膀胱癌及びその他の癌の治療及び検出に有用な名称158P1D7の核酸及び対応タンパク質
【課題】158P1D7と命名された新規な遺伝子及びそのコードするタンパク質を開示する。
【解決手段】158P1D7は正常成人組織においては組織特異的な発現を示すが、表1に示した複数の癌において異常に発現される。従って、158P1D7は癌の診断及び/又は治療のための標的を提供する。158P1D7遺伝子若しくはそのフラグメント、又はそのコードするタンパク質若しくはそのフラグメントは免疫応答を誘発するために用いることができる。
【解決手段】158P1D7は正常成人組織においては組織特異的な発現を示すが、表1に示した複数の癌において異常に発現される。従って、158P1D7は癌の診断及び/又は治療のための標的を提供する。158P1D7遺伝子若しくはそのフラグメント、又はそのコードするタンパク質若しくはそのフラグメントは免疫応答を誘発するために用いることができる。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)図2のタンパク質の8、9、10又は11個の連続するアミノ酸からなるペプチド;
b)表5〜表18のペプチド
c)表22〜表45のペプチド;又は
d)表46〜表49のペプチド
を含む、から実質的になる、又はからなる組成物。
【請求項2】
免疫応答を誘発する請求項1の組成物。
【請求項3】
図2に示した全アミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%相同であるか、又は同一である請求項2のタンパク質。
【請求項4】
図2のタンパク質と特異的に結合する抗体によって結合される請求項2のタンパク質。
【請求項5】
図2のタンパク質のアミノ酸配列からの、細胞障害性T細胞(CTL)ポリペプチドエピトープ又はその類似体を含むことを特徴とする請求項2の組成物。
【請求項6】
前記エピトープは図2の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項5の組成物。
【請求項7】
前記ポリペプチドは図2のタンパク質の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項2の組成物。
【請求項8】
図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープを含む請求項2の組成物。
【請求項9】
前記エピトープは図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってされに制限される請求項8の組成物。
【請求項10】
前記抗体エピトープは、当該ペプチドの末端まで任意の整数で増加する図2の少なくとも5アミノ酸のペプチド領域を含み、
前記エピトープは、
a)図5の親水性プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
b)図6の疎水性親水性プロファイルの0.5より小さい値を有するアミノ酸位置、
c)図7のパーセント接触可能残基プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
d)図8の平均可撓性プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
e)図9のベータ−ターンプロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
f)前記a)〜e)の少なくとも2つの組合せ、
g)前記a)〜e)の少なくとも3つの組合せ、
h)前記a)〜e)の少なくとも4つの組合せ、
i)前記a)〜e)の5つの組合せ、
から選択されるアミノ酸位置を含むことを特徴とする請求項8の組成物。
【請求項11】
請求項1のタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項12】
図2に示された核酸分子を含む請求項11のポリヌクレオチド。
【請求項13】
前記コードされたタンパク質は図2の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項12のポリヌクレオチド。
【請求項14】
請求項11のポリヌクレオチドに完全に相補的なポリヌクレオチドを含む組成物。
【請求項15】
158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、
前記部分配列は長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含むことを特徴とする158P1D7siRNA組成物。
【請求項16】
請求項1の付加的ペプチドをコードする付加的ヌクレオチド配列を更に含む請求項13のポリヌクレオチド。
【請求項17】
図2のタンパク質に向けられた哺乳類免疫応答を惹起する方法であって、
該方法は、前記哺乳類の免疫系の細胞を
a)158P1D7関連タンパク質及び/又は
b)該158P1D7関連タンパク質をコードするヌクレオチド配列
の一部に接触させることにより、該158P1D7関連タンパク質に対する免疫応答が惹起されることを含む方法。
【請求項18】
請求項17の免疫応答惹起方法であって、
少なくとも1つのT細胞エピトープ又は少なくとも1つのB細胞エピトープを含む158P1D7関連タンパク質を用意すること、及び
前記エピトープを哺乳類免疫系T細胞又はB細胞に接触させることにより、T細胞又はB細胞が活性化されること
を含む方法。
【請求項19】
前記免疫系細胞はB細胞であり、そのため活性化されたB細胞は、前記158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体を産生することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項20】
前記免疫系細胞は細胞障害性T細胞(CTL)であるT細胞であり、そのため活性化されたCTLは、前記158P1D7関連タンパク質を発現する自己細胞を死滅することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項21】
前記免疫系細胞はヘルパーT細胞(HTL)であるT細胞であり、そのため活性化されたHTLは、細胞障害性T細胞(CTL)の細胞障害活性又はB細胞の抗体産生活性を促進するサイトカインを分泌することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項22】
サンプル中の図2のタンパク質をコードするmRNAの存在を検出する方法であって、
前記サンプルを少なくとも1つの158P1D7cDNAプライマーを用いる逆転写にかけることにより、該サンプル中にmRNAが存在する場合cDNAが産生されること;
産生されたcDNAを、センスプライマー及びアンチセンスプライマーとしての158P1D7ポリヌクレオチドを用いて増幅すること;及び
増幅された158P1D7cDNAの存在を検出すること、
この場合、増幅された158P1D7cDNAの存在は、図2のタンパク質をコードするmRNAの前記サンプル中における存在の指標であること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
サンプル中における158P1D7関連タンパク質又は158P1D7関連ポリヌクレオチドの存在を検出する方法であって、以下のステップ:
前記サンプルを158P1D7関連タンパク質又は158P1D7関連ポリヌクレオチドに特異的に結合する物質と接触させて複合体を形成すること;及び、
前記サンプル中における前記複合体の存在又は量を求めること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
サンプル中の158P1D7関連タンパク質の存在を検出するための、請求項23の方法であって、以下のステップ:
前記サンプルを何れも158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントと接触させて、結合した場合複合体を形成すること;及び、
前記サンプル中における前記複合体の存在又は量を求めること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
生物学的サンプル中の1又は2以上の158P1D7遺伝子産物をモニターするための、請求項23の方法であって、
1つの個体からの組織サンプル中の細胞によって発現された1又は2以上の158P1D7遺伝子産物の状態を検出すること;
前記検出された状態と、相応の標準サンプル中の1又は2以上の158P1D7遺伝子産物の状態とを比較すること;及び
前記標準サンプルに対する前記組織サンプル中における158P1D7の異常発現状態の存在を同定すること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
158P1D7mRNA又は158P1D7タンパク質の1又は2以上の増加された遺伝子産物が存在するか否かを求めるステップを更に含み、前記標準組織サンプルに対する前記試験サンプル中における1又は2以上の増加された遺伝子産物の存在は癌の存在又は状態の指標であることを特徴とする請求項25の方法。
【請求項27】
前記組織は表1に示された組織のセットから選択されることを特徴とする請求項26の方法。
【請求項28】
図2のタンパク質を発現する細胞の状態を調節する組成物であって、
a)図2のタンパク質を発現する細胞の状態を調節する物質、又はb)図2のタンパク質によって制御又は生成される分子を含む組成物。
【請求項29】
158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、
前記部分配列は長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含むことを特徴とする請求項28の158P1D7siRNA組成物。
【請求項30】
生理学的に許容可能な担体を更に含む請求項28の組成物。
【請求項31】
ヒト最小投薬単位形態の請求項28の組成物を含む医薬組成物。
【請求項32】
前記物質は、図2のタンパク質と特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項33】
モノクローナルである請求項32の抗体又はそのフラグメント。
【請求項34】
ヒト抗体、ヒト化抗体又はキメラ抗体である請求項32の抗体。
【請求項35】
請求項32の抗体を産生する非ヒトトランスジェニック動物。
【請求項36】
請求項33の抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項37】
前記物質は、図2のタンパク質を発現する細胞の生存能力、成長又は複製状態を減少又は阻害することを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項38】
前記物質は、図2のタンパク質を発現する細胞の生存能力、成長又は複製状態を増加又は促進することを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項39】
前記物質は、
a)何れも図2のタンパク質と免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメント;
b)何れも図2のタンパク質と免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
c)158P1D7コード配列を有するポリヌクレオチド切断するリボザイム、又は該リボザイムをコードする核酸分子;及び生理学的に許容可能な担体;
d)特定のHLA分子と関連して158P1D7ペプチド部分配列を特異的に認識するヒトT細胞;
e)図2のタンパク質、又は図2のタンパク質のフラグメント;
f)図2のタンパク質をコードするヌクレオチド、又は図2のタンパク質のフラグメントをコードするヌクレオチド;
g)図2のタンパク質の8、9、10又は11連続アミノ酸のペプチド;
h)表5〜表18のペプチド;
i)表22〜表45のペプチド;
j)表46〜表49のペプチド;
k)図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープ;
l)図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープをコードするポリヌクレオチド;又は
m)158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、該部分配列が長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含む158P1D7siRNA組成物
を含む群から選択されることを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項40】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害する方法であって、
前記癌細胞に請求項28の組成物を投与して、該癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害すること
を含む方法。
【請求項41】
前記組成物は、何れも158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項42】
前記組成物は、(i)158P1D7関連タンパク質、又は(ii)158P1D7関連タンパク質のコード配列を含むポリヌクレオチド若しくは158P1D7関連タンパク質のコード配列に相補的なポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項43】
前記組成物は、図2のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを切断するリボザイムを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項44】
前記組成物は前記癌細胞に対するヒトT細胞であり、該ヒトT細胞は図2のタンパク質のペプチド部分配列を特異的に認識し、該部分配列は前記特定のHLA分子に関連していることを特徴とする請求項40の方法。
【請求項45】
前記組成物は単鎖モノクローナル抗体をコードするヌクレオチドを運搬するベクターを含み、該コードされた単鎖抗体は図2のタンパク質を発現する癌細胞の内部で細胞内発現されることを特徴とする請求項40の方法。
【請求項46】
図2のタンパク質を発現する細胞に剤を送達する方法であって、
請求項32の抗体又はそのフラグメントとコンジュゲートされた剤を与えること;及び
前記細胞と、前記抗体−剤コンジュゲート又はフラグメント−剤コンジュゲートを接触させること
を含む方法。
【請求項47】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害する方法であって、
前記癌細胞に請求項28の組成物を投与して、該癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害すること
を含む方法。
【請求項48】
表1に列挙した組織の癌を阻止又は治療するための情報を、当該阻止又は治療の必要な被検体に対しターゲティングする方法であって、
被検体からのサンプル中における、表1に列挙した組織の癌と関連するポリヌクレオチドの発現の有無を検出すること、但し、前記ポリヌクレオチドの発現は、
(a)図2のヌクレオチド配列;
(b)図2のヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(c)図2のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
からなる群から選択される;及び
前記サンプル中における前記ポリヌクレオチドの発現の有無に基づいて、表1に列挙した組織の癌を阻止又は治療するための情報を、当該阻止又は治療の必要な被検体に向けること
を含む方法。
【請求項49】
前記情報は表1に列挙された組織の癌のための検出手順又は治療の記述を含むことを特徴とする請求項48の方法。
【請求項50】
細胞増殖を調節する候補分子を同定するための方法であって、
(a)試験分子を
(i)配列番号1のヌクレオチド配列;
(ii)図3に示したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(iii)図3に示したアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;及び
(iv)前記(i)、(ii)又は(iii)のヌクレオチド配列のフラグメント
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸を含む系に導入するか、又は
試験分子を前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質を含む系に導入すること;及び
(b)前記試験分子と前記ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の有無を決定し、該試験分子と該ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の存在により、該試験分子は、細胞増殖を調節する候補分子として同定されること、
を含む方法。
【請求項51】
前記系は動物であることを特徴とする請求項50の方法。
【請求項52】
前記系は細胞であることを特徴とする請求項50の方法。
【請求項53】
前記試験分子は、前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質に特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントを含むことを特徴とする請求項50の方法。
【請求項54】
被検体において表1に列挙された組織の癌を治療するための方法であって、
請求項50の方法によって同定された候補分子を、治療の必要のある被検体に投与することにより、該候補分子が該被検体内の表1に列挙された組織の癌を治療することを特徴とする方法。
【請求項55】
表1に列挙された組織の癌を治療するための候補薬を同定するための方法であって、
(a)試験分子を
(i)配列番号1のヌクレオチド配列;
(ii)図3に示したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(iii)図3に示したアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;及び
(iv)前記(i)、(ii)又は(iii)のヌクレオチド配列のフラグメント
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸を含む系に導入するか、又は
試験分子を前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質を含む系に導入すること;及び
(b)前記試験分子と前記ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の有無を決定し、該試験分子と該ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の存在により、該試験分子は、表1に列挙された組織の癌を治療するための候補薬として同定されること、
を含む方法。
【請求項56】
前記系は動物であることを特徴とする請求項55の方法。
【請求項57】
前記系は細胞であることを特徴とする請求項55の方法。
【請求項58】
前記試験分子は、前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質に特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントを含むことを特徴とする請求項55の方法。
【請求項1】
a)図2のタンパク質の8、9、10又は11個の連続するアミノ酸からなるペプチド;
b)表5〜表18のペプチド
c)表22〜表45のペプチド;又は
d)表46〜表49のペプチド
を含む、から実質的になる、又はからなる組成物。
【請求項2】
免疫応答を誘発する請求項1の組成物。
【請求項3】
図2に示した全アミノ酸配列と少なくとも90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%相同であるか、又は同一である請求項2のタンパク質。
【請求項4】
図2のタンパク質と特異的に結合する抗体によって結合される請求項2のタンパク質。
【請求項5】
図2のタンパク質のアミノ酸配列からの、細胞障害性T細胞(CTL)ポリペプチドエピトープ又はその類似体を含むことを特徴とする請求項2の組成物。
【請求項6】
前記エピトープは図2の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項5の組成物。
【請求項7】
前記ポリペプチドは図2のタンパク質の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項2の組成物。
【請求項8】
図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープを含む請求項2の組成物。
【請求項9】
前記エピトープは図2の全アミノ酸配列ではないという条件によってされに制限される請求項8の組成物。
【請求項10】
前記抗体エピトープは、当該ペプチドの末端まで任意の整数で増加する図2の少なくとも5アミノ酸のペプチド領域を含み、
前記エピトープは、
a)図5の親水性プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
b)図6の疎水性親水性プロファイルの0.5より小さい値を有するアミノ酸位置、
c)図7のパーセント接触可能残基プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
d)図8の平均可撓性プロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
e)図9のベータ−ターンプロファイルの0.5より大きい値を有するアミノ酸位置、
f)前記a)〜e)の少なくとも2つの組合せ、
g)前記a)〜e)の少なくとも3つの組合せ、
h)前記a)〜e)の少なくとも4つの組合せ、
i)前記a)〜e)の5つの組合せ、
から選択されるアミノ酸位置を含むことを特徴とする請求項8の組成物。
【請求項11】
請求項1のタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
【請求項12】
図2に示された核酸分子を含む請求項11のポリヌクレオチド。
【請求項13】
前記コードされたタンパク質は図2の全アミノ酸配列ではないという条件によって更に制限される請求項12のポリヌクレオチド。
【請求項14】
請求項11のポリヌクレオチドに完全に相補的なポリヌクレオチドを含む組成物。
【請求項15】
158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、
前記部分配列は長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含むことを特徴とする158P1D7siRNA組成物。
【請求項16】
請求項1の付加的ペプチドをコードする付加的ヌクレオチド配列を更に含む請求項13のポリヌクレオチド。
【請求項17】
図2のタンパク質に向けられた哺乳類免疫応答を惹起する方法であって、
該方法は、前記哺乳類の免疫系の細胞を
a)158P1D7関連タンパク質及び/又は
b)該158P1D7関連タンパク質をコードするヌクレオチド配列
の一部に接触させることにより、該158P1D7関連タンパク質に対する免疫応答が惹起されることを含む方法。
【請求項18】
請求項17の免疫応答惹起方法であって、
少なくとも1つのT細胞エピトープ又は少なくとも1つのB細胞エピトープを含む158P1D7関連タンパク質を用意すること、及び
前記エピトープを哺乳類免疫系T細胞又はB細胞に接触させることにより、T細胞又はB細胞が活性化されること
を含む方法。
【請求項19】
前記免疫系細胞はB細胞であり、そのため活性化されたB細胞は、前記158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体を産生することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項20】
前記免疫系細胞は細胞障害性T細胞(CTL)であるT細胞であり、そのため活性化されたCTLは、前記158P1D7関連タンパク質を発現する自己細胞を死滅することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項21】
前記免疫系細胞はヘルパーT細胞(HTL)であるT細胞であり、そのため活性化されたHTLは、細胞障害性T細胞(CTL)の細胞障害活性又はB細胞の抗体産生活性を促進するサイトカインを分泌することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項22】
サンプル中の図2のタンパク質をコードするmRNAの存在を検出する方法であって、
前記サンプルを少なくとも1つの158P1D7cDNAプライマーを用いる逆転写にかけることにより、該サンプル中にmRNAが存在する場合cDNAが産生されること;
産生されたcDNAを、センスプライマー及びアンチセンスプライマーとしての158P1D7ポリヌクレオチドを用いて増幅すること;及び
増幅された158P1D7cDNAの存在を検出すること、
この場合、増幅された158P1D7cDNAの存在は、図2のタンパク質をコードするmRNAの前記サンプル中における存在の指標であること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
サンプル中における158P1D7関連タンパク質又は158P1D7関連ポリヌクレオチドの存在を検出する方法であって、以下のステップ:
前記サンプルを158P1D7関連タンパク質又は158P1D7関連ポリヌクレオチドに特異的に結合する物質と接触させて複合体を形成すること;及び、
前記サンプル中における前記複合体の存在又は量を求めること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項24】
サンプル中の158P1D7関連タンパク質の存在を検出するための、請求項23の方法であって、以下のステップ:
前記サンプルを何れも158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントと接触させて、結合した場合複合体を形成すること;及び、
前記サンプル中における前記複合体の存在又は量を求めること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
生物学的サンプル中の1又は2以上の158P1D7遺伝子産物をモニターするための、請求項23の方法であって、
1つの個体からの組織サンプル中の細胞によって発現された1又は2以上の158P1D7遺伝子産物の状態を検出すること;
前記検出された状態と、相応の標準サンプル中の1又は2以上の158P1D7遺伝子産物の状態とを比較すること;及び
前記標準サンプルに対する前記組織サンプル中における158P1D7の異常発現状態の存在を同定すること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
158P1D7mRNA又は158P1D7タンパク質の1又は2以上の増加された遺伝子産物が存在するか否かを求めるステップを更に含み、前記標準組織サンプルに対する前記試験サンプル中における1又は2以上の増加された遺伝子産物の存在は癌の存在又は状態の指標であることを特徴とする請求項25の方法。
【請求項27】
前記組織は表1に示された組織のセットから選択されることを特徴とする請求項26の方法。
【請求項28】
図2のタンパク質を発現する細胞の状態を調節する組成物であって、
a)図2のタンパク質を発現する細胞の状態を調節する物質、又はb)図2のタンパク質によって制御又は生成される分子を含む組成物。
【請求項29】
158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、
前記部分配列は長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含むことを特徴とする請求項28の158P1D7siRNA組成物。
【請求項30】
生理学的に許容可能な担体を更に含む請求項28の組成物。
【請求項31】
ヒト最小投薬単位形態の請求項28の組成物を含む医薬組成物。
【請求項32】
前記物質は、図2のタンパク質と特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項33】
モノクローナルである請求項32の抗体又はそのフラグメント。
【請求項34】
ヒト抗体、ヒト化抗体又はキメラ抗体である請求項32の抗体。
【請求項35】
請求項32の抗体を産生する非ヒトトランスジェニック動物。
【請求項36】
請求項33の抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項37】
前記物質は、図2のタンパク質を発現する細胞の生存能力、成長又は複製状態を減少又は阻害することを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項38】
前記物質は、図2のタンパク質を発現する細胞の生存能力、成長又は複製状態を増加又は促進することを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項39】
前記物質は、
a)何れも図2のタンパク質と免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメント;
b)何れも図2のタンパク質と免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメントをコードするポリヌクレオチド;
c)158P1D7コード配列を有するポリヌクレオチド切断するリボザイム、又は該リボザイムをコードする核酸分子;及び生理学的に許容可能な担体;
d)特定のHLA分子と関連して158P1D7ペプチド部分配列を特異的に認識するヒトT細胞;
e)図2のタンパク質、又は図2のタンパク質のフラグメント;
f)図2のタンパク質をコードするヌクレオチド、又は図2のタンパク質のフラグメントをコードするヌクレオチド;
g)図2のタンパク質の8、9、10又は11連続アミノ酸のペプチド;
h)表5〜表18のペプチド;
i)表22〜表45のペプチド;
j)表46〜表49のペプチド;
k)図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープ;
l)図2のアミノ酸配列からの抗体ポリペプチドエピトープをコードするポリヌクレオチド;又は
m)158P1D7タンパク質の核酸ORF配列又はその部分配列に対応するsiRNA(二本鎖RNA)を含み、該部分配列が長さにおいて19、20、21、22、23、24、又は25連続RNAヌクレオチドでありかつmRNAコード配列の少なくとも一部に相補的な配列と非相補的な配列を含む158P1D7siRNA組成物
を含む群から選択されることを特徴とする請求項28の組成物。
【請求項40】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害する方法であって、
前記癌細胞に請求項28の組成物を投与して、該癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害すること
を含む方法。
【請求項41】
前記組成物は、何れも158P1D7関連タンパク質に特異的に結合する抗体又はそのフラグメントを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項42】
前記組成物は、(i)158P1D7関連タンパク質、又は(ii)158P1D7関連タンパク質のコード配列を含むポリヌクレオチド若しくは158P1D7関連タンパク質のコード配列に相補的なポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項43】
前記組成物は、図2のタンパク質をコードするポリヌクレオチドを切断するリボザイムを含むことを特徴とする請求項40の方法。
【請求項44】
前記組成物は前記癌細胞に対するヒトT細胞であり、該ヒトT細胞は図2のタンパク質のペプチド部分配列を特異的に認識し、該部分配列は前記特定のHLA分子に関連していることを特徴とする請求項40の方法。
【請求項45】
前記組成物は単鎖モノクローナル抗体をコードするヌクレオチドを運搬するベクターを含み、該コードされた単鎖抗体は図2のタンパク質を発現する癌細胞の内部で細胞内発現されることを特徴とする請求項40の方法。
【請求項46】
図2のタンパク質を発現する細胞に剤を送達する方法であって、
請求項32の抗体又はそのフラグメントとコンジュゲートされた剤を与えること;及び
前記細胞と、前記抗体−剤コンジュゲート又はフラグメント−剤コンジュゲートを接触させること
を含む方法。
【請求項47】
図2のタンパク質を発現する癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害する方法であって、
前記癌細胞に請求項28の組成物を投与して、該癌細胞の生存能力、成長又は複製状態を阻害すること
を含む方法。
【請求項48】
表1に列挙した組織の癌を阻止又は治療するための情報を、当該阻止又は治療の必要な被検体に対しターゲティングする方法であって、
被検体からのサンプル中における、表1に列挙した組織の癌と関連するポリヌクレオチドの発現の有無を検出すること、但し、前記ポリヌクレオチドの発現は、
(a)図2のヌクレオチド配列;
(b)図2のヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(c)図2のヌクレオチド配列によってコードされたアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
からなる群から選択される;及び
前記サンプル中における前記ポリヌクレオチドの発現の有無に基づいて、表1に列挙した組織の癌を阻止又は治療するための情報を、当該阻止又は治療の必要な被検体に向けること
を含む方法。
【請求項49】
前記情報は表1に列挙された組織の癌のための検出手順又は治療の記述を含むことを特徴とする請求項48の方法。
【請求項50】
細胞増殖を調節する候補分子を同定するための方法であって、
(a)試験分子を
(i)配列番号1のヌクレオチド配列;
(ii)図3に示したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(iii)図3に示したアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;及び
(iv)前記(i)、(ii)又は(iii)のヌクレオチド配列のフラグメント
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸を含む系に導入するか、又は
試験分子を前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質を含む系に導入すること;及び
(b)前記試験分子と前記ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の有無を決定し、該試験分子と該ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の存在により、該試験分子は、細胞増殖を調節する候補分子として同定されること、
を含む方法。
【請求項51】
前記系は動物であることを特徴とする請求項50の方法。
【請求項52】
前記系は細胞であることを特徴とする請求項50の方法。
【請求項53】
前記試験分子は、前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質に特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントを含むことを特徴とする請求項50の方法。
【請求項54】
被検体において表1に列挙された組織の癌を治療するための方法であって、
請求項50の方法によって同定された候補分子を、治療の必要のある被検体に投与することにより、該候補分子が該被検体内の表1に列挙された組織の癌を治療することを特徴とする方法。
【請求項55】
表1に列挙された組織の癌を治療するための候補薬を同定するための方法であって、
(a)試験分子を
(i)配列番号1のヌクレオチド配列;
(ii)図3に示したアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
(iii)図3に示したアミノ酸配列と90%以上同一であるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;及び
(iv)前記(i)、(ii)又は(iii)のヌクレオチド配列のフラグメント
からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む核酸を含む系に導入するか、又は
試験分子を前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質を含む系に導入すること;及び
(b)前記試験分子と前記ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の有無を決定し、該試験分子と該ヌクレオチド配列又はタンパク質との間の相互作用の存在により、該試験分子は、表1に列挙された組織の癌を治療するための候補薬として同定されること、
を含む方法。
【請求項56】
前記系は動物であることを特徴とする請求項55の方法。
【請求項57】
前記系は細胞であることを特徴とする請求項55の方法。
【請求項58】
前記試験分子は、前記(i)、(ii)、(iii)又は(iv)のヌクレオチド配列によってコードされるタンパク質に特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントを含むことを特徴とする請求項55の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図36】
【公表番号】特表2007−524361(P2007−524361A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503486(P2006−503486)
【出願日】平成16年2月10日(2004.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/003984
【国際公開番号】WO2004/072263
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(501398064)アジェンシス, インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月10日(2004.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/003984
【国際公開番号】WO2004/072263
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(501398064)アジェンシス, インコーポレイテッド (13)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]