膝蓋切除ガイド及び組立体
【課題】膝蓋切除ガイドとスタイラスとを備える膝蓋切除組立体を提供する。
【解決手段】膝蓋切除ガイドは、2本の移動可能なアーム上にある骨把持部材と、鋸ガイド表面とを有する。スタイラスは、切除ガイドのアームに旋回可能に装着され、切除ガイド内のスロット内に受容された自由端部を有する。膝蓋切除ガイドのアームは、スタイラスが定位置にある間では、骨把持部材同士の間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【解決手段】膝蓋切除ガイドは、2本の移動可能なアーム上にある骨把持部材と、鋸ガイド表面とを有する。スタイラスは、切除ガイドのアームに旋回可能に装着され、切除ガイド内のスロット内に受容された自由端部を有する。膝蓋切除ガイドのアームは、スタイラスが定位置にある間では、骨把持部材同士の間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
2010年9月24日にマハ・ケクマン(Maja Kecman)、カイル・B・トーマス(Kyle B.Thomas)、リチャード・A・ハルツホーン(Richard A.Hartshorn)、及びエドワード・H・グッドウィン(Edward H.Goodwin)(代理人整理番号第6235USPSP)によって出願された米国特許仮出願第61/386097号、名称「膝蓋切除ガイド及び組立体(PATELLA RESECTIONING GUIDE AND ASSEMBLY)」に対する優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、広義には整形外科用手術器具に関し、より具体的には膝蓋切除ガイド及びスタイラスに関する。
【背景技術】
【0003】
関節形成術は、疾患及び/又は損傷した天然の関節を人工関節と置換する周知の外科手技である。典型的な膝義足は、脛骨トレー、大腿骨構成要素、及び、脛骨トレーと大腿骨構成要素との間に配置されたポリマー製インサート又はベアリングを含む。いくつかの例において、膝義足はまた、義足の膝蓋構成要素を含んでもよく、この膝蓋構成要素は、外科的に調製された患者の膝蓋の後方側に固定される。そのために、整形外科医は、患者の天然の膝蓋の後方ドーム側を切除して、そこに義足構成要素を固定することがある。使用時に、膝蓋構成要素は、患者の膝が伸展及び屈曲する間、患者の天然又は義足の大腿骨と共に関節をなす。
【0004】
天然の関節を膝義足で置換するのを容易にするために、整形外科医は、例えば、切断ブロック、ドリルガイド、ミリングガイド、及び他の手術器具など、多様な整形外科用手術器具を使用する。通常、整形外科用手術器具は、患者に関して包括的なものであり、そのため、同様の整形外科手術手技の間に、同じ整形外科用手術器具が多数の様々な患者に対して使用され得る。
【0005】
膝蓋を切除する際、外科医はしばしばフリーハンドで切除を実施する。しかしながら、フリーハンドでの膝蓋の切断は、ガイド付きの切除ほど正確なものではない。更に、膝蓋義足用の定着手段を受容するために、また残存する膝蓋の完全性を維持するために、十分な量の骨ストックが切除後にも残存することが重要である。膝蓋移植片が適切に配置され、適当な量の骨が切除後に残存するようにするためには、切除ガイドが必要となる。
【0006】
患者の体の大きさなどを含めた多数の要因により、天然の膝蓋は相当に大きさの異なるものである。したがって、切除ガイドが使用される場合、膝蓋の大きさの変動性に対応するようにガイドが複数の大きさで提供されるか、あるいは調節可能な切除ガイドが使用されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、膝蓋移植片が適切に配置され,かつ適量の骨が切除後に残存するようにするガイド付きの切除を実施する際に外科医を支援する膝蓋切除ガイドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本発明は、第1のアームと、第2のアームと、連結部材と、それらのアームを所望の位置に解放可能にロックするための、第1及び第2のアームに結合された協働ロック機構とを備える膝蓋切除ガイドを提供する。各アームは、第1の端部と、第1の端部から離間した第2の端部と、第1の端部から延びる第1の部分と、第2の端部から第1の部分に向かって延びる第2の部分とを有する。第1のアームの第1の端部は、第1の旋回軸を中心として旋回可能に連結部材に連結されている。第2のアームの第1の端部は、第2の旋回軸を中心として旋回可能に連結部材に連結されている。第1のアームの第1の部分は、第3の旋回軸を中心として旋回可能に第1のアームの第2の部分に連結されている。第2のアームの第1の部分は、第4の旋回軸を中心として旋回可能に第2のアームの第2の部分に連結されている。第1、第2、第3及び第4の旋回軸は互いに平行である。第1のアームの第1の部分は、第2のアームの第1の部分に向かって延びる第1の骨把持部材を有し、第2のアームの第1の部分は、第1のアームの第1の部分に向かって延びる第2の骨把持部材を有している。第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に実質的に垂直である平面内にあり、膝蓋を受容するための空間を第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間に画定している。第1の骨把持部材と第2の骨把持部材はある距離だけ離間している。第1のアームは、第1の骨把持部材の平面に実質的に平行な、平坦でかつ平面的な第1の切除ガイド表面を含んでいる。第2のアームもまた、第1の骨把持部材の平面に実質的に平行な、平坦でかつ平面的な第2の切除ガイド表面を含んでいる。ラチェットは、第3の旋回軸と第1のアームの第2の端部との間のある位置にて第1のアームに固定された端部を有している。第2のアームは、第4の旋回軸と第2のアームの第2の端部との間に配置されたラチェットスロットを有している。ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びている。第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として第1及び第2のアームの部分を旋回させることにより、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は、互いに向かって、また互いから離れて移動して、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離を変化させる。ラチェットロック板は、第2のアームに固定されており、第2の骨把持部材に対して第1の骨把持部材の位置を固定するために、ラチェットと選択的に係合するように移動可能であるロック部材を有している。
【0009】
第1のアームの第2の端部は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な第5の旋回軸を中心として第2のアームの第2の端部に旋回可能に連結されている。
【0010】
第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸、第4の旋回軸及び第5の旋回軸のすべて又は一部を画定する連結部は、一体ヒンジを含んでもよい。
【0011】
第1のアームの第2の部分及び第2のアームの第2の部分は、握り込んで切除ガイドを閉鎖するためのパドルを画定する表面を含んでもよい。パドルを画定するこれらの表面は平坦であってもよく、あるいは曲線的な輪郭(凸状又は凹状)を有してもよい。
【0012】
平面的な第1の切除ガイド表面は、平面的な第2の切除ガイド表面と共面であってもよい。
【0013】
第1のアーム、第2のアーム及び連結部材は一体的なポリマー製ベースを備えてもよい。そのような実施形態において、平面的な第1の切除ガイド表面及び平面的な第2のガイド表面は、ベースとは別個のものでありベースに連結された要素の一部であってもよい。切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備えてもよく、第1の板は、ベースに装着され、平面的な第1の切除ガイド表面に平行に、かつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、第1のガイドスロットを画定してもよく、第2の板は、ベースに装着され、平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定してもよい。そのような実施形態において、ベースは、第1のアームの第1の端部から第2の端部へ、また第2のアームの第1の端部から第2の端部へ延びてもよい。そのような実施形態において、第1の板は、ベースに旋回可能に連結されてもよく、第2の板は、ベースに旋回可能に連結されてもよい。
【0014】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、平面的な第1の切除ガイド表面及び平面的な第2の切除ガイド表面は、ベースの一部の周りで延びかつ第1及び第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備えてもよい。
【0015】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれにかにおいて、膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であってもよい。そのような実施形態において、連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有してもよい。そのような実施形態において、第1のアームの第2の部分は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中心縦軸を有する第1の起立ボスを有してもよく、第2のアームの第2の部分は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有してもよい。そのようなキットにおけるスタイラスは、平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、第1の自由端部にある薄化部分と、細長部材の第2の端部にある横材とを有する細長部材を含んでもよい。横材は、第1の端部及び第2の端部と、細長部材の第2の端部に連結された中央部分と、第1の端部にある第1の端部部分及び第2の端部にある第2の端部部分とを有してもよい。横材の第1の端部部分は、第6の旋回軸を中心として中央部分に旋回可能に連結されてもよく、横材の第2の端部部分は、第7の旋回軸を中心として中央部分に旋回可能に連結されてもよい。この実施形態において、横材の第1の端部部分は第1の装着部材を有し、横材の第2の端部部分は第2の装着部材を有し、第1の装着部材及び第2の装着部材は、切除ガイドの第1のボス及び第2のボスに横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ。この実施形態において、スタイラスは、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分が連結部材の起立部分内のスロット内に受容されており、第1の装着部材及び第2の装着部材が第1のボス及び第2のボスに係合している状態で、切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられる。第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームの各部分を旋回させて、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材を互いに向かって、また互いから離れて移動させることにより、スタイラスの端部部分は横材に対して旋回し、スタイラスの細長部材の薄化部分は、切除ガイドの起立部材の貫通スロットにおいて長手方向に移動することになる。スタイラスが切除ガイドに組み付けられるとき、スタイラスの細長部材の第1及び第2の縁部は、切除ガイドの第1及び第2の切除ガイド表面の平面に平行となる。
【0016】
本発明の本開示のキットの具体的な実施形態において、スタイラスと切除ガイドは、スタイラスが2つの方向のいずれかをなす状態で組み立てられ得る。第1の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、第1の装着部材及び第2の装着部材は、第1のボス及び第2のボスと係合し、細長部材の第1の縁部は、第1及び第2の切除ガイド表面の平面に最も近くなる。この第1の方向において、第1の縁部と第1及び第2の切除ガイド表面の平面との間の距離は所定の第1の距離となる。第2の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、第1の装着部材は第2のボスと係合し、第2の装着部材は第1のボスと係合し、細長部材の第2の縁部は、第1及び第2の切除ガイド表面の平面に最も近くなる。この第2の方向において、第2の縁部と第1及び第2の切除ガイド表面の平面との間の距離は所定の第2の距離となる。所定の第1の距離は、所定の第2の距離とは異なるものである。所定の第1の距離と所定の第2の距離は、膝蓋から切除される骨の量を規定する。
【0017】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、協働ロック機構はラチェットとラチェットロック板とを備えてもよい。そのような実施形態において、ラチェットは、第3の旋回軸と第1のアームの第2の端部との間のある位置にて第1のアームに固定された第1の端部を含んでもよい。ラチェットは、第4の旋回軸と第2のアームの第2の端部との間で第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びてもよい。そのような実施形態において、ラチェット板は、第2のアームに固定されてもよく、また、第2の骨把持部材に対して第1の骨把持部材の位置を固定するために、ラチェットと選択的に係合するように移動可能であるロック部材を有してもよい。
【0018】
本発明の別の態様において、本発明は、膝蓋切除ガイドとスタイラスとを備える膝蓋切除組立体を提供する。膝蓋切除ガイドは、第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームと、第1のアームと第2のアームとを連結する連結部材とを有している。連結部材はスロットを有しており、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は互いに向き合っている。スタイラスは、第1のアーム及び第2のアームに旋回可能に装着されており、連結部材内のスロット内に受容された自由端部を有している。スタイラスが所定の位置で第1のアーム及び第2のアームに連結されている間、スタイラスの自由端部が連結部材内のスロット内にある状態で、膝蓋切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【0019】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の平面内にある第1の縦縁部を有する細長部材を有している。鋸ガイド表面の平面は、スタイラスの縦縁部の平面に垂直である。スタイラスの細長部材の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、膝蓋から切除される骨の量を規定する。
【0020】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、第1の縦縁部に平行な第2の縦縁部を有する。この実施形態において、スタイラスは、第1の縦縁部が鋸ガイド表面の平面に最も近くなる第1の方向、及び第2の縦縁部が鋸ガイド表面の平面に最も近くなる第2の方向に配置されてよい。第1の方向において、第1の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、第1の所定の距離であり、第2の方向において、第2の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、第1の所定の距離とは異なる第2の所定の距離である。
【0021】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、細長部材に連結された中央部分と、中央部分に旋回可能に連結された2つの端部部分とを有する横材を有する。端部部分は、切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームにスタイラスを旋回可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を有している。
【0022】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、切除組立体の第1及び第2のアームは、互いに旋回可能に連結された複数の部分を有している。更に具体的な実施形態において、複数の旋回可能な連結部が一体ヒンジを含んでいる。
【0023】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームが、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる各位置の間で移動されるとき、スタイラスの自由端部は、連結部材内のスロット内で長手方向に移動し、スタイラスは、スタイラスの中央部分と中央部分の端部部分との間の連結部を屈曲させる。
【0024】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアームは、鋸ガイド表面から離間しておりかつ鋸ガイド表面に平行である板を有して、鋸ガイドスロットを画定してもよい。
【0025】
別の態様において、本発明は、第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームとを備える膝蓋切除ガイドを提供する。第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備える。第2のアームもまた、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備える。第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能であり、第1のアームの結合部分の形状は、第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、第2のアームの結合部分の形状は、第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する。
【0026】
本発明の本態様の具体的な実施形態において、第1のアームは第1の端部を有し、第2のアームは、第1のアームの第1の端部に連結された第1の端部を有する。
【0027】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、膝蓋切除ガイドは、第1のアーム及び第2のアームを所望の位置にロックするための、第1のアームと第2のアームとの間に延びるロック部材を更に備える。ロック部材はラチェットとラチェットロック板とを備えてもよく、そのラチェットは、第1のアームに固定された端部を有し、第2のアームはラチェットスロットを有し、ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びる。
【0028】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアームの各部分の間の連結部は一体ヒンジを含み、第2のアームの各部分の間の連結部は一体ヒンジを含む。
【0029】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、膝蓋切除ガイドは組立体の一部であり、その組立体は、第1のアーム及び第2のアームに旋回可能に装着されたスタイラスを更に備える。更に具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、スタイラスの一部分を受容するスロットを有し、スタイラスは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる種々の位置の間で第1のアーム及び第2のアームが移動されるとき、膝蓋切除ガイドに対して移動する。
【0030】
別の態様において、本発明は、第1の端部と第2の端部と第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、第1の端部と第2の端部と第2の骨把持部材とを有する第2のアームとを備える膝蓋切除ガイドを提供する。第1のアームと第2のアームは、第1のアームの第1の端部及び第2のアームの第1の端部にて旋回連結部によって連結されている。第1の骨把持部材は、旋回連結部と第1のアームの第2の端部との間にある。第2の骨把持部材は、旋回連結部と第2のアームの第2の端部との間にある。第1の骨把持部材は、第2の骨把持部材に面しており、かつ第2の骨把持部材から離間している。第1の骨把持部材の少なくとも一部は、第2の骨把持部材の少なくとも一部と共面である。アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有しており、その切除ガイドスロットは、第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の平面に平行な平面内にある。第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【0031】
本発明の本態様の具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、第1のアームの第1の端部及び第2のアームの第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備える。この実施形態において、第1のアームと連結部材との間、及び第2のアームと連結部材との間の連結部は、第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部との間の旋回連結部を画定する。
【0032】
本発明の本態様の別の具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、第1のアーム及び第2のアームを所望の位置にロックするための、第1のアームと第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備える。この実施形態において、第1の骨把持部材はロック機構と旋回連結部との間に配置され、第2の骨把持部材はロック機構と旋回連結部との間に配置される。更に具体的な実施形態において、ロック機構はラチェットとラチェットロック板とを備え、そのラチェットは、第1のアームに固定された端部を有し、第2のアームはラチェットスロットを有し、ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びる。
【0033】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、アームはそれぞれ、ベース部分と、平坦な切除ガイド表面とを有してもよく、その切除ガイド表面は、アームのベース部分とは別個のものであり、アームのベース部分に連結されたものである。そのような実施形態において、切除ガイドは、第1及び第2の板を更に備えてもよく、その第1及び第2の板は、アームのベース部分に装着され、平面的な切除ガイド表面に平行にかつその切除ガイド表面から離間して配置されて、ガイドスロットを画定する。更に具体的な実施形態において、アームのベース部分は一体的なポリマー製ベースを含む。これらのベース部分は、連結部材で連結されてもよい。板は、アームのベース部分に旋回可能に連結されてもよく、平面的な切除ガイド表面は、アームのベース部分の各部の周りで延びるチャネル部材を備え、骨把持部材を画定してもよい。アームのベース部分は、アームが種々の位置に移動されるときに変化する形状をなすように互いに結合された複数の部分を備えてもよい。
【0034】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアーム及び第2のアームはそれぞれ、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備えてもよい。そのような実施形態において、アームの結合部分の形状は、アームが種々の位置へ移動されるときに変化する。更に具体的な実施形態において、アームの各部分の間の結合部はヒンジを含む。より具体的な実施形態において、これらのヒンジは一体ヒンジを含む。
【0035】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれにかにおいて、膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であってもよい。そのような実施形態において、連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有してもよく、アームは、離間した平行な中心縦軸を有する起立ボスを含んでもよい。そのような実施形態において、スタイラスは、平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部と、第2の端部と、第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材を含んでもよい。そのようなスタイラスは、第1の端部と、第2の端部と、細長部材の第2の端部に連結された中央部分と、第1の端部にある第1の端部部分と、第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材を更に含んでもよい。そのようなスタイラスにおいて、横材の端部部分は、起立ボスに横材を選択可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を含んでもよい。この実施形態において、スタイラスは、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分が連結部材の起立部分内のスロット内に受容されており、装着部材が起立ボスに係合している状態で、切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられる。スタイラスが切除ガイドに組み付けられるとき、スタイラスの細長部材の第1及び第2の縁部は、切除ガイドスロットを画定する平面の表面に平行である。より具体的な実施形態において、スタイラスと切除ガイドは、スタイラスが2つの方向のうちのいずれかをなす状態で組み立てられ得る。第1の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、装着部材は起立ボスに係合し、細長部材の第1の縁部は、切除ガイドスロットを画定する表面の平面に最も近くなり、第1の縁部と切除ガイドスロットを画定する最も近い表面の平面との間の距離は、所定の第1の距離となる。第2の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、装着部材は起立ボスに係合し、細長部材の第2の縁部は、切除ガイドスロットを画定する表面の平面に最も近くなり、第1の縁部と切除ガイドスロットを画定する最も近い表面の平面との間の距離は、所定の第2の距離となる。この実施形態において、第1の所定の距離は、第2の所定の距離と異なってもよく、所定の距離は共に、膝蓋から切除される骨の種々の量を規定する。
【0036】
本発明の本態様の実施形態のいずれかにおいて、スタイラスは、細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横部品を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
「発明を実施するための形態」は特に以下の図面に関する。
【図1】本発明の原理を説明する、膝蓋切除ガイド及びスタイラスの組立体の一実施形態の斜視図であり、拡張位置にある膝蓋切除ガイドを示している。
【図2】図1の組立体の頂面図。
【図3】図1及び2の組立体の底面図。
【図4】図1〜3の組立体の側面図であり、膝蓋が仮想線で示されている。
【図4A】図4に似た側面図であるが、スタイラスは180度、裏返されており、膝蓋が仮想線で示されている。
【図5】図4の線5−5に沿った、図1〜4の組立体の端面図。
【図6】図4の線6−6に沿った、図1〜5の組立体の端面図。
【図7】図2に似た頂面図であり、収縮位置にある組立体を示している。
【図8】図1〜7の膝蓋切除ガイドの斜視図であり、スタイラスのない切除ガイドを示している。
【図9】図1〜7のスタイラスの斜視図であり、切除ガイドのないスタイラスを示している。
【図10】図9のスタイラスの頂面図であり、図9に示す位置と異なる位置へ旋回されたスタイラスの横材の端部部分を示している。
【図11】図1〜8に示す切除ガイドのベース部の頂面図。
【図12】図1〜8の切除ガイドの骨把持部材を画定する金属板のうちの1つの端面図。
【図13】図12の金属板の正面図。
【図14】図1〜8の切除ガイドの頂部金属板のうちの1つの頂面図。
【図15】図10の線15−15に沿った、図1〜7及び図9〜10のスタイラスの拡大部分断面図。
【図16】図2の線16−16に沿った拡大部分断面図であり、切除ガイドの連結部材内に受容されたスタイラスの端部を示している。
【図17】本発明のスタイラス及び切除ガイドの別の実施形態の組立体の斜視図であり、このスタイラス及び切除ガイドと共に使用され得る更なる機構の例を示している。
【図18】図17の組立体の頂面図。
【図19】図17〜18の組立体の底面図。
【図20】図17〜19の組立体の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示の構想は様々な修正及び代替の形態を認めるが、それらの具体的な例示的実施形態が一例として図面に示されており、また本明細書で詳しく説明される。しかしながら、理解されたいこととして、開示した特定の形態に本開示の構想を限定することは意図されておらず、それとは逆に、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれるすべての修正物、等価物、及び代替物を網羅することが意図されている。
【0039】
前方、後方、内側、外側、上方、下方など、解剖学的な基準を表わす用語が、本明細書で説明する整形外科用移植片及び手術器具に関して、更には患者の天然の組織に関して、本明細書の全体を通じて用いられ得る。そのような用語は、解剖学の研究と整形外科の分野の両方において、周知の意味を有している。そのような解剖学的な基準の用語を明細書及び特許請求の範囲において用いることは、特に断りのない限り、それらの周知の意味と一致することを意図したものである。
【0040】
図1を参照すると、膝蓋切除ガイド10とスタイラス12の組立体が示されている。以下で更に詳細に議論するように、スタイラス12は切除ガイドに取外し可能に装着されており、患者の膝蓋に組立体を装着するために、また、所望の切除が完了すると患者の膝蓋から組立体を取り外すために、切除ガイド10が拡張及び収縮されるとき、切除ガイド10に対する移動が可能となっている。通常、膝蓋切除ガイド10とスタイラス12はキットの形態で提供され、組立は手術中に行われるが、構成要素10、12は予め組み立てられたパッケージとして外科医に提供され得る。
【0041】
まず、図1〜3及び図7〜8に示す膝蓋切除ガイド10を参照すると、図示の膝蓋切除ガイド10は、第1の湾曲アーム14と、第2の湾曲アーム16と、連結部材18と、湾曲ラチェット20と、ラチェットロック板22とを備えている。各アーム14、16は、第1の端部24、26と、第1の端部24、26から離間した第2の端部28、30と、第1の端部24、26から延びる第1の部分32、34と、第2の端部28、30から第1の部分32、34に向かって延びる第2の部分36、38とを有している。第1のアーム14の第1の端部24は、第1の旋回軸40を中心として連結部材18に旋回可能に連結されている。第2のアーム16の第1の端部26は、第1の旋回軸40から離間した第2の旋回軸42を中心として連結部材18に旋回可能に連結されている。第1のアーム14の第1の部分32は、第3の旋回軸44を中心として第1のアーム14の第2の部分36に旋回可能に連結されている。第2のアーム16の第1の部分34は、第4の旋回軸46を中心として第2のアーム16の第2の部分38に旋回可能に連結されている。図示の実施形態において、第1のアーム14の第2の端部28は、第5の旋回軸48を中心として第2のアーム16の第2の端部30に連結されている。第1の旋回軸40、第2の旋回軸42、第3の旋回軸44、第4の旋回軸46及び第5の旋回軸48はすべて、図3に示すように互いに平行であり、図3において、旋回軸40、42、44、46、48は紙面から垂直外向きに延びている。
【0042】
図示の第1の実施形態において、旋回軸40、42、44、46、48の各々は、ヒンジ連結によって、より具体的には一体ヒンジによって規定されるものである。本明細書で用いられる「一体ヒンジ」とは、2つの剛体部品を互いに接合してそれらの剛体部品をヒンジの線に沿って屈曲させる要素のうちの薄い可撓性部分を意味することを意図したものである。
【0043】
図示の第1の実施形態において、膝蓋切除ガイド10は、ベース49(図11に示す)及び以下に示す付加的な構成要素を含めた要素の組立体を備えている。図示のベース49は、成形プラスチック構成要素、より具体的には、例えばポリエチレン又はポリプロピレンなど、射出成形及びそれに続く滅菌に好適な樹脂の単一の一体部品として作られた射出成形構成要素を備えている。ポリアミドポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリケトン、及びポリアリルアミドなど、多数のポリマーがベース49を作製するのに有用になると予想される。多数の他のプラスチック材料がベース49を作製するために使用され得ることが認められよう。成形作業により、図11に40、42、44、46及び48で示す薄化領域を有するベース49が生産される。ベース49は、これらの薄化領域にて可撓性となり、そのため、これらの薄化領域は一体ヒンジとして効果的に機能する。
【0044】
図示のベース49はまた、拡大する凹形の輪郭をなす2つのパドル51、53を有し、これらのパドル51、53は、グリップとして機能するように寸法及び形状を定められたアーム14、16の端部24、26にて第5の旋回軸48に隣接しており、外科医は、これらのパドル51、53を握り込んで、膝蓋に対して切除ガイド10を接触又は接近させることができる。理解されたいこととして、パドルを画定する表面は、凸状の輪郭又は平坦な輪郭など、他の形状を有してもよい。加えて、アーム14、16の第2の部分36、38は、湾曲ラチェット20の各部分を受容するための湾曲スロット55、57(図11に仮想線で示す)を含んでいる。スロット55の一方とラチェット20の一方の端部は相補的な端部形状を有しており、そのため、ラチェット20の一方の端部は一方のアーム14に固定されることができ、その一方でラチェットのもう一方の端部は、もう一方のアーム16内のスロット57を通って自在に移動する。
【0045】
理解されたいこととして、図示のラチェット20及びラチェットロック板22は、図1〜3、8、及び17〜19の開放形状、並びに図7の閉鎖形状など、特定の形状でアーム14、16をロックするために使用され得る解放可能なロック機構の一例を表わすものである。他のロック機構が使用されてもよく、例えば、「クイッククランプ」において使用されるクラッチ板が使用されてもよい。
【0046】
膝蓋切除ガイド10を形成するためにベース49に組み付けられる更なる構成要素のうちの2つは、1組の骨把持部材である。図2〜3に示すように、第1のアーム14の第1の部分32は第2のアーム16の第1の部分34に向かって延びる第1の骨把持部材50を有しており、第2のアーム16の第1の部分34は第1のアーム14の第1の部分32に向かって延びる第2の骨把持部材52を有している。図示の実施形態における骨把持部材50、52は、先端が互いに向き合う複数の歯を備えている。以下で更に詳細に説明するように、ある空間が歯の先端の間に画定され、その空間において、膝蓋が受容され、膝蓋の周囲でそれらの歯によって把持される。骨把持部材50、52の歯のすべては、切除ガイド10の旋回軸40、42、44、46、48に対して垂直な平面内にある。それらの歯は、膝蓋が歯の間に受容され、歯に係合されるとき、膝蓋上の複数の点が係合され(離間した3つの点など)、その結果、膝蓋と膝蓋切除ガイドとの間の相対的移動を伴うことなく膝蓋が保持されるように方向付けられている。図示の実施形態において、骨把持部材50、52の歯は、チャネル部材の一部分である平面的な板又はシートの一体部分である。
【0047】
そのようなチャネル部材の例が図12〜13の54にて示されており、ここで、骨把持歯50を画定するように付形された板又はシートは56と記されている。チャネル部材54は、端面図においてC字形状又はU字形状をなしており、板56の上にありかつ板56に対して実質的に平行である別の平面的な板又はシート58を含んでいる。2枚の板又はシート56、58は、垂直板60によって連結されている。ベース49の減厚部分が、板又はシート56、58の間の空間内に受容され、チャネル部材は、板又はシート56、58内に形成された整列孔を通って延びるボルト、リベットなど(図3に62及び64で示す)によって、ベース49のこの減厚部分に固定されている。第2のアーム16の骨把持部材52は、基本的には、第1のアーム14に関連して上述した構造の鏡像であり、上記の説明は、第2のアーム16のチャネル部材にも同様に当てはまり、図3及び5〜6において、第2のアーム16のチャネル部材は66と記されており、平行板は68、70と記されており、垂直連結板は72と記されている。
【0048】
図示の実施形態において、チャネル部材54、66の板58、70の頂部表面は、共面となる第1及び第2の切除ガイド表面を画定している。外科医は、これらの板58、70のこれらの表面上に鋸身を載せて、膝蓋の後方ドームを切除してもよい。
【0049】
2枚の更なる板がベース49に組み付けられて、図示の膝蓋切除ガイド10の第1及び第2のアーム14、16が画定される。これらの更なる頂部板は図1〜8において74及び76と記されており、チャネル部材54、66の板58、70の頂部表面によって画定される第1及び第2の切除ガイド表面の上に、かつそれらの切除ガイド表面に対して平行に配置されている。上部板74、76は、平行な上部及び下部平面表面を画定しており、これらの上部及び下部平面表面は、共面の鋸ガイドスロットを画定するように、板58、70の頂部表面の平面に平行であり、かつその平面から離間しており、また、鋸身がガイドスロットを通過し得るように寸法及び形状が定められている。ガイドスロットのうちの1つが図4及び5に78で示されている。上部板74、76の上部表面と下部表面は共に、鋸身に対する平面的なガイド表面を画定しており、スロット78などのガイドスロットを使用する代わりに、外科医は、膝蓋の切除の間、鋸身を案内するために、板74、76のいずれかの頂部表面に鋸身を載せてもよい。
【0050】
対向する骨把持部材50、52の歯、及び上部板74、76を含めて、チャネル部材54、66は、シートをレーザー切断するか、スタンプ加工するか、ドリル加工するか、ないしは別の方法で切断することによって、金属のシートから切断されてもよい。その場合、チャネル部材54、66は、切断されたシートから形成されてもよい。その金属は、例えば、ステンレス鋼又は整形外科器具に好適な他の金属を含んでもよい。理解されたいこととして、他の金属が同様に使用されてもよく、本発明は、特許請求の範囲において特に請求されない限り、ステンレス鋼の使用に限定されるものではない。一般に、十分な剛性を有し、鋸身の作用によって損傷を受けない任意の材料が許容される。
【0051】
図14は、図示した第1の実施形態の上部板74のうちの1つの例を示している。図14に示すように、上部板74は、一方の端部に貫通孔80を、その対向端部にスロット82を含んでいる。他の板76は、図14に示す板の鏡像である。
【0052】
板74、76は、板の両方の端部をベースに対して旋回させる連結部を通ってベース49に装着されている。ピンなどが使用されてもよい。板74、76のスロット82に隣接する端部は、スロット82を通って延びるボルトと、切除ガイドが膝蓋に対して拡張及び収縮されるときに板74、76のこれらの端部をベースに対して旋回及びスライドさせるナットとによって、ベース49の連結部材18のスロット内に受容されている。板74、76の貫通孔80は、ベース49から上向きに延びるスピンドル又はピン上に装着されている。板74、76は、スロット82を通じた連結がアーム14、16の第1の端部24、26にもたらされ、貫通孔80を通じた連結がアーム14、16の第2の部分36、38にもたらされるように、寸法及び形状を定められている。したがって、図3に示すように、板74、76は、第1、第2、第3及び第4のヒンジ、並びに旋回軸40、42、44、46に架かっている。これらの連結を用いると、板74、76及びチャネル部材(例えば66)の相対位置は、切除ガイドが拡張及び収縮されるときに変化するが、板74、76とシート58、70は、切除ガイドが拡張及び収縮されるときに、平行な表面間の距離を一定とした状態で、依然として平行である。
【0053】
切除ガイド10の連結部材18を再び参照すると、連結部材18は、貫通スロット92(図8を参照)を画定する起立部分90を含んでおり、貫通スロット92は、切除ガイド10を貫く中央の縦断面に沿って整列している。図16に示すように、連結部材18は、スタイラス12の一部分を支持するスロット92内に支持表面94を含んでいる。
【0054】
図9に示すように、スタイラス12は、自由端部102と第2の端部104とを有する細長部材100を含んでいる。横材106は、細長部材100と一体であり、細長部材100から延びている。横材106は、第1の端部108と、第2の端部110と、中央部分112とを有しており、中央部分112は、細長部材100の第2の端部104と一体である。第1の端部部分114は第1の端部108にあり、第2の端部部分116は第2の端部110にある。第1の端部部分114は、第6の旋回軸118を中心として中央部分112に旋回可能に連結されており、第2の端部部分116は、第7の旋回軸120を中心として中央部分112に旋回可能に連結されている。
【0055】
スタイラス12の第1の端部部分114は第1の装着部材122を含み、スタイラス12の第2の端部部分116は第2の装着部材124を含んでいる。図示の実施形態における装着部材122、124は、スタイラスのうちのより薄くかつより柔軟な部分に形成された半円筒状の凹表面と、把持のための外向きに延びる端部タブ125、127とを備えている。装着部材122、124は、切除ガイド10上の起立ボス130、132の円柱状部分126、128を中心としてスナップ嵌めされるように寸法と形状を定められている。
【0056】
スタイラス12の図示の第1の実施形態において、旋回軸118、120の各々は、ヒンジ連結部によって、より具体的には、切除ガイド10に関連して上述した一体ヒンジに類似した一体ヒンジによって画定されている。切除ガイド10のベース49と同様に、図示の実施形態におけるスタイラス12は、成形プラスチック構成要素を、より具体的には、射出成形にも後の滅菌にも好適な樹脂単一の一体品として作製された射出成形プラスチック構成要素を備えているが、例えば、ポリアミドポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリケトン、及びポリアリルアミドなどの他のポリマーも有用となると予想される。装着部材をボス130、132の円柱状部分126、128の周りでスナップ嵌めして、スタイラス12を切除ガイド10に取外し可能に装着するために、成形作業により、より薄くより柔軟な装着部材122、124と共に、118及び120に示す薄化領域を有するスタイラス12が生産される。軸118、120における一体ヒンジにより、第1及び第2の部分114、116は、図9に示す位置と図10に示す位置との間で屈曲する。
【0057】
スタイラス12の細長部材100は、全長の一部分に沿って縦縁部134、136へと先細となる頂部及び底部表面を有している。スタイラス12が、図4に示すように切除ガイドに装着されるとき、縦縁部134、136は、板58、70、74、76及び案内スロット78の平面に平行であり、かつそれらの平面から所定の距離だけ離間した平面内にある。
【0058】
図示の実施形態において、スタイラス12の細長部材100は、細長部材100の本体に向かって延びる薄化部分138を自由端部102に有している。図4及び15から分かるように、薄化部分138の中心縦軸140は、細長部材100の本体の中心縦軸142と垂直方向に喰い違っている。したがって、図4に示すように、薄化部分138の一方の縦縁部144が、連結部材18の起立部分90のスロット92内にある支持表面94上に載っており、第1の柔軟装着部材122が第1のボス130に係合し、第2の柔軟装着部材124が第2のボス132に係合しているとき、細長部材100の本体の最近傍の縁部136は、切除ガイドスロット78の板58、70によって画定される切除ガイド表面の平面から、第1の所定の垂直距離d1だけ離間した平面内にある。スタイラス12は、図4Aに示す位置へ180度、裏返され得る。図4Aに示すように、薄化部分の反対側の縦縁部146が、連結部材18の起立部分90のスロット92内にある支持表面94に載っており、第1の柔軟装着部材122が第2のボス130に係合し、第2の柔軟装着部材124が第1のボス130に係合しているとき、細長部材100の本体の最近傍の縁部134は、切除ガイドスロット78の板58、70によって画定される切除ガイド表面の平面から、第2の所定の垂直距離d2だけ離間した平面内にある。以下で更に詳細に議論するように、第1及び第2の所定の垂直距離は、膝蓋の切除の深さに対応しており、例えば、11mm及び8.5mm、あるいは他の所望の距離となり得る。切除の深さのしるしが、所望に応じて、スタイラスに成形されるかあるいはスタイラスに刻印されてもよく、例えば、スタイラスは、11mm及び8.5mmの指示を、また数字から適切な縁部へ向かって指し示す矢印を刻印され得る。外科医が選択により板74、76の頂部表面を膝蓋切除のためのガイド表面として使用する場合、更なる膝蓋切除の高さが外科医に利用可能となる。
【0059】
別の実施形態が図17〜20に示されている。この実施形態は、第1の実施形態で示したものと類似している。同様の部品は、これらの図において、同様の数字に文字「A」を続けて記されている。同様に記された部品の上記の説明は、第2の実施形態並びに説明した第1の実施形態に当てはまる。
【0060】
図17〜20の実施形態によってもたらされる更なる特徴の一部は、人間工学に関するものである。例えば、一体フランジ200がラチェットロック板22Aに隣接して設けられており、外科医が望むときにラチェット20Aを容易にロック解除できるようになっている。図17〜20の実施形態において、対向するフィンガグリップ202、204がまた、板74、76の最外方縁部上に設けられている。これらのフィンガグリップ202、204により、切除ガイドを拡張及び収縮するときに外科医が使用するのに好都合な接触領域がもたらされる。図17〜20の実施形態のスタイラス12Aは、安定性を高めるために、細長部材100Aの両側から垂直に外向きに延びる更なる横材206を含んでいる。横材206は横断縁部137を有しており、横断縁部137は縦縁部136Aと交差しており、かつ縦縁部136Aと同一平面内にある。
【0061】
第1の図示された実施形態とは異なる、図17〜20の実施形態の1つの特徴として、図17〜20の実施形態において、これらのボスは、ボス130、132のように、ベース49及び板74、76に組み付けられた別個の構成要素ではない。その代わり、各アームの第2の部分36A、38Aの一体部分208、209が、板74A、76Aの端部を受容するスロット(図20に210で示す)を有し、126及び128で示すボスのような円柱状のボスを画定しており、それらのボスにスタイラス12Aが装着され得る。ベース49Aの第2の部分36A、38Aに板74A、76Aを回転可能に又は旋回可能に装着するために、スピンドル又はポスト(図示せず)が、一体部分208、209のボスを通って延びている。加えて、パドル51A、53Aは、図17〜20の実施形態において、より低い高さを有するように付形されている。
【0062】
第1の図示された実施形態とは異なる、図17〜20の実施形態の別の特徴として、図17〜20の実施形態において、ラチェット20Aは、図示の第1の実施形態のように、成形されたベース49に組み付けられた別の要素としてではなく、第1のアーム14Aの第2の部分36Aの一体部分として射出成形されている。
【0063】
本発明の膝蓋切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aを使用するために、外科医は、標準的な切開を行い、次いで患者の膝蓋を部分的にあるいは完全に裏返して、膝蓋の後方側を露出させる。予め組み立てられていない場合、外科医は、好ましい切開のレベル(例えば、8.5mm又は11mm)を決定し、次いで外科医又は手術室スタッフは、好ましい切開のレベルに適した向きに(つまり縁部144又は縁部146のいずれかを下向きにして)、スタイラス12、12Aを裏返し、次いで、スタイラス12、12Aの端部102、102Aを起立部材90のスロット92に挿入し、切除ガイド10Aのボス130、132又はボス208、209の円柱状部分126、128に装着部材122、124、122A、124Aをスナップ嵌めすることによって、切除ガイド10、10Aとスタイラス12、12Aを組み立てる。
【0064】
切除ガイド10、10Aが(図1及び17に示すように)拡張位置にある状態で、外科医は、膝蓋の対向する周縁部の近くに(内側及び外側縁部又は上方及び下方縁部のいずれか)アーム14、14A、16、16Aが位置するように、組立体を配置する。下側の縦縁部134(又は、この縁部を板74、74A、76、76Aに向けて下向きにしてスタイラスが方向付けられている場合は、136、136A)は、膝蓋の最後方の表面などの膝蓋の表面に当接して配置される。スタイラスが、図17〜20の実施形態における横材206などの横材を有する場合、更なる横断縁部137が、後方の膝蓋表面にスタイラスを配置するための更なる安定性をもたらす。したがって、鋸ガイドスロット78、78Aは、膝蓋の所望の表面から既知の一定の距離を置いて配置され、切除レベルがこの膝蓋表面を基準に設定される。
【0065】
外科医は次いで、把持部材又は歯50、50A、52、52Aが膝蓋の周縁に接触し、膝蓋の周縁を把持するまで、膝蓋の周りで膝蓋切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させることができる。第1の実施形態において、外科医は、パドル51、53を絞り込むことによって、膝蓋切除ガイド10を閉鎖するか、あるいは収縮させることができる。第2の実施形態において、外科医は、フィンガグリップ202、204又はパドル51A、53Aを絞り込むことによって、膝蓋の周りで膝蓋切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させることができる。外科医が切除ガイド10、10Aを閉鎖するか、あるいは収縮させるとき、アーム14、14A、16、16Aは、それらの軸40、40A、42、42A、44、44A、46、46A、48、48A上で旋回し、板74、74A、76、76Aはベース49、49Aに対して旋回及びスライドする。それと同時に、スタイラス12、12Aは、切除ガイド10のボス130、132(又は切除ガイド10Aの一体部分208、209のボス)の円柱状部分(第1の実施形態における要素126、128)を中心として、また旋回軸118、118A、120、120Aを中心として旋回し、スタイラスの薄化部分138、138Aは、スロット92内の表面94上で並進する。
【0066】
外科医が切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させるとき、アーム14、14A、16、16Aの第2の部分36、36A、38、38Aは移動して互いに接近し、ラチェット20、20Aはアーム16、16Aの第2の部分38、38Aに対して移動する。ラチェット20、20Aが移動するとき、その歯はロック板22、22Aによって係合される。把持部材50、50A、52、52Aが、それらの間で膝蓋の周縁を絞るとき、膝蓋は堅固に把持され、ロック板22、22Aは、この位置にてラチェット20、20A及びアーム14、14A、16、16Aをロックする。したがって、切除ガイド10、10Aは、予め決められた切除の所望のレベルが定められるように切除ガイドスロット78、78Aを配置した状態で、患者の膝蓋に対して所望の位置にて固定される。外科医は次いで、ガイドスロット78、78Aの一方を通って、あるいは板74、74A、76、76Aのうちの1つの表面上に鋸身を配置し、切除を実施することができる。切除が完了すると、外科医はラチェット20、20Aからロック板22、22Aを解放し、切除ガイドを拡張し、切除ガイドを取り外すことができる。
【0067】
理解されたいこととして、外科医は所望により、切除を実施する前に、切除ガイド10、10Aからスタイラス12、12Aを取り外してもよい。スタイラスを取り外すために、外科医は容易にタブ125、125A、127、127Aを押して、装着部材122、122A、124、124Aを解放し、スタイラス12、12Aの端部102、102Aをスロット92、92Aから外にスライドさせることができる。
【0068】
図1と7を比較することで明らかとなるように、骨把持部材50、50A、52、52Aの間の距離は、図1の完全に開放したあるいは拡張した位置と、図7の完全に閉鎖したあるいは収縮した位置との間で相当に変化する。切除ガイドは、図1及び7に示す位置の間の実質的に任意の位置でロックされ得る。したがって、単一の切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aを使用して、多様な大きさの膝蓋を切除することができる。
【0069】
また理解されたいこととして、切除ガイド及びスタイラスの特徴は、上述したものとは異なり得る。例えば、図示の実施形態は一体ヒンジを使用して旋回軸40、40A、42、42A、44、44A、46、46A、48、48A、118、118A、120、120Aを画定しており、そのようなヒンジにより、切除ガイド及びスタイラスの各部分を射出成形することが可能となっている。そのような一体ヒンジは、限られた回数での使用を目的とした切除ガイド及びスタイラスに好適であり、使い捨てを目的としたガイド及びスタイラスに特に好適である。複数回の使用を目的としたガイド及びスタイラスの場合、より頑健な機械的ヒンジがより適切となり得る。
【0070】
したがって、本発明の膝蓋切除ガイド10、10Aは、スタイラス12、12Aを定位置に置いた状態で、様々な大きさの膝蓋にクランプ締めされ得る。膝蓋の大きさにかかわらず、正確な切除が実施され得る。加えて、組立体のうちの相当な部分が、比較的安価に(例えば、ポリマーの射出成形によって)作製され得る。膝蓋切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aはしたがって、使い捨て器具として経済的に使用するのに好適である。
【0071】
本開示について、図面及び以下の説明にて詳細に図示及び説明されているが、そのような図示及び説明は、例示的なものであり、特徴を限定するものではないと見なされるべきである。理解されたいこととして、例示的な実施形態のみが示され、説明されており、本開示の趣旨に含まれるすべての変更及び修正が保護されることが望まれる。
【0072】
本開示には多数の利点があり、それらは、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムの様々な特徴から生じるものである。留意されたいこととして、本開示の方法、装置、及びシステムの別の実施形態が、説明した特徴のすべてを有していなくてもよく、それでいて、そのような特徴の利点のうちの少なくとも一部の利益を得ることができる。本発明の特徴の1つ以上を取り入れた、添付の「特許請求の範囲」によって定義される本開示の趣旨及び範囲に含まれる方法、装置、及びシステムを独自に実現したものを、当業者は容易に考案することができる。
【0073】
〔実施の態様〕
(1) 第1のアームと、第2のアームと、連結部材と、前記第1及び第2のアームを所望の位置に解放可能にロックするための、前記第1のアーム及び前記第2のアームと結合する協働ロック機構とを備える膝蓋切除ガイドであって、
各アームは、第1の端部と、前記第1の端部から離間した第2の端部とを有し、
各アームは、前記第1の端部から延びる第1の部分と、前記第2の端部から前記第1の部分に向かって延びる第2の部分とを有し、
前記第1のアームの前記第1の端部は、第1の旋回軸を中心として前記連結部材に旋回可能に連結されており、
前記第2のアームの前記第1の端部は、第2の旋回軸を中心として前記連結部材に旋回可能に連結されており、
前記第1のアームの前記第1の部分は、第3の旋回軸を中心として前記第1のアームの前記第2の部分に旋回可能に連結されており、
前記第2のアームの前記第1の部分は、第4の旋回軸を中心として前記第2のアームの前記第2の部分に旋回可能に連結されており、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸は互いに平行であり、
前記第1のアームの前記第1の部分は、前記第2のアームの前記第1の部分に向かって延びる第1の骨把持部材を有し、
前記第2のアームの前記第1の部分は、前記第1のアームの前記第1の部分に向かって延びる第2の骨把持部材を有し、
前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材は、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に実質的に垂直である平面内にあり、膝蓋を受容するための空間を前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間に画定しており、
前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材はある距離だけ離間しており、
前記第1のアームは、前記第1の骨把持部材の前記平面に実質的に平行であり、平坦でかつ平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第1の骨把持部材の前記平面に実質的に平行であり、平坦でかつ平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として前記第1及び第2のアームの前記部分を旋回させることにより、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は、互いに向かって、また互いから離れて移動して、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離を変化させる、膝蓋切除ガイド。
(2) 前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を画定する前記連結部は、一体ヒンジを含む、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(3) 前記第1のアームの前記第2の端部は、第5の旋回軸を中心として前記第2のアームの前記第2の端部に旋回可能に連結されており、前記第5の旋回軸は、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(4) 前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸、第4の旋回軸及び第5の旋回軸を画定する前記連結部は、一体ヒンジを含む、実施態様3に記載の膝蓋切除ガイド。
(5) 前記第1のアームの前記第2の部分及び前記第2のアームの第2の部分は、パドルを画定する表面を有する、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(6) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記平面的な第2の切除ガイド表面と共平面である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(7) 前記第1のアーム、前記第2のアーム及び連結部材は一体的なポリマー製ベースを備え、
前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記ベースとは別個のものであって、前記ベースに連結された要素の一部であり、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記ベース部とは別個のものであって、前記ベース部に連結された要素の一部であり、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記ベースに装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつ前記平面的な第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、第1のガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記ベースに装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつ前記平面的な第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、実施態様6に記載の膝蓋切除ガイド。
(8) 前記ベースは、前記第1のアームの前記第1の端部から前記第2の端部へ、また前記第2のアームの前記第1の端部から前記第2の端部へ延びる、実施態様7に記載の膝蓋切除ガイド。
(9) 前記第1の板は前記ベースに旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記ベースに旋回可能に連結されている、実施態様8に記載の膝蓋切除ガイド。
(10) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記ベースの一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記ベースの一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、実施態様6に記載の膝蓋切除ガイド。
【0074】
(11) 前記協働ロック機構は、ラチェットとラチェットロック板とを備え、前記ラチェットは、前記第3の旋回軸と前記第1のアームの前記第2の端部との間の位置で前記第1のアームに固定された第1の端部を有し、前記ラチェットは、前記第4の旋回軸と前記第2のアームの前記第2の端部との間の、前記第2のアーム内のラチェットスロットを通って延び、前記ラチェットロック板は、前記第2のアームに固定されており、ロック部材を有し、前記ロック部材は、前記ラチェットと選択的に係合して、前記第2の骨把持部材に対して前記第1の骨把持部材の前記位置を固定するように移動可能である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(12) 前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームの前記第2の部分は第1の起立ボスを有し、前記第1の起立ボスは、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中央縦軸を有し、
前記第2のアームの前記第2の部分は第2の起立ボスを有し、前記第2の起立ボスは、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中央縦軸を有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
前記細長部材の前記第2の端部にある横材であって、第1の端部及び第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分及び前記第2の端部にある第2の端部部分とを有し、前記横材の前記第1の端部部分は、第6の旋回軸を中心として前記中央部分に旋回可能に連結されており、前記横材の前記第2の端部部分は、第7の旋回軸を中心として前記中央部分に旋回可能に連結されており、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1のボス及び前記第2のボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として前記切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームの前記部分を旋回させて、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材を互いに向かって、また互いから離れて移動させることにより、前記スタイラスの前記端部部分は前記横材に対して旋回し、前記スタイラスの前記細長部材の前記薄化部分は、前記切除ガイドの前記起立部材の前記貫通スロットにおいて長手方向に移動することになり、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドの前記第1及び第2の切除ガイド表面の平面に平行となる、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(13) 前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが、2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面との間の距離が、所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面との間の距離が、所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記第1の所定の距離は、前記第2の所定の距離とは異なるものであり、
前記第1の所定の距離と前記第2の所定の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様12に記載の膝蓋切除キット。
(14) 第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームと、前記第1のアームと前記第2のアームとを連結する連結部材とを有する膝蓋切除ガイドであって、前記連結部材はスロットを有し、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は互いに面する、膝蓋切除ガイドと、
前記第1のアーム及び前記第2のアームに旋回可能に装着されており、前記連結部材内の前記スロット内に受容される自由端部を有するスタイラスとを備える膝蓋切除組立体であって、
前記スタイラスが所定の位置で前記第1のアーム及び前記第2のアームに連結されており、前記スタイラスの前記自由端部が前記連結部材内の前記スロット内にある状態で、前記膝蓋切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である、膝蓋切除組立体。
(15) 前記スタイラスは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の平面内にある第1の縦縁部を有する細長部材を有し、
前記鋸ガイド表面の前記平面は、前記スタイラスの前記縦縁部の前記平面に垂直であり、
前記スタイラスの前記細長部材の前記縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様14に記載の膝蓋切除組立体。
(16) 前記スタイラスは、前記第1の縦縁部に平行な第2の縦縁部を有し、
前記スタイラスは、前記第1の縦縁部が前記鋸ガイド表面の前記平面に最も接近する第1の方向、及び前記第2の縦縁部が前記鋸ガイド表面の前記平面に最も接近する第2の方向に配置されることができ、
前記第1の方向において、前記第1の縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、第1の所定の距離であり、前記第2の方向において、前記第2の縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、前記第1の所定の距離とは異なる第2の所定の距離である、実施態様15に記載の膝蓋切除組立体。
(17) 前記スタイラスは、前記細長部材に連結された中央部分と、前記中央部分に旋回可能に連結された2つの端部部分とを有する横材を有し、前記端部部分は、前記切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームに前記スタイラスを旋回可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を有する、実施態様15に記載の膝蓋切除組立体。
(18) 前記切除組立体の前記第1のアームは互いに旋回可能に連結された複数の部分を有し、
前記切除組立体の前記第2のアームは互いに旋回可能に連結された複数の部分を有する、実施態様17に記載の膝蓋切除組立体。
(19) 複数の前記旋回可能な連結部は一体ヒンジを含む、実施態様18に記載の膝蓋切除組立体。
(20) 前記膝蓋切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームが、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる各位置の間で移動されるとき、前記スタイラスの前記自由端部は、前記連結部材内の前記スロット内で長手方向に移動し、前記スタイラスは、前記スタイラスの前記中央部分と前記中央部分の端部部分との間の連結部を屈曲させる、実施態様19に記載の膝蓋切除組立体。
【0075】
(21) 前記第1のアームは、前記鋸ガイド表面から離間しており、かつ前記鋸ガイド表面に平行である板を有して、鋸ガイドスロットを画定する、実施態様14に記載の膝蓋切除組立体。
(22) 第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、
第2の骨把持部材を有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能であり、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、膝蓋切除ガイド。
(23) 前記第1のアームは第1の端部を有し、前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部に連結された第1の端部を有する、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(24) 前記第1のアームと前記第2のアームとの間で延びて前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするロック機構を更に備える、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(25) 前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、実施態様24に記載の膝蓋切除ガイド。
(26) 前記第1のアームの各部分の間の結合部は一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部は一体ヒンジを含む、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(27) 前記膝蓋切除ガイドは組立体の一部であり、前記組立体は、前記第1のアーム及び前記第2のアームに旋回可能に装着されたスタイラスを更に備える、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(28) 前記膝蓋切除ガイドは、前記スタイラスの一部分を受容するスロットを有し、前記スタイラスは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる種々の位置の間で前記第1のアーム及び第2のアームが移動されるとき、前記膝蓋切除ガイドに対して移動する、実施態様27に記載の組立体。
(29) 第1の端部と、第2の端部と、第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、
第1の端部と、第2の端部と、第2の骨把持部材とを有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームと第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部にて旋回連結部によって連結されており、
前記第1の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第1のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第2の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第2のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材に面し、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材から離間しており、
前記第1の骨把持部材の少なくとも一部は、前記第2の骨把持部材の少なくとも一部と共平面であり、
前記アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有し、前記切除ガイドスロットは、前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の前記平面に平行な平面内にあり、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能である、膝蓋切除ガイド。
(30) 前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備え、前記第1のアームと前記連結部材との間、及び前記第2のアームと前記連結部材との間の前記連結部は、前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部との間の前記旋回連結部を画定する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
【0076】
(31) 前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするための、前記第1のアームと前記第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備え、前記第1の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されており、前記第2の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されている、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(32) 前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、実施態様31に記載の膝蓋切除ガイド。
(33) 前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(34) 前記第1のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含む、実施態様33に記載の膝蓋切除ガイド。
(35) 前記第1のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含む、実施態様34に記載の膝蓋切除ガイド。
(36) 前記第1のアームはベース部分を有し、
前記第2のアームはベース部分を有し、
前記第1のアームは、前記第1のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第1のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第2のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第2のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記第1のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、前記ガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記第2のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(37) 前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、一体的なポリマー製ベースを含む、実施態様36に記載の膝蓋切除ガイド。
(38) 前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、連結部材によって連結されている、実施態様37に記載の膝蓋切除ガイド。
(39) 前記第1の板は前記第1のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記第2のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されている、実施態様38に記載の膝蓋切除ガイド。
(40) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記第1のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記第2のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、実施態様39に記載の膝蓋切除ガイド。
【0077】
(41) 前記第1のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、実施態様40に記載の膝蓋切除ガイド。
(42) 前記第1のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含む、実施態様41に記載の膝蓋切除ガイド。
(43) 前記第1のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含む、実施態様42に記載の膝蓋切除ガイド。
(44) 前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームは、中心縦軸を有する第1の起立ボスを有し、
前記第2のアームは、前記第1の起立ボスの前記中心縦軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
第1の端部と、第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分と、前記第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材であって、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドスロットを画定する前記平面の表面に平行となる、実施態様30に記載の膝蓋切除ガイド。
(45) 前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近く、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記所定の第1の距離は、前記所定の第2の距離とは異なるものであり、
前記所定の第1の距離と前記所定の第2の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様44に記載の膝蓋切除キット。
(46) 前記スタイラスは、前記細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横材を有する、実施態様44に記載の膝蓋切除キット。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
2010年9月24日にマハ・ケクマン(Maja Kecman)、カイル・B・トーマス(Kyle B.Thomas)、リチャード・A・ハルツホーン(Richard A.Hartshorn)、及びエドワード・H・グッドウィン(Edward H.Goodwin)(代理人整理番号第6235USPSP)によって出願された米国特許仮出願第61/386097号、名称「膝蓋切除ガイド及び組立体(PATELLA RESECTIONING GUIDE AND ASSEMBLY)」に対する優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、広義には整形外科用手術器具に関し、より具体的には膝蓋切除ガイド及びスタイラスに関する。
【背景技術】
【0003】
関節形成術は、疾患及び/又は損傷した天然の関節を人工関節と置換する周知の外科手技である。典型的な膝義足は、脛骨トレー、大腿骨構成要素、及び、脛骨トレーと大腿骨構成要素との間に配置されたポリマー製インサート又はベアリングを含む。いくつかの例において、膝義足はまた、義足の膝蓋構成要素を含んでもよく、この膝蓋構成要素は、外科的に調製された患者の膝蓋の後方側に固定される。そのために、整形外科医は、患者の天然の膝蓋の後方ドーム側を切除して、そこに義足構成要素を固定することがある。使用時に、膝蓋構成要素は、患者の膝が伸展及び屈曲する間、患者の天然又は義足の大腿骨と共に関節をなす。
【0004】
天然の関節を膝義足で置換するのを容易にするために、整形外科医は、例えば、切断ブロック、ドリルガイド、ミリングガイド、及び他の手術器具など、多様な整形外科用手術器具を使用する。通常、整形外科用手術器具は、患者に関して包括的なものであり、そのため、同様の整形外科手術手技の間に、同じ整形外科用手術器具が多数の様々な患者に対して使用され得る。
【0005】
膝蓋を切除する際、外科医はしばしばフリーハンドで切除を実施する。しかしながら、フリーハンドでの膝蓋の切断は、ガイド付きの切除ほど正確なものではない。更に、膝蓋義足用の定着手段を受容するために、また残存する膝蓋の完全性を維持するために、十分な量の骨ストックが切除後にも残存することが重要である。膝蓋移植片が適切に配置され、適当な量の骨が切除後に残存するようにするためには、切除ガイドが必要となる。
【0006】
患者の体の大きさなどを含めた多数の要因により、天然の膝蓋は相当に大きさの異なるものである。したがって、切除ガイドが使用される場合、膝蓋の大きさの変動性に対応するようにガイドが複数の大きさで提供されるか、あるいは調節可能な切除ガイドが使用されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、膝蓋移植片が適切に配置され,かつ適量の骨が切除後に残存するようにするガイド付きの切除を実施する際に外科医を支援する膝蓋切除ガイドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本発明は、第1のアームと、第2のアームと、連結部材と、それらのアームを所望の位置に解放可能にロックするための、第1及び第2のアームに結合された協働ロック機構とを備える膝蓋切除ガイドを提供する。各アームは、第1の端部と、第1の端部から離間した第2の端部と、第1の端部から延びる第1の部分と、第2の端部から第1の部分に向かって延びる第2の部分とを有する。第1のアームの第1の端部は、第1の旋回軸を中心として旋回可能に連結部材に連結されている。第2のアームの第1の端部は、第2の旋回軸を中心として旋回可能に連結部材に連結されている。第1のアームの第1の部分は、第3の旋回軸を中心として旋回可能に第1のアームの第2の部分に連結されている。第2のアームの第1の部分は、第4の旋回軸を中心として旋回可能に第2のアームの第2の部分に連結されている。第1、第2、第3及び第4の旋回軸は互いに平行である。第1のアームの第1の部分は、第2のアームの第1の部分に向かって延びる第1の骨把持部材を有し、第2のアームの第1の部分は、第1のアームの第1の部分に向かって延びる第2の骨把持部材を有している。第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に実質的に垂直である平面内にあり、膝蓋を受容するための空間を第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間に画定している。第1の骨把持部材と第2の骨把持部材はある距離だけ離間している。第1のアームは、第1の骨把持部材の平面に実質的に平行な、平坦でかつ平面的な第1の切除ガイド表面を含んでいる。第2のアームもまた、第1の骨把持部材の平面に実質的に平行な、平坦でかつ平面的な第2の切除ガイド表面を含んでいる。ラチェットは、第3の旋回軸と第1のアームの第2の端部との間のある位置にて第1のアームに固定された端部を有している。第2のアームは、第4の旋回軸と第2のアームの第2の端部との間に配置されたラチェットスロットを有している。ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びている。第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として第1及び第2のアームの部分を旋回させることにより、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は、互いに向かって、また互いから離れて移動して、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離を変化させる。ラチェットロック板は、第2のアームに固定されており、第2の骨把持部材に対して第1の骨把持部材の位置を固定するために、ラチェットと選択的に係合するように移動可能であるロック部材を有している。
【0009】
第1のアームの第2の端部は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な第5の旋回軸を中心として第2のアームの第2の端部に旋回可能に連結されている。
【0010】
第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸、第4の旋回軸及び第5の旋回軸のすべて又は一部を画定する連結部は、一体ヒンジを含んでもよい。
【0011】
第1のアームの第2の部分及び第2のアームの第2の部分は、握り込んで切除ガイドを閉鎖するためのパドルを画定する表面を含んでもよい。パドルを画定するこれらの表面は平坦であってもよく、あるいは曲線的な輪郭(凸状又は凹状)を有してもよい。
【0012】
平面的な第1の切除ガイド表面は、平面的な第2の切除ガイド表面と共面であってもよい。
【0013】
第1のアーム、第2のアーム及び連結部材は一体的なポリマー製ベースを備えてもよい。そのような実施形態において、平面的な第1の切除ガイド表面及び平面的な第2のガイド表面は、ベースとは別個のものでありベースに連結された要素の一部であってもよい。切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備えてもよく、第1の板は、ベースに装着され、平面的な第1の切除ガイド表面に平行に、かつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、第1のガイドスロットを画定してもよく、第2の板は、ベースに装着され、平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定してもよい。そのような実施形態において、ベースは、第1のアームの第1の端部から第2の端部へ、また第2のアームの第1の端部から第2の端部へ延びてもよい。そのような実施形態において、第1の板は、ベースに旋回可能に連結されてもよく、第2の板は、ベースに旋回可能に連結されてもよい。
【0014】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、平面的な第1の切除ガイド表面及び平面的な第2の切除ガイド表面は、ベースの一部の周りで延びかつ第1及び第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備えてもよい。
【0015】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれにかにおいて、膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であってもよい。そのような実施形態において、連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有してもよい。そのような実施形態において、第1のアームの第2の部分は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中心縦軸を有する第1の起立ボスを有してもよく、第2のアームの第2の部分は、第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有してもよい。そのようなキットにおけるスタイラスは、平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、第1の自由端部にある薄化部分と、細長部材の第2の端部にある横材とを有する細長部材を含んでもよい。横材は、第1の端部及び第2の端部と、細長部材の第2の端部に連結された中央部分と、第1の端部にある第1の端部部分及び第2の端部にある第2の端部部分とを有してもよい。横材の第1の端部部分は、第6の旋回軸を中心として中央部分に旋回可能に連結されてもよく、横材の第2の端部部分は、第7の旋回軸を中心として中央部分に旋回可能に連結されてもよい。この実施形態において、横材の第1の端部部分は第1の装着部材を有し、横材の第2の端部部分は第2の装着部材を有し、第1の装着部材及び第2の装着部材は、切除ガイドの第1のボス及び第2のボスに横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ。この実施形態において、スタイラスは、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分が連結部材の起立部分内のスロット内に受容されており、第1の装着部材及び第2の装着部材が第1のボス及び第2のボスに係合している状態で、切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられる。第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームの各部分を旋回させて、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材を互いに向かって、また互いから離れて移動させることにより、スタイラスの端部部分は横材に対して旋回し、スタイラスの細長部材の薄化部分は、切除ガイドの起立部材の貫通スロットにおいて長手方向に移動することになる。スタイラスが切除ガイドに組み付けられるとき、スタイラスの細長部材の第1及び第2の縁部は、切除ガイドの第1及び第2の切除ガイド表面の平面に平行となる。
【0016】
本発明の本開示のキットの具体的な実施形態において、スタイラスと切除ガイドは、スタイラスが2つの方向のいずれかをなす状態で組み立てられ得る。第1の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、第1の装着部材及び第2の装着部材は、第1のボス及び第2のボスと係合し、細長部材の第1の縁部は、第1及び第2の切除ガイド表面の平面に最も近くなる。この第1の方向において、第1の縁部と第1及び第2の切除ガイド表面の平面との間の距離は所定の第1の距離となる。第2の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、第1の装着部材は第2のボスと係合し、第2の装着部材は第1のボスと係合し、細長部材の第2の縁部は、第1及び第2の切除ガイド表面の平面に最も近くなる。この第2の方向において、第2の縁部と第1及び第2の切除ガイド表面の平面との間の距離は所定の第2の距離となる。所定の第1の距離は、所定の第2の距離とは異なるものである。所定の第1の距離と所定の第2の距離は、膝蓋から切除される骨の量を規定する。
【0017】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、協働ロック機構はラチェットとラチェットロック板とを備えてもよい。そのような実施形態において、ラチェットは、第3の旋回軸と第1のアームの第2の端部との間のある位置にて第1のアームに固定された第1の端部を含んでもよい。ラチェットは、第4の旋回軸と第2のアームの第2の端部との間で第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びてもよい。そのような実施形態において、ラチェット板は、第2のアームに固定されてもよく、また、第2の骨把持部材に対して第1の骨把持部材の位置を固定するために、ラチェットと選択的に係合するように移動可能であるロック部材を有してもよい。
【0018】
本発明の別の態様において、本発明は、膝蓋切除ガイドとスタイラスとを備える膝蓋切除組立体を提供する。膝蓋切除ガイドは、第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームと、第1のアームと第2のアームとを連結する連結部材とを有している。連結部材はスロットを有しており、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は互いに向き合っている。スタイラスは、第1のアーム及び第2のアームに旋回可能に装着されており、連結部材内のスロット内に受容された自由端部を有している。スタイラスが所定の位置で第1のアーム及び第2のアームに連結されている間、スタイラスの自由端部が連結部材内のスロット内にある状態で、膝蓋切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【0019】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の平面内にある第1の縦縁部を有する細長部材を有している。鋸ガイド表面の平面は、スタイラスの縦縁部の平面に垂直である。スタイラスの細長部材の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、膝蓋から切除される骨の量を規定する。
【0020】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、第1の縦縁部に平行な第2の縦縁部を有する。この実施形態において、スタイラスは、第1の縦縁部が鋸ガイド表面の平面に最も近くなる第1の方向、及び第2の縦縁部が鋸ガイド表面の平面に最も近くなる第2の方向に配置されてよい。第1の方向において、第1の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、第1の所定の距離であり、第2の方向において、第2の縦縁部と鋸ガイド表面の平面との間の距離は、第1の所定の距離とは異なる第2の所定の距離である。
【0021】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、スタイラスは、細長部材に連結された中央部分と、中央部分に旋回可能に連結された2つの端部部分とを有する横材を有する。端部部分は、切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームにスタイラスを旋回可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を有している。
【0022】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、切除組立体の第1及び第2のアームは、互いに旋回可能に連結された複数の部分を有している。更に具体的な実施形態において、複数の旋回可能な連結部が一体ヒンジを含んでいる。
【0023】
本発明の本態様の更に具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドの第1のアーム及び第2のアームが、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる各位置の間で移動されるとき、スタイラスの自由端部は、連結部材内のスロット内で長手方向に移動し、スタイラスは、スタイラスの中央部分と中央部分の端部部分との間の連結部を屈曲させる。
【0024】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアームは、鋸ガイド表面から離間しておりかつ鋸ガイド表面に平行である板を有して、鋸ガイドスロットを画定してもよい。
【0025】
別の態様において、本発明は、第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームとを備える膝蓋切除ガイドを提供する。第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備える。第2のアームもまた、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備える。第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能であり、第1のアームの結合部分の形状は、第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、第2のアームの結合部分の形状は、第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する。
【0026】
本発明の本態様の具体的な実施形態において、第1のアームは第1の端部を有し、第2のアームは、第1のアームの第1の端部に連結された第1の端部を有する。
【0027】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、膝蓋切除ガイドは、第1のアーム及び第2のアームを所望の位置にロックするための、第1のアームと第2のアームとの間に延びるロック部材を更に備える。ロック部材はラチェットとラチェットロック板とを備えてもよく、そのラチェットは、第1のアームに固定された端部を有し、第2のアームはラチェットスロットを有し、ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びる。
【0028】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアームの各部分の間の連結部は一体ヒンジを含み、第2のアームの各部分の間の連結部は一体ヒンジを含む。
【0029】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、膝蓋切除ガイドは組立体の一部であり、その組立体は、第1のアーム及び第2のアームに旋回可能に装着されたスタイラスを更に備える。更に具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、スタイラスの一部分を受容するスロットを有し、スタイラスは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる種々の位置の間で第1のアーム及び第2のアームが移動されるとき、膝蓋切除ガイドに対して移動する。
【0030】
別の態様において、本発明は、第1の端部と第2の端部と第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、第1の端部と第2の端部と第2の骨把持部材とを有する第2のアームとを備える膝蓋切除ガイドを提供する。第1のアームと第2のアームは、第1のアームの第1の端部及び第2のアームの第1の端部にて旋回連結部によって連結されている。第1の骨把持部材は、旋回連結部と第1のアームの第2の端部との間にある。第2の骨把持部材は、旋回連結部と第2のアームの第2の端部との間にある。第1の骨把持部材は、第2の骨把持部材に面しており、かつ第2の骨把持部材から離間している。第1の骨把持部材の少なくとも一部は、第2の骨把持部材の少なくとも一部と共面である。アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有しており、その切除ガイドスロットは、第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の平面に平行な平面内にある。第1のアーム及び第2のアームは、第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である。
【0031】
本発明の本態様の具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、第1のアームの第1の端部及び第2のアームの第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備える。この実施形態において、第1のアームと連結部材との間、及び第2のアームと連結部材との間の連結部は、第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部との間の旋回連結部を画定する。
【0032】
本発明の本態様の別の具体的な実施形態において、膝蓋切除ガイドは、第1のアーム及び第2のアームを所望の位置にロックするための、第1のアームと第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備える。この実施形態において、第1の骨把持部材はロック機構と旋回連結部との間に配置され、第2の骨把持部材はロック機構と旋回連結部との間に配置される。更に具体的な実施形態において、ロック機構はラチェットとラチェットロック板とを備え、そのラチェットは、第1のアームに固定された端部を有し、第2のアームはラチェットスロットを有し、ラチェットは、第1のアームから第2のアーム内のラチェットスロットを通って延びる。
【0033】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、アームはそれぞれ、ベース部分と、平坦な切除ガイド表面とを有してもよく、その切除ガイド表面は、アームのベース部分とは別個のものであり、アームのベース部分に連結されたものである。そのような実施形態において、切除ガイドは、第1及び第2の板を更に備えてもよく、その第1及び第2の板は、アームのベース部分に装着され、平面的な切除ガイド表面に平行にかつその切除ガイド表面から離間して配置されて、ガイドスロットを画定する。更に具体的な実施形態において、アームのベース部分は一体的なポリマー製ベースを含む。これらのベース部分は、連結部材で連結されてもよい。板は、アームのベース部分に旋回可能に連結されてもよく、平面的な切除ガイド表面は、アームのベース部分の各部の周りで延びるチャネル部材を備え、骨把持部材を画定してもよい。アームのベース部分は、アームが種々の位置に移動されるときに変化する形状をなすように互いに結合された複数の部分を備えてもよい。
【0034】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれかにおいて、第1のアーム及び第2のアームはそれぞれ、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備えてもよい。そのような実施形態において、アームの結合部分の形状は、アームが種々の位置へ移動されるときに変化する。更に具体的な実施形態において、アームの各部分の間の結合部はヒンジを含む。より具体的な実施形態において、これらのヒンジは一体ヒンジを含む。
【0035】
本発明の本態様の上記実施形態のいずれにかにおいて、膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であってもよい。そのような実施形態において、連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有してもよく、アームは、離間した平行な中心縦軸を有する起立ボスを含んでもよい。そのような実施形態において、スタイラスは、平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部と、第2の端部と、第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材を含んでもよい。そのようなスタイラスは、第1の端部と、第2の端部と、細長部材の第2の端部に連結された中央部分と、第1の端部にある第1の端部部分と、第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材を更に含んでもよい。そのようなスタイラスにおいて、横材の端部部分は、起立ボスに横材を選択可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を含んでもよい。この実施形態において、スタイラスは、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分が連結部材の起立部分内のスロット内に受容されており、装着部材が起立ボスに係合している状態で、切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられる。スタイラスが切除ガイドに組み付けられるとき、スタイラスの細長部材の第1及び第2の縁部は、切除ガイドスロットを画定する平面の表面に平行である。より具体的な実施形態において、スタイラスと切除ガイドは、スタイラスが2つの方向のうちのいずれかをなす状態で組み立てられ得る。第1の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、装着部材は起立ボスに係合し、細長部材の第1の縁部は、切除ガイドスロットを画定する表面の平面に最も近くなり、第1の縁部と切除ガイドスロットを画定する最も近い表面の平面との間の距離は、所定の第1の距離となる。第2の方向において、細長部材の第1の自由端部にある薄化部分は、連結部材の起立部分内のスロット内に受容され、装着部材は起立ボスに係合し、細長部材の第2の縁部は、切除ガイドスロットを画定する表面の平面に最も近くなり、第1の縁部と切除ガイドスロットを画定する最も近い表面の平面との間の距離は、所定の第2の距離となる。この実施形態において、第1の所定の距離は、第2の所定の距離と異なってもよく、所定の距離は共に、膝蓋から切除される骨の種々の量を規定する。
【0036】
本発明の本態様の実施形態のいずれかにおいて、スタイラスは、細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横部品を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
「発明を実施するための形態」は特に以下の図面に関する。
【図1】本発明の原理を説明する、膝蓋切除ガイド及びスタイラスの組立体の一実施形態の斜視図であり、拡張位置にある膝蓋切除ガイドを示している。
【図2】図1の組立体の頂面図。
【図3】図1及び2の組立体の底面図。
【図4】図1〜3の組立体の側面図であり、膝蓋が仮想線で示されている。
【図4A】図4に似た側面図であるが、スタイラスは180度、裏返されており、膝蓋が仮想線で示されている。
【図5】図4の線5−5に沿った、図1〜4の組立体の端面図。
【図6】図4の線6−6に沿った、図1〜5の組立体の端面図。
【図7】図2に似た頂面図であり、収縮位置にある組立体を示している。
【図8】図1〜7の膝蓋切除ガイドの斜視図であり、スタイラスのない切除ガイドを示している。
【図9】図1〜7のスタイラスの斜視図であり、切除ガイドのないスタイラスを示している。
【図10】図9のスタイラスの頂面図であり、図9に示す位置と異なる位置へ旋回されたスタイラスの横材の端部部分を示している。
【図11】図1〜8に示す切除ガイドのベース部の頂面図。
【図12】図1〜8の切除ガイドの骨把持部材を画定する金属板のうちの1つの端面図。
【図13】図12の金属板の正面図。
【図14】図1〜8の切除ガイドの頂部金属板のうちの1つの頂面図。
【図15】図10の線15−15に沿った、図1〜7及び図9〜10のスタイラスの拡大部分断面図。
【図16】図2の線16−16に沿った拡大部分断面図であり、切除ガイドの連結部材内に受容されたスタイラスの端部を示している。
【図17】本発明のスタイラス及び切除ガイドの別の実施形態の組立体の斜視図であり、このスタイラス及び切除ガイドと共に使用され得る更なる機構の例を示している。
【図18】図17の組立体の頂面図。
【図19】図17〜18の組立体の底面図。
【図20】図17〜19の組立体の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示の構想は様々な修正及び代替の形態を認めるが、それらの具体的な例示的実施形態が一例として図面に示されており、また本明細書で詳しく説明される。しかしながら、理解されたいこととして、開示した特定の形態に本開示の構想を限定することは意図されておらず、それとは逆に、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれるすべての修正物、等価物、及び代替物を網羅することが意図されている。
【0039】
前方、後方、内側、外側、上方、下方など、解剖学的な基準を表わす用語が、本明細書で説明する整形外科用移植片及び手術器具に関して、更には患者の天然の組織に関して、本明細書の全体を通じて用いられ得る。そのような用語は、解剖学の研究と整形外科の分野の両方において、周知の意味を有している。そのような解剖学的な基準の用語を明細書及び特許請求の範囲において用いることは、特に断りのない限り、それらの周知の意味と一致することを意図したものである。
【0040】
図1を参照すると、膝蓋切除ガイド10とスタイラス12の組立体が示されている。以下で更に詳細に議論するように、スタイラス12は切除ガイドに取外し可能に装着されており、患者の膝蓋に組立体を装着するために、また、所望の切除が完了すると患者の膝蓋から組立体を取り外すために、切除ガイド10が拡張及び収縮されるとき、切除ガイド10に対する移動が可能となっている。通常、膝蓋切除ガイド10とスタイラス12はキットの形態で提供され、組立は手術中に行われるが、構成要素10、12は予め組み立てられたパッケージとして外科医に提供され得る。
【0041】
まず、図1〜3及び図7〜8に示す膝蓋切除ガイド10を参照すると、図示の膝蓋切除ガイド10は、第1の湾曲アーム14と、第2の湾曲アーム16と、連結部材18と、湾曲ラチェット20と、ラチェットロック板22とを備えている。各アーム14、16は、第1の端部24、26と、第1の端部24、26から離間した第2の端部28、30と、第1の端部24、26から延びる第1の部分32、34と、第2の端部28、30から第1の部分32、34に向かって延びる第2の部分36、38とを有している。第1のアーム14の第1の端部24は、第1の旋回軸40を中心として連結部材18に旋回可能に連結されている。第2のアーム16の第1の端部26は、第1の旋回軸40から離間した第2の旋回軸42を中心として連結部材18に旋回可能に連結されている。第1のアーム14の第1の部分32は、第3の旋回軸44を中心として第1のアーム14の第2の部分36に旋回可能に連結されている。第2のアーム16の第1の部分34は、第4の旋回軸46を中心として第2のアーム16の第2の部分38に旋回可能に連結されている。図示の実施形態において、第1のアーム14の第2の端部28は、第5の旋回軸48を中心として第2のアーム16の第2の端部30に連結されている。第1の旋回軸40、第2の旋回軸42、第3の旋回軸44、第4の旋回軸46及び第5の旋回軸48はすべて、図3に示すように互いに平行であり、図3において、旋回軸40、42、44、46、48は紙面から垂直外向きに延びている。
【0042】
図示の第1の実施形態において、旋回軸40、42、44、46、48の各々は、ヒンジ連結によって、より具体的には一体ヒンジによって規定されるものである。本明細書で用いられる「一体ヒンジ」とは、2つの剛体部品を互いに接合してそれらの剛体部品をヒンジの線に沿って屈曲させる要素のうちの薄い可撓性部分を意味することを意図したものである。
【0043】
図示の第1の実施形態において、膝蓋切除ガイド10は、ベース49(図11に示す)及び以下に示す付加的な構成要素を含めた要素の組立体を備えている。図示のベース49は、成形プラスチック構成要素、より具体的には、例えばポリエチレン又はポリプロピレンなど、射出成形及びそれに続く滅菌に好適な樹脂の単一の一体部品として作られた射出成形構成要素を備えている。ポリアミドポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリケトン、及びポリアリルアミドなど、多数のポリマーがベース49を作製するのに有用になると予想される。多数の他のプラスチック材料がベース49を作製するために使用され得ることが認められよう。成形作業により、図11に40、42、44、46及び48で示す薄化領域を有するベース49が生産される。ベース49は、これらの薄化領域にて可撓性となり、そのため、これらの薄化領域は一体ヒンジとして効果的に機能する。
【0044】
図示のベース49はまた、拡大する凹形の輪郭をなす2つのパドル51、53を有し、これらのパドル51、53は、グリップとして機能するように寸法及び形状を定められたアーム14、16の端部24、26にて第5の旋回軸48に隣接しており、外科医は、これらのパドル51、53を握り込んで、膝蓋に対して切除ガイド10を接触又は接近させることができる。理解されたいこととして、パドルを画定する表面は、凸状の輪郭又は平坦な輪郭など、他の形状を有してもよい。加えて、アーム14、16の第2の部分36、38は、湾曲ラチェット20の各部分を受容するための湾曲スロット55、57(図11に仮想線で示す)を含んでいる。スロット55の一方とラチェット20の一方の端部は相補的な端部形状を有しており、そのため、ラチェット20の一方の端部は一方のアーム14に固定されることができ、その一方でラチェットのもう一方の端部は、もう一方のアーム16内のスロット57を通って自在に移動する。
【0045】
理解されたいこととして、図示のラチェット20及びラチェットロック板22は、図1〜3、8、及び17〜19の開放形状、並びに図7の閉鎖形状など、特定の形状でアーム14、16をロックするために使用され得る解放可能なロック機構の一例を表わすものである。他のロック機構が使用されてもよく、例えば、「クイッククランプ」において使用されるクラッチ板が使用されてもよい。
【0046】
膝蓋切除ガイド10を形成するためにベース49に組み付けられる更なる構成要素のうちの2つは、1組の骨把持部材である。図2〜3に示すように、第1のアーム14の第1の部分32は第2のアーム16の第1の部分34に向かって延びる第1の骨把持部材50を有しており、第2のアーム16の第1の部分34は第1のアーム14の第1の部分32に向かって延びる第2の骨把持部材52を有している。図示の実施形態における骨把持部材50、52は、先端が互いに向き合う複数の歯を備えている。以下で更に詳細に説明するように、ある空間が歯の先端の間に画定され、その空間において、膝蓋が受容され、膝蓋の周囲でそれらの歯によって把持される。骨把持部材50、52の歯のすべては、切除ガイド10の旋回軸40、42、44、46、48に対して垂直な平面内にある。それらの歯は、膝蓋が歯の間に受容され、歯に係合されるとき、膝蓋上の複数の点が係合され(離間した3つの点など)、その結果、膝蓋と膝蓋切除ガイドとの間の相対的移動を伴うことなく膝蓋が保持されるように方向付けられている。図示の実施形態において、骨把持部材50、52の歯は、チャネル部材の一部分である平面的な板又はシートの一体部分である。
【0047】
そのようなチャネル部材の例が図12〜13の54にて示されており、ここで、骨把持歯50を画定するように付形された板又はシートは56と記されている。チャネル部材54は、端面図においてC字形状又はU字形状をなしており、板56の上にありかつ板56に対して実質的に平行である別の平面的な板又はシート58を含んでいる。2枚の板又はシート56、58は、垂直板60によって連結されている。ベース49の減厚部分が、板又はシート56、58の間の空間内に受容され、チャネル部材は、板又はシート56、58内に形成された整列孔を通って延びるボルト、リベットなど(図3に62及び64で示す)によって、ベース49のこの減厚部分に固定されている。第2のアーム16の骨把持部材52は、基本的には、第1のアーム14に関連して上述した構造の鏡像であり、上記の説明は、第2のアーム16のチャネル部材にも同様に当てはまり、図3及び5〜6において、第2のアーム16のチャネル部材は66と記されており、平行板は68、70と記されており、垂直連結板は72と記されている。
【0048】
図示の実施形態において、チャネル部材54、66の板58、70の頂部表面は、共面となる第1及び第2の切除ガイド表面を画定している。外科医は、これらの板58、70のこれらの表面上に鋸身を載せて、膝蓋の後方ドームを切除してもよい。
【0049】
2枚の更なる板がベース49に組み付けられて、図示の膝蓋切除ガイド10の第1及び第2のアーム14、16が画定される。これらの更なる頂部板は図1〜8において74及び76と記されており、チャネル部材54、66の板58、70の頂部表面によって画定される第1及び第2の切除ガイド表面の上に、かつそれらの切除ガイド表面に対して平行に配置されている。上部板74、76は、平行な上部及び下部平面表面を画定しており、これらの上部及び下部平面表面は、共面の鋸ガイドスロットを画定するように、板58、70の頂部表面の平面に平行であり、かつその平面から離間しており、また、鋸身がガイドスロットを通過し得るように寸法及び形状が定められている。ガイドスロットのうちの1つが図4及び5に78で示されている。上部板74、76の上部表面と下部表面は共に、鋸身に対する平面的なガイド表面を画定しており、スロット78などのガイドスロットを使用する代わりに、外科医は、膝蓋の切除の間、鋸身を案内するために、板74、76のいずれかの頂部表面に鋸身を載せてもよい。
【0050】
対向する骨把持部材50、52の歯、及び上部板74、76を含めて、チャネル部材54、66は、シートをレーザー切断するか、スタンプ加工するか、ドリル加工するか、ないしは別の方法で切断することによって、金属のシートから切断されてもよい。その場合、チャネル部材54、66は、切断されたシートから形成されてもよい。その金属は、例えば、ステンレス鋼又は整形外科器具に好適な他の金属を含んでもよい。理解されたいこととして、他の金属が同様に使用されてもよく、本発明は、特許請求の範囲において特に請求されない限り、ステンレス鋼の使用に限定されるものではない。一般に、十分な剛性を有し、鋸身の作用によって損傷を受けない任意の材料が許容される。
【0051】
図14は、図示した第1の実施形態の上部板74のうちの1つの例を示している。図14に示すように、上部板74は、一方の端部に貫通孔80を、その対向端部にスロット82を含んでいる。他の板76は、図14に示す板の鏡像である。
【0052】
板74、76は、板の両方の端部をベースに対して旋回させる連結部を通ってベース49に装着されている。ピンなどが使用されてもよい。板74、76のスロット82に隣接する端部は、スロット82を通って延びるボルトと、切除ガイドが膝蓋に対して拡張及び収縮されるときに板74、76のこれらの端部をベースに対して旋回及びスライドさせるナットとによって、ベース49の連結部材18のスロット内に受容されている。板74、76の貫通孔80は、ベース49から上向きに延びるスピンドル又はピン上に装着されている。板74、76は、スロット82を通じた連結がアーム14、16の第1の端部24、26にもたらされ、貫通孔80を通じた連結がアーム14、16の第2の部分36、38にもたらされるように、寸法及び形状を定められている。したがって、図3に示すように、板74、76は、第1、第2、第3及び第4のヒンジ、並びに旋回軸40、42、44、46に架かっている。これらの連結を用いると、板74、76及びチャネル部材(例えば66)の相対位置は、切除ガイドが拡張及び収縮されるときに変化するが、板74、76とシート58、70は、切除ガイドが拡張及び収縮されるときに、平行な表面間の距離を一定とした状態で、依然として平行である。
【0053】
切除ガイド10の連結部材18を再び参照すると、連結部材18は、貫通スロット92(図8を参照)を画定する起立部分90を含んでおり、貫通スロット92は、切除ガイド10を貫く中央の縦断面に沿って整列している。図16に示すように、連結部材18は、スタイラス12の一部分を支持するスロット92内に支持表面94を含んでいる。
【0054】
図9に示すように、スタイラス12は、自由端部102と第2の端部104とを有する細長部材100を含んでいる。横材106は、細長部材100と一体であり、細長部材100から延びている。横材106は、第1の端部108と、第2の端部110と、中央部分112とを有しており、中央部分112は、細長部材100の第2の端部104と一体である。第1の端部部分114は第1の端部108にあり、第2の端部部分116は第2の端部110にある。第1の端部部分114は、第6の旋回軸118を中心として中央部分112に旋回可能に連結されており、第2の端部部分116は、第7の旋回軸120を中心として中央部分112に旋回可能に連結されている。
【0055】
スタイラス12の第1の端部部分114は第1の装着部材122を含み、スタイラス12の第2の端部部分116は第2の装着部材124を含んでいる。図示の実施形態における装着部材122、124は、スタイラスのうちのより薄くかつより柔軟な部分に形成された半円筒状の凹表面と、把持のための外向きに延びる端部タブ125、127とを備えている。装着部材122、124は、切除ガイド10上の起立ボス130、132の円柱状部分126、128を中心としてスナップ嵌めされるように寸法と形状を定められている。
【0056】
スタイラス12の図示の第1の実施形態において、旋回軸118、120の各々は、ヒンジ連結部によって、より具体的には、切除ガイド10に関連して上述した一体ヒンジに類似した一体ヒンジによって画定されている。切除ガイド10のベース49と同様に、図示の実施形態におけるスタイラス12は、成形プラスチック構成要素を、より具体的には、射出成形にも後の滅菌にも好適な樹脂単一の一体品として作製された射出成形プラスチック構成要素を備えているが、例えば、ポリアミドポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリケトン、及びポリアリルアミドなどの他のポリマーも有用となると予想される。装着部材をボス130、132の円柱状部分126、128の周りでスナップ嵌めして、スタイラス12を切除ガイド10に取外し可能に装着するために、成形作業により、より薄くより柔軟な装着部材122、124と共に、118及び120に示す薄化領域を有するスタイラス12が生産される。軸118、120における一体ヒンジにより、第1及び第2の部分114、116は、図9に示す位置と図10に示す位置との間で屈曲する。
【0057】
スタイラス12の細長部材100は、全長の一部分に沿って縦縁部134、136へと先細となる頂部及び底部表面を有している。スタイラス12が、図4に示すように切除ガイドに装着されるとき、縦縁部134、136は、板58、70、74、76及び案内スロット78の平面に平行であり、かつそれらの平面から所定の距離だけ離間した平面内にある。
【0058】
図示の実施形態において、スタイラス12の細長部材100は、細長部材100の本体に向かって延びる薄化部分138を自由端部102に有している。図4及び15から分かるように、薄化部分138の中心縦軸140は、細長部材100の本体の中心縦軸142と垂直方向に喰い違っている。したがって、図4に示すように、薄化部分138の一方の縦縁部144が、連結部材18の起立部分90のスロット92内にある支持表面94上に載っており、第1の柔軟装着部材122が第1のボス130に係合し、第2の柔軟装着部材124が第2のボス132に係合しているとき、細長部材100の本体の最近傍の縁部136は、切除ガイドスロット78の板58、70によって画定される切除ガイド表面の平面から、第1の所定の垂直距離d1だけ離間した平面内にある。スタイラス12は、図4Aに示す位置へ180度、裏返され得る。図4Aに示すように、薄化部分の反対側の縦縁部146が、連結部材18の起立部分90のスロット92内にある支持表面94に載っており、第1の柔軟装着部材122が第2のボス130に係合し、第2の柔軟装着部材124が第1のボス130に係合しているとき、細長部材100の本体の最近傍の縁部134は、切除ガイドスロット78の板58、70によって画定される切除ガイド表面の平面から、第2の所定の垂直距離d2だけ離間した平面内にある。以下で更に詳細に議論するように、第1及び第2の所定の垂直距離は、膝蓋の切除の深さに対応しており、例えば、11mm及び8.5mm、あるいは他の所望の距離となり得る。切除の深さのしるしが、所望に応じて、スタイラスに成形されるかあるいはスタイラスに刻印されてもよく、例えば、スタイラスは、11mm及び8.5mmの指示を、また数字から適切な縁部へ向かって指し示す矢印を刻印され得る。外科医が選択により板74、76の頂部表面を膝蓋切除のためのガイド表面として使用する場合、更なる膝蓋切除の高さが外科医に利用可能となる。
【0059】
別の実施形態が図17〜20に示されている。この実施形態は、第1の実施形態で示したものと類似している。同様の部品は、これらの図において、同様の数字に文字「A」を続けて記されている。同様に記された部品の上記の説明は、第2の実施形態並びに説明した第1の実施形態に当てはまる。
【0060】
図17〜20の実施形態によってもたらされる更なる特徴の一部は、人間工学に関するものである。例えば、一体フランジ200がラチェットロック板22Aに隣接して設けられており、外科医が望むときにラチェット20Aを容易にロック解除できるようになっている。図17〜20の実施形態において、対向するフィンガグリップ202、204がまた、板74、76の最外方縁部上に設けられている。これらのフィンガグリップ202、204により、切除ガイドを拡張及び収縮するときに外科医が使用するのに好都合な接触領域がもたらされる。図17〜20の実施形態のスタイラス12Aは、安定性を高めるために、細長部材100Aの両側から垂直に外向きに延びる更なる横材206を含んでいる。横材206は横断縁部137を有しており、横断縁部137は縦縁部136Aと交差しており、かつ縦縁部136Aと同一平面内にある。
【0061】
第1の図示された実施形態とは異なる、図17〜20の実施形態の1つの特徴として、図17〜20の実施形態において、これらのボスは、ボス130、132のように、ベース49及び板74、76に組み付けられた別個の構成要素ではない。その代わり、各アームの第2の部分36A、38Aの一体部分208、209が、板74A、76Aの端部を受容するスロット(図20に210で示す)を有し、126及び128で示すボスのような円柱状のボスを画定しており、それらのボスにスタイラス12Aが装着され得る。ベース49Aの第2の部分36A、38Aに板74A、76Aを回転可能に又は旋回可能に装着するために、スピンドル又はポスト(図示せず)が、一体部分208、209のボスを通って延びている。加えて、パドル51A、53Aは、図17〜20の実施形態において、より低い高さを有するように付形されている。
【0062】
第1の図示された実施形態とは異なる、図17〜20の実施形態の別の特徴として、図17〜20の実施形態において、ラチェット20Aは、図示の第1の実施形態のように、成形されたベース49に組み付けられた別の要素としてではなく、第1のアーム14Aの第2の部分36Aの一体部分として射出成形されている。
【0063】
本発明の膝蓋切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aを使用するために、外科医は、標準的な切開を行い、次いで患者の膝蓋を部分的にあるいは完全に裏返して、膝蓋の後方側を露出させる。予め組み立てられていない場合、外科医は、好ましい切開のレベル(例えば、8.5mm又は11mm)を決定し、次いで外科医又は手術室スタッフは、好ましい切開のレベルに適した向きに(つまり縁部144又は縁部146のいずれかを下向きにして)、スタイラス12、12Aを裏返し、次いで、スタイラス12、12Aの端部102、102Aを起立部材90のスロット92に挿入し、切除ガイド10Aのボス130、132又はボス208、209の円柱状部分126、128に装着部材122、124、122A、124Aをスナップ嵌めすることによって、切除ガイド10、10Aとスタイラス12、12Aを組み立てる。
【0064】
切除ガイド10、10Aが(図1及び17に示すように)拡張位置にある状態で、外科医は、膝蓋の対向する周縁部の近くに(内側及び外側縁部又は上方及び下方縁部のいずれか)アーム14、14A、16、16Aが位置するように、組立体を配置する。下側の縦縁部134(又は、この縁部を板74、74A、76、76Aに向けて下向きにしてスタイラスが方向付けられている場合は、136、136A)は、膝蓋の最後方の表面などの膝蓋の表面に当接して配置される。スタイラスが、図17〜20の実施形態における横材206などの横材を有する場合、更なる横断縁部137が、後方の膝蓋表面にスタイラスを配置するための更なる安定性をもたらす。したがって、鋸ガイドスロット78、78Aは、膝蓋の所望の表面から既知の一定の距離を置いて配置され、切除レベルがこの膝蓋表面を基準に設定される。
【0065】
外科医は次いで、把持部材又は歯50、50A、52、52Aが膝蓋の周縁に接触し、膝蓋の周縁を把持するまで、膝蓋の周りで膝蓋切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させることができる。第1の実施形態において、外科医は、パドル51、53を絞り込むことによって、膝蓋切除ガイド10を閉鎖するか、あるいは収縮させることができる。第2の実施形態において、外科医は、フィンガグリップ202、204又はパドル51A、53Aを絞り込むことによって、膝蓋の周りで膝蓋切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させることができる。外科医が切除ガイド10、10Aを閉鎖するか、あるいは収縮させるとき、アーム14、14A、16、16Aは、それらの軸40、40A、42、42A、44、44A、46、46A、48、48A上で旋回し、板74、74A、76、76Aはベース49、49Aに対して旋回及びスライドする。それと同時に、スタイラス12、12Aは、切除ガイド10のボス130、132(又は切除ガイド10Aの一体部分208、209のボス)の円柱状部分(第1の実施形態における要素126、128)を中心として、また旋回軸118、118A、120、120Aを中心として旋回し、スタイラスの薄化部分138、138Aは、スロット92内の表面94上で並進する。
【0066】
外科医が切除ガイド10、10Aを閉鎖するかあるいは収縮させるとき、アーム14、14A、16、16Aの第2の部分36、36A、38、38Aは移動して互いに接近し、ラチェット20、20Aはアーム16、16Aの第2の部分38、38Aに対して移動する。ラチェット20、20Aが移動するとき、その歯はロック板22、22Aによって係合される。把持部材50、50A、52、52Aが、それらの間で膝蓋の周縁を絞るとき、膝蓋は堅固に把持され、ロック板22、22Aは、この位置にてラチェット20、20A及びアーム14、14A、16、16Aをロックする。したがって、切除ガイド10、10Aは、予め決められた切除の所望のレベルが定められるように切除ガイドスロット78、78Aを配置した状態で、患者の膝蓋に対して所望の位置にて固定される。外科医は次いで、ガイドスロット78、78Aの一方を通って、あるいは板74、74A、76、76Aのうちの1つの表面上に鋸身を配置し、切除を実施することができる。切除が完了すると、外科医はラチェット20、20Aからロック板22、22Aを解放し、切除ガイドを拡張し、切除ガイドを取り外すことができる。
【0067】
理解されたいこととして、外科医は所望により、切除を実施する前に、切除ガイド10、10Aからスタイラス12、12Aを取り外してもよい。スタイラスを取り外すために、外科医は容易にタブ125、125A、127、127Aを押して、装着部材122、122A、124、124Aを解放し、スタイラス12、12Aの端部102、102Aをスロット92、92Aから外にスライドさせることができる。
【0068】
図1と7を比較することで明らかとなるように、骨把持部材50、50A、52、52Aの間の距離は、図1の完全に開放したあるいは拡張した位置と、図7の完全に閉鎖したあるいは収縮した位置との間で相当に変化する。切除ガイドは、図1及び7に示す位置の間の実質的に任意の位置でロックされ得る。したがって、単一の切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aを使用して、多様な大きさの膝蓋を切除することができる。
【0069】
また理解されたいこととして、切除ガイド及びスタイラスの特徴は、上述したものとは異なり得る。例えば、図示の実施形態は一体ヒンジを使用して旋回軸40、40A、42、42A、44、44A、46、46A、48、48A、118、118A、120、120Aを画定しており、そのようなヒンジにより、切除ガイド及びスタイラスの各部分を射出成形することが可能となっている。そのような一体ヒンジは、限られた回数での使用を目的とした切除ガイド及びスタイラスに好適であり、使い捨てを目的としたガイド及びスタイラスに特に好適である。複数回の使用を目的としたガイド及びスタイラスの場合、より頑健な機械的ヒンジがより適切となり得る。
【0070】
したがって、本発明の膝蓋切除ガイド10、10Aは、スタイラス12、12Aを定位置に置いた状態で、様々な大きさの膝蓋にクランプ締めされ得る。膝蓋の大きさにかかわらず、正確な切除が実施され得る。加えて、組立体のうちの相当な部分が、比較的安価に(例えば、ポリマーの射出成形によって)作製され得る。膝蓋切除ガイド10、10A及びスタイラス12、12Aはしたがって、使い捨て器具として経済的に使用するのに好適である。
【0071】
本開示について、図面及び以下の説明にて詳細に図示及び説明されているが、そのような図示及び説明は、例示的なものであり、特徴を限定するものではないと見なされるべきである。理解されたいこととして、例示的な実施形態のみが示され、説明されており、本開示の趣旨に含まれるすべての変更及び修正が保護されることが望まれる。
【0072】
本開示には多数の利点があり、それらは、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムの様々な特徴から生じるものである。留意されたいこととして、本開示の方法、装置、及びシステムの別の実施形態が、説明した特徴のすべてを有していなくてもよく、それでいて、そのような特徴の利点のうちの少なくとも一部の利益を得ることができる。本発明の特徴の1つ以上を取り入れた、添付の「特許請求の範囲」によって定義される本開示の趣旨及び範囲に含まれる方法、装置、及びシステムを独自に実現したものを、当業者は容易に考案することができる。
【0073】
〔実施の態様〕
(1) 第1のアームと、第2のアームと、連結部材と、前記第1及び第2のアームを所望の位置に解放可能にロックするための、前記第1のアーム及び前記第2のアームと結合する協働ロック機構とを備える膝蓋切除ガイドであって、
各アームは、第1の端部と、前記第1の端部から離間した第2の端部とを有し、
各アームは、前記第1の端部から延びる第1の部分と、前記第2の端部から前記第1の部分に向かって延びる第2の部分とを有し、
前記第1のアームの前記第1の端部は、第1の旋回軸を中心として前記連結部材に旋回可能に連結されており、
前記第2のアームの前記第1の端部は、第2の旋回軸を中心として前記連結部材に旋回可能に連結されており、
前記第1のアームの前記第1の部分は、第3の旋回軸を中心として前記第1のアームの前記第2の部分に旋回可能に連結されており、
前記第2のアームの前記第1の部分は、第4の旋回軸を中心として前記第2のアームの前記第2の部分に旋回可能に連結されており、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸は互いに平行であり、
前記第1のアームの前記第1の部分は、前記第2のアームの前記第1の部分に向かって延びる第1の骨把持部材を有し、
前記第2のアームの前記第1の部分は、前記第1のアームの前記第1の部分に向かって延びる第2の骨把持部材を有し、
前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材は、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に実質的に垂直である平面内にあり、膝蓋を受容するための空間を前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間に画定しており、
前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材はある距離だけ離間しており、
前記第1のアームは、前記第1の骨把持部材の前記平面に実質的に平行であり、平坦でかつ平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第1の骨把持部材の前記平面に実質的に平行であり、平坦でかつ平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として前記第1及び第2のアームの前記部分を旋回させることにより、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は、互いに向かって、また互いから離れて移動して、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離を変化させる、膝蓋切除ガイド。
(2) 前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を画定する前記連結部は、一体ヒンジを含む、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(3) 前記第1のアームの前記第2の端部は、第5の旋回軸を中心として前記第2のアームの前記第2の端部に旋回可能に連結されており、前記第5の旋回軸は、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(4) 前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸、第4の旋回軸及び第5の旋回軸を画定する前記連結部は、一体ヒンジを含む、実施態様3に記載の膝蓋切除ガイド。
(5) 前記第1のアームの前記第2の部分及び前記第2のアームの第2の部分は、パドルを画定する表面を有する、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(6) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記平面的な第2の切除ガイド表面と共平面である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(7) 前記第1のアーム、前記第2のアーム及び連結部材は一体的なポリマー製ベースを備え、
前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記ベースとは別個のものであって、前記ベースに連結された要素の一部であり、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記ベース部とは別個のものであって、前記ベース部に連結された要素の一部であり、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記ベースに装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつ前記平面的な第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、第1のガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記ベースに装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつ前記平面的な第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、実施態様6に記載の膝蓋切除ガイド。
(8) 前記ベースは、前記第1のアームの前記第1の端部から前記第2の端部へ、また前記第2のアームの前記第1の端部から前記第2の端部へ延びる、実施態様7に記載の膝蓋切除ガイド。
(9) 前記第1の板は前記ベースに旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記ベースに旋回可能に連結されている、実施態様8に記載の膝蓋切除ガイド。
(10) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記ベースの一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記ベースの一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、実施態様6に記載の膝蓋切除ガイド。
【0074】
(11) 前記協働ロック機構は、ラチェットとラチェットロック板とを備え、前記ラチェットは、前記第3の旋回軸と前記第1のアームの前記第2の端部との間の位置で前記第1のアームに固定された第1の端部を有し、前記ラチェットは、前記第4の旋回軸と前記第2のアームの前記第2の端部との間の、前記第2のアーム内のラチェットスロットを通って延び、前記ラチェットロック板は、前記第2のアームに固定されており、ロック部材を有し、前記ロック部材は、前記ラチェットと選択的に係合して、前記第2の骨把持部材に対して前記第1の骨把持部材の前記位置を固定するように移動可能である、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(12) 前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームの前記第2の部分は第1の起立ボスを有し、前記第1の起立ボスは、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中央縦軸を有し、
前記第2のアームの前記第2の部分は第2の起立ボスを有し、前記第2の起立ボスは、前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸に平行な中央縦軸を有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
前記細長部材の前記第2の端部にある横材であって、第1の端部及び第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分及び前記第2の端部にある第2の端部部分とを有し、前記横材の前記第1の端部部分は、第6の旋回軸を中心として前記中央部分に旋回可能に連結されており、前記横材の前記第2の端部部分は、第7の旋回軸を中心として前記中央部分に旋回可能に連結されており、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1のボス及び前記第2のボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記第1の旋回軸、第2の旋回軸、第3の旋回軸及び第4の旋回軸を中心として前記切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームの前記部分を旋回させて、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材を互いに向かって、また互いから離れて移動させることにより、前記スタイラスの前記端部部分は前記横材に対して旋回し、前記スタイラスの前記細長部材の前記薄化部分は、前記切除ガイドの前記起立部材の前記貫通スロットにおいて長手方向に移動することになり、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドの前記第1及び第2の切除ガイド表面の平面に平行となる、実施態様1に記載の膝蓋切除ガイド。
(13) 前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが、2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面との間の距離が、所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1のボス及び前記第2のボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記第1及び第2の切除ガイド表面の前記平面との間の距離が、所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記第1の所定の距離は、前記第2の所定の距離とは異なるものであり、
前記第1の所定の距離と前記第2の所定の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様12に記載の膝蓋切除キット。
(14) 第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、第2の骨把持部材を有する第2のアームと、前記第1のアームと前記第2のアームとを連結する連結部材とを有する膝蓋切除ガイドであって、前記連結部材はスロットを有し、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材は互いに面する、膝蓋切除ガイドと、
前記第1のアーム及び前記第2のアームに旋回可能に装着されており、前記連結部材内の前記スロット内に受容される自由端部を有するスタイラスとを備える膝蓋切除組立体であって、
前記スタイラスが所定の位置で前記第1のアーム及び前記第2のアームに連結されており、前記スタイラスの前記自由端部が前記連結部材内の前記スロット内にある状態で、前記膝蓋切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へ移動可能である、膝蓋切除組立体。
(15) 前記スタイラスは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の平面内にある第1の縦縁部を有する細長部材を有し、
前記鋸ガイド表面の前記平面は、前記スタイラスの前記縦縁部の前記平面に垂直であり、
前記スタイラスの前記細長部材の前記縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様14に記載の膝蓋切除組立体。
(16) 前記スタイラスは、前記第1の縦縁部に平行な第2の縦縁部を有し、
前記スタイラスは、前記第1の縦縁部が前記鋸ガイド表面の前記平面に最も接近する第1の方向、及び前記第2の縦縁部が前記鋸ガイド表面の前記平面に最も接近する第2の方向に配置されることができ、
前記第1の方向において、前記第1の縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、第1の所定の距離であり、前記第2の方向において、前記第2の縦縁部と前記鋸ガイド表面の前記平面との間の距離は、前記第1の所定の距離とは異なる第2の所定の距離である、実施態様15に記載の膝蓋切除組立体。
(17) 前記スタイラスは、前記細長部材に連結された中央部分と、前記中央部分に旋回可能に連結された2つの端部部分とを有する横材を有し、前記端部部分は、前記切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームに前記スタイラスを旋回可能にかつ取外し可能に装着するための装着部材を有する、実施態様15に記載の膝蓋切除組立体。
(18) 前記切除組立体の前記第1のアームは互いに旋回可能に連結された複数の部分を有し、
前記切除組立体の前記第2のアームは互いに旋回可能に連結された複数の部分を有する、実施態様17に記載の膝蓋切除組立体。
(19) 複数の前記旋回可能な連結部は一体ヒンジを含む、実施態様18に記載の膝蓋切除組立体。
(20) 前記膝蓋切除ガイドの前記第1のアーム及び第2のアームが、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる各位置の間で移動されるとき、前記スタイラスの前記自由端部は、前記連結部材内の前記スロット内で長手方向に移動し、前記スタイラスは、前記スタイラスの前記中央部分と前記中央部分の端部部分との間の連結部を屈曲させる、実施態様19に記載の膝蓋切除組立体。
【0075】
(21) 前記第1のアームは、前記鋸ガイド表面から離間しており、かつ前記鋸ガイド表面に平行である板を有して、鋸ガイドスロットを画定する、実施態様14に記載の膝蓋切除組立体。
(22) 第1の骨把持部材と、平坦でかつ平面的な鋸ガイド表面とを有する第1のアームと、
第2の骨把持部材を有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能であり、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、膝蓋切除ガイド。
(23) 前記第1のアームは第1の端部を有し、前記第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部に連結された第1の端部を有する、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(24) 前記第1のアームと前記第2のアームとの間で延びて前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするロック機構を更に備える、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(25) 前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、実施態様24に記載の膝蓋切除ガイド。
(26) 前記第1のアームの各部分の間の結合部は一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部は一体ヒンジを含む、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(27) 前記膝蓋切除ガイドは組立体の一部であり、前記組立体は、前記第1のアーム及び前記第2のアームに旋回可能に装着されたスタイラスを更に備える、実施態様22に記載の膝蓋切除ガイド。
(28) 前記膝蓋切除ガイドは、前記スタイラスの一部分を受容するスロットを有し、前記スタイラスは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる種々の位置の間で前記第1のアーム及び第2のアームが移動されるとき、前記膝蓋切除ガイドに対して移動する、実施態様27に記載の組立体。
(29) 第1の端部と、第2の端部と、第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、
第1の端部と、第2の端部と、第2の骨把持部材とを有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームと第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部にて旋回連結部によって連結されており、
前記第1の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第1のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第2の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第2のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材に面し、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材から離間しており、
前記第1の骨把持部材の少なくとも一部は、前記第2の骨把持部材の少なくとも一部と共平面であり、
前記アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有し、前記切除ガイドスロットは、前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の前記平面に平行な平面内にあり、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能である、膝蓋切除ガイド。
(30) 前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備え、前記第1のアームと前記連結部材との間、及び前記第2のアームと前記連結部材との間の前記連結部は、前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部との間の前記旋回連結部を画定する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
【0076】
(31) 前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするための、前記第1のアームと前記第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備え、前記第1の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されており、前記第2の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されている、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(32) 前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、実施態様31に記載の膝蓋切除ガイド。
(33) 前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(34) 前記第1のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含む、実施態様33に記載の膝蓋切除ガイド。
(35) 前記第1のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含む、実施態様34に記載の膝蓋切除ガイド。
(36) 前記第1のアームはベース部分を有し、
前記第2のアームはベース部分を有し、
前記第1のアームは、前記第1のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第1のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第2のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第2のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記第1のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、前記ガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記第2のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、実施態様29に記載の膝蓋切除ガイド。
(37) 前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、一体的なポリマー製ベースを含む、実施態様36に記載の膝蓋切除ガイド。
(38) 前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、連結部材によって連結されている、実施態様37に記載の膝蓋切除ガイド。
(39) 前記第1の板は前記第1のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記第2のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されている、実施態様38に記載の膝蓋切除ガイド。
(40) 前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記第1のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記第2のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、実施態様39に記載の膝蓋切除ガイド。
【0077】
(41) 前記第1のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、実施態様40に記載の膝蓋切除ガイド。
(42) 前記第1のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含む、実施態様41に記載の膝蓋切除ガイド。
(43) 前記第1のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含む、実施態様42に記載の膝蓋切除ガイド。
(44) 前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームは、中心縦軸を有する第1の起立ボスを有し、
前記第2のアームは、前記第1の起立ボスの前記中心縦軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
第1の端部と、第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分と、前記第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材であって、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドスロットを画定する前記平面の表面に平行となる、実施態様30に記載の膝蓋切除ガイド。
(45) 前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近く、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記所定の第1の距離は、前記所定の第2の距離とは異なるものであり、
前記所定の第1の距離と前記所定の第2の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、実施態様44に記載の膝蓋切除キット。
(46) 前記スタイラスは、前記細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横材を有する、実施態様44に記載の膝蓋切除キット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部と、第2の端部と、第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、
第1の端部と、第2の端部と、第2の骨把持部材とを有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームと第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部にて旋回連結部によって連結されており、
前記第1の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第1のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第2の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第2のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材に面し、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材から離間しており、
前記第1の骨把持部材の少なくとも一部は、前記第2の骨把持部材の少なくとも一部と共平面であり、
前記アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有し、前記切除ガイドスロットは、前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の前記平面に平行な平面内にあり、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能である、膝蓋切除ガイド。
【請求項2】
前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備え、前記第1のアームと前記連結部材との間、及び前記第2のアームと前記連結部材との間の前記連結部は、前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部との間の前記旋回連結部を画定する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項3】
前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするための、前記第1のアームと前記第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備え、前記第1の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されており、前記第2の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されている、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項4】
前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、請求項3に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項5】
前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項6】
前記第1のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含む、請求項5に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項7】
前記第1のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含む、請求項6に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項8】
前記第1のアームはベース部分を有し、
前記第2のアームはベース部分を有し、
前記第1のアームは、前記第1のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第1のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第2のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第2のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記第1のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、前記ガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記第2のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項9】
前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、一体的なポリマー製ベースを含む、請求項8に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項10】
前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、連結部材によって連結されている、請求項9に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項11】
前記第1の板は前記第1のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記第2のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されている、請求項10に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項12】
前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記第1のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記第2のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、請求項11に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項13】
前記第1のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、請求項12に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項14】
前記第1のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含む、請求項13に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項15】
前記第1のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含む、請求項14に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項16】
前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームは、中心縦軸を有する第1の起立ボスを有し、
前記第2のアームは、前記第1の起立ボスの前記中心縦軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
第1の端部と、第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分と、前記第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材であって、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドスロットを画定する前記平面の表面に平行となる、請求項2に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項17】
前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近く、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記所定の第1の距離は、前記所定の第2の距離とは異なるものであり、
前記所定の第1の距離と前記所定の第2の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、請求項16に記載の膝蓋切除キット。
【請求項18】
前記スタイラスは、前記細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横材を有する、請求項16に記載の膝蓋切除キット。
【請求項1】
第1の端部と、第2の端部と、第1の骨把持部材とを有する第1のアームと、
第1の端部と、第2の端部と、第2の骨把持部材とを有する第2のアームと
を備える膝蓋切除ガイドであって、
前記第1のアームと第2のアームは、前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部にて旋回連結部によって連結されており、
前記第1の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第1のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第2の骨把持部材は、前記旋回連結部と前記第2のアームの前記第2の端部との間にあり、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材に面し、
前記第1の骨把持部材は前記第2の骨把持部材から離間しており、
前記第1の骨把持部材の少なくとも一部は、前記第2の骨把持部材の少なくとも一部と共平面であり、
前記アームの少なくとも一方は、切除ガイドスロットを画定する表面を有し、前記切除ガイドスロットは、前記第1の骨把持部材及び第2の骨把持部材の前記平面に平行な平面内にあり、
前記第1のアーム及び第2のアームは、前記第1の骨把持部材と前記第2の骨把持部材との間の距離が異なる様々な位置へと移動可能である、膝蓋切除ガイド。
【請求項2】
前記第1のアームの前記第1の端部及び前記第2のアームの前記第1の端部に旋回可能に連結された連結部材を更に備え、前記第1のアームと前記連結部材との間、及び前記第2のアームと前記連結部材との間の前記連結部は、前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部との間の前記旋回連結部を画定する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項3】
前記第1のアーム及び前記第2のアームを所望の位置にロックするための、前記第1のアームと前記第2のアームとの間に延びるロック機構を更に備え、前記第1の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されており、前記第2の骨把持部材は、前記ロック機構と前記旋回連結部との間に配置されている、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項4】
前記ロック機構はラチェットとラチェットロック板を備え、
前記ラチェットは、前記第1のアームに固定された端部を有し、
前記第2のアームはラチェットスロットを有し、
前記ラチェットは、前記第1のアームから前記第2のアーム内の前記ラチェットスロットを通って延びる、請求項3に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項5】
前記第1のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームは、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項6】
前記第1のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの各部分の間の結合部はヒンジを含む、請求項5に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項7】
前記第1のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ヒンジは一体ヒンジを含む、請求項6に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項8】
前記第1のアームはベース部分を有し、
前記第2のアームはベース部分を有し、
前記第1のアームは、前記第1のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第1のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第1の切除ガイド表面を有し、
前記第2のアームは、前記第2のアームの前記ベース部分とは別個のものであって、かつ前記第2のアームの前記ベース部分に連結された平面的な第2の切除ガイド表面を有し、
前記切除ガイドは、第1の板と第2の板とを更に備え、
前記第1の板は、前記第1のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第1の切除ガイド表面に平行にかつその第1の切除ガイド表面から離間して配置されて、前記ガイドスロットを画定し、
前記第2の板は、前記第2のアームの前記ベース部分に装着され、前記平面的な第2の切除ガイド表面に平行にかつその第2の切除ガイド表面から離間して配置されて、第2のガイドスロットを画定する、請求項1に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項9】
前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、一体的なポリマー製ベースを含む、請求項8に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項10】
前記第1のアームの前記ベース部分及び前記第2のアームの前記ベース部分は、連結部材によって連結されている、請求項9に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項11】
前記第1の板は前記第1のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されており、
前記第2の板は前記第2のアームの前記ベース部分に旋回可能に連結されている、請求項10に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項12】
前記平面的な第1の切除ガイド表面は、前記第1のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第1の骨把持部材を画定するチャネル部材を備え、
前記平面的な第2の切除ガイド表面は、前記第2のアームの前記ベース部分の一部の周りで延び、かつ前記第2の骨把持部材を画定するチャネル部材を備える、請求項11に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項13】
前記第1のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第2のアームの前記ベース部分は、変化可能な形状をなすように互いに結合された複数の部分を備え、
前記第1のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第1のアームが種々の位置へ移動されるときに変化し、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記結合部分の前記形状は、前記第2のアームが種々の位置へ移動されるときに変化する、請求項12に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項14】
前記第1のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の各部分の間の結合部はヒンジを含む、請求項13に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項15】
前記第1のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含み、
前記第2のアームの前記ベース部分の前記ヒンジは一体ヒンジを含む、請求項14に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項16】
前記膝蓋切除ガイドは、スタイラスを更に備える膝蓋切除キットの一部であり、
前記連結部材は、貫通スロットを画定する起立部分を有し、
前記第1のアームは、中心縦軸を有する第1の起立ボスを有し、
前記第2のアームは、前記第1の起立ボスの前記中心縦軸に平行な中心縦軸を有する第2の起立ボスを有し、
前記スタイラスは、
平行な第1及び第2の縁部と、第1の自由端部及び第2の端部と、前記第1の自由端部にある薄化部分とを有する細長部材と、
第1の端部と、第2の端部と、前記細長部材の前記第2の端部に連結された中央部分と、前記第1の端部にある第1の端部部分と、前記第2の端部にある第2の端部部分とを有する横材であって、前記横材の前記第1の端部部分は第1の装着部材を有し、前記横材の前記第2の端部部分は第2の装着部材を有し、前記第1の装着部材及び前記第2の装着部材は、前記切除ガイドの前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに前記横材を選択的にかつ取外し可能に装着するのに役立つ、横材とを有し、
前記スタイラスは、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロットに受容されており、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスに係合している状態で、前記切除ガイドに選択的にかつ取外し可能に組み付けられ、
前記スタイラスが前記切除ガイドに組み付けられるとき、前記スタイラスの前記細長部材の前記第1及び第2の縁部は、前記切除ガイドスロットを画定する前記平面の表面に平行となる、請求項2に記載の膝蓋切除ガイド。
【請求項17】
前記スタイラス及び切除ガイドは、前記スタイラスが2つの方向のうちの1つをなす状態で組み立てられ得るものであり、前記2つの方向は、
第1の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第1の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近くなり、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第1の距離となる、第1の方向と、
第2の方向であって、前記細長部材の前記第1の自由端部にある前記薄化部分が前記連結部材の前記起立部分内の前記スロット内に受容され、前記第1の装着部材及び第2の装着部材が前記第1の起立ボス及び前記第2の起立ボスと係合し、前記細長部材の前記第2の縁部が、前記切除ガイドスロットを画定する前記表面の前記平面に最も近く、前記第1の縁部と前記切除ガイドスロットを画定する前記最も近い表面の前記平面との間の距離が所定の第2の距離となる、第2の方向とを含み、
前記所定の第1の距離は、前記所定の第2の距離とは異なるものであり、
前記所定の第1の距離と前記所定の第2の距離は、前記膝蓋から切除される骨の量を規定する、請求項16に記載の膝蓋切除キット。
【請求項18】
前記スタイラスは、前記細長部材の両側から垂直に外向きに延びる更なる横材を有する、請求項16に記載の膝蓋切除キット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−66082(P2012−66082A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−206891(P2011−206891)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(501384115)デピュイ・プロダクツ・インコーポレイテッド (216)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206891(P2011−206891)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(501384115)デピュイ・プロダクツ・インコーポレイテッド (216)
【Fターム(参考)】
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