説明

腸溶放出系の新規な調製

【課題】疎水性液体を、有機溶媒を実質的に含まない環境で腸溶性マトリックスによりマイクロカプセル化する方法を提供する。
【解決手段】水中で腸溶性材料100および疎水性液体200の乳濁液を形成し300、該乳濁液を酸で滴定し400、腸溶性マトリックス中でマイクロカプセル化疎水性液体の粒子状沈殿を形成することを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、有機溶媒を使用せずに、腸溶性マトリックスで疎水性液体をマイクロカプセル化する方法に関する。より詳細には、疎水性液体を水性環境でマイクロカプセル化する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食物送達用途における活性物質の腸溶送達は制限されてきた。腸溶送達系は、通常、活性物質または薬剤が低いpHに敏感であり、または他の方法では有効にマスクできない不快な香味および/もしくは風味特性を有することが知られている場合に利用される。一般に、腸溶送達は、錠剤およびゲルカプセルを用いて実現される。しかし、こうした特定の送達法は食物用途にはあまり適していない。特に、錠剤も、カプセルも、大部分の実用食品に組み込まれる大きさになっていない。
【0003】
腸溶送達の代替法は、マイクロカプセル化である。マイクロカプセル化は、一般に、特殊な設備を用いて、または有機溶媒を含んだ環境中で行われる。こうした方法は、追加の設備投資、および有機溶媒などの追加の物質の使用を必要とし、該物質は、その後のマイクロカプセル化サイクルで使用できることも、できないこともある。その結果、マイクロカプセル化法は、設備および有機溶媒の調達および廃棄の双方で投資を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/014562号明細書
【特許文献2】米国特許出願第12/479444号明細書
【特許文献3】米国特許出願第12/479433号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水性環境で、有機溶媒を使用せずに、腸溶性マトリックス内に活性成分をマイクロカプセル化する方法を提供する。水性環境でのマイクロカプセル化は、操作条件の簡易化および有機廃棄物の削減を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
腸溶性マトリックスで活性成分をマイクロカプセル化する方法を提供する。該方法は、利用される腸溶性高分子の完全な溶解を維持するpHで、水と、腸溶性マトリックス材料と、乳化剤との組合せを撹拌または混合することを含み、該組合せは、実質的に有機溶媒を含まない。次いで、疎水性液体を該組合せに添加する。次いで、疎水性液体および組合せを撹拌し、粗大乳濁液を生成した後、均一化して、微細で安定な乳濁液を生成する。
【0007】
次いで、乳濁液を、粒子状沈殿を形成するのに有効な量および比率で、制御された混合条件下で、酸滴定することができる。更に、粒子状沈殿をろ過、洗浄および乾燥して、粉末を形成することができる。一実施形態において、表面オイル除去剤を、ろ過後の沈殿物に加えて、マイクロカプセル化物質から表面オイルを除去できる。
【0008】
更に、疎水性液体および架橋腸溶性マトリックスを含む組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】疎水性液体をマイクロカプセル化する方法を例示する図である。
【図2】実施例2、4および5の生成物の分析図である。
【図3】実施例6で考察されているように、様々な腸溶性マトリックス材料を用いた、疎水性液体の放出率を例示する図である。
【図4】実施例6で考察されているように、様々な腸溶性マトリックス材料を用いた、疎水性液体の放出率を例示する図である。
【図5】実施例6で考察されているように、様々な腸溶性マトリックス材料を用いた、疎水性液体の放出率を例示する図である。
【図6】実施例7で考察されているように、その中にエステルを含む疎水性液体の放出率を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
疎水性液体をマイクロカプセル化する方法は、図1に全般的に示されている。
【0011】
図1に示すように、水、腸溶性マトリックス材料および乳化剤に、腸溶性マトリックス材料および乳化剤が水中に完全に分散するまで撹拌を加える(100)。一般に、乳化剤および腸溶性マトリックス材料は、一緒に、またはいずれを最初に添加するにしろ別々に添加することができる。分散液のpHは、通常約7.2から9.0の間である。いくつかの実施形態において、塩基、例えば水酸化ナトリウム、アンモニウムまたはカリウムを分散液に加えて、pHを約7.1から約12.0の範囲に上昇させて、有機溶媒を使用せずに腸溶性高分子の完全な溶解を保証および維持することができる。
【0012】
本明細書で使用する場合、「撹拌」または「撹拌された」とは、10000rpm未満の速度で運転する、羽根付き頂部導入型ミキサー(top entering mixer)またはローター/ステーター混合装置の使用を指す。
【0013】
本明細書で使用する場合、「有機溶媒を実質的に含まない」とは、イソプロパノールもしくはエタノールまたは他の任意の有機溶媒などの有機溶媒の添加量が、処理条件下で腸溶性材料の溶解性を可能にするのに必要な量より少ないことを指す。好ましくは、有機溶媒の添加量は、水、乳化剤および腸溶性材料の組合せに対して約0.1重量%未満である。
【0014】
一実施形態では、水は非イオン水である。
【0015】
本発明で使用する腸溶性マトリックス材料は、任意の食品用腸溶性高分子、または2種以上の食品用腸溶性高分子の組合せである。腸溶性マトリックス材料は、シェラックもしくはゼインのいずれか、またはそれらの組合せであることが好ましい。以下で考察されているように、シェラックとゼインとの比は、摂取後に所望の放出率が得られるように予め決定でき、放出率の低下は、シェラックとゼインとの比の増加に対応する。シェラックは、アルカリ性(pH>7)水溶液、例えば約25重量%の固形分を有する水性溶液として商業的に得ることができ、または市販の精製、漂白および脱ろうしたシェラック粉末から調製してもよい。シェラック希釈液は、実質的に有機溶媒を含まないが、シェラック溶液中の他の成分、例えばメチルパラベンおよびプロピルパラベンの担体として作用するために、微量の有機溶媒、例えばイソプロピルアルコール(例えば、市販の製品に含まれ得るもの)を含有できる。調製したシェラック溶液は、有機溶媒を何ら含有していないことが好ましい。
【0016】
腸溶性マトリックス材料は、シェラックとゼインとの組合せを含み、ゼインは、乾燥重量で腸溶性マトリックス材料の少なくとも約5.0%を占めることが好ましい。ゼインとシェラックとの水和および溶解性、特に様々なpHでの溶解性、ならびに水和率および溶解率の違いにより、シェラックとゼインとの比が異なると、腸溶解特性も異なり、最終生成物、例えば飲料におけるコア物質の保護の程度も異なる。
【0017】
本明細書に記載の乳化剤は、任意の食品用乳化剤である。好ましい実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート、ポリグリセロールエステル、スクロースステアレート、スクロースエステル、タンパク質、レシチンまたはそれらの組合せである。
【0018】
一般に水は、重量で分散液の約50.0%から約95.0%、好ましくは約70.0から約95.0%、より好ましくは約80.0から約90.0%を占める。一般に乳化剤は、重量で分散液の約5.0%未満、好ましくは約0.01から約1.0重量%、より好ましくは分散液の約0.01から約0.1重量%を占める。ゼイン、シェラックまたはその組合せは、重量で約1.0%から約10.0%、好ましくは約4.0から約9.0%、より好ましくは重量で分散液の約5.0%から約8.0%の範囲である。
【0019】
分散液を形成したとき、疎水性液体を添加し(200)、撹拌して、約10μm超の液滴サイズを有する粗大な乳濁液を得る。粗大乳濁液を形成した後、粗大乳濁液に均一化を施して、微細で安定な乳濁液を創製する(300)。微細で安定な乳濁液は、約10μm未満の液滴サイズを有する。微細な乳濁液内では、疎水性液体が、全体に亘って微細液滴の形態で均一に分散している。好ましくは、疎水性液体は、重量で乳濁液の約2.0から約7.0%の範囲の量で添加する。より好ましくは、疎水性液体は、重量で乳濁液の約3.0から約6.0%の範囲の量で添加する。乳濁液は、約60.0から約95.0%の水を含む。
【0020】
本明細書で使用する場合、「均一化」または「均一化された」とは、10000RPMを超える速度で運転するローター/ステーター混合装置、または500〜10000psi(3.45〜68.9MPa)の圧力で運転するバルブホモジナイザーの使用を指す。
【0021】
疎水性液体は、疎水性の液体と固体との任意の混合物、例えばそれらと混合するか、もしくは合わせた固体、またはそこに溶解したか、または可溶化した固体を含むことができる。例としては、疎水性液体は、pH感受性により、胃よりも小腸内に放出されることが所望される物質を含むように選択できる。例としては、疎水性液体は、Enanの特許文献1に記載の組成物を含むことができる。例えば、疎水性液体は、パラ−シメンを25〜35重量%、リナロールを1〜10重量%、α−ピネンを1〜10重量%、チモールを35〜45重量%および大豆油を20〜30重量%含む。
【0022】
特に、本明細書に記載の疎水性液体は、抗寄生虫性を有する精油ブレンドを含むことができる。1つの好ましい実施形態において、有機化合物は、食品用の油、すなわち大豆油とブレンドされる。更に、有機化合物は、チモールおよびリナロールを含むことができる。更に好ましい実施形態において、有機化合物は、α−ピネンおよびパラ−シメンを更に含む。以下の実施例で考察されているように、1つの例示的なブレンドは、大豆油を約17.5重量%、α−ピネン(液体)を約8重量%、パラ−シメン(液体)を約44重量%、リナロール(液体)を約5重量%、チモール(結晶)を約25.5重量%含む。代替的実施形態において、疎水性液体は、エステル、例えばリナロールエステルおよびチモールエステルを含む(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、同時係続中の特許文献2参照)。
【0023】
疎水性液体の他の適当な例としては、不飽和およびポリ不飽和ω3、他の不飽和およびポリ不飽和の脂質もしくは脂肪酸、およびそれらのトリグリセリド、β−カロテン、ならびに油溶性ビタミン、胃刺激物、または酸性のpH条件に感受性があるか、もしくは不快な強い味を与える任意の他の疎水性物質が挙げられる。
【0024】
次いで、乳濁液を酸滴定する(400)。酸滴定中、乳濁液に、撹拌または均一化(高圧均一化ではない)、好ましくは撹拌を施すことができる。酸を、pH約7.0など、等電点以下にpHを低下させるのに有効な量で滴定し、相分離を起こし、溶液からの腸溶性マトリックスの沈殿を誘発させ、疎水性液体をそこにマイクロカプセル化し、こうして水溶液および沈殿物のスラリーを生成する。スラリーは、約1.0から約1000.0μm、好ましくは約10.0から約500.0μm、より好ましくは約75.0から約250.0μmの粒径を有する粒子状沈殿を含む。沈殿は、約3.0から約6.5、好ましくは約3.0から約5.0の範囲のpHで起こるのがより好ましい。
【0025】
理論に拘るつもりはないが、乳濁液のpHが等電点未満に低下すると、シェラック粒子およびゼイン粒子はいずれも、類似の粒子または相互に架橋して、マトリックスを形成することができ、疎水性液体が、マトリックス内にマイクロカプセル化されると考えられる。架橋の結果、疎水性液体は、マトリックス全体に均一に分散される。マトリックスは更に、疎水性液体を密封する。結果的に、完成粉末の官能性品質に対する疎水性液体の影響は、腸溶性マトリックスの外表面に付着したままの全疎水性液体と相関している。
【0026】
酸は、任意の食品用の酸でよい。酸は、食品用の弱酸であることがより好ましい。更に、好ましい実施形態において、酸はクエン酸である。
【0027】
上に言及したように、腸溶性マトリックス材料の組成は、腸溶性マトリックスで得られる溶解率および保護に影響を与える。結果的に、酸の添加率および添加量は、使用する腸溶性マトリックス材料によって様々である。
【0028】
沈殿物を再生するために、スラリーをろ過し(500)、洗浄し(600)、乾燥する(700)。一実施形態において、スラリーをろ過し、次いで得られたスラリーケーキを洗浄し、乾燥前に再度ろ過する。粒子状沈殿の外表面上の表面オイルは、最終生成物の約1.0重量%未満であることが好ましい。
【0029】
好ましい実施形態では、ろ過後に表面オイル除去剤を添加することにより、沈殿からの残存表面オイルの除去を補助する(例えば、参照により本明細書に組み込まれる同時係属中の特許文献3参照)。更に、表面オイル除去剤は、再ろ過ステップの前にも添加することができる。
【0030】
沈殿をろ過し、洗浄した後、沈殿を乾燥して粉末を形成する。乾燥は、粉末が、約10.0%未満の水分含量、より好ましくは約5.0から約6.0%の水分含量を有するように、室温で行うことができる。
【0031】
更に、粉末は、既知の方法を用いて粉砕し、粉末沈殿の粒径を減らした後、更に流動床乾燥機を用いるなどの既知の方法により、約5.0%未満の水分含量に乾燥することができる。生成した粒子は、約1.0から約1000.0μm、好ましくは約10.0から約500.0μm、より好ましくは約75.0から約250.0μmの範囲の粒径を有する。
【0032】
粉末を乾燥する際、温度は、約25℃から約70℃、好ましくは35℃から約60℃、より好ましくは35℃から45℃の間に維持すべきである。他の処理ステップ中には、約4℃から約40℃、より好ましくは4℃から30℃、更に好ましくは約15℃から約28℃の間に温度を維持することが好ましい。
【0033】
得られた粉末は、腸溶性マトリックスの回りに腸溶性材料のコーティング塗布などの更なる処理を行うことができる。腸溶コーティング材料には、任意の食品用腸溶性高分子を挙げることができる。
【実施例1】
【0034】
腸溶性マトリックス材料としての100%シェラック
【0035】
精油ブレンドを、α−ピネン(液体)8%、パラ−シメン(液体)44%、リナロール(液体)5%、チモール(結晶)25.5%および大豆油17.5%をブレンドすることにより調製した。撹拌棒を備えたガラスビーカーでの混合は、チモール結晶がすべて溶解されるまで通常行われた。
【0036】
以下のステップを、大きなビーカーで指定した順番で行った。脱イオン(DI)水1200gをビーカーに加え、次いで25%シェラックの貯蔵液(Emerson Resources Inc.製のMarCoat溶液)300gを、溶液のpHが約7.2から約9.0の範囲となるように、撹拌条件下で混合した。撹拌しながら、ポリソルベート85、0.8gを加え、完全に分散させるために1〜2分間混合した。次に、精油ブレンド35gを撹拌条件下で徐々に加え、粗大乳濁液を形成した。全量の油を分散させたら、混合物を、200mm×25mmのジェネレーターを備えたFisher Scientific PowerGen700D Homogenizing Systemを用いて、12500rpmで5分間均一化した。
【0037】
次いで、乳濁液に撹拌を施し、混合しながら、2.0%クエン酸溶液を緩やかな速度で滴定する一方で、得られたpHの変化を監視した。滴定は、pHが4.4に達するまで続け、その後SiO2(Pittsburgh Plate Glass Industries製AB−D)(SiO2、5gを水200gに加え、スラリーを15〜20分間混合した。
【0038】
次いで、スラリーを、75μmの穴を有する200メッシュの篩上に注入することによりろ過した。篩上の微粒子を、SiO2、3.5gとともに水1000gに再懸濁した。スラリーを30〜60秒間混合し、次いで再度ろ過した。洗浄を上記のようにもう一度繰り返し、ろ過液を収集し、トレー上に広げ、(約5.0から約6.0%の間の含水率まで)室温で終夜乾燥させた。
【0039】
試料を、各成分および全体のペイロード率(%)について分析した。
【0040】
結果:全ペイロード=17.5%
α−ピネン=0.7%
パラ−シメン=3.2%
リナロール=1.0%
チモール=7.0%
大豆油=5.6%
【実施例2】
【0041】
マトリックス材料として100%シェラックを用いるプロセスの規模拡大性
【0042】
水12kgを混合タンクに加え、次いで25%シェラック溶液3kgを加えて水と混合し、混合物全体を、10.0%水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、pH約8.0に調節した。スクロースステアレート5gを加えて1〜2分間混合し、次いで精油ブレンド(実施例1に記載)400gを徐々に加えた。混合物を実施例1と同様に均一化し、安定な乳濁液を調製した。
【0043】
次いで乳濁液を、pHが4.4に達するまで、2%クエン酸溶液で滴定し、次いでSiO2、75gを加えて約20分間混合した。次いでスラリーを、200メッシュ(75μm)の篩を用いてろ過した。ろ過ケーキを、SiO2、50gとともに水20lb(9.1kg)に再懸濁し、約5分間混合し、次いで200メッシュの篩で再度ろ過した。洗浄をもう一度繰り返し、最終ろ過ケーキを大きなトレー上に広げ、室温で終夜乾燥させた。翌日、生成物をWarringブレンダーで粉砕し、次いで40℃で流動層乾燥した。収集した粉末を35メッシュ(500μm)の篩にかけた。(組成分析については図2参照)。
【実施例3】
【0044】
腸溶性マトリックス材料としての100%ゼイン粉末(トウモロコシタンパク質)
【0045】
ゼイン(Freeman Industries製F4000)粉末75gおよびDI水1200gを大きなビーカーで合わせて、次いでゼインを、撹拌しながら水に分散させた。ゼイン粉末を完全に分散させたら、10%水酸化ナトリウム溶液を、pHが11.3に達するまで徐々に滴定した。このpHで、ゼイン粉末を完全に可溶化した。次に、ポリソルベート85、0.7gを加え、1〜2分間撹拌し、次いで精油ブレンド(実施例1と同様)30gを加えた。混合物を実施例1と同様に均一化した。次いで、乳濁液を、pHが4.6に達するまで2%クエン酸溶液(実施例1と同様)で滴定した。スラリーを15〜20分間混合した。
【0046】
ろ過および洗浄は、SiO2を加えないことを除いては実施例1と同様に行われた。ろ過液を収集し、トレー上で室温にて終夜乾燥させた。各成分および全体のペイロード率(%)について試料を分析した。
【0047】
結果:全ペイロード=19%
α−ピネン=0.9%
パラ−シメン=4.1%
リナロール=0.9%
チモール=6.5%
大豆油=6.7%
【実施例4】
【0048】
腸溶性マトリックス材料として100%ゼインを用いるプロセスの規模拡大性
【0049】
プロペラ式オーバーヘッドミキサーを備えた大きな混合タンクに、水12kgを加え、次いでショ糖エステル(Mitsubishi Kagaku Corporation、Tokyo、Japan製S−1570)10gをタンク内に分散させた。ゼイン粉末750gを分散させ、次いで10%水酸化ナトリウム溶液を、pHが11.3に達するまで混合しながら計量供給した。分散液を、ゼイン粉末が完全に溶解されるまで混合した。次に、精油ブレンド(実施例1と同様)400gを徐々に加えた。油をすべて分散させたら、混合物を5分間均一化し、実施例1と同様に乳濁液を生成した。
【0050】
次いで乳濁液を、pHが3.8に達するまで、撹拌しながら、2%クエン酸溶液で滴定した。スラリーを、更に10分間混合させた。混合物を別の容器に移し、沈殿した微粒子が底に沈積できるように、数分間放置した。
【0051】
上清を大きな200メッシュの篩上にデカントした後、残りの微粒子を選別した。篩上のろ過液を、SiO2、20gを含有する酸性水(pH3.5)9kgで再懸濁し、数分間混合し、次いでデカントしてろ過した。この洗浄ステップを、SiO2、20gを含有する洗浄水でもう一度繰り返し、ろ過後、ろ過ケーキを収集し、トレー上に薄く広げ、室温で終夜乾燥させた。半乾きの粉末を粉砕し、次いで目標含水率(5%未満)まで40℃で流動層乾燥した。最終生成物を35メッシュ(500μm)の篩にかけた。図2の組成分析参照。
【実施例5】
【0052】
75%シェラックおよび25%ゼインを含有するマトリックス
【0053】
実施例4と同様に、水12kgを混合タンクに加え、スクロースステアレート(S−1570)7.5gを加え、1〜2分間混合した。次いで、25%シェラック溶液2.25kg、続いてゼイン粉末187.5gを加えた。10%水酸化ナトリウムを、pHが11.3に達するまで計量供給した(ゼインを可溶化した)。ゼイン粉末を完全に溶解したら、精油ブレンド(実施例1に記載)400gを加えた。混合物を、実施例1と同様に均一化し、次いで乳濁液を、クエン酸溶液でpH3.9まで滴定した。SiO2(Flow Guard AB−D)75gを加え、約20〜30分間混合した。ろ過、洗浄および乾燥のプロセスは、実施例4に記載されているのと同じ方法で行われた。最終粉末を35メッシュ(500μm)の篩にかけた。組成分析については図2参照。
【実施例6】
【0054】
胃内および小腸内でのインビトロ模倣放出試験
【0055】
本実施例は、実施例2、4および5のマイクロカプセルのマトリックスからの活性成分の放出率および放出プロファイルを示すことが意図されている。腸溶性マイクロカプセル試料からの放出を、模倣胃液(ペプシン10mg/ml、NaCl2mg/ml、pH2.0)で30分間、続いて模倣小腸液(パンクレアチン10mg/ml、胆汁塩2.4mg/ml、pH6.8)で最大24時間、37℃にて逐次模倣することにより評価した。試料を所定の時間間隔で採取し、個々の活性成分の放出を分析した。
【0056】
放出プロファイルは、3つの組成物によって異なる。マトリックスが100%シェラックで構成されているとき(図3に示すように)、放出率は、徐々に増加し続けたが、12時間後でも完全な放出には達しなかった。一方で、マトリックスが100%ゼインで構成されているとき(全ペイロードの約80%が、腸条件下で最初の1時間で放出される)(図4参照)、放出は、より迅速な放出率およびより高い総放出率を有するとして特徴付けることができる。シェラックとゼインとの組合せ(図5参照)は、100%シェラックよりも高いが、100%ゼインよりも低い比率を示し、放出は、緩やかな速度で維持され、6時間後に最大になると思われる。
【実施例7】
【0057】
本実施例には、2つのエステル化成分(α−ピネンと、パラ−シメンと、菜種油とを組み合わせた酢酸チモールおよび酢酸リナロール)を含有する油ブレンドのマイクロカプセル化が示されている。
【0058】
水2400gをビーカーに加え、次いで撹拌混合しながら、ゼイン粉末7.5gを水に分散させた。10%水酸化ナトリウム溶液を、pHが11.3に達するまで分散液に計量供給した(ゼイン粉末を可溶化した)。次に、25%シェラック溶液570gおよびスクロースステアレート(S−1570)1.0g、続いて精油ブレンド(菜種油18.8%、α−ピネン8.6%、パラ−シメン39.8%、酢酸リナロール5.4%、酢酸チモール27.4%)70gを加え、それを混合物に徐々に加えた。次いで乳濁液を、200mm×25mmのジェネレーターを備えたFisher Scientific PowerGen 700D Homogenizing Systemを用いて、15000rpmで4分間、次いで20000rpmで1分間均一化した(実施例1と同様)。
【0059】
次いで、乳濁液を、3.0%クエン酸溶液でpH4まで滴定した。次いで、10%塩化ナトリウム溶液280gを加え、SiO2、15gを加えて30分間混合させた。次いでスラリーを、実施例1に記載の方法と同様にろ過および洗浄した。洗浄したろ過ケーキをトレー上に広げて終夜乾燥し、次いで40℃にて流動層乾燥機で更に乾燥し、粉末を篩にかけ、35メッシュ(500μm)の大きさを通過する生成物を収集した。最終含水率は4.7%であった。
【0060】
放出率を図6に示す。特に、精油組成物の全放出率は、図3〜5ほど高くなかったが、最初の放出(1時間)は、図3〜5に例示された組成物よりも低かった。
【0061】
分析
全ペイロード=18.3%
α−ピネン=0.9%
パラ−シメン=3.8%
酢酸リナロール=1.2%
酢酸チモール=6.6%
菜種油=5.8%
【実施例8】
【0062】
マイクロカプセル化精油ウエハーフィリングを含むクリームウエハーの調製
【0063】
白いクリームフィリングを、Hobartミキサーで混合することにより調製し、製菓用砂糖(粉砂糖)とともに、液体大豆レシチン0.5gに加えてSan−Trans脂肪750gを、滑らかで均一になるまで前溶融した。フィリングを容器に移し、後で使用するために冷却した。
【0064】
ウエハークラッカーシートを、近くの食料品店で購入した。クリームフィリング97.8gを、電子レンジで温めることにより柔らかくした。フィリングに以下を加えた:マイクロカプセル化物質1.46g、クエン酸0.15g、レモンオイルフレーバー0.5g、黄色にするためのβ−カロテン1滴。フィリングをクラッカーシート上に広げ(厚さ1〜2mm)、次いで別のシートをその上に当てた。次いで、クラッカーシートサンドイッチを冷蔵庫で約30分間冷却し、次いで様々な大きさ(クラッカーサイズ)に切断した。同じ配合の二重層または三重層のクラッカーも調製した。チョコレートフレーバーおよびフルーツフレーバーを含む、他種のフレーバーも評価した。
【実施例9】
【0065】
マイクロカプセル化物質を含むフィリングを含むクラッカーサンドイッチ
【0066】
フィリングに組み込まれたマイクロカプセル化粉末を含むクラッカーサンドイッチを以下のように調製した。
【0067】
フィリング
1)脂肪部分:グラスビーカー中のShortening San−Trans39、2000gを、清澄液になるまで電子レンジで約3分間溶解し、大豆レシチン0.8gを加えた。
2)固体ブレンド部分:以下をHobartミキサーで乾燥ブレンドした:ラクトース100g、塩10gおよびマルトデキストリン(5D.E.)249.4g。
溶解した脂肪を、Hobartミキサー内の乾燥ブレンド上に注入し、少なくとも5分間混合させた(均一混合物を形成した)。フィリングを容器に移し、貯蔵用のフィリングとして使用した。クラッカーサンドイッチ:チーズフィリング100gを電子レンジで30秒間温め、柔らかくしたフィリングに、マイクロカプセル化物質1.4g、更に様々なシーズニングおよびフレーバーのブレンドを混合した。フィリング18gを2枚のクラッカーの間に挟み、冷却させた。ナチョス、タコス、イタリアンハーブおよびオリエンタルシーズニングを含む、異なるフレーバー品種のクラッカーサンドイッチを評価した。フィリングは、Saltine、Ritzなどを含む、異なる種類のクラッカーでも評価した。マイクロカプセル化精油を含有するクラッカーは、評価した際、良好に許容できるものであった。
【実施例10】
【0068】
本実施例は、同時係続中の特許文献3に開示されている、精油のカプセル化、続いて表面オイルの除去について示している。
【0069】
水2400gをビーカーに加え、次いで低せん断のオーバーヘッド混合をしながら、ゼイン粉末37.5gを分散させた。10%水酸化ナトリウム溶液を、pHが11.3に達するまで計量供給した(ゼイン粉末を可溶化した)。25%シェラック溶液450gを加えた。スクロースステアレート(S−1570)1.4gを加え、次いで精油ブレンド(菜種油13%、α−ピネン10%、パラ−シメン25%、酢酸リナリル12%、酢酸チモール40%)80gを混合物に徐々に加えた。次いで、乳濁液を、200mm×20mmのジェネレーターを備えたIKA Works T25 Basic Ultra Turrexを用いて、17500rpmで1分間、次いで24000rpmで5分間均一化した。
【0070】
次いで、乳濁液を、pHが3.8に達するまで3%クエン酸溶液で滴定した。次いで、SiO2(Flo Guard FF、平均径18μm)15gを加え、30分間混合させた。次いで、スラリーを、<5μmの穴を有するろ布上に注入することによりろ過した。次いで、ろ布上の微粒子をクエン酸0.5g、スクロースステアレート(S−1570)0.5gおよびSiO2(Flo Guard FF)7.5gを含有する水2000gに再懸濁した。スラリーを15分間混合し、次いで再度ろ過した。洗浄を、上記のようにもう一度繰り返し、次いでろ過ケーキを収集した。次いでろ過ケーキを、圧縮ボックス内の30μmのフィルターバッグに入れ、チーズプレスで20psi(137.9kPa)にて20分間圧搾することにより圧縮し、更に多くの水を除去した。プレスケーキの含水率は18.8%であった。
【0071】
プレスケーキを、設定速度1の泡だて器を備えた5クオート(4.73l)のHobartミキサーで、SiO2(Flo Guard FF)50gと5分間混合した。Hobartミキサーからの物質を、1532−0020多孔板を用いて、最高速度で前進するハンマーを備えたFitz Mill Model DA SO6 Comminutorで粉砕した。粉砕した物質を、ジャータンブラーを用いて60分間回転させた。次いで、バッチを、Uni−Glatt Fluid Bed Dryerで40℃にて20分間乾燥した。乾燥したバッチを選別し、75〜250μmの間の粒子のみを収集した。
【0072】
【表1】

【実施例11】
【0073】
マイクロカプセル化物質を含む粉末飲料の調製
【0074】
フルーツフレーバーの粉末飲料をスーパーマーケットで購入し、オレンジタイプとマンゴータイプの両方を使用して、低pHの粉末清涼飲料を調製した。フルーツベースタイプなどの粉末清涼飲料は、いくつかの理由で腸溶性活性化合物の送達に理想的である:1)粉末飲料は、マイクロカプセル化物質と容易に乾燥ブレンドでき、長期間の貯蔵安定性を提供できる、2)この飲料は、水戻しされる際、酸性のpH(胃内pHと同じ)を有し、早期放出せず、したがって味への悪影響がない、3)飲料は、非常に短期間に通常消費される。
【0075】
オレンジタイプの粉末飲料を、砂糖および人工甘味料で甘味を付け、実施例10のマイクロカプセル化精油と乾燥ブレンドした。1回分、例えばオレンジ粉末約7gを、マイクロカプセル化粉末0.48gと乾燥ブレンドし(活性ペイロード=11.44%)、該量は、マイクロカプセル化疎水性液体の所望の機能的利点が得られるように選択された。更に、粘度を追加し、懸濁性を改善するために、カルボキシメチルセルロース(CMC 7HXF)0.35gを乾燥ブレンドに加えた。乾燥ブレンドを、冷水200ml中に戻した。水戻ししてから5分後および60分後の飲料を、非公式の官能審査団が味見した。官能審査団による試験により、オレンジタイプの飲料中の精油ブレンドが首尾よく遮蔽されていることが示された。
【0076】
類似の評価が、マンゴータイプの飲料で行われ、同じ結果が得られた。
【0077】
方法および生成物の特定の実施形態に特に関して、本発明を格別に説明してきたが、多様な変化、改変および適合が、本開示に基づいてなし得るものであり、以下の特許請求の範囲に規定するような、本発明の趣旨および範囲に入ることを意図していることは、理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腸溶性マトリックスで活性成分をマイクロカプセル化する方法であって、
a)完全な溶解を維持するため、利用される腸溶性高分子の溶解度を超えるpHで、水と、腸溶性マトリックス材料と、乳化剤との組合せを撹拌するステップであって、前記組合せが、有機溶媒を実質的に含まない、ステップと、
b)疎水性液体を前記組合せに添加するステップと
c)前記疎水性液体および前記組合せを均一化して、微細で安定な乳濁液を創製するステップと、
d)粒子状沈殿を形成するのに有効な量で、撹拌条件下で、前記乳濁液を酸滴定するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記乳濁液は、約3.0から約6.5の範囲のpHまで酸滴定されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(e)前記粒子状沈殿をろ過、洗浄および乾燥し、乾燥粉末を生成するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(b1)前記疎水性液体および前記組合せを撹拌して、均一化前に粗大乳濁液を創製するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
(d1)残留表面オイルを減らすのに有効な量で、表面オイル除去剤を粒子状沈殿に添加するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
(a1)前記pHを約7.1から約12.0に調節するのに有効な量で、塩基を添加するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記塩基は、水酸化ナトリウムであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記塩基は、水酸化カリウムであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記塩基は、水酸化アンモニウムであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記腸溶性マトリックス材料は、ゼイン、シェラックおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記腸溶性マトリックス材料は、特定の放出率が得られるように選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記乳化剤は、食品用の乳化剤であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記乳化剤は、ポリソルベート、ポリグリセロールエステル、スクロースステアレート、ショ糖エステル、タンパク質、レシチンおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記疎水性液体は、精油を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記疎水性液体は、リナロールおよびチモールを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記疎水性液体は、α−ピネン、パラ−シメン、リナロールおよびチモールを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記疎水性液体は、トリグリセリドを含むことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記疎水性液体は、リナリルエステルおよびチミルエステルを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記疎水性液体は、不飽和脂肪酸およびポリ不飽和脂肪酸を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記疎水性液体は、不飽和脂質およびポリ不飽和脂質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記疎水性液体は、β−カロテンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記疎水性液体は、油溶性ビタミンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記疎水性液体は、トリグリセリドを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記トリグリセリドは、大豆油であることを特徴とする、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記トリグリセリドは、菜種油であることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記酸は、食品用の酸であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記酸は、クエン酸であることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記組合せは、乳化剤を約0.01重量%から約5.0重量%含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記乳濁液は、疎水性液体を約2.0重量%から約7.0重量%含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記粒子状沈殿は、約1.0から1000.0ミクロンの範囲の粒径を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
疎水性液体と、
疎水性液体をその中にマイクロカプセル化するように構成された腸溶性マトリックスと
を含み、疎水性液体が、腸溶性マトリックス全体に分散されていることを特徴とする組成物。
【請求項32】
前記マイクロカプセル化疎水性液体は、乾燥粉末を含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記腸溶性マトリックスは、シェラックを含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項34】
前記腸溶性マトリックスは、ゼインを含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項35】
前記マイクロカプセル化疎水性液体は、腸溶性材料で被覆されていることを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項36】
前記腸溶性マトリックスは、シェラックとゼインとの組合せを含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項37】
シェラックとゼインとの比は、約20:1から1:20の範囲であることを特徴とする、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記比は、所望の放出率が得られるように選択されていることを特徴とする、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
シェラックとゼインとの比は、3:1であることを特徴とする、請求項37に記載の組成物。
【請求項40】
前記疎水性液体は、少なくとも1種の精油を含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項41】
約1.0から約1000.0μmの範囲の粒径を有することを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項42】
前記粒径は、約10.0から約500.0μmの範囲であることを特徴とする、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記粒径は、約75.0から約250.0μmの範囲であることを特徴とする、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
前記疎水性液体は、パラ−シメンを約25.0から約35.0重量%、リナロールを約1.0から約10.0重量%、α−ピネンを約1.0から約10.0重量%、チモールを約35.0から約45.0重量%、および大豆油を約20.0から約30.0重量%含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項45】
約5.0%から約35.0%の範囲のペイロードを有することを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
【請求項46】
表面オイルを約1.0重量%未満含むことを特徴とする、請求項31に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−36239(P2011−36239A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−126987(P2010−126987)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(508247877)クラフト・フーヅ・グローバル・ブランヅ リミテッド ライアビリティ カンパニー (53)
【Fターム(参考)】