説明

腸内コレステロール吸収抑制を通じた高脂血症及び肥満抑制用組成物

本発明は、腸内コレステロール吸収抑制を通じた高脂血症及び肥満抑制用組成物に関するもので、本発明の組成物に有効成分として含まれるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)に対する卵黄由来のIgYタイプの抗体は、腸内でコレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)に付着して、コレステロールとその輸送タンパク質との結合を妨げるため、コレステロールの体内吸収を根本から遮断し、それによって高脂血症及び肥満を予防することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高脂血症及び肥満抑制用組成物に係り、より詳細には、腸内コレステロール吸収抑制を通じた高脂血症及び肥満抑制用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
コレステロールは、冠状動脈性心血管疾患を誘発する原因物質として知られており、冠状動脈性心血管疾患は、現在、あらゆる死亡原因の30%以上を占めるものと知られている。
【0003】
心血管疾患は、従来、脂肪摂取が多く、肥満人口が多い先進国の疾患として認識されていたが、経済水準の発達による食生活の西洋化、運動不足、過労などの原因により大韓民国でその発病率が顕著に増加している。特に、血液中でコレステロールの運搬に関与する低密度リポタンパク質(LDL)は、動脈硬化症の誘発において特異因子と見なされており、酸化したLDLは動脈硬化症誘発作用が強いものと知られている。
【0004】
一方、肥満は、ほとんど、摂取した熱量のうち、消耗してから余る部分が脂肪細胞(adipocyte)に転換されて体内の様々な部分、特に皮下組織と腹腔内に蓄積する現象を称し、肥満の原因には、遺伝的要因、環境的要因、エネルギー代謝異常などがあり、肥満の種類には、提供される原因によって単純性(一次性)肥満と症候性(二次性)肥満とに分類することができる。
【0005】
単純性(一次性)肥満は、肥満患者のほとんどを占めており、カロリーの過多摂取とこれの体内消費不足で余剰エネルギーが体内の脂肪として蓄積して現れる現象として知られている。
【0006】
症候性(2次性)肥満は、甲状腺機能低下症、副腎皮質ホルモンの過多分泌、多嚢胞性卵巣症候群などのような疾病や経口用避姙薬、トランキライザー、ステロイドホルモン剤、抗ヒスタミン成分が含まれた薬物などによって誘発されるものとして知られている。
【0007】
肥満は、脂肪組織による腹部圧迫によって便秘と消化不良、胃腸障害などを起こし、糖尿、高血圧、動脈硬化、心臓病、癌などの成人病とその合併症を誘発するだけでなく、自身の身体に対する不平、不安、人格障害、うつ症などの精神的な病気まで誘発するため、万病のもとと言うことができる。
【0008】
したがって、体内コレステロールの量を減らして、心血管疾患を事前に予防し、万病のもとである肥満を予め予防する必要がある。そのためには、コレステロールの吸収自体を遮断するのが最も効率的な方案と言える。
【0009】
一方、従来、コレステロールの吸収を阻害するものとして、ゼチーア(Zetia)で知られたエゼチミブ(Ezetimibe)という化合物が知られており、その需要が近年増大している。拡大する肥満関連市場を考慮する時、新しい代替素材の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、根本から腸内で吸収されるコレステロールの量を減らして、高脂血症及び肥満を抑制または予防することができる新しい組成物を開発して提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明は、第1の形態として、腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴としている、コレステロール吸収抑制用組成物を提供する。
【0012】
また、本発明は、第2の形態として、腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴とする、肥満予防または抑制用組成物を提供する。
【0013】
また、本発明は、腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴とする、高脂血症予防または抑制用組成物を提供する。
【0014】
以下、本発明の内容を下記でより詳細に説明する。
【0015】
本発明は、第1の形態、第2の形態及び第3の形態として、コレステロール吸収抑制用組成物、肥満予防または抑制用組成物、及び高脂血症予防または抑制用組成物を提供し、3つの形態いずれも腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含む。
【0016】
下記の本発明の実験による場合、腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対して製造されたIgYタイプの抗体は、腸内でコレステロールの吸収を有効に阻害するのが確認された(阻害機構は図1を参照)。
【0017】
以上のようなコレステロールの吸収阻害効果から、本発明の腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対して製造されたIgYタイプの抗体は、コレステロールの吸収抑制、及びコレステロールの過多摂取により発生する肥満及び高脂血症の予防または抑制用組成物として製造されて活用され得る。
【0018】
一方、本発明で使用されるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)タンパク質は、腸内に存在するコレステロール輸送タンパク質であって、一例として、人間は配列番号1に記載された核酸配列、及び配列番号2に記載されたアミノ酸配列を有する。NPC1L1は、小腸内コレステロールの吸収において重要な役割を行うものと知られており、NPC1L1タンパク質のエンドサイトーシスリサイクリング(endocytic recycling)によるコレステロールの吸収は、コレステロールの単一方向(体内)吸収を担当するだけでなく、HDL、細胞内コレステロール吸収度、血中濃度に影響を受けない。また、NPC1L1は、非エステル化した(non−esterified)遊離(free)コレステロールを選択的に認識して、肝細胞内へ単方向輸送(unidirectional transport)を促進するものと知られている。(J.Mark Brown at.al.,Biochem.J.(2007)406,273−283)。
【0019】
本発明では、上記のような役割をするNPC1L1の役割を遮断するために、これに結合できる抗体を製造するが、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープとする抗原に対するIgYタイプの抗体を製造して使用する。NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループは、その配列が既に知られているので、生合成または遺伝子組換えを通じてペプチドとして製造し、エピトープとして使用されてもよい。
【0020】
一方、IgYは、卵黄に含まれている抗体であって、IgYの形態で開発された抗体は人体に摂取時に副作用がほとんどないと知られている。IgYは、抗原をニワトリに注射して製造されることができ、これは、既存に知られている公知の方法であるため、本発明ではその説明を省略する。
【0021】
一方、本発明で使用された“有効成分”とは、組成物のうち、コレステロールの吸収阻害、高脂血症抑制または肥満抑制などの効果が、本発明で提供する“IgYタイプの抗体”によることを意味し、この成分以外に、多様な補助成分が保存性、吸収促進などの目的で添加可能なことを意味する。
【0022】
一方、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)は総7個で、配列番号4、6、8、10、12、14、16に記載されたアミノ酸配列を有し、これをエピトープとして抗体が製造されることができる。したがって、本発明でエピトープとして使用可能な内腔(lumen)側に突出して形成されたループ部分のアミノ酸配列は、配列番号4、6、8、10、12、14及び16に記載されたアミノ酸配列のうち一つである。
【0023】
一方、本発明において、IgYタイプの抗体の製造のために使用される抗原は、抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質が、NPC1L1において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ部分のアミノ酸配列の全部、又は一部に結合されて形成されたものであってもよく、このように分子量を大きくすれば、抗原性を増大させることができる。この時、前記抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質は、一例として、BSA(bovine serum albumin)、KLH(keyhole limpet haemocyanine)及びOVA(ovalbumin)のうち選択されるいずれか一つを使用することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の組成物に有効成分として含まれるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)に対する卵黄由来のIgYタイプの抗体は、腸内でコレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)に付着して、コレステロールとその輸送タンパク質との結合を妨げるため、コレステロールの体内吸収を根本から遮断し、それによって高脂血症及び肥満を予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の抗−NPC1L1 IgYがコレステロールの吸収を阻害する機構を示す模式図である。
【図2】IgYの生産のための組換え抗原の生産、及び生産された抗原の抗原性を示す実験結果である。
【図3】生産された組換え抗体IgYの電気泳動の結果である。
【図4】生成された組換え抗体IgYの抗原に対する結合能力を示すウエスタンブロットの結果である。
【図5】ワクチンの抗体IgY形成の有無を定量的に示すELISAの結果である。
【図6】HepG2細胞株を用いてNPC1L1タンパク質に対するIgYの結合を確認させる試験管内(In vitro)免疫蛍光(Immunofluorescence)の結果である。400倍の倍率で観察した結果であり、コンフォーカル(Confocal)顕微鏡を通じて確認した結果である。
【図7】マウスの小腸組織内NPC1L1タンパク質に対するIgYの結合を確認させる生体内(in vivo)免疫組織化学(Immunohistochemistry)の結果である。200倍の倍率で観察した結果であり、光学顕微鏡で観察した結果である。
【図8】マウスの小腸組織内NPC1L1タンパク質に対するIgYの結合を確認させる生体内(in vivo)免疫蛍光(Immunofluorescence)の結果である。200倍の倍率で観察した結果であり、蛍光顕微鏡で観察した結果である。
【図9】HepG2細胞株を用いたコレステロール吸収抑制試験の結果である。図9において‘COM’と‘ISA’はアジュバント(adjuvant)の種類を意味するもので、ISAは‘ISA70アジュバント(adjuvant)'を使用して作った抗−NPC1L1 IgYサンプルを意味し、‘COM’は‘Complete Freund adjuvant(Difco、USA)'を使用して作った抗−NPC1L1 IgYサンプルを意味する。
【図10】高コレステロール食餌摂取8週間の体重の変化率を示すグラフである。*;p<0.05、**;p<0.01。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の内容を下記の実施例を挙げて説明するが、本発明の権利範囲が下記の実施例に限定されるものではなく、それと等価の技術的思想の変形までを含む。
【0027】
製造例1:組換え抗原の製造及び適合性確認

以下では、NPC1L1の全体アミノ酸配列(配列番号2)のうち配列番号4に記載されたループ1(loop1、NPC1L1が内腔方向に持つ総7個のループのうち2番目のループ)のアミノ酸を含むように、373番から634番までの262個のアミノ酸をクローニングして組換え抗原(以下、‘373タンパク質’と命名)を製造しようとした。
【0028】
また、NPC1L1の全体アミノ酸配列のうち416番から635番までの220個のアミノ酸をクローニングして組換え抗原(以下、‘416タンパク質’と命名)を製造しようとした。
【0029】
また、NPC1L1の全体アミノ酸配列のうち509番から633番までの125個のアミノ酸をクローニングして組換え抗原(以下、‘509タンパク質’と命名)を製造しようとした。
【0030】
IgYの生産のための抗原を製造するために、上記のクローニングしたDNAシーケンスそれぞれを、精製用His−tagを持つpET−15bベクターのXho I/BamH Iクローニングサイトにライゲーションさせた後、大腸菌BL21(DE3)ホストでIPTGを用いて発現させた。
【0031】
過大発現させた後、His6アフィニティカラムを通じて精製し、可溶化させた後、それぞれ得られた組換えタンパク質に対してSDS−PAGEを行い、ウエスタンブロットを行った。
【0032】
ウエスタンブロットのために使用された抗体は、市販中のanti−NPC1L1マウス単抗体とHRPが結合された抗マウスヤギ抗体を使用した。
【0033】
実験結果は図2に示す通りである。過大発現後に精製された組換えNPC1L1抗原(373タンパク質、416タンパク質、509タンパク質)が、マウスで作られた抗−NPC1L1抗体により反応することによって、主要エピトープを持っている組換えタンパク質として製造されたことが確認され、NPC1L1タンパク質の機能を抑制するIgYを生産する抗原としての性質も確認された。
【0034】
実施例:組換え抗原のワクチンを通じたIgY抗体生産
(1)ワクチン準備
上記製造例1で製造されたもので、組換えされたペプチド形態のNPC1L1抗原とフロイント完全アジュバント(Freund’s complete adjuvant、Difco 263810、USA)とを同量の体積で混合して製造し、アジュバントによる抗体形成に対する差を調べるために、一般的なアジュバントであるISA70と抗原とを同量でシリンジを用いて混合し、特異卵黄抗体の生産のためのワクチンを準備した。
【0035】
組換えされたペプチドと担体(Carrier)との接合(conjugation)は、マレイミド活性化BSA、KLHコンジュゲーションキット(Maleimide Avtivated BSA、KLH conjugation Kit、Sigma−Aldrich、MBK1、USA)を用いて試み、その方法は、提供された説明書に基づいて進行した。方法を簡単に説明すると、担体タンパク質を20mMリン酸ナトリウム(sodium phosphate)、230mM NaCl、2mM EDTA、80mM スクロース(Sucrose)、pH6.6に溶かし、組換えされたペプチドは20mMリン酸ナトリウム、100mM EDTA、80mM EDTA、pH6.6に溶かして、この二つを混ぜて12時間以上冷蔵撹拌し、最終的にSepadex G−25M ゲル濾過カラムを用いて分離した。
【0036】
(2)産卵鶏免疫
製造されたワクチンを22週齢になったHy−Line Brown産卵鶏に1mlずつ胸に筋肉注射し、3週間隔で1次接種した後に2回ブースティング(Boosting)を実施した。
【0037】
(3)免疫卵黄抗体の分離及び確認
i)免疫卵黄抗体の分離
免疫化された産卵鶏から生産された鶏卵においてIgYの分離は硫酸アンモニウム(Ammonium sulfate、sigma USA)を用いて分離した。硫酸アンモニウム法はアキタらの方法(Akita,E.M.and Nakai,S.Immunoglobulins from egg yolk:isolation and purificatio.J.Food.Sci.,57:629−633、1992)によって卵黄の卵膜を除去し、1:4の割合でpH2.5 D.Wと希釈して、−20℃で2日間冷凍させた後、7000rpmで30分間遠心分離し、上層液を濾過して水溶性タンパク質を分離した。分離されたタンパク質から、過飽和された硫酸アンモニウム溶液で純粋タンパク質を4℃オーバーナイトして沈殿させた。沈殿された溶液を遠心分離してペレットを得、PBSで再浮遊した後、4℃PBSバッファで透析後に分離された抗体サンプルを回収した。
【0038】
ii)電気泳動
SDS−PAGE(Sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis)は、5%濃縮ゲル(stacking gel)と10%分離ゲル(seperating gel)を使用して、Laemmliの方法(Laemmli.U.K.Cleavage of structural proteins during the assembly of the head of bacteriophage T4.Nature、227(5259):680−685、1970)に従って実施し、電気泳動の後、ゲルをクマシーブリリアントブルー(Coomassie brilliant blue)R−250溶液で30分間染色し、脱染緩衝液(destaining buffer)を用いて分離されたIgY抗体を確認した。図3は、生産された組換え抗体IgYの電気泳動の結果である。
【0039】
(4)分離されたIgYの抗原との結合能確認
ウエスタンブロッティングを通じて分離されたIgY抗体のペプチド抗原との結合能を確認したが、その結果、図4で示すように、免疫により生成されたIgYがNPC1L1のCループ部分を含む組換えタンパク質を認識して結合することが確認された。
【0040】
実験例1:ELISA試験方法を用いた抗体形成の有無確認
本実験例では、ELISA試験方法を用いて、上記において完全アジュバント(Complete adjuvant)とISA70アジュバント(adjuvant)を使用して作ったワクチン(416タンパク質)による抗体形成の有無を定量的に確認した。
【0041】
i)NPC1L1−BSAが付いている抗原を、炭酸塩緩衝液(Carbonate buffer)を用いて96−ウェルELISAプレートに400ng/mlの濃度でコーティングし、37℃、1時間培養して抗原をコーティングした。
【0042】
ii)PBSTで3回洗浄し、1%−BSAでブロッキング(blocking)を37℃で1時間の間行った。
【0043】
iii)PBSTで3回洗浄し、サンプルを100ulずつ処理し、37℃で1時間の間培養した。
【0044】
iv)PBSTで3回洗浄し、2次抗体として、抗−ニワトリ−IgY−HRPを100ulずつ処理し、37℃で1時間の間培養した。
【0045】
v)PBSTで3回洗浄し、基質溶液を製造した後、100ul入れて発色反応を10分間進行し、2N硫酸で反応を停止させた。
【0046】
vi)ELISAリーダで結果値を確認した。
【0047】
実験結果(図5)、抗体サンプルを1:10,000倍希釈した結果の場合、ブランク(Blank)値とISA70−IgY、COM−IgYを比較して見る時、約10〜15倍のO.D値の差が現れた。一般IgYのサンプルO.D値の場合、ブランク値と差がないことから、抗−NPC1L1-IgY抗体が形成されたことが分かった。
【0048】
また、アジュバント間の差による抗体形成の有無には微生物のOMPが含有されたフロイント完全アジュバント(Freund’s complete adjuvant、Difco 263810、USA))がISA70アジュバントよりも優れた力価を示した。
【0049】
以上、実施例1のウエスタンブロット実験と本ELISA実験の結果から見る時、抗−NPC1L1−IgY抗体がよく移行して形成され、抗原に抗体が結合することを確認することができた。
【0050】
実験例2:試験管内(In vitro)NPC1L1の免疫蛍光(Immunofluorescence)
卵黄から分離した抗−NPC1L1 IgY抗体(416タンパク質に対する抗体)が抗原であるNPC1L1タンパク質に結合するか否かを調べるために、NPC1L1を過発現しているものと知られている肝癌細胞株であるHepG2細胞株を持って、生体内(In vitro)上で免疫蛍光(Immunofluorescence)を実施した。(Davies JP,Scott C,Oishi K,Liapis A,Ioannou YA.Inactivation of NPC1L1 causes multiple lipid transport defects and protects against diet−induced hypercholesterolemia.J Biol Chem.2005 Apr1;280(13):12710−20.Epub 2005 Jan 25.)
1x10/mlでスライドチャンバ(slide chamber)に細胞を広げ、18時間培養した後に試験を進行した。細胞培養液(cell medium)を取り除いて、3.7%ホルムアルデヒド(formaldehyde)で固定(fixation)し、PBSTで洗浄した後、透過緩衝液(Permeabilization buffer、0.2% TritonX−100)で20分間処理し、一次抗体として、抗−NPC1L1−IgY 2.5ug/mlと商業用抗体(commercial antibody)であるウサギ−抗−NPC1L1(Rabbit−Anti−NPC1L1、SantaCruz、USA)を1/50で希釈して、それぞれ1時間処理した。PBSで洗浄した後、二次抗体として、抗−ニワトリ IgY−Alexa488(Anti−Chicken IgY−Alexa488、Biotium、USA)と抗−ウサギ IgG−Alexa488(Anti−Rabbit IgG−Alexa488、Invitrogen、USA)をそれぞれ1/100で希釈して、室温(RT)で1時間処理した後に、PBSで洗浄し、Hoechst33258で核を30分間対比染色(Counterstain)した後、マウンティング(Mounting)し、マルチフォトン共焦点レーザー走査顕微鏡(Muli−photon Confocal Laser Scanning Microscope、LSM 510 META NLO、Carl Zeiss、Germany)を用いて結果を観察した。
【0051】
免疫蛍光(Immunofluorescence、IF)の結果(図6)を見ると、一次抗体を処理しない陰性対照群(Negative control)を除いて、抗−NPC1L1 IgY抗体が抗原であるNPC1L1に結合して細胞質(Cytoplasm)部分で発現していることを確認することができ、卵黄を通じて生産した抗体が標的タンパク質(Target protein)によく結合することを確認することができた。
【0052】
実験例3:生体内(in vivo)免疫組織化学(Immunohistochemistry)及び免疫蛍光(Immunofluorescence)
上記の結果から、試験管内(In vitro)で抗−NPC1L1-IgYがNPC1L1タンパク質に結合することを確認した。実際に小腸内に存在するNPC1L1タンパク質に結合するか否かを確認するために、マウスの小腸組織を持って、免疫組織化学(IHC)と免疫蛍光(IF)をそれぞれ実施した。
【0053】
(1)生体内(in vivo)免疫組織化学(Immunohistochemistry)方法
卵黄から分離した抗−NPC1L1-IgY(416タンパク質に対する抗体)がNPC1L1タンパク質に結合するか否かを調べるために、マウスの小腸組織において免疫組織化学(Immunohistochemistry)を実施した。
【0054】
Altmannら(Altmann SW、Davis HR Jr、Zhu LJ、Yao X、Hoos LM、Tetzloff G、Iyer SP、Maguire M、Golovko A、Zeng M、Wang L、Murgolo N、Graziano MP.Niemann−Pick C1 Like 1 protein is critical for intestinal cholesterol absorption.Science.2004 Feb 20;303(5661):1201−4)は、小腸内NPC1L1の分布が小腸近位部(Small Intestine Proximal)の部分に多く存在すると報告した。
【0055】
したがって、マウスの小腸を採取して、十二指腸部分を除外した中心部の空腸(Jejunum)部位を採取してPBSで洗浄し、腸管内の飲食物を除去した後、4%パラホルムアルデヒドで固定し、自動組織処理機(Leica、Germany)を用いて、パラフィン固定後に包埋(Leica、Germany)してパラフィンブロックを作った後、組織微細切片器(Leica、Germany)を用いて5μmに切片して、免疫染液用スライドサンプルを作製した。
【0056】
スライドは、キシレン(Xylene)で脱パラフィン処理した後、エタノールシリーズ(100%、95%、90%、80%、70%、50%)で含水し、PBSで洗浄した後、内因性ペルオキシダーゼ(Endogenous peroxidase)を除去するために、0.3%H処理後、5%正常血清(Normal Serum、Vector、USA)でブロッキング(Blocking)処理し、一次抗体は、卵黄から分離した抗−NPC1L1−IgY(2.5ug/ml)と商業用抗体(ウサギ−抗−NPC1L1、1/50、Santa Cruz、USA)をそれぞれ濃度別に処理し、4℃オーバーナイト培養した。PBSで洗浄し、二次抗体を(Anti−Chicken Biotin、Anti−Rabbit−Biotin、Vetor、USA)1/100で希釈して、室温(RT)で2時間処理した後、PBSで洗浄し、VECTASTAIN ABC Kit(Vetor、USA)を用いてABCを2時間培養させた。DAB(Vetor、USA)溶液を2〜5分間反応させ、PBSで洗浄した後、ヘマトキシリン(Hematoxylin、Vetor、USA)で対比染色(Counter stain)を行い、D.Wで洗浄した後、エタノールシリーズで脱水とキシレン処理後、マウンティング(mounting)し、光学顕微鏡(Carl Zeiss、Germany)を用いて結果を観察した。
【0057】
(2)生体内(in vivo)免疫蛍光(Immunofluorescence)方法
卵黄から分離した抗−NPC1L1−IgYがNPC1L1タンパク質に結合するか否かを調べるために、マウスの小腸組織において免疫蛍光を実施した。組織パラフィンスライドはキシレンで脱パラフィン処理した後、エタノールシリーズ(100%、95%、90%、80%、70%、50%)で含水し、PBSで洗浄した後、内因性ペルオキシダーゼを除去するために、0.3%H処理後、5%正常血清(Vector、USA)でブロッキング処理し、一次抗体は、卵黄から分離したNPC1L1−IgY(2.5ug/ml)と商業用抗体(Rabbit−Anti−NPC1L1、1/50、Santa Cruz、USA)をそれぞれ濃度別に処理し、4℃でオーバーナイトインキュベーションした。PBSで洗浄し、二次抗体として、抗−ニワトリ IgY−Alexa488(Biotium、USA)と抗−ウサギ IgG−Alexa488(Invitrogen、USA)をそれぞれ1/100で希釈して、室温で2時間処理した後、PBSで洗浄し、Hoechst33258で核を対比染色した後にマウンティングし、蛍光顕微鏡(Carl Zeiss、Germany)を用いて結果を観察した。
【0058】
(3)実験結果
図7及び図8の結果を見ると、全体的に回腸絨毛末端部に強く発現していることを確認することができ、絨毛末端部の他にも内側でも発現していることが確認された。IFの場合、絨毛末端上皮細胞部分において強く線の形態で蛍光発現をしていることを確認することができた。
【0059】
以上の結果から、本発明で生産されたIgYが実際に小腸組織においても結合する事実を確認することができた。
【0060】
実験例4:抗−NPC1L1 IgY抗体のコレステロール吸収能測定(Cholesterol uptake Assay)
抗−NPC1L1 IgY(416タンパク質に対する抗体)の効能効果を調べるために、HepG2細胞を用いてコレステロール吸収能試験を実施した。
【0061】
HepG2細胞を、2X10/mlの密度で、24ウェルプレートに10%FBS(Difco、USA)が添加されたDMEM(Difco、USA)培地を用いて18時間培養した後、抗−NPC1L1 IgYを濃度別に(5、25、50ug/ml)処理し、陽性対照群として、コレステロール吸収阻害剤と知られたエゼチミブ(Ezetimibe)を10ug/mlで処理して比較した。サンプルは、それぞれ37℃で1時間前培養した後に取り除き、新しい培養液を添加して洗浄した。放射性同位元素が付着された[H]−コレステロールを50uM濃度で添加し、3時間を処理した。細胞を0.1%脂肪酸フリー(fatty acid−free)BASが添加されたPBSで洗浄し、HBSS(Difco、USA)で細胞を集めた後に、1%Triton X−100(Sigma、USA)が添加されたHBSSで細胞溶解(celllysis)を行い、放射線量をベックマン(Beckmen)LS6500シンチレーションカウンター(Scintillation Counter)で測定して、IgY未処理群を対照群として比較分析した。
【0062】
図9の結果を見ると、なんにも処理していない対照群に比べて陽性対照群として使用したエゼチミブが10ug/mlの濃度において有意的に(p<0.05)減少した結果が現れ、IgYも25ug/mlの濃度からコレステロールの吸収を有意的に(p<0.05)減少した結果を示す。図9で、‘COM’と‘ISA’はアジュバント(adjuvant)の種類を意味するもので、ISAは‘ISA70アジュバント’を使用して作った抗−NPC1L1 IgY処理群を意味し、‘COM’は、‘Complete Freund adjuvant(Difco、USA)'を使用して作った抗−NPC1L1 IgY処理群を意味する。
【0063】
このような結果は、生産された抗−NPC1L1 IgY抗体がNPC1L1タンパク質に效果的に結合し、結合されたIgYによってNPC1L1によるコレステロールの吸収が有意的に抑制することを意味する。すなわち、本発明の抗−NPC1L1 IgYが既存にコレステロール吸収抑制剤と知られている薬物であるエゼチミブと同じ効果を有する抗体であることを意味する。
【0064】
実験例5:抗−NPC1L1 IgY抗体の動物試験
腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1 Like1)に結合する抗−NPC1L1 IgY抗体(416タンパク質に対する抗体)の効能を調べるための動物実験を進行した。
【0065】
(1)試験動物
試験動物は(株)コアテック(KOATECH、韓国)から購入した5週齢のC57BL/6雌マウスを使用し、動物の入手後、検疫と7日間の馴化期間を経て、試験実施一日前にグループ別に10頭ずつ分離して、全ての試験群間の平均体重を同一に合せて群の分離を実施した。実験動物はポリカーボネートケージ(polycarbonate cage、幅26cm、長さ42cm、高さ18cm)で飼育し、滅菌された精製水と実験動物用飼料(PURINA KOREA製)を自由摂食させながら飼育し、正常群を除外した残りの全てのグループは、中央実験動物(株)で購入したアテロジェニック食餌(Atherogenic diet、D12336、Research diets、INC.USA)を自由摂食させて、高濃度のコレステロールを試験期間中に摂取するようにした。試験動物は春川バイオ産業振興院の実験動物倫理委員会の方針によって試験を進行した。
【0066】
(2)試験群及び試験物質投与
全ての試験群間の平均体重を同一に合せた後に試験グループを分けた。試験グループは全て5グループに分離し、なんにも処理していない正常群と高コレステロール飼料投与群とに大別し、高コレステロール飼料に対する対照群、及びIgY投与によるIgY対照群とIgY投与群に分けた。IgYは動物の体重kg当り50mgと250mgを投与し、IgY対照群は、抗−ヘリコバクターピロリ(Anti―Helicobacter pylori)IgYを動物の体重kg当り250mgを投与し、正常群及び対照群はPBSを投与した。
【0067】
(3)体重測定
試験動物は個体識別法によって動物用耳パンチを用いて耳に個体識別標識を施し、体重は試験開始当時の体重を100%と見て、体重増加率を測定した。体重は毎回同じ時間に測定し、試験期間中、1週間に1回体重を測定した。
【0068】
(4)統計処理
試験結果に対する有意性の検証はGraphPad 4.0 prismプログラムを用いてOne Way ANOVA−Testを進行し、高コレステロール食餌を投与した対照群に対して有意性を表示した。
【0069】
(5)試験結果
図10で示すように、高コレステロール食餌を投与した結果、試験3週目から体重増加率が急激に上がる傾向を示し、その後、6週目以後に緩やかな曲線を示す体重増加率を示し、試験開始体重を100%と見た時、高コレステロール食餌摂取群である対照群グループが41%の体重増加を示し、それに比べて抗−NPC1L1−IgYを投与したグループでは30%と29%の増加率を示して、食餌による体重増加率を有意的に減少させた(p<0.01)。
【0070】
また、IgYの投与による影響を調べるために、抗−ヘリコバクターピロリIgYを投与したグループではIgYの投与に起因した体重増加抑制の効果は現れなかった。
【0071】
したがって、腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1に対してIgYが效果的に作用して、増加する体重を有意的に抑制させたことと判断することができた。
【配列表フリーテキスト】
【0072】
配列番号1は、人間の腸内に存在するコレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)を暗号化する核酸配列である。
【0073】
配列番号2は、人間の腸内に存在するコレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)のアミノ酸配列である。
【0074】
配列番号4、6、8、10、12、14、16は、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)7個のアミノ酸配列である。
【0075】
配列番号3、5、7、9、11、13、15は、配列番号4、6、8、10、12、14、16のアミノ酸配列をそれぞれ暗号化する核酸配列である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープ(epitope)として含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴とする、コレステロール吸収抑制用組成物。
【請求項2】
内腔(lumen)側に突出して形成されたループ部分のアミノ酸配列の一部は、
配列番号4、6、8、10、12、14及び16のうち選択されるいずれか一つのアミノ酸配列であることを特徴とする、請求項1に記載のコレステロール吸収抑制用組成物。
【請求項3】
抗原は、
抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質が、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部に結合されて形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のコレステロール吸収抑制用組成物。
【請求項4】
前記抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質は、
BSA(bovine serum albumin)、KLH(keyhole limpet haemocyanine)及びOVA(ovalbumin)のうち選択されるいずれか一つであることを特徴とする、請求項3に記載のコレステロール吸収抑制用組成物。
【請求項5】
腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープとして含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴とする、肥満予防または抑制用組成物。
【請求項6】
内腔(lumen)側に突出して形成されたループ部分のアミノ酸配列は、
配列番号4、6、8、10、12、14及び16のうち選択されるいずれか一つのアミノ酸配列であることを特徴とする、請求項5に記載の肥満予防または抑制用組成物。
【請求項7】
抗原は、
抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質が、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部に結合されて形成されたことを特徴とする、請求項5に記載の肥満予防または抑制用組成物。
【請求項8】
前記抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質は、
BSA(bovine serum albumin)、KLH(keyhole limpet haemocyanine)及びOVA(ovalbumin)のうち選択されるいずれか一つであることを特徴とする、請求項7に記載の肥満予防または抑制用組成物。
【請求項9】
腸内コレステロール輸送タンパク質であるNPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部をエピトープとして含む抗原に対するIgYタイプの抗体を有効成分として含むことを特徴とする、高脂血症予防または抑制用組成物。
【請求項10】
内腔(lumen)側に突出して形成されたループ部分のアミノ酸配列は、
配列番号4、6、8、10、12、14及び16のうち選択されるいずれか一つのアミノ酸配列であることを特徴とする、請求項9に記載の高脂血症予防または抑制用組成物。
【請求項11】
抗原は、
抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質が、NPC1L1(Niemann−Pick C1−Like1)において、内腔(lumen)側に突出して形成されたループ(loop)部分のアミノ酸配列の全部、又は一部に結合されて形成されたことを特徴とする、請求項9に記載の高脂血症予防または抑制用組成物。
【請求項12】
前記抗原性を誘導することができる担体(carrier)タンパク質は、
BSA(bovine serum albumin)、KLH(keyhole limpet haemocyanine)及びOVA(ovalbumin)のうち選択されるいずれか一つであることを特徴とする、請求項11に記載の高脂血症予防または抑制用組成物。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−518924(P2013−518924A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552822(P2012−552822)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【国際出願番号】PCT/KR2011/003007
【国際公開番号】WO2011/155705
【国際公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【出願人】(512208062)エドバイオテック カンパニー リミテッド (1)
【出願人】(512206998)バイオセルトラン カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】