説明

脱臭装置

【課題】 着衣の付着臭を脱臭するに際して、使い勝手のよい脱臭装置を提供する。
【解決手段】 ノズル装置12に、空気流faを吹き出す空気吹出口と、その空気吹出口13内に配置されてオゾン風foを吹き出すオゾン吹出口19とが備えられ、オゾン吹出口19が、空気吹出口13から吹き出される空気流fa領域内において該空気流faの吹出し方向と同じ方向に向けてオゾン風foを吹き出すように設定されている。これにより、空気吹出口13からの空気流faを、オゾン風foの周囲を囲んだ状態で流し、空気流faの高い指向性(動圧)に基づき、ノズル装置12から比較的遠い距離までオゾン風foを空気流faの流れ方向に案内しつつ、オゾンが空気流faの外周囲に拡散することを抑制する。この結果、オゾン風foが着衣に到達するまでの間にオゾンの濃度が低下することを極力抑制し、オゾンとして、初期から使用濃度が低いもの(人体に影響を与えないもの)を用いて、効果的に脱臭を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着衣等の付着臭を効果的に脱臭できる脱臭装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の臭気を脱臭する脱臭装置としては、特許文献1に示すように、オゾン風を発生するオゾン発生器を備え、そのオゾン発生器が発生するオゾン風をトイレ、タンス等の臭気発生源に向けて流すものが提案されている。このものによれば、臭気発生源に対してオゾンの強力な酸化作用を作用させることができることになり、臭気発生源に対する脱臭を効果的に行うことができる。
【0003】
ところで、人体の局部的な付着臭、例えば、着衣、人体(毛髪等)等に付着したタバコ臭、宴会後の焼肉、鉄板焼き臭等の臭気を迅速且つ安全に脱臭したい場合がある。このような場合にも、前記特許文献1に係る脱臭装置を用いれば、オゾン風によりその付着臭を脱臭することは可能である。
【特許文献1】特開平10−113381号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に係る脱臭装置においては、オゾン風は、高電圧発生回路から電極部(一対の電極により構成)に高電圧を印加することにより発生させるものであり、そのオゾン風の速度は小さく、その指向性は低い。このため、上記脱臭装置を用いて、思った個所の付着臭を脱臭するためには、脱臭装置を付着臭の発生源(臭気発生源)に極めて近い距離に近づけた上で比較的長い時間に亘って脱臭を行わなければならず、使い勝手が悪い。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、着衣の付着臭を脱臭するに際して、使い勝手のよい脱臭装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
オゾン風を用いて着衣の脱臭を行う脱臭装置であって、
手で把持して使用するノズル装置が備えられ、
前記ノズル装置が、オゾン風と共に空気流をも吹き出すように設定されている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2以下の記載の通りとなる。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明によれば、ノズル装置が、オゾン風と共に空気流をも吹き出すように設定されていることから、空気流は、その高い指向性(動圧)に基づき、ノズル装置から比較的遠い距離までオゾン風を空気流の流れ方向に案内できる。しかも、その空気流及びオゾン風がノズル装置から吹き出され、そのノズル装置を使用者が把持して使用するものであることから、使用者は、空気流の流れ(動圧)を考慮して(空気流の流れの当たり方を感じて)、そのノズル装置からのオゾン風の吹出方向を思いの方向に手軽に変えることができる。このため、着衣の付着臭を脱臭するに際して、脱臭装置(本体)が、多少、離れて配置されていると否とかかわらず、オゾン風を、的確にオゾン風を当てるべき思った個所に当てることができ、短時間で付着臭の脱臭を行うことができる。これにより、着衣の付着臭を脱臭するに際して、オゾン風を当てるべき個所に脱臭装置をできるだけ近づけることが不要になると共に、オゾン風を当てるべき個所にオゾン風が的確に当たらないことに基づいて脱臭時間が増大することが防止できることになり、使い勝手を高めることができる。
またこの場合、連続流として、常にオゾンを着衣等に案内できる一方、付着臭の分解、脱臭に伴い生成された生成ガスを空気流により順次、排出できることになり、このことも、脱臭時間の短縮(使い勝手)に貢献することになる。
【0008】
請求項2に係る発明によれば、ノズル装置に、空気流を吹き出す空気吹出口と、該空気吹出口内に配置されてオゾン風を吹き出すオゾン吹出口とが備えられ、オゾン吹出口が、空気吹出口から吹き出される空気流領域内において該空気流の吹出し方向と同じ方向に向けてオゾン風を吹き出すように設定されていることから、空気吹出口からの空気流は、オゾン風の周囲を囲んだ状態で流れることになり、空気流は、その高い指向性(動圧)に基づき、ノズル装置から比較的遠い距離までオゾン風を空気流の流れ方向に案内しつつ、オゾンが空気流の外周囲に拡散することを抑制することになる。このため、オゾン風が着衣に到達するまでの間にオゾンの濃度が低下することを極力抑制できることになり、オゾンとして、初期から使用濃度が低いもの(人体に影響を与えないもの)を用いて、効果的に脱臭を行うことができる。
【0009】
請求項3に係る発明によれば、空気吹出口に空気供給用接続ホースを介して空気供給源が接続され、オゾン吹出口にオゾン供給用接続ホースを介してオゾン発生源が接続され、空気供給用接続ホース及びオゾン供給用接続ホースが伸縮調整可能とされていることから、付着臭の発生源(着衣)が当該脱臭装置から多少、離れていても、それに応じて空気供給用接続ホース及びオゾン供給用接続ホースを伸ばして、ノズル装置を付着臭の発生源に近づけることができると共に、オゾン発生源及び空気供給源からその各吹出口まで、オゾン風と空気流とを個々独立して供給して、オゾンの分解を防止できる。このため、付着臭の発生源が当該脱臭装置(本体)から多少、離れていても、付着臭の発生源が当該脱臭装置が近い位置に存在する場合と略同じ脱臭効果を得ることができる。勿論この場合、空気供給用接続ホース及びオゾン供給用接続ホースが伸縮調整可能とされていることから、ノズル装置の取り扱い性も高めることができる。
【0010】
請求項4に係る発明によれば、オゾン供給用接続ホースが空気供給用接続ホース内に配設されて、内外二重管構造とされていることから、空気供給用接続ホース及びオゾン供給用接続ホースを外見上、1本にまとめて配管構造の簡素化を図ることができると共に、ノズル装置の取り扱い性を、一層高めることができる。
【0011】
請求項5に係る発明によれば、壁面に収納ケースが取付けられ、収納ケース内に空気供給源及びオゾン発生源が収納され、収納ケースに、ノズル装置を着脱可能に保持するための保持部と、作動スイッチとが設けられ、作動スイッチは、保持部にノズル装置が保持されたときにはOFFとなって空気供給源からの空気流及びオゾン発生源からのオゾン風の供給を停止し、保持部からノズル装置が外されたときにはONとなって空気供給源及びオゾン発生源から空気流及びオゾン風を供給するように設定されていることから、使用者は、スイッチ操作を意識することなく付着臭の脱臭を行うことができ、使い勝手を高めることができる。
【0012】
請求項6に係る発明によれば、空気供給源及びオゾン発生源が収納ケース内に収納された状態で台車上に搭載され、収納ケースに、ノズル装置を着脱可能に保持するための保持部と、作動スイッチとが設けられ、作動スイッチが、保持部にノズル装置が保持されたときにはOFFとなって空気供給源からの空気流及びオゾン発生源からのオゾン風の供給を停止し、保持部からノズル装置が外されたときにはONとなって空気供給源及びオゾン発生源から空気流及びオゾン風を供給するように設定されていることから、使用者は、スイッチ操作を意識することなく付着臭の脱臭を行うことでき、さらには、付着臭の発生源から当該脱臭装置が離れていても、台車の移動によりその付着臭の発生源に近づけることができ、使い勝手を高めることができる。
【0013】
請求項7に係る発明によれば、作動スイッチのONを条件として作動を開始するタイマ手段が備えられ、
前記タイマ手段は、作動開始から所定時間を経過したときに、前記空気供給源からの空気流及び前記オゾン発生源からのオゾン風の供給を停止させる停止信号を出力するように設定されていることから、オゾンが過度に人体に供給されることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図4において、符号1は第1実施形態に係る脱臭装置である。この脱臭装置1は、壁面Wに横方向に延びるベース板2と、そのベース板2の表面側に並列的に取付けられる第1,第2カバーケース3,4とを、備えており、これらにより、収納ケース5が構成されている。ベース板2には、第1カバーケース3が覆う領域においてファン装置6が取付けられ、第2カバーケース4が覆う領域においてオゾン発生装置7が取付けられており、各装置6,7は、各カバーケース3,4によりそれぞれ覆われている。この場合、ベース板2は、使い勝手を考慮して、床面から所定高さ位置(例えば床面から1〜2m)における壁面Wに固定されている。尚、図3中、30は吸気口、図4中、31は吸気フィルタ(活性炭フィルタ)を示す。
【0015】
前記ファン装置6は、第1,第2カバーケース3,4を外した図4に示すように、ファン本体8と、そのファン本体8により作り出される空気流を吐出する吐出口9とを備えている。ファン本体8は、その作り出す風量(空気流量)を風量切換えスイッチ10により強、中、弱に切換えられることになっており、吐出口9は、ファン本体8が作り出した空気流を下方に向けるべく、第1カバーケース3から下方に向けて突出されている。この吐出口9には、空気供給用接続ホース11を介してノズル装置12が接続されており、ファン装置6からノズル装置12に向けて空気流を流すことができることになっている。空気供給用接続ホース11は、可撓性、伸縮性を有しており、その伸縮性等に基づき、空気供給用接続ホース11は、第1カバーケース3から所定距離の範囲で、引き延ばしたり、縮めたり、曲げたりすることができることになっている。ノズル装置12は、使用者が手で把持して使用するハンドタイプとされており、その内部には、空気通路を形成すべく空洞(図示略)が形成されている。このノズル装置12の先端部内面には、上記空洞に連通する空気吹出口13が外部に開口されており、その空気吹出口13から外部に向けてファン装置6に基づく空気流が吹き出されることになっている。尚、図4中、符号29は風量切換え基板を示す。
【0016】
前記オゾン発生装置7は、既知の如く、図4に示すように、オゾナイザー(一対の電極等により構成)14と、そのオゾナイザー14に高電圧を印加してオゾンを発生させるオゾナイザートランス15とを備えており、そのオゾナイザー14の入口側には、空気流を送り込むコンプレッサ16がオゾン逆止弁17を介して接続されている。このオゾナイザー14の出口側には、オゾン供給用接続ホース18が、その一端部をもって接続されており、そのオゾン供給用接続ホース18の径は、前記空気供給用接続ホース11の径よりも十分に小さくされている。このオゾン供給用接続ホース18の他端側は、ファン装置6における吐出口9付近から空気供給用接続ホース11内に入れられてノズル装置12に向けて延ばされており、そのオゾン供給用接続ホース18の他端開口は、オゾン吹出口19として、ノズル装置12の空気吹出口13内の略中央に位置されて、外部に対して、空気吹出口13と同方向に向けて開口されている。この場合、オゾン供給用接続ホース18は、長さに関し余裕を持たせつつ空気供給用接続ホース11内に入れられており、オゾン供給用接続ホース18は、空気供給用接続ホース11の伸長性等に対して的確に追従できることになっている。勿論、オゾン供給用接続ホース18についても、空気供給用接続ホース11同様、伸縮性等を有するものを用いてもよい。
【0017】
これにより、オゾン供給用接続ホース18と空気供給用接続ホース11とは内外二重管構造を構成することになり、オゾン供給用接続ホース18内にオゾン風が流れ、オゾン供給用接続ホース18と空気供給用接続ホース11との間の環状通路に空気流が流れることになる。そして、ノズル装置12からの各流れの吹出しに際しては、図5に示すように、空気流faが空気吹出口13から外部に吹き出される一方、オゾン風foが、空気吹出口13から吹き出される空気流fa領域内においてその空気流faの吹出し方向と同じ方向に吹き出されることになる。
【0018】
前記ベース板2には、図1,図4に示すように、右下部において、ノズル装置12を保持するための保持部としての保持領域20が設けられている。この保持領域20及びノズル装置12には、互いに吸引するマグネット(図示略)がそれぞれ設けられており、保持領域20にノズル装置12を近づけると、マグネットの吸引作用によりノズル装置12が保持領域20に保持できることになっている。また、この保持領域20にはマグネットスイッチSW2(図6参照)の一方を構成するリードスイッチ部21が設けられ、ノズル装置12の内面に、空気吹出口13の上部においてマグネットスイッチの他方を構成する永久磁石部22が設けられている。このマグネットスイッチSW2は、ノズル装置12が保持領域20に保持されたとき、リードスイッチ部21と永久磁石部22とが互いに近接してOFFとなることになっており、そのOFFに基づき、ファン装置6、オゾン発生装置7(オゾナイザートランス15)、コンプレッサ16は、運転停止状態となることになっている。その一方、ノズル装置12を保持領域20から外して、永久磁石部22をリードスイッチ部21から離れたときには、マグネットスイッチSW2はONとなることになっており、そのONに基づき、ファン装置6、オゾン発生装置7(オゾナイザートランス15)、コンプレッサ16は、運転状態になることになっている。
【0019】
上記脱臭装置1は、本実施形態においては、図6に示す制御回路に基づき制御される。当初、ノズル装置12がベース板2の保持領域20に保持されていることを前提に具体的に説明する。
【0020】
第2カバーケース4側壁の電源スイッチ(両切りスイッチ)SW1を閉成(ON)すると、図示を略すランプが点灯し、脱臭装置1が使用可能状態(待機状態)にあることを示す。
すなわち、ノズル装置12がベース板2の保持領域20に保持されている状態においては、マグネットスイッチ(両切りスイッチ)SW2は開成(OFF)状態にあり、この状態で、電源スイッチSW1を閉成しても、ファン装置6も、オゾナイザー14も、コンプレッサ16も作動はしない。
【0021】
上記状態において、ノズル装置12を把持してそのノズル装置12を保持領域20から外すと、永久磁石部22がリードスイッチ部21から離れ、マグネットスイッチSW2,SW2は閉成(ON)される。これにより、タイマー(コイル)Tに通電が行われて、タイマーに対応する常開接点tが閉成され、ファン装置6のVR(可変抵抗器)基板23、オゾナイザー14のVR基板24に対して電圧がそれぞれ印加される。この結果、ファン装置6に、VR基板(風量ボリューム)23、AC/DC変換器25を介して駆動電流が供給されて、ファン装置6は空気流faを送り出すことになり、オゾナイザー14にVR基板24、オゾナイザートランス15を介して高電圧が印加されてオゾナイザー14においてオゾンが発生される。同時に、コンプレッサ作動用リレー(コイル)CMに対して通電が行われ、これに基づきコンプレッサ16が駆動され、オゾン風foがオゾン発生装置7(オゾナイザー14)から送り出される。尚、図2中、符号26は風量ボリューム、27はオゾン濃度ボリューム、28は電源コードである。
【0022】
ファン装置6により空気流faが送り出されると共に、オゾン発生装置7によりオゾン風foが送り出されると、空気吹出口13から空気流faが吹き出されると共に、オゾン吹出口19からオゾン風foが吹き出される。このとき、図5に示すように、オゾン風foは、吹出口から吹き出される空気流fa領域内においてその空気流faの吹出し方向と同じ方向に向けて吹き出されることになり、空気流faは、オゾン風foの周囲を囲んだ状態で流れることになる。このため、空気流faは、その高い指向性(動圧)に基づき、ノズル装置12から比較的遠い距離までオゾン風foを空気流faの流れ方向に案内することになり、使用者は、ハンドタイプのノズル装置12を着衣から適度の距離離間させた位置で吹出口13,19の位置を動かし、吹出口13,19からの空気流faの流れ(動圧)を感じながら、所望の着衣個所にオゾン風foを当てることができる。これにより、着衣の付着臭を的確に脱臭することができ、脱臭に要する脱臭時間も短縮できることになり、使い勝手が向上する。勿論このとき、使用者は、着衣だけでなく、毛髪等の付着臭を併せて脱臭してもよい。この結果、着衣の付着臭を脱臭するに際して、オゾン風foを当てるべき個所に脱臭装置1をできるだけ近づけることが不要になると共に、オゾン風foを当てるべき個所にオゾン風foが的確に当たらないことに基づいて脱臭時間が増大することを防止できることになる。
【0023】
このとき、空気流fa及びオゾン風foが、オゾンの分解(オゾン濃度の低下)を回避すべく、各吹出口まで各接続ホース11,18により独立に送り出される一方、空気吹出口13からの空気流faは、オゾン風foの外周囲を囲んだ状態で流れて、その高い指向性(動圧)に基づき、ノズル装置12から比較的遠い距離までオゾン風foを空気流faの流れ方向に案内しつつ、オゾンが空気流faの外周囲に拡散することを抑制する。このため、オゾン風foが着衣に到達するまでの間にオゾンの濃度が低下することを極力抑制できることになり、オゾンとして、初期から使用濃度が低いもの(人体に影響を与えないもの)を用いて、脱臭を効果的に行うことができる。
【0024】
またこの場合、空気供給用接続ホース11及びオゾン供給用接続ホース18が伸縮調整可能とされていることから、付着臭の発生源(使用者)が脱臭装置1から多少、離れていても、それに応じて空気供給用接続ホース11及びオゾン供給用接続ホース18を伸ばして、近い場合同様、付着臭の発生源に対してオゾン風foと空気流faとを個々独立して供給できることになり、付着臭の発生源が脱臭装置1(本体)から遠のくことに基づきオゾンが分解されることを防止できる。このため、付着臭の発生源(使用者)が当該脱臭装置1(本体)から多少、離れていても、付着臭の発生源が当該脱臭装置1が近い位置に存在する場合と略同じ脱臭効果を得ることができる。
【0025】
使用者が着衣等の脱臭を終え、ノズル装置12をベース板2の保持領域20に戻すと、リードスイッチ部21と永久磁石部22とが互いに近接した状態となり、マグネットスイッチSW2,SW2は、開成(OFF)状態となる。これにより、VR基板23,24に電圧が印加されず、また、コンプレッサ作動用リレーCMに通電が行われないことになり、ファン装置6、オゾン発生装置7、コンプレッサ16等、全ての装置の運転が停止される。
【0026】
また、運転状態であっても、運転開始から所定時間(例えば5分間)経過したときには、タイマリレーTがその常開接点tを開成することになり、これに基づき、各装置のVR基板23,24に電圧が印加されず、コンプレッサ用作動リレーCMに通電が行われなくなり、全ての装置の作動が停止する。尚、図6中、FCはヒューズであり、図4中、28はOFFタイマー基板を示す。
【0027】
図7は他の実施形態を示すものである。この実施形態において、前記実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】
この他の実施形態においては、脱臭装置1が台車31に搭載されて移動可能にしたものが示されている。台車31は、フレーム構造体32の下部にキャスタ33を取付けることにより構成され、その台車31上には2本の支柱34が起立されている。その2本の支柱34には、跨るようにして取付け板35が取付けられており、その取付け板35に前記実施形態に係る脱臭装置1が取付けられている。この場合、横方向の幅を短縮するため、取付け板35の一方の面(表、裏の一方の面)にファン装置6が取付けられ、取付け板35の他方の面(表、裏の他方の面)にオゾン発生装置(図7においては図示を略す)が取付けられている。これにより、付着臭の発生源(使用者)から脱臭装置1が離れていても、台車31の移動によりその付着臭の発生源に近づけることができ、使い勝手を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】壁面に取付けられた実施形態に係る脱臭装置を示す正面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図1の底面図。
【図4】第1,第2カバーケースを取り除いた状態の脱臭装置を示す正面図。
【図5】ノズル装置からのオゾン風fo及び空気流faの流れ状態を示す説明図。
【図6】実施形態に係る脱臭装置の作動を制御する制御回路図。
【図7】第2実施形態に係る脱臭装置を示す図。
【符号の説明】
【0030】
1 脱臭装置
2 ベース板(収納ケース)
3 第1カバーケース(収納ケース)
4 第2カバーケース(収納ケース)
6 ファン装置(空気供給源)
7 オゾン発生装置(オゾン発生源)
11 空気供給用接続ホース
12 ノズル装置
13 空気吹出口
14 オゾナイザー(オゾン発生装置)
15 オゾナイザートランス(オゾン発生装置)
18 オゾン供給用接続ホース
19 オゾン吹出口
20 保持領域(保持部)
31 台車
SW マグネットスイッチ(作動スイッチ)
T タイマーリレー(タイマー手段)
t 常開接点(タイマ手段)
W 壁面



【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン風を用いて着衣の脱臭を行う脱臭装置であって、
手で把持して使用するノズル装置が備えられ、
前記ノズル装置が、オゾン風と共に空気流をも吹き出すように設定されている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ノズル装置に、空気流を吹き出す空気吹出口と、該空気吹出口内に配置されてオゾン風を吹き出すオゾン吹出口とが備えられ、
前記オゾン吹出口が、前記空気吹出口から吹き出される空気流領域内において該空気流の吹出し方向と同じ方向に向けてオゾン風を吹き出すように設定されている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記空気吹出口に空気供給用接続ホースを介して空気供給源が接続され、
前記オゾン吹出口にオゾン供給用接続ホースを介してオゾン発生源が接続され、
前記空気供給用接続ホース及び前記オゾン供給用接続ホースが伸縮調整可能とされている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記オゾン供給用接続ホースが前記空気供給用接続ホース内に配設されて、内外二重管構造とされている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項5】
請求項4において、
壁面に収納ケースが取付けられ、
前記収納ケース内に前記空気供給源及び前記オゾン発生源が収納され、
前記収納ケースに、前記ノズル装置を着脱可能に保持するための保持部と、作動スイッチとが設けられ、
前記作動スイッチは、前記保持部に前記ノズル装置が保持されたときにはOFFとなって前記空気供給源からの空気流及び前記オゾン発生源からのオゾン風の供給を停止し、前記保持部から前記ノズル装置が外されたときにはONとなって前記空気供給源及び前記オゾン発生源から空気流及びオゾン風を供給するように設定されている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項6】
請求項4において、
前記空気供給源及び前記オゾン発生源が収納ケース内に収納された状態で台車上に搭載され、
前記収納ケースに、前記ノズル装置を着脱可能に保持するための保持部と、作動スイッチとが設けられ、
前記作動スイッチが、前記保持部に前記ノズル装置が保持されたときにはOFFとなって前記空気供給源からの空気流及び前記オゾン発生源からのオゾン風の供給を停止し、前記保持部から前記ノズル装置が外されたときにはONとなって前記空気供給源及び前記オゾン発生源から空気流及びオゾン風を供給するように設定されている、
ことを特徴とする脱臭装置。
【請求項7】
請求項5又は6において、
前記作動スイッチのONを条件として作動を開始するタイマ手段が備えられ、
前記タイマ手段は、作動開始から所定時間を経過したときに、前記空気供給源からの空気流及び前記オゾン発生源からのオゾン風の供給を停止させる停止信号を出力するように設定されている、
ことを特徴とする脱臭装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−270227(P2009−270227A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122263(P2008−122263)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(508137958)株式会社イワモト機工 (1)
【出願人】(397045769)環境工学株式会社 (35)
【Fターム(参考)】