説明

脚揺動装置およびこれを備える椅子型マッサージ機

【課題】足をより広い範囲で揺動させることのできる揺動装置およびこれを備える椅子型マッサージ機を提供する。
【解決手段】脚揺動装置170には、脚Rを支持する脚支持部16および足Fを支持する足支持部17を含むオットマン12と、脚Rおよび足Fを揺動させる揺動機構18と、脚支持部16に対して足支持部17を移動させる移動機構60とが設けられている。この脚揺動装置170によれば、足Fが足支持部17に対して揺動することが許容される領域を足揺動領域として、移動機構60により足支持部17を脚支持部16に対して前方に移動させることにより、足揺動領域を拡大することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚を支持する脚支持部と、足を支持する足支持部と、脚を揺動させる揺動機構とを備える脚揺動装置およびこれを備える椅子型マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されるように、従来の椅子型マッサージ機には、脚を支持するオットマンと、臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれと、身体を揺動させる揺動機構とが設けられている。このマッサージ機において揺動機構により座部が揺動させられたときには、臀部の揺動が脚および足に揺動が伝達されることにより脚および足も揺動する。
【0003】
図59を参照して、従来のオットマンの具体的な構成について説明する。
図59(a)に示されるように、オットマン500には、足裏が接触する底壁510と、両脚を外側から覆う側壁520と、各脚の間に設けられる中央壁530と、底壁510、側壁520および中央壁530を連結する裏壁540とが設けられている。
【0004】
図59(b)に示されるように、底壁510において足裏に対応する部分には、エアバッグ551が設けられている。また、側壁520において脚に対応する部分には、エアバッグ552が設けられている。また、側壁520において足に対応する部分には、エアバッグ553が設けられている。また、側壁520においてかかとに対応する部分には、エアバッグ554が設けられている。また、中央壁530において足に対応する部分には、エアバッグ555が設けられている。また、裏壁540においてふくらはぎに対応する部分には、エアバッグ556が設けられている。
【0005】
上記椅子型マッサージ機においては、エアポンプによりエアバッグ551〜556を膨張および収縮させることにより、脚および足がもみほぐされる。また、揺動機構により座部が揺動することにより脚および足の揺動にともない身体がほぐされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−29661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、身体をほぐす効果を高めるためには、足の揺動量を大きくすることが望ましい。しかし、図59に示されるオットマン500においては、足の揺動範囲が側壁520および中央壁530により制限されているため、身体をほぐす点について改善の余地が残されている。
【0008】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、足をより広い範囲で揺動させることのできる脚揺動装置およびこれを備える椅子型マッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための手段を以下に記載する。
・本発明の脚揺動装置は、脚を支持する脚支持部と、足を支持する足支持部と、脚を揺動させる揺動機構とを備え、足のうちの外側の部分および内側の部分の少なくとも一方に対応した足側壁が前記足支持部に設けられ、足が前記足支持部に対して揺動することが許容される領域を足揺動領域として、この足揺動領域の大きさを変更する領域変更機構が設けられていること、ならびに、前記足支持部の構成要素同士の相対的な動作を部分動作とし、前記脚支持部に対する前記足支持部の動作を全体動作として、前記領域変更機構が前記部分動作および前記全体動作の少なくとも一方を可能にするものであることを特徴としている。
【0010】
・この脚揺動装置においては、前記全体動作として、前記足支持部が前記脚支持部に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作、および前記足支持部が前記脚支持部に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作の少なくとも一方が可能であることが好ましい。
【0011】
・この脚揺動装置においては、足裏と対向する足底壁が前記足支持部に設けられていること、ならびに、前記部分動作として、前記足底壁が前記足側壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作、および前記足底壁が前記足側壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作の少なくとも一方が可能であることが好ましい。
【0012】
・この脚揺動装置においては、足裏と対向する足底壁が前記足支持部に設けられていること、ならびに、前記部分動作として、前記足側壁が前記足底壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作、および前記足側壁が前記足底壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作の少なくとも一方が可能であることが好ましい。
【0013】
・この脚揺動装置においては、前記揺動機構が前記脚支持部に設けられていることが好ましい。
・この脚揺動装置においては、前記領域変更機構として、前記足支持部をアクチュエータにより駆動するものが設けられていることが好ましい。
【0014】
・この脚揺動装置においては、前記脚支持部および前記足支持部の少なくとも一方は、左足の指先と右足の指先との間隔を拡大させる揺動間隔拡大機構を有することが好ましい。
【0015】
・この脚揺動装置においては、前記脚支持部のうちの脹脛に対応する部分、前記足支持部のうちの踵に対応する部分の少なくとも一方は、左足の指先および右足の指先が互いに離間する方向に足または脚が傾く構造を有することが好ましい。
【0016】
・この脚揺動装置においては、前記足側壁は、少なくとも足のうちの外側の部分に対応すること、前記脚支持部は、脚の外側の部分に対応した脚側壁を含むこと、ならびに、前記足側壁および前記脚側壁の少なくとも一方は、基端部分から先端部分に向かうにつれて前記脚揺動装置の内側から外側に向けて傾斜する構造を有することが好ましい。
【0017】
・本発明の椅子型マッサージ機は、臀部を支持する座部と、背中を支持する背もたれとを含み、前記脚揺動装置が設けられていることを特徴としている。
・この椅子型マッサージ機においては、身体を施術する施術機構が前記座部および前記背もたれ部の少なくとも一方に設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、足をより広い範囲で揺動させることができる脚揺動装置およびこれを備える椅子型マッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態の椅子型マッサージ機について、その側面構造を示す側面図。
【図2】同実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)は同マッサージ機の正面構造を示す正面図、(b)はオットマンの正面構造を示す正面図。
【図3】同実施形態の椅子型マッサージ機の制御構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態のオットマンについて、(a)および(b)は側面構造を示す側面図、(c)は移動機構の底面構造を示す底面図。
【図5】本発明の第2実施形態の椅子型マッサージ機について、オットマンの側面構造を示す側面図。
【図6】同実施形態のオットマンの駆動機構について、(a)は平面構造を示す平面図、(b)および(c)は側面構造を示す側面図。
【図7】本発明の第3実施形態の椅子型マッサージ機について、オットマンの側面構造を示す側面図。
【図8】同実施形態のオットマンの昇降機構について、(a)は正面構造を示す正面図、(b)は(a)の矢視Aから見た側面構造を示す側面図。
【図9】本発明の第4実施形態の椅子型マッサージ機について、オットマンの側面構造を示す側面図。
【図10】同実施形態のオットマンの回転移動機構について、(a)は底面構造を示す底面図、(b)および(c)は側面構造を示す側面図。
【図11】本発明の第5実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図。
【図12】本発明の第6実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図。
【図13】本発明の第7実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の平面構造を示す平面図。
【図14】本発明の第8実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図。
【図15】本発明の第9実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の平面構造を示す平面図。
【図16】本発明の第10実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図。
【図17】本発明の第11実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図、(e)は平面構造を示す平面図。
【図18】本発明の第12実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)および(c)は足支持部の正面構造を示す正面図、(b)および(d)は足支持部の側面構造を示す側面図。
【図19】本発明の第13実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図20】本発明の第14実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の断面構造を示す断面図。
【図21】本発明の第15実施形態の脚揺動装置としてのオットマンについて、その側面構造を示す側面図。
【図22】本発明の第16実施形態の脚揺動装置としてのオットマンについて、その側面構造を示す側面図。
【図23】本発明の第17実施形態の脚揺動装置としてのオットマンについて、その側面構造を示す側面図。
【図24】本発明の第18実施形態の脚揺動装置としてのオットマンについて、(a)は同装置を備える寝台の全体構造を模式的に示す模式図、(b)は同寝台の平面構造を示す平面図。
【図25】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図26】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図27】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図28】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図29】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図30】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図31】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図32】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図33】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図34】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図35】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図36】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図37】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図38】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図39】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図40】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図41】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図42】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図43】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図44】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の側面構造を示す側面図。
【図45】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の正面構造を示す正面図。
【図46】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図47】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の断面構造を示す断面図。
【図48】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の断面構造を示す断面図。
【図49】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の断面構造を示す断面図。
【図50】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、足支持部の平面構造を示す平面図。
【図51】本発明のその他の実施形態の脚揺動装置としてのオットマンについて、その使用状態においての側面構造を示す側面図。
【図52】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)はオットマンの正面構造を示す正面図、(b)は(a)のT−T線の断面構造を示す断面図。
【図53】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、脚支持部の断面構造を示す断面図。
【図54】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、脚支持部の断面構造を示す断面図。
【図55】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、(a)はオットマンの正面構造を示す正面図、(b)は(a)のS−S線の断面構造を示す断面図。
【図56】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、脚支持部の平面構造を示す平面図。
【図57】本発明のその他の実施形態の椅子型マッサージ機について、オットマンの正面構造を示す正面図。
【図58】比較例としての椅子型マッサージ機の側面構造を示す側面図。
【図59】従来のオットマンについて、(a)はその斜視構造を示す斜視図、(b)はその正面構造を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、椅子型マッサージ機(以下、「マッサージ機1」)には、臀部を支持する座部11と、脚Rおよび足Fを支持するオットマン12と、背中を支持する背もたれ13と、腕を支持する一対の肘掛14とが設けられている。
【0021】
座部11には、床面2に載せられる一対の支持脚15が設けられている。座部11の一端部には、オットマン12が接続されている。座部11の他端部には、背もたれ13が接続されている。オットマン12には、脚Rの下腿を支持する脚支持部16と、足Fを支持する足支持部17とが設けられている。
【0022】
以下の説明では、床面2に直交する方向を「上下方向Z」とし、上下方向Zのうちの床面2から離れる方向を「上方」とし、上下方向Zにおいて床面2に近づく方向を「下方」とする。
【0023】
また、マッサージ機1の幅方向を「左右方向Y」とし、左右方向Yにおいてマッサージ機1に着座した使用者から見て左側に向かう方向を「左方」とし、左右方向Yにおいて同使用者から見て右側に向かう方向を「右方」とする。
【0024】
また、上下方向Zおよび左右方向Yに直交する方向を「前後方向X」とし、前後方向Xにおいて背もたれ13からオットマン12に向かう方向を「前方」とし、前後方向Xにおいてオットマン12から背もたれ13に向かう方向を「後方」とする。
【0025】
マッサージ機1には、各部分を構成するフレームとして、座部11を支持する座フレーム11Aと、オットマン12を支持する脚フレーム12Aと、背もたれ13を支持する背フレーム13Aとが設けられている。
【0026】
座フレーム11Aの前方の端部には、左右方向Yに沿うように回転軸11Bが設けられている。座フレーム11Aの後方の端部には、左右方向Yに沿うように回転軸11Cが設けられている。回転軸11Bには、同軸11Bに対する回転が可能な状態で脚フレーム12Aが取り付けられている。回転軸11Cには、同軸11Cに対する回転が可能な状態で背フレーム13Aが取り付けられている。
【0027】
オットマン12には、オットマン12を座部11に対して左右方向Yに揺動させる揺動機構18が設けられている。なお、オットマン12および揺動機構18は「脚揺動装置」に相当する。
【0028】
以下の説明では、上下方向Zおよび前後方向Xをそれぞれ縦軸および横軸とする仮想の平面を基準面としたとき、マッサージ機1においてこの基準面と平行な断面を基準断面とする。
【0029】
また、基準断面において、座フレーム11Aの中心線と脚フレーム12Aの中心線とが成す角を「脚フレーム回転角TA」とし、座フレーム11Aの中心線と背フレーム13Aの中心線とが成す角を「背フレーム回転角TB」とする。
【0030】
脚フレーム回転角TAは、座フレーム11Aに対する脚フレーム12Aの回転位置を示すパラメータに相当する。背フレーム回転角TBは、座フレーム11Aに対する背フレーム13Aの回転位置を示すパラメータに相当する。
【0031】
脚フレーム12Aの動作について説明する。
座フレーム11Aに対する脚フレーム12Aの姿勢は、以下の「平行姿勢」、「下方傾斜姿勢」、および「上方傾斜姿勢」の3つに分類される。
(a)平行姿勢は、脚フレーム12Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に平行しているときの脚フレーム12Aの姿勢を示す。
(b)下方傾斜姿勢は、脚フレーム12Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に対して後方から前方に向かうにつれて上方から下方に向けて傾斜した脚フレーム12Aの姿勢を示す。
(c)上方傾斜姿勢は、脚フレーム12Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に対して後方から前方に向かうにつれて下方から上方に向けて傾斜した脚フレーム12Aの姿勢を示す。
【0032】
脚フレーム回転角TAは次のように変更される。
脚フレーム12Aが平行姿勢のとき、脚フレーム回転角TAは「0°」となる。脚フレーム12Aが下方傾斜姿勢のとき、脚フレーム回転角TAは正の角度となる。脚フレーム12Aが上方傾斜姿勢のとき、脚フレーム回転角TAは負の角度となる。
【0033】
脚フレーム回転角TAについて、正の角度のうちの最も大きい角度を「正の最大回転角度TAP」とし、負の角度のうちの最も大きい角度を「負の最大回転角度TAN」とする。このとき、脚フレーム回転各TAは正の最大回転角度TAPから負の最大回転角度TANまでの範囲で変更することができる。マッサージ機1においては、正の最大回転角度TAPの絶対値が負の最大回転角度TANの絶対値よりも大きく設定されている。
【0034】
背フレーム13Aの動作について説明する。
座フレーム11Aに対する背フレーム13Aの姿勢は、以下の「直立姿勢」、「後方傾斜姿勢」、および「平行姿勢」の3つに分類される。
(a)直立姿勢は、背フレーム13Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に対して直交しているときの背フレーム13Aの姿勢を示す。
(b)後方傾斜姿勢は、背フレーム13Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に対して下方から上方に向かうにつれて前方から後方に向けて傾斜した背フレーム13Aの姿勢を示す。
(c)平行姿勢は、背フレーム13Aの中心線が座フレーム11Aの中心線に平行しているときの背フレーム13Aの姿勢を示す。
【0035】
背フレーム回転角TBは次のように変更される。
背フレーム13Aが直立姿勢のとき、背フレーム回転角TBは「90°」となる。背フレーム13Aが後方傾斜姿勢のとき、背フレーム回転角TBは正の角度となる。背フレーム13Aが平行姿勢のとき、背フレーム回転角TBは「0°」となる。背フレーム回転角TBは、「0°」から「90°」までの範囲で変更することができる。
【0036】
以下の説明では、マッサージ機1の右側面視において、回転軸11Bまわりにおいての脚フレーム12Aの反時計方向の回転を「脚フレーム12Aの上昇方向への回転」とする。また、回転軸11Bまわりにおいての脚フレーム12Aの時計回りの回転を「脚フレーム12Aの下降方向への回転」とする。
【0037】
また、回転軸11Bまわりにおいての背フレーム13Aの反時計回りの回転を「背フレーム13Aの下降方向への回転」とし、回転軸11Bまわりにおいての背フレーム13Aの時計回りの回転を「背フレーム13Aの上昇方向への回転」とする。
【0038】
座フレーム11Aの下方には、脚フレーム回転角TAを変更する第1角度調整機構21と、背フレーム回転角TBを変更する第2角度調整機構24とが設けられている。
第1角度調整機構21には、駆動源となる第1モータ22と、第1モータ22の出力軸に接続される第1ボールねじ23とが設けられている。
【0039】
第2角度調整機構24には、駆動源となる第2モータ25と、第2モータ25の出力軸に接続される第2ボールねじ26とが設けられている。
背もたれ13の左右方向Yの中央部には、腰、背中、肩、および首を施術する揉み玉機構27が設けられている。揉み玉機構27には、身体に接触する揉み玉28と、揉み玉28を駆動させるアクチュエータ29とが設けられている。
【0040】
第1角度調整機構21による脚フレーム12Aの角度調整について説明する。
第1モータ22が正回転するとき、第1ボールねじ23が正回転するとともに前方に向けて移動する。このとき、第1ボールねじ23と脚フレーム12Aとの接続部分が前方に移動することにより、脚フレーム12Aが回転軸11Bまわりにおいて上昇方向に回転するため、脚フレーム回転角TAが次第に小さくなる。
【0041】
第1モータ22が逆回転するとき、第1ボールねじ23が逆回転するとともに後方に向けて移動する。このとき、第1ボールねじ23と脚フレーム12Aとの接続部分が後方に移動することにより、脚フレーム12Aが回転軸11Bまわりにおいて下降方向に回転するため、脚フレーム回転角TAが次第に大きくなる。
【0042】
第2角度調整機構24による背フレーム13Aの角度調整について説明する。
第2モータ25が正回転するとき、第2ボールねじ26が正回転するとともに前方に向けて移動する。このとき、第2ボールねじ26と背フレーム13Aとの接続部分が前方に移動することにより、背フレーム13Aが回転軸11Cまわりにおいて下降方向に回転するため、背フレーム回転角TBが次第に小さくなる。
【0043】
第2モータ25が逆回転するとき、第2ボールねじ26が逆回転するとともに後方に向けて移動する。このとき、第2ボールねじ26と背フレーム13Aとの接続部分が後方に移動することにより、背フレーム13Aが回転軸11Cまわりにおいて上昇方向に回転するため、背フレーム回転角TBが次第に大きくなる。
【0044】
図2を参照して、オットマン12の構成について説明する。
図2(a)に示されるように、オットマン12の脚支持部16および足支持部17は、座部11の前面において座部11の左右方向Yの全体にわたり座部11に対応して設けられている。
【0045】
図2(b)に示されるように、脚支持部16には、脚支持部16の後方の端部に設けられた脚裏壁41と、脚支持部16の左右方向Yの両端部に設けられた脚側壁42と、脚支持部16の左右方向Yの中央部に設けられた脚中央壁43とが設けられている。各脚側壁42および脚中央壁43は、脚裏壁41から前方に向けて突出している。
【0046】
脚支持部16においては、脚裏壁41と右方の脚側壁42と脚中央壁43とにより右脚を収容する脚収容空間44が形成されている。また、脚裏壁41と左方の脚側壁42と脚中央壁43とにより左脚を収容する脚収容空間44が形成されている。
【0047】
足支持部17には、足裏が接触する足底壁45と、足支持部17の左右方向Yの両端部に設けられた足側壁46と、足支持部17の左右方向Yの中央部に設けられた足中央壁47と、かかとに対応する足裏壁49とが設けられている。各足側壁46および足中央壁47は、足底壁45から上方に向けて突出している。
【0048】
足支持部17においては、足底壁45と右方の足側壁46と足中央壁47とにより右足を収容する足収容空間48が形成されている。また、足底壁45と左方の足側壁46と足中央壁47とにより左足を収容する足収容空間48が形成されている。なお、足側壁46および足中央壁47は「足側壁」に相当する。
【0049】
図2(a)を参照して、マッサージ機1のエアバッグの配置態様について説明する。
座部11の内部には、臀部に対応した一対のエアバッグ51が設けられている。オットマン12の内部には、脚および足に対応した複数のエアバッグ53〜58が設けられている。背もたれ13の内部には、背中に対応した一対のエアバッグ52が設けられている。各肘掛14の内部には、腕に対応したエアバッグ59が設けられている。
【0050】
図2(b)を参照して、オットマン12のエアバッグの配置態様について説明する。
脚支持部16の脚裏壁41の内部には、左右の下腿のそれぞれに対応した一対のエアバッグ53が設けられている。また、各脚側壁42の内部には、左右の下腿のそれぞれに対応したエアバッグ54が設けられている。また、脚中央壁43の内部には、左右の下腿のそれぞれに対応した一対のエアバッグ55が設けられている。
【0051】
また、足支持部17の足底壁45の内部には、左右の足裏のそれぞれに対応した一対のエアバッグ56が設けられている。また、各足側壁46の内部には、左右の足のそれぞれに対応した一対のエアバッグ57がそれぞれ設けられている。また、足中央壁47の内部には、左右の足のそれぞれに対応した一対のエアバッグ58が設けられている。
【0052】
各エアバッグ57は、各足の外側においてかかとから足の指先に対応する部分までにわたり設けられている。各エアバッグ58は、各足の内側においてかかとから足の指先に対応する部分までにわたり設けられている。
【0053】
図3を参照して、マッサージ機1の制御機構について説明する。
マッサージ機1には、以下の各施術機構が設けられている。
座部11には、エアバッグ51の膨張および収縮を制御する臀部施術機構34が設けられている。背もたれ13には、エアバッグ52の膨張および収縮を制御する背中施術機構35が設けられている。オットマン12には、各エアバッグ53〜55の膨張および収縮を制御する脚施術機構36と、各エアバッグ56〜58の膨張および収縮を制御する足施術機構37とが設けられている。肘掛14には、エアバッグ59の膨張および収縮を制御する腕施術機構38が設けられている。
【0054】
各施術機構34〜38には、対応するエアバッグにエアを供給するためのエアポンプと、エアポンプから対応するエアバッグへのエアの供給量を調整するための電磁弁とが設けられている(いずれも図示略)。なお、各エアバッグ51〜59、エアポンプ、および電磁弁は「施術機構」に相当する。
【0055】
マッサージ機1には、座部11、オットマン12、背もたれ13、および肘掛14の各機構と、各部分に電力を供給する電源31と、各部分の制御を行う制御装置32と、使用者が各部分を操作するためのコントローラ33とが設けられている。
【0056】
制御装置32は、座部11の臀部施術機構34と、オットマン12の揺動機構18、第1角度調整機構21、脚施術機構36、および足施術機構37と、背もたれ13の第2角度調整機構24、揉み玉機構27、および背中施術機構35と、肘掛14の腕施術機構38とのそれぞれの制御を行う。
【0057】
揺動機構18の制御は次のように行われる。
制御装置32は、コントローラ33から揺動機構18の動作を停止する旨の信号を受信したとき、揺動機構18を停止する。また、コントローラ33から揺動機構18の動作を実行する旨の信号を受信したとき、揺動機構18を揺動させる。また、コントローラ33から揺動機構18の揺動量を変更する旨の信号を受信したとき、揺動機構18の揺動量を変更する。また、コントローラ33から揺動機構18の揺動速度を変更する旨の信号を受信したとき、揺動機構18の揺動速度を変更する。なお、他の機構についても上記と同様に、コントローラ33から制御装置32に送信される信号に応じて制御が行われる。
【0058】
図3を参照して、マッサージ機1の動作モードについて説明する。
マッサージ機1の動作モードとしては、以下の第11モード〜第18モードが予め用意されている。制御装置32は、コントローラ33の操作に応じてマッサージ機1の動作モードを選択し、選択した動作モードに応じて各機構を制御する。
【0059】
各動作モードの説明にあたり各用語を下記のとおり定義する。
・「エアバッグ駆動」は、各エアバッグ51〜59が動作している状態を示す。
・「エアバッグ停止」は、各エアバッグ51〜59が停止している状態を示す。
・「オットマン揺動」は、オットマン12が揺動している状態を示す。
・「オットマン停止」は、オットマン12が停止している状態を示す。
・「施術実行」は、揉み玉機構27が動作している状態を示す。
・「施術停止」は、揉み玉機構27が停止している状態を示す。
【0060】
各動作モードにおいては以下のように各機構が制御される。
(A)第11モードでは、エアバッグ駆動、オットマン揺動、かつ施術実行となる。
(B)第12モードでは、エアバッグ駆動、オットマン揺動、かつ施術停止となる。
(C)第13モードでは、エアバッグ駆動、オットマン停止、かつ施術実行となる。
(D)第14モードでは、エアバッグ駆動、オットマン停止、かつ施術停止となる。
(E)第15モードでは、エアバッグ停止、オットマン揺動、かつ施術実行となる。
(F)第16モードでは、エアバッグ停止、オットマン揺動、かつ施術停止となる。
(G)第17モードでは、エアバッグ停止、オットマン停止、かつ施術実行となる。
(H)第18モードでは、エアバッグ停止、オットマン停止、かつ施術停止となる。
【0061】
図4を参照して、オットマン12の移動機構60の構成について説明する。なお図4は、マッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0062】
図4(a)に示されるように、オットマン12には、足支持部17の全体を脚支持部16に対して前後方向Xに移動させるための移動機構60が設けられている。なお、移動機構60は「領域変更機構」に相当する。
【0063】
図4(c)に示されるように、移動機構60には、脚裏壁41の背面に固定された平板状の取付フレーム61と、取付フレーム61に対して前後方向Xに移動するシャフト62とが設けられている。
【0064】
取付フレーム61には、前後方向Xに延びる貫通孔61Aが形成されている。貫通孔61Aには、シャフト62が挿入されている。シャフト62の前方の端部は、足支持部17に固定されている。
【0065】
オットマン12には、脚支持部16に対して移動した足支持部17を使用者の操作により基準位置に戻すための復帰機構が設けられている(図示略)。この復帰機構は、例えば座部11において、マッサージ機1に着座した使用者の手が届く位置に設けられる。
【0066】
使用者は、足Fまたは手により足支持部17を前方に押すことにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を図4(a)の「基準位置」から図4(b)の「開放位置」に変更することができる。また、手により復帰機構を操作することにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を開放位置から基準位置に変更することができる。このため、揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足支持部17の位置を開放位置に設定することができる。
【0067】
図4(a)に示されるように、足支持部17の位置が基準位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16に最も接近している。
【0068】
図4(b)に示されるように、足支持部17の位置が開放位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16から最も離間している。
【0069】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、使用者の操作によりオットマン12の使用形態を図4(a)の「第1使用形態」または図4(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0070】
すなわち、足支持部17の位置が図4(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足支持部17の位置が図4(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0071】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
オットマン12において足Fが足支持部17に対して揺動することが可能な領域を「足揺動領域」としたとき、第1使用形態および第2使用形態においては、次のように足揺動領域の大きさが互いに異なる。
【0072】
第1使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲が足側壁46と足中央壁47との間に制限される。一方、第2使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲が足側壁46および足中央壁47により制限されない。
【0073】
このように、第2使用形態の足揺動領域は第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足支持部17が脚支持部16に対して移動する動作は「足支持部の全体動作」に相当する。
【0074】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、以下の効果が得られる。
(1)マッサージ機1には、脚支持部16に対して足支持部17を移動させるための移動機構60が設けられている。この構成によれば、足支持部17が脚支持部16から離間した状態(第1使用形態)でオットマン12が揺動するとき、足Fと足支持部17の各足側壁46および足中央壁47との接触が抑制される。すなわち、足Fをより広い範囲で揺動させることができる。
【0075】
(2)また、足支持部17が脚支持部16から離間した状態でオットマン12が揺動するとき、足裏と足底壁45との接触が抑制される。このため、オットマン12の揺動時において、足裏と足底壁45との摩擦が生じることを抑制することができる。
【0076】
(3)マッサージ機1においては、オットマン12に揺動機構18が設けられている。この構成によれば、座部11または背もたれ13に揺動機構18が設けられる構成と比較して、脚Rおよび足Fに揺動機構による揺動を直接伝えることができる。
【0077】
(4)マッサージ機1には、揺動機構18、各エアバッグ51〜59、および揉み玉機構27が設けられている。この構成によれば、これらの装置の動作を組み合わせることにより、様々なマッサージを行うことができる。
【0078】
(5)比較例のマッサージ機として、例えば図58に示されるマッサージ機(以下、「比較マッサージ機400」)が考えられる。比較マッサージ機400においては、脚支持部410と足支持部420とが互いに分離した状態で動作することができる。脚支持部410は、角度調整機構430により回転中心軸411を中心として回転することができる。足支持部420は、移動機構440により床面2に沿うように移動することができる。この構成によれば、脚支持部410と足支持部420とが互いに分離した状態で脚支持部410を左右方向に揺動させることにより、足Fと足支持部420との接触を抑制することができる。
【0079】
しかし、上記比較マッサージ機400においては、脚支持部410のエアバッグ412および足支持部420のエアバッグ421により足Fおよび脚Rをもみほぐすとき、足支持部420と床面2との成す角度を変更することができない。
【0080】
本実施形態のマッサージ機1には、脚フレーム回転角TAを変更する第1角度調整機構21が設けられているため、エアバッグ56〜58により足Fおよび脚Rをもみほぐすときの足Fおよび脚Rの位置を変更することができる。このため、比較マッサージ機400と比較して、足Fに対するより多様なマッサージが可能になる。
【0081】
(第2実施形態)
図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0082】
第1実施形態のマッサージ機1では、足支持部17を脚支持部16に対して前方に移動させることにより、足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足支持部17を脚支持部16に対して回転させることにより、足揺動領域を拡大している。
【0083】
図5および図6を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図5は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0084】
図5(a)に示されるように、オットマン12には、足支持部17の全体を脚支持部16に対して回転させるための回転機構70が設けられている。なお、回転機構70は「領域変更機構」に相当する。
【0085】
使用者は、足Fまたは手により足支持部17を回転させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の回転位置を図5(a)の「基準位置」から図5(b)の「開放位置」に変更することができる。また、足Fまたは手により足支持部17を回転させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を開放位置から基準位置に変更することができる。このため、揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足支持部17の回転位置を開放位置に設定することができる。なお、基準位置から開放位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0086】
図5(a)に示されるように、足支持部17の回転位置が基準位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の回転可能範囲において足支持部17が脚支持部16に最も接近している。
【0087】
図5(b)に示されるように、足支持部17の回転位置が開放位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の回転可能範囲において足支持部17が脚支持部16から最も離間している。
【0088】
図6を参照して、回転機構70の詳細な構成について説明する。
図6(a)に示されるように、回転機構70には、脚裏壁41の背面に取り付けられた第1取付フレーム71と、足底壁45の背面に取り付けられた第2取付フレーム72と、第2取付フレーム72を第1取付フレーム71に連結する連結フレーム73とが設けられている。またこの他に、第2取付フレーム72にばね力を付与するコイルばね74と、第2取付フレーム72を連結フレーム73に対して回転可能な状態で支持するヒンジ75とが設けられている。コイルばね74の長さは、足支持部17が基準位置のときに自然長となるように設定されている。
【0089】
回転機構70の動作について説明する。なお以下では、脚支持部16に対する足支持部17の回転方向について、足支持部17の回転位置が基準位置から開放位置に向けて変化する回転方向を「開き方向」とする。また、足支持部17の回転位置が開放位置から基準位置に向けて変化する回転方向を「閉じ方向」とする。
【0090】
図6(b)に示されるように、足支持部17の回転位置が基準位置のとき、第2取付フレーム72と連結フレーム73との成す角が「90°」に保持される。このとき、第2取付フレーム72に付与されているコイルばね74のばね力が同フレーム72を閉じ方向に回転させる力として作用しているため、足支持部17を閉じ方向に回転させる外力が加えられなくとも足支持部17が基準位置に保持される。
【0091】
そして、コイルばね74のばね力に基づく閉じ方向の力よりも大きい開き方向の力が第2取付フレーム72に加えられたとき、第2取付フレーム72が開き方向に回転する。これにより、足支持部17の回転位置が図6(c)の開放位置に変更される。
【0092】
図6(c)に示されるように、足支持部17の回転位置が開放位置のとき、第2取付フレーム72と連結フレーム73との成す角が「180°」に保持される。このとき、第2取付フレーム72に付与されているコイルばね74のばね力が同フレーム72を閉じ方向に回転させる力として作用している。一方、足支持部17の重さに基づく開き方向の力がコイルばね74のばね力に基づく閉じ方向の力よりも大きくなる。このため、ばね力に抗する外力が足支持部17に加えられなくとも足支持部17が開放位置に保持される。
【0093】
そして、足支持部17の重さに基づく開き方向の力よりも大きい閉じ方向の力が第2取付フレーム72に加えられたとき、第2取付フレーム72が閉じ方向に回転する。足支持部17が開き方向から所定量にわたり閉じ方向に回転した後は、主にコイルばね74のばね力に基づく閉じ方向の力により、足支持部17が閉じ方向に回転する。これにより、足支持部17の回転位置が図6(b)の基準位置に変更される。
【0094】
図5を参照して、オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、使用者の操作によりオットマン12の使用形態を図5(a)の「第1使用形態」または図5(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0095】
すなわち、足支持部17の回転位置が図5(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足支持部17の回転位置が図5(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0096】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第1実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足支持部17が脚支持部16に対して回転する動作は「足支持部の全体動作」に相当する。
【0097】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および以下の(6)の効果が得られる。
【0098】
(6)マッサージ機1のオットマン12には、第2取付フレーム72にばね力を付与するコイルばね74が設けられている。この構成によれば、第1使用形態において足支持部17が足Fから離れる方向すなわち開き方向に回転することが抑制される。
【0099】
(第3実施形態)
図7および図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0100】
第1実施形態のマッサージ機1では、足支持部17を脚支持部16に対して前方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足支持部17を脚支持部16に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。
【0101】
図7を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図7は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0102】
オットマン12の脚支持部16の下方には、足支持部17を脚支持部16に対して上下方向Zに昇降させる昇降機構80が設けられている。昇降機構80は、図7(a)に示される位置(以下、「基準位置」)から図7(b)に示される位置(以下、「降下位置」)までの範囲において足支持部17を昇降させる。なお、昇降機構80は「領域変更機構」に相当する。
【0103】
図7および図8を参照して、昇降機構80の詳細な構成について説明する。
図7に示されるように、昇降機構80には、脚支持部16に取り付けられる一対の連結フレーム81と、足支持部17に取り付けられる固定フレーム82と、連結フレーム81と固定フレーム82とを互いに連結する連結アーム83とが設けられている。またこの他に、駆動源としてのモータ84と、モータ84と連結アーム83とを互いに接続するリンク部材85とが設けられている。なお、モータ84は「アクチュエータ」に相当する。
【0104】
各連結フレーム81には、脚支持部16の脚裏壁41の背面に取り付けられる取付部81Aと、取付部81Aの後方の端部から下方に延びて連結アーム83に接続される支持部81Bとが設けられている。
【0105】
連結アーム83の後方の端部は、支持部81Bの下方の端部に対して回転可能な状態で取り付けられている。連結アーム83の前方の端部は、固定フレーム82の後方の端部に対して回転可能な状態で取り付けられている。
【0106】
モータ84には、対応するリンク部材85を回転させる2本の出力軸84B(図8(a)参照)と、各出力軸84Bを収容するケース84Aとが設けられている。各出力軸84Bには、対応するリンク部材85の一方の端部が固定されている。これにより、出力軸84Bとリンク部材85とが一体的に回転する。
【0107】
図8(a)に示されるように、昇降機構80においては、左右方向Yにおいて一方の連結アーム83と他方の連結アーム83との間にモータ84が設けられている。モータ84の各出力軸84Bは、それぞれケース84Aから右方または左方に突出している。
【0108】
図8(b)に示されるように、各リンク部材85には、出力軸84Bに取り付けられる第1アーム86と、連結アーム83に取り付けられる第2アーム87とが設けられている。第2アーム87は、連結アーム83に対する移動が可能な状態で同アーム83に取り付けられている。
【0109】
第1アーム86には、左右方向Yに延びて出力軸84Bに固定される出力軸接続部86Aと、左右方向Yに延びて第2アーム87に接続されるアーム接続部86Cと、出力軸接続部86Aとアーム接続部86Cとを互いに連結する公転部86Bとが設けられている。第2アーム87は、アーム接続部86Cを中心として第1アーム86に対して回転することが可能な状態で同接続部86Cに接続されている。
【0110】
図7を参照して、足支持部17の動作について説明する。
足支持部17は、昇降機構80により以下のように駆動される。
(A)昇降機構80のモータ84が正回転することにともない連結アーム83が下方に向けて回転するとき、足支持部17が固定フレーム82とともに脚支持部16に対して下方に移動する。
【0111】
(B)昇降機構80のモータ84が逆回転することにともない連結アーム83が上方に向けて回転するとき、足支持部17が固定フレーム82とともに脚支持部16に対して上方に移動する。
【0112】
図7および図8を参照して、足支持部17の動作の詳細について説明する。
図8(b)に示されるように、モータ84の出力軸84Bが正回転するとき、第1アーム86の公転部86Bが出力軸84Bを中心として公転するため、これにともない第2アーム87が出力軸84Bを中心として公転する。
【0113】
このとき第2アーム87は、アーム接続部86Cを中心として同接続部86Cに対して回転するとともに、連結アーム83と接触した状態で同アーム83に対して移動する。そして、出力軸84Bを中心とした第2アーム87の公転にともない連結アーム83が下方に移動する。
【0114】
図7に示されるように、連結アーム83は、支持部81Bとの接続部分を中心として図7(a)の基準位置から図7(b)の開放位置まで回転する。そして、連結アーム83の下方への回転にともない固定フレーム82とともに足支持部17が下方に移動する。
【0115】
モータ84の出力軸84Bが逆回転するときには、第1アーム86の公転部86Bが上述した正回転時と反対の方向に公転する。これにより、連結アーム83は、支持部81Bとの接続部分を中心として図7(b)の開放位置から図7(a)の基準位置まで回転する。そして、連結アーム83の上方への回転にともない固定フレーム82とともに足支持部17が上方に移動する。
【0116】
図3の制御装置32は、昇降機構80の動作を制御することにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を図7(a)の「基準位置」から図7(b)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足支持部17の位置を開放位置に設定する。
【0117】
図7(a)に示されるように、足支持部17の位置が基準位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16に最も接近している。
【0118】
図7(b)に示されるように、足支持部17の位置が開放位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16から最も離間している。
【0119】
図7を参照して、オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、昇降機構80の動作によりオットマン12の使用形態を図7(a)の「第1使用形態」または図7(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0120】
すなわち、足支持部17の位置が図7(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足支持部17の位置が図7(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0121】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第1実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足支持部17が脚支持部16に対して昇降する動作は「足支持部の全体動作」に相当する。
【0122】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および以下の(7)および(8)の効果が得られる。
【0123】
(7)マッサージ機1においては、モータ84により足支持部17を上下方向Zに移動させる昇降機構80がオットマン12に設けられている。この構成によれば、コントローラ33の操作により足支持部17を上下方向Zに移動させることができるため、使用者が足Fまたは手により足支持部17を移動させる構成と比較して、足支持部17を容易に移動させることができる。
【0124】
(8)マッサージ機1においては、揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、昇降機構80により足支持部17の位置が降下位置に設定される。この構成によれば、使用者は脚Rおよび足Fが揺動させられるときに足首を伸ばすことができる。すなわち、脚Rおよび足Fをもみほぐすときに使用者が採ることのできる姿勢の幅が広くなる。
【0125】
(第4実施形態)
図9および図10を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第2実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第2実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0126】
この実施形態の回転機構70には、第1実施形態の移動機構60の機能が追加されている。すなわち回転機構70は、足支持部17を脚支持部16に対して回転させる機能と、足支持部17を脚支持部16に対して前後方向Xに移動させる機能とを有する。
【0127】
図9および図10を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図9は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0128】
第2実施形態の回転機構70においては、連結フレーム73が第1取付フレーム71に固定されている。これに対して本実施形態の回転機構70においては、連結フレーム73を第1取付フレーム71に対して前後方向Xに移動させるための移動機構76が設けられている。
【0129】
図10(c)に示されるように、移動機構76には、第1取付フレーム71の背面に固定された支持部77と、第1取付フレーム71に対して前後方向Xに移動するシャフト78とが設けられている。
【0130】
支持部77には、前後方向Xに延びる貫通孔77Aが形成されている。貫通孔77Aには、シャフト78が挿入されている。シャフト78の前方の端部は、連結フレーム73に固定されている。
【0131】
使用者は、足Fまたは手により足支持部17を移動させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を図9(a)の「基準位置」から図9(b)の「開放位置」に変更することができる。そして、この状態から足Fまたは手により足支持部17を回転させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の回転位置を図9(b)の「基準位置」から図9(c)の「開放位置」に変更することができる。
【0132】
また、回転機構70の位置および回転位置が開放位置に設定された状態において、足Fまたは手により足支持部17を回転させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の回転位置を図9(c)の開放位置から図9(b)の基準位置に変更することができる。そして、この状態から足Fまたは手により足支持部17を移動させることにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を図9(b)の「開放位置」から図9(a)の「基準位置」に変更することができる。
【0133】
このため、揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足支持部17の位置および回転位置を開放位置に設定することができる。なお、基準位置から開放位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0134】
図9(a)に示されるように、足支持部17の位置および回転位置が基準位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の回転可能範囲において足支持部17が脚支持部16に最も接近している。
【0135】
図9(c)に示されるように、足支持部17の位置および回転位置が開放位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の回転可能範囲において足支持部17が脚支持部16から最も離間している。
【0136】
オットマン12において、足支持部17が脚支持部16に対して移動するときの回転機構70の動作は、第1実施形態の移動機構60の動作に準じたものとなる。すなわち、足支持部17が脚支持部16に対して移動するとき、回転機構70の動作状態は、図10(a)に示される状態と図10(b)に示される状態との間で変化する。
【0137】
また、足支持部17が脚支持部16に対して回転するときの回転機構70の動作は、第2実施形態の回転機構70の動作に準じたものとなる。すなわち、足支持部17が脚支持部16に対して回転するとき、回転機構70の動作状態は、図10(b)に示される状態と図10(c)に示される状態との間で変化する。
【0138】
図9を参照して、オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、使用者の操作によりオットマン12の使用形態を図9(a)の「第1使用形態」または図9(c)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0139】
すなわち、足支持部17の位置および回転位置が図9(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足支持部17の位置および回転位置が図9(c)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0140】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第1実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足支持部17が脚支持部16に対して回転する動作、および足支持部17が脚支持部16に対して移動する動作は「足支持部の全体動作」に相当する。
【0141】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および第2実施形態の(6)の効果と同様の効果が得られる。
【0142】
(第5実施形態)
図11を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0143】
第1実施形態のマッサージ機1では、足支持部17の全体を脚支持部16に対して前方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足支持部17の一部分としての足底壁45を足支持部17の他の部分としての足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。
【0144】
図11を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図11は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが下方傾斜姿勢に保持された状態、かつ脚フレーム回転角TAが最大回転角度TAPに保持された状態を示している。
【0145】
図11(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、各足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して上下方向Zに移動させるための昇降機構90が設けられている。
【0146】
昇降機構90には、足底壁45が固定されるとともに足裏壁49に対して移動する移動フレーム92と、移動フレーム92を足裏壁49に対して移動させるためのモータ91とが設けられている。モータ91には、外周面に雄ねじが形成された出力軸91Aが設けられている。
【0147】
移動フレーム92には、足裏壁49に対する移動が可能な状態で足裏壁49に取り付けられる足裏壁取付部93と、モータ91の出力軸91Aが取り付けられる出力軸取付部94とが設けられている。足底壁45は、足裏壁取付部93に固定されている。
【0148】
出力軸取付部94には、出力軸91Aを挿入するための貫通孔94Aが形成されている。この貫通孔94Aを形成する出力軸取付部94の内周面には、出力軸91Aの雄ねじに対応する雌ねじが形成されている。
【0149】
昇降機構90においては、出力軸91Aの雄ねじが出力軸取付部94の雌ねじに噛み合わせられている。これにより、出力軸91Aの回転にともない移動フレーム92が上下方向Zに移動する。なお、昇降機構90は「領域変更機構」に相当する。また、モータ91は「アクチュエータ」に相当する。
【0150】
足底壁45は、昇降機構90により以下のように駆動される。
(A)昇降機構90のモータ91が正回転することにともない移動フレーム92が下方に移動するとき、足底壁45が移動フレーム92とともに足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動する。
【0151】
(B)昇降機構90のモータ91が逆回転することにともない移動フレーム92が上方に移動するとき、足底壁45が移動フレーム92とともに足側壁46および足中央壁47に対して上方に移動する。
【0152】
図3の制御装置32は、昇降機構90の動作を制御することにより、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の位置を図11(a)および(b)の「基準位置」から図11(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足側壁46の位置を開放位置に設定する。
【0153】
図11(a)および(b)に示されるように、足底壁45の位置が基準位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の移動可能範囲において足底壁45が足側壁46および足中央壁47に最も接近している。
【0154】
図11(c)および(d)に示されるように、足底壁45の位置が開放位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の移動可能範囲において足底壁45が足側壁46および足中央壁47から最も離間している。
【0155】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、昇降機構90の動作によりオットマン12の使用形態を図11(a)および(b)の「第1使用形態」または図11(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0156】
すなわち、各足底壁45の位置が図11(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、各足底壁45の位置が図11(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0157】
図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、揺動機構18によりオットマン12を揺動させることにともない各足底壁45のエアバッグ56を駆動させる。これにより、脚および足が揺動させられている状態においてエアバッグ56による施術が行なわれる。
【0158】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
オットマン12において足Fが足支持部17に対して揺動することが可能な領域を「足揺動領域」としたとき、第1使用形態および第2使用形態においては、次のように足揺動領域の大きさが互いに異なる。
【0159】
第1使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲が足側壁46と足中央壁47との間に制限される。一方、第2使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲について、この揺動範囲が足側壁46および足中央壁47により制限される度合いが第1使用形態よりも小さい。
【0160】
このように、第2使用形態の足揺動領域は第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足底壁45が足側壁46および足中央壁47に対して移動する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0161】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果、および以下の(9)の効果が得られる。
【0162】
(9)マッサージ機1においては、揺動機構18により脚および足Fを揺動させるとき、各足底壁45に設けられたエアバッグ56を駆動させる。このため、足Fの揺動に加え、エアバッグ56により足Fをもみほぐすことができる。
【0163】
(第6実施形態)
図12を参照して、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第5実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第5実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0164】
第5実施形態のマッサージ機1では、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0165】
図12を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図12は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0166】
図12(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、足側壁46および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足底壁45を支持する回転軸部101と、回転軸部101を回転させる駆動機構100とが設けられている。
【0167】
駆動機構100には、駆動源としてのモータと、このモータの回転を減速して回転軸部101に伝達する減速機とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構100は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部101は「領域変更機構」に相当する。
【0168】
足底壁45は、駆動機構100により以下のように駆動される。
(A)駆動機構100のモータが正回転することにともない回転軸部101が回転するとき、回転軸部101とともに足底壁45が足側壁46および足中央壁47に対して回転する。このとき足底壁45は、足底壁45の前方の端部が上方から下方に向けて移動する方向に回転する。
【0169】
(B)駆動機構100のモータが逆回転することにともない回転軸部101が回転するとき、回転軸部101とともに足底壁45が足側壁46および足中央壁47に対して回転する。このとき足底壁45は、足底壁45の前方の端部が下方から上方に向けて移動する方向に回転する。
【0170】
図3の制御装置32は、駆動機構100の動作を制御することにより、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の回転位置を図12(a)および(b)の「基準位置」から図12(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足底壁45の回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から開放位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0171】
図12(a)および(b)に示されるように、足底壁45の回転位置が基準位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の回転可能範囲において足底壁45の前方の端部が足側壁46および足中央壁47に最も接近している。
【0172】
図12(c)および(d)に示されるように、足底壁45の回転位置が開放位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する足底壁45の回転可能範囲において足底壁45の前方の端部が足側壁46および足中央壁47から最も離間している。
【0173】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構100の動作によりオットマン12の使用形態を図12(a)および(b)の「第1使用形態」または図12(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0174】
すなわち、足底壁45の回転位置が図12(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、足底壁45の回転位置が図12(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0175】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足底壁45が足側壁46および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0176】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および第3実施形態の(7)および(8)の効果と同様の効果が得られる。
【0177】
(第7実施形態)
図13を参照して、本発明の第7実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第5実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第5実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0178】
第5実施形態のマッサージ機1では、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左方または右方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。
【0179】
図13を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図13は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。また、図13(b)および(d)においては足Fを省略している。
【0180】
図13(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、右方の足側壁46を足中央壁47に対して右方に移動させるとともに、左方の足側壁46を足中央壁47に対して左方に移動させるための移動機構110が設けられている。またこの他に、各足側壁46を足底壁45に対して移動可能な状態で支持するための次の各シャフトが設けられている。
【0181】
すなわち足底壁45の左方の支持穴45Hには、左方の足側壁46と足底壁45とを互いに接続するとともに同足側壁46を足底壁45に対して移動させるための左側シャフト117が設けられている。
【0182】
また、足底壁45の右方の支持穴45Hには、右方の足側壁46と足底壁45とを互いに接続するとともに同足側壁46を足底壁45に対して移動させるための右側シャフト118が設けられている。
【0183】
移動機構110には、左側の足側壁46の背面に固定される左側取付部115と、右側の足側壁46の背面に固定される右側取付部116と、各取付部115,116を対応する足側壁46に対して左右方向Yに移動させるためのモータ111とが設けられている。
【0184】
モータ111には、その本体を構成するケース112と、ケース112から左方に突出する第1出力軸113と、ケース112から右方に突出する第2出力軸114とが設けられている。各出力軸113,114の外周面には雄ねじが形成されている。第1出力軸113の雄ねじの巻き方向と第2出力軸114の雄ねじの巻き方向とは、互いに同じ方向に設定されている。
【0185】
左側取付部115には、第1出力軸113を挿入するための貫通孔115Aが形成されている。この貫通孔115Aを構成する左側取付部115の内周面には、第1出力軸113の雄ねじに対応する雌ねじが形成されている。
【0186】
右側取付部116には、第2出力軸114を挿入するための貫通孔116Aが形成されている。この貫通孔116Aを構成する右側取付部116の内周面には、第2出力軸114の雄ねじに対応する雌ねじが形成されている。右側取付部116の雌ねじの巻き方向は、左側取付部115の雌ねじの巻き方向とは反対の方向に設定されている。
【0187】
移動機構110においては、第1出力軸113の雄ねじが左側取付部115の雌ねじに噛み合わせられている。また、第2出力軸114の雄ねじが右側取付部116の雌ねじに噛み合わせられている。これにより、第1出力軸113の回転にともない左側取付部115が左右方向Yに移動する。また、第2出力軸114の回転にともない右側取付部116が左右方向Yに移動する。なお、移動機構110は「領域変更機構」に相当する。また、モータ111は「アクチュエータ」に相当する。
【0188】
足側壁46は、移動機構110により以下のように駆動される。
(A)移動機構110のモータ111が正回転することにともない左側取付部115が左方に移動するとき、左側取付部115とともに左方の足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して左方に移動する。また、移動機構110のモータ111が正回転することにともない右側取付部116が右方に移動するとき、右側取付部116とともに右方の足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して右方に移動する。
【0189】
(B)移動機構110のモータ111が逆回転することにともない左側取付部115が右方に移動するとき、左側取付部115とともに左方の足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して右方に移動する。また、移動機構110のモータ111が逆回転することにともない右側取付部116が左方に移動するとき、右側取付部116とともに右方の足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して左方に移動する。
【0190】
図3の制御装置32は、移動機構110の動作を制御することにより、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の位置を図13(a)および(b)の「基準位置」から図13(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、各足側壁46の位置を開放位置に設定する。
【0191】
図13(a)および(b)に示されるように、各足側壁46の位置が基準位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の移動可能範囲において各足側壁46が足底壁45および足中央壁47に最も接近している。
【0192】
図13(c)および(d)に示されるように、各足側壁46の位置が開放位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の移動可能範囲において各足側壁46が足底壁45および足中央壁47から最も離間している。
【0193】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、移動機構110の動作によりオットマン12の使用形態を図13(a)および(b)の「第1使用形態」または図13(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0194】
すなわち、各足側壁46の位置が図13(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、各足側壁46の位置が図13(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0195】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して移動する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0196】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0197】
(第8実施形態)
図14を参照して、本発明の第8実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第7実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第7実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細について説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0198】
第7実施形態のマッサージ機1では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0199】
図14を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図14は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0200】
図14(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、足底壁45および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足側壁46を支持する回転軸部121と、回転軸部121を回転させる駆動機構120とが設けられている。
【0201】
駆動機構120には、駆動源としてのモータと、このモータの回転を減速して回転軸部121に伝達する減速機とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構120は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部121は「領域変更機構」に相当する。
【0202】
足側壁46は、駆動機構120により以下のように駆動される。
(A)駆動機構120のモータが正回転することにともない回転軸部121が回転するとき、足側壁46の前方の端部が上方から下方に向けて移動する方向において、足側壁46が回転軸部121とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0203】
(B)駆動機構120のモータが逆回転することにともない回転軸部121が回転するとき、足側壁46の前方の端部が下方から上方に向けて移動する方向において、足側壁46が回転軸部121とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0204】
図3の制御装置32は、駆動機構120の動作を制御することにより、足底壁45に対する足側壁46の回転位置を図14(a)および(b)の「基準位置」から図14(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足側壁46の回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から回転位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0205】
図14(a)および(b)に示されるように、足側壁46の回転位置が基準位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する足側壁46の回転可能範囲において足側壁46の前方の端部が足底壁45に最も接近している。
【0206】
図14(c)および(d)に示されるように、足側壁46の回転位置が開放位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する足側壁46の回転可能範囲において足側壁46の前方の端部が足底壁45から最も離間している。
【0207】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構120の動作によりオットマン12の使用形態を図14(a)および(b)の「第1使用形態」または図14(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0208】
すなわち、足側壁46の回転位置が図14(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、足側壁46の回転位置が図14(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0209】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0210】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0211】
(第9実施形態)
図15を参照して、本発明の第9実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第8実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第8実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0212】
第8実施形態のマッサージ機1では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0213】
図15を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図15は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0214】
図15(a)および(c)に示されるように、この実施形態の足支持部17においては、足側壁46の上下方向Zの長さが第8実施形態よりも短く設定され、かつ足底壁45の左右方向Yの長さが第8実施形態よりも長く設定されている。そして、足側壁46の下面が足底壁45の上面により支持されている。
【0215】
図15(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、足底壁45および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足側壁46を支持する回転軸部122と、回転軸部122を回転させる駆動機構120とが設けられている。回転軸部122は、足側壁46および足底壁45にまたがり設けられている。
【0216】
駆動機構120には、駆動源としてのモータと、このモータの回転を減速して回転軸部122に伝達する減速機とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構120は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部122は「領域変更機構」に相当する。
【0217】
足側壁46は、駆動機構120により以下のように駆動される。
(A)駆動機構120のモータが正回転することにともない左方の回転軸部122が回転するとき、左方の足側壁46の前方の端部が右方から左方に向けて移動する方向において、同足側壁46が回転軸部122とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。また、駆動機構120のモータが正回転することにともない右方の回転軸部122が回転するとき、右方の足側壁46の前方の端部が左方から右方に向けて移動する方向において、同足側壁46が回転軸部122とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0218】
(B)駆動機構120のモータが逆回転することにともない左方の回転軸部122が回転するとき、左方の足側壁46の前方の端部が左方から右方に向けて移動する方向において、同足側壁46が回転軸部122とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。また、駆動機構120のモータが逆回転することにともない右方の回転軸部122が回転するとき、右方の足側壁46の前方の端部が右方から左方に向けて移動する方向において、同足側壁46が回転軸部122とともに足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0219】
図3の制御装置32は、駆動機構120の動作を制御することにより、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の回転位置を図15(a)および(b)の「基準位置」から図15(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、各足側壁46の回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から回転位置までの回転角度は「30°」に設定されている。
【0220】
図15(a)および(b)に示されるように、各足側壁46の回転位置が基準位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の回転可能範囲において各足側壁46の前方の端部が足中央壁47に最も接近している。
【0221】
図15(c)および(d)に示されるように、各足側壁46の回転位置が開放位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する各足側壁46の回転可能範囲において各足側壁46の前方の端部が足中央壁47から最も離間している。
【0222】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構120の動作によりオットマン12の使用形態を図15(a)および(b)の「第1使用形態」または図15(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0223】
すなわち、各足側壁46の回転位置が図15(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、各足側壁46の回転位置が図15(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0224】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足側壁46が足底壁45および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0225】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0226】
(第10実施形態)
図16を参照して、本発明の第10実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第5実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第5実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0227】
第5実施形態のマッサージ機1では、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。
【0228】
図16を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図16は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0229】
図16(a)および(c)に示されるように、この実施形態の足支持部17においては、足裏壁49の左右方向Yの長さが第5実施形態よりも短く設定されている。また、図16(b)および(d)に示されるように、足中央壁47の前後方向Xの長さが第5実施形態よりも長く設定されている。
【0230】
すなわち、足中央壁47の左方および右方のそれぞれに足裏壁49が設けられている。また、左方の足裏壁49と右方の足裏壁49との間に足中央壁47の後方の端部が設けられている。
【0231】
図16(b)および(d)に示されるように、足支持部17には、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して上下方向Zに移動させるための昇降機構130が設けられている。
【0232】
昇降機構130には、足中央壁47が固定されるとともに足裏壁49に対して移動する移動フレーム132と、移動フレーム132を足裏壁49に対して移動させるためのモータ131とが設けられている。モータ131には、外周面に雄ねじが形成された出力軸131Aが設けられている。
【0233】
移動フレーム132には、足裏壁49に対する移動が可能な状態で足裏壁49に取り付けられる足裏壁取付部133と、モータ131の出力軸131Aが取り付けられる出力軸取付部134とが設けられている。足中央壁47は、足裏壁取付部133に固定されている。
【0234】
出力軸取付部134には、出力軸131Aを挿入するための貫通孔134Aが形成されている。この貫通孔134Aを形成する出力軸取付部134の内周面には、出力軸131Aの雄ねじに対応する雌ねじが形成されている。
【0235】
昇降機構130においては、出力軸131Aの雄ねじが出力軸取付部134の雌ねじに噛み合わせられている。これにより、出力軸131Aの回転にともない移動フレーム132が上下方向Zに移動する。なお、昇降機構130は「領域変更機構」に相当する。また、モータ91は「アクチュエータ」に相当する。
【0236】
足中央壁47は、昇降機構130により以下のように駆動される。
(A)昇降機構130のモータ131が正回転することにともない移動フレーム132が下方に移動するとき、移動フレーム132とともに足中央壁47が足底壁45および足側壁46に対して下方に移動する。
【0237】
(B)昇降機構130のモータ131が逆回転することにともない移動フレーム132が上方に移動するとき、移動フレーム132とともに足中央壁47が足底壁45および足側壁46に対して上方に移動する。
【0238】
図3の制御装置32は、昇降機構130の動作を制御することにより、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の位置を図16(a)および(b)の「基準位置」から図16(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足中央壁47の位置を開放位置に設定する。
【0239】
図16(a)および(b)に示されるように、足中央壁47の位置が基準位置のとき、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の移動可能範囲において足中央壁47の下方の端部が足底壁45に最も接近している。
【0240】
図16(c)および(d)に示されるように、足側壁46の位置が開放位置のとき、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の移動可能範囲において足中央壁47の下方の端部が足底壁45から最も離間している。
【0241】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、昇降機構130の動作によりオットマン12の使用形態を図16(a)および(b)の「第1使用形態」または図16(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0242】
すなわち、足中央壁47の位置が図16(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、足中央壁47の位置が図16(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0243】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足中央壁47が足底壁45および足側壁46に対して移動する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0244】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0245】
(第11実施形態)
図17を参照して、本発明の第11実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第5実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第5実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0246】
第5実施形態のマッサージ機1では、足底壁45の全体を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足底壁45の一部を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。
【0247】
図17を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図17は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0248】
図17(b)および(d)に示されるように、各足底壁45は各別に形成された2つの底壁部、すなわち前方側の第1底壁部45Aおよび後方側の第2底壁部45Bにより構成されている。第1底壁部45Aは、足側壁46および足中央壁47に対して上下方向Zに移動することができる。第2底壁部45Bは、足側壁46および足中央壁47に固定されている。
【0249】
この実施形態の昇降機構90には、第5実施形態の昇降機構90に対して連結フレーム95が追加されている。連結フレーム95は、移動フレーム92の足裏壁取付部93と第1底壁部45Aとを互いに連結している。図17(e)に示されるように、連結フレーム95は、1つの第1底壁部45Aに対して2つ設けられている。
【0250】
図17(a)および(c)に示されるように、第2底壁部45Bの下面には、連結フレーム95を配置するためのフレーム溝45Fが形成されている。フレーム溝45Fは、連結フレーム95に対応して1つの第2底壁部45Bに対して2つ形成されている。
【0251】
第1底壁部45Aは、昇降機構90により以下のように駆動される。
(A)昇降機構90のモータが正回転することにともない移動フレーム92が下方に移動するとき、第1底壁部45Aが移動フレーム92とともに足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動する。
【0252】
(B)昇降機構90のモータが逆回転することにともない移動フレーム92が上方に移動するとき、第1底壁部45Aが移動フレーム92とともに足側壁46および足中央壁47に対して上方に移動する。
【0253】
図3の制御装置32は、昇降機構90の動作を制御することにより、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの位置を図17(a)および(b)の「基準位置」から図17(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、第1底壁部45Aの位置を開放位置に設定する。
【0254】
図17(a)および(b)に示されるように、第1底壁部45Aの位置が基準位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの移動可能範囲において第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47に最も接近している。
【0255】
図17(c)および(d)に示されるように、第1底壁部45Aの位置が開放位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの移動可能範囲において第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47から最も離間している。
【0256】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、昇降機構90の動作によりオットマン12の使用形態を図17(a)および(b)の「第1使用形態」または図17(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0257】
すなわち、第1底壁部45Aの位置が図17(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、第1底壁部45Aの位置が図17(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0258】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足底壁45の第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0259】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および第3実施形態の(7)の効果と同様の効果が得られる。
【0260】
(第12実施形態)
図18を参照して、本発明の第12実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第11実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第11実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0261】
第11実施形態のマッサージ機1では、足底壁45の第1底壁部45Aを足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足底壁45の第1底壁部45Aを足側壁46および足中央壁47に対して回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0262】
図18を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図18は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0263】
足支持部17には、第1底壁部45Aを第2底壁部45Bに対して回転可能に支持する蝶番141と、第1底壁部45Aを足側壁46および足中央壁47に対して回転させる駆動機構140とが設けられている。また、1つの足底壁45に対して2つの蝶番141が設けられている。
【0264】
駆動機構140には、駆動源としてのモータと、このモータの回転により第1底壁部45Aを蝶番141まわりで回転させるリンク機構とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構140は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、蝶番141は「領域変更機構」に相当する。
【0265】
第1底壁部45Aは、駆動機構140により以下のように駆動される。
(A)駆動機構140のモータが正回転することにともないリンク機構が動作するとき、第1底壁部45Aの前方の端部が上方から下方に向けて移動する方向において、第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47に対して回転する。
【0266】
(B)駆動機構140のモータが逆回転することにともないリンク機構が動作するとき、第1底壁部45Aの前方の端部が下方から上方に向けて移動する方向において、第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47に対して回転する。
【0267】
図3の制御装置32は、駆動機構140の動作を制御することにより、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの回転位置を図18(a)および(b)の「基準位置」から図18(c)および(d)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、第1底壁部45Aの回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から回転位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0268】
図18(a)および(b)に示されるように、第1底壁部45Aの位置が基準位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの回転可能範囲において第1底壁部45Aの前方の端部が足側壁46および足中央壁47に最も接近している。
【0269】
図18(c)および(d)に示されるように、第1底壁部45Aの位置が開放位置のとき、足側壁46および足中央壁47に対する第1底壁部45Aの回転可能範囲において第1底壁部45Aの前方の端部が足側壁46および足中央壁47から最も離間している。
【0270】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構140の動作によりオットマン12の使用形態を図18(a)および(b)の「第1使用形態」または図18(c)および(d)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0271】
すなわち、第1底壁部45Aの回転位置が図18(a)および(b)の基準位置に設定された第1使用形態と、第1底壁部45Aの回転位置が図18(c)および(d)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0272】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足底壁45の第1底壁部45Aが足側壁46および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0273】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、および第3実施形態の(7)の効果と同様の効果が得られる。
【0274】
(第13実施形態)
図19を参照して、本発明の第13実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第9実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第9実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0275】
第9実施形態のマッサージ機1では、足側壁46の全体を足底壁45および足中央壁47に対して回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足側壁46の一部を足底壁45および足中央壁47に対して回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0276】
図19を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図19は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0277】
各足側壁46は各別に形成された2つの側壁部、すなわち前方側の第1側壁部46Aおよび後方側の第2側壁部46Bにより構成されている。第1側壁部46Aは、足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zまわりで回転することができる。第2側壁部46Bは、足底壁45および足中央壁47に固定されている。
【0278】
足支持部17には、第1側壁部46Aを第2側壁部46Bに対して回転可能に支持する蝶番151と、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して回転させる駆動機構150とが設けられている。また、1つの足側壁46に対して2つの蝶番151が設けられている。
【0279】
駆動機構150には、駆動源としてのモータと、このモータの回転により第1側壁部46Aを蝶番151まわりで回転させるリンク機構とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構150は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、蝶番151は「領域変更機構」に相当する。
【0280】
第1側壁部46Aは、駆動機構150により以下のように駆動される。
(A)駆動機構150のモータが正回転することにともないリンク機構が動作するとき、左方の第1側壁部46Aの前方の端部が右方から左方に向けて移動する方向において、同第1側壁部46Aが足底壁45および足中央壁47に対して回転する。また、駆動機構150のモータが正回転することにともないリンク機構が動作するとき、右方の第1側壁部46Aの前方の端部が左方から右方に向けて移動する方向において、同第1側壁部46Aが足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0281】
(B)駆動機構150のモータが逆回転することにともないリンク機構が動作するとき、左方の第1側壁部46Aの前方の端部が左方から右方に向けて移動する方向において、同第1側壁部46Aが足底壁45および足中央壁47に対して回転する。また、駆動機構150のモータが逆回転することにともないリンク機構が動作するとき、右方の第1側壁部46Aの前方の端部が右方から左方に向けて移動する方向において、同第1側壁部46Aが足底壁45および足中央壁47に対して回転する。
【0282】
図3の制御装置32は、駆動機構150の動作を制御することにより、足底壁45および足中央壁47に対する第1側壁部46Aの回転位置を図19(a)の「基準位置」から図19(b)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、第1側壁部46Aの回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から回転位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0283】
図19(a)に示されるように、第1側壁部46Aの位置が基準位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する第1側壁部46Aの回転可能範囲において第1側壁部46Aの前方の端部が足底壁45および足中央壁47に最も接近している。
【0284】
図19(b)に示されるように、第1側壁部46Aの位置が開放位置のとき、足底壁45および足中央壁47に対する第1側壁部46Aの回転可能範囲において第1側壁部46Aの前方の端部が足底壁45および足中央壁47から最も離間している。
【0285】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構150の動作によりオットマン12の使用形態を図19(a)の「第1使用形態」または図19(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0286】
すなわち、第1側壁部46Aの回転位置が図19(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、第1側壁部46Aの回転位置が図19(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0287】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの第1側壁部46Aが足底壁45および足中央壁47に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0288】
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0289】
(第14実施形態)
図20を参照して、本発明の第14実施形態について説明する。
本実施形態のマッサージ機1は、第10実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第10実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0290】
第10実施形態のマッサージ機1では、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに対して本実施形態のマッサージ機1では、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。
【0291】
図20を参照して、上記変更点の詳細について説明する。なお図20は、本実施形態のマッサージ機1について、図1の第1角度調整機構21により脚フレーム12Aが平行姿勢に保たれた状態を示している。
【0292】
足支持部17には、足底壁45および足側壁46に対する回転が可能な状態で足中央壁47を支持する回転軸部161と、回転軸部161を回転させる駆動機構160とが設けられている。
【0293】
駆動機構160には、駆動源としてのモータと、このモータの回転を減速して回転軸部161に伝達する減速機とが設けられている(いずれも図示略)。なお、駆動機構160は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部161は「領域変更機構」に相当する。
【0294】
足中央壁47は、駆動機構160により以下のように駆動される。
(A)駆動機構160のモータが正回転することにともない回転軸部161が回転するとき、足中央壁47の前方の端部が上方から下方に向けて移動する方向において、足中央壁47が回転軸部161とともに足底壁45および足側壁46に対して回転する。
【0295】
(B)駆動機構160のモータが逆回転することにともない回転軸部161が回転するとき、足中央壁47の前方の端部が下方から上方に向けて移動する方向において、足中央壁47が回転軸部161とともに足底壁45および足側壁46に対して回転する。
【0296】
図3の制御装置32は、駆動機構160の動作を制御することにより、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の回転位置を図20(a)の「基準位置」から図20(b)の「開放位置」までの範囲で変更する。また、図1の揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足中央壁47の回転位置を開放位置に設定する。なお、基準位置から回転位置までの回転角度は「90°」に設定されている。
【0297】
図20(a)に示されるように、足中央壁47の回転位置が基準位置のとき、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の回転可能範囲において足中央壁47の前方の端部が足底壁45および足側壁46に最も接近している。
【0298】
図20(b)に示されるように、足中央壁47の回転位置が開放位置のとき、足底壁45および足側壁46に対する足中央壁47の回転可能範囲において足中央壁47の前方の端部が足底壁45および足側壁46から最も離間している。
【0299】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、駆動機構160の動作によりオットマン12の使用形態を図20(a)の「第1使用形態」または図20(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0300】
すなわち、足中央壁47の回転位置が図20(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足中央壁47の回転位置が図20(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。なお、図3の制御装置32は、第2使用形態によりマッサージを行なうとき、第5実施形態と同様に態様で揺動機構18およびエアバッグ56の制御を行なう。
【0301】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
この実施形態のマッサージ機1においては、第5実施形態のマッサージ機1と同様に、第2使用形態の足揺動領域が第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足中央壁47が足底壁45および足側壁46に対して回転する動作は「足支持部の部分動作」に相当する。
【0302】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果と同様の効果、第3実施形態の(7)の効果と同様の効果、および第5実施形態の(9)の効果と同様の効果が得られる。
【0303】
(第15実施形態)
図21を参照して、本発明の第15実施形態について説明する。
本実施形態では、本発明の揺動装置を椅子から独立した脚揺動装置170として構成した一例を示している。脚揺動装置170のオットマン12および揺動機構18としては、第1実施形態と同じものが用いられている。このため、以下では同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0304】
脚揺動装置170には、脚Rおよび足Fを支持するオットマン12と、オットマン12を揺動させる揺動機構18と、床面2上に載せられた平板状の基台171と、オットマン12を回転可能な状態で支持する支持フレーム172とが設けられている。またこの他に、オットマン12と一体的に回転する接続部分173と、接続部分173を支持フレーム172に対して回転させる駆動部174とが設けられている。またこの他に、駆動部174および揺動機構18の制御を行う制御装置175と、制御装置175に操作情報を出力するコントローラ176とが設けられている。
【0305】
オットマン12は、支持フレーム172を介して揺動機構18の上に設けられている。揺動機構18は、基台171の上に設けられている。支持フレーム172は、揺動機構18の上に設けられている。このため、揺動機構18の左右方向Yの揺動にともない支持フレーム172が左右方向Yに揺動する。
【0306】
脚揺動装置170の動作について説明する。
脚揺動装置170においては、揺動機構18により支持フレーム172が揺動させられることにともないオットマン12が揺動する。また、駆動部174により接続部分173が駆動されることにより、オットマン12が支持フレーム172に対して回転する。そして、オットマン12の回転にともない脚Rおよび足Fの位置が変更される。
【0307】
制御装置175は、揺動機構18の動作を開始する旨の信号、または揺動機構18の動作を終了する旨の信号、または揺動機構18の揺動速度および揺動量の少なくとも一方を変更する旨の信号をコントローラ176から受信したとき、揺動機構18の制御を行う。また、オットマン12の動作を開始する旨の信号、またはオットマン12の動作を終了する旨の信号、またはオットマン12の回転速度および回転量の少なくとも一方を変更する旨の信号をコントローラ176から受信したとき、駆動部174の制御を行う。
【0308】
使用者は、足Fまたは手により足支持部17を前方に押すことにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を図21(a)の「基準位置」から図22(b)の「開放位置」に変更することができる。また、手により復帰機構を操作することにより、脚支持部16に対する足支持部17の位置を開放位置から基準位置に変更することができる。このため、揺動機構18によりオットマン12を揺動させる動作が行なわれるとき、足支持部17の位置を開放位置に設定することができる。
【0309】
図21(a)に示されるように、足支持部17の位置が基準位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16に最も接近している。
【0310】
図21(b)に示されるように、足支持部17の位置が開放位置のとき、脚支持部16に対する足支持部17の移動可能範囲において足支持部17が脚支持部16から最も離間している。
【0311】
オットマン12の使用形態について説明する。
マッサージ機1においては、使用者の操作によりオットマン12の使用形態を図21(a)の「第1使用形態」または図21(b)の「第2使用形態」に設定した状態でマッサージを行うことができる。
【0312】
すなわち、足支持部17の位置が図21(a)の基準位置に設定された第1使用形態と、足支持部17の位置が図21(b)の開放位置に設定された第2使用形態とを選択することができる。
【0313】
オットマン12の使用形態と足Fの揺動領域との関係について説明する。
第1使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲が足側壁46と足中央壁47との間に制限される。一方、第2使用形態においては、左右方向Yにおいての足支持部17に対する足Fの揺動範囲について、この揺動範囲が足側壁46および足中央壁47により制限される度合いが第1使用形態よりも小さい。
【0314】
このように、第2使用形態の足揺動領域は第1使用形態の足揺動領域よりも大きい。このため、オットマン12の使用形態を第1使用形態から第2使用形態に変更する動作は、足揺動領域を大きくする動作に相当する。また、オットマン12の動作のうちの足支持部17が脚支持部16に対して移動する動作は「足支持部の全体動作」に相当する。
【0315】
図21を参照して、脚揺動装置170の使用手順について説明する。
使用者は、次の手順で脚揺動装置170を使用することができる。
(A)脚揺動装置170の使用にあたり基台171を床面2上に配置する。
(B)床面2上において仰臥位の姿勢をとる。
(C)膝を曲げて脚Rの下腿および足Fをオットマン12に載せる。
(D)コントローラ176を操作して脚揺動装置170の動作を開始する。
(E)コントローラ176を操作してオットマン12を揺動させる。
(F)足Fによりオットマン12を操作して第2使用形態に変更する。
(G)コントローラ176を操作してオットマン12の揺動を停止する。
(H)足Fによりオットマン12を操作して第1使用形態に変更する。
(I)コントローラ33を操作して脚揺動装置170の動作を停止する。
【0316】
なお、(F)および(H)の操作は脚揺動装置170の動作中および停止中の双方において行うことができる。また、これらの各操作を行なうか否かについては、使用者の意志により任意に選択することができる。
【0317】
(実施形態の効果)
本実施形態の脚揺動装置170によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に準じた効果、および以下の(10)および(11)の効果が得られる。
【0318】
(10)脚揺動装置170は、椅子から独立した装置として構成されている。この構成によれば、使用者が身体を床面2に横たえた状態で脚揺動装置170により脚を揺動させることができる。
【0319】
(11)脚揺動装置170においては、揺動機構18が基台171上に設けられている。この構成によれば、揺動機構18がオットマン12に取り付けられる構成と比較して、揺動機構18の動作が安定する。
【0320】
(第16実施形態)
図22を参照して、本発明の第16実施形態について説明する。
本実施形態の脚揺動装置170は、第15実施形態の脚揺動装置170の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第15実施形態の脚揺動装置170と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0321】
第15実施形態の脚揺動装置170では、揺動機構18が基台171上に設けられている。これに対して本実施形態の脚揺動装置170では、揺動機構18がオットマン12に取り付けられている。
【0322】
図22(a)に示されるように、脚揺動装置170には、揺動機構18を支持する平板状の支持台177と、支持台177を回転可能な状態で支持する支持フレーム172と、支持台177と一体的に回転する接続部分178とが設けられている。
【0323】
揺動機構18は、支持台177上においてオットマン12に取り付けられている。また、第15実施形態の脚揺動装置170とは異なり、オットマン12および支持フレーム172のうちの前者のみを左右方向Yに揺動させる。
【0324】
脚揺動装置170の動作について説明する。
脚揺動装置170においては、揺動機構18が揺動することによりオットマン12が揺動する。また、駆動部174により支持台177が駆動されることにより、支持台177およびオットマン12が支持フレーム172に対して回転する。そして、オットマン12の回転にともない脚Rおよび足Fの位置が変更される。なお、制御装置175による揺動機構18および駆動部174の制御については、第15実施形態の制御装置175の制御と同様の態様で行われる。
【0325】
(実施形態の効果)
本実施形態の脚揺動装置170によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に準じた効果、および以下の(12)および(13)の効果が得られる。
【0326】
(12)脚揺動装置170においては、揺動機構18が支持台177上に設けられている。この構成によれば、揺動機構18が基台171上に設けられる構成と比較して、揺動機構18の揺動にともない生じる振動が脚揺動装置170から床面2に伝えられる度合いが小さくなる。
【0327】
(13)脚揺動装置170においては、支持フレーム172の上方の端部よりも上方にオットマン12が配置されている。この構成によれば、オットマン12が左右方向に揺動するときにオットマン12の揺動が支持フレーム172により制限されることが抑制される。このため、各支持フレーム172の間にオットマン12が設けられる構成と比較して、オットマン12の左右方向Yへの揺動量を大きくすることができる。
【0328】
(第17実施形態)
図23を参照して、本発明の第17実施形態について説明する。
本実施形態の脚揺動装置170は、第16実施形態の脚揺動装置170の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第16実施形態の脚揺動装置170と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0329】
第16実施形態の脚揺動装置170では、駆動部174により接続部分178を回転させることにより、支持台177を支持フレーム172に対して回転させている。これに対して本実施形態の脚揺動装置170では、支持フレーム172を省略して装置を構成するとともに、支持台177の後方の端部を昇降することにより支持台177を基台171に対して回転させる。
【0330】
脚揺動装置170には、基台171に対する支持台177の回転軸としての回転軸部179と、支持台177の後方の端部を基台171に対して昇降させる駆動部174とが設けられている。駆動部174には、空気の給排にともない上下方向Zに移動するシリンダと、シリンダに空気を供給するエアポンプとが設けられている(いずれも図示略)。
【0331】
脚揺動装置170の動作について説明する。
脚揺動装置170においては、揺動機構18が揺動することによりオットマン12が揺動する。また、駆動部174により支持台177が駆動されることにより、支持台177およびオットマン12が基台171に対して回転する。そして、オットマン12の回転にともない脚Rおよび足Fの位置が変更される。なお、制御装置175による揺動機構18および駆動部174の制御については、第16実施形態の制御装置175の制御と同様の態様で行われる。
【0332】
(実施形態の効果)
本実施形態の脚揺動装置170によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に準じた、および以下の(14)の効果が得られる。
【0333】
(14)脚揺動装置170においては、基台171と支持台177とが回転軸部179により互いに接続されている。この構成によれば、第15および第16実施形態のそれぞれの脚揺動装置170と比較して、脚揺動装置170の上下方向Zの体格を小さくすることができる。
【0334】
また、揺動機構18が支持台177に載せられているため、揺動機構18が基台171に載せられる構成と比較して、揺動機構18の動作にともない生じる振動が床面2に伝えられる度合いを小さくすることができる。
【0335】
(第18実施形態)
図24を参照して、本発明の第18実施形態について説明する。
本実施形態では、本発明の揺動装置を寝台180に適用した一例を示している。揺動装置としては、第1実施形態のオットマン12と同じものが用いられている。このため、以下では同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0336】
図24(a)に示されるように、寝台180には、使用者が身体を横たえるための本体部181と、本体部181を支持する4本の脚部181Aと、脚Rおよび足Fを揺動させる脚揺動装置182と、背中を揺動させる背揺動装置183とが設けられている。またこの他に、背揺動装置183を駆動する駆動部186と、駆動部186、昇降機構185、および揺動機構18を制御する制御装置187と、制御装置187に操作情報を出力するコントローラ188とが設けられている。
【0337】
脚揺動装置182は、使用者が本体部181上において身体を横たえたときの脚Rおよび足Fに対応する位置に設けられている。背揺動装置183は、使用者が本体部181上において身体を横たえたときの背中に対応する位置に設けられている。
【0338】
脚揺動装置182には、脚Rおよび足Fを支持するオットマン12と、オットマン12を左右方向Yに揺動させる揺動機構18と、揺動機構18を支持する支持台184と、支持台184を上下方向Zに昇降させる昇降機構185とが設けられている。揺動機構18は、脚支持部16の下方の端部に取り付けられている。
【0339】
昇降機構185には、支持台184の前方の端部および後方の端部のそれぞれに設けられたシリンダ185Aと、各シリンダ185Aに空気を給排するエアポンプ(図示略)とが設けられている。
【0340】
図24(b)に示されるように、背揺動装置183には、平板状の揺動板191と、揺動板191の左右方向Yの中間部分に取り付けられる一対のシャフト192と、各シャフト192に接続される一対のガイドレール193とが設けられている。
【0341】
各シャフト192は、各ガイドレール193に対して左右方向Yに移動すること、および左右方向Yの任意の位置において自転することができる。このため、揺動板191は、本体部181に対して左右方向Yに移動すること、およびシャフト192を回転中心として回転することができる。
【0342】
寝台180の動作モードとしては、以下の第21モード〜第24モードが予め用意されている。制御装置187は、コントローラ188の操作に応じて寝台180の動作モードを選択し、選択した動作モードに応じて各機構を制御する。
【0343】
各動作モードの説明にあたり各用語を下記のとおり定義する。
・「脚揺動」は、脚揺動装置182が揺動している状態を示す。
・「脚停止」は、脚揺動装置182が停止している状態を示す。
・「背揺動」は、背揺動装置183が揺動している状態を示す。
・「背停止」は、背揺動装置183が停止している状態を示す。
【0344】
各動作モードにおいては以下のように各機構が制御される。
(A)第21モードでは、脚揺動かつ背揺動となる。
(B)第22モードでは、脚揺動かつ背停止となる。
(C)第23モードでは、脚停止かつ背揺動となる。
(D)第24モードでは、脚停止かつ背停止となる。
【0345】
(実施形態の効果)
本実施形態の寝台180によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に準じた効果、および以下の(15)の効果が得られる。
【0346】
(15)寝台180においては、背中に対応する位置に背揺動装置183が設けられている。この構成によれば、動作モードが第1モードのときには使用者の身体の全体が揺動するため、揺動による身体をほぐす効果を高めることができる。
【0347】
また、背揺動装置183が設けられているため、第1実施形態のマッサージ機1と比較して、身体を揺動させるための動作の種類が多くなる。このため、使用者が望む揺動態様をより的確に実現することができる。
【0348】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また、以下の変形例は上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0349】
・第2実施形態(図5)では、足支持部17の回転量を「90°」に設定しているが、足支持部17の回転量を「90°」よりも大きくすることもできる。また、足Fと各足側壁46および足中央壁47との接触を抑制することが可能となる範囲において、足支持部17の回転量を「90°」よりも小さくすることもできる。
【0350】
・第1実施形態(図4)、第2実施形態(図5)、および第4実施形態(図9)において、アクチュエータにより足支持部17を脚支持部16に対して移動および回転させることもできる。例えば、第1実施形態においては、モータの回転を前後方向Xの往復運動に変換する回転直進変換機構を用いて足支持部17を移動させることができる。また第2実施形態においては、ヒンジ75を回転させる駆動機構を用いて足支持部17を回転させることができる。また第4実施形態では、上記回転直進変換機構および上記駆動機構を用いて足支持部17を移動および回転させることができる。
【0351】
・第5実施形態(図11)では、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足底壁45の動作態様を次のように変更することもできる。
【0352】
図25に示されるように、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、足底壁45の位置を図25(a)の位置から図25(b)の位置に変更することにより、足揺動領域を拡大する。この場合には、第5実施形態の構成から次の点が変更される。
【0353】
足支持部17には、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対してスライドさせるレールと(図示略)、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構210とが設けられる。レールは、足底壁45の側面と足側壁46の側面との間、および足底壁45の側面と足中央壁47の側面との間に設けられる。往復機構210には、駆動源としてのモータと、モータの回転を前後方向Xの直線運動に変換する回転直進変換機構とが設けられる(いずれも図示略)。なお、モータは「アクチュエータ」に相当する。また、往復機構210、およびレールは「領域変更機構」に相当する。
【0354】
・第6実施形態(図12)では、足底壁45の後方の端部を回転中心として足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足底壁45の動作態様を以下の(A)〜(D)のように変更することもできる。
【0355】
(A)図26に示されるように、足底壁45の前方の端部を回転中心として足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足底壁45の回転位置を図26(a)の回転位置から図26(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第6実施形態の構成から次の点が変更される。
【0356】
足支持部17には、足側壁46および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足底壁45を支持する回転軸部221と、回転軸部221を回転させる駆動機構220とが設けられる。駆動機構220としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構220は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部221は「領域変更機構」に相当する。
【0357】
(B)図27に示されるように、足底壁45の後方の端部を回転中心として足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。また、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、足底壁45の位置および回転位置を図27(a)の位置および回転位置から図27(b)の位置および回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、上記図26の変形例の構成から次の点が変更される。
【0358】
足支持部17には、足側壁46の穴に挿入されるとともに足側壁46に対して前後方向Xに移動することができるシャフト211と、足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構210とが設けられる。シャフト211の一方の端部は、足底壁45に固定される。往復機構210としては、上記図25の変形例の往復機構210と同様のものが用いられる。なお、シャフト211は「領域変更機構」に相当する。
【0359】
(C)図28に示されるように、左方の足底壁45の左方の端部を回転中心として同足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。また、右方の足底壁45の右方の端部を回転中心として同足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足底壁45の回転位置を図28(a)の回転位置から図28(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第6実施形態の構成から次の点が変更される。
【0360】
足支持部17には、足側壁46および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足底壁45を支持する回転軸部231と、回転軸部231を回転させる駆動機構230とが設けられる。駆動機構230としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構230は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部231は「領域変更機構」に相当する。
【0361】
(D)図29に示されるように、左方の足底壁45の右方の端部を回転中心として同足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。また、右方の足底壁45の左方の端部を回転中心として同足底壁45を足側壁46および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足底壁45の回転位置を図29(a)の回転位置から図29(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第6実施形態の構成から次の点が変更される。
【0362】
足支持部17には、足側壁46および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足底壁45を支持する回転軸部241と、回転軸部241を回転させる駆動機構240とが設けられる。駆動機構240としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構240は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部241は「領域変更機構」に相当する。
【0363】
・第7実施形態(図13)では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左方または右方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足側壁46の動作態様を以下の(A)または(B)のように変更することもできる。
【0364】
(A)図30に示されるように、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の位置を図30(a)の位置から図30(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第7実施形態の構成から次の点が変更される。
【0365】
足支持部17には、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対してスライドさせるレールと(図示略)、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構250とが設けられる。レールは、足底壁45の側面と足側壁46の側面との間に設けられる。往復機構250としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、往復機構250は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、レールは「領域変更機構」に相当する。
【0366】
(B)図31に示されるように、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zに移動させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の位置を図31(a)の位置から図31(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第7実施形態の構成から次の点が変更される。
【0367】
足支持部17には、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対してスライドさせるレールと(図示略)、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zに往復移動させる昇降機構260とが設けられる。レールは、足側壁46の側面と足裏壁49との間に設けられる。昇降機構260としては、第5実施形態の昇降機構90の構成に準じたものが用いられる。なお、昇降機構260は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、レールは「領域変更機構」に相当する。
【0368】
・第8実施形態(図14)では、足側壁46の後方の端部を回転中心として足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足側壁46の動作態様を以下の(A)〜(D)のように変更することもできる。
【0369】
(A)図32に示されるように、足側壁46の下方の端部を回転中心として足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の回転位置を図32(a)の回転位置から図32(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第8施形態の構成から次の点が変更される。
【0370】
足支持部17には、足底壁45および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足側壁46を支持する回転軸部271と、回転軸部271を回転させる駆動機構270とが設けられる。駆動機構270としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構270は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部271は「領域変更機構」に相当する。
【0371】
(B)図33に示されるように、足側壁46の下方の端部を回転中心として足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。また、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の位置および回転位置を図33(a)の位置および回転位置から図33(b)の位置および回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、上記図32の変形例の構成から次の点が変更される。
【0372】
足支持部17には、足底壁45の穴に挿入されるとともに足底壁45に対して左右方向Yに移動することができるシャフト281と、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに往復移動させる往復機構280とが設けられる。シャフト281の一方の端部は、足側壁46に固定される。往復機構280としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、往復機構280は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、シャフト281は「領域変更機構」に相当する。
【0373】
(C)図34に示されるように、足側壁46の上方の端部を回転中心として足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の回転位置を図34(a)の回転位置から図34(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第8実施形態の構成から次の点が変更される。
【0374】
足支持部17には、足底壁45および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足側壁46を支持する回転軸部291と、回転軸部291を回転させる駆動機構290とが設けられる。駆動機構290としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構290は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部291は「領域変更機構」に相当する。
【0375】
(D)図35に示されるように、足側壁46の前方の端部を回転中心として足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の回転位置を図35(a)の回転位置から図35(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第8実施形態の構成から次の点が変更される。
【0376】
足支持部17には、足底壁45および足中央壁47に対する回転が可能な状態で足側壁46を支持する回転軸部301と、回転軸部301を回転させる駆動機構300とが設けられる。駆動機構300としては、第6実施形態の駆動機構100の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構300は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、回転軸部301は「領域変更機構」に相当する。
【0377】
・第9実施形態(図15)では、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足側壁46の動作態様を次のように変更することもできる。
【0378】
図36に示されるように、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることができる構成を採用する。そして、足側壁46の位置および回転位置を図36(a)の位置および回転位置から図36(b)の位置および回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第9実施形態の構成から次の点が変更される。
【0379】
足支持部17には、足底壁45の穴に挿入されるとともに足底壁45に対して左右方向Yに移動することができる第1シャフト282および第2シャフト283が設けられる。またこの他に、足側壁46を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに往復移動させる往復機構280が設けられる。各シャフト282,283の一方の端部は、足側壁46に固定される。往復機構280としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、第1シャフト282および第2シャフト283は「領域変更機構」に相当する。
【0380】
・第10実施形態(図16)では、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して下方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足中央壁47の動作態様を次のように変更することもできる。
【0381】
図37に示されるように、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、足中央壁47の位置を図37(a)の位置から図37(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第10実施形態の構成から次の点が変更される。
【0382】
足支持部17には、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対してスライドさせるレールと(図示略)、足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構310とが設けられる。足底壁45は、左方の足側壁46から右方の足側壁46までにわたる1枚の壁として構成されている。レールは、足底壁45の上面と足中央壁47の下面との間に設けられる。往復機構310としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、往復機構310は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、レールは「領域変更機構」に相当する。
【0383】
・第13実施形態(図19)では、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して左方または右方に移動させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための第1側壁部46Aの動作態様を以下の(A)〜(I)のように変更することもできる。
【0384】
(A)図38に示されるように、第1側壁部46Aの上方かつ後方の端部を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの回転位置を図38(a)の回転位置から図38(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第13実施形態の構成から次の点が変更される。
【0385】
足支持部17には、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46が設けられる。また、第1側壁部46Aを第2側壁部46Bに対して回転可能に支持する蝶番321と、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して回転させる駆動機構320とが設けられる。駆動機構320としては、第12実施形態の駆動機構140の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構320は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、蝶番321は「領域変更機構」に相当する。
【0386】
(B)図39に示されるように、第1側壁部46Aの下方かつ後方の端部を足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの回転位置を図39(a)の回転位置から図39(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0387】
この変形例の構成は、上記図38の変形例に対して次の変更を加えたものに相当する。すなわち、足側壁46に対する蝶番321の取り付け位置を足側壁46の下面に変更する変更を加えたものに相当する。
【0388】
(C)図40に示されるように、第1側壁部46Aの下方の端部を回転中心として第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの回転位置を図40(a)の回転位置から図40(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0389】
この変形例の構成は、上記図32の変形例に対して次の2点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46を用いること、および駆動機構270により第1側壁部46Aを回転させることの2点の変更を加えたものに相当する。
【0390】
(D)図41に示されるように、第1側壁部46Aの上方の端部を回転中心として第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの回転位置を図41(a)の回転位置から図41(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0391】
この変形例の構成は、上記図34の変形例に対して次の2点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46を用いること、および駆動機構270により第1側壁部46Aを回転させることの2点の変更を加えたものに相当する。
【0392】
(E)図42に示されるように、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの位置を図42(a)の位置から図42(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0393】
この変形例の構成は、上記図33の変形例に対して次の3点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46を用いること、往復機構280により第1側壁部46Aを移動させること、および駆動機構270と回転軸部271とを省略することの3点の変更を加えたものに相当する。
【0394】
(F)図43に示されるように、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの位置を図43(a)の位置から図43(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第13実施形態の構成から次の点が変更される。
【0395】
足支持部17には、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46が設けられる。また、第2側壁部46Bの穴に挿入されるとともに第2側壁部46Bに対して前後方向Xに移動することができるシャフト331と、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構330とが設けられる。シャフト331の一方の端部は、第1側壁部46Aに固定される。往復機構330としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、往復機構330は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、シャフト331は「領域変更機構」に相当する。
【0396】
(G)図44に示されるように、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zに移動させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの位置を図44(a)の位置から図44(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第13実施形態の構成から次の点が変更される。
【0397】
足支持部17には、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46と、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zに往復移動させる昇降機構340とが設けられる。昇降機構340としては、第5実施形態の昇降機構90の構成に準じたものが用いられる。なお、昇降機構340は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。
【0398】
(H)図45に示されるように、第1側壁部46Aの下方の端部を回転中心として第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して前後方向Xまわりで回転させることができる構成を採用する。また、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの位置および回転位置を図45(a)の位置および回転位置から図45(b)の位置および回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0399】
この変形例の構成は、上記図33の変形例に対して次の3点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46を用いること、往復機構280により第1側壁部46Aを移動させること、および駆動機構270により同第1側壁部46Aを回転させることの3点の変更を加えたものに相当する。
【0400】
(I)図46に示されるように、第1側壁部46Aの後方の端部を回転中心として第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して上下方向Zまわりで回転させることができる構成を採用する。また、第1側壁部46Aを足底壁45および足中央壁47に対して左右方向Yに移動させることができる構成を採用する。そして、第1側壁部46Aの位置および回転位置を図46(a)の位置および回転位置から図46(b)の位置および回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0401】
この変形例の構成は、第9実施形態(図15)の構成に対して次の3点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1側壁部46Aおよび第2側壁部46Bにより構成される足側壁46を用いること、往復機構280により第1側壁部46Aを移動させること、および駆動機構120により同第1側壁部46Aを回転させることの3点の変更を加えたものに相当する。
【0402】
・第14実施形態(図20)では、足中央壁47の後方の端部を回転中心として足中央壁47を足底壁45および足側壁46に対して左右方向Yまわりで回転させることにより足揺動領域を拡大している。これに代えて、足揺動領域を拡大するための足中央壁47の動作態様を以下の(A)〜(D)のように変更することもできる。なお、以下の各変形例では、1枚の壁により構成される足中央壁47に代えて、第1中壁部47Aおよび第2中壁部47Bにより構成される足中央壁47が設けられる。
【0403】
(A)図47に示されるように、第1中壁部47Aの下方かつ後方の端部を足底壁45および足側壁46に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1中壁部47Aの回転位置を図47(a)の回転位置から図47(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。
【0404】
この変形例の構成は、第14実施形態(図20)の構成に対して次の2点の変更を加えたものに相当する。すなわち、第1中壁部47Aおよび第2中壁部47Bにより構成される足中央壁47を用いること、駆動機構160により第1中壁部47Aを移動させることの2点の変更を加えたものに相当する。
【0405】
(B)図48に示されるように、第1中壁部47Aの上方かつ後方の端部を足底壁45および足側壁46に対して左右方向Yまわりで回転させることができる構成を採用する。そして、第1中壁部47Aの回転位置を図48(a)の回転位置から図48(b)の回転位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第14実施形態の構成から次の点が変更される。
【0406】
足支持部17には、第1中壁部47Aおよび第2中壁部47Bにより構成される足中央壁47が設けられる。また、第1中壁部47Aを第2中壁部47Bに対して回転可能に支持する蝶番351と、第1中壁部47Aを足底壁45および足側壁46に対して回転させる駆動機構350とが設けられる。駆動機構350としては、第12実施形態の駆動機構140の構成に準じたものが用いられる。なお、駆動機構350は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、蝶番351は「領域変更機構」に相当する。
【0407】
(C)図49に示されるように、第1中壁部47Aを足底壁45および足側壁46に対して上下方向Zに移動させることができる構成を採用する。そして、第1中壁部47Aの位置を図49(a)の位置から図49(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第14実施形態の構成から次の点が変更される。
【0408】
足支持部17には、第1中壁部47Aおよび第2中壁部47Bにより構成される足中央壁47と、第1中壁部47Aを足底壁45および足側壁46に対して上下方向Zに往復移動させる昇降機構360とが設けられる。昇降機構360としては、第11実施形態の昇降機構90の構成に準じたものが用いられる。なお、昇降機構360は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。
【0409】
(D)図50に示されるように、第1中壁部47Aを足底壁45および足側壁46に対して前後方向Xに移動させることができる構成を採用する。そして、第1中壁部47Aの位置を図50(a)の位置から図50(b)の位置に変更することにより足揺動領域を拡大する。この場合には、第14実施形態の構成から次の点が変更される。
【0410】
足支持部17には、第1中壁部47Aおよび第2中壁部47Bにより構成される足中央壁47が設けられる。また、第2中壁部47Bの穴に挿入されるとともに第2中壁部47Bに対して前後方向Xに移動することができるシャフト371と、第1中壁部47Aを足底壁45および足側壁46に対して前後方向Xに往復移動させる往復機構370とが設けられる。シャフト371の一方の端部は、第1中壁部47Aに固定される。往復機構370としては、上記図25の変形例の往復機構210の構成に準じたものが用いられる。なお、往復機構370は「領域変更機構」および「アクチュエータ」に相当する。また、シャフト371は「領域変更機構」に相当する。
【0411】
・第1〜第4、第7〜第10、および第13〜第18実施形態において、足支持部17から足底壁45および足裏壁49の少なくとも一方を省略することもできる。
・第1〜第6、第11、第12、および第15〜第18実施形態において、足支持部17から足側壁46および足中央壁47の少なくとも一方を省略することもできる。
【0412】
・第7、第9、および第13実施形態において、足支持部17から足中央壁47を省略することもできる。
・第8、第10、および第14実施形態において、足支持部17から足側壁46を省略することもできる。
【0413】
・第5〜第14実施形態において、足Fまたは手により足底壁45、足側壁46、および足中央壁47を動作させることもできる。
・第5〜第13実施形態において、各足底壁45のうちの一方のみを部分動作させることにより足揺動領域の大きさを変更することもできる。
【0414】
・第5〜第13実施形態において、各足側壁46のうちの一方のみを部分動作させることにより足揺動領域の大きさを変更することもできる。
・第5〜第14実施形態において、オットマン12の部分動作を以下のように組み合わせることもできる。以下では、この部分動作の組み合わせに関する変形例を「部分動作変形例」として示す。
(A)足底壁45および足側壁46を部分動作させる。
(B)足底壁45および足中央壁47を部分動作させる。
(C)足側壁46および足中央壁47を部分動作させる。
(D)足底壁45、足側壁46、および足中央壁47を部分動作させる。
【0415】
上記の各部分動作変形例においては、次のように装置の構成が変更される。
足底壁45を部分動作させるための構成を有していない実施形態に対して足底壁45の部分動作を追加する場合には、同実施形態の足支持部17に対して、足底壁45を部分動作させるための構成が追加される。
【0416】
また、足側壁46を部分動作させるための構成を有していない実施形態に対して足側壁46の部分動作を追加する場合には、同実施形態の足支持部17に対して、足側壁46を部分動作させるための構成が追加される。
【0417】
また、足中央壁47を部分動作させるための構成を有していない実施形態に対して足中央壁47の部分動作を追加する場合には、同実施形態の足支持部17に対して、足中央壁47を部分動作させるための構成が追加される。
【0418】
・第1〜第4実施形態のオットマン12の全体動作と、第5〜第14実施形態のオットマン12の部分動作とを以下のように組み合わせることもできる。
(A)第1〜第4実施形態のいずれか1つの全体動作と、第5〜第14実施形態のいずれか1つの部分動作とを組み合わせる。
(B)第1〜第4実施形態のいずれか1つの全体動作と、第5〜第14実施形態の2つ以上の部分動作とを組み合わせる。この変形例においては、上記各部分動作変形例を組み合わせることができる。
【0419】
上記(A)および(B)の各変形例においては、次のように装置の構成が変更される。
全体動作のための構成を有していない実施形態に対して全体動作を追加する場合には、同実施形態の足支持部17に対して、全体動作のための構成が追加される。また、部分動作のための構成を有していない実施形態に対して全体動作を追加する場合には、上記部分動作変形例の場合と同様に部分動作のための構成が追加される。
【0420】
・第1〜第14実施形態において、使用者を揺動させるための構成を以下のように変更することもできる。
(A)オットマン12に設けられた揺動機構18を省略するとともに、座部11および背もたれ13の少なくとも一方に揺動機構18を設ける。そして、この揺動機構18により使用者を揺動させる。
(B)オットマン12に設けられた揺動機構18を省略する。そして、座部11のエアバッグ51および背もたれ13のエアバッグ52の少なくとも一方について、その膨張および収縮を繰り返すことにより使用者を揺動させる。
【0421】
・第15および第16実施形態の揺動装置170の使用形態として、図51に示されるように、椅子380に着座した状態で脚揺動装置170を使用するものも挙げられる。この場合、足底壁45が下方に位置するようにオットマン12が配置される。これにより、例えばデスクワークを行いながら脚Rおよび足Fを揺動させることができる。
【0422】
・第18実施形態において、オットマン12の揺動機構18を省略することもできる。
・第15〜第18実施形態では、オットマンとして第1実施形態のオットマン12を用いているが、第2〜第14実施形態のオットマン12を用いることもできる。
【0423】
・上記各実施形態において、足支持部17の足裏壁49を省略することもできる。
・上記各実施形態において、脚支持部16のエアバッグ53〜55を省略することもできる。また、足支持部17のエアバッグ56〜58を省略することもできる。
【0424】
・上記各実施形態では、揺動機構18としてオットマン12を左右方向Yに揺動させるものを用いているが、揺動機構18の揺動方向はこれに限られない。例えば、揺動方向として、左右方向Yの往復運動に対して上下方向Zまたは前後方向Xの往復運動を加えることにより、左右方向Yにおいて円弧状の軌跡が得られるように揺動方向を変更することもできる。
【0425】
・上記各実施形態において、足が揺動しているときに右足と左足とが接触することを抑制するための構成として、以下の(A)〜(E)の少なくとも1つの揺動間隔拡大機構を脚支持部16に追加することもできる。領域変更機構および揺動間隔拡大機構を組み合わせることにより、足揺動範囲がより大きくなり、かつ左足の指先と右足の指先との接触がより生じにくくなる。
【0426】
(A)脚支持部16は、揺動間隔拡大機構として、図52(a)に示される構造を有する。すなわち、脚支持部16の脚裏壁41のエアバッグ53について、脚側壁42側の部分のみを脚裏壁41に固定する構造を有する。この構成によれば、次のように足同士の接触が抑制される。
【0427】
図52(b)に示されるように、各エアバッグ53に空気が供給されたとき、各エアバッグ53の脚中央壁43側の部分がエアバッグ53の脚側壁42側の部分を支点として脚Rに向けて持ち上げられる。これにより、左脚の内側および右脚の内側がそれぞれ対応するエアバッグ53により持ち上げられるため、左足の指先と右足の指先とがそれぞれ外側に向けて傾けられる。すなわち、左足の指先と右足の指先との間隔が広げられる。これにより、足が揺動しているときの左足と右足との接触が生じにくくなる。
【0428】
(B)脚支持部16は、揺動間隔拡大機構として、図53(a)に示される構造を有する。すなわち各脚裏壁41は、脚中央壁43側の部分が脚側壁42側の部分よりも脚Rに近づくように脚側壁42および脚中央壁43に対して傾斜する構成を有する。
【0429】
具体的には、左側の脚裏壁41の左方の端部に設けられる回転軸部391と、右側の脚裏壁41の右方の端部に設けられる回転軸部391と、各回転軸部391を回転させる駆動機構390とを脚支持部16に追加する。駆動機構390および回転軸部391としては、第6実施形態の駆動機構100および回転軸部101の構成に準じたものが用いられる。この構成によれば、次のように足同士の接触が抑制される。
【0430】
図53(b)に示されるように、各脚裏壁41が脚側壁42および脚中央壁43に対して傾けられたとき、左脚の内側および右脚の内側がそれぞれ対応する脚裏壁41により持ち上げられるため、左足の指先と右足の指先とがそれぞれ外側に向けて傾けられる。すなわち、左足の指先と右足の指先との間隔が広げられる。これにより、足が揺動しているときの左足と右足との接触が生じにくくなる。
【0431】
(C)脚支持部16は、揺動間隔拡大機構として、図54に示される構造を有する。すなわち各脚裏壁41は、脚中央壁43側の部分が脚側壁42側の部分よりも脚Rに近づくように脚側壁42および脚中央壁43に対して傾斜する構造を有する。各脚裏壁41は、左足の指先が左方に傾く力を左脚Rに付与する。また、右足の指先が右方に傾く力を右脚Rに付与する。
【0432】
(D)脚支持部16は、揺動間隔拡大機構として、図55に示される構造を有する。すなわち、左方の脚側壁42は、前方に向かうにつれて左方に傾斜する構造を有する。右方の脚側壁42は、前方に向かうにつれて右方に傾斜する構造を有する。このように、脚支持部16は、脚支持部16の後方の端部である基端部分から脚支持部16の前方の端部である先端部分に向かうにつれて左方の脚側壁42と右方の脚側壁42との左右方向Yの距離が大きい構造を有する。
【0433】
上記(C)および(D)の脚支持部16の構成によれば、オットマン12が揺動しない状態において、左足の指先と右足の指先との間隔を大きくすることができる。このため、オットマン12の揺動時に左足の指先および右足の指先が互いに接触することが抑制される。さらに、脚側壁42を移動させるためのアクチュエータおよび脚裏壁41を移動させるためのアクチュエータを用いる必要がないため、オットマン12が軽量化する。このため、アクチュエータの出力が同じ大きさのとき、揺動機構によるオットマン12の揺動速度および揺動幅の範囲が小さくなることが抑制される。したがって、より効果的な揺動感を使用者に付与することができる。
【0434】
(E)脚支持部16は、揺動間隔拡大機構として、図56(a)に示される構造を有する。すなわち脚中央壁43は、左脚と対向する左脚中央壁43Aと、右脚と対向する右脚中央壁43Bとを有する。脚中央壁43は、左脚中央壁43Aと右脚中央壁43Bとの左右方向Yの間に空間Sを有する。
【0435】
この構成によれば、上記各実施形態の脚支持部16と比較して、左方の脚収容空間44と右方の脚収容空間44との距離が大きくなる。これにより、左脚と右脚との間隔が大きくなる。このため、左足の指先と右足の指先との間隔を広げることが可能となる。これにより、足が揺動しているときの左足と右足との接触が生じにくくなる。さらに、脚中央壁43A,43Bを移動させるためのアクチュエータを用いる必要がないため、オットマン12が軽量化する。このため、上記(C)および(D)の脚支持部16と同様の効果を奏する。
【0436】
・上記(D)の変形例の脚支持部16において、オットマン12に各脚側壁42を移動させるためのアクチュエータを追加することもできる。アクチュエータは、各脚側壁42の後方の端部を回転中心とする回転軸部と、回転軸部を回転させる電動モータとを有する。オットマン12は、アクチュエータにより選択可能な脚支持部16の使用形態として次の第1使用形態および第2使用形態を有する。第1使用形態は、図2に示されるように、脚側壁42が前後方向Xに沿うように位置する。第2使用形態は、図55(b)に示されるように、第1使用形態に対して脚側壁42の後方の端部である基端部分から脚側壁42の前方の端部である先端部分に向かうにつれて左方の脚側壁42と右方の脚側壁42との左右方向Yの距離が大きくなる。
【0437】
・上記(E)の変形例の脚支持部16において、図56(b)に示されるように、脚裏壁41が左方の脚裏壁41Aおよび右方の脚裏壁41Bに分離させることもできる。
・上記(E)の変形例の脚支持部16において、オットマン12に各脚中央壁43A,43Bを移動させるためのアクチュエータを追加することもできる。アクチュエータは、電動モータと、電動モータの回転を左右方向Yの往復運動に変換する往復機構とを有する。各脚中央壁43A,43Bは、往復機構による往復運動にともない左右方向Yに移動する。オットマン12は、アクチュエータにより選択可能な脚支持部16の使用形態として次の第1使用形態および第2使用形態を有する。第1使用形態は、脚中央壁43A,43Bの左右方向Yの距離が相対的に小さい。第2使用形態は、図56に示されるように、脚中央壁43A,43Bの左右方向Yの距離が相対的に大きい。
【0438】
・上記(A)、(B)、および(D)の変形例は足支持部17に適用することもできる。
・上記(A)〜(E)の変形例は、互いに組み合わせることもできる。
【0439】
・上記(A)〜(E)の変形例において、脚支持部16のうちの右脚Rに対応する部分および左脚Rに対応する部分の一方を省略することもできる。
・上記各実施形態のオットマン12において、図57(a)に示される揺動間隔拡大機構を追加することもできる。すなわちオットマン12は、左方の脚支持部16Aおよび足支持部17Aと、右方の脚支持部16Bおよび足支持部17Bとを有する。左方の脚支持部16Aおよび左方の足支持部17Aは、上方から下方に向かうにつれて右方から左方に向けて傾斜する。また、右方の脚支持部16Bおよび右方の足支持部17Bは、上方から下方に向かうにつれて左方から右方に傾斜する。
【0440】
この構成によれば、足支持部17の左方の足収容空間48と右方の足収容空間48との距離が上記各実施形態の足支持部17の左方の足収容空間48と右方の足収容空間48との距離よりも大きい。このため、左足の指先と右足の指先との間隔を広げることが可能となる。これにより、足が揺動しているときの左足の指先と右足の指先との接触が生じにくくなる。
【0441】
・上記変形例のオットマン12(図57(a)参照)に代えて、図57(b)に示されるオットマン12を備えることもできる。このオットマン12は、図57(a)の各脚中央壁43および各足中央壁47を一体化した部分に相当する中央壁43Cを有する。
【0442】
・上記変形例のオットマン12(図57参照)において、図52〜図56に示される上記(A)〜(E)の脚支持部16の構成を組み合わせることもできる。
【符号の説明】
【0443】
1…マッサージ機(椅子型マッサージ機)、11…座部、12…オットマン、13…背もたれ部、16…脚支持部、16A…脚支持部、16B…脚支持部、17…足支持部、17A…脚支持部、17B…脚支持部、18…揺動機構、27…揉み玉機構(施術機構)、42…脚側壁、45…足底壁、45A…第1底壁部、45B…第2底壁部、46…足側壁、46A…第1側壁部、46B…第2側壁部、47…足中央壁、47A…第1中央壁部、47B…第2中央壁部、51〜59…エアバッグ(施術機構)、60…移動機構(領域変更機構)、70…回転機構(領域変更機構)、76…移動機構(領域変更機構)、80…昇降機構(領域変更機構)、84…モータ(アクチュエータ)、90…昇降機構(領域変更機構)、91…モータ(アクチュエータ)。
【0444】
100…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、101…回転軸部(領域変更機構)、110…移動機構(領域変更機構)、111…モータ(アクチュエータ)、120…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、121…回転軸部(領域変更機構)、122…回転軸部(領域変更機構)、130…昇降機構(領域変更機構、アクチュエータ)、140…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、141…蝶番(領域変更機構)、150…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、151…蝶番(領域変更機構)、160…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、161…回転軸部(領域変更機構)、170…脚揺動装置、182…脚揺動装置。
【0445】
210…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、211…シャフト(領域変更機構)、220…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、221…回転軸部(領域変更機構)、230…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、231…回転軸部(領域変更機構)、240…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、241…回転軸部(領域変更機構)、250…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、260…昇降機構(領域変更機構、アクチュエータ)、270…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、271…回転軸部(領域変更機構)、280…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、281…シャフト(領域変更機構)、282…第1シャフト(領域変更機構)、283…第2シャフト(領域変更機構)、290…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、291…回転軸部(領域変更機構)。
【0446】
300…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、301…回転軸部(領域変更機構)、310…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、320…駆動機構(領域変更機構、アクチュエータ)、321…蝶番(領域変更機構)、330…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、331…シャフト(領域変更機構)、340…昇降機構(領域変更機構、アクチュエータ)、350…駆動機構(領域変更機構)、351…蝶番、360…昇降機構(領域変更機構、アクチュエータ)、370…往復機構(領域変更機構、アクチュエータ)、371…シャフト(領域変更機構)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚を支持する脚支持部と、足を支持する足支持部と、脚を揺動させる揺動機構とを備え、足のうちの外側の部分および内側の部分の少なくとも一方に対応した足側壁が前記足支持部に設けられている脚揺動装置において、
足が前記足支持部に対して揺動することが許容される領域を足揺動領域として、この足揺動領域の大きさを変更する領域変更機構が設けられていること、
ならびに、前記足支持部の構成要素同士の相対的な動作を部分動作とし、前記脚支持部に対する前記足支持部の動作を全体動作として、前記領域変更機構が前記部分動作および前記全体動作の少なくとも一方を可能にするものであること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の脚揺動装置において、
前記全体動作として、前記足支持部が前記脚支持部に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作、および前記足支持部が前記脚支持部に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作の少なくとも一方が可能であること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の脚揺動装置において、
足裏と対向する足底壁が前記足支持部に設けられていること、
ならびに、前記部分動作として、前記足底壁が前記足側壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作、および前記足底壁が前記足側壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作の少なくとも一方が可能であること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の揺動装置において、
足裏と対向する足底壁が前記足支持部に設けられていること、
ならびに、前記部分動作として、前記足側壁が前記足底壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に回転する動作、および前記足側壁が前記足底壁に対して前記足揺動領域を拡大する方向に移動する動作の少なくとも一方が可能であること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の脚揺動装置において、
前記揺動機構が前記脚支持部に設けられていること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の脚揺動装置において、
前記領域変更機構として、前記足支持部をアクチュエータにより駆動するものが設けられていること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の脚揺動装置において、
前記脚支持部および前記足支持部の少なくとも一方は、左足の指先と右足の指先との間隔を拡大させる揺動間隔拡大機構を有すること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項8】
請求項7に記載の脚揺動装置において、
前記脚支持部のうちの脹脛に対応する部分、前記足支持部のうちの踵に対応する部分の少なくとも一方は、左足の指先および右足の指先が互いに離間する方向に足または脚が傾く構造を有すること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の脚揺動装置において、
前記足側壁は、少なくとも足のうちの外側の部分に対応すること、
前記脚支持部は、脚の外側の部分に対応した脚側壁を含むこと、
ならびに、前記足側壁および前記脚側壁の少なくとも一方は、基端部分から先端部分に向かうにつれて前記脚揺動装置の内側から外側に向けて傾斜する構造を有すること
を特徴とする脚揺動装置。
【請求項10】
臀部を支持する座部と背中を支持する背もたれとを含む椅子型マッサージ機において、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の脚揺動装置が設けられていること
を特徴とする椅子型マッサージ機。
【請求項11】
請求項10に記載の椅子型マッサージ機において、
身体を施術する施術機構が前記座部および前記背もたれ部の少なくとも一方に設けられていること
を特徴とする椅子型マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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