腫瘍画像化のターゲットとしてのF1t4(VEGFR−3)および抗腫瘍療法
【課題】精製Flt4受容体型チロシンキナーゼポリペプチドおよびその断片およびそれらの使用を提供する。
【解決手段】精製Flt4受容体型チロシンキナーゼポリペプチドおよびその断片、すなわち、哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなる精製ポリペプチド、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、これらのポリペプチドに特異的に結合するプローブ、およびそれらの使用。
【解決手段】精製Flt4受容体型チロシンキナーゼポリペプチドおよびその断片、すなわち、哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなる精製ポリペプチド、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、これらのポリペプチドに特異的に結合するプローブ、およびそれらの使用。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなる精製ポリペプチドであって、
前記一部分が少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも第一、第二および第三の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、
該ポリペプチドがVEGFR−3免疫グロブリンドメインIV - VIIを欠損しており、かつ
該ポリペプチドがあらゆる膜貫通ドメインを欠損した可溶性ポリペプチドである
ことを特徴とする、精製ポリペプチド。
【請求項2】
前記一部分が、VEGFR−3−ECの第一、第二および第三の免疫グロブリンドメインから本質的になる、請求項1に記載の精製ポリペプチド。
【請求項3】
VEGFR−3がヒトVEGFR−3である、請求項1または2に記載の精製ポリペプチド。
【請求項4】
VEGFR−2またはVEGFR−3の免疫グロブリン様ドメインをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項5】
VEGFR−3が配列番号2および配列番号4からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項6】
VEGFR−3をコードするヒト遺伝子の補体にハイブリダイズするポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドがVEGFR−1をコードするヒト遺伝子の補体にハイブリダイズすることができないハイブリダイゼーション条件下において、VEGFR−3が、前記ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含んでなり、前記ハイブリダイゼーション条件が
(a) 50%ホルムアミド、5×デンハート溶液、5×SSPE、0.1%SDS、および0.1mg/mlの超音波処理したサケ精子DNAを含んでなるハイブリダイゼーション溶液、
(b) 42℃の温度で18〜24時間のハイブリダイゼーション、および
(c) ハイブリダイゼーションに続く65℃の洗浄温度での1×SSCおよび0.1%SDSを含んでなる洗浄溶液を用いる洗浄
を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項7】
免疫グロブリンFcペプチドに融合した、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドを含んでなる、融合タンパク質。
【請求項8】
該ポリペプチドに付着した細胞傷害性薬剤をさらに含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質。
【請求項9】
細胞傷害性薬剤が、植物毒素、細菌毒素、真菌毒素、放射性同位元素、代謝阻害剤、アルキル化剤、有糸分裂阻害剤、およびDNA挿入剤からなる群より選択される、請求項8に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質と、薬学上許容可能なキャリヤーとを含んでなる、組成物。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含んでなる、ポリヌクレオチド。
【請求項12】
ポリペプチドまたは融合タンパク質をコードする配列に操作結合している発現制御配列をさらに含んでなる、請求項11に記載のポリヌクレオチド。
【請求項13】
請求項11に記載のポリヌクレオチドに操作結合している発現調節配列を含んでなる、発現ベクター。
【請求項14】
発現制御配列が哺乳類細胞における発現を促進するプロモーターを含んでなる、請求項13に記載の発現ベクター。
【請求項15】
レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルス、およびヘルペスウイルスからなる群より選択されるウイルスベクターである、請求項14に記載の発現ベクター。
【請求項16】
請求項11〜15のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドまたはベクターと、薬学上許容可能なキャリヤーを含んでなる、組成物。
【請求項17】
請求項11〜15のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドまたはベクターを用いて形質転換またはトランスフェクションした細胞。
【請求項18】
腫瘍性疾患の診断に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項19】
腫瘍性疾患の治療に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項20】
腫瘍性疾患が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍であり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなる、請求項18または19に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項21】
腫瘍性疾患が乳癌である、請求項18または19に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項22】
腫瘍転移の診断に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項23】
腫瘍転移の予防に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項24】
腫瘍性疾患の診断に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項25】
腫瘍性疾患の治療に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物
【請求項26】
腫瘍性疾患が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍であり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなる、請求項24または25に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項27】
腫瘍性疾患が乳癌である、請求項24または25に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項28】
腫瘍転移の診断に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項29】
腫瘍転移の予防に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項30】
哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドを、癌の哺乳類患者に投与することを含んでなる、癌の増殖または転移による展開を抑制する方法であって、
前記一部分が、少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも1個の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、
コードされた前記ポリペプチドが、あらゆる膜貫通ドメインを欠損している可溶性ポリペプチドであり、
投与を、前記ポリヌクレオチドの摂取およびこのポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドの哺乳類患者の細胞による発現が可能な条件下で行い、ポリヌクレオチドを哺乳類患者の癌の増殖または転移による展開を抑制するのに有効な量で投与する
ことを特徴とする、方法。
【請求項31】
投与が、ポリヌクレオチドを含んでなるベクターを投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
投与が、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、組成物、または細胞を投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
ポリヌクレオチド、ベクター、または組成物をリボソームにカプセル化する、請求項30〜32に記載の方法。
【請求項34】
ベクターが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルス、およびヘルペスウイルスからなる群より選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
哺乳類患者がVEGFR−3を発現する内皮細胞の増殖を特徴とする癌と診断されており、投与が前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
癌が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍を含んでなり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなり、投与により前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
癌細胞が、VEGFR−3、VEGF−C、およびVEGF−Dからなる群より選択される少なくとも1個のポリペプチドを発現する、請求項30〜33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
患者がヒトである、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
癌が乳癌である、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
患者に第二の癌治療薬を投与する段階をさらに含んでなる、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
第二の癌治療薬が、化学療法薬、放射性薬剤、癌治療薬およびリンパ管形成阻害薬をコードする核酸、または血管新生阻害薬を含んでなる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
癌が操作可能な腫瘍を含んでなり、かつ、投与段階を腫瘍切除の前、中または後に行う、請求項30〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
患者が、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、リンパ節、小腸、血液細胞、膵臓、結腸、胃、乳房、子宮内膜、前立腺、精巣、卵巣、皮膚、頭および首、食道、骨髄、および血液からなる群より選択される、組織、器官または細胞の癌を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項44】
哺乳類患者の癌の転移による展開を抑制する方法であって、
癌の疑いのある哺乳類患者に、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質または組成物を癌の転移による展開を抑制するのに有効な量で投与することを含んでなる、方法。
【請求項45】
哺乳類患者の癌の増殖を抑制する方法であって、
癌の疑いのある哺乳類患者に、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質または組成物を癌の増殖を抑制するのに有効な量で投与することを含んでなる、方法。
【請求項46】
癌の増殖または転移を抑制するための医薬の製造における、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリペプチド、ベクター、または組成物の使用。
【請求項47】
哺乳類VEGFR−3−ECドメインの一部分を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドの、癌細胞の増殖または転移を抑制するための医薬の製造における使用であって、
前記一部分が少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも1個の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、コードされたポリペプチドがあらゆる膜貫通ドメインを欠損している可溶性ポリペプチドである、使用。
【請求項48】
前記ポリヌクレオチドをリポソームにカプセル化する、請求項47に記載の使用。
【請求項49】
前記ポリヌクレオチドがベクター中にある、請求項47に記載の使用。
【請求項50】
ベクターが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルスおよびヘルペスウイルスからなる群より選択されるウイルスベクターを含んでなる、請求項49に記載の使用。
【請求項51】
医薬が、前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項47に記載の使用。
【請求項52】
癌が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍を含んでなり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなり、且つ前記医薬が患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
癌細胞が、VEGFR−3、VEGF−C、およびVEGF−Dからなる群より選択されるポリペプチドを発現する、請求項51に記載の使用。
【請求項54】
癌が乳癌である、請求項46〜53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項55】
医薬が第二の癌治療薬をさらに含んでなる、請求項46〜53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項56】
第二の癌治療薬が、化学療法薬、癌治療薬およびリンパ管形成阻害薬をコードする核酸、または血管新生阻害薬を含んでなる、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
癌が操作可能な腫瘍であり、且つ、投与段階を腫瘍切除の前、中または後に行う、請求項47に記載の使用。
【請求項58】
医薬が、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、リンパ節、小腸、血液細胞、膵臓、結腸、胃、乳房,子宮内膜、前立腺、精巣、卵巣、皮膚、頭および首、食道、骨髄、および血液からなる群より選択される、組織、器官、または細胞の癌の患者の治療のためのものである、請求項47に記載の使用。
【請求項59】
哺乳類患者の癌の転移による展開を抑制するための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物の使用。
【請求項60】
哺乳類患者の癌の増殖を抑制または減少させるための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物の使用。
【請求項1】
哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなる精製ポリペプチドであって、
前記一部分が少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも第一、第二および第三の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、
該ポリペプチドがVEGFR−3免疫グロブリンドメインIV - VIIを欠損しており、かつ
該ポリペプチドがあらゆる膜貫通ドメインを欠損した可溶性ポリペプチドである
ことを特徴とする、精製ポリペプチド。
【請求項2】
前記一部分が、VEGFR−3−ECの第一、第二および第三の免疫グロブリンドメインから本質的になる、請求項1に記載の精製ポリペプチド。
【請求項3】
VEGFR−3がヒトVEGFR−3である、請求項1または2に記載の精製ポリペプチド。
【請求項4】
VEGFR−2またはVEGFR−3の免疫グロブリン様ドメインをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項5】
VEGFR−3が配列番号2および配列番号4からなる群より選択されるアミノ酸配列を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項6】
VEGFR−3をコードするヒト遺伝子の補体にハイブリダイズするポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドがVEGFR−1をコードするヒト遺伝子の補体にハイブリダイズすることができないハイブリダイゼーション条件下において、VEGFR−3が、前記ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列を含んでなり、前記ハイブリダイゼーション条件が
(a) 50%ホルムアミド、5×デンハート溶液、5×SSPE、0.1%SDS、および0.1mg/mlの超音波処理したサケ精子DNAを含んでなるハイブリダイゼーション溶液、
(b) 42℃の温度で18〜24時間のハイブリダイゼーション、および
(c) ハイブリダイゼーションに続く65℃の洗浄温度での1×SSCおよび0.1%SDSを含んでなる洗浄溶液を用いる洗浄
を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の精製ポリペプチド。
【請求項7】
免疫グロブリンFcペプチドに融合した、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドを含んでなる、融合タンパク質。
【請求項8】
該ポリペプチドに付着した細胞傷害性薬剤をさらに含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質。
【請求項9】
細胞傷害性薬剤が、植物毒素、細菌毒素、真菌毒素、放射性同位元素、代謝阻害剤、アルキル化剤、有糸分裂阻害剤、およびDNA挿入剤からなる群より選択される、請求項8に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質と、薬学上許容可能なキャリヤーとを含んでなる、組成物。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含んでなる、ポリヌクレオチド。
【請求項12】
ポリペプチドまたは融合タンパク質をコードする配列に操作結合している発現制御配列をさらに含んでなる、請求項11に記載のポリヌクレオチド。
【請求項13】
請求項11に記載のポリヌクレオチドに操作結合している発現調節配列を含んでなる、発現ベクター。
【請求項14】
発現制御配列が哺乳類細胞における発現を促進するプロモーターを含んでなる、請求項13に記載の発現ベクター。
【請求項15】
レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルス、およびヘルペスウイルスからなる群より選択されるウイルスベクターである、請求項14に記載の発現ベクター。
【請求項16】
請求項11〜15のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドまたはベクターと、薬学上許容可能なキャリヤーを含んでなる、組成物。
【請求項17】
請求項11〜15のいずれか一項に記載のポリヌクレオチドまたはベクターを用いて形質転換またはトランスフェクションした細胞。
【請求項18】
腫瘍性疾患の診断に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項19】
腫瘍性疾患の治療に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項20】
腫瘍性疾患が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍であり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなる、請求項18または19に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項21】
腫瘍性疾患が乳癌である、請求項18または19に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項22】
腫瘍転移の診断に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項23】
腫瘍転移の予防に用いる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項24】
腫瘍性疾患の診断に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項25】
腫瘍性疾患の治療に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物
【請求項26】
腫瘍性疾患が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍であり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなる、請求項24または25に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物。
【請求項27】
腫瘍性疾患が乳癌である、請求項24または25に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項28】
腫瘍転移の診断に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項29】
腫瘍転移の予防に用いる、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、細胞、または組成物。
【請求項30】
哺乳類血管内皮増殖因子受容体−3(VEGFR−3)細胞外ドメイン(EC)の一部分を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドを、癌の哺乳類患者に投与することを含んでなる、癌の増殖または転移による展開を抑制する方法であって、
前記一部分が、少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも1個の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、
コードされた前記ポリペプチドが、あらゆる膜貫通ドメインを欠損している可溶性ポリペプチドであり、
投与を、前記ポリヌクレオチドの摂取およびこのポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドの哺乳類患者の細胞による発現が可能な条件下で行い、ポリヌクレオチドを哺乳類患者の癌の増殖または転移による展開を抑制するのに有効な量で投与する
ことを特徴とする、方法。
【請求項31】
投与が、ポリヌクレオチドを含んでなるベクターを投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
投与が、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド、ベクター、組成物、または細胞を投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
ポリヌクレオチド、ベクター、または組成物をリボソームにカプセル化する、請求項30〜32に記載の方法。
【請求項34】
ベクターが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルス、およびヘルペスウイルスからなる群より選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
哺乳類患者がVEGFR−3を発現する内皮細胞の増殖を特徴とする癌と診断されており、投与が前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
癌が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍を含んでなり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなり、投与により前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
癌細胞が、VEGFR−3、VEGF−C、およびVEGF−Dからなる群より選択される少なくとも1個のポリペプチドを発現する、請求項30〜33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
患者がヒトである、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
癌が乳癌である、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
患者に第二の癌治療薬を投与する段階をさらに含んでなる、請求項30〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
第二の癌治療薬が、化学療法薬、放射性薬剤、癌治療薬およびリンパ管形成阻害薬をコードする核酸、または血管新生阻害薬を含んでなる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
癌が操作可能な腫瘍を含んでなり、かつ、投与段階を腫瘍切除の前、中または後に行う、請求項30〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
患者が、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、リンパ節、小腸、血液細胞、膵臓、結腸、胃、乳房、子宮内膜、前立腺、精巣、卵巣、皮膚、頭および首、食道、骨髄、および血液からなる群より選択される、組織、器官または細胞の癌を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項44】
哺乳類患者の癌の転移による展開を抑制する方法であって、
癌の疑いのある哺乳類患者に、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質または組成物を癌の転移による展開を抑制するのに有効な量で投与することを含んでなる、方法。
【請求項45】
哺乳類患者の癌の増殖を抑制する方法であって、
癌の疑いのある哺乳類患者に、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質または組成物を癌の増殖を抑制するのに有効な量で投与することを含んでなる、方法。
【請求項46】
癌の増殖または転移を抑制するための医薬の製造における、請求項11〜17のいずれか一項に記載のポリペプチド、ベクター、または組成物の使用。
【請求項47】
哺乳類VEGFR−3−ECドメインの一部分を含んでなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドの、癌細胞の増殖または転移を抑制するための医薬の製造における使用であって、
前記一部分が少なくとも1個のVEGFR−3リガンドに結合し且つ前記一部分がVEGFR−3−ECの少なくとも1個の免疫グロブリン様ドメインを含んでなり、コードされたポリペプチドがあらゆる膜貫通ドメインを欠損している可溶性ポリペプチドである、使用。
【請求項48】
前記ポリヌクレオチドをリポソームにカプセル化する、請求項47に記載の使用。
【請求項49】
前記ポリヌクレオチドがベクター中にある、請求項47に記載の使用。
【請求項50】
ベクターが、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ワクシニアウイルスおよびヘルペスウイルスからなる群より選択されるウイルスベクターを含んでなる、請求項49に記載の使用。
【請求項51】
医薬が、前記患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項47に記載の使用。
【請求項52】
癌が血管またはリンパ管の新血管新生を特徴とする腫瘍を含んでなり、新血管新生がVEGFR−3を発現する内皮細胞を含んでなり、且つ前記医薬が患者の血管形成およびリンパ管形成の少なくとも一方を抑制する、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
癌細胞が、VEGFR−3、VEGF−C、およびVEGF−Dからなる群より選択されるポリペプチドを発現する、請求項51に記載の使用。
【請求項54】
癌が乳癌である、請求項46〜53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項55】
医薬が第二の癌治療薬をさらに含んでなる、請求項46〜53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項56】
第二の癌治療薬が、化学療法薬、癌治療薬およびリンパ管形成阻害薬をコードする核酸、または血管新生阻害薬を含んでなる、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
癌が操作可能な腫瘍であり、且つ、投与段階を腫瘍切除の前、中または後に行う、請求項47に記載の使用。
【請求項58】
医薬が、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、リンパ節、小腸、血液細胞、膵臓、結腸、胃、乳房,子宮内膜、前立腺、精巣、卵巣、皮膚、頭および首、食道、骨髄、および血液からなる群より選択される、組織、器官、または細胞の癌の患者の治療のためのものである、請求項47に記載の使用。
【請求項59】
哺乳類患者の癌の転移による展開を抑制するための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物の使用。
【請求項60】
哺乳類患者の癌の増殖を抑制または減少させるための医薬の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリペプチド、融合タンパク質、または組成物の使用。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【公開番号】特開2010−88433(P2010−88433A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251019(P2009−251019)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【分割の表示】特願2002−561517(P2002−561517)の分割
【原出願日】平成14年1月22日(2002.1.22)
【出願人】(501142928)ルードビッヒ、インスティテュート、フォー、キャンサー、リサーチ (2)
【氏名又は名称原語表記】LUDWIG INSTITUTE FOR CANCER RESEARCH
【出願人】(509302342)ライセンティア、リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LICENTIA, LTD.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【分割の表示】特願2002−561517(P2002−561517)の分割
【原出願日】平成14年1月22日(2002.1.22)
【出願人】(501142928)ルードビッヒ、インスティテュート、フォー、キャンサー、リサーチ (2)
【氏名又は名称原語表記】LUDWIG INSTITUTE FOR CANCER RESEARCH
【出願人】(509302342)ライセンティア、リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】LICENTIA, LTD.
【Fターム(参考)】
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