説明

自動ロック式の昇降ロッド

自動ロック式の昇降ロッドには、ロッド体(1)と、ロッド体(1)に装着されたシャワー固定用ホルダー(2)とがあり、手持ち式シャワーのハンドルを固定するため、シャワー固定用ホルダー(2)の外側にはスリーブホルダー(211)が設置され、前記シャワー固定用ホルダー(2)にはスライダーホルダーの上カバー(21)と、スライダーホルダーの下カバー(22)と、フロートピース(23)とがあり、フロートピース(23)がロッド体(1)に装着され、フロートピース(23)の内壁には摩擦板(231)が設置され、前記摩擦板(231)の反対側には1つのカム(232)が回転できるように設置され、カム(232)はロッド体(1)と接触し、フロートピース(23)をスライダーホルダーの上カバー(21)とスライダーホルダーの下カバー(22)との形成した空間(A)に可動できるように収容する。シャワー固定ホルダー(2)は内部フロートピースの摩擦板(231)と、摩擦板(231)と相対して設置されたカム構造とによって、昇降ロッドのロッド体(1)に設置されたシャワー固定ホルダー(2)の高さを迅速に調整でき、カム(232)がロッド体(1)に対して回転すると、摩擦板(231)とロッド体(1)の摩擦力の大きさが調整でき、シャワー固定用ホルダー(2)がロッド体(1)に沿って滑走し、ロッド体(1)に自動ロックして定位することを実現でき、従来技術にある両手を使って、シャワー固定ホルダー(2)を調整する構造と比べると、操作はより便利で迅速である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の浴室付属品に関し、とくに自動ロック式の昇降ロッドに関し、シャワーを固定し、または調整する。
【背景技術】
【0002】
通常私たちが使っているシャワーの設置方法には2つの種類がある。1つは固定式で、この方式は壁に付着した設置コネクタで、主にホテルや、基準アパートメントで利用され、シャワーの位置は固定されており、シャワーヘッドと呼ばれている。もう1つは移動式で、この方式は家庭で広く用いられている固定方式で、前記シャワーはソフトパイプを経由して給水コネクタと接続し、その位置は可動で、シャワーと呼ばれ、手で持って使用し、または壁のシャワー固定ホルダーに挿入し、固定式のシャワーとして使うことができる。
【0003】
そして、複数の固定位置にも使用できるというシャワーの適応性を増加するために、従来の浴室にはいつもシャワー昇降ロッドが設置され、前記昇降ロッドには1つのシャワー固定ホルダーが移動できるように設置され、それによって、シャワーの高度を調整でき、子供や大人が便利に調整して使用できる。
【0004】
だが、前記昇降ロッドのシャワー固定ホルダーの調節はみんなシャワー固定ホルダーのねじ込み装置によって実現でき、すなわち、調整する時、まず前記ねじ込み装置を緩め、前記シャワー固定ホルダーは昇降ロッドを沿って、目的位置まで滑走した後で、前記ねじ込み装置をねじ込み、シャワー固定ホルダーを目的の高さに固定することによって、前記昇降ロッドの調整することには、両手を使う必要があるが、シャワーする時、両手にフォームがあり、シャワー固定ホルダーを迅速に調整することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的として、一種の自動ロック式の昇降ロッドを提供し、両手を使わずに、ロッド体のシャワー固定用ホルダーの高さを調整することができ、そして、自動ロックするができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の技術手段を採用し、自動ロック式の昇降ロッドには、ロッド体と、ロッド体に装着されたシャワー固定用ホルダーとがあり、手持ち式シャワーのハンドルを固定するため、シャワー固定用ホルダーの外側にはスリーブホルダーが設置され、前記シャワー固定用ホルダーにはスライダーホルダーの上カバーと、スライダーホルダーの下カバーと、フロートピースとがあり、フロートピースがロッド体に装着され、フロートピースの内壁には摩擦板が設置され、前記摩擦板の反対側には1つのカムが回転できるように設置され、カムはロッド体と接触し、フロートピースをスライダーホルダーの上カバーとスライダーホルダーの下カバーとの形成した空間に可動できるように収容する。
【0007】
前記スライダーホルダーの上カバーは1つのケース体で、ケース体にはロッド体の横断面に合わせた1つのホールが偏心設置され、ケース体内では、前記ホールの外側は下の方へ延伸し、1つの押しアームに形成し、ケース体内壁の下部には1つの合わせホールが設置される。
【0008】
前記スライダーホルダーの下カバーは1つのカバーで、その裏側には1つの階段式のブロックが形成し、前記ブロックはスライダーホルダーの上カバーの合わせホールに伸ばし、スライダーホルダーの上カバーと可動できるように取り付け、スライダーホルダーの下カバーにはロッド体の横断面に合わせたホールが形成する。
【0009】
前記フロートピースは1つの偏心スリーブで、その下部にはロッド体の横断面に合わせた1つのスリーブホールが形成する。
【0010】
前記フロートピースの外部と、スライダーホルダーの上カバーとの間には1つの力設定スプリングが設置される。
【0011】
フロートピースの外側には1つの軸方向の溝が形成し、前記力設定スプリングを収容する。
【0012】
以上のように、本発明では、昇降ロッドのロッド体に設置されたシャワー固定ホルダーは内部フロートピースの摩擦板と、摩擦板と相対して設置されたカム構造とによって、昇降ロッドのロッド体に設置されたシャワー固定ホルダーの高さを迅速に調整でき、カムがロッド体に対して回転すると、摩擦板とロッド体の摩擦力の大きさが調整でき、そして、シャワー固定用ホルダーがロッド体に沿って滑走し、ロッド体に自動ロックして定位することを実現でき、従来技術にある両手を使ってシャワー固定ホルダーを調整する構造と比べると、操作はより便利で迅速である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のシャワー固定ホルダーが昇降ロッドを沿って、上へ滑走する状態と、停止状態との状態図を示す。
【図2】本発明のシャワー固定ホルダーが昇降ロッドを沿って、下へ滑走する状態の状態図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1と、図2とのように、本発明のシャワー固定ホルダーには1つの昇降ロッドのロッド体1と、前記ロッド体1に移動できるように装着されたシャワー固定用ホルダー2とがある。
【0015】
昇降ロッドのロッド体1は細長いパイプ体で、その上部と下部は壁に固定され、前記ロッド体は1つの金属パイプである。
【0016】
シャワー固定ホルダー2には、スライダーホルダーの上カバー21と、スライダーホルダーの下カバー22と、フロートピース23と、力設定スプリング24がある。
【0017】
スライダーホルダーの上カバー21は1つのケース体で、手持ち式シャワーのハンドルを固定するため、その外側には逆円錐型のスリーブホルダー211が設置される。ケース体にはロッド体1の横断面と対応した1つのホール212が偏心設置され、ケース体の内部では、前記ホール212の外側は下の方へ延伸し、1つの押しアーム213に形成し、ケース体の内壁下部には1つの合わせホール214が設置される。
【0018】
スライダーホルダーの下カバー22は1つのカバーで、その裏側には1つの階段式のブロック221が形成し、前記ブロック221は前記合わせホール214に伸ばし、スライダーホルダーの上カバー21と可動できるように取り付け、スライダーホルダーの上カバー21と合わせて、1つの収容空間Aに形成し、スライダーホルダーの下カバー22の前記ホール212と対応した所にはホール222が形成し、ロッド体1の横断面と合わせる。
【0019】
フロートピース23は1つの偏心スリーブで、その内壁には摩擦板231が設置され、前記摩擦板231の反対側には1つのカム232が回転できるように設置され、カム232の裏側はロッド体1と接触し、フロートピース23の外側には1つの軸方向の溝233が形成し、力設定スプリング24を収容する。フロートピース23の下部には1つのスリーブホール234が形成し、ロッド体1の横断面と合わせる。
【0020】
図に示すように、取付けの際、力設定スプリング24をフロートピース23の溝233に収容し、作り付けのフロートピース23をスライダーホルダーの上カバー21の下部から上へ移動し、スライダーホルダーの上カバー21内に収容してから、スライダーホルダーの下カバー22のブロック221をスライダーホルダーの上カバー21の合わせホール214に取り付け、1つのシャワー固定ホルダー2に形成し、フロートピース23をスライダーホルダーの上カバー21とスライダーホルダーの下カバー22との形成した収容空間Aに可動できるように収容し、こうして、シャワー固定ホルダー2を昇降ロッドのロッド体1に移動できるように装着し、その時、力設定スプリング24の上部はスライダーホルダーの上カバー21の上壁にもたれ、その下部はフロートピース23の溝233の下部にもたれる。
【0021】
図1に示すように、普通の停止状態では、前記フロートピース23の下端はスライダーホルダーの下カバー22と接触し、シャワー固定ホルダー2は重力によって降りる傾向があり、そして、カム232がロッド体1と接触しているので、カム232を時計回りに回転させ、反対側の摩擦板231との間隔を減少させ、摩擦板231はロッド体1からの正圧を受けて、こうしてシャワー固定用ホルダー2全体は摩擦力によって昇降ロッドのロッド体1に固定し滑り落ちることがない。
【0022】
シャワー固定ホルダー2が上昇する時、つまりシャワー固定用ホルダー2がロッド体1を沿って、上へ滑走する時、シャワー固定ホルダー2全体を持ち上げ、カム232がロッド体1と接触しているので、カム232を反時計回りに回転させ、そして、反対側の摩擦板231との間隔を増加させ、ロッド体1から受けた摩擦板231の正圧が迅速に減少し、摩擦力も迅速に減少するので、シャワー固定用ホルダー2全体が順調に上へ滑走することができ、いったん目的位地に到達すると、シャワー固定用ホルダー2を緩め、この時重力によってシャワー固定用ホルダー2は降りる傾向があり、力設定スプリング24の復元力と同時に合わせてカム232を時計回りに回転させ、そして、反対側の摩擦板231との間隔を減少させ、摩擦板231はロッド体1からの正圧を受けて、こうしてシャワー固定用ホルダー2全体は摩擦力によって、滑り落ちることがなく昇降ロッドのロッド体1に固定し定位することができる。
【0023】
図2に示すように、シャワー固定ホルダー2が降下する時、つまりシャワー固定用ホルダー2がロッド体1を沿って、下へ滑走する時フロートピース23は摩擦力によって動かないので、スライダーホルダーの上カバー21はただ力設定スプリング24を押し付け下へ滑走することしかできず、いったんスライダーホルダーの上カバー21の押しアーム213はカム232の上部と接触すると、カム232を反時計回りに回転させ、摩擦板231の正圧がだんだん減少し、したがって摩擦力も減少し、そしてある強さの力によって、シャワー固定用ホルダー2を下へ移動させいったん目的位置に達すると、シャワー固定用ホルダー2を緩め、この時、重力によってシャワー固定用ホルダー2は降りる傾向があり、力設定スプリング24の復元力と同時に合わせてカム232を時計回りに回転させ、そして反対側の摩擦板231との間隔を減少させ摩擦板231はロッド体1からの正圧を受けて、シャワー固定用ホルダー2全体は摩擦力によって滑り落ちることがなく、昇降ロッドのロッド体1に固定し定位することができる。
【0024】
以上のように、前記シャワー固定用ホルダー2はその内部のフロートピース23の摩擦板231と、摩擦板231の反対側に設置されたカム232とによって、昇降ロッドのロッド体1に設置されたシャワー固定用ホルダー2の高さを迅速に調整でき、カム232はロッド体1に対して回転すると摩擦板231とロッド体1の摩擦力の大きさを調整でき、そして、シャワー固定用ホルダー2がロッド体1に沿って滑走しロッド体1に自動ロックして定位することを実現でき、さらに従来技術にある両手を使って、シャワー固定用ホルダー2を調整することにより操作は便利で迅速である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の自動ロック式の昇降ロッドでは、フロートピースの摩擦板とカムを使って、昇降ロッドのロッド体に定位することが実現でき、その構造が簡単かつ調節することが便利で、従来技術で両手を使ってシャワー固定用ホルダー2を調整することより、操作は便利で迅速なため優れた工業実用性を備える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロッド体と、ロッド体に装着されたシャワー固定用ホルダーとがあり、手持ち式シャワーのハンドルを固定するため、シャワー固定用ホルダーの外側にはスリーブホルダーが設置され、前記シャワー固定用ホルダーにはスライダーホルダーの上カバーと、スライダーホルダーの下カバーと、フロートピースとがあり、フロートピースがロッド体に装着され、フロートピースの内壁には摩擦板が設置され、前記摩擦板の相対側には1つのカムが回転できるように設置され、カムはロッド体と接触し、フロートピースをスライダーホルダーの上カバーとスライダーホルダーの下カバーとの形成した空間に可動できるように収容し、普通には、フロートピースの下端はスライダーホルダーの下カバーと接触し、カムと摩擦板はロッド体の両側に作用し、摩擦力によって、シャワー固定用ホルダー全体を昇降ロッドのロッド体に固定する自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項2】
前記スライダーホルダーの上カバーは1つのケース体で、ケース体にはロッド体の横断面と対応した1つのホールが偏心設置され、ケース体内では、前記ホールの外側は下の方へ延伸し、1つの押しアームに形成し、ケース体内壁の下部には1つの合わせホールが設置されるようにしたことを特徴とすることは請求項1記載の自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項3】
前記スライダーホルダーの下カバーは1つのカバーで、その裏側には1つの階段式のブロックが形成し、前記ブロックはスライダーホルダーの上カバーの合わせホールに伸ばし、スライダーホルダーの上カバーと可動できるように取り付け、スライダーホルダーの下カバーにはロッド体の横断面と合わせたホールが形成するようにしたことを特徴とすることは請求項1あるいは請求項2記載の自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項4】
フロートピースは1つの偏心スリーブで、その下部にはロッド体の横断面と合わせた1つのスリーブホールが形成するようにしたことを特徴とすることは請求項1記載の自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項5】
まだ、フロートピースの外部と、スライダーホルダーの上カバーとの間には1つの力設定スプリングが設置されるようにしたことを特徴とすることは請求項1記載の自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項6】
フロートピースの外側には1つの軸方向の溝が形成し、前記力設定スプリングを収容するようにしたことを特徴とすることは請求項1、4または5のいずれか1項記載の自動ロック式の昇降ロッド。
【請求項7】
スライダーホルダーの上カバーの押しアーム先端は1つの外向きのアーク状構造に形成し、対応したカムには1つの面取り斜面が形成し、押しアームが下へ押すと、カムを反時計回りに回転させ、ロッド体を緩めるようにしたことを特徴とすることは請求項1あるいは請求項2記載の自動ロック式の昇降ロッド。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−503113(P2012−503113A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526365(P2011−526365)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【国際出願番号】PCT/CN2009/072541
【国際公開番号】WO2010/031267
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(510330529)厦門松霖科技有限公司 (1)
【Fターム(参考)】