説明

腸管理システム

【課題】 種々の失禁患者における腸維持システムを提供する。
【解決手段】
腸管理システム10が、少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテル12を含む。第1の部分18は、患者の直腸に配置されていると患者の近位14にあり、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さを有する。第2のカテーテル部分20は、第1の部分に接続され、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さを有する。選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーン24が、第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着され、保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの第1の部分の最近位端と一致し、ほぼ球形の保持バルーンは、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、一般には、腸管理用の装置の分野に関し、かつ、より詳細には、種々のデュロメータ硬さの複数の部分を有する直腸カテーテル、および失禁患者の直腸内にカテーテルを保持する保持バルーンに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
多くの状況により、個人は長期間の失禁状態になりうる。かかる状況の例としては、頭部または脊髄の外傷、身体障害をもたらす発作、細菌が原因の疾患、下肢骨折または骨盤骨折、消化器疾患、集中治療室滞在、および種々の医薬品投与の副作用などが挙げられる。失禁患者およびその世話人は、腸およびその機能の維持における大きな負担に直面する。かかる患者はしばしば便秘に苦しむが、さらに多大な看護問題を与える便秘の発作も経験しうる。便秘または宿便は、有痛性でありうるとともに、宿便を解消するには厄介な腸洗浄および/または埋伏症からの快方(manual disimpaction)の宿便除去を必要としうる。他方、下痢は、肛門周囲皮膚の損傷の原因となり、これはまた開放創および感染の原因にもなりうる。糞便(すなわち下痢)にさらされることによるか、または他の原因によるかに関係なく、肛門周囲創傷の適切な治療は、その創傷が糞便によって持続的に汚染されている場合は特に困難となりうる。汚染された創傷を洗浄し、寝具類を交換し、感染を治療するには多大な時間が必要である。したがって、失禁患者における腸の機能を改善する装置および方法に対する大きな必要性がある。この必要性は、失禁状態であると同様に歩行不能である患者において特に大きい。
【0003】
以前、これらの問題に対処する努力には、歩行不能患者の肛門に付着、または挿入される袋または栓など種々の装置があった。これらの方法はその効果が限られているが、それは部分的には装置周りの漏れ、および肛門周囲皮膚と接触したままである結果として生じる流出物により、かつ部分的にはかかる装置の使用に干渉しうる肛門管の構造の複雑さによる。寝たきりの患者における糞便排出を管理するために利用可能な方法が無効果であるため、医師は多くの場合、十分に無傷の肛門周囲皮膚が残存していない場合、または感染の発生が生命にかかわることになる場合の個人において瘻孔の構成が強いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、糞便をレセプタクルへ迂回させ、かかる糞便の患者の皮膚との接触を最小限にする、種々の失禁患者における腸維持システムとして使用しうるのが本発明の利点および特徴である。この新しいシステムは、(1)糞便管理を必要とする患者の糞便の収集を容易にし、(2)結腸洗浄を提供し、かつ(3)医薬品が投与されうる管路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
したがって、上記の不利点および制限が考慮されて新しい腸管理システムが開発された。この新しいシステムは、一般に、それぞれの弾性およびデュロメータ硬さが異なる3つの別個の部分を有する直腸カテーテルからなる。患者の近位カテーテルの外径に取付けられる保持バルーンが、直腸内の位置にカテーテルを維持し、非外傷性の密閉および固定を提供する。カテーテルの内径に取付けられる任意の内腔内バルーンが、装置の患者の直腸への挿入を補助し、かつ抗逆流弁としても作用し、腸洗浄中に、または患者の直腸内に医薬品を保持する目的で医薬品投与後にカテーテルの排出腔を遮断する。テープで患者に固定されうる任意の面板により、保持バルーンの直腸への移動しすぎが予防される。排液チューブが外部保持面板から外側に伸び、導管として機能し、廃棄物および洗浄液を患者から廃棄物収集袋に移動する。水洗/サンプリングポートが排液チューブに配置され、カテーテルの水洗(すすぎ)および糞便サンプリングのアクセスを提供する。
【0006】
この新しいシステムのカテーテルは、3個の注射器コネクタを含むことが好ましい。コネクタのうちの1個は保持バルーンと流体連通されており、かつコネクタのうちの1個は内腔バルーンと流体連通されている。これらのコネクタは、それぞれのバルーンの膨張/収縮を容易にする。第3のコネクタは、患者の近位先端でカテーテルをから抜け出る任意の洗浄腔と流体連通されており、腸洗浄および医薬品溶液の投与のために用いられる。
【0007】
したがって、上記の目的を促進するために、本発明は、手短に言えば、患者用の腸管理システムである。この新しいシステムは、種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルを含む。患者の近位であり、かつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分は、第1の端と第2の端を有し、かつ約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さを有し、ゆえにカテーテルの患者近位部分は、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅い。しかし、第1の部分は、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである。第2の部分は、患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する。第2の部分は、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる。このシステムは、患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンも含み、保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致するようになっている。ほぼ球形のバルーンは、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する。
【0008】
本発明は、手短に言えば、歩行不能患者用の腸管理システムと廃棄物収集袋との組合せでもある。腸管理システムは、第1および第2の端を有する、通常の使用位置で患者の直腸に配置される患者の近位第1の部分を含む種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルを含む。第1の部分のデュロメータ硬さは、カテーテルの患者近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである。第2の部分は、患者の近位第1の部分の第2の端に接続された第1の端と、第1の端から十分に離隔した第2の端とを有し、第2の部分は患者の肛門管に配置、保持されうるとともに、患者における不快感または病変をひき起こすことなく長期間、患者の第2の部分の保持を可能にするデュロメータ硬さを有する。廃棄物収集袋が、廃棄物収集カテーテルとの確実な漏れない接続に適合しており、少なくとも4時間の範囲で、長期間、患者からの糞便廃棄物を受入れるのに十分な大きさにサイズ設定されている。
【0009】
本発明はさらに、手短に言えば、腸管理システムを患者へ挿入するための方法であって、該方法は、
(a)腸管理システムであって、該システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を含む前記廃棄物収集カテーテルを有する前記システムを提供する工程と、
(b)前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の端を長手方向に畳込む工程と、
(c)廃棄物収集カテーテルの前記畳込まれた患者の近位第1の端を患者の直腸へはるかに十分に挿入し、選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンが完全に患者の直腸内にあるようにする工程と、
(d)廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定し、カテーテルが、数時間の範囲で、長時間、患者から分離することなく、同時に患者の体内の廃棄物が患者の体内から廃棄物収集カテーテルを通じて排出されるようにする工程と、を含む。
【0010】
本発明はさらに、手短に言えば、腸管理システムを患者へ挿入するための方法であって、該方法は、
(a)腸管理システムであって、該システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を含む前記廃棄物収集カテーテルを有する前記システムを提供する工程と、
(b)廃棄物収集カテーテルの患者の近位端における内腔内バルーンを、該内腔内バルーンがカテーテルの最近位端をわずかに越えて延びる範囲まで膨張させ、それによって患者の直腸へのカテーテルの導入を簡単にするための湾曲した先端を提供する工程と、
(c)廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の端を患者の直腸へ十分にはるかに挿入し、選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンが完全に患者の直腸内にあるようにする工程と、
(d)廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定し、カテーテルが、数時間の範囲で、長時間、患者から分離することなく、同時に患者の体内の廃棄物が患者の体内から廃棄物収集カテーテルを通じて排出されるようにする工程と、
(e)廃棄物収集カテーテルの患者の近位端における内腔内バルーンを収縮させ、患者から体内の廃棄物を自由に流れるようにする工程と、を含む。
【0011】
これらおよび他の目的ならびに利点は、部分的には明らかになり、部分的には本明細書中の以下で指摘される。
【0012】
図面全体を通じて同様の要素は同様の要素番号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明により構成され、本発明を実施し、かつ使用位置で膨張されて示されている腸管理システムを示す概略斜視図である。
【図2】部分的に分解組立図で示された図1のシステムを示す概略斜視図である。
【図3】図1のシステムの直腸チューブ部分組立品の外部を示す概略図である。
【図3A】図3の部分組立品を示す分解組立図である。
【図4】袋コネクタが付着されている図1の排液チューブ組立品を示す側面図である。
【図5】図4の分解組立図である。
【図6】組立てられた腸管理システムの患者の近位端を示す概略側面図である。
【図7】図6の線7〜7で取られた図1のシステムの患者の近位端を通じて拡大され、さらに細部を明らかにするために拡大された長手方向に沿った断面図である。
【図8】図1の組立品の直腸チューブを示す拡大概略正面図である。
【図9】図8の線9〜9で取られた、長手方向に沿った断面図である。
【図10】図8の線10〜10で取られた、長手方向に垂直な断面図である。
【図11】図1の組立品の3腔チューブを示す拡大概略断面図である。
【図12】図9から取られた内腔を示す拡大部分断面図である。
【図13】回転された図3の左端正面図である。
【図14】直腸チューブへの3腔チューブの接続を示す図13から取られた拡大断面図である。
【図15】その種々のチューブをコネクタとともにシステムで使用される廃棄物収集袋を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
図面、特に図1および図2を参照すると、一般に10で示されている腸管理システムが、患者の近位端14と、患者の遠位端16と、それらの間の3つの別個の部分18、20、22とを有するカテーテル13を含む。直腸カテーテル18はカテーテルの近位端14に配置され、部分20は中央部分であるとともに、部分22は患者の遠位端16に向いている。膨張可能である第1のバルーン24がカテーテル12の患者の近位端14に取付けられており、かつ袋コネクタ組立品26が患者の遠位端16に取付けられている。以下、これらの要素をさらに詳しく述べる。
【0015】
直腸カテーテル部分18は、通常の使用のために配置されると、患者の直腸へ開く患者の近位開口部と、第2のカテーテル部分20に接続する第2の端または遠位開口部とを有する。第1のカテーテル部分18(図8、9、10、および12に拡大されて示されている)は、患者からの糞便流出の崩壊およびその後の閉鎖を回避するために、チューブの第1の端で十分な開口を維持するのに十分なデュロメータ硬さを有する材料で形成されている。適切な材料の例がシリコーンゴム、80SHポリジメチルシロキサン、およびヒュームドシリカである。最適なデュロメータ範囲は、50A〜90Aショア硬さである。近位開口部は、第1のカテーテル部分18に入る糞便を効率的に受取るために、開放されたままである必要がある。チューブ部分18の円筒形の壁内で長手方向に走る比較的大きな内腔が、図8、9、10、および12の番号30で示されている。小さめの内腔32、34が、それらの反対側の内腔30と隣接して、かつ平行に配置されている。参照数字36は、カテーテル部分18の近位端における環状の段部を示す。ボルスター(「保持」)バルーン24の近位端は、拡大、膨張された使用位置にある場合に段部36に支えられている。
【0016】
図6および図7は、チューブ部分18に取付けられた保持バルーン24の拡大を示し、バルーン24の近位端がチューブ18の近位端に隣接し、かつこれに向かって先細になっていることを示す。保持バルーン24は、選択的に折畳み可能かつ膨張可能な材料で形成され、部分18の近位端の周りに同軸に取付けられており、各要素の最端は実質的に互いに同一平面上にある(または少なくとも密接している)。
【0017】
図7は図6の長手方向の断面であり、チューブ部分18の内部の折り畳まれた状態の任意の内腔内バルーン38を示す。膨張されている場合、内腔内バルーン38は抗逆流弁(ARV)として作用し、十分に膨張されている場合は、バルーン38の患者の近位端はチューブ部分18の近位端を越えてわずかに突出し(図7の模型に図示)、内腔内バルーンは腸管理組立品の患者の直腸への挿入の補助としても作用する。このシステムの任意の実施形態は、洗浄内腔30(本明細書中に詳しく記載)を含み、これはカテーテル部分18の患者の近位端を出て、患者の直腸へ洗浄剤(生理食塩水など)を投入するための洗浄サプライに接続されうる。
【0018】
図3および図3Aは、それぞれ、組立てられ、組立てられていない、新しいシステム10の留置部の部分組立品を示す。図3の左下から右上には、保持バルーン24をわずかに越えて延びる患者の近位カテーテル部分18、さらに第2のカテーテル部分20が確認される。カテーテル部分20は、完全に開放されている場合に円筒形のチューブである。これは柔らかい弾性材料のきわめて薄い壁で形成され、その結果、肛門の括約筋などによって押し縮められる場合、きわめて小さな断面を生成する折畳み式のチューブとなる。カテーテルのこの部分は、患者の肛門部にきわめて長時間、適切に放置されるため、この折畳み可能性は、かかる場所で大きな直径の硬いチューブである場合は、長い間に生じうるような、患者の括約筋の正常な状態の喪失を防ぐために重要である。部分20の最適なデュロメータ範囲は、5A〜49Aショア硬さである。第2のカテーテル部分20の第1の、近位端は、第1のカテーテル部分18の遠位または第2の端に接続されている。カテーテル部分20は、唯一のデュロメータ硬さ、厚さ、および直径の1つの単一のチューブとして構成されうる。括約筋横断カテーテル部分20を製造するために適した材料の例は、シリコーンゴム、30SHポリジメチルシロキサン、およびヒュームドシリカである。
【0019】
カテーテル部分20の患者の遠位端に向かって、チューブ20の周囲に取付き、好ましくはそこから延びる少なくとも2つの部分42を有する任意の面板41が取付けられている。各拡張部42は、それらの上にループまたは他のコネクタ44を有し、面板ストラップ40の患者への付着を容易にし、これを適所に保持しうる。最後に、図3におけるカテーテル部分20の患者の遠位端において、バルーンの膨張/収縮、および必要に応じて直腸の洗浄を可能にするために、押出された多内腔部材46(図11の拡大斜視図に示されている)が接続されている。組立品10の端面図が図13に示されており、ストラップ40および多内腔カテーテルの相対位置を示している。図14の拡大断面図(回転)により、カテーテル部分18での組立品と多内腔部材46の接続が良好に示されている。多内腔部材46を形成するために適した材料の例は、シリコーンゴム、57SHポリジメチルシロキサン、およびヒュームドシリカである。
【0020】
分解図、図3Aにおいて、図3では隠れており、または明らかではない部分組立品の別の要素が確認される。同図は、カテーテル部分18への適用前のその拡大状態での保持バルーン24を示す。各端上の左右対称のバルーンの拡張部24Aは環状である。図7では、拡張部24Aが、カテーテル部分18の対向端で外壁に対して均一に密閉するために、いかにして下部および内側に折畳まれるかより明らかに確認される。
【0021】
これらの図面は、保持バルーン24のほぼ球形をも示す。この形状は、患者の直腸において自然にぴったり合い、保持バルーンの周りの漏れを防ぐため重要である。バルーンの形状は、直腸壁に対する損傷を防ぎ、最適な密閉を達成して漏れを防ぎ、かつカテーテル部分18の近位開口部への糞便を効率的に流し込むために重要である。したがって、形状はほぼ球形であり、楕円形またはドーナツ形ではないことが必要である。
【0022】
膨張されている場合のバルーンのサイズは、漏れを防ぐためだけではなく、新しいシステム10の直腸からの移動を防ぐためにも重要である。通常の成人患者用にバルーン24の最適なサイズは、44cc〜69ccである。文献では、90ccの容積が排便反応を誘発するのに十分であり、したがって、保持バルーンはこの容積に達するようにサイズ設定されてはないことが示されている。最小限の44ccは、漏れ、および患者の直腸からの外部への移動を防ぐために重要である。長さ対直径の比で表されるバルーンのサイズは、膨張範囲の下端の44ccでは0.75であり(すなわち、バルーンの長さは1.35インチであり、バルーンの直径は1.8インチとなる)、上端の69ccでは0.61である(すなわち、バルーンの長さ1.35インチ、バルーンの直径2.32インチ)。本明細書中に示されたすべてのサイズは、平均的な成人患者に対するサイズであり、他の平均的でない患者に対して比例的に調整されうることを理解すべきである。保持バルーン24は、バルーンに開口している内腔34によって膨張される。内腔は多内腔部材46によって、空気または生理的食塩水または一部の他の生体適合液で満たされた注射器などの膨張装置に接続される。膨張装置は、バルーンの膨張が44〜69ccの所望範囲になる容積に注入される膨張媒体の容積を限定する。
【0023】
所望の結果を達成するために、保持バルーン24を形成するために適した材料の例は、シリコーンゴム、30SHポリジメチルシロキサン、およびヒュームドシリカである。あるいは、保持バルーンの材料自体が、最適なサイズにのみ拡張する材料または構造が用いられた場合は、サイズを限定しうる。かかる材料の例はポリイミドであろう。かかる構造の例は、膨張された場合に保持バルーンのサイズを機械的に制限するシリコーンなど、その他の点では弾性材料に含浸される堅い網となる。図3Aを参照すると、保持バルーン24の右側に、その折畳まれた位置で示されている第2のバルーン38が示されている。実線で折畳まれ、破線で膨張されたバルーン38も図7に示されている。膨張されている場合、バルーン38はカテーテル部分18の内腔を満たし、逆流を阻止し、かつシステムの患者への挿入を容易にする。
【0024】
さらに図3Aを参照すると、カテーテル部分18がバルーン38の右側に示されている。カテーテル部分18の右側には、多内腔カテーテル46の小さな対の内腔を直腸カテーテル部分18の対の内腔に対応する開口部と相互接続する2つの小さなテフロン(TEFLON)チューブ48が示されている。任意の放射線不透過性マーカー50は好ましくは環状であり、患者の直腸内の組立品部の配置および位置を正確に決定するために有用である。マーカー50は、例えば、生体適合性であるが、ラジオグラフによって容易に検出されるタングステンシリコーン混合物などの材料で形成される。図3Aの放射線不透過性マーカー50の右側には、横断括約筋カテーテル部分20、カテーテル12の中央部分が示されている。図3および図3Aは、穴を通じて中央カテーテル部分20の患者の遠位端へ取付けられている面板40の位置決めも示している。ブリッジ部分または排液チューブコネクタ帯52が、図3Aの要素40の右側に示されており、図3においても明らかである。ブリッジ部分52は、カテーテル12の第3の、患者の遠位部分、部分22を、部分52の上(または任意に下)の部分20、22のスリップフィットによって中央部分20との隣接した関係で接続されることを可能にする。押出された多内腔部材46が図3Aの右側に示されており、明らかにするために図11には部分的に拡大されて示されている。本実施形態において、多内腔部材46は比較的平らで細長く、以前に考察された内腔30の対向側の2つの小さめの32、34によって両側が挟まれた大きな中央内腔30を有する。
【0025】
図1および図2は、多内腔部材46の種々の内腔と接続可能である3つのポート(例えば、ルアー型コネクタ)を示す。大きな中央ポート54は、多内腔部材の大きな内腔30Aに付着し、洗浄剤または医薬品を注入するために注射器または他の注入装置の接続用に用いられる。任意のポート56が、注射器または他の適切な装置による任意の内腔内バルーン38の膨張または収縮のために多内腔部材46の小さな任意の内腔の1つ(例えば32a)に接続する。他の小さな任意のポート58は、注射器または他の適切な装置で保持バルーンを膨張、収縮させるために多内腔部材46の小さな内腔34aに接続する。
【0026】
図4および図5は、第3のカテーテル部分22の部分組立品を示す。部分22は、患者の近位端22Aで横断括約筋中央部分20の遠位端、および例えば図15の60で示されている収集袋との接続に適合しているコネクタ66との対向する患者の遠位端22Bに接続する。第3のカテーテル部分22は、その形状を維持し、ねじれを最小限に抑え、かつチューブの排液を促進するのに十分に堅いが、糞便物質を通じて介護専門家によって余儀なく「ミルキング」されるのに十分に柔らかい物質で構成された非折畳み式のチューブで形成されている。部分2の外側への任意のコーティングの適用によりそのミルキングが促進されうるとともに、部分22の任意の内側のコーティングは、内部の側壁に対する摩擦を減少させることによって糞便の流入を促進する。
【0027】
図示されているカテーテル22は、任意のサンプリング/洗浄ポート62(図5に最も明白に図示)を有し、糞便試料を取り、またはカテーテルをきれいにする洗浄のために部分22の内腔へのアクセスを提供する。カテーテルの細菌汚染を予防し、カテーテル内に蓄積した糞便に対する臭気の減少をも補助するために、サンプリング/洗浄ポート62による頻繁の洗浄が好ましい。適切な種類のポート62、63用のカバーも好ましい。
【0028】
カテーテル22の端22Bで示されているコネクタ組立品66は、カテーテル22の全長に沿って間隔をおいたスリーブ64を含み、22Bを収集袋60に付着させるコネクタ組立品を受入れ、かつ保持する。これは、必要に応じて、熱収縮性帯または他の適切な保持手段でありうる。図5に示されているように、コネクタ組立品66は端22Bに適合し、さらに、任意のOリング(例えば、67)とともに、密閉方法で袋に接続するように構成されている。コネクタ組立品64を閉鎖し、袋がカテーテル部22から分離される場合に漏れを予防する閉鎖部68も好ましい。必要に応じて、閉鎖ポート68は、糸、ストリップ、コード、または他の要素70によって端26に接続されうる。
【0029】
システム10のカテーテル部分22は、ベッドサイドのそばに掛けられて糞便廃棄物を収集する収集袋60に流入する。図15は、廃棄物収集袋60を示し、これは人工肛門袋または尿袋のために通常使用されるものよりも相当に大きく、この袋は、空にする必要なく長時間、適所に放置しうる。袋60は、約3リットルの容積を有し、ベッドまたは椅子に掛けるためのフック72、および言うまでもなく、密閉方法でカテーテルコネクタ組立品64に接続するためのコネクタ73が提供されている。廃棄物袋60は、例えば、図示されているU字形のコネクタなど排液チューブホルスター74、および収集袋排液チューブ82を密閉するためのクランプ76をも任意に有する。クランプ76は、ホルスター74へ滑り込み、または袋60に付着するボタン78、または他のコネクタを有することが好ましい。閉鎖部75も、袋が腸管理システム10のカテーテル部22に接続されていない場合、袋コネクタ73からの漏れを予防するために望ましい。アウトレットチューブ82も袋の内容物を排出するために提供されている。袋60は、かなり長いため、床上に引きずることを防ぐために、適切に畳込まれることが好ましい。ボタンホルスターコネクタ78を有するクランプ76は、これを締め付けることによって収集袋の排液チューブ82を密閉するために有用である。また、ホルスター74に付着されていることが好ましいキャップ80も、袋の排液チューブ82の開放先端(図示せず)を閉鎖するために有用である。
【0030】
新しい腸管理システムの別の任意の特徴は、保持機構として使用され、腸管理システム10の内部移動を防ぎ、かつ装置の横断括約筋カテーテル部分20の回転を防ぐ面板の提供である。かかる面板41は、1つの有用な実施例として図1および図2に示されているブリッジ部分52上に取付けることができる。面板は、ストラップ、くさび、ドーナッツ等の形を取ることができ、かつシリコーン、発泡体、または他の柔らかい材料で製造され、患者の皮膚の刺激を回避することが好ましい。
【0031】
図1および図2は、組立品10をシーツ、寝具等に付着するためのクリップ組立品21も示す。図示された実施形態は、この課題を達成するための1つの有用な組立品にすぎないことが理解されるべきである。示されているように、ゴム状帯が、組立品を所定の場所に保持する目的で繊維または他の薄い材料を把持するための単純なピンチクリップを取囲んでいる。他の有用な安定化装置が考えられる。
新しい腸管理システムの使用:
腸管理システム10を歩行不能患者へ挿入するために、患者は、可能であれば、左側を下にした位置であることが好ましいが、患者の臨床状態により必要に応じて他の位置であってもよい。挿入の手順は、必要に応じて公認の無菌法を用いて行われる。
【0032】
装置は、適切な横断括約筋カテーテル部分の長さ、通常、女性患者では4cm、または男性患者では6cmで選択する。また、患者の直腸を検査し、宿便がないことを確認し、装置の使用を妨げるような病変または狭窄が存在しないことを確かめる。60ccの注射器には35cc〜40ccの水を充填し、30ccの注射器には20ccの水を充填する。30ccの注射器を内腔内バルーンコネクタに付着させ、内腔内バルーン38に20ccの流体を充填する。
【0033】
突出する内腔内バルーン38、収縮した保持バルーン24、および患者の肛門を含めて装置の患者の近位端に潤滑剤を塗布する。内腔内バルーンの突出端を誘導子として用いることによって、カテーテル部分18の患者の近位端を肛門を通じて誘導し、遠位直腸へ挿入する。
【0034】
60ccの注射器を保持バルーンコネクタ58に付着させ、保持バルーン24を注射器の内容物(この実施例では、水35cc〜40cc)で膨張させる。カテーテルコネクタ組立品66を廃棄物収集袋コネクタ73に接続し、袋60をベッドサイドに配置し、カテーテル排液チューブ22がねじれたり、屈曲したりしないようにする。これによりカテーテル22から袋60への糞便の妨げられない流れが可能となる。
【0035】
カテーテルシステムが患者の直腸に挿入され、排液袋に接続された後、30ccの注射器を用いて、内腔内バルーン38から20ccの水(または空気)を完全に吸引する。30ccの注射器を内腔内バルーンコネクタから切断する。
【0036】
カテーテル/腸の内腔の開存性は、以下の方法を行うことによって確認される:
患者をわずかに頭を上げた位置に配置して排液、重力洗浄を容易にし、または腸内供給袋に1リットルの温めた水道水を充填し、これを患者の肛門の高さの2〜3フィート上にある第IVポールから掛ける。洗浄袋管理セットをカテーテル洗浄ポート54に接続する。世話人が正確なカテーテルポートへの接続を確認した後、重力洗浄が開始される。大きな糞便の一部が、洗浄と手動注水の洗浄の組合せによって粉砕される(すなわち、流出物を収縮し、排液チューブを繰り返し絞る)。洗浄は、糞便の一部が流出物中にもはや存在しない場合に中断される)。
【0037】
患者の直腸の洗浄は、重力袋を用いて、または注射器を用いることによって行うことができる。重力袋法では、少なくとも2リットルの利用可能な容積の廃棄物収集袋を提供することが必要である。予め付着した管理セットを有する標準の重力洗浄袋または腸内供給袋を用いて、6〜10分で約1リットルの流量で温めた水道水約1リットルを患者の肛門に注入する。洗浄袋管理セットをカテーテルシステムの洗浄ポートに接続し、30ccの注射器(流体20ccを充填)を内腔内バルーンコネクタに付着させ、内腔内バルーン38に20ccの流体を充填する。
【0038】
患者をわずかに頭を下にした位置にして、洗浄袋セットのフロー制御弁を開放し、流体を重力によって直腸および結腸に排出させる。洗浄中に保持バルーンを越えて漏れが生じる場合は、最大膨張容積50ccまでの、より多くの水を保持バルーンに注入する。
【0039】
注入された洗浄剤は、医師によって処方される限り残存させられる。次いで、内腔内バルーンを膨張させた容積20ccの流体を注射器によって除去し、糞便を直腸および結腸から排出させる。必要に応じて、患者の位置をわずかに頭を上げる位置に変更する。洗浄が完了したら、管理セットをカテーテル洗浄ポートから切断する。保持バルーンへ注入された追加の流体を保持バルーンコネクタを経て注射器によって除去する。必要に応じて、保持バルーンは完全に吸引され、かつ通常の使用容積(約35〜約40cc)に再充填されうる。
【0040】
洗浄が重力袋調製物の代わりに注射器を用いて行われる場合は、廃棄物収集袋に十分な空間が利用可能であることを確認し、次いで注射器を約60ccの温めた水道水で調製する。30ccの注射器を約20ccの空気または水で調製し、内腔内バルーンコネクタに付着させ、内腔内バルーンを膨張させる。注射器をカテーテル洗浄ポートに接続する。患者のわずかに頭を下げた位置にして、洗浄剤をゆっくり直腸および結腸に注入する。重力袋洗浄法でのように、漏れは保持バルーンをさらに膨張させることによって処理できる。同様に、洗浄剤は所定の時間、存在させられ、次いで流体は注射器で内腔内バルーンから吸引され、流体および糞便の直腸および結腸からの排出を可能にする。必要に応じて、患者の位置を変更することができる。また、余分の流体が保持バルーンに導入された場合は、次にこれを放出させ、必要に応じて廃棄物袋を空にすることができる。
【0041】
システムの洗浄ポートは、医薬品または浣腸液を投与するために有用でありうる。この場合、ポートは、浣腸/医薬品溶液の投与前後に、まず約10cc〜約20ccの水で洗浄することが好ましい。導入される所望の溶液を注射器に充填し、30ccの注射器には約20ccの空気または水を充填する。内腔内バルーンを膨張させた後、溶液を注入し、カテーテル洗浄内腔を記載どおりに洗浄する。次いで、注射器を洗浄ポートから切断し、溶液を所定の時間、存在させる。次いで、以前に記載したように、好ましくは30ccの注射器の使用によって内腔内バルーンを収縮させる。
【0042】
システムの洗浄/サンプリングポートを用いて、洗浄/サンプリングポートに付着させたカテーテル先端の注射器の使用によって糞便の試料を取出すこともできる。これは患者の経過のモニタリング、および目的の試験のためにきわめて有用でありうる。
【0043】
上述の点から見て、本発明の一部の目的が達成され、他の利点が得られることが確認されるであろう。上述には本発明を実施するために考えられた最良の形態の説明が含まれているが、種々の変更が考えられる。
【0044】
本明細書中に記載され、かつ説明された構成における種々の変更が、発明の範囲から逸脱することなくなされうるため、上述の説明に含まれ、または添付の図面に示されているすべての内容は、限定的ではなく例示的なものとして解釈されるべきであることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者用腸管理システムであって、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を備える前記廃棄物収集カテーテルを含む腸管理システム。
【請求項2】
前記廃棄物収集カテーテルよりも直径が実質的に小さく、第1の端と第2の端とを有する内腔を有する部材をさらに備え、該内腔を有する部材の第1の端が前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分に接続され、かつ選択的に折畳み式の保持バルーンと流体連通されており、さらにここで内腔を有する部材の第2の端が、前記保持バルーンからの流体の導入または除去用の、患者の直腸へ、または直腸からの直腸カテーテルの患者の近位部分の挿入、保持、または除去に必要な場合には保持バルーンの選択的な膨張および収縮用のポートに接続可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
内腔を有する部材が少なくとも2つの独立した内腔を有し、該内腔のそれぞれが前記内腔を有する部材の第2の端でシステムからの流体の導入または除去用のポートに接続可能であり、前記2つの内腔の1つが廃棄物収集カテーテルの患者の近位部分の第1の端と流体連通されており、それによって患者の直腸への治療物質の導入を可能にする、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記保持バルーンが、約0.75〜約0.61の範囲の膨張した長さ対直径の比を有し、容積が約44cc〜約69ccである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記保持バルーンが、1.35インチの長さ、および1.8インチの直径を有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記保持バルーンが、1.35インチの長さ、および2.32インチの直径を有する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の内部に取付けられた内腔内バルーンをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記内腔内バルーンが、前記内腔を有する部材の内腔と流体連通されており、それによって内腔内バルーンの選択的な膨張と収縮を可能にし、かつ抗逆流装置として機能する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位端に取付けられた内腔内バルーンをさらに備え、ここで前記内腔を有する部材は、第1の内腔と、第2の内腔と、第3の内腔とを有し、前記第1の内腔は選択的に折畳み式の保持バルーンと流体連通しており、それによって選択的な膨張を可能にし、患者の直腸への、または直腸からの直腸カテーテルの患者の近位第1の部分の挿入、保持、または除去に必要な場合には保持バルーンを押し縮め、第2の内腔は前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の内部と流体連通しており、それによって患者の直腸への物質の導入を可能にし、かつ第3の内腔は内腔内バルーンと流体連通している、請求項3に記載のシステム。
【請求項10】
通常の使用において患者の遠位に配置されている前記廃棄物収集カテーテルの第3の部分をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記廃棄物収集カテーテルの第3の部分が、患者からの廃棄物の流入を容易にするように、物質で内部コーティングされている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の遠位第3の部分が、患者の世話人による廃棄物収集カテーテルの「ミルキング」を容易にするように、物質で外部コーティングされている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記収集カテーテルの患者の遠位第3の部分が物質で内部コーティングされており、患者からの廃棄物の流入を容易にし、かつ物質で外部コーティングされており、患者の世話人による廃棄物収集カテーテルの「ミルキング」を容易にする、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
患者用腸管理システムであって、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
通常の使用において患者の遠位に配置される前記廃棄物収集カテーテルの第3の部分であって、洗浄ポートを有し、それによってシステムへの十分に大量の流体の注入を可能にし、患者の腸の洗浄を可能にする第3の部分と、を含む前記廃棄物収集カテーテルを、
備えるシステム。
【請求項15】
患者の遠位第3の部分が、患者および介護人をアレルギー反応から保護するように、非ラテックス材料で形成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の遠位第3の部分における選択的に開放可能かつ閉鎖可能なアクセスポートをさらに備え、それによって医薬品および流体のサンプリングおよび挿入のための内部カテーテルへのアクセスを可能にする、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
システムの患者への容易に取外し可能な付着を可能にするためのコネクタをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記廃棄物収集カテーテルの第2の部分の第2の端に隣接して接続された少なくとも1つの可撓性のストリップをさらに備え、それによって前記廃棄物収集カテーテルを歩行不能患者に取外し可能に付着させ、使用位置においてシステムを安定化し、固定する任意の手段を提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
柔らかく、しなやかな材料の面板をさらに備え、該面板が前記廃棄物収集カテーテルの第2の部分の第2の端に隣接して配置されており、それによって使用位置におけるシステムに安定性を提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の遠位第3の部分の第2の端に接続可能な閉鎖部材をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項21】
歩行不能患者用腸管理システムと廃棄物収集袋との組合せであって、該腸管理システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置における場合腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかであるようなデュロメータ硬さと、を有する、通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位第1の部分の第2の端に接続された第1の端と、第1の端から十分に離隔した第2の端とを有する第2の部分であって、該第2の部分は患者の肛門管に配置、保持されうるとともに、患者の不快感または病変をひき起こすことなく長期間、患者の第2の部分の保持を可能にするデュロメータ硬さを有する第2の部分と、
前記廃棄物収集カテーテルとの確実な漏れない接続に適合しており、少なくとも4時間の範囲で、長期間、患者からの糞便廃棄物を受入れるのに十分な大きさにサイズ設定されている廃棄物収集袋と、を含む前記廃棄物収集カテーテルを含む組合せ。
【請求項22】
第2の部分の第2の端に接続された第1の端と、使用に際して患者の最も遠位にある第2の端と、カテーテルを通じて廃棄物収集袋への廃棄物の流入のために開放したままであるのに十分に可撓性であり、廃棄物収集袋との確実な漏れない接続に適合している第2の端とを有する患者の遠位第3の部分をさらに備える、請求項21に記載の組合せ。
【請求項23】
前記システムが、患者の近位部分の周りに付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンをさらに備える、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致するようになっており、ほぼ球形のバルーンは収縮されていない場合には、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるようなサイズを有する、請求項22に記載の組合せ。
【請求項24】
前記システムが、前記廃棄物収集カテーテルよりも直径が実質的に小さく、第1の端と第2の端とを有する内腔を有する部材をさらに備え、該内腔を有する部材の第1の端は廃棄物収集カテーテルの患者の近位部分に接続され、かつ前記選択的に折畳み式の保持バルーンと流体連通されている、請求項21に記載の組合せ。
【請求項25】
前記システムが、前記廃棄物収集カテーテルの患者の遠位部分の第2の端でコネクタをさらに備え、それによって廃棄物収集袋とシステムの取外し可能な接続を可能にする、請求項21に記載の組合せ。
【請求項26】
前記廃棄物収集袋が、患者用の支持装置と廃棄物収集袋との取外し可能な付着のための付着機構を備える、請求項21に記載の組合せ。
【請求項27】
前記廃棄物収集袋が、その場で、または他の支持表面で袋の牽引を防ぐためにかかる位置で、廃棄物収集袋が畳込まれ、取外し可能に保持されることを可能にするための保持機構を含む、請求項22に記載の組合せ。
【請求項28】
前記廃棄物収集袋が、閉鎖可能な排液ホースと、排液ホースが使用されていない場合に排液ホースの自由端を密閉するための閉鎖部材とを付着した、請求項21に記載の組合せ。
【請求項29】
患者の腸管理システムととともに使用するための廃棄物収集袋であって、該袋が、
約3リットルの容積を有する本体部であって、使用するために前記システムに接続される場合に上方へ配置される端を有し、上端が患者の廃棄物収集カテーテルの端との取外し可能な接続に適合した開口部を規定する本体部と、
廃棄物収集袋を患者用の支持装置と取外し可能に付着するための付着機構と、
その場で、または他の支持表面で袋の牽引を防ぐためにかかる位置で、廃棄物収集袋が畳込まれ、取外し可能に保持されることを可能にするための保持機構と、
閉鎖可能な排液ホースと、
廃棄物収集袋から廃棄物を空にするための、排液ホースが使用されていない場合に排液ホースの自由端を密閉するための閉鎖部材と、を備える廃棄物収集袋。
【請求項30】
前記袋が、前記廃棄物収集袋の患者の体内廃棄物のおよその容積を示すためのしるしととともにその外面で提供されている、請求項29に記載の廃棄物収集袋。
【請求項31】
腸管理システムを患者へ挿入するための方法であって、該方法が、
(a)腸管理システムであって、該システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を含む前記廃棄物収集カテーテルを有する前記システムを提供する工程と、
(b)前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の端を長手方向に畳込む工程と、
(c)廃棄物収集カテーテルの前記畳込まれた患者の近位第1の端を患者の直腸へはるかに十分に挿入し、選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンが完全に患者の直腸内にあるようにする工程と、
(d)廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定し、カテーテルが、4時間の範囲で、長時間、患者から分離することなく、同時に患者の体内の廃棄物が患者の体内から廃棄物収集カテーテルを通じて排出されるようにする工程と、を含む方法。
【請求項32】
腸管理システムを患者へ挿入するための方法であって、該方法が、
(a)腸管理システムであって、該システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
第1の端および第2の端と、約50A〜約90Aの範囲のデュロメータ硬さとを有し、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかである、患者の近位にありかつ通常の使用位置で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を含む前記廃棄物収集カテーテルを有する前記システムを提供する工程と、
(b)廃棄物収集カテーテルの患者の近位端における内腔内バルーンを、該内腔内バルーンがカテーテルの最近位端をわずかに越えて延びる範囲まで膨張させ、それによって患者の直腸へのカテーテルの導入を簡単にするための湾曲した先端を提供する工程と、
(c)廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の端を患者の直腸へ十分にはるかに挿入し、選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンが完全に患者の直腸内にあるようにする工程と、
(d)廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定し、カテーテルが、4時間の範囲で、長時間、患者から分離することなく、同時に患者の体内の廃棄物が患者の体内から廃棄物収集カテーテルを通じて排出されるようにする工程と、
(e)廃棄物収集カテーテルの患者の近位端における内腔内バルーンを収縮させ、患者から体内の廃棄物を自由に流れるようにする工程と、を含む方法。
【請求項33】
前記廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定する工程が、ほぼ球形の保持バルーンを膨張させるステップを含み、バルーンの長さ対直径の比が約0.75〜約0.61の範囲となる、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記廃棄物収集カテーテルを挿入された位置に固定する工程が、ほぼ球形の保持バルーンを膨張させるステップを含み、バルーンの長さ対直径の比が約0.75〜約0.61の範囲となる、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
失禁状態の患者の腸を管理するための方法であって、該方法が、
(a)腸管理システムであって、該システムが、
種々のデュロメータ硬さの少なくとも2つの別個の部分を有する廃棄物収集カテーテルであって、
患者の近位にあり、かつ、第1の端および第2の端と、前記カテーテルの患者の近位部分が、通常の使用位置で保持バルーンが膨張されると腸内廃棄物の自由な流れのための開放位置を自動的に維持するのに十分に堅いが、患者の直腸への挿入を簡単にするために長手方向の畳込みを可能にするのに十分に柔らかくかつしなやかであるようなデュロメータ硬さと、を有するように、約50A〜約90Aの範囲で患者の直腸に配置される第1の部分と、
患者の近位部分の第2の端に接続された第1の端と、第2の端と、約5A〜約49Aの範囲のデュロメータ硬さとを有する第2の部分であって、括約筋を膨張させることなく、または不快感をひき起こすことなく長期間、患者の肛門管に配置、保持されうる第2の部分と、
患者の近位第1のカテーテル部分の同軸上に、かつ外側に付着された選択的に折畳み式の、ほぼ球形の保持バルーンであって、該保持バルーンの最近位端が廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の最近位第1の端と一致し、患者における排便反応を誘発するほど大きくなく患者の直腸にカテーテルの患者近位端を保持するのに十分大きくなるように膨張サイズを有する前記ほぼ球形の保持バルーンと、
を含む前記廃棄物収集カテーテルを有する前記システムを提供する工程と、
(b)前記廃棄物収集カテーテルの第1の部分を患者の直腸へ挿入する工程と、
(c)前記廃棄物収集カテーテルの第1の部分に対向した端を廃棄物収集管に接続する工程と、
(d)前記廃棄物収集カテーテルの開存性を確認する工程と、
(e)前記廃棄物収集カテーテルを通じて体内の廃棄物を廃棄物収集容器に流入させる工程と、
(f)廃棄物収集容器が満杯になると必要に応じて随時、廃棄物収集容器を空にする工程と、を含む方法。
【請求項36】
前記廃棄物収集カテーテルの第1の部分を、1つ以上の接続装置で前記廃棄物収集カテーテルを患者に付着させることによって適所に固定する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記廃棄物収集カテーテルの第1の部分が、細長いテープ片で患者にカテーテル付着させることによって適所に固定される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記廃棄物収集カテーテルの第1の部分が、バルーンの長さ対直径の比が約0.75〜約0.61の範囲である点に前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の端の周りに付着される膨張可能なほぼ球形のバルーンを膨張させることによって患者の内部で適所に固定される、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位端に取付けられる内腔内バルーンと、内腔を有する部材とを提供することによって患者の腸を洗浄する工程をさらに含み、前記内腔を有する部材が第1の内腔と、第2の内腔と、第3の内腔とを有し、第1の内腔は選択的に折畳み式の保持バルーンと流体連通しており、それによって選択的な膨張を可能にし、かつ、患者の直腸への、または直腸からの直腸カテーテルの患者の近位第1の部分の挿入、保持、または除去に必要な場合には保持バルーンを押し縮め、第2の内腔は前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分の内部と流体連通しており、それによって患者の直腸への物質の導入を可能にし、かつ第3の内腔は内腔内バルーンと流体連通しており、
さらに別の部分であって、その中にポートを有する別の部分を前記廃棄物収集カテーテルに提供する工程と、
前記システムに十分に大量の流体を注入し、患者の腸の洗浄および必要に応じて随時、カテーテルのすすぎを可能にする工程と、
前記内腔内バルーンを膨張させ、患者の腸内の流体を保持するステップと、所定の間隔後に、
前記内腔内バルーンを収縮させることによって洗浄液を取り除き、前記廃棄物収集カテーテルを通じて流体を前記廃棄物収集管に流入させる工程と、を含む請求項35に記載の方法。
【請求項40】
患者の体内の廃棄物を少なくともおよそ3リットルのサイズを有する廃棄物収集管へ流入させる工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記廃棄物収集カテーテルよりも直径が実質的に小さく、第1の端と第2の端とを有する内腔を有する部材を含むシステムを提供する工程であって、該内腔を有する部材の第1の端が前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位第1の部分に接続され、かつ選択的に折畳み式の保持バルーンと流体連通されており、さらにここで内腔を有する部材の第2の端が、前記保持バルーンからの流体の導入または除去用の、患者の直腸へ、または直腸からの直腸カテーテルの患者の近位部分の挿入、保持、または除去に必要な場合には保持バルーンの選択的な膨張および収縮用のポートに接続可能であり、ここで前記内腔を有する部材が少なくとも2つの独立した内腔を有し、該内腔のそれぞれが前記内腔を有する部材の第2の端で前記システムからの流体の導入または除去のためのポートと接続可能であり、2つの内腔のうち1つが前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位部分の第1の端と流体連通されており、それによって患者の直腸への流体治療物質の導入を可能にする工程と、
前記内腔を有する部材によって前記流体治療物質を患者の直腸へ導入する工程と、をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記廃棄物収集カテーテルの患者の近位端に取付けられる内腔内バルーンを提供することによって、選択された時間、患者の腸内に導入された治療物質を保持する工程と、治療物質を導入した後、
前記内腔内バルーンを膨張させ、カテーテルの内部を閉鎖し、次いで、選択された時間の後、前記内腔内バルーンを収縮させ、患者の腸からの流体を通過させる工程と、をさらに含む、請求項41に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−228545(P2012−228545A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162356(P2012−162356)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2008−156533(P2008−156533)の分割
【原出願日】平成15年1月17日(2003.1.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(591000414)ホリスター・インコーポレイテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
【Fターム(参考)】