Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
脊椎管狭窄症を処置するための薬剤
説明

脊椎管狭窄症を処置するための薬剤

本発明は、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストの新規使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、化合物の新規使用に関する。
【背景技術】
【0002】
脊椎管狭窄症は脊柱の脊椎管の狭窄を表わし、これは大部分の場合、脊椎関節、靭帯および椎間板の変性性損耗関連変化による。それは脊椎管の狭窄を特徴とし、それによりそこに収容されている脊髄および神経根に対する圧迫が生じる。この脊柱狭窄は、現在最も多く診断および手術される脊柱障害に属する。
【0003】
この狭窄が頸椎の位置にある場合、頸椎管狭窄症と言う。胸椎の狭窄は胸椎管狭窄症と呼ばれる。腰椎が罹患した場合、腰椎管狭窄症と言う。
多数の解剖学的原因により脊椎管の狭窄が生じる可能性がある。稀な先天性の症例では、体質的に狭窄が起きる(たとえば、異形成、奇形、不全脱臼、脊椎披裂、髄膜瘤)。しかし、後天性の頸椎変化の方が頻度が高い。これらは外傷により、不安定性により、炎症もしくは新生プロセスにより、または術後変化(たとえば瘢痕)により生じる可能性がある。しかし、脊柱の脊椎管狭窄に対する原因として臨床的に最も大きく関連するのは変性性疾患、すなわち生理的に起きる損耗現象であり、これは変性性障害の後に二次的に起きる。
【0004】
一緒に脊柱管の壁を形成する種々の解剖学的構造物が脊椎管狭窄の発生に関与する。これらには、椎間板、椎間関節、および黄色靭帯、すなわち縦方向に延びた強力な靭帯が含まれる。損傷を受けた椎間板が背側へ弯曲するか、または脱出すると、直接的な狭窄が生じる。椎間関節の関節症はこれと異なり、骨突出を形成し(脊椎増殖(Spondylophyten、spondylophytes))、これが次いで脊椎管と神経開口の両方を狭窄することによって、間接的に脊椎管の幅に影響を及ぼす。他の原因は、黄色靭帯が肥厚し、これが脊椎管の背側を閉鎖することである。
【0005】
変性性変化は脊椎管の種々の位置で起きる可能性があり、これにより脊髄および/または神経根の狭窄および刺激が生じる。椎体の背縁から鋸状骨辺縁(knoecherne Randzacken、spondylotic osteophytes)が形成されると、その結果、後脊椎症を生じ、これは主に内側に起きる。鉤状突起から開始した変性により起きた骨造構は、さらに側方へ狭窄する空間要求を伴う鉤状関節症(Unkarthrose、uncarthrosis)を生じる。脊椎関節症の意味での脊椎関節の関節症も、脊椎管および神経孔の側方狭窄の原因となる。さらに、あらゆる形態の椎間板ヘルニアまたは椎間板突出が狭窄部に生じる可能性がある。アジア系集団でより頻度が高い現象は、後縦靭帯の骨化(OPPL、ossification of the posterior longitudinal ligament)である。この変化は脊椎管を腹側または側方から狭窄させ、したがって脊髄を前または側方から圧迫するが、背側空間要求に対してはこれより稀な原因もある。たとえば、これは黄色靭帯の肥大、すなわち椎弓板靭帯の肥厚により、またはそれの石灰化もしくは骨化により起きる。
【0006】
疫学研究に基づいて、発症率は2〜8%であると推定され、その症状はいずれかの性に優勢ではなく50代または60代に特徴的に発現する。60歳を超える年齢の患者において、脊椎管狭窄症は実際に脊柱手術に対する最も高頻度の理由である。むち打ち症に罹患している者、コンタクトスポーツを行う運動家またはパイロットを含む特別なリスクグループにおいては、より若い年齢でもより高い発症率が記載されている。
【0007】
腰椎は最も高い頻度で脊椎管狭窄症に冒される。腰椎狭窄症の症例における主な病訴は、約90%の患者において、特に歩行時および起立時の足の重量感、痛みおよび虚弱さ、ならびに臀部および/または足の感覚麻痺感である。85%を超える患者が背痛を訴える。神経原性間欠跛行(90%)、すなわち短距離歩行後の痛みが全患者のうち90%に起きる。その際、立位をとった際に痛みが増すのに対し、曲げた体位では症状が改善する。他の症状として、筋の緊張、協調運動の破壊(運動失調症)、ならびに膀胱および直腸の障害、すなわち排便および排尿の問題が記載されている。最も高い頻度の検査所見は、脊椎屈曲障害(40%)、後屈時の痛み(79%)、ラゼーグ徴候(12%)、知覚異常(32%)、不全麻痺(27%)、反射欠損(64%)および膀胱機能不全(6%)である。
【0008】
これと異なり、頸椎領域の脊椎狭窄症、すなわち頸椎管狭窄症は、かなり異なる臨床症状を示す可能性がある。手および/または足の散在性で特徴のない痛みまたは不快感ならびに頚痛(Zervikalgien、cervicalgia)または上腕痛(Brachialgien、brachialgia)が起きる可能性がある。患者は、通常は側方に顕著な手および/または足の虚弱性の漸増をしばしば報告する。痙性歩行を伴う歩行不安定性がかなり典型的である;そのほか排尿障害がさらに起きる可能性がある。
【0009】
腰椎管狭窄症および頸椎管狭窄症と比較して、胸椎管狭窄症はきわめて稀である。
脊椎管狭窄症の診断
検査に際して、末梢において顕著な不全麻痺および知覚障害がみられる可能性がある。しばしば、脊柱の患部の下方で反射亢進を検出できる。歩行運動失調(痙性、大また、絡まる)もこの疾患の指標とすることができる。かなり稀に、頸椎管狭窄症患者に限って、陽性の錐体路徴候(バビンスキー徴候)または陽性のレルミット徴候がみられ、一方、頸椎の屈曲により脊椎または四肢に沿って感電感触が起きる。
【0010】
しかし、痛みおよび神経症状の原因として脊椎管狭窄症を特定するためには、イメージング法を用いる検査を実施しなければならない。脊椎管狭窄症を一般的なX線撮影で直接識別することはできない。これには、脊椎管の幅をそれらの横断面切出しにより表示できる断面イメージング法、たとえばCT(コンピュータ断層撮影)およびMRT(核磁気共鳴断層撮影)が必要である。MRTは、骨構造体を表示できるだけでなく、脊椎の罹患領域の軟組織構造物をもCTよりはるかに良好に表示できるので、最も有用である。
【0011】
臨床検査およびイメージング診断のほかに、電気生理学的検査が脊椎管狭窄症の重症度の判定および評価に寄与することができる。筋電図検査(EMG)、神経伝導速度(NLG)および体感覚性誘発電位(SSEP)により、特に脊椎機能不全の範囲および重症度ならびに予後を評価することができる。
【0012】
脊椎管狭窄症の自然経過は患者毎に大きく異なる。この疾患の発症は感知が困難であり、経過中に症状の進行性が変化する。悪化の経過が直線的であるのは稀である。この疾患の種々の段階で停滞する可能性がある。変性性変化が増大するのに伴って脊椎管の狭窄の進行が生じ、脊髄は最終的に圧潰される。耐え難い痛みおよび最終的には麻痺の症状が起きる可能性がある。
【0013】
一般的な療法
病歴、臨床症状、イメージング法および/または場合により電気生理学的検査に基づいて確定診断がなされ、特に機能不全を伴う痙縮の徴候(部分不全麻痺を含む)および重篤な知覚障害がある場合、臨床的に手術が指示される。その際、いずれの手術の目的も、狭窄部の除去、したがって脊髄の解放である。イメージング法の所見(X線、CT、MRT、脊髄造影法)に応じて、種々の外科的手法が採用される。最も高い頻度で用いられる方法は、接合を伴う腹側除圧術、腹側除圧術の延長としての椎体置換および接合による椎体切除術(Korporektomie、corporectomy)、硬膜の切開と拡張を伴うかまたは伴わない背側除圧術、および椎弓形成術である。腰椎管狭窄部の除去のための外科的整形侵襲、特に頸椎管狭窄部の除去のための頸椎領域の神経外科的侵襲のような外科的方法は、一般に比較的高いリスクを伴い、したがって進行した段階の疾患、特に切迫麻痺を伴うものにのみ、担当医による徹底的な損益分析後に採用される。さらに、そのような外科的方法においては、些細な事故による非回復性脊髄損傷のリスクを考慮しなければならない。
【0014】
知覚および/または運動の機能不全がより軽度であり、あるいは外科処置が禁忌である場合、脊椎管狭窄症の処置は通常は保存的に行われる。これは、一方では外部固定(頸部カラー)による頸椎固定化、または腰椎狭窄症の症例ではコルサージもしくはコルセットの着用による固定化が含まれる。他方では、筋を安定化し、脊椎前彎を除去するために、体操療法を実施する。
【0015】
大部分の症例で存在する主症状である痛みは、多くの場合が対症的に、疼痛寛解医薬、たとえば鎮痛薬(たとえば、パラセタモール(paracetamol)、N−アセチルサリチル酸)、オピオイドの投与、疼痛寛解硬膏剤、疼痛ポンプの埋込み、または神経遮断を用いる浸潤療法、根周囲療法(Periradikulaere Therapie、periradicular therapy)、発痛点浸潤法、または経皮的電気刺激(TENS)により処置される。筋痙縮の症例では、バクロフェン(baclofen)またはテトラゼパム(tetrazepam)などの医薬が用いられる。非ステロイド系抗炎症薬または硬膜外投与するコルチコステロイド類も用いられる。
【0016】
上記の医薬は痛みを寛解するが、疼痛寛解効果は通常は限られた時間有効であるにすぎず、疾患の他の作用、たとえば筋硬直、無痛運動性の障害、および作業能力の障害にはほとんど影響しない。
【0017】
病理学および分子標的:
対症的疼痛療法および抗炎症薬による処置のほかに、現在までその投与により脊椎管狭窄症の臨床症状を病態生理学プロセスに対する原因処置によって全体的に顕著に改善する薬物はほとんど記載がない。
【0018】
実験による指摘は、脊椎管狭窄症の多面的な症状における炎症プロセスが関与する種々の病態機序の組合わせを示唆している。
脊椎管狭窄症を伴う患者の体位により起きる、硬膜外腔圧ならびに脊髄および神経節に供給している血管の直径の生理的変化が臨床的に証明されており、神経原性間欠跛行の発現と相関する。局所血管の内皮細胞の機能不全、および体内メッセンジャー物質の応答の変化が、これに関して考察されている。他の機序として、脊髄ならびに背側および腹側神経節における神経伝達物質受容体のアップレギュレーションが考察されており、その結果、神経インパルスのプロセシングが変化し、脊髄の過敏性および刺激を生じる。
【0019】
これらの病態機序は、脊椎管狭窄症の処置におけるカルシトニン(calcitonin)の療法効果(Calcif Tissue Int 1992 May; 50(5): 400-3)、および腰椎領域の椎間板ヘルニアに関連する症状の処置のためのセロトニンアンタゴニスト、たとえばサルポグレレート(sarpogrelate)の使用可能性について合理性を形成する。特に、腰椎管狭窄症による神経原性間欠跛行を伴う患者を5−HT2A受容体アンタゴニストとしてのサルポグレレートの投与により処置することが記載されている。これに関して、作用機序は狭窄症のため慢性的に狭窄している神経終末の血流の改善であると推定される(J Peripher Nerv Syst. 2004 Dec; 9 (4): 263-9)。EP 1609480 A1には、脊椎管狭窄症の処置のための薬剤が開示されており、これはEP2アゴニストとEP3アゴニストの組合わせからなる。日本ではプロスタグランジンE1誘導体であるリマプロストアルファデックス(limaprost alfadex)がオパルモン(opalmon)の商品名で腰痛狭窄症関連の症状を処置するために承認された(Spine 2008 June; 33(13): 1465-9)。さらにUS 20060058310 A1には脊椎管狭窄症の処置のためにアルドースレダクターゼ阻害薬の使用が記載されており、DE 69919191 T2には脊椎管狭窄症の処置のためにピリダジノン化合物の使用が開示されている。
【0020】
麦角病菌は、循環障害による腸痙攣、手指および足指の壊死などの症状、ならびに幻覚を伴う、麦角中毒(聖アントニー熱、Antoniusfeuer、Saint Anthony’s Fire)として知られる疾患を生じる可能性のあるアルカロイドを産生する。エルゴリン(ergoline)はエルゴリンアルカロイドの骨格を形成する。
【0021】
【化1】

【0022】
エルゴリン骨格は、種々の神経伝達物質とそれらの受容体との相互作用の基礎である構造要素を含む。この基本骨格は神経伝達物質であるドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンおよびヒスタミンを模倣している。化学修飾によるエルゴリンの基本骨格の修飾に応じて、前記の神経伝達物質受容体のうち1以上においてアゴニストまたはアンタゴニストとして作用する化合物が得られる可能性がある。幾つかのエルゴリンアルカロイドはそれらの薬理作用のため、医療において、特に片頭痛、末梢循環障害、パーキンソン病およびレストレスレッグス症候群の処置のために重要であり、あるいはそれらは産後子宮退縮および分娩後出血の支持処置のための薬剤ならびに抗高血圧症薬として用いられている。
【0023】
たとえば、エルゴリン誘導体であるニセルゴリン(nicergoline)を行動療法および理学療法と組み合わせて腰椎管狭窄症の処置に使用することが記載されている(Reumatologia 2004, T. 42(1), 59-63)。使用したこれらの医薬により神経終末における微小循環が改善されると推定される。しかし、上記の結果はそれ以上確証されていない所見であるにすぎず、使用された化合物の推定効果は確認されておらず、著しく異なるクラスに属する使用物質の実際の特性も開示されていない。
【0024】
ニセルゴリンはアドレナリン作動性アンタゴニストであることが知られており、血流改善のために、また血管障害および認知症の処置に際して、血管作動性医薬として用いられている。ニセルゴリンは、療法関連用量範囲において、たとえばサルポグレレート(sarpogrelate)などのドーパミンアゴニストまたはエルゴリン誘導体であるテルグリド(terguride)が作用するようにセロトニン系に対して作用することはない。
【0025】
麦角アルカロイドの作用は多様である。それらはドーパミン受容体を刺激することができ、またプロラクチンおよびソマトトロピンの放出を阻害する。リスリド(lisuride)の8−(R)−ジアステレオマーが、ヒトH1受容体に対する現在最も有効なアゴニストとして最近同定された(Bakker et al., Mol Pharmacol 65:538-549, 2004)。より最近の研究(Dissertation Gornemann, FU Berlin, 2008)により、幾つかのエルゴリン誘導体がα−アドレナリン受容体に対して高い親和性をもち、5−HT2A、5−HT2Bおよび5HT受容体アンタゴニストであることが示された。
【0026】
WO 07/110047 A2から、慢性疼痛および慢性疼痛状態、特に線維筋痛によるものを処置するための、エルゴリン誘導体であるテルグリドおよびプロテルグリド(proterguride)の使用が知られている。痛みの対処に対するテルグリドのドーパミン作動性作用からみて、線維筋痛におけるテルグリドの投与は療法効果があると推定された。線維筋痛の主な症状は非限局性の非特異的慢性疼痛および高い圧迫点ストレス(Druckpunktbelastung、pressure point stress)であり、これらはおそらく中枢神経系(CNS)の機能異常によるものであろう。線維筋痛患者の大きなグループのうち、約80%が頸椎領域の痛みを報告しているが、約20%の患者が実際に頸椎管狭窄症を伴うにすぎない。
【0027】
Holman and Myers (ARTHRITIS & RHEUMATISM, Vol. 52, No. 8, August 2005, pp. 2495-2505)は、線維筋痛を伴う患者においてドーパミンアゴニストであるプラミペキソール(pramipexole)を用いて二重盲検試験を実施した。この試験では、頸椎症を伴う患者は特別に除外された。Holmanによるさらに最近の研究で、これに関して頸椎狭窄症を伴う線維筋痛患者はドーパミンアゴニストに対する応答が低く、したがってそのような患者にはプレガバリン(pregabalin)など他の療法選択肢を採用すべきであると指摘された(J Pain 2008 Jul; 9(7): 613-22)。
【0028】
さらに前記WO 07/110047の例8に、下腰領域の椎間板ヘルニアによる慢性疼痛を伴う患者をテルグリドと鎮痛薬オキシコドン(oxycodone)の同時投与により処置することが記載されている。脊椎管狭窄症、特に頸椎管狭窄症をテルグリドで処置することは記載されていない。椎間板ヘルニアは通常は限られた期間の事象である。椎間板ヘルニアは通常は腰椎領域に起き、頸椎領域で起きるのはこれよりはるかに稀である。腰部椎間板ヘルニアの処置のためのテルグリド投与は、これに関連する慢性疼痛の処置に用いられている。テルグリドはドーパミン作動作用をもつことが知られているので、痛みの対処に対する効果は予想される。
【0029】
椎間板ヘルニアは、その症状においても症状の原因においても脊椎管狭窄症とは異なる。椎間板ヘルニアは間欠的な脊椎管の狭窄およびそれから生じる痛みを伴う可能性があり、あるいは椎間板ヘルニアは脊椎管狭窄症との組み合わせで起きる可能性はあるが、これは椎体の機械的な抑制およびそれから生じる有痛性脊髄圧迫作用の発生が問題である。種々の研究において、脊椎管狭窄症は椎間板ヘルニアには典型的でない症状、たとえば手、足および首の機能的運動性および感覚における特異的な制限を含み、これらは典型的な歩行障害、たとえば特に神経原性間欠跛行と関連することが示されている(Clin. Biomech. 1992 (7), 3-17)。さらに、脊椎管の狭窄だけでは必ずしも脊椎管狭窄症を生じないことが示され、これから逆に脊椎管の狭窄が脊椎管狭窄症の唯一の原因をなすのではなく、その際むしろ他の特別な原因が役割を果たすにちがいないと結論でき、処置に際してはこれを考慮に入れなければならない(Clin. Biomech. 1992 (7), 3-17)。これに対し脊椎管狭窄症は常に椎体の増殖または骨化を特徴とし、したがって脊椎に関係する変性性障害である。そのような椎体の変性は椎間板ヘルニアにより起きることはなく、これに対し椎間板ヘルニアは前記のように機械的抑制または損傷およびいわゆる“滑脱作用”を特徴とする。脊柱の有痛性変化がきわめて多様な症状の原因である可能性があるという事実は、“Cervical spondylosis and neck pain”(BMJ 2007 (334), 527-531)からも得られる。
【0030】
したがって、原則として異なる作用レバーに影響を及ぼさなければならないので、椎間板ヘルニアの処置が脊椎管狭窄症の処置においても成功すると推測することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0031】
【特許文献1】EP 1609480 A1
【特許文献2】US 20060058310 A1
【特許文献3】DE 69919191 T2
【特許文献4】WO 07/110047 A2
【非特許文献】
【0032】
【非特許文献1】Calcif Tissue Int 1992 May; 50(5): 400-3
【非特許文献2】J Peripher Nerv Syst. 2004 Dec; 9 (4): 263-9
【非特許文献3】Spine 2008 June; 33(13): 1465-9
【非特許文献4】Reumatologia 2004, T. 42(1), 59-63
【非特許文献5】Bakker et al., Mol Pharmacol 65:538-549, 2004
【非特許文献6】Dissertation Gornemann, FU Berlin, 2008
【非特許文献7】Holman and Myers, ARTHRITIS & RHEUMATISM, Vol. 52, No. 8, August 2005, pp. 2495-2505
【非特許文献8】J Pain 2008 Jul; 9(7): 613-22
【非特許文献9】Clin. Biomech. 1992 (7), 3-17
【非特許文献10】“Cervical spondylosis and neck pain”, BMJ 2007 (334), 527-531
【発明の概要】
【0033】
本出願に関連して実施した臨床試験の設計は、まず線維筋痛を伴う患者において基本型ドーパミンアゴニストとしてのテルグリドの作用を試験するためになされた。前記のHolmanによる研究からみて、頸椎狭窄症の存在および慢性頸痛を伴う病歴について患者をさらに調べた。研究仮説は、−原発性線維筋痛を伴う患者、すなわち頸椎狭窄症を伴わない患者とは異なり−頸椎狭窄症または慢性頸痛を伴う患者はまさにテルグリドによる療法に応答しないであろうということであった。他のドーパミンアゴニストであるロピニソール(ropinirole)については、このドーパミンアゴニストによる療法下で線維筋痛患者において療法効果を立証できないことが、その間に臨床試験で示された
(http://ctr.gsk.co.uk/summary/ropinirole/II rof102100.pdf)。
これと一致して、原発性線維筋痛を伴う患者においてプラセボに優るテルグリドによる有意の療法効果を立証できなかった。
【0034】
意外にも、本発明者らはテルグリドが脊椎管狭窄症を伴う患者において選択的に、これらの患者においてそれにより起きた症状を改善でき、一方、脊椎管狭窄症を伴わない頸痛患者においては有意の効果が達成されないことを示すことができた。5−HT2Aおよび5−HT2B受容体拮抗作用の組合わせがテルグリドに存在し、これにより療法有効用量範囲で両受容体イソ型が同時に有意に阻害されることが、この意外な療法効果に関係すると考えられる。同時に、それは療法適用のための特徴的な療法原理を表わしている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、テルグリドが、慢性全身性疼痛および頸椎狭窄症(グレード2〜4)を伴う患者において、全般的状態に関する選択した患者志向の尺度および調査票に及ぼす効果を示す。
【図2】図2は、テルグリドが、慢性全身性疼痛を伴うけれども頸椎狭窄症を伴わない(グレード0〜1)患者において、全般的状態に関する選択した患者志向の尺度および調査票に及ぼす効果を示す。
【図3】図3は、テルグリドが、慢性全身性疼痛および頸痛を伴うけれども脊椎狭窄症の徴候を伴わない(グレード0〜1)患者において、全般的状態に関する選択した患者志向の尺度および調査票に及ぼす効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
したがって本発明は、脊椎管狭窄症、好ましくは頸椎管狭窄症を伴う患者、およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストである化合物の新規使用を提供する。特に、本発明は、脊椎管狭窄症を予防および介入処置するための、この疾患の初期における前記使用を提供する。それにもかかわらず、既に麻痺の症状が現われかつ横断麻痺の発現が切迫している進行した後期では、場合により外科的介入が避けられない。そのような段階でも、本発明による使用は状況によってはなお付随処置となることができる。
【0037】
5−HT2Aおよび5−HT2B受容体の両方のアンタゴニストである化合物を、脊椎管狭窄症、特に頸椎管狭窄症を伴う患者の処置に使用することは、先行技術に述べられていない。好ましくは、化合物はさらに5−HT受容体アンタゴニストおよび/またはα−アドレナリン受容体アンタゴニストであり、特に好ましくはさらにα−アドレナリン受容体アンタゴニスト、特にα2C−アドレナリン受容体アンタゴニストである。
【0038】
本発明の意味におけるアンタゴニストは、一般に前記の受容体(5−HT2A、5−HT2Bおよび5−HT受容体、ならびにα−アドレナリン受容体、特にα2C−アドレナリン受容体)に結合して身体のメッセンジャー物質であるセロトニンおよびノルアドレナリンまたはアゴニストとして作用する物質の作用を低下させ、または無効にする化合物である。
【0039】
pA価は、化合物のアンタゴニスト効力の特徴を表わすためにしばしば用いられる。
pA価は、アンタゴニストの不存在下で得られる元の作用を達成するためにセロトニンなどのアゴニストの濃度を倍増させることが必要となるアンタゴニストの物質量濃度の負の常用対数である。したがって、pA価は受容体に対するアンタゴニストの親和性の尺度であり、アンタゴニストが作動する様式とは関係がない。好ましくは、pA価はArunlakshanaおよびSchildによる方法(Arunlakshana O, Schild HO, Some quantitative uses of drug antagonists, Br J Pharmacol 14: 48−58 (1959))により測定される。
【0040】
適切な5−HT2A、5−HT2Bおよび5−HT受容体アンタゴニスト、および/またはα−アドレナリン受容体アンタゴニスト、特にα2C−アドレナリン受容体アンタゴニストは、特にGoernemann, FU Berlin, 2008の論文に記載された方法により判定できる。
【0041】
たとえば5−HT2A受容体アンタゴニストは、特に特定の実験条件下で、ブタの冠動脈に対する収縮作用を特性分析することにより同定できる(Cushing DJ, Cohen ML (1993), J Pharmacol Exp Ther 264: 193−200も参照)。
【0042】
適切な5−HT2B受容体アンタゴニストは、特に特定の実験条件下で、ブタの肺動脈に対する弛緩作用を特性分析することにより同定できる(Glusa E, Pertz HH (2000) Br J Pharmacol 130: 692−698も参照)。
【0043】
適切な5−HT受容体アンタゴニストは、特に特定の実験条件下で、離乳直後の子ブタの肺動脈に対する弛緩作用を特性分析することにより同定できる(Jaehnichen et al. (2005) Nauyn−Schmiedebergs Arch Pharmacol 371: 89−98も参照)。
【0044】
適切なα−アドレナリン受容体アンタゴニスト、特にα2C−アドレナリン受容体アンタゴニストは、特に選択した実験条件下で、畜殺用ブタの肺静脈に対する収縮作用を特性分析することにより同定できる(Goernemann et al. Br J Pharmacol 2007 May; 151(2): 186−94も参照)。通常は有効物質とα2A−受容体およびα2C−受容体にはオーバーラップした相互作用があるので、以下においてはα2C−受容体に関する阻害定数を物質のα−抗アドレナリン作用の尺度と定義する。
【0045】
本発明による好ましい化合物は、5−HT2A、5−HT2Bおよび5−HT受容体、ならびにα−アドレナリン受容体、特にα2C−アドレナリン受容体において下記のpA価をもつ:
好ましくは、本発明による化合物はpA価≧7.5をもつ5−HT2A受容体アンタゴニストである。
【0046】
好ましくは、本発明による化合物はpA価≧7.5をもつ5−HT2B受容体アンタゴニストである。
特に好ましくは、本発明による化合物は5−HT2A受容体および5−HT2B受容体の両方においてpA≧7.5、より好ましくはpA≧8をもつ。
【0047】
特に好ましい実施態様において、本発明による化合物は5−HT2A受容体および5−HT2B受容体の両方においてpA>7.5、より好ましくはpA≧8をもつ。
本発明による好ましい化合物はさらに、好ましくはpA≧7.5をもつ5−HT受容体アンタゴニストでもある。
【0048】
さらに、特に好ましくは、本発明による化合物は5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストとしてのそれらの特性のほかさらに、好ましくはpA≧7.5をもつα−アドレナリン受容体アンタゴニスト、好ましくはα2C−アドレナリン受容体アンタゴニストでもある。
【0049】
さらに本発明によれば、5−HT2A受容体に対するpA価が5−HT2B受容体に対するその化合物のpA価と最大で±1単位異なる化合物が特に好ましい。すなわち本発明によれば、
|pA(5−HT2A)−pA(5−HT2B)|≦1
である化合物が特に好ましい。これにより、代表的な薬剤による処置下で、一方または他方の受容体が仲介する病態生理学的プロセスが同じ用量範囲で有意に阻害され、したがって多様な病歴をもつ脊椎狭窄症患者の療法効果の増強および幅広い応答を達成できることが確実になる。
【0050】
次表は、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストである例示化合物ならびにそれらのpA価を示す。
【0051】
【表1】

【0052】
この表は、本発明によれば特にシプロヘプタジン、ミアンセリン、リタンセリン、メチオテピン、メチセルギド、メテルゴリン、リスリド、テルグリド、トラゾドン、ピゾチフェンおよびニセルゴリンが好ましいことを示す:5−HT2Aおよび5−HT2B受容体におけるそれらのpAがそれぞれ≧7.5であり、かつそれぞれの差が互いに1単位未満(絶対値)だからである。本発明によれば特にシプロヘプタジン、リタンセリン、メチオテピン、メチセルギド、リスリド、テルグリドおよびピゾチフェンが特に好ましい:5−HT2Aおよび5−HT2B受容体におけるそれらのpAがそれぞれ≧8であり、かつそれぞれの差が互いに1単位未満(絶対値)だからである。これらの化合物のうち、テルグリドおよびリスリドが特に好ましい。
【0053】
本発明に従って使用する化合物は、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を処置するのに役立つ。特に好ましくは、本発明に従って使用する化合物は、頸椎管狭窄症およびそれに関連する症状を伴う患者を処置するのに役立つ。既に最初に詳細に記載したように、脊椎管狭窄症は脊椎管の狭窄、特に脊椎管の変性性の変化または狭窄を表わす。好ましくは本発明に従って処置される頸椎管狭窄症の症例では、これは頸椎の領域にある。したがって、その結果として脊髄(Rueckenmark、spinal cord)(Myelon、myelon)と脊椎管のサイズの間に相違が生じ、脊椎管が相対的に小さくなりすぎる。その結果、脊髄および/または神経根が圧迫される。放射線医学的基準に基づいて、特に頸椎の矢状方向直径が10〜12(13/14)mmにまで狭窄した場合に相対狭窄症、10mm未満の場合に絶対狭窄症と言う。頸椎障害(cervical myelopathy)の臨床発現はきわめて多様である可能性がある。手および/または足の散在性で特徴のない痛みまたは不快感、ならびに頚痛または上腕痛が起きる可能性がある。患者は、通常は側方に顕著な手および/または足の虚弱性の漸増をしばしば報告する。痙性歩行を伴う歩行不安定性がかなり典型的である。そのほか排尿障害がさらに起きる可能性がある。
【0054】
それと対照的に、既に説明したように、椎間板ヘルニアは椎体の機械的偏位またはいわゆる椎間板の滑脱を特徴とし、これにより脊髄に有痛性圧迫が負荷される。そのような症状は脊椎管狭窄症に特徴的な椎体の変性性変化とは明らかに異なる。脊椎管狭窄症とは異なり、椎間板ヘルニアの症例ではいわゆる馬尾が冒されることも稀である。脊椎管狭窄症では、臨床症状は狭窄自体によって直接起きるのではなく、むしろ椎体の付加的な変性性変形により起き、これは脊椎管の狭窄がなければ無症状のままであろう(Clin. Biomech. 1992 (7), 3−17)。
【0055】
【表2】

【0056】
胸椎狭窄症:
胸椎はそれと肋骨との解剖学的関係のため緻密支持構造体中へ統合されており、したがって縦横方向の動きの自由度が頸椎および腰椎より低く、このため損耗および骨変異のリスク/可能性がより少ない。有意に胸部の脊椎狭窄症はより稀である;診断および療法の選択肢は、他の脊椎狭窄症に対応する。
【0057】
腰椎狭窄症:
典型的な病訴:特定の腰根(大部分がL3〜L5)の皮膚知覚帯に沿った“唯一の”痛み。しばしば腰屈筋、前大腿筋、稀に足の上げ、きわめて稀に足の下げの麻痺を伴う。古典的病態では、いわゆる“間欠跛行”(神経原性跛行);すなわち、患者は短時間後に座らなければならず、やがて痛みの軽減が生じ、次いで再び数メートル歩くことができ、その後再び座るなど。
【0058】
前記の脊椎狭窄症すべての診断には、専門家(神経科医)による詳細な神経学的臨床検査(場合により誘発電位も伴う)、詳細な病歴、およびさらに特殊な検査(EMG、神経伝導速度、上記の誘発電位などの測定)、ならびに特にイメージング法(MRT、CT、場合により脊髄造影法)が必要である;これらのうちMRTが最も好ましい診断法であり、これにより脊椎管の矢状方向直径の狭窄および脊椎管狭窄症の存在を疑問の余地なく判定できる。
【0059】
好ましくは、前記の化合物は頸椎および/または腰椎管狭窄症、好ましくは頸椎管狭窄症の処置に用いられる。
本発明による使用は、脊椎管狭窄症に付随する場合があるすべての症状の処置を含む。
【0060】
既に前記に述べた症状のほかに、これらは不全麻痺、感覚減退、感覚異常、痛み、および/または感覚障害、たとえば感覚麻痺の症状を含み、これらを本発明による化合物の投与によって緩和または改善することができる。
【0061】
さらに、本発明による使用は身体機能障害、特に脊椎の患部の運動障害を改善するためにも役立つ。したがって本発明による使用により、筋力低下の改善、歩行障害の改善、蟻走感の改善、および/または運動失調症の改善も達成される。特に、脊椎管狭窄症の処置における本発明化合物の使用により、無痛運動性の機能改善および頭向異常の軽減を達成できる。痛みによるそのような頭向異常は、通常は、付加的な筋硬直および痙攣性の筋異常負荷による運動性の悪化および疼痛感の増大をもたらす。さらに、本発明による使用は、その原因が脊椎管狭窄症によるものである場合の尿失禁および便失禁を改善する。
【0062】
本発明による特に好ましい使用において、これは、むち打ち症、他の外傷性変化または椎間板ヘルニアの慢性予後である脊椎管狭窄症の処置に役立つ。
本発明による使用の他の特に好ましい態様において、これは、むち打ち症を伴う患者をその予後としての脊椎管狭窄症の慢性作用を阻止するために予防処置するのに役立つ。
【0063】
本発明による使用の他の特に好ましい態様において、これは、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を症候群の慢性化の阻止のために予防処置するのに役立つ。
【0064】
本発明はさらに、前記にも既に詳述したように、脊椎管狭窄症を伴う患者、特に、好ましくは頸椎管狭窄症を伴う患者、およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を、治療または予防処置するための、前記に詳述したように5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストであるエルゴリン誘導体、好ましくは前記化合物に関する。本発明によれば、エルゴリン誘導体は式の上ではエルゴリンから誘導された化合物である:
【0065】
【化2】

【0066】
すなわちそれの4,6,6a,7,8,9,10,10a−オクタヒドロ−インドロ[4,3−fg]キノリン骨格が場合により同様に式の上では脱水素された形を示す。脱水素形には特にリスリドの基本となる骨格が含まれる:
【0067】
【化3】

【0068】
これは4,6,6a,7,8,9−ヘキサヒドロ−インドロ[4,3−fg]キノリン骨格である。したがって、本発明の意味におけるエルゴリン誘導体はすべて、式の上ではエルゴリンまたはデヒドロエルゴリン中の少なくとも1個の水素原子の置換により得られる誘導体である。
【0069】
好ましいエルゴリン誘導体は次式の化合物である:
【0070】
【化4】

【0071】
式中:
およびRは、互いに独立して下記のものを表わす:水素、アルカノイル、(好ましくは−CHO、−COCH、−COC、−COC、−CO−シクロ−C、−COCH(CH、−COC(CH)、カルボキシル(−COOH)、アルコキシカルボニル(好ましくは、−COOCH、−COOC、−COOC、−COO−シクロ−C、−COOCH(CH、−COOC(CH)、アルコキシチオカルボニル、アルキルチオチオカルボニル、カルバモイル(−CONH,)、モノ−またはジアルキルアミノカルボニル(好ましくは、−CONHCH、−CONHC、−CONHC、−CONH−シクロ−C、−CONH[CH(CH]、−CONH[C(CH]、−CON(CH、−CON(C、−CON(C、−CON(シクロ−C、−CON[CH(CH、−CON[C(CH)、アミノ(−NH)、モノ−またはジアルキルアミノ(好ましくは、−NHCH、−NHC、−NHC、−NH−シクロ−C、−NHCH(CH、−NHC(CH、−N(CH、−N(C、−N(C、−N(シクロ−C、−N[CH(CH、−N[C(CH)、アルキルスルホキシル(好ましくは、−SOCH、−SOC、−SOC、−SO−シクロ−C、−SOCH(CH、−SOC(CH)、アルキルスルホニル(好ましくは、−SOCH、−SO、−SO、−SO−シクロ−C、−SOCH(CH、−SOC(CH)、スルホ(−SOH,)、アルキルスルホナト(好ましくは、−SOCH、−SO、−SO、−SO−シクロ−C、−SOCH(CH、−SOC(CH)、ハロゲンアルキル(好ましくは、−CHF、−CHF、−CF、−CHCl、−CHBr、−CHI、−CH−CHF、−CH−CHF、−CH−CF、−CH−CHCl、−CH−CHBr、−CH−CHI)、アルキル(好ましくは、−CH、−C、−C、−CH(CH、−C(CH、−C、−CH−CH(CH、−CH(CH)−C、−C11、−C13、−C15、−C17、−シクロ−C、−シクロ−C、−シクロ−C、−シクロ−C11)、アリール(好ましくはフェニル)、アリールアルキル(好ましくは、−CH−Ph、−CPh)、アルケニル(好ましくは、−CH=CH、−CH−CH=CH、−C(CH)=CH、−CH=CH−CH、−C−CH=CH、−CH=C(CH)、アルキニル(好ましくは、−CoCH、−CoC−CH、−CH−CoCH);
およびRは、独立して下記のものを表わす:
水素、
場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基;たとえば:
−場合により置換されたアルキル、
−場合により置換されたアルケニル、
−場合により置換されたアリール、
−場合により置換されたアルキルアリール、
好ましくは以下に定義するもの。
【0072】
本発明全体に関して、すなわち他の置換基に関しても、場合により置換されたアルキルには、好ましくは下記のものが含まれる:
1〜8個、好ましくは1〜6個の炭素原子をもつ直鎖もしくは分枝鎖アルキル、3〜8、好ましくは5もしくは6個の炭素原子をもつシクロアルキル、または1〜4個の炭素原子をもつアルキルであってシクロアルキルで置換されたもの;これらはそれぞれ場合により、好ましくは1〜3個の置換基をもつことができ、それは好ましくはヒドロキシ、ハロゲンおよびシアノからなる群から選択される。ここおよび本発明に関して、ハロゲンにはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素または塩素が含まれる。さらに、1個以上、好ましくは1〜3個の炭素原子が、窒素、酸素または硫黄を含むヘテロ類似基により交換されていてもよい。これは特に、たとえばアルキル残基中の1個以上のメチレン基がNH、OまたはSより置換されていてもよいことを意味する。
【0073】
1〜8個の炭素原子をもつアルキル残基の例には下記のものが含まれる:メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−エチルペンチル基、1,1−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、1−プロピルブチル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、5−エチルヘキシル基、1,1−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、5,5−ジメチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基など。好ましいものは、1〜6個の炭素原子をもつ基、特にメチル、エチルおよびn−プロピルである。メチルが最も好ましい。
【0074】
1個以上のヘテロ類似基、たとえば−O−、−S−または−NH−で交換されることにより得られるアルキル基の例は、好ましくは1個以上のメチレン基が−O−により置換されてエーテル基を形成したもの、たとえばメトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチレンなどである。本発明によれば、アルキルの定義にはポリエーテル基も含まれる。
【0075】
3〜8個の炭素原子をもつシクロアルキル残基には、好ましくは下記のものが含まれる:シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基など。好ましいものはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基である。シクロアルキルからヘテロ類似基によるメチレンの交換により形成される複素環式アルキル残基は、たとえば5−または6−員複素環式残基、たとえばテトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルであり、これらは場合により芳香環などと縮合していてもよい。
【0076】
特に、1〜8個の炭素原子をもつハロゲン置換された直鎖または分枝鎖アルキル残基の例には下記のものが含まれる:フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、1−フルオロエチル基、1−クロロエチル基、1−ブロモエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、1,2−ジフルオロエチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,2−ジブロモエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、1−クロロプロピル基、1−ブロモプロピル基、2−フルオロプロピル基、2−クロロプロピル基、2−ブロモプロピル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、1,2−ジフルオロプロピル基、1,2−ジクロロプロピル基、1,2−ジブロモプロピル基、2,3−ジフルオロプロピル基、2,3−ジクロロプロピル基、2,3−ジブロモプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−フルオロブチル基、2−クロロブチル基、2−ブロモブチル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、4−ブロモブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、2−フルオロペンチル基、2−クロロペンチル基、2−ブロモペンチル基、5−フルオロペンチル基、5−クロロペンチル基、5−ブロモペンチル基、ペルフルオロペンチル基、2−フルオロヘキシル基、2−クロロヘキシル基、2−ブロモヘキシル基、6−フルオロヘキシル基、6−クロロヘキシル基、6−ブロモヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、2−フルオロヘプチル基、2−クロロヘプチル基、2−ブロモヘプチル基、7−フルオロヘプチル基、7−クロロヘプチル基、7−ブロモヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基など。
【0077】
1〜3個のヒドロキシル残基をもつヒドロキシ置換されたアルキル残基の例には、たとえばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピルなどが含まれる。
【0078】
本発明全体に関して、場合により置換されたアルケニルには、好ましくは下記のものが含まれる:2〜8個の炭素原子をもつ直鎖または分枝鎖アルケニル、および3〜8個の炭素原子をもつシクロアルケニル;これらは場合により、好ましくは1〜3個の置換基、たとえばヒドロキシ、ハロゲンまたはアルコキシにより置換されていてもよい。例には下記のものが含まれる:ビニル、1−メチルビニル、アリル、1−ブテニル、イソプロペニル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル。ビニルまたはアリルが好ましい。
【0079】
本発明全体に関して、場合により置換されたアリールには、好ましくは下記のものが含まれる:6〜14個の炭素原子(置換基の炭素原子を計数しない)、およびシリーズS、O、Nから選択される最高3個のヘテロ原子をもつ5−〜10−員芳香族複素環式残基;これらは単環式または二環式であってもよく、好ましくはヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、アルキル、アシルおよびアルコキシから選択される1〜3個の置換基により置換されていてもよい。その際、アルキルおよびハロゲンの定義に関しては前記の定義または例を参照できる。
【0080】
アリールの置換基としてのアルコキシには、ここおよび以下においてたとえば下記のものが含まれる:前記のアルキル残基が酸素原子を介してアリールに結合したもの、たとえば最高6個の炭素原子をもつ直鎖または分枝鎖アルコキシ残基、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、i−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、i−ヘキシルオキシ基、t−ヘキシルオキシ基、sec−ヘキシルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、1−エチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、1,1−ジメチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルブチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、1−エチル−1−メチルプロピルオキシ基など。好ましいものは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、i−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基などである。
【0081】
アリールの置換基としてのアシルには、ここおよび以下においてたとえば下記のものが含まれる:脂肪族アシル、芳香族アシル、たとえばC1〜C6アルカノイル、たとえばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなど、およびC6〜C10アロイル、たとえばベンゾイル、トルオイル、キシロイルなど。
【0082】
6〜14個の炭素原子をもつ芳香族炭化水素残基には、たとえば下記のものが含まれる:フェニル、ナフチル、フェナントレニルおよびアントラセニル;これらは場合により置換されていてもよい。フェニルが好ましい。
【0083】
ヘテロ芳香族残基には、たとえば下記のものが含まれる:ピリジル、ピリジル−N−オキシド、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリルまたはイソオキサゾリル、インドリジニル、インドリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンゾ[b]フリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、ナフチリジニル、キナゾリニル。5−または6−員芳香族複素環、たとえばピリジル、ピリジル−N−オキシド、ピリミジル、ピリダジニル、フリルおよびチエニルが好ましい。
【0084】
本発明全体に関して、場合により置換されたアルキルアリールには、好ましくは下記のものが含まれる:1〜8、好ましくは1〜4個の炭素原子をもつ前記の直鎖または分枝鎖アルキルが前記のアリールで置換されたもの。好ましいアリールアルキルはベンジルである。
【0085】
−CO−R:ここで、Rは、場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基であり、これらは前記のものであってよい;
−NH−CO−R:ここでRは、場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基である;これらは前記のものであってよい;
−NH−CO−NR1112:ここで、R11およびR12は、それぞれ互いに独立して水素および/または場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基であり、これらは前記のものであってよく、あるいはR11およびR12は、それらが結合している窒素原子と一緒に、5または6−員の、場合により置換された環を形成し、これらは場合により1または2個のヘテロ原子をさらに含むことができる:たとえばピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−4−イル、ピロリジン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、チアゾリジン−3−イル、2−カルボキシル−ピロリジン−1−イル(プロリル)、3−または4−ヒドキシ−カルボキシル−ピロリジン−1−イル(3−または4−ヒドロキシ−プロリル)など。
【0086】
−R13−O−CO−R14:ここで、R13は、二価の場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基、たとえば場合により置換されたアルカンジイルまたは場合により置換されたアルケンジイルである;場合により置換されたアルカンジイルには好ましくは下記のものが含まれる:二価の直鎖または分枝鎖アルカンジイル残基であって、1〜7、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4個の炭素原子をもつもの;これらは場合によりヒドロキシ、ハロゲンおよびシアノから選択される1〜3個の置換基をもつことができる;たとえば、好ましくは下記のものが挙げられる:メチレン、1,2−エタンジイル、エタン−1,1−ジイル、1,3−プロピレン、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、1,4−ブチレン、ブタン−1,2−ジイル、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−2,3−ジイル、ペンタン−1,5−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、3−メチル−ペンタン−2,4−ジイルおよびヘキサン−1,6−ジイル;好ましい置換アルカンジイル残基はヒドロキシ置換されたアルカンジイル残基である。場合により置換されたアルケンジイルは、好ましくは二価の直鎖または分枝鎖アルケンジイル残基であって、2〜7、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4個の炭素原子をもつものであり、これらは場合によりヒドロキシ、ハロゲンおよびシアノから選択される1〜3個の置換基をもつことができる。たとえば、好ましくは下記のものが挙げられる:エテン−1,1−ジイル、エテン−1,2−ジイル、プロペン−1,1−ジイル、プロペン−1,2−ジイル、プロペン−1,3−ジイル、ブタ−1−エン−1,4−ジイル、ブタ−1−エン−1,3−ジイル、ブタ−2−エン−1,4−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル、ペンタ−2−エン−1,5−ジイル、ヘキサ−3−エン−1,6−ジイルおよびヘキサ−2,4−ジエン−1,6−ジイル。本発明に関して、R13は特に好ましくはアルカンジイル、より好ましくは1〜3個の炭素原子をもつアルカンジイルであり、より好ましくは1,2−エタンジイル(−CHCH−)または1,3−プロパンジイル(−CHCHCH−)であり、R14は、場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基であり、これらは場合により1個以上の前記に定めたヘテロ原子をもつことができる;ならびに
−CO−NR1516:ここで、R15およびR16は、それぞれ互いに独立して水素、および/または前記に定めたように場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基であり、あるいはR15およびR16は、それらが結合している窒素原子と一緒に、5または6−員の、場合により置換された環を形成し、これらも前記に定めたように場合によりさらに1または2個のヘテロ原子を含むことができる;
は、水素、ハロゲン、シアノまたはニトロである;
およびRは、互いに独立して水素またはアルコキシであり、ここでアルキル部分に関しては前記のアルキルの定義を参照でき、あるいは一緒に結合を表わして炭素原子間に二重結合を形成する(すなわち、下記の構造をもつ:
【0087】
【化5】

【0088】
ならびにその塩類;
脊椎管狭窄症、特に頸椎管狭窄症を伴う患者、およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を、治療または予防処置するためのもの。
【0089】
本発明に従って使用される化合物には、エルゴリン誘導体の場合のように不斉炭素原子が存在すると、立体異性形(ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー)が含まれる。したがって、本発明はすべての立体異性形、たとえば鏡像異性体、ジアステレオマー、およびそれらの混合物、たとえばラセミ体の使用を含む。鏡像異性体として純粋な形態は、場合により一般的な光学分割法により、たとえばジアステレオマーの分別結晶化により、それらから光学活性化合物との反応により得ることができる。本発明による化合物が互変異性形で存在できる場合、本発明にはすべての互変異性形が含まれる。
【0090】
本発明に従って使用する化合物は、塩類として存在することができ、本発明にはそのような塩類がすべて含まれる。本発明化合物はそれらの医薬的に許容できる塩類の形で使用できる。塩基性基を含む化合物は、特に医薬的に許容できる酸との塩類、たとえば無機酸、カルボン酸およびスルホン酸類との塩類、たとえば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、スルホン酸、アセチルグリシン(Acetursaeure、acetyl glycine)、マレイン酸、プロピオン酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、乳酸、リンゴ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クエン酸または酢酸などとの塩類として使用できる。本発明に従って使用する酸性基を含む化合物は、医薬的に許容できる塩基との医薬的に許容できる塩類として使用できる:たとえばアルカリ金属水酸化物(ナトリウム塩など)、アルカリ土類金属水酸化物(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アミンなど。
【0091】
エルゴリン誘導体は、たとえばWO_9220339_A1、WO_08061805_A1、WO_08043601_A2、WO_07110047_A2、WO_07065713_A2、WO_05025546_A1、WO_03076439_A2、WO_0215890_A1、WO_0215889_A1、およびそれらに引用された文書に記載されている。したがって、上記文書全体を本明細書の一部とみなす。
【0092】
特に次式の化合物が好ましい:
【0093】
【化6】

【0094】
式中:
およびRは、互いに独立して水素、アルキル、アルケニルであり、
およびRは下記のものを意味し:
水素、
−NH−CO−NR1112:ここで、R11およびR12は、互いに独立して水素および/またはアルキルであり、あるいはR11およびR12はそれらが結合している窒素と一緒に5−または6−員環を形成し、それらは場合によりさらに1個のヘテロ原子を含むことができ;ならびに/あるいは
−CO−NR1516:ここで、R15およびR16は、互いに独立して水素および/または場合により置換された直鎖、分枝鎖または環式の、飽和または不飽和炭化水素残基であり、あるいはR15およびR16は、それらが結合している窒素原子と一緒に、5または6−員の、場合により置換された環を形成し、これらは場合によりさらに1または2個のヘテロ原子を含むことができる;
は、水素である;
およびRは、互いに独立して水素であり、あるいは一緒に結合を表わして炭素原子間に二重結合を形成する;
これらにおいて好ましい置換基は前記に述べたものである。
【0095】
次式による化合物の使用が特に好ましい:
【0096】
【化7】

【0097】
これらは好ましくは下記のものから選択される:
【0098】
【表3−1】

【0099】
【表3−2】

【0100】
【表3−3】

【0101】
8β−誘導体はそれぞれ8α−誘導体、たとえば8α−リスリドまたは8α−テルグリドのエピマーである。
これらの化合物のうち、8α−リスリドまたは8α−テルグリドの使用が特に好ましく、テルグリドまたは8α−テルグリドの使用が最も好ましい。
【0102】
本発明はさらに、前記化合物と1種類以上の他の有効物質との組合わせの使用を提供する。そのような好ましい他の有効物質には、特に脊椎管狭窄症の処置のために知られている他の有効物質、たとえば特に下記のものが含まれる;US_20060058310_A1から知られるアルドースレダクターゼ阻害薬;DE 69919191 T2から知られるピリダジノン化合物;ならびに特に好ましくはEP 1609480 A1から知られるEP2アゴニストおよびEP3アゴニストまたはそれらの組合わせ、たとえばプロスタグランジンE1誘導体であって商品名オパルモン(opalmon)で承認されたもの。
【0103】
本発明による化合物と組み合わせて使用できる他の有効物質には、たとえば下記のものが含まれる:プロスタグランジン、プロスタグランジン誘導体、いわゆる“非ステロイド抗炎症薬”(NSAID)、ビタミン類、筋弛緩薬、抗うつ薬、ポリ−ADP−リボースポリメラーゼ(PARP)−阻害薬、興奮性アミノ酸受容体アンタゴニスト(たとえばNMDA受容体アンタゴニストおよびAMPA受容体アンタゴニスト)、ラジカルスカベンジャー、星状細胞調節薬、IL−8−受容体アンタゴニスト、免疫抑制薬(たとえばサイクロスポリンおよびFK506)、およびアルドースレダクターゼ阻害薬。プロスタグランジン(PGと略す)の例には、PG受容体アゴニスト、PG受容体アンタゴニストなどが含まれる。PG受容体の例には、PGE受容体(EP1、EP2、EP3およびEP4)、PGD受容体(DP、CRTH2)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)、TX受容体(TP)などが含まれる。プロスタグランジン誘導体の例には、さらにリマプロスト(limaprost)、イロプロスト(iloprost)およびベラプロスト(beraprost)が含まれる。
【0104】
NSAIDの例には下記のものが含まれる:ササピリン(sasapyrine)、サリチル酸ナトリウム、アスピリン、二アルミン酸アスピリン、ジフルニサール(diflunisal)、インドメタシン(indomethacin)、スプロフェン(suprofen)、ウフェナメート(ufenamate)、ジメチルイソプロピルアズレン(dimethyl isopropylazulene)、ブフェキサマク(bufexamac)、フェルビナク(felbinac)、ジクロフェナク(diclofenac)、トルメチンナトリウム(tolmetin sodium)、クリノリル(clinoril)、フェンブフェン(fenbufen)、ナブメトン(nabumetone)、プログルメタシン(proglumetacin)、インドメタシン−ファルネシル(indomethacin−farnesyl)、アセメタシン(acemetacin)、マレイン酸プログルメタシン(proglumetacin maleate)、アムフェナクナトリウム(amfenac sodium)、モフェゾラク(mofezolac)、エトドラク(etodolac)、イブプロフェン(ibuprofen)、イブプロフェン−ピコノール(ibuprofen−piconol)、ナプロキセン(naproxen)、フルルビプロフェン(flurbiprofen)、フルルビプロフェンアキセチル(flurbiprofenaxetil)、ケトプロフェン(ketoprofen)、フェノプロフェンカルシウム(fenoprofen calcium)、チアプロフェン酸(tiaprofenic acid)、オキサプロジン(oxaprozin)、プラノプロフェン(pranoprofen)、ロキソプロフェンナトリウム(loxoprofen sodium)、アルミノプロフェン(alminoprofen)、ザルトプロフェン(zaltoprofen)、メフェナム酸(mefenamic acid)、メフェナム酸アルミニウム、トルフェナム酸(tolfenamic acid)、フロクタフェニン(floctafenin)、ケトフェニルブタゾン(ketophenylbutazon)、オキシフェンブタゾン(oxiphenbutazon)、ピロキシカム(piroxicam)、テノキシカム(tenoxicam)、アンピロキシカム(ampiroxicam)、フェルビナク(felbinac)、エピリゾール(epirizol)、塩酸チアラミド(tiaramid hydrochloride)、塩酸チノリジン(tinoridin hydrochloride)、エモルファゾン(emorfazon)、スルピリン(sulpvrine)、ミグレニン(migrenin)、サリドン(saridon)、セデスG(sedes G)、アミピロ−N(amipylo−N)、ソルボン(solvon)、アセトアミノフェン(acetaminophen)、フェナセチン(phenacetin)、メシル酸ジメトチアジン(dimetotiazine mesilate)など。筋弛緩薬の例には下記のものが含まれる:塩酸トルペリゾン(tolperison hydrochloride)、クロロゾキサゾン(chlorozoxazone)、クロロメザノン(chloromezanone)、メトカルバモール(methocarbamol)、フェンプロバメート(phenprobamate)、メシル酸ピリジノール(pridinol mesylate)、クロロフェネジンカルバメート(chlorophenesincarbamate)、バクロフェン(baclofen)、塩酸エペリゾン(eperison hydrochloride)、アフロクアロン(afloqualon)、塩酸チザニジン(tizaindine hydrochloride)、アルクロニウムクロリド(alcuronium chloride)、スキサメトニウムクロリド(suxamethonium chloride)、ツボクラリンクロリド(tubocurarin chloride)、ダントロレンナトリウム(dantrolen sodium)、パンクロニウムブロミド(pancuronium bromide)、ベクロニウムブロミド(vecuronium bromide)など。抗うつ薬の例には、三環系抗うつ薬、たとえば塩酸イミプラミン(imipramine hydrochloride)、塩酸デシプラミン(desipramine hydrochloride)、塩酸クロミプラミン(clomipramine hydrochloride)、マレイン酸トリミプラミン(trimipramine maleate)、塩酸アミトリプチリン(amitriptyline hydrochloride)、塩酸ノルトリプチリン(nortriptyline hydrochloride)、塩酸イオフェプラミン(iofepramine hydrochloride)、アモキサピン(amoxapine)、塩酸ドスレピン(dosulepin hydrochloride)などが含まれる。四環系抗うつ薬の例には、マプロチリン(maprotiline)、ミアンセリン(mianserine)などが含まれる。
【0105】
前記の組合わせには、多様な種類の投与、たとえば別個の有効物質の同時もしくは逐次投与、または有効物質の組合わせ製剤の同時投与が含まれる。前記の組合わせには、任意に配置した組合わせの関連提供品、たとえばいわゆる“パーツのキット”も含まれる。
【0106】
本発明はさらに、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストでありかつ5−HT2Aおよび5−HT2B受容体におけるその化合物のpA価が≧7.5である化合物に関する。
【0107】
本発明はさらに、脊椎管狭窄症、特に頸椎管狭窄症を伴う患者、およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、エルゴリン誘導体に関するものであり、その際、エルゴリン誘導体は前記のものである。
【0108】
さらに本発明は、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、式
【0109】
【化8】

【0110】
の化合物、たとえば前記のもの、それらの塩類に関する。
本発明はさらに、好ましくは、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、8α−リスリドまたは8α−テルグリド、より好ましくは8α−テルグリドに関する。
【0111】
特に好ましくは、本発明は頸椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、8α−テルグリドに関する。
さらに本発明は、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、前記に定めた1種類以上の化合物を他の1種類以上の有効物質と共に含む組合わせ製剤に関する。
【0112】
前記に定めた化合物は、本発明によれば好ましくは1種類以上の一般的な医薬助剤と一緒に医薬組成物の形態で投与される。したがって、本発明はさらに、脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、前記に定めた化合物および1種類以上の一般的な医薬助剤を含有する医薬組成物に関する。
【0113】
前記の医薬組成物は、たとえば吸入、または静脈内、腹腔内、筋肉内、膣内、口腔内、経皮、皮下、粘膜皮膚、経口、直腸、経皮、局所、皮膚内、胃内もしくは皮内投与に適しており、それらはたとえば丸剤、錠剤、腸溶錠、フィルム錠、積層錠、経口用遅効性製剤、皮下または皮膚投与(特にパッチとして)、デポ製剤、糖衣錠、坐剤、ゲル剤、軟膏剤、シロップ剤、吸入用散剤、顆粒剤、坐薬、乳剤、分散製剤、マイクロカプセル、マイクロ製剤、ナノ製剤、リポソーム製剤、カプセル剤、腸溶カプセル剤、散剤、吸入用散剤、微結晶製剤、吸入用スプレー剤、粉薬、点滴剤、点鼻剤、鼻内スプレー剤、エアゾール剤、アンプル剤、液剤、ジュース、懸濁剤、エマルジョン、注入用液剤または注射用液剤などの形態で存在する。経口および皮膚、経皮投与剤形が好ましい。
【0114】
本発明による化合物は医薬組成物において投与でき、それらは種々の有機もしくは無機キャリヤーおよび/または助剤を含有することができ、これらは医薬用として特に固体医薬製剤に慣用されるものである:たとえば賦形剤(たとえばショ糖、デンプン、マンニトール、ソルビトール、乳糖、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム)、結合剤(たとえばセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、ショ糖、デンプン)、崩壊剤(たとえばデンプン、水解デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩、ヒドロキシプロピルデンプン、グリコールデンプンナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム)、流動促進剤および滑沢剤(たとえばステアリン酸マグネシウム、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム)、着香剤(たとえばクエン酸、メントール、グリシン、オレンジ粉末)、保存剤(たとえば安息香酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン)、安定剤(たとえばクエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、およびtitriplex系列の多価カルボン酸、たとえばジエチレントリアミン五酢酸(DTPA))、懸濁化剤(たとえばメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム)、分散剤、希釈剤(たとえば水、有機溶剤)、密ろう、カカオ脂、ポリエチレングリコール、白色ワセリンなど。
【0115】
液体医薬製剤、たとえば液剤、懸濁剤およびゲル剤は、通常は液体キャリヤー、たとえば水および/または医薬的に許容できる有機溶剤を含有する。さらに、そのような液体製剤はpH調整剤、乳化剤または分散剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、ゲル化剤(たとえばメチルセルロース)、着色剤および/または着香剤を含有することもできる。組成物は等張であってもよく、すなわちそれらは血液と同じ浸透圧をもつことができる。組成物の等張性は、塩化ナトリウムまたは他の医薬的に許容できる作用剤、たとえばデキストロース、マルトース、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、または他の無機もしくは有機可溶性物質の使用により調整できる。液体組成物の粘度は、医薬的に許容できる増粘剤、たとえばメチルセルロースの使用により調整できる。他の適切な増粘剤には、たとえばキサンタン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーなどが含まれる。増粘剤の好ましい濃度は選択した作用剤に依存するであろう。医薬的に許容できる保存剤を、液体組成物の保存寿命を高めるために使用できる。ベンジルアルコールが適切であるが、パラベン、チメロサール、クロロブタノールまたは塩化ベンザルコニウムを含めた多数の保存剤を同等に使用できる。
【0116】
有効物質は、たとえば0.25mg〜50mg、好ましくは0.25〜5.0mgの単位量で、1日1〜4回投与できる。しかし、患者の年齢、状態、疾患の重症度、または投与様式に応じて用量を増加または減少させることができる。
【0117】
さらに、特に好ましくは、本発明は頸椎管狭窄症を伴う患者およびこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、前記の化合物および組成物に関する。
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明する。実施例は本発明の説明を構成するにすぎず、当業者はこの具体例を他の本発明化合物に拡張することができる。
【実施例】
【0118】
慢性的な全身性疼痛を伴う患者を臨床試験に採用した。1サブグループの患者は原発性線維筋痛の定義に一致する。他の患者グループは慢性頸痛の診断を特徴とする。試験に参加した大部分の患者において、試験経過中にイメージング法としての磁気共鳴イメージング(MRI)により頸椎の検査を実施した。その際、一般に造影剤を用いずに、臥位で正常頭位において、頸椎領域の脊椎管の横断面のイメージングが可能な条件が選ばれた。この測定は1.5テスラの磁気共鳴スキャナーで実施された。分析可能なすべてのイメージにおいて、脊椎管の直径および神経線維(いわゆる脊髄)の厚さを、独立した専門家として活動している盲検評価員が測定した。さらに、所見の評価を頸椎狭窄症の存在に関して、国際的に認められている基準カタログ(NJNR Am J Neuroradiol 1998 Oct;19(9):1763−71)に従って行なった。これは、5つのグレードの尺度からなる。グレード0は、脊椎管内の前または後クモ膜下腔の狭窄の徴候がない正常幅の脊椎管を表わす。グレード1では、前もしくは後クモ膜下腔または両方のクモ膜下腔の部分的狭窄の徴候がある。グレード2では、脊髄が脊髄管のクモ膜下腔を最終的に完全に満たしている。グレード3は、最終的に頸椎の圧迫または脊髄の捩れを表わし、グレード4は脊髄障害の徴候としての脊髄の過剰強度を表わす。この評価に基づいて、この試験で評価した全患者の約20%において、検査グレード2〜4の変化がみられ、これによりこの患者グループは頸椎狭窄症を伴う患者と記載される。
【0119】
前記のように部分的ドーパミンアゴニストでありさらに5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストでもあるエルゴリン化合物テルグリド(1錠=0.5mg)、またはプラセボで患者を処置した。試験薬を21日間かけて段階的に1日半錠から6錠まで増量し、次いで一定の用量で9週間にわたってさらに処置した。医薬を朝と夕方に摂取した。療法経過を3、7および12週後に、痛みの強さ、疲労感、熟睡度、筋硬直、不安、神経質および抑うつ、健康状態ならびに作業能力により、また日常生活の活動に関する調査票により、患者志向の尺度で検査した。その際、尺度値の低下または調査票における点数の減少はその時点の基準値の改善、したがって療法効果を示す。
【0120】
意外にも、慢性的な全身性疼痛を伴う患者のうち、頸椎管狭窄症を伴う患者グループ(グレード2〜4)のみが3か月後に有意の療法効果を示した(図1)。質問したすべての問いの総計(総評点)に関して、この患者グループの大部分が多かれ少なかれ顕著な全般的状態の改善を回答した。その際、痛みの強さの軽減、不安および神経質、ならびに特に主観的身体障害および作業負荷耐容能の改善が殊に顕著である。これに対し、慢性的な全身性疼痛を伴うけれども頸椎領域の脊椎管は正常であって損傷のない患者グループは、テルグリドによる療法にもかかわらず大きな変化がなかった(図2)。筋硬直および抑うつ行動のみが改善の傾向を示したが、痛み反応には変化がないと評価された。まとめると、頸椎管狭窄症を伴わない患者については、テルグリドで処置した患者にプラセボで処置した患者グループと比較して有意の改善が認められなかった。
【0121】
同様に、慢性頸痛を伴うけれども頸椎管狭窄症の徴候を示さない患者グループの分析も、テルグリドで処置した際に療法効果を示さなかった(図3)。これに対し、患者における処置の幾つかの効果パラメーターについては、特に身体障害、健康状態、痛みの知覚、筋硬直および不安/神経質の増悪が記載された。
【0122】
まとめると、テルグリドが頸椎管狭窄症を伴う患者においてのみ療法効果をもたらしたことに注目すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置する医薬の製造のための、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストでありかつ5−HT2Aおよび5−HT2B受容体における化合物のpA価が≧7.5である化合物の使用。
【請求項2】
5−HT2A受容体に対するpA価が5−HT2B受容体に対するその化合物のpA価と最大で±1単位異なる、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
化合物が、シプロヘプタジン、ミアンセリン、リタンセリン、メチオテピン、メチセルギド、メテルゴリン、リスリド、テルグリド、トラゾドン、ピゾチフェンおよびニセルゴリンを含む群から選択される、請求項1〜2のいずれか1項に記載の使用。
【請求項4】
化合物が、テルグリドおよび/またはリスリドである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
化合物が、8α−リスリドまたは8α−テルグリドから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
脊椎管狭窄症が頚椎管狭窄症である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
不全麻痺、感覚減退症、感覚異常、痛み、および/または感覚障害、たとえば感覚麻痺感の症状を改善する作用をする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
身体機能障害、特に無痛運動性の障害の改善、および頭向異常の軽減、ならびに筋力低下の改善、歩行障害の改善、蟻走感の改善、および/または運動失調の改善、ならびに尿失禁および/または便失禁の改善のための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
脊椎管狭窄症が、むち打ち症、他の外傷性変化または椎間板ヘルニアの慢性予後である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を症候群の慢性化を阻止するために予防処置すること、ならびにむち打ち症を伴う患者をそれの結果としての脊椎管狭窄症の慢性予後を阻止するために予防処置することを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
化合物を1種類以上の他の有効物質と組み合わせて患者に投与する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、5−HT2Aおよび5−HT2B受容体アンタゴニストでありかつ5−HT2Aおよび5−HT2B受容体におけるその化合物のpA価が≧7.5である化合物。
【請求項13】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、8α−リスリドおよび8α−テルグリド。
【請求項14】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、8α−テルグリド。
【請求項15】
頸椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、8α−テルグリド。
【請求項16】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、前記請求項のいずれか1項に記載の1種類以上の化合物を1種類以上の他の有効物質と合わせて含有する組合せ製剤。
【請求項17】
前記請求項のいずれか1項に記載の化合物を、1種類以上の一般的な医薬助剤と共に医薬組成物の形で投与する、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項18】
脊椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、前記請求項のいずれか1項に記載の化合物および1種類以上の一般的な医薬助剤を含有する医薬組成物。
【請求項19】
組成物が、経口、舌下、非経口、皮膚、口腔内、経皮、皮下、吸入または鼻内投与に適切である、請求項18に記載の医薬組成物。
【請求項20】
組成物が、錠剤、積層錠、カプセル剤、遅効性経口剤、経皮システム、坐剤、マイクロ製剤、ナノ製剤、リポソーム製剤、点滴剤、点鼻剤、鼻内スプレー剤、エアゾール剤、アンプル剤、液剤、乳剤、分散製剤、散剤、吸入用散剤、微結晶製剤、吸入用スプレー剤、経皮システムまたは皮下製剤の形態で存在する、請求項18〜19のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項21】
頸椎管狭窄症を伴う患者およびこれらの患者においてこれにより起きる症状を治療または予防処置するための、請求項18〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−513446(P2012−513446A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542819(P2011−542819)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/EP2009/067768
【国際公開番号】WO2010/072774
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】