説明

膜形成材を有する水性カラーリング及びグロス化粧料組成物

【課題】化粧料水性組成物を提供する。
【解決手段】組成物は、口唇及び/又は皮膚に塗布された際に水及び油の双方に対する耐性を付与するのに有効な量で耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材を含む。好ましい組成物はリップカラー及びグロス製品である。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
発明の分野
本発明は口唇及び/又は皮膚用のカラーリング組成物に関する。また本発明は耐水性及び耐油性を有するリップカラー組成物に関する。さらに本発明は口唇に耐水性及び耐油性の化粧仕上げを付与するリップグロスに関する。
【0002】
関連技術の説明
リップ組成物は一般に、口唇に化粧仕上げやカラーリングを付与するために使用される。従来のリップ組成物は、ワックス、油、及び着色剤からなる半固体の混合物である。
【0003】
リップ組成物は口唇に塗布されると半固体状で残存する。飲食、喫煙、または会話を通じてリップ組成物は擦り減る可能性があるため、所望の化粧外観を維持するためには頻繁に塗り直すことが必要である。
【0004】
米国特許第4,795,631号は、アルカリ分散可能な、もしくはアルカリ可溶性の水不溶性熱可塑性膜形成樹脂、揮発性塩基、及び水不溶性可塑剤を含む水性のリップ組成物に関する。この組成物は、柔軟性があり、長時間保持され、耐水性を有するものとして開示されている。
【0005】
米国特許第5,846,551号は、非イオン系コーティング剤を含む水-分散可能な顔料、1以上の脂質成分を有する脂質小胞体、及び水性の担体を含む水性のメーキャップ組成物に関する。この組成物は低pHで非常な安定性を呈するものとして記述されている。
【0006】
優れた耐摩耗性を呈するリップグロス及び/又はリップカラー組成物が望まれるであろう。さらに、優れた耐水性及び耐油性を呈するリップグロス及び/又はリップカラー組成物が望まれるであろう。
【0007】
発明の概要
本発明の目的は、口唇上で優れた耐摩耗性を呈する安定な組成物を提供することである。
【0008】
本発明の更なる目的は、口唇上で優れた耐水性及び耐油性を呈する組成物を提供することである。
【0009】
さらに本発明のさらなる目的は、耐移り性の化粧仕上げを口唇に付与する組成物を提供することである。
【0010】
本発明の本目的並びに他の目的及び利点によれば、水性のリップ組成物、及びこれを塗布する方法が提供される。組成物は、水及び油の双方に対する耐性を付与するのに有効な量の耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材を有する。好ましい組成物はリップカラー組成物である。より好ましい組成物はリップカラー及びリップグロス組成物であり、最も好ましくはエマルジョンの形態にある。
【0011】
さらに本発明の本目的並びに他の目的及び利点によれば、皮膚をカラーリングする方法もまた提供される。この方法は、水及び油の双方に対する耐性を付与し、かつ向上したグロスを提供するのに有効な量の耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材を有する組成物を皮膚に塗布することを含む。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は、口唇及び/又は皮膚上で優れた耐摩耗性及び耐移り性、とくに耐油性と耐水性とを呈する組成物を提供する。さらに、本発明は口唇及び/又は皮膚に前記組成物の1つを塗布することにより口唇及び/又は皮膚をカラーリングする方法を含む。
【0013】
組成物は、口唇及び/又は皮膚に耐水性を付与するのに有効な量の耐水性膜形成材を有する。好ましくは、耐水性膜形成材は組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する。より好ましくは、耐水性膜形成材は組成物の総重量に対し約1.0重量%〜約20重量%で存在する。
【0014】
組成物は、口唇及び/又は皮膚に耐油性を付与するのに有効な量の耐油性膜形成材を有する。好ましくは、耐油性膜形成材は組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する。より好ましくは、耐油性膜形成材は組成物の総重量に対し約1.0重量%〜約20重量%で存在する。
【0015】
耐水性膜形成材と耐油性膜形成材との組合せは、リップカラー組成物の耐摩耗性と耐移り性とを高めるという相乗効果を有すると考えられる。
【0016】
本発明の組成物に用いることのできる耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材には、1以上のアクリル(アクリレート)、ポリアクリレート、ウレタン、ポリウレタン、ポリエステル、多糖、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリアルキル、ポリオール、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリハライド、ポリニトリル、セルロース類、タンパク質、トリグリセリド、ポリアミノ酸、シリコーンポリマー及び樹脂、ロジンから誘導されたエステル、エポキシ樹脂、シェラック(shellac)、ラテックス、またはこれらのいずれかの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
アクリレート及びポリアクリレート(アクリレートポリマー)は、耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材の双方として好ましい。特定の理論により束縛されるものではないが、適切なアクリレートポリマーをその特性及び/又は構造に基づいて選択することができる。いくつかのアクリレートは、遊離酸の形態においては水不溶性であるがために耐水性を有する。そのような水不溶性アクリレートを塩基を用いて塩の形態に中和させると、水溶性は著しく増大する。水溶性が増大すると耐水性が若干低減され得るが、水溶性が低減すると耐油性が増す。アクリレートポリマーの溶解プロフィールは、それに含まれる酸基の率(incidence)に影響され得る。酸基の率がより高くなると、中和pHでのアクリレートポリマーはより水溶性になり得、耐油性が高まる。酸基の率がより低くなると、中和pHでのアクリレートポリマーはより油溶性になり得、より耐水性が高まる。とくに望ましいアクリレートポリマー系は、小さい比率の酸基を有するアクリレートポリマーと、高い比率の酸基を有する第2のアクリレートポリマーとを有し得る。そのようなアクリレートポリマー系は、耐水性と耐油性とを有する膜形成系を提供し得る。
【0018】
好ましいアクリレート並びにポリアクリレート膜形成材は、アクリレートコポリマー(例えばWackherrによるCovacryl A15及びCovacryl E14)、アクリレート/エチルヘキシルアクリレートコポリマー(Daito KaseiによるDaitosol 5000SJ)、ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー(Grant Industries, Inc.によるGranacrysil BAS)、アクリレート/C12-C22アルキルメタクリレートコポリマー(ISPによるAllianz OPT)、イソドデカン及びアクリレートコポリマー(PhoenixによるGiovarez AC-5099M)、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー(National Starch & Chemical CompanyによるDermacryl-79)、及びポリスチレンスルホン酸ナトリウム(National Starch & Chemical CompanyによるFlexan 130)である。
【0019】
本発明の目的のために、膜形成材が耐水性または耐油性であるかは、そのフェドール(Fedor)の溶解度(溶解パラメータ)及び表面張力値により決定される。耐水性膜形成材は、約20以下の溶解パラメータ、及び約30以下の表面張力値を有する。耐油性膜形成材は、約20を超える溶解パラメータ、及び約30を超える表面張力値を有する。ここで「約」とは測定の1単位未満の差を意味する。
【0020】
フェドールの溶解度(溶解パラメータ)(δ)は、組成に基づくポリマーの水中の溶解度の、炭素、水素、窒素、酸素、ケイ素、硫黄、フッ素、塩素及び臭素の9つの元素のいずれかとの予測される相関性に基づき計算される。
【数1】

【0021】
Ecoh=9882.5 X + 358.7(6Natomic + 5Ngroup)
式中、Ecoh は凝集エネルギー、Vはモル体積、Xは第1次結合係数(first order connectivity index)、Natomic は原子補正項であり、NgroupはEcoh の過小評価または過大評価についての補正項である。
【0022】
フェドールの溶解度の予測及びフェドール法の使用についての教示はFedor's, R.F. Polym. Eng Sci. 14, 147, 472(1974)、及びBicerano, J., Prediction of PolymerProperties, Marcel Dekker Inc., N.Y.(1993)に記載され、これらは参照をもって本明細書の一部を成す。Accelrys Inc.からの分子ソフトウェアパッケージであるCeriusにおけるSynthiaモジュールを用いて溶解パラメータを計算した。
【0023】
膜形成材の表面張力は、KRUSSプロセッサーテンショメーターK12を用いたプレート法により測定される。用いるプローブは、幅19.9ミリメートル(mm)、厚さ0.2mm及び高さ10.0mmであるKRUSS 標準白金板である。設定は次のとおりである:室温、検出速度6mm/分、浸漬深さ2.0mm、測定時間60秒、及び感度0.01グラム。
【0024】
本発明の組成物は水性ベースである。好ましくは、水は組成物の総重量に対し約10重量%〜約90重量%で存在する。より好ましくは、水は組成物の総重量に対し約25重量%〜約75重量%で存在する。さらにより好ましくは、水は組成物の総重量に対し約30重量%〜約75重量%で存在する。最も好ましくは、水は組成物の総重量に対し約50重量%〜約75重量%で存在する。
【0025】
本発明の組成物に用いることができる着色剤には、D&CレッドNo. 3、D&CレッドNo. 6、D&CレッドNo. 7、D&CレッドNo. 8、D&CレッドNo. 9、D&CレッドNo. 21、D&Cレッド22、D&CレッドNo. 27、D&Cレッド28、D&CレッドNo. 30、D&CレッドNo. 33、D&Cレッド34、D&CレッドNo. 36、FD&CレッドNo. 40、D&CイエローNo. 5、FD&CイエローNo. 5、FD&CイエローNo. 6、D&CイエローNo. 10、D&CグリーンNo. 3、D&CグリーンNo. 5、D&CオレンジNo. 5、FD&CブルーNo. 1、アンナット、銅粉末、オキシ塩化ビスマス、グアニン、ブロンズ粉末、酸化鉄、カルメル(carmel)、マンガンバイオレット、カルミン、マイカ、二酸化チタンがコートされたマイカ、カロチン、二酸化チタン、クロロフィリン-カルシウム複合体、酸化亜鉛、又はこれらのいずれかの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
【0026】
本組成物は、1以上の麻酔薬、抗アレルゲン、抗真菌剤、抗炎症薬、抗菌薬、防腐剤、キレート剤、エモリエント、乳化剤、芳香料、湿潤剤、潤滑剤、マスキング剤、薬剤、保湿剤、pH調整剤、保存剤、保護剤、無痛化剤、安定剤、日焼け止め、界面活性剤、増粘剤、増稠剤(viscosifiers)、ビタミン、またはこれらのいずれかの組合せのような他の成分を含んでいてもよい。
【0027】
本組成物は、クリーム、軟膏、溶液、ペースト、ポマード、ゲルまたはローションのような、口唇及び/又は皮膚に塗布するのに適切な半固体状または液状のいずれかの製品形態をとることができる。組成物は、乳化物、懸濁物、または分散物のような、いずれかの半固体状の組成物形態をとることができる。
【0028】
好ましい組成物はリップカラー及び/又はリップグロス製品である。リップカラー製品は、水、耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材、並びに着色剤を有するものである。リップグロスは、所望の製品形態、物理的コンシステンシー、及び/又は光沢を実現するために、油及び/又はワックス、及び/又は他の成分をさらに有することができる。本組成物はファンデーション、ライナー、アイシャドー、またはマスカラ製品であってもよい。
【0029】
本組成物は、所望の化粧仕上げ、色または外観を付与するために必要な頻度で口唇及び/又は皮膚に塗布できる。このリップカラー並びにリップグロス製品は、好ましくは口唇に湿潤感を付与する。本発明は、クリーミーで滑らかで均一な塗布性を有するリップカラー及びリップグロス製品を提供する。塗布後に製品が乾燥して均一な膜が口唇上に形成され、摩擦に因る移りや落ちを防ぐ。これらの性能上の利点は、耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材の双方を含むことに因る。飲食、喫煙、会話等による擦り減りが著しく低減される。製品を再度塗布する必要性が著しく低減される。典型的には、従来のリップグロスではそのような長期保持特性を有することはないであろう。
【0030】
以下は本発明の組成物の例である。別段の指定がない限り、パーセンテージまたは部は全て重量による。
【0031】

本発明の組成物を調製し、発明の耐水及び耐油性膜形成材を欠く対照組成物と比較して試験を行った。組成物を耐移り性について評価した。
【0032】
初めに、本発明の組成物の成分の膜形成材としての適性について試験した。ここに開示したパラメータ要件と技術にしたがい、フェドールの溶解度及び表面張力について、成分の評価又は試験を行った。得られた溶解度及び表面張力のパラメータを表1に記載する:
【表1】

【0033】
-J/cm3=ジュール/立方センチメートル
-Covacryl A15/Covacryl E14=アクリレートコポリマー(Wackherr)
-Daitosol 5000 SJ=アクリレート/エチルヘキシルアクリレートコポリマー(Daito Kasei)
-Granacrysil BAS=ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー(Grant Industries, Inc.)
-Glovarez AC-5099M=イソドデカン及びアクリレートコポリマー(Phoenix)
-Dermacryl-79=アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー(National Starch & Chemical Company)
-Flexan 130=ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(National Starch & Chemical Company)
-Allianz OPT - アクリレート/C12-C22 アルキルメタクリレートコポリマー(ISP)
-Performa V825=合成ワックス(New Phase)。
【0034】
本発明の組成物(処方B)及び対照組成物(処方A)を下記のとおりに調製した。
【0035】
第1の容器において、高剪断力下で、室温でBentone RVを水中に分散させる。残りの水溶性物質をゆっくりと添加し、均一に分散するまで高剪断力下で混合する。
【0036】
第2の容器において、フェニルトリメチコーン、キャスター(castor)イソステアレートスクシネート、ジメチコーン、酢酸スクロースイソブチレート、及び後述する処方の相Bの他の油溶性成分を均質になるまで室温で混合したら、着色剤を高剪断力下で均一に分散するまでゆっくりと添加する。
【0037】
第1の容器から水溶性混合物を、第2の容器に室温にて連続的な高剪断混合下でゆっくりと注ぐ。高剪断混合を5〜10分続けると組成物は完全にできあがる。
【0038】
本発明の組成物の含有物は次のとおりである:
【表2】

【0039】
当業者であれば気付くように、処方A及びBは、膜形成材物質の違いを除いて同一である。とりわけ処方B(本発明)はCovacryl A15(30%活性)、Covacryl E14(30%活性)、Daitosol 5000 SJ(50%活性)及びGranacrylsil BAS(100%活性)を用い、全膜形成材の濃度は14.93%である。これらの各膜形成材は本発明の限定事項に合致する。処方A(対照)ではAllianz OPT(45%活性)及びPerforma V825(100%活性)が用いられ、全膜形成材の濃度は14.93%である。対照の双方の膜形成材とも本発明の限定事項から外れている。
【0040】
次に、耐移り性について組成物を評価した。耐移り性を評価する手順では、小さなカゼインシートを少なくとも2時間90%相対湿度で水和させ、次いでガラスプレートに取り付けた。この水和したカゼインに化粧料組成物の薄く均一な膜を施し、2時間周囲条件で乾燥させた。丸形の発泡スチロール製ディスクを2キログラムのおもりに取り付けた。水滴(または植物油の滴)を化粧品膜上に置き、おもり付きの発泡プラスチック製ディスクを膜上に載せて回転させた。次いでおもりをつり上げ、発泡スチロール製ディスクのパーセント反射率を測定した。この測定を400nm〜700nmの波長にわたりOptiview Propalette バージョン2.Ofを使用したGretag Macbeth Color Eye XTHを用いて行った。
【0041】
この耐移り性試験の結果を以下に記載する:
【表3】

【0042】
このパーセンテージは、ブランクすなわち清浄な発泡ディスクと比較した上記発泡ディスク上のカラー反射率に対応する。ディスクへの組成物の移りがより多ければパーセンテージ反射率はより低くなる。パーセンテージ反射率がより高ければ、耐移り性はより高くなる。
【0043】
本発明の組成物(処方B)は、水及び油の双方に対し高レベルの耐移り性を呈した。対照組成物(処方A)では、水及び油の双方に対する耐移り性は不良であった。本発明の組成物は向上したグロス性も提供した。
【0044】
これまでの記述は本発明の例示にすぎないことが理解されるべきである。当業者により、本発明から逸脱することなく様々な代替及び改変を講じることができる。したがって本発明は、特許請求の範囲に含まれるそのような代替、改変、及び変更を全て包含するものと意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、及び
耐水性及び耐油性を組成物に付与するのに有効な量の耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材
を含む化粧料組成物。
【請求項2】
着色剤をさらに含む請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物はリップグロスである請求項1記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物はリップカラー組成物である請求項1記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物は、ファンデーション、アイシャドー、ライナー及びマスカラからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項6】
前記耐水性膜形成材が、組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項7】
前記耐水性膜形成材が、組成物の総重量に対し約1重量%〜約20重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記耐水性膜形成材が、約20以下のフェドールの溶解度値、及び約30以下の表面張力値を有する請求項1記載の組成物。
【請求項9】
前記耐油性膜形成材が、組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項10】
前記耐油性膜形成材が、組成物の総重量に対し約1重量%〜約20重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項11】
前記耐油性膜形成材が、約20以下のフェドールの溶解度値、及び約30以下の表面張力値を有する請求項1記載の組成物。
【請求項12】
前記耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材が、1以上のアクリレート、ポリアクリレート、ウレタン、ポリウレタン、ポリエステル、多糖、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリアルキル、ポリオール、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリハライド、ポリニトリル、セルロース類、タンパク質、トリグリセリド、ポリアミノ酸、シリコーンポリマー及び樹脂、ロジンから誘導されたエステル、エポキシ樹脂、シェラック、ラテックス、及びこれらのいずれかの組合せからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項13】
前記耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材が、アクリレート及びポリアクリレートからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項14】
前記耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材が、1以上のイソドデカン並びにアクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、アクリレートコポリマー、アクリレート/エチルヘキシルアクリレートコポリマー、ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー、及びこれらのいずれかの組合せからなる群より選択される請求項1記載の組成物。
【請求項15】
前記耐水性膜形成材がブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマーであり、前記耐油性膜形成材がアクリレートコポリマーである請求項1記載の組成物。
【請求項16】
前記水が、組成物の総重量に対し約10重量%〜約90重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項17】
前記水が、組成物の総重量に対し約25重量%〜約75重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項18】
前記着色剤が、組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約20重量%で存在する請求項2記載の組成物。
【請求項19】
約0.1重量%〜約10重量%の着色剤をさらに含み、前記組成物がリップカラー組成物であり、組成物の総重量に基づき前記耐水性膜形成材が約1重量%〜約20重量%で存在し、前記耐油性膜形成材が約1重量%〜約20重量%で存在し、前記水が約25重量%〜約75重量%で存在する請求項1記載の組成物。
【請求項20】
耐移り性を有するカラー及び/又はグロスを口唇及び/又は皮膚に付与する方法であって、
水、及び
口唇及び/又は皮膚に塗布した際に水と油の双方に対する耐性を付与するのに有効な量の耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材を有する組成物
を口唇及び/又は皮膚に塗布することを包含する方法。
【請求項21】
前記組成物が、着色剤を有する請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記組成物が、リップグロスである請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記組成物が、リップカラー組成物である請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記組成物が、ファンデーション、アイシャドー、ライナー、及びマスカラからなる群より選択される請求項21記載の方法。
【請求項25】
前記耐水性膜形成材が、組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項26】
前記耐水性膜形成材が、組成物の総重量に対し約1重量%〜約20重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項27】
前記耐水性膜形成材が、約20以下のフェドールの溶解度値、及び約30以下の表面張力値を有する請求項20記載の方法。
【請求項28】
前記耐油性膜形成材が、組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約50重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項29】
前記耐油性膜形成材が、組成物の総重量に対し約1重量%〜約20重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項30】
前記耐油性膜形成材が、約20以下のフェドールの溶解度値、及び約30以下の表面張力値を有する請求項20記載の方法。
【請求項31】
前記耐水性膜形成材及び耐油性膜形成材が、1以上のアクリレート、ポリアクリレート、ウレタン、ポリウレタン、ポリエステル、多糖、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、ポリアルキル、ポリオール、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリハライド、ポリニトリル、セルロース類、タンパク質、トリグリセリド、ポリアミノ酸、シリコーンポリマー及び樹脂、ロジンから誘導されたエステル、エポキシ樹脂、シェラック、ラテックス、及びこれらのいずれかの組合せからなる群より選択される請求項20記載の方法。
【請求項32】
前記耐水性膜形成材及び前記耐油性膜形成材が、アクリレート及びポリアクリレートからなる群より選択される請求項20記載の方法。
【請求項33】
前記耐水性膜形成材及び前記耐油性膜形成材が、1以上のイソドデカン並びにアクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、アクリレートコポリマー、アクリレート/エチルヘキシルアクリレートコポリマー、ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマー、及びこれらのいずれかの組合せからなる群より選択される請求項20記載の方法。
【請求項34】
前記耐水性膜形成材がブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコーンアクリレートコポリマーであり、前記耐油性膜形成材がアクリレートコポリマーである請求項20記載の方法。
【請求項35】
前記水が、前記組成物の総重量に対し約10重量%〜約90重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項36】
前記水が、前記組成物の総重量に対し約25重量%〜約75重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項37】
前記着色剤が、前記組成物の総重量に対し約0.1重量%〜約20重量%で存在する請求項20記載の方法。
【請求項38】
前記組成物が約0.1重量%〜約10重量%の着色剤を含み、前記組成物がリップカラー組成物であり、かつ組成物の総重量に対し前記耐水性膜形成材が約1重量%〜約20重量%で存在し、前記耐油性膜形成材が約1重量%〜約20重量%で存在し、前記水が約25重量%〜約75重量%で存在する請求項20記載の方法。

【公表番号】特表2006−508172(P2006−508172A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565582(P2004−565582)
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/040539
【国際公開番号】WO2004/060290
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(399130393)エイボン プロダクツ インコーポレーテッド (75)
【Fターム(参考)】