説明

自動すだれ

【課題】熱感知型形状記憶合金からなる付勢材と通常の鋼材からなる付勢材とを用い、両者の温度による付勢力の差異に基づいてすだれの自動巻き上げ動作や自動巻出し動作を実行させること。
【解決手段】熱感知型形状記憶合金製の第1の付勢材91と通常鋼材の第2の付勢材92と、両付勢材91、92の一端部を係止する付勢材係止部95Aと回転軸固定部95Bとを有する回動体95とを有し、付勢材係止部95Aには両付勢材91、92の一端部がそれぞれ係止され、付勢材係止部95Aにおける両付勢材91、92の一端部の係止部どうしを結ぶ直線から所要距離離間した位置に回転軸固定部95Bと筐体93とが回動可能に連結され、両付勢材91、92の他端部が、両付勢材91,92の一端部の係止部分から回転軸固定部95Bと筐体93との連結位置までの距離よりも遠方位置で筐体93に係止されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動すだれに関し、より詳細には外気温に応じて自動的に日よけ部材を巻き出す動作および巻き上げる動作を行うことが可能な自動すだれに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の建築物は、断熱性能が高く四季を通じて快適な生活をすることが可能になっているものが多い。このような断熱性能の向上は、壁の内部や表面に配設した断熱材の性能向上によるところが大きく、壁部分の断熱性能が建築物の断熱性能の良否を決定するともいえる。
ところで建築物の壁部分には採光や出入り口としての窓や扉が配設されることが多い。壁部分に窓や扉を配設する際には壁の一部に開口部を形成し、この開口部に窓や扉が取り付けられることになる。すなわち壁部分の一部から断熱材が取り除かれた状態になるため、窓や扉が取り付けられた部分における断熱性能は本来の壁部分が有していた断熱性に比較して大幅に低下する。
【0003】
特に窓の部分は、透明部材であるガラス面で占められているため、窓に照射される日光はそのほとんどが室内に入り込むことになり、夏場における室内の温度上昇は顕著で、エアコン等を用いなければ快適な生活を送ることが困難になる。近年では、赤外線の透過を防止するガラスも提供されてはいるものの、このようなガラスは高価であるため一般住宅に普及してはいない。このため、窓部分への日光の照射による室内空間の温度上昇を避けたい夏場においては、窓部分に日射遮閉対策を施すことが有効であるといえる。
【0004】
日本においては、窓等に代表される建築物の開口部分への夏場の直射日光を避けるための道具として、建築物の開口部分を覆うためにすだれを使用することが広く知られている。すだれを建築物の窓部分や扉部分等を覆うようにした状態で配設することで、開口部分からの建築物内への直射日光の入り込み量を削減し、建築物内の温度上昇を可及的に防ぐことができるとされている。
このように、すだれを建築物の開口部を覆うようにして配設することで、開口部分からの建築物内部への直射日光の入り込み量を削減することが可能になるものの、光源としての日光の入り込みを遮ることにもなるため居住空間が暗くなってしまうという課題がある。このため、居住空間への直射日光の入り込みがない場合においては、すだれによる開口部の被覆状態を解除しなければならず、煩雑であった。
【0005】
このような開口部に対するすだれの設置作業や撤去作業の煩雑さを軽減するため、特許文献1に記載されているような自動すだれの構成が提案されている。
すなわち、特許文献1には、窓の外側上部に電動モータで駆動される巻き胴に巻き上げられるすだれを備えた収納部と、窓の外側の両端部にすだれが窓ガラスに沿って覆われるように移動させるための溝部と、を有し、窓の周辺近傍に配置された光センサーの感知により自動的に開閉動作するように制御されていることを特徴とする自動開閉型外付すだれについての発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−56594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている自動開閉型外付すだれ(以下、自動すだれという)の構成によれば、窓部分への日光の照射状態に応じて自動的にすだれを巻き上げたり巻き出したりすることができ、従来のすだれのように窓部分の被覆状態のセットや、すだれによる窓部分の被覆状態を解除する操作を行わなければならないといった煩雑さを解消することができた。
しかしながら、この自動すだれは、すだれの巻き上げ動作や自動巻出し動作を光センサーによる検出信号に基づいて行なっているため、光センサーが故障した場合には、すだれの自動巻き上げ動作や自動巻出し動作をすることができなくなってしまう。光センサーは精密部品であるため、温度変化や風雨に晒される屋外に配設した場合には故障が生じやすく、自動すだれの動作信頼性が低くなってしまうという課題がある。
【0008】
そこで本願発明は、すだれの自動巻き上げ動作や自動巻出し動作を起動させるスイッチ部分の信頼性を向上させるため、熱感知型形状記憶合金からなる付勢材と通常の鋼材からなる付勢材とを用い、両者の温度による付勢力の差異に基づいてすだれの自動巻き上げ動作や自動巻出し動作を実行させることを可能にした動作信頼性の高い自動すだれの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の目的を達成するため、本願発明は以下の構成を有する。
すなわち、日よけ部材と、該日よけ部材が巻出しおよび巻き上げ可能に取り付けられ、前記日よけ部材の巻出し動作および巻き上げ動作を行う際における駆動源と、別体のスイッチ部から送信された動作信号を受信するための信号受信部と、該信号受信部が受信した動作信号に応じて前記駆動源への電源供給状態を切り替え制御する電源供給制御部と、を有する本体部と、外気温に応じて、前記本体部への前記日よけ部材の巻出し動作または巻き上げ動作を実行させるための動作信号を前記信号受信部へ送信する動作信号生成送信部を有するスイッチ部と、を具備し、当該スイッチ部は、熱感知型形状記憶合金からなる第1の付勢材と、通常の鋼材からなる第2の付勢材と、前記第1の付勢材および前記第2の付勢材の一端部を係止する付勢材係止部と回転軸固定部とを有する回動体と、前記送信部を収容する筐体を有し、前記付勢材係止部には前記第1の付勢材の一端部および前記第2の付勢材の一端部がそれぞれ係止され、前記付勢材係止部における前記第1の付勢材の一端部および前記第2の付勢材の一端部の係止部どうしを結ぶ直線から所要距離離間した位置において前記回転軸固定部と前記筐体とが回動可能に連結され、前記第1の付勢材の他端部と前記第2の付勢材の他端部が、前記一端部の係止部分から前記回転軸固定部と前記筐体との連結位置までの距離よりも遠方位置で前記筐体にそれぞれ係止されていて、前記動作信号生成送信部は、前記第1の付勢材による付勢力が前記第2の付勢材による付勢力を上回った際における前記回動体の回動状態に対応させた動作信号である第1の動作信号と、前記第2の付勢材による付勢力が前記第1の付勢材による付勢力を上回った際における前記回動体の回動状態に対応させた動作信号である第2の動作信号をそれぞれ生成すると共に前記信号受信部に送信可能に設けられていることを特徴とする自動すだれである。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる自動すだれは、熱感知型形状記憶合金からなる付勢材と通常の鋼材からなる付勢材とを有し、両者の温度による付勢力の差異を利用した動作により動作信号を生成および発信するスイッチ部を採用していることにより、外気温に応じてすだれの自動巻き上げ動作や自動巻出し動作を実行させることができる。このような熱感知型形状記憶合金からなる付勢材と通常の鋼材からなる付勢材とは、光センサに比較して屋外のような厳しい環境下における耐久性が高いため、自動すだれの動作信頼性を大幅に向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態における自動すだれの本体部の内部構造を示す正面側からの透視図である。
【図2】本実施形態における自動すだれの本体部の正面図である。
【図3】図2に示す自動すだれの本体部に装着されている連結部材の詳細図である。
【図4】第2の連結具の拡大説明図である。
【図5】図1中のA部分における拡大図である。
【図6】リミットスイッチの渦巻き経路を正面からを臨んだ説明図である。
【図7】リミットスイッチのリミットアームの移動軌跡を示す外蓋部の内側正面図である。
【図8】自動すだれの本体部のC部分における拡大側面図である。
【図9】自動すだれの保持具を設置した状態の一例を示す説明図である。
【図10】自動すだれを保持具に設置した状態の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明にかかる自動すだれの実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態における自動すだれの本体部の内部構造を示す正面側からの透視図である。
図2は、本実施形態における自動すだれの本体部の正面図である。図3は、図2に示す自動すだれの本体部に装着されている連結部材の詳細図である。図4は、第2の連結具の拡大説明図である。
本実施形態にかかる自動すだれ100は、日よけ部材10と、日よけ部材10を巻回可能な本体部20と、後述するスイッチ部90とを有している。本体部20とスイッチ部90とは別体に形成されている。
【0013】
図1に示すように、細長円筒形状に形成された本体部20の内部空間には、本体部20を回転駆動させる際における駆動源であるモータ30、電源装置40、信号受信部および電源供給制御部である制御部50が収容されている。モータ30は、ハウジング部32の外周面が所要範囲に亘って本体部20の内周面に固定された状態で本体部20の内部に収容されている。本実施形態におけるモータ30は、遊星ギアを備えたギアモータが用いられている。このようなギアモータを採用することにより高出力のモータ30の小型化が可能になる。モータ30は、モータ30と同様に本体部20の内部空間に収容された電源装置40に電気的に接続されている。本実施形態における電源装置40としては乾電池が用いられているが、乾電池に代えて商用電源を電源装置として採用することもできる。
【0014】
図2に示しているように、日よけ部材10は、蒲芯、御形、やまよし、白唐よし、竹等の天然の素材や合成樹脂により形成された長尺体12を長尺体12の径方向に連続的に隣接させた状態の配列とし、隣接する長尺体12どうしを紐等により編んで連結させることで平面体に形成された公知の構造を有している。
日よけ部材10は、長尺体12どうしが隣接する方向における一端縁に吊具14が取り付けられており、この吊具14は本体部20の外表面に取り付けられた連結具22に連結されている。このように形成された日よけ部材10は、長尺体12どうしが隣接する方向に沿って連結具22を介して本体部20の外周面にロール状に巻回可能に取り付けられている。
【0015】
本体部20に取り付けられた連結具22は、連結具用ホルダ24に装着するリング状の装着部22Aと、日よけ部材10の吊具14を吊り下げるための吊下具22Bとを有している。図2に示すように、連結具22は本体部20を外周面に取り付けられた連結具用ホルダ24を介して本体部20の外周面に取り付けられている。
また、図3に示すように、この連結具用ホルダ24は、本体部20が挿通可能な短円筒状部24Aと短円筒状部24Aの外径寸法よりも大径なフランジ部24Bとを有している。連結具22は、短円筒状部24Aの端縁部どうしを向い合せて配設した2つの連結具用ホルダ24のフランジ部24B,24Bにより装着部22Aが挟持された状態で本体部20の外周面に回転可能に保持されている。
【0016】
具体的には、一方の連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aに本体部20を挿通させた後、一方の連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aの外周面に連結具22の装着部22Aを重ねて装着し、他方の連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aの端部を一方の連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aに突き合わせるようにして本体部20に取り付けている。連結具22の装着部22Aは短円筒状に形成されていて、装着部22Aの内径寸法は連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aの外径寸法よりも径大寸法に形成されている。連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aの外周面と連結具22の装着部22Aの内周面は、いずれも平滑面に形成されているので、連結具22の装着部22Aは、連結具用ホルダ24の短円筒状部24Aの外周面に沿ってスライド回転可能な状態で日よけ部材10の吊具14を吊り下げ保持している。このような連結具22と連結具用ホルダ24は、図2に示す自動すだれ100の本体部20の延長方向における一方の端部(図2中では左端部)と本体部20の延長方向の中間位置の二箇所に設けられている。
【0017】
自動すだれ100の本体部20の他端部(図2中では右端部)においては、第2の連結具26と第2の連結具を保持する第2の連結具ホルダ28とにより日よけ部材10を本体部20に吊り下げ保持している。第2の連結具26も第1の連結具22と同様に第2の連結具ホルダ28を介して本体部20に吊り下げ保持されている。
本体部20の他端部に装着されている第2の連結具用ホルダ28は、図4に示すように、本体部20が挿通可能な短円筒状部28Aと短円筒状部28Aの外径寸法よりも大径なフランジ部28Bとを有している点においては、第1の連結具用ホルダ24と同様であるが、短円筒状部28Aの外周面に周方向に連続する凹凸部28Cが形成されている点で相違している。
【0018】
この凹凸部28Cは、図4に示すように、短円筒状部28Aの径方向に対して非対称な三角形形状に形成されている。また第2の連結具用ホルダ28に対応する第2の連結具26は、短円筒状部28Aの外周面に内周面を重ねるようにして装着される装着部26Aを有していて、装着部26Aの内周面には短円筒状部28Aの外周面に形成された凹凸部28Cに対して、一方の回転方向においてのみ凹凸嵌合する形状に形成された嵌合部26Cが形成されている。符号26Bは第2の連結具26に形成された吊下具である。
【0019】
このように形成された第2の連結具26と第2の連結具用ホルダ28とは、第1の連結具22と第1の連結具用ホルダ24と同様にして本体部20に装着されている。第2の連結具26の装着部26A内周面に形成された嵌合部26Cと第2の連結具用ホルダ28の装着部28Aの外周面形成された凹凸部28Cは、本体部20が日よけ部材10を巻き上げる方向(図4中の矢印Aの向き)に回転した場合においてのみ互いに重力の作用を受けて凹凸嵌合する形状に形成されている。これにより、日よけ部材10を本体部20の外周面に沿ってロール状に巻回させることが可能になり、日よけ部材10を重力の作用に抗して確実に巻き上げ処理することができる。これとは反対に、日よけ部材10を本体部20から巻き出し処理する際には、本体部20が日よけ部材10を巻き出す方向(図4中の矢印Aと反対の向き)に回転すれば、嵌合部26Cと凹凸部28Cは凹凸嵌合せず、重力の作用により日よけ部材10を本体部20の外周面から確実に巻き出しすることができる。
【0020】
図5は、図1のA部分を拡大した説明図である。本実施形態においては自動すだれ100における本体部20の左端部を示している。本体部20の内部空間には先述にもあるとおり、本体部20を回転駆動させるための駆動源であるモータ30が収容されている。
モータ30は、ハウジング部32の外周面の一部が本体部20の内周面と一体となるようにして固定されている。図5ではハウジング部32の外周面の一部と本体部20の内周面の一部が直接取り付けられているように示されているが、ハウジング部32と本体部20の内周面との間にハウジング部32と本体部20とを固定するための仲介部材を用いてもよい。
【0021】
モータ30の出力軸34は、本体部20の長手方向における一方の端部を貫通し、本体部20の外部に突出した状態になっている。出力軸34の先端部には、自動すだれ100(本体部20)を保持具70の切欠部72に保持させた状態で出力軸34の回転動作を拘束するための出力軸固定用装着部材36が取り付けられている。出力軸固定用装着部材36は、保持具70の切欠部72に嵌合可能に形成されている。
このように、ハウジング部32が本体部20に固定されたモータ30の出力軸34の回転を拘束することで、モータ30を駆動させると、ハウジング部32側である本体部20が回転駆動することになる。
【0022】
図5に示すように、本体部20の内部空間における径寸法は、モータ30のハウジング部32の径寸法より大径寸法に形成されており、本体部20の内部空間とハウジング部32との間に隙間部分Sが形成される。この隙間部分Sを用いて本体部20の内部空間に収容された信号受信部および電源供給制御部を兼ねた制御部50と本体部20の外部近傍位置に配設された機械式のオンオフスイッチ60とが電気的に接続されている。本実施形態における機械式のオンオフスイッチ60は、別体のスイッチ部90から送信された動作信号に基づいて作動したモータ30の動作を適宜位置で停止させるためのものである。
【0023】
オンオフスイッチ60について具体的に説明する。
オンオフスイッチ60は、図5および図6に示すように、本体部20が回転する回転軸周りに沿って渦巻き状に形成された渦巻き経路62と、渦巻き経路62に沿って移動するリミッタアーム64と、2つの接触スイッチ66,67とを有している。渦巻き経路62は、日よけ部材10を本体部20に巻き付けるために必要な本体部20の回転数となるように周回回数が適宜設定されている。ここでは、渦巻き経路62の周回回数は、本体部20を6回回転させるように設定した。
渦巻き経路62の最外周位置には、巻き上げ動作停止用の第1の接触スイッチ66が配設され、渦巻き経路62の最内周位置には、巻き出し動作停止用の第2の接触スイッチ67が配設されている。リミッタアーム64はクランク形状に形成されていて、一端部64Aが本体部20とは縁切りされている外蓋部20Aに回動可能に取り付けられ、他端部である接触体64Bが渦巻き経路62に沿って周回するように設けられている。図7は、リミットスイッチのリミットアームの移動軌跡を示す外蓋部の内側正面図である。
【0024】
スイッチ部90から送信された動作信号(第1の動作信号または第2の動作信号)を制御部50の信号受信部(図示せず)が受信すると、制御部50の電源供給制御部(図示せず)は受信した動作信号に基づいてモータ30へ電源を供給する。モータ30は供給された電流の向きに応じて、所定の回転方向に回転して本体部20を回転駆動させる。本体部20が回転し続けると、リミッタアーム64の接触体64Bが渦巻き経路62に沿って移動し(図7中の矢印Aの方向(すなわち、オンオフスイッチ60の径方向に沿って往復動し)、接触体64Bが渦巻き経路62の端部に配設された第1の接触スイッチ66または第2の接触スイッチ67に接触することになる。
【0025】
第1の接触スイッチ66または第2の接触スイッチ67が接触体64Bとの接触を検出すると、第1の接触スイッチ66と第2の接触スイッチ67に接続された配線52を介して制御部50に電気信号が送信される。制御部50が第1の接触スイッチ66または第2の接触スイッチ67からの電気信号を受信すると、制御部50の電源供給制御部がモータ30への電源供給を停止させる処理を実行する。これにより、スイッチ部90から制御部50の信号受信部に送信された動作信号に基づいて作動した本体部20による日よけ部材10の巻き上げ動作や巻き出し動作(回転動作)を適宜位置において停止させることが可能に設けられている。
【0026】
スイッチ部90について具体的に説明する。図8はスイッチ部の内部構造を示す正面透視図である。
本実施形態におけるスイッチ部90は、熱感知型形状記憶合金からなる第1の付勢材91と、通常の鋼材からなる第2の付勢材92とを用い、温度変化によって第1の付勢材91の付勢力が増減し、第1の付勢材91と第2の付勢材92との係合状態が変化することを利用して係合状態に応じて制御部50の信号受信部へ送信する作動信号を切り替えている。
スイッチ部90は本体部20とは別体に配設されていて、スイッチ部90に内蔵された動作信号生成送信部99と制御部50の信号受信部との間においては、無線により動作信号の送受信が行われている。
【0027】
図8に示すように、スイッチ部90は、筐体93の内部空間に第1の付勢材91および第2の付勢材92が互いの軸線どうしがほぼ平行となるようにして並べた状態で収容されている。第1の付勢材91と第2の付勢材92の一端部はそれぞれ、筐体93の底部に配設された付勢材他端側係止部94に係止されている。第1の付勢材91と第2の付勢材92の他端部は、略T字型形状に形成された回動体95のうち、略円弧状をなす付勢材係止部95Aの両端部位置にそれぞれ係止されている。回転軸固定部95Bは、付勢材係止部95Aの周方向における中心位置から付勢材係止部95Aの径方向内側に向かって延伸する形状に形成されていて、回転軸固定部95Bの下端部側の位置で筐体93とピン接合されている。
【0028】
回動体95と筐体93との連結部分である回転軸固定部95Bの下端部側のピン接合位置は、付勢材係止部95Aに係止された第1の付勢材91の一端部と第2の付勢材92の一端部どうしを結んだ直線から直線の軸線に対して直交する方向に所要距離離間した位置となっている。また、第1の付勢材の他端部と第2の付勢材92の他端部はいずれも、付勢材係止部95Aにおける第1の付勢材の他端部と第2の付勢材92の一端部の係止部から回転軸固定部95Bのピン接合部分までの離間距離よりも遠方位置で筐体93(付勢材他端側係止部94)に係止されている。
以上の2つの点が第1の付勢材91、第2の付勢材92、筐体93、回動体95との間において重要な配置関係となっている。このようにして第1の付勢材91、第2の付勢材92、筐体93に取り付けられた回動体95は、温度変化により生じる第1の付勢材91と第2の付勢材92とのわずかな付勢力の差を駆動源として回転軸固定部95Bの下端部側の位置を中心として回動させることが可能になる。
【0029】
具体的には夏場のように気温が上昇し、外気温が所定の温度以上になると、熱感知型形状記憶合金によりつるまきばね状に形成された第1の付勢材91の弾性係数が小さくなり、ばねによる付勢力が極端に低下することになる。これに対してステンレススチールによりつるまきばね状に形成された第2の付勢材92の弾性係数は、ごくわずかな変化であるため、第2の付勢材92により得られる付勢力は第1の付勢材91による付勢力に比較して大きくなる。第1の付勢材91および第2の付勢材92はいずれも一端が筐体93に係止され、他端が回動体95の付勢材係止部95Aの両端部にそれぞれ係止されているので、付勢力の差がある閾値を超えると、回動体95は、ピン接合部分を回転の中心として、第2の付勢材92側である右側(時計回り)に一気に回動し、付勢材係止部95Aの左端部が筐体93の内壁面に当接する。この状態は、図8中において、第1の付勢材91と回転体95がそれぞれ破線で示された状態である。
【0030】
これに対して降雨時や冬場のように外気温が所定温度以下になると、第1の付勢材91の弾性係数が大きくなり、第2の付勢材92による弾性係数を上回り、第1の付勢材91による付勢力が第2の付勢材92による付勢力を上回り、第1の付勢材91が第2の付勢材92を引張させることになる。第1の付勢材91の付勢力と第2の付勢材92の付勢力との差が閾値を超えると、回動体95はピン接合部分を回転の中心として第1の付勢材91側である左側(反時計周り)に一気に回動して、付勢材係止部95Aの右端部が筐体93の内壁面に当接することになる。
【0031】
図8からも明らかなように、本実施形態における付勢材係止部95Aの両端上側部分には筐体93の内壁面との当接部94Cが形成されている。付勢材係止部95Aに当接部94Cを設けることで、当接部95Cを設けていない形態に比較して回動体95の回動範囲を広げることができ、後述するリンク体96の移動距離を十分確保することができる。
【0032】
通常、熱感知型の形状記憶合金の温度変化に伴う弾性係数の変化量は、緩やかな変化の割合であることが多く、第1の付勢材91と第2の付勢材92を直列に連結した場合では、外気温の変化のみでは回動体95を回動させるに必要な駆動力を得ることができない場合がある。
この点、本実施形態においては、第1の付勢材91と第2の付勢材92とを並列配置とし、付勢材係止部95Aと回転軸固定部95BとによりT字形状に形成された回動体95とを用い、第1の付勢材91および第2の付勢材92と回動体95との係合状態をいわゆる「ヤジロベエ」型にしている。このようなヤジロベエ型の回動体95の構成によれば、温度変化に伴う第1の付勢材91による付勢力と第2の付勢材2による付勢力の差がわずかな状態であっても、この差が予め設定されていた閾値を超えれば、回動体95を一気に回動させることができる。
【0033】
これは先にも説明しているが、第1の付勢材91と第2の付勢材92の付勢材係止部95Aに対する係止位置どうしを結んだ直線に対して直線と直交する方向に所要距離離間した位置に回転軸固定部95Bと筐体93との連結部であるピン接合部分を配置していることに起因するものである。このような構成において回動体95の回転軸固定部95Bが垂直状態から左右のいずれかにわずかに傾斜するだけで、回動体95全体を一気に回転軸固定部95Bの傾斜方向に回動させることができる。
これにより熱感知型形状記憶合金の温度変化による弾性係数の変化の割合を大きくする必要がなく、安価な熱感知型形状記憶合金で第1の付勢材91を形成することができ、自動すだれ100の製造コストを低減することができる点においても好都合である。また、外気温が回動体95を回動させるための温度になった場合には、直ちに回動体95を所定の方向に回動させることができ、その状態を確実に維持することが可能である点においても好都合である。
【0034】
外気温の変化により以上に説明したような回動動作を行う回動体95の付勢材係止部95Aの一方の端部(図8においては付勢材係止部95Aの左側端部)には、ピン接合によりリンク体96が連結され、回動体95の付勢材係止部95Aに対して回動可能に連結されている。リンク体96の他方の端部にはリンク体96の部材厚さ方向に突出する突出部96Aが設けられている。この突出部96Aは回動体95の上方位置に配設されたリンクガイド体97のガイド経路内97Aに進入した状態に設けられている。
【0035】
図8に示すように、リンクガイド体97には平行四辺形状をなすガイド経路97Aが形成されている。ガイド経路97Aに進入しているリンク体96の突出部96Aは、回動体95の回動状態に応じてガイド経路97に沿って周回することになる。例えば、図8において回動体95が左側に回動し、付勢材係止部95Aの左端部が筐体93の内壁面に当接した状態の場合(実線で示す状態)には、リンク体96はリンクガイド体97のガイド経路97Aの最下部位置に位置する。この状態から回動体95が図8内において右側に回動しはじめると、リンク体96の突出部96Aはガイド経路97A内を矢印aの向きに沿って(ガイド経路97A内を反時計回りに)移動し、回動体95の付勢材係止部95Aの右端部が筐体93の内壁面に当接する(破線で示す状態になる)と、リンク体96の突出部96Aは、ガイド経路97A内の最上部位置に位置することになる。この状態は図8中においてリンク体96が破線で示された状態である。
【0036】
そして、回動体95が筐体93内の右側内壁面から左側に回動しはじめると、リンク体96の突出部96Aは、ガイド経路97A内を矢印bの向きに沿って移動する。回動体95の付勢材係止部95Aの左端部が筐体93の内壁面に当接した状態になると、突出部96Aは再びガイド経路97Aにおける最下部位置に位置することになる。このように、リンクガイド体97に形成されたガイド経路97Aは、回動体95の左右に往復する回動動作(振動動作)によってリンク体96の突出部96Aの移動軌跡を周回軌跡に変換するものである。
【0037】
また、ガイド経路97Aには第1の通過スイッチ98Aと第2の通過スイッチ98Bが配設されている。第1の通過スイッチ98Aと第2の通過スイッチ98Bとは、リンク体96の突出部96Aの通過を検出するものであり、ここでは、回動体95の付勢材係止部95Aの左端部が筐体93の内壁面に当接している状態(これを第1の状態とする)と、付勢材係止部95Aの右端部が筐体93の内壁面に当接している状態(これを第2の状態とする)とを検出することができる位置に第1の通過スイッチ98Aと第2の通過スイッチ98Bとを配設している。
【0038】
第1の通過スイッチ98Aがリンク体96の突出部96Aの通過を検出すると、筐体93の内部空間に収容されている動作信号生成送信部99は、日よけ部材10の巻き出し動作(日よけ部材10により窓等の開口部を覆う動作)を本体部20に実行させる第1の動作信号を生成すると共に本体部20の信号受信部50に第1の動作信号を送信する処理を実行する。
第2の通過スイッチ98Bがリンク体96の突出部96Aの通過を検出すると、動作信号生成送信部99は、日よけ部材10の巻き上げ動作(日よけ部材10による窓等の開口部の被覆状態を解除する動作)を本体部20に実行させる第2の動作信号を生成すると共に制御部50の信号受信部に第2の動作信号を送信する処理を実行する。スイッチ部90の動作電源は筐体93に内蔵された乾電池Bによる。
このようにして、スイッチ部90に収容された第1の付勢材91および第2の付勢材92と回動体95の動作により、本体部20に第1の動作制御と第2の動作制御とが必要に応じて送信され、本体部20による日よけ部材10の巻き上げ処理や巻出し処理が適宜切り替られるように設定されている。
【0039】
以上のようにして形成された自動すだれ100は、主に窓Wの外側に配設して用いられる。図9は自動すだれを保持する保持部の設置状態の一例を示す説明図である。図10は、自動すだれを保持具に設置した状態の一例を示す平面図である。
図9に示す保持具70は、窓Wの上部位置に水平方向に所要間隔をあけて複数個所に配設されている。ここでは、2枚の引き戸により窓Wが構成されている場合について説明をするが、引き戸の数や本体部20の長さ寸法に応じて保持具70の配設数は適宜調整することができる。
【0040】
保持具70は、一端部が建築物Kの壁面にねじ留めにより固定されたいわゆる片持ち梁構造に形成されている。保持具70の他端側(自由端側)には、本体部20の両端部に取り付けられた出力軸固定用装着部材36が嵌合可能な切欠部72A,72Bが2箇所に配設されている。このように保持具70に対して建築物Kの窓Wからの離間距離が異なる2箇所に切欠部72A,72Bを設けることにより、2本の自動すだれ100A,100Bの端部どうしを図10に示すように一部重複させた状態で配設することができる。
【0041】
具体的には、自動すだれ100Aについては、左端部を左側の保持具70の切欠部72Aに保持させ、右端部を中央の保持具70の切欠部72Bに保持させる。自動すだれ100Bについては、左端部を中央の保持具70の切欠部72Aに保持させ、右端部を右側の保持具70の切欠部72Aに保持させている。すなわち、自動すだれ100A,100Bはそれぞれの長手方向における軸線が、建築部Kの壁面とは非平行状態で配設されることになる。
このような自動すだれ100A,100Bの設置形態を採用することで、本体部20の長さ寸法を長くする必要がなく、低コストで自動すだれ100を提供することができる。さらには、自動すだれ100A,100Bの日よけ部材10が巻き出された状態においても、図10の矢印X部分において風の流通が可能になり、建築物Kの窓Wに対して風を供給することも可能になる点で好都合である。
【0042】
以上に本願発明について実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、モータ30と信号受信部および電源供給制御部である制御部50が円筒状に形成された本体部20に内蔵された形態について説明しているが、モータ30と信号受信部および電源供給制御部である制御部50は本体部20の外部に配設することもできる。
また、日よけ部材10は本体部20の外周面に配設された第1および第2の保持具22、26および保持具用ホルダ24,28を介して吊り下げられているが、日よけ部材10に取り付けした吊具14を本体部20の外周面に直接取り付けるようにしてもよい。
【0043】
また、本実施形態においては、スイッチ部90に内蔵された動作信号生成送信部99と本体部20に内蔵した制御部50の信号受信部との間においては、無線により動作信号の送受信が行われているが、動作信号生成送信部99と制御部50の信号受信部との間は有線による通信形態とすることもできる。
そして、本実施形態においては、信号受信部と電源供給制御部は制御部50に集約された形態について説明しているが、信号受信部と信号受信部が受信した動作信号に応じてモータ30への電源供給状態を切り替え制御する電源供給制御部とを別体にした構成を採用することも可能である。
【0044】
また、本実施形態においては、回動体95の形状を付勢材係止部95Aと回転軸固定部95Bとにより略T字形状に形成した形態について説明しているが、回動体95の形状はこの形状に限定されるものではない。回動体95の他の形状としては、略V字型の形状や略Y字型の形状であってもよいし、円板形状を採用することもできる。いずれの形態においても、第1の付勢材91および第2の付勢材92の一端部の係止位置(付勢材係止部95A)どうしを結んだ直線と直交する方向であって、第1の付勢材91および第2の付勢材92の他端部側に所要距離離間した位置に回転軸固定部95Bを設け、第1の付勢材91および第2の付勢材92の他端部がさらに遠方位置となるようにすればよい。
【0045】
さらに、第1の付勢材91の外気温の変化による付勢力の増減により回動体95を回動動作させて、回動体95に連結したリンク体96をガイド体97のガイド経路72内で周回移動させることで本体部20へ送信すべき動作信号の生成送信動作を制御しているが、他の方法でもよい。具体的には、回動体95の付勢材係止部95Aの当接部95Cまたは筐体93の内壁面の少なくとも一方に接触スイッチをそれぞれ配設し、回動体95の付勢材係止部95Aが筐体93のいずれかの内壁面に当接した際に、動作信号生成送信部99に第1の動作信号を生成送信させる処理を実行させ、回動体95の付勢材係止部95Aが反対側の筐体93の内壁面に当接した場合には、動作信号生成送信部99に第2の動作信号を生成送信させる処理を実行させる形態を採用することもできる。
【0046】
さらにまた、本実施形態においては、ガイド経路の97Aの形状を平行四辺形形状に形成しているが、図8に示すガイド経路97Aと同様に突出部96Aの移動軌跡を周回軌跡にすることができれば、他の形状を採用することもできる。さらには、突出部96Aの通過方向も検出可能な通過スイッチを用いれば、ガイド経路97Aは周回経路に形成しなくてもよい。
【符号の説明】
【0047】
10 日よけ部材
12 長尺体
14 吊具
20 本体部
20A 外蓋部
22 連結具
22A 装着部
22B 吊下具
24 連結具用ホルダ
24A 短円筒状部
24B フランジ部
26 第2の連結具
26A 装着部
26B 吊下具
26C 嵌合部
28 第2の連結具用ホルダ
28A 短円筒状部
28A 装着部
28B フランジ部
28C 凹凸部
30 モータ
32 ハウジング部
34 出力軸
36 出力軸固定用装着部材
40 電源装置
50 制御部
52 配線
60 オンオフスイッチ
62 渦巻き経路
64 リミッタアーム
64A 一端部
64B 接触体
66 第1の接触スイッチ
67 第2の接触スイッチ
70 保持具
72,72A,72B 切欠部
90 スイッチ部
91 第1の付勢材
92 第2の付勢材
93 筐体
94 付勢材他端側係止部
95 回動体
95A 付勢材係止部
95B 回転軸固定部
95C 当接部
96 リンク体
96A 突出部
97 リンクガイド体
97 ガイド経路
97A ガイド経路
98A 第1の通過スイッチ
98B 第2の通過スイッチ
99 動作信号生成送信部
100,100A,100B 自動すだれ
B 乾電池
K 建築物
S 隙間部分
W 窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
日よけ部材と、
該日よけ部材が巻出しおよび巻き上げ可能に取り付けられ、前記日よけ部材の巻出し動作および巻き上げ動作を行う際における駆動源と、別体のスイッチ部から送信された動作信号を受信するための信号受信部と、該信号受信部が受信した動作信号に応じて前記駆動源への電源供給状態を切り替え制御する電源供給制御部と、を有する本体部と、
外気温に応じて、前記本体部への前記日よけ部材の巻出し動作または巻き上げ動作を実行させるための動作信号を前記信号受信部へ送信する動作信号生成送信部を有するスイッチ部と、を具備し、
当該スイッチ部は、熱感知型形状記憶合金からなる第1の付勢材と、通常の鋼材からなる第2の付勢材と、前記第1の付勢材および前記第2の付勢材の一端部を係止する付勢材係止部と回転軸固定部とを有する回動体と、前記送信部を収容する筐体を有し、
前記付勢材係止部には前記第1の付勢材の一端部および前記第2の付勢材の一端部がそれぞれ係止され、
前記付勢材係止部における前記第1の付勢材の一端部および前記第2の付勢材の一端部の係止部どうしを結ぶ直線から所要距離離間した位置において前記回転軸固定部と前記筐体とが回動可能に連結され、
前記第1の付勢材の他端部と前記第2の付勢材の他端部が、前記一端部の係止部分から前記回転軸固定部と前記筐体との連結位置までの距離よりも遠方位置で前記筐体にそれぞれ係止されていて、
前記動作信号生成送信部は、前記第1の付勢材による付勢力が前記第2の付勢材による付勢力を上回った際における前記回動体の回動状態に対応させた動作信号である第1の動作信号と、前記第2の付勢材による付勢力が前記第1の付勢材による付勢力を上回った際における前記回動体の回動状態に対応させた動作信号である第2の動作信号をそれぞれ生成すると共に前記信号受信部に送信可能に設けられていることを特徴とする自動すだれ。
【請求項2】
前記本体部は筒状体に形成されていて、
前記日よけ部材は、前記本体部外周面に連結部材を介して取り付けられていて、
前記駆動源と、前記信号受信部と、前記電源供給制御部は前記本体部の内部空間に内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の自動すだれ。
【請求項3】
前記スイッチ部は、
一端部が前記回動体の付勢材係止部に連結されたリンク体と、該リンク体の他端部を前記回動体の回動状態に応じて所定位置に移動させるリンクガイド体と、をさらに有し、
前記リンクガイド体には、前記回動体の回動による前記リンク体の他端部の移動軌跡が前記リンクガイド体内における周回軌跡となるガイド経路が形成されていると共に、該ガイド経路上に第1および第2の通過スイッチが配設されていて、
前記回動体の回動動作により前記リンク体の他端部が前記第1の通過スイッチまたは前記第2の通過スイッチを通過した際に、前記動作信号生成送信部により第1の動作信号または第2の動作信号を生成させると共に、該生成した第1の動作信号または第2の動作信号が前記信号受信部へ送信されることを特徴とする請求項1または2記載の自動すだれ。
【請求項4】
前記スイッチ部は、
一端部が前記回動体の付勢材係止部に連結されたリンク体と、該リンク体の他端部を前記回動体の回動状態に応じて所定位置に移動させるリンクガイド体と、をさらに有し、
前記リンクガイド体には、前記回動体の回動による前記リンク体の他端部の通過状態を検出する通過スイッチが配設されていて、
前記回動体の回動動作により前記リンク体の他端部が前記通過スイッチを通過した際に、前記リンク体の先端部が前記通過スイッチを通過した方向に応じて、前記動作信号生成送信部により第1の動作信号または第2の動作信号を生成させると共に、該生成した第1の動作信号または第2の動作信号が前記信号受信部へ送信されることを特徴とする請求項1または2記載の自動すだれ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−205806(P2012−205806A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74271(P2011−74271)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(397054901)株式会社ウッドビルド (17)
【Fターム(参考)】