説明

膨化スナック菓子

【課題】
素材感を強調する本物に似たリアルな外観形状等の魅力的な形状を有する膨化スナック菓子を提供する。
【解決手段】
略円柱形状または略多角柱形状の膨化スナック菓子であり、かつ該側面の一部または全部が湾曲し、両底面を保持しながら両端が絞り込まれており、絞込み比が20%を越え90%未満であることを特徴とする膨化スナック菓子とすることにより、サクサクとした食感で、ボリューム感のある本物に似たリアルな外観形状等の魅力的な形状を有する膨化スナック菓子を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両端が絞り込まれた外観形状をした膨化スナック菓子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、膨化スナック菓子の製造方法としてエクストルーダーを用いる方法が知られている。 例えば、エクストルーダーからロープ状に押し出された膨化スナック生地表面にコート液または水を噴霧し、乾燥し、該生地の水分含量を低下させた後、切断する製造方法(特許文献1)や、適宜の水分を含む穀粉または穀粒を加圧加熱し、その澱粉をα化すると共に、連続して所定形状に押し出して、ついで所定の形状に切断して膨化スナック菓子を得る製造方法が知られている(特許文献2)。
【0003】
エクストルーダーを利用し、所定の形状の膨化スナック菓子を製造する従来の方法では、エクストルーダーから吐出後、生地中の水分が一気に気化するときの爆発的な体積膨張力を利用している。体積膨張の結果、エクストルーダー吐出後、生地中の急激な水分減少とともに温度低下が起こる。急激な水分減少により、原料である澱粉のガラス転移温度は上昇する。一方、急激な温度低下によって澱粉を主体とする生地はラバー状態からガラス状態に変化する。エクストルーダー吐出後の生地の粘弾性は短時間で失われるため、通常、膨化スナック生地の切断は、エクストルーダー吐出直後のラバー状態、もしくは、エクストルーダー吐出後ガラス状態の初期、極めて短時間に行われる。従来の製造方法では、球状、円柱状、三角柱、四角柱といった幾何学的な形状にしか切断することができなかった。膨化スナック菓子は風味こそ様々な味付けが可能であるが、その素材のリアルな形状、例えば、ナチュラルカットしたジャガイモを再現した膨化スナック菓子は未だない。
【0004】
消費者の商品に対する要求は年々高くなり、風味のみならずその外観も商品力の重要な要素となってきている。様々な商品が素材を活かした風味のみならず外観の向上に注力している中、膨化スナック菓子においては外観に拘った商品は未だ無く、素材の持つ魅力を十分に伝えることが出来ず、高級感のないジャンクフードとして位置づけられている。
【0005】
膨化スナック菓子の原料となる穀類の供給不安、価格高騰の中、安価でボリューム感のある膨化スナック菓子を供給し続けることは困難となっている。そのような情勢の中、これまで通り安価でボリューム感があり、本物に似たリアルな外観形状等の魅力的な形状に加工された、より素材感を強調する付加価値の高い膨化スナック菓子が求められている。
【0006】
【特許文献1】国際公開第02/076226号パンフレット
【特許文献2】特開昭53-104766号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような消費者の要望に則して、素材感を強調する本物に似たリアルな外観形状等の魅力的な形状を有する膨化スナック菓子の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成させるために、以下に示す膨化スナック菓子を提供する。詳細には、
(1)略円柱形状または略多角柱形状の膨化スナック菓子であり、かつ該側面の一部または全部が湾曲し、両底面を保持しながら両端が絞り込まれており、絞込み比が20%を越え90%未満であることを特徴とする膨化スナック菓子。
(2)絞込み比が30%以上70%以下であることを特徴とする(1)に記載の膨化スナック菓子。
(3)表面の一部分の色が、表面の他の部分の色と異なることを特徴とする(1)又は(2)に記載の膨化スナック菓子。
(4)湾曲した側面の表面の色が他の面の表面の色と異なることを特徴とする(3)に記載の膨化スナック菓子。
(5)略多角柱形状の膨化スナック菓子が略三角柱形状または略四角柱形状の膨化スナック菓子であることを特徴とする、(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の膨化スナック菓子。
【発明の効果】
【0009】
ボリューム感があり、本物に似たリアルな外観形状等の魅力的な形状に加工され、より素材感を強調する付加価値の高い膨化スナック菓子で、サクサクしたソフトな食感を有する膨化スナック菓子を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明において膨化スナック菓子は、エクストルーダーによって加圧加熱処理をして膨化したスナック菓子を指し、例えば、ジャガイモ、さつまいも、えんどう豆、コーンなどを主原料としたものが挙げられる。
【0011】
本発明の膨化スナック菓子の形状は例えば、略円柱形状(図1)や略多角柱形状を取り得る。略多角柱形状としては例えば、略三角柱形状(図2)や略四角柱形状(図3)などが挙げられる。
【0012】
本発明の膨化スナック菓子は、該側面の一部または全部が湾曲し、両底面を保持しながら両端が絞り込まれている。湾曲した形は例えば、図3aに示すように山形であってもよいし、図3bに示すように山が連続した形であってもよい。側面の一部とは、例えば2底面と一側面のみを有する略円柱形の側面の一部であってもよいし、二底面と複数の側面を有する、略多角柱形の一側面、または、2以上の側面であってもよい。本発明の膨化スナック菓子の底面は、例えば円形または楕円形であってよいが、円形ではなく、図4に示すように円の一部を押し潰したような略円形状であってもよい。また、該底面は、例えば正三角形、直角三角形または扇形でもよいが、または図5に示すように、角の取れた略三角形状であってもよい。また、該底面は、例えば正四角形、長方形、台形または図6に示すように、四角形の一辺が湾曲して、四隅の角が取れた略四角形状であってもよい。
【0013】
本発明において、絞込み比とは、下記の式で定義される。

絞込み比(%)=100×(本発明の膨化スナック菓子の両端の底面のうちで、面積が少ないほうの底面の面積)/(本発明の膨化スナック菓子の面積が少ないほうの底面と平行な平面で該膨化スナック菓子を切断した断面において、該断面の面積が最大となる断面積)
【0014】
例えば、図2の略三角柱形状の膨化スナック菓子において、面積の少ないほう底面と平行な平面で該膨化スナック菓子を切断した断面において最大の面積を有する断面1の面積をbとし、二底面のうちで面積が少ないほうの底面2の面積をaとすると、絞込み比は、100a/b(%)となる。
【0015】
本発明の膨化スナック菓子の絞込み比は、20%を越え90%未満であるが、好ましくは30%以上70%以下である。絞込み比が20%以下の場合には、押し潰しすぎて食感が硬く、品質的にサクサク感は得られない。また、絞込み比が90%以上の場合には、変形度合いが小さすぎて、魅力的な外観形状を表現できず、成型効果に乏しい。
【0016】
本発明の膨化スナック菓子の製造方法について以下に記載する。本発明で使用する膨化スナック生地の主原料としては、澱粉を主体とした穀物原料が挙げられる。穀物としては例えば、ジャガイモ、さつまいも、トウモロコシ、えんどう豆、米、麦、玄米、タピオカなどが挙げられる。形態はフレーク状、粉状、粒状のものがあるが、どの形態のものも使用することができる。例えば、ポテトフレーク、コーンスターチ、コーングリッツなどが挙げられる。また、これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。
【0017】
また、必要により、糖類、油脂、乳化剤、カルシウム、食塩、香料、色素などを添加することも可能である。糖類としては、例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなどの単糖類、シュークロース、マルトース、パラチノースやトレハロースなど二糖類、エリスリトール、ソルビトール、キシリトールなどの糖アルコールや、または澱粉加水分解物や還元水あめなどが挙げられる。
【0018】
油脂としては、例えば、綿実油、大豆油、トウモロコシ油、ごま油、パーム油、米油、などの常温で液状の油脂、豚脂、牛脂、ラードなど常温で固形状の油脂、それらを加工した硬化性油脂などが挙げられる。
乳化剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらのエステルを構成する脂肪酸としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。カルシウムとしては例えば、炭酸カルシウム、卵殻カルシウムなどが挙げられる。
【0019】
本発明の膨化スナック菓子の製造するには、まず、膨化スナック生地の原料を一軸又は二軸エクストルーダーによりクッキングし、エクストルーダー先端にあるノズル孔から膨化スナック生地をロープ状に吐出させる。目的とする膨化スナック菓子の形状に合わせて、膨化スナック生地を吐出するノズル形状を選択することが好ましい。膨化スナック菓子が略円柱形状の場合には、ノズル孔は円形であるのが好ましく、膨化スナック菓子が略三角柱形状の場合には、略三角形状のノズル孔から吐出させるのが好ましい。また、膨化スナック菓子が略四角柱形状の場合には、ノズル孔を略四角形状とするのが好ましい。
エクストルーダーのクッキング温度は、100℃〜180℃とするのが好ましい。バレル内の生地温度は120℃〜180℃とするのが好ましい。クッキング温度が180℃を超えると生地が褐変することがあり、100℃未満であるとクッキングが不十分となることがある。
【0020】
ロープ状の膨化スナック生地は、エクストルーダーから吐出された後、例えば、引き出しロールに張設されたベルトに該生地を狭持させて一定形状を維持させながら定速で引き出される。
吐出された膨化スナック生地の側面の一部を湾曲させて、両底面を保持しながら両端を絞り込む場合に、一定幅(例えば2〜5mm)を有する成型板を複数個、一定間隔(例えば20〜100mm)に設置し、ロープ状の膨化スナック生地に押し当てる。このとき、該膨化スナック生地の湾曲させない側面は、その吐出後の形状を維持させるために、固定板で支えられている。固定板は、ロープ状の膨化スナック生地の形状に合わせて、任意に設計することができる。
【0021】
絞込み比は、ロープ状の膨化スナック生地を成型板で固定板に押し当てる力により変化し、押し当てる力が大きければ、大きいほど絞込み比は低下する。また、押し当てる力が一定の場合には、膨化スナック生地の表面温度によって絞込み比は変化し、表面温度が高いほど絞込み比は低下する。
【0022】
膨化スナック菓子が略円柱形状の場合の固定板としては、例えば、断面が半円状の樋状形態のものを使用することができる。また、膨化スナック菓子が略三角柱形状の場合の固定板としては例えば、断面がV字形やL字形の形態のものを使用することができる。また、膨化スナック菓子が略四角柱形状の場合の固定板としては例えば、断面がコの字の形態のものを使用することができる。
【0023】
また、湾曲した固定板を使用した場合には、固定板によっても湾曲させることもできる。また、略円柱形状の膨化スナック菓子の場合、例えば固定板をはずし、成型板を向き合わせて対置することにより、側面の全体を湾曲させることができる。
成型板および固定板の材質は、合成樹脂製又は金属製等があり、合成樹脂としては例えば、ポリカーボネート、ポリアセタール、フッ素樹脂などが挙げられる。金属としては例えばステンレス、鉄、銅、鋼鉄などが挙げられる。
【0024】
膨化スナック生地は成型板および固定板、または複数の成型板を組み合わせて用いて変形することができる。吐出された膨化スナック生地の側面の一部または全部を湾曲させて、該両底面を保持しながら、両端を絞り込むためには、例えば、該生地の表面温度は80℃以上がよいが、好ましくは90℃以上がよい。該生地は前記成型板により一定間隔で押さえ込まれることにより、該生地の側面の一部または全部が湾曲し、両底面を保持しながら、両端が絞り込まれる。
【0025】
次にカッター刃で絞り込まれた部分を切断する場合、例えば、ロープ状の膨化スナック生地の進行方向に対し垂直になるように絞り込まれた部分を切断する。図3bに示すような湾曲部位を形成するためには、山の数をnとした場合、少なくとも、n+1個の箇所で成型板をロープ状の膨化スナック生地に押し当てる。所望する形状によって、成型板を押し当てる力や切断する部位を調整する。
【0026】
着色は、所定の形状の膨化スナック生地の所望する面または面の一部に、例えば着色液を噴霧することによって行うこともできる。着色液の噴霧は、該膨化スナック生地を切断する前でもよいし、切断した後でもよい。また、着色液を噴霧した後、必要に応じて膨化スナック生地を乾燥する。乾燥方法は特に限定されず、通常の乾燥手段を使用でき、直火加熱であってもよいし、間接加熱であってもよい。オーブンの方式も特に限定されず、ドラムオーブンでもよいし、熱風オーブンでもよいし、また、それ以外でもよい。
【0027】
本発明で着色液としては、糖液、卵液、色素液などのうち1種または2種以上のものを使用することができる。糖液としては例えば、蔗糖、ブドウ糖、デキストリン、水あめなどが挙げられる。卵液としては例えば、乾燥卵を水で戻したものや凍結卵を戻したものなども使用できる。色素液としては例えば、アントシアニン、コチニール、ターメリックなどの天然色素、または果汁、野菜汁などが挙げられる。
【0028】
また、膨化スナック生地に調味液を噴霧して味付けを行うこともできる。調味液としては例えば、精製パーム油などの植物油、バター、チーズ調味材、食塩などを含む混合物が用いられる。
【実施例】
【0029】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ポテトフレーク54重量部、コーンスターチ34.5重量部、卵殻カルシウム1重量部、乳化剤0.5重量部、水10重量部からなる膨化スナック原料を2軸エクストルーダーのフィード口に投入し、回転数250rpm、150℃でクッキングし、エクストルーダー先端にある略三角形状のノズル孔から吐出させ、断面が略三角形状でロープ状の膨化スナック生地を得た。略三角柱状に成型した該膨化スナック生地の3側面のうち1側面のみにスプレーにより着色液を噴霧して着色した。着色液の組成は、カラメル2.0重量部、着色料(ニチノー社製:商品名カラーR-NS)2.0重量部と水96重量部からなるものである。着色した後、シュバンクバーナーの直火で乾燥させた。その後、該膨化スナック生地の表面温度が100℃のときに、着色液が噴霧されていない2側面を固定板で支え、着色された側面を成型板のある側に向けてロープ状の膨化スナック生地を置いた。その後、該固定板に対峙し、60mm間隔に設置された、2つの成型板(2mm幅)を該膨化スナック生地に押し当て、両底面を保持しながら両端を絞り込んだ。該固定板は、長方形の2面のステンレス板から構成され、該ステンレス板は略60度になるように接して設置されている。成型後、絞り込んだ両端部位にカッター刃をあて、該膨化スナック生地の進行方向に垂直になるように切断し、乾燥させ、チーズ味の調味液を掛けて、図2に示すように、一側面が山形に湾曲し、絞込み比が30%の略三角柱形状の膨化スナック菓子を得た。調味液は、精製パーム油100重量部にチーズ調味材25重量部を配合混合して得られたものである。該膨化スナック菓子は湾曲した一側面のみが茶褐色に着色され、その他の面の色とは異なり、その外観はナチュラルカットのフライドポテトの形状に類似し、サクサクとしたソフトな食感であった。
【0030】
比較例1
実施例1と同様の方法で得られ、着色されたロープ状の膨化スナック生地に、該生地の表面温度が100℃のときに60mm間隔に成型板を実施例1の力よりも強く押し当て、両底面を保持しながら両端を絞り込んだ。成型後、絞り込んだ両端部位にカッター刃をあて、該膨化スナック生地の進行方向に垂直になるように切断し、実施例1と同様にして、チーズ味の調味液を掛けた。その結果、一側面が山形に湾曲し、絞込み比が20%となる、略三角柱形状の膨化スナック菓子を得た。該膨化スナック菓子は成型、切断された部分の生地が押し固められすぎたことにより硬くなり、サクサクとしたソフトな食感を得ることが出来なかった。
【0031】
比較例2
実施例1と同様の方法で得られ、着色されたロープ状の膨化スナック生地を、該生地の表面温度が100℃のときに60mm間隔に成型板を実施例1の力よりも弱く押し当て、両底面を保持しながら両端を絞り込んだ。成型後、絞り込んだ両端部位にカッター刃をあて、該膨化スナック生地の進行方向に垂直になるように切断し、実施例1と同様にして、チーズ味の調味液を掛けた。その結果、絞込み比が90%となる、略三角柱形状の膨化スナック菓子を得た。該膨化スナック菓子は殆ど湾曲していなかったため、ナチュラルカットのフライドポテトの形状とは類似していなかった。
【0032】
実施例2
ポテトフレーク54重量部、コーンスターチ34.5重量部、卵殻カルシウム1重量部、乳化剤0.5重量部、水10重量部からなる膨化スナック原料を2軸エクストルーダーに投入し、回転数250rpm、150℃でクッキングし、エクストルーダー先端にある略三角形状のノズル孔から吐出させ、断面が略三角形状でロープ状の膨化スナック生地を得た。その後、着色および乾燥を実施例1と同様に行った。その後、得られた膨化スナック生地の表面温度が90℃で、実施例1と同様な方法で両底面を保持しながら両端を絞込んだ。その後、実施例1と同様にして切断し、チーズ味の調味液を掛けて、一側面が湾曲して、絞込み比が45%の略三角柱形状の膨化スナック菓子を得た。得られた膨化スナック菓子は湾曲した側面が着色され、その外観はナチュラルカットのフライドポテトの形状に類似し、サクサクとしたソフトな食感であった。
【0033】
比較例3
ポテトフレーク54重量部、コーンスターチ34.5重量部、卵殻カルシウム1重量部、乳化剤0.5重量部、水10重量部からなる膨化スナック原料を2軸エクストルーダーに投入し、回転数250rpm、150℃でクッキングし、エクストルーダー先端にある略三角形状のノズル孔から吐出させ、略三角柱形状で、ロープ状の膨化スナック生地を得た。その後、着色および乾燥を実施例1と同様にして行った。その後、得られた膨化スナック生地の表面温度が75℃になるのを待ってから、実施例1と同様にして60mm間隔に設置した成型板を押し当てたところ、該生地表面に多数の亀裂が入ってしまい、両端を絞り込むことができなかった。
【0034】
比較例4
実施例1と同様にして、断面が略三角形状でロープ状の膨化スナック生地を得た。その後、着色液での処理と乾燥は実施例1と同様にして行った。その後、得られた膨化スナック生地の表面温度が60℃になるのを待ってから、実施例1と同様にして該生地に60mm間隔に設置した成型板を押し当てたところ該生地を変形することができなかった。更に該生地に成型板を強く、押し込んだ結果、押し込み部分付近は破砕されてしまい、目的の膨化スナック菓子を得ることが出来なかった。
【0035】
実施例3
実施例1と同様にして、断面が略三角形状でロープ状の膨化スナック生地を得た。その後、着色および乾燥を実施例1と同様にして行った。その後、得られた膨化スナック生地の表面温度が80℃で、該生地に60mm間隔に設置した成型板を押し当て、実施例1と同様な方法で両底面を保持しながら両端を絞込んだ。その後、実施例1と同様にして切断し、味付けをした結果、一側面が湾曲して、絞込み比が70%の略三角柱形状の膨化スナック菓子を得た。該膨化スナック菓子は湾曲した側面が他の面とは異なる色に着色され、その外観はナチュラルカットのフライドポテトの形状に類似し、サクサクとしたソフトな食感であった。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の底面の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の底面の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る膨化スナック菓子の底面の平面図である。
【符号の説明】
【0037】
1.面積の少ないほうの底面と平行な平面で切断した断面において最大の面積を有する断面。
2.2底面のうちで面積が少ないほうの底面。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円柱形状または略多角柱形状の膨化スナック菓子であり、かつ該側面の一部または全部が湾曲し、両底面を保持しながら両端が絞り込まれており、絞込み比が20%を越え90%未満であることを特徴とする膨化スナック菓子。
【請求項2】
絞込み比が30%以上70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の膨化スナック菓子。
【請求項3】
表面の一部分の色が、表面の他の部分の色と異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の膨化スナック菓子。
【請求項4】
湾曲した側面の表面の色が他の面の表面の色と異なることを特徴とする請求項3に記載の膨化スナック菓子。
【請求項5】
略多角柱形状の膨化スナック菓子が略三角柱形状または略四角柱形状の膨化スナック菓子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の膨化スナック菓子。






















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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