説明

脊椎骨を安定させるための安定化装置およびロッドコネクタ

【課題】用途が広く簡素な構成の安定化装置を提供する。
【解決手段】脊椎骨を安定させるための安定化装置が提供され、安定化装置は、第1のロッド(1)と、第2のロッド(2)と、第1のロッドと第2のロッドを接続するロッドコネクタ(3)とを備え、ロッドコネクタは、第1のロッドを受けるための受け部(4)を備え、安定化装置はさらに、第1のロッドを受け部内に固定するための固定要素(7)を備え、受け部内にロッド接触面が設けられ、このロッド接触面の輪郭は第1のロッドの表面の輪郭からの段差(8;9)を有する。ロッドコネクタにより、たとえばエラストマー材料で形成される可撓性ロッドを、たとえば金属で形成される剛性ロッドに接続することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は骨を安定させるための安定化装置に関し、安定化装置は、第1のロッド、第2のロッド、および第1のロッドと第2のロッドを接続するロッドコネクタを備える。ロッドコネクタは異なる種類のロッド、特に弾性ロッドと剛性ロッドを接続するよう適合される。
【背景技術】
【0002】
脊柱の一部の剛性固定用のさまざまな装置が公知である。一般的に、これらの装置は剛性脊椎安定化ロッドを備える。異なる種類の剛性ロッドに接続することが必要となり得る。たとえば、特許文献1(WO 2005/099603 A1)は剛性ロッドを接続するための脊椎ロッドコネクタを開示している。
【0003】
ある一定の応用例については、接続された脊椎骨が特定の程度まで運動可能な動的安定が望ましい。また、特定の臨床状況においては脊椎の剛性および動的安定の組合せが適切なこともある。特許文献2(US 2007/0005063 A3)は、脊椎骨レベルの少なくとも一部の運動を許す運動保存部、および隣接する脊椎骨レベルの少なくとも一部の運動を実質的に防止する運動防止部を用いた、脊柱分節の多段階、多機能安定化のためのシステムおよび方法を記載している。
【0004】
したがって、剛性および/または動的安定を必要とするさまざまな臨床状況について剛性ロッドおよび可撓性ロッドを組合せて使用する必要がある。
【特許文献1】WO 2005/099603 A1
【特許文献2】US 2007/0005063 A3
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、用途が広く簡素な構成の安定化装置を提供することである。また、異なる種類のロッド、特に可撓性ロッドと剛性ロッドを接続するのに好適なロッドコネクタを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1に記載の安定化装置および請求項16に記載のロッドコネクタによって解決される。さらなる発展例は従属クレームにおいて与えられる。
【0007】
本発明に係る安定化装置は、たとえば脊柱の一部を動かなくするために用いられる剛性固定システムの端部で使用することができる。この場合、安定化装置は保護要素として作用し、近隣の運動分節の過負荷を防止する。
【0008】
また安定化装置は、動的および剛性固定を交互の順序で用いた分節の安定化のために使用することができる。
【0009】
ロッドコネクタは、剛性ロッドのみを接続するために使用されてもよい。したがって用途が広い。
【0010】
特定の実施例では、ロッドコネクタは骨アンカーに接続可能である。
ロッドコネクタは、好ましくはエラストマー材料で形成される可撓性ロッド、および剛性ロッドとともに用いられるよう適合される。ロック要素を締付けて可撓性ロッドを固定
すると、弾性材料の変形により、ロッドの完全な構造を損なうことなく可撓性ロッド、ロッドコネクタおよびロック要素の間に間接的または動的な形状嵌合接続がもたらされる。
【0011】
さらに、ロッドの固定は少数の部品で達成される。したがって手術の間の取扱いが容易になる。
【0012】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面と関連して読まれると、次の実施例の詳細な説明を参照することでより明らかになり一番よく理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
安定化装置の第1の実施例を図1から図4を参照して説明する。安定化装置は第1のロッド1、第2のロッド2およびロッドコネクタ3を備える。第1のロッド1は、示される実施例では、直径d1の円形断面を有する。これは弾性のある生体適合性材料、好ましくはプラスチックで形成される。たとえば、ロッドは特にポリカーボネートポリウレタン、ポリカーボネートウレタン(PCU)またはポリエーテルポリウレタン(PEU)を主成分とするエラストマー材料によって形成可能である。第1のロッドは外部負荷が加えられると弾性変形する。第1のロッドの表面は好ましくは平滑な表面である。
【0014】
第2のロッド2は、示される実施例では、第1のロッドの直径d1よりも小さい直径d2の円形断面を有する。第2のロッド2は生体適合性金属もしくは金属合金などの剛性材料、または生体適合性プラスチックによって形成可能である。しかし本発明は、第1のロッド1および第2のロッド2がそれぞれ弾性および非弾性材料で形成され、ならびに/またはロッドが異なる直径を有する実施例に限定されない。第1のロッドも剛性材料によって形成可能である。ロッドの断面はいかなる形状でもよい。ロッドの直径は異なっていてもよいし同一でもよい。さらに、ロッドという用語は、少なくとも2つの脊椎骨、または少なくとも2つの骨折部もしくは負傷した骨の部分の間の距離に跨るよう適合される長い形の部材という意味で理解される。
【0015】
ロッドコネクタ3は、示される実施例では、単一部品で形成される。これは、第1のロッド1との接続用の第1の接続部4、および第2のロッド2との接続用の第2の接続部5を備える。第1の接続部4は、対向側壁4a、4b、対向側壁4a、4bを接続する側壁4d、および側壁を接続する底壁を備える。底壁の内側表面は第1のロッド1のための座4cを形成する。壁によって形成される受け部は、第1のロッド1を受けるためのチャネルを形成するほぼU字型の断面を有する。対向側壁4a、4bの自由端には、ロック要素7を受けるための雌ねじ6が設けられる。ロック要素7は、雌ねじ6と協動する内ねじであってもよい。側壁4dは、第1のロッド1が第1の接続部に挿入された際に第1のロッド1に対する当接面または止めを形成する。
【0016】
特に図2から図4に示されるように、複数のリブ状の突起8が座4cの表面に設けられる。リブ状の突起8はチャネル軸に垂直な方向、すなわちロッド1が挿入された際に第1のロッドの長手方向軸L1に垂直な方向に延在する。示される実施例では、突起8は先端が丸まった実質的に三角形の断面を有する。突起8は、実質的に座全体にわたって延在するような長さを有する。リブ状の突起8の各々またはいくつかは、一方または片方の側部で凹状の溝が切られて、座の表面に窪み(図示せず)を設けてもよい。座4cはロッド接触面を形成する。突起は、ロッド接触面におけるロッド1の表面からの段差を形成する。
【0017】
内ねじ7は、そのロッド接触面7aにリング状の突起9を有する。リング状の突起9は中心の空洞を有する環状のリブを形成する。リング状の突起9の断面は、座のリブ状の突起8の断面と同様である。この実施例におけるリング状の突起の直径は、座に形成される2つのリブ状の突起8の距離に対応する。したがって、ロッド1を第1の接続部に挿入し
て内ねじを螺合すると、リブ状の突起8およびロッドと接触するリング状の突起9の部分はロッドの対向側に位置する。より具体的に、リブ状の突起8およびロッドと接触するリング状の突起9の部分はそれぞれ正反対の位置でロッドの表面と係合する。
【0018】
第2の接続部5は、示される実施例では、側壁4dに隣接する円筒形の突起として形成される。しかし、第2の接続部の外形はいかなる他の形状でもよい。
【0019】
第2の接続部5は、第2のロッド2を受けるのに十分な直径のボア10を備える。ボア10にねじ山を付け、第2のロッド2が、ボア10の雌ねじと協動するねじ山を付けられた端部2aを有することにより、第2の接続部5と第2のロッド2との間にねじ山接続を提供してもよい。
【0020】
使用に当たり、第1のロッド1および第2のロッド2は任意の順序でロッドコネクタ3に接続される。たとえば、端部2aをボア10内に螺合することにより、まずロッドコネクタと第2のロッド2を接続してもよい。その後、第1のロッド1を、座4c上で静止し、その前面で後方の側壁4dに当接するまで第1の接続部4の受け部に挿入する。その後、内ねじ7を挿入してリング状の突起9がロッドの表面と接触するまで締付ける。図4に示されるように、リング状の突起の部分はロッドの表面を押下げる。同様に、リブ状の突起8は下からロッドの表面を押圧している。突起はロッドの表面の完全性を損なわない。ロッドは圧力が加えられると流れ始める。この材料の流れにより間接的な形状嵌合接続がもたらされる。直接的な摩擦力と間接的な形状嵌合力の組合せにより、ロッドが所定の位置に保持される。第1のロッド1および第2のロッド2の両方が剛性材料で形成されている場合は、ロッドは摩擦力によって固定される。
【0021】
第1のロッドおよび第2のロッドの自由端は、さらなるコネクタまたは骨アンカーに接続されて安定化装置を骨内にアンカー固定することができる。
【0022】
修正例では、リング状の突起9の直径は最も外側のリブ状の突起8の間の距離よりも大きくてもよいし小さくてもよい。示される実施例のように、2つのリブ状の突起8が設けられる。しかし、複数のリブ状の突起を設けてもよい。同様に、複数の突起を内ねじの下側7aに設けてもよい。また、突起と空洞の組合せをロック要素の下側および座の表面に設けて、空洞への材料の流れを可能にしてもよい。
【0023】
さらなる修正例では、第2のロッド2と第2の接続部との間の接続は圧入接続によってなされる。
【0024】
図5および図6は安定化装置の第2の実施例を示す。第1の実施例と同一の部品には同一の参照番号を付し、説明を省略する。第2の実施例は、ロッドコネクタ31の設計において第1の実施例と異なる。ロッドコネクタ31は第1の実施例と同一の第1の接続部4を有する。第2の接続部51はボア11を備え、この直径は第2のロッド2の直径d2よりも若干大きいため、第2のロッド2をボア11に導入することができる。ボア11に対して垂直に、ねじ山を付けられたボア12が設けられる。内ねじ13をボア12内に螺合することにより、締付けによってロッド2をボア11内に固定することができる。ボア12は雌ねじ6に平行に延在する。しかし、ボア12はどのような向きでもよく、たとえば2つのロッドの長手方向軸の周りに雌ねじ6の向きに対して90°の向きでもよい。
【0025】
安定化装置の第3の実施例を図7から図11を参照して説明する。第1の実施例と同一の部品には同一の参照番号を付し、説明を省略する。第3の実施例は、ロッドコネクタの設計において第1の実施例と異なる。ロッドコネクタ301は第1の実施例と同一の第1の接続部を備えるが、第2の接続部において異なる。第2の接続部501は実質的にU字
型の凹部502を備え、この幅は第2のロッド2の直径d2よりも若干大きいため、第2のロッド2を凹部502に導入することができる。U字型の凹部は、ロック要素504を受けるための雌ねじ503を有する2本の開いた脚部を形成する。ロッド2を受けるU字型の凹部502の底部、およびロッド2と接触するロック要素504の下側は平滑である。したがって、外部負荷が加わっても流れない剛性材料でロッド2が形成されている場合、ロッド2は摩擦力によって所定の位置に保持される。側壁4dは、ロッド2およびロッド1に対する当接面を形成する。
【0026】
図12から図14は安定化装置の第4の実施例を示す。先に説明した実施例と同一の部品には同一の参照番号を付し、説明を省略する。
【0027】
第4の実施例は骨アンカー、たとえば骨ねじ20との多軸接続が可能となるロッドコネクタの設計において先の実施例と異なる。このロッドコネクタにより。図12から図14に示されるロッドコネクタ310は、第1のロッド1との接続用の第1の接続部40、およびこの例では図5および図6に示される接続部51と同一の第2の接続部51を備える。第1の接続部40は座の中央にボア41を備える。ボア41の形状は好ましくは円形であり、ボア41の直径は骨ねじ20の球形の一部の形をしたヘッド21の直径よりも小さい。ボア41の端縁は、骨ねじ20が枢動可能に第1の接続部内に保持されるよう球形または円錐形もしくはその他の形状を有することができる。
【0028】
圧力要素43が設けられ、これは実質的な円筒形状を有するため、第1の接続部40の受け部に導入することができる。圧力要素はヘッド21に面する側で、少なくとも部分的にヘッド21を取囲む球形の凹部44を有する。さらに圧力要素43は、ロッド1を受けるためのチャネルを形成する実質的にU字型の凹部45を備える。U字型の凹部45の底面47には少なくとも2つのリブ状の突起46が設けられ、これらは先の実施例に係るリブ状の突起8と同様に設計される。内ねじ7は先の実施例の内ねじと同一である。したがってロッドコネクタ310は、ロッド1のための座が圧力要素43に設けられるという点で、第1の接続部において先の実施例と異なる。圧力要素は、骨ねじ20のヘッド21に圧力をかけるために設けられる。
【0029】
使用に当たり、骨ねじをロッドコネクタ310の第1の接続部40に導入し、その後圧力要素43を導入する。骨ねじ20、圧力要素43およびロッドコネクタ310は予め組立てられてもよい。骨ねじ20を脊椎骨または骨内に螺合する際、骨ねじ20とロッドコネクタ310との間の多軸接続により、ロッドを受けるようにロッドコネクタ310を配置することができる。
【0030】
内ねじ7は締付けられると、まず第1のロッド1を押圧し得る。しかし、第1のロッド1が自身の弾性により変形すると、内ねじ7は圧力要素43のフランジと接触する。このようにしてロッドが所定の位置にロックされる。内ねじ7はさらに締付けられると、圧力要素43のフランジを押圧する。そして圧力要素43はこの圧力をさらにヘッドにかけ、次にヘッドはボア41の端縁に押付けられる。このようにして骨ねじがその角度位置にロックされる。
【0031】
さらなる修正例では、同一の種類の2つのロッド、たとえば2つの弾性ロッドを互いに接続することが可能なように第2の接続部が第1の接続部と同一に形成される。
【0032】
安定化装置の第5の実施例を図15から図17に示す。先の実施例と同一の部品は先の実施例と同一の参照番号で示す。安定化装置はロッドコネクタ311を備え、これは、ロック要素71と第1のロッド1の間に介在部品80が設けられる点で先の実施例のロッドコネクタと異なる。第5の実施例に係るコネクタ311は、対向側壁410a、410b
と、先の実施例のようにロッド1に対する座を設け、かつ座に突起8を有する底壁4cとを有する第1の接続部410を備える。側壁410aおよび410bは、ロッド1の挿入後に介在部品80を導入できるような高さを有する。側壁410a、410bの内壁の雌ねじ6の下方に、介在部品80の対向する側に設けることができる誘導部81a、81bと係合する誘導溝411a、411bを設けることができる。誘導溝および誘導部もまた省略してもよい。介在部品80は第1のロッド1に面する側に凹部82を備え、この形状はロッドの外形に適合されている。示される実施例では、これは円筒形の一部の形状である凹部82である。ロッドと接触する凹部82の表面には、ロッド1の長手方向軸に本質的に垂直な方向に延在するリブ状の突起83を設けることができる。その反対側に介在部品80は開口部84を備えることができ、この中にロック要素71の下側の円形の突起が回転可能に係合する。開口部も省略してもよい。ロック要素71は先の実施例のロック要素7と同様である。ロック要素71は開口部84と係合する突起(図示せず)を有して回転可能な接続を提供してもよい。
【0033】
第2の接続部51は第2の実施例のそれと同一である。第1の接続部410と第2の接続部51の間に、第1および第2のロッドが挿入された際にこれらのロッドに対する当接面を形成する側壁410dが設けられる。
【0034】
使用に当たり、第1のロッド1の挿入後に介在部品を挿入し、その後ロック要素を螺合する。ロック要素は介在部品に対して回転可能である。ロック要素は介在部品を押圧し、介在部品は次にロッド1の表面を押圧する。
【0035】
図18は、脊柱100の安定化に関して安定化装置の異なる応用例を模式的に示す。図18a)は、剛性固定用に骨アンカー101に接続されて脊椎骨内にアンカー固定可能な、単一の種類の剛性ロッド2、たとえばチタンロッドを示す。図18b)は、剛性ロッド2を用いた安定化構造の端における、剛性ロッド2の端部を弾性ロッド1に接続する本発明に係るコネクタ31を示す。この場合、力の流れは脊椎の隣接する運動分節内へ逃げ、安定した運動分節の剛性固定に起因する力による過負荷から脊椎を保護する。
【0036】
図18c)は、弾性ロッド1および剛性ロッド2が交互に配置された構造における安定化システムの応用例を示す。
【0037】
他の修正例も可能である。たとえば、異なる解剖状況に対処するために、ロッドのためのそれぞれの座が同一の、または異なる高さになるよう第1の接続部および第2の接続部を互いに配置してもよい。さらに、互いに対する接続部の向きは、ゼロ度とは異なる角度であってもよい。第1および第2の接続部が並列配置で設けられるよう、すなわち第1の接続部の側壁に対向するようロッドコネクタを設計してもよい。第1および第2の接続部を、恒久的にまたは取外し可能に互いに接続可能な別個の部品として形成してもよい。第1および第2の接続部を隔てる側壁4d、410dを省略してもよい。
【0038】
説明したさまざまな実施例の要素を組合せることも可能であり、たとえば、第2の接続部の各々を第1の接続部の各々と組合せてもよい。座および/またはロック要素もしくは介在部品のロッド接触面に設けられる、ロッド面の輪郭からの段差は、リブ状以外の形状を有してもよい。たとえばポイント状またはスポット状の突起/空洞を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施例に係る安定化装置の斜視図である。
【図2】図1の安定化装置の分解図である。
【図3】図2のロック要素の斜視図である。
【図4】安定化装置の拡大断面図である。
【図5】組立てられた状態の安定化装置の第2の実施例の斜視図である。
【図6】図5の安定化装置の断面図である。
【図7】安定化装置の第3の実施例の斜視図である。
【図8】図7の安定化装置の分解斜視図である。
【図9】図7の安定化装置の断面図である。
【図10】図7の安定化装置のロッドコネクタの上面図である。
【図11】図7の安定化装置のロッドコネクタの頂部からの斜視図である。
【図12】組立てられた状態の安定化装置の第4の実施例の斜視図である。
【図13】図12の安定化装置の分解図である。
【図14】図12の安定化装置の断面図である。
【図15】組立てられた状態の安定化装置の第5の実施例の斜視図である。
【図16】図15の安定化装置の分解図である。
【図17】図15の安定化装置の断面図である。
【図18】a)からc)は安定化装置の応用例の概略代表図である。
【符号の説明】
【0040】
1 第1のロッド、2 第2のロッド、3 ロッドコネクタ、4 第1の接続部、5 第2の接続部、6 雌ねじ、7 ロック要素。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎骨を安定させるための安定化装置であって、
第1のロッド(1)と、
第2のロッド(2)と、
前記第1のロッド(1)と前記第2のロッド(2)を接続するロッドコネクタ(3;31;301;310;311)とを備え、前記ロッドコネクタは、前記第1のロッド(1)を受けるための受け部(4;40;410)を備え、さらに
前記第1のロッドを前記受け部内に固定するための固定要素(7)を備え、
前記受け部(4;40;410)内にロッド接触面(4c;47;7a;44)が設けられ、前記ロッド接触面の輪郭は前記第1のロッド(1)の表面の輪郭からの段差(8;9;46;83)を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のロッド(1)は弾性材料、好ましくはエラストマー材料で形成される、請求項1に記載の安定化装置。
【請求項3】
前記ロッド接触面の前記段差は、前記ロッドが挿入された際の前記ロッドの少なくとも一つの側に設けられる、請求項1または2に記載の安定化装置。
【請求項4】
前記第2のロッド(2)は剛性ロッドである、請求項1から3のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項5】
前記輪郭の前記段差(8;9;46;83)は前記ロッド接触面の突起および/または窪みである、請求項1から4のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項6】
前記第1のロッド(1)は長手方向軸(L1)を有し、前記段差(8;9;46)は前記第1のロッドの前記長手方向軸を実質的に横切る方向に延在する、請求項1から5のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項7】
前記ロッド接触面は、前記受け部内に前記第1のロッド(1)のための座を形成する座部(4c;47)および前記座部に対向する締付け部(7a)を備え、前記締付け部はロック要素(7)に設けられる、請求項1から6のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項8】
前記ロッド接触面は、座部(4c;47)および前記座部に対向する締付け部(82)を備え、前記締付け部はロック要素(7)と前記ロッド(1)との間に配置される充填部品(80)の上に設けられる、請求項1から6のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項9】
前記第1のロッド(1)は、前記ロック要素(7)を介して圧力をかけることにより発生する摩擦力、および前記輪郭の前記段差(8;9;46;83)により発生する間接的な形状嵌合寄与によって前記受け部内に固定される、請求項1から8のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項10】
前記第2のロッド(2)と前記ロッドコネクタ(3;31;301;310;311)とは別個の部品である、請求項1から9のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項11】
前記ロッドコネクタ(3;31;301;310;311)は、前記第2のロッド(2)の端を受けるための開口部(10;11;502)と、前記第2のロッドを前記開口部内に固定するための固定手段(2a;13;504)とを備える、請求項1から10のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項12】
前記開口部(10)はねじ山を付けられたボアであり、前記第2のロッド(2)の前記端(2a)は、前記ねじ山を付けられたボアのねじ山と協動する雄ねじを有する、請求項11に記載の安定化装置。
【請求項13】
前記開口部(502)は雌ねじを有するU字型の凹部であり、前記固定手段は前記U字型の凹部内に螺合されるべき内ねじ(504)である、請求項11に記載の安定化装置。
【請求項14】
前記第1のロッド(1)を受けるための前記受け部(4;40)はU字型の凹部を有し、前記固定要素(7)は前記U字型の凹部内に螺合されるべき内ねじである、請求項1から13のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項15】
前記第1のロッドを受けるための前記受け部は骨アンカー(20)に接続される、請求項1から14のいずれかに記載の安定化装置。
【請求項16】
第1のロッド(1)と第2のロッド(2)を接続するためのロッドコネクタであって、
前記第1のロッド(1)を受けるための受け部(4;40;410)と、
前記第1のロッドを前記受け部内に固定するための固定要素(7)とを備え、
前記受け部(4;40;410)内にロッド接触面(4c;47;7a;44)が設けられ、前記ロッド接触面の輪郭は前記第1のロッド(1)の表面の輪郭からの段差(8;9;46;83)を備え、前記ロッド(1)は、ロック要素(7)を介して圧力をかけることにより発生する摩擦力、および前記輪郭の前記段差(8;9;46;83)により発生する間接的な形状嵌合寄与により第1の接続部内の所定の位置に保持される、ロッドコネクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2008−206976(P2008−206976A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−37304(P2008−37304)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【出願人】(592232384)ビーダーマン・モテーク・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクタ・ハフツング (57)
【氏名又は名称原語表記】BIEDERMANN MOTECH GMBH
【Fターム(参考)】