説明

臨床検査用分析装置

【課題】メンテナンス作業を自動化し、かつ、分析操作中におけるノズルの洗浄を可能とする。
【解決手段】洗浄槽103と、超音波発生素子102と、この超音波発生素子102の電源である蓄電池153と、超音波発生素子102の制御を行う電子回路152とを備え、試料又は試薬の吸引及び吐出に用いるノズルを洗浄槽103にて洗浄する洗浄用ラック101を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液、尿等の生体サンプルの定性・定量分析を行う臨床検査用分析装置に係り、特に、試料や試薬に直接接触する機構を備えた自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
臨床検査用分析装置は、血液や尿などの生体試料中の特定成分の測定を行う装置である。その一般的な動作としては、試料や試薬をそれぞれ専用ノズルによって反応容器へ分注した後に攪拌を行い、一定の時間反応させて試料を種々の方法によって測定した後、測定が終わった反応容器内の溶液を吸引し、反応容器を洗浄するという流れになっている。
【0003】
このような分析装置の動作の流れにおいては、検査にかかるコストの低減を目的として、生体試料や試薬を分注するためのノズル、反応容器、及び洗浄用ノズルをそれぞれ、一測定ごとに交換するのではなく、同一の専用部品によって多検体を処理している。
【0004】
測定に使用する試料や試薬には、タンパク質、脂質、糖質、イオン、界面活性剤など、多種類の成分が含まれる。これらの成分を含む液体に部品を浸漬する過程においては、上記の成分が徐々に部品の表面に汚れとして付着し、分注が不正確となる、測定に必要な反応に影響が出る等の問題が生じる場合がある。
【0005】
現行の分析装置は、精製水又は酸性若しくはアルカリ性の洗剤によって各部品を洗浄する機能を有している。しかし、一度付着した汚れは、洗剤などに浸漬させるだけでは十分に除去することが困難であり、定期的なメンテナンスとして装置操作者自身が部品を拭くなどの作業を行っている。
【0006】
次に挙げる公知例は、分析装置において超音波を利用して反応容器又はノズルの洗浄を行うものである。
【0007】
特許文献1には、反応容器内の洗浄液を超音波撹拌素子によって撹拌する手段を備えた自動分析装置が開示されている。
【0008】
特許文献2には、洗浄液を収容した反応容器内にノズルを沈み込ませた状態で超音波発生部材に超音波を発生させて反応容器内の洗浄液を撹拌させる制御機構を備えた分析装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−279289号公報
【特許文献2】特開2008−249435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
現行の臨床検査用分析装置の洗浄においては、部品に付着・蓄積した汚れが測定に影響を及ぼさないようにするため、装置操作者(検査技師)が毎日の使用後に手作業でメンテナンスをする必要がある。この作業は、水流だけで洗浄・すすぎを行い、ガーゼで水分を拭き取るものである。
【0011】
メンテナンスにかかる労力は、結果的に検査全体のコストの増加につながる。また、感染が疑われる試料に浸漬した部品を装置操作者が直接触ることになるため、接触感染のリスクも生じている。
【0012】
本発明の目的は、メンテナンス作業を自動化して臨床検査用分析装置の操作者の手作業を軽減し、かつ、分析操作中におけるノズルの洗浄を可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の臨床検査用分析装置は、専用の洗浄用ラックを用いるものである。この洗浄用ラックは、洗浄槽と、超音波発生素子と、この超音波発生素子の電源である蓄電池と、前記超音波発生素子の制御を行う電子回路とを備え、試料又は試薬の吸引及び吐出に用いるノズルを前記洗浄槽にて洗浄可能としたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、臨床検査用分析装置の操作者が自ら行う手作業によるメンテナンスを減らすとともに、臨床検査用分析装置の部品を清浄な状態に保つことができ、信頼性の高い測定結果を出力する臨床検査用分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例の臨床検査用分析装置のシステム全体を示す概略平面図である。
【図2】実施例の洗浄用ラックを示す斜視図である。
【図3】実施例の洗浄用ラックを示す断面図である。
【図4】実施例の洗浄用ラックの下面を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の臨床検査用分析装置(以下、単に分析装置とも呼ぶ。)は、以下の特徴を有する。
【0017】
(1)血球成分又は血漿成分(以下、血液という。)、尿、髄液などの生体由来の試料又はこの試料に含まれる成分を測定するための試薬の中に浸漬し、試料又は試薬を吸引・吐出するノズルを備え、ノズルを自動で洗浄する機構を有する。
【0018】
(2)生体由来の試料又はこの試料に含まれる成分を測定するための試薬を同一の容器内に保持する機構を備え、この容器を自動で洗浄する機構を有する。
【0019】
(3)生体由来の試料又はこの試料に含まれる成分を測定するための試薬を同一の容器内に分注した後、その混合液を攪拌する機構(攪拌機構)を備え、この攪拌機構を自動で洗浄する機構を有する。
【0020】
(4)生体由来の試料又はこの試料に含まれる成分を測定するための試薬の混合液を吸引する機構、又は洗浄のための専用液や洗浄水を吸引・吐出する機構を備え、これらの機構を自動で洗浄する機構を有する。
【0021】
(5)上記(1)、(2)、(3)又は(4)の分析装置において、洗浄装置として超音波照射装置(超音波発生素子)を用いる。
【0022】
(6)上記(1)又は(2)の分析装置において、超音波照射装置は、試料搬送用ラック(試料ラック)に付設する。
【0023】
(7)上記(1)又は(2)の分析装置において、超音波照射装置は、試料搬送ラインに付設する。
【0024】
(8)上記(1)、(2)、(3)又は(4)の分析装置において、試料及び試薬の混合液に対し、超音波照射することにより攪拌する超音波攪拌機構を有し、その機構を用いて試料分注用又は試薬分注用のノズルや反応容器の洗浄を行う。
【0025】
(9)上記(8)の分析装置において、試料及び試薬の混合液を攪拌するための超音波攪拌機構にて、試料分注用又は試薬分注用のノズル、反応容器又は洗浄機構を洗浄する。
【0026】
(10)上記(6)の分析装置において、超音波照射装置が組み込まれた専用の洗浄用ラックを用いる。
【0027】
(11)上記(6)の分析装置において、超音波照射装置を試料ディスクに付設する。
【0028】
(12)上記(6)又は(10)の分析装置において、超音波洗浄機構を付設したラックをラック待機部に待機させる。これにより、任意の時間に部品の洗浄を行うように設定することができる。
【0029】
(13)上記(6)、(10)、(11)又は(13)の分析装置において、超音波照射装置に蓄電池を付設し、超音波照射装置は、待機中に充電するようにする。
【0030】
(14)上記(6)、(10)、(11)又は(13)の分析装置において、超音波照射装置の電力は、洗浄位置にて供給する。
【0031】
以下、本発明の一実施形態に係る洗浄用ラック及びこれを用いた臨床検査用分析装置(以下、自動分析装置とも呼ぶ。)について説明する。
【0032】
前記洗浄用ラックは、洗浄槽と、超音波発生素子と、この超音波発生素子の電源である蓄電池と、超音波発生素子の制御を行う電子回路とを備え、試料又は試薬の吸引及び吐出に用いるノズルを洗浄槽にて洗浄可能としたものである。
【0033】
前記洗浄用ラックは、さらに、蓄電池に充電するために外部電源に接続する電力供給用端子を備えている。
【0034】
前記洗浄用ラックは、搬送ラインに沿って移動可能としている。
【0035】
前記臨床検査用分析装置は、前記洗浄用ラックを備えたことを特徴とする。
【0036】
前記臨床検査用分析装置は、さらに、試料搬送ラインと、試料分注機構と、反応容器を収納可能とした恒温槽と、試薬ディスクとを備えている。
【0037】
前記臨床検査用分析装置は、さらに、前記洗浄用ラックを収納可能としたラックロータを備えている。
【0038】
前記臨床検査用分析装置は、さらに、ラックロータの外部に前記洗浄用ラックを収納可能とした洗浄部を備えている。
【0039】
前記臨床検査用分析装置は、さらに、蓄電池に電力を供給する充電部を備えている。
【0040】
前記臨床検査用分析装置において、充電部は、ラックロータ又は洗浄部に備えたものである。
【0041】
以下、図を用いて実施例の臨床検査用分析装置の構成及び動作について説明する。
【0042】
図1は、臨床検査用の分析システムの全体構成について試料ラックを用いたものを例に示したものである。
【0043】
分析装置1は、試料搬送ライン2、試料分注機構5、恒温槽6、試薬ディスク8、ラックロータ51及び制御部30を主要な構成要素として含む。
【0044】
試料搬送ライン2には、1本又は2本以上の試料容器4を載せた試料ラック3が移動し、試料分注位置(試料の分注を行う位置)に運ばれるようになっている。
【0045】
本実施例においては、試料ラック3の寸法は、幅150mm、厚さ30mm、高さ80mmである。
【0046】
恒温槽6には、反応容器7を回転可能な状態で収納することができるようになっている。反応容器7内の液は、攪拌機構12を用いて攪拌する。攪拌機構12は、超音波発生素子を利用してもよい。
【0047】
試薬ディスク8には、複数の試薬容器9を回転可能に設置することができるようになっている。
【0048】
ラックロータ51には、複数のラック52(試料ラック3及び洗浄用ラックを含む。)を回転可能に設置する。それぞれのラック52には、超音波発生素子を付設することが望ましい。ラックロータ51は、ラック搬送ライン53を介して洗浄部54に接続されている。洗浄部54においては、ラックロータ51から搬送されたラック52の洗浄を行うことができるようになっている。洗浄液は、洗浄液の保管容器に準備しておき、洗浄部54に配管を介して送るようにしてもよい。洗浄液の保管容器は、洗浄部54、試薬ディスク8又は洗浄機構21の近傍等、分析装置1の任意の場所に設置することができる。
【0049】
洗浄部54には、洗浄後(使用後)の洗浄液を吸引して排出する機構が設けてある。また、洗浄部54には、充電部を設けてラック52に内蔵された蓄電池に充電することができるようにすることが望ましい。蓄電池を内蔵していないラック52の場合、充電部からの電力供給を受けて超音波発生素子を作動させる。
【0050】
充電部は、ラックロータ51の一部に設け、ラック52を接続することにより、蓄電池の充電を行ってもよい。
【0051】
制御部30は、A/Dコンバータ16、インターフェイス17、記録部18、コンピュータ19及び表示部20を含む。
【0052】
図2は、洗浄用ラック(分注ノズルを洗浄するためのラック)の概略を示したものである。
【0053】
洗浄用ラック101(洗浄ユニットとも呼ぶ。)には、超音波発生素子102及び洗浄槽103が設置されている。
【0054】
装置操作者がノズル104の洗浄を行う際には、洗浄用ラック101は、分析装置1(ラックロータ51でもよい。)にセットし、試料搬送ライン2を介してノズル洗浄位置まで搬送する。この際、洗浄用ラック101は、分析装置1内に待機し、装置操作者が分析装置1に洗浄の指令を出した後、自動で試料搬送ライン2に運ばれる形態でもよい。
【0055】
ノズル104を洗浄する際には、洗浄槽103は、洗浄液で満たされている。この場合の洗浄液は、精製水、生理食塩水、アルカリ性洗剤、酸性洗剤など、ノズル104の汚れに応じた任意の液体を充填することができる。また、洗浄槽103は、複数の洗浄液を満たすことができるように、複数の領域に仕切ってもよい。
【0056】
洗浄液の中に洗浄するノズル104を浸漬し、超音波を発生させて洗浄を行う時間を装置作業者が任意に設定することができるようにしてもよい。
【0057】
図3は、実施例の洗浄用ラックを示す断面図である。
【0058】
本図において、洗浄用ラック101は、洗浄槽103を有し、洗浄槽103の底部に超音波発生素子102を設けている。そして、洗浄槽103の下方には、超音波発生素子102を作動させるための電子回路152及び蓄電池153が設けてある。電子回路152と超音波発生素子102とは、電気配線154によって接続されている。
【0059】
蓄電池153は、電力供給用端子151から電力を供給することにより充電することができるようになっている。電子回路152及び蓄電池153は、洗浄槽103等からの液漏れに備えるため、防水加工することが望ましい。
【0060】
本図において、超音波発生素子102は、洗浄槽103の底部に設けたが、これに限定されるものではなく、洗浄槽103内の液に超音波を照射できるものであれば、洗浄槽103の側面部に設けてもよい。
【0061】
なお、超音波の周波数は、特に限定されるものではなく、20kHz以上であればよく、1MHz以上も好適である。
【0062】
洗浄用ラック101は、本図に示すように、蓄電池153を備え、使用中又は使用中以外(待機中)に電力供給用端子151から充電可能となっている。洗浄用ラック101に蓄電池153が内蔵されていない場合、洗浄の際に外部電源から電力供給用端子105を介して洗浄用ラック101に電力を供給し、超音波を発生させることも可能である。
【0063】
洗浄に使用する洗浄液は、精製水、生理食塩水、アルカリ性洗剤、酸性洗剤などをノズル104の汚れに応じて選定することができる。
【0064】
洗浄液の保管容器は、試薬ディスク8内や、分析装置1の任意の場所に設置することができる。この場合、洗浄液は、試料分注機構5又は試薬分注機構10によって洗浄槽103に分注してもよい。
【0065】
図4は、実施例の洗浄用ラックの下面を示す斜視図である。
【0066】
洗浄用ラック101の下面において、2つの電力供給用端子151が露出した構成としてある。電力供給用端子151は、導電性を有するものであれば、特に限定されるものではない。
【0067】
以下、分析装置1(臨床検査用分析装置)の動作を説明する。
【0068】
分析装置1においては、試料搬送ライン2の上を1本又は2本以上の試料容器4を載せた試料ラック3を搬送し、試料分注位置で停止する。試料ラック3に載せられた試料容器4内にある試料を試料分注機構5によって必要量吸引し、恒温槽6に設置されている反応容器7に吐出する。
【0069】
試薬ディスク8に載せられた試薬容器9には、予め試薬を入れておく。この試薬を試薬分注機構10によって必要量吸引し、試料が分注された反応容器7に吐出する。
【0070】
分注後の試料容器4又は試薬分注機構10は、洗浄機構11によって洗浄する。
【0071】
試料及び試薬の両方が分注された反応容器7内の混合液を攪拌機構12によって攪拌する。そして、所定の時間、反応が進行したところで反応容器7に対して光源13からの光を照射し、透過光を検出して反応容器7内の混合液による特定波長の吸光度を多波長計14によって測定する。測定された吸光度は、通信部15及びA/Dコンバータ16を介してインターフェイス17に送信され、コンピュータ19により演算され、測定結果として記録部18に保存されるとともに、表示部20に表示される。
【0072】
吸光度を測定した後、反応容器7を洗浄機構21によって洗浄する。
【0073】
攪拌機構12が超音波発生素子を内蔵するものである場合、攪拌機構12を用いて反応容器7又は洗浄機構21の洗浄を行ってもよい。この場合、反応容器7及び洗浄機構21は、攪拌機構12による洗浄が可能な位置まで移動する。
【0074】
洗浄液が満たされた反応容器7に対して、攪拌機構12から超音波を照射することにより、反応容器7や洗浄機構21の洗浄を行うことができる。
【0075】
以下、図2〜4に詳細な構成を示す洗浄用ラック101によるノズル104の洗浄工程について説明する。
【0076】
まず、洗浄槽103に洗浄液を注入し、この洗浄液にノズル104(被洗浄物)を浸漬する。つぎに、超音波発生素子102を稼働し、洗浄槽103の内部に超音波を発生させる。ノズル104の内部には、洗浄液等の液が満たされているため、ノズル104の外壁だけでなく、内壁にも超音波の振動が伝達され、ノズル104の外壁及び内壁に付着した試料、試薬などの汚れを洗い落とすことができる。
【0077】
洗浄液は、数回交換して洗浄することもできる。
【0078】
最後に、洗浄槽103から洗浄液を除去して水等のすすぎ液を注入し、更に超音波発生素子102を稼働することにより、ノズル104に残存する洗浄液を洗い流す。
【0079】
本発明によれば、反応容器ではなく、専用の洗浄用ラックを用いているため、分析中の試料が反応容器にあっても機構の洗浄を行うことができる。すなわち、反応ディスクの回転及び反応容器内の試料溶液の撹拌を止めることなく、機構の洗浄を行うことができる。これにより、試料の分析結果を得るために要する時間を短縮することができ、顧客や患者に分析結果を報告するまでの時間を短縮することができる。
【0080】
また、本発明によれば、洗浄用ラックを反応容器から離すことができるため、洗浄液が飛散して分析中の試料溶液に混入することを防止することができる。
【0081】
さらに、本発明によれば、蓄電池を有する洗浄用ラックを使用するため、サンプルプローブ、試薬プローブ、反応容器等の各機構の位置に洗浄用ラックを自由に移動することができ、分析装置の電源供給端子の位置によることなく、任意の位置(場合によっては、分析装置の外部でもよい。)で洗浄操作を行うことができる。このため、洗浄操作を分析装置(分析システム)の制御部で制御するための特別なプログラムを作製する必要がなくなる。これに対して、既設の超音波ユニットを使用する場合、超音波ユニットの位置に各機構を移動しなければならないため、各機構を本来の動作範囲を超えて移動する必要が生じ、各機構に負荷がかかるとともに、分析システムの制御プログラムが大きくなり、かつ、複雑になってしまう。
【0082】
さらに、本発明によれば、蓄電池を有するラック単体で超音波の照射が可能であるため、このラックを血球の破壊のような検体前処理にも使用することができる。これにより、検体前処理に要する時間を短縮することができ、分析結果の報告を迅速に行うことができる。
【符号の説明】
【0083】
1:分析装置、2:試料搬送ライン、3:試料ラック、4:試料容器、5:試料分注機構、6:恒温槽、7:反応容器、8:試薬ディスク、9:試薬容器、10:試薬分注機構、11:洗浄機構、12:攪拌機構、13:光源、14:多波長計、15:通信部、16:A/Dコンバータ、17:インターフェイス、18:記録部、19:コンピュータ、20:表示部、21:洗浄機構、30:制御部、51:ラックロータ、52:ラック、53:ラック搬送ライン、54:洗浄部、101:洗浄用ラック、102:超音波発生素子、103:洗浄槽、104:ノズル、151:電力供給用端子、152:電子回路、153:蓄電池、154:電気配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽と、超音波発生素子と、この超音波発生素子の電源である蓄電池と、前記超音波発生素子の制御を行う電子回路とを備え、試料又は試薬の吸引及び吐出に用いるノズルを前記洗浄槽にて洗浄可能としたことを特徴とする洗浄用ラック。
【請求項2】
さらに、前記蓄電池に充電するために外部電源に接続する電力供給用端子を備えたことを特徴とする請求項1記載の洗浄用ラック。
【請求項3】
搬送ラインに沿って移動可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄用ラック。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄用ラックを備えたことを特徴とする臨床検査用分析装置。
【請求項5】
さらに、試料搬送ラインと、試料分注機構と、反応容器を収納可能とした恒温槽と、試薬ディスクとを備えたことを特徴とする請求項4記載の臨床検査用分析装置。
【請求項6】
さらに、前記洗浄用ラックを収納可能としたラックロータを備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の臨床検査用分析装置。
【請求項7】
さらに、前記ラックロータの外部に前記洗浄用ラックを収納可能とした洗浄部を備えたことを特徴とする請求項6記載の臨床検査用分析装置。
【請求項8】
さらに、前記蓄電池に電力を供給する充電部を備えたことを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の臨床検査用分析装置。
【請求項9】
前記充電部は、前記ラックロータ又は前記洗浄部に備えたことを特徴とする請求項8記載の臨床検査用分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−154824(P2012−154824A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14773(P2011−14773)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】