説明

腫瘍検出方法及び腫瘍検出装置

【課題】人体の深い位置にある腫瘍を検出可能なUWBパルスを用いた腫瘍検出方法及び腫瘍検出装置を提供する。
【解決手段】第1の電波パルスを照射し、第1の電波パルスの反射波である第2の電波パルスが人体の内部で反射されたものであるかどうかを判定し、第2の電波パルスが人体の内部で反射したものでない場合は、第3の電波パルスを照射し、第3の電波パルスの反射波である第4の電波パルスが人体の内部で反射されたものであるかどうかを判定し、第1の電波パルスの電圧振幅をV1、単位時間あたりの第1の電波パルスの数をN1、第3の電波パルスの電圧振幅をV3、単位時間あたりの第3の電波パルスの数をN3としたときに、V3はV1より大きく且つN3はN1よりも小さく、第2の電波パルス若しくは第4の電波パルスが人体の内部で反射されたものであると判定された場合は、人体の内部に腫瘍があると判断することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波パルスを用いて人体内の腫瘍を検出するための腫瘍検出方法、及び、腫瘍検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的な触診以外の腫瘍の検査には、腫瘍マーカー検査、内視鏡検査、X線検査(CT検査も含まれる)、MR検査、マンモグラフィー検査、及び、PET検査などがあるが、近年人体への与える悪影響が少ないとの理由でUWB(Ultra Wide Band)パルスを用いた検査が行われている。例えば、特許文献1に記載されているように、UWBパルスを生成し、複数のアンテナの送受信の機能を切り替えながら照射したUWBパルスの反射波を計測して腫瘍を検出することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−69158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、UWBパルスを用いる検査方法では、人体の導電率の影響により、人体の深い位置に腫瘍がある場合に電波が減衰して反射波が検知できないことがあり、反射波の検知がないからといって、深い位置に腫瘍がないと断定することができないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
本適用例にかかる腫瘍検出方法は、第1の電波パルスを人体に照射することと、前記第1の電波パルスの反射波である第2の電波パルスが前記人体の内部の腫瘍で反射されたものであるかどうかを判定することと、前記第2の電波パルスが前記腫瘍で反射したものでないと判定された場合は、第3の電波パルスを前記人体に照射することと、前記第3の電波パルスの反射波である第4の電波パルスが前記腫瘍で反射されたものであるかどうかを判定することと、を含み、前記第1の電波パルス及び前記第3の電波パルスの周波数帯域はUWBに含まれるものであり、前記第1の電波パルスの電圧振幅をV1、単位時間あたりの前記第1の電波パルスの数をN1、前記第3の電波パルスの電圧振幅をV3、及び、前記単位時間あたりの前記第3の電波パルスの数をN3としたときに、V3はV1より大きく且つN3はN1よりも小さいことを特徴とする。
【0007】
この方法によれば、第1の電波パルスの電圧振幅がV1であり、第3の電波パルスの電圧振幅がV1よりも大きいV3であり、第1の電波パルスの反射波である第2の電波パルスが人体の内部で反射したものでないときに、第3の電波パルスの反射波である第4の電波パルスが人体の内部で反射したものであるかどうかを判定することで、第1の電波パルスで検出可能な領域よりも深い領域に存在する腫瘍を第3の電波パルスを用いて検出することができる。また、V3はV1より大きくかつN3はN1よりも小さいことにより、より電圧振幅の大きい電波パルスを用いた場合の人体への悪影響の増加を小さくすることができる。
【0008】
[適用例2]
上記適用例にかかる腫瘍検出方法において、前記V1と前記N1との積は、前記V3と前記N3との積と同じであることが好ましい。
【0009】
この方法によれば、第1の電波パルスの電圧振幅V1と単位時間あたりの第1の電波パルスの数N1との積が、第3の電波パルスの電圧振幅V3と単位時間あたりの第3の電波パルスの数N3との積と同じであることで、第1の電波パルスが単位時間あたりに人体に与える影響と第3の電波パルスが単位時間あたりに人体に与える影響とを同じにすることができる。これにより、人体に悪影響を与えない電圧振幅と単位時間あたりの電波パルス数との積の値MSを算出しておき、MSを超えないように電波パルスの電圧振幅と単位時間あたりの電波パルス数を設定することで、人体に安全な腫瘍検出方法とすることができる。
【0010】
[適用例3]
上記適用例にかかる腫瘍検出方法において、前記第2の電波パルス及び前記第4の電波パルスは、複数の受信アンテナで受信されることが好ましい。
【0011】
この方法によれば、第2の電波パルス及び第4の電波パルスを複数のアンテナで受信することで、ひとつのアンテナで受信するよりも正確に腫瘍の有無を判断することができる。また、複数のアンテナで受信することにより腫瘍の位置を算出することができる。
【0012】
[適用例4]
本適用例にかかる腫瘍検出装置は、パルスを生成するパルス生成部と、前記パルスに基づき、周波数帯域がUWBに含まれる送信電波パルスを人体に送信する送信部と、前記送信電波パルスの反射波である受信電波パルスを受信する受信部と、前記受信電波パルスが、前記人体の内部の腫瘍で反射されたものであるかどうかの判定を行う反射波判定部と、を含み、前記パルス生成部は、第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの反射波である前記受信電波パルスが前記人体の内部の腫瘍から反射されたものでないと判定された場合は、第3のパルスを生成し、前記送信部は、前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスを前記人体に送信し、前記第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの電圧振幅をV1、前記第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの単位時間あたりのパルス数をN1、前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスの電圧振幅をV3、前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスの前記単位時間あたりのパルス数をN3、としたときに、V3はV1よりも大きく且つN3はN1よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、腫瘍検出装置が、パルス生成部と、送信部と、受信部と、反射波判定部と、を含み、受信電波パルスが送信電波パルスの反射波であり且つ受信電波パルスが人体内部から反射されたものであることを判定することにより人体内部に腫瘍があることを検出することができる。また、第1のパルスに基づく送信電波パルスで人体内部の腫瘍が確認できなかった場合には、電圧振幅のより大きい第3のパルスに基づく送信電波パルスの反射波を計測することで、第1のパルスに基づく送信電波パルスでは確認できないより深い位置にある腫瘍を検出することができる。このとき、第3のパルスに基づく送信電波パルスの単位時間あたりのパルス数を第1のパルスに基づく送信電波パルスの単位時間あたりのパルス数よりも少なくすることで、電圧振幅を大きくした場合の人体への悪影響の増加を小さくすることができる。
【0014】
[適用例5]
上記適用例にかかる腫瘍検出装置において、前記V1と前記N1との積は、前記V3と前記N3との積と同じであることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、第1のパルスに基づいた送信電波パルスにおける電圧振幅V1と単位時間あたりのパルス数N1との積が、第3のパルスに基づいた送信電波パルスにおける電圧振幅V3と単位時間あたりのパルス数N3との積と同じであることにより、第1のパルスに基づいた送信電波パルスが人体に与える影響と第3のパルスに基づいた送信電波パルスが人体に与える影響とを同じにすることができる。
【0016】
[適用例6]
上記適用例にかかる腫瘍検出装置において、前記受信部は、複数の受信アンテナを有することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、受信電波パルスを複数のアンテナで受信することで、ひとつのアンテナで受信するよりも正確に腫瘍の有無を判断することができる。また、複数のアンテナで受信することにより腫瘍の位置を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】腫瘍検出装置の概略ブロック図。
【図2】腫瘍検出装置の処理の一部を示す概略フローチャート。
【図3】腫瘍検出装置の使用例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
(第1実施形態)
図1に、本実施形態に係る腫瘍検出装置100の概略ブロック図を示す。腫瘍検出装置100は、受信部110、反射波解析部120、制御部130、パルス生成部140、送信部150、及び、操作部160を含む。
【0021】
受信部110は、受信アンテナ、及び、受信した電波パルス(反射波)のアナログ−デジタル変換(以降AD変換と記載する)を行うアナログ−デジタル変換部(以降AD変換部と記載する)を含む。AD変換された反射波の情報は、受信情報111として反射波解析部120に伝達される。また、受信部110の動作モードなどの設定は制御部130から出力される受信部制御情報131により行われる。図1において特に図示はしていないが、受信部110には受信アンテナも含まれる。
【0022】
反射波解析部120は、制御部130からの解析制御情報132、及び、パルス生成部140からのパルス生成情報142を基にして受信情報111の解析を行う。解析結果は解析情報121として制御部130に伝達される。後述するが、パルス生成情報142には、送信部150から送信(照射)される電波パルスのタイミング情報が含まれる。反射波解析部120は、該タイミング情報から照射された電波パルスと受信された反射波との間の関連付けを行う。
【0023】
制御部130は、腫瘍検出装置100内部の制御を行う部分である。制御部130は、制御情報として、受信部制御情報131、解析制御情報132、パルス生成制御情報133、及び、送信部制御情報134を出力する。制御部130が腫瘍検出装置100をどのように制御するかは、操作部160から伝達される操作情報161で指示される。腫瘍検出装置100内部の状態及び反射波解析部120における反射波の解析結果は、表示情報135として操作部160に出力される。尚、腫瘍検出装置100内部の時刻の管理は制御部130により行われ、該時刻の情報は腫瘍検出装置100の構成要素に対して出力される。
【0024】
パルス生成部140は、パルス生成制御情報133に従い、送信部150から出力される電波パルスのトリガーとなる信号を生成する。該トリガーとなる信号は、パルスタイミング情報141として送信部150に伝達される。パルスタイミング情報141には、電波パルスの照射開始タイミング情報と照射時間の情報とが含まれる。また、反射波解析部120に伝達されるパルス生成情報142には、電波パルスの照射開始タイミング情報が含まれる。尚、照射開始タイミングは信号変化により伝達することができるが、照射タイミングを規定する情報として制御部130から出力される時刻の情報を用いてもよい。
【0025】
送信部150は、送信部制御情報134及びパルスタイミング情報141に従い、UWBに含まれる周波数の電波パルスの照射を行う部分である。図1において特に図示はしていないが、送信部150には送信アンテナも含まれる。照射する電波パルスの開始タイミング及び照射時間はパルス生成部140から伝達されるパルスタイミング情報141に従って制御され、照射する電波パルスの電圧振幅は制御部130から伝達される送信部制御情報134に含まれる。
【0026】
操作部160は、操作者が腫瘍検出装置100を操作するためのユーザーインターフェイスを提供するための部分である。図1において特に図示はしていないが、例えば、モニター、キーボード及びマウスなどが含まれる。本実施形態におけるユーザーインターフェイスは、検出対象(腫瘍)の情報や腫瘍検出装置100内部の制御情報など操作者が必要な情報が的確に得られ、腫瘍検出装置100に対する必要な操作が行うことが可能なものであれば特に限定するものではない。例えば、ゲームに使用されるようなスティック状の部位を持つ入力装置でもかまわない。
【0027】
次に、図2−(a)及び図2−(b)に示したフローチャートを用いて腫瘍検出装置100の動作を説明する。図2−(a)は、本実施形態の説明においてはメインルーチンに相当し、図2−(b)は該メインルーチンのサブルーチンに相当する。
【0028】
図2−(a)の開始時においては、既に腫瘍検出装置100の電源は投入されリセット等の装置が機能するために必要な処理が行われ、操作者による操作が可能な状態にあるものとする。まず、操作者は操作部160を用いて、検出を行うために必要な動作モードの設定を行う(S201)。動作モード設定には、例えば、電波パルスの電圧振幅の設定間隔、検出開始時の電圧振幅及び被検査者の年齢などが含まれる。電波パルスの人体への照射に関する制限事項は予め制御部130に記憶されており、制御部130は該制限事項の範囲内において動作モードに設定された指示に従い腫瘍検出装置100内部の制御を行う。必要な動作モードの設定の後、操作者は操作部160を介して検査の開始を腫瘍検出装置100に対して指示する。
【0029】
検査開始の指示がされると、制御部130は、検査に必要な制御事項の設定を行う(S202)。設定すべき制御事項は多々あるが、図2では、必要な制御事項のひとつとして、本実施形態の説明で用いる終了フラグを示した。終了フラグは、検査の終了を判定するためのフラグである。S202において、終了フラグはオフに設定される。
【0030】
次に、制御部130は照射する電波パルスの仕様の設定を行う(S203)。S203の処理は図2−(b)に示したサブルーチンであり、照射する電波パルスの仕様の設定を行うものである。上述したように、電波パルスの人体への照射に関する制限事項は制御部130に予め記憶されている。該制限事項としては、社団法人電波産業会の制定する規格や厚生労働省などが制定する規準若しくは規格などを想定している。これらの規格若しくは基準をクリアする方法として、本実施形態においては、単位時間あたりの電力スペクトラム密度を一定にする方法をとる。また、反射波を弱める要因として、腫瘍の位置以外に腫瘍自体による錯乱が考えられる。これらを考慮すると、人体に安全な範囲内で単位時間あたりの電力スペクトラム密度が最大となるように照射する電波パルスを制御することが好ましい。
【0031】
電力スペクトラム密度を最大とするための制御に、照射する電波パルスの電圧振幅と単位時間あたりの照射回数(パルス数)との積を利用する。該積の値を一定値となるように制御することにより電力スペクトラム密度を最大にすることができることから、電波パルス生成における制御を容易なものとすることができる。従って、第1の電波パルス(送信電波パルス)の電圧振幅をV1、所定の時間内の第1の電波パルスの照射回数をN1とし、第3の電波パルス(送信電波パルス)の電圧振幅をV3、所定の時間内の第3の電波パルスの照射回数をN3としたときに、V1>V3ならばN1<N3であり、V1<V3ならばN1>N3となる。
【0032】
図2−(b)の処理について説明する。まず、照射可能な電波パルスと照射回数との組み合わせによる電波パルスの照射がすべてのケースで終了したかどうかを判断する(S301)。すべてのケースが終了したかどうかは、制御部130内部のレジスター若しくはフラグに情報として保持されているものとする。すべてのケースが終了した場合には、終了フラグをオンとし(S303)、サブルーチンの処理を終了する。すべてのケースが終了していない場合には、電圧振幅としてまだ実行していない値Vnを設定し、Vnに対応する単位時間あたりの照射回数Nnを算出し、所定のレジスターに保持し(S302)、サブルーチンの処理を終了する。尚、S302の処理において、Vnが設定可能な最後の値であるときには、すべてのケースが終了したことを示す情報が上述したレジスター若しくはフラグに保持される。上述したVnは、送信部制御情報134のひとつとして制御部130から送信部150に伝達される。また、上述したNnは、パルス生成制御情報133の中のひとつとしてパルス生成部140に伝達される。
【0033】
電波パルス設定の処理(S203)の後、終了フラグの確認が行われる(S204)。終了フラグがオンの場合は、照射できる電波パルスの照射が終了していることから、検査結果(腫瘍の検出なし)を所定のレジスターに保存し(S207)、検査を終了する。終了フラグがオフの場合には、設定された電波パルスの仕様に従い電波パルスの照射が行われる(S205)。
【0034】
反射波解析部120では、照射した電波パルスと受信した電波パルスとの関連付けの処理を行い、受信した電波パルスが腫瘍からの反射波であるかどうか判定する(S206)。受信した電波パルスが反射波であった場合には検査結果(腫瘍の検出あり)として反射波の情報を所定のレジスターに保持(S207)して検査を終了する。腫瘍からの反射波がない場合には電波パルス設定の処理(S203)に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0035】
上述した処理により、電波パルスを人体に照射すること、反射波が人体の内部の腫瘍
で反射されたものであるかどうかを判定すること、反射波が腫瘍で反射したものでないと判定された場合は異なる電波パルスを人体に照射すること、異なる電波パルスの反射波が腫瘍で反射されたものであるかどうかを判定することが行われる。
【実施例1】
【0036】
図3−(a)に、腫瘍検出装置100を用いたひとつの実施例を示す。送信アンテナ156は、上述したように送信部150に含まれる。同様に、受信アンテナ116は受信部110に含まれる。送信アンテナ156から照射された電波パルス11は、その一部が被検査対象10(腫瘍)により反射され反射波12となり受信アンテナ116により受信される。反射波12は、受信情報111として反射波解析部120に伝達され、電波パルス11のトリガー情報との関連付けが解析され、被検査対象10が存在するかどうかの判定が行われる。
【実施例2】
【0037】
図3−(b)に、腫瘍検出装置100を用いたひとつの実施例を示す。複数の受信アンテナ117及び複数の送信アンテナ157は被験者20を包むような形状の台座170に備え付けられている。送信電波パルス信号21が送信アンテナ157に伝達され電波パルスとして被験者20に照射される。被験者20からの反射波は受信アンテナ117により受信され、受信電波パルス信号22として伝達される。複数の送信アンテナ157からの電波パルスの照射はアンテナひとつひとつ毎に個別に行われ、電波パルスの受信は複数の受信アンテナ117で同時に行われる。受信部110に含まれる受信アンテナを複数の受信アンテナ117とすることにより、腫瘍の位置を計算することが可能となる。
【0038】
以上述べたように、送信する電波パルスの電圧振幅と単位時間あたりの送信する電波パルスのパルス数との積が一定の値となるように制御することで、社団法人電波産業会の制定する規格や厚生労働省などが制定する規準若しくは規格などを満足しながら電力スペクトラム密度を最大にした状態で腫瘍検出の検査を行うことができる。尚、本発明の実施は上述した実施形態におけるものに限定するものではない。例えば、腫瘍検出装置100がネットワークに接続され、該ネットワークを介して遠隔地から操作されるものでもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…被検査対象、11…電波パルス、12…反射波、20…被験者、21…送信電波パルス信号、22…受信電波パルス信号、100…腫瘍検出装置、110…受信部、111…受信情報、116…受信アンテナ、117…受信アンテナ、120…反射波解析部、121…解析情報、130…制御部、131…受信部制御情報、132…解析制御情報、133…パルス生成制御情報、134…送信部制御情報、135…表示情報、140…パルス生成部、141…パルスタイミング情報、142…パルス生成情報、150…送信部、156…送信アンテナ、157…送信アンテナ、160…操作部、161…操作情報、170…台座。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電波パルスを人体に照射することと、
前記第1の電波パルスの反射波である第2の電波パルスが前記人体の内部の腫瘍で反射されたものであるかどうかを判定することと、
前記第2の電波パルスが前記腫瘍で反射したものでないと判定された場合は、第3の電波パルスを前記人体に照射することと、
前記第3の電波パルスの反射波である第4の電波パルスが前記腫瘍で反射されたものであるかどうかを判定することと、を含み、
前記第1の電波パルス及び前記第3の電波パルスの周波数帯域はUWBに含まれるものであり、
前記第1の電波パルスの電圧振幅をV1、単位時間あたりの前記第1の電波パルスの数をN1、前記第3の電波パルスの電圧振幅をV3、及び、前記単位時間あたりの前記第3の電波パルスの数をN3としたときに、V3はV1より大きく且つN3はN1よりも小さいことを特徴とする腫瘍検出方法。
【請求項2】
前記V1と前記N1との積は、前記V3と前記N3との積と同じであることを特徴とする請求項1に記載の腫瘍検出方法。
【請求項3】
前記第2の電波パルス及び前記第4の電波パルスは、複数の受信アンテナで受信されることを特徴とする請求項1又は2に記載の腫瘍検出方法。
【請求項4】
パルスを生成するパルス生成部と、
前記パルスに基づき、周波数帯域がUWBに含まれる送信電波パルスを人体に送信する送信部と、
前記送信電波パルスの反射波である受信電波パルスを受信する受信部と、
前記受信電波パルスが、前記人体の内部の腫瘍で反射されたものであるかどうかの判定を行う反射波判定部と、
を含み、
前記パルス生成部は、第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの反射波である前記受信電波パルスが前記人体の内部の腫瘍から反射されたものでないと判定された場合は、第3のパルスを生成し、
前記送信部は、前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスを前記人体に送信し、
前記第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの電圧振幅をV1、
前記第1のパルスに基づく前記送信電波パルスの単位時間あたりのパルス数をN1、
前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスの電圧振幅をV3、
前記第3のパルスに基づく前記送信電波パルスの前記単位時間あたりのパルス数をN3、としたときに、V3はV1よりも大きく且つN3はN1よりも小さいことを特徴とする腫瘍検出装置。
【請求項5】
前記V1と前記N1との積は、前記V3と前記N3との積と同じであることを特徴とする請求項4に記載の腫瘍検出装置。
【請求項6】
前記受信部は、複数の受信アンテナを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の腫瘍検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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