),7.62(d,2H,J=7.8Hz),7.57(d,2H,J=7.8Hz),7.42(t,2H,J=7.8Hz),7.37−7.30(m,3H),3.47(t,2H,J=7.2Hz),3.03(t,2H,J=7.2Hz);HRESI−TOFm/z423.1556(M+H,C2419,計算値423.1564)。
【0167】
【化55】

(実施例47)
3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン、すなわち1−(5−(6−(1H−テトラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)−3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパン−1−オン(47)
2−シアノ−6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン(98mg、0.24mmol)、ナトリウムアジド(31mg、0.48mmol)、および臭化亜鉛(27mg、0.12mmol)をi−PrOH/HO(1:2、2.1mL)に溶解し、還流状態で24時間加温した。反応溶液を周囲温度に冷却し、1NのHCl水溶液でクエンチした。溶液をEtOAcで希釈し、有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物を3%CHCl/エーテル中で摩砕することにより精製して、1−(5−(6−(1H−テトラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)−3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパン−1−オンを淡黄色固体(60mg、55%)として得た。H NMR(DMSO−d,600MHz)d8.25−8.24(m,3H),8.08−8.05(m,1H),7.38(d,2H,J=8.0Hz),7.31−7.27(m,4H),6.99(d,2H,J=8.7Hz),6.92(t,1H,J=7.3Hz),3.47(t,2H,J=7.5Hz),3.02(t,2H,J=7.5Hz);13CNMR(DMSO−d,150MHz)δ207.8,188.3,159.7,158.7,153.0,147.3,141.6,141.2,136.2,130.8,129.7,129.6,129.2,124.1,123.3,122.0,116.1,70.2,32.0,30.0;HRESI−TOFm/z453.1681(M+H,C2520,計算値453.1670)。
【0168】
【化56】

(実施例48)
2−シアノ−6−(2−(3−(4−(フェノキシメチルフェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジン、すなわち6−{2−[3−(4−フェニオキシメチル)フェニルプロピオニル]オキサゾール−5−イル}ピリジン−2−カルボニトリル(48)
2−シアノ−6−(2−(1−ヒドロキシ−3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロピル)オキサゾール−5−イル)ピリジン(133mg、0.323mmol)を無水CHCl(4mL)に溶解し、デス−マーチンペルヨージナン(205mg、0.485mmol)を加えた。反応溶液をAr雰囲気下室温で2.5時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液を加えて反応物をクエンチし、有機層を飽和Na水溶液および飽和NaCl水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、溶媒を真空で除去した。粗製の生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜1%MeOH/CHCl)により精製して、2−シアノ−6−(2−(3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)プロパノイル)オキサゾール−5−イル)ピリジンを黄色固体(98mg、74%)として得た。H NMR(CDCl,500MHz)δ8.04(dd,1H,J=8.1,0.9Hz),7.98−7.95(m,2H),7.68(dd,1H,J=7.7,0.9Hz),7.37(d,2H,J=8.0Hz),7.30−7.26(m,4H),6.97−6.94(m,3H),5.03(s,2H),3.74(t,2H,J=7.5Hz),3.12(t,2H,J=7.5Hz);13CNMR(CDCl,150MHz)δ187.3,158.7,157.5,151.4,147.8,140.0,138.4,135.1,134.3,129.4,128.5,128.7,128.1,127.8,123.0,120.9,116.5,114.8,69.7,40.7,29.3;HRESI−TOFm/z410.1501(M+H,C2519,計算値410.1499)。
【0169】
生物学的方法
大腸菌内で発現した精製組換え型ラットFAAH(Patricelli, M. P.、Lashuel, H. A.ら、Biochemistry、1998年、37巻、15177〜15187頁)(他に示さない限り)を用い、または125mMのトリス/1mMのEDTA/0.2%グリセロール/0.02%トリトンX−100/0.4mMのHepes(pH9.0)の緩衝液(Patricelli, M. P.、Patterson, J. P.ら、Bioorg. Med. Chem. Lett.、1998年、8巻、613〜618頁)中にヒトFAAHcDNA(Giang, D. K.、Cravatt, B. F.、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、1997年、94巻、2238〜2242頁)(具体的に示す場合)で過渡的に形質移入した細胞からの可溶化されたCOS−7膜抽出物を用い、酵素アッセイを20〜23℃で行った。14C−オレアミドの分解を追跡することにより、測定したKiの最大3分の1の酵素濃度を用い、加水分解の初期速度(<10〜20%反応)をモニターし、Ki値(標準偏差は支援情報表に提供されている)を記載通りに(ディクソンプロット)(Boger, D. L.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、2000年、97巻、5044〜5049頁)決定した。競合する可逆的阻害(Boger, D. L.ら、J. Med. Chem.、2005年、48巻、1849〜1856頁)をラインウィーバー−バーク分析により予め決定した。試験した化合物に関する結果を表1に表す。NT=データ無し。
【0170】
【表1】

式IC50=[I]/[(Ko/Ki)−1][式中、Koは阻害剤を有さない対照反応速度であり、Kiは濃度[I]での試験化合物の速度である)を使用して、(各濃度での3回またはそれ以上の試行から)3〜5の異なる試験化合物濃度で観察された阻害からIC50値を求めた(Conde−Frieboes, K.ら、J. Am. Chem. Soc.、1996年、118巻、5519〜5525頁)。結果を表2に表す。NT=データ無し。
【0171】
【表2】

すべての発行物、特許、および特許出願は、参照により本明細書に取り入れられる。前記の明細書において、この開示された内容は、特定のより好ましいこれらの具体例に関して記載されており、多くの詳細が説明の目的で示されているけれども、開示された内容がさらなる具体例に誘導し易く、かつ開示された内容の基本原理を逸脱せずに、本明細書に記載した特定の詳細を相当に変更できることは、当業者に明らかであろう。さらには、本発明は上述の詳細な説明に限定されるものではないが、特許法の原則に基づいて適切に解釈されるように、添付の特許請求の範囲によって定義されるものであることが理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化57】

[式中、
はHであり;
は、Rで場合によって置換されたピリジルであり;
またはRおよびRは、それらが結合しているオキサゾールと一緒になって、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルを形成し;
ここで、Rは、−C1〜6アルキル;−C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;またはテトラゾリルであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
は、−H;−C1〜6アルキル;C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;−ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;または−CHN(R)Rであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、HもしくはC1〜4アルキルであり;またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、単環式飽和ヘテロシクロアルキル基を形成し;
Xは、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N(R)−、または−CH(OH)−であり;
Yは、存在しないか、または−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NR−、−CHO−、もしくは−OCH−であり;
ここで、Rは−Hまたは−C1〜6アルキルであり;但し、Yが存在しない場合、単結合が式Iの2つのフェニル環の間に存在する]
の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、または式(I)の化合物の薬学的に活性な代謝産物。
【請求項2】
が非置換2−ピリジルである、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項3】
が、−CN、−COMe、−COEt、−COH、または−CONHで置換された2−ピリジルである、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項4】
が−Hである、式(I)の化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項5】
が−CHN(R)Rである、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項6】
およびRが、いずれもメチルである、請求項5に記載の物質の組成物。
【請求項7】
およびRが、それらが結合する窒素と一緒になって、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロリジン、またはN−メチルピペラジンを形成する、請求項5に記載の物質の組成物。
【請求項8】
Xが、−CH−または−O−である、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項9】
Xが−O−である、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項10】
Xが−CH−である、請求項8に記載の物質の組成物。
【請求項11】
Yが存在しないか、または−CH−、−O−、−S−、−NH−、もしくは−CHO−である、請求項1に記載の物質の組成物。
【請求項12】
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン;
2−(4−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)−プロパン;
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ベンジルフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ビフェニル)プロパン;
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸アミド;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチンアミド;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−4−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−3−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチルフェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
からなる群から選択される化合物;その薬学的に許容される塩;およびそれらの任意の組合せ。
【請求項13】
FAAH活性によって媒介される疾患、障害、または医学的状態を治療する薬学的組成物であって、
(a)有効量の少なくとも1種の式(I):
【化58】

[式中、
はHであり;
は、Rで場合によって置換されたピリジルであり;
またはRおよびRは、それらが結合しているオキサゾールと一緒になって、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルを形成し;
ここで、Rは、−C1〜6アルキル;−C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;またはテトラゾリルであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
は、−H;−C1〜6アルキル;C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;−ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;または−CHN(R)Rであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、HもしくはC1〜4アルキルであり;またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、単環式飽和ヘテロシクロアルキル基を形成し;
Xは、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N(R)−、または−CH(OH)−であり;
Yは、存在しないか、または−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NR−、−CHO−、もしくは−OCH−であり;
ここで、Rは−Hまたは−C1〜6アルキルであり;但し、Yが存在しない場合、単結合が式Iの2つのフェニル環の間に存在する]
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるプロドラッグ、もしくはその薬学的に活性な代謝産物、あるいはその任意の組合せ;
および
(b)薬学的に許容される賦形剤
を含む、薬学的組成物。
【請求項14】
前記化合物が、
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン;
2−(4−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)−プロパン;
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ベンジルフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ビフェニル)プロパン;
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸アミド;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチンアミド;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−4−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−3−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチルフェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
またはその薬学的に許容される塩、あるいはその任意の組合せである、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
オピオイドおよび非ステロイド系抗炎症薬からなる群から選択される鎮痛薬をさらに含む、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項16】
アスピリン、アセトアミノフェン、オピオイド、イブプロフェン、ナプロキセン、COX−2阻害剤、ガバペンチン、プレガバリン、およびトラマドールからなる群から選択される活性成分をさらに含む、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項17】
FAAH活性によって媒介される疾患、障害、または医学的状態を患っているまたはそれらと診断される対象を治療する方法であって、このような治療を必要としている対象に、有効量の少なくとも1種の式(I)の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(1)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、または式(I)の化合物の薬学的に活性な代謝産物を投与する工程を含む方法
【化59】

[式中、
はHであり;
は、Rで場合によって置換されたピリジルであり;
またはRおよびRは、それらが結合しているオキサゾールと一緒になって、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルを形成し;
ここで、Rは、−C1〜6アルキル;−C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;またはテトラゾリルであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
は、−H;−C1〜6アルキル;C3〜6シクロアルキル;−CF;−CN;1個、2個、もしくは3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C(O)C1〜4アルキル;−CO1〜4アルキル;−COH;−C(O)N(R)R;−OH;−OC1〜6アルキル;−ハロ;−NO;−NR;−N(R)C(O)R;−N(R)SO;−SON(R)R;−S(O)0〜2;または−CHN(R)Rであり;
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、−H、−C1〜6アルキル、または−C3〜6シクロアルキルであり;
は、1個、2個、または3個のフルオロ置換基で場合によって置換された−C1〜4アルキルであり;
およびRは、それぞれ独立して、HもしくはC1〜4アルキルであり;またはRおよびRは、それらが結合している窒素と一緒になって、単環式飽和ヘテロシクロアルキル基を形成し;
Xは、−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−N(R)−、または−CH(OH)−であり;
Yは、存在しないか、または−CH−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−NR−、−CHO−、もしくは−OCH−であり;
ここで、Rは−Hまたは−C1〜6アルキルであり;但し、Yが存在しない場合、単結合が式Iの2つのフェニル環の間に存在する]。
【請求項18】
前記化合物が、
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン;
2−(4−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(3−(ベンジルオキシ)フェニル)−プロパン;
2−(3−(ベンジルオキシ)フェノキシ)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)エタノン;
3−(4−(フェノキシメチル)フェニル)−1−(5−(ピリジン−2−イル)オキサゾール−2−イル)プロパン−1−オン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−フェノキシフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルアミノ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ベンジルフェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−(フェニルチオ)フェニル)プロパン;
1−オキソ−1−[5−(2−ピリジル)オキサゾール−2−イル]−3−(4−ビフェニル)プロパン;
3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−1−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イル)プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシ−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボニトリル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸メチルエステル;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチン酸;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸アミド;
6−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ニコチンアミド;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
4−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−4−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
3−ビフェニル−4−イル−1−(5−ピリジン−3−イル−オキサゾール−2−イル)−プロパン−1−オン;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
5−[2−(3−ビフェニル−4−イル−プロピオニル)−オキサゾール−5−イル]−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−{2−[3−(4’−ピペリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−チオモルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ピロリジン−1−イルメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−{2−[3−(4’−ジメチルアミノメチル−ビフェニル−4−イル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボン酸;
6−(2−{3−[4’−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ビフェニル−4−イル]−プロピオニル}−オキサゾール−5−イル)−ピリジン−2−カルボン酸;
3−ビフェニル−4−イル−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
3−(4−フェノキシメチル−フェニル)−1−{5−[6−(1H−テトラゾール−5−イル)−ピリジン−2−イル]−オキサゾール−2−イル}−プロパン−1−オン;
6−{2−[3−(4−フェノキシメチルフェニル)−プロピオニル]−オキサゾール−5−イル}−ピリジン−2−カルボニトリル;
その薬学的に許容される塩、またはそれらの任意の組合せである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記疾患、障害、または医学的状態が、不安、うつ病、疼痛、睡眠障害、摂食障害、炎症、運動障害、HIV消耗性症候群、閉鎖性頭部外傷、卒中、学習および記憶障害、アルツハイマー病、てんかん、トゥーレット症候群、ニーマン−ピック病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、視神経炎、自己免疫性ぶどう膜炎、薬の離脱症状、悪心、嘔吐、性機能不全、心的外傷後ストレス障害、脳血管痙攣、緑内障、過敏性腸管症候群、炎症性腸疾患、免疫抑制、胃食道逆流性疾患、麻痺性イレウス、分泌性下痢、胃潰瘍、関節リウマチ、意に反した妊娠、高血圧、癌、肝炎、アレルギー性気道疾患、自己免疫性糖尿病、難治性掻痒、および神経炎症からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記疾患、障害、または医学的状態が、不安、疼痛、炎症、睡眠障害、摂食障害、および運動障害からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。

【公表番号】特表2010−528017(P2010−528017A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509407(P2010−509407)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/006672
【国際公開番号】WO2008/147553
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(501244222)ザ スクリプス リサーチ インスティテュート (33)
【Fターム(参考)】