説明

自動マリオネット装置

【課題】本発明は、楽音演奏にあわせて手足を自動的に上げ下げする自動マリオネット装置で、音楽要素とあやつり人形の素朴さとを組み合わせて、これまでに無かった新しい種類の玩具や娯楽装置を提供するものである。
【解決手段】本発明は自動的に演奏しかつ自動的にあやつり人形の手や足を上下に動かして演奏に合わせて踊っているかの様に見せる自動マリオネット装置で、手や足から構成されるあやつり人形と当該人形の首や左手や左足や右腕や右足等の各部位を個別に上げたり下げたりする人形駆動部と、楽音データを格納する記憶部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する楽音演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出して適当な処理をした後に適当な時間間隔で前記人形駆動部や前記楽音演奏部に当該処理データを送出する制御部等で構成され、前記楽音データを演奏しながらあやつり人形の手や足を自動的に動作させることを特徴としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は音楽演奏に合わせて自動的に手足を動かす人形玩具および音楽に合わせて人形操作の確度を競う娯楽装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
音楽を再生する技術としてデジタル信号化された音楽情報であるMIDIが広く普及している。
本発明はこのMIDI技術とあやつり人形所謂マリオネットとを組み合わせたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来からある所謂マリオネットは、右手や右足や首や左手や左足は適当な長さの糸で板状の操作部分に接続され、その操作部分を人が傾けたり上げたり下げたりするだけの単純な仕組みで提供されていたため操作に熟練を必要とし、誰もが楽しめる玩具やゲーム装置として普及しえるものは存在していなかった。
本発明は、自動的に音楽を再生するとともに音楽に合わせて自動的に手足を動かして誰でもが楽しめる自動マリオネット装置とマリオネットを応用したゲーム装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、それぞれ上下に動く首と左手と左足と胴体と右腕と右足から構成されるマリオネットと、当該マリオネットの首や左手や左足や右腕や右足等の各部位を個別に上げたり下げたりするマリオネット駆動部と、楽音データを格納する記憶部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出して適当な処理を施した後に適当な時間間隔で前記マリオネット駆動部や前記演奏部に当該処理データを送出する制御部等とで構成され、前記楽音データを演奏しながらマリオネットの手や足を自動的に上下させることを特徴とした自動マリオネット装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、誰でもが簡単に楽音演奏に合わせて踊る様な動きのマリオネットを楽しむ玩具の提供が可能となる一方で、自動演奏される楽音に合わせてマリオネットを人が操作し、その操作が正確か否かを適当な手段で評価判定することでゲーム装置としての応用をも可能としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、首と左手と左足と胴体と右腕と右足から構成されるマリオネットと、当該人形の首や左手や左足や右腕や右足等の各部位を個別に上げたり下げたりする駆動部と、楽音データを格納する記憶部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出して適当な処理をした後に適当な時間間隔で前記駆動部や前記演奏部に当該処理データを送出する制御部等とで構成され、前記楽音データを演奏しながらマリオネットの手や足を自動的に動作させることを特徴とした自動マリオネット装置、および前記マリオネットと前記駆動部と当該駆動部に入力する信号を発生する操作部と、楽音データを格納する記憶部と、駆動部に入力された信号と楽音データに含まれていたマリオネットの首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする情報との相違を評価し点数等で表示する表示部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出した後適当な処理をして前期表示部と前記演奏部に当該処理データを送出する制御部等で構成され、前記楽音データに基づいて発生された楽音を発生しかつあらかじめ楽音データに含ませておいたマリオネットの首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする情報と操作部からの信号との相違を評価して表示することを特徴とする自動マリオネット装置。
【実施例1】
【0007】
図1は本発明の実施例1のブロック構成図を示す。
楽音データを格納する記憶部1と楽音データを再生する演奏部3と首と左手と左足と胴体と右腕と右足から構成されるマリオネット4とマリオネットの右足を駆動する駆動部5とマリオネットの右腕を駆動する駆動部6とマリオネットの首を駆動する駆動部7とマリオネットの左腕を駆動する駆動部8とマリオネットの左足を駆動する駆動部9と記憶部1から楽音データを読み出して適当な処理を施して演奏部3やマリオネットの各部位の駆動部6から10へ適宜データを出力する制御部2とで構成される。
【0008】
ここで、楽音データとしてMIDIデータが音の高低や時間や大きさ等の演奏データをデジタルデータとして扱いデータ量も小さくて扱いやすくかつ再生手段も集積回路として安価に提供され広く普及してきているため、本発明に利用するには最適である。
そしてMIDI信号にはある特定の高さの音を出したり止めたりする指令も持っているので、この指令に基づいて本マリオネット装置の手足等各部位の駆動信号を作成するのも容易である。
【0009】
制御部2は記憶部1から読み出した楽音データに対して適当な処理をしてMIDI規約に基づいて形式変換や所定の時間間隔を守って演奏部3に出力される。演奏部3はMIDI信号の規約に従って自動的に楽音をデジタル合成し、さらにアナログ信号に変換して適当な増幅処理の後に楽音として発する。
【0010】
ここで、例えば、あらかじめ音階の“ド”と“レ”はマリオネットの右足、音階の“ミ”と“ファ”は右腕、音階の“ソ”は右腕、音階の“ラ”は左腕、音階の“シ”は左足とあらかじめ対応させておき、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」に対応した楽音データを記憶部に格納しておく。
この状態で本発明装置を動作させると、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」という楽音に合わせてマリオネットが右足−右腕−首−左腕−左足と順に上げて下げることとなる。
以降具体的に動作を説明する。
【0011】
図2は本発明装置の外観図で、吊下げ糸10はマリオネット4の右足を上げたり下げたりする操作用としてマリオネット4の右足と右足操作棒16に、吊下げ糸11はマリオネット4の右腕操作用としてマリオネット4の右腕と操作棒17に、吊下げ糸12はマリオネット4の首操作用としてマリオネット4の首と操作棒18に、吊下げ糸13はマリオネット4の左腕操作用としてマリオネットの左腕と操作棒19に、吊下げ糸15はマリオネットの左足操作用としてマリオネット4の左足と操作棒20にそれぞれ接続される。
操作棒16や操作棒17や操作棒18や操作棒19や操作棒20はマリオネット4の右足や右腕や首や左腕や左足等の各部位を操作する棒状の物体で、筺体に固定されている軸21を支点として右方向や左方向に回転してマリオネット4の各部位を上げたり下げたりする様に動作する。各操作棒は駆動されていない時はマリオネットの各部位の重さと操作棒自身の重さで停止板22により水平に保たれてマリオネットの各部位を下げた状態としている。
また同様に駆動されて各操作棒の何れか上がった状態になっても駆動が停止すれば当該操作棒は自重およびマリオネットの各部位の重さで元の位置に戻る様になっている。
【0012】
図3は本実施例のマリオネット4の右足や右腕や首や左腕や左足を駆動する駆動部を示したもので、駆動部5はマリオネットの右足を、駆動部6はマリオネットの右腕を、駆動部7はマリオネットの首を、駆動部8はマリオネット4の左腕を、駆動部9はマリオネット4の左足を、それぞれ制御部2の指示に基づいて駆動する。
なお、右足の駆動部5や右腕の駆動部6や首の駆動部7や左腕の駆動部8や左足の駆動部9は同じ構成で、例えば右足の駆動部は制御部2からの信号をトランジスター50のベースで受けて、コレクターは電磁石52を介して直流電源30の正極に接続される一方で、トランジスター50のエミッターと直流電源30の負極はアースへと接続され、トランジスター50のコレクターとエミッターにはダイオード51の陽極と陰極がそれぞれ接続される構成をとる。
【0013】
図4は動作原理図で、本実施例で左腕を上げたり下げたりする様子を示している。
ここで前述した様にあらかじめ音階の“ド”と“レ”はマリオネット4の右足、音階の“ミ”と“ファ”はマリオネット4の右腕、音階の“ソ”はマリオネット4の首、音階の“ラ”はマリオネット4の左腕、音階の“シ”はマリオネット4の左足とあらかじめ対応させておき、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」に対応した楽音データを記憶部に格納しておく。
楽音データがド・レ・ミ・ファ・ソと読み出されて演奏されている段階までは、トランジスター80のベースに制御部2からの信号が印加されておらず、電磁石82はトランジスター80のコレクターとベースは非道通状態のため通電されていない。
その結果として、制御棒21は点線で示している様に停止板22の作用で水平状態であり、この時のマリオネット4の左腕は下げた状態である。
【0014】
ここで制御部2が音階の“ラ”の楽音データを記憶部から読み出して演奏部3に送出すると同時に駆動部8のベースに信号32を高レベルにして印加すると、トランジスタ80のコレクターとエミッター間が導通状態となり、直流電源30の正極から電磁石82とトランジスター80のコレクターとエミッター等を経由して電流が流れる。
通電された電磁石82は操作棒21に固定されている鉄片31を磁力で引付けて操作棒21を支点21を中心に右回りに回転させて吊下げ糸13を介してマリオネット4の左手を上げる。
【0015】
信号32が低レベルに戻ると電磁石82の通電が切られて左腕制御棒21に固定された鉄片31は電磁石から離れ、制御棒21は支点21を中心に左回りに回転させてマリオネット4の左腕を元の位置に戻す。
ここで、ダイオード81は電磁石31の通電が切れた時に発生する逆起電力をトランジスター80のコレクターとエミッターから迂回させることで、トランジスター80を破壊から保護している。
【0016】
本実施例では制御部2の駆動信号によりマリオネット4の左腕を上げたり下げたり出来ることを示したが、マリオネット4の右足や右腕や首や左足も同様に制御出来ることは図2や図3からも明らかである。
ここで、本実施例では制御部から駆動部7に駆動信号を印加すると対応する操作棒18がマリオネットの首を引き上げるため人形全体が上に上がる様にしており、マリオネットの動作演出により一層の変化を与えることを可能としている。
以上述べた様に本実施例によれば、音楽の演奏に合わせてマリオネットの右足や右手や首や左手や左足のいずれかを上げたり下げたりして楽しく遊べる玩具を提供可能である。
【実施例2】
【0017】
図5は実施例2のブロック構成図である。
本実施例では、首と右手と右足と胴体と左腕と左足から構成されるマリオネット4と、当該マリオネットの首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする駆動部51と、該駆動部に入力する信号を発生する操作部50と、楽音データを格納する記憶部1と、駆動部に入力された信号と楽音データに含まれていたマリオネットの首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする情報との相違を評価し点数等で表示する表示部52と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する演奏部3と、前記記憶部から楽音データを読み出した後適当な処理をして前期表示部と前記演奏部3に当該処理データを送出する制御部2等で構成され、本装置により演奏される楽音に合わせて人がマリオネットの右足や右手や首や左手や左足等の各部位を上げ下げした情報と、あらかじめ演奏音楽に合わせて格納されたマリオネットの各部位の操作データとの比較をして、その正確さを競うゲーム装置に関する。
【0018】
図6は図5のブロック構成図の操作部50と駆動部51と表示部52をより具体的に記したものである。
操作部50はマリオネット4の右足を操作するスイッチ500と右手を操作するスイッチ501と首を操作するスイッチ502と左手を操作するスイッチ503と左足を操作するスイッチ504とそれぞれのスイッチに接続された論理反転素子505から509および各論理反転素子の入力電位を決める抵抗器等で構成され、論理反転素子505から509の各出力はそれぞれ駆動部51と表示部52の各入力に接続される。
駆動部51は実施例1と同様に、マリオネット4の右足の駆動部5と右腕の駆動部6と首の駆動部7と左腕足の駆動部8と左足の駆動部9とで構成され、それぞれのマリオネット4の各部位と物理的に接続される。また制御部2はマリオネット4の右足や右腕や首や左腕や左足を駆動する信号を表示部52の一方の入力と接続される。
表示部52は、制御部2からの右足を駆動する信号と操作部50からの右足操作の出力信号との論理積を出力する論理積素子520と制御部2からの右腕を駆動する信号と操作部50からの右腕操作の出力信号との論理積を出力する論理積素子521と制御部2からの首を駆動する信号と操作部50からの首操作の出力信号との論理積を出力する論理積素子522と制御部2からの左腕を駆動する信号と操作部50からの左腕操作の出力信号との論理積を出力する論理積素子523と制御部2からの左足を駆動する信号と操作部50からの左足操作の出力信号との論理積を出力する論理積素子524と、前記各論理積素子の出力を入力とする論理和素子525と、その出力を入力とする計数器526と、その出力値を表示する表示器527とで構成される。
【0019】
図7は本実施例の外形図を示している。
マリオネット4はその右足や右手や首や左腕や左足の各部位をおのおの吊下げ糸で操作棒16や17や18や19や20に接続されている。各操作棒16から20は実施例1と同様に筐体に固定された軸21を支点として右回りや左回りに回転し停止板22の位置まで下がる様になっている。
また操作棒16は駆動部5と、操作棒17は駆動部6と、操作棒18は駆動部7と、操作棒19は駆動部8と、操作棒20は駆動部9とそれぞれ実施例1と同様に電気的および物理的に連動する様に出来ている。一方で、鍵盤40はマリオネット4の右足を操作するためのもので図6の操作部50のスイッチ500と、鍵盤41はマリオネット4の右腕を操作するためのもので図6の操作部50のスイッチ501と、鍵盤42はマリオネット4の首を操作するためのもので図6の操作部50のスイッチ502と、鍵盤43はマリオネット4の左腕を操作するためのもので図6の操作部50のスイッチ503と、鍵盤44マリオネット4の左足を操作するためのもので図6の操作部50のスイッチ504とそれぞれ連動している。
527の表示器は人がこの鍵盤を操作した結果と楽音にあらかじめ組み込まれたマリオネット4の各部位の駆動情報との比較結果を表示する表示器である。
【0020】
図8は本実施例の動作原理図で、マリオネット4の左腕を上げたり下げたりする様子を示している。ここで、例えば、あらかじめ音階の“ド”と“レ”はマリオネット4の右足、音階の“ミ”と“ファ”は右腕、音階の“ソ”は右腕、音階の“ラ”は左腕、音階の“シ”は左足とあらかじめ対応させておき、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」に対応した楽音データを記憶部に格納しておく。
楽音データが“ド”,“レ”,”ミ“,”ファ“,”ソ”,“ラ”,“シ”と読み出されて演奏され、それを聞いた人が鍵盤43を押し下げたとするとスイッチ503が閉じて論理反転素子508より高レベルの電圧がトランジスター80のベースに印加されてコレクターとエミッター間が導通状態となり、直流電源30の正極から電磁石82とトランジスター80のコレクターとエミッター等を経由して電流が流れる。
通電された電磁石82は操作棒21に固定されている鉄片31を磁力で引付けて、操作棒19を支点21を中心に右回りに回転させ、吊下げ糸13を介してマリオネット4の左手を上げる。
人が鍵盤43を押すのを止めれば、スイッチ503は開いて論理反転素子508の出力は低レベルとなりトランジスター80のコレクターとエミッターの間を非道通となる。以降は実施例1と同様にマリオネット4の左手を下げる。
また、マリオネット4のその他の部位も、鍵盤40でマリオネットの右足、鍵盤41でマリオネットの右腕、鍵盤42でマリオネットの首、鍵盤44でマリオネットの左足をそれぞれ操作できることは図6や図7や図8からも明らかである。
【0021】
図9は本実施例のタイムチャートを示したもので、本装置により楽音データが「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と読み出されて演奏され、その演奏音を聞いた人が“ラ”の演奏音にのみ反応し鍵盤43を押し下げた場合の比較評価の仕組みについて説明する。
信号(A)は楽音データが“ド”,“レ”,”ミ“,”ファ“,”ソ”,“ラ”,“シ”,“ド”と読み出されて演奏される様子を示す。
信号(B520)から信号(B524)の5個の各信号は図6の制御部2から表示部52に入力される信号を示し、それぞれ信号(B520)は論理積素子520の一方の入力信号を、信号(B521)は論理積素子521の一方の入力信号を、信号(B522)は論理積素子522の一方の入力信号を、信号(B523)は論理積素子523の一方の入力信号を、信号(B524)は論理積素子524の一方の入力信号を示す。
信号(C520)から信号(C524)の5個の各信号は図6の操作部50から表示部52に入力される信号を示し、それぞれ信号(C520)は図6の論理積素子520のもう一方の入力信号を、信号(C521)は論理積素子521のもう一方の入力信号を、信号(C522)は論理積素子522のもう一方の入力信号を、信号(C523)は論理積素子523のもう一方の入力信号を、信号(C524)は論理積素子524のもう一方の入力信号を示す。
信号(D525)は図6の論理和素子525の出力信号を、信号(D526)は図6の計数器526の出力値をそれぞれ示す。
ここで楽音データが“ド”,“レ”,”ミ“,”ファ“,”ソ”と演奏されてもそれを聞いた人は何らの操作もしないので信号(D525)は信号(B520)から(B524)の値によらずに論理“0”を維持する。
楽音データ“ラ“が演奏されるとそれを聞いた人が図7の鍵盤43を押し、図6の操作部50のスイッチ503が閉じて信号(C523)は論理”1“となる一方で図6制御部から出力される信号(B523)も論理”1“となるため、信号(D525)は論理”1“となり図6の計数器526は信号(D526)に示す様にその値を”0“から”1“に進める。
【0022】
図10は本実施例の別のタイムチャートを示したもので、あらかじめ設定された通りに音階の“ド”と“レ”はマリオネットの右足を操作するために図7の鍵盤40を、音階の“ミ”と“ファ”は右腕を操作するために鍵盤41を、音階の“ソ”は首を操作するために鍵盤42を、音階の“ラ”は左腕を操作するために鍵盤43を、音階の“シ”は左足を動かすために鍵盤44をそれぞれの楽音発生に合わせて押し下げた場合の比較評価の仕組みについて説明する。
なお、本タイムチャートで各信号の示す内容は図9と同じである。
ここで楽音データ“ド”が演奏されると、図6の制御部2から右足を駆動する信号(B520)が論理“1”になるとともに図7の鍵盤40が人により押し下げられ図6の操作部50のスイッチ500が閉じて信号(C520)も論理“1”になる。その結果信号(D525)は論理“1”になり、図6の計数器526の値を信号(D526)に示した様に進める。それ以降も図10に示した様に、演奏が“レ”,“ミ”…“ド”と進むに従い、図6の計数器の出力値も“2”,“3”…“8”と進むこととなる。
そしてこの計数器の出力値が図6や図7の表示器527に表示されることは言うまでも無い。
【0023】
これまで図9と図10を参照して述べた様に、本実施例は、首と右手と右足と胴体と左腕と左足から構成されるマリオネット4と、マリオネットの首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする駆動部51と、該駆動部に入力する信号を発生する操作部50と、楽音データを格納する記憶部1と、駆動部に入力された信号と楽音データに含まれていたマリオネットの各部位の駆動情報との相違を評価し点数等で表示する表示部52と、楽音を発生する演奏部3と、前記記憶部から楽音データを読み出した後適当な処理をして前期表示部と前記演奏部に当該処理データを送出する制御部2等とで構成され、本装置により演奏される楽音に合わせて人がマリオネットの各部位を上げ下げした情報とあらかじめ格納されたマリオネットの各部位の駆動情報との比較をして、操作の正確さを評価および表示する娯楽装置を提供するものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は操作の難しいマリオネットを容易に操作できる様にして、玩具やアミューズメント機器への応用を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施例1のブロック構成図
【図2】実施例1の外観図
【図3】実施例1の駆動部の構成図
【図4】実施例1の動作原理図
【図5】実施例2のブロック構成図
【図6】実施例2の詳細ブロック構成図
【図7】実施例2の外形図
【図8】実施例2の動作原理図
【図9】実施例2のタイムチャート
【図10】実施例2のタイムチャート
【符号の説明】
【0026】
1 記憶部
2 制御部
3 演奏部
4 マリオネット
5 マリオネットの駆動部(右足)
6 マリオネットの駆動部(右腕)
7 マリオネットの駆動部(首)
9 マリオネットの駆動部(左腕)
8 マリオネットの駆動部(左足)
50 操作部
51 駆動部
52 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
首と左手と左足と胴体と右腕と右足から構成されるあやつり人形と、当該人形の首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする駆動部と、楽音データを格納する記憶部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する楽音演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出した後適当な処理をして前記駆動部や前記楽音演奏部に当該処理データを送出する制御部等とで構成され、前記楽音データに基づいて発生された楽音を発生しながらあやつり人形の手や足を自動的に上げたり下げたりすることを特徴とした自動マリオネット装置。
【請求項2】
首と右手と右足と胴体と左腕と左足から構成されるあやつり人形と、当該人形の首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする駆動部と、該駆動部に入力する信号を発生する操作部と、楽音データを格納する記憶部と、駆動部に入力された信号と楽音データに含まれていたあやつり人形の首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする情報との相違を評価し点数等で表示する表示部と、前記楽音データに基づいて楽音を発生する楽音演奏部と、前記記憶部から楽音データを読み出した後適当な処理をして前期表示部と前記楽音演奏部に当該処理データを送出する制御部等で構成され、前記楽音データに基づいて発生された楽音を発生しかつあらかじめ楽音データに含ませておいたあやつり人形の首や右手や右足や左腕や左足等の各部位を個別に上げたり下げたりする情報と操作部からの信号との相違を評価して表示することを特徴とする自動マリオネット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−247302(P2006−247302A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106710(P2005−106710)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(305002729)
【Fターム(参考)】